多田李衣菜「大喜利で強くならなきゃ」 (73)

多田李衣菜「大喜利で強くならなきゃ」

李衣菜(再来週行われるタッグ式の大喜利大会“DUO”)

李衣菜(私はその大会で、みくとタッグを組んで出ることになった)

李衣菜(だけど私は、こないだ大喜利を始めたばかりだ。
    対戦の大喜利で勝ったこともない)

李衣菜「……大喜利で、強くならなきゃ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510151001

※お久しぶりです、OOGIRIM@STERです。
※このSSは前作『多田李衣菜「大喜利ですか?」』
多田李衣菜「大喜利ですか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1501946248/))の続きになっています。
初めましての方はそちらをご覧下さい。
※現在、第13節までストックがあります。今回は14節まで投稿するつもりです。
※マターリ進行でお付き合いください。
※よろしくお願いします。

木村夏樹「あれ、だりー。どうしたんだよ、レッスン終わったのか?」

李衣菜「あ、なつきち! うん、さっき終わったとこ。なつきちは?」

夏樹「アタシもいまレッスン終わったとこだよ。
   身体動かすのは楽しいけど、ダンスって難しいな。
   アイドルも大変だぜ、へへっ」

李衣菜「……ねえ。なつきち」

夏樹「んー?」

李衣菜「どうしたら、大喜利で強くなれるのかな」

夏樹「ははっ、急にどうしたんだよ?」

李衣菜「私、今度みくと大喜利の大会に出るんだ。
    だから、みくのためにも、私のためにも……大喜利で強くならなきゃいけないんだ」

夏樹「えーっと……それなら、みくにアドバイス貰ったら良いんじゃないか?」

李衣菜「それじゃダメだよ! みくはライバルなんだから!」

夏樹「ライバル? ははは。なんだよそれ」

李衣菜「何でもなのーっ!」

夏樹「はいはい」

夏樹「……そっか。とにかく、だりーは……マジになっちまったんだな。大喜利に」

李衣菜「うん。絶対に、絶対に勝ちたい。
    でも、どうしたらもっと上手く大喜利が出来るんだろう……」

夏樹「…………」

夏樹「だりー、“回答を消す”ことを覚えてみな」

李衣菜「んぇ? ……回答を消す、って、どういうこと?」

夏樹「自分の中に基準を作るんだ。
   “ウケないだろう”っていう回答は、消す。
   出さない。無駄撃ちをしない」

夏樹「競技大喜利の多くは、周りの人間との相対評価だ。
   もちろん、出さなきゃ点数は取れないが、出したことで印象が悪くなることも多い。
   点数には表れない減点が発生するんだ。
   その悪影響は自分の他の回答の印象を下げるし、チーム戦なら、チームの平均値を下げることに繋がる」

夏樹「だから、書き上げた回答を前にしたとき、一瞬立ち止まるんだ。
   出していいのか、消すべきなのか、直すべきなのか……考えるのさ。
   勝つために何より大事なのは、いい回答を出すこと。二番目に大事なのは、失敗しないことだ」

夏樹「もちろん、攻める姿勢は忘れちゃダメだぜ。
   対バンと一緒さ、だりー。燃えないと、勝負の舞台に上がれないからな。
   お題に没頭するんだ。つまり、冷静と情熱を両立するのさ」

李衣菜「それは、凄く……難しいね?」

夏樹「まあ、そうだな。簡単なことじゃあ、ないな」

李衣菜「ねえ、なつきち。……もし、うまくできなかったら、どうするの?」

夏樹「そりゃー、決まってんだろ」

李衣菜「?」

夏樹「笑ってごまかせ!」

李衣菜「えーっ!? 何それーっ!?」

夏樹「ははは。まあ、何にしろ今のは理想論だよ。
   アタシの思い付きで言っただけさ。なーんとなく、そう思っただけ。
   ……それに、本気になったんだろ?
   なら、出来るまでやるしかない。
   それに……そのための機会は、だりーにはあるじゃないか」

李衣菜「そのための、機会?」

?「あの……」

李衣菜「わ!?」

?「えっと、ごめんね。お話し中だったかな?
  多田李衣菜ちゃん、だよね」

李衣菜「えっ? あ、は、はいっ!(起立!)」

夏樹「! ……どもっス」

?「え、あ、いいよいいよ! 普通にしてて!
  同じアイドルだし! ね!」

李衣菜「は、はい……じゃなくて、うん。分かった」

?「えっと……李衣菜ちゃん。大喜利、好き?」

李衣菜「えっ? あー、まあ、最近好き……かなーって」

?「あはは、良かった。
  だって、ほら、こないだの放送で大嫌いって……」

李衣菜「え!? あー、アレ?
    それは、その……。
    雪美ちゃんとこずえちゃんのときは、あんな負け方しちゃったのもあって……。
    ……ほ、本心じゃないよ!」

?「ふふっ、そうだよねっ。安心した」

?「そうじゃなきゃ……倒す意味が、ないから」

李衣菜「えっ?」

?「あ、自己紹介がまだ、だったね」

岡崎泰葉「私は岡崎泰葉。『*(Asterisk)の明日にKICK』の大喜利道場、今度の対戦相手だよ」











第8節 ベイビー、もし私が世界を変えられたなら 了

岡崎泰葉「大喜利で、手は抜かないから……!」

李衣菜「私も、絶対に負けないよ!」

みく「2人とも、気合い十分だね!
   それじゃあ″多田李衣菜の大喜利道場″、戦ってもらうお題はこちらにゃ!」

~回想・収録前控え室~





P「岡崎泰葉は、強いぞ」

李衣菜「うっ、やっぱり……」

みく「みくも聞いたことがあるにゃ。
   岡崎泰葉チャン、子役の頃から大喜利をやっている経験豊富な子で、お題としっかり向き合える正統派中の正統派にゃ。
   ……大丈夫?」

李衣菜「ぜ、ぜぜぜ、全然だし!? 全然大丈夫だし!?」

みく(前途多難にゃあ……)

P「李衣菜、あまり気負い過ぎるな。別に、この試合に負けたからといっつてペナルティーは……」

李衣菜「そ、それは嫌だよ! ……私は、負けたくない。
    せっかくそんな人と戦えるなら……勝って、私の大喜利を証明したい!」

P(……!)

P(この短い期間に、成長したな)

P「そうか、それなら……」

P「……がんばれ」

李衣菜「うん、まーかせて!」

~現在 スタジオ~





李衣菜(勝てるかどうかなんて、やってみないと分からない……!)

李衣菜(でも、今は少しでも実績を残して……タッグを組む、みくを安心させたい!)

みく「お題はこちらにゃ!」





【お題】全員アホの結婚式、どんな感じ?





李衣菜(結婚式の、オーソドックスなお題……よし!)

李衣菜(結婚式と言えば、えっと……そう! ケーキ入刀!
    じゃあ、『ケーキが硬すぎてナイフが全然入らない』っと……)



――書き上げた回答を前にしたとき、一瞬立ち止まるんだ。



李衣菜(……ん?)

李衣菜(あれ、なんか……違うような……)

泰葉「はい」

みく「はい、泰葉チャン!」

泰葉「えっと……『お色直しが終わって出てきたら、半分くらい帰ってる』」

みく「あははははは! アホすぎ! 終わったと思っちゃった! 誰か止めないと! あはは!」

李衣菜(!!)

