このスレは「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」第一話まで見ていた少女『蒼井翠』ちゃんが「戦姫絶唱シンフォギア」の世界に転生して、月を破壊する為に頑張ったスレです
ちなみにタイトルに『GX』と書いてありますがスレ内の時間軸はまだGXまで行ってませんので悪しからず
アニメの無印、G、GX、AXZ、スマホゲームのXDのネタバレを含みます
1スレ目
【シンフォギア】少女「転生したから安価とコンマで月を破壊する」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1499084737/)
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【シンフォギア】少女「転生したから安価とコンマで月を破壊する」 女神「G」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1500550444/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1502896751
手紙は案の定『私』からでした
ポルターガイスト便利ですね...
てか死人に口なしって私に対する当てこすりでしょうか
と、冗談はこの辺にして...
翠「お礼なんて...結局最後までやることも出来ず、途中で『貴女』にバトンを返してしまったんですから...なんて、こんなことばかり言っているとまた誰かに怒られそうな気がしてきました」
流石に私も学びます
この世界の人たちは...私の周りの人たちはほとんどの人が優しい人、優しすぎる人なので、自分のことを卑下しているのを見ると何故か説教を始めます
何度説教されたことか...
翠「お礼...まぁ、せっかくです、ありがたく受け取らせてもらいます」
・・・
手紙の他にもう一枚紙が入ってました
これが『私』の両親の残した聖遺物についてまとめたものですか...
どんなことが書いてあった?安価下
(こんな聖遺物があった~とか、こんな効果があるらしい~等書いてもらえればありがたいです)
えっと何々...
ーーー
『フォークの欠片』
効果...突起がある面に生者が触れると命を奪い、突起がない面に死者が触れると命を与える
『ミョルニルの欠片』
効果...体内パルスの操作
『アスクレピオスの杖の欠片』
効果...生物の治癒
『仏の御石の鉢・蓬莱の玉の枝・火鼠の皮衣・龍の首に珠・燕の産んだ子安貝』
効果...五つ合わせるとかぐや姫が置いていったとされる不死の薬の場所を指し示す
『名称不明(両親の作り出した人工聖遺物?)』
効果...他の聖遺物やノイズの能力を模倣出来る
ーーー
えっと...なんでしょうこの...
『私』の両親あくまで趣味で研究してたんですよね!?
割とガチめな聖遺物ばかりなんですが!?
まぁフォークは知っていたからいいとして...
ミョルニルは体内パルスの操作...体内パルス?
パルスって波形とかそんなんでしたっけ...体調管理的な感じでしょうか
まぁ後で調べてみましょう
ただミョルニルって聞くとベアトリスさんより先に凸守さん思い出してしまいました
アスクレピオスの杖の欠片、これはもしかしたらラピス・フィロソフィカスの代わりになるかもしれません
アスクレピオスの杖って蛇が巻きついてるやつでしたっけ
蛇...また蛇ですか!
かぐや姫が出してきた無理難題五つって不死の薬と関係してたんでしょうか
もしくは語り継がれるうちにそれが言霊となってそんな効果が付与された?
っていうか五つとも集めるなんて凄いですね『私』の両親...七つの玉とかも集められそうです
で、最後の何ですかこれ
模倣って...トレース・オンですよね!?
聖遺物も模倣出来るってことは他の奏者の纏うシンフォギアも模倣出来るってことでしょうし...ノイズの能力を模倣って物理効果を消せるってことでしょうか
んで奏者に鉢合わせしたら解除すると?
人工聖遺物ってそれさっき薫さんが言ってた人に技術提供出来れば研究が飛躍的に進みそうですね...レシピ残ってなさそうですけど
これ先に調べておいた方がもっとスムーズに事を進められたような...いえ、今更ですね
それに今後もし錬金術師とかが来たら大変ですし、そういうときにも役立ちそうです
適合出来なかったら万能LiNKERの力借りましょう
・・・
何というか、今後も気は抜けなそうですね...
それにしても、あと三ヶ月したら渡米するというのに、響さんまた無茶しそうで心配というか、守るとは言ったものの、こうして自分の身まで守れていないとすぐ次の危険が迫ったときに駆けつけられそうにないのが歯痒いです
翠「...だからといって、それとなく覚醒を促しておきながらもう戦わないでと言うわけにもいきませんし、言ってやめるようなら未来さんはこんなに苦労してませんよね」
せめて、もしもの時に私が身代わりになれたなら...
翠《...女神様、聞こえますか?》
女神《良い子はもう寝る時間だよぉ~》
翠《もしかしてゆゆゆいやってます?人が大怪我してるときに》
女神《さっきホーム画面で言われまして》
翠《いや園っちの台詞は今いいですから、時間遅いのもわかってますから》
怪我して色々治療とかしてもらってるうちに時間も過ぎて今結構遅い時間ですからね
お腹も空きました
多分点滴にそういう栄養的なのも入ってるんでしょうけど
女神《それで?どうしたんですか?今夜も一緒に寝たいのは山々ですけど流石に...》
翠《わかってますよ、普通のベッドじゃないですしね》
女神《まぁでも部屋に向かうくらいならいつでも!》
翠《いえそこまでではないんですけど...一つお願いしてもいいですか?》
女神《...内容によりますね》
翠《もし今後どうしようもない被害が響さんを襲いそうになったら、最悪私の命を代償にしてでも響さんを救ってくれませんか?》
仮にも人の命を転生させたりする力を持つ女神様です
失われる命を置き換える事だってきっと
女神《...それは、約束したからですか?響さんを守ると》
翠《そうです。私にとってそれはせめてもの贖罪。だから何としても守り通したいんです。響さんとの約束を》
女神《...考えておきます。でも翠さんもよく考えてくださいね、そうなったときに響さん達がどう思うのか》
翠《...わかってますよ》
・・・
それから、薫さんが来た事、『私』からの手紙の事を話し、お休みなさいと言ってお互いに念話を切りました
でもまだ眠くないんですよね...
翠「誰かがこの部屋に来ることもないでしょうし、私も動けませんし...あ、そうです!もう一人いるじゃないですか念話相手!」
早速念話してみましょう!
翠《フィーネさん、シンシンシンフォギア~》
フィーネ《シン...何て?》
あ、通じました
フィーネ《お前ふざけているな?》
翠《いえちょっとラジオのノリで...すみません》
何話す?安価下
フィーネ《それで、何の用だ?これ以上ふざけるようなら念話を切るわよ》
翠《すみませんそれは待ってください》
そういうフィーネさんの口調はそれほど苛立っているようではなさそうでした
フィーネさんというより了子さんのときの口調に近いです
こっちが素なのかもしれません
恋愛の方は上手くいってるんでしょうかね
翠《えっと、適合係数さえクリアすれば、一人で複数のギアを同時展開とか出来るんでしょうか?》
これは聞いておかなければなりません
もし複数の聖遺物に適合出来ても、いちいち変身して解除して~ってやるのは時間の無駄です
下地の聖遺物さえあればフォームチェンジ的な感じに出来ますが...
フィーネ《同時展開については...普通なら無理ね。例えそれらの聖遺物全てに適合していたとしても》
翠《無理ですか...》
フィーネ《前に言った除去装置、あれを使って効果を薄めれば、神獣鏡が聖遺物にして聖遺物殺しという特殊なものだからこそ、他の聖遺物と違い同時展開をすることは出来るかもしれない...神獣鏡は他より劣った聖遺物、他の聖遺物と合わせられる。とはいえこんなのは無理に一つの肉体に二つの聖遺物を押さえつけているだけだけど...けれど、それ以外ではダメよ》
翠《...えっと?》
ちょっと何言ってるのかよくわかりません
フィーネ《例えば、普通の聖遺物の点数を5とするわ。そうすると神獣鏡は3》
翠《ふむふむ》
フィーネ《そして人間一人が一度に抱え込める聖遺物の点数を最高で10とする。とは言っても10ぴったりまで抱え込むということはほとんど死を意味する》
翠《じゃあ10未満でないと危ないと?》
フィーネ《そういうことね。普通の聖遺物と神獣鏡を合わせると点数は8。これでも大分危険。まして普通の聖遺物二つでも10となる》
翠《その抱え込める最高点数か聖遺物の点数は変えられないんですか?》
フィーネ《聖遺物の点数は変えられないわ。そして...最高点数を変えるもの、それこそがLiNKER》
ということは点数とは適合係数のこと?
まぁフィーネさんも中学生に教えるために頑張って噛み砕いた説明をしてくれているんでしょうし、これ以上簡単にしてくれとは言えません
翠《じゃあLiNKERを使って最高点数を上げればいいんじゃ》
フィーネ《最高点数は最高点数。LiNKERはあくまでもともと肉体の許容出来る点数が5以下の人間に使って5以上にするためのもの。第一お前を含めてほとんどの奏者は許容出来る点数がもともと10に近い。もしLiNKERを使って10を超えたら...そうね、きっと肉体が最高点数を上げるために他の機能をダメにする。暴走するか、最悪理性が働きにくくなり精神に歯止めが効かなくなるわ》
翠《それって?》
フィーネ《無理をしていたならそれが出来なくなり、感情がコントロール出来なくなるでしょうね》
・・・
結論から言うと、複数のギアを同時展開するのは非常に危険らしいです
神獣鏡だけが特別なだけで、そもそも二つ以上の聖遺物に適合出来た者もほとんどいなかったので同時展開なんてさせる機会なかったらしいですし
フィーネ《ま、とはいえ全て憶測でしかないから絶対とは言えないわね》
翠《えっじゃあ結局わからないってことですか?》
フィーネ《そうよ。点数云々だってそうだろうという想像でしかない。案外やってみたらいくらでも同時展開出来るかもしれないし、奏者がLiNKERを使ったって何も問題ないかもしれない。私にとってシンフォギアなどどうでもいい玩具でしかなかったのだから、そこまで細かいこと調べる気もなかったもの》
うわぁ今までの話全部無駄かもしれないとかないですよ...
・・・
フィーネ《それで?もう終わりかしら?》
翠《あ、待ってください。フィーネさんのお屋敷で謎の書物とファイルを見つけたらしいんですけど》
フィーネ《書物...あぁ、おそらく私がまだあのお方の怒りに触れる前に書いていたものね。ならば統一言語で書かれているはずよ》
翠《多分それです。それ、私だけ読めるように出来ませんか?》
せめて統一言語の授業とかしてもらいたいです
フィーネ《...まさか読めないのか?》
翠《え?》
フィーネ《...まぁ今はまだいいか。そうね、翠、お前の働きに対する褒美とでもしておきましょう。私の知識をお前にも少し複写するわ。それでお前は統一言語を読むことが出来るようになるはずよ》
翠《本当ですか!》
よし、後で書物見せてもらいましょう
フィーネ《あの屋敷には念のため爆薬を仕掛けたままのはずだけれど》
翠《はい、見事にそれに巻き込まれて今全身包帯ぐるぐるです》
フィーネ《...そ、そう》
何でしょう、フィーネさんの声がとても申し訳なさそうな感じになってます
翠《あ、そうです!フィーネさん、死体が残ってなくても死者を黄泉還らせる聖遺物ってありませんか?》
フィーネ《ん?...はぁ、お前は私がリインカネーションを選んだ理由がわからないのか?》
何故そこで溜息
フィーネ《この世に人の身でありながら成せる不死はあっても完全な不老不死は存在しない。あるとしても私のようにネフシュタンの鎧と肉体を融合させ治癒力を上げるか、予備の肉体を用意し死ぬ度に記憶を転写してそういう風に見せるか、他にもあるにはあるが人をやめるものばかり。そしてネフシュタンの鎧も今まで手に入らなかったからこそ、私は魂だけは後世にまで残せるようにリインカネーションを選んだのよ》
翠《...?》
フィーネ《なぜ不死には至れても不老には至れないのか。それは一度朽ち果てやがて地に帰った肉体を再び一つに束ね若返らせるというプロセスがこの上なく難しいことだからよ。それこそ神にしか出来ないような...不老であるためには肉体の腐敗を留め肉体の時間を巻き戻すしかない。そんなもの、かの英雄王が持つ若返りの薬くらいでしか出来ないし、いずれ肉体が持たないわ。どんな物だって分解と構築を繰り返せば緩くなり、接地面が変形していくでしょう?》
翠《...》
小さい頃ブロック遊びをしているとき、何度も何度も使っていくうちにくっ付きが悪くなり外れやすくなっていきました
つまりはそれと同じ...ということでしょうか
フィーネ《...簡単に言えば形が残っていない死体を元に戻すなんてことはいかなる聖遺物を持ってしても難しいわ。第一その肉体から解き放たれた魂がいつまでも手の届くところにあるとも限らない》
翠《...でも女神様は言いました!フォークをギアにして纏い限界解除すれば出来るって!》
フィーネ《限界解除はあくまで限界解除でしかない。その聖遺物にある能力を最大限に引き出すだけ。もともとない能力が現れることはないわ。あの女神がそう答えたのなら、それはそう言ってお前を安心させ、いざその時になったら女神としての力を使って生き返らせ、あたかもお前がやったように見せかけようとしていたに過ぎないでしょうね》
翠《そんな...》
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でもそんなことを伝えてしまったら強情になりそうですし、この辺で別の話題にしましょう
翠《そういえばフィーネさん、あのお方とはどこまで行きました?A?B?まさかのC!?》
フィーネ《っ!?///...み、翠ぃぃ!!ちょっとそこ動くんじゃないわよ!!私自らもうそんな戯言言えないようにしてやる!!》
翠《まぁまぁまぁ!落ち着いてください!で、どこまで行きました?》
フィーネ《えぇい黙りなさい!!とにかく黙りなさい!!やっぱり生かしておくんじゃなかったわ!!》
あ、こっち来れないんですね
翠《もう子供とか出来ました?》
フィーネ《まだ手も握れてないわようるさいわね!!!///》
翠《乙女!!!》
・・・
怒って念話切られました
まさかAですらないとは...
どうする?安価下
(今は結構深夜です)
フィーネ《...お前がその女神をどう思うかは勝手だが、少なくともそんなことをすれば女神は他の神々からの罰は間逃れない。そうまでしてお前を救おうとしたということだろう。感謝こそすれ恨むのは御門違いであろうな》
私だって、女神様が悪気があって言ったのではないことはわかります
翠《...そう、ですね》
フィーネ《...翠、お前今日はずっと無理をしていたわね?》
突然そんなことを言ってきたフィーネさんに、私は上手く反応出来ませんでした
フィーネ《何があったかは知らないが...ずっとお前の声からは空元気のようなものを感じる無理に明るい自分を演じているような》
翠《それはっ...》
...そうです。私は何をしていても朝のことが頭に浮かんできて、また周りに当たり散らしてしまいそうで怖いんです
でもそんなことしたらまた誰かが傷付く
もっと不幸が広まる
だから私は、もっと多くのことを考えて、手遅れになる前に先のことに対処しなきゃいけないんです
フィーネ《...まったく、お前はどこまで行っても囚われているな》
そのときのフィーネさんの声は呆れているような、憐れんでいるような感じがしました
いつもの上から目線な感じではなく...いいえ、上から目線といえば上から目線ですが、嘲るようなものではなくまるで我が子に向ける母親のような...
この感じどこかで...そうです確かお屋敷のときに
翠《...フィーネさん》
フィーネ《ん?》
翠《フィーネさんってぶっちゃけクリスさんのこと好きですよね?》
そのとき、時間が止まったような気がしました
フィーネ《な、何を言っているのだ!?私はクリスのことなんて全然、ただの手駒としか思ってなかったし、今でもどうでもいいと》
翠《フィーネさん、本当はとっても優しい人ですもんね》
フィーネ《聞きなさい!!》
ふふっ
あぁ、ようやく暗かった空気を明るく出来ました
まぁ暗くなったのも私のせいですけど
今だって私のことを心配してくれたり、女神様のことを庇うようなことを言ってくれました
フィーネさん、クリスさんが友達出来たって聞いたときも嬉しそうにしてましたし、クリスさんが出て行かないと聞いたときもどこかさらに巻き込むことになって辛そうな、それでいてまだいてくれることに喜んでいるような雰囲気がありました
それが果たしてどういうことなのかはフィーネさんしかわかりませんが、それでも確かにそこに愛があったと私は思います
でもそんなことを伝えてしまったら強情になりそうですし、この辺で別の話題にしましょう
翠《そういえばフィーネさん、あのお方とはどこまで行きました?A?B?まさかのC!?》
フィーネ《っ!?///...み、翠ぃぃ!!ちょっとそこ動くんじゃないわよ!!私自らもうそんな戯言言えないようにしてやる!!》
翠《まぁまぁまぁ!落ち着いてください!で、どこまで行きました?》
フィーネ《えぇい黙りなさい!!とにかく黙りなさい!!やっぱり生かしておくんじゃなかったわ!!》
あ、こっち来れないんですね
翠《もう子供とか出来ました?》
フィーネ《まだ手も握れてないわようるさいわね!!!///》
翠《乙女!!!》
・・・
怒って念話切られました
まさかAですらないとは...
どうする?安価下
(今は結構深夜です)
ま、時間も遅いですし寝ますかね
てか昨日もそうですけど食生活ヤバイですね私
明日は普通に朝昼晩食べたいです
今の時間は食べませんけど
ガラッ
翠「?」
こんな時間に来訪者?
まさかフィーネさん!?
響「...まだ起きてる?」
...ではありませんでした
何話す?安価下
翠「まだ起きてますよ、響さん」
響「よかった...ごめんね?もう少し早く来たかったんだけど報告書とかが大変で...」
翠「私の方こそすみません、調査始める前にこうなってしまって...でも響さんが無事みたいでよかったです」
見た所怪我もなさそうですし
どうしても年齢差、体格差の問題で私が響さんを包み込んで守ることは出来ません
だから咄嗟に優先して守ったのは響さんの頭だったわけですが、身体の方も大丈夫そうです
響「うん、でもそのせいで翠ちゃんが...」
翠「言ったはずです、貴女を守ると。だから響さんが気に病む必要なんてありませんよ」
むしろ盾にされても構いません
どこぞのドMクルセイダーと違ってそういう性癖があるわけではありませんが
響「だからって!...死んじゃうかもしれなかったんだよ!?」
翠「う~ん...まだ死ぬわけにはいかないので、そこは意地でも生きると思いますから気にしないでください」
響「まだ...?」
何か話す?安価下
undefined
響「まだってどういう意味?まさか翠ちゃん死ぬ気なの...?」
翠「...響さん?」
響さんハイライトがお留守のようですが大丈夫ですか?
響「ねぇまさか死ぬ日を決めてるの?自殺する気なの?それとも私が危なくなる日でも知ってるの?だからそんなこと言うの?死ぬために私を守ると言ったの?私のせい?私のせいで翠ちゃんが死ぬの?ダメだよそんなのねぇ答えてどういうことなのどうしてそんなこと」
翠「ひ、響さん!?しっかりしてください!ちょ、目が怖いです!てか近いですって!み、未来さーん!へるぷみー!!」
響「私がいるから翠ちゃんがまた危ない目に遭うの嫌だそんなのまた私のせいで私がいなくなれば翠ちゃんは死ななくて」
翠「あでも未来さんは未来さんで後で怖いですえっとじゃあ翼さーん!!クリスさーん!!」
・・・
危なげな雰囲気で近付いてくる響さんにどうにかチョップを入れて目を覚まさせました
てか誰も来てくれませんでした
ぐすん
翠「落ち着きましたか?」
響「...ごめん、何か色々考えちゃって」
色々考えちゃうとあぁなるのどうにかなりませんかね
あれ下手したらトラウマレベルですよ?
何で取り乱し方がヤンデレチックなんですか
翠「まったく...変な言い方をした私も悪かったかもですけど」
まさか『まだ』って言っただけであんな風になるなんて
響「...ねぇ、どういう意味で言ったの?さっきの言葉」
翠「...新しい生きる理由を見付けた...ような気がするんです。あ、もちろん今度は世界に復讐とかそういうのじゃないですよ!?」
響「...そっか、それで」
翠「はい、だから響さんのことは絶対に守りますけど、死ぬ気はありません」
どうしようもなくなったときを除いて、ですけど
響「...信じるよ、だから絶対に、死に急ぐ様な真似はしないで。今日みたいな場面に出くわしても、私より翠ちゃん自身のことを第一にして」
翠「...善処します」
私のはっきりしない答えに不服なのか少しむくれていましたがやがて折れてくれたのか、身体を労わるようにと言って響さんはドアのハンドルを握りました
響「私行くね?翠ちゃん、おやすみ」
翠「はい、おやすみなさい」
響さんが部屋を出たのを確認し、軽く溜息をつきます
私もそろそろ寝ましょうか
・・・
フィーネ「悪かったわね、まさかお前が被害を受けるとは思ってなくて」
翠「え?フィーネさん?」
フィーネ「ネフシュタンの鎧はあげられないけれど、せめて私の上がった神格を持ってして、少し治癒力を上げてあげましょう!」
翠「フィーネさん...どっちかっていうと了子さん?」
フィーネ「何年も櫻井了子のふりをしてきたから割と気に入ってるのよ、これ」
何でフィーネさんがここにいるんだろう
そんな疑問は全裸のフィーネさんのウインクのインパクトのせいで吹き飛ぶのでした
・・・
翠「...変な夢を見た気がします」
朝、目覚めはいいとは言えません
どんな内容だったかは思い出せませんでしたが、こう...何か痛々しいものを見たような気が...
翠「てか昼ですかね?」
スマホの時計は10時半と表示されてました
とりあえず朝食でも昼食でもいいので何か食べたいです
翠「ナースコールでいいんでしょうか...あれ?」
身体の痛みが...ほとんど退いてる?
・・・
医療班らしき人に食事を持ってきてもらい食べ終えた後、軽く診察がありました
で、その結果を今ししょーが持ってきてくれてます
弦十郎「非常に回復速度が早く、明後日には包帯も取れるだろうとのことだ。医師も驚いていた」
翠「さいですか」
弦十郎「俺なんか君が知らないうちに聖遺物を融合させたんじゃないかとヒヤヒヤしたものだ!」
翠「それやるとまた説教されそうなので...」
弦十郎「もちろんそうなったら俺も説教するぞ!」
でしょうね
どうする?安価下
翠「そんなことよりししょー...LiNKER使って奏者になる気ないですか~?多分ししょーが奏者になれればノイズとか瞬殺ですよ~?」
弦十郎「わかっていて言っているのだろうが...俺はそもそもシンフォギアを起動させられん。ギアを纏えるのも起動させた本人だけだ。つまり」
翠「適合係数以前の問題、ですよね...」
弦十郎「俺も一度でいいから纏ってみたいがなぁ」
ギャラルホルンの向こうに広がる平行世界の中の一つにそういう世界もあったりしませんかね
翠「...ししょーが女になればいいんじゃ」
弦十郎「...はっ!」
翠「すみません冗談です。だから「その手があったか!」みたいな顔しないでください」
カリオストロさんとかプレラーティさん(ちゃん?)がもしギアを起動し纏うことが出来たらそれ(OTONATSプロジェクト)も視野に入れるかもしれませんが
どうやら適合者=少女というのは暗黙の了解らしいですが、明言された記憶もないんですよね...
この辺まだ見ぬ...というか見られるかわかりませんが4期5期で拾ってきたりしたら本格的に考えなくてはなりません
でもまぁメタいこと言えば女の子同士のきゃっきゃうふふが売りのシンフォギア、せいぜい親族かOTONAか杉田さんくらいしか出番の多い男性はおらず、ようやく出てきてもTS状態だったんですから、今後男性奏者が出ることはないと思います
翠「あ、そういえば前に預けた本ってその後何かわかりましたか?」
かなり古い外国の本何かわかった?安価下
弦十郎「あぁ、世界各地に存在するフィーネの伝承、それから、いくつかの聖遺物に関する効果についてまとめられていた。とはいえ、どれも今現在判明していること以上のことは記されていなかったがな」
翠「聖遺物...どんなのですか?」
弦十郎「最初の方は有名なものから俺達が扱っているものと被るもの等、幅広いものだったが...後半は死者蘇生に関する聖遺物が多くまとめられていたな」
翠「死者蘇生...」
りっちゃんのお姉さんらしき人の写真やクシナダさんが書いたヒントっぽい紙についてはわかりませんでしたが、やはりあの本の著者は聖遺物について...そこから派生してフィーネさんに関しても調べていたようですね
流石にもうその著者は生きてない...と思います
その本について『私』は特に何も言ってませんでしたから、『私』の本というより『私』の両親が預けた、あるいは両親の死後偶然見付けたのかもしれません
弦十郎「...先んじて言っておくが、変な気を起こすんじゃないぞ」
翠「...どういう意味でしょうか」
弦十郎「『死者蘇生』という言葉にやけに反応を示していたからな。今回のことをあまり気に病むなとは言わないが、それで馬鹿なことをしようものなら...俺達は今度こそ全力で君を止める」
ししょーは私の目をまっすぐ見つめてそう言いました
私のしようとしていること、バレているわけではないでしょうが推測はされているのでしょう
翠「人類半数が死滅したと聞きました。ししょーの言う馬鹿なことがどんなのかは知りませんが、それでも...」
弦十郎「むっ...そこまで伝わっていたか。耳が早いな...だがそれは...いや、今言うべきだろう。確かに人類の半数が被害にあって命を落とした。という報告は受けている」
翠「...」
弦十郎「表向きの報告は、な」
翠「...はい?」
表向き?
表向きもなにも人類半数が死んでしまったのは事実では
弦十郎「まだ調査中だからここだけの話だがな。死に至る被害を受けた人数が多いという報告をしているのは米露中仏とどこも権力の大きな国なんだ」
翠「それは...ただ単に権力の小さな国はそもそもの人口数がはっきりしてないとか誰が被害にあったとかがわからないだけでは?」
弦十郎「国家機関を甘く見るんじゃないぞ。その程度造作もない。だがこれらの国は報告書でしか被害数がわからない。これは普通ではあり得ないことだ」
翠「...つまり?」
弦十郎「被害数を大幅にカサ増ししている...と、我々は考えている」
ししょーは『我々』と言いました
それはつまりししょー達が個人的に考えているのではなく、組織レベルで上がった問題ということでしょう
弦十郎「第一日本の受けた被害の小ささに対してそれらの国の報告してきた被害が大き過ぎる。それに、被害にあったとされるのはどれもよく調べると国のお偉いさんに借りがある人物ばかりなのだ」
翠「...圧力をかけて、死んだことにさせてるって...ことですか?」
弦十郎「うむ...お偉いさん方は否定しているがな」
・・・
しばらく放心状態になっていましたが、ししょーが軽く肩を揺らして私の意識を帰ってこさせてくれました
弦十郎「大丈夫か?」
翠「はい...でもどうしてそんなこと」
弦十郎「我々の被害調査に対する各国の動きがあまりにも早かったのが気になってな。我々は、それぞれの国が被害の大きさを示しシンフォギアシステムを所持する権利を得ようとしているのではないかと考えた。現に各国からシンフォギアシステムの開示要求が出ている」
翠「...」
弦十郎「だが我々の懸念はそれだけでもない」
翠「...?」
弦十郎「どうもその各国の連携が取れ過ぎている。まるで一つの組織、あるいは一人の思想のようにな」
翠「...権力の大きな国を...誰かが操ってる?」
弦十郎「の、可能性は高い。何者かが被害状況を捏造してでもシンフォギアシステムを手に入れようとしている...我々の結論としてはな」
どうする?安価下
(誰だ...マジで誰だ...)
翠「...」
誰かがシンフォギアシステムを狙ってる?
私の...『私』の復讐を
利用して?
翠「...だったら」
もしそれが本当なのだとしたら
私がするべきことは
翠「そいつを...各国を裏で操ってる人間を」
私と『私』を利用しようとしたそいつを
翠「やっつけちゃえば解決ですね!」
ぶっ潰すことです
・・・
弦十郎「...はぁ、くれぐれも危ない真似はするなよ?」
翠「勝手な真似は?」
弦十郎「極力するな」
あくまで制限はしないということですか
翠「わかってます。例えそれが本当でも今の私では何も出来ません...でも、ありがとうございます。その話聞けてよかったです」
弦十郎「これで背負ったものが少しでも軽く出来たなら幸いだ。しっかり休むんだぞ」
最後に頭を力強く撫でてくれました
ガシガシって感じです
弦十郎「何かあったらすぐに呼べ。誰でもいい。ナースコールだろうが端末だろうが携帯だろうが、とにかく誰かを頼れ」
翠「はい」
・・・
ししょーが部屋を出た後、私はスマホのメモ帳を開きました
翠「さて、これからやることまとめてみますか」
まずは王様になってみ...ませんよ?
・聖遺物除去装置を探す(フィーネさんのお屋敷)
・万能LiNKERを探す(東シナ海あたりの海上プラントに偽装した研究施設)
・月の欠片を一箇所に集めておく
・謎の書物、ファイルを調べる
・家の地下の工房に行く(出来れば聖遺物を回収)
・私達の復讐を利用しようとしている人間(組織?)を倒す
・クリスさんに借り3つ
・翼さんと手合わせ
・凜音ちゃんの記憶を
ここまで書いて、私の手は止まってしまいました
翠「凜音ちゃん...」
明後日には包帯も取れる程度には回復した今の身体なら、少しは動き回れますね
凜音ちゃんにも...やはり会いに行くべきでしょうか...
翠「でも私が行っていいんでしょうか...私が...」
...少し置いておきましょう
それにしてもやること多いですね
許可さえ出れば両親の工房行ったり、他の奏者との連携訓練とかして地道な戦力増強をするのもありですよね
緒川さんにその人間...あるいは組織についてどうにか調べられないかも聞いてみましょう
きっともう動いてるんでしょうけど
三ヶ月後には渡米、時間はありませんしやれることはどんどんやりましょう!
コンマ下
奇数 許可降りた
偶然 許可降りなかった
とりあえず翼さんか響さんかクリスさんと連携訓練か、ダメなら家に一回帰らせてもらいましょう
・・・
翠「というわけで、許可お願いします!藤尭さん!」
藤尭「何で俺しかいないときに言うかなぁ...」
ししょーも緒川さんも友里さんも他の人達も丁度用事があったらしく、いつものモニタールームには藤尭さんしかいませんでした
翠「まぁまぁ、話を通しておいてくれてもいいので...」
藤尭「でも怪我人に訓練とか外出の許可出したなんて知れたらまた司令に」
翠「あーあーなんか傷が痛いなー骨折れたしなー」
藤尭「わかったわかったから!俺が悪かったから!」
翠「ありがとうございます!」
藤尭「...」
よし、交渉成立
・・・
さて、許可ももらえましたしどうしましょう
安価下
1 家に行ってみよう(誰かしら護衛兼見張りが付きます)
2 誰かと連携訓練(奏者も指定してください)
とりあえず家に行ってみましょう
戻ってきたら...そうですね、クリスさんあたりに訓練手伝ってもらいたいです
まだイチイバルとの連携訓練したことないですし
まぁガングニールもあまり連携訓練してませんけど...
翼「藤尭さんから聞いた。一度自宅に行くのだろう?私も付き合おう」
考え事をしながら廊下を歩いていると、翼さんが話しかけてきました
翠「翼さん?...あぁ、見張り役必要ですよね」
翼「というより護衛だ」
・・・
久々の外です
そういえば薫さんは私の家に寄ったらしいですから、ドアが歪んで開かないとかではなさそうですよね
翼「さぁ、蒼井も乗れ」
その前に私の身体が歪んだりしないでしょうか
翠「大丈夫ですか?私が乗ってるのも忘れて乗り捨てたりしないですか?爆発とかしませんか?」
翼「蒼井は私を何だと思っているんだ」
・・・
ヘルメットをかぶって翼さんの腰に手を回し、振り落とされないように出来るだけ翼さんに身体を密着させました
翼『行くぞ!』
翠「はい!」
どうやらヘルメットにはマイクとスピーカーも付いてるようですね
こういうのって普通バイク乗り同士で使うんじゃ...詳しいことは知りませんけど、こういうときにも使えるんですね
何か話す?安価下
何か話しましょうか...いえ、運転中にあまり話しかけても危ないですよね
別に翼さんの運転技術を疑ってるわけではありませんが
・・・
で、家に着きました
ここまでの道のり、やはりもともとリディアン高等学校があった場所...カ・ディンギルが出現した場所は封鎖されていましたが、それ以外はほとんどの建物がすでにもと通りになっていました
人の力ってすごいですね...
翼「ここが蒼井の家か...」
翼さんも中まで連れて行く?安価下
(連れて行くか行かないかです)
(連れて行くと地下の工房まで連れて行くことになります)
翠「どうぞ、とは言っても...」
玄関のドアを開けると、それはもう酷いものでした
色々落ちたり倒れたり
これは食器とかも今度新しく買い揃えなきゃかもですね...
翼「失礼する...これは...」
翠「と、とりあえず私の部屋に」
部屋に入ると、ごちゃごちゃではあっても他よりは片してありました
寄せた、と言う方が正しいかもしれません
翠「薫さんが来たときやってくれたんでしょうか...」
もしくは『私』がやってくれたか...
翠「すみません翼さん、そこに座っててください。私は軽く片付けてからお茶でも入れてきます」
近くにあった小さめのテーブルを置き、軽くハンカチで吹きました
翼「なに、私も片付けくらいは手伝おう」
翠「座っててください」
翼「はい...」
・・・
ふぅ、家中片付けて大分綺麗になりましたね
食器もやはり結構割れていましたが、いくつか無事なものの中にコップも残っていてよかったです
電気も水も復活しているようですし
開けてないお茶のペットボトルは...賞味期限まだですね
冷蔵庫の中に入れておいたので冷えてますけど、一度電気止まった可能性もあるので腐ってそうなものは後で捨てましょう
・・・
翠「お待たせしました」
翼「お構いなく」
お茶を注いだコップ2つとペットボトルを置きます
翠「やっぱり家はいいですね...」
翼「私にとっては二課が家のようなものだがな...」
翠「...そういえば前にししょーから聞いたんですけど、要石が家にあるって本当ですか?」
翼「ん?あぁ、そういえばあったな...興味があるのか?」
翠「えぇまぁ、うちにあった本の写真に写っていた要石が風鳴家のものと一緒らしくて、生で見てみたいなぁと」
翼「...そうか」
ううん...やっぱりそう簡単に翼さんと翼さんのお父さんのわだかまりは捨てられませんか
翠「...翼さんは家族に会いに行きたいとは思わないんですか?」
翼「...難しいな...私の家は少し複雑でな...会うのが怖いのかもしれない」
詳しいことはすぐには話してくれなそうですね...
ぶっちゃけ翼さんのお父さんが翼さんのこと大好きだって知ってる身としては、思い切って翼さんが任務とか関係なく甘えてもなんだかんだ言って構ってくれそうな気はしますけど
翠「...ま、翼さんがそれでいいならいいと思いますよ。翼さんはいつでも家族に会いに行けるんですから」
翼「っ!...すまん」
翠「?...あっ」
翼さんが申し訳なさそうな声をしたときにふと思い出しました
翠「すみませんそんなつもりで言ったわけじゃ...」
私、翼さん達から見たら家族なくしてるんですよね
それは間違いではないですけど、正確には私の方が家族より先に死んでます
まぁ会えないことには変わりありませんが...まぁあっちの世界がテロの最中なら私の家族も私が死んだことにいちいち構ってる場合でもないでしょうし
翠「そ、そんなことより、地下室一緒に探してくれませんか?」
翼「...?」
翠「両親が私に内緒で聖遺物やら錬金術やらを研究してた工房があるはずなので」
翼「そんなものが!?...わかった」
・・・
ゴゴゴゴゴ...
で、父の書斎らしき部屋の本棚をいじっていると床が開き階段が...
いや、こんなに大きな音がするんですから気付きましょうよ『私』
工房の中はどんな様子?安価下
翠「中は暗そうですね...ライト持ってきましょう」
懐中電灯を取ってきて、翼さんと共に階段を降りていきました
翼「ここが工房...やはり暗いな」
懐中電灯で部屋を照らしてみると、ファイルやら書類やらが入れられた壁際の本棚にあったり実験器具が置かれた机があったり
床には研究資料らしきプリントが散乱してます
少し視線をズラすと、謎の装置に割れたガラスの破片や液体が散らばってるところも
翠「これは...培養槽?」
ここにホムンクルスが入っていたのでしょうか
割れた培養槽を眺めていると、何かの影が動いたように見えました
翠「きゃっ!」
翼「どうした!」
翠「い、今何か...」
驚いて落としてしまった懐中電灯を拾い上げ培養槽を照らすと、細い何かがいくつも這ってきています
翼「蒼井!私の後ろに!」
翼さんに言われて後ろに隠れますが、素早い動きで翼さんの足元をすり抜けてきました
そしてもう目の前に
私は思わず目を瞑って
翠「っ...あれ?」
痛みや衝撃はいつまで経っても来ず、恐る恐る目を開けると
翠「...蛇?」
複数匹の蛇達は私に擦り寄ってきます
翼「蒼井!」
翠「待ってください!...大丈夫そうです、この子達」
数えてみると合計8匹いました
どの子も噛み付いてきたりはせず、軽く頭を指で撫でると気持ちよさそうにしています
翼「懐いて...いるのか?」
翠「えぇ、なぜか...ん?何ですか?」
蛇達は私の服を軽く引っ張り、尻尾を培養槽の隣の装置に向けました
翠「見ろってことですか?」
通じているのかはわかりませんが、蛇達は頷いたような気がします
なので装置に近付いてみると...
翠「装置の下に...説明書?」
装置を退かして読んでみることにしました
翠「『これは八岐大蛇の力を安全に身体に取り入れるための装置である』...『使用想定者・蒼井翠』...は?」
・・・
とりあえず蛇達には机の上で装置と説明書と一緒に待っていてもらい、他のものを調べることにしました
翠「それにしても地上に比べて被害が少ないですね...揺れに対する防御魔法でもかけてたんでしょうか」
翼「錬金術なるものがどういったものなのかは知らないが、こんな器具を扱うくらいだ、そういった処置が出来るならしていたかもな」
翠「ですね...」
棚には人造人間を生み出すための資料が多くあります
それにこっちの実験記録と書かれたファイルには...
翠「...」
お世辞にも綺麗とは言えない、悪い言い方をすれば酷くおぞましい異形児達の死体の写真が
どうやら失敗作のホムンクルスらしいです
翠「『遺伝情報的には間違いなく私達の子なのに上手くいかない。やはり本物のよもぎは帰ってこないのか。次は別の方法を模索することにする』...ということはこの子達は」
経緯はどうあれ、私や『私』の妹...ということですか
翼「...こっちは文献か?『クシナダヒメ』...についてまとめてあるようだな」
翠「ここでも出てきますかクシナダヒメさん」
古い本に挟んであった紙にあった『クシナダ』さんは多分十中八九『クシナダヒメ』さんですよね
翠「他にも...これは?」
そこから少し離れていたところにあったのはファイルではありませんでした
翠「アルバム...?」
『私』やよもぎのアルバム...まだ誰も不幸になっていなかった、2年よりも前の頃のですね
翠「...取り戻そうとしていたんですよね、この頃を」
・・・
ファイルやアルバムを戻し、私達は蛇達がいるのとは別の机の上にある何かの欠片らしきものと明らかに何か大切なものを保管してますよっていう感じの箱の前に立ちました
翠「開けますね」
翼「あぁ...」
オープン...
翠「やっぱり...」
案の定その中は小分けにされていて、そこの1つ1つに聖遺物の欠片が解説付きで収まっていました
『私』の手紙にあった聖遺物はこれのようです
ただフォークだけが空なのは、この箱の隣にあるのがそうなのでしょう
翠「気をつけてください翼さん、箱の隣にある聖遺物は触る場所によっては死にます」
翼「そ、そうなのか!?」
翠「直に触らないようにして箱に戻しましょう」
・・・
四苦八苦してどうにか戻し、箱を閉めます
翼「しかし、趣味とは思えないほどの品揃えだな...」
翠「まぁ売る気はなかったでしょうけど」
装置と箱とその他にファイルもいくつか持って帰ろうと思い『聖遺物研究レポート』と書かれたファイルを取り出してみると、手紙のようなものが挟まっているのに気がつきました
翠「書き置き...ですかね」
ーーー
私達は愛する娘、そして教え子達を愚かにも蘇らせようとしました
いいえ、これを書いている時点ではまだ続けています
それは決して許されることではないと私達も自覚しています
しかし私達は止まることは出来ませんでした
それだけではありません
私達はその研究に没頭するあまり、もう一人の大切な娘に大して構ってあげることすら出来ませんでした
私達と同じように、それ以上に追い詰められている娘の姿を見て、私達はむしろそこで思い留まるべきだったのかもしれません
妹と親友をなくし、娘が塞ぎ込むんでいるのに気付いておきながら何もしてあげられない私達は親失格であり、死人を再び蘇らせようとする私達はそれ以前に人間失格です
それでも私達は、娘達を愛しています
だからどうか
もし彼女達が無事蘇ることが出来たなら、娘が元気を取り戻したなら、私達はどうなってもいい
だからどうか、二人の娘と教え子とその妹さんには幸せに過ごさせてあげてください
今度こそ、普通の人生を送らせてあげてください
ーーー
誰に向けたわけでもない置き手紙
ただそこに自分達の後悔を、懺悔を、そして望みを形にして残しておきたかったのでしょう
翠「揃いも揃ってよく似ている親子ですね...」
この置き手紙、『私』は読んだのでしょうか
もし私と同じようにこのファイルを手に取ったのなら...
翼「ん?何か言ったか?」
翠「...いいえ、そろそろ戻りましょうか」
そうならいいなと、私は思うのでした
翼「そうだな...む?」
翠「どうかしましたか?」
翼「これは...小切手のようだな」
翠「小切手?出資者...というか出資してくれた団体がいたってことでさか?」
翼さんが机の引き出しから見つけたのは、何かのロゴが描かれた小切手でした
翼「可能性としてはあるな。確かにいくら何でも非公式で研究している人間に、ここまでの大掛かりな装置を用意するような財力があるとは思えない」
翠「うちも特別お金持ちではないですしね」
でもどこなんでしょう
両親に出資した団体って
でもまぁ...気にするほどでもないですかね
どんなロゴ?安価下
(パヴァリアで光明な結社?ショッ◯ー?鷹◯爪?)
(もちろん他のでもオリジナルでも全然構いません)
翼「それも一枚ではないな...複数の団体から出資してもらっていたということか?」
翠「それって...それだけ複数の団体からの期待があったと?」
翼「...とりあえず、これらも持ち帰ろう」
翠「ですね、後で調べてもらいましょう」
・・・
で、装置やら聖遺物をしまった箱やらファイルやらを私の部屋にとりあえず持って来たんですが...
