【バレンタインから数日後】
未央「しぶりーん、おっはよー!」
凛「おはよう未央」
未央「ねぇねぇしぶりんしぶりん」
凛「ん、何?」
未央「しぶりんはバレンタインチョコ何個もらった?」
凛「もらう側なことが前提の話なんだ…」
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未央「うん。私たちは女性アイドルとして、バレンタインには仕事やプライベートでもチョコをあげる側であーる!」
未央「でも同時に、ファンや友達からチョコを受け取る事もある立場!」
凛「まぁ、確かにそうだね。みんなでチョコのお渡し会した時も、ファンの人から逆にチョコもらっちゃったり」
未央「うんうん。そしてこの本田未央、その後プライベートでバレンタインをどうすごしたかを聞くほどヤボではなーい!」
凛「それは…うん。各自いろいろあるよね」
未央「ってわけで、チョコあげる側の話は置いといてっ!」
未央「みんなでもらった数のくらべっこしようよ~」
凛「うん、まぁ、もらう側の話ならいいかな」
未央「それで、まずしぶりんは学校では何個くらいもらったの?」
凛「学校で?私は学校で友達と5、6個交換しあっただけだよ」
未央「いわゆる『友チョコ』だね!」
凛「あ、そもそも友チョコ交換は数に含めるのはあり?」
未央「ありあり!私もめっちゃ友チョコあげたりもらったりだもん」
凛「ふーん。で、未央は何個くらいもらったの?」
未央「3つ!」
凛「3つ…?未央はもっとたくさんもらうイメージあるけど…
未央「ボストンバッグ3つ分!」
凛「いっぱいもらってた…!」
未央「いやー、友達とか中学の後輩とかがいっぱいくれるもんだから!」ドヤぁ
凛「中学の後輩がわざわざチョコ渡しにくるんだ…。いや、でも未央らしいね」
未央「おかげでついに3ボストンの大台に乗っちゃいましたよ~!」ほくほく
凛「『ボストン』は単位なんだ?」
未央「でも学校内ではもらった数2位なんだよ。3年生に野球部のエースで4番でイケメンの先輩いるんだけど、4ボストンもらったんだって」
凛「競う相手がおかしいよ。基本は女子が男子にチョコあげるイベントだから。エースで4番でイケメンなら後輩からもらいまくるでしょ」
未央「さすがにそこは超えられなかったよー」
未央「さてさて、プライベートでもらった分は私に軍配が挙がったとして…」
凛「ボストンバッグ単位でチョコ数える勢にはかなわないよ」
未央「でも、しぶりん絶対女性ファンからチョコいっぱいもらうよね!?」
凛「う、うん…。さっきも言ったけど、お渡し会に来てくれたファンの女の子から5個くらいもらったよ」
未央「やっぱり~!しぶりん女子モテ凄いだろうなって思ってたんだよー!」
凛「そう…なのかな?」
未央「これは事務所にも大量に届いているパターンですな!」
凛「そんなに来ないってば…」
未央「バレンタインから数日経ってるし、そろそろ事務所が集計してくれてるはずだよ」
凛「集計とかあるんだ…」
未央「いっしょにちひろさんに聞きに行こ~」
凛「うーん、なんか…複雑だけど、行こうか?」
・
・
・
【ちひろのデスク】
未央「ちっひろさーん!」
ちひろ「あ、未央ちゃんに凛ちゃん。お二人にも例のお届け物が来ていますよ」
未央「おー!ちょうどその話を聞きに来たんですよー!」
凛「事務所が集計してるって聞いたんだけど、本当?」
ちひろ「ええ。もらったチョコの数はマーケティングのための大事なデータですから」
凛「そっか。まぁ、仕方ないか」
未央「それでそれで?私としぶりんには何個届いてたの?」
