絵里「はっ……なんだ…気のせいか…」 (45)

穂乃果「…あっぶなかったぁ」

凛「バレると思ったにゃ…」

希「えりちは変な所で勘がいいからなぁ」

花陽「あ、あの…今日は何を…」

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穂乃果「え?昨日話し聞いてなかったの?」

花陽「えっと…その…てっきり私に関係のない話かと思って」

凛「関係あるに決まってるにゃ。だって凛とかよちんはセットだもん」

花陽「そ、そうだけど…」

希「もう。もしかして昨日寝てたん?」

花陽「お、起きてたよ。起きてたけど…」

穂乃果「けど?」

~昨日~

海未「という事で明日は私は用事がありますので」

穂乃果「えー、海未ちゃん練習に来れないのぉ」

海未「私が居ないとノビノビ出来ていいでしょう?」

穂乃果「そんな事ないよぉ。寂しいってば」

海未「もう。調子がいいですから」

にこ「ったく何イチャついてるのよ。女同士で」

海未「そ、そんな事してません」

穂乃果「別にそんなに否定しなくても…穂乃果、傷ついちゃうよ?」

希「海未ちゃんは照れ屋さんやからなぁ」

ことり「あの…実は私も…練習に出れないの」

穂乃果「えー、ことりちゃんも?」

ことり「ごめんね」

真姫「ごめん。私も明日の練習参加出来ないわ」

凛「真姫ちゃんも来れないの?」

絵里「それじゃあ、明日は久しぶりに練習はお休みにしましょうか?」

海未「それはいいですね。明日は日頃の練習の疲れを癒す日にしましょう」

にこ「そうね。それが良いわね」

花陽(明日休みかぁ。何しようかな…)

穂乃果「えー、練習ないのぉ」

凛「凛暇になっちゃうにゃ」

絵里「いいじゃない。疲れだって溜まってるでしょ?」

穂乃果「そっかぁ。明日何しようかなぁ」

凛「遊ぶ?」

穂乃果「そうだね。希ちゃんは?」

希「ん?ウチも暇やけど?えりちは?」

絵里「あのねぇ…明日は一日大人しくして体を休めなさい」

海未「そうです。遊び疲れたら意味がないでしょう?わかりましたか?」

穂乃果「はーい」

凛「わかったにゃあ」

希「明日は大人しくしてようなぁ」

花陽「って言ってなかったっけ?」

穂乃果「いや、その後だよ」

花陽「その後?」

凛「うん。帰り道だよ」

絵里「じゃあ、私はこっちだから」

穂乃果「うん。バイバーイ」

希「さよなら」

凛「バイバイにゃ~」

花陽「じゃあね」

穂乃果「さて、明日はどうしようか?」

凛「そうだね。絵里ちゃん家に行く?」

希「うん。それでいいんやない?」

穂乃果「でも、絵里ちゃん遊んでくれるかな?」

凛「行っちゃえば遊んでくれるんじゃない?」

希「どうやろなぁ。実際分からんもんなぁ、えりちは」

穂乃果「まあ、取り敢えず絵里ちゃん家に集合だね」

希「そうやね。何をするかはその後決めような」

凛「うん」

花陽(三人とも遊ぶんだ)

