オーキド「痕跡を辿れば、真実に辿り着くと思っておる」
サトシ「見つけた事実は積み重なるけど、天井の真実にはまだ手が届かないんじゃねーのかよ」
オーキド「……その言葉、誰が考えた?」
サトシ「俺だぜ!」
オーキド「ハッハッハ! おぬし、面白い男じゃのう」
オーキド「わしはもう行くぞ。縁があったら、全てを越えた先で、また会おう」
サトシ「……なんだ? あの爺さん」
アンジャナフ「ジャナフッ! ジャナフッ!」
サトシ「どうした? アンジャナフ……あっ!」
サトシ「マスターボール……まさかあの爺さん、これでゾラ・マグダラオスをGETしろと? いいぜ、やってやる!」
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調査拠点アステラ
サトシ「アンジャナフ、君に決めたッ!」
ポーイ、ボシュウッ!
アンジャナフ「ジャナフッ!」
短パンのガキ「いけー、リオレウス! ひのこだ!」
リオレウス「グオオォォォン!」
ボウッ!
アンジャナフ「ギャッ!」
サトシ「怯むな、アンジャナフ! かわせ!」
短パンのガキ「無駄だね! 爪で持ち上げ、そのまま地面に叩きつけろー!」
リオレウスの攻撃! アンジャナフに1204のダメージ! こうかはいまひとつのようだ……
サトシ「いまひとつでも、こんなダメージくらうのかよ」
エリートトレーナー「二人とも、そこまでだ」
サトシ「あっ、エリートトレーナーさん」
エリートトレーナー「サトシ君、だいぶアステラの空気にも慣れてきたみたいだね。アンジャナフの動かし方も悪くなかった。ただ、リオレウス相手じゃ分が悪い」
サトシ「そうなんですか?」
エリートトレーナー「リオレウスは古代樹の森の主だぞ。ドラゴンクローを一撃でも食らってみろ。タイプ一致、こうか抜群、種族値の暴力であっという間に負けていただろう」
サトシ「本当に綱渡りのバトルだったんですね!」
エリートトレーナー「そういうことだ。後で集会所に来い。ゾラ・マグダラオス誘導作戦の会議を行う」
サトシ「GETするんですか!?」
エリートトレーナー「誘導するだけだ。古龍渡りだかなんだか知らんが、奴の存在はアステラにとって脅威でもあり、研究材料の宝庫でもある。遅れるなよ」
サトシ「はい!」
シロナ「一同、揃っていますね。ではこれより、作戦会議を始めます」
サトシ「緊張するぜ……! な、アンジャナフ!」
アンジャナフ「ジャナッフゥ!」
シロナ「海を渡るゾラ・マグダラオスを船で追い、ついにカントー勢が新大陸に到着しました」
サトシ「俺達のことか」
アンジャナフ「ジャナ~ン……」
サトシ「あ、お前は新大陸のポケモンだったな。ごめんよ」
シロナ「大きな戦力です。この長きにわたる調査の決着が期待できます」
エリートトレーナー「ずっと前から、総司令は新大陸で生態系の調査をしていたんだ」
シロナ「ひとまず、代表として彼らに出席してもらいました。サトシ君、挨拶お願いね」
サトシ「俺、マサラタウンのサトシ! 趣味はバトル! 隣のデカブツは相棒のアンジャナフだ!」
アンジャナフ「ジャナ!」
サトシ「こいつ、迷ったら何でも食っちまうタチでさ。迷惑かけるかもしれねーけど、よろしく頼むぜ、みんな!」
シロナ「ここにいるのは、調査団の肝となる人物達よ。よく覚えておいてね」
エリートトレーナー「よろしく。何でも聞いてくれ」
かいじゅうマニア「ポ、ポケモンダイスキ。モンスター、スキ。スキ。ハアハア、ハアハア!」
短パンのガキ「おめぇ、サトシっつーのか。よろしくな!」
リオレウス「グオオン」
ポケモンマスター「よき面構えよの」
レッド「……」
サトシ「みんな……!」
シロナ「本題に入りましょう」
