続・女「ねーねー」男「なに」 (27)


以前書いた
http://minnanohimatubushi.2chblog.jp/archives/1806697.html
こちらの作品の続きなので
よかったら前作から読んでみてください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371563029


女「もしも私が次の授業で使う教科書を忘れていたら男くんはどうする?」

男「また忘れたの!?毎日そのバッグには一体何を入れてきているんだ」

女「夢と妄想」

男「どっちも一緒でしょ」

女「前にも言ったけど、妄想は非現実なものであってはじめて妄想だよ」

男「じゃあ忘れたってのは非現実ということだね」

女「それとこれは別」

男「別なのか」

女「というわけで、机をくっつけるので手伝って」

男「はいはい」

女「隣の席にもなれたし、これで妄想がいつでもできるね!」

男「たまにだけってこの間約束したよね!?」


女「じゃーまずは、定番からいこうか」

男「妄想の定番なんて知らないよ」

女「もしもテロリストが授業中に襲撃してきたら?」

男「確かに王道だけどそれは男子がやるもんじゃないの?」

女「女子だってするよ!で、どうする?」

男「んー、そこは好きな女の子の前で両手を広げて、かっこよく盾となりたいね」

女「男くんって日頃そんなこと考えてたんだ」

男「こういうのって、急に片方が冷めるともう片方は死ぬほど恥ずかしいからね?」

女「ふーん、まぁでもそれなら私との席の位置関係は横より前後の方がよかったね」

男「え?」

女「ん?」

男「うわびっくりした急に頭振らないで」


男「まー、男はだいたいこんなこと考えてると思うよ。で、女さんならどうするの?」

女「ハニートラップを仕掛けるかな」

男「人質の分際で!?」

女「好みさえあれば食いついてくるはず」

男「なかなかの自信をお持ちで」

女「だいたいの人が好きでしょ?」

男「自分でそこまで言っちゃうか」

女「ハニーチェロおいしいじゃん」

男「そういうことか」


女「もしも有名人になれるならどんな人になりたい?」

男「芸能人とかスポーツ選手みたいな?」

女「そうそう!作家や政治家でもいいよ」

男「そうだなー、グラビア専門のカメラマンとかになってみたいな」

女「それって有名人なのは撮られてる側じゃないの?」

男「撮った写真の隅に撮影者として載っていればそれだけでいいよ」

女「ふーん、いっけん謙虚な物言いだけど欲望に満ち溢れているね」

男「見たい部位が隠れている、それがいいんだよ」

女「語らないで語らないで」


男「じゃー女さんはどんな有名人になりたいの?」

女「私はね!」

男「先に言っておくけどマツコ〇Xとかダメだからね」

女「えっ」

男「えっ」

女「………」
 
男「…まかさの図星だったのか」

女「わ、私はCMに出たいだけだし」

男「ミスドのでしょ」


女「もしも1億円あったら何をしたい?」

男「前回よりだいぶ額が上がったね」

女「貯金とか堅実な使い方はダメだからね!」

男「パラパラ漫画描こうとした人には言われたくないね」

女「どうするどうする?」

男「自分専用の映画館を作りたいな」

女「おー!男くんにしては珍しく夢のある妄想だね!」

男「夢のある妄想ってややこしいな」

女「それでどんなプレイの動画を観るの?」

男「どんなジャンルの映画じゃなくて!?」


男「それじゃ女さんの妄想をどうぞ」

女「東〇ドームのバックネットに広告を出したい」

男「なんでまたそんなことを。そしてあれいくらいくらいするの」

女「推定1億くらいかな。私は全力で無駄使いしたい」

男「で、広告の内容は?」

女「この間撮った、男くんがドーナツ食べてる写真を使ってミスドの宣伝」

男「いつの間に…っていうか僕の写真勝手に使っといて無駄使いと言ってしまうのか」

女「でも人気が出過ぎたら私は困るなあ」

男「え?僕の?」

女「ミスドのに決まってるじゃん。売り切れ続出したら私は困る」

男「そうですか」

女「まあ男くんの人気が出てもだいぶ困るけど、それは多分ないよね」

