遊星「どうした鬼柳!?俺がどうかしたのか!」
鬼柳「遊星じゃねぇ!郵政だ!宅配のほうだ!」
クロウ「一体何があったというんだよ」
鬼柳「俺たちが応募して当てた世界大会記念のカード三枚が届かねぇんだ!」
ジャック「なんだと!?」
クロウ「おい待てよ、ただ配達が遅れてるだけじゃないのか?それで裏切ったとかいくら何でも」
キキィィィィィィ!
ジャック「ん?何の音だ?」
クロウ「どうせ配達だろ、だから鬼柳の言ってることは勘違いだっつーの」ガチャ
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郵政「……」ブロロロロロロロロ…
遊星「なんだ、来ているじゃないか」
クロウ「ほらやっぱ勘違いだっただろ?」
鬼柳「そうみたい…だな、すまねぇ」
ジャック「だが妙だな、なぜバイクから降りようとしない?」
遊星「確かに、届けに来たわけじゃないのか?」
郵政「…」チラッ
鬼柳「…!あれは!」
ジャック「世界大会のカード三枚!死者蘇生、ブラックマジシャンガール、そして青眼の亜白龍の特別仕様のレアリティ!」
クロウ「や、やっぱ届けようとしてる…よな?」
遊星「いや、あれは届けようというより、見せつけてるように見える…」
郵政「チームサティスファクションの諸君、この三枚のカードは私がもらっていく」ブロロロロロロロロ
4人「何!?」
郵政「ククク…その驚愕した表情が見たかった」
郵政「これで私の3枚のカードを私が横取りするという大いなる計画は遂行された…!」
郵政「さらばだ、チームサティスファクションのメンバーよ」
ブオオオオオオオオオオオオオン!!!
遊星「…」
クロウ「…」
ジャック「…」
鬼柳「…」
鬼柳「ゆ……」
鬼柳「ゆうううううせぇぇぇぇぇぇッ!!!」ダッ!
遊星「待て鬼柳!」ダッ!
クロウ「あの野郎!俺たちのものになるはずだったカードを目の前で奪いやがった!」ダッ
ジャック「この俺の目の前でこのような狼藉!許すわけにはいかん!」ダッ!
鬼柳「俺のカードを返せええええええ!」
遊星「鬼柳!待てと言っている!」
遊星「こっちは足、向こうはバイク、これじゃあいつまでたっても追いつかない!」
鬼柳「んなことはわかってるんだよ!だがな、俺だって考えなしで動いてるわけじゃねぇ!」
鬼柳「この地区は俺たちチームサティスファクションの庭みてぇなもんだ!あいつがどういう道を行くのか、見当ついている!」
クロウ「それもそうだな!」
鬼柳「俺があいつなら、こっちへ向かうはずだ!」
鬼柳「あの廃ビルから近道するぞ!」
3人「おう!」ダッ
郵政「ふつくしい…」ブロロロロロロロロ!
郵政「やはり世界大会仕様のカード、普通のカードとは大違いだ」
郵政「さて、さっそくこれらをネットオークションで売ろう」
郵政「どれも特別仕様だ、高く売れることは間違いないだろう、特に亜白龍は数万で売れるのは間違いなしだ」
郵政「フフフフフフフ…フハハハハハハハハハ!!!」
「運転中のおしゃべりは舌を噛むぜ!」
郵政「!?」
クロウ「おりゃあ!」ドン!
郵政「うおっ!」キキィィィィィィ!!!
郵政「くぅ…!バカな!こっちはバイクだ!なぜ!」
クロウ「あいにくここは俺たちの庭みたいなもんでな!お前がどんな道を通るのか大体見当がつくんだよ!」
郵政「くっ…」ジャリッ…
クロウ「さて、観念しろよ!」ダッ
郵政「この!」バサッ!
クロウ「ぐわっ!砂が目に…きたねぇぞ!」
郵政「なんとても言え!私はこれを売らなければならん!」ダッ!
ジャック「そうはさせるか!」ザザッ!
郵政「なっ!」
ジャック「くらえぇ!」
ドゴッ!
郵政「ぐはぁ!」
郵政「ぐぅ…こんな…サテライトの屑どもに…!」
クロウ「よく言うぜ、自分のやってることが一番屑のくせに」
郵政「黙れ!こうなったら貴様らまとめてデュエルで!」スチャ
ヒュン!
ガシン!
郵政「な、なんだこの手錠は!?」
遊星「これでもうお前は逃げることはできない」
郵政「くぅ…」
鬼柳「答えろ、なぜ俺たちのカードを奪った!」
郵政「奪った理由だと?金に換えるために決まっているだろ!」
郵政「いくら世界大会のカードとは言え、デュエルで使う機会がないカードなど観賞用に等しい」
郵政「だが私からしてみれば観賞用のカードなど金銭のほうがよほど魅力的でね」
郵政「貴様らのようなサテライトの屑にカードを渡すより、私がそのカードを売って金に還元したほうがよほど有益があるだろ!」
ジャック「貴様ァ!黙って聞いておけば!」
鬼柳「わかった、もういい。遊星」
遊星「ああ」スチャ
郵政「ふっ、この私にデュエルで挑もうというのか?」
遊星「いや、カードを侮辱した貴様相手にデュエルする価値などない」ポチっ
郵政「なっ――――――!!!」カッ!