李衣菜(そ……そっか!)

李衣菜(これはオーソドックスなお題なんかじゃない! 「全員アホの結婚式」なんだ。
    「こんな結婚式は嫌だ」と「アホな人が集まる結婚式」とは違う……!)

李衣菜(よし、じゃあこの回答は消して、と……)

李衣菜(にしても、アホな人しかいない結婚式って、どんな光景だろう……?)

泰葉「えっと……はい」

みく「はい、泰葉チャン!」

泰葉「『ブーケトスを取った人が、もう一回投げてほしそうに持ってくる』」

みく「あはっ! いや、犬みたい! フリスビーと同じ扱いにゃ!」



李衣菜(……できた)

李衣菜(この回答の価値は分からない。
    でも、この回答がウケなくても……笑って誤魔化せば、それでいい。
    また新しい回答を、考えるだけ!)

李衣菜(よし、これで、やるしかないっ!)

李衣菜「はいっ!」

みく「はい、李衣菜チャン!」

李衣菜「なんか、結婚式はお祝いだから、みんなおめでとーってなって!
    凄い盛り上がって! ワーッてなって!」

みく「にゃ?」

李衣菜「なり過ぎて!」

李衣菜「『最後、茶道になってる』!」

みく「ぷっ」

みく「あはははは! 揺り戻し! テンションの揺り戻しがエグいにゃ!
   急に落ち着いちゃってる! あははははは!」

李衣菜(スタッフさんにもウケてる! やっぱりこの路線で良かったんだ! よし、このまま……押し切る!!)

李衣菜(って、あれ……不思議だな)

李衣菜(結婚式の光景が、幾つも思い浮かぶ……?)

李衣菜(いや、今は……)

李衣菜(それでも、出し続けるだけ!)

泰葉「はいっ」

みく「はい、泰葉チャン!」

泰葉「『楽しいので2次会を先にやった』」

みく「あははっ、楽しくても絶対ダメにゃ!? 結婚式がグズグズになっちゃう!」

李衣菜「は、はいっ」

みく「はい、李衣菜チャン!」

李衣菜「えっとっ、『カニの食べ放題』!」

みく「みんな夢中になってる! あはは! スライドとかあるのに、誰も見てないやつにゃ、それ!」

泰葉「っ、はい」

みく「はい、泰葉チャン!」

泰葉「『「次は、新郎新婦によるサプライズです」って、離婚した』」

みく「最悪にゃあ!? なんのサプライズなの!? 新郎新婦何考えてるの!? えっと、次で最後にゃ」

李衣菜「はいっ!」

みく「はい、李衣菜チャン!」

李衣菜「はい、『特盛りカレー、入刀』!!」

みく「あははははっ! 絵がバカ過ぎるにゃあ!!
   それ入刀してどうするの!? なんでただ好きなもの用意したのっ!?
   終了、終了~~!!」

李衣菜(お……)

李衣菜(終わった……)

李衣菜(なんか、息するのを忘れてたみたいに……くらくらする……。
    って、あれ? スタッフさんも、凄い拍手してくれてるけど……随分長く拍手してるなあ……)

李衣菜(でも、なんだか……これ……)

李衣菜(楽しかったなあ……)

みく「この試合の結果は……」

李衣菜(ごくり)

泰葉「……」

みく「う~ん……引き分けにゃ! どっちも面白くて、みくには優劣をつけられなかったにゃ!」

李衣菜「ありゃ、引き分けかあ……」

泰葉「李衣菜ちゃん(スッ)」

李衣菜「え? あ、は、はいっ?」

泰葉「凄く、楽しかったよ! また、一緒に大喜利しようね!」

李衣菜「あ……」

李衣菜「……うん! いつでも!(握手!)」

みく「以上、“多田李衣菜の大喜利道場”のコーナーでしたー!」

~収録後~





泰葉「ありがとう、李衣菜ちゃん!」

李衣菜「わ、泰葉ちゃん! ……あはっ、お疲れさま。こちらこそ、ありがと。私も、楽しかったよ」

泰葉「ねえ、ところで李衣菜ちゃんは“DUO”は出るの?」

李衣菜「うん、みくと出るよ。……泰葉ちゃんは?」

泰葉「私も出るつもり。
   まだパートナーの予定を調整してもらってるところだけど……当たるの、楽しみにしてるね!
   あ、プロデューサーさん呼んでるから、またね!」

李衣菜「うん、じゃあ、また!」

李衣菜(岡崎泰葉ちゃん。大喜利に真面目で、一生懸命で、凄い子だったな。また、大喜利したいな……)

みく「李衣菜チャン」

李衣菜「あ、みく」

みく「さっき……凄かったにゃ。びっくりした」

李衣菜「へへん、でしょー! やっぱり私、才能あるのかな!」

みく「まったくもー、褒めるとすぐ調子乗るんだから……」

李衣菜「あはは」

李衣菜「……みく」

みく「ん?」

李衣菜「次は、みくの番だよ」

みく「……」

みく「なーに言ってるにゃ。……さ、行こ」

みく「次は、“DUO”にゃ」





第9節 原子・心・153 了

安部菜々「皆さぁーん! 大喜利を、愛してますかぁー!!」

観客「「「ウオオオー!」」」

菜々「みんな、ありがとー!
   『ライブ権争奪! アイドル限定大喜利タッグバトル “DUO”』!
   ご来場下さいましてありがとうございます!
   私が、今大会のメインMCを務めさせて頂きまーす!
   ウサミン星からやってきたピッチピチのJK(じぇいけい)アイドル、安部菜々17歳です! キャハッ☆」

観客「「「ウオオオアアァー!」」」

菜々「では、まずはナナの歌で楽しんでって下さいねー!
   聴いて下さい……『メルヘンデビュー!』!」

~ライブ会場 楽屋~



李衣菜「す、凄い盛り上がり……! 緊張してきたぁ……!」

みく「普通のライブハウスにしては、熱気がとんでもないにゃ……。
   お客さんもいっぱいだし、出演者もいっぱいいるし……みくもドキドキしてきたかも……」

夏樹「よっ、だりー」

李衣菜「ん゛ぅぇえ!? なつきちぃ!? 何で楽屋にいるの!? 出るの!?」

夏樹「いやいや、出ねーよ……。お前らを応援しにきたんだよ。
   今着いてさ、客席行く前に顔でも見てやろうと思って」

李衣菜「そ、そうだったんだ……。
    な、なんか凄いとこに来ちゃったよぉなつきちぃ……!」

夏樹「ははは、へーきへーき! マイクの扱いさえ落ち着いて気を払えば、あとは普通の大喜利だよ」

李衣菜「そ、そうかなぁ~?」

夏樹「そうさ、特別なことなんかしなくていい。
   だりーは、いつも通り楽しく大喜利をすりゃあ良いんだ。それがロックさ」

李衣菜「いつも通り……楽しく……」

李衣菜「わ……分かったよなつきち! 私、自分なりに頑張ってみる!」

夏樹「おう、期待してるぜ!」

みく「あの、夏樹チャン。……わざわざありがとね」

夏樹「ん、構わないよ。だりーを引っ張ってやってくれ、みく」

みく「当たり前、にゃ」

李衣菜「……?
    ……ねぇ、みく。なつきちと、なんかあったの?」

みく「にゃ! 何でもないにゃ!」

李衣菜「……??」

夏樹「ははは、じゃあアタシは客席に行ってるよ。応援してるぜ!」

李衣菜「うん、後でね! ……ん?」服に何か引っかかってる?

