読まなくても問題ない前作
茶柱「転子と!星さんの!ダンガン☆クッキーング!」星「おい」
茶柱「転子と!星さんの!ダンガン☆クッキーング!」星「おい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1497869312/)
キーボ「始まりましたね、東条さん!」
東条「ええ。このコーナーはモノクマが暇だから面白いことをしろという理由だけで男女ペアで料理番組を作ることになったことがいきさつなの」
キーボ「改めて迷惑な話ですよね……」
キーボ「でも、東条さんがボクの相方で助かりました。東条さんは女性陣の中で一番料理が上手だと記録していますからね!」
キーボ「逆にボクは料理のデータもあまりないし、味見もできないですけど……。それでも、全力でサポートに回りますよ!」
東条「ありがとう。じゃあさっそく向こうで腕立て伏せでもしててもらえるかしら?」
キーボ「笑顔で戦力外通告!?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1509262069
キーボ「ちょっと! いくら何でも酷すぎますよ! これは番組なんですから二人で協力しないと意味がありません!」
キーボ「それともロボットは映す価値なしということですか? だとしたらロボット差別ですよ! 場合によっては然るべき機関に訴えますからね!」
東条「そんなつもりはないわ。私としてはキーボ君に余計な労力はかけてほしくなかっただけよ」
東条「でも、キーボ君の言うことももっともだわ。番組としては効率よりも予想外のハプニングが起こった方が面白いし、それをフォローするのもメイドの務めだもの」
キーボ「ボクが失敗すること前提で話すのはやめてください!」
東条「時にキーボ君、あなたは食事を取ることができないのよね?」
キーボ「え? ええ、そうですけど……」
東条「それなら、本日はキーボ君でも食べれるような料理を作ってみようと思うわ」
キーボ「いいんですか? ありがとうございます!」
東条「番組的に面白そうなことは積極的に取り入れていかないとね。まあ、ロボット用の料理というだけで大幅に視聴率が下がりそうだけれども……」
キーボ「やめてくださいよそういうこと言うの!」
>>2 ミス
× 東条「それなら、本日はキーボ君でも食べれるような料理を作ってみようと思うわ」
◯ 東条「それなら、本日はキーボ君でも食べられるような料理を作ってみようと思うわ」
東条「では手始めに前菜を紹介するわ。前菜の役割としては『食欲を湧かせること』。そのためあまりお腹にたまらず、次の料理に興味を寄せるものになるわね」
キーボ「名前の通りの立ち位置ですね」
東条「味としては塩分や酸味を強くする傾向があるわ」
キーボ「でも、ロボットには味覚も食欲も、満腹という概念も存在しませんよ? 大丈夫なんですか?」
東条「安心して。それを踏まえた上で材料を調達したわ」
東条「キーボ君も喜んでくれる前菜、それは……」
東条「機械油よ」
キーボ「いりません」
東条「なぜ……?」
キーボ「これを出されて喜びながら飲むロボットがどこの世界にいるんですか!」
東条「キーボ君は違うの?」
キーボ「ボクは口から機械油なんて摂取しません!」
東条「私としたことがどうやら道程を間違えてしまったようね……。気を取り直して次の料理の紹介に行かせてもらうわ」
東条「次の料理はスープよ。これならキーボ君も満足してくれるんじゃないかしら」
キーボ「東条さん、前菜に役割があったようにスープにも役割があるんですか?」
東条「一言で言うなら食べやすいということかしらね。固形物よりは液体の方が歯を使わずに済むから」
キーボ「確かに歯の弱い老人とかは液体の方が食べるのに向いていますね」
キーボ「しかし、これまたロボットとは縁遠い話な気が……」
東条「そこで重要になるのが好みね。ロボットが喜んでくれそうなものを用意するのは骨が折れたわ」
キーボ「では用意したスープとは……?」
東条「機械油よ」
キーボ「またですか!?」
キーボ「東条さん、わざとやっているんですか!?」
東条「もしかしてこっちの方が好みかしら?」スッ
キーボ「そうそう。潤滑油もいいけれど、でもボクはガソリンオイル!」
キーボ「……ってそうじゃなくて! そもそもボクは機械油は飲みません! 身体に注すことはあってもそれは食事とは言いません!」
東条「ごめんなさい。キーボ君の体はあまり詳しくないから……」
キーボ「もうボクのことはいいですから。普通に人間用の料理を作ってくださいよ」