ちひろ「まずは…未央ちゃんには7個届いています」
未央「おおっ!私にもけっこう届いてる!」
ちひろ「そのうち5つは宛名からおそらく男性ファンですね」
未央「おうっ!?男の人からもらうパターンもあるんだ!?」
ちひろ「ええ。けっこうあるんですよ。ファンは機会があればアイドルにプレゼントを渡したいものですから」
未央「なるほど~。ありがたいことですなぁ」
未央「それで、女子モテのしぶりんには何個届いてました?」
凛「女子モテじゃないってば…」
ちひろ「凛ちゃんには70個届いてますね」
未央「10倍っ!!」
凛「そ、そんなに…!?」
ちひろ「はい。そのほとんどが女性ファンから。男性とおぼしき方からは5、6個です」
未央「完全に女子にモテてますな」
ちひろ「女子モテですね」
凛「モテてた…」
凛「なんて言うか…複雑な気分だけど、そんなにたくさんのファンがいてくれてるってこと…なんだよね?」
ちひろ「はい。喜ばしいことだと思いますよ」
凛「うん。そっか…そうだよね」
未央「そうだよしぶりん。バレンタインに女子70人から本命チョコもらうなんて、滅多にないって!」
凛「本命って…そういうんじゃないからっ!あくまでアイドルとファンだから!」あせっ
未央「わかってるわかってるって!ちょっとしぶりんを照れさせたかっただけ」
凛「もう…未央ってば」
ちひろ「あ、一応ですが食べちゃダメですよ?メッセージカードやお手紙だけお渡ししますので」
ちひろ「あくまでお気持ちだけ頂戴してください」
未央「はーい!」
凛「わかった」
未央「ところでちひろさん。しまむーにはチョコ届いてた?」
ちひろ「ええ。届いていますよ。本来は本人に伝えるのですが、お二人ならいいでしょう」
凛「いいの?」
ちひろ「どちらにせよ、事務所内では筒抜けですから」
凛「そうなんだ…」
ちひろ「あ、でも部外秘ですので。自分のもらった分も含めて事務所の外には漏らさないでくださいね」
未央「ガバい箝口令だなぁ…」
ちひろ「卯月ちゃんには5個ですね。男性からは3つと思われます」
未央「あー。しまむーは完全にチョコあげる側なイメージあるもんね」
ちひろ「そうですね。届いたチョコの数はファンの数というより、本人のキャラによって大きく変わってきます」
凛「お渡し会でも、みんなそれぞれ並んだ人数は同じくらいだったけど、ファンの男女比は違ってたよね」
ちひろ「はい。基本は男性ファンが圧倒的に多く集まるイベントですが、女性ファンの比率はそれぞれのアイドルで違いました」
未央「それ思った!私、学校でチョコあげるのは男女半々くらいだったのに、お渡し会は男の人多いなーって!」
ちひろ「そうですね。お渡し会の男女比やファン層。あげる側・もらう側なのかのキャラ分析」
ちひろ「バレンタインはアイドルのマーケティングに欠かせないイベントなのです」
凛「だから事務所で集計してるんだね」
ちひろ「ええ。この情報を元に、プロデューサーさんが今後の皆さんへの仕事の方向性を考えるんですよ」
未央「意外とアイドルにとって大事なイベントだった!」
凛「ただファンにプレゼントをするだけの日じゃなかったんだね」
未央「と、なると…他のアイドルの子がもらったチョコも気になるね!」
凛「まぁ、気になる…かな?」
未央「ここで待ってれば、いろんなアイドルがちひろさんにチョコ受け取りに来るだろうし、何個もらったのか聞いてみようよ!」
凛「そうだね。いろいろ聞いてみようか」
ちひろ「それはおもしろそうですね。協力しますよ」
凛・未央「えっ?」
ちひろ「私もアイドルがプライベートでいくつチョコをもらったり、あげたりしたのか気になるところです」