翠「とりあえずこれだけでいいんでしょうか」
翼「ここに置いておくよりかは二課に置いておいた方が安全なのには同意だが、地下のもの全部運び出すには流石に骨がいるからな...それに、これだけでもかなりの量だ」
翠「それにこの子達もいますし」
私の近くで這っている蛇達を撫でながら、何かいい案はないか考えます
どうやって運ぶ?安価下
翠「ギアを纏えば私飛べますし持ち上がるでしょうから運べません?」
翼「流石にそれは...許可が下りないだろう」
翠「ですよね...」
シンフォギアをこういうことに勝手に使うわけにはいきませんよね
街のど真ん中ですし
ピンポーン
翠「?宅配ですかね...」
インターホンのモニターに映っていたのは
翠「緒川さん?」
緒川『こちらに翼さんもいると報告を受けまして...収録の時間も迫ってきているので、調査の帰りに拾いにきました』
翠「あっはい、ちょっと待ってくださいね」
・・・
緒川「なるほど...どうしますか?司令」
玄関を開けると緒川さんの他にししょーもいたので、とりあえず中に入ってもらって事情を説明しました
弦十郎「この程度ならほとんどは車に詰め込めるだろう。残った分は俺が持っていく」
緒川「残った分の荷物を持った状態の司令を乗せる余裕は...」
弦十郎「なぁに、ここから仮本部までならひとっ走りで事足りる」
私と翼さんがわざわざバイクを使って来たこの家から走って帰るって...いえ、もう突っ込みませんよ
・・・
流石に割れた培養槽は無理でしたが文献や資料やファイルは全て車に乗りましたし、私達が運ぼうとしていた荷物も適当なダンボールに詰めてししょーが担いでもう走って行ってしまいました
というわけで、行きと同じように翼さんの腰に手を回します
蛇達は私の腕に巻き付いてました
翼『しっかり捕まるんだぞ!』
翠「はい!」
何か話す?安価下
翼「...久々の家はどうだった?」
翠「そうですね...やっぱり落ち着きますよ。少し前まであそこで暮らしてたんですから」
それでも片付けたり地下室のことを調べたりとやることも多かったので、ゆっくりした感じはしませんでしたが
翼「そうか...」
翠「...」
さっき家族の話題が出た時、切なそうな表情をしていた翼さん
翼さんにとっては家族に近いのはきっとししょーや緒川さん
それに、奏さんなのでしょう
本当の家族とは心から話すことが出来ない翼さん
ししょーや緒川さんとはどうしても仕事上の立場というものを考えてしまう
翼さんがこうやって『家族』という言葉に反応し気分が落ち込んでしまうような時、きっと奏さんならぎゅっと抱きしめて、何か安心出来るような言葉の一つでもかけているのでしょうけど
でも私にはそんなこと出来ません
少なくとも私のことを大切に思ってはくれているのかもしれませんが、それでも私のことはせいぜいよくて後輩とくらいにしか思ってないでしょうから
私もそれでいいと思っていました
なのに私は今傲慢にも、翼さんを安心させられるような、翼さんが家族のように思ってくれるような存在になりたいと、思ってしまっています
翠「翼さん...一度だけ、お姉様って呼んでもいいですか」
翼『蒼井?』
翠「っ!ご、ごめんなさい忘れてくだしゃいっ!///」
な、何を言ってるんですか私は!?
いくら翼さんのことを前に姉のような存在とか言っていたからといって!
翼『...ふふっ、どうした蒼井。急に...一度でなくてもいい。そう呼びたいなら、何度だって』
翠「っ...ぅ...~!!...///」
安心させるどころか、これじゃあ逆に...
翠「...お姉様///」
私は恥ずかしくなってしまいましたが、もう引き返せないので結局一回だけ呼ぶことにしました
翼さんに余計に変な子だと思われますよこれ...ただでさえあっちの気とかそういう否定しにくい認識が広まっているというのに...
てか翼さんノーリアクションは
翼『...///』
あれ?よく見ると少し照れてます?
ヘルメットでよく見えませんけど
翼『こ、これは破壊力というか...すごいな///』
翠「つ、翼さん?」
翼『なるほど、アキと名乗ったあの女性が熱弁していたのも今ならよくわかる///』
ごにょごにょ言っていてよく聞き取れませんけど何か聞き捨てならない言葉が含まれていたような
翠「って翼さん前前!!」
翼『うおぉっ!?』
いつの間にか運転が疎かになり蛇行運転したまま反対車線に出かかってました
そして急いで進行方向を変えたことでバイクの車体は揺れ
翠「きゃっ!」
翼『はうんっ!?』
離れそうになった手を急いで翼さんに回しましたが、何やら手のひらに慎ましやかで柔らかい感触が
翼『あ、蒼井っそこはっ!///』
翠「ってうわぁごめんなさい!///」
思いっきり翼さんの防人を掴んでました
いえ掴むほどの主張はなかったのですが、0ではないというか
・・・
二課に着き
後ろから私達のバイクを付いてきていた緒川さんに厳重注意を受けました
そしてそのまま翼さんはバラエティ番組の収録に
ししょーはさっそく私の家の工房にあったものの解析にあたるそうです
ついでに小切手のこともお願いしました
・・・
さて、クリスさんに連携訓練でもお願いしましょうかね~っと
どこにいるんでしょう
どこ探す?安価下1
誰がいた?安価下2
部屋に籠りっきりとも思えませんし、かと言って何かしらの用事で出掛けているのならししょーも言うでしょう
まぁだからといって可能性が0かと聞かれればそうではないんですが...
とりあえず本部の中にいると仮定して考えてみましょう
クリスさんが行きそうなところ...映画鑑賞室、トレーニングルーム、食堂...
翠「ふむ、食堂ですかね」
別にクリスさんがよく食べてるだとか、餌付けに弱いとかそういうことは一切思ってませんよ?
試しに食堂を覗いてみると...
翠「あっ」
ビンゴ!クリスさんです!
クリスさんどんな様子?安価下
クリス「ふぅ...ごちそうさま」
ちょうど食べ終わったようで、満足気な表情ですね
手を合わせるクリスさんの前には空になったお皿が
あのお皿...デザートですかね
食堂だと確かあんみつとかがあのお皿だったと思います
おっとそんなことより
翠「あの」
クリス「にしても...」
話しかけようとしたその時、クリスさんの独り言が
...ここは黙って聞いてみましょう
クリスさんの独り言なんて珍しいですからね
クリス「何で翠は海渡んなきゃなんねぇのにあたしはお咎めなしなんだ...フィーネに味方してた期間はむしろあたしの方が長かったろ...」
翠「...」
ん~これは私が聞いちゃダメな独り言かもしれませんね
どうやら自分だけ処分がなかったのがご不満のようです
これ私が関係なければ「おやおやドM発言ですか?」とか言っていじれるんですけど...
っていうか、クリスさんがしたことと私がしたことを比べれば自ずと答えは見えてくると思うんですが
と、とにかく頑張ってそれとなく話しかけましょう
聞かなかったふり、聞かなかったふりです
クリス「巻き込んだのだってあたしなんだ。だから処分を受けるのは翠じゃなく」
翠「私がどうかしましたか?」
クリス「うおぉ翠!?」
翠「はい翠です」
背後から不意をついてみると勢いよく立ち上がって振り返ってきました
椅子が倒れそうです
クリス「お、お前いつからそこに!」
翠「ついさっき、声かけたときですけど」
嘘です
クリス「そ、そうか...」
まるで秘密がバレていないことに安心するかのような反応ですね
胸を撫で下ろしているクリスさんの口元をよく見ると
翠「あれ?」
ひょいっぱくっ
やっぱり、これあんこですね
クリス「なぁっ!?///」
翠「ふむ、甘い...あんこ付いてましたよ?」
クリス「流れるような動作で何やってんだ!?」
翠「?」
また何かいけないことをしてしまったのでしょうか
最近自分の感覚が麻痺してきた気がします
いったいなぜこんなことに...
クリス「...って何だそれ!?へ、蛇か!?」
翠「ん?あぁ、なんか懐かれました」
クリス「だ、大丈夫なのか?それ...」
ちょうど今私の腕やら足やら腰やらに絡みついてきてる蛇達の頭を撫でながらそう言うと、クリスさんの顔は引きつってました
というかビクビクしてます
...もしや
翠「どうかしましたか?」
クリス「ひっ」
私の意図を汲んだように手の甲まで這ってきた蛇をクリスさんに近付けると、クリスさんは軽く悲鳴をあげて後ずさりました
翠「...大丈夫ですよ、あなた達もクリスさんときっとすぐ仲良くなれますよ」
蛇達が少し落ち込んだように見えたのでそう声をかけると、クリスさんの眉間のシワが...
そんなに嫌ですかね、蛇
翠「...ん?それは?」
クリス「...あぁ、別に、何でもねぇよ」
机の端に置いてあった塩と味噌の未開封のカップ麺
それを隠すように、クリスさんはさっと退かそうとしました
どうする?安価下
翠「...あぁ~なんかお腹空いたな~何かないですかね~」
クリス「!」
翠「一緒に食べましょう?」
クリス「...ったく、仕方ねぇな!」
いいツンデレっぷりです
・・・
クリス「ありがたく食えよ」
お湯を注いで3分待ち、私は味噌を、クリスさんは塩を
翠クリス「「いただきます!」」
こうしていると、フィーネさんのお屋敷で一緒に暮らしていた時のことを思い出しますね
私が帰ってくるのを待っていてくれたんでしょうか
もしそうなら、クリスさんは本当にいい人です
翠「...私はクリスさんが好きです」
クリス「っ!?ゴホッゴホッ///」
翠「だ、大丈夫ですか!?」
パッと頭に浮かんだことを口に出したらクリスさんが咳き込み始めました
麺が変なところに入ってしまったんでしょうか
クリス「けほっけほっ...お、お前さぁ...///」
翠「はい?」
クリス「...いや、いいや///」
結局それ以上は何も言わずまた食べ始めたので、私も麺を啜ることにしました
翠「それにしても、カップ麺好きですね」
クリス「ん?...まぁな。別に特別美味いと思ってるわけでもないけど、やっぱりずっと食ってきたからな。フィーネといたときも、世界を回ってるときも」
っていうかフィーネさんは何でカップ麺ばっかり買い溜めしてたんでしょう
他に保存の効くような...缶詰とかもあったでしょうに
ま、美味しいからいいですけどね
翠「私も、自炊を促されたりしなければずっとカップ麺生活になりそうな気がします...」
クリス「楽だしなぁ」
・・・
カップ麺を食べ終え、さっそく連携訓練のことを言ってみると
クリス「お前昨日骨折したばっかりなのにそんなことしようとしてたのか!?」
翠「大丈夫ですよ、全快ではないですけどもうほとんど治ってますから!まぁもし折れた骨ごと消されたりしたら魔法薬でもない限り一日じゃ無理だったでしょうけど」
クリス「そもそも骨ごと消すのも魔法だろうが」
それもそうですね
訓練でどんな連携技が出来た?安価下
(カットインがあるような大技でも、普通にコンビネーション技のやり方(クリスさんがこうしたら翠ちゃんがこうやる等の説明)でも構いません)
***
お待ちの皆さん
お仕事型ノイズに襲われる日々なもので、中々更新出来ず申し訳ありません
なるべくエタらないように頑張りますので、どうかふと思い出した時にでも見ていってください
それから、どこまでやるかは未定ですが、その前に渡米するまでの三ヶ月間を飛ばしてしまうかこのまま続けるかを後に多数決しようと思っています
***
・・・
シミュレーションが出来るトレーニングルーム
ここは他の部屋よりも頑丈に出来ており、だからこそ奏者が思いっきり訓練出来るそうです
とはいえ頑丈性は流石に聖遺物等を保管している部屋には劣りますが
クリス「架空ノイズのレベルは...中でいいか」
翠「クリスさん、ここ本当に頑丈なんですかね」
クリス「試しに絶唱してみてもいいかとか聞いてきたらぶちのめすからな」
翠「言いませんよそんなこと~」
絶唱とまではいかなくともいずれ神獣鏡使ってギア同時展開とかやってみたいなぁとは思ってますが
でもまぁ奏者複数人使い出来るんですからそのくらいは平気ですよね
クリス「さて、やるか...くれぐれも無理すんなよ?」
翠「わかってますよ」
「killter Ichaival tron」
「Imyuteus amenomurakumo tron」
翠「やっぱりせっかくの連携訓練なんですから、何かこう...ユニゾンならではみたいな技作りたいですよね」
とりあえず全開のような無鉄砲な戦い方にならないよう、敵をよく見て斬り伏せていきます
クリスさんもクロスボウを撃ちながらノイズを減らしていきますが、このままでは連携になりませんね
翠「何かいい案ありませんか?」
クリス「連携技ったって具体的にどういうやつだよ。武器を合体でもさせんのか?」
翠「ですね」
切歌さんと調さんのタイミングばっちりな連携も理想的ですが、やはり合体の方がロマンありますし
クリス「剣と弓くっつけたってどうにもなんねぇぞ!」
翠「偽・◯旋剣とかダーク◯イザーツバイとかですか?」
クリス「からど...何て?」
まぁ単純にやるならですけど...
クリス「まぁ何でもいいけどな...っと!」
大型ノイズに向けてミサイルを発射するクリスさん
ミサイルの後ろから出る火が地味に熱気を放って暑いんですよこの距離
翠「火?」
私の剣はアメノハバキリのように火が出たりしないんでしょうか...
いいえ、確かヤマトタケルさんだかなんだかがこれで草刈って辺り一面に火をつけたみたいな話ありましたよね?
なら火打ち石の代わりがあれば発生した火くらい操れるんじゃ
翠「クリスさん、ミサイル撃たずに発射準備だけしてもらえますか?」
クリス「ん?こうか?」
クリスさんの肩にさっきのよりさらに大きなミサイルが装着されます
私は後ろに回って、いつでも飛べると言いたそうなほど炎を噴き出すミサイルに剣を近付けました
翠「カ・チーン!」
よし、炎を纏わせられました
クリス「何か出来たかってうおっ!?何やってんだ!?」
翠「はあぁっ!!」
とりあえず炎を纏った剣をノイズに向けて突き出してみました
『焔大蛇の顎』
翠「おぉ...」
炎がそのまま大蛇の形に変わり、目の前の大群を焼き尽くしていきます
まさか大蛇の形になるとは
***
あったかい言葉(もの)どうも...
いえ、本当にありがとうございます!
***
クリス「それがやりたかったのか...てかこのミサイルはもう撃っていいのか?」
器用にミサイルを肩に装着させたままクロスボウを扱うクリスさんをもう少し見ていたい気もしますが、それは言ったら怒られますね
翠「あ、でもどうせなら!」
『逆巻ク大蛇』
翠「クリスさん、こっちの大蛇にそれくっつけられません?」
クリス「ちょっと待てよ」
遠隔操作のミサイルだったようで、大蛇の横にミサイルが飛んできました
そしてガチャンとか言いながら固定機が
『天翔ける大蛇-MEGA DETH SERPENT』
ミサイルが装着さらた大蛇は空を飛び回りながら飛行型のノイズを喰らっていきました
翠「まさに竜に翼を得たる如し」
クリス「おっおう...そのいちいち言うやつって何かの真似か?」
翠「今度紹介しましょうか?」
クリス「いやいいや」
・・・
弦十郎『何だ、自主訓練か?』
トレーニングルームに響いてきたこの声は
翠「ししょー?」
弦十郎『怪我人なんだ。無茶はするなよ?とは言え...その設定では流石にぬる過ぎるだろう』
クリス「おい...おっさんそれどういう」
ピッピッピ
何かを入力したような音とともに、急にノイズ達が消えました
翠「訓練中止?」
ザザッ...
いえ、これは...
弦十郎『強にしておいたぞ』
クリス「それ最大じゃねぇか!」
弦十郎『はっはっは、我々の権限でなければ設定出来ないレベルもある。強なんてまだまだ易しい方だ』
目の前には大型ノイズのみの大群が現れした
そうです。大型ノイズのみです
本来なら小型ノイズを生み出す大型ノイズも、自分とは別個体の大型ノイズを生み出してきました
クリス「これ...やべえな」
ですね
こんなの原作でも見たことないですよ
少しは小型も入れましょうよ
翠「でもまぁ...ししょーが出てくるよりは」
クリス「だな...攻撃が通じるだけマシだな」
『光陰剣盾』
壁で周囲を囲い、私とクリスさんはその中で背中を合わせ、とにかく広い攻撃範囲を確保するため集中力を高めました
たとえ壁が押されピキピキ言い出しても
クリス「エネルギーを最大まで高め押しとどめ」
翠「一気に解放っ!」
アーマーパージにも近い、武器戦法でも何でもない純粋なエネルギーの放出
赤と黒が混ざり合った色合いのオーラが周りに一気に広がり、それに押されるように壁ごとノイズ達が体勢を崩しました
翠「これで...は、倒せませんか...」
クリス「もう一踏ん張りだ。結構減った。その代わりちっとばかしクラクラ来ちまったけどな...」
集中力を使い過ぎたのか、少し目が回ります
貧血のときのような感じですね
***
『天翔ル大蛇-MEGA DETH SERPENT』了解です
***
翠「とにかく一旦上のやつを潰しましょう...上からも大型が降ってくるのはキツイです」
せっかくノイズとの間に距離を作ったのにさっきからタコっぽいのが降ってくるんですよね...あれ音に反応するってこの状況だとどうやったって音出ますよ
ふと目線をズラすと、炎の大蛇は未だ健在で、私達の回復時間を稼いでくれているのかそのタコっぽいノイズに喰らいついています
翠「持続時間長いのはいいですね」
とんとん
翠「ん?」
振り向くとそっちじゃない方の大蛇が
クリス「嫉妬じゃねぇの?」
翠「まっさか~...てかミサイル付けてるのに動き安定してますね」
クリス「アタシじゃなくてそいつに操作出来るようにしたからな。本当に出来るとは思ってなかったけど」
今後はこっちの姿の方がいいかもしれません
低空飛行も出来るようですし
翠「それで...乗れってことですか?」
背中を見せる大蛇に聞くと頷くので、体力もまぁまぁ回復してきましたしと私はそれに応え、クリスさんを抱えて背中に飛び乗りました
そして大蛇は再び空へ
翠「おおおおお!飛んでますよクリスさん!」
クリス「いや何でアタシまでここにいんだ!?あとお前はいつも飛んでるだろ」
翠「まぁまぁ、さっきも言いましたけど上を飛んでるやつから潰そうってことですよ。それに空からなら大型にも効果的に攻撃出来ます」
クリス「...わぁったよ!」
『CUT IN CUT OUT』
小型ミサイルを撃ちまくるクリスさん
に合わせ、私も
『天叢雲剣ノ雨』
翠「剣とミサイルの雨あられ...ですがまだ残ってますね」
そのとき、大蛇の目から何かビーム的なものが発射されました
翠「えっそんなこと出来たんですか!?」
そのビームが当たったノイズ達は石化
ま、まさかメデューサ的な力?それともバジリスク?
クリス「蛇っぽいことなら何でも出来そうだなこいつ...さて、動かねぇならただの的だ!」
クリスさんはそう言いながら大蛇の背中でスナイパーライフルを構えます
そ、それは!劇中で凝った演出したにも関わらず結局使う前に敵が細く出来なくなって出番を失った伝説の技!
『RED HOT BLAZE』
スコープで狙いを定め、発射された何本ものレーザーが放たれ石になったノイズを貫いていきました
...あれシュミレーションですよね?何が石化したんでしょうか
大気?
翠「あともう少しです!」
他には石化していないがさっきまでまだ倒れたままだったノイズが数体
クリス「よし、行くぞ!」
翠「やってみましょう!」
クリスさんの『行くぞ』が『もっと連携技っぽいのを作るぞ』と解釈した私は、クリスさんが構えたスナイパーライフルに羽衣を纏わせ、その羽衣とクリスさんの肩に置いた手に力を注ぎ込みました
アメノムラクモのシンフォギアのフォニックゲインを注ぐイメージっ!
クリス「はっ!!」
そこから放たれたレーザーは先ほどとは違い一本の太い線...さらにその線にエネルギー体の大蛇が絡みついてました
これまた私とクリスさんの合体技って感じです
チュドーンッ
翠「意外と出来るもんですね、こういうの」
クリス「だな」
残り一体
都庁みたいなやつです
弦十郎『ならばここはかっこいい口上付きの必殺技でトドメだ!』
クリス「はぁ?何を」
翠「はいっ!」
クリス「!?」
恥ずかs...かっこいい口上安価下
(よほどのものが来ない限りは上から順番に繋いでいきます)
(翠ちゃんとクリスさん、どっちの台詞か、あるいは二人で言う台詞かというのも指定しても構いません)
翠「霊妙なる大蛇の剣よ」
クリス「神の使いしイチイの弓よ」
***
ミサイルの量が違うのかと思ってたなんて言えない...
すみません、脳内変換でお願いします...
***
クリス「お前乗り気なの!?」
翠「真っ赤に燃えるぅとかかっこよくないですか?」
クリス「...?」
翠「あとはほら、フィナーレだ!とか」
クリス「もういいや、早くやろうぜ」
項垂れてるクリスさんには今度口上がかっこいい作品もいくつか見繕いましょうか
クリス「で?何言えばいいんだよ」
翠「そうですね...じゃあまずは超巨大なミサイルとか用意出来ますか?」
クリス「あぁ」
翠「そしたら...」
ごにょごにょごにょ
・・・
クリス「待たせたなっ!」
都庁っぽいノイズは律儀に待ってました
ないとは思いますが、ししょーがわざと待たせてた、なんてことは...
クリス「デストラクションミサイルッ!!」
それはミサイルというにはあまりにも大き過ぎました
大きく太く硬く、そして大雑把過ぎました
それは、正に大量殺戮兵器でした
てか見た目ほぼほぼ核ミサイルですけと核じゃないですよね?
翠「私は破壊の先の運命を背負う者!」
ミサイルを構えるクリスさんの手を握ります
そしてクリスさんにアメノムラクモの力をっ!
クリスさんの身体が黒っぽいオーラに包まれました
クリス「霊妙なる大蛇の剣よ!」
翠「神の使いしイチイの弓よ!」
隣り合った私達は繋いだ手を天高く掲げ、叫びます
やがてそのオーラはミサイルに集約し、ミサイルの前方部分に刃が装着され
翠クリス「「歌で希望を奏でるっ!!」」
そして完成した巨大な剣
翠クリス「はあああぁぁぁっ!!!」
掲げた手を降ろすと同時に発射されたその剣は蛇の形をしたオーラを纏いながらノイズの身体に吸い込まれるように飛んでいき
ドーーンッ
ノイズもろとも爆散しました
クリス「...っし!」
翠「やりました!やりましたねクリスさんっ!」
・・・
弦十郎「見事な連携だったな、翠くん、クリスくん」
翠「どうもです」
クリス「...ん」
ししょーのおかげで多少予定とは違いましたが、とにかく連携訓練は成功ですね
どうする?安価下
クリス「ま、お疲れ」
翠「はい、クリスさんもありがとうございまし...」
あれ...?力が...
ぽふっ
クリス「お、おい!大丈夫か!?」
弦十郎「翠くん!?」
疲労のせいか力が抜けクリスさんの方によろめき、もたれかかってしまいました
翠「す、すみません...ちょっと疲れちゃったみたいで...」
クリス「病み上がりで訓練なんかするからだ。しばらくはやめとけ」
弦十郎「いくら回復が早いとはいえ全快ではないからな。ずっと寝ていろとは言わないが、後でしっかり休んでおいたほうがいいだろう」
翠「...はい」
訓練の間離れていた蛇達も寄ってきて頷いてました
・・・
クリスさんやししょーと別れ、身体に絡みついてくる蛇達と一緒に廊下をぶらついていると、ある部屋が見えてきました
翠「...いつまでも逃げてるわけにはいきませんよね」
凜音ちゃん...
コンマ下1
奇数 凜音ちゃんいる
偶数 凜音ちゃんいない
ゾロ目 誰かお見舞いに来てる
誰がいる?安価下2
(コンマ下1がゾロ目の場合のみ採用)
ドアに手を伸ばし...引っ込め...
躊躇するゆえに何度かそれを繰り返してしまいますが、逃げないと決めたばかりです
翠「すぅ...はぁ...」
深呼吸して意を決し、軽くノックしてからドアを開けます
凜音ちゃんどんな様子?安価下
ガラッ
凜音「ぅ...ひっく...」
部屋に入った私の視界に入ってきたのは、ベッドの上で身体を震わせて泣いている凜音ちゃんの姿でした
翠「凜音ちゃん!?どうしたんですか!?」
どんな顔をして会えばいいのかわからなかった私ですが、涙を流す凜音ちゃんを見てそれどころではなくなり駆け寄ります
凜音「うっ...うぅっ...」
どうする?安価下
やさしく背中をさすってどこか痛むのか聞いたり
凜音ちゃんの手を握り、もう片方の手で背中をさすります
決して傷付けないように、痛くしないように力加減に気をつけながら
翠「何があったんですか?どこが痛いんですか?」
凜音「うぅっ...ひっく...」
泣きながらも、凜音ちゃんは何かを言おうとしていました
聞き逃さないように耳を傾けると
泣いてる理由安価下
・・・
翠「落ち着きましたか?」
凜音「ごめんなさい...えっと...蒼井さん」
翠「っ...いえ」
どうにか泣き止んだ凜音ちゃん
記憶がないせいでどう接していいのかわからないようで、以前のよく人見知りしていた私のようになってしまっていました
私は『蒼井さん』と呼ばれたことに少し悲しさと寂しさを覚えてしまいます
それでもそれは私の勝手なので今は置いておきましょう
翠「それで、何があったんですか?まさか記憶のことで何か?」
凜音「えっと...その...記憶のことは...特別に他所から来たカエルさんみたいな顔のお医者さんに、もう戻らないだろうって...」
翠「っ!そんな...」
そんなこと...あっていいはずがありません!
そんな記憶破壊が治せないところまでそっくりな冥土帰しみたいなヤブ医者っ...いいえ、その人に落ち度はないのでしょう
何もかも私のせいなんですから
凜音「...」
悲しそうな、しかしどこか仕方がないと苦笑いのような顔をして俯く凜音ちゃんに、私は何て声をかければ...
翠「...きっと」
凜音「...え?」
翠「きっと方法はあります、だから泣かないでください!いつものように笑ってください!」
そう言って両手を凜音ちゃんの顔のほっぺに添えてあげさせようとすると
凜音「痛っ!」
急に顔を歪めました
そしてその声に思わず手を退けると、凜音ちゃんはほっぺを押さえてまた少し涙を浮かべ...
...さっきほっぺ触った時に僅かに違和感があったような
翠「...凜音ちゃん?歯を見せてくれませんか?」
凜音「っ!!!」
ビクッとしながら目を逸らそうとする凜音ちゃんのほっぺを凜音ちゃんの手の上から素早く突っつきます
凜音「~!!!」
声にならない叫び
これはもしや
しばらく待つと、ようやく喋れるようになったようで、話し始めました
凜音「実は...虫歯になったんだけど、歯医者さんが怖くて行けなくて...でも歯は痛いし、どうすれば良いのか分からなくて、それで...」
翠「...まさか泣いてた理由そっちですか?」
凜音ちゃんは少し赤くなりながら首肯しました
...うん、なんだか凜音ちゃんらしいといえばらしいような気がしなくもないです
どうする?安価下
アスクレピオスの杖のかけらは使えるかな
加工機材が持ち帰ったものにあったならギアにして使ってみたい
翠「...うん、とりあえず歯医者さん行きましょうか」
涙目で全力で首を横に振る凜音ちゃん
これは無理矢理引きずってでも連れて行った方がいいですかね
ガラッ
友里「気分はどう...って翠ちゃん、来てたの?」
翠「あ、友里さん」
友里「...っていうかその身体に絡みついてるの、何?」
凜音「...きゃあっ!?」
友里さんが指差した蛇達
それに今気付いたのか凜音ちゃんが悲鳴を上げますが、私が凜音ちゃんの腕を掴んでいるので逃げられません
翠「ペット的な?それより友里さんも手伝ってください!このままだと凜音ちゃんの虫歯が進行します!」
友里「虫歯!?」
・・・
友里さんにお願いして凜音ちゃんをお医者さんに連れていってもらうことになりました
意外な抵抗でかなりびっくりしましたけど
翠「これも記憶喪失の影響...記憶なくす前の凜音ちゃんでも歯医者さん嫌いな気がします」
何はともあれ虫歯云々は置いておきましょう
わざわざ二課が他所から医者を呼んだということはそれだけ優秀な医者ということ
それでも治せないと言われたのなら...
翠「...今日取りに行った甲斐があったかもしれません」
・・・
弦十郎「ん?翠くんか。もうふらついたりしないか?」
翠「はい、ご心配おかけしました」
弦十郎「気にするな。それで、俺に何か用か?」
翠「...今日うちから持ってきた聖遺物って、どうなるんですか?」
弦十郎「...普通なら所持者の同意の上で保管、研究だな」
翠「...」
弦十郎「...だが、所持者である君の両親がいない以上、今は親族である君のものだ、君が同意しなければ、君自身で管理することになる」
翠「!」
何かを察したのか、ししょーはそんなことを言ってきました
おそらく立場上はどんな手を使ってでも管理権を手にしなければならないはずです
まして相手は中学生、そんなことはたとえルール上正しくとも言わない方がいいはず
弦十郎「研究の協力要請は、させてもらうかもしれんがな。こんなこともあろうかとまだ研究班にはまわしていない、どうする?」
翠「...一旦、返してもらえると助かります」
弦十郎「わかった。だが、何かまた無茶なことに使おうとしたら黙っているわけにはいかないぞ!」
翠「はい!」
コンマ下
奇数 加工機材揃ってる
偶数 加工機材揃ってない
翠「出来れば機材も...あと了子さんが以前使ってた機材って借りれますか?」
弦十郎「構わないが...何を?」
翠「ちょっとやりたいことがありまして」
前にフィーネさんから聞いた方法でギア加工やってみましょう
どれを加工する?安価下
1 フォーク
2 ミョルニル
3 アスクレピオスの杖
4 仏の御石の鉢・蓬莱の玉の枝・火鼠の皮衣・龍の首に珠・燕の産んだ子安貝
5 名称不明
(複数個、また、全部でも構いません)
(4に関しては五つ一気に加工することになりますが、それぞれ完全聖遺物なのでもったいないのと、加工しても不死の薬の場所を指す効果がちゃんと機能するかわかりません)
・・・
フィーネさん...了子さんが以前使っていたという機材と私の家から持ってきた機材を並べ、手順を思い出しながら加工していきます
マイクユニットの構造が見た目に反して複雑で、かなり難しいです...
とにかく今はアスクレピオスの杖と名称不明の聖遺物をギアにすることにしましょう
完全聖遺物はもったいないですし機能が失われないとも限りません
っていうかギアにしたら五つ同時展開とか出来ないと発動しないとかになりそうですし
それにミョルニルは急を要していません
フォークは...ちょっと手が滑ったりしたら終わるのでやめておきます
・・・
翠「で...出来ましたっ!」
私の目の前には作りたてホヤホヤのシンフォギアが二つ
どうする?安価下
1 試しに纏えるか歌ってみる
2 名称不明は持っておいて、アスクレピオスは後で凜音ちゃんにお守りとしてプレゼント
3 その他(記述)
翠「完成したのはいいんですが...やっぱり使ってみないと今後に繋がりませんよね」
同時展開はダメでも複数の聖遺物を使い分けるのは問題ないはずです
現にマリアさんのようなダブルコントラクトもいますし
まぁ適合出来なかったらそれまでなんですけど
・・・
翠「というわけでししょー、訓練するわけではないのですが、もう一回トレーニングルーム貸してください!」
弦十郎「もちろん構わんが...作ったのか!?ギアを!?」
翠「前にフィーネさんにやり方聞いてたので...」
ま、まぁ流石にそれ以上のことは出来ませんけどね
ダインスレイフを埋め込むとかはエルフナインちゃんに任せます
・・・
で、トレーニングルームに来ました
翠「聖詠どうすれば...っていうか名称不明のこれに至ってはもう名前すら歌えないんですが...」
アスクレピオスの聖詠最初の単語安価下1
(何かしらの単語の後に『Asclepius tron』と続きます)
(英単語なのか造語なのかよくわかってないところもあるので、『◯◯という単語の◯語(どこの国の言語か)』という書き方でも構いません)
名称不明どうする?安価下2
(やっぱり聖詠するしかない!という場合は後に聖詠を安価で決めます)
翠「...決めました。アスクレピオスの効果は治癒、なので全能の癒し...『Healing almighty Asclepius tron』としましょう」
かっこいいのが出来たと思います!
そもそも虹色のフリューゲルの音楽に私が使っているような聖詠は含まれてませんし、転生者故か胸に浮かんでくるわけでもないので、こういうのはノリで考えた方がいいですよね!
翠「次にこれは...流石にピンキーデーモンとかは残念過ぎますが、何か名前を付けてみましょうか」
名前といえば今部屋の外で待ってくれている蛇達に名前ってあるんですかね
名称不明の聖遺物の名前安価下
(複数候補が上がるようなら後に多数決になります)
1...エミュレーター
2...アドバンスドトレース
3...イミテーター
安価下1~5で多数決
(レスに1~3のどれかの番号を書いてください)
同数なのでコンマ神に委ねます
コンマ下
奇数 エミュレーター
偶数 イミテーター
『名称不明』は『イミテーター』に決定しました
***
・・・
他の聖遺物やノイズの能力を模倣出来る規格外の聖遺物
翠「模倣...うん、決めました」
今ここに名付けます
翠「『イミテーター』...それがあなたの名前です」
・・・
さて、名付けたはいいんですが次は聖詠も作らないとですね
イミテーターの聖詠最初の単語安価下
(何かしらの単語の後に『Imitator tron』と続きます)
(英単語なのか造語なのかよくわかってないところもあるので、『◯◯という単語の◯語(どこの国の言語か)』という書き方でも構いません)
翠「相手の能力を模倣する...さしずめ能力泥棒...『Stealer Imitator tron』なんてどうでしょう!」
かっこいい響きになりました!
「痛みは一瞬だ」とか言った方がいいでしょうか
ギアの効果的には「ちょっとくすぐったいぞ」の方ですが
はいそこ、スティールに反応しない
あくまでスティーラーですから!誰のパンツも盗みませんから!
・・・
何はともあれ、これで心置きなく歌えます
...ここまで頑張って将来黒歴史の1ページに刻まれそうなこと考えまくったのに起動出来ないとかだったら泣きますね
翠「と、とにかくアスクレピオスから!」
『Healing almighty Asclepius tron』
変身出来た?コンマ下1
ゾロ目 出来なかった!
ゾロ目以外 出来た!
アスクレピオスのイメージカラー安価下2
(コンマ下1がゾロ目以外の場合のみ採用)
アスクレピオス変身後の見た目安価下3
(コンマ下1がゾロ目以外の場合のみ採用)
エメラルドグリーンの光に包まれ、各所に装甲が装備されます
全身角張った直線的なフォルムで覆われ、ヘッドギアはナースキャップ型
そして十字マークが刻まれました
手元から現れた棒は背丈ほどまで伸び、1匹の蛇が巻き付いたような装飾が
翠「おぉ...出来ました!」
全体的にエメラルドグリーン色のメカメカしいナース服...ヒーラーっぽい感じですね
翠「この格好...動きやすさも考えるとどちらかというと遠距離や後方支援向きって感じでしょうか」
・・・
さて、ししょーに戦闘訓練はしないと言ってしまったので一旦変身解除して次に行きましょう
「Stealer Imitator tron」
変身出来た?コンマ下1
ゾロ目 出来なかった!
ゾロ目以外 出来た!
イミテーターのイメージカラー安価下2
(コンマ下1がゾロ目以外の場合のみ採用)
イミテーター変身後の見た目安価下3
(コンマ下1がゾロ目以外の場合のみ採用)
赤と黒、それぞれの色の光と闇が交錯し、全身もまた同じように鮮やかな赤と純色な黒の装甲が装備されました
ゴツくなく洗練された比較的流線型のフォルムで、各所に回路のような模様を描くように絶えず光が走っています
そしてゴーグル型のスキャナーがヘッドギアとして装着され、色々ロックオンとか計測とかしてるのでどうやらこれで目の前のものを任意に解析することが出来るようです
未来的な見た目...というか魔力回路が走ってる某アーチャーがVR付けてるって感じです
私は女の子ですが褐色ではないのでイリアーチャー的な?
あ、すみませんイリヤちゃんファンのみなさん石投げないでください調子に乗りました
翠「こっちも無事変身出来ました...特に武器らしい武器は出て来てませんが、これも相手の武器を模倣したり出来るんでしょうか」
まぁ出来ますよね、っていうか出来なかったら聖遺物模倣って何を模倣してるのかわかりませんし
にしてもこれで少なくともトリプルコンタクトになったんですよね...
・・・
変身を解除し蛇達を迎え、ししょーにお礼を言ってから廊下に出ました
二つもギアを作ってさらに起動させたので流石に驚かれましたよ
アスクレピオスの能力を使えばもしかしたら凜音ちゃんの記憶も...とは思ってますが、まだ歯医者さんから戻って来てないようです
どうする?安価下
そのうち帰ってくるでしょうし、凜音ちゃんの部屋の前で待っていましょう
その間することないですね...あ、そうです!
翠《どこまでも無限に、減り続ける胃袋ッ!焼~肉~を食べた~いの~!》
フィーネ《急に歌うなっ!!》
急に歌うのがシンフォギアでしょう
翠《そんなことより》
フィーネ《そんなこと!?》
翠《私無事に一人でシンフォギア完成作れましたよ!二個も!》
フィーネ《何!?お前がか!?》
驚いてばかりですねフィーネさん
フィーネ《まさか本当に理解していたとは...理科の成績も平均だったはずだが》
翠《すみません何でそれ知ってるんですか》
フィーネ《保護者不在のお前を二課で保護する際に誰が保護者として学校に話をつけたと思っている》
翠《あぁ、なるほど》
今はどうなってるんでしょう...女神様が保護者立候補してそうですね
フィーネ《まぁお前の歳で習う程度の勉学が如何に出来ていようと普通は無理なはずだが...少し侮っていたようだな》
翠《フィーネさんの教え方がうまいからですよ~》
・・・
そんな風に自慢したり褒めてもらったりして念話を終わらせると、丁度この部屋に向かって歩いてくる夢姫ちゃんの姿が見えました
夢姫「あら?翠さん?もしかしてお見舞いに?...っていうかその蛇さん達は一体...」
翠「この子達はペットと言いますか...まぁそれは置いておいて、お見舞いはさっきしたんですけど、すぐにそれどころではなくなって...凜音ちゃんが」
夢姫「凜音さんがどうかしたんですの!?」
焦り始める夢姫ちゃん
そりゃそうです
逆の立場なら私もそうなります
翠「虫歯になったのに歯医者さんが怖いと...なので無理矢理友里さんに連れていってもらいました。今は帰ってくるのを待っているところです」
夢姫「...虫歯?」
何ともいえない表情で聞き返す夢姫ちゃん
そりゃそうです
逆の立場なら私もそうなります
友里「あら、翠ちゃん夢姫ちゃん、もしかして凜音ちゃんの帰りを待ってた?」
噂をすれば何とやら
夢姫ちゃんの向こうから友里さんと凜音ちゃんがやってきました
ほっぺを押さえる凜音ちゃんはもしかしたらもう今日ドリルまでやったのかもしれません
フッ素云々で済んだようには見えませんね
・・・
で、凜音ちゃんの部屋に今三人で座ってます
凜音ちゃんはさっき歩いていたのを見たときにもしやと思いましたが、どうやら日常生活が送れる最低限程度には動けるようにまで回復しているみたいです
リハビリの成果と言えるでしょう
翠「...あ、そういえば...お二人共、これに触ってみてもらえませんか?」
取り出したのはついさっき作ったばかりの二つのギア
以前アメノムラクモに関しては凜音ちゃんも夢姫ちゃんも触っても何もありませんでしたが、もしかしたら...
夢姫「これ...シンフォギアですの?」
凜音「しん...何ですか?」
凜音ちゃんコンマ下1
奇数 歌が浮かんでくる
偶数 歌なんか浮かんでこない
夢姫ちゃんコンマ下2
奇数 歌が浮かんでくる
偶数 歌なんか浮かんでこない
どっちのギアを触ったとき?安価下3
(コンマ下1が奇数だった場合は凜音ちゃんが歌が浮かんだのがアスクレピオスとイミテーターのどちらなのか、あるいはどっちもかを書いてください)
(コンマ下2が奇数だった場合は夢姫ちゃんが歌が浮かんだのがアスクレピオスとイミテーターのどちらなのか、あるいはどっちもかを書いてください)
(コンマ下1と2が両方奇数だった場合、別々(例...凜音ちゃんはアスクレピオス、夢姫ちゃんはイミテーター)でも同じ(例...凜音ちゃんも夢姫ちゃんもアスクレピオス)でも二人共二つとも(凜音ちゃんも夢姫ちゃんも両方)でも構わないのでどれかの組み合わせを書いてください)
(コンマ下1と2が両方偶数だった場合は採用されません)
翠「...どうですか?胸の中に歌とか浮かんできたり」
夢姫「...いいえ、浮かんできませんわ、どっちも」
少し悲しげに首を横に振る夢姫ちゃん
それに対して凜音ちゃんは
凜音「私...こっちを触ったときに何か...浮かんできました」
翠「本当ですか!」
凜音ちゃんが指差したのはイミテーター
『私』の両親の作り出した聖遺物
凜音「ただ...」
翠「...?」
凜音「あの、すみません、まだ治療してもらった歯が...あまり響くものは...」
翠「あぁ~...はい、すぐに歌ってくれとは言いません」
やはりもっと早く歯医者さんに送り込むべきでしたか
夢姫「それで翠さん、これって一体?もしかして...」
そこまで言うと耳元に近付き小さな声で夢姫ちゃんは
夢姫「歌が浮かんだ凜音さんは、これから戦うことになるんですの?」
不安げな顔で聞いてきました
どう答える?安価下
(OTONAに勝手に奏者を増やすというこの)
***
すみません許してください何でもしますから!!!
そして書き直します!!!
***
翠「...どうですか?胸の中に歌とか浮かんできたり」
凜音「...いえ特に...」
首を横に振る凜音ちゃん
対する夢姫ちゃんは
夢姫「わたくしは...こっちを触ったときに何か...浮かんできましたわ」
翠「本当ですか!」
夢姫ちゃんが指差したのはイミテーター
『私』の両親の作り出した聖遺物
凜音「それで蒼井さん、これって一体...?」
夢姫「歌が浮かんだわたくしは、これから翠さん達と一緒に戦うことになるんですの?」
夢姫ちゃんも気になったのか聞いてきました
翠「えっと、一応(『私』の)両親の形見なので...私がアメリカから戻るまで二人で預かっていてください。私だと思って...それに、それが使えるのなら夢姫ちゃんの護身用の御守りにもなると思いますし、何かあったら私の代わりに凜音ちゃんやみなさんを守ってあげてくれませんか?」
夢姫「それじゃあそれまでは?」
どう答える?安価下
(忘れている方もいるかもしれませんが渡米まで1クールあります)
翠「そうですね...まぁ私の愛が詰まったプレゼントってことで...」
夢姫「愛っ!///」
凜音「あ、愛って...この二人はそういう関係なのかな...///」
すぐに使うこともないでしょうし...
何故そこで愛かってこういうときは大体愛でしょう
翠「あ、でもそれの危険性とかも知ってますもんね...やっぱり渡米するまではまだ私が持っておきますよ。その方が夢姫ちゃんにも余計な心配かけなくて済みますよね!」
もし間違って変身してしまったらと思うときっと不安になってしまいます
そんなことになるために触ってもらったわけじゃないですからね
私はギアを両方ポケットにしまいました
夢姫「あっ...うぅ...」
凜音「えっと...ど、どんまいですよ。歌代さん」
どうする?安価下
(XDで神獣鏡がやっと出そうになってテンションがあがっております)
凜音「...あれ?そ、そういえば...蒼井さんの身体に絡みついてた蛇さん達の数...減ってませんか?」
翠「えっ?」
ちょっと集合
ひーふーみーよー...あれ!?後もう4匹は!?
