初めてのゼノブレ2SS投稿です。と、いうわけで簡素なお話です。
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メレフ「むう・・・。」
カグツチ「どうされましたかメレフ様?また眉間にしわが寄っていて、良くないですよ?」
メレフ「・・・なあ、カグツチ。」
カグツチ「なんでしょう?」
メレフ「・・・私は女なのだろうか?」
カグツチ「は?」
メレフ「いや、このところ・・・。」
メレフ「ジークやサイカには男みたいなもんと言われ、さらにトラには最近まで男だと勘違いされていたようだ。」
カグツチ「な、なんて無礼な!メレフ様、私が今からトラを灼熱あぶりの刑に・・・」
メレフ「いやいいんだ!私もその時は怒りを感じたが、よくよく冷静に考えてみると、だ。」
メレフ「そもそも私は現皇帝陛下・・・つまりネフェルが生まれるまで男として育てられてきた。」
カグツチ「そうですね・・・。もしそうでなかったならば、私はメレフ様のブレイドとして生まれていない。」
メレフ「そうだ。男として育てられたからこそ、今私はカグツチのドライバーとして生きている。」
メレフ「こうやって特別執権官として働いているのも、そのおかげだろう。」
カグツチ「確かにそれは否定できませんね・・・。」
メレフ「さらに言えば、女性でありながら軍人というのも、あまり誇らしいことではあるまい。」
メレフ「だがしかし!男呼ばわりされるのが癪にさわる自分がいるのもまた事実。」
メレフ「だから悩んでいるのだ・・・。これからどっちで生きるべきなのかを、な。」
カグツチ「なるほど。それは深刻な問題ですね・・・。」
メレフ「・・・カグツチはどう思う?」
カグツチ(何と答えたらよいでしょうか・・・?)
「男だと思う」を選択した場合
カグツチ「ここは、男として生きていくのも良いと思いますよ。」
メレフ「・・・そうか。確かに男として生きる自分を受け入れた方が、よっぽど合理的ではあるな。」
カグツチ「現に性格も、あまり女らしいとは言えませんし。」
メレフ「・・・・・」
カグツチ「あっ、いえ、今のは何でも御座いませんよ。(汗)」
メレフ「いや、気にするな。ホムラ達と比較すればそれは事実。私も素直になる時が来たのかもしれん。」
メレフ「・・・これからはジークたちに男呼ばわりされてもあまり怒らないようにしよう。」
カグツチ「あ、・・・しかしメレフ様。重要な問題が一つ。」
メレフ「ん?なんだカグツチ」
カグツチ「メレフ様の体は女性だということですよ。」
カグツチ「生物学的な男女の違いは大きい壁です。」
メレフ「確かに・・・。以前、服を着たままトラたちと宿屋ジャルカマロの温泉に入ったことがあってな。そのとき最もその壁を感じたよ。」
カグツチ「えっ、男性用時間に温泉に入られたのですか!?」
メレフ「まあ・・・な。色々あってだな。」
メレフ「・・・しかし、やはりそこが難しいところだな。どうしたものか・・・。」
カグツチ「・・・しかしですね、メレフ様。私の日記に書いてある医療関係の資料によりますと。」
カグツチ「性同一性障害、と呼ばれるものが実際にあるそうです。」
メレフ「そうなのか?」
カグツチ「はい。女性でありながら本当に男性のような感性を持ってしまう、過酷なもののようです。」
カグツチ「実際にそういう障害が存在するのですから、障害でもないメレフ様がそれをお悩みになられるのは大袈裟なのかもしれません。」
メレフ「そう・・・か。」
メレフ「カグツチ。」
カグツチ「なんでしょう?」
メレフ「私はこの件について悩むのをやめたよ。」
メレフ「男や女など気にせず、一人の人間、メレフ・ラハットとして生きていこうと思う。」
カグツチ「流石メレフ様!ご立派な判断でございます!」
メレフ「では、夕食を食べにでも行こうか。」
ー終わりー
「女だと思う」を選択した場合
カグツチ「そもそもメレフ様の体は女性のものですよね?」
メレフ「まあ・・・そうだな。」
カグツチ「さらに言えば、メレフ様の感性は十分に女性のものです。」
メレフ「そうか?そういってくれると嬉しいが。」
カグツチ「さらにさらに言わせてもらえば、私以上の美肌の持ち主ではないですか!ですから女性でいることにもっと誇りを持つべきです!!」
メレフ「そ、そう力説されると・・・困るな。だが悔しいことに、私に女らしさが足りていないのは認めざるを得ない事実・・・。」
カグツチ「・・・そうですね、ではこれを機に、女らしさを学んでみるというのはいかがでしょうか。」
メレフ「は?」
カグツチ「少し待っていてくださいね。」
メレフ「おい、どこへ行く?カグツチ!?」
ー数分後ー
カグツチ「というわけで、メレフ様のため、よろしく頼むわね。」
ホムラ「は、はあ。わかりました・・・。」
ニア「メレフに女らしさを・・・ねえ。」
サイカ「ま、ウチらに任せとき。」
メレフ「いや、これはカグツチが勝手に・・・って逃げるなぁ!カグツチ!」
ホムラ「えーと。まずそういう口調が問題ですね。軍人っぽさが男性のイメージを沸々とさせるんですよね。」
ニア「服装もそうだよな。あんまり女性で軍人、っていうのもイメージわかないからなあ。」
サイカ「そもそも、炎の貴公子様、やからね。それで女性は想像できひんわー。」
メレフ「ぐっ・・・・」
メレフ(言われたくないことを次々と突いてくるな・・・。)
サイカ「あ、ちょっと帽子脱いでみ?」
メレフ「こ、こうか?」
サイカ「あ、結構いけるやん!帽子とるだけで結構女らしさが増したで!」
ホムラ「確かにそうですね!メレフさん、これからは帽子をとって生活してみるというのは・・・。」
メレフ「断る!これは私が特別執権官である証であり・・・。」
ニア「あー、ダメだよメレフ。そーいうこだわりを持ってたら、いつまでたっても変われないぞ?」
メレフ「ぐっ・・・。だがしかし。」
ホムラ「・・・メレフさん、無理に女らしさを追求する必要はないと思いますよ?メレフさんはメレフさんでいていいと思います。」
メレフ「そ、そうだろうか?」
サイカ「そうやで。それに、メレフみたいなんにはきちんと名前がついとるんや。それはオカm」
メレフ「やぁぁぁぁぁぁめぇぇぇぇぇぇぇぇぇろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
ー数分後ー
メレフ「カグツチ。」
カグツチ「な、なんでしょう、メレフ様?」
メレフ「私はこの件について、考えることを放棄したっ!!」
ー終わりー
これで終わりです。読んでくださった方はありがとうございました。
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