海未「穂乃果?何をやってるんですか?先に帰っちゃいますよ?」

穂乃果「はーい。今行くよ~。じゃあ、明日は絵里ちゃん家で」

穂乃果「って言ったでしょ?」

花陽「てっきり私は三人で遊ぶのかと…」

凛「かよちんもその場に居たから」

花陽「それで…それは良いんだけど…私達はどうして絵里ちゃんの後をつけてるのかな?」

希「だって、えりちん家に行こうとしたらえりちが出てきたから」

凛「そしたら、後をつけるしかないよね?」

穂乃果「うん。今日は一日絵里ちゃんを尾行して遊ぼうって事だよ」

花陽「ええ…尾行?」

穂乃果「うん。嫌?」

花陽「嫌って言うか…」

希「まあ、ええやん。面白いもの見れるかもよ。もっと帽子を目深に被ってな」

花陽「う、うん」

凛「でも、絵里ちゃん昨日は一日大人しくしてなさいって言ってたのに自分はお出かけするんだね」

穂乃果「そうだよね。それなら穂乃果達と遊んでくれても良いのに」

花陽「それは…疲れちゃうんじゃないかな?」

希「ええ?花陽ちんはウチ等と遊ぶと疲れるの?」

凛「花陽ちんじゃなくてかよちんだよ」

花陽「そ、そんな事は…」

穂乃果「今、目…そらしたね」

希「それにしても…えりちは何をしてるんやろうな?」

穂乃果「橋の上でずっとボーッとしてるもんね。景色でも見てるのかな?」

凛「毎日見てるのに?」

希「まあ、でもえりちやからなぁ」

花陽「皆んな絵里ちゃんに対してどう言うイメージを持ってるの?」

穂乃果「ねえ。もっと絵里ちゃんの近くに行ってみようよ」

凛「え~、皆んなで行ったらバレちゃうんじゃない?」

希「じゃあ、誰が行く?」

穂乃果「んー、じゃんけん?」

希「そうやね」

凛「よーし、じゃんけん」

花陽「え?」

凛「かよちん頑張って」

穂乃果「ファイトだよ」

希「えりちが何してるかちゃんと見てきてな」

花陽「はあ…どうしてじゃんけんで負けちゃったんだろう。私が行っても何も意味がないような…」

絵里「……」

花陽(絵里ちゃん…何してるんだろ…)

絵里「こうして、目を閉じているとその分聴覚が研ぎ澄まされていつも聞き逃している音が聞こえてくるわ…」

花陽(え?絵里ちゃん一人で何言ってるの?)

絵里「都会の喧騒ってのも悪くないのかも…この騒がしい音の一つ一つが人の営みなのね」

花陽(絵里ちゃん、いくら周りに人が居ないからって…)

絵里「……」

花陽(絵里ちゃん黙っちゃった…)

凛「かよちん。戻ってくるにゃ」こそこそ

花陽「…」コクコク

穂乃果「どうだった?」

花陽「どうって…」

希「何か面白い事してた?」

花陽「いや…普通だったかなぁ…」

凛「なんだぁ。変な事してなかったの?」

花陽「うん」

穂乃果「一人だから変な事でも言ってるかなぁって思ったのにね」

花陽「え?」

穂乃果「え?」

花陽「いや…」

穂乃果「言ってたの?言ってたんでしょ?」

花陽「そ、その…」
花陽(す、鋭い…)

穂乃果「やっぱりね。絵里ちゃんはそのタイプだもんね。海未ちゃんと同じタイプ」

希「そうやなぁ。えりちはそうやんなぁ」

凛「ああ言う普段まともっぽい人に限って一人で変な事してるよね。凛とか穂乃果ちゃんとか穂乃果ちゃんの方がお馬鹿って言われるけどまともかも知れないにゃ」

穂乃果「いや、穂乃果はお馬鹿じゃないから」

凛「そんな事言ったら凛だって」

穂乃果「自分で言ったんじゃん。だから穂乃果は可哀想だけと凛とちゃんは可哀想じゃないよ」

花陽「ここに居ないのに言われてるにこちゃんが一番可哀想な気がする…」

絵里「さて…」

穂乃果「って…あっ!絵里ちゃん行っちゃうよ」

希「あかん。早く追いかけなくちゃ」

凛「早く行くにゃ」

花陽「え?ま、待ってぇ」

絵里「ふふふ」

穂乃果「随分とご機嫌だね」

凛「そうだね。あんなご機嫌ね絵里ちゃん久しぶりに見たにゃ」

花陽「そ、そうかな?」

絵里「ふふふ~。あら?」

穂乃果「ん?どうしたのかな?」

凛「何かに気づいたみたいだね」

絵里「うふふ」

希「なんか…笑ってる?」

穂乃果「みたいだね。誰か近くに行って見てこようか」

凛「また、じゃんけん?」

花陽「え?また?」

希「そうやね。じゃーんけーーん」

花陽(結局また負けちゃった…)

女子高生A「ふふ…本当に私の事覚えてる?」

絵里「え、ええ…当たり前じゃない………ですか…」

女子高生A「それにしても本当に久しぶりだよね」

絵里「そ、そうね。本当に久しぶりね。懐かしいわ」

花陽(絵里ちゃんの昔のお友達なのかな?あれ?絵里ちゃんっていつから日本に居たんだっけ?)