翼「きゃあぁっ!!!」
翠「っ!?今の悲鳴は!?」
夢姫「と、とにかく行きましょう!」
凜音「えっ、わ、私も!?」
・・・
悲鳴を聞き廊下に出ると、涙目で全力疾走する翼さんとそれをものすごい速さで追う4匹の蛇達が
翼「何故追いかけてくる!やめろっ!やめっ!やめて!わ、私は何もしないから!誰か助けて!奏!カナデェェェェェ!!!」
...何なんでしょうこの光景
翠「...うん、部屋に戻りますか」
夢姫「いやいやいや」
仕方がないので蛇達に声をかけました
おーいとしか言ってないのですが、すぐに私の方に這いよってきてくれます
翠「ダメですよ?こんな人通りが多い廊下で人を追いかけたりしては。翼さんと仲良くなりたいというのなら翼さんの部屋なりなんなり、密室とか他の人に迷惑がかからないところにしないと」
翼「待ってそうじゃないわ!密室とかやめてちょうだい!」
サキモリッシュ忘れてますよ翼さん
ちなみに翼さんに「私のアメノムラクモのときの大蛇は平気でしたよね?」って聞いたら「そもそも私はその蛇達のことだって怖がっていない。ただ驚いただけだ」と言うので素早く後ろに回って1匹服の中に潜らせたら翼さんが発狂し泣き叫びながら奏さんの名前を連呼する事件が起き、蛇を回収した後しばらく経ってグーでげんこつもらいました
翠「痛いです...」
夢姫「自業自得ですわよ、翠さん」
凜音「そういうのは...やめた方がいいと...思います...よ?」
翠「少しこの子達が可哀想に思えてしまったんですよ。だから私は悪くありません」
夢姫「その理屈はおかしいですわ」
解せません
・・・
で、凜音ちゃんの部屋に戻ってきました
翠「そうそう、さっき言い忘れたんですが、こっちのアスクレピオスのギアは生物に対して癒しの効果、つまり治癒の効果があるんです...ししょー達...ここの大人の人達の許可が降りたらですけど、凜音ちゃん、虫歯が治るか試してみる気はありますか?」
凜音「えっ?」
記憶をなくしたためいまいちシンフォギアについてよくわかっていないようで、困惑しています
すると夢姫ちゃんが耳元に近付き
夢姫「それってもしかして...本当は凜音さんの記憶を治すために?」
翠「はい、でも怪我や病気はともかく記憶が治るかはまだわかりませんが」
夢姫「そうですか...」
夢姫ちゃんとそんな話をしていると、考え込むような形だった凜音ちゃんが顔をあげました
凜音ちゃんコンマ下
奇数 怖いから遠慮しておく(もし今後アスクレピオスで記憶を治そうとするなら無理矢理か寝てる間です)
偶数 歯の痛みに耐えられそうにないのでお願いします
凜音「あの...よければ是非...歯の痛みに耐えられそうにないので...」
夢姫「...これは前から結構歯磨きをサボってた可能性がありますわね」
ですね
さて、今日何度目かわからないししょーに会いに行きますか
・・・
弦十郎「なるほど...聖遺物で歯の治療」
翠「いずれ記憶喪失の方もどうにか出来ないかって」
弦十郎「ふむ...」
コンマ下
奇数 流石にいきなり人間相手は何か起こったときに大変、ししょーが自ら自身に傷を付け、それを治せるか先に実験
偶数 やってみよう
弦十郎「治癒の効果とはいえ、いきなり一般人相手にというのは許可出来んな。もしもということがある」
翠「ですよね...」
でもそうなると虫歯はともかく記憶も...だからってこっそりやって何かあったらそれこそ...
弦十郎「で、だ。かと言って動物実験ならいいかと言えばそうでもない。我々の立場上強く志願すれば許可が下りるかもしれんが、了子くんがいない今そういった実験の責任者がいない。それに俺達も動物だからどうなってもいいなんて思えんしな」
翠「はい」
弦十郎「よって、我々でのみ行うにあたって責任が取れて許可も降りやすい人物が適任だ」
翠「...えっと?」
弦十郎「身内で同意があればならばどうとでも出来るということだ。つまり...俺だ!!」
ししょーは立ち上がって自分の胸を叩きました
翠「ししょーで実験!?」
弦十郎「そうだ。俺の傷を問題なく治せるようなら凜音くんの虫歯治療、ひいては記憶喪失の対応も我々の独断で許可を出せる」
どうなるかもわからないというのに...しかも私に裏切られたことだってあるのに、自ら実験台になろうだなんて...ししょーはどこまでもすごい人です
翠「...でもししょーってどうやったら傷が付くんですか?それこそ聖遺物とか使わないと擦りもしなさそうですけど」
弦十郎「俺だって無抵抗になれば普通に斬れるし傷も付くんだが...」
翠「いやいやいや、多分身動き取れなくしてミサイル撃ち込まれても無傷でしょう。私だって絶唱使ってやっと隙を作らせられたんですよ?」
弦十郎「多少頑丈なだけだ」
どうやって傷付ける?安価下
(ナイフ?あたった瞬間刃が折れます)
弦十郎「だが、そうだな...ふむ、丁度いいか」
・・・
響「師匠、緊急の用件って何ですか?」
翼「蒼井、蛇達はちゃんと8匹ともお前にくっついているだろうな?」
クリス「ノイズが出たってわけでもなさそうだな」
本日三度目のシミュレーション付きトレーニングルーム
そこで私とししょーは奏者三人を呼びました
その理由とは
弦十郎「今からお前達奏者四人には、ここで訓練を受けてもらう。クリスくんはさっきも自主訓練をしていて申し訳ないが、そこは連続でノイズが現れた時の練習とでも思ってくれ」
と、いうわけです
翼「なぜ急に?」
響「何か理由があるんですか?」
弦十郎「詳しいことは訓練の後だ、だがこれは今後のためにも必要な訓練になるはずだぞ」
クリス「ふぅん...で、レベルは?さっきのキツいやつか?」
弦十郎「それは始めてからのお楽しみだ」
・・・
響「翠ちゃんは何か知ってるの?」
翠「まぁ...」
翼「立花、蒼井、すでに訓練は始まっている、集中しろ」
ギアを纏った私達はトレーニングルームの仮想現実で敵が来るのを今か今かと待ち構えていました
私はその『敵』が何なのか知ってますが、どうしてこうなったんでしょう
クリス「敵っつってもどうせノイズには変わりねぇだろ?ならさっさと終わらせようぜ」
響「ただの訓練ならわざわざ急に呼び出したりしないだろうし...連携技とかかな?」
クリス「あたしと翠はその連携技の自主訓練さっきやったばっかだけどな」
響「えっ何それズルい!」
翠「あはは...」
何も知らないみなさんはいいですね
私は...まぁ私が凜音ちゃんの虫歯治療のことを言い出したからなんですけど、この後の展開を考えると胃が痛くなってきました
弦十郎「さて、準備は出来ているか?」
響「師匠?何で中に...え?」
クリス「...おい」
トレーニングルームに入ってきたししょーを見て何となく察したようですね
そうです、今日の敵は
弦十郎「今回は特別に、俺が訓練をつけてやる」
ししょーその人です
もうやだこのOTONA、です
響「...私ちょっと遺書書いてきますね」
クリス「奇遇だな、あたしも丁度そうしようと思ってた」
翠「私はみなさんが来る前にスマホのメモ帳に残しておきました」
響「あ、それいいね」
翼「集中しろ三人共!」
いやだって...ししょー相手とかもう次はないですよ?
・・・
響「と、とにかく最速で最短でまっすぐに一直線に!」
クリス「ばか早まんな!」
響「うおぉぉぉっ!!」
弦十郎「ほいっ」
原作でネフシュタンクリスさんにぶっ放した腹パンをししょーに繰り出した響さん
しかしそのパンチはししょーに届くことはなく、腕を掴まれて放り投げられました
響さんよく飛びますね...
弦十郎「諸事情により俺の身体に傷を付けられるまでこの訓練は終わらん!」
翠「ししょー、無抵抗にしてもらえればこの後の予定もスムーズに行くんですが」
弦十郎「鍛えられて実験も出来る、一石二鳥だろう?」
ごめんなさい凜音ちゃん、もう少し歯の痛みに耐えていてください
翼「はぁっ!」
何度も斬りかかる翼さんを最低限の動きで避けたししょーはそのまま指二本で白刃取り
翼「お見事」
翠「言ってる場合ですか!」
《逆巻ク大蛇》
急いで空間を一太刀して呼び出した大蛇に翼さんを咥えさせてこっちに戻ってこさせます
あのままだと多分ししょーにダウンさせられましたよ!
何が「お見事」ですか!
翼「うおっ!?」
弦十郎「む」
翠「白刃取られたらさっさと剣手放してくださいよ!」
クリス「喋んの後だ!こっからどうする!」
翠「とにかく一旦空に!」
翼さんとクリスさんを抱えて飛び、大蛇と力比べをしているししょーから距離を取ります
翠「クリスさん、ミサイルの火貸してください、ダブル大蛇でいきます」
クリス「あれか」
ししょー達から少し離れたところで二人を下ろし、クリスさんが肩に装着したミサイルの炎に剣を近付け纏わせました
翠「せやっ!!」
『炎大蛇の顎』
翼「これは...」
翠「名付けてウロボロス作戦です!」
炎の大蛇はししょーのもとへ行き、もう1匹の大蛇が離れた瞬間ししょーをその身に包み焼き尽くそうとしました
が
弦十郎「はっ!」
パンッ!
ししょーがその前に合掌したことで発生した風圧で炎の大蛇が掻き消されました
クリス「おいさっそく消されてんぞ!」
翼「炎の形の維持か...だがまだその技術も荒削りのようだな、あんなに脆い作りでは私でも消せるだろう」
クリス「風鳴家どうなってんだよ...」
翠「さっきやってみたら出来ただけなので維持とか脆いとか言われても...」
クリス「とにかくウロボロスの片方はまだ生きてんだ、竜に翼をなんたらってやつやるぞ!」
翼「今度こそ!」
クリスさんがミサイルを放つと同時にそのミサイルに翼さんが乗り、途中でそこからジャンプしました
一方ミサイルは大蛇のもとへ
『天翔ル大蛇-MEGA DETH SERPENT』
『天ノ逆鱗』
弦十郎「させん!よっほっ...はぁっ!!」
翠クリス「「あ」」
大蛇に届く前にししょーに回り込まれミサイルを掴んでこっちに向けて投げられ、『天翔ル大蛇-MEGA DETH SERPENT』発動阻止されるどころか今目の前にミサイルが飛んできてます
弦十郎「むっ!はあぁぁっ...はぁっ!!」
ドゴッ!
翼「うわっ!」
そして翼さんの方を気にする暇なく今ミサイルから逃げてますが、あの音と悲鳴からして『天ノ逆鱗』もダメだったんでしょう
クリス「ちっくしょう...いっけぇ!!」
『BILLION MAIDEN』
急に方向転換したクリスさんは腰にガトリング砲を装着しミサイルに向けて撃ちまくりました
ドーンッ
ドーンッ
ドーンッ
ミサイルと弾はぶつかり合い、相殺されて爆発しました
翠「煙幕...!」
ならすぐにでもこの間に打開策を!
きっと今はミサイル装着し損ねた大蛇がししょーの相手をしてくれているでしょうが長くは持たないはずです
翠「こうなったらやけっぱち!」
翼さんの『蒼ノ一閃』のように天叢雲剣を巨大化させて構え、煙幕から飛び出してししょーに上から斬りかかり...
弦十郎「そんな急拵えの軟い刃では斬れんぞ!」
翠「E=mg二乗!威力は速度と質量!」
ししょーの真上に来たところでその刃を羽衣で包み巨大なハンマーにして
翠「爆裂ハンマー投げっ!!」
落下エネルギーを利用し、即席ハンマーを叩きつけました
ドーンッ!!!
砂煙が上がり、私は衝撃で思わず手を離してし、地面に足がつくのと同時によろけてしまいます
響「よっと」
翠「っとと...あ、響さん」
響「大丈夫?」
支えてもらってなんですが、響さんの方がボロボロです
クリス「やったのか?」
翼「やったか!」
翠「わお、フラグ建てまくりですねお二人とも」
これはやれてないですね
弦十郎「...ふぅ、この程度、発勁でかき消せて当然だな」
ほらやっぱり
もうこうなったらアレしか...
絶唱誰がやっちゃう?安価下
翠「せめて掠らせてください!」
大蛇は私が言ったことを理解したのか、ししょーに向けて目からビームを連射しました
弦十郎「むっ!いかに石化と言えども直線ならば!」
そしてそれをことごとく避けるししょー
なんであの人まだ人類やってるんでしょうか
翠「そのままビーム続けてください!クリスさん、やるんですか?」
クリス「でねぇと勝てねぇ。ったく、あたしのこれは安くねぇってのによ!」
翠「付き合いますよ」
翼「まさか...それはダメだ!」
何をしようとしているのか気付いたのか翼さんは止めようとします
響さんも焦っているように見えて冷静になってしまったのか目のハイライトが
翠「待ってください翼さん、大丈夫です...響さんっ!!」
響「っ!」
翠「これはもしかしたらの話です。もしかしたら...貴女なら、私たちが受けるバックファイアを軽減出来るかもしれません」
響「...え?」
翠「無理かもしれませんが、可能性はあります。ただ、響さんにもかなり負担はかかってしまいます。それを理解した上で...手を、貸してくれませんか」
響さんの「他者と手を繋ぎ合う」特性はこの世界でも同じはず
ならばS2CAに近いそれぞれの奏者のバックファイア抑制もきっと
響「...わかった」
翼「立花!」
響「いいんです...やるよ、翠ちゃん、せっかく...ようやく翠ちゃんが私を頼ってくれて、言ってくれた我儘だから」
翠「...ありがとうございます」
・・・
私とクリスさんはそれぞれ響さんと手を繋ぎました
クリスさんは渋々でしたが、私が勝算はあると言ったところどうにか折れてくれました
後は...
翠「...翼さんも、手を貸してくれませんか?」
そう言って私は手を差し伸べました
これははっきり言って最低の無理強いです
死ぬかもしれない大技を一緒にやってくれなんて、心中してくれと言ってるようなものです
それでも、確実にししょーを倒すには...そして響さんの潜在能力をみんなに理解してもらうには、一人でも多くの協力者が必要です
翼「...仕方がないな、後輩が三人も腹を括ったのだ。ならばそれを止めるというのも無粋...いいだろう、共に司令を倒そう」
翼さんは呆れたような顔をした後、私の手を取りました
クリス「行けんのか?」
翠「はい!」
翼「必ず生きて帰るぞ」
響「これが私達の、絶唱だ!!!」
「「「「atrandis babel ziggurat edenal...Emustolronzen fine el baral zizzl...」」」」
コンマ下
奇数 絶唱阻止される
偶数 会心の一発!
ゾロ目 そんなものししょーに通用するものか
(これはあくまで訓練です)
紡がれるその歌声は
奏者四人の四重奏-カルテット-
「「「「atrandis babel ziggurat edenal...Emustolronzen fine el baral zizzl...」」」」
力が身体から溢れ出し、今にも爆発しそうです
翠「っ!響さん!!」
そしてその力が響さんの方に移動していくのが感じられました
恐らく翼さんクリスさんも
響「ぐうぅ...ううぅ...!」
私達を中心として虹色の光が広がり、周りを吹き飛ばしていきます
クリス「ぐっ...こいつは...!?」
翠「奏者四人の絶唱を響さんが調律し、一つのハーモニーと化す...うぅ...『手を繋ぎ合うこと』こそが響さんのアームドギアの特性とするなら、これは響さんにしか出来ません...」
翼「だがその負荷は立花一人に集中するというわけか...踏ん張れ、立花っ!!」
周りの空間の虹色の光は再び集まり響さんの身体を包み、ガングニールのロックが限定解除されていきました
弦十郎「なっ...」
大蛇を避けたり押さえたりでこちらに目を向けていなかったししょーはようやくそれに気づき目を見開きます
その姿はまるでスター状態
四人分のフォニックゲインが響さんに集約しています
翠「今です!」
響「ふっ!」
両腕のナックルを合わせ右手に装着し、より大きなナックルとなり回転し出しました
響「はあああぁぁぁっ!!!!!」
そして響さんはししょーに向かってブースターエンジン全開!
私達もその背に向けて声援を
翠「最速でっ!!」
翼「最短でっ!!」
クリス「まっすぐにっ!!」
響「一直線にいいいぃぃぃぃぃ!!!!!」
弦十郎「なぁぁぁっ!!」
響さんの拳は見事ししょーを捉え、虹色の竜巻が発生しました
その余波に私達も吹き飛ばされ、いつの間にかシミュレーションが消えていたトレーニングルームの壁に叩きつけられます
翠「...威力、強過ぎ...です」
そしてようやく風が収まりました
そこにいたのは
弦十郎「...ふぅ...ん?擦り傷か...合格だ」
シャツが破けとび、マッチョな上半身が露わになったししょーと、その近くでのびてる響さんでした
・・・
今現在正座させられてます
っていうか怒られてます
理由は二つ
無事でいる保障もないのに絶唱を使ったこと
トレーニングルームを大破させたこと
友里「ただでさえ司令が使うだけでヒヤヒヤするのに、それと絶唱なんてぶつけ合ったらこうなるのはわかるでしょう!?下手したらこの仮本部ごと吹き飛んでてもおかしくないんですよ!?」
翠響翼クリス「「「「はい...」」」」
友里「司令もです!やるならしっかり止めてください!翠ちゃんが聞いていた了子さんの考察が当たっていたから今こうして四人共バックファイアを抑制出来てますが、これで誰か一人でも命を落としたらどうするつもりですか!」
弦十郎「すまん...」
奏者四人と司令を正座させるオペレーター
今日も二課は平和です
・・・
翠「ま、まぁ色々ありましたが、これで実験が出来ますね」
弦十郎「うむ、どんと来い!」
友里さんから解放され、ようやく本題に入る...というか、戻ることが出来るようになりました
響「結局何をするつもりなの?」
翠「これの試運転です」
私は響さん達にポッケから出した二つのギアを見せました
翼「これは...神獣鏡...ではない?」
翠「アスクレピオスとイミテーター...さっき私が作りました」
響クリス「「作ったぁ!?」」
思わずドヤ顔になってしまいます
そうです、その反応を待ってました
翼「それはもしやお前の家から持ってきた聖遺物...」
翠「そうです。それを了子さん...フィーネさんから聞いていた方法で加工してみました!」
弦十郎「そういうわけだ。しかしアスクレピオスはともかくとして、イミテーターとは聞かない聖遺物だな...」
翠「あ、それは私が名前つけた両親のオリジナル聖遺物なので」
響「そっちもすごい...!」
クリス「この親にしてこの子ありってのはこういうことか...」
・・・
翠「では行きます!」
トレーニングルームの比較的壊れていない端っこの方でししょーと対峙します
弦十郎「訓練は合格とはいえ、擦り傷では判断しにくいだろう」
そう言ってししょーは自分の親指を口元に近付け
カリ
弦十郎「これならわかりやすいだろう」
ほんの少し指の腹を噛み切りました
翠「ししょー...特訓の意味がまるっきりなくなるんですがそれは」
弦十郎「なに、土手っ腹に穴でも開くかと思っていたが案外そうでもなかったからな」
翠「そうなってたら多分プレッシャー半端なかったです」
まぁとりあえず
「Healing almighty Asclepius tron」
エメラルドグリーンの光に包まれ、直線的なフォルムにナースキャップ
そして一本の杖
翠「さてと...」
治れと念じると、杖の先がエメラルドグリーンに光り、そこから広がるオーラに包まれたししょーの擦り傷と指の傷はどんどん塞がっていきます
弦十郎「おぉ...」
コンマ下
奇数 さらに肩凝り腰痛等もみるみるうちに良くなる
偶数 傷が塞がるだけ
光が治ると、完全にししょーの肉体の傷はなくなっていました
弦十郎「ふむ...この分なら問題ないだろう」
翠「本当ですか!」
やりましたよ凜音ちゃん!これで虫歯が治せますね!
弦十郎「ちなみに、どういう風に念じたんだ?」
どういう風に?
1 ただただ漠然に治れ
2 傷に対して治れ
3 身体の悪いところ治れ
4 その他(記述)
翠「そうですね...普通に傷に向かってですけど...強いて言うならししょー的に治ってほしいと思ってるところを治してって感じで念じました」
弦十郎「なるほど...あらかじめ対象者の負傷箇所や消耗しているものについて理解しそれを指定して癒している可能性と、対象者が回復させたいものをギアが受信し癒している可能性...か」
翠「えっと?」
弦十郎「いや、こちらの話だ。とにかく、凜音くんの虫歯を治す際には本人にもその旨を伝えてからやるんだぞ」
翠「あ、はい。じゃあ呼びに行きますね」
・・・
で、凜音ちゃんと、その様子を見ていたいと言う夢姫ちゃんを連れてきました
翠「じゃあ響さん達と一緒にここにいてください」
夢姫「わかりましたわ」
翠「それじゃ、行きましょうか凜音ちゃん」
凜音「はい...」
私は凜音ちゃんの手を引き、モニタールームを後にしました
凜音「...あの」
トレーニングルームに入る直前、凜音ちゃんは私の裾を引っ張り
凜音「も、もしかしてそれ...本当は虫歯じゃなくって記憶を...いえ、何でもないです」
翠「?」
途中声が小さくて聞こえませんでしたが、何でもないと言うのなら今は聞かなくてもいいでしょう
・・・
凜音「えっと...よ、よろしくお願いします...」
翠「はい、行きますよ」
「Healing almighty Asclepius tron」
何て念じる?安価下
杖から広がるエメラルドグリーンの光のオーラ
凜音ちゃんはそれを少し警戒したのか、目を強く瞑ります
私は虫歯よ治れと...
でももし凜音ちゃんが治したいと思っているところに反応するのならと思い、凜音ちゃんが治ってほしいと思うところ全部治れと...
そう強く念じました
凜音ちゃんの身体がオーラに包まれ、ほんの少し膨らんでいてほっぺもしぼんで行きます
凜音「...!」
そしてやがて光は収まり、凜音ちゃんはゆっくり目を開けました
コンマ下
奇数 記憶戻る
偶数 記憶戻らない
ゾロ目 ???
翠「...どうですか?」
恐る恐る尋ねました
だってもしかしたら記憶も...
凜音「...はい、虫歯治ってます!それになぜか口内炎まで!」
翠「口内炎もあったんですか!?」
それは知りませんでしたよ...
・・・
夢姫「よかったですわね!虫歯が治って!」
凜音「は、はい!」
未来「響も気を付けてね?」
響「あはは~どうしてそこで私が出てくるかな~」
翼「雪音もだぞ」
クリス「あたしは関係ねぇだろ!?」
何はともあれアスクレピオスが今後活躍させられそうでよかったです
これって体力とかも回復出来るんでしょうか
そういえば凜音ちゃんの口内炎まで治ったってことは、基本的に対象者が治したいところに影響が出るんですかね
...あれ?それじゃぁ
凜音「...ど、どうかしましたか?」
翠「...いえ」
凜音「そうですか」
心配そうな顔で覗いてくる凜音ちゃん
私はなるべく笑顔を作るようにして誤魔化しました
凜音「...やっぱり記憶のこともやろうとしてたんだ。そうだよね、みんなが話したいのはみんなとの記憶がある私の方だもん」
翠「今何か言いましたか?」
凜音「ううん、それより、ありがとうございました!」
翠「いえ、でも今後も虫歯には気を付けてくださいね」
何か言っていた気がしましたが、よく聞き取れませんでした
さっきもそうでしたけど、まぁ何か用があるなら言ってくるでしょう
無理してそうなら聞き出します
凜音「...本当にありがとう。これでやっと私にも意味が出来た」
夢姫「凜音さん?どうかしましたの?」
凜音「何でもないです」
・・・
それから念のためししょーと凜音ちゃんは検査に、他の人達は解散になったんですが...
翠「えっと?」
響「今度は私達と」
未来「少し話でもしない?」
私の部屋になぜかこのお二人が付いてきました
何話す?安価下
(もういきなり渡米云々について話す?)
響「それにしても驚いたよ~、まさか新しいシンフォギアを二つも作っちゃうなんて!」
翠「私はただやり方を聞いていただけなので...」
ここのところはみなさんに半分嘘半分本当で説明しました
フィーネさんのお屋敷にいるときに聞いたっていうのは嘘ですが、フィーネさんに聞いたっていうのは本当です
というか大抵聖遺物関連で説明しづらいことはフィーネさんに聞いたって言えば納得してもらえます
響さんのアームドギアの特性とか
あれですね、何かしら豆知識披露した後「って、この間テレビで言ってたよ~」って誤魔化す声が奏さん似の某名探偵の気分です
翠「...あ、そうです。これを未来さんに」
未来「私に?」
私はなんだかんだ使い所がなかった神獣鏡を取り出しました
除去装置さえあれば同時展開とかも出来るんですが、それも中々見つかりませんし...
未来「これは?」
翠「聖遺物殺しの聖遺物『神獣鏡』。今の未来さんでは使えないかもしれませんが、もしかしたら...」
響「私は?」
翠「響さんはガングニールがあるでしょう!それに融合奨励なんですから、間違って他のギアを起動させたりなんかしたらどうなるかわかりませんよ!?」
まったく、響さんの場合はガングニールを起動させてなくても実質同時展開っぽくなっちゃうんですから!
未来「でも、どうしてこれを私に?」
渡した理由安価下
(もしかしたら『翳り裂く閃光』でLiNKERなしで使う展開来るかもしれませんが、この時間軸の今の未来さんでは適合係数が足りません)
翠「えっと...お二人が叶えたい夢を見つけられますようにと、願いを込めたプレゼントです!」
響未来「「夢?」」
翠「まぁとりあえず受け取ってください」
私は未来さんに神獣鏡のギアを握らせました
未来「...まさかこうやって少しずつ自分のものを周りの人達に配ってくつもりじゃないよね?」
響「...あぁ、そういうのフラグっていうんだよね。アニメちゃん言ってたよ」
翠「そういう意味じゃないのでハイライト戻してください!...アメリカ行くから何と言いますか...色々残したくなっちゃったんですよ」
それにこれでもし除去装置が私が渡米した後に見つかってもどうにかなるかもしれませんし
翠「でも必ず、帰ってきますから」
LiNKERは...それまでに万能LiNKERを見つけて完成させなきゃですかね
いっそ見つけておいてウェル博士にでも頼めば完成しそうですけど
響「あ、そのことなんだけどね?」
ハイライトを戻した響さんは私の肩に左手を置き、右手でサムズアップしてきました
響「私も一緒に行くことにしたから!アメリカ!」
翠「...はい!?」
何か話す?安価下
響「未来がアメリカの陸上アスリート集団にスカウトされたんだ。私はその付き添い。」
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翠「...つまりどういうことですか?それは比喩かなにかでしょうか」
響「未来がアメリカの陸上アスリート集団にスカウトされたんだ。私はその付き添い」
わお何それ知らない展開です
翠「な、なるほど...そういうことでしたか」
未来「まぁそれもあるんだけどね?」
翠「も?」
響「ほら、前に師匠が監視兼護衛みたいな人を付けるって言ってたでしょ?でもそれだけだと足りないかもしれないからって言って、いざとなったらギアを纏える私がそれも立候補したんだ!何たって心配だからね!またいなくなったりしそうで」
未来「私も心配だから、それならいっそ翠ちゃんが行くことになった研究施設に私達もしばらく住ませてもらえばいいんじゃないかって」
結局私の方にも来るんじゃないですか!
翠「いやいやいや、私は反対です。融合症例の響さんが行けば、調査や実験と称して身体中を弄くり回されるのが分かりきっています!未来さん共々どこか安全な他のところに宿泊してください!まだ私は研究者からすればただの奏者兼世界の破壊者ですが、響さんは多分奏者兼聖遺物とかなんですよ!?」
未来「違うよ?奏者兼太陽だよ?」
翠「陽だまりは少し黙っていてください!」
何惚けようとしてるんですか!
翠「そんなに心配しなくてもこっちは一人で平気です。もうあんなことをするつもりもありませんし、第一むしろ響さんの方が危なくなります」
確かに念のため誰かしら奏者も二人目の監視兼護衛で付けるとしても、翼さんは言わずもがなクリスさんだって油断さえしなければ翼さんと匹敵するほどの実力の持ち主です。その二人のどちらかでも日本から離すのは戦力的に厳しいでしょう
抜群のセンスがあるとはいえその中でもまだ比較的実力が足りていない(と思われているであろう)響さんが選ばれるのはまだわかります
ですが、実力以前に融合奨励がどんな扱いされるかなんてわかるでしょう!?
フィーネさんが狙うほどなんですよ!?
てかそれだとさっき響さんなら絶唱の負荷を抑えられるっていうのを披露した意味なくないですか!?
てかこっちの護衛までしてたら付き添いの意味ないじゃないですか!
響「でも...もう師匠達に許可はもらっちゃったし...」
翠「ししょーーー!!!」
あの人は本当に...
響「それとも...私達も一緒じゃ...嫌かな?」
未来「どうしても嫌なら考えるけど...」
そう言ってお二人は(´・ω・`)な顔になりました
いや...そういう態度ズルいですよ...
翠「...嫌...じゃ、ないですよ」
響未来「「!!」」
翠「一人で不安だったから、内心すごく嬉しいです...」
どうする?安価下
(もう陸上部じゃないのにアメリカからスカウトされるという未来さん流石です)
響「三人だとシングルベッドは狭いからダブルベット用意してもらったから」
翠「けど、それとこれとは話が別です!」
響「ん~でももう向こうの機関の方にも話通してもらっちゃってるし...あ、三人だとシングルベッドは狭いからダブルベットにしてもらう予定だよ?」
翠「うわっなんか知らないところで着々と計画が!それ誰に頼んだんですか!?」
未来「昨日翠ちゃんをどうするかっていう話し合いに来てた人達のうちの一人で...雨霧さん、だったかな?」
響「そうそう、あの人は翠ちゃんが月を壊しちゃった~とかいうのは知らなかったし言わないでって言われてたから教えてないけど」
翠「貴女もグルでしたか薫さんんん!!」
えっ昨日来てたのそれでですか!?
てかやっぱり知らないんですね
そこまでの情報が入るほど偉くはないってことですか
未来「昨日お願いしたら二つ返事でOKした後にすぐ電話かけてたよ」
翠「でしょうね!薫さんならそうするでしょう!でもだからどうしたと言ってやりましょう!」
・・・
翠「みなさんに集まってもらったのは他でもありません...響さんと未来さんの説得をしてもらうためです」
食堂に集めたのは響さん、未来さん、翼さん、クリスさん、ししょー、緒川さん、そして...
女神「ズルいです!私も行きたいっ!」
翠「呼んでないですよねアキさん!?」
夕飯兼話し合いスタートです
・・・
翠「と、言うわけで、未来さんがスカウトされたのはめでたいことです。そして未来さんの親友(というか嫁?)の響さんが付き添うのも私は何も言うことはありません。ですが!だからといって聖遺物研究してる機関にまで近付くのはいささか不用心過ぎるでしょう!融合奨励ですよ!?身体バラされてもおかしくありませんよ!?」
クリス「そうだそうだ!あたしも反対だ!」
わかってくれますかクリスさん!
クリス「それだったらあたしが行ってバラされるべきだ!」
翠「そこじゃないんですよね!」
クリス「あたしだけ何の咎めもなしで巻き込んだ翠ばっか色々あるなんてあっていいわけないだろ!だからあたしを行かせろおっさん!」
翠「もうそこはいいんでやっぱり黙っててください!」
まだそんなこと引きずってんですか!
ほらししょーも頭抱えちゃってるじゃないですか!
翼「ふむ...それなら蒼井を立花が守るように、私が立花を守るため海を渡ろう。それならば問題ないな」
緒川「待ってくださいそれだとスケジュールが」
翼「問題ありません。その程度どうにかしてみせます」
そこの防人何言ってんですか!?
まさかバイクで海渡って収録してくるとかじゃないですよね!?
未来「だったら間をとって翠ちゃんの護衛でクリス、それと私の付き添いで響、響の護衛で翼さんってすれば」
翠「そしたら日本の防衛ガラ空きでしょうが!!ノイズどうするんですか!!」
どうする?安価下
(夢姫ちゃんに多大なる負担がかかる可能性...)
みんなでアメリカに行こう!
翼さんは全米デビュー!
二課の仮本部も原子力潜水艦に決まったし。
・・・
響「あれだよ?翠ちゃんが研究機関行かないって言うなら私も近づかないよ?」
翠「それは無理ですって...心配しなくてもあの伝説の傭兵だって一人で何とかなったんです!私一人でも大丈夫ですよ!」
響「翠ちゃん、現実はダンボールがあっても生き延びれないよ?」
翠「比喩ですよ!」
どうしてこうなったんでしょう...
ただこのままだと何かしらの妥協案を出しておかないと大変なことになりそうです
翠「まぁもし仮に誰か一緒に行くとしたら、施設内でも一番自由に動けるのは...クリスさんでしょうか」
クリス「っし!」
翼「自由に動けると言ったら私も同じ条件ではないか?」
翠「翼さんなら私や響さんが二課に入る前からノイズと戦ってたんですからクリスさんが抜けても大丈夫ですよね?」
翼「それはそうか」
よし、これでこの後それとなくクリスさんを説得すれば...
緒川「しかし翼さん、三ヶ月後の合同ライブを終えたらすぐにアメリカでのデビューがありますが」
おっとぉ!?
え、やるんですかそれ!?
それもしかしてマリアさんとのライブですか!?
月破壊したのにほとんど変わりませんね本当に!
となると武装集団フィーネも?
翼「そういえば...」
っていうか海外進出することにしたんですね
もしかして知らない間に響さん未来さんとのデート話もあったんでしょうか
それとも奏さんが夢枕に?
あ、それはいつものことですね
弦十郎「ならばいっそ、ノイズが出現した際にその度日本に誰かしら時間が空いている奏者を出動させればいい。丁度次の二課仮設本部の場所も決定したからな」
翠「はい?」
それはまさか全員アメリカ的な流れですか?
未来「次の二課仮設本部?」
弦十郎「うむ、ずばり、潜水艦だっ!!」
バーンッ!
わぁ、本部ごと日本から出てっちゃいました
そうでしたそうでした、二期からそうなったんですよね、三期でチョップされますけど
...え?全員アメリカ?
文化祭は?
・・・
とりあえずあと三ヶ月あるので今回の話し合いはこれで一旦お開きにしました
というかもうおそらく全員アメリカ的な流れで決定でしょう
でもきっと武装集団フィーネが出てきたらそれどころじゃなくなりますよね!
だからそれまでの辛抱です...
弦十郎「それで、今度は一体何の用だ?」
お開きにしてからすぐにししょーだけ呼び止めておいたのですが
女神「響さんのことですよね?」
翠「...」
もう突っ込みませんよ
さっきの話し合いで呼んでもないのに来たと思ったらほとんど発言もなしで、なぜ来たんだろうと思ったらこっちに入って来ましたよ
弦十郎「響くんの?」
女神「そう、響さんのガングニールの侵食率、ですよね?翠さん」
翠「...はい、レントゲンとか撮ればわかるかもしれませんが、はっきり言ってすぐにでも何かしらの対処が必要だと思います」
脚の再生に加え今日の絶唱
もう本編とどの程度差があるのかすらよくわかりませんが、これは早いところ除去装置を見つけるなり何なりしないと危険です
どうする?安価下
undefined
翠「そして響さんの身体からガングニールを消し去るには、前にも説明しましたが聖遺物除去装置が必要です」
弦十郎「神獣鏡をコアとして起動する了子くんの置き土産...仮に神獣鏡のみで行なった場合は」
女神「大丈夫かもしれませんし駄目かもしれませんね。再生した脚はすでに完全に人体としての組織細胞に置き換わっていますが、それはつまりガングニールが脚の代わりとなっている間に身体の回復力を高め、改めて脚がきちんと再生しつつ留守番をしていたガングニールがそこを退く...もしくは、ガングニールそのものが響さんの細胞に分子レベルで変化している...どちらにせよ、それがいつまで機能するかはわかりません」
翠「前者であろうと後者であろうと治るまでの間は怪我をする度にガングニールがそこを埋め合わせ、もしそれ以降回復、あるいは変化が間に合わなくなっていったら最終的に身体全体がガングニールの塊になります。そうしたら神獣鏡で除去することは響さんを消滅させるのと同義」
弦十郎「まだ体細胞が喰われきっていない今のうちに処置を施さなければ手遅れになる...と」
女神「除去装置はある程度神獣鏡の持つ『聖遺物由来の力を分解する』という特性を弱めますから、手加減が出来ます。もし響さんの身体の侵食率が非常に高くても「これ以上ガングニールを消し去ったら命に関わる」というところの一歩手前までにしておく、というのも可能でしょう。しかし神獣鏡そのもののままだと手加減出来ないので、これで少しでも響さんの心臓や脳にまで侵食、同化していたらそこごと消え去り響さんは最悪死にます」
女神《まぁ多分平気なんですけどね》
女神様が今念話で言ってきた通り、原作での響さんの中のガングニールは心臓にも脳にも多分容赦無く侵食していました
それでも平気だったんですから、よほど...99パーセントガングニールとかでなければ問題ないはずです
それでももしもということもありますから、除去装置を探しておいて損はないでしょう
弦十郎「...ふむ、捜索班にも急ぐように伝えておこう。神獣鏡は今も翠くんが?」
翠「あぁいえ、今は未来さんが持ってます」
女神《渡しちゃったんですか?》
翠《色々考えたんですけどね...もし響さんの身体を元に戻すなら、それは私ではなく未来さんの役目ですから》
女神《急いで加工したはいいものの結局使わなかったですしね...まぁもし使いたいならフィーネさんが回収した残りを使ってまた作るか、F.I.S組が持ってるであろう神獣鏡を盗...譲って貰えばいいですしね!》
いや本当、フィーネさんに怪しまれないようにってすると結局使えないんですよね
あのときはフィーネさんに説明するとボロが出そうでしたし
まぁ全部お見通しだった可能性もありますが
弦十郎「未来くん?なぜ未来くんが」
翠「えっと...今はまだ適合係数が足りないでしょうけど、それこそLiNKERさえあればきっと、未来さんなら動かせると思うんです。すみません勝手に奏者候補にするようなことして...」
弦十郎「むぅ...しかしその根拠は?」
翠「『愛』ですよ」
弦十郎「何故そこで『愛』!?」
生きてるうちに一度は言ってみたいこの台詞っ!!
生きてるうちに(死にましたけど)言えました!!!
いやぁでも本当何が『愛』なんでしょう
『愛』さえあれば多少の適合係数は誤魔化せる?もしくは適合係数が上がる?はたまたLiNKERが作用しやすくなるとか?
言い出した杉田さんに聞けたらいいですねぇ
翠「ただまぁ、そういうわけで、そのためにも万能LiNKERの捜索もお願いしたいんです。ただ神獣鏡が安全な聖遺物とも限らないので、私としては新たな戦力としてではなくあくまで響さんの身体を治すときにだけの一回きりの奏者として未来さんを扱ってほしいんです」
弦十郎「理屈はよくわからなかったが、君達がそう言うのなら何かそういった結論を出すに値するものがあったのだろう。至急万能LiNKERの捜索も手配しよう。無論、仮に未来くんがギアを纏えたとしても無理に戦力としてのカウントはしない、翠くんのときも言ったが、本人の意思が最優先だからな!」
まぁそれでもゴリ押ししてきましたけどね
私はもともとししょーがどんな人か知ってましたから、本気で嫌がる相手には奏者として戦うことを勧めたりしないと思ってますけど
翠《念のため女神様も出来そうなら装置と万能LiNKERの場所を千里眼で探しておいてくれませんか?最悪私も現場に行って、上手いこと誘導します》
女神《あまり見付からないようでしたらそうしますか。でも誤魔化しながら誘導なんて出来るんですか?》
翠《そこはほら、なせば大抵なんとかなる、ですよ》
女神《だからそれ違う作品ですから》
何か話す?安価下
翠「ありがとうございます...それから、さっきのアスクレピオスのことも体張ってもらっちゃって本当にありがとうございました!」
弦十郎「あれくらいなんてことない!子供のやりたい事を支えるのも大人の務めだからな」
翠「それでも、ししょーのおかげで凜音ちゃんの虫歯も、後口内炎も治せました」
女神「凜音さん口内炎なんてあったんですね。っていうか聖遺物を虫歯治すのに使ったんですか」
すみませんその前に荷物運びに使おうとしたりもしました
弦十郎「上手く行ったようで何よりだ。しかし、それはつまり回復能力は対象者の意思に左右されるということか...まぁともかく、今後もあぁいったことがあればすぐに頼るといい。子供は大人を頼り、甘えるのもときに必要だからな!」
翠「...はい!」
どうやって甘える?安価下
(ガチでものすごく甘える場合は女神様が止めに入るか部屋から出るかになってしまいます)
人ってのは翠さんも知ってますよね?》
翠《...そうですね、少し甘えてみます!》
女神《チョロ》
翠《何か言いました?》
女神《いえいえ》
今何かとても不愉快なことを言われた気が...まぁいいです
翠「...あの、ししょー」
弦十郎「ん?どうした翠くん」
翠「...ちょっとだけ...早速甘えてみてもいいですか?」
多分今私かなり顔が赤いです
もう中学生だというのに甘えていいかだなんて...
弦十郎「ん゛!?...あ、あぁ、どんと来い!」
ししょーも驚いていましたが、すぐに笑いかけてきます
女神「それじゃあ私は部屋の外で待ってますね」
・・・
女神様が部屋を出て、少し沈黙が続きます
いざ甘えるとなると...
翠「...あ、あの!」
弦十郎「うむ」
翠「...膝の上に座っても...いいですか...?///」
弦十郎「お、おう」
ししょーのところまで行き、膝の上に腰をおろしました
翠「...///」
でもこれものすごく恥ずかしいですよやっぱり!
もうガチガチになっちゃいます!
ぽふっ
翠「!?」
ただ座っているだけなのに緊張して固まっていると、ししょーが頭に手を乗せてきました
弦十郎「まさか膝の上に座りたいと言われるとはな!まるで娘が出来たみたいだ!はっはっは!!」
翠「...///」
そのままガシガシと力強く、しかし決して痛みは感じない優しい手つきで撫でられます
そうしているうちに緊張も解け、私はいつの間にかししょーに寄りかかっていました
翠「...あったかいですね」
ししょーの手も、雰囲気も、なんだかとってもあったかいです
ししょーはなぜだかとても安心出来るようで、遠い日の思い出が蘇ってきて
幼い頃同じように膝の上に乗せてもらったときのこと
ずっと忘れていた、家族からの愛
そんなことを思い出していたからでしょうか
翠「...パパ」
ししょーの膝の上で、私は段々と意識が朦朧となっていきました
・・・
翠「...ぅゆ?」
女神「あ、お目覚めですか?」
いつの間にか寝てしまっていたんでしょうか
目が覚めると、自室のベッドの上でした
で、なぜか隣に女神様...
翠「...あれ?」
女神「昨日弦十郎さんに甘えてからそのまま寝てしまったので私がここまで運んだんですよ...いやぁ弦十郎さんの膝の上で眠る翠さん可愛かったですよ~!!」
ニヤニヤとした表情の女神様に一発入れたくなった私は悪くないと思います
っていうかうわぁやっちゃいましたぁ!!!
今度からししょーにどんな顔して会えば...
・・・
とりあえずそれは置いておくことにしましょう
とんでもない黒歴史が増えたような...
どうする?安価下
(翠ちゃんが死んだら?生き返るかどうかはコンマ次第...生き返らなかったら多分翠ちゃんスレ終了です)
***
すみませんメモ帳のコピペかなり切れてました!
↓
甘えるのもときには必要、と言われたものの、甘えるのってかなり恥ずかしいですよね...
しかもししょー相手って...
女神《弦十郎さんに甘えるの恥ずかしいとか思ってません?》
翠《うっ...バレましたか》
女神《甘えられるときに思い切って甘えておかないと、本当に辛いときに甘えづらくなっちゃいますよ?》
女神様の方を見ると、目で合図してきました
行けと?
女神《大丈夫ですよ、弦十郎さんいい人ってのは翠さんも知ってますよね?》
↑
です!
***
翠「とにかく、ここまで運んでもらったのはありがたいんですけど、その顔やめてくれませんか!?」
女神「えぇ~」
翠「~!!」
とりあえず枕を投げつけておきました
まったく...
