【安価】冒険 (41)

テクテク!

俺は草原を歩いていた

そよそよと吹く風

ほんのり香る土の匂い

青い空には七色の虹の橋がかかっている





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チチチ、と樹の枝に留まっている小鳥が鳴いた

あれはポプラの樹かな? それともクリの樹かな? それともアカシアの大樹かな?

そんなことはどうでもよかった

俺のチンコが勃起していた

俺は裸だった

一糸まとわぬ姿で草原を歩いていた

太陽はポカポカ暖かい

俺はスキンヘッドだったので、陽の光でピカピカ頭が輝いた

足の裏に当たる土の冷たさが気持ちいい

これが人間の、本当の姿だったのかなぁ

好きな時に好きな物を食べて

誰の目を気にすることなく、勃起して

黒や灰色がない彩の世界で、自由気ままに暮らしている

これが、本当の人間だったんだなぁ

小川が流れていた

水をすくうと、さらりと虹色の砂が指の隙間から零れ落ちた

この川の水は、手ですくうと砂になってしまう

流れている間は飲めるのだけれど、空気にさらせばあっという間に枯れてしまう

俺はしゃがみこんで、川に直接、口をつけた

水は甘かった

なんだか砂糖を溶かした温かいミルクを飲んでいるような気分だ

それと若干、ハチミツの味も感じる

かたわらに、タンポポが咲いていた

歩いていた時は気がつかなかったけれど

こんなところにも健気で美しい命があったのだね

タンポポは頬を桃色に染めて、恥じらうように俯いていた

元気がないのかしら

俺は川の水を手ですくって、かけてやった

けれど、水は途中で虹の砂に変わり、風にさらさら吹かれていった

俺は立ち上がり、また旅をはじめた

草原の彼方に何か黒い物体が見える

とても大きい、土台のような形をした物体

緑と青の世界に突如現れたそれは、あまりに不自然だった

全身肌色の俺も不自然かもしれない

異物同士、分かり合えるところがあるだろう

俺は走った

息が切れても走り続けた

脚に力が入らなくなっても

視界が真っ赤に染まっても

口から血を吐いても

黒い物体を目指して駆け続けた

ヒュウウウウウウウ

黒い物体は俺の接近を快く思わないらしい

口を開いて、凍えるような冷たい風を吹きかけてきた

物体の口に近づけば近づくほど、風の勢いは強くなる

青空も徐々に色を失っていく

芝生が烈風に舞い上がり、俺の顔を打つ

樹々が枝葉を揺らしてむせび泣く

来るな、来るな、とでも言うかのように

とりあえず服が欲しかった

物体は宗教的な建造物であるように見えた

巨大な長方形の石積みを土台として、ピラミッド状に真っ黒な石が積まれているのだ

石のひとつひとつに、座禅を組む仏陀の意匠が彫り込まれている

建物の頂上には、厚い暗雲を貫いて伸びる塔がそびえていた

なんだか、チンコみたいだな

俺はそんなことを思いながら、塔にかけられた鉄の梯子を上っていった

空を見上げると、黒い雲がすぐ目の前に迫っていた

真下に広がるは色を失った草原の海

俺は上だけを眺めて、梯子を上っていく

そのうち、梯子を上っているのか上っていないのか分からなくなった

地上から空へ向かって、横に移動しているだけではないのか

右に位置する地上から、左に位置する空に、ただ横移動をしているだけではないのか

そして段の隙間から見える世界は、果てしなく地平線の先まで広がっているのではないか

段の隙間に目をやっても、塔の外壁しかなかった

黒い雲は煙ではなかった

少し体が冷えただけで、変な匂いも苦しい気分もない

暗雲を突き抜けると、明るい陽の光に迎えられた

あまりに眩しくて梯子が見えない

俺は今、どこにいるんだ? どうなっているんだ? 塔は?