ちひろ「今後の仕事にもつながりそうですから」にっこり
凛・未央(ちひろさんがお金になりそうな情報を嗅ぎつけてしまった…)
中断
【数分後】
晴「チィース!ハヨザイマーース!」
ありす「おはようございます」
梨沙「おはようございまーす」
未央「お、ちょうど元気良い3人組が来たね~」
梨沙「ちょっと晴、アンタ声デカいのよ!」
晴「仕方ないだろ!サッカー部のあいさつはだいたいこんなもんなんだっつの!」
ちひろ「おはようございます。3人とも、バレンタインの件ですか?」
ありす「はい。晴さんに届いているであろう、大量のチョコをからかいに来ました」しれっ
晴「橘。お前それ正直すぎんぞ」
凛「晴もたくさんチョコをもらいそうだね」
晴「『も』?」
未央「そうそう。実はかくかくしかじかで」
ありす「なるほど。まるまるうまうまなわけですね?」
梨沙「つまり、チョコをもらった数を比べあってるわけね」
晴「はー。凛も女からチョコもらうのか」
未央「しぶりんいっぱい届いてたんだよー」
凛「まぁ、ね」
晴「いや、なんかちょっと安心したわ」
凛「安心?」
晴「バレンタインに女からチョコもらう女なんて、オレだけなんじゃないかと思ったからさー」
未央「って言うと、はるはるもうすでにチョコ受け取ってる感じ?」
晴「うん。コイツらからとか」
ありす「あげました。なんとなくキャラ的にもらう側かなと思ったので」
梨沙「あげたわよ。晴のキャラ的にはもらう側だろうなって思って」
晴「お前らそれ半分イジメだからな?」
未央「あははっ、はるはる愛されてるねー!」
晴「ちな、コイツらに便乗して桃華と小春までチョコよこしてきやがったからね。さらに便乗した千枝や仁奈までチョコよこすからね」
ありす「ハーレムですね晴さん」
晴「うっせ!晴ちんイジリで遊びやがって!」
未央「楽しそうだな~小6組」
凛「ファンからはもらわなかったの?」
晴「もらった。凛も?」
凛「もらったよ」
晴「ああ、よかった。つか、あのお渡し会ってのめっちゃ大変だったんだけど!なんだよアレ!」
梨沙「アンタの列、めちゃくちゃカオスだったわよね」
未央「えっ、はるはるのお渡し会なにがあったの?」
晴「あー。まず、ロリコンのおっさ…オニーサンたちと、百合をこじらせた系の女子小・中学生が入り乱れて列をなしててさ…」
未央「おぅふ」
晴「チョコを渡したり受け取ったり、泣き出す女の子まで現れてさ」
未央「それはそれは…」
晴「しかも、まだ女がオレにチョコ渡すのはわかるよ?いや、全然わかんねーけど、まだわかるとして…」
晴「でもロリコンのオニーサンたちがオレにチョコ渡したがるのはまったく意味わっかんねーよ!」
未央「なにそれ!?」
晴「なんなんだよアレ!バレンタインなんだからオレからチョコ受け取っとけっての!」
晴「なんで男がオレにチョコよこしてくる発想になんだよ!意味わからんわ!!」
凛「それは…なんというか…」
未央「カオスだね!」
晴「ホントだよ!」
梨沙「ヤバかったわねー、あの並びは」
ありす「端から見ていても大混乱でしたよ」
晴「とんでもないバレンタインだったわ」
中断
凛「私や未央も男の人からチョコもらったよ」
晴「マジで!?二人も!?」
未央「うん。事務所に届いた。でも…」
凛・未央「お渡し会で直接は、無い!」
晴「やっぱな!オレのファン男も女もどっかおかしいわゼッテー!」
梨沙「その点アタシのファンは男はただのロリコンばっかだし、女の子はお友達って感じだし、安定してるわ~」
晴「一応ツッコむけど『ただのロリコン』はヤベェ奴だかんな?」