翠「...そういえば、昨日どうせなら響さん達のこと説得するの手伝ってほしかったです」
女神「痛た...いやでも話聞いてみるとあれ私が何か言えるようなこともありませんでしたし...みなさん翠さんが無茶しないか心配なんですよ」
翠「どうしてこうなったんですかね本当に...」
心配してくれているのはわかってるんですけど
翠「私のことを心配するくらいなら...」
女神「『自分たちのことを大切にしてほしい』なんて思ってますね?」
翠「っ!...まぁいかにこの世界の人たちが『作品の登場人物』ではなく『現実として生きてる人達』とわかったところで、それでもやっぱり私抜きで物事を考えてほしいとは思いますよ。私は本来いるはずのない人ですから」
女神「だとしても、ただのブーメランですよ、それ」
翠「...」
女神「確かに『戦姫絶唱シンフォギア』という作品に翠さんはいませんが、そんなことはみなさんには関係ありません。翠さんのことが大好きですし、翠さん自身のことをもっと大切にしてほしいと思っています。どうして翠さんがときに自己犠牲に走るのかを知ることが出来ないみなさんはそれだけ不安になりますし、過保護にもなります」
翠「...」
女神「響さん達にも言いましたよね?一人で大丈夫だと。みなさんだって信じたいんですよ、それでもそれ以上に翠さんが自分の命を軽視しているように思えて、信じ切れない...わかっていますよね?」
軽視してなんて...いないとは、言い切れませんね
翠「...私は何があっても響さんを守るって言いました。でも、自分のことは大丈夫とも言いました...それじゃあ私はどっちを優先すればいいんですか!?響さんが危なくなったとき自分だけ逃げるなんてそんなこと出来るはずないのに...」
女神「...でもみなさんはそれを望んでいます」
酷いですよ...響さんだって翼さんだってクリスさんだって...みんなどうせ誰かの命より自分の命を優先したりなんて出来ないはずなのに...私と同じようにするはずなのに...
私はそれを、許されないなんて...
どうする?安価下
女神「...どっちを優先すればいいのか、そんな選択を迫られた主人公はみんな大体同じ答えを出しますよね」
翠「...え?」
女神「翠さん自身を優先するのをみなさんは望んでいて、でも翠さんは響さんを...場合によっては他のことも守りたい」
そうです
私自身の保身か、響さん達の盾となるか
私は主人公ではありませんが、もし私がそうであったなら...
翠「...そういうことですか!」
女神「答えは出ましたか?」
翠「はい...かんたんなことだったんですね。私の選択肢は最初から矛盾もしていなかった。守りたいものが沢山あるなら、全部守れるくらいに強くなればいい!もっと強く、私のことも響さん達のことも守れるくらいに強くなれば...心配させないくらいに、「死なない」と言って信じてもらえるくらいに強くなればいい!」
女神「よく出来ました!」
私は今まで身近な人、それも戦う力を持たない友人を守るため、あるいは二課の人達と戦うために強さを求めていました
でもそれじゃあ足りなかったんです
自分のことも他の人も、全部誰が見ても私なら守れると納得出来るくらいの強さが必要だったんです
翠「決めました、私は今日からもっと強くなるために鍛えます。目指せOTONA予備軍です!!」
女神「じゃ、飯食って映画見て寝る生活のスタートですね!」
それで私も強くなれるんでしょうかね!?
映画何見る?安価下
(このまま三ヶ月飯食って映画見て寝る生活が続く可能性あり?)
(ちなみに>>1は映画に詳しいわけではありませんので悪しからず)
・・・
とりあえず適当に朝食を食べながら女神様と一緒に何の映画を見るか考えました
一日に何本も見られるわけじゃないですからね
一日24時間
睡眠時間や食事の時間を考えて暇な時間は20時間
翠「つまり一日約10本の映画を」
女神「寝る時間少な過ぎです」
翠「はい...」
まぁ『寝る』のも強くなるためには必要ですしね
仕方がないです
リストアップされた映画はとりあえず
・燃えよドラゴン
・特撮ヒーロー(適当に)
・犬夜叉
・天元突破グレンラガン
・BLEACH
とまぁほとんど名前くらいしか知らないやつですね
女神「以外と見てるジャンルに偏りありますしね、翠さん」
翠「基本的に日常系とか魔法少女とかニチアサとかですからね...」
だからこそこの機会に発想の幅を広げるためにも!
・・・
女神「それじゃ、行きましょうか!」
形だけの監視役として女神様と一緒にTATSUYAに映画のDVDを借りに行くことになりました
その許可を取りに行くときにちょっとししょーに顔合わせづらかったですけど...
翠「そうですね、行きましょう」
コンマ下1
奇数 誰か知り合いがいる
偶数 TATSUYAに行く途中(あるいは帰り)に何か起こる?
ゾロ目 雑音
安価下2
(コンマ下1が奇数だった場合は誰がいたか、偶数だった場合は何が起きたか(特になしでも構いません)を書いてください)
・・・
翠「ここがTATSUYA...当然ですけどやっぱり某レンタル店にそっくりですね」
ちなみに私はレンタルだけでなく普通の本屋さんにもなってるところの方が好きです
翠「それじゃあ探しましょうか。全部残ってるといいんですけど...あれ?」
女神「どうかしましたか?ってあれは...」
友里「これとこれと...あら?翠ちゃん?と...アキさん、でしたっけ」
女神「はい」
友里さんもTATSUYAに来ていたとは
そういえば友里さんが同年代や年上の人を下の名前で呼ぶの珍しいですね...
翠《女神様、苗字は?》
女神《考えてなかったのでもう全員に『アキ』でゴリ押ししてます》
翠《書類関係は!?》
女神《訳ありだと言ったらセーフでした!》
えぇ...
ま、まぁそこはいいです
本当に必要になったらどうにかするでしょう
翠「昨日は何か色々とすみませんでした...トレーニングルーム壊したりして」
友里「それはもういいのよ、それより翠ちゃん、あれから絶唱の影響とか出てきたりしてない?何かあったらすぐに言ってね?」
翠「はい!」
友里「あと私にも甘えていいからね?」
翠「はい!...はい?」
友里「二人はどうしてここに?何か何か借りたい作品あった?」
翠「え?あ、はい、色々と...ここに強さを求めて来ました」
友里「...?」
翠「友里さんも何か借りに来たんですか?」
友里さんがTATSUYAに来た理由安価下
(射撃訓練でストレス発散するオペレーター友里さん)
友里「あ、えっと...」
女神「おや、書店コーナーでも何か買ってますね」
よく見るとTATSUYAの本屋さんの方の袋も持ってますね
何かの雑誌でしょうか
女神「えっと...婚活?」
友里「っ!!!」
バッと袋を抱えて隠したせいで友里さんは買い物カゴを落としてしまいます
カゴに入っていたレンタルDVDも弾みで飛び出し
翠「おっと...『ゴースト・ニューヨークの幻』?こっちは『ニューヨークの恋人』...友里さん...」
友里「やめて二人共、そんな目で見ないで!」
愛に飢えてるんですか?
そういえば合コンに行った時に職業について上手く説明出来ないとか言う設定があったような...
女神「...行きましょうか、翠さん」
翠「そうですね」
友里「スルーもやめて!精神に来るから!」
友里さん美人さんなんですからぐいぐい行けば彼氏の一人や二人出来そうですけど...
それ以前に出会いとかに問題が?
まぁ、とりあえずレンタルDVDをカゴに戻し、友里さんに渡しました
何か話す?安価下
翠「あ~...まぁ、頑張ってください」
友里「そんな冷たいこと言わないでっ!」
翠「いやいや、中学生にどんな反応求めてるんですか...二課の男性ではダメなんですか?藤尭さんとかお似合いだと思いますよ?」
女神「確かに、いいコンビって感じがしますよね」
オペレーターコンビですね
私の記憶の中にある最新話でも一緒に行動した上一緒にCMやってましたし
友里「それはないわね、うん」
翠「切り捨てますね...」
友里「悪くはないけど...何と言うか、そういう風に見れないのよね」
あぁ、幼馴染みたいな感覚にまでなってしまったんですね
でもこういうこと言う人ってアニメだと案外コロッといきますよね
友里「あとボヤくし偶に一言多いし抜けてるし、なぜか亭主関白っぽいし」
抜けてますね
私もそれで死にかけました
翠「じゃあししょーは?」
友里「それはもっとないでしょ...」
それはわかってました
友里「司令ってどっちかって言うと...お父さん?」
翠「あはは...」
いつもならわかりますって元気よく言えるんですけど、昨日のこともあって苦笑いになってしまいます
女神「じゃあ緒川さん...は、あれですね、すでに翼さんの専業主婦みたいなものですもんね」
友里「そうそう、しかもある意味高スペック過ぎてこう...男性としてっていうより『一家に一台』みたいな感じにしか見られないし」
翠「難儀ですね...」
緒川さん電化製品みたいな印象になってますよ
何か話す?安価下
(でもいつか公式で友里さんの恋バナが聞けることを期待しています)
(個人的には友里×藤尭とか友里×エルフナイン的なっ!)
これ以上話していても私に出来ることはなさそうですね
彼氏いない歴は年齢と同じっ!!
翠「そろそろDVD借りに行きますか」
友里「あ、そうね、すっかり忘れてたわ」
女神「翠さんの場合はまずDVD探しに行くところからですね」
・・・
無事借りられました
一応見てみましたが流石にシンフォギアはありませんでしたね
あとうたずきんも
あれいつ放送なんでしょう...
原作は漫画だった気がしますし、今度書店コーナーの方まで足を伸ばしてみましょうかね
でもいい加減出費抑えないとキツいかもです...
友里「そうだ、映画見るならうち来ない?ついでに夕飯も一緒に」
そんなことを考えていると、友里さんから謎の提案が
翠「え?...そ、そんな急に悪いですよ」
友里「遠慮しなくていいわよ、本部の方には私から連絡入れておくから!もちろんアキさんも」
女神「私もですか?」
友里「えぇ!」
翠「...じゃ、じゃあお言葉に甘えて」
何が何だかわかりませんが、気が付いたら友里さんのお家にご招待されてました
友里「じゃあ行きましょうか」
道を知っているのは友里さんだけなので、付いて行くことになるわけなんですが
『甘えられるときに思い切って甘えておかないと、本当に辛いときに甘えづらくなっちゃいますよ?』
ふと昨日の女神様の台詞が過って
翠「...あの」
友里「ん?どうかした?」
どうしたんでしょう私
こんな甘えん坊になった覚えはないんですけどね...
翠「その...帰り道、手を繋いでも...いいですか?...///」
私は俯きながら、おずおずと手を差し出し
友里「...いいわよ」
そして友里さんがその手を握ってくれた時、私は不思議とまたあったかい気持ちになっていきました
女神「うっふっふ~...いいですね~...じゃあ私はこっちの手~!」
翠「アキさん!?」
もう片方の手に握られたTATSUYAの袋を取っていきなり握ってきた女神様
友里さんと手を繋ぐのも結構恥ずかしいのにこの挟まれた状態は知り合いに見られたら悶絶ものですよ!?
友里「団欒って感じね~」
女神「捕獲された宇宙人」
翠「その言い方やめてください!」
何か話す?安価下
(話すことがなければこのまま友里さん家へ)
結局羞恥を抑えて両手繋いだまま友里さんの家に向かっていました
それにしても、友里さんと仕事場以外でこんなに話すのは多分車で送り迎えしてもらっていた頃以来ですね
あの頃から何かと気にかけてもらってました
友人が出来たって言ったときにも自分のことのように喜んでくれましたし...
でも考えてみれば友里さんのことあまり知らないんですよね
翠「そういえば、友里さんは何で二課に入ったんですか?」
友里「ん?二課に入った理由?」
どんな理由?安価下
友里「私が以前実戦訓練をしているときに司令が見に来ててね?そのとき二課にスカウトされたの」
翠「スカウトですか...流石ですね!」
射撃の腕すごいですしね
もしかしたら格闘技の方もいけたりして
友里「最初は戸惑いもあったけどね~...でも今はスカウトの話を受けてよかったと思ってるわ。仕事内容に関してもやりがいはあるし、特に不満もないし...うん、特には」
女神「含みのある言い方ですね、合コンのときに職業が言いづらいとか?」
友里「それもあるんですけどね...まさかここまで男性との出会いがない職場とは思わなかった...」
男性との出会いがないっていうより特殊な男性しかいない感じですよね
それこそ藤尭さんくらいしか普通の人はいない気がします
まぁでも藤尭さんも計算速度が尋常じゃないですけど
翠「でもなんだかんだ言って仕事は楽しんでそうですよね、友里さん」
友里「楽しいわよ、だからこそ恋がなくても満足してしまう自分が悲しい...」
おおぅ
・・・
友里「さ、ここよ」
そして無事友里さんの家に着きました
家の中どんな感じ?安価下
友里「今お茶用意するから適当に楽にしててね」
翠「お構いなく~」
ジロジロ見るのは失礼ですがそうならない程度に軽~く見回すと、きちんと整頓されているわけではありませんでした
それでも汚いってほどではないですね
所々散らかってますが、全然綺麗な方だと思います
え?翼さんの部屋?あれはそういうレベルじゃないんですよ
女神「すごい光景ですね...」
翠「ここリビングですよね...流石一人暮らし」
ただ綺麗な方ではあるんですがそれより...所狭しと置いてある可愛らしいぬいぐるみ達の存在感が
友里「お待たせ~」
翠「ありがとうございます」
女神「ぬいぐるみ好きなんですね」
友里「そうですね、みんな可愛いでしょ?」
おまかわ
翠「抱き締めて眠ったりするんですか?」
友里「そ、そんなこと...///」
してそうですね
女神「翠さんも少しはこういうの買わないんですか?知らないうちにぬいぐるみならぬ本物の蛇飼い始める中学生なんて聞いたことありませんよ」
翠「ほ、ほら、キーホルダーとか買いましたし」
TATSUYAに連れていけないのでししょーに預けた蛇達、迷惑かけてないでしょうか
ちなみに餌は緒川さんがいつも用意して食べさせてくれています
友里「と、とにかく!映画見ましょうか!」
どれ見る?安価下
(見たことがある映画がほとんどないというこの)
BLEACHって初めて見ましたけど幽体離脱するんですか!?っていうか死神なんですか...
てかなんでいちゃいちゃ鬼ごっこしてるんですかね
・・・
あ、リボンの色変わりましたね
その声で赤いリボンだとほむほむ感あります
・・・
翼さんみたいな人の出番全然ないと思ったら強っ!?
あとブラコンっぽい!
・・・
うわぁむしろほむほむじゃなくてまどかちゃんポジぃぃぃぃぃ!!!
・・・
友里「初めて見たけど面白いわね、これ」
女神「でしょうとも!翠さんも面白かったですか?翠さ...翠さん号泣!?」
翠「す゛み゛ま゛せ゛ん゛こ゛う゛い゛う゛の゛よ゛わ゛く゛て゛えぇぇ...」
女神「技の参考になるかと思ったんですが...それどころじゃなさそうですね」
・・・
友里「すごい泣いてたわね、もう大丈夫?」
翠「はい...」
もう...もう何かあぁいう感じの映画って泣いちゃってキツイです...
友里「次はどうしよう...」
女神「じゃ、この辺で熱いやつ行きますか!」
そう言って女神様が手に取ったのは『燃えよドラゴン』でした
友里「あれ?これ吹き替えも字幕もないやつなの?」
翠「あ、本当ですね」
女神「それは私の趣味です」
・・・
リーさんほっそ!ムキムキ!
何ですかあの身体...あれもOTONAというやつでしょうか
・・・
動きすごいですね...あと顔芸
でも静止画とかだと笑ってしまうのにこうして見るとすごくかっこいいです...
あと「ホワーッ!」とか「ホワターッ!」とか本当に言うんですね
そして今何気にドアこじ開けようとしてませんでした!?
ボタン押した後に開けようとしてましたよね!?
・・・
リーさんと黄色い人無双し過ぎですよ!
今あの偉そうな人絶対キルって言ってましたもん!
おっ、黒い服の人がたくさん出てきました
・・・
どんだけアタッチメントあるんですか本当に...
手は逆ですけどヘルメット被って変身しそうなくらいですよ
てかリーさんブチ切れてるのに鉤爪付けた程度でニヤリとか死にましたね
斬ろうとしても蹴られまくり
ようやく斬れたと思ったら
傷触りからの血をペロリ
あ、リーさんの方が怖いかもです
・・・
槍抜いてから壁回しましょう?
・・・
鏡すごいですけどどこ見ていいのかわかんなくなりますね...てか飛びますね!?
蹴った後の飛び方尋常じゃ...っ!!!
刺さったままだった槍、役に立ちましたね
・・・
女神「どうです!これは名作でしょう!」
翠「すごかったです...ワイヤーとか使ってないはずなのに...」
友里「そうね...決してグロばかりとかいうわけでもないのに程よく生々しい戦いだったわ...というかリーさんの筋肉と動きが凄すぎて内容途中からよくわからなくなったわ...」
時間があれば今度は字幕版も見たいですね...
・・・
友里「さて、少し目を休めて夕飯にしましょう。二人は何がいい?」
手伝う?安価下1
(手伝う場合は料理の出来がコンマ判定となります)
何がいい?安価下2
翠「あ、手伝いますよ!」
女神「っ!!わ、私も!」
何か女神様が急に立ち上がったんですが
友里「そ、そう?」
・・・
友里「二人の意見を合わせた結果、ロコモコ丼と麻婆豆腐を作ることになったわけだけど...分担どうしましょう」
翠「ハンバーグなら任せてください!前に成功させましたから!」
女神「ちょっと焦げてましたけどね...お米を炊くのは絶対に私がやります!後他にもどれやればいいか言ってください」
友里「了解」
ロコモコ丼コンマ判定下1+2
(00~99で高ければ高いほど上手に完成します)
(合計100超えたら上出来レベルです)
(ハンバーグ経験済みなのでコンマ下1と2の合計+25とします)
麻婆豆腐コンマ判定下3+4
(00~99で高ければ高いほど上手に完成します)
(合計100超えたら上出来レベルです)
・・・
翠「玉ねぎとかも混ぜますか?」
友里「ううん、今回はひき肉だけにしよっか」
翠「わかりました...ってそれは!?」
友里「ふふっ、やっぱりソースは肉汁と赤ワインでしょ!」
・・・
女神「鷹の爪、花椒を弱火...っ~!目が!目がぁぁぁぁっ!!あと鼻!」
友里「!?」
翠「大丈夫です、アキさんなら一人でどうにか出来ます」
・・・
翠「お豆腐どうします?」
友里「湯通しするから少し待ってね、アキさんソースの方お願いします」
女神「...ぐすん、誰も助けてくれませんでした」
・・・
女神「見てくださいこれ!卵3個全部双子でしたよ!!」
友里「わっすごい...初めて見た...」
翠「すごいですね...流石アキさん、子沢山なだけあります!」
友里「えっ!?」
女神「誤解!(ではないけど)誤解ですから!」
・・・
友里「キャベツをバターで炒めて、あとはそれぞれお皿に乗せるだけね」
翠「ハンバーグも自信ありますよ!」
女神「今回は良さげです!」
・・・
対決とかではないので、全員で食卓を囲みます
翠女神友里「「「いただきます!」」」
まずはロコモコ丼...
翠「はむ...もにゅもにゅ...こくん...うん!美味しく出来てますね!」
友里「火加減も丁度よし、目玉焼きも半熟でトロトロだわ!」
女神「バターで炒めたキャベツもいい感じです!それにご飯も自信作!」
いやこれ本当に美味しく出来ましたよ!
翠「次は麻婆豆腐...」
麻婆豆腐...ですよね?
なんだか赤黒いんですが
普通にレンゲいっぱいに掬おうとすると
友里「待って!」
翠「?」
友里「最初は、少しずつにした方がいいかも」
女神「そうですね、翠さんは最初は少なめからにしましょう」
翠「?...は、はぁ、わかりました」
少なめにして改めて
翠「はむ...っ!?...こくん...けほっけほっけほっ...辛っ!?」
友里「うちの場合は山椒を効かせたやつだから...代謝はいいのよ?」
女神「作っている時から察してはいました。ですがあえて大人に私は一気に!はむ!...ごくんっ...がはっ」
翠「はむ...こくん...あ、でも慣れてくると美味しいですね」
友里「でしょ?本当はもう少し甘口にした方がいいかと思ったんだけど材料がなくて」
翠「これ結構くせになりそうですね」
はむ...くぅ~っ!!
・・・
何はともあれ、どちらもかなり美味しく出来てよかったです!
少しメニューががっつりし過ぎてるかもしれませんが、それを気にする人がここには一人もいませんでした
女の子としてそれはどうなのか?私は成長期ですから
友里「ふぅ、ごちそうさま」
翠「ごちそうさまでした」
女神「ごちそうさまでした...これ三人で作ったから全員「お粗末!」とか言った方がいいんじゃ」
翠「ここには倫理くんさん的な人いませんからいらないでしょう」
友里「倫理くんさん?」
翠「倫也さん歳上ですからね」
女神「あくまで中の人ではなくキャラクターの年齢で呼び方考えてますよね翠さん」
翠「いいですか、声優さんはいても中の人はいないんですよ」
友里「じゃあ今のも中の人ネタじゃなく声優さんネタってことね」
どうする?安価下
友里「それじゃ、私は洗い物してきちゃうから二人はゆっくりしてて」
翠「それなら私も」
友里「いいのいいの!お客様なんだから座ってて、アキさんも!」
女神「ですが...」
友里「誘ったのは私だし、二人には料理も手伝ってもらったし」
翠「...わかりました」
友里「うん!あ、テレビとか見ててもいいわよ」
これ以上言うのも友里さんに失礼なので、お言葉に甘えることにしました
ソファーに女神様と並んで座って食休みです
女神「まさか夕飯までご馳走になるなんて、朝は思いもしませんでしたね」
翠「ですね」
お昼抜いて二本も立て続けに映画見るなんて初体験でした!
翠「というかこんな生活が送れること自体私は未だに信じ難いんですが」
女神「それは言わない約束的なこと言いたいんですけど言っていいですか?」
翠「どうぞ」
女神「それは言わない約束ですよ」
翠「ですね」
それにしても、月を破壊しても案外変わらないものですね、世界って
翠《...女神様》
女神「え?...あ」
女神《どうしたんですか?急に念話なんて》
翠《いえちょっと...原作関連で話がしたいなぁと》
友里さんは今鼻歌を歌いながらお皿を洗ってますが、聞こえている可能性も0ではありません
念のため、念話の方がいいでしょう
翠《月を破壊したはいいんですけど、ソロモンの杖をF.I.Sに輸送したりとあまり原作と流れが変わってない気がするんです。具体的にどういう感じに原作と違う点...タイムパラドックス的なのが出てくるんでしょうか》
女神《そうですね...他にも翼さんの海外進出、もしその前の合同ライブの相手がマリアさんだとしたら、武装集団フィーネが動く可能性も大いにありますよね。もともと世界に宣戦布告するためにマリアさんをアイドルに仕立て上げたんですから》
翠《つまり、バラルの呪詛が解き放たれてその装置が木っ端微塵になったのにまだ何かやろうとしてるってことですか?》
女神《そうですね、というか当初の目的はフロンティア計画ですから変更も何もなかったのかと》
そういえば別にバラルの呪詛の装置を再起動するのが目的じゃなかったんですよね
ナスターシャさんが飛んだことばかり覚えていて忘れてました
翠《そういえばフロンティアも神獣鏡もネフィリムもわざわざ月崩壊後の重力バランスの崩壊対策だったはずなのに丸投げしてどっか行きましたよねフィーネさん》
女神《そりゃあ最初は神界に行くんじゃなくてここから想いを届けつつ暮らす予定だったからじゃないですか?》
翠《まぁフィーネさんが幸せそうなら別にいいんですけど》
せめてネフィリムはどうにかしていってほしかったです
女神《フィーネさんといえば、フィーネさんが神界に行ったことでリインカネーションはもう起こらないんですよ。つまりマリアさん切歌さんはもちろんのこと、調さんにフィーネさんの魂が宿ることもないわけで》
翠《あ、あれですか?「大好きだって、言ってるでしょ~!」の言い合いを止めないと調さんの魂が刈り取られると》
女神《その前に倒れた鉄パイプの下敷きになったときA◯フィールド展開出来なくなりますね、そしたらよくて大怪我、最悪死にます》
翠《おぉう...それはどうにかした方がいいですね...》
女神《あとその前にもし響さんのガングニールを合同ライブの日より前に除去したら、ソロモンの杖受け渡しの時のノイズ襲撃にクリスさん一人で対抗することになるのと、合同ライブのときもクリスさんと翼さんで対抗することになるでしょう。翠さんはまぁ一応ギアをウェル博士とかに預けることになるでしょうし》
翠《それはキツイですね...》
いっそまだ加工してない聖遺物もこっそり加工しておいてもしものときに纏えるようにしておきましょうか
翠《てかそのノイズ襲撃のあと私ってどうなるんですかね》
女神《気を失わせて捨てられるかそのままお持ち帰りかでしょうか》
翠《私を連れてっても武装集団フィーネに得は...あるんですかね?》
女神《奏者でギア加工出来て下手したら神獣鏡も纏えるのならそれなりに重宝するんじゃないですか?何かするようでしたら私が神足通で》
翠《余計話がややこしくなりそうですけどお願いします》
女神《まぁ後は響さんのガングニールをどうするかによってですね。ネフィリム戦までまだガングニールを宿していれば腕ガブリンチョの後本格的に侵食率が大変なことになりますし、神獣鏡を未来さんが使えるようになったら戦うって言うかもしれませんし...アメリカから日本に戻るかどうかも問題ですね。武装集団フィーネやウェル博士が日本で暴れるようなら奏者は日本に戻るでしょうけど、未来さんは戻らなければマリアさんに助け出される可能性も低くなります》
翠《そうしたら洗脳される可能性も低くなると...あれ?フロンティア計画終了しません?》
女神《神獣鏡を人に纏わせるのが計画になかったのなら別の手段で来るでしょうし、もしくは神獣鏡を纏う役が翠さんになる可能性もあります》
翠《そんな裏切り行為したら次こそ未来さんに殺されますね》
殺しはしないでしょうけど何されるかわかりません...
女神《ネフィリム対暴走響さんがなければネフィリムウェル博士も生まれませんし、ウェル博士がネフィリムの力を手にしなければほとんどのことは解決するんですけどね...》
翠《でもそうすると今度はキャロルちゃんを止める手段が...ヤントラサルヴァスパ先に取っておくとか?》
女神《その辺はそこまでの経緯...二期に当たるところまで過ごしてみないと何とも言えませんけどね》
翠《ちなみに四期は》
女神《もっとわかりませんね》
ですよね~
他に起こりそうなタイムパラドックス安価下
(なさそうなら友里さんに手合わせ云々お願いします)
翠「3.5期に至っては情報0ですしね~」
どうしたもんですかねぇ
夏休み中の話ってことはわかるんですけど
友里「3.5がどうかしたの?」
翠「?...あっ」
女神《声に出てましたよ~!》
ついうっかり...
翠「えっと...つ、ツヴァイの時みたいにドライもヘルツないかなぁって...」
友里「あぁ~...実質それが映画なのよねぇ」
翠「あそこからはしばらくプリズマしてない話が続きますもんね...」
友里「確かにあれは映画にしちゃってテレビシリーズは魔法少女ものに統一するってのもある意味正解だったのかも」
ふぅ、誤魔化せました
友里さんは丁度洗い物が終わったのか、新しく淹れたお茶を三人分持ってこっちに来ました
私は少しスペースを開け、友里さんもそれに合わせてソファーに座ります
翠「そういえば友里さん、ししょーにスカウトされたってことはかなり強いんですよね」
友里「司令達と比べられたら困るけどね」
翠「少し、手合わせしてもらえませんか?せっかく映画も見ましたし」
友里さん反応安価下
(お昼抜いて映画二本見て夕飯食べて少し休んで手合わせというハードスケジュール...というかもう夜なのに帰る雰囲気がない翠ちゃんと女神様)
影響されやすい私はもう動きたくて仕方がありません
私の中のリーさんがホワチャー言いながら踊り高ぶっています!
友里「手合わせって...そもそも、私は司令や緒川さんと違って普通の人間よ?格闘すら勝てる気がしないわ」
翠「そうですか?」
友里「ましてシンフォギア奏者相手にしたら手も足も出なくなる...まぁでも」
そのとき私には友里さんの目がキラリと光ったような気がしました
友里「射撃主体の遠距離戦なら...付き合えなくはないわね」
女神「あっこの人OTONAです翠さん逃げて」
翠「っ...い、いえ、ここで逃げるなんてことは!」
ギアを纏わない射撃訓練になるかもしれませんが、もしギア纏うのアリでも剣だって遠距離攻撃の方法はいくらでもあります!最悪イミテーターでイチイバルをコピーすれば!
友里「そ・れ・よ・り!どちらにしてもこの時間からは流石にちょっと...明日の朝なら構わないけれど、本部のトレーニングルームは使えないのよね...」
翠「すみませんでした...」
ししょーがあんな提案してくるとは思わなかったんですよ...
手合わせどうする?安価下
(どこでやろう、ギアはありかなしか等)
友里「じゃあこうしましょう。いきなり手合わせって言っても基礎を知らないと危ないから、明日の朝うちの庭で少し精密射撃の練習。エアガンと的は私が用意しておくわね」
翠「精密射撃の練習?」
友里「そう、それである程度慣れたら射撃訓練場で本格的なものをやってから手合わせ...どう?」
本物を使えるわけはありませんし、エアガンと言えども扱い方を間違えれば使用者側に危険が伴います
だからこそ、そこをちゃんと鍛えてから、ということでしょう
翠「わかりました!...ちなみに手合わせのときにギアは」
友里「なしで!私は普通の人間だから」
女神「いや、さっき明らかにOTONAでしたよあの目は」
友里「確かに私は大人だけど...どういう意味?」
翠女神「「いえいえなんでもないです」」
・・・
翠「そういえば友里さん的に響さん未来さんの仲の良さについてどう思います?」
友里「響ちゃんと未来ちゃん?そうねぇ...」
どう思う?安価下
(『蛇睨み』了解です
女神「翠さんそのうちウサギのバスターっぽい声の敵幹部に感情解放してもらって「あはは!楽しいですねぇ!」とか言い出しそうですね」
翠「特に感情は捨ててませんけどね」)
(『翠』「私は『私』みたいな戦い方嫌い?」
翠「積極的にする気はないですけど...まぁやむを得ない場合はやりますよ?どうせその気になればアスクレピオスで治したりフォークで黄泉還らせたり出来ますし」
『翠』(私よりよっぽどアレな気がするなぁ))
友里「仲がいいと言えば、響ちゃんに危害が加わりそうな時に見せる未来ちゃんの目つきは怖...やばいと思ったわね、こう...傷付けたら許さないって感じの。私達も響ちゃんの検査しづらかったわ...」
翠「あぁ...お疲れ様です」
女神「愛ですね...」
そういえば少し前まで翼さんもそんな感じでしたよね
クリスさんの顔を剣で貫こうとしたり
響さんの周りにはそういう人が集まるんですかね
友里「まぁ未来ちゃんは少し重い気もするけど、あの年頃の女の子にはよくあることじゃない?仲が悪いよりよっぽどいいと思うけど...」
うんうんと頷きながらそう言う友里さん
翠「そういうものですか?」
友里「翠ちゃんだって、同年代だと夢姫ちゃんや凜音ちゃんがいるでしょう?私もあぁいう仲いい友達沢山いたわよ」
翠「そうなんですか!」
友里さんは懐かしむように目を細めました
友里さんのご友人...どんな方だったんでしょうか
友里「皆のウエディングドレス綺麗だったなぁ...子供と写った年賀状送ってくれたり...」
翠「もうその話は大丈夫ですからやめてください!」
女神「こんなところに地雷がっ!」
開眼した目のハイライトがどんどん消えていきます
すみませんまさかこういう方向に話が進むとは
どうする?安価下
翠「そ、そういえば!」
ハイライトをこれ以上消すまいと友里さんの肩を揺らしながら声をかけます
翠「射撃は誰に教わったんですか?」
友里「...はえ?あ、あぁ、射撃ね?」
やっと戻ってきましたか...
翠「はい、どんな人に教わったんだろうって」
女神「まさか友里さんも映画見て射撃が上手くなったとかそういう...」
誰に教わった?安価下
(友里さんに師匠的存在がいたのか、はたまた独学か...
友里「わからない...覚えていないの。ただなぜか射撃の仕方だけは知っていて...」
翠(記憶喪失者が増えてしまいました...))
友里「きっかけは学生時代の友達ね。その子が銃好きで、サバゲーする時によく付き合ったわ...ちなみにその子今は自衛隊のエリートと結婚して子供二人いるのよね...」
翠「あぁまた!」
女神「じゃ、じゃあその後は独学なんですか?」
友里さんを帰ってこさせるために女神様も必死で質問を考えます
友里「ううん、それから少し経ってからは藤尭くんに色々教わって、今の段階まで技術を磨いたわ」
翠「なぜそこで藤尭さん?もしかして二課に来る前から知り合いなんですか?っていうかもしかして同じタイミングで二課に?」
友里「そうよ、お互いまさか国家機密の組織にスカウトされるなんて思ってもなかったけど...一応私より藤尭くんの方が遠距離射撃と狙撃は断然上手いのよ。まぁそれ以上に情報処理能力とかが桁違いで仕事もそっち方面ばかりだから目立たないけれど」
翠「意外ですね」
というかいつから知り合いなんでしょうこの二人
その学生時代の友人と同じくらいかそれより前の可能性もありますよね
まぁこれ以上つっこむのもどうかと思うのでやめておきますが
お似合いだと思うんですけどねぇ
女神「その友人の方や藤尭さんにはどんなこと教わったんですか?」
友里「ほとんどのこと...特に友達からは偏差射撃やヘッドショットは特にみっちり教わったわね。あ、ヘッドショットはなるべくしないようにって言うことで間違え方を覚える感じでね」
翠「ヘッドショットダメなんですか?」
友里「サバゲーのときに限らず危ないから...あと当たっても気づかなかったとか言ってゾンビしてくる輩もいて」
女神「デーンジャデーンジャ!」
友里「まぁ詳しい方法は明日実物を使いながら教えるけれど、偏差射撃のコツは相手の移動する方向と反対側から詰めるのと、銃のクセを知っておくこと。ヘッドショットのコツは出来るだけ縦ブレがないものを選んで止まって狙うこと。相手との高低差は上か下かによって対策は変わってくるわ」
翠「明日それ出来るようになるか不安になってきました...」
女神「...ぐすん」
・・・
翠「銃といえばイチイバル...あれって本当は弓ですよね?ミサイルとか出てきてますけど」
友里「大蛇を出す剣よりはいいと思うわ」
女神「羽衣もありますしね」
それは貴女の要素でしょう天照大神様
翠「友里さんはギア纏ってみたいって思ったことありますか?」
ある?安価下
(あるならどんなのがいいか、ないなら何故か)
(友里さんと藤尭さんってお互いのこと何て呼び合ってるんだろうって長時間悩んでしまったという)
友里「あるわよ。仕事柄みんなのことは近くで見てるしね...クリスちゃんのイチイバルみたいに遠距離型のギアとか纏ってみたいわ」
女神「やっぱり拳銃ですか?」
友里さんといえば拳銃とコーヒーですし、そういうイメージです
友里「というよりはスナイパーライフルの方が憧れるわね~、狙撃特化のシンフォギア...貫通力の高い狙撃銃に迷彩と接近戦用の二丁拳銃付きなんて理想的」
翠「ガチ目ですね」
友里「とはいえ、この歳になるとあぁいう格好は...ねぇ」
翠「全然平気だと思いますよって真っ先に言うべきなんでしょうけどそういう格好をせざるを得ない私は複雑な気持ちですよ...」
響さん翼さんクリスさん...まだ会ってませんがF.I.S組等、皆さんは元がいいですから問題ないんですけど
というか歳の問題はマリアさんがいないからこそ言えることですよね
どうする?安価下
・・・
翠「...ふあぁ」
ゆったりしながら友里さんや女神様と話していると、だんだんと頭が働かなくなってきました
友里「翠ちゃん?もしかして眠い?」
翠「いえ...そんなことは...」
友里さんの家で寝てしまうなんてことは...
しかし私は本格的にぼーっとしてきて
ぽふっ
友里さんに寄りかかってしまいます
翠「友...里...さん...」
そしてそのまま結局意識はどこかへ飛んでいってしまうのでした
・・・
翠「...うみゅ...?」
あのあと...寝てしまいましたか
ということは今は朝でしょうか?
目が覚め、周りを見回すと...
今どこにいて、周りはどうなってた?安価下
(この子人の家で寝落ちしてる...)
「か~え~る~とこは~...ど~こでしょう~...?」
歌...?
女神「りんご~は~落っこちて...あ、起きちゃいました?」
翠「女神...様?」
少しずつ覚醒する脳は今身体が揺られていることに気付きました
というより、女神様におぶられています
そして今はまだ朝ではなく夜
女神「あの後翠さんは友里さんの家で寝ちゃったので、こうして私がおぶって本部に連れて帰ってるんですよ」
翠「すみません...」
女神「謝ることなんて何もないですよ~」
そう言ってまた歌いながら歩を進めていきます
何か話す?安価下
翠「...女神様」
女神「どうかしましたか?」
女神様は歌を中断して、私の声に耳を傾けてくれます
いつもそうです
何をしているときも、すぐに返事をしてくれて
今もこうしておぶってくれたり、悩んでいるときは一緒に考えてくれたり
翠「...女神様が私に優しくしてくれるのは、女神様としてですか?それとも、アキさんとしてですか?」
だからこそ、不安になるんです
女神様はこの世界の人たちとは違って、どうしようもなくお人好しなわけでもなく、しかも私の本当の正体も知っています
それなのにこんなに優しくしてくれる女神様が、私が依存しそうになるくらいあったかい女神様が
怖い
翠「答えてください...でないと私は...」
どうにかなってしまいそうです...
女神「...世界を愛し人を愛し貴女を転生させた女神様としてでも、『貴女』の両親の知り合いのアキとしてでもありません。私は私として、ただ純粋に貴女を愛する私として、貴女と今こうしています」
翠「...」
女神様は私の手に片手を重ね、続けました
女神「重荷を背負わせ転生させたのを申し訳なかったと思う気持ちもあります。周りの人に説明した『翠さんの知り合いのお姉さん兼保護者』という建前があるのも確かです。それでも私が貴女とこうして手を取り合うのは、翠さん、貴女自身を、その心を私が好きになったからです。最初は確かにせめてものお詫びとして貴女を手助けしていました。でも今は、心から貴女のために何かしてあげたい、家族になりたいと、そう思っています」
翠「...でもそれは...女神様はきっと私でなくともそうしていたはずです」
女神「かもしれませんね、でもそんなものはただのIF。私は理由があって翠さんとこうしているんじゃありません。強いていうなら好きだから、幸せになってほしいから...そう思えたのは、翠さんが翠さんだったからです」
翠「...」
どうする?安価下
ぎゅっ
私はなんて言っていいのかわからなくなって、誤魔化すように女神様の首に回していた腕に力を入れ、捕まり直そうとしました
女神「ひゃんっ!?///」
しかし思いの外私は高い位置におぶられていたようで
翠「あれ?何か柔らかい」
女神「も、もう!それっぽい雰囲気だったのに台無しじゃないですか!///」
翠「ご、ごめんなさい!///」
手は勢い余って女神様のお胸様に到達してしまい、そのまま揉む形になってしまいます
女神「っていうか謝るなら手を退かしひんっ!///」
・・・
女神「まったく...確かに好きとは言いましたけど、そういうのは時と場合を考えてください!」
翠「すみません...」
危うく落とされるところだったので、次からはなるべく気をつけましょう
どうする?安価下
(確信犯?なことが多い翠ちゃんの貴重なラッキースケベ)
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でも女神様がどんな風に私のことを思ってくれているのか、改めてわかってよかったです
女神様は本当に私のことを大切に思ってくれているって
この世界にたった一人でやってきた私
優しい人達ばかりですが、それでも私が真の意味で心を開ける人はきっと現れないでしょう
そんな中女神様が来てくれたのは、本当に嬉しかったんです
それに...いくら家族をなくし知り合いもほとんどいない土地とはいえ、例えば薫さんのように『私』と繋がりのある人とは必ずどこかで会います
私が知らない『私』を知っている人がいる、それはある意味恐怖であり、一人であったらいつか耐えられなくなっていたでしょう
その人が言う『私』との関係は本当に正しいのか、その人は『私』をどう思っていて、私をどう思っているのか
それに私は最初『私』として過ごしていました
『私』の記憶、知らない過去はかろうじて日記を読んで少しは理解していましたが、それでもいわば他人に成り済ますようなものです
いつかバレた時なんて言われるのか、どんな扱いをされるのか、考えなかったわけではありませんからね
いっそ『私』の知り合いに会っても平気なように最初から記憶喪失とでも言っておけば...
翠「記憶喪失...」
そういえば凜音ちゃん...『今』の凜音ちゃんは、どんな気持ちで過ごしているんでしょうか
ずっとなくした記憶を取り戻させることばかり考えていましたが、『今』の凜音ちゃんだって思考し、行動して生きているんです
翠「...『今』の凜音ちゃんも、恐怖を感じているんでしょうか」
女神「ん?...そうですね、知らない人から『貴女はあぁだった』とか『私とはこういう関係だった』とか『何々したことがある』とか言われても、それが真実である証拠もないわけですし、結局どれも記憶をなくした『今』の凜音さんからしてみればただの情報でしかありませんから...それらを全て抱えて、なくしたとされる本当にあるのかわからない記憶を取り戻そうとするのは、恐怖というより苦痛かもしれませんね」
記憶をなくす前の凜音ちゃんのことを知っている私は、それこそが本当の凜音ちゃんだと思っていました
でもそれは違います
だって『今』だって凜音ちゃんは凜音ちゃんに変わりなくて...『私』も私も同じ『蒼井翠』なように
翠「私は...凜音ちゃんを取り戻すだなんて息巻いて、『凜音』ちゃんをちゃんと見ていなかった...?」
どうする?安価下
いいえ、それだけじゃありません
『前』の凜音ちゃんとは別に『今』の凜音ちゃんがいるということはつまり
翠「...何を今更、ずっとわかっていたはずです」
私や夢姫ちゃんとの記憶がある『前』の凜音ちゃんは
翠「私が...殺したんだ...」
女神「...結果としては、まぁそうと言えなくもありませんね」
翠「言えなくもない?それ以外言い様がないですよ」
女神「記憶を封印するのと死ぬのとでは似て非なるものですが...なら、それを再認識した今、翠さんはどうしたいですか?どうするべきだと思いますか?」
翠「...」
ずっと凜音ちゃんばかりを追い求めて、『凜音』ちゃんと向き合うことを恐れていました
本当なら私が真っ先に向き合うべきだったのに
翠「記憶は、取り戻します。でもだからって、今を生きる『凜音』ちゃんが友人でないなんてことはありません。たとえ『凜音』ちゃんにとって他人でも、私は友達になりたい。だからちゃんと『凜音』ちゃんと向き合おうと思います。次会ったとき、ちゃんと話をして、これまで向き合ってこなかったことを謝って、「私と友達になってください」って...それでもし友達になれたなら、『凜音』ちゃんとの思い出も、新しく作っていきたい...」
女神「...そうですか、なら私は、翠さんを応援しますよ!」
・・・
そうこうしているうちに本部に着き、私の...というかもはや私達の部屋ですけど、その部屋に向かっています
翠「...でももし、記憶が戻ったら...『凜音』ちゃんはどうなるんでしょうか...」
コンマ下
奇数 部屋に誰かいる?