女子高生A「あれ覚えてる?〆さば事件」

絵里「え?〆さば事件?」

花陽(え?〆さば事件?どんな事件なの?)

女子高生A「あの時、あなた凄かったものね」

絵里「そ、そうね…」

花陽(ええ?絵里ちゃんの過去にいったいどんな事が…)

女子高生A「それに田辺先生の…」

絵里「田辺先生?」

花陽(中学時代の友人なのかな?)

絵里「田辺先生…田辺先生…あっ!もしかして、あの話し?田辺先生ってあの先生?」

女子高生A「そうそう。あの話しだよ」

花陽(何か思い出したのかな?)

女子高生B「おーい」

女子高生A「あっ、来た。ねえねえ、ほら。覚えてるでしょ?」

女子高生B「え?」

女子高生A「ほら。小学生の時一緒のクラスだった有栖川さん」

絵里「有栖川…」

花陽(有栖川?)

女子高生B「え?いや…違うよね?似てるけど…有栖川さんじゃ…ないよね?」

絵里「え、ええ…」

女子高生A「え?有栖川さんじゃないの?じゃえ……誰?」

絵里「あの…絢瀬…です」

女子高生A「………あっ。ま、間違えました。てっきら有栖川さんかと…」

絵里「そ、そうですよね。何か変だなぁと…」

女子高生A「ですよね。すいませんでした~。あの…それじゃ」

絵里「いえ…」

花陽(えーーーーー!?間違いだったの?)

絵里「田辺先生…」

花陽(そうだよね?田辺先生の事何か思い出してたよね?絵里ちゃんは何を思い出したの?だって、間違いだったんだよね?)

絵里「や、やってしまったぁぁぁ」カァァァァ

花陽(絵里ちゃん…)

絵里「は、恥ずかしい…」

凛「かよちん。どうだった?」

花陽「え?あの…知り合いとお話ししてるだけだったみたいだよ」

穂乃果「あ~そう言う事かぁ」

花陽「う、うん」

希「男の人?女の人?」

花陽「えっと…女の子だったよ」

希「ふ~ん。そうなんやぁ。どんな知り合いだったん?」

花陽「え?なんか…昔の友達?」

希「ふ~ん」

穂乃果「あっ!絵里ちゃん行っちゃったよ」

凛「追いかけるにゃ」

ひゅー

穂乃果「寒っ。今日は寒いね」

希「最近寒くなって来たもんなぁ」

凛「どこかで温かい飲み物でも…」

希「ジャンケンで誰が買いに行くか決める?」

穂乃果「え~こう言う時だいたい穂乃果が負けるんだよね。お金は自腹だよ?」

凛「勿論にゃ。ジャンケン…」

花陽「うぅ…今日はもうジャンケンで勝てる気がしないよ…」

絵里「あっ…」

花陽(え、絵里ちゃん?絵里ちゃんも自動販売機で飲み物を買ってるのかな?でも、様子が)

絵里「……」キョロキョロ

花陽(辺りを見回してる。まさか…)

絵里「くっ…流石に500円を諦めるのは…」

花陽(絵里ちゃん…小銭落としちゃったんだ…。)

絵里「もう…ちょっと…」

花陽(そうだよね。500円はでかいもんね)

絵里「や、やった。届いた」

花陽(絵里ちゃん。良かったね。でも…絵里ちゃんのあの姿は見たくなかったな…)

絵里「さてと、コーヒーでも買ってと」

ガタン

絵里「う~寒い。でも、コーヒーは温かい…冷たっ…ええ?冷たい。確かにホットを買ったわよね?あれ?」

花陽(絵里ちゃん…今年はツイてないんだね)

