艦娘や提督ではなく、陸軍の人間や、海軍陸戦隊、海軍航空隊の妖精達に焦点を当てた内容です。
登場人物は全員名前付きです。(陸軍のキャラ名の殆どはとある作品から持ってきています)
また、深海棲艦が姫級だけでなく雑魚も全員女性型になっているなど原作と違うところがあります。
後、実在の地名が出てくるので胸糞悪いと思ったら読むのをやめてください。
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第0章 戦いの狼煙
2012年
北海にてドイツ連邦海軍が謎の船団と戦闘状態へ。
その後、駆逐艦が一隻大破し、ドイツ連邦海軍は撤退。
撤退の最中、謎の船団からは「Sieg Heil!!!」と連呼する声が
聞こえていた。
同年
太平洋にて謎の船団軍が客船や輸送船を襲撃。
さらに上空では謎の航空機が旅客機を攻撃する事件が発生した。
2013年 2月4日
海上自衛隊、アメリカ海軍は激戦の末、謎の船団の内一隻を捕まえた。
それは船というよりも生物に近く、とても不気味だった。
2013年 3月13日
日本の動物専門家はこの謎の生物を見て「これは深海生物でもあり、艦艇でも
あるかもしれない。」とコメントし、「深海棲艦」と名付けた。
2013年 3月28日
深海棲艦の攻撃が激化。
国連では、日本、アメリカ、ドイツ、ロシア、イギリスを主軸とする連合軍を発足。
日本政府は「自衛隊を正式な軍隊とする」と決断。名称を「日本国防軍」に改称した。
2013年 4月23日
日本国防海軍がかつての艦艇の特徴や能力を受け継ぐ人造人間「艦娘」の開発に成功する。
同日、日本国防軍大本営は対深戦争の始まりを報道した。
2013年 5月25日
日本国防空軍が解体され、陸海軍の航空隊に二分割される。
2015年
日本国防陸軍が徴兵制を発足、多くの日本男子が陸軍へ集まる。
(海軍は1割が人間、3割が艦娘、残りの6割が妖精である。)
2027年
戦いの長期化により、国家予算が軍備費に追いつかず。
さらに日本各地で貧民が多発。
大本営は装備や兵器の旧式化を発表。陸海軍の装備や兵器は旧日本軍の物へ。
2029年
深海棲艦の姿が変化。多くの個体が人間の女性のような姿になる。
マスケット銃のような艦砲を装備するなど、人間の真似をしていることが明らかになる。
さらに言語を話す姿も見られた。
2035年
徴兵対象の若い日本人男性が減少。
大本営は徴兵対象を10代後半~20代後半の若い女性へ変更。
2045年 6月7日
~呉鎮守府~
神山(陸戦隊妖精)「ふぅ…」
探照灯妖精「お疲れか?」
神山「まぁな……訓練だけでも一苦労だ……」
探照灯妖精「そうか、無理すんなよ。」
神山「私はちょっと寝る、時間が経ったら起こしてくれ。」
「神山!!!生きてるか!!!」
神山「!!!!」
陸戦妖精1「よかった、さぁ戦闘に戻れ!!!」
神山「そうだ……あの後……」
米イ級1「ウアアアアア!!!」
日本兵1「せぇや!!!」ガァン(小円匙)
米イ級1「グバァ!!!」
米ハ級1「ウガアア!!!」ドスッ(銃剣)
日本兵2「ぐああああああ!!!」
特大発妖精1「うおお!!!死ねええ!!!」バキッ ドゴッ
米イ級2「グゥ!!!アガァ!!!」
神山「あの後に、提督が父島を奪還するって……」
父島は深海棲艦に制圧され、日本国防陸軍と呉鎮守府特別陸戦隊はこれを奪還すべく
深海棲艦との戦闘状態に入った。父島の周りではアメリカ海軍や艦娘達が深海棲艦の
増援を抑えるべく、砲弾やミサイルの飛び交う海上戦を繰り広げた。
これは戦場の片隅にあった物語。
日本下士官「囲まれてるぞ!!!何としても守り通すのだ!!!」
古村一等兵「はぁ……はぁ……」タッタッタッタッ
日本下士官「全員持ち場を守れ!!!」
米ホ級「Charge!!!」
日本下士官「来たぞ!!!撃て!!!」
バンッ バンッ ドドドドドドドドド
「Enemy's Attack!!! Watch out!!!」
「Don't stop!!! GOGOGO!!!」
「Fire!!!」「Fire at will!!!」
ドォーン ドォーン
ドガアアアアアアン
日本兵3「うわああああ!!!」
日本下士官「奴らを通すな!!!撃ちまくれ!!!」
弾幕の中で深海棲艦達の内一体が小型の斧を投げ、古村一等兵の頭に
直撃した。
日本兵4「古村さん!!!」
古村文美
2027~2045
そこにはありとあらゆる者がいた。