偶数 特になし、引き続き女神様とお話し
誰がいる?安価下
(友里さんは選択不可です)
ガラッ
女神「帰ってきましたね!」
翠「もう大丈夫なのでとりあえず下ろしてください」
女神「少し名残惜しいですけど...」
背中から降り、私も女神様もベッドに座ります
翠「それで、さっきの話ですけど...」
女神「まぁ...今の『凜音』さんが記憶をなくす前の凜音さんとどういう関係性にあるのかによって変わりますね。記憶が抜け落ちただけで変わらず一人の人間としての感覚の延長線上なら記憶が戻っても今の記憶喪失中の記憶が消えることはありません。つまり今の『凜音』さんだった頃がある凜音さんになります。ですがそうではなく、別の人格のようなものを形成してしまっていたとしたら、記憶が戻って元の人格が復活すると同時に今の『凜音』さんは塗りつぶされるでしょうね」
翠「...えっと?」
女神「わっしーと東郷さんは同じ人でも、消失の長門さんはそれぞれ別人、みたいなイメージですかね?まぁどちらも微かに記憶の共有や引き継ぎらしきものもありますが、後者はどちらかがいる限りもう一人は存在しなくなります」
翠「前者ならどちらの凜音ちゃんも同じ人だから思い出はどちらのときのものも持っていられるけど、後者の場合は記憶を取り戻したら今の『凜音』ちゃんは完全に消えてしまうってことですか?」
女神「ですね、凜音さんの中から今の『凜音』さんが経験した記憶は消えるでしょう...記憶が消える前の凜音さんにしてみれば今も眠っている状態で、起きたら寝ている間のことは覚えていない...って感じです」
翠「...」
女神「まぁ前者か後者かなんて私達が考えてもわからないんですけどね」
翠「...そう、ですね」
前者ならそれでいいんです
後者なら...それでも何かいい方法がきっと
全ては私の責任、だから何が何でも
翠「...すぐには思いつきませんけど、いつか必ず」
・・・
翠「そういえば、もし私のギアをウェル博士達に預けることになってその上で囚われたりしたときや誰かに奪われたりしたとき、蛇達に頼んで取りに行ってもらったりは出来ますかね?」
女神「それは翠さん次第...でしょうか?まぁかなり懐いているみたいですし、頼めばやってくれるかもしれませんけど...相手がそれを警戒する可能性もありますね」
翠「ですよね...」
もし蛇達まで捕まったりしたら終わりですし
女神「っていうかあの蛇達って本当にただの蛇なんですか?」
翠「何がですか?」
女神「いえ別に何がどうってこともないんですけど...『貴女』のご両親の工房にいて、会ってすぐの翠さんに異常に懐いてるって...なんだか勘ぐってしまって」
翠「よくわかりませんけど、両親が密かに飼っていたとかじゃないですか?」
まぁぴったり8匹だったりするのがちょっと私も気になりますけど
どうする?安価下
(特になければ翠ちゃんは明日の朝も早いので寝ます)
女神「う~ん...まぁ今は置いておきますか。それより、明日も早いですし翠さんもまだ寝足りないでしょう、今度こそベッドでゆっくり寝てください!もちろん私も寝ますけど!」
翠「そうですね...そういえばまだ夜でしたね」
女神「というか深夜です。本当なら帰ってくるときに弦十郎さんの部屋に蛇達も引き取りに行きたいところでしたが、今行っても迷惑でしょう」
翠「ですね、蛇達には悪いですが明日にしましょうか」
ベッドに入り、私はさっきまで寝ていたというのにすぐに睡魔に襲われることとなりました
・・・
そして朝
翠「さて、なる早で行きましょう!」
女神「ですね!」
起きて軽く朝食を済ませた私達は着替えてすぐにししょーに友里さんの家に行くことを伝え、本部を出発します
今日はちゃんと蛇達も引き取りました
というかししょーの部屋に入った瞬間飛びついてきました
女神「にしても本当に懐かれてますね」
翠「ですね~」
蛇達の頭を撫でながら、昨日行った記憶を頼りに友里さんの家に向かいます
・・・
翠「おはようございま~す」
友里「あら、いらっしゃい」
女神「お邪魔しますね」
翠「昨日は寝落ちしてすみませんでした...」
友里「構わないわよ、さ、入って」
友里さんに案内してもらい庭に出てみると、よくテレビで見るような射撃訓練用の的が並んでいました
友里「それじゃ、始めるわよ!」
翠ちゃんの射的センスコンマ下
(00~99で高ければ高いほど射撃の腕前が上がります)
・・・
友里「筋は悪くないけれど...まだまだね、中の上って感じかしら」
中々に反動も大きく、的に上手く球が当たりませんね
翠「これは遊びならいいでしょうけど...」
女神「実戦でやるには少し危険かもしれませんね...」
友里「ま、こればかりは繰り返し練習するしかないわ。今の所は隠し球程度にして置いたほうがいいかも。手合わせはもう少し上手くなってからね」
翠「ですか...」
まぁ仕方ないですね
どうする?安価下
(ちなみに今後今回のように練習を行うととの度にセンスを上げていけます)
友里「とりあえずここまでにして本部に行きましょうか」
翠「はい、ほらこっちおいで~」
射撃の間離れていた蛇達を呼び、身体に巻きつかせます
女神「ですね、あ、翠さん手繋ぎます?」
翠「だ、大丈夫です!」
ニヤニヤしながら言ってくる女神様
もうなんか本当に甘えるとか以前の問題になってきている気がするんです
友里「まぁまぁいいじゃない、私もアキちゃんも大歓迎よ?」
翠「なぜにそちら側についてるんですか!?っていうか昨日も思ってましたけど友里さん段々アキさんと仲良くなってますよね!?タメ口とか呼び方とか!」
友里「でもアキちゃんは私のこと頑なに「友里さん」って呼ぶのよね」
女神「うえ!?あ、「あおいさん」でもいいですけど翠さんの苗字と被るんですよ///」
とかなんとか言って、照れてるだけじゃないですか女神様
第一私のことを「翠さん」って呼んでるんだったら結局被っても問題ありませんし
友里「ふ~ん...そういうことにしておいてあげる」
翠「私が寝落ちした後何があったのか非常に気になるんですけど...」
・・・
本部に着き、友里さんは仕事があるので別れました
そして私は
弦十郎「みんなよく集まってくれた」
ししょー、緒川さん、未来さんと奏者四人が会議室っぽいところに集められていました
と言うのも、ししょーにフィーネさんのお屋敷で見つかった書物やファイルの分析が進んでいるか聞いたところ、ちょうどその話をしようと思っていた、ということだそうで
弦十郎「まずは書物の方だが」
そう言って緒川さんに目で合図します
緒川「はい、保存状態は非常に良いのですが、解析不明の未知の言語で書かれていたため解析は未だ難航しています」
弦十郎「これがそのコピーだ、炙り出し等も試したいところだが、何せ変えが効かない上に構造も不明、相当古いとはいえ我々の知らない技術で作られている可能性もあるからな、そこまでは出来ていない」
クリス「フィーネのことだ、コイツに異端技術が関わってても確かにおかしくねぇ」
まぁなんて書いてあるかは私はわかるはずですが、まだ話は終わっていないようなので黙って聞いておきましょう
そしてまたししょーは緒川さんに続きを促しました
そういえば緒川さんに頼んで調べてもらっておいた「人類半数死滅という半信半疑の情報を流させた組織」について何かわかったかも後で聞いておきましょうかね
緒川「それからファイルに関してですが」
ファイルに関して何かわかった?安価下
緒川「まず、奏者及びシンフォギアシステムに関するデータがまとめられ、『奏者同士の歌を重ね合わせると通常より大きな力を発揮する可能性が極めて高い』という趣旨の内容がありました」
クリス「だからデュランダル覚醒のときにわざわざデュエットさせたのか」
翼「重ね合わせた歌声がより強力なフォニックゲインを生み出す...図らずとも一昨日の四人での絶唱の威力はまやかしではなかったということか」
響「クリスちゃん翠ちゃんとデュエットしたの?」
クリス「気にするとこそこじゃねぇだろ!」
なんとなく本編からでもわかっていましたが、やっぱり重ね合わせることは重要みたいですね
複数人で歌う組み合わせ...一期組、F.I.S組、ザババコンビ、翼さんクリスさん、翼さんマリアさん、奏者六人ってとこでしょうか
でも確かザババコンビが一番安定して強くなれるんですよね
未来「他には何が書かれていたんですか?」
緒川「それがその...」
弦十郎「むぅ...」
なぜかししょーも緒川さんも微妙な顔をしています
その視線の先には
クリス「...なんだ?アタシの方ジロジロ見て」
弦十郎「いや...まぁ、いいだろう、緒川」
緒川「わかりました...」
そう言って緒川さんは新しくファイルのコピーらしきプリントを配り始めました
何々...oh
緒川「ファイルにはその他に、クリスさんの成長記録が纏められていました。奏者としての実験記録から、私的なアルバムまで」
クリス「」
翼「これは...」
響「わ!ちっちゃい頃の写真かわいい~!」
未来「本当、かわいい...」
クリス「...はっ!ちょっ、お前ら見るなぁぁぁぁっ!!!///」
おそらくフィーネさんが引き取って間も無くの頃からのアルバム
隠し撮りのようになってしまってはいますが、むすっとしている顔からぼーっとしているときの顔、さらには寝顔まで
私はプリントをそっと丁寧に折ってポケットにしまいました
・・・
私がもらった以外のプリントはなんやかんやあってクリスさんに没収されましたが、実験記録の方は定期的なフォニックゲインの上昇率やネフシュタンの鎧覚醒までの経緯、クリスさんが纏ったイチイバルとネフシュタンの鎧の性能の違い等色々書かれており、今後の研究に役立てるそうです
クリスさんの3サイズ?奏者はもともとそんなもの秘密になんて出来ませんよ
弦十郎「それから、まぁ...なんだ、了子くん...フィーネが書いたとされる詩...のようなものが」
翠「またしても歯切れ悪いですね」
翼「しかし今の雪音のアルバム以上に面白いものなどそうそう」
クリス「お前今面白いって言いやがったな!?」
緒川「一応それもコピーしてありますので」
配られたプリントに書かれていたものは
『初めて会ったその日から
あなたのことを忘れたことなど一度もない
例えこの身が滅びようと
あなたを護りたい
あなたの側にいたい
ただこの無償の想いを伝えたい
そのために私は生きている』
この他にも、数え切れないほどの『あのお方』に向けたとされる愛情たっぷりのポエムが綴られています
私達は全員目を伏せ、そっとプリントを裏返すのでした
フィーネさん、とんでもない黒歴史を残していってますよ!
・・・
弦十郎「とまぁ今の所はこんなものだが...」
どうやらファイルについては以上らしいです
そういえば書物の方は...
書物の内容安価下
えっと...『カ・ディンギル建造を目的とした化学及び錬金術に関する技術』?
読んでいくと、要はカ・ディンギルを作るのに必要だった化学や錬金術について解説しまとめているものでした
それも現代より進んでいそうなものをかなりわかりやすく
翠(これなら私でも出来るかもしれませんね...とはいえ)
この内容なら上手くいけばドラ◯もんの秘密道具が作れるほどの化学(流石にタイムマシン的な時間に関するものは無理そうですけど)やキャロルちゃん並みの錬金術が出来るでしょうけど...
内容をししょー達にも伝える?安価下
(伝えない場合翠ちゃんの隠しステータス的な扱いになります)
(伝えるとそのこと(翠ちゃんが現代より進んだ化学や錬金術を理解していること)がF.I.S等にも伝わる可能性あり)
(翠ちゃんが踊り念仏する日は来るのだろうか...)
もしかしたらここでこの書物が読めるって言うとマリアさん達にも伝わっちゃうかもしれませんけど...でも、また隠し事をするのもどうかと思いますし...
間を取って誰かにだけ伝えておくっていうのはどうでしょう!
まぁ女神様には筒抜けな気もしますけど
誰に伝える?安価下
(まさか意見が割れるとは...ということで妥協案です)
(ししょー達OTONAやズバババンに伝えると全体に伝わります)
・・・
ししょー達の話が終わり、解散になったとき
翠「クリスさん、少しいいですか?」
クリス「ん?あぁ」
クリスさんに話しかけました
緒川「翼さん、この後の予定ですが...」
翼「またバラエティ!?なぜ!?」
響「...」
未来「どうかした?」
響「ううん...」
・・・
クリス「んで?何の用だ?」
場所を私の部屋に移し、さっきもらった書物のコピーをテーブルに広げます
私はクリスさんに伝えることにしました
きっと黙っててくれるでしょうし、なんだかんだ優しいクリスさんなら本当に必要になったときはししょー達にも話すでしょう
そういうタイミングを測るのは多分クリスさんは上手いです
翠「実は...」
ガラッ
響「また何か隠し事かな?」
翠「っ!?」
クリス「割と最初からつけられてたぞ」
翠「...響さんいつからそんなキャラに」
響さんもっとこう...とにかく明るい立花みたいな感じだったじゃないですか
まぁ二期三期でそれがかなり無理してたのも判明するんですけど
翠「...はぁ、わかりました。響さんに隠し事出来る立場でもないですし」
クリス「いいのか?」
翠「お二人があまり口外しないと約束してくれるなら...本当に緊急のときはしてもいいですけどね」
最近またため息が増えました...っていうか基本的にずっとため息ばかりついている気がします
・・・
書物の内容はかなり長いので全部読むのに苦労しました
読み聞かせとかそういうレベルじゃないです
教科書丸々三冊端から端まで読まされた気分...自発的にですが
響「...?」
翠「あ、響さんさては」
響「全然わかりません!」
やっぱり...さっきの雰囲気どっか言っちゃいましたよ
こっちの方が安心しますけど
クリス「大体把握したけどよ...」
響「え゛...クリスちゃん理解出来たの!?」
クリス「馬鹿は黙ってろ!...つかお前、統一言語までフィーネに教わってたのか」
少し残念そうに、それでいて軽く睨むようにそうクリスさんは言いました
怒ってます?というより
翠「嫉妬?」
クリス「ばっ!そ、そういうんじゃねぇよ!!///」
はっは~ん...自分はフィーネさんから教えてもらってないことを色々教えてもらってる私に嫉妬ですか~
なんだかんだクリスさんも結構フィーネさんのこと...
響「クリスちゃんはナカーマだと思ってたのに...」
翠「私もそれほど勉強出来る方ではないですよ?普通レベルです」
響「宿題とかっていつ終わらせる!?」
翠「その日のうちに...長期的な休みの宿題なら最初の二週間くらいで」
長期的な休みは生前の中にしか過ごした記憶ありませんけど
あと絵日記とかは別です
響「うわ~んみんなして宿題早めに終わらせる~!!」
クリス「こいつ何当たり前のこと言ってんだ?やらなきゃならねぇことがあったら早めに終わらせるだろ」
どうする?安価下
響「第一もともと難しいのに任務と両立なんて無理だよ~!何でもう学校復活の目処がついてるの~!」
確かに任務と両立は難しいです
かくいう私も一度だけ任務...というよりこっちの生活に慣れておらずいっぱいいっぱいだったせいで宿題出てることすら忘れたこともありますし
クリス「つったってあの内容ならそんなに難しくねぇだろ、工夫して覚えろ」
翠「内容って...教科書とか読んでみたんですか?」
クリス「あたしもリディアンに通えってさ、周りに追いつくために小学校から高2までの教科書渡されたから偶に読んでんだよ」
翠「真面目!」
流石ザババコンビに頼られるだけあります!
次からわからないところあったらクリスさんに聞きましょうか
響「翠ちゃん!せめて今からでいいから勉強教えて!」
翠「...はい!?私もそれほど勉強出来る方ではないと言ったばかりですしそれ以前にまだ中学生ですよ!?」
高校の範囲なんて知りませんよ
響「私の使ってた教科書持ってくるから!中3から!」
クリス「その心意気を別の方に使えよ...」
どうする?安価下
1 翠ちゃんが頑張って高2の範囲まで覚えて教える
2 クリスさんも一緒に先生
3 その他(記述)
(翠「これまさか定期的に先生やることに?」
女神「飯食って先生やって映画見て寝る生活ですね」)
そのとき、ノイズ出現を知らせるサイレンが
響「うえぇ!?」
クリス「話は後だ!」
翠「まさか三年分先取りする羽目になるとは...あ、そういえば」
数学得意そうな人が一人いたじゃないですか
・・・
弦十郎「集まったな、翼は残念ながら今撮影の最中でな...」
クリス「はんっ!そいつが終わる前に方付けてやらぁ!」
響「行こう!」
翠「藤尭さん、ちょっと」
藤尭「俺?」
藤尭さんに近付き、手短に用を済ませます
翠「藤尭さん学校の成績とかって良かった方ですか?」
藤尭「まぁ」
翠「なら後で私達と一緒に響さんの勉強見てもらえませんか?」
藤尭「...?」
翠「また後で説明します」
流石にこれだけでは伝わらなかったようですけど、まぁ藤尭さんなら引き受けてくれるでしょう
・・・
その後困惑しながらも普段通りの仕事(オペレーター)を始める藤尭さん
私達奏者もヘリに乗って現場に急行します
どのギアで行く?安価下
1 アメノムラクモ
2 アスクレピオス(もはやヒーラー)
3 イミテーター
響「翠ちゃんは先に民間人の避難と必要なら応急処置をお願い!」
翠「わかりました」
クリス「頼んだぞ!」
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
「killter Ichaival tron」
「Healing almighty Asclepius tron」
・・・
翠「子連れの方はお子さんを抱き上げて走ってください!怪我した人はこっちに!」
避難誘導に加え怪我の治癒
これが終わったら合流して出来ればスタミナ回復を...出来るんでしょうかこれで
出来ればその後攻撃力が強い他のギアに...
「きゃあっ!」
翠「っ!でやっ!!」
脇道から出てきたノイズを杖で殴り倒しつつ転んだ女の子を抱え距離を取ります
翠「大丈夫!?走れる?」
「う、うん...痛っ!」
翠「!」
よく見ると足を捻ったようで
何て念じる?安価下
(合流したらイミテーターにフォームチェンジです)
翠「よし、痛いところ治れ~って強く思ってみて、お姉ちゃんが治してあげる!」
女の子「ほんとう?」
翠「任せて!」
私より小さい子供相手とはいえタメ口慣れないですね
でも敬語を好まない子も多いと聞きますし、今だけ今だけ
女の子「ん~!」
強く念じているだろうその子に杖を近付け、彼女が治したいと思っているところが治るように私も念じます
翠「いたいのいたいのとんでけ~!」
パアァ...
女の子を私の装甲と同じエメラルドグリーンのオーラが包み、少し腫れていた足もみるみるうちに治っていきました
女の子「痛くなくなった!」
翠「よかった...走れる?」
女の子「うん!また助けてくれてありがとうお姉ちゃん!やっぱりお姉ちゃんはいい人だったんだね!」
そう言って女の子は手を振りながらシェルターの方に走っていきました
また?さっきノイズから庇ったことを言ってるんでしょうか
翠「...さてと」
この辺片付けて合流しますか
・・・
翠「お待たせしました!」
クリス「そっちは終わったのか、ならもうひと頑張りだ!」
響「だね!」
翠「...やってみましょうか」
試しにスタミナ回復と念じてみましょう
コンマ下
奇数 スタミナ回復成功
偶数 スタミナ回復失敗
ゾロ目 スタミナ回復すっ飛ばしてエクスドライブ
翠「ほっ」
響さんとクリスさんに向けて杖を構えてみます
...何も出ませんね
流石に無理ですか
翠「まぁ割り切りましょう」
変身を解き、素早くイミテーターのギアを取り出しました
「Stealer Imitator tron」
都庁みたいなノイズやモフモフしたノイズも複数体見えますね
ソロモンの杖は反応していないらしいので自然発生型でしょうけど...自然発生の時点でこれってもうこの辺一帯呪われてませんか?
翠「でもまぁ...別に、アレを倒してしまっても構わんのでしょう?」
どうする?安価下
響「はあぁっ!」
クリス「おらっ!」
鉛玉の雨と響さんの拳が辺りのノイズを消していきます
私も...っと、さっそく模倣能力使ってみますか
最初は試しにノイズから!
翠「随分悪い怪物ですね、あなたの能力を貰いにきましたよ、ノイズ」
冗談はこの辺にして
翠「コピー!」
どんな姿になる?安価下1
1 模倣対象をモチーフとした姿(光の巨人が歴代の巨人の力をお借りしたりする感じ)
2 まんま模倣対象の姿になる(世界の破壊者や宇宙海賊的な感じ(ノイズなら着ぐるみっぽく、奏者なら同じギアになります)
3 武器や特徴的なパーツ(鉤爪等)だけ模倣した姿(イッテイーヨ的な感じ(あれは強奪でしたが))
4 その他(記述)
ノイズのどんな能力を模倣?安価下2以降
(武器(鉤爪等)、特徴(音に反応する等)等か、そのまんまノイズそのものになる(奏者に触れると死にます)か、その他か)
ゴーグルに目の前のチョコミントみたいな頭のノイズのデータが映し出され、身体の各所に走る光が進路を変え始めました
翠「おぉ...」
装甲が変化し、朱色のボディアーマーにゴーグルは残したまま水色のヘッドギア
口元に黄色いガスマスクのようなものが装着されました
翠「ヘッドギアには黒の墨入れ...さしずめイミテーター・チョコミントフォームってとこでしょうか」
ノイズの個体にそれぞれ正式名称があればいいんですけど知らないのでそれで行きます
翠「すぅ...ふっ!!」
ビュルッ!
思いっきり吹くとガスマスクから白いネバネバした液体が飛び出し、近くにいたノイズ達の動きを封じました
...なんというか、やっぱりこういうのの餌食は女性の方がいいです
あ、いや、別に私は積極的にそういうのがいいとかいうわけではないですけどね!?
誰に言い訳してるんでしょう私
響「そっちは...うわっ」
翠「そういう声出さないでください、っていうか響さんも同じ目にあったでしょう」
クリス「つかその格好なんだ?」
翠「あそこのチョコミントみたいなノイズの能力を模倣したらこうなりました」
でもこの姿になるとノイズに触れても倒せない、なんてことは...
身動きが取れないノイズの一体に近付き触れてみると、ノイズは悲鳴らしきものを上げて炭化していきました
翠「大丈夫そうですね...表示とか出来ないんでしょうか」
するとゴーグルに文字列が現れ、説明文らしきものが
翠「えっと...『全身を覆う装甲はノイズのみを分解することが出来る』ですか...人には無害っぽいですね」
クリス「それ、あたしら奏者が触っても平気なのか?」
翠「多分」
・・・
同じ要領でノイズの動きを封じては殴り封じては蹴り封じては撫で封じては抱きつき、徐々に数も減っていきました
その間クリスさんがミサイルを飛ばしてその上に乗った響さんが上空の空母を殴り飛ばしたりしてましたが、そろそろ大詰めです
翠「コピー!」
気分は完全にトレース・オン!
クリスさんの方にゴーグルでロックオンすると、イチイバルのデータを取り入れ再び姿が変わりました
大体はクリスさんのイチイバルのギアに似ていますが、各所に走る光やゴーグル、その他所々違っています
翠「イミテーター・イチイバルフォーム、ちょせえです!」
クリス「人のギア勝手に真似ときながら『ちょせえ』を『見参』みたいに言ってんじゃねぇ!」
翠「まぁまぁ、ダブルイチイバルで行きましょう!」
どうする?安価下
クリス「ったく...行くぞ!」
翠「はい!」
デュランダル覚醒以来のユニゾン
ギアに任せ心に浮かんだ歌を口ずさむシンフォギア本来の力
あの日声をかけてくれたこと
あの日一緒に歩いたこと
巻き込んで悪かった
黙っていてごめんなさい
それでもまたこうして
一緒に戦えることが
何よりも幸福だって
心から思える
そんな色々な想いが歌となって紡がれていきます
翠「中の上...だったら数で攻めます!」
『偽式MEGA DETH PARTY』
クリスさんが使っていた技を思い出しながらそれを模倣
クリス「こいつぁサービスだ!」
翠「今ならもう一発増量中!」
『BILLION MAIDEN』
『偽式BILLION MAIDEN』
クリスさんと同じようにガトリング砲を構え、背中合わせで回りながら一斉掃射してノイズに風穴を開けていきました
響「わっ!なんかズルい!」
クリス「うっせえ!あとはあのデカブツだけだ!」
モフモフしたノイズの吐き出す汚い色の液体を飛び退けて避け、響さんが真正面から拳を打ち込んで転ばせます
クリス「今だ!外さねぇ!」
二期で不発に終わったスナイパー状態の時と同じようにクリスさんにゴーグルが装着されますが、構えた銃はそのときのとは少し違っているようです
これ知らない技じゃないですかね
翠「とはいえ、付き合いますよ!」
ゴーグルの表示がライフルと連動し、ノイズを捉えました
息を合わせ、同時に!
『CLOSS ZEPPELIN』
複数のビームが一つに収束し、さらに私とクリスさんのそれぞれの収束したビームがさらに合わさりました
そしてモフモフノイズを飲み込むほどの大きさとなって
ドーーンッ
クリス「っし!終わったな」
翠「...あれ?今撃った先に響さんが残っていたような」
・・・
結局私とクリスさんの合体技の巻き添えを食らった響さんをアスクレピオスで治癒しつつ、本部に戻ります
そういえば翼さん、収録上手くいきましたかね
...今何故かテレビの画面の端に『防盛』と出て緒川さんが謝罪するという謎イメージが思い浮かんでしまいました
疲れてるんでしょうか
・・・
ここは響さんの部屋...ではなく使っていない応接間です
いくつかある応接間のうちここなら使っていいとししょーに言われたので
クリス「さて、んじゃあ馬鹿の勉強会だ」
響「あ、あはは...言い出しておいてなんだけど今日は疲れたし明日からに...」
未来「響、私に付いてきてくれるんでしょ?でも成績悪かったら許可降りなくなっちゃうよ?」
翠「とりあえず中3以降の教科書貸してください、そっち軽く読んでから先生役になります」
未来「...何だかごめんね?翠ちゃんまだ中2なのに」
っていうかなぜここに未来さんが
正妻だからでしょうか
翠「大丈夫ですよ、私も予習になりますから...そして、特別講師がもう一人います!どうぞ!」
ガラッ
藤尭「どうも...」
響「藤尭さん?」
翠「私がお願いしました」
藤尭さんは居心地が悪いのかそわそわしてますが、きっと大丈夫でしょう
さぁ響さんの勉強会スタートです!
何か起こる?安価下
(何も起こらない場合は「なし」で構いません。勉強会パートはそこで終了です)
・・・
クリス「んで、ここがこうなって...っておい!聞いてんのか!?」
未来「ほら響、シャンとして」
響「頭がパンクしそう...」
響さん達と少し離れたところで高1の教科書をパラパラ読みながら時々響さんの解いた問題を見ていきます
響さんの場合高2の範囲じゃなく私でもわかりそうなところにも間違いが
つまり途中計算とかですね
翠「響さんケアレスミス多いですね...あと教科書の端にパラパラ漫画が」
響「それ言わないで~!」
響さんは泣きながら机に突っ伏しかけながらペンを走らせていました
藤尭さんと未来さんは正面から、クリスさんは隣から響さんにしどうしています
藤尭「そこはこっちの公式だから先にeを...」
クリス「へぇ、やるじゃねえか」
藤尭さんの教え方に関心したようにクリスさんは立膝だった状態から膝立ちになって問題集を覗き込みました
いや、というか
翠「クリスさん、ちょっと無防備すぎやしませんか」
クリス「あ?そうか?」
翠「私が勝手に呼んでおいて何ですけど...藤尭さんもいるのにいささかそういうポーズは」
未来「確かにクリスは今スカートだし胸元も結構開いてるやつだし」
翠「ほら、藤尭さんもどこ見ていいのかわからなそうですよ?」
藤尭「い、いや俺は別に!」
あ、今のは失言だったかも
未来さんもクリスさんも、さらには響さんも藤尭さんをジト目で見ていました
クリス「...てかこいつらはホットパンツだけどスカートなのは翠も一緒だろ」
翠「いや私は中学生ですから、特殊な性癖でなければ対象はギリギリ高校生くらいからでしょう、ねぇ藤尭さん?」
藤尭「そのどちらにしても敵を作りそうな質問やめてくれないかな!?」
今回はわざとです
面白そうだからです
何か起こる?安価下
(何も起こらない場合は「なし」で構いません。勉強会パートはそこで終了です)
・・・
とりあえず今日のところはここまでということになりました
まだ全教科ではありませんが、私も結構予習が進んだ気がします
というか進まざるを得ないといいますか...
あと藤尭さんはかなり疲れた顔をしています
翠「大丈夫ですか?」
藤尭「どの口が言ってるのかな...」
翠「まぁまぁ、ちょっとした仕返しじゃないですか」
藤尭「翠ちゃん結構根に持つね」
そりゃあ『私』だって二年越しに復讐するほどですし
・・・
さて、どうしましょうか
翠「部屋に戻って映画でも見ましょうかね...」
どうする?安価下
せっかくですし、今の『凜音』ちゃんと仲良くなるためにもこの後『凜音』ちゃんと夢姫ちゃんを誘って映画観賞でもしましょう
どの映画がいいですかね...っと、そういえば
翠「藤尭さん、藤尭さん的に友里さんはどうなんですか?」
藤尭「ん?何が?」
翠「いや、どう思ってるのかなと」
帰ろうとしていた響さん達まで立ち止まって藤尭さんの方を見てます
響「確かにそれっぽい雰囲気あるよね、藤尭さんと友里さん」
未来「うんうん」
藤尭さんは友里さんのことどう思ってる?安価下
翠「で、どうなんですか?」
藤尭「い、いやいやいや!ないから!べ、別に何とも思ってないし!」
うわぁ
流石アニメの(っぽい)世界
反応の仕方までこんなんですか
未来「二回もどもったよ藤尭さん...」
クリス「隠すの下手くそ過ぎるだろ」
響「絵に描いたような慌てっぷりですなぁ」
ニヤニヤしたみなさんにボロクソ言われてますよ
藤尭「あ、あくまでただの同僚っていうか?むしろ最近隣で結婚出来ないって愚痴がすごいから誰か貰ってあげてほしいとか思ってるし!」
翠響未来クリス「「「「つべこべ言わずに貴方(あんた)が貰ってあげればいいのに」」」」
とにかく思いの外藤尭さんは惹かれている感じですね
これで友里さんがもう少し乗り気なら...
響「これは...」
未来「うん、私達がしっかり恋のサポートしてあげないと」
そしてそこの二人は何をするつもりなんでしょうか...
翠「とっとと告っちゃえばいいんじゃないですかね」
クリス「そういうわけにも行かないんだろ、みろよあのヘタレそうな顔」
藤尭「顔は関係ないよね!?えっ俺どんな顔してんの!?」
翠「冴えない顔?」
藤尭「怖っ!女子怖っ!そういうことさらっと言っちゃう女子怖っ!」
翠「すみませんなるべく嘘はつかないことにしたので」
藤尭「ここは嘘でも冗談ですって言ってほしかったな!」
・・・
とまぁ藤尭さんいじりも終えたので、早速『凜音』ちゃんと夢姫ちゃんに声をかけに行きましょう
まずは『凜音』ちゃんから
『凜音』ちゃん部屋でどんな様子?安価下
ガラッ
翠「り...」
声をかけようと部屋に入ると、『凜音』ちゃんは窓の外を眺めていました
よく見えませんが、どうやら心なしか悲しそうな顔で...いえ
『凜音』「......っ...」
泣いている...ようです
『凜音』ちゃんは声を?み殺し、静かに涙をながしていました
どうする?安価下
(翠(どどどどどどうしましょう!?!?)
『凜音』(ライカ...))
ガラッ
翠「り...」
声をかけようと部屋に入ると、『凜音』ちゃんは窓の外を眺めていました
よく見えませんが、どうやら心なしか悲しそうな顔で...いえ
『凜音』「......っ...」
泣いている...ようです
『凜音』ちゃんは声を噛み殺し、静かに涙をながしていました
どうする?安価下
(翠(どどどどどどうしましょう!?!?)
『凜音』(ライカ...))
翠「...『凜音』ちゃん」
ギュッ
私は泣いている『凜音』ちゃんを見て、気がつくとその背中を抱きしめていました
突然のことに驚いたのか、腕の中で彼女もビクッとしました
『凜音』「ひゃっ!?あ、蒼井さん!?いつから...」
翠「...」
ギュ~ッ
『凜音』「...」
何も言わず、そのまま強く抱きしめます
なぜ泣いているのかははっきりとはわかりません
もしかしたらまた虫歯とかそんなことかも
でも、例えそうだったとしても
私はもう、彼女から目を逸らしません
翠「...ごめんなさい」
『凜音』「...どうして謝るんですか」
翠「私は...記憶がなくなる前の貴女のことばかり気にして...記憶を取り戻させることにばかり躍起になって...ちゃんと『貴女』を見ていませんでした」
敬語で話す『貴女』を見て
私を『蒼井さん』と呼ぶ『貴女』を見て
私はいつも、「あぁ、やっぱりこの子は凜音ちゃんではない」と
無意識にそう感じていたんだと思います
翠「『貴女』を心配しているつもりになって...『貴女』を見れてなかった...!」
『凜音』「...」
翠「ごめんなさい...ごめんなさい...!」
いつしか私も涙を流していました
『凜音』「...」
翠「ようやくそのことに気付いて...だから謝らなきゃって...許してもらえるなんて思ってません、消えろと言うなら二度と近付きません、でもいつか許してくれるなら...私と、友達になってくれませんか?」
『凜音』ちゃん反応安価下
(『凜音』「『私』が『東雲凜音』だと一体いつ錯覚した」
翠「え」
ガラッ
凜音「やっほー」
翠「え」)
『凜音』「...『私』は、消えなくてもいいのかな」
ぽつり、と
『凜音』ちゃんはそう漏らしました
あぁ、ずっと彼女はそれを悩み苦しんでいたんですね
翠「消えなくていいに決まってます...絶対に!」
『凜音』「...『私』がいる限り、記憶がある昔の私が帰ってこれなかったとしても?」
翠「どうにかします!何年かかっても必ず方法を見つけます!『貴女」が消えなくて済む方法を!」
『凜音』「...貴女のことを知らない『私』でも、友達になれる?」
翠「当たり前です!私はっ!...私は、『貴女』とも友達になりたい...!」
『凜音』ちゃんは涙を拭い、私の手に手を重ねました
『凜音』「...どうして昔の私が貴女と友達だったのかがなんとなくですけど、わかりました」
そう言って私の腕を解き、向き合います
コンマ下
ゾロ目以外 『私』と友達になってください
ゾロ目 でもごめんなさい
『凜音』「蒼井翠さん...『私』と友達になってください」
手を差し出し、そう言って微笑む『凜音』ちゃん
私はその手を握って何度も頷き、そのまま抱きつきました
今度は前から
翠「それは私の台詞だったはずじゃないですか!」
『凜音』「そういえばそうでしたね...ふふっ!」
翠「あはっあははっ!」
私達は泣きながら笑い合います
何がそんなにおかしいのか
私はただただ彼女と友達になれた嬉しさで
『凜音』ちゃんもそうだったらいいなと、思うのでした
どうする?安価下
(特になければこのまま夢姫ちゃんのところに行きます)
コツン
一頻り笑って、『凜音』ちゃんの額に私の額を合わせてしばらく何をするでもなくただ見つめ合っていました
『凜音』「...」
翠「...」
夢姫「...」
翠『凜音』「「うわっ!?」」
夢姫「な~にいちゃこらしてるんですの?」
翠「い、いつからそこに!?」
全然気が付きませんでした
張り付いたような笑顔だった夢姫ちゃんはため息をついて
夢姫「二人して抱き合って笑ってるあたりからですわ、全然わたくしのこと気付かずに...そ、そんな至近距離で...混ぜてくださいまし!///」
そう言ってダイブしてくる夢姫ちゃん
結局三人で額を合わせながらまた吹き出すという謎光景が生まれました
どうする?安価下
(特になければ二人を部屋に連れ込...招待して映画鑑賞です)
(セレナ「何でしょうこの紙...えっと...「凜音ちゃんに『』が付いたのは今と昔で凜音ちゃんが別の存在だと翠ちゃんの中で認識されたからです。例えば本編の響さんには『』は付きませんが平行世界のグレてる響さんには『』が付きます。ちなみに記憶を戻すかどうかは全く考えてません。コンマ神次第です。戻ればいいな~程度にしか思ってませんし、最後まで戻らなかったらずっと『』は付きます」...奏さん、これ何ですか?」
奏「ウチの翼の妹分の話だろうさ」)
・・・
『凜音』「そういえば、蒼井さんはどうしてここに?」
翠「あ、そうでしたそうでした。お二人を借りてきたDVDで一緒に映画鑑賞に誘おうかなと」
部屋に招こうと思ってたんですが...
夢姫「それなら...『凜音』さんはまだリハビリ中のようですし」
『凜音』「はい、ならよければこの部屋で」
翠「ですね」
アスクレピオスのときに身体は治らなかったんですね
治れって祈ってと言いませんでしたし、仕方がないです
翠「じゃあプレイヤーとDVD持ってきますね」
・・・
夢姫「特撮モノにグレンラガンに犬夜叉...偏ってますわね...」
翠「もともとは戦いのときに役立つ技とか戦術を学ぶために借りてきましたからね」
『凜音』「映画から...ですか」
夢姫「流石にそれは...」
そんな目で見ないでください!薄々はわかってるんですから!
どれ見る?安価下
(リハビリが必要な身体よりも優先順位が高い虫歯と口内炎)
・・・
最初の方はただのネタアニメだと思ってたんですけどね...
特にドリルが顔すれすれのところに刺さって合体する辺り
でももう「だけど俺の背中に、この胸に、一つになって生き続ける!」まで行くとそのことすら忘れてしまいそうになります
...腕を覆うように刀を装着して腕の周りの装甲ごと回せるようにすればギガドリルブレイクいけるんじゃ!
あ、でも「みんな!もう大丈夫だ!」のシーンはポーズがずるいです
天を突くのはいいんですが二度も殴るのはやり過ぎでは
ドリルは俺の魂だ...ですか
私の魂は...私の、魂と呼べるようなものは...
・・・
夢姫「多元宇宙まで出てくるともう何でもありですわね、もともとな気もしますけど」
翠「ドリル...やっぱりドリルは漢のロマンです」
『凜音』「ここに男いませんけど」
翠「私も最後の最後生身になってもなおドリルパンチとかしてみたいです」
夢姫「翠さん会う度変な方向に進んでますわね...」
そんなことを言っていると、蛇達が右手の方に集まって重なり合いながらとぐろを巻き始めました
翠「おぉ!ドリルは私の魂!」
夢姫「いや流石に無理がありますわ!どう見てもうんt...ソフトクリームですわ!」
『凜音』「よく腕に蛇巻けますね...」
余談ですが最後結婚式のシーンが出るとどうしても誰かしら通り魔に刺されて死ぬんじゃないかと身構えてしまいます
作る、形成するって意味の通り魔ではないですが
・・・
蜘蛛ですよ蜘蛛
蜘蛛は苦手です
というか虫全般苦手です
あと関係ないんですけど『いぬやしゃ』って響き可愛くないですか?特に『やしゃ』の辺り
こうやって叫んでるシーンでもどうしても可愛く聞こえるんですよ、うまく喋れてない小さい子みたいなイメージがあって
「やったか」とか「遂に奈落を倒したのか?」とかフラグにしか聞こえないんですが平気ですか?でも風穴がどうたらってわざわざ言ってますし平気なんでしょうか
まぁどうせあの感じだと生きてそうですけど
温泉?のシーンはもう途中に入ってくるカエルっぽい軍曹の声が気になって真面目な話だったのに忘れてしまいました
そして富士山?を探してるはずの貴方は何覗いてんですか何が天女ですか
そして覗き見犯逃げましたけど
かぐや姫の話しようとしてるのに「かぐやだと!?」じゃないですよ話させてあげましょうよ高校生探偵
そんなんだから小さくされて奏さんにされるんですよ
ハチぃぃぃ!
あ、死んでませんでした
暴走していても声をかけられることで正気を取り戻す
やはりこれしかありませんよね
羽衣ごと鏡を破壊、からの肉体なしでも復活
そしてほらぁ奈落死んでませんでしたよ
そして吸引力の変わらないただ一つの掃除機
ルビは風穴
・・・
翠「竹取物語の五つの宝...」
あれ?私それ持ってるような
妖怪復活したりしませんよね?
天の羽衣持ってませんし
...アメノムラクモのギアの羽衣関係ないですよね?天照大神様の羽衣ですもんね?
『凜音』「なんか...あっという間でしたね」
夢姫「ですわね、気が付いたらラスボスが吸い込まれてましたわ」
肉体なしで復活とか方法は全然違いますけど少しフィーネさんを思い出しました
この身砕けてなるものかぁぁぁ!って言いながらリインカネーション!みたいな
『凜音』「途中古文の授業みたいになってましたけどね」
夢姫「というか竹取物語って奈良ですわよね?でも富士山って」
翠「まぁ竹取物語の方でも最後富士山が出てきますし...」
とはいえこの映画自体昔話に忠実というわけでもないですしよくわかりませんけど
翠「でも映画3本は長かったですね...」
どうする?安価下
夢姫「確かに...少し目が疲れましたわ」
『凜音』「でも、楽しかったです!」
夢姫「それは間違いありませんわ!」
あのシーンが面白かった、あのシーンはかっこよかったと語り合う二人の姿を見て、あぁ、誘ってよかったと思いました
翠「『凜音』ちゃん」
『凜音』「?」
翠「身体が治ったら...今日みたいに、たくさん思い出を作りにいきましょう」
記憶をなくした少女としてではなく、新しい友人として、たくさんの思い出を作りたいですし、作ってほしいのです
『凜音』「...はい!」
『凜音』ちゃんは笑顔で返答してくれました
夢姫「...ま~た人を除け者にしてますわね」
翠「けものはいても除け者はいませんよ」
夢姫「ここけものいるんですの!?」
くぅ~...
翠「...」
夢姫「...」
『凜音』「...///」
翠夢姫「「『凜音』ちゃん(さん)...」」
『凜音』「うぅ...///」
今の音、犯人は『凜音』ちゃんでしたか
翠「お腹の虫も泣き出しましたし、夕飯でも食べに食堂に行きましょうか」
夢姫「意地は特に張ってないので飽きるも何もありませんけどね」
コンマ下1
奇数 食堂に先客
偶数 特になし
ゾロ目 ひびみくストップ
誰がいた?安価下2
(コンマ下1が奇数の場合のみ採用)
・・・
翠「何食べましょうかね」
三人で食堂を目指して歩いていくと
夢姫「あら...先客ですわ」
そこにはすでに誰かいました
翠「クリスさん?」
前もここにいましたよね
...まさか基本的にここにいるんじゃ
いやいや、そんな食いしん坊キャラじゃないんですから
どんな様子?安価下
個人的にそろそろ「G」の時間軸にした方がいいと思います
クリス「ん~!うめぇ~!」
今日はうどんを食べていました
本当CMとか出られそうなくらい美味しそうに食べますねあの人
味の感想とかはないんですけど、そのおかげで純粋な感想が伝わります
夢姫「...わたくし、今日はおうどんにするかもしれませんわ」
『凜音』「私も...」
翠「私もです...」
お、食べ終わったんでしょうか
汁を飲み始めましたね
クリス「んく...んく...ぷはぁ...ごちそうさん!」
思わず見入ってしまっていましたね
さて、私達も早く夕飯を
クリス「...はぁ、にしてもこれどうすっかなぁ」
食堂に入ろうとしたとき、クリスさんが何かを取り出すのが見えました
翠「ストップです...あれは?」
二人を制止し、もう一度クリスさんの方を見ました
本...でしょうか
どうする?安価下
(『翠』「日記が一冊だけだと一体いつ錯覚した」
翠「いや一冊で十分でしょう。何使い分けてるんですか」)
(>>574ですね
思いの外やること多く安価が消化しきれなくてキリが良くならずここまで来てしまいました(地味にまだ消化してない安価が残ってたり)
夕飯タイム終わったら三ヶ月間を飛ばします(三ヶ月の間に起こった出来事等を後に安価します))
翠「気になりますね...でもクリスさんのあの様子だと見せてくれるかどうか...」
人目を気にしているようですし
クリス「翠に返すか?いやでもこれ多分あいつじゃない方のやつだし...」
おっと?それ私のなんですか?
それともその言い方だと『私』の?
いえ、私が見覚えないんですから『私』のなんでしょうけど
翠「よし、ここは」
蛇達にお願いしましょう!