佐城雪美「……」

遊佐こずえ「……」

李衣菜「わ! びっくりした!」

雪美「ふふ…………また、一緒に……李衣菜と……大喜利…………できる……」

こずえ「ふわぁ……またこずえと……おおぎりしてくれるのぉー……?」

李衣菜「えっ? あ……そっか。2人ともこの大会に出場してたんだね。
    知らなかったよ。うん、よ、よろしく~」

雪美「? ……エントリー……貼り出されてる……」

李衣菜「えっ?」

みく「えっ……まさか李衣菜チャンまだエントリー表見てないの?
   ブロック分けも決まってるから、廊下まで見てくると良いにゃ」

李衣菜「そうなの!? う、うん、分かった!」

雪美「…………私も……いく」

こずえ「ふわぁ……もういっかい……みるぅー……」

李衣菜(来るんだ)

~廊下~



李衣菜「えっ、と……エントリー表は……」

雪美「……ここ」

李衣菜「あ、これ? えーっと……」





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ライブ権争奪! アイドル限定大喜利タッグバトル “DUO”
ブロック分け

Aブロック
「NEOTENY」佐城雪美・遊佐こずえ
「アンチエイジャーズ」川島瑞樹・高垣楓
「ユニゾンデュエット」涼宮星花・水本ゆかり

Bブロック
「どすえレベル」ヘレン・小早川紗枝
「爆笑エブリデイ」難波笑美・上田鈴帆
「ドーリードール」岡崎泰葉・桐野アヤ

Cブロック
「あんきら」双葉杏・諸星きらり
「*(Asterisk)」前川みく・多田李衣菜
「ステアウェイ」渋谷凛・森久保乃々

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李衣菜「えーっと……私たちは、Cブロックか……。
    川島会のみんなも、泰葉ちゃんも出場してるね」何組かすごい名前のユニットいるな……。

??「各ブロック1位で準決勝進出、ほんで準決勝で1組脱落して生き残った2チームで決勝や。
   せやから、初戦を勝ち進んで貰わんと困るでー」

李衣菜「へ? えっと……ああっ!」

難波笑美「お、なに? ウチのこと知っとるん? うれしーなー!
     まーでも自己紹介や! ウチは難波笑美、あんたの相方の前川みくちゃんのライバルや!」

李衣菜「えっ、ら、ライバル……? あ、私はリーナ! 多田李衣菜!」

笑美「おう、李衣菜ちゃん! よろしゅーな!
   予選で勝ち抜いて貰わないと、準決勝でみくちゃんと当たれんから、しっかり頼むで!」

李衣菜「う、うん! よく分かんないけど何にしろ頑張るよ!」

笑美「いや、よく分かってないんかいっ!
   あ、でもCブロックってあんきらのとこやん! うわー、きっついなー!」

李衣菜「あんきらって……え、そんなに強いの?」

笑美「そら、優勝候補やわ。2人とも、とんでもなく面白いで。
   一度流れに乗ったら、もう手がつけられへん。
   ステアウェイの方は……渋谷凛ちゃんは名前は聞くけど、森久保?っちゅー子は、よー知らんなあ……」

李衣菜「そうなんだ……」

??「笑美しゃーん! ちょっとファスナー! ファスナー下ろしてくれんとねー!?」

笑美「ん、今行くわー! ほな李衣菜ちゃん、気張りやー♪」

李衣菜「あ、うん! 教えてくれてありがと! ……行っちゃった」

雪美「………………びっくり……した」

こずえ「……zzz」

李衣菜「テンション高い子だったなあ」

李衣菜「でも、そっか……あの子が、みくの……」

雪美「…………そろそろ……Aブロック……」

李衣菜「あ、そっか。そろそろ2人とも、出番だもんね」

雪美「…………私たち……も……」

李衣菜「ん?」

雪美「……また…………李衣菜と……大喜利がしたい……。
   だから……必ず…………勝つ……」

こずえ「こずえはねー……おおぎり、つよいんだよぉー……。
    おおぎりしてるときはねー………ねむくないのぉー……ふわぁ……」

雪美「……見てて……」

雪美「私と……こずえの……輝くところ…………」

雪美「……必ず……会いにいく……から……」

李衣菜「うん……」

李衣菜「……うん! 袖で見てる! ……頑張ってね!」






菜々「ゼーッ! ゼーッ! あ、ありがとぉー!
   ……ちょ、ちょっと待っててねー!
   テンション上げ過ぎちゃった……ゼーッ! ゼーッ!
   よしっ! じゃ、じゃあ、早速始めますよーっ!

   Aブロック、アイドル入場ッ!」





第10節 ペストパーキンママ 了

※ぽまいら手荒い歓迎サンキューな! 少しは自重汁www
※失礼しました。何でもありません。
※どんな形でも感想は励みになってます。本当にありがとうございます。

高垣楓「大喜利大会“DUO”?」

川島瑞樹「そう、来月の土曜日。
     アイドルが2人1組で出られる大喜利大会なんだけど……楓ちゃん、興味ない?」

楓「私が、ですか?」

瑞樹「そう、一緒に出ない?」

楓「大喜利大会、ですか……」

楓「……いえ、ごめんなさい。
  私って……その、そういう大喜利じゃないので……」

瑞樹「あら、どういうこと? 私、楓ちゃんの大喜利、大好きよ」

楓「ふふっ、ありがとうございます」

楓「でも、そうじゃないんです。
  私の大喜利って……大会に出たりとか、そういう大喜利じゃないんですよ」

瑞樹「そんな事ないわよ。楓ちゃんの大喜利、面白いじゃない」

楓「そうですか? ……そう言ってもらえると、嬉しいですね。
  でも、ええ、そうじゃないんです」

楓「私、大喜利が好きです。
  それは……大喜利がとても楽しくて、同時に、酷く“寛容”だから」

瑞樹「寛容?」

楓「はい、大喜利はとっても寛容です。
  手を挙げて、指名されたら私の時間。その間は、何をしても良いんです。
  歌を歌ったって、絵を描いたって、何をどれだけ語ったって……回答という体裁さえ成していれば、許されてしまう。
  いえ、体裁を成していなくても、“体裁がない”という回答にされてしまうかもしれません。ふふっ……。
  そして、大喜利は、そんな無秩序なことに、みんなが耳を傾けてくれます」

瑞樹「まあ……そうとも言えるわね」

楓「ええ。だから私にとって……大喜利って、みんながダジャレを聞いてくれる、とっても都合のいい場所なんです」

瑞樹「ダジャレを、聞いてくれる場所?」

楓「はいっ、実は私、ダジャレを言うのが好きなんです。ふふっ」

瑞樹(分かるわ)

楓「回答という形にまとめてしまえば、ダジャレはダジャレ回答になります。
  勿論、それは自己責任ですけれど……。
  でも、私にとって大喜利は、普段の生活で言いにくいダジャレを、自由に言える場所なんです」

瑞樹(“普段の生活で言いにくい”ダジャレ?)