白い世界の中で、ステンドグラスだけが色彩を放っていた

あれは、塔の窓なのだなぁ

ステンドグラスがゆっくりと外側にひらく

バサバサと、鳥の羽ばたきが聞こえる

俺は塔の終着点に辿り着いた

ゴーン、ゴーンと鐘の音が塔内に低く響き渡った

よく見えないが、塔の中は大きな広場になっているようだ

ステンドグラスからずり落ちた俺は、大理石の床に倒れ込んだ

木でできた長椅子が、両側にずっと奥まで並んでいる

天井には羽を生やした天使の絵や、赤子を抱く女神の絵が描かれていた

巨大な振り子時計

時を刻むたびに、ボーン、ボーンと落ち着いた音が鳴る

俺はよろめきながら、歩き出した

床に張った太い根に、足を取られることもあった

誤って蛇を踏んでしまい、ふくらはぎに噛みつかれることもあった

それでも俺は、ただただ無言で歩いた

ベッドがある

柔らかい、羽毛のベッドだ

誰かが眠っているのか

枕元まで、毛布がかけられている

俺は起こさないよう毛布をそろそろと取った

少女だ

絹のように滑らかな黒い髪

青白い肌は、長いこと太陽を拝まなかった証拠

彼女はすやすやと、安らかな寝息を立てていた

俺のチンコは勃起していた

俺はまず左手で硬くなったチンコを握りしめた

次に右手を腰に添える

振り子時計の音に合わせて、左手をひたすら上下に動かす

別に興奮しているわけではない

彼女の美しい寝顔を目の当たりにし、これだけはしなくてはならない

そういった奇妙な使命感を覚えたのだ

これは義務だ

仕方のないことなのだ

俺は彼女の寝顔めがけて白い汁を放った

この汁の正体が何なのか、俺には分からない

だが、ある種の使命を帯びていることは確かだと思う

俺は森に隠棲する賢者のような、静かな湖畔に佇む古木のような気持ちで、彼女の顔に毛布をかぶせた


入ってきたステンドグラスを仰いだ

もうあそこからは出られない

かといって下へ繋がる階段も見当たらない

俺はこのまま死ぬのか?

死に満ち溢れた、薄暗い塔の中で

少女という生を見出しながら、何もできずにゆっくりと

染み込んでくる死を味わうしかできないのか?

ベッドのそばに座りこみ、俺はオイオイと声をあげて泣いた

顔をくしゃくしゃにしかめて、チンコをビンビンにうならせて

俺はドピュドピュ、生命の汁を虚空に放ちながら泣きじゃくった

おじさんは、だれ?

背後で鈴の音のような可愛らしい声がした

ベッドに横たわる少女が、うっすらと目を開けている

彼女は隣で泣いている痩せ細った全裸の俺に、話しかけてくれたのだ

彼女の声が俺の皮膚を突き破り、肉を突き破り、肋骨の隙間を縫って、心臓に刺さった

刺さった声は心臓に溶け込み、熱を持ってドクン、ドクンと脈動し始めた

この子は、生きている

誰もいない、時間が止まったような塔で、孤独に生きている

大粒の涙が零れ落ちた

チンコはさらにビンビンといきり立つ

初めて、自分以外の人間と出会った

俺はそれが嬉しくて、興奮していた

おじさんは、神様から遣わされた天使だよ

俺は少女に嘘をついた

あどけない笑顔を見せる、純粋無垢な少女に天使などという大嘘をついてしまった

羽のない天使など、世界のどこを探しても見つかるまい

それでも、彼女は大きくうなずいて俺に抱きついたのだ

お母さんが言ってたの、いつか天使様がやってきて、私を乳と蜜の流れる場所に連れてってくれるって!