目で合図すると、蛇達は頷いてクリスさんの方に這っていきました
クリス「フィーネももういないしなぁ...これ結局何のために奪わせたんだ?ってうおっ!?」
何かぶつぶつ言っているクリスさんの身体に蛇達が巻き付き、そのうちの一匹が本?を咥えて奪っています
夢姫「だんだん翠さんが蛇使いになってきてますわ」
『凜音』「飼うというより使役?」
翠「私的にはもうペットというより家族みたいなものですから」
とはいえ蛇自体ペットとしても特殊なので外とかにあまり連れていけないのが残念ですが
クリス「や、やめっ!ひんっ///」
翠「そこまで!カムバック!」
何となく英語で言ってみましたが、蛇達は問題なく帰ってきてくれました
クリス「はぁ、はぁ...あ、お、お前らいつから!」
翠「何々...『MIDORI NOTE』...」
ダメですこれ
厨二臭がします
中二の私ですら目を背けたくなるやつですこれ
名前自体は前に見つけた日記と同じですけど書き方だけでこれほど変わるとは...中のページに名前書かれた人死んだりしませんよね?まぁどうせこれも日記なのでしょうけど
夢姫「翠さんそれは?」
翠「さぁ?なんでしょうね」
『凜音』「でもそれ蒼井さんの名前が」
翠「見間違いじゃないですか?」
これは私のためにも、そして何より『私』のためにも燃やしてしまいましょう
どうやって燃やす?安価下
(映画は...夕飯後に見るかどうか後に安価します
翠「ぶっ飛びジェット~ドゥザスカ~イ」
女神「残念ですが、鳥人戦隊は映画ないんですよ...」
翠「えっそうなんですか!?」)
翠「汚物...じゃくて、黒歴史は消毒です!」
クリス「お、おい!」
とはいえマッチもライターも手元にありませんし
うだうだしていたらクリスさんに取り返されてしまいます
翠「あなた達、火とか噴けませんか?」
日記らしき本を咥えてきた蛇とクリスさんの身体に巻きつく蛇達にそう問いかけてみます
大浦じゃないんですから出来ないとは思いますけど...
コンマ下
奇数 噴ける
偶数 噴けない
(翠「目が覚めたら響さんの右手に...」
響「大丈夫!片手懸垂なら前に師匠に戦い方を教わったときにやったことあるから!」
翠(一応ホラー見ても悲鳴上げないように気をつけた方が...いやそれ以前に未来さんには秘密にする必要ないですね))
ふるふるふる
蛇達は揃って首を横に振りました
翠「無理ですか...」
夢姫「蛇さん達にクリスさんを囲んでおいてもらえばいいと思いますわ」
『凜音』「おうどん食べましょう、おうどん」
誤魔化したのもあって二人はあまりコレに興味はなさそうですね
それより夕飯が食べたいらしいです
私もお腹すきました
翠「ですね、夕飯にしましょうか」
クリス「」
・・・
うどんを食べ終え、夢姫ちゃんと『凜音』ちゃんは自室に帰って行きました
さて、この日記どうしましょう
クリス「なぁ、そろそろ...」
翠「他人の物を勝手に持ち出しておいて黙っていたなんて悪い子ですね~クリスさん」
クリス「いや、だってフィーネが」
翠「確かに私も他人のことを責められるような立場ではありませんけど、こういうのはダメですよ、黒歴史ですもん」
多分ですけど
翠「そういえばクリスさん相変わらず蛇苦手なんですか?ネフシュタンの鎧纏ってたのに」
クリス「あれはそもそも蛇って感じしないだろ!」
どうやって燃やす?安価下
ま、無理して火をつけなくても燃えるゴミに出せばいいですよね
そのときは念のため斬り刻んであげましょう
・・・
クリスさんを解放した後、日記はもともと『私』のだからと言ってどうにか持ち帰らせてもらいました
クリスさんも渋ってましたけど、最後は折れてくれて助かりました...『私』もこの世界出て行く前にこういう黒歴史は消し去っていけばよかったのにと思わなくもありません
もしかして成仏前に家に寄ったのはこれを探すためだったんでしょうか
翠「もしくは残すべきだと思ったのか...仕方ないです、中身も少し確認しておきましょう」
部屋のドアの鍵を閉め、誰も来ないようにします
そして机に向かい、日記のページを開きました
日記の内容安価下
(映画は日記読み終わったら見るかどうか後に安価します。そして三ヶ月飛びます)
MIDORI NOTE
ーーーこれは私、かつて暗炎を纏う悪魔〈ダークネスフレア〉と呼ばれたミドリ・ラピスラズリ・ウェルに待ち受ける運命との邂逅の歴史...
・・・
翠「」
パタン
一回、一回ストップです
思いっきり閉じた日記?を一旦置き、私は天を仰ぎました
...『貴女』はなんてものを残していってんですか
翠「もうこれ完全にただの黒歴史じゃないですか!何ですかダークネスフレアって!!」
これかなり長いですよ?ハリー◯ッターくらいありますよ?
確かに最初に見たときから「日記...?にしては厚いですよね」とか思ってましたけど!
仮に、仮に黒歴史だとしても設定とかそういうのを書き込んでるんだと思ってましたけど、これどう考えても小説ですよね!?歴史とか言い出してますもんね!?
翠「...ふぅ、落ち着きましょう。まだこれは1ページ目の前書きです。全編厨二病とはまだ決まってません。き、気を取り直して...」
・・・
ーーーその日は、朝から胸騒ぎがしていた
まるで、目覚めてはならない何かが目覚めてしまうような
「お姉ちゃん、朝ご飯出来たって」
「今行くよ」
そう妹に返事をし、私はベッドから降りた
「早く食べて早くりーお姉ちゃんのところ行こ!」
「無茶言わないの、待ち合わせの時間はまだまだ先でしょ」
妹のよもぎはいつも元気だ
頭を撫でてやると、気持ちよさそうにしている
犬だったら尻尾をブンブン振っているところだろう
☆☆☆
「あ、来た来た!おーい、みーちゃん!よもぎちゃん!」
「りーお姉ちゃん!」
「お待たせ、りっちゃん」
親友のるりはいつもの公園で待っていた
今日も三人で遊ぶ予定なのだ
「あれ?みーちゃん元気ない?」
「ううん、少し朝から胸騒ぎがするだけ」
「え?みーちゃんも?」
「よもぎも朝からなんだかざわざわするよ!」
何ということだろう
朝から胸騒ぎがするのは私だけではなかった
「こんな偶然...うっ!」
そのとき、突然頭にズキリと痛みが走った
「お姉ちゃん大丈夫!?」
「見て!太陽が!」
頭を抑えりっちゃんが指差す方を見上げると、そこには
「黒い...太陽...」
それを見た瞬間、私は絶叫した
頭が割れたのかと錯覚するほどの痛み、そしてそれと同時に忘れていた記憶が次々と蘇ってくる
そうだった
私は
「私はこの世界の住人じゃない...私は闇の世界の住人だった...」
・・・
翠「オラァッ!!!」
私は思わず小説を思いっきり壁に投げつけました
本当、本当何なんですかコレはっ!!
顔から火が出るかと思いましたよ!
本当に出たら今すぐこのとんでもなく恥ずかしい紙の塊を燃やし尽くせるんですけどね!!
翠「メッタメタの闇の住人発言!しかもよりにもよって家族知り合いも実在の人物使うとかよく平気で出来ましたね!?」
...これまさかクリスさん読んでませんよね?
読んでたらどうにかして記憶を消すかクリスさんを消すかしますよ?
・・・
それから何度も悶えながらなんとか読み終わりました
簡潔にあらすじを並べると
『闇の住人であることを思い出す』→『黒い太陽は闇の世界と人間の世界がリンクしてしまったからで、記憶が戻ったのもそのせい』
→『かつて神によって魔王が倒された闇の世界は次期魔王候補だった闇の住人を人間の世界に記憶を封印した状態で逃していた、それが主人公、さらにその妹と親友』
→『神を倒すために立ち上がる主人公と妹と親友、闇の世界と人間の世界を行き来しながら神の遣いを倒して行く(その最中主人公が伝説の魔剣とそれを封印していた大蛇をその身に宿す)』
→『なんやかんやあって主人公が妹と親友それぞれと両想いなのが発覚して悩む』
→『さんざんどっちを選ぶか迷っていたら三人とも人間達に闇の住人であることがバレて魔女狩りにあい妹と親友が殺される』
→『悲しみをバネに立ち上がり遂に神と対面』
→『そこで神が親友の姉であり、しかも主人公が次期神候補であることが発覚』
→『それでも神を倒し、自ら邪神となって人間の世界を滅ぼす』
→『その後魔王軍改め邪神軍を引き連れ神の世界に進行し、侵略を開始する』
という途中から厨二病というよりももっと違う何かに変わっていく、読み進める度に私の顔が青くなるようなストーリー
悪魔じゃなくて邪神になるストーリー
剣士ではなく神になるストーリー
翠「...」
私は他にも言いたいこと、突っ込みたいことはたくさんありましたが、黙って手にハサミを持ちました
・・・
ゴミ袋の口を縛り、それをゴミ箱に入れて椅子に座ります
何だかとても疲れましたどうやら主人公の年齢からして小2の頃に書いたようです
あれぇ?私その頃あんなに患ってましたっけぇ?
世界が違うとこうも変わってくるんですかね
翠「とにかく忘れましょう、早く忘れてしまいましょう」
映画でも見る?安価下1
どの特撮映画?安価下2
(安価下1が見るだった場合のみ採用)
本当は寝る前にまた映画でも見ようかと思ってましたが、やっぱりもう寝ます
うん、それがいいでしょう
『私』の黒歴史なんて暴くんじゃなかったですよ
翠「あなた達もゆっくり休んでくださいね」
蛇達は頷いて毛布を敷いた机の上に這っていきます
それを見届けて部屋の電気を消し、ベッドに潜り夢の世界へ旅立ちました
・・・
そして時は流れ
三ヶ月の間に起きた出来事安価下
(複数個書いても構いません)
(ここに書いたことは今後こういうことがあった程でいきます(つまりその出来事があったシーンは書きません))
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色々ありましたねぇこの三ヶ月
除去装置も見つかって万能LiNKERも見つけた上なんとか完成
いつでも響さんのガングニールを除去出来る状態になりましたし、私は私でミョルニルをギアに加工してみたり
フォークはまだちょっと手をつける勇気がありませんけど
クリス「にしてもすげえ雨だな...」
というわけで、今は渡米のため護送列車に揺られて米軍基地に向かっています
しばらくぶりの本編ですね
ついに二期...この三ヶ月も色々あったせいで事前知識がどこまで役に立つかわかりません
響「大丈夫?酔ったりしてない?」
翠「大丈夫ですよ」
友里「それにしてもその子達、いつ見ても大人しいわね」
翠「でしょう、自慢の家族です」
蛇達は結局私の身体に巻き付いたままです
最初は一応身柄引き渡しの名目なのでせめて檻の中にっていう話もあったんですが、蛇達が頑なに離れなかったのでこうなりました
クリス「ま、どこぞの魔剣封印してた蛇みたいに火を噴くようなら無理矢理にでもとっ捕まえられてたかもしれねぇけどな」
翠「ん?クリスさんまた追いかけっこしますか?」
クリス「やっべ!」
友里「走らないでね」
まったく...やっぱりどうにかしてクリスさんの記憶を消すしかないですね
記憶といえば『凜音』ちゃんはあれから変化なし
強いていうならかなり仲良くなりました
というか懐かれました
朝起きた時に馬乗りになってる『凜音』ちゃんがいたときには悲鳴が本部内に響き渡りましたよ
夢姫ちゃんもなぜか負けじとよくくっついてきますし
あぁでも私が久々の学校でラブレターもらってから二人とも余計にくっついてくるようになった気もします
下駄箱に入っていたラブレター
差出人不明な上特に呼び出しとかもなかったですしイタズラだと思うんですけどね
ウチの学校女子中ですし
響「それにしても、薫さんが言ってた話って本当なのかな」
クリス「確かにありそうだよな、この規模の組織でしかもフィーネが関わってたときた、でもあんまデカイ声で言うなよ、隣の車両にいるあの胡散臭そうな男にでも聞かれたら面倒だ」
翠「この列車の騒音なら大丈夫だと思いますけど」
どんな噂?安価下
(フィーネさんの失態によってウェル博士が再誕したフィーネだと言ってもS.O.N.Gの中でフィーネ(笑)になる可能性)
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薫さんが言っていたのは、聖遺物に関して少年少女を利用して実験しているらしいというものでした
二課も奏さんのことや、リディアン自体奏者候補の集まりという事実があるのでその話も簡単にスルーすることは出来ないのですが、まぁ私の場合レセプターチルドレンのことは知っていたのでそこまで衝撃的ではありません
それよりも気になったのは、その話の中に『その少年少女の中から脱走者が出たらしい』というものです
一瞬マリアさん達のことかと思いましたけど、マリアさんがアーティスト活動しているのに脱走も何もないなという発想に
まぁザババコンビのことかもしれませんけどね
あの武装集団のメンバーってF.I.Sと別に動いてるはずですけどどういう扱いなんでしょうか...
ただ、もし私の考えていることが的外れで、まったく知らないレセプターチルドレンの誰かが脱走したのならそれはもう対策のしようがないんですよねぇ
クリス「フィーネに聞けば一発なんだろうけどなぁ」
響「あの日のアレ、何だったんだろうね」
友里「あんなにテンションが高い了子さんの声初めて聞いた...というか先越された...」
私が念話でフィーネさんに脱走したレセプターチルドレンについて聞いてみてもこっちの世界のことはあっちからだともうよくわからないらしいですし
ギリギリ念話が出来る程度の繋がりなのでしょう
ちなみに少し前テンション上がったフィーネさんが念話失敗して二課のメンバー全員(奏者(未来さん含む)とOTONA)に『やったわ!遂にあのお方と手を繋ぐことに成功したわ!』と言ってしまって一時騒然としたことがありました
その後すぐにフィーネさんと女神様が協力して念話の接続を切ったらしいですけど、女神様が「弦十郎さんなら無理矢理繋げかねませんので翠さんも気をつけてください」と言われた時には頭を抱えたものです
翠「ま、着いてみればわかりますよ」
クリス「だな」
響「私も未来と一緒にすぐ会いに行くからね!」
友里「それじゃ、私は他の車両の様子を見に行くから、みんなあまりはしゃがないようにね」
そう言って友里さんは部屋を出ました
響さん達がいるこの車両と友里さんがいる車両が別になったということは、ノイズの襲撃もそろそろでしょうか
私のギアは全てウェル博士に預けているので(神獣鏡は未来さん、イミテーターは夢姫ちゃんが持ってます)ここからは二人に頼るしかありません
・・・
なんて思っているうちに来ましたノイズ!
この世界に来て初めて丸腰で近くに殺意あるノイズがいるという状況に身体が竦みそうです
みんなこんな恐怖を感じていたんですね...
友里「うわっ!」
ウェル博士「大丈夫ですか!?」
友里「平気です!それよりウェル博士はもっと前方の車両に避難してください!」
部屋から出て隣の車両に移ると、さっき転んだであろう友里さんにソロモンの杖が入ったケースと私のギアが入った箱を持つ綺麗な杉田さんがいます
響「大変です!すごい数のノイズが追って来ます!」
クリス「連中、明らかにこっちを獲物と定めていやがる、まるで何者かに操られてるみたいだ」
翠「そういうのやっぱりわかるもんなんですね」
ノイズ自体に違いはないんでしょうけど、流石はソロモンの杖を使っていただけあります
友里「急ぎましょう」
ずんずんと前の車両に歩いて行くんですが、走ってる車両の連結部分の上がものすごく怖いです
これ踏み外したら終わりますよ
アスクレピオスを半狂乱で起動させることになります
ウェル「三ヶ月前、世界中に衝撃を与えたルナブレイクを契機に、日本政府より開示された櫻井理論、そのほとんどが、未だ謎に包まれたままとなっていますが」
翠「ルナブレイクについては謝るのでせめて連結部分超えてから話してくれませんか!騒音で聞こえないし怖くて集中出来ません!」
ウェル「...」
それからようやく車両内に入り、改めてウェル博士のお話が
ウェル「ん゛ん゛...回収されたこのアークセプター『ソロモンの杖』を解析し、世界を脅かす認定災害ノイズに対抗し得る新たな可能性を模索することが出来れば...」
クリス「...そいつは、ソロモンの杖は簡単に扱っていいものじゃねえよ」
クリスさんは立ち止まり、そう言い返しました
響「クリスちゃん...」
翠「クリスさん...」
クリス「もっとも、あたしにとやかく言う資格はねぇんだけどな」
そんなクリスさんの手を取った響さんは真剣な目で見つめていました
クリス「うわぁば、バカ!お前こんな時に!」
響「大丈夫だよ」
クリス「...お前本当のバカ」
いじらしい!そして愛らしい!
赤くなるクリスさん超かわいいです!でも
翠「...そういうのは家でやれ、じゃないんですか?」
友里「了解しました、迎え撃ちます」
本部と連絡を取っていた友里さんは端末をしまい、代わりに拳銃を取り出しました
クリス「出番なんだよな?」
それに友里さんが頷くとほとんど同時に天井にノイズが突き刺さってきます
ウェル「う、うわあぁ!」
翠「きゃあっ!」
パンッパンッ
そんな時も冷静に射撃出来る友里さん流石です
響「行きます!」
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
「killter Ichaival tron」
ギアを装着しノイズに立ち向かって行く響さんとクリスさん
翠「がんばってください」
聞こえてないかもしれませんけど、戦えない、戦うことを許されていない私はせめてもの声援を送り、友里さんとウェル博士と一緒にさらに先の車両へと向かいます
ウェル博士と何か話す?安価下
(この場には友里さんもいるので綺麗じゃない杉田さん関連の話はNGです)
(必死で絶賛避難中であることを踏まえた上でお願いします)
翠「緊急事態なので一時的にギア返してもらったりとかは...」
ウェル「君がどういう人間なのかは僕も聞いています。なのでそうしてあげたいのも山々ですが、仮にノイズと遭遇しても護衛の奏者が全滅でもしない限りはギアを所持させないという条件ですので...」
翠「ですよね...今の気分はまるでMSに乗っていない兵士のようです」
ウェル「お二人を信じましょう、それに、そういった立ち位置のキャラはピンチの時に颯爽と駆けつけるものですよ」
翠「颯爽と駆けつけるとしたら結局響さん達負けてるじゃないですか」
でもまぁ原作通りなら響さん達だけでも十分なはずですし、大人しく護衛されておきましょう
ガタンッ
急なカーブに入ったのか、車両が大きく揺られました
ウェル「うひぃっ!」
そしてその揺れで転ぶウェル博士
もしかして素でしょうかこれ
ウェル「ふ...ふふ...こんなところで死にませんよ...僕、この戦いが終わったら駄菓子屋に行くんだぁ」
あ~あ、転んだせいで余計におかしく...いえ、お菓子くなりましたよ杉田さん
大体『この戦い』ってどれのことでしょうかね
フロンティア計画終わったら行くんでしょうか
まさか米軍基地に着いてすぐ駄菓子屋に直行する気じゃ
・・・
無事ノイズも倒し切り、響さん達も戻ってきました
「これで、搬送及び身柄引き渡し任務は完了となります。ご苦労様でした」
友里「ありがとうございます」
響さんもホッと一息ついてます
クリスさんはこの後も引き続き私の護衛があるのでそうはいかないようですけど
ウェル「確かめさせていただきましたよ、皆さんがルナブレイクに立ち向かった英雄と呼ばれることが、伊達ではないとね」
響「英雄!?私達が!?い~や~普段誰も褒めてくれないので、もっと遠慮なく褒めてくださ~い!むしろ~、褒めちぎってくださ~い!」
ここぞとばかりに機嫌が良くなる響さんの頭をクリスさんがパシンと叩きました
響「あいたっ」
クリス「このバカ...そういうところが褒められないんだよ」
響「痛いよ~クリスちゃ~ん...」
翠「今のは自業自得ですね」
響「うぅ...翠ちゃんまで...」
ウェル「...世界がこんな状態だからこそ、僕達は英雄を求めている、そう!誰からも信奉される...偉大なる英雄の姿をっ!!」
ウェル博士はもうテンションフォルテシモですね
この辺からいつものウェル博士の片鱗が見え隠れしていたんですが、どうやらその違和感を感じ取ったのは知っていた私以外は友里さんだけのようです
響「あはは~それほどでも~」
ウェル「皆さんが守ってくれた物、僕が必ず役立てて見せますよ」
響「ふつつかなソロモンの杖ですが、よろしくお願いします!それから翠ちゃんのことも、くれぐれも変なことしないでくださいね!」
クリス「何かやろうとしたらただじゃおかねぇからな」
ウェル「わかっています、多少彼女にも協力を仰ぐことはあると思いますが」
翠「はい、協力出来ることがあれば」
・・・
と、いうわけで
響さん友里さんと別れ、私とクリスさんはウェル博士達に連れられて米軍基地に
クリス「あの服見ると、思い出しちまうな」
翠「フィーネさんのお屋敷のときのことですか?」
クリス「今度はあたしが守ってやる、だから無茶すんなよ」
翠「...はい」
無茶するな...ですか
多分しばらくは無理ですね
検索知識を持っているとどうしても...
ドドーンッ
翠「っ!」
ほらまたこうやって爆発とか起きますし
クリス「なっ...まだ出てきやがんのか!」
大小様々なノイズが所狭しと溢れ出し始めました
翠「クリスさん!」
クリス「任せろ!」
「killter Ichaival tron」
クリスさんの聖詠によってノイズに色が付き物理攻撃が効くようになります
が、それでもノイズ自体強いので米兵にとってもあまり意味がありません
ウェル「早くこちらへ!ギアを持たぬ君をいつまでも戦場にいさせるわけにはいきません!」
翠「は、はい」
やっぱりまだ返してもらえそうにないですね...
ドドーンッ
ドドーンッ
そのとき、絶えず起こった爆発によって視界が遮られてしました
コンマ下
奇数 二課
偶数 武装集団
・・・
...あれ?あれからどうなったんでしたっけ
確かすぐ近くで爆発が起きて、なぜか怖くなって目の前が真っ暗になって、それで...
響「あっ!翠ちゃん目が覚めた!」
クリス「本当か!」
気がつくと響さん達が顔を覗き込んできていました
翠「あれ?ここは...」
友里「ヘリの中よ、詳しいことは後で話すわ」
翠「ヘリ...?」
ヘリってことは...あぁ、翼さんとマリアさんのライブに向かってるってことですか
でもどうやらまだ二人は歌っているようですけど
響「よかった...米軍基地にノイズが出てきたのが見えて駆けつけたときはビックリしたよ!翠ちゃんの頭がメデューサみたいになってて!」
翠「そうなんですか!?」
思わず蛇達の方を見ると、誇らしげにしています
クリス「お前の頭を衝撃から守ってくれてたんだろうな、お礼言っとけ」
翠「そういうことですか...ありがとうございます」
私は8匹全員撫でて抱きしめました
それを見てクリスさんは微妙な表情です
翠「...あの、今私とクリスさんがここにいるって...渡米の件どうなるんですか?」
友里「一旦本部に戻ってから話し合いね」
響「実はさっきの騒動でウェル博士とソロモンの杖が行方不明になっちゃって...」
翠「ウェル博士とソロモンの杖が?」
クリス「それに...」
翠「あぁ~...私のギアもですか」
そういえばあれウェル博士に預けたままでした
ネフィリムのおやつにされないうちに返してもらいたいです...
・・・
友里「了解です。奏者2名と共に状況介入まで40分を予定。事態の収拾に当たります」
マリアさん達も動き出したようですね
友里「聞いての通りよ、気をおかずの三連戦になるけど、お願い。それから翠ちゃんは私と一緒に本部の方に」
響クリス「「うん」」
翠「はい...すみません、私も一応奏者なのに」
クリス「気にすんなって、それにしても...またしても操られたノイズ」
クリスさんはモニターに映し出されたライブの映像を見て、今度は苦々しい表情になっていました
友里「詳細はまだわからないわ、だけど...」
響「だけど?」
友里「...ソロモンの杖を狙ったノイズの襲撃とライブ会場に出現したノイズが、まったくの無関係とは思えない」
『ソロモンの杖を狙った』...そこで『ウェル博士と』ってつけないあたり、確信に近いものを感じているのでしょうか
クリス「あいつら、何か言い合ってるみたいだな、声拾えねぇのか?」
翠「険悪っぽいですね...」
それでも私はマリアさんと翼さんの会話の内容は大体知ってますけど
そのとき、画面の向こうのマリアさんがマイクを口元に寄せ
マリア『私達は、ノイズを操る力を持ってして、この星のすべての国家に対して要求する!』
と、世界中に宣戦布告したのでヘリの中に緊張が走りました
クリス「どういうつもりだ...」
マリア『そして...』
『Granzizel bilfen gungnir zizzl』
響クリス「「なっ!?」」
マイクを放り投げ歌ったマリアさんの身体を黒い装甲が包み込み、その姿はまさに
響「黒い...ガングニール...?」
マリア『私は...私達は『フィーネ』...そう、終わりの名を持つ者だっ!』
そう高らかに名乗り、再び宣言を続けました
マリア『我ら武装組織フィーネは、各国政府に要求する。そうだな...差し当たっては、国土の割譲を求めようか。もしも24時間以内にこちらの要求が果たされない場合は...各国の首都機能がノイズによって風前となるだろう』
友里「24時間!?」
翠「現実的とは言えないでしょうけど...」
こう言っては不謹慎ですがカッコいいですねマリアさん...はっ!こういうところがあぁいう黒歴史を生み出してしまうんでしょうか!いやいやあれは私が作ったものでは...でも『私』も私も同じ『蒼井翠』ですし...
響「み、翠ちゃん?大丈夫?」
翠「私の中にも厨二心が!?いやいや、厨二は確かにカッコいいですし悪いとは思いませんけどでも...」
マリア『会場のオーディエンス諸君を解放する!ノイズに手出しはさせない。速やかにお引き取り願おうか!』
クリス「人質解放?何が狙いだ?」
しばらくすると、ししょーや藤尭さんから現場の状況のより詳しい説明が通信で入りました
響「よかった!じゃあ観客に被害は出てないんですね!」
藤尭『現場で検知されたアウフヴァッヘン波形については現在調査中。だけど、まったくのフェイクであるとは...』
胸に手を当てた響さんは、自分の胸のガングニールがなくなったわけではなさそうだと答えます
弦十郎『もう一振りの撃槍...』
響「それが...黒い、ガングニール」
・・・
それからマリアさんと翼さんの戦いの後モニターには『NO SIGNAL』と表示され、防人の歌は聞けませんでした
友里「現場からの中継が遮断された!?」
クリス「ってことはつまり...?」
友里「えぇ」
響「えっ?えっ?」
流石NINJA
しっかり仕事してくれます
ま、それでもザババコンビは見逃してしまうんですけど
・・・
友里「間も無く上空!」
翠「ここから見えるライブの会場、私の見間違いでなければ翼さん含め奏者が4人いる気がするのですが」
クリス「あたしがいたんだ、何人奏者が出てこようがもう驚かねぇよ!」
F.I.S組はすでに揃っていました
翼さんでも1対3はキツイようで押されています
響「行きます!」
クリス「おう!」
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
「killter Ichaival tron」
そしてヘリからダイブ
私は結局応援してばかりですね
・・・
そして私と友里さんはすぐに近くの避難誘導しているところに合流しました
未来「翠ちゃん!」
夢姫「翠さん!?」
『凜音』「蒼井さん!?」
翠「皆さん無事みたいですね」
丁度そこにいたのはライブを見ていたであろうメンバー
しばらくぶりの弓美さん達も揃ってます
夢姫「どうしてここに?」
翠「色々あって渡米の件が先送りになりまして...」
ライブ会場の方を見ると、虹色の竜巻が発生しています
どうやらここまでは原作通りのようですね
ただ一つ懸念されるのは響さんのガングニール...そろそろ危険域に達してもおかしくありません
どうする?安価下
(ここにいるのは友里さん、未来さん、夢姫ちゃん、『凜音』ちゃん、高校生組です)
翠「それであの、私から渡しておいてなんなんですけど...夢姫ちゃん、未来さん、一時的にギアを返してもらえませんでしょうか!」
ギアをウェル博士に預けることになるのは予想出来ていたとは言え、いざこうなってしまうと...
夢姫「もちろんもともと翠さんのですし」
未来「それは構わないけど...他のはどうしたの?」
翠「三ついっぺんに行方不明です...ソロモンの杖も」
・・・
本部に戻ると、暗い表情の響さん、それを支えるクリスさんと翼さんがいました
翠「翼さん...」
翼「話は聞いた、無事で何よりだ。お前まで行方不明になっていたらと思うと...思い出したくない過去が蘇りそうだ」
翠「過去?」
緒川「翠さんが以前フィーネに誘拐され、行方不明となっていたときのことです」
いやそのとき何があったんですか
翠「はぁ...ところで響さんは」
翼「うむ...絶唱調律の負荷があるわけではないようだが、敵の奏者に言われたことがどうも立花を深く傷つけたようでな...」
『偽善者』...でしたっけ
確かに知らない人からしたらよくわからないかもしれませんね、響さんがどんな目に遭ってきたのか
でもそれを言うのなら、今後どうなるのか知っているのに知らないふりをして過ごしているような私の方がよっぽど偽善者といえるでしょう
散々人を裏切って傷付けて、今更手のひら返しをしようとしているんですから
それでも私は『私』としてではなく私として生きる
だからこれからは進んで偽善をすると決めました
私以外の誰もがハッピーエンドになるような、そんな明日を目指して
・・・
緊急会議
そこで上がったのはやはり新たな三人の奏者のことでしたが、あえて私は響さんのガングニールのことを言うことにしました
弦十郎「響くんのガングニール?」
翠「そうです、響さんの胸のガングニールは以前言った通り浸食が進むといずれ響さんの命に危機が迫ります。敵対する奏者が現れた今、戦いが激化し融合がこれ以上進んでしまう前に除去するべきだと思います」
未来「響...」
クリス「...ま、戦力云々言えるような状況でもねぇな、命に関わることだ」
翼「そうだな、目の前の敵にばかり気を取られ取り返しのつかないことになる前に...」
響「...」
響さんコンマ下
奇数 拒否
偶数 不承不承了承
響「...嫌です」
未来「響!?」
響「私は戦えます!これまでだってずっと戦えてきた!これからだって!」
翼「それは浸食率の問題だろう!」
響「関係ありません!浸食率なんて抑え込んで見せます!」
思いの外響さんが反発してきてちょっとびっくりしてます
あと浸食率は多分抑え込んだりとか出来ません
もしかして『偽善者』って言われたのが関係してるんでしょうか...
これから一週間は特に何も起こらないはずなので急を要するわけでもないんですが、それを言うわけにもいきませんし...
どうする?安価下
(翠ちゃんにとってのハッピーエンドは翠ちゃん抜きのトゥルーエンドなので多少誰か死んでも知り合いでなければOKです)
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ここは少し脅させてもらいましょう
どういう風に脅せばいいのかわかりませんけど、時間をかけすぎると響さんはどんどん頑固になってしまいます
う~ん...響さんや未来さんが前に私を追い詰めてきたときのを真似てみましょう
翠「...響さん?響さんは私と一緒にいてくれると言いましたよね?それも半ば無理矢理」
響「でも」
翠「未来さんと二人して、私に何も言わず勝手に色々進めてましたよね?」
響「だって」
翠「まさかあれだけ言っておいて、私にはダメだと言っておいて死ぬつもりではないですよね?もし浸食が原因で死んだりしたら...私も後を追いますよ?」
淡々と、出来るだけ無表情で...この辺は以前女神様を押し倒したときの応用です
ハイライト消すのって難しいですけど楽しいですよね
響「ぅ...ぁ...」
これでもダメですか...私程度が言ってもダメですね
翠「...はぁ、未来さん、ちょっと」
未来「え?あっ、私?」
・・・
部屋から未来さんを連れ、廊下に出ました
翠「やっぱりこういうのは響さんの親友である未来さんが説得した方がいいと思うんです」
未来「私が?」
翠「響さんにとってかけがえのない存在、特別な存在である未来さんが」
未来「そ、そうかな...///」
少し赤くなってるのはいいんですけどそういう場合でもないですね
翠「...未来さんは、どう思いますか?」
未来「...私は...響を失いたくない。でも響が簡単に折れるとも思えない...」
そうなんですよね...
ですが、未来さんが言うことなら変わってくるはずです
一期二期三期、どんどん夫婦っぷりが増していき四期で初っ端からハグる仲なんですから!
なのでここはなんとしてでも未来さんに説得してもらわなければ...
翠「もし、このまま浸食率が上がっていくと、恐らく響さんの身体が聖遺物を生み出し、やがて身体全て聖遺物そのものとなります」
未来「!」
翠「それだけではありません、もしそれを気力やらで抑え込めたとしましょう。しかしそれは表面的でしかありません。内側の臓器、骨、神経、血管...少しずつそれは聖遺物に置き換わり、辛うじて意識が残っていても五感は失われますし、それに肉体と聖遺物が融合しているということは起動時の発生した熱を変身解除した後外に逃すことが出来なくなります。その上やがて融合は脳に達し、今度は意識がなくなり、結局身体全て聖遺物そのものとなります。しかしそれまでの間に意識が薄れたことで暴走したら?無理に身体を動かすことによって聖遺物となった手足はガラスの塊のように簡単に砕け、首や胴体にもヒビが入り、人としての姿を保つことなく崩れ落ちます」
未来「わかった!もうわかったから!」
途中から勝手な妄想も入ってきていましたが、要は危機感を増幅させられればいいのです
・・・
未来「響!」
響「っ!?な、何?」
未来「私は響を絶対に失いたくない、ガラスの塊みたいになって崩れ落ちる響なんて見たくない!」
響「えっ、私そんなことになるの!?」
わかりませんけど、そのうち大きな黄色い結晶の塊になりそうだとは思ってます
未来「響、だから今のうちにやろう?除去」
響「っ...」
私も、翼さん達も見守っています
これでダメなら押さえつけてでも消し去らないといけません...
コンマ下
奇数 拒否、逃亡
偶数 不承不承了承
響「...ダメッ!」
未来さんの差し伸べた手を払いのけ、響さんは立ち上がりました
響「これは私の力...私は戦わなきゃ...もっとたくさんの人を助けて、偽善なんかじゃないって証明しなきゃいけないんだ!」
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
クリス「なっ!?」
翼「立花!」
弦十郎「囲めっ!!」
響さんがギアを纏ったことに一瞬呆けてしまいましたが、逃すわけには!
響「はあぁっ!たあっ!」
しかしそのジャンプ力は生身では到底止めることが出来ず、響さんが天井を突き抜けて逃亡するのを見ていることしか出来ませんでした
緒川「このままでは海水が!」
弦十郎「緊急浮上!」
・・・
さて、水浸しになった会議室を掃除している私達の間にはお通夜のような空気が漂っています
現在響さんのことを捜索してもらっていますが、ガングニールの反応も途中途絶え、手がかりなしです
あと未来さんがショックのあまり倒れました
どうする?安価下
undefined
翠「まさか二期初っ端からギア紛失した上モップがけすることになるとは...はぁ」
もうこれイミテーター使うのと最悪フォーク加工するしかないですね
神獣鏡は私が纏えるのかわかりませんし...
女神「三期になったら翠さん自身が錬金術師になってたりしそうな勢いですよね」
翠「錬金術もやろうと思えば出来るから困りものです...あ、そうです。めが...アキさん、ちょっとこっちに」
雑巾掛けをしていた女神様を連れて部屋の端に移動しました
女神「何ですか?」
翠「こっそりウェル博士に預けっぱなしのギアを回収出来ませんか?どれか一個でもいいので」
女神「出来ますけど...どうやって周りの人に説明するんですか?まさか起きたら枕元に置いてあった、なんて言うつもりじゃないですよね?」
翠「ですよね...」
取り返したと言えば武装組織フィーネの居場所がわかったのかっていう話になりますし、かと言ってとりよせバッグ的なアイテムがあるわけでもありません
女神「いっそ錬金術頑張って転移魔術とか使ってみてはどうですか?」
翠「でもそれやろうとすると錬金術の詳細を二課に公開する必要が出てきますよね...それはなんだかまだ惜しい気がします」
女神「試しに「来いっ!」とかやってみたらどうですか?聖遺物自体に意思はないので十中八九無理でしょうけど」
翠「それで出来たら苦労しませんけど...」
いえでも、アメノムラクモの大蛇は仮にも八岐大蛇元の持ち主を擬似的に呼び出せてるんですから、起動してなくてもどうにか姿を現せたり...
出来ない気しかしません
翠「でもまぁ試しに...来いっ天叢雲剣!withアスクレピオスとミョルニル!」
コンマ下
ゾロ目 大蛇「読んだか主よ」
ゾロ目以外 大蛇「流石に無理だ主よ」
・・・
シーン...
翠「流石に無理ですか」
女神「まさか本当に試すとは...」
ま、どうにかして自力で取り戻す他ないですね
・・・
そして早くも2回目の緊急会議
議題は逃亡した響さんです
翼「一難去らずしてまた一難...か」
クリス「どうすんだよ...」
翠「...」
行方知れずの人間を探すのはそう簡単なことではありません
前にクリスさんを探した時だって結局クリスさんが誘拐しに来るまで見つかりませんでしたし
緒川「ひたすら探すかあるいは...」
弦十郎「罠を貼っておびき出すか...」
クリス「罠だぁ?ご飯とお好み焼きでも並べておくのか?流石にあのバカでもそれで釣れたら苦労しねぇだろ」
翼「いや、それなら困っている人を置いておくのはどうだ。人助けをしているうちに気がついたらここに...」
翠「はいはい、冗談はその辺にしておきましょう」
翼「なっ」
まったく、さらにバラエティの仕事が増えても知りませんよ?
翠「響さんが絶対に見捨てることが出来ないもの...」
といえばやはり...
未来「...」
どんな罠を貼る?安価下
(あまりに鬼畜だとOTONAが止めます、あとそれを思いついた人を暴走した響さんがハートキャッチ(物理)する可能性が)
翠「...とりあえず、腹が減ってはなんとやら。もしかしたら響さんが来るかもしれませんし、みんなであそこ行きませんか?」
クリス「あいつが来そうなところって...どこだ?」
・・・
と、いうわけで
丁度お客さんがいなかったふらわーに来ました
ほとんど貸切状態です
翠「さて、おばちゃんが焼いてくれたお好み焼きを食べながら改めて作戦会議を始めましょう、とりあえずどうにかして響さんを捕まえた後すぐに神獣鏡を使えるように私と未来さんでそもそも起動出来るのか後で試すとして...クリスさんが言っていたごはん、これはもしかしたら使えるかもしれません」
クリス「ごはん並べんのか!?」
翠「そうでなくても、やはり何かしら食料の確保は必要になって来るはず。飲食店、スーパーの食料品売り場等見張る範囲を絞ってみるということです」
ここもその一つではありますけどね
翼「だがそれでもかなりの数があるはずだ...立花は「もっとたくさんの人を助けて」と言っていた。ならノイズが出現したときのアラートを立花の端末に流し、嘘の現場...立花が知らない場所の訓練室の中に誘い込み、仮想ノイズと戦わせるというのはどうだ。仮想ノイズの中に混ざってノイズ型の人形、それも殴るとそれに反応し手が抜けなくなる機能を搭載したものを地面に固定しておけば、流石の立花でも逃げられまい」
弦十郎「だが端末の通信は切れている。アラートが鳴るかどうか...」
最悪電源切られている可能性もありますしね
緒川「人形を作るのにも時間はかかりますし...」
翼「そうですか...」
弦十郎「だがまぁ、悪い手ではない。問題はどちらにしても我々が監視している場所にのこのこ来るかどうかだ。それに万が一来たとして、それが罠だとわかればすぐに移動してしまうだろう。食料の確保の方もそうだが、仮想ノイズの場合人形を殴る前に気付かれたら終わりだ。かといって民間人に協力をあおぐのも...」
未来「...私が、行きます」
そのとき、ずっと俯いていた未来さんが声を出しました
未来「もし仮想ノイズの作戦をするのなら...私が、囮になって、バレても時間を稼ぎます」
弦十郎「なっ...しかしだなぁ...」
コンマ下1
奇数 ビッキー来店
偶数 特になし
どうする?安価下2
ガラガラ~
響「ごめんおばちゃん!匿っ...て...」
全員「...」
おばちゃん「あら響ちゃん、いらっしゃい」
そのとき、時が止まったような気がしました
翠「確保ー!!」
響「おばちゃんまた今度!」
ダッシュで引き返す響さんをとりあえず全員(一人黙々とお好み焼きを食べ続けていた財布...じゃなかった、藤尭さんはお会計のため置いてけぼりですが)で追いかけます
弦十郎「響くんに歌わせるな!」
翼「緒川さん!」
緒川「今最短ルートを検索します、そこへどうにか誘導してください」
緒川さんが縮地を繰り返しながらタブレットをいじっています
端末に送られてきたのは一番近いところにある訓練場の地図
翠「でも追いかける側が誘導って」
緒川「僕が先回りしますので、その後のフォローお願いします」
そう言ってNINJAは姿を消しました
先回り出来るならそのまま捕まえてくださいと言う前に
・・・
翠「はぁ...はぁ...待って...」
響「まだ...まだ...はぁ...」
もうかなり走っている気がしますが、思いの外響さんの足が速いです
未来「戦うようになってからよく一緒に走ってたから...でも...それだけじゃ...」
翠「まさか...融合が進んだことによって...身体能力が上がった?...けほっ」
・・・
その後追いかけたり回り道をしたりと走り回った結果、どうにか今は使われていない訓練場に続く一本道に誘導し、訓練場に閉じ込めることが出来ました
響「しまった...」
翠「もう...逃がしませんよ...」
というか緒川さん、なぜ私ごと閉じ込めたんですか
翼『今私達で外側の包囲を固めている、だが、出来ることなら説得、あるいは拘束してほしい』
翠「翼さんもクリスさんも、恨みますからね...」
断然そっち側の方が楽ですよね人数的に...
響「...どうしても、私のガングニールを消すの?」
翠「消しますよ...ガングニールよりも、響さんの方が大切ですから」
響「っ...ならやっぱり、力尽くで退けるしかないね」
翠「それが一番わかりやすい...かもしれませんね」
私が持っているのはイミテーターと神獣鏡
しかし今ここで神獣鏡を試し使えなかった場合それは大きな隙になります
だからここは
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
「Stealer Imitator tron」
翠「コピー!」
ルビはトレース・オン!
