オーキド「ところで君は、あのモンスターを追っているのかね?」 (11)

オーキド「痕跡を辿れば、真実に辿り着くと思っておる」

サトシ「見つけた事実は積み重なるけど、天井の真実にはまだ手が届かないんじゃねーのかよ」

オーキド「……その言葉、誰が考えた?」

サトシ「俺だぜ!」

オーキド「ハッハッハ! おぬし、面白い男じゃのう」

オーキド「わしはもう行くぞ。縁があったら、全てを越えた先で、また会おう」

サトシ「……なんだ? あの爺さん」

アンジャナフ「ジャナフッ! ジャナフッ!」

サトシ「どうした? アンジャナフ……あっ!」

サトシ「マスターボール……まさかあの爺さん、これでゾラ・マグダラオスをGETしろと? いいぜ、やってやる!」

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調査拠点アステラ

サトシ「アンジャナフ、君に決めたッ!」

ポーイ、ボシュウッ!

アンジャナフ「ジャナフッ!」

短パンのガキ「いけー、リオレウス! ひのこだ!」

リオレウス「グオオォォォン!」

ボウッ!

アンジャナフ「ギャッ!」

サトシ「怯むな、アンジャナフ! かわせ!」

短パンのガキ「無駄だね! 爪で持ち上げ、そのまま地面に叩きつけろー!」

リオレウスの攻撃! アンジャナフに1204のダメージ! こうかはいまひとつのようだ……

サトシ「いまひとつでも、こんなダメージくらうのかよ」

エリートトレーナー「二人とも、そこまでだ」

サトシ「あっ、エリートトレーナーさん」

エリートトレーナー「サトシ君、だいぶアステラの空気にも慣れてきたみたいだね。アンジャナフの動かし方も悪くなかった。ただ、リオレウス相手じゃ分が悪い」

サトシ「そうなんですか?」

エリートトレーナー「リオレウスは古代樹の森の主だぞ。ドラゴンクローを一撃でも食らってみろ。タイプ一致、こうか抜群、種族値の暴力であっという間に負けていただろう」

サトシ「本当に綱渡りのバトルだったんですね!」

エリートトレーナー「そういうことだ。後で集会所に来い。ゾラ・マグダラオス誘導作戦の会議を行う」

サトシ「GETするんですか!?」

エリートトレーナー「誘導するだけだ。古龍渡りだかなんだか知らんが、奴の存在はアステラにとって脅威でもあり、研究材料の宝庫でもある。遅れるなよ」

サトシ「はい!」

シロナ「一同、揃っていますね。ではこれより、作戦会議を始めます」

サトシ「緊張するぜ……! な、アンジャナフ!」

アンジャナフ「ジャナッフゥ!」

シロナ「海を渡るゾラ・マグダラオスを船で追い、ついにカントー勢が新大陸に到着しました」

サトシ「俺達のことか」

アンジャナフ「ジャナ~ン……」

サトシ「あ、お前は新大陸のポケモンだったな。ごめんよ」

シロナ「大きな戦力です。この長きにわたる調査の決着が期待できます」

エリートトレーナー「ずっと前から、総司令は新大陸で生態系の調査をしていたんだ」

シロナ「ひとまず、代表として彼らに出席してもらいました。サトシ君、挨拶お願いね」

サトシ「俺、マサラタウンのサトシ! 趣味はバトル! 隣のデカブツは相棒のアンジャナフだ!」

アンジャナフ「ジャナ!」

サトシ「こいつ、迷ったら何でも食っちまうタチでさ。迷惑かけるかもしれねーけど、よろしく頼むぜ、みんな!」

シロナ「ここにいるのは、調査団の肝となる人物達よ。よく覚えておいてね」

エリートトレーナー「よろしく。何でも聞いてくれ」

かいじゅうマニア「ポ、ポケモンダイスキ。モンスター、スキ。スキ。ハアハア、ハアハア!」

短パンのガキ「おめぇ、サトシっつーのか。よろしくな!」

リオレウス「グオオン」

ポケモンマスター「よき面構えよの」

レッド「……」

サトシ「みんな……!」

