勇者娘「伝説のナイフが持てない」 (35)
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の続き
王の間
王様「よくぞ来た。勇者娘よ」
勇者娘「お呼び頂き光栄です王様」
王様「魔王が滅びてから10年、何故か再び魔王が復活してしまった」
王様「しかし、先代勇者の血を引く勇者娘であれば、復活した魔王を再び倒す事ができるであろう!」
勇者娘「はい!必ずや倒して見せます!」
王様「うむ!その言葉を待っていた!兵士達よ例の物を持って参れ!!!」
ゴロゴロゴロ
勇者娘「こ、これは!」
王様「お主の父が使っていたとされる伝説のナイフじゃ。これさえあれば魔王も倒せるであろう」
勇者娘「ありがとうございます!パシッ必ずや魔王を・・・・」
王様「どうした勇者娘よ?受け取って良いのだぞ?」
勇者娘「あ、はい!いえ!あの!」
勇者娘 (え、なにコレめっちゃ重いんですけどぉぉぉ!!!!)
勇者娘「王様!!失礼ですが、後日再び受け取りに来てもよろしいでしょうか!?」
王様「一体どうしたのだ!勇者娘よ!ただ握り持ち帰るだけで良いのだぞ?」
勇者娘「き、緊張のあまり手汗が酷くて握れないので後日ゴム手袋をして受け取りに参ります!」
王様「なんとwそういうことであったかハッハッハ」
王様「よかろう。先代、勇者も緊張には弱かった部分もあったからのうハッハッハ!」
王様「では後日受け取りに参れ」
勇者娘「はい!失礼致します!」
勇者娘 (さて、どうしよっかな・・・)
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城下町
勇者娘「かくかくしかじか」
少年「はぁ!?お前選ばれし勇者の娘だろ!?何で持てないんだよ!」
勇者娘「わ、私も分からないよ!!ゴム手袋とかそういう問題じゃなかった!」
少年「ったく・・・困った奴だな・・・父さんに話してみるよ」
勇者娘「ほんと?ありがとう少年!」
少年「お前の為だったら別に・・・」
勇者娘「るんるる~ん♪」
少年「聞いてねえ」
・・・・・・・・・
戦士「なんだとー!?勇者んとこの娘が伝説のナイフが装備できねぇだと!?」
少年「そうなんだよ、どうしたらいいかな?」
戦士「つか、伝説の剣じゃなかったっけ!?ナイフだったっけ!?」
少年「う~ん、王様はナイフって言ってたらしいよ?」
戦士「まぁいいか!だっはっはっは!」
戦士「とりあえず、あれだな!気合だ!!!ガハハハハ」
僧侶「お父さん、息子が真剣に悩んでるんですから・・・」
戦士「おお!愛しの僧侶!!!名案をくれ!!!」
僧侶「えぇ・・私ですか?」
少年「お願い母さん!勇者娘を助けてやりたいんだ」
僧侶「えっと、け、削ってみるとか?」
少年「っ!? それだ!!!!」
少年「ありがとう母さん!!!俺行ってくる!!!!」
僧侶「気をつけてね!」
戦士「まだ10歳にも満たないガキンチョが立派になってやがるな!ガハハハハ!」
僧侶「勇者娘ちゃん、大丈夫かしら?」
城下町
少年「勇者娘!!!」
勇者娘「あっ少年はやかったね!」