響さんをゴーグルでロックオンすると、ガングニールのデータを取り入れ姿が変わります
響さんのガングニールのギアに似て二本のマフラーがたなびき、それでもやはり各所に走る光やゴーグル、その他所々違っている姿に
翠「イミテーター・ガングニールフォームtypeH(ヒビキ)、ごはん&ごはんです!」
響「もうちょい他の台詞がよかったかな」
どうする?安価下
(響さんが出来ることは大体出来ます、つまりアームドギアはありません)
(翼さんクリスさんは翠ちゃんが負けた時用に外で待機しています、決して丸投げではありません)
翠「...」
響「...」
お互い視線を外さず睨みつけたまま構え、静止します
翠「こうして1対1で戦うのは、あの日...月を破壊した日、貴女に倒されて以来ですね」
響「私の場合はその後も翠ちゃん...もう一人の『翠』ちゃんと戦う羽目になったけどね」
翠「そうでしたね、あそこで私は『私』と交代した...だからこそ、私自身は消化不良でした...負けっぱなしは嫌いです」
響さんが覚醒した次の日手合わせしたときも、結局は負けてしまった...早い話、まだまだ私は本物の『主人公』には及んでいません
翠「せっかくですから...今日ここで決着をつけさせてもらいます」
響「そうはさせないよ...私だって死にたくないけど...偽善者だなんて言われたままじゃ終われない」
翠「そうですか...」
響「そうだよ...私は翠ちゃんと違ってこれしかない、このガングニールしかないんだ...だから、失うわけにはいかない!」
かなり思いつめてしまっていますね
私としては「まぁどうせマリアさんのを使うことになるんでしょうけど」とか思ってますが、そんなこと言えるわけもないですし
翠「そろそろ始めましょうか、夜更かしはお肌の天敵、らしいですよ」
ぐっと拳を握り直し
響「そうだね...だからさっさと片付ける」
響さんも同様に握り直しました
翠「行きますっ!!」
響「やあぁっ!!」
最速で最短で真っ直ぐに一直線に跳んでくる響さんをギリギリで躱し、反撃でカウンターを仕掛けます
しかし響さんはそれが命中してもなお退くことはなく、逆にその右腕を掴まれました
翠「だったらぁっ!」
両足のパワージャッキを伸ばし、私の右腕を掴んだ響さんの腕を左手で掴んで引っ張り
翠「せやっ!!」
響「ぐっ」
両膝蹴りをかましました
その反動で後ろに転んだ響さん、その響さんに掴まれていたため私も響さんの後方に投げ出されましたが、おかげで右腕の自由は取り戻せました
響「ふぅ...剣じゃなくても戦えるんだ」
翠「この間ガトリング砲使ってるの見てませんでした?それに...響さんの戦いはずっと見ていたんですよ」
テレビの向こうで戦う貴女の姿をずっと
かっこいいと思いました
どうしてもほとんどのヒーローヒロインは時代が進むにつれて武器を持つようになります
それは特別な能力を付与しやすいからとか、受け継がれた力を描写しやすいとか、おもちゃを売り出すためとか
実際細かいことを言うと初代と呼ばれる世代のヒーローヒロインだって武器を使ったことはあったりしますが、それでもその頃より今の世代の方が増えたと思います
だからこそ、武器を持たないことに意味があった響さんは、私にとって素手で戦うキャラクターの中で一番印象に強く残っていました
それを語り合う友人もおらず、基本インドア派だった私ですが、部屋に一人でいるときたまに真似をしてパンチやキックをして壁やタンスにぶつけて床をゴロゴロ転がったものです
響「ウェヒヒッ!そう言われると照れちゃいますなぁ」
翠「私にとって響さんもみなさんも憧れの対象です、そんな憧れの対象と同じ力くらい、使いこなせなくてどうしますか...それから、前にししょーも言ってましたよ、『剣だけに頼るな!己の身体全てを武器としろ!』と」
響「師匠らしいね...意味は全然わからないけどっ!」
翠「そこは同感ですっ!」
同時に走り出した私達の拳はぶつかり合い、そして何度も何度もパンチを繰り出し合います
翠「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
響「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
翠ちゃんコンマ下1
響さんコンマ下2
(コンマが高い方、あるいは低くてもゾロ目なら勝ちです)
(どちらも同じコンマ、もしくはどちらもゾロ目だった場合試合続行です)
翠「はあぁっ!!!」
響「やあぁっ!!!」
ガツンッ
同時に大きく振りかぶった拳と拳は激しい火花と衝撃を放ち、私達は吹き飛ばされました
しかしいつまでも寝ている暇はありません
すぐさま立ち上がって走り響さんに掴み掛かります
翠「でやぁっ!」
響「うおぉっ!」
響さんも負けじと掴み返してきて、お互いもう顔とか身体とか関係なくとにかく全力で殴りつけました
響「邪魔するなぁっ!!」
ほんの一瞬で懐に入ってきた響さんは右腕のパーツを引き延ばし、全力の腹パン
翠「がはっ...」
口から出た血は口の中が切れているのかそれとも今の腹パンのせいか
何にしても、意識が飛びそうになるのを堪えてパワージャッキを伸ばした右脚で膝蹴りし、少し浮いた響さんの身体を回し蹴りで蹴り飛ばします
響「ぐほっ...」
飛ばされた響さんは地面に倒れましたが、きっとすぐ立ち上がってきます
だから私もこのふらふらした足で何としてでも立っていなければ
どうする?安価下
(アスクレピオスないタイミングで内輪揉めとか)
翠「はぁ...はぁ...」
響「...ぎゅっと握った拳...1000パーの...Thunder...」
翠「っ!...それでこそ響さん、です」
その目はまだ生きている目です
だから私も
たとえ身体が壊れても
貴女を止めるためじゃなく...ただこの戦いに決着をつけるために
翠「解放全力...」
翠響「「3、2、1、ゼロッ!!」」
今度は殴り合いではなく躱し合い
脚力を利用して壁から壁、床から天井に跳びつつパンチを繰り出し、そして同時に床に降りたその瞬間響さんの胸元に指の腹を当て腕を軽くまでて固定します
そして足を少し浮かして出来るだけ勢いつかないようにしつつ踏み込み落としました
響「うわっと!?」
強力な一撃でないが故に油断した結果思わぬ力で後ろに倒れそうになる響さん
ですが素早く足のパワージャッキの反動を利用し後ろにバク転して体制を整えつつ突っ込んでこようとしました
翠「そんな隙を見逃す道理はっ!」
すかさず近付き拳を突き上げ昇龍拳っ!
響「がっ...アアァァッ!!」
しかしそれが不味かったのか
落ちてきた響さんは半ば暴走しかけた状態...前屈みの状態で唸っています
響「ガアアァッ!!」
翠「っ!!」
その野性味溢れた飛び込み方
私は一瞬動揺してしまったために反応が遅れ...いえむしろそれを利用して!
翠「ぐっ...捕まえた...」
響さんを全身で受け止め、手足全てのパワージャッキを限界まで引き延ばし
翠「逃げるなあぁっ!」
響「グウゥゥッ...かはっ...」
月の欠片を砕いた一撃の再現
それによって再び吹き飛び目に光が戻った響さん
試合再開、そしてここで決めます!
右腕のパーツを巨大化させ、ブーストオン
頭を振って意識を覚醒させた響さんも同様に
言うなれば二期一話で見せた護送列車戦のラスト
お互い立っている場所の中心まで腕の飛び、ギリギリで足を地面につけ振りかぶった拳を
翠響「「飛っべぇぇぇぇぇ!!!!!」」
翠ちゃんコンマ下1
響さんコンマ下2
(コンマが高い方、あるいは低くてもゾロ目なら勝ちです)
(どちらも同じコンマ、もしくはどちらもゾロ目だった場合両方気絶です)
解放全開でクロスカウンター
互いの拳が頬にめり込み、力を使い切ったせいでそのまま静止
やがて...
ドサッ
響「」
響さんが倒れたのを確認し、私も倒れこみました
翠「...疲れ...ました」
鉄の味がしますし、身体中痛みが尋常じゃありません
翠「これはまた入院でしょうか...」
フィーネ『派手にやってるわね』
翠「...おや」
ついこの間やらかしたフィーネさんじゃないですか
フィーネ『心配しなくてもどうせすぐに治るわ、私が以前治癒力を高めてあげたのを忘れた?』
翠『そんなこと...ありましたっけ』
フィーネ『あったのよ』
それだけ言って念話は切れてしまいました
...いつから見てたんでしょうかね
・・・
で、回収された私と響さんの応急処置が終わり、響さんはかつての奏さんのように椅子に縛り付けられていました
私は拘束などは当然ありませんが、一番身体を動かさなくて済むと言う理由で車椅子です
えぇ、脚も別にちゃんと動くんですけどね
弦十郎「結局君一人に任せてしまい、すまなかった」
翠「閉じ込めておいて今更な気もしますけど、立場も立場なので私はとやかく言うつもりはありませんよ」
未来さんのガチ泣きの謝罪と感謝の後ではどうも責める気にもなりませんし...
弦十郎「それで、出来ることならしこりなく終わりたいと思っていてな」
翠「どちらにせよガングニールは除去するけど、意思を尊重したいという想いもあるから引き続き響さんの説得をしてほしい、ということですか?」
弦十郎「うむ...」
確かに無理矢理消し去ってもそのせいで響さんが塞ぎこんだら面倒ですしね
どうする?安価下
翠「とはいえあそこからさらに説得は難しいですよ...」
弦十郎「そうか...」
響さんにとってガングニールは趣味であり生き甲斐である人助けの力
こう言ってはなんですが、おそらく一度『認定特異災害ノイズを倒す』という人助けをしてしまった響さんはもう『おばあちゃんの荷物を持ってあげる』や『木の上のぬこを助ける』といった人助けでは満足出来なくなっている可能性があります
その上『偽善者』と呼ばれたことで、自分の今までしてきたことが本当に『善意』から来たものなのかわからなくなっているのでしょう
...覚醒するのを助長させた私がそれに対して何か言えるはずもありません
翠「あそこまで拒否されては仕方がありません...除去装置を使うのは本当に危なくなったときということにしませんか?」
弦十郎「それが妥協点だな...」
翠「響さんの身体から結晶のようなものが出てきたり、熱を発するようになったら戦場だろうが何だろうが有無を言わさず除去して回収しましょう」
弦十郎「それが目安なのか?」
翠「融合が進んだ場合起こること...憶測ですが」
弦十郎「わかった、そのことは伝えて隠されても困るから響くんには伝わらないようにしよう。危なくなったときまでこの件は保留、とだけ伝えればいいか?」
翠「ですね」
・・・
その日は疲れ切って眠り、そして朝になりました
すごいですね、確かにもう身体の痛みが大分なくなっています
ありがとうございますフィーネさん!
さて、今日から一週間何も起こらない...はずです
どうする?安価下
絶唱禁止、技の使用禁止、敵の奏者等は響以外が戦うという条件で一時見送りはどうだろう
但し侵食率が危険一歩手前ギリギリまできたら即効で除去
軽く朝食を済ませた私はなんとなく前にギアを加工した部屋にやってきました
翠「どうしますかね...ウェル博士が持っていったギアも取り戻さなきゃですし、かといってもしイミテーターまで奪われたら本格的に不味いですし...やっぱり念のためフォークもギアに加工しておいた方がいいでしょうか」
神獣鏡はそれこそいざとなったら未来さん専用になる可能性もあります
そしたら意地でも武装組織フィーネから奪うかフィーネさんが持っていった薫さんからの残りの欠片を探すかしますけど
翠「フォーク...下手に触ると死にますけど、生者に触れさせると死なせられる面と死者に触れさせると生き返らせられる面が別々にあるんですから、そこさえ気をつければいいんですよね」
どうやってフォーク加工する?安価下
(ただひたすら気を付けて加工することになった場合完成か否かはコンマ判定で決まります)
(>>712はせっかくなので次の会議の時に出せそうなら出します)
とにかくひたすら気を付けましょう
念のため集中出来るように部屋に鍵をかけて...あ、でもこれ部屋の中で私が死んでもわからないような...
翠「いやいや、失敗したときのことを考えたら本当に失敗してしまいます、ここは成功のビジョンだけを見て頑張りましょう」
最悪死ぬ直前に女神様に念話で言えばいいですよね
コンマ下
奇数 完成!誰の手を借りるまでもなかった!
偶数 未完!フィーネさん辺りからアドバイスもらおう!
ゾロ目 失敗!翠ちゃんは死ぬ
・・・
翠「...っはあぁぁぁ~...完成しました...」
汗びっしょりですよ
病衣張り付いちゃってますし
翠「なんとか出来ました...ある意味最後の切り札...」
出来立ての赤いペンダントを見つめました
下手したら通常攻撃すら『必殺』になりかねないシンフォギア
...これ纏った瞬間御陀仏とかないですよね?
翠「ま、まぁ纏ったときは念のため他の人には触れないようにして、もし触れてダメだったらもう一回触れてチャラにしましょう」
多分アームドギアの方に『生者に触れさせると死なせられる面』と『死者に触れさせると生き返らせられる面』が出てくるはずなので大丈夫だとは思いますが、アメノハバキリのように足にまで常にアームドギアがあったりすると危険ですからね
翠「...このギア、使いこなせるようになったら禁忌に触れるってことになるんですよね」
死なせるのはともかくとして、生き返らせるのは余程のことでもない限りフォークで死なせてしまった人や動物だけにした方がいいかもしれません
どうする?安価下
(特になければ響さん未来さんと少しOHANASHI)
後で響さんの様子も見ておきたいですし、神獣鏡使えるかどうかも確認しておきたいですけど、その前に蛇達にご飯をあげましょうか
いつもは緒川さんに任せてしまってますし
翠「って、あなた達いつも何食べてるんですか?ネズミ?」
加工作業の間少し離れたところで待機していた蛇達
みんな思い思いの反応でよくわかりません
多分頷いてる子はYESで、他の子はネズミが好きだとか嫌いだとかそういうことなんでしょうけど
翠「そもそも誰もウチの工房に来てなかった間何を食べて生きてたんでしょうか...えっまさかホムンクルス食べてたとかじゃないですよね」
何食べさせてみる?安価下
(工房にいた蛇の正体って一体)
翠「う~ん...とりあえず栄養がありそうな卵とかでいいんでしょうか」
ネズミを食べるってことは肉食、卵もまぁひよこになるんですし肉ですよね
翠「食堂にあったと思いますし、行きましょう」
・・・
食堂にあった卵をいくつか分けてもらい、割って蛇達に出してみました
翠「無理なら食べなくてもいいですからね、他を探しますから」
蛇達どうなった?安価下
(食べない場合は「拒否」と書いてください)
お皿に出された卵の周りに集まると、ガツガツと食べ始め...飲み始め?ました
翠「卵も大丈夫なんですね」
しかし良い食べっぷり...飲みっぷり?ですね
どんどん卵がなくなっていって...
翠「ん?どうしました?ってそっちは殻ですよ!?」
遂には殻までバリバリと噛み砕き始めます
翠「えっ、だ、大丈夫なんですか!?喉に詰まらせたりしないでくださいよ!?今アスクレピオスないんですから!」
あっても喉に詰まったものが取り出せるのかはわかりませんが
・・・
翠「綺麗さっぱり食べきりましたね...」
お皿は洗って戻しておきました
翠「さて、響さんの様子を見に...」
未来「あら?翠ちゃん?」
食堂を出ようとすると、ちょうど未来さんが通りかかりました
翠「ちょうど良かったです、今響さんの様子を見に行こうとしていて」
未来「そうなんだ...って翠ちゃん何その格好!」
格好?あぁ、汗びっしょりなことでしょうか
翠「ちょっとさっきまで作業していて」
未来「いいから早く着替えてきて!何か色々透けちゃってるから!///」
・・・
仕方なく着替えた後、未来さんと一緒に響さんが拘束されている部屋にやってきました
ガチャ
響「あ、未来、翠ちゃん」
未来「反省したか見にきてあげたわよ、響」
翠「気分はどうですか?」
響「あはは...座りっぱなしでちょっとお尻痛いかな」
何話す?安価下
(特になければ>>712を提案します)
響さんはもう落ち着いているようですね
昨日戦っている間も感情は高ぶっていましたが話は普通に出来ていましたし
翠「そういえば、昨日の戦いどうでした?」
響「どっちの?」
翠「どっちもです、ライブのやつと私とのやつ」
マリアさん達との戦いはおそらく本編とそう変わらないと思いますけど、なるべく情報は多い方がいいですし
響「そうだね...翠ちゃんの場合は割と容赦なかったよね」
未来「私もそっちはモニターで見てたけど、痛々しくて見てられなかったよ」
翠「見てないで助太刀してほしかったような...でも、今回は私の勝ちでしたね~♪」
これは思わずドヤ顔になってしまいます
何せ主人公を負かしたんですからね
響「ぐぬぬ...次は負けないよ!」
翠未来「「いや大人しくして(ください)」」
そんなぐぬぬ顔されても
響さん戦いについての感想安価下
(F.I.Sメンバーとの戦いでも翠ちゃんとの戦いでも構いません)
響「なはは...そ、そういえば翠ちゃんって、能動的に攻撃するより受け身の戦い方だね」
話を強引に変えてきましたね...
未来「もう...でも確かに、翠ちゃんあまり自分から行かないで戦ってたかも」
翠「そうでしたっけ?...う~ん、そうかもしれませんね、腕も脚もパワージャッキの反動が相手にどのくらい効くのかまではよくわかりませんからなるべくゼロ距離攻撃で当てようとしましたし、ただのパンチやキックだと多分力負けするのでパワージャッキに頼った結果ですね」
響「あれ?私アッパー食らったような」
未来「綺麗に飛んでたね」
まさか本当に昇龍拳を使う日が来るとは思ってませんでした
見よう見まねですけど
響「あれはね、すごく痛かった」
翠「すみません...パンチといえば、腕のパーツを拳の前に出してぐるぐる回転させたらドリルみたいになったりしませんかね、こう...後ろからブースト全開にして」
翠響「「ライダーロケットドリルブラスト!」」
翠「みたいな」
未来「ごめんね、私はそれわからない」
今からでもきっと出来ますよね、四期一話のおそらく伝説になるであろうドリル!
響「確かに腕のパーツ回転させられたし、上手くやれば...」
翠「ロマンだと思うんですよ、ドリル」
未来「ドリルの聖遺物って聞かないもんね...翠ちゃんの場合その...イミテーター?で色々コピーしたりしてるけど、立ち回りも重要だよね」
響「うんうん、今回はずっと同じガングニール同士だったけど、あそこでアメノハバキリとかイチイバルとか色んなギアに変わられたらもうちょっとキツかったかも...」
翠「...そういえば出来るんでしょうか、目の前にないギアの模倣って」
もし一度模倣したら使えるようになるとかなら今のところ響さんのガングニール、イチイバル、チョコミントが使えることになりますけど、記憶を頼りにってなったらもっと色々出来ますよね
...まさかアルカノイズやファウストローブも?
コピーした際の技や立ち回り案安価下
(偽善なのかどうかの話は重いのでこの後に)
(翠ちゃん含めオリキャラの姿はみなさんのご想像にお任せします、ただ個人的には翠ちゃん物凄く背低い気がします)
翠「もし出来るなら、援護や広範囲殲滅のときはイチイバルのような遠距離型がいいですよね」
響「あぁ~、そういうときクリスちゃんのアレは助かるもんね、大型のが出てきたときは私のガングニールや翼さんのアメノハバキリで攻めた方がいいかも」
未来「もともと翠ちゃん剣だもんね、翼さんのギアは相性いいんじゃないかな?」
翠「戦法は参考にさせてもらっているところもありますしね」
でもバイクは無理です
翠「後は私がもともと持ってたギアが再現出来るのか...そして昨日の謎の奏者」
響「っ...」
未来「翼さんやクリスが言うには、鎌とノコギリ、そしてガングニール...」
シュルシャガナとイガリマ
ザババコンビのアームドギアは割と殺りに来ている感じですよね
翠「鎌だったら...首をはねるとか、ぶんぶん回してブーメランみたいに飛ばすとか、フェイントをかけつつ乱舞しながらこう...下腹部をズバッとか」
未来「グロいグロいグロい...何で急にやけに生々しいの」
翠「鎌ってそういうイメージありません?」
とはいえあれは本当に気をつけて扱わないと自分の方に刃が向いてきますからね
電ノコもそれは同じです
特に丸い電ノコの中に乗ってバイクみたいに走る移動手段、脚が少しでもズレたら轢かれて足が先っぽのジョイント外れた状態みたいになりかねませんよね
未来「...響?どうかした?」
ふと響さんの方を見ると、また俯いていました
もしかしてまた
翠「何か言われたんでしたっけ」
響「...大したことないよ、ただちょっと...『偽善者』って言われただけだから」
未来「...それで昨日あんなこと」
翠「...」
響「...私のやってることは偽善なのかな」
未来さんどうする?安価下
(翠ちゃんは立場上口を挟みません)
翠「...」
私は何か言えるような立場ではありません
だからこそ、ここは未来さんに託そうと思います
響さんの一番の親友に
未来「...ねぇ響、響の助けたいって気持ちは本心からじゃないの?」
響「そんなことっ!...ない...はずなのに...」
泣き始める響さんの身体を椅子ごと未来さんは抱きしめ、頭を撫でていました
未来「私は響の人助け好きだよ。だから響の思うままに手を差し伸べ続ければいいと思う。それに...」
響「ひっく...ひっく...」
未来さんは響さんの涙を拭い、目を合わせて
未来「例え響のやってることが、誰かにとって偽善だったとしても、私の響へのこの気持ちを偽りとは絶対言わせないよ」
響「未来...みく!みくぅ!!」
未来「よしよし...」
流石陽だまり
私がすることはなさそうですかね
どうする?安価下
(なければ響さんに>>712提案してからさようならして未来さんと一緒に神獣鏡起動出来るか確認しに行きます)
・・・
いつまで経っても響さん達が抱き合ったままなのですが、これはそろそろやめさせてもいいでしょうか
ジー...
響「未来...」
未来「響...」
ダメですね、全く気付きません
それどころかこのまま二人して営みそうな雰囲気です
翠「...こほん」
響未来「「!」」
ビクッとしてから響さんから離れる未来さん
いえ、光景としては尊いんですけど、流石にそろそろ次に行きたいわけです
翠「えっと...もういいですか?」
響「えっ、あ、うん、ごめん」
未来「ありがとうね、黙って待っててくれて」
翠「いえ...私が出来ることがなかった、それだけです...話は変わりますが、響さんの今後について少し話したいと思います」
響「はい」
翠「ししょーからすでに聞いているかもしれませんが、響さんの胸のガングニールはすぐさま除去というわけではなく、もう少し待とう、という話になりました」
未来「そうなんだ...それ、響は大丈夫なの?」
翠「大丈夫にするために、条件を出したいと思っています、よろしいでしょうか」
響「ど、どうぞ...」
響さんのガングニールの除去自体原作でも偶然が重なって起こったことです
明確なギリギリのタイミングというものがあったわけでもなく、さらに言えば光を収束したからこその威力の可能性もあるため、完全な再現はほぼ不可能です
翠「まず絶唱禁止、技の使用禁止、ここまではいいですね?」
響「でもそれ戦えないんじゃ...」
翠「むしろ戦ってほしくないんです、それでも通常攻撃を許してるだけいい方ですよ、それから...敵の奏者等は響さん以外が戦う、わかりましたか?」
響「っ...」
やはりと言うか何というか...何か言いたげですね
翠「私やクリスさんにまで手を伸ばしてくれた響さんが何を言いたいのか大体わかります。分かり合えるんじゃないか、協力出来るんじゃないか、そういうことですよね?」
目をそらした響さん
大丈夫です、誤魔化せてません
翠「はぁ...私はそれを無理だと一蹴したりしません。で・す・が!だからって死なれても困ります!ですから奏者とのバトルは禁止、例え対ノイズ戦でも侵食率が危険一歩手前ギリギリまできたら即効で有無を言わさず除去しますからね!」
響「わ、わかりました...初めてあった頃の大人しくて優しい翠ちゃんはどこへ...」
未来「ちょっと響...」
翠「そんな人はもうどこにもいません。というか今は優しくないと?」
・・・
私と未来さんは響さんの部屋を出て、シミュレーション兼トレーニングルームに来ました
やっぱりギアのテストはここですよね
未来「さっき言ってたあれ、条件って翠ちゃんが考えたの?」
翠「そうですよ、あやふやなままだとストップかけづらいですし」
それでもきっと止まらないのが響さんです
一応さっき言った条件はししょー達にも話しておいて、いざというときは止めてもらいましょう
未来「響のこと、考えてくれたんだね」
翠「当然ですよ、さて、やりましょうか」
未来「うん!」
翠ちゃん聖詠神獣鏡の最初の単語安価下
(条件はアスクレピオスやイミテーターのときと同じです)
(一応未来さんのLiNKERありの聖詠と差別化するためです)
聖詠...やっぱり鏡なら写すとかそういうのがいいでしょうか...
それに、やろうと思えば確か分身とかも出来るんですよね
ならば重複ともかけて...
翠「行きます」
「Duplicate shen shou jing duplicate tron」
変身出来た?コンマ下1
ゾロ目 出来なかった!
ゾロ目以外 出来た!
翠ちゃんの神獣鏡のイメージカラー安価下2
(コンマ下1がゾロ目以外の場合のみ採用)
(マリアさんのガングニールが黒いように、何か未来さんの神獣鏡と違いがあれば)
翠ちゃんの神獣鏡変身後の見た目安価下3
(コンマ下1がゾロ目以外の場合のみ採用)
(ガングニールが変身者によって姿が異なるように未来さんの神獣鏡と違いがあれば)
濃い鮮やかな青色と緑味のある水色、グラデーションのように交わる光に包まれ、ロシアンブルーとシアンのツートンカラーの装甲が全身に装備されました
所々に白いラインが走り、大まかな造形は私の記憶にある未来さんの神獣鏡のギアと変わりませんが、脚についていた大型のパーツは見当たりません
その代わりに鏡で出来た翼が装着されています
あ、別に鏡張りの翼さんがくっついてるわけではありません
翠「おぉ...」
成功ですね!
言うなれば『青い神獣鏡』
試しに少し動いてみましょう
翠「これは...飛ぶための翼、ではなさそうですね」
羽ばたいたりは出来ないようです
まぁもともと飛行機能ついてますしね
ですがある程度形は変えられるようで、『流星』のときのような円形にも出来ました
未来「翠ちゃん...本当何でも使えるね...翼さんやクリスのギアも使えるんじゃ」
翠「いやいやまさか...ただちょっと両親が聖遺物に興味があっただけですよ」
アメノムラクモも神獣鏡も女神様が私でも使えるように調整してくれていたお陰、アスクレピオスもイミテーターもミョルニルも私が作ったから...ですよね?
まさか『私』の身体が聖遺物に適合しやすいように調整されていたとかないですよね?
今更そんな改造人間みたいな過去が暴かれたりしたらもう転生に関することを必然で計画的だったと疑わざるを得なくなるんですが
・・・
未来「次は私だね」
未来さんはそう言ってLiNKERを手にゴクリと唾を飲み込みました
翠「...怖いですか?」
未来「ちょっとね...でも、響のためだから」
プシュ...
「Rei shen shou jing rei zizzl」
変身出来た?コンマ下
ゾロ目 出来なかった!
ゾロ目以外 出来た!
(女神様産なので一応です)
(変身出来た場合、変身後は『翳り裂く閃光』の通常時と同じ姿です)
・・・
その後未来さんも問題なく適合することが出来ました
姿は記憶通りでしたが、ヘッドマウントディスプレイが常に開いているのは、洗脳機能がオミットされているからでしょうか
未来「出来た...これが、神獣鏡...」
どこか嬉しそうな未来さん
翠「この分なら、響さんのことは未来さんに任せて大丈夫そうですね」
どうする?安価下
予想通り...というか原作通り、未来さんは無事に神獣鏡に適合出来たわけですが...
翠「...未来さん」
未来「ん?何?」
翠「一つ手合わせをお願いします」
未来「手合わせ?ちょっと待ってね、えっと...え?」
信じられないといった表情で振り返ってくる未来さん
そりゃそうですよね
未来「翠ちゃんが好戦民族に...」
翠「違います違います!正式に奏者になれることがわかった今、未来さんだってあの新たな奏者達に狙われる可能性もあります、それに響さんが奏者でなくなった後、もしもの時駆り出されたら慣れない戦闘は危険です」
未来「まぁ...そう...かな?でも現役でしかも響を倒した翠ちゃんと戦ったりなんかしたら...」
翠「私そこまで強くないから大丈夫です」
未来「せめて手加減してって話なんだけどな!」
あ、そういう意味でしたか
翠「わかりました、なら何かハンデを」
・・・
こうして、未来さんとの戦闘訓練をすることになりました
ちなみに友里さんが監視兼ジャッジです
翠「最弱にして最凶と謳われた神獣鏡の力を見せてもらいましょうか」
どのギアで行く?安価下1
1 イミテーター(何を模倣するか記述)
(模倣無しの場合は単純な格闘です)
2 フォーク
どんなハンデ?安価下2
(安価下1がイミテーターだった場合にここに『模倣無し』と書くと安価下1に書かれた模倣するものはキャンセルされます)
「Stealer Imitator tron」
「Rei shen shou jing rei zizzl」
翠「コピー!」
ピンク(ではないですが)の悪魔のように!どちらかというとピンク(ではないのですが!)の破壊者のように!
クリスさんのイチイバルを頭に思い浮かべるとゴーグルに『ICHAIVAL』の表示が現れ、以前変身したときのようにイチイバルの姿に変わりました
翠「イミテーター・イチイバルフォーム、やっさいもっさい!」
どうやら目の前になくても模倣は出来るようです
果たして前に模倣したからなのか記憶にさえあればいいのか...
友里『では、イミテーター翠ちゃん対神獣鏡未来ちゃんの戦闘訓練を始めます。ハンデとして翠ちゃんはミサイル禁止。勝利条件は相手を戦闘不能にするか「参った」と言わせること。それじゃあ...始め!』
モニタールームにいる友里さんのゴングによって火蓋は切って落とされました
ゴングの音なんて録音してあるんですね...
どうする?安価下
(小さい大きい関係なくミサイル禁止です)
私はとりあえず手頃な拳銃を両手に持ち、未来さんに撃ちながら距離を縮めました
翠「距離が離れると狙われやすくなります、ですがこうすればパワーチャージの時間を与えない!」
未来「へやっ!」
周りに浮遊させたいくつもの鏡から光線を放ちつつ、未来さん自身も閉じた扇子の先からビームを撃ってこちらの弾を落としていきます
翠「ここっ!」
未来「はっ!」
翠「なっ」
ビームを掻い潜りゼロ距離になろうとしたところで未来さんが空中でバク転しながら回避してきました
後ろを取られる前にすぐさま振り返...
未来「やっ!」
ドキュンッ
翠「かはっ...」
振り向いた瞬間腹部にゼロ距離ビーム
威力とギア部分分解の効果でダメージが
翠「はぁ...はぁ...でもまだイミテーターは消し去られてませんっ!」
扇子を円の形に広げ未来さんの視界が遮られた瞬間を狙い、銃身で扇子を下から払いのけました
そして銃を握ったまま殴りつけ、ほとんどガン=カタにもならないような、銃を持っているだけのような感じになってきています
未来「いったいなぁっ!!」
翠「ぐっ」
それなのにあの帯みたいなやつで叩いてきた挙句両膝蹴りしてきました
待ってそのデカい装備はやめ
翠「がっ...でもこの距離なら、バリアは張れないですよね!」
脚パーツの上に腕を伸ばし、未来さんの腹部にゼロ距離連射!
未来「きゃあぁっ!」
翠「ふぅ...ふぅ...」
ギアが部分分解されかけている上に膝蹴りされた私のお腹はもう限界ですよ...
どうする?安価下
(ぶっちゃけ神獣鏡はかなり強いんじゃないかと思っています)
流石アメリカにスカウトされるだけのことはあります!
あ、未来さんがアメリカに行く前に響さんのガングニール除去した方がいいような?
翠「なんて、ふんわり考え事は危険ですねっ!」
矢を放ちつつ後退を続けますが、扇子で弾いて迫ってきます
未来「速く...もっと!」
シュンッ
翠「...えっ、消えた!?」
ヒュンッ
そのとき、後ろから何かが飛んできました
翠「がっ...あれは、円状の扇子!?」
私に当たった途端ブーメランのように踵を返し、そこにはいつの間に移動していたのか未来さんの姿が
未来「速さには、自信あるんだから!」
ヒュンッ
翠「また消えた!いえ、所詮はただのクロックアップ、ポーズではないあがっ!?」
喋っていられません
何か手は...
お、ゴーグルに映し出されているのは使用出来る弾の種類でしょうか
なるべく矢を放ち時々飛んでくる扇子を矢で斬り退けながら前後左右に動きながら弾を見ていきます
爆発、追尾、麻痺、スピーカー...スピーカー!?
何のためですかこれ、即興ライブでもするんですか!?
翠「いや...聴覚が鋭く出来ない以上、音の方を利用すれば!」
弓を捨て再び銃を作り、ぐるっと回って周りの壁にどんどんスピーカーを撃っていきます
マイクユニットと連動と書いてあります、今は未来さんとの特訓なので歌ってませんが、ならなんとなく一番乗りやすいことで有名なあのカタカナで
翠「ワッ!!」
このカタカナ固まると乗りやすいですよね
反響する音に集中し...
翠「そこっ!」
パンッ
ガキンッ
未来「痛っ...まだまだっ!!」
シュンッ
あの高速移動ってどう考えても神獣鏡の力ではないですよね
あれでしょうか、未来さんもOTONA予備軍ということでしょうか
しかし音を聞くのは集中力が半端なく必要なので連続は...蛇やツチノコみたいにピット器官的なものは搭載されてないんでしょうか
あってもアメノムラクモでしょうか
コンマ下
奇数 サーモグラフィーあり
偶数 サーモグラフィーなし
翠「透明化と高速化、せめてどちらかでも...」
そのとき、ゴーグルから見える視界がガラリと変わり、サーモグラフィーのようになりました
えっこんな機能もあるんですか?
これイチイバルの力でしょうか、それもとイミテーターの力でしょうか
とにかく、未来さんらしき影がばっちりわかります
翠「これなら透明化は効きません!」
それでもものすごく速いですけど!
どうする?安価下
(神獣鏡の透明化の力、未来さんの高速化の力、ベストマッチ)
せめてスピード落とさせないと勝ち目がないですよ...ならここであれを!
パンッ
パンッ
パンッ
目で追えたタイミングで未来さんに発砲したのは麻痺弾
これがゲームなら動きも一定時間封じるとかなんでしょうけど、どうやら足が少しばかり遅くなっただけのようです
翠「ふっ!はっ!」
未来「くっ...やぁっ!」
それから少しずつ弾や矢を放ちますが、飛んでくる扇子を防ぐのも忘れてはいけません
せめて未来さんから私の姿が見えなくなれば...
そうです、せっかくサーモグラフィーがあるのがわかったんですから!
翠「そりゃっ!」
銃を捨ててガトリング砲を天井に構え、照明を次々と割っていきます
友里『ちょっ』
すみません友里さん!
未来「きゃっ!」
そして撃って落ちてきた照明を避けるのに精一杯になって姿が見えたり隠れたりしていた未来さん
もう照明が一つも残っておらず暗くて今姿が見えている状態なのかそうでないのかわからなくなりましたが
翠「まだまだ!」
続けざまに床に向けて連射
未来「闇雲に撃っても!」
と、今度はなるべく破壊されていない床を通って近づいてきました
なので銃を片手に変え、何度か友里さんに教わった標的に集中します
翠「...」
パンッ
未来「っ!」
当たりました!けどまだ来てます!
翠「きゃっ!」
そのとき、私のギアに走る光がより一層強く光り...
斥力発動!どうなる?安価下
ドッ!!!
私のギアの中から一気に何かが放出され、未来さんは後方へ一気に吹き飛ばされ転倒してしまいました
未来「きゃあぁぁぁっ!!」
しかしその影響は未来さんだけではなく
翠「うっ!?」
バチバチッ
装甲に走る電撃
それはまるで強制解除のときのような衝撃
翠「ぐっ...はぁ...はぁ...何で、急にこんな...」
そして明らかに体力の減り方が異常です
急激に疲労感が溜まり、眩暈のせいで膝をついてしまいました
未来「っ!翠ちゃん!?」
友里『翠ちゃん!?今すぐ中止を』
翠「待って!まだ...行けます...」
何がどうしてこうなったかはわかりません
だとしても...まだ『参った』と言うわけには!
未来「...なら、私も全力で応えるよ!翠ちゃん!」
扇子を円状から元の形に戻し、こちらに構えた未来さん
周りには最初以来なりを潜めていた浮遊する鏡がチャージを始めていました
私も両手に銃を持ち、撃ちながら痛みを堪えて全力で未来さんの方まで走っていきます
翠未来「「はあああぁぁぁっ!!!」」
翠ちゃんコンマ下1
未来さんコンマ下2
(コンマが高い方、あるいは低くてもゾロ目なら勝ちです)
(どちらも同じコンマ、もしくはどちらもゾロ目だった場合引き分けです)
鏡から放たれる光線を弾で相殺し、遂に未来さんの扇子と私の銃口がゼロ距離になったところで
翠未来「「いっけえぇぇぇぇ!!!」」
銃を瞬時に腕の周りごと強化し、巨大な一つのビーム砲に変形させます
聖遺物を消し去るのがその場その場で相殺しているだけなのなら、相殺しきれないほどの力で押し切れば!!
翠「やああああぁぁぁっ!!」
ギュウウウゥゥゥン
チュドォォォォン
未来さんごと呑み込むほどの一撃
サーモグラフィーで倒れこむ未来さんの姿を確認した後、すぐに変身が解け私も倒れこみました
・・・
未来「負けちゃったね~いやぁ強かった~翠ちゃん」
翠「いえいえ、未来さんこそ初戦とは思えないほどの戦いでした。やっぱり響さんとの夜戦のおかげですか?」
未来「やだも~翠ちゃんったら~!」
友里「二人共、現実逃避しない」
翠未来「「はい、すみません...」」
友里「まったくもう...ついこの間トレーニングルーム壊しておいて...場所は変わったけどね!?潜水艦になったもの!でもまた壊す!?ここの部屋かなり頑丈に出来てるはずなのに!たった三ヶ月でまたトレーニングルーム!?」
翠未来「「すみません...」」
勝利の余韻に浸る暇もなく正座することになろうとは
・・・
その後お説教が終わってから念のためメディカルチェックをしました
結果は後程だそうです
どうする?安価下
響さん、未来さんと戦ってみてわかりましたが、やはりイミテーターだけでは心許ありません
いえ、模倣出来る時点でかなり強いのですが、私自身上手く使いこなせていないようです
それにさっきのあれは
友里さんが言うには、最後の衝撃のとき計測していた私の適合定数が一時的に低下したらしいのですが...
翠「兎にも角にも、他のギアを早く取り戻さないとですね」
・・・
翠「と、言うわけでギアとソロモンの杖を取り戻すのに協力してほしいと思いまして」
丁度集まっていたししょー、緒川さん、友里さん、藤尭さんにギアのことを相談してみました
弦十郎「うむ、確かに今回の二つの事件が無関係とは思えん。あの謎の奏者達が翠くんのギアやソロモンの杖、ウェル博士を強奪、拉致した犯人を知っている可能性はある」
緒川「僕達もその件に関しては調査を進めています」
友里「でも翠ちゃんの場合、イミテーターだけでもよく戦えていたと思うけど」
藤尭「現に響ちゃんや未来ちゃんには勝ってるらしいしね。というか、現役とほぼ互角な未来ちゃんが異常な気もするけど」
未来さんは『響さんのために戦っている』という認識でしょうからね
翠「いいえ、まだまだです。それに...私にとって『アメノムラクモ』は特に特別で大切なものなんです」
OTONA「!」
あれは私が最初に使ったギア
女神様からもらったギアです
他のギアと違い、『私』ではなく私の力
だから、どうしても取り戻したいんです
弦十郎「...そうだったな、あれは君がご両親から...わかった、もとよりそのつもりではあったが、必ず取り戻すと約束しよう!」
友里「そうですね、翠ちゃんにこれ以上こんな顔させるわけにはいきません」
緒川「はい」
藤尭「尻尾くらいは掴んで見せますよ」
尻尾どころか全体知ってる、とは言うわけにはいかないのが申し訳ないですが、それでもこの力強い返事には涙が出そうになります
翠「ありがとうございます!」
どうする?安価下
・・・
さて、OTONAのみなさんに協力してもらえることにもなりましたし、預けたままの...奪われたギアのことは一旦置いておきましょう
お願いですからウェル博士、持ち帰って即ゼッ◯ン...じゃくてネフィリムの餌にしたりしないでくださいよ
翠「なら、マリアさん達が動き始める前にやっておくべきこと...イミテーターの能力についてもう少し詳しく検証、それに」
定位置が定まらず今は両肩に整列している蛇達を見つめると、蛇達は首を傾けました
翠「あなた達のことも、もう少し知りたいですね」
どうやって調べる?安価下
・・・
翠「ししょー、この子達のこともう少し知りたいんですけど、遺伝子情報とかって解析出来ませんか?」
弦十郎「む?...よくわからないが、翠くんがそうしたいというなら解析班に伝えておこう、しかしどうしたんだ?突然」
私が出た後OTONAのみなさんの会議が終わったようなので、ししょーにお願いしてみます
翠「まぁ『私』の両親が飼っていた?というのと、長期間人が出入りせず餌ももらえていなかったであろう工房にいたものですから少し心配になりまして...」
女神様が意外と気にしていたということもあります
弦十郎「なるほどな、それなら君の工房から持ち帰った資料も保管室に置いてあるぞ」
翠「あ、それじゃあ後でそちらも見させてもらいますね」
弦十郎「もともと君の物だ。申請する必要はないさ!」
それから保管室の鍵を受け取った後蛇達を全員ししょーに預け、解析結果が出るまで時間がかかるというので再びトレーニングルームに行くことにしました
あぁでも電気と床壊しちゃったんですよね...
翠「懐中電灯でも持っていきましょうか」
・・・
さて、イミテーターでイチイバルが目の前になくても模倣出来ましたが、模倣の条件が
『一度目の前にあるものを模倣すると次以降使えるようになる』
『記憶にあれば何でも模倣出来る』
のどちらなのか
さらに言えば
『装着したことがあるものであれば模倣したことがなくても模倣出来る』
のかどうか...
翠「とりあえず記憶にあれば出来るのか試してみますか」
「Stealer Imitator tron」
翠「マリアさんの黒いガングニールにしてみますか、せっかく昨日中継で見ましたし...コピー!」
コンマ下
奇数 模倣出来た!
偶数 模倣出来なかった!
ガングニールの姿のマリアさんを頭に思い浮かべながらそう唱えると、ゴーグル内に『GUNGNIR』と表示されます
身を包むギアは黒とオレンジの装甲に変形し、背中にははためく黒いマント
響さんのギアをコピーしたときとそう変わりませんが、所々の配色の違いとマントが悪っぽさを演出しています
翠「イミテーター・ガングニールフォームtypeM(マリア)、たまさか!」
出来ましたね!黒いガングニール!
昨日の中継を思い浮かべたからかマント付きでした
あのマントかっこいいのに三期だとなくなってるんですよね、もったいないです
翠「これつまり記憶にあるの全部いけるんでしょうか...てか『私』の両親は何からこんなもの作り出したんですか本当に...大元の聖遺物がすごい気になります」
とはいえ、とりあえず記憶にあるものは模倣出来てしまうことがわかりました
翠「一応私のギアも模倣してみましょうか...コピー!」
コンマ下
ゾロ目以外 模倣出来た!
ゾロ目 模倣出来なかった!
(記憶にあるという点と模倣したことがないという点どちらも共通しているので高確率判定です)
この艶のない黒!
そして存在感のある羽衣!
多少異なるのはご愛嬌ですが、紛れもなくアメノムラクモです
翠「ふむ...やっぱり落ち着きますね、アメノムラクモは」
ですが、だからこそ本物のアメノムラクモも必ず取り戻さなくては
翠「でもこれも模倣出来るということは、少なくとも...」
ガングニール三種(typeMは二種?)
アメノハバキリ
イチイバル
イガリマ
シュルシャガナ
神獣鏡
アメノムラクモ
アスクレピオス
ノイズ多種
は見なくても模倣出来そうですね
アガートラーム二種はこの世界に来てから見たことないので出来るのかわかりません
それを言ったら奏さんのガングニールもこの世界では資料でしか見てませんが...
それからミョルニルとフォークはまだ使ってないのでギアの姿も思い浮かべられません
翠「後はエクスドライブとイグナイトでしょうか...それに和装ギアの場合どうなるんでしょう」
どれもこれも生前の記憶にしかありません
和装ギアに至ってはそのイベントが来る前に死んでしまいましたし...あれってやっぱり和装ギアの他にもイベント限定ギアってあったんでしょうか
あったんでしょうね、奏さんのエクスドライブもありましたし
あぁ~せめて五期まで見てXDが配信終了してからこの世界に来たかったです~!!