お母さんはどこにいるのか、尋ねるまでもなかった

ベッドの下に、干からびた骸があった

少女の母は、もう何年も前に死んでいたのだ

なんともいえない気持ちになった

それでも、勃起したチンコは鎮まらない

とりあえず、どうしようもないので使命を果たすことにした

少女の上にまたがり、右手で口を抑えつける

大声を出したところで、周りに人など誰もいないのだが

身体をベッドに縛り付ける縄でもあれば、もっと作業が楽になっただろう

毛布が邪魔だったので、遠くに投げ捨てた

布服の裾をたくし上げる

少女らしい、膨らみかけの乳房がそこにはあった

これが、乳房か

俺は人生で初めて女性の乳房をはっきり見た

これが乳房という名称であることすら知らなかった

脂肪の塊が二つある

そして、使命を果たすのに用いる必要がある

結局、どこまでいっても少女に対して抱く感情は事務的なものだった

おじさん、やめて

右手を離すと、少女はそう言った

やめない

使命を果たさねばならんのだ

俺も好きでこういったことをしているわけではない

使命を果たすために原野を歩き、塔を上り、ここまで辿り着いた

これは神から与えられた仕事なのだ

何度も言い聞かせたが、少女は怯えた目で俺を見つめていた

仕事仲間であるチンコとも相談してみたが、やはり答えはひとつの場所に行きつく

俺は怒張したチンコを、無理やり彼女の中に押し込んだ

拒否するように動く肉壁をこじ開けて、ずぶずぶ入っていく

少女の呻き声は、潰れたカエルの断末魔によく似ていた

俺はとてつもない罪悪感と背徳感に駆られたが、使命を果たすためには仕方がなかった

これまで、何のために旅を続けてきたと思っている

頭の中で、七色の虹を思い浮かべた

ゆっくり腰を動かすと、ベッドがギシギシと軋んだ

少女は目をカッと見開き、涙を流しながら苦しそうに呻いている

白いベッドシーツが、破瓜の血で紅く染まった

気持ちよくなくていい

気持ちよくあってはならない

あくまで使命を果たすためのもので、快楽や愉悦を第一としたものではない

俺は少女をうつ伏せに寝かせ、尻の間にチンコを再び挿入した

長い髪をむんずとまとめて掴み、後ろから強く突き上げる

まるで馬に乗っているような感覚だ

これはこれで面白い

面白いが、時折、使命のことが脳内をよぎる

ズビュッ! ビュビュッ! ビュルル!

そんな音は出なかったが、確かに俺のチンコから白い汁が放たれた

使命汁

これを射精す瞬間だけは、最高に気持ちがいい

天にも昇ったような気分になる

少女の瞳に光はなかった

闇と深淵だけであった

彼女は糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた

チンコを引き抜いた後、尻に顔を近づけてみる

血と使命汁の臭いがする

俺は少女の身体を汁で満たした

使命は果たしたのだ

これで何かが変わる

何が変わる?


少女「……おじさん」

少女「もう、痛いの、イヤ……」

俺「痛くない」

少女「痛かった」

俺「じきに、気持ちよくなる。もうしないけどね」

少女「嘘」

俺「嘘って?」

少女「おじさん、本当は天使なんかじゃないんでしょ」

俺「俺は天使だ。神様から使命を帯びている」

少女「もうやめて……私に近寄らないで」

俺「どこへ行くんだ。出口なんてないぞ」

少女はベッドから立ち上がると、おぼつかない足取りで去っていった


俺「お前はここで俺と子供を作りながら、一生暮らすんだよ。ここが終着点だ」

少女「いや……」

俺「おい、待ちなさい」

少女「いやっ、いやああああ!!!!!!」

走る少女を捕まえるのは大変だった

風になびく髪を掴み、床に引き倒し、逃げないようがっちり抱きしめる

再び硬くなったチンコで穴を探りあて、ぐりぐり挿し込む

射精

汁を流し込む最中、少女は両足を狂ったようにバタつかせていた

助けてだの、殺される、だの物騒な叫び声もあげる

そして事が終わると、魂が抜けたようにぐったりするのだ

俺は辛かった

しかし、塔から出る術がない以上、抱えた鬱屈を少女にぶつけてしまうのだった

俺「メシ……食べようか」

数回ヤッたあと、俺は食べ物を探しに出かけた

塔の中に食料はあるのだろうか?

探してみたが、食べられそうなものは見えない

俺「あッ」

長椅子の下に、ネズミが数匹、身を寄せ合って震えていた

以前の俺なら、ネズミも友人だと思っていたけれど

ブチィ! グチャグチャッ!

