モバP「……まぁそういことにしといてやる」

モバP「で、なんでフュージョンなんてしようと思ったんだよ」

友紀「美優さんとかくし芸をやりたいなーって思って相談ついでに一緒に飲んでたんだよ」

友紀「そしたらさ急にウサミン星人が天から舞い降りてきて……」

モバP「待て待て待て」

友紀「どうしたの？」

モバP「ウサミン星人が天から舞い降りてくるってなんだよ！？」

友紀「そのまんまの意味だけど」

モバP「おかしい……ウサミン星人は菜々さんの考えた設定のはず……だから天から舞い降りてくるはずがない……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

友紀「プロデューサー？」

モバP「まさか本当にこの世にウサミン星人は存在していた……？」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

友紀「プロデューサー！」

モバP「っは……ど、どうした？」

友紀「プロデューサーこそどうしたの？　急にブツブツ独り言呟いてさ」

モバP「いや……なんでもない」

友紀「ふーん」

友紀「じゃあ、続き話すけどどこまで話したっけ？」

モバP「ウサミン星人が天から舞い降りてきたところだな」

モバP（天井を突き破ってきたのか気になるところだけど、我慢我慢）

友紀「そうだったね」

友紀「ウサミン星人が天から舞い降りてきてさ、『ナナがいいかくし芸を教えてあげましょう』って言ってきたんだ」

モバP「ナナって言ってるじゃん！！！　やっぱり菜々さんじゃないか！！」

友紀「菜々ちゃんじゃないってば！　あれはウサミン星人だって言ってんだよ！」

モバP「いやでも……」

友紀「もうっ！　いちいち話の腰を折らないでよ！」

モバP「すいません……」

友紀「続き話すけど、話の腰を折らないでよ？」

モバP「はい」

友紀「ウサミン星人がかくし芸を教えてくれるって言ってたから、教えてってお願いしたらフュージョンの仕方を教えてくれたんだよ」

友紀「で、美優さんと一緒に今日まで練習してたってわけだよ」

モバP「なるほどなー……」

友紀「なにその疑うような目は」

モバP「だってさ信じられないしさ、いろいろと」

友紀「じゃあ実際に見て見る？」

モバP「美優さんいないぞ」

友紀「大丈夫大丈夫！　さっき呼んどいたから」

モバP「いつの間に……」

ｶﾞﾁｬ


友紀「きたきた」

美優「おはようございます」

友紀「おっはよー」

モバP「おはようございます、美優さん」

友紀「美優さん美優さん」

美優「どうしたの、友紀ちゃん？」

友紀「プロデューサーにあれ見せてみようよ！」

美優「あれ……って、もしかしてあれのことですか？」

友紀「うんっ、そうだよ」

美優「えーっと……Pさんに見せるってなると、少し恥ずかしいですね……」

友紀「大丈夫だって！　いけるいける」

美優「うーん……友紀ちゃんがそういうんだったら……」

友紀「よっしゃー！」ｸﾞｯ

美優「でも、少し心の準備をさせて欲しいですね」

友紀「確かに、心の準備って大切だもんね！」

友紀「野球でも9回裏で抑え投手として登板するときも心の準備をしてから出てきてるだろうしね」

美優「？？？」

友紀「そうだよね、プロデューサー？」

モバP「多分そうなんじゃないか、抑え投手やったことないからわからんけど」

友紀「わからないかー」

モバP「正直、一打サヨナラの場面で登場する代打の時の心の準備の方が例えとしてわかりやすくないか？」

友紀「あー、確かにそっちの方がわかりやすいかもね！」

モバP「個人的にはそんな場面で代打として出されたら緊張で死にそうになるけどな」

友紀「わかるよ」ｳﾝｳﾝ

友紀「そろそろ心の準備できた？」

美優「一応できましたよ」

友紀「それじゃあ、プロデューサー見ててね！」

美優・友紀「「フュー」」

美優・友紀「「ジョン！」」

美優・友紀「「はっ」」

ﾋﾟｶｰ





モバP「うおっ、眩しっ！」

？？？「Pさん、大丈夫？」

モバP「大丈夫……だ…………！？」

モバP「えーっと……その姿が美優さんと友紀がフュージョンした姿でいいんだよな？」

？？？「そうだよ？」

モバP「まんま美由紀じゃねぇか！！！！！！！！！！！」

美由紀？「確かに見た目は似てるかもねー」

モバP「似てるってレベルじゃないぞ……」

美由紀？「まぁ、『みゆき』だからねー」