翠「う~ん...でもいつまでもトレーニングルーム独占するわけにもいきませんし、今度にしましょう」
ししょーに鍵ももらいましたし、『私』の両親が残した資料でも見にいきましょう
『私』の両親の資料何がわかった?安価下
(果たして蛇達のことに関して何か書かれているのか...)
undefined
・・・
翠「えっと...ここの部屋ですね」
部屋の一角にまとめて置いてあった工房から持ち帰った資料
とりあえず片っ端から流し読みしていきます
翠「活動記録...この辺からにしましょうか」
・・・
翠「...」
今ちょっと頭を抱えています
いくつかわかったことを並べていくと
『八岐大蛇伝説研究中にとある山の遺跡に『私』の両親が元教え子さん(りっちゃんのお姉さんでしょうか)とその友人(多分女神様ですね)同行のもと訪れた』
『そこで天叢雲剣の欠片と謎の卵、『八岐大蛇の力を取り込むためのものと思しき装置』を発見』
『その後卵から孵ったのが蛇達、修理中だった装置に興味を示していた』
『覚醒した天叢雲剣の研究中大蛇が出現、調べたところ蛇達との血縁関係が発覚、おそらく蛇達の母親と思われる』
『数年後、元教え子さんの持ち帰ったシンフォギアのレシピを元にその友人が天叢雲剣を加工、さらにそのギアと蛇達を合わせることで性能が上がることが発覚』
『それとほぼ同時に装置も修復が完了。娘(『私』の方のようです)のアメノムラクモに対する適合係数が非常に高いことが判明したため、装置も娘に合わせ改良』
...はぁ
翠《女神様っ!!!》
女神《うおぅ何ですかびっくりした...》
翠《何が転生特典ですか!思いっきりこっちの世界のものじゃないですか!!というか前にこの世界に来たとき女神様エンジョイし過ぎじゃないですか!?》
なんかもう...えっこれ狙って私を転生させたということでいいんでしょうかね!?
女神《そ、そんなこと...い、言いましたっけ~》
翠《言いましたよ!?私も聞きながら「転生ものならよくある話ですね転生特典」とか思ってましたもん!》
女神《あ、あは、あはは...さらばっ!》
あっ念話切れました
・・・
翠「それにしても、色々書いてあるのはいいんですけど、活動記録にちょいちょいよくわからない内容が...何ですかこの『孵化した蛇達にかわいい娘の写真を見せることが日課になってきた』って...懐いてくる理由がわかった気がしなくもないですけど...」
こんなに可愛がっていたなら『私』やよもぎにも蛇達を紹介してもよかったのでは...やはり少なからず危険が伴うのを避けたんでしょう
そういえばギアと蛇達を『合わせる』って具体的にどうするんでしょうか
・・・
そうこうしているうちにししょーから結果が出たと連絡が来ました
蛇達遺伝子情報調べて何かわかった?安価下
(女神様の最初の説明のガバガバっぷりがどんどん明らかに(最初に明らかになったのは一人っ子ではないことがバレたとき))
翠「何かわかりましたか?」
弦十郎「うむ...大変なことが発覚してな、我々もかなり驚いているところだ」
翠「えっそんな重大なことが?」
さっきアメノムラクモの大蛇の子供らしいということは資料からわかりましたけど、そんなになのでしょうか
弦十郎「これを見てくれ、君の蛇の皮膚、唾液、血液等の検査の結果だ」
渡されたプリントには何やら難しいことがたくさん書かれています
あとグラフ?アウフヴァッヘン波形らしき図形もありますね...
ちなみに8匹分あります
弦十郎「結論から言おう」
ししょーは真剣な表情で私の方を向き直しました
弦十郎「君の蛇達は普通の蛇ではない...身体に『天羽々斬剣』と『天叢雲剣』の情報が組み込まれた、融合症例であり生きた聖遺物だ」
翠「...へ?」
あぁもうなんか...
『私』の周りの環境どんだけカオスなんですか...
どうする?安価下
(蛇達は今後も翠ちゃんの家族です。蛇体実験等はありません(響さん同様))
・・・
その後すぐ蛇達は解析班のもとから無事帰ってきました
飛びついてきたので私も抱きつき返します
翠「お帰りなさい、私の勝手で色々調べさせちゃってごめんなさい」
蛇達のことを優しく傷つけないように撫でながら、少し考えを整理していました
天羽々斬剣と天叢雲剣の情報...
実は翼さんにもかなり懐いていたりするんでしょうか
そういえば前に翼さんのことを追いかけたりしていましたもんね、他の人以上に
ただ翼さんの方が蛇達に対して以外と苦手意識がありそうなんですよね...それはクリスさんも同じですが
どうしてなんでしょう、こんなにかわいいのに...
それから、天叢雲剣の情報が組み込まれているということは、もしかしたらこの子達なら今アメノムラクモがある大まかな場所もわかるんじゃないでしょうか...
翠「みなさん、アメノムラクモのギアが今どこにあるか、わかったりします?」
コンマ下
奇数 ママのいるところわかる~!
偶数 ほう...人間よ、貴様らは血族の場所を常に感覚で把握出来ると?(要はわからない)
ゾロ目 ママのところにワープ出来るよ~!
そんなことはないだろうと思って聞いてみると、蛇達は一斉に頷きました
翠「...まさか」
どうしましょう、下手したら武装組織フィーネ宣戦布告の次の日にアジトがバレるという前代未聞の自体になりかねません
いえ別にいいんですけど
翠「一応場所は把握しておきたいですね...というかししょー達にも言った方がいいでしょうか」
どうやって場所を聞く?安価下
(地図でも広げて上に乗せる?蛇達とアメノムラクモのギアが光の線で繋がる事案発生?翠ちゃん蛇語理解し始める?その他でも構いません)
とにかく、試しに聞いてみましょう
翠「それって、どこですか?」
再び蛇達の頭を撫でながら聞いてみると...
翠「っ!?」
その瞬間、脳裏にその場所が漠然と浮かんできました
一度も行ったことはないのに、地図でいうとどの辺りだとか、見た目はどんなところだとか...
翠「感覚共有...?」
その感覚はさらに鋭くなり、狭い空間の中にいるのがわかります
これはつまり...アメノムラクモの感覚?
蛇達がリンクしたアメノムラクモの感覚と私がさらにリンクしている...ということでしょうか
翠「...ししょーと、それから緒川さんに一応伝えておきましょう、この感覚共有が確実なものであるとは言い切れませんが、可能性は高いですし」
原作ブレイクは事前知識が使えなくなるのでなるべくしたくないんですけど...奪われたギアを取り戻すためです!
・・・
翠「というわけなんです...ししょー1日の間に何度もすみません」
弦十郎「それは構わんが...」
緒川「翠さんには驚かされてばかりですね...あれ以降24時間が経過しても何の動きも見せないフィーネと名乗る武装組織...様々な点から調べてはいましたが、これは思わぬ拾い物かもしれませんね」
弦十郎「至急調査班に連絡を。翠くん、もう少し詳しく聞かせてもらえるか」
翠「わかりました」
協力要請していたおかげか、思いの外スムーズに事が運んでいる気がします
出来ればネフィリムがあまり成長する前に解決したいものです
・・・
大まかな場所が割り出されたため、周辺の調査をした後、ビンゴであればさらなるアプローチをすることになるらしいです
翠「お手柄ですね、流石ですよ~よしよし~」
なでりこなでりこ
蛇達も気持ちよさそうに撫でられています
それにしても、本当こっちの『私』どんだけカオスな環境にいたんですか...
もしや私が気づかなかっただけで私も生前カオスな環境の中にいたんでしょうか
どうする?安価下
ししょーと緒川さんに伝えたのはいいんですが、このタイミングでアジトバレした場合あちらさん達の対応はどうなるんでしょう
もうすでにAnti_LiNKERは試作段階だとしても出来上がっていそうです...
翠「だとしたらそれを打ち消す...いわばAnti_Anti_LiNKERを作っておけば...でもAnti_LiNKERの成分がわからない以上それを打ち消す物なんて作れないんじゃ...」
何事にも対策のためには対策するもののサンプルが必要になります
ウイルスを掻き消すものだと思われがちなワクチンだって実際のところ正体は無毒化、弱毒化させた抗原
身体に抗体を作るのを促し免疫をつけさせるだけ...
そういえば原作ではガス状のAnti_LiNKERが撒かれていたせいで奏者の適合係数が低下させられてましたが、当然ながらノイズには無害なんですよね
翠「あれ?もしかして私はイミテーターでノイズ模倣すればワンチャン...いやいや、あれはイミテーターが模倣しているのであって私が模倣しているわけではないですからね、イミテーターそのものと別離されたら意味がありません」
どうする?安価下
翠「むしろ逆に黙っておいて響さん連れていけばAnti_LiNKERの効果でガングニール侵食速度が遅くなったり...あぁでもガングニールがそれに張り合って余計に早まったら元も子もないですし...」
原作では融合症例ゆえに響さんだけ比較的影響が少なかったはずですが、それが侵食速度にどう関係していたのかがわかりません
翠「というか結局私や翼さんやクリスさんには効果覿面なのが解決してませんね...Anti_Anti_LiNKERなんて完成するんでしょうか...」
もういっそ普通のLiNKER持っていってその場で使えば一時的に相殺されるんじゃ...
どうする?安価下
(いい案が浮かばなかった場合一旦置いておきアジトの通信施設等を潰す方法を考えます)
翠「...いや、ここで逆転の発想ですよ。Anti_LiNKERの効果に対抗出来ないのなら、いっそAnti_LiNKERを最初から摂取しないようにすればいいんです!」
事前知識を持つものの強みはこうして活かすべきですよね!馬鹿正直にわざわざ罠にかかってからの対策を考えるのではなく、先読みしてスルーしてしまえばいいんです!
翠「ガス状であるなら、暴風か何かで吹き飛ばすような...扇風機?団扇?扇子...扇子といえば」
神獣鏡の武器も扇子ですよね、あれで扇げばいけるでしょうか
翠「ま、とりあえずAnti_LiNKERはどうにかして吹き飛ばして掻き消す算段でいきましょう。この作戦名こそが『Anti_Anti_LiNKER』ですっ!!」
・・・
と、意気込んだはいいものの、すぐにエアキャリアで逃げられたら面倒です
フロンティアは月の欠片をかき集めるのに使えるかもしれないので逃げられても私は別にそこまで困らないのですが、それでもせめて私のギアだけは取り戻したいですし
翠「ししょー達もまさか今日明日で乗り込んだりはしないでしょうし、もう少し対策を考えましょう」
となるとやっぱり事前に通信施設、電気系統、食料庫ら辺を潰しておけば奇襲もうまくいく可能性は上がるでしょうか
外の世界からアジトを孤立させればそれなりに...あぁでも通信施設や電気系統はともかく食料庫ってそもそもそんなにない気もします、お菓子に醤油、マリアさんが持ち帰ったケータリングやらザババコンビが買ってくるスーパーの半額とかくらいしか...そんなこともないとは思いますけど
翠「いやいや、いずれは響さんが手を握るとしても、今は敵、情けはいらないですよね」
どうやって孤立させる?安価下
(また、他のメンバーに相談するかどうかもお願いします)
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翠「私一人で考えてもやはりいい案は思い浮かびません...今日何度目かわかりませんがししょー達に相談してみましょう」
・・・
翠「というわけなんです」
友里「組織を孤立させるって何気にエグいこと思い付いたわね翠ちゃん...でも確かに、そういったところから追い詰めるのも大切...」
弦十郎「何にしても、万全の体制で向かうべきだというのは、その通りだろうさ」
緒川さんは調査に出かけ、藤尭さんは残業があるためししょーと友里さんに相談することにしました
まぁ藤尭さんの残業は今日一日で私が色々やらかしたり新情報伝えたりしたせいなんですけど
緒川さんは...多分まだヤーさん達のところまでは行ってないと思います
というか先に私が伝えた場所の調査に加わってるらしいので、ヤーさん達の方は行かないでしょう、きっと
...あのシーンはちょっと緒川さんがすごいというか黒く見えましたからね
弦十郎「しかしそうだな...さらなる逃走を防ぐ為に移動手段をなくさせ、その上で周辺の道路の封鎖は必須か」
友里「情報の遮断や電子機器の使用を不能にするなら妨害電波、あるいはアンテナの破壊やケーブル切断も視野に入れるべきでしょうか」
翠「自家発電の場合は電気をストップさせても...配電盤か発電機があるようならそれも壊した方が確実かもです」
現にフィーネさんのお屋敷にはそういった設備もありましたし、ウェル博士ならそういうのも配慮してアジトを選んでいそうです
翠「後は...あえて水道はそのままにして、貯水タンクに睡眠薬でも仕込むとか、補給路を断つかそれが出来ない場合はその補給路の途中で食料にも睡眠薬仕込むか...」
友里「眼鏡の少年探偵が出てきそうな雰囲気ね、それ」
本当ですね、殺人犯とかがやりそうな手口になってきました
これで電話線切ってたら完全にアジトが山の別荘になってます
弦十郎「なぁに、調査班の帰りを待ってからになるが、いざとなれば今出た案を実行するくらい朝飯前よ!」
友里「朝食前には戻ってこないと思いますけどね、調査班」
翠「「これはランチ、昼飯前だね~」ってやつですね」
弦十郎「懐かしいな、あの作品もいまだに続いていると思うと感慨深い」
友里「ビリリダマだと思ったら上から見たプリン...あれは騙されました」
・・・
ししょーと友里さんに相談した後部屋に戻りすぐ疲れて眠ってしまい、朝になりました
どうする?安価下
そういえば昨日お風呂入り忘れましたね...朝食前にシャワーでも浴びていきますか
翠「ふあ~...」
えっと...着替えと下着は~っと...
・・・
シャワーを目指しながら、昨日わかったこと...主に蛇達のことを考えていました
翠「後で蛇達連れて翼さんのところに遊びにいってみましょうかね...あ、どうせなら朝食誘ってみましょう」
翼さんに少しでも苦手意識を克服してもらいたいですしね
シャワー室先客誰かいた?安価下
ガラッ
服を脱ぎタオルを持ってシャワー室に入ると、既に先客がいました
翼「?」
翠「あ、翼さんでしたか、おはようございます、隣失礼しますね」
翼「蒼井か、おはよう」
翠「ふあ~...」
翼「まだ眠いのか?」
翠「少し...」
翼「だとしても、年頃の少女として口元を隠すくらいはしたらどうだ?」
翠「あはは...善処します」
気にするほどでもないと思うんですけど...そういうものでしょうか
何か話す?安価下
翠「そういえば翼さん、天叢雲と天羽々斬は存在していますが、布都御魂もあるんでしょうか」
私の転生特典...ではないことがわかってしまいましたが、少なくとも原作には登場しなかったアメノムラクモ
何か意味があるとすれば...
翼「フツノミタマ...アメノハバキリ、アメノムラクモと並び神代三剣最後の一振りか」
翠「そうです」
あの霊剣まで出揃えば、シンフォギア神代三剣が完成します
そうすれば何か起こったりしないかな~なんて思ったりもしているんですが
翼「天羽々斬剣同様石神神宮に奉安されているとは聞くが、それが本物なのかどうか...しかし櫻井女史がそこまで興味を示していなかったということは、そういうことなのだろう」
翠「そうでなかったか、適合者がいなかったか...」
翼「それに、奉安されているものをおいそれと譲ってもらうわけにもいかないからな」
まぁそうですよね
翼「とはいえ、蒼井のように規格外な奏者もいることだ。少しはそういった手付かずの聖遺物に視野を広げてみてもいいかもしれないな」
翠「規格外って何ですか規格外って...」
翼「複数の聖遺物と適合し、さらには櫻井女史の技術を唯一受け継いでいる蒼井は間違いなく規格外だろう」
翠「受け継ぐって...単に教わっただけですよ」
まぁそこだけ見れば確かに特殊ではあるでしょうけど...
実際は転生者っていうもっと異質な点があったりしますけどね
翠「あ、翼さん、朝食まだならこの後一緒にどうですか?」
翼「ん?あぁ、構わないぞ」
翠「ちなみに蛇達も同席するんですけど大丈夫ですか?大丈夫ですよね?」
翼さんの反応安価下
(蛇達の父親が翼さん?(難聴))
蛇達も一緒だと言った瞬間、壁の向こうの翼さんが固まったような気がしましたけど、きっと気のせいですよね
翼「へ...蛇達も...?」
翠「そうですよ?すごいんですよあの子達、ご飯の時卵なんて殻までバリバリ噛み砕く勢いで食べたりして...」
翼「へ、へぇー...そ、そうなの、スゴイワネー」
翠「あの子達翼さんに懐いているみたいですし、きっと喜びますよ!」
翼「そ、そう...」
翠「...ご一緒して...くれますよね?」
翼「えー...あー...うん...了承...し、しま...しょう...」
翠「それを聞いて安心しました!」
途中から歯切れが悪かったように思えましたけど、きっと聞き間違いです
何にしても翼さんと蛇達の距離がもっと近づくといいですよね!
何か話す?安価下
(なければシャワーを終えて朝食です)
翠「でも何だかそっちの口調は久しぶりですね」
翼「蛇...蛇も...え?あ、何だ?」
あ、戻っちゃいました
翠「口調ですよ、最近は何だかこう...堅苦しい感じの口調じゃないですか」
翼「そうか?」
無自覚!?いや、もしかしたらこっちの方がもう慣れてしまっているのでしょうか
翠「そうですよ、私はそっちもかっこいいと思いますけど、前の口調の方がかわいいと思いますよ」
翼「!?な、何を...///」
サキモリッシュもいいですが、やっぱり女の子らしい喋り方もたまにはいいですよね
翼「ん゛ん゛...そ、そういえば以前二人で出かける約束をしたが、それを果たしていなかったな」
翠「?...あぁ、そういえば...結局なんだかんだ言って予定合わなかったりしましたもんね」
お互いに学校があったり出動があったり、そうでなくとも翼さんはアーティストですからね
最近はバラエティ番組をつけると7割くらいの確率で出てたりします
ほぼほぼ準レギュラーなんじゃないかってほど出てる番組もありましたが、これからはほとんど出なくなるでしょう
何せ海外進出ですからね
翼「蒼井も渡米し、私も海を渡ることになってからでは中々時間も取れないだろうと思い、いつ相談しようかと悩んでいたが...こういうこともあるものだな」
翠「ですね...そう考えるとある意味最後のチャンスでしょうか、しばらく渡米もしなくなるかもしれませんし」
翼「そうだな...蒼井の場合はF.I.Sが今後どうなるかによって変わるだろう。聞くところによるとそこも少し前に被害が出たらしい。おそらくあの奏者達の仕業だろう。もし仮にF.I.Sが解体されるようなことがあれば、再び蒼井の身柄は二課で預かることになるだろうからな」
その前に二課もS.O.N.Gに変わるでしょうけどね
翠「でも翼さんは海外に行ってしまいますしね...未来さんももうすぐアメリカですし、響さんもすぐ追いかけるでしょうし...二課も寂しくなりますね」
翼「なに、本部は常に海の上、集まろうと思えばすぐ集まれる。だからそれまで雪音と仲良くするのだぞ」
翠「はい」
・・・
シャワーを終え、翼さんと一緒に食堂に向かいました
ちなみに蛇達は先に待っているはずです
何か起こった?安価下
食堂に着くと...
響「未来~ここ教えて~ここだけだから~...」
未来「もう...響そればっかり」
クリス「こつこつ...もにゅもにゅ...こくん...やらねぇからだ...もにゅもにゅ...」
響「うわ~んクリスちゃんがこれ見よがしにハンバーグ定食食べてくる~!」
未来「問題集終わらすまで朝ご飯食べちゃダメだからね?ほら私も付き合うから頑張って」
クリス「その分だと...もにゅもにゅ...こくん...夕飯も抜きじゃねぇか?」
響「うわ~ん!!」
翠翼「「...」」
勉強中...というか響さんはほとんど頼ってますけど、問題集を解いている響さんと未来さん
そして少し離れた席で普通に朝ご飯を食べてるクリスさん
翠「食堂クリスさんとのエンカウント率高過ぎじゃないですかね...あ、いました。お待たせしました~翼さん連れてきましたよ~」
蛇達のいる席の方に声をかけると、4匹は私に、もう4匹は翼さんに飛びついてきました
翼「ひゃあああぁぁぁっ!!!」
翠「よ~しよし...お、そっちの子達も翼さんと仲良くやれてますね」
未来「翠ちゃんにはそう見えるんだね、その光景」
どうする?安価下
虚ろな目でブツブツと奏さんの名前を連呼している翼さんの分も朝ご飯を持ってきながら今日することを考えていました
早ければお昼、遅くとも夜には調査班も帰ってくるだろうと昨日ししょーも言っていたので、出動は早くとも今夜か明日
完全に原作とは違う流れなので確証はありませんが、数日早く同じ展開になるだけなのならネフィリムはまだ解き放たれることはないでしょう
しかしもしもということもあります
それに今回出てこなくても次の戦いには出てくるでしょうし、その時までには響さんのガングニールも除去しておくべきです
そうなるとネフィリムは私と翼さんとクリスさんだけで倒さなければいけなくなります...勝てる気がしませんね、暴走状態の響さんがいてようやく勝てる相手ですよ?翼さんとクリスさんを死なせるわけにはいきませんしいざとなったら庇いますけど、その後は大した力を持たない私なんて喰われて最悪どっかの巨乳中三魔法少女先輩のように3話ショック的な死に方になってしまいます
翠「その前にもう少し、思い出を作りたいなんて思ってしまう私は相変わらず強欲ですね...」
もちろん率先して死ぬつもりはありませんけどね、みんなも自分も守れるくらいに強くなるって決めましたから
クリス「もにゅもにゅ...こくん...もにゅもにゅ...」
翠「にしてもクリスさん、ご飯食べる時に本当すごくいい顔しますよね」
クリス「こくん...ん?そうか?もにゅもにゅ...」
未来「またそんなリスみたいな顔になって...」
初めて会って冷やしたい焼きを分けたときも、今みたいに幸せそうな顔してた気がします
いや、あの時は半ば強引に口の中に突っ込んだので驚きの方が強かったかも...
響「終わんないよ~!!」
翼「カナデカナデカナデカナデカナデ...」
翠「...平和ですね~」
どんな思い出作りをする?安価下
(誰と何をするか)
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なんとか復活した翼さんと一緒に朝食を食べ終え、翼さんは収録があるとのことでお別れしました
蛇達もどうですか?って聞いたら丁寧にお断りされ蛇達が少しがっかりしていたので、機会があれば緒川さんにこっそり蛇達を連れていってもらおうかと思ったり思わなかったり
収録に影響しない程度にですけど
翠「で...まだやってたんですね、問題集」
クリス「こりゃ冗談抜きでおわらなそうだな...はむ」
そしてクリスさんはなんでアイス食べてるんですか
てか朝からハンバーグ食べた後アイスって...
響「もう無理だ~全然解けない~私呪われてるかも~」
翠「どこですか?わからないとこ」
のぞいてみると、もう私は教科書読み終えたところでした
なので響さんの隣に椅子をくっつけて教えることにしたのですが...
翠「なぜ...なぜそこで代入!?」
響「うわ~ん勉強のことで中学生にドン引きされた~!」
いやいや...だってその問題公式二つしか使いませんよ?
翠「このままではダメですね...何か響さんを追い詰められるようなことが...そうです!」
私はスッと席を立ち、未来さんの方に行きました
未来「?」
ムギュ~!
響「翠ちゃん?」
翠「ふっふっふ...未来さん...いえ、未来は私のものです!」
響「翠ちゃん!?」
未来「!?///」
未来さんに抱きついたままドヤ顔でそう宣言した私
響さんはそれを見て上手く乗せられてくれたようで、困惑と怒りと嫉妬が入り混じった目でこちらを見ています
翠「さぁっ!返して欲しければ問題集をとっとととくのです!でなければ未来さん...じゃなかった、未来のあんなところやこんなところは私によって上書きされてしまいますよ!」
響「うおぉぉ!!待ってて未来!すぐに終わらせて助けに行くからっ!!」
いや、乗せられすぎでは
クリス「...翠もほどほどにしとけよ?」
やや呆れた表情で去っていくクリスさんはすべて察したようです
未来「どうしたの?突然」
翠「いや、響さん追い詰められればもう少し勉強に集中出来るようになるんじゃないかと。響さんそういうのに向いてますから」
追い詰められれば追い詰められるほど力を増すのは、何も暴走の時だけではありません
火事場の馬鹿力とでも言えばいいのでしょうか
それが少しでも頭の回転に利用出来れば...
翠「そもそも響さんはケアレスミスは多いですけど基本的なところの理解は出来ているはずですし」
未来「確かに、すぐ集中力切れるから宿題も進まないけど、全然出来ないってわけじゃないもんね」
翠「そういうことです」
ムギュ~
未来「ところでこれはいつまで」
翠「...もう少し」
どうする?安価下
(特にやることなければ昼になり、みんなで写真撮る口実を考えます)
しかしこうして触ってみると柔らかいのに確かに筋肉を感じますね...
ムニュ
未来「ひゃんっ!?///」
腕や足はもちろんですが、腹筋も程よく鍛えられています
流石は元陸上部
翠「この肉体のしなやかな筋肉があの動きを生み出すんですね...」
ムニュムニュ
未来「んっ...んんっ!///」
翠「私も見習わなくては...」
響「うおぉぉ!!」
未来「ひびっ...助け...あんっ///」
翠「しかしこの女性らしい柔らかさとしっかりとした筋肉のバランスはどうやって...ただ鍛えてもこうなるわけではないでしょうし...」
未来「やんっ...そこ...らめぇ///」
・・・
すっかり未来さんの身体に夢中になっていて、今はなんともうお昼になっています
無事問題集をようやく終わらせた響さんの悲鳴を聞いて気が付きましたが、なぜか目の前の未来さんがピクピクして乙女がしてはいけない表情になっていたりしました...
未来「」
響「みくううぅぅぅ!!!」
翠「えっと...あ、そろそろお昼食べます?」
・・・
結局今日の朝は未来さんの身体を触っているだけで終わってしまいましたね
認識的には朝食食べてその後昼食な感じです
あれから響さんと二人で未来さんの介抱をし、未来さんもその甲斐あって復活しました
本当によかったです、まさか朝から翼さん未来さんと二人も介抱することになるとは
で、ししょー達を含め丁度ほとんどの人が休憩時間だったため、食堂は朝よりも多くの人が集まっています
なんだか会議の時みたいですね
クリス「まだあのバカは問題集やってたのか?」
翠「いえ、愛の力で終わらせてましたよ」
クリス「おっおう...あとお前なんか朝よりつやつやしてるような」
翠「若さに触れるって...大事ですよね」
クリス「お前多分ここの中で最年少だからな、あとフィーネみたいなこといってんじゃねえよ」
フィーネさん言ってたんですねこういうこと
・・・
みんなおもいおもいの昼食を食べています
私もそうですし、蛇達にもまた卵をあげてみました
それを見て、調査から先に戻って翼さんの収録に立ち会いそのまま翼さんと共に戻ってきた緒川さんは少し驚いていましたが、昨日のことを話してみると興味深そうに聞いています
まぁ蛇の餌としてというより生きる聖遺物の餌としてそういった情報は重宝されるのかもしれません
さて、OTONAに奏者、女神様、それに私の両隣に夢姫ちゃんと『凜音』ちゃんもいて本当に全員集合みたいな状態ですね
薫さんもいれば完璧ですが、そもそも今本部にいませんしF.I.Sが襲撃を受けた件で色々大変らしいですから仕方ないです
とはいえ、せっかくですからみなさんに聞きたいこととか聞いてみましょうかね
翠「そういえば...皆さんは蛇って好きですか?」
みんなの反応安価下
(誰の反応なのか指定しても構いません)
響「蛇...って、その子達?」
翠「はい、まぁ」
友里「最初はビックリしたけど...なんだかんだもう慣れてきましたよね」
弦十郎「そうだな、別段危険があるわけでもない、慣れこそすれ恐れることはないだろう」
いやししょーの場合はそもそも大蛇の時点で平気だったんですからそりゃそうでしょう
未来「翠ちゃんに懐いてるのもかわいいし」
クリス「触るのはまだちょっと...あれだけどな」
夢姫「わたくし達は全然平気ですわ!」
『凜音』「わ、私なんて毎朝特定の子がベッドに潜り込んでて、起こしてあげるのが日課になってます!」
翠「待ってくださいそれ初耳なんですけど」
夢姫「初耳学に認定」
翠「しなくていいです」
どおりで最近は『凜音』ちゃんが朝から馬乗りになってきていないと思ったら、意外なところに抑止力役が...いえ、ただ単に懐いてるだけかもしれませんが
藤尭「ま、流石にこんだけ経てばもう驚いたり怖がったりもないし」
響「ですね~、一人を除いて」
翼「お、怯えてなんてないぞ!ただちょっと慣れるのにもう少し時間を要したいだけだ」
緒川「偵察などに役立ちそうでいいですよね」
女神「案外出来そうな気もしますよね、偵察」
確かにこの子達割と賢いですし...
というかみなさん結構もう大丈夫っぽいですね
どんな会話する?安価下
(ここの内容によってはネフィリムの突破口が...?)
響「あ!そういえば翼さんこの後もまた取材ですよね!」
翼「ん?あぁ、そうだが、それがどうかしたか?」
響「私も付いていきたいな~なんて」
未来「ちょっと響...」
おや、どうしたんでしょう突然
ファンの血が騒いでしまったんでしょうか...?
翼「私は構わないが...」
緒川「はい、僕の方で響さんのことは伝えておきます」
響「ありがとうございます!」
それにしても響さんと翼さんはいい感じの距離感ですね...
最初の頃は原作とはまた違った意味で微妙な距離感でしたし
そういう意味だとむしろ翼さんとクリスさんが仲良くなってくれて安心しました
何せクリスさんに若干ゃトラウマ植えつけてましたからね、翼さん
...つっけんどんなクリスさんも餌付けすれば懐いてくれる気がするなんて思ってませんよ?
未来「まったくもう...」
クリス「ま、いいんじゃねぇの?でもあいつらが来たらギア使うんじゃねぇぞ」
響「わ、わかってるよ~...」
弦十郎「反省したというのを信用し、翠くんの意見を取り入れ、未来くん達の強い要望を聞いて今こうして響くんの拘束を解いているが、死に急ぐような真似をすればどうなるか、わかっているな?」
未来「全力で行くからね?」
響「りょ、了解であります!」
友里「未来ちゃん筋がいいからあまりシャレになってないわね...」
翠「もしかしたら本気出したら響さんやクリスさんと肩を並べられるくらいに強い可能性がありますよ、未来さん」
翼「中々に高評価だな」
翠「身軽ですし戦い方も心得ていて、さらに脚力とギアの力の相乗効果で瞬間移動並みの速さで移動しますからね。その上姿を消したり空飛んだり...あと神獣鏡はもともと聖遺物殺しと呼ばれるだけあってこちらの技もギアも生半可なものだと相殺されます。目の前に聖遺物の塊があっても一瞬で消し去れるでしょう」
友里「ただでさえ神獣鏡の力が特殊なのに、未来ちゃんのポテンシャルが高いから余計強いわよね...」
未来「そんな、言い過ぎですよ...」
響「さっすが未来!」
藤尭「それでも一応非戦闘員な上LiNKERも使うから、なるべく未来ちゃんがギアを纏わなくても済むように響ちゃんも無茶しないように心掛けないと」
響「おおぅそんなに私信用ないですか...」
目に見えて落ち込む響さん
自業自得です
「ーーーーー」
「ーーーーー」
翠「っ!?」
今何か聞こえたような...
辺りを見回しますが、その声の主は当然ながら見当たらず...
『凜音』「...何があったんですか?立花さん」
と、『凜音』ちゃんに声をかけられ、今のことは一旦頭の隅に置いておくことにしました
翠「えっと...ちょっとばかし自身の命を軽んじていると思われるようなことしただけですよ」
夢姫「じゃあ翠さんと同じですのね」
翠「!?」
何か話す?安価下
(特になければ写真撮ります)
夢姫ちゃんの意外な一言にびっくりです
私ってそういう認識だったんでしょうか...
翠「そういえばししょー、もし仮に今後映画みたいに怪物と戦うことになったらどうやって倒します?」
弦十郎「ん?怪物か...それはまたどうして」
ネフィリムがいるからとは言えませんけど
翠「この子達...を怪物とは呼ぶつもりはないですけど、この子達や私のアメノムラクモで呼び出せる大蛇のようにそういう特殊な生物が現れないとも限らない気がして...ほら、それこそ生きた聖遺物的な」
弦十郎「むぅ...確かに、その可能性は否定出来んな。神話にもそういった怪物は数多く存在する。確認は取れていないが、そういったもの達が仮に覚醒したとすれば、必ずしも味方とは限らない」
翠「ですです」
そうですそうなんです!
まさしくネフィリムそうなんです!
弦十郎「そしてその怪物と対立する羽目になったとしたら...」
ししょーならどう倒す?安価下
(ししょー『なら』多分ぶつかり合いですが、きっと奏者にどう対処させるか聞いているんだとわかってくれるはず。まさかそこまで脳筋ではない...はず)
弦十郎「太刀打ち出来ないほどの強さであれば、その怪物が苦手とする物、それも力が抜けるほどの物を投げつけるのも有効だろう。本来なら相手を観察した後一度撤退し、それによく似たシチュエーションの映画を複数参考にするのが鉄則だがな」
翠「鉄則ですか」
藤尭「意外とそれでなんとかなっちゃうもんだから司令には敵わないよ」
友里「本当それ」
まぁ対戦車用の映画を見せられて対抗出来ちゃう世界ですし、ある程度覚悟してましたが
弦十郎「あるいはいっそ餌付けか何かして手懐けるのも一つの手ではあるかもな!」
翠「あぁ...」
クリス「...ん?何かあたしの顔に付いてるか?」
翠「いえ、何も」
とはいえ対ネフィリム用の映画って何でしょう
見た目だけなら成長するとゼ◯トンみたいになりますけど
そして餌付け...餌付けだったらギアでなくても例えばクリスさんのミサイルとか、聖遺物なら何でもいいみたいですよね
甘くとろけて癖になるミサイル
・・・
みんな昼食も食べ終わり、それぞれお盆に乗せた食器をかたし始めました
緒川「翼さん」
翼「わかっています。立花」
響「はい!」
翼「もしあの奏者達が来ても絶対にギアを纏うんじゃないぞ」
響「うわ~ん翼さんまで~!」
響さん今日ずっと「うわ~ん」言ってますね...
あ、そうです
翠「みなさん!戻る前にちょっといいですか?」
夢姫「翠さん?どうかしましたの?」
弦十郎「む?」
翠「あの...こうしてみなさんが一度に揃うのももう中々ないかもしれないので...写真、撮らせてもらえませんか?一枚」
スマホを手に持ち、そう言いました
未来「いいけど...どうして?」
翠「どうなるかはまだわかりませんけど、もし結局渡米することになった時に御守り代りにしたいんです」
...というのは建前
本当は、今期...この戦いで死んでしまってもいいように思い出を残したい、そんな思いなのですが
クリス「なるほどな」
響「わかった!じゃあみんなで並ぼう!」
『凜音』「はい!」
友里「私達も?」
翠「もちろん!」
・・・
翠「じゃあタイマースタート!」
女神「翠さん、早く早く!」
タッタッタッ
カシャ
私、女神様、夢姫ちゃん、『凜音』ちゃん、響さん、未来さん、翼さん、クリスさん、ししょー、緒川さん、友里さん、藤尭さん
総勢12人の集合写真
翠「ありがとうございました!」
『私』から受け継いだこのスマホ
うさぎのキーホルダーが揺れるこのスマホに、また一つ大切な思い出が宿りました
・・・
解散した後、私はスマホを胸に抱きながら自室に戻って来ました
翠「でもいつか、ここにマリアさん達も入るといいですね」
今はまだ二課と呼ばれるこの組織
そこにマリアさんや切歌さんや調さん、さらにはエルフナインちゃん
彼女達が加わった時、私はそこにいるんでしょうか...
いなかったとしても、何か成し遂げられていればいいんですけどね
翠「...そういえばさっき聞こえた声って」
『翠』ちゃんと奏さん何て言ってた?安価下
(どちらの台詞なのか指定しても構いません)
『翠』「本当に危なくなったら呼んで」
ししょーに質問する少し前、『私』と奏さんの声が聞こえた気がしました
と言っても『私』の声は私に向けて言っていたように聞こえましたが、奏さんの声は何というか普通に他の人の会話に混ざってるような感じだったと思います
いえ、どちらにしても気のせいでしょう
『私』も奏さんもきっともう成仏しているはず...
翠「だと、思ったんですけどね...」
いつもならあまり深く考えることもないんですが、問題はその後
写真を撮りたいと私が言った直後に再び聞こえた二人の声
奏「写真撮影だって?あたしも混ぜてよ!」
『翠』「奏さんそれはマズイですよ!」
あの会話が聞こえた瞬間気のせいとかではないなと
特に奏さんェ...
翠「...まさか」
さっき撮った写真を確認してみると
そこにはこっそり写り込んだ奏さん...らしき影が
あ、『私』もよく見ると写ってます
翠「...」
これはあれですね、絶唱しないの方ですね
私は今きっとOVAの時間軸にいるんですね
どうする?安価下
(奏「一期だと夜中歌ってるのと『翠』に呼びかけるシーンしかなかったあたし復活!」
『翠』「おきてがみ書いたらまだまだ出番があるに決まってるよね!」
翠「この流れまさか...」
???「マリア姉さん...帰ってきたよ...」)
翠「ま、二人のことは置いておきましょう、こうしてあまり何でも引きずらずに生きていかないとツッコミしきれません」
私いつからツッコミをするようになってしまったんでしょう...
翠「そういえばあと小一時間ほどで翼さん収録行くだって言ってましたよね、響さんも連れて...」
何でしょう、何か起こるような気がしてなりません
わざわざ主役の響さんが付いて行く収録なんてこれが本編だったら大型ノイズかマリアさん達とバッタリ遭遇パターンですよ
流石に襲撃されはしないでしょうけど
翠「...後でこっそり付いて行ってみましょう」
私にも確かに存在する野次馬根性が事件の匂いを嗅ぎつけてます!
・・・
翠「で、それまでの間やることは...」
ネフィリム対策として試しにセレナさんのアガートラームが模倣出来ないかやってみますかという結論に達し、毎度毎度お世話になっているトレーニングルームに来ました
なんと完全ではありませんがある程度もう修復作業が
流石二課ですね
「Stealer Imitator tron」
翠「コピー!」
コンマ下
奇数 模倣出来た!
偶数 模倣出来なかった!
身体中に走る光は一瞬輝きを増しましたが、装甲に変化はなく...
翠「むぅ...こちらで見たことのない姿にはなれない、ということでしょうか」
まぁなれたところでアガートラームを知っていることを誤魔化すのも大変なので極力使う気はありませんでしたが...
翠「あ、どうせならあれも試しますか、同時展開!」
除去装置のもう一つの機能
神獣鏡にも適合し、他のギアも使える私しか使えない機能
翠「さっそく未来さんに神獣鏡貸してもらいに行きましょう!」
預けてるものを借りに行くって不思議な感覚です
・・・
未来『もし何かあったらすぐ言ってね!誰か呼んでくるか私が部屋の中に入るかするから!』
モニタールームから声をかけてくれる未来さん
私は今ギアと未来さんに借りた神獣鏡のギアと除去装置を持ってトレーニングルームに戻ってきています
翠「わかりました~」
さて...と、ここに神獣鏡のギアをはめて...こっちに他のギアをはめるんですかね
どっちのギアと同時展開する?安価下1
1 イミテーター
2 フォーク
変身後どんな見た目?安価下2以降
「Stealer Imitator tron...Duplicate shen shou jing duplicate tron」
少し長いですが、聖詠二つ続けて歌います
するとイミテーターと神獣鏡のギア、そして装置の起動音と共に私の身体を包む赤と黒、ロシアンブルーとシアンの光と闇(光の割合が多いですが)が混ざり合わさってより一層強く発光
目も眩むほどの光が弱まった後、纏うオーラは鮮やかな紫色と雪のような白になっていました
所々イミテーターと神獣鏡の面影のある装甲もその二色に染まり、いくつかクリスタルらしきビットが浮かんでいます
翠「イミテーターと神獣鏡、特殊な能力を持つ二つのシンフォギアが混ざって一つになった...サイモンティニアス・イミテータースタイルってところでしょうか」
うん、ダサい気がします
後でよく考え直しましょう
翠「にしてもこんな感じになるんですね...色はどちらかというと未来さんの時の神獣鏡っぽい感じですが」
あっちの色が本当の神獣鏡ということなのか、ただ単に赤と青系が混ざったのか...白はわかりませんけど、黒の対なのでなんとなくなっとくしてしまいます
きりしらコンビのように三期からはギアの黒かったところが白くなったりしますしね
どうする?安価下
(特になければこっそり翼さんを追いかける算段を立てます)
・・・
さて、同時展開は出来ましたけど、除去のことも考えて神獣鏡と装置はやはりまだ未来さんに持っておいてもらった方がいいですよね
翠「と、いうわけで」
未来「いいけど...いいの?」
翠「私より使いこなせそうですし」
それに少なくとももう一個神獣鏡はあるはずですからね
ライブの後一旦返してほしいと言ったこともありますが、今残ってるギアの中で一番使い勝手がいいイミテーターは結局私が使うべきだと夢姫ちゃんも言ってくれたのでこうしてイミテーターは持っています
つまり常に持ち歩いているのはイミテーターとフォークなのですが...
翠「取り返そうとしてまた取られたら終わりですよね...」
念のためフォークをししょーに預けてしまいましょう
ある意味一番安全な気がします
・・・
快く引き受けてくれたししょーにお礼を言った後、再び自分の部屋に戻ってきました
翼さん達ももうすぐ出発
こっそり付いて行くにしてもどうしましょう
誰と一緒に行く?安価下
(立場上一人でこっそり付いて行くことは出来ません)
(緒川さんに頼んで翼さん響さんに秘密にして付いて行くことも出来ます)
やっぱり困った時はクリスさん
奏者が一気に本部を離れるのは少し危険かもしれませんが、それは学校に行ってる時と変わりませんし平気ですかね
・・・
翠「一緒に来てくれてありがとうございます、クリスさん」
クリス「付いて行きてぇならさっき言えばよかったのによ」
翠「翼さんの収録にも確かに興味ありますが...なんと言いいますか、何か起こりそうな気がするんですよ。だからもっと全体を見に行きたいと言いますか...」
クリス「ふぅん...」
現在私達はウィッグに眼鏡、マスクにパーカー付きの長いコートを着て影から翼さん達を追っています
いつかのデュランダル強奪の時のような格好ですね
翠「幸い今日は収録現場まで徒歩だったので助かりました。車だったらどうしようかと」
クリス「だな」
電柱の陰から覗いてみると、響さんと翼さんが楽しそうに話しています
そしてそれを見守る緒川さんはまさに兄のよう
そしてそれを私達より前方にある電柱の陰から見守る男性...は?
クリス「おい待て、あの男さっきからあいつらのことつけてないか!?」
翠「私も今気付きました、まさか...」
翠クリス「「ストーカー!?」」
自分達のことを棚上げにしてますけど、これは由々しき事態です
翼さんにストーカー...ありえない話ではありません
歌姫であり知名度も高い翼さんにそういった輩が寄り付くのも...
クリス「とっとと取っ捕まえるぞ!」
翠「ちょ、ちょっと待ってください!あれはまさか...」
「と」がゲシュタルト崩壊しそうなことを言うクリスさんを引き止めつつ男性の姿をよく見てみると
翼さんの...お父さん!?
その姿は紛れもなく、風鳴八絋その人でした
どうする?安価下
クリス「どうした!こうなりゃ誰か応援を...」
翠「だから待ってください!あの人は...っ!?」
背後から威圧!?
バッと振り返ると、後ろの方の電柱の陰から双眼鏡片手に翼さん達と翼さんのお父さん?を見守る白髪のおじいさんが
威圧というより圧倒的なオーラのようなものでしたか
しかしあの髪型、どこか翼さんに似ているような...
翠「...嘘でしょ」
私の記憶の中には後ろ姿しかありませんが、おそらくは翼さんのおじいちゃん
確か名前は...風鳴訃堂さんとかなんとか
翠「いやいやまさか...えぇ...?」
親バカジジバカというかなんというか...
もしかして今までもちょくちょく翼さんの収録見にいってるんでしょうかこの人達
っと、ここで放っておいても余計ややこしくなりそうな気がします
翠「クリスさん、聞いてください、多分私達の前方にいるあの男性は翼さんのお父さんです」
クリス「なんだ父親...は?」
翠「もっと言うと私達の後方にいるおじいさんは