男「喜べばいいのか悲しめばいいのか」


女「夏と冬のどちらかを消せるとしたらどっちを消したい?」

男「なかなか斬新な妄想だね」

女「暑いのと寒いのどっちが嫌かってことだね」

男「確かにどっちも得意ではないけど、夏には夏の、冬には冬の楽しいイベントがあるからなあ」

女「まあ、深く考えずに気軽に答えてみてよ」

男「強いて言うなら、夏かな」

女「え?透けブラの季節だよ!?腋から横乳見えるよ!?私今年の花火大会は浴衣着るよ!?なんで!?」

男「気軽にって言ったじゃん!!」


男「ってことは女さんは冬の方を消したいってことでいいの?」

女「うん」

男「どうして?冬には女さんの大好きなクリスマスもあるのに」

女「そうなんだけどね、今年の冬って大学受験でしょ?」

男「うん」

女「こうやってのんびり話せる時間も少なくなるのかなあと思って」

男「……まー、僕でよかったらいつでも話し相手くらいになら…

女「ほんとに!?今のちゃんとボイスレコーダーに保存しておいたからね!」

男「謀ったな!!」


女「もしも体の一部をパワーアップできるとしたらどこを選ぶ?」

男「もうちょっと詳しくお願い」

女「例えば目を選べば遥か遠くの物がはっきり見える視力を!耳を選べばどんな些細な物音でも感知できる聴力を!こんな感じ」

男「なるほど」

女「どこどこ」」

男「そーだねー、僕は足かな。もっと足が早くなりたいから」

女「男の子って感じだね!てっきり下ネタを放ってくると思ってビクビクしてたよ」

男「ぱ、パワーアップしなくていいし!」


男「女さんは?胸とかなしね、リアクション取りづらいから」

女「えっ」

男「また図星なのかよ!」

女「いやいや、まだパワーアップさせたいところあるし、私まだ発展途上なだけだし」

男「焦って自爆してるよ!」

女「ええいうるさい!私がパワーアップさせたいのはずばり首だ!」

男「なんで?」

女「首振り過ぎて痛めたからもっと強靭な首にしたい」

男「振らなくてもいいちゃんと匂いするから。湿布いる?」

女「いる!」


女「漫画の主人公になれるなら、どんなタイプの主人公になりたい?」

男「努力で強くなるタイプ、天才タイプ、ギャグタイプ、モテモテタイプ、ダークヒーロータイプ…みたいな感じ?」

女「そうそう!」

男「んー、やっぱり努力で強くなっていくタイプには憧れるかな」

女「王道だね!」

男「仲間と共に冒険するみたいな!」

女「友達がいないとやっぱりそういうのに憧れるんだね!」

男「笑えないや!ははは!」


男「女さんは絶対ギャグタイプでしょ」

女「違うよ!私はダークヒーロータイプになりたい!」

男「えー、1番似合わないと思う」

女「なんてことを」

男「どんな漫画か全然想像できない」

女「指輪物語ってタイトルにしたい」

男「それおもいっきりタイトル被ってるし」

女「相棒には獅子を従えるんだよ!」

男「それはちょっとかっこいい。で、内容は?」

女「奇跡の小麦と卵と牛乳を独占するために旅する壮大なストーリー!」

男「リングとライオンってそういうことかよ!」


女「もしもアルバイトするならどんなアルバイトがしたい?」

男「大学生になったら始めるだろうし、結構現実的な問いだね」

女「妄想だから好きなアルバイトでいいよ!」

男「今の季節とかだったらプールの監視員とかやってみたいな」

女「だからこの間デジカメ買ったの?用意周到だね」

男「不覚っ!いや違うけどね」


男「女さんは?ミスドの店員ってのは分かりきってるから他のね」

女「んー、そうだなあ」

男「女さんは明るい性格だし接客業には向いてるよね」

女「マク〇ナルドの店員さんとかやってみたいな」

男「スマイル1つください」

女「この笑顔100円っ♪」

男「おふっ」

女「ひゃくにじゅぅうえぇーーーん♪」


女「もしも旅行に行くならどこに行きたい?」

男「国内?国外?」

女「どこでもいいよ!地球外でもいいよ!」

男「とてつもなく自由な旅だね。んー、台湾には行ってみたいかな」

女「なんでなんで?」

男「親日家が多いらしいし、女の人が綺麗で有名なんだよ」