ありす「私のファンも現場に来てくださる方は男性も女性もおとなしい方ばかりなので、安心できますね」
未央「…含みのある言い方だね」
ありす「糞コラグランプリを開催する層はSNS上にはいても、現場までは来ませんので。おとなしい方ばかりです」
未央「うーん、極端なファン層だなぁ」
未央「はるはる、学校ではチョコもらったりするの?」
晴「学校じゃ全然だな。クラスメイト二人と交換しただけ。むしろクラブの連中に配る用にカーチャンがチョコ用意したくらいだぜ」
未央「お~。そんな感じなんだ…」
ありす「意外と言えば意外ですね」
晴「橘は?学校でもチョコ渡してんの?」
ありす「学校ではあげてももらってもいませんね。担任の先生が男性なのですが、事前に『チョコ受け取らない』と言われました」
ありす「…って、チョコもらう側の話をするルールじゃありませんでしたっけ?」
晴「それだとお前と梨沙があんま話すことねーじゃん」
梨沙「確かに。アタシ学校では友達と交換だけだし、お渡し会来てくれた女の子も友チョコって感じで晴とはなんか違うのよね」
晴「オレの話ばっかじゃなくて、二人もなんか話せよな~」
ありす「むぅ…チョコを渡す話ですか…」
未央「あはは、強制じゃないし、話せる範囲でいいからねー」
梨沙「ちなみにアタシがチョコをあげたのは、もちろん世界一大好きなパパよ♪」
晴「知ってた。超知ってた」
梨沙「毎年バレンタインにはパパにチョコを渡して、いかにアタシがパパを愛しているかを伝えるの!今年のバレンタインは…
晴「ごめん。こっちから振ったけどお腹いっぱいだわ」
梨沙「聞きなさいよー!もーー!!」
未央「ハシゴを外していくなぁはるはる」
晴「はい、次は橘のターンな」
ありす「結局私に話が戻ってきますか」
梨沙「どーせ『事務所でお世話になってる人に』ってチョコあげたんでしょ?」
ありす「はい。と言うか、今日もまだ渡せていない人の分を持ってきてます」ゴソゴソ
凛(律義な子だなぁ…)
ありす「ええと、これが文香さん、奏さん、美波さんの分に…あとこっちが…
晴「圧倒的年上好き感」
ありす「いいじゃないですかっ!お世話になっている人たちなんですからっ!」
梨沙「そうよ!年上の方が魅力的じゃない!」
晴「オメーはファザコンなだけだろーが!」
凛「ふふっ。でもみんなありすからチョコもらえたら喜ぶと思うよ」
ちひろ「お待たせしました~」ガタゴト
未央「おわっ!やけに時間かかるなーって思ってたら!」
凛「台車で…段ボール箱が…」
晴「そうだった。事務所に届いたチョコを数える流れだったんだわ」
ちひろ「はいっ。晴ちゃんに届いたチョコは…段ボール6箱分ですね!」
ありす「6箱…」
梨沙「ヤッバぁ…!」
晴「うっわぁ…この箱、全部オレ宛てに…?」
ちひろ「そうですよ。約100人からバレンタインプレゼントが届きました」
未央「100っっ!」
凛「早くも3ケタが来たね」
晴「うっ、おぉ……。マジかぁ…」
ちひろ「男女比は2:8くらいですね。大人の男性と、比較的ローティーンよりの女性ファンからという分析です」
晴「ご、ごっつぁんですっ!」
梨沙「あらためて見るとスゴイわね、コレ!」
ありす「晴さん。お渡し会では何個もらったんですか?」
晴「50個くらい…」
未央「しめて150個!」
凛「すごいね…」
晴「ヒジョウにフクザツなシンキョウだよ…」
ありす「お察ししま…いえ、察せませんねこの場合は」
梨沙「手紙だけ持って帰るとしてもかなりの量よね」
晴「そっか。コレ食べちゃダメなんスよね?」
ちひろ「あ、はい。でも晴ちゃんの場合は、食べ物以外のプレゼントも届いてて…