モバP「……ん？」

美由紀？「どうしたの？」

モバP「美優と友紀がフュージョンしたら美由紀になった」

美由紀？「うん、『みゆき』だね」

モバP「『みゆ』と『ゆき』」

モバP「『ゆ』の部分を重ねたら『みゆき』」

モバP「単純！！！！！！！！！！！！！！」

みゆき「？？？」

モバP「確かにフュージョンしたら名前がくっつくけどそうくっつくの！？」

モバP「『三船友紀』とか『姫川美優』とかあったでしょ！？」

モバP「その見た目でフュージョンした時の名前がみゆきだったら、もう美由紀じゃん！！！」

みゆき「えへへ～それほどでも」

モバP「ほめてないぞ」

モバP「それにしても……似すぎだな」ｼﾞﾛｼﾞﾛ

みゆき「でしょー？　最初にフュージョンした時に思ったんだよ」

モバP「これなら美由紀を双子アイドルとして売り出せそうだな」

みゆき「流石にそれは難しいよー、時間制限あるもん」

モバP「そういえば30分の時間制限があるんだっけか」

みゆき「うん」

モバP「それだったら無理か……」

～回想中～

…………

……

友紀『プロデューサー！　野球見に行こ！』

モバP『仕事終わったらなー』

…………

……

美優『すみませんこんな時間に呼び出してしまって……』

モバP『いえ、大丈夫ですよ』

美優『私ひとりじゃとても運べなくって……』

モバP『ったく、友紀のやつ飲みつぶれちまって……』

…………

……

美由紀『Pさん、お父さんが送ってきてくれたカニだよ！』

モバP『よし、みんなで食べようか！』

美由紀『じゃあみんな呼んでくるねー！』

～回想終わり～

モバP「友紀や美優さんと美由紀が一緒にいたこと見たことない！！？」

みゆき「ほらねー」

モバP「待って、つまり今まで美由紀と思ってた子は友紀と美優さんだったってこと！？」

みゆき「そうだよー」

モバP「嘘だろ……？」

モバP「あの日、美由紀の親父さんから預かってくれって言われたことも、一緒にカニを食べたのも全部嘘だったのか……？」

モバP「あの思い出全部……美由紀との思い出じゃなかったのか……」

モバP「…………」

ﾄﾝﾄﾝ

モバP「……ん？」

美由紀「……」ﾆｺﾆｺ

美優「……」ﾆｶﾞﾜﾗｲ

友紀「ドッキリ大成功ー！」

[ドッキリ大成功]

モバP「へ？」

友紀「だからドッキリだよ！」

モバP「ええええええええええええええええええええええええええええええ」

友紀・美由紀「「いぇーい」」ﾊﾟﾁﾝ

モバP「待って、美由紀は友紀と美優さんがフュージョンじゃなかったってことなのか？？」

友紀「そうだよ」

モバP「マジか……はぁーよかった……」ﾎｯ

友紀「あんなにうまくいくとは思わなかったよ」

美由紀「ねー」

美優「だましてすみません……」

モバP「気にしないでください……だまされた自分が悪いんですから」

友紀「でもさ、美由紀ちゃんをスカウトした時期覚えてたらだまされないと思うんだけどね」

モバP「うっ……」

友紀「スカウトしたのって結構前のはずじゃん？　だったらフュージョン覚えたあたしたちの時期とは明らかにずれてるでしょ」

美優「確かにそうですよね」

モバP「そうなんだけど……さすがに目の前であれやられたら誰でも動揺するだろ……」

友紀「まぁね」

モバP「考えてもみろ、あの美優さんが目の前でフュージョンやるんだぞ？　動揺するなっていう方が無理だろ」

モバP「あれ絶対ちひろさんでも動揺するわ」

美優「そ、そうですか」

モバ「フュージョンした時にでた光ってどうやって出したんだ？」

美由紀「晶葉ちゃんに手伝ってもらったんだよ！」

モバP「……なんか納得したわ」

友紀「流石晶葉ちゃんだよね！　いい感じに目くらましできたよ」

モバP「あーもう！　悔しい！」

美優「あはは……」

モバP「……そうだ！」

友紀「どうしたの？」

モバP「これからちひろさんに今のドッキリ仕掛けに行こう！」

美優「それはちょっとまずいの……」

友紀「いいねそれ！　やろうよ！」

美優「え……？」

友紀「美由紀ちゃんもやりたいよね！」

美由紀「うんっ！」

モバP「よっしゃ！　そうと決まったら行くぞー！」

美由紀「おー♪」

友紀「ほら、美優さんも早く早くー！」

美優「あっ……はい」

美優(大丈夫でしょうか……)




このあと実際に仕掛けて引っ掛かりはしたが、しこたま怒られたとさ

おわり