果南「グッバイマイマリー」 (11)

鞠利の大学卒業と同時に内浦から東京に出てきてはや2年の月日が流れた


そして都会の乗り換えも慣れた6月の正午

今年のラブライブの派手な中吊り広告をボーッと流し込んでいた

駅から2分自動施錠のワンルーム
ドアを開けるといい匂いが漂っていた

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今日はパスタか……!

鞠利が茹で上げたパスタはいつも決まって柔らかいけれど好きだ、なんか好きだったんだ

お互いお金がなくて
よく行った500円の飲み放題
薄めで頼んだレモンハイ、たった2杯でほっぺ赤かった
酔っ払った鞠利はとても可愛かった、デザートはツマミになるんだって得意げに2つ頼んでた

首都高は私たちに見向きもしないまま、流れて
同じように季節も流れてた

果南「鞠利、結婚しよう」
鞠利「かな~ん??そのためにはちゃんとお金貯めなきゃね?」
果南「もう!!そんな現実的なことじゃなくて気持ちで答えてよ!鞠利!」
鞠利「イッツジョーク♩」

なんてやり取りは日常茶飯事
でもそろそろ本気でしたいと思ってる、じゃなかればなんのために内浦から駆け落ちしてきたんだ

今日は仕事も軌道に乗り始めたし、真面目に将来の話でもしてみよう

果南「鞠利!ただいまー!」

あれ?いない?


ずっと一緒にいたいと思ってたんだ、でも思っていただけだったんだ、どういうことかわかんなかった

合鍵で開けても鞠利はいなかった。

私の荷物がまとまり、手紙が置いてあった

どうしたらよかった?

そんなこと私にはわかってた、鞠利にもらったものだけ持っていた

寝る前に必ず化粧を落としてた鞠利のことだ。きっとしっかりゴッソリ私のことも綺麗に落としてくれているんだろう

ストロー噛むようにイライラしてばっかりの
私の小ささが私を見離した

結果次第だって思ってたのに、あと1年で変わってたのに
果南「もうどうしたらいいかわかんないよ……」

今日も合鍵で開けても鞠利はいなかった

「イッツジョーク♩」って出てくる気がしてやまなかった

私が写真を見ている間に鞠利は
結婚しちゃったりするんだろうか?

隣になぜか花束とタキシードで決め込んだ、私がいるんじゃないかって思ってしまっている

もうちゃんとしようと思ってたんだ、でも思っていただけだったんだ

どうしたらいいか本当はわかってたんだ
合鍵をポストに入れて去ったんだ

「ありがとう、さよなら」と書かれた手紙は持って帰らなかった

果南「ありがとうは私のセリフだよ、鞠利。
そしてグッバイマイマリー」

終わりです、クソ駄文ごめんなさい

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