妹「じゃあ何ですか?私が爆発すれば満足だっていうんですね?」 (21)

妹(ふふふっ……兄さんはもう爆発なしでは生きられない身体になっちゃいましたね)

完結

はは・・・こやつめ

終わるの早かったな

ゲイ術は爆発だって?

妹「でも、嫌です」

兄「えっ」

妹「意外と痛いんですよ、爆発するの」

兄「ちなみに、僕も妹ちゃんに爆発される度に耐え難い痛みを感じてるよ」

妹「えっ」

兄「文字通り、死ぬほど痛かったり」

妹「に、兄さんって……ドMか何かなんですか?」

兄「いやいや、確かに僕にMっ気があるのは否定しないけど」

兄「そこまで、エキセントリックな兄わけじゃないぜ?」

妹「そ、そうですか?ならいいんですけど」

妹(じゃあ、何故私に爆発をせがむの?)

兄「それでも僕が妹ちゃんに爆発を期待しちゃうのは、それが兄妹の絆だと思ってるからだよ」

妹「絆……ですか?」

兄「妹ちゃんが安心して爆発できる相手は僕しかいないだろ?」

妹「えぇ、まぁ。兄さんくらいしか、私の爆発を受け止めてくれる殿方はいませんし」

兄「僕もそんな妹ちゃんの爆発を受け止められる男は、僕をおいて他にいないだろうと思っているんだ」

兄「……というか、他の男の前では爆発なんてして欲しくないというかね」

妹「に、兄さん?それって……?」

兄「愛、かな」

妹「恥ずかしいことを真顔で言わないで下さい。キモイですから」

兄「だよね」

つづけろ

兄「でも今のはキメ顏であって、真顔ではないんだぜ?」

妹「なお一層気持ち悪いです。死んで下さい」

兄「……わかった。妹ちゃんにそこまで言われたら、死ぬしかないよね。兄としては」

妹「何ですか?開きなおりとか女々しいのは嫌いなんですが」

兄「うーん、この人生の幕引きに相応しい死に方とはなんだろう?」

兄「雷に撃たれて死亡。とかドラマチックな事故死だけど、今日は晴れだしなぁ……」

妹「何を真面目に考えてるんですか?気持ち悪い上にお馬鹿さんなんですか?」

兄「……爆死」

妹「えっ」

兄「うん、決めた。やはり、僕に相応しい死に様は爆死だな」

妹「ちょ、ちょっと?兄さん?」

兄「というわけで、妹ちゃん?ここは景気良く頼むよ?」

妹「頼むよ?じゃないですよ」

妹「嫌ですからね?人殺しに加担するのなんて」

妹「しかも、被害者が兄さんならなおのことです」

兄「いつも僕を殺す気としか思えない勢いで爆発してくるじゃないか、妹ちゃんは」

妹「それは、まさか死ぬ程痛い目にあってるなんて知らなかったからです」

妹「……私はもう爆発なんてしませんから」

兄「えぇ!?それは困るよ!?」

妹「えっ」

兄「爆発しない妹なんて、休日にチャーハンを作らない母親みたいなものだよ!?」

妹「えっ」

兄「ほら、何か困るだろ!?ね!?」

妹「いえ、私は特に困りませんが……」

兄「僕は困るの!」

妹「は、はい!?」

兄「だから、爆発! 早く!」

妹「で、ですがね?」

兄「ば~くはつっ!ば~くはつっ!」

妹「あ~、もう!すればいいんでしょ!?すれば!?」

兄「余談だけど、僕は風呂上りの妹がバスタオル一枚で抱きついてきて爆発!ってシチュエーションが好きだぜ?」

妹「知るかっ!馬鹿っ!」

妹「お風呂入ってきます!」

~30分後~

妹「ほら!ご所望通り、風呂上りにバスタオル一枚の妹ですよ!?」

兄「……あぁ、うん」

妹「……ちょっと待って下さい。今ひとつ盛り上がりにかけると思うのですが?」

兄「……あぁ、うん」

妹「何ですか?何が不満なんですか?」

兄「いやさ、妹ちゃんが入浴してる間ね、暇だからテレビを見てたんだけどさ」

兄「妹が爆発するとかしないとか、そんな些細なことで騒いでた僕が、馬鹿みたいだなって思えてきちゃって」

妹「……兄さん?」

兄「僕らがこんな馬鹿なことをしてる間に、宇宙はどんどん膨張してるし、どこか遠くで星が生まれたりしてるしさ」

兄「なんかもうね、うん」

兄「大宇宙の神秘の特番ってよいよね」

妹「兄さんの馬鹿ッ!」

兄「まぁまぁ、落ち着きなよ。妹ちゃん」

兄「僕と一緒に、この無限大な空間に思いを馳せようぜ?」

妹「……そうですね。兄さんみたいな矮小な俗物相手に血圧を上げるよりも、その方がいくらか建設的ですしね」

兄「宇宙といえば、なんだけどさ」

妹「はい?何ですか?」

兄「宇宙の始まりってビッグバンとかいう大爆発なんだろ?」

妹「らしいですね。詳しくは知りませんけど」

兄「大爆発だよ。大・爆・発」

妹「かなりウザいんで、変に強調しないで下さい」

兄「……妹と通じるところがあるよね?ね?」

妹「と、いいますと?」

兄「もしかして、宇宙の始まりってさ」

妹「絶対に違うと思いますから、それ」

兄「だよね。僕もそれは結論に急ぎ過ぎてると思うな」

兄「ところで、妹ちゃんさ?」

妹「はい?」

兄「何で妹って爆発するんだろう?」

妹「さぁ?そういうものですからね、妹ってものは」

兄「やっぱりさ、起爆ボタンとかあるのかな?」

妹「起爆ボタン、ですか?」

兄「そう。例えばさ?そのバスタオルからこぼれそうな右乳首が妹ちゃんの起爆ボタンだったりして」

妹「妹相手にセクハラとか、どれだけ健康優良欲求不満児なんですか。この変態」

兄「う~ん、何だか気になってきちゃったな」

兄「どれ、ちょっと押してみようかな?」

妹「ちょ、ちょっと!?兄さん、そこは駄目で

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いもばくは文化的景観

お前、爆発するのか?

お前 消えちまうのか?

この物語に影響受けました臭

はよ

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