合同演習中の米軍と自衛隊が槍や剣が使われている異世界に迷い込み、
20世紀〜21世紀の各国の軍も迷い込んだ———
という話。
各国の兵士『どうしてこうなった』
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米兵「あー、イッヒイスト…」
自衛隊「イッヒじゃなくてヴィーアでは?」
ドイツ兵「ヘンデホーホ!アメリカーナ!」
米兵「誰なんだ?このコスプレ野郎共は…」
英兵「ハルト、ハルト、ソルダーテン…」
英兵「やあ。私がこの部隊の指揮官だ」
自衛隊「…どうも。なぜニ次大戦の制服を着ているのですか?」
英兵「ニ次大戦?何だねそれは」
米兵「スコット野郎、俺が聞きたいのはな、どうしてこのクソドイツどもが俺たちに銃を向けてるかだ」
英兵「そりゃあ君、目の前で閃光が起こったと思ったら完全武装の兵士が立ってたからだろう」
米兵「じゃあ説明してくれ!この状況を!」
英兵「いいだろう…だがまず君たちを我々の本部に案内しよう。紅茶でもどうだね。何だったらハギスでも…」
英兵「そうそう、抵抗なんて考えない方が身のためだよ。言語が通じないってのはね…分かるよな?」
自衛隊「くっ…」
英兵「ドイッチュランドソルダーテン、ズィーズィントフロインデ、ニヒトシーセン」
米兵「何て言ったんだ?」
英兵「撃つなってことだ。さあ行くぞ」
英兵「閣下、ただいま戻りました」
ドイツ佐官「よろしい。その者たちは?」
英兵「偵察任務の途中で遭遇したのでつれて参りました!」
ドイツ佐官「見たことがない装備だな。それは自動小銃か…」
米兵「触るんじゃねえ!」
ドイツ兵「抵抗するな、この!」
ドイツ佐官「客人だ、丁寧に接したまえ」
ドイツ兵「はっ!失礼しました!」
自衛隊「どういう事だ…?さっきまでドイツ人たちが何を言っているかわからなかったのに」
ドイツ佐官「それについては彼が説明しよう」
ソ連尉官「了解しました。まずは初めまして、お二方。我々の基地にようこそ」
ソ連尉官「最初に我々が誰なのか話す必要がありそうですね」
米兵「早くしてくれ、頭が痛くなってきた…」
ソ連尉官「この基地にいる者はみな、だいたい1930年から1950年くらいまでの年代…ああ、元の世界と表現しますが…その同じ、元の世界のその年代にいたようです」
自衛隊「ひょっとしてナチスとかスパルタクスブントだとかいう名前の組織が存在していませんでしたか?」
ソ連尉官「やはりご存じでしたか。貴殿方は同じ世界から来ていたようですな…。それならば話が早い」
英兵「私たちに共通しているのはだな、元の世界で死にかけていたということだ。
銃弾、スコップ、爆発、パルチザンのナイフ…何でもいい、血液が傷口から流れ、視界が薄れてきた…」
ドイツ佐官「そして私は光を目にした。いや、私を含めた全員がだ!
ついに迎えが来たかと目をつぶる、
するとどうだ、数秒後この世界に無傷で立っていたんだ」
ソ連尉官「そういうことです。我々は途方にくれてあちこち歩き回りました。すると敵国、ドイツの軍人を目にしました…ですが、私には引き金が引けなかった」
ソ連尉官「彼もまた途方にくれた表情をしていたからです。私に銃を向けておきながら、それ以上何もせず、私と顔を見合わせて…」
ドイツ佐官「みんなそうだ。そうして我々はここに基地を作った…過去の事は取り敢えず水に流すという条件でな。」
ソ連尉官「我々は次に偵察部隊を組織することを考えました。
できるだけ国籍が一緒の兵士同士になるように編成しました」
英兵「ブランデンブルク、コマンド、エヌカーヴェーデー、自分達の技術をすべて動員した」
英兵「そして数日後、いくつかの集落と我々とまったく同じような生物…
そうだな、彼らは人間と呼ぶべきか
ともかく人間がいるのを見つけたんだ」
ソ連尉官「そして同時に魔物も。」
米兵「魔物?何だそりゃ」
ソ連尉官「こちらの世界の人間がそう呼んでいたのです。」
自衛隊「それをこの世界の人間からどうやって聞き出したのですか?」
ソ連尉官「それです!この世界の奇妙なのは、すべての国籍の人間の言葉が通じる所です。
始め私はここがソ連の領土なのかと思っていました…。ロシア語が通じますからね」
ソ連尉官「しかしそれは間違いだった。
偵察部隊たちは口々に、この世界の人間が自分自身の国の言葉を使っていると報告したのです」
ドイツ佐官「謎はすぐにとけた。魔法だ。」
自衛隊「失礼、今なんと?」
ドイツ佐官「魔法としか表現できない。そういう魔法なんだ。翻訳要らずの。」
米兵「じゃあどうしてさっきは…」
ドイツ佐官「魔法がこの紙に込められている。これがあれば皆話せるようになるんだ」
自衛隊「これは…凄いですね」
ドイツ佐官「だろう?惜しむらくは我々が元の世界に戻れないところだが…」
ドイツ佐官「まあ一度死んだ身だ、あれこれ言ってもしょうがないさ」
米兵「だいたいの事は分かった。だが俺が分からんのは…」
ドイツ佐官「何故時代の違う自分達が?だろう?」
ドイツ佐官「我々は偵察を送って地図を作成すると同時に情報収集も始めた」
ドイツ佐官「情報収集とは言っても単なる聞き込みだがな。何しろ人手だけはある」
ソ連尉官「その結果、この世界には我々とはまた別に元の世界出身の者達がいた事が分かりました」
ソ連尉官「すでに連絡を取り合っています。話を聞く限りでは、20世紀から21世紀の出身者ばかりのようなのです」
あらそうなの
じゃあもう止めるわすまんな
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