千早「友情とか団結よりもトップアイドルになりたい」 (16)


P「ほう、歌手じゃなくてアイドルでいいのか?」

千早「もちろんアイドルは歌手への通過点ですので、興味ありません」

P「まあ最初から言ってたしな」

千早「ゆくゆくは一流歌手になる予定ですが、とりあえずはトップアイドルで我慢しようかと」

P「とりあえずでトップアイドルか」

千早「はい、妥協しました」

P「他の所属アイドルが言ったら説教の一つでもするところだな」

千早「如月千早というブランドをまず考えて、アイドルで終わっていいのか?と悩みぬいた末の発言です」

P「おいやめろ」


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千早「というわけで、私をトップアイドルにしてくださいお願いします」ペコリ

P「ここだけ聞けば、やる気のある千早なんだがなあ」

千早「ふふ、ありがとうございます」

P「最初から聞いてたら、ただの黒い千早なんだよなあ」

千早「ふふ、良いですね黒色は嫌いじゃありません」

P「人としては良くないんだけどね」

千早「人間性とかどうでもいいんで、私をトップアイドルにしてくださいお願いします」ペコリ

P「うん、自分に正直でやる気のある黒い千早だな」


P「なあ、千早」

千早「はい?」

P「俺の仕事はお前たちをプロデュースしてトップアイドルにすることだ」

千早「はい」

P「だからお願いなんてしなくても絶対にトップアイドルにしてみせる!」

千早「はい!」

P「目指せ!皆まとめてトップアイドル!!」

千早「いえ、他のメンバーはどうでもいいので私だけ、私だけをお願いします」

P「とんでもないことをお願いされた!」


千早「プロデューサーよく考えてください」

P「千早こそよく考えて発言しろよ?野球で言うともう4アウトくらいしてるからな?」

千早「765プロ12人を均等にプロデュースするより、一人に絞ってプロデュースする方が効率的と思いませんか?」

P「それは否定しないが」

千早「そうでしょう?」

P「だがな。一人に絞る場合、俺は春香か雪歩のどっちかを選ぶぞ?」

千早「………」


千早「プロデューサー………」

P「なんだ?」

千早「今の話の流れなら、一番に選ばれるのは私じゃないでしょうか?」

P「むしろ今の話の流れなら、一番最初に選考から外すわ!」

千早「そんな酷い……私を見捨てるんですか?蹴りますよ!?」バシッ

P「痛!もう蹴ってるぞ!?というか他のメンバーを見捨てようとした千早に酷いって言われたくない!」

千早「そもそも何故その二人なんですか?萩原さんならともかく春香とか……春香とか!」

P「春香に対してなんて失礼な」

千早「春香とはツーカーの仲なのでこれくらいは失礼に当たりません」

P「女同士の仲って怖いなあ……」


P「まあ春香はなあ、正直やりやすいというか……」

千早「やりやすい?……イヤらしい意味でですか?」

P「プロデュースしやすいってことだよ!!」

千早「そうですか、いきなりセクハラ発言が出てきたと思ったので驚きました」

P「そうだね!俺の言葉が足りなかったね!ゴメンナサイ!」

千早「それで、春香の何がやりやすいんですか?」

P「ん~……仕事を選り好みしないところかな……誰かさんみたいに」ジー


千早「なるほど、他には?」

P「とりあえず素直で、こちらを信頼してくれているな……誰かさんみたいに ひねくれてないし」ジー

千早「ふむふむ、それだけですか?」

P「後は根性がある、元気で明るく前向きなのは良いことだ」

千早「ふふ、確かにそうですね。私と一緒ですね」

P「ん?……んん?」

千早「なにか?」

P「いや……まあ、なんでも、いいんだけど。」



千早「しかし流石はプロデューサー、春香の良いところをしっかりと見ていますね」

P「ふっ、プロデューサーだからな。でも良いところはもっとあるぞ、例えば……」

千早「あ、もう結構です」

P「そ、そうか?」

千早「はい、なんだか聞いてたらイライラするので」

P「春香のこと……嫌いなのか?」

千早「いえ、得意げにドヤ顔で話すプロデューサーに対してイラっときてます」

P「お、おう……そうか……」


千早「というわけでこのイライラを解消させるために」

P「解消させるために?」

千早「私の良いところを言ってください」

P「千早の良いところか……」

千早「はい、とりあえず100個程」

P「……100?」

千早「はい、100です」

P「………」

千早「………」

P「それだけでいいのか?」

千早「………」


千早「………え?」


P「不器用だけどそれを感じさせないようにしている所。冷静だけど情熱的な部分も良いよな」

千早「……」

P「……くっ、って言ったときの顔を背ける仕草が可愛い。負けず嫌いのところも……」

千早「………」

P「嫌いな食べものを箸でツンツンする癖は……うん、ある意味千早らしくてアリだと思う」

千早「…………」

P「知識は偏ってるけど博識だな、え~っとあとは………」

千早「……………」




P「……あれ?いま何個目だっけ?」

千早「……127個目です……」

P「あ~そうだったか……んじゃ最後に、歌が上手い。こんなところか」

千早「128……個」


千早「………」

P「どうだ千早?」

千早「は、はい?」

P「イライラは収まったか?」

千早「……ま、まあまあですね」

P「そうか、それなら良かった」

千早「はい……」

P「なあ、千早」

千早「はい?」

P「千早のストイックなところも、孤高なところもいいと思うが」

千早「129、130……」

P「もう少しだけ皆と一緒に頑張ってみないか?」

千早「………」


P「皆と一緒ならさ、月並みだけど千早ももっと成長できると」

千早「わかりました」

P「…え?わかったの?」

千早「はい、もうちょっと皆との団結友情ごっこに付き合います」

P「全然わかってないよ、この娘!」

千早「ふふ……冗談ですよ冗談」

P「はは、まったく……」

千早「ふふ……」



千早「ちなみに、萩原さんを選んだ理由はなんだったんですか?」

P「ああ、ただの好みだ。実は雪歩推しで……」

千早「蹴ります」バシィ!

P「まあ冗だはうっ!?」



おわり

短いですが終わりです
ありがとうございました

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