ネズミの身体を両手で引き裂き、溢れる血を飲んだ

他のネズミは逃げてしまったが、一匹だけでも精力はつく

床でうつ伏せに倒れている少女に、ネズミの下半身を放った

俺「食えよ」

少女「こんなの、食べられないよ……」

俺「俺が食べろと言っている。天使の命令に逆らったら、神様が黙っていないぞ」

少女「う、うぅうぅぅう」

少女はまだ痙攣しているネズミの下半身を食った

ぐっちゃぐっちゃと、汚らしい音をたてて食っていた




それから、使命を果たすのは控えることにした

朝も夜も分からない

腹が鳴った時に、ネズミを食わせてやった

塔の外で自分が体験したことを話した

少女はつまらなさそうに聞いていたが、乳と蜜の流れる川だけは目を輝かせていた

俺「ここは、牢獄なのかもしれないな」

少女「牢獄?」

俺「生前に罪を犯したものが、こうやって高い塔に閉じ込められている」

少女「でも、おじさんは外から来たんでしょう?」

俺「なるべくしてなった。最初から、この塔に上るよう仕向けられていたのかもしれない」

少女「私達、出られるのかな……」

俺「分からん。外へ出た方がいいのか、中で朽ち果てた方が幸せか。こうやってネズミも食えるし、雨風だって凌げるぜ」

少女「私は、外に出たい……。世界を見てみたい」

塔に来てから一ヶ月が経った

食ったネズミの骨を並べて、日数を確認していたのだ

少女は俺に対してだいぶ心を開いてきた

それでも、まだ心の奥底に強姦された恐怖が植えつけられている

あれは流石にやり過ぎたかもしれない

いや、やり過ぎてはいない

使命だったから、仕方がなかったのだ

少女「おじさん、おじさん! ネズミ捕まえたよ、見て!」

ネズミ「ちゅううん」

俺「お、4匹か。よくやったな!」

頭を撫でると、少女は気持ちよさそうに目を細めた

その表情が好きでたまらなかった

今のところ、全裸で暮らしている

少女も全裸だ

たまに少女が寒そうに身を縮めているので、毛布と一緒に優しく抱きしめてやる

そうすると、彼女は嬉しそうに微笑むのだった

俺「大丈夫か?」

少女「うん」

俺「良かった……。ほら、ネズミ」

少女「おじさん、変わったね」

俺「変わった?」

少女「最初は怖い人だと思っていたの。ずっと暮らすなんて嫌だ。死んでしまいたいって。自殺も考えたわ……でもね」

少女「今は違うの。こんな頼りになる人だなんて、知らなかった」

少女「おじさん……大好き」

俺「なにバカなこと言ってんだよ、生のネズミ食わせてるんだぞ」

この少女は、おかしくなっている

ふと、追いつけないほど彼女が遠くへ行ってしまったかのように感じた


俺「はあっはあっ」

少女「あっあっ……んちゅ……んっ……はあんっ」

俺と少女は毛布にくるまって、互いの身体を舐め合っていた

彼女が喘ぐようになったのは、今回が初めてだ

桃色の乳首を歯でこりこり甘噛みしてやると、喘ぎ声と共にびくんと身体をよじらせる

以前より、胸が大きくなった

赤ん坊のように吸いついてみる

少女は優しげに笑って俺の頭に両腕を回した

少女「うふふ……おじさんたら、おっぱいが好きなんだから。かわいい人ね……」

俺「おばさんみたいなことを言うんだな」

少女「私をおばさんみたいにしたのはだれ?」

俺「俺だが」

少女「おじさん……好き……好き……もっと私を愛して」

もう使命などどうでもいい

元からそんなもの、存在していなかった

俺はあるがままに生き、あるがままに死ぬ

自然には誰も逆らえない

この偕老同穴の中で、朽ちてゆくのもいいかもしれない

俺「くわえろ」

少女「うん」クチュ

俺「いいぞ、もっと舌を使え。パンをこねるように」

少女「私、パンこねたことないよ」

俺「そうだな、ネズミの骨を処理する時みたいに、優しくな。ネズミの骨は折れやすい」

少女「分かった……」

少女の腹がぐうと鳴った

もう食事時か

精液と一緒に、ネズミの死骸も口につっこんでやった

少女が股を開いた

俺「どうしたんだよ、自分から股を開くなんて珍しいな」

上気したように赤くなった顔で答える少女

少女「私……おじさんの赤ちゃんが欲しいの……」

俺「そうか」

少女「ね……はやくきて……?」

俺「一番変わったのは、お前だよ」