瑞樹「え、えっと……それで、どうして、ごめんなさいになるのかしら?」

楓「ダジャレって、副菜なんです」

瑞樹「……副菜?」

楓「はい。大喜利においてダジャレは回答の一形態ではあるけれど……決して主人公にはなれません。
  票を稼げる訳でも、対戦相手を圧倒できる訳でもありません。
  お題に真摯に向き合っている人には、きっと勝ち目がありません。
  “大喜利の強さ”とは、全く無縁のものです。
  ……だから、私は大会では、川島さんの足を引っ張っちゃうと思います」

楓「だから……川島さんは、他の人を誘って下さい。
  私、川島さんの大喜利が大きい場所で認められるところ、見たいですし」

瑞樹「……て……ょ」

楓「川島さん?」

瑞樹「何言ってんのよ……!」

楓「あ、あら?」

瑞樹「私は楓ちゃんと大会に出たいのー! 何でそんなこと言うのよー! わーん!」

楓「ちょ、ちょっと、川島さん?
  あの、あの、落ち着いてください、ここ、事務所で、小さい子も、見てるので」

瑞樹「わーん! 私は楓ちゃんの大喜利が好きなのー!
   だって楓ちゃん、川島会以外では大喜利やってくれないしー!
   みんなに楓ちゃんのダジャレ回答を見てもらいたいのー!」

楓「え、あの、えっと、はい、出ます、出ますから、ね、だから泣き止んで下さい。
  そうだ、川島さん。今夜飲みましょ、大喜利しながら、今夜、
  だから、″泣いたー″らだめですよ。ですから、ねえ、川島さん」

瑞樹「わーん!」

~現在・ライブハウス~





楓(……あのときは大変だったな)

菜々「それでは、予選Aブロック、お題はこちらです!」





【お題】「このメルヘン少女、にわかだな?」と思った理由





楓(でも、川島さんが私の大喜利をみんなに見せたいのなら……)

涼宮星花「はい」

菜々「はい、『青』ユニゾンデュエット!」

星花「はいどうぞ、水筒に入れてきましたわ! 『あったか~いドデカミン』!」

菜々「ええ何それ!?
   せめてスープとかにしてくれませんか!? ドデカミン!?」

楓(私は、自分の出来るダジャレを……)

佐城雪美「はい……」

菜々「はい、『赤』NEOTENY!」

雪美「…………『スキップで』……」

雪美「………………」

雪美「『雀荘に入った』…………」

菜々「ノ゛ウッ!
   メルヘン少女が雀荘はノ゛ウッです! ギルティーですっ!」

楓(思いつく限り出して……)

瑞樹「はぁい!」

菜々「はい! 『黄色』アンチエイジャーズ!」

瑞樹「「あなたはどこから来たの? ここに座ってお話しましょう?」
   「うん、いいよ」
   「わぁ、ありがとう。 よっこいしょういち 」
   『よ っ こ い し ょ う い ち 』」

菜々「あははははっ!
   ナナが小さい頃に流行ってたやつ! メルヘン少女が絶対言わないギャグじゃないですかあ!」

楓(全力の『私の大喜利』をするのみ、です)

楓「はいっ」

菜々「続けて『黄色』アンチエイジャーズ!」





楓「はい、『いっぱいご飯を食べて「お腹タプンツェル」って言ってる』」




菜々「終了ですっ!
   さあっ、5人の審査員の票が単独で一番多く入ったチームが出た時点で勝敗は決します!
   それでは、札を上げてください! どうぞ!」

菜々「赤、赤、青、続行、赤!
   赤3票、青1票! 予選Aブロック勝者、『NEOTENY』!」

~楽屋~



楓「お疲れ様です」

瑞樹「いやー、負けちゃったわね! 楓ちゃん、ありがとね。一緒に出てくれて」

楓「あ、いえ、やっぱり結果的に私が足を引っ張っちゃいました。川島さん、ウケてたのに……」

瑞樹「あれはちっちゃい子達が凄かったのよ、楓ちゃんのせいじゃないわ」

瑞樹「それに、楓ちゃん。
   本当は、そんなに残念だなんて、思ってないんじゃない?」

楓「えっ、どうしてですか?」

瑞樹「鏡見てご覧なさいよ、ずーっとニヤニヤしてるわよ?」

楓「えっ……私、ニヤけてます?」

瑞樹「それはもう、すっごく。ウケて、嬉しいんでしょ」

楓「私……ニヤニヤ……」

??「あっ、あのっ!」

瑞樹「あら?」

水本ゆかり「あ、あの、すみません。お話中でしたでしょうか。
      ごめんなさい、星花ちゃんがどうしてもって、聞かなくて」

涼宮星花「高垣さん、その、凄く格好良かったです!
     ずっとダジャレを貫き通すなんて、感服いたしました!
     私、私、ファンになってしまいましたわ!
     これからも応援してます! 握手、してください!」

楓「あ……」

楓「え、っと……」

瑞樹「楓ちゃん」

楓「……ふふっ、そうですね」

楓「ありがとうございます」

楓「こんなにエールを貰“えーる”だなんて、私、嬉しいですっ」





第11節 夜想曲はいま響きはじめた 了

桐野アヤ「アタシらの大喜利の出番だ」

泰葉「…………」

アヤ「泰葉、Aブロック決まったぞ。NEOTENYだ」

泰葉「ありがとう、やっぱりあそこがきたんだね。どうだった?」

アヤ「いや……悔しいぐらいメチャメチャ面白かった」

泰葉「ふふっ。……じゃあ、私たちも行こう?」

アヤ「……おうっ!」

~舞台袖~



李衣菜「あ、泰葉ちゃん!」

泰葉「李衣菜ちゃん、久しぶり! こないだはありがとね」

李衣菜「こちらこそ! Bブロック、頑張ってね!
    準決勝、必ず行くから!」

泰葉「……!」

泰葉「……うん、先に待ってるね!」

アヤ(泰葉の友達かな……? ……って、わ、なんだあの黄色いの……!?)

~舞台~



菜々「ではではっ! お待ちかねのBブロックで~す!
   アイドル入場! まずは『赤』どすえレベル!」

小早川紗枝「よろしおす~。(手をふりふり)」

ヘレン「(寒風摩擦のポーズ)」

菜々「そして、『黄色』爆笑エブリデイ! ……って、なんだあれはー!?」

難波笑美「やーやー、よろしゅーよろしゅー」

上田鈴帆(カレーメシ)「腹が減ったらカレーメシ! カレーメシ君となった上田鈴帆のお出ましだーっ!」

鈴帆「……って、あ、あれっ!? 椅子に座れない!? ちょっと!! 笑美しゃん!! 椅子座れんったい!!」

笑美「脱いで来ぃやそんなもん!」

鈴帆「うぅ……。(黄色の全身タイツ)」

笑美「いやここで脱ぐんかーい!」

アヤ「(ぽかーん)」

泰葉「アヤちゃん、アヤちゃん! 行こ!」

アヤ「え? あ、お、おう!」

菜々「そして最後は『青』ドーリードール! さあ、この混沌とした戦場を抜け出すのはどのチームなのかー!
   では、お題はこちらですっ!」





【お題】ロボットのコンビニ店員のダメダメエピソード





菜々「では、大喜利スタート!」

アヤ(ロボットの、コンビニ店員……)

ヘレン(スッ)

菜々「はい! 『赤』どすえレベル!」

ヘレン「ピーーーガガーーーーウィンウィンウィンガーガーガガーーーピーーーポピーーーポーーーーーー。
    『電話回線でネットに接続している』」

菜々「いや懐かしい音! ロボットなんだから、せめてもっとハイテクな繋げ方して下さいよ!」

アヤ(あ、あれを1答目に出せるのか……!?)