東条「普通でいいの?」
キーボ「むしろ皆さんはそれを望んでいるんです!」
東条「……分かったわ、要望に応えるのがメイドの務め。ではこのままメインディッシュの紹介にいきましょう」
東条「メインディッシュはガチョウのフォアグラステーキよ!」
キーボ「おお! そうです、こういうのを待っていたんですよ!」
東条「味付けの香辛料を最小限に抑え、純粋な焼き加減の腕だけで勝負した一品よ。誰でも食べられる歯ごたえをお届けするわ」
キーボ「説明を聞いてるだけで皆さんのお腹の音が聞こえてきそうですね! でも、一般的な家庭ではガチョウを用意するのは難しいのでは……」
東条「その時は、鴨肉で代用するのがいいわね。ガチョウと比べると簡単に手に入るんじゃないかしら」
キーボ「なるほど!」
東条「今回はサービスとして特別に通常の2倍の大きさのものを用意したわ」
キーボ「2倍!? それは食べ応えがありそうです……」
東条「お皿の直径がね」
キーボ「いりませんよそんなサービス!」
東条「では最後にデザートの紹介ね。デザートはフルーツの盛り合わせになるわ」
東条「各地から取り寄せた新鮮な素材を一口サイズに切り、美しく盛った一品よ」
東条「ハチミツをかけることで甘さを際立たせ、かつしつこすぎない程度に果実の中の酸味を引き出すの」
キーボ「これくらいなら一般家庭でも作ることができますね!」
東条「さらに私が修行で得た秘術を使えばさらに美味しくなること間違いなしよ!」
キーボ「秘術ってそんな大げさな……」
東条「そう、あれはまだ私がメイドとして駆け出しだった頃……」
キーボ「えっ、なんか語り出した!?」
東条「三ツ星シェフの教え通り山にこもって二ヶ月半……」
キーボ「騙されてますよねそれ!?」
東条「門外不出の秘術……会得した時は思わず涙がこぼれたわ」
キーボ「得られるんですか!?」
東条「でも門外不出だから使うときはカメラを止めててもらえるかしら」
キーボ「長々語って結局見せられないんですか! 番組の意味ないでしょうそれ!」
っカンペ
キーボ「え? もう時間がないから急いでくれ? ちょっと、まだ料理の紹介しかしてませんよ! 3分クッキングだってもう少し時間を取るのに!」
キーボ「あああどうしましょう! 今紹介した料理じゃ食べられるものが限られてくるし、このままじゃ番組として致命的ですよ!」
東条「キーボ君落ち着いて。こういう時こそ私の出番よ」
キーボ「東条さん……?」
東条「メイドとして……全てをかけてあなたを救ってみせる!」
東条「はあっ……!!」
東条「これが私のスタンド……『冥土・イン・ヘブン』!」
キーボ「怒られますよ!?」
東条「本家は『メイド●イン・ヘブン』でしょう。読み方が同じでも字が違うから問題ないわ」
キーボ「伏字の位置!」
東条「この能力は時間を加速させ対象が感じる1分の間に対象に1時間分の世話をする能力! これなら残り時間がわずかでも料理を作ることが可能よ!」
キーボ「すごいけど料理番組で出していいスペックじゃない!」
東条「この能力から私はメイド業界で『駄目人間製造機』として恐れられているわ」
キーボ「確かに恐ろしいけども!」
東条「私の辞書に敗北の文字はなし! どんな食材でも片っ端から料理してあげる!」
こんにゃく「」
東条「ぐはぁ……ッ!!」
キーボ「負けてるじゃないですか!」
東条「……キーボ君、私はどうやらここまでみたい。後は、あなたに任せるわ……」
キーボ「そんな! 番組はもう少しで終わります、料理が作れなくてもせめて笑顔で終わらせましょう!」
東条「……料理を作れない私はメイド失格よ。そんな私に権利などないわ」
東条「でも、最後にこれを……」スッ
キーボ「これは……」
東条「あなたが食べられる料理を作りたい……その言葉に嘘はなかったの。これは私がキーボ君のために作った料理よ」
東条「せめて最後にあなたの手で……この味を視聴者に伝えてほしいの」
キーボ「ウウ……。東条さん……」
キーボ「分かりました。ボク、やります! それで東条さん、これは一体どんな料理なんですか?」
東条「機械油よ」
キーボ「いい加減にしてください!」
おしまい
主は言いました……。本編で絡みの少ないキャラの会話は夢が広がりんぐと……(アンジー並感)
劇中の料理知識はネットで拾ったもをうろ覚えで書いたものなので必ずしも正しいとは限りません。あしからず
ついでにこのSSがキーボの誕生日と被ったのはまったくの偶然です。でもおめでとう
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