戦争を聖人の儀式のようにとらえ、偉大な冒険に加わることを夢見た多くの者達。
だがそこには冒険は無く、地獄があった。
伊神上等兵曹(陸戦隊妖精)「森岡上等水兵(7.7mm機銃妖精)!!!そこの機関銃を持て!!!」
森岡上等水兵「っ!!!」ガシッ
ドドドドドドドドドドドドドド
米イ級3「ア˝ァ…」
伊神上等兵曹「よしいいぞ!!!そのまま続けろ!!!」
ブロロロロロ…
森岡上等水兵「っ!!敵の航空機…!!?」
ガチャン ヒュウウウウウウウウ
ドガアアアアアアン
森岡上等水兵「うわああ!!!」
伊神上等兵曹「森岡!!!森岡!!!」
森岡上等水兵「うぅ…」
伊神上等兵曹「まだ五体満足だな。これ(イ式小銃)を使え!!!」ポイッ
森岡上等水兵「!!」パシッ
伊神上等兵曹「撃て!!!」
バンッ バンッ
米イ級4「グァ!!!」 米ロ級1「ギャァア!!!」
伊神上等兵曹「この場を守るぞ!!!」
森岡上等水兵「了解!!!」
タッタッタッタッ
伊神上等兵曹「!?」ジャキッ(抜刀)
ガシィ
ナ級が爆雷を片手に伊神の腕を掴む。
伊神上等兵曹「こいつ!!!自爆する気か!!!」
森岡上等水兵「伊神上等兵曹!!!」
伊神上等兵曹「来るな!!!」
ドガアアアアン
伊神
2033~2045
森岡
2037~2045
矢橋二等兵曹(陸戦隊妖精)「クソッ!!!伊神がやられた!!!」
矢橋二等兵曹「オレ達も行くぞ!!!」
キュラキュラキュラキュラ
戦車などの大型兵器は戦争の常識を覆す。
その多くは味方だったが、すべてではなかった。
矢橋二等兵曹「撃て!!!」
ドォーン!!!
ドガアアアアン
八九式砲手「当たった!!!」
八九式装填手「よし次だ!!!」
矢橋二等兵曹「撃て!!!」
ドォーン!!!
ズドオオオオン ドガアアアアン
ブロロロロロ…
ガチャン ヒュウウウウウウウウ
矢橋二等兵曹「爆撃だ!!!衝撃に備えろ!!!」
ドガアアアアアアン
「「「「うわあああああああああ!!!!」」」」
矢橋
2028~2045
雨のように飛び交う銃弾、地面を削る爆発。
戦場には血と泥と火薬の匂いが漂うばかりだった。
西大尉「突撃!!!」
「「「「突撃!!!!」」」」
遂に日本国防陸軍は退き始めた深海棲艦達に目掛けて突撃を開始した。
影野一等兵「うおおおおおお!!!」
ドスッ(銃剣)
影野一等兵「っ!!!」
米イ級e「DIE!!!」
ゴシャァ!!!
エリート個体のイ級の手に持った斧が、影野一等兵の頭を叩き落とした。
影野亜里沙
2028~2045
ゴオオオ…
西大尉「っ!!?一時後退!!!」
西大尉「アメリカの支援艦隊から巡航ミサイルが発射された!!!」
ズドオオオオン ドガアアアアン
「後退しろ!!!」「巡航ミサイルだ!!!」
神山「助かった……?」
ミサイルの雨の中を生き残った神山一等水兵は辺りを見渡す。
そこには日本兵や深海棲艦の死体で地面が多い尽くされていた。
そして、自分と同じくミサイルの雨を生き残った深海棲艦と鉢合わせしていた。
神山・米イ級5「っ!!!」
神山一等水兵は歩兵銃を、深海棲艦はマスケット状の艦砲をとっさに構えた。
お互い武器を向けたまま、沈黙が続く。
神山一等水兵は目の前の深海棲艦の目を見て悟った。
この深海棲艦の目は、憎しみではなく哀しみに満ちていたのだ。
神山一等水兵は英語で深海棲艦に話しかけた。
神山『もうやめよう…』
米イ級5『あぁ……』
二人は構えた武器を降ろし、戦場跡となった父島に佇み続けた。
果てしなき攻防戦…
時にこちらの勢いが勝り、この戦争を超えた先に待つ世界が見えることもあるが、
そこにたどり着くのは夢のまた夢。
世界中を巻き込む戦争であろうと、戦場で戦っているのは、一人一人の
『人間』『艦娘』『妖精』だ。
戦いに疲れた古参から、現代の学生のように粋がる新兵まで、英雄から罪人までも。
私達の戦いは歴史に刻まれ、やがて忘れ去られるであろう。
ある者は大空を羽ばたき、
ある者は広い海で火花を散らし、
ある物は血でぬかるんだ大地を駆け抜ける。それが私達の物語だ。
第0章 戦いの狼煙 終わり
このSSの趣向は最初に書いた通り艦これの世界を舞台に陸軍の人間達や
海軍の妖精達に焦点を当てた群像劇です。
艦これSSであまり触れられない妖精達や陸軍の話を読みたい人向けの
内容になっています。
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