女「じゃあ私は台湾人になればいいの?」

男「意味がわからないよ。女さんは日本人でいいよ」

女「JKブランドはすごいんだぞ!」

男「わ、わかったから頭振りながら怒らないで」


男「女さんはどこに行きたいの?」

女「土星!」

男「なんでまたそんなところに」

女「あの輪っかに何かを感じる」

男「さては食べる気だな!?」


女「たまには男くんからお題出してよ」

男「んー、じゃあ女さんにもってこいのがある」

女「なになに!?」

男「もしもミスタードーナツで新商品を出せるならどんな商品を出したい?」

女「あらゆるドーナツの穴を全部塞ぐ」

男「どんだけドーナツに飢えてるんだ」


男「こんな素材を使ってみたい!とか、こんな味にしてみたい!とかはないの?」

女「たくさんあるよ!」

男「今日のところは1番作ってみたいのだけ聞いておくよ」

女「ポンデリングの玉の1つ1つを他のドーナツにしてみたい!」

男「D-ポップでポンデリングを作るみたいな感じ?」

女「そうそう!まー手間がかかりすぎるから実現は叶いそうにないけどね!」

男「いいじゃん、そういうのこそ妄想の醍醐味なんじゃない?」

女「たまにはいいこと言うね男くん!お礼に私の御っパイ食べる?」

男「えっ!?」

女「あ、抹茶あずきのスティックパイのことね」

男「紛らわしいわ!」

女「パイは高いからね。尊敬の意味を込めて"御"をつけてるんだよ」


男「女さん、友達と購買に行くんだけど何かいる?僕のと一緒に買ってくるよ」

女「それは妄想?」

男「いちいちそんな妄想しないよ」

女「じゃあ…カルピス買ってきてもらっていい?」

男「おっけー」

女「フレンチソーダでお願いね!」

男「それは駅前で買ってきてくれ」


女「もしも生徒会長になったらどんな校則を作りたい?」

男「総理大臣のときと違って結構真剣に考えちゃうね」

女「縞パン着用義務とかなしね」

男「真剣に考えるって言ったよね!?」

女「じゃーなに?」

男「そうだねえ、うちの学校は校則厳しいから少しは緩めたいかな」

女「例えば?」

男「靴下の色なんかだど、無地で地味な色のやつしかダメだから、もっと明るい色とかでもいいようにしたい」

女「えっ!?ダメなの!?」

男「知らなかったのかよ…まあでも女さんの靴下は黒だから問題ないじゃん」

女「足の甲のところにポン・デ・ライオンがいるんだけど」

男「ま、まぁ…上履きであんまり見えないしセーフなんじゃない?っていうかそんなオリジナルグッズもあるんだね」

女「ないから自分で作ったよ」

男「わお」


女「やっぱり隣の席だと妄想たくさんできるね!」

男「僕の休憩時間と引き換えにね」

女「休み時間なんてこれから先いくらでもあるじゃん」

男「そうだけど」

女「こんなに楽しい時間を謳歌しないなんてもったないよ」

男「ほんとに女さんは楽しそうに生きてるよね」

女「ありえないほど、現実とは思えないほど毎日が楽しいよ!」

男「まるで妄想の中の世界だね」

女「妄想の中の世界かあ…」

男「あれ、それはそんなに嬉しくないんだ」

女「嬉しいけど、男くんと妄想してるこの毎日だけは絶対現実であって欲しいかなって」

男「そっか」

女「うん!」


女「これから私たちはどうなっていくと思う?」

男「なかなか難しいね」

女「受験、就職、結婚、出産、いっぱいあるよね」

男「うわぁ…先が思いやられるなあ」

女「どうなってくと思う?どうなりたいと思う?」

男「そうだねー、ずっと健康な体でありたいかな」

女「おっさんか」

男「健康体に勝るものなんてないよ。そういう女さんは?」

女「私の話を隣で聞いてくれる人とずっと一緒にいたい!」

男「実に女の子らしい妄想で。お相手大変そうだね」

女「あはは!」

男「え、今笑うとこあった?」

女「気にしなくていいよ!購買行くけど何か買ってこようか?」

男「いや、僕も行くから一緒に行こう」

女「おっけー!」

男(ん?さっきのって…)

女(妄想なんて一言も言ってないんだけどね!)


-fin-

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