アヤ(いや、気にしちゃダメだ、ペンを止めるな……!)

アヤ「は、はいっ!」

菜々「はい、『青』ドーリードール!」

アヤ「えとっ、『「休憩をいただきます」と言って休憩を取る』!」

菜々「あはは、ロボットなのに! あ、でも充電とか必要なのかな? でも、腹立ちますね~」

アヤ(あ、あんまりウケてない……)

笑美「えー……はい」

菜々「『黄色』爆笑エブリデイ!」

笑美「「イラッシャイマセ。タマゴ1ツ……ア、スミマセン」
   「牛乳1ツ……ア、スミマセン」
   「250円トポイントカード、オ預リシマス……ア、スミマセン」
   『触るものすべて握り潰してしまう』」

菜々「すみませんじゃないですよ!? 握力がぜんぜん実用化できてない! ポイントカード返してくださーい!」

アヤ「……!」

アヤ(う、ウケ方が、空気がまるで違う……)

アヤ(こ、このままじゃ……)

泰葉「はい」

菜々「はい、『青』ドーリードール!」

泰葉「『計算がぜんぜん合わない』」

菜々「嘘でしょ!? そこロボットの一番得意なとこじゃないんですか!? ただの足し算ですよ!?」

アヤ「あ……」

泰葉「大丈夫、落ち着いて。(ぼそっ)」

アヤ(泰葉……)

紗枝「はぁい」

菜々「『赤』どすえレベル!」

紗枝「えー……あなた、いま、この商品を取りはりましたね?
   透視スコープで、ポケットの中に、キャラメルを確認しました。
   既に警察を呼びましたので、裁判で有罪が確定次第、刑が執行されるでしょう。
   いままでの人生、お疲れさまでした。
   『ロボットは初犯でも融通が利かない』」

菜々「犯罪者側の意見! 確かに万引きとかに容赦なさそうですけど!
   人生お疲れさまでしたは、イヤですねえ! さあ、そろそろラストです!」

アヤ(だ、ダメだ……)

アヤ(頭が真っ白で、ペンが動かない……!)

アヤ(泰葉が、泰葉がせっかく勇気付けてくれたのに……!)

鈴帆「え~、はいっ!!」

菜々「はい、じゃあラストは『黄色』爆笑エブリデイ!」

鈴帆「はいっ! えー、『おつりが口から出てくる』、
   『遠心分離機で肉まんと紙を分離してくれる』、
   『レジと合体して西の空に飛んでいく』、
   『発射したカラーボールで犯人を貫く』…………」

菜々「いやボケすぎ! ボケすぎ!! 何考えてんですか!? そんなに処理できないですよ!?
   小分けに出して下さいって! 終了、終了でーす!」

アヤ(お……)

アヤ(終わった……)

菜々「いやー、しっちゃかめっちゃかなブロックでしたが、審査に参りましょう!
   それでは、審査員の皆様、面白かった色の札を上げて下さい! それでは一斉に、ジャッジ!」

菜々「黄色、黄色、黄色、黄色、黄色! 黄色満票!
   勝者、『黄色』爆笑エブリデイ!」

笑美「しゃーっ!!」

鈴帆「いぇーい! やったばい!!」

~廊下・自販機コーナー~





アヤ「……はあ」

アヤ(泰葉、泣いてたな。泰葉の友達に任せちまったけど……大丈夫かな)

アヤ(いや、それよりも……アタシ、だよな)

アヤ(手も足も、出なかった)

アヤ(みんな凄いなあ。あんな面白いこと思いついて、あんだけ爆笑を取って)

アヤ(アタシだけだ)

アヤ(アタシだけが、置いてかれてる)

アヤ(もう、ずっと……ずっと、そうだ)

アヤ(何回大会に出ても、ちっとも、変わらない……)

アヤ「……大喜利、辞めちまおうかな」

こずえ「やめちゃうのぉー…………?」

アヤ「えっ、あ……いつからそこに……!?」

こずえ「…………………のせてぇー。(アヤの膝に座る)」

アヤ「わっ。……お、おう」

アヤ(確か、この子は……Aブロックの……)

アヤ(……こんな小さい子がウケてるのに、アタシは……)

こずえ「…………なでてー?」

アヤ「え? う、うん。(撫で)」

こずえ「ふあー…………。(撫でられ)」

アヤ「あー……すごかったな、Aブロック。見てたよ、面白かった」

こずえ「…………ありがとー……」

アヤ「凄いな、お前。アタシには、あんな自由な発想はできないよ」

こずえ「…………じゆーなはっそー?」

アヤ「面白いこと考えるってことだよ」

こずえ「……ふーん…………」

こずえ「…………こずえねー…………かんがえるのねー……すきだよぉー…………」

こずえ「……たくさんかんがえるとねー……しずかになるのー…………」

アヤ「静か?」

こずえ「……おとがねー……なくなるのー…………」

アヤ「……音が、無くなる」

こずえ「…………かんがえるのー……おもしろいことー…………あとねー……つたえることー…………」

アヤ「伝えること?」

こずえ「…………きょーかんが……だいじって……ゆきみがいってたのー……」

こずえ「……おもしろいことをねー……おもいつくだけじゃねー……だめなのー……。
    …………どーいおーかとかねー……かんがえるんだよー……。
    おもいつきをねー……おもしろくするのー……………」

こずえ「…………ふわぁ」

アヤ「思いつきを……面白く……」

アヤ(……そっか、こいつ)

アヤ(“集中”してるんだ)

アヤ(思いついてるだけじゃねーんだ)

アヤ(頭の中で、回答に使う言葉の取捨選択や、答え方を、ブラッシュアップしてんだ)

アヤ(アタシは……)

アヤ(アタシは、答えに向き合えてたか)

アヤ(ボードの文字の配置、言い回し、ボードを出すタイミングに、自信を持って、余裕を持って、答えられてたか)

アヤ(一答に真剣にならなきゃ、いけなかったんじゃないか)