晴「お!?もしかしてっ!例のヤツ届いてた!?」ガタッ
凛「?」
未央「なになに?なにが届いてたの?」
晴「へっへっへ…」ガサゴソ
晴「じゃーん!Jリー◯トレーディングカードのパック!!」
未央「J◯ーグのカード…?」
晴「オレ、普段からこのカード集めてるって何回も言ってあるからさ~!いやぁ、食べ物じゃないから持って帰れちゃいますなあ!」にまー
梨沙「ワッル!!ファンにプレゼント指定したわけ!?」
ありす「反則スレスレですよ、それは」
晴「良いんですー!オレはファンに『集めてる』って言っただけだからプレゼントねだってません~!」にまにま
梨沙「ズッル~~!」
未央「これははるはるが一枚上手だったね」
凛「そうだね」ぷふっ
ちひろ「あとですが、この段ボール6箱のうち1箱は一人のファンの方からで…中身は全部プ◯野球チップスでした」
晴「オレが欲しいのはサッカーのカードだっつの!目立とうと思っていらん小ボケを挟まんでいいわっ!」
晴「まぁ、でもせっかくだしもらうけどさぁ…」
ちひろ「そのカードをもらえるか、まだ決まっていませんよ晴ちゃん。持って帰れるかどうかはプロデューサーさんが判断します」
晴「マジかよ!いやいや!開封動画の生配信とか、仕事につなげるからさぁ!」
ちひろ「うーん、それなら許可してあげるように掛け合ってみますが…」
晴「頼むよちひろ~!ちひろさーん!」
凛(何気なく仕事をさせる方向に誘導していった…!)
未央(ちひろさんの方がさらに一枚上手だったーー!!)
ちひろ「あ、そうですそうです。梨沙ちゃんとありすちゃんにもチョコが届いていますよ」
梨沙「えっ、アタシたちにも?」
ちひろ「はい。梨沙ちゃんありすちゃんともに12個です」
梨沙「へぇ~、けっこうたくさんもらえた…?」
ありす「どんな人から届きましたか?」
ちひろ「比較的年齢層高め…大学生より上から70歳くらい。男女比は半々でしょうか」
ありす「70代の方から…ですか?」
ちひろ「ええ。小学生アイドルの場合は、娘や妹、孫にプレゼントをする感覚でバレンタインチョコを贈る方がいるので、
中学生以上のアイドルよりはもらえる数がやや多くなる傾向があるんですよ」
梨沙「なーるほど」
ちひろ「普段交流のあるファンとは違う層の方々からのプレゼントです。手紙も書いてくれているので、大事にしてくださいね」
ありす「はいっ!」
梨沙「はーい!」
ありす「ふぅ。なんだか、実りのあるバレンタインのプレゼントだった気がします」
梨沙「そうね。ロリコンじゃないファンがいてくれたってだけで大収穫だったわけだし!」
晴「実り…?収穫…?」
晴「な、なぁ。オレ、お渡し会があれだけ大変だったのに、なんかさらに仕事が増える流れになってね?」
ありす「増やしましたね。自ら」
晴「あ、あれー?おっかしいな~~??」
梨沙「ファンにプレゼント要求した酬いね!」
晴「はぁ…お仕事がんばりますかぁ……」がっくり
中断
次を誰にするかリクエストがあれば応えるかも
【数分後】
飛鳥「おはよう…」スタスタ
未央「お、これはこれは!」
凛「もらいそうな人が来たね」
飛鳥「…キミたちまでそんなことを言うんだね」
未央「あれ?なんか誰かに言われてた感じ?」
飛鳥「あちらのお二人にそそのかされてね。チョコレートを受け取りに来たところさ」
アナスタシア「おはございます」
美波「おはよう。未央ちゃん、凛ちゃん」
未央「おっはよー!」
凛「おはよう」
アナスタシア「聞いてください。飛鳥が、学校で女の子たちからたくさんチョコレートをもらったんです!」