絵里「はあ…冷たいので我慢しよう。別に喉が渇いてた訳じゃないんだけど」

凛「かよちん~何してるの?自動販売機に行かないの?」

花陽「え?えっとね」

希「なんだ。えりちが飲み物買ってるやん。もしかして、ばれちゃった?」

花陽「ううん。バレてないよ」

穂乃果「でも、絵里ちゃんがあそこに居ると飲み物買えないね?」

凛「だね。まあ、別に喉が渇いてた訳じゃないから構わないけどね」

絵里「はあ…なんか余計寒くなっちゃったわ。さてと、そろそろ時間ね」

穂乃果「絵里ちゃんどこかに行くみたいだよ?」

凛「そろそろ時間だって。何かあるのかな?」

穂乃果「待ち合わせとか?誰かと会うのかな?」

凛「デートだったりして」

希「いや、それはないやろ」

穂乃果「え?何で?絵里ちゃんなら男の人に言い寄られててもおかしくないじゃん」

希「そうやけど。それだったらウチに何かしら言うはずやもん」

凛「もしかしたら内緒でとか」

希「それもない」

穂乃果「なんて言ってる間に絵里ちゃん行っちゃうよ?」

希「え?」

花陽「デパートの中に入って行くね」

凛「お買い物するのかな?」

希「な?言ったやろ?えりちがデートなんてする訳ないやん」

穂乃果「まあね。穂乃果達も別に本気で言ってた訳じゃないけどね」

希「どうせあれやろ?チョコレートのタイムセールが始まるとかそう言うのやろ?」

花陽「そ、それはどうかな?」

店員「チョコレートタイムセール。早い者勝ちでーす」

希「………な?言ったやろ?」

穂乃果「ね。希ちゃんって本当にスピリチュアルだね」

花陽「なんか…意外だね」

絵里「ふふふ~ん。あっ、これも良いわね。これも買っちゃおう」

穂乃果「あれ一人で食べるのかな?」

凛「亜里沙ちゃんと食べるんじゃない?」

穂乃果「あ~そうかも。なんか絵里ちゃん主婦みたいだね」

絵里「あっ、このチョコ美味しいのよねぇ」

穂乃果「でも、二人に食べるにしても買いすぎだよね?」

凛「ね?太っちゃうよね?」

穂乃果「いやぁ…チョコレートはカロリー0だから平気じゃない?」

凛「そんな事言ってるからダイエットする羽目になるんだよ」

穂乃果「冗談だよ」


絵里「ふふふ~。いっぱい買っちゃった」

穂乃果「買いすぎだよ。コストコじゃないんだから…」

凛「もう帰るのかな?」

花陽「上の階に行くみたいだけど…」

凛「上の階って何があるの?」

花陽「お洋服とか本屋さんがあったような…」

絵里「ルルル~。どれにしようかしら~」

穂乃果「うわぁ、凄いご機嫌」

凛「絵里ちゃんって普段こう言うところでお洋服買うんだね」

希「ここからじゃ何を選んでるのかわからんなぁ」

花陽「え?もしかして…」

穂乃果「ジャンケンだね」

花陽(はあ…この距離じゃばれちゃわないかな?)

絵里「あっ。これなんて凄く可愛いわね。似合いそうだわ」

花陽(うん。確かに絵里ちゃんって大人っぽいから凄く似合いそう)

絵里「でも、これなんかも…」

花陽(え?それは…絵里ちゃんのイメージとは…)

絵里「ん~…私のイメージじゃないわよね」

花陽(うん。私もそう思うな)

絵里「後は…そうねぇ…こっちか…それとも…」

花陽(ん~どっちも可愛いよね)