こずえ「…………かんがえるのねー…………たのしいからねー……」

こずえ「こずえー……もうおにんぎょうじゃないよぉー……」

アヤ「! ……おまえ……」

こずえ「……ふわぁ」

アヤ「…………うん」

アヤ「……なあ、こずえ」

こずえ「……なぁにー……?」

アヤ「聞いてくれるか? ……お題、『ロボットのコンビニ店員のダメダメエピソード』」

こずえ「………………いーよぉー……」

アヤ「……『「自分、休憩入りま~す!」と叫んで、その場にしゃがみ込む』」

こずえ「………………」

こずえ「………あはー……おもしろーい。(にこー)」

こずえ「………………」

こずえ「…………よしよししてあげるぅー…………よしよしー……よしよしー……」





第12節 泣かないでペトルーシュカ 了

多田李衣菜「大喜利やるぞー!」

李衣菜「アスタリスクー、ファイ!」

みく「おー」

李衣菜「ファイ!!」

みく「……おー」

李衣菜「ファイッ!!!」

みく「あーもー、いい加減にするにゃー! 恥ずかしい!」

李衣菜「えー、だってこの方が気合い入りそうじゃん……」

みく「そもそもなにこれ!?
   円陣を2人で組んでるとこなんか見たことないにゃ! 他人からはアマレスにしか見えないから!」

李衣菜「えー」

泰葉「あはははっ。ふたりとも、いつも通りって感じかな?」

みく「もー、なんか李衣菜チャンのせいで緊張感薄れちゃったにゃあ」

泰葉「でも、平常心は大事だからね。落ち着いて、楽しんできてね」

みく「泰葉チャン……。……ん、ありがとね」

泰葉「2人には心配かけちゃったね。大丈夫、私はもう平気だよ」

李衣菜「まあまあ、泰葉ちゃんも円陣組む?」

みく「やらないにゃ!」ばかなの!?

??「うぇへへへへー! 円陣だって、おもすぃろーい☆ 杏ちゃんもぉー、やろぉー!」

??「いや、杏はやらないよそんなめんどくさいこと……え、ちょ、肩」

??「じゃあ、いっくよおー! そーれ☆」

??「ぐわああああ! きらり! 肩が! 肩が壊れる! 肩が破壊される!!
   関節キメたまま持ち上げないで、きらりぃー!!」

??「あわわわ、ごめんゅ……。杏ちゃん、だいじょうぶー?」

??「杏はもうダメだ……肩が粉砕されたから、ここで寝てるよ……ガクッ」

??「うきゃー! だぁめぇー! これから出番なのぉー!」

李衣菜「え、その子大丈夫……?」

??「んうぇ? あ、大丈夫だよぉー!
   杏ちゃん、ちょぉーっとおやすみしようとしてるだけにぃ☆」

李衣菜「そ、そうなんだ……」

諸星きらり「あ、きらりは諸星きらりだよぉー! この子は双葉杏ちゃん! よろしくにぃ☆」

双葉杏「……よろしくー」グデー

李衣菜「よろしくね。私、多田李衣菜。で、こっちの猫耳をつけてらっしゃる方が前川みくだよ」

みく「尊敬語で紹介するのやめて? 次の試合は頑張ろうね!」

きらり「いっぱい大喜利しようにぃ☆ にょわ? 杏ちゃん、スタッフの人呼んでるよ。行かなくちゃ! そぉれー☆」

杏「えー、きらりだけで行ってき……ぐわああああ! 引きずらないできらりぃぃぃぃ!」

李衣菜「……行っちゃった」

泰葉「気をつけてね。あんきらは、本当に強いよ」

みく「泰葉チャン、知ってるのにゃ?」

泰葉「2人とも第一線で戦ってて、何度も優勝経験のあるプレーヤーだよ。
   安定感があって、手数も多いし、回答の平均値も高いし、場を支配する力もある。
   その2人が揃ったときはなおさら」

李衣菜「そ、そんな凄いんだ……」

泰葉「うん、何度か見たことあるけど、本当に凄かった」

泰葉「例えるなら……そうだね」

泰葉「まるで、ブルドーザーがなぎ倒していくみたいだったな」

~舞台~



菜々「さー、お待たせしましたっ! 最終ブロックを制するのは誰なのかー! 緊張の一戦が始まります!」

菜々「Cブロックのアイドルの入場です! まずは『赤』あんきら!」

きらり「にょわー☆ きらりだにぃ! おっすおっすぅ!」

杏「へいへい、やりますかねー」

菜々「次は、『黄色』*(Asterisk)!」

みく「にゃー! よろしくねー!」

李衣菜「ロックにいくよ!」

菜々「そして最後はー……『青』ステアウェイ!」

渋谷凛「…………。(ぺこり)」

森久保乃々「むりくぼですけど……大喜利なんてむちゃくぼなんですけど……!」

菜々「以上3組のうち、1チームだけが抜け出ることができます!」

李衣菜(お客さんがいっぱいいる……やっぱり、歌ったりするのとは、違う緊張感だ……)

李衣菜(泰葉ちゃんが言うには、あんきらがこの試合の最右翼らしいけど……きっと私は、そんなこと気にしてる場合じゃないんだよね)

李衣菜(マイクの使い方、ボードの出し方だけ気をつけて……いつも通りに……)

李衣菜(相手がどんなに強くても、大丈夫)

李衣菜(失敗しても、隣にはみくがいる)

李衣菜(私は、ただ目の前の大喜利を……楽しむ!)

菜々「では答えていただきましょう! お題はこちら!」





【お題】こんなお寺は楽しい





菜々「では、スタートですっ!」

きらり「はーいっ!」

菜々「はい、『赤』あんきら!」

きらり「はい! えー、『お坊さんが「かーつ!」って言いながら、飴ちゃんをくれゆ』!」

菜々「お坊さん優しい! いや飴は嬉しいですけど、なんで喝って言ってるんですか!?」

みく「はいっ!」

菜々「はい、『黄色』*(Asterisk)!」

みく「『水をかけるたびに墓石の色が変わる』」

菜々「お墓詣りがちょっとだけ楽しくなりそう! 何度もお水かけたくなりますね!」

杏「ん」

菜々「はい、『赤』あんきら!」

杏「『バコーン!て本堂が開いて、「10:30」って出てくる』」

菜々「鳩時計みたいになってる! お賽銭入れてるときとかびっくりしそう!」

きらり「はいはーいっ!」

菜々「はい、またも『赤』あんきら!」

きらり「これは嬉しいにぃ☆ 『精進落としでケーキがいーっぱい出たし、法要も3分で終わった☆』」

菜々「嬉しいにぃ☆じゃないですよ!? 構成が身勝手すぎる! ご先祖様怒りますよ3分で法事終わったら!」

李衣菜(あんきらはやっぱり手数は凄いなあ、しっかりウケてるし)

李衣菜(だけど……)

李衣菜「はいっ!」

菜々「『黄色』*(Asterisk)!」

李衣菜「ゴーン……ワンツースリーフォー!」

李衣菜「プップー! スタタン、ドコドン、プップップー!」

李衣菜「『鐘をゴーンてやると、ジャムセッションが始まる』!」

菜々「ジャズバンドがずっと待機してる! あははははっ! 楽しそう!」あとラッパの音へたっぴ!









李衣菜(き……)

李衣菜(き……!)

李衣菜(気ー持ちいー!! お客さんにウケるって、すごい快感……!
    ゾクゾクする! なにこれ!? こんなに気持ち良くていいの!?)

李衣菜(私の回答で、笑ってくれて、客席が揺れて、まだ余波みたいのが、残って……!)

李衣菜(や、やば……何これ脳内麻薬? 気持ちがふわふわしちゃう……!)

李衣菜(お、落ち着け私~!)

