凛「他の子のバレンタインチョコレートを破壊(デストロイ)していく」ジャキッ! (16)

(2/14 事務所)

凛「破壊する!」ジャキッ!

未央「目を覚ませ! この黒髪ロングストレートォォォォォッ!」スパ-ン!!

凛「はぐぁぁっ!!」

パタリ

未央「ねぇ、しぶりん。何をしてるの? 『ランボー』ばりの戦闘スタイルに武装して」

凛「チョコを…破壊するっ!!!」カッ!

未央「もう聞いたよ。2度とそんな不吉な言葉を聞きたくなかったよ」

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凛「オラァァッ! 未央もその場でジャンプしてみろぉぉぉ! もしチョコを隠し持ってたら私がデストロォォォォォイしてやんよぉぉぉ!!!」ブンブンブンブン

未央「目を覚ませ! 仮にもクール属性でしょうがっ!!!!」スパ-ン!

凛「はぐぁっ!」ビタ-ン

未央「はいはい、落ち着こうねー。話は聞いてあげるからねー」グルグル

凛「縛らないでよ! 私の装備を剥ぎ取らないでよ!」

未央「剥ぎ取らなきゃ不安で話が出来ないもの。まずはこの『カラシニコフ』を奪って、と」

凛「くっ! 『柿の種』を速射できる対バレンタイン用の兵器が!」

未央「えぇ…そんな微妙な武器だったんだ。これ」

凛「ピリ辛さと塩辛さでこの世から『甘い』という言葉を消滅してやるぅぅっ!!!」ガ-ッ!

(しばらくして)

未央「では、大人しくなったところで聞きましょう。どうしてしぶりんはそんなに荒ぶっていたんだい? いや、荒ぶっているのはいつものことだけど。いつにも増して」

凛「バレンタインが憎い…っ!!」ゴゴゴゴ

未央「はいはい。バレンタインの何が憎いのかなー」

凛「バレンタインは聖なる日…それは未央もわかるよね?」

未央「まあ、年に一度のビッグイベントだね」

凛「その通りだよ。世の中の恋人たちはホテルにこもって『下のチョコレートがお留守だぞ★』とまぐわい、『上のチョコレートもお留守だぞ★』とまぐわう清く正しい日なの…」

未央「しぶりんの妄想はいつもながら予想だにしない方向でエキサイティングしているね」

凛「ちなみに私の妄想では美嘉がさっきの台詞を言ってるよ」

未央「美嘉ねぇがあまりにも可哀想だからやめてあげて。本当にやめてあげて」

凛「なのに…なのに…! 私のプロデューサーは私に向かって『今夜は一晩チョコレート★』って言わない…どうなってるの!?」ガ-ッ!

未央「プロデューサーがそんなことを言ったら私は幻滅するよ」

凛「興奮しないの?」

未央「しねぇよ!」

凛「ドキドキしないの?」

未央「ドキドキはするかも。あまりの恐怖にドキドキはするかも。冷静に考えてみてごらんよ。プロデューサーが『今夜は一晩チョコレート★』ってめっちゃいい笑顔で言ってきたらホラーでしかないよ。下手なジェイソンよりも怖いもの」

~回想~

P『今夜は一晩チョコレート★』バチ-ン!

未央「気持ち悪いとは思わない? 意味がわからないし」

凛「私は興奮するけど?」

未央「はいはい」

凛「で、要するにね」

未央「うん」

凛「プロデューサーの反応に不満なんだよ!」カツ!

未央「ずいぶんと回りくどかったね」

凛「抱かれたい」

未央「はい」

凛「私のあげたチョコに大喜びしてほしい」

未央「はい」

凛「大喜びしたあげく襲われたい」

未央「はい」

凛「そのまま籍を入れて子ーーー」

未央「はいストーップ。そこまでだ」ガシッ

凛「んー!」モガモガ

未央「はぁ…しぶりんはチョコレートをもう渡したの?」

凛「ううん。まだ」

未央「まだなの!? あれだけ不満をぶちまけておいてまだなの!?」ガビ-ン!

凛「いや…だって渡して『まずい』とか言われたら傷付くし…プロデューサーって他の人からチョコレートいっぱいもらってるから私のなんて迷惑なんじゃないかって不安だし…///」モジモジ

未央「そこは普通に乙女なんだね。暴走さえしてなければ微笑ましいと思えたのに…」

凛「こんな不安な気持ちになるくらいなら…バレンタインなんてなくなればいい! 他の子のチョコレートなんて砕け散ればいい!!!」

凛「デストロォォォォォイ!!!」ジャキ-ン!!

未央「それはやめなさいっての!」ベシッ!

凛「ぐぅ!」

未央「ていうか、本当にいいの?」

凛「え?」

未央「チョコ、手作りなんでしょ。バレンタインを潰して渡さないまま終わらせちゃっていいの?」

凛「…」

凛「嫌です…本当は渡したいです…」シュ-ン

未央「じゃあ、私もまだだし。一緒に渡しに行こうか」

凛「...!」

凛「ありがとう! 未央っ!!」ガシ-!

未央「はいはい。不安だったのね」

凛「不安でした。不安が不安を不安してファンファンファンファンファンのファン」

未央「馬鹿にしてるの?」

凛「してません。してません。あまりの嬉しさについ」

未央「はぁ…まったく。来年は1人で渡せるようになりなよ?」

凛「もちろん。さあ、行こうよ。早く早く」グイ-

未央「こら急かさないの♪」

凛「♪」

(しばらくして)

未央「はいこれ。チョコだよプロデューサー♪」

P「おー、サンキュー」

凛「はいこれプロデューサー。私からもチョコだよ。私だと思ってべろんべろんに舐めていいからね」スッ

P「わかった。普通に食べるよ…ってデカイな!?」

凛「つい作りすぎちゃったんだ…迷惑だった?」

P「気持ちは嬉しいから全部食うよ。ただ、来年はもうちょっとだけ小さくしてくれよ?」

凛「…うん」パァァァァァァァ

未央「(嬉しいってさ。よかったね、しぶりん♪)」

凛「(これはもう結婚かな…)」

未央「(話が飛躍しすぎてるね)」

凛「(そろそろあの台詞が出てくるかも)」

未央「(あの台詞?)」

凛「(今夜は一晩チョコレート★)」

未央「(出ねぇよ)」

(その夜・P宅)

P「さて、未央からもらったチョコは…と」ビリビリ

カパッ

P「おー、チョコクッキーかぁ。シンプルだけど美味しい。さすが未央」ポリポリ

P「さて、次は凛からもらったチョコは…と」ビリビリ

P「…ん?」

【1/2スケール渋谷凛型取りチョコ】ババ-ン!

P「く、食いづらい…!」

凛「スカートから食べてよ」ニュッ

P「いや、そしたらパンツ丸見えになるじゃん。変態っぽいからそれはやめとく」

凛「欲望に素直になりなよ」

P「まあ、どこから食うにしても食いづらいけどさ…って…」

P「なんで俺の部屋にいるんだよ!?」ガ-ン!

凛「今夜は一晩チョコレート★」

P「何言ってるんだ?」

凛「今夜は一晩チョコレート★」ズイッ

P「ちょ」

凛「今夜は一晩チョコレート★」ゴゴゴゴ

P「」

イヤァァァァァァァ!!

終わり

以上です
お読みいただきありがとうございました

みなさんが甘いバレンタインSSをたくさん書いていたので1つくらいは弾けたものがあってもいいんじゃないかと思って書きました。ごめんなさい反省しています

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