少年「削りに行くぞ!!!」
勇者娘「ふぇ?」
・・・・・・・・・
王城 倉庫 夜
勇者娘「えっと、忍び込めたけど・・・どうやって削るの?」
少年「ふっふっふ!こんなこともあろうかと紙やすりもってきたんだ!!」
勇者娘「え?まさかそれで削るの?」
少年「こう見えてお前の父さんに削りのコツ昔教えてもらったんだぜ!」
勇者娘「お父さん何でそんなコツ知ってるんだろう?・・・」
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
少年「こんなもんか?」
勇者娘「凄い!!!これなら持てそう!!!!」
少年「明日の朝、受け取りに行けばミッションコンプリートだな!」
勇者娘「ありがとう少年!!!少年がいなかったら私、どうにかなってたよ!」
少年「別に、気にすんなって!これからも何かあったら俺が助けてやるよ!」
勇者娘「うん!!!」
翌朝 王の間
王様「よくぞ来たな、勇者娘よ、」
勇者娘「はい!伝説のナイフを受け取りに参りました!」
王様「う、うむ・・そのことなんだがな?・・」
王様「昨夜、侵入者がおったらしく、伝説のナイフが壊されてしまったのだ・・」
勇者娘「ソウナンデスネ!ゼンゼンキニシマセンヨ!!!」
王様「そ、そうであるか!兵士たちよ例の物を持って参れ!」
ゴロゴロゴロ
勇者娘「わぁ!やっぱ夜中よりくっきり見える!!!」
王様「何か言ったかね?」
勇者娘「いえ!なんでもありません!!!」
勇者は伝説の待ち針(元ナイフ)を手に入れた
王様「これで魔王が倒せるとは思えんが、まぁ冒険の手助けになる?と思うぞよ」
勇者娘「ありがとうございます!必ずや魔王を倒して見せます!!!」
王様「よくぞ言った勇者娘よ!検討を祈る」
勇者娘の家
魔法使い「あら、おかえりなさい!」
勇者「おぉ勇者娘!おかえり!」
勇者娘「ただいま!パパ、ママ!伝説の待ち針手に入れたよ!!!」
勇者「んん!?あれ?ナイフじゃなかったっけ?」
魔法使い「そ、そうねあなたの言う通りナイフだったはず」
勇者娘「えっと、そのかくかくしかじか」
勇者「おぉぉ!少年が俺の技をマスターしたのか!上出来だ!!!」
魔法使い「いやいやいや!!そういう問題!?伝説のナイフ壊しちゃったんだよ!?」
魔法使い「てかやっぱり伝説の剣じゃなかったのね・・・」
勇者「いや、うん。ちなみにあの時、お前ら皆 意識ほとんど無かったから知らないのかもなんだが、」
勇者「勇者娘の持ってる伝説の待ち針?は偽物なんだよ・・・」
魔法使い&勇者娘「ええええええええええええええええええ!!!!!???」
勇者「さらに言うと本物の伝説の装備は俺が持ってる」
魔法使い&勇者娘「ええええええええええええええええええ!!!!???」
勇者「勇者娘が冒険に旅立つ時渡そうと思ってさ!」
ズラァリ
勇者娘「こ、これが本物の伝説の装備・・・・」
勇者「ためしに持ってみるといい。軽いしちゃんと装備できるぞー?」
勇者娘「・・・・・」
勇者「どうした?装備してみていいんだぞ?」
勇者娘 (ここに来てまさかの持てないっていうね!!!!)
