フレデリカ「圧迫面接ごっこ」 (17)
これはモバマスssです
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杏「うぇー……明日オーディションじゃん」
杏「なんかこう、大いなる力的なのでぱぱっと合格しないかなー」
杏「……はいはい、分かってるって」
杏「杏的には不合格でも休めるからいいんだけどね」
杏「テキトーにやっとけばなるようになるでしょ」
杏「あ、代わりにプロデューサーがオーディション受ける?」
杏「いや冗談だからね?本当にやられると割とアレ」
杏「まーいーや、んじゃまた後でね」
ガチャ
杏「おはよー……っ?!」
ドンッ!!
杏(……なんだこれ……っ!部屋が……重い……!)
肇「あとはお願いします……杏ちゃん……!」バタン
杏「肇ちゃん?!肇ちゃぁぁぁぁん!!」
文香「……ふふ。おはようございます、杏さん」
フレデリカ「さー杏ちゃん」
文香・フレデリカ「圧迫面接の時間です!」
杏「……なにこれ」
肇「圧迫面接ごっこだそうです」
杏「……いや言う?普通これから圧迫面接するよって言う?」
文香「私たちの世界は……弱肉強食です」
フレデリカ「オーディションの審査員もより強いアイドルを起用したいよねー?」
肇「つまり、審査員は圧迫面接を仕掛けてくると想定されます」
杏「そんなポケモンのトレーナーが勝負を仕掛けてきたみたいに言われてもさ」
文香「ですので……今日は圧迫面接耐性をつける練習を、と……」
フレデリカ「改めて始めよっか……アタシ達の、圧迫面接」
肇「先ほどは2対1でしたが……今なら、きっと!」
杏「えーノリだる……」
フレデリカ「杏ちゃん!」ガタン!
文香「甘いですよ……!」ガタン!
杏(しまった!四方を一瞬で机で囲まれた!)
肇「そんな……杏ちゃん!」
文香「動きを封じて直接圧迫してゆく……」
フレデリカ「そんな奇襲を仕掛けられた時、今の肇ちゃんみたいに高速で動いて避けなきゃダメだよねー?」
肇「動きを封じられては、満足にアピールできませんから」
杏「肇ちゃん並みの速度で躱さなきゃいけないとか誰も受からないでしょその面接」
フレデリカ「質問に正直に答えないと机少しずつ詰めてくよー?」
杏「拷問じゃん」
文香「ふぅ……杏さん。我が社の志望動機と合言葉を述べて下さい」
杏「オーディションって何……」
フレデリカ「やるじゃーん!大正解!」
杏「えぇ……」
肇「私は先ほど、ここで脱落しました……」
杏「え今のミスってたらエグいレベルで机詰められてたの?」
文香「さて……改めて、我が社の志望動機をお聞かせ下さい」
杏「えっと……以前北海道に住んでたから、その経験を活かした資産運用とか出来るんじゃないかな」
肇「北海道関係あります?」
フレデリカ「パリと北海道、面積が大きいのはどっち?」
杏「フランス」
フレデリカ「やるじゃん、杏ちゃん……!」
文香「それでは……肇さんにもチャンスを与えましょう」
肇「のぞむところです!」
フレデリカ「失敗したら連帯責任で杏ちゃんも不合格だからねー?」
杏「面接する気あんのか」
文香「では……肇さん。貴女の塵の様な志望動機を垂れ流して下さい」
肇「はい。私が御社の様な、文香さんが面接官をやっている程の低レベルなブラック企業を志望した理由としまして……」
杏「肇ちゃんストップ、おっけーストップ。黙ろ?一回黙ろ?」
フレデリカ「なかなか勇気のある子だねー、ちょいと揉んでやるかー」
杏「何その強キャラ感」
文香「ごほんっ……では、それぞれ趣味を教えて下さい」
杏「睡眠かな」
フレデリカ「大切だよねー」
肇「その……恥ずかしながら……」
文香「大丈夫です、どんなに卑劣な趣味をしていても我が社には迎え入れる余裕がありますから」
肇「古本の転売です」
文香「出口は後ろになります」
肇「実は貴女より収入あるんです、ふふっ」
文香「……生きて部屋から出られると思わない事です」
杏「陶芸にしとこ、ね?」
フレデリカ「あの面接官も大概だよねー」
杏「フレデリカちゃんもでしょ」
フレデリカ「週何回出れる?どの時間帯希望かなー?」
杏「あ、シフト制なんだね」
文香「採用条件は週八日からですが……」
肇「時間軸を超越しないと採用されないじゃないですか……」
杏「そんな能力あったらこんなとこ受けないから」
フレデリカ「休みは週何日くらいがいーい?」
杏「その休みどこで取れるの?」
フレデリカ「えっとねー、退職後かなー」
肇「退職出来るだけマシと考えましょう」
杏「いやどんだけブラック思考なのさ肇ちゃん」
文香「バイトの経験等あればお聞かせ下さい」
杏「あ、現役アイドルです」
フレデリカ「なんで受けたの?」
肇「上京してからは、ブックオンにて立ち読みのバイトをしていました」
文香「……あ、すみません。虫の羽音が五月蝿かったもので……もう一度お願いします」
肇「上京してか
文香「虫の羽音しか聞こえませんね。次に進ませていただきます」
肇「書店にてレジをしてました」
文香「採用しましょう」
杏「おい」
フレデリカ「好きな歌とか遊びはー?」
杏「ゲームかな」
肇「好きな遊びは文香さんです」
文香「かっこいいと思うセリフをどうぞ」
杏「ここはお前に任せて、先に行く!」
肇「大丈夫です、必ず貴方が私を守りますから!」
フレデリカ「嫌いな色はー?」
杏・肇「ブラック企業」
文香「では……最期に言い遺したい言葉があれば、どうぞ」
肇「え、面接官さん。貴女の様な貧弱な身体で私を不採用に出来るとでも?」
フレデリカ「しょーがないなー、フレちゃんがパリ流圧迫面接を見せてあげるよ」
文香「ブラック企業にもブラック企業たる所以があるんです……それを、貴女に直接叩き込んであげましょう」
肇「お祖父ちゃんの名に懸けて……私は、採用されてみせます!」
フレデリカ「さぁ杏ちゃん。最終圧迫面接の時間だよ!」
杏「いや別の会社受けるわ」
杏「プロデューサー……就活って大変なんだね」
杏「いや別に、なんとなーく思っただけだけど」
杏「さて、もっかい目通しとかないとね」
ピロンッ
杏「ん、3人からラインきた。御祈りラインかな……」
肇『杏ちゃん、明日のオーディション頑張って下さい!』
フレデリカ『ふぁいとー!杏ちゃんならいつも通りでだいじょーぶ!』
杏「……頑張んないとね」
文香『合格祝い焼肉希望』
杏「……帰って寝よ」
以上です
お付き合い、ありがとうございました
前作です、よろしければ是非
フレデリカ「不動産屋さんごっこ」
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