飛鳥「確かに言ったは言ったのだけれど…」
未央「やっぱりあすあすはもらうタイプだよねー」
美波「それでね、だったら事務所にもファンからチョコが届いてるんじゃないかと思って、連れて来たの!」
凛「たぶんたくさん届いてると思うよ」
飛鳥「なんでボクがチョコレートをもらったことでキミたちの方が嬉しそうなのさ…」
未央「えへへ。今ね、みんながチョコもらった数を比べっこして遊んでたところなんだ」
飛鳥「なんだいその遊び?」
凛「えっと、なんと言うか…戯れに?」
飛鳥「やれやれ…お戯れに付き合うことになりそうだね」
未央「まぁまぁあすあす!そう言わずに~♪」
美波「飛鳥ちゃんお渡し会でもすごかったのよ!バレンタインのイベントなのに女性ファンの方が多いくらいで」
アナスタシア「多くの皆さんが、チョコレートを持ってきていました」
飛鳥「キミが言うかいアーニャ?キミも大概もらっていたじゃないか」
未央「確かにアーニャもチョコもらいそう…」
アナスタシア「飛鳥ほどではありません!」
飛鳥「どうだかね」
凛「それで、学校でたくさんチョコもらったって言うのは?」
飛鳥「うっ…いや、先ほど二人と話していた時に、うっかり口を滑らせてね…」
美波「アーニャちゃんね、学校で女の子たちから告白されたらしいの!」
未央「おー!やりますなぁあすあす!」
飛鳥「あぁ…口を滑らせたばっかりに…」がくり
中断
美波「飛鳥ちゃんお渡し会でもすごかったのよ!バレンタインのイベントなのに女性ファンの方が多いくらいで」
アナスタシア「多くの皆さんが、チョコレートを持ってきていました」
飛鳥「キミが言うかいアーニャ?キミも大概もらっていたじゃないか」
未央「確かにアーニャもチョコもらいそう…」
アナスタシア「飛鳥ほどではありません!」
飛鳥「どうだかね」
凛「それで、学校でたくさんチョコもらったって言うのは?」
飛鳥「うっ…いや、先ほど二人と話していた時に、うっかり口を滑らせてね…」
美波「飛鳥ちゃんね、学校で女の子たちから告白されたらしいの!」
未央「おー!やりますなぁあすあす!」
飛鳥「あぁ…口を滑らせたばっかりに…」がくり
凛「よかったら私たちにも話聞かせてよ」
飛鳥「よかったら、か。特段に隠すようなことでもないから、構わないとも思えるのだけれど…」チラッ
アナスタシア「…?」
美波「…?」
飛鳥「平等に、全員がバレンタインになにがあったのかを話すってことでどうだい?」
飛鳥「もちろん、チョコレートをもらう側での話という前提で、だ」
アナスタシア「ええ、もちろんです!」
美波「それでいいわ飛鳥ちゃん」
飛鳥「…あっさりOKされても張り合いがないが…まぁ、構わないか」
凛「それじゃあ、誰から話そうか?」
飛鳥「いいよ。流れのままボクからなにがあったのか話そう」
未央「おっ!いいね~あすあす!今日はなんか積極的!」
飛鳥「もう半ばやけっぱちだよ…」
飛鳥「ええと…なにから話したらいいのかな」
飛鳥「まず、ボクは学校で18人の女の子からチョコレートをもらったんだ」
未央「うんうん」
アナスタシア「たくさん、です」
飛鳥「それで、18人のうち11人から愛の告白を受けた」
未央「おうっ!?そんなにコクられたの!?」
凛「すごい…ほとんど本命チョコだね」
飛鳥「まぁ、そういうことになるね…」
美波「飛鳥ちゃん…学校で人気者なのね」ほくほく
アナスタシア「飛鳥はスゴイです!」ほくほく
飛鳥「だから…どうして二人の方がボクより嬉しそうなのさ」はぁ
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