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
郵政「ぐわあああああああああああああああああああ!!!」
郵政「バカな…私の大いなる計画は…間違っていたというのかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
クロウ「転売厨死すべし、慈悲はない」
ジャック「だな」
遊星「さて、カードも無事回収できたし、帰るとするか」
鬼柳「ああ!」
鬼柳「さて、やっとゆっくり見ることができるぜ!」
鬼柳「この世界大会仕様のカードたちを!」
3人「おおおお…!」
クロウ「ブラックマジシャンガールのホログラフィックレア…とっても奇麗だぜ!」
遊星「海外イラストの死者蘇生か、普通では絶対お目にかかれないな」
ジャック「これが世界大会仕様の青眼の亜白龍か、それにしても…ここまでオルタナティブの入手方法を絞らせるとは…」
鬼柳「さて、感傷に浸っているところ悪いが、そろそろこのカードをどうするか決めようぜ」
ジャック「ふん!そんなのはわかりきっている!」
クロウ「だな」
遊星「ああ」
遊星・鬼柳・ジャック・クロウ「「「「俺が使う!」」」」
遊星・鬼柳・ジャック・クロウ「「「「ん?」」」」
鬼柳「いやいや何言ってるんだ、これはもともと俺が応募したカードだぞ」
クロウ「俺たちだろ!4人のはがきのうち一人当ったからな」
クロウ「それに、俺があいつのバイクを蹴飛ばして動きを止めたから、このカードを奪い取ることができたんだ、だから俺様のものだ!」
ジャック「ふん、バイクを蹴飛ばして動きを止めるなどこの俺でもできる!俺があいつに一発拳を食らわせたから奪い取ることができたのだ!だからこれは俺のものだ!」
遊星「何言っているんだ二人とも、俺があいつのデュエルディスクを爆破して再起不能にしてやったからこそ奪い取ることができたんだ。だからこれは俺のものだ」
鬼柳「ふざけんなよおめぇら!そもそもリーダーは俺だし近道できたのも俺のおかげだ!だからこれは俺のものだ!」
4人「……!!!!!」バチバチバチバチ!
鬼柳「ああもう!埒が明かねぇからそれぞれわけようぜ!」
ジャック「だが三枚しかないぞ、普通に分けたら一人余る」
鬼柳「じゃあ…怨みっこなしのじゃんけんで?」
遊星「絶対恨まれるだろ」
鬼柳「なら…デュエルで…」
クロウ「だめだ、じゃんけんと同じだ、勝負事で手に入れてもそのあとの怨みはこえぇ」
鬼柳「お前ら…怨みとかなんとか…仲間じゃなかったのかよ!」
ジャック「それとこれとは話が別だ!」
鬼柳「くっ…」
遊星「とにかく、このカードたちはこのいざこざが終わるまで、保管しておこう」
クロウ「まあそれが一番いい考えだな」
ジャック「だな」
鬼柳「ちっ…」
遊星「…………」
遊星「…………………………………………………」
あの日の夜
セキュリティ「動くな!お前は包囲されている!」
鬼柳「嘘だろ!?なんでセキュリティが…」
鬼柳「くっ………」
鬼柳「…!?」
セキュリティ「よくやったな」
遊星「……」
鬼柳「!?」
鬼柳「遊星!?裏切ったのか!?俺を売ったのか!」
遊星「鬼柳…」
鬼柳「ゆうせぇええええええええええええッ!!!!!」
ガシャン
ファンファンファンファンファンファン
ジャック「これでカードをちゃんと三人で分けられるようになったな」
クロウ「ああ、やっとブラマジガールを手に入れることができるぜ」
遊星「鬼柳、お前のおかげで、俺たちはカードを平和に分けることができた」
遊星「安心してくれ、お前が応募したカード、絶対に無駄にしない」
遊星「さあ、帰ろうか!俺たちのアジトに!」
2人「おう!」
そして…
鬼柳「ククク…そろそろ俺の出番か?」
ルドガー「お前が不動遊星を相手にするのか?」
鬼柳「ああ、あいつだけは絶対に許さねぇ、俺のすべてを奪ったあいつを…許すわけにはいかねぇ!」
ルドガー「だが不動遊星には邪魔な取り巻きがいる」
郵政「ならそいつらは私が始末しよう」
ルドガー「わかった」
鬼柳「まさか敵だったお前と手を組むことになるとはなぁ、正直驚いてるぜ」
郵政「過去に何があったにせよ、今の私たちは共通の敵を倒す同士だ、ともに奴らを始末しよう」
鬼柳「ああ」
鬼柳「遊星、俺の3枚のカード…今度こそ奪い返してやるぜぇ!フハハハハハハハハハ!」
鬼柳「ヒャーーーッハハハハハハハ!ヒャァァアアアアアハハハハハハハッ!!!」
※他人のカードを勝手に持ち帰ったり他人を嵌めて自分のものにしないようにしましょう
終わり
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