絵里「ん~悩むわぁ。ねえ?花陽はどっちが可愛いと思う?」

花陽「えっと…う~ん…私はこっちの方が絵里ちゃんに似合うと」

絵里「違うのよ。私にじゃないのよ」

花陽「あっ、そうなんだ。って…え?」

絵里「ふふっ」

凛「あっ、かよちんが戻って来たにゃ。かよちん~」

穂乃果「どうだった?何か買ってた?」

花陽「うん。プレゼントを買ってたみたいだよ」

穂乃果「へ~そうだったんだ」

希「誰にプレゼントするんやろ?」

花陽「なんか…とっても大切な人にプレゼントするんだって」

希「へ、へえ。亜里沙ちゃんかな?それとも両親とか?」

穂乃果「ああ、そうかも!」

花陽「とっても大切なパートナーって言ってたけど…」

穂乃果「え?誰かな?もしかして、やっぱり」

凛「おお!絵里ちゃんの素敵な人かなにゃ~」

花陽「そうかもしれないね」

希「い、いや。そうとは…」

穂乃果「うん。やっぱり世の中の男性は絵里ちゃんを放っておかないよ」

凛「そうだね」

希「いや、仮にそうやとしたら止めなきゃあかんからね?ウチ等仮にもアイドルなんやから。そうやんね?」

花陽「う~ん。でも…」

希「ええ?花陽ちゃんなら一番に反対するべきやろ?アイドル大好きやろ?」

花陽「あっ、絵里ちゃんが上の階に上がっていくよ?追いかけなくちゃ」

穂乃果「そうだね」



凛「カフェに入るみたいだね?もしかして、待ち合わせしてるのかな?」

穂乃果「穂乃果達も入る?」

希「い、いやぁ…もし本当に待ち合わせしてるんなら…ダメやない?」

穂乃果「でも、プレゼントを渡す相手かもしれないよ?」

凛「凛達も入ろうよ」

花陽「そうだね。私達も入ろ?」

希「ええ?本当に?」

~店内~

穂乃果「う~ん。それにしても…絵里ちゃんの待ち合わせの相手来ないね?」

凛「そうだね」

希「やっぱり待ち合わせなんかしてないんよ」

穂乃果「そうかなぁ」

凛「せっかく面白い物が見れると思ったのに」

絵里「へえ。面白い物?」

凛「そうだよ。もしかしたら、絵里ちゃんのスキャンダルだったかもしれなかったのに。残念にゃ」

絵里「私のスキャンダル?」

凛「そう。絵里ちゃんの…え?」

穂乃果「ええ?」

希「えええ?」

絵里「何をしてるのよあなた達は…」

穂乃果「いや…その…偶然だね」

絵里「何が偶然よ。ずっとコソコソやってたじゃない」

凛「え?何の事かにゃ?」

絵里「あのねぇ…」

希「えりちこそ何をしてたん?」

絵里「ああ…私はプレゼントを買いにね。で、今はあなた達の予想通りプレゼントを渡す相手を待ってたの」

希「へ、へえ~。そうなんやぁ。もしかして…えりちの大事な人とか?」

絵里「まあね。そんな所よ」

希「ふ~ん。え、えりちも隅に置けないなぁ。やるやん。これはもう明日は一面決定やな。今度紹介してなぁ」

絵里「そうね。ぜひ、紹介したいわ」

希「え?」

穂乃果「え?もしかして、本当に恋人?」

凛「ええ?心の準備なにもしてないにゃ。だって、ここに来るんでしょ?」

希「……で、でも…あれやね?もし、そうならウチ等は邪魔やんな?うん。ウチ等は帰ろうか?」

絵里「別にそんなに気を使わなくていいわよ?」

希「いやぁ…でもな?」

絵里「もう…馬鹿ね。別に良いのに」

がさごそ

希「いやいや。ウチ等もそんな野暮やないから…邪魔ものは」

絵里「はい。これ」

希「とっとと帰…え?何?」

絵里「だから、プレゼントよ。私の大切なパートナーに」

希「………は?何で?」

絵里「何でって…。まあ…生徒会も終えて…まあ…記念みたいな?」

希「いや……生徒会なんてもう…結構時間経ってるやん」

絵里「仕方ないじゃない。なかなか買いに行く時間がなかったし。とにかく…開けてみて?」

希「う、うん」

がさごそ

希「ニットの帽子」

絵里「これから寒くなるのに希ったら大して防寒しないでしょ?一応…私とお揃いなのよ?」

希「もう、記念なのに…冬しかかぶらないやん」

絵里「なあに?気に入らないなら」

希「いや……嬉しい」

絵里「うん。私に恋人が出来たらその時はちゃんと希に言うから」

希「別にウチは気にしてないけどな」

絵里「あっ、そう」



穂乃果「ってな事があってさぁ。いやぁ、絵里ちゃんもやるねぇ。穂乃果達もチョコレート貰ったし」

ことり「ふふっ、そうだったんだ」

海未「絵里らしいですね」

ことり「私も嫉妬する希ちゃんを少し見てみたかったなぁ」

穂乃果「うん。あれはなかなか見れないよ」

海未「ところで穂乃果?」

穂乃果「ん?」

海未「あの日は日頃の疲れを取る為一日大人しくしてなさいと言いましたよね?」

穂乃果「え?あ~、まあ…ね?癒されたよ?希ちゃんと絵里ちゃんに」

海未「はあ…まあ、そうですね。結果的に良かったのかも」

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