杏「はい」

菜々「『赤』あんきら!」

杏「あっはっはっ、こんなに~? うっそ~? こんなことしていいの~? 何回でもー? ホントにー?」

杏「『賽銭のつかみ取りがアツい』」

菜々「なんでそんなことさせてんですか!? お金ですよ!?」

みく「はいにゃ!」

菜々「『黄色』*(Asterisk)!」

みく「コロコロコロコロコロコロコロコロ」

みく「『木魚がどこまでも転がっていく』」

菜々「いや慣性の法則! 転がりやすい形してないですよあれ!? ちょっと原理を教えて下さい!」

菜々「さあ、そろそろ時間ですね!」

李衣菜(うう、なんかふわふわして何も思いつかなかった……お寺って要素少ないなあ。
    でも、みくもいいの出してるし、ここはよっぽどおっきいの出ない限りは……)

凛「はい」

菜々「はい、ここで『青』ステアウェイ!」

凛「『入り口のばかでかい金ぴかの大仏が』」

凛「『ダブルバイセップスのポーズしてて』」

凛「『ふーん結構キレてるじゃん、って思ったんだけど』」

凛「『帰るとき見たら、モストマスキュラーのポーズになってた』」

菜々「真顔で何言ってるんですか!? 入り口にでかい金ピカの大仏も謎だし! ボディビルに詳しいのもよくわからないし!
   ふーん結構キレてるじゃんじゃないです! あははっ!」

李衣菜(げっ!? な、なにあの子!? 時間いっぱい使って、メチャクチャなこと言って、凄いウケてる……!)

李衣菜(げっ!? な、なにあの子!? 時間いっぱい使って、メチャクチャなこと言って、凄いウケてる……!)

菜々「さあ、もういませんね! 終りょ……って、あら?」

李衣菜(ん、まだ回答者が……)

李衣菜「……えっ?」











第13節 キレイな夢を見たんだ 了

森久保乃々「大喜利なんてむりくぼなんですけど」

乃々「…………」

乃々「そろそろ出番なのに、逃げてきてしまったんですけど……」

乃々「…………」

乃々「もりくぼは、なぜこんなことに……」

~回想・事務所~



凛「乃々、“DUO”に出場するから予定空けといてね」

乃々「えっ」


~現在・倉庫~



乃々「…………」

乃々「そこにもりくぼの意志は無かったんですけど……」

乃々「…………」

乃々「……もりくぼいぢめ?」

乃々「……ううー」

乃々「大喜利なんて、む~りぃ~……」




乃々(もりくぼは、人前で大喜利をしたことがありません)

乃々(それどころか、ろくに大喜利に触れたことすら、ありません)

乃々(もりくぼは)

乃々(もりくぼは……ただ、一度だけ……(イヤホン装着))


レコーダーの音「ピッ」

レコーダーの音「えー、R.N.ベース練習中さんには、2ギルティと番組特製一升瓶ストラップを進呈します!
        おめでとうございまーす!」

レコーダーの音「いや~、わかるわ~。はい、それでは次の投稿は……あら、この人も初採用ね。
        R.N.森乃こりすさんからの投稿です。

        『【お題】なんだこれ? ラーメンのスープを飲み干したら丼の底に書かれてた言葉、一体なに?』」

レコーダーの音「デデデン!(SE)」

レコーダーの音「『割り飯あります』」

レコーダーの音「……あはははっ! いやいやいや! こっちは飲んじゃった後だから! スープ飲む前に教えて!」

レコーダーの音「初投稿だって、面白わねー」

レコーダーの音「あー、でも良く考えたら、ラーメンに割り飯ってあんまり聞いたことないかも?」

レコーダーの音「確かにつけ麺とかなら聞いたことあるわね。早苗ちゃんは、ラーメン食べるときとか、ご飯頼んだりするの?」

レコーダーの音「そうねえ、お酒飲んだ後とかに、ラーメンに半ライス入れると……やっぱりテンション上がっちゃうわね!」

レコーダーの音「あら野生的! もはや炭水化物のパレードよ、それ。じゃあ早苗ちゃん、ジャッジをお願い!」

レコーダーの音「はい、えー……R.N.森乃こりすさんには1ギルティと特製ストラップの贈呈です!
        面白かったわよ、また投稿してね! おめでとうございまーす!」

レコーダーの音「さあ、次のお便りはピッ」

レコーダーの音「ピッえー……R.N.森乃こりすさんには1ギルティと特製ストラップの贈呈です! 面白かったわよ、また投稿してピッ」

レコーダーの音「ピッ製ストラップの贈呈です! 面白かったわよ、まピッ」

レコーダーの音「ピッ面白かったわよピッ」

乃々「…………」

乃々「…………みじめなんですけどぉ……。(うずくまり)」




乃々(深夜、詩を書いてるときに息抜きにつけたラジオ)

乃々(ほんの出来心で送ったメールが、いきなり採用されて……それが、とても嬉しくて……アーカイブを録音までしてしまって……)

乃々(でも、それからもりくぼは、投稿なんかできませんでした……)

乃々(しようと思っても、お題を前にすると、思考が、手が、言葉が止まってしまって……難しくて、怖くて)

乃々(誰かに、こんなつまらないものをどうして出したんだ、なんて怒られてしまいそうで)

乃々(もりくぼは、どうしてもメールを送れませんでした)

乃々(だけど、それでも)

乃々(人から面白いなんて言ってもらえたのは、あれっきりだから)

乃々(……もりくぼは、それにしがみついてしまいます……)


凛「乃々」

乃々「あ……凛さん」

凛「探したよ。乃々は、かくれんぼが上手いね?」

乃々「あの、え、と……」

凛「でも、やっぱり乃々は凄いな」

乃々「……はい?」

凛「ここで集中力を高めてたんだね。暗闇で、音を遮断して……」

乃々「ち、ちがいますけど……」

凛「でも、もうそろそろ私たちの出番だよ。頼りにしてるからね、乃々。(手を取る)」

乃々「ちがうんですけど……。(連行)」

~廊下~



??「あ、いた! しぶりーん!」

凛「未央、卯月」

島村卯月「間に合いました! まだ出番じゃないですよね!」

凛「うん、もうすぐだけどね」

卯月「お仕事が長引いちゃって……でも、来られて良かったです!」

本田未央「頑張って仕事終わらせてきたんだからね! しぶりんがガツーンと爆笑取るとこ、楽しみにしてるよ!」

卯月「それでは私たちは客席に行くので、応援頑張りますね! 楽しんできてね、凛ちゃん!」

凛「うん、ありがとう」

乃々「…………」

凛「ほら、乃々。行こう?」

乃々「は、はい……」

乃々「…………」

乃々(もりくぼは、あんなきらきらした人達を直視したら、浄化されてしまうんですけど……)

乃々(あの2人は……確か凛さんと同じユニットの人……)

乃々(……お友達はたくさんいるのに、凛さんは、どうしてもりくぼなんかと大会に出ようなんて……)

凛「さ。行くよ、乃々」

乃々「え? あ」



菜々「そして最後はー……『青』ステアウェイ!」



凛(ステージへ出ていく)

乃々「むりくぼですけど……大喜利なんてむちゃくぼなんですけど……!」

~舞台~



乃々(言われるがままに舞台に出てきてしまったんですけど……)

乃々(たくさんのお客さんが、もりくぼたちを見てる……。
   ライトでよく見えないけれど、あそこには本田未央さんと島村卯月さんたちも、多分いる……)

乃々(もりくぼは……もりくぼは……)



菜々「では答えていただきましょう! お題はこちら!」



乃々(え、あ、お題……)

乃々(……?)