シロナ「今回アローラ地方から渡りを行なったのはゾラ・マグダラオス。火の山を背に負う、巨大なドラゴンタイプのポケモンです」
短パンのガキ「ドラゴンタイプとか、火の山を背負ってるとか、バクガメスに似てるッスね。進化形なんかな?」
かいじゅうマニア「ア、ア、アマリニ、ミタメガ、チガウ。フヒッ……バクガメス、ハ、バクガメス、ダ」
シロナ「私達調査団の最終目的は、古龍渡りの解明にあります」
リオレウス「グオオングオグオグオオン(およそ10年に一度、新大陸目指して海を渡る伝説のポケモン達……実に興味深い)」
短パンのガキ「おいみんな! オイラのリオレウスがなんか言ってるぞ」
リオレウス「グワオーンギャアギャアガオオ、グワァーガアアオァ(道すがら生態系を変え、地形を変え、時には災害を引き起こし……)」
リオレウス「ギャース(遥か古来より、伝説のポケモンとはそういうものとして在るんやで)」
シロナ「彼らが何のために新大陸へ渡るのか。今こそ解明しましょう」
サトシ「ああ!」
シロナ「今後しばらくですが、サトシ君達カントー組は小型ポケモンの調査と拠点の安全確保を頼みます」
サトシ「小型ポケモン? あー、ケムッソみたいな奴のことか! 分かったぜ!」
エリートトレーナー「違うな。君が調査するのはジャグラスの生態だ」
サトシ「え? ジャなんとか?」
シロナ「小型肉食ポケモン、ジャグラス。状況によっては、GETの方も検討してもらって構わないわ」
サトシ「肉食……あはは……」
エリートトレーナー「安心しろ、君のアンジャナフの方が数段強い。何の問題なく、調査できるだろう」
シロナ「そうそう、あなたにこれを渡すのを忘れていたわ」
サトシはモンスターボール5個とスリンガーを手に入れた!
エリートトレーナー「モンスターボールには捕獲用麻酔薬が仕込まれている。十分弱らせてから投げつけろ」
シロナ「スリンガーはたしかエアーム……じゃなかった、メルノスなど翼竜種の足に巻きつけると、空を飛べるのよね」
エリートトレーナー「ま、習うより慣れろだ。良い報告を期待している」
そんなこんなで新ポケモン・ジャグラス調査のクエストを受注した。
アンジャナフ「ジャナ~……」
サトシ「大丈夫だ、アンジャナフ。パパッと終わらせて帰ろうぜ。お前のこと、信じてるからな。お前も俺を信じろ」
アンジャナフ「ジャナ!」
サトシ「えーっと、まずはここで指笛か……」
ピィー!
バッサバッサ
メルノス「クエー!」
サトシ「来たな、スリンガーいくぜ!」
バシュッ
メルノス「ピギャア!」
サトシ「よし、ワイヤーがうまく足首に巻きついた!」
サトシ「アンジャナフ、しっかり俺の足に噛み付いてろよ! 途中で落ちたら、ポケモンでも診てやれねー!」
アンジャナフ「ナフッ!」
ガブッ
テーレー
クエストに出発します
ピヨピヨ……チチチ……チュンチュンチュン!
ヒュ~
ズザザザザッ
テー??レー??レーレーレー??レー??レー??
サトシ「うわぁ~、木々が鬱蒼と茂ってやがんな! ここが俺達のベースキャンプになるってわけだな、アンジャナフ!」
アンジャナフ「フフフ」
サトシ「知ってるよ、クエスト行く前はポロック食うんだろ」
食材組み合わせ ポロック定食
オボンのみ+モモンのみ+チイラのみ
サトシ「頼むぜ、アンジャナフ!」
アンジャナフのかえんほうしゃ! 効果は抜群だ!
ゴオオォォォッ
チーン
アンジャナフ「スゥ~」
サトシ「あっ、先に匂い嗅ぐなよ! それは俺のだぞ!」
ガツガツムシャムシャガツガツモリモリ
サトシの体力とスタミナと攻撃力が上がった!
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