彼女の股間は俺の唾液と溢れ出る汁で淫らに濡れている

もう、ベッドで眠っていた少女はいない

一抹の寂しさを覚えながら、ひくつく少女の穴を突起物で埋めた

少女「あんんっ……!」ビクン

少女が両手の拳を握りしめ、背を反らせる

甘い吐息の後に、再び男を悩殺するような嬌声をあげた

少女「あっ! ああっ! あんっ! ああんっ! んあっ! だめえっ!」

俺「そうか、だめか」

少女「愛してるわ、おじさん! 好き! 好き!」

俺「お前は俺じゃなくて、俺のチンコが好きなんだろう」

俺が射精すると、少女の身体はぶるぶるっと震えた後、そのまま硬直した

チンコを抜いてみる

とろみのある白濁液が、溢れ出てきた

少女「もう何も考えらんにゃいぃぃ……」











俺は賢者になった

少女への興味がまったく無くなったのだ

それよりも、こんな汚い塔で少女と性行為をしていることに嫌悪感すら覚える

何をやっているのだ

もうやめる

また旅を始めよう

新たな使命を今、神から頂いた

少女「ねぇ、どこに行くの?」

立った俺の背に、少女が呼びかけてきた

俺「帰る」

少女「帰る? この塔からは出る手段がないんじゃないの?」

俺「どんな手を使ってでも、出てやる。お前は来るな」

少女「いや、私もついていく。私とおじさんは一心同体よ。どんな所でも一緒に行くの」

俺「面倒くせぇ……」

のっしのっしと歩く俺の後ろを、ぴょこぴょこ少女がついてくる

ステンドグラスの下まで来た

どうやったら、あの場所まで行ける?

外に出ることができる?

少女「長椅子で土台を作ってみたら?」

少女は俺の右腕に抱きつきながら、耳元で囁いた

嫌な女だ

自分も助かろうと媚びを売っている

邪魔だ

お前は塔の中にいろ

助かるのは俺だけでいい

俺「ああ……いい考えだ。さっそく、作業に入るぞ。手伝ってくれ」

少女「あいあいさ!」


長椅子で土台を作った

一番下の段に10脚ほど並べ、ピラミッド状に乗せていく

少女はウキウキしながら長椅子を運んでいた

外の世界を、愛するおじさんと巡ることができる

そう勘違いしているのだろう

少女「さてと、これで完成ね! おじさん!」

俺「そうだな。先に上っていいぞ。俺は後から行く」

少女「ええっ、私が先でいいの?」

俺「ああ、行け」

少女「分かった、ありがとう!」

長椅子の山を登っていく少女を、俺は乾いた目で見つめていた

少女「おじさん、もうすぐ外だよ!」

少女は俺のことを待っているようだった

そちらの方が、俺としてもやりやすい

一段一段、長椅子のピラミッドを上る

少女との思い出が蘇ったが、そんなものは心底どうでもいい

割れたステンドグラスの前で、少女は満面の笑みを浮かべた

さわやかな風が吹いている

少女「ありがとう、私の夢を叶えてくれて」

俺「ああ」

少女「ねぇ……もし……赤ちゃんができてたら……」モジモジ

俺「結婚しよう。子供と三人で、世界を冒険しよう」

少女「うん! ああ、楽しみだなぁ。みんなで船に乗って、川を下るんだ。船頭はおじさん。私は魚を釣って、ご飯を食べさせてあげるの」

俺「魚の骨はちゃんと、処理しろよ。ネズミと違って少し難しいからな」

少女「大丈夫だよ、おじさんに教えてもらったから!」

俺「それは良かったな」グイ

俺は少女の肩を掴み、後ろに思い切り引き戻した

少女「ひゃあっ!」

長椅子の崩れる音を聞きながら、俺はステンドグラスをくぐって外に出た

少女と会うことは、おそらく二度とないだろう

それでもいい

仕方のないことだったのだ

使命を果たすには、少女の存在がどうしても邪魔だった

あの女を見ると、性欲が湧いてくる

だが、そのおかげで何ヶ月もくだらない塔の中で過ごすこととなった

淫欲は戒めなければならん

貴重な時間を浪費してまで、他人とまぐわう必要はない

自分の性器を他者の性器に挿し込み、溶け合わせることの何が楽しいのだ

チンコを包み込むあの温かいひだひだの、何が気持ちいいというのだ

俺「……」

俺は急いではしごを上り、少女を助け出した

草原でめちゃくちゃセックスした

そして少女は子供を産み、みんなで川に行った

終わり

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