勇者娘「き、緊張するから後で装備してみる!!!!」
勇者「はっはっは!気持ちは分かるぞ!まぁいつでもいい!」
魔法使い「あなたに似てメンタル弱いわよね~この子ったらアハハ」
城下町
少年「・・・マジで言ってるの?」
勇者娘「う、うん・・・そんなこんなで装備できなかった・・・」
少年「かくなる上は、」
勇者娘「上は?」
少年「削るしかないな」
勇者娘「ええええええええ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・
真夜中 勇者娘の家
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
少年「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ぜぇ・・・ぜぇ」
勇者娘「だ、大丈夫?」
少年「もちろんだ!!!ぜぇぜぇ・・・」
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
ギュイィィィィンギィィィイィィ
少年「とりあえず・・・装備一式削ったぜ・・・」
勇者娘「ありがとう!!!!ごめんね?無理させちゃって」
少年「気にすんな・・・とりあえず帰って寝る・・・・」
ギィィバタンッ
勇者娘は伝説の装備一式を手に入れた
勇者娘の装備
伝説のまち針(元剣)
伝説の額あて(元兜)
伝説の胸当て(元鎧)
伝説の取っ手(元盾)
翌朝
勇者娘「それじゃぁ!行ってきます!」
魔法使い「い、いってらっしゃい?」
勇者「娘よ?それは伝説の装備なのか?」
勇者娘「え!何いってるの!パパが使ってた伝説の装備に決まってるじゃない!」
勇者「そのよくわからん取っ手は?」
勇者娘「盾に決まってるじゃん!!!!」
勇者「お、おう・・・そ、そうだな」
勇者娘「行ってきます!!!」
勇者「なんだか娘が心配になってきたよ」
魔法使い「奇遇ね、私も心配よ・・・」
一方その頃 魔王城
魔王「ふははははっは!!!今度はもうあんな偽物の魔王専用装備なんぞ装備せぬぞ!!!!」
側近「申し訳ございませんでした魔王様、よもや偽物が武器庫にあるとは・・・」
魔王「構わぬ!!!我も意地になって装備していたが、まさか偽物だったとはな!フハハハハハ!!!」
側近「ところで、魔王様。ついに勇者が動き出すようです」
魔王「ほう?今度は負けぬぞ勇者よ!!!」
側近「今回は、あの10年前に魔王様を倒した勇者の娘だそうです」
魔王「ほほう!!!奴の娘か!監禁し目も当てられぬ姿にして奴の元に帰してやるわ!!!」
側近「私もそれを望むばかりであります!」
魔王「ところで、本物の魔王の装備一式はどこにあるのだ!」
側近「ここにあります!」
ズラァリ
魔王「ほう!準備が良いな!ではさっそく装備を・・・・ぬぅ・・・」
側近「魔王様?いかがなされたのですか?」
魔王「側近よ、少し席を外せ」
側近「かしこまりました!!」
ギィィバタン
魔王「あっれー?なんでこんな重たいんだろ?デジャヴなんだけど?」
魔王「いや待て、しかし今回は本物らしいしなぁ・・・あれー・・・・」
魔王「どうしようか」
城下町
少年「おおおお!似合ってるじゃん!!!」
勇者娘「でしょ!!これで冒険できるよ!!!ありがとう少年!!!」
少年「お、おう!」
勇者娘「それでね?少年も一緒に冒険いかない?なんて思っちゃったりして」
少年「ッ!仕方ねぇな!行ってやるよ!」
勇者娘「ありがとう!!!」
少年「そうと決まれば目指すは滅びの山だな!」
勇者娘「よぉぉおおし出発!!!」
滅びの山
勇者娘「ここが滅びの山かぁ~」
少年「なんやかんやで俺達でも行けちゃう冒険ってどんだけ魔物弱いんだろう?」
勇者娘「勇者補正だよ!!!気にしたら負けだよ!!!」
・・・・・・・・・
滅びの山 山頂
勇者娘「ここが話にあった滅びの山か・・・・」
少年「ここを抜ければ魔王城だな!」
勇者娘「パパとママの話だと真竜がここにいるらしいんだけど・・」
少年「まったく姿形すら無いな・・・」
勇者娘「仕方ないし、行こっか!!」
・・・・・・・・
真竜「奴は勇者の娘か・・・しかし・・・」
真竜「となりにいた小僧は・・・ふふ、面白くなりそうだ」
魔王城
勇者娘「たのもおー!!!!」
側近「おぉ、貴方は勇者の娘じゃないですか!」
少年「魔王を倒しに来たぞぉぉ!!!!」
側近「では、私を倒してからにしてもらおうか?」
ゴォォォォォォォォォォオオ
少年「こ、こいつ!!勇者娘!!!気をつけろ!!」
勇者娘「この待ち針で一撃よ!!!ヒュッ」
側近「その程度の攻撃で私を倒せると思っているのかぁあああ!!!超極大火炎魔法!!!」
ドゴォオオン
勇者娘「カハッポタポタ」
少年「勇者娘!!!大丈夫かしっかりしろ!!!」
勇者娘「ごめん・・少年、私だめかも・・・」
側近「お別れの挨拶は済んだかね?」
少年「うぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉx」
側近「!?なんだこの小僧から殺意が・・・・!?」
少年「必殺!摩擦鋼体虐砲(アチイーテヤメーテ)」
サスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサス!!!!!