シロナ「本題に入りましょう」

シロナ「今回アローラ地方から渡りを行なったのはゾラ・マグダラオス。火の山を背に負う、巨大なドラゴンタイプのポケモンです」

短パンのガキ「ドラゴンタイプとか、火の山を背負ってるとか、バクガメスに似てるッスね。進化形なんかな?」

かいじゅうマニア「ア、ア、アマリニ、ミタメガ、チガウ。フヒッ……バクガメス、ハ、バクガメス、ダ」

シロナ「私達調査団の最終目的は、古龍渡りの解明にあります」

リオレウス「グオオングオグオグオオン(およそ10年に一度、新大陸目指して海を渡る伝説のポケモン達……実に興味深い)」

短パンのガキ「おいみんな! オイラのリオレウスがなんか言ってるぞ」

リオレウス「グワオーンギャアギャアガオオ、グワァーガアアオァ(道すがら生態系を変え、地形を変え、時には災害を引き起こし……)」

リオレウス「ギャース(遥か古来より、伝説のポケモンとはそういうものとして在るんやで)」

シロナ「彼らが何のために新大陸へ渡るのか。今こそ解明しましょう」

サトシ「ああ!」

シロナ「今後しばらくですが、サトシ君達カントー組は小型ポケモンの調査と拠点の安全確保を頼みます」

サトシ「小型ポケモン? あー、ケムッソみたいな奴のことか! 分かったぜ!」

エリートトレーナー「違うな。君が調査するのはジャグラスの生態だ」

サトシ「え? ジャなんとか?」

シロナ「小型肉食ポケモン、ジャグラス。状況によっては、GETの方も検討してもらって構わないわ」

サトシ「肉食……あはは……」

エリートトレーナー「安心しろ、君のアンジャナフの方が数段強い。何の問題なく、調査できるだろう」

シロナ「そうそう、あなたにこれを渡すのを忘れていたわ」

サトシはモンスターボール5個とスリンガーを手に入れた!

エリートトレーナー「モンスターボールには捕獲用麻酔薬が仕込まれている。十分弱らせてから投げつけろ」

シロナ「スリンガーはたしかエアーム……じゃなかった、メルノスなど翼竜種の足に巻きつけると、空を飛べるのよね」

エリートトレーナー「ま、習うより慣れろだ。良い報告を期待している」

そんなこんなで新ポケモン・ジャグラス調査のクエストを受注した。

アンジャナフ「ジャナ~……」

サトシ「大丈夫だ、アンジャナフ。パパッと終わらせて帰ろうぜ。お前のこと、信じてるからな。お前も俺を信じろ」

アンジャナフ「ジャナ!」

サトシ「えーっと、まずはここで指笛か……」

ピィー!

バッサバッサ

メルノス「クエー!」

サトシ「来たな、スリンガーいくぜ!」

バシュッ

メルノス「ピギャア!」

サトシ「よし、ワイヤーがうまく足首に巻きついた!」

サトシ「アンジャナフ、しっかり俺の足に噛み付いてろよ! 途中で落ちたら、ポケモンでも診てやれねー!」

アンジャナフ「ナフッ!」

ガブッ

テーレー

クエストに出発します

ピヨピヨ……チチチ……チュンチュンチュン!

ヒュ~

ズザザザザッ

テー??レー??レーレーレー??レー??レー??

サトシ「うわぁ~、木々が鬱蒼と茂ってやがんな! ここが俺達のベースキャンプになるってわけだな、アンジャナフ!」

アンジャナフ「フフフ」

サトシ「知ってるよ、クエスト行く前はポロック食うんだろ」

食材組み合わせ ポロック定食

オボンのみ+モモンのみ+チイラのみ

サトシ「頼むぜ、アンジャナフ!」

アンジャナフのかえんほうしゃ! 効果は抜群だ!

ゴオオォォォッ

チーン

アンジャナフ「スゥ~」

サトシ「あっ、先に匂い嗅ぐなよ! それは俺のだぞ!」

ガツガツムシャムシャガツガツモリモリ

サトシの体力とスタミナと攻撃力が上がった!

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