乃々(こんなお寺は楽しい……?)

菜々「では、スタートですっ!」

乃々「あ……」




■■■「はい! えー、『■坊■んが「かーつ!」■■言■なが■、■ち■■をくれゆ』!」



乃々(…………)

乃々(視界が、ゆらぐ)



■■「『■を■け■■■■墓■■■が変わ■』」

■「『バ■■■!■本■■開い■、「■■■■■」っ■■■くる』」



乃々(頭の中が冷たくて、顔が熱くて、耳が音を拒否して、口の中がからからに渇く)

乃々(会場が、もりくぼを置いて、沸き立ってる)

乃々(お寺ってなんですか。楽しいってなんですか。ホワイトボードが白いのは何でですか)

乃々(凛さんは……?)

凛「…………」

乃々(あんなに沢山、ホワイトボードに書き込んで……消して、また書いて……)

乃々(ああ……)

乃々(ここにいる人たちは、もりくぼのはるか先を、走ってる……)




■■■「『■■■■■やると、■■■セッ■■■■始■■』!」



乃々(!!)

乃々(会場が、揺れた)

乃々(なんて言ったのかすら、分からないけれど)

乃々(これは、勝負が決まった揺れですよね)

乃々(拍手、笑い声、拍手、拍手、笑い声)

乃々(もりくぼをおいて、大喜利がすすんでいく)

乃々(ああ……)

乃々(ああ……!)

乃々(もりくぼは……!!)



凛「……乃々?」

乃々「ぁ…………ぅ…………」

凛「……乃々、つかまって」

乃々「え……?」

乃々(私の膝の上に、凛さんの左手が)

乃々(凛さんはそのまま、ボードに向き合って、回答を書いて……て……)

乃々(凛さんの手が、震えてる……?)

乃々(私は、この手を……)

乃々(もりくぼは……!)



凛「はい」

菜々「はい、ここで『青』ステアウェイ!」



凛「『入り口のばかでかい金ぴかの大仏が』」

凛「『ダブルバイセップスのポーズしてて』」

凛「『ふーん結構キレてるじゃん、って思ったんだけど』」

凛「『帰るとき見たら、モストマスキュラーのポーズになってた』」



菜々「真顔で何言ってるんですか!?」




乃々「……!」

乃々「ぁ、く、ぁ……」

乃々「……ぅぁ……っ、ぁ!(キュ、キュキュ)」

乃々(つかむ……つかみます……! この凛さんの手から、力をもらいます……!! もらって、書きます……!!)

乃々(もりくぼは、凛さんの力に、なりたいです……!)

菜々「さあ、もういませんね! 終りょ……って、あら?」

乃々「うっ、ううっ、うえっ、えぐっえぐっ、うぇぇぇぇ……!!(挙手)」

菜々「へ!? だ、大丈夫ですかっ? え、ええーっと……では、『青』ステアウェイでラストです!」

乃々「っぐ、うえっ、えっえっえっ、ふぐぅえ、おえっ……!!」

乃々「っ、ぐぇ、えうっえっくっ、う……!!」





乃々「っぐう……『ベイブレードが』ぁぁ……『あそびほうだい』っ……っふぐぅ……!!」



























「ぎゃははははっ!」「泣きながらベイブレードて!」「あははははっ!」
「いやなんで泣いてんのあの子!?」「楽しいお寺のお題でしょ!?」
「あはははは!」「一体なんなんだよあのチーム!」「号泣しながら大喜利してる人初めて見た!」
「ハッハッハ」「いやいやいやいや!」「なんでお寺にベイブレードあんの!?」
「おもしろいけど、全体的になんでなんだよ!」「きゃははは!」
「面白いけどぉ! いやたしかに面白いけどぉ!」「ワハハ」「情緒やばすぎでしょ!」
「なんでこの時代にベイブレードなんだよ!」「最後の最後に号泣しながら!」
「何なのあの子初めて見たんだけど!」「あっはっはっはっはっ!!」
「わはははは!」「ミラクル過ぎるよ!」「何この一答!」「メチャクチャな大喜利すぎ!」
「号泣しながらベイブレード!」「ひーっ、ひーっ、マジやばい……!」「あはははは……!」


乃々「ぅ……ぅえ……?」

凛「……やったね、乃々」

乃々「ぁ、凛、さん」

菜々「はい、終了! 終了です! 終了ーー!」

~楽屋~



凛「乃々、お疲れ様」

乃々「あ、あぅ、凛さぁん、あの、もりくぼが、もりくぼがご迷惑ををを……!」

凛「ぜんぜん。すごく、乃々らしい回答だったよ。組んでくれてありがとう、乃々」

乃々「う、うぅ……あの、なんで凛さんは……もりくぼを?」

凛「なんでって?」

乃々「だ、だって、凛さんは、ニュージェネレーションとか、トライアドプリムスとか……。
   いろいろな子と交流があって……もりくぼじゃなくても、良いと思うんですけど……」

凛「え? ああ、そういうこと」

凛「うーん、そうだね」

凛「それは……乃々が一番ウケたがってるように見えたから、かな。(ポケットの中から鍵を取り出す)」

乃々「え?」

乃々「……ああっ!」

乃々「そ、その一升瓶のストラップ……! こ……これ……!(ポケットからストラップの付いたレコーダーを取り出す)」

凛「ふふっ。ウケることができて良かったね」

乃々「え、嘘……そんな……」

凛「あ、そうだ。
  今度、あのラジオやってる川島さんが主催の大喜利会、今度の月曜日にあるらしいから、予定空けといてね。
  楽しみだね、乃々」

乃々「ええっ!?」

乃々「む……む……!!」

乃々「むぅ~りぃぃ~~~~!!!」






菜々「それでは、Cブロックのジャッジをお願いします! どうぞ!
   ……黄色、青、続行、赤、黄色! 赤青1票、黄色2票!

   勝者、『黄色』*(Asterisk)ー!」








第14節 誰かの夢が始まる日 了

※ひとまず更新はここまでです。お付き合い下さいましてありがとうございました。
※OOGIRIM@STER、続きはまた7~8話ぶん書き終えたらスレ立てします。
※多分次回更新でDUO編が終わると思います。
※HTML化を頼んできますね。
※コメント等いただけたら、大変励みになります。
※大喜利は楽しいんですよ。

面白かったよ、凛のネタが一番好きかな、個人的にはフリップ使って欲しかったけど
そうすればウサミンの「ボディビルに詳しいのもよくわからないし! 」が不自然じゃないし
だりーが驚く点も『あんな風にフリップ使ってる』って今までの自分に足りない物を見つけた感に出来るし


凛「『入り口のばかでかい金ぴかの大仏が』」

凛「『ダブルバイセップスのポーズしてて』」

フリップダシー
https://imgur.com/7Mxmxn3.jpg



凛「『ふーん結構キレてるじゃん、って思ったから帰るときもう一回見たら、モストマスキュラーのポーズになってた』」

スッ
https://imgur.com/Fdhn2u8.jpg



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