側近「ぐあぁあああああああああ!!!身体が焼けるぅぅぅうぉぉぉぉぉ!!!!!」
ジュゥゥゥ
側近「ぐ・・・小僧、やるじゃないかガハッ」
少年「勇者娘!しっかりしろ!!!」
勇者娘「少年、私の代わりにこの待ち針で魔王にとどめ・・・を・・・グフッ」
少年「くそ・・・俺は好きな女の子一人守れないのか・・・」
少年「待ってろ!!!すぐにやっつけてくるから!!!!」
魔王城
魔王 「ふははははは!!!この待ち針さえあれば勇者の娘など一瞬で葬りさってくれるわ!」
魔王の装備
魔王の待ち針(元剣)
魔王のピアス(元兜)
魔王の腹巻(元鎧)
魔王の針立て(元盾)
ドゴォォォォンン!!!
少年「魔王!!!勝負だ!!!!!」
魔王「ほぅ?何者だ?貴様勇者の子孫では無いな?」
少年「勇者娘はお前の側近にやられたんだよ!!!!ジュゥウ」
魔王「!?もしや貴様、伝説のやすり使いとして名のある勇者の弟子か!?」
少年「ふっ、俺はあの人から、やすりの全てを学んだ!今ここで発揮させてもらうぞ!!!」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ
魔王「くらえ!待ち針!!!ヒュンッ」
少年「おぉぉららああああ!!(殴り))
魔王「ぐふっ!!!まさかの普通に拳・・・ガハッ」
こうして二度目の魔王討伐は幕を閉じたのであった
ID変わりまして >>1です
数日後
勇者「よく帰ったな。勇者娘、少年」
魔法使い「無事帰ってきて本当に、、良かった・・・ウルウル」
戦士「流石、我が息子だ!!!ガハハハハハ」
僧侶「信じていましたよ、少年」
少年「ただいま!父さん、母さん!師匠!!!」
勇者娘「ただいまぁ・・・疲れたぁ・・・」
勇者「俺のやすり技術は役にたったか?」
少年「はい!勇者さんのおかげで勇者娘を守る事ができました!!!」
勇者「はっはっは!なんたって俺は、やすりマスターだからな!」
戦士「おうおう!勇者ぁ!!!お前の変な技術勝手に息子に教えてんじゃねぇよ!!!!」
僧侶「お父さん!落ち着いてください!!!」
王様「此度の魔王討伐ご苦労であった!」
勇者娘「はっ!光栄であります!!」
少年(無言でひざまずく)
王様「はっはっは、流石勇者一行の息子、娘であるな」
勇者「王様、、、もったいなきお言葉であります・・・」
王様「そなたらの活躍は我が国の自慢である。これからも未来永劫、期待しておる」
勇者娘「ありがとうございます!!!」
・・・・・・・・・・
一方その頃 魔王城
側近「ぐぅ・・・・魔王様がまたやられてしまった・・・」
側近「ん?・・この待ち針は?パシッ」
側近「こ、これはぁあああああああ体中に力が!!!!!」
側近「ふ、ふはははは!!!そうか私が魔王になる器であったか!!!!」
側近「人間共、覚えていろ。次の戦いでは必ずや・・・」
完
側近が・・・嘘だろ・・・
乙です!
次回作も期待してます!
>>27 ありがとう!
とりあえず疲れたから、
やすりで身体磨いてくるわ
こんなに重い装備どうやって王様の部下たちはこんできたん?
>>30 のために補足というか説明すると
効果音でゴロゴロ させてたけど
たぶん台車か何かに乗せて転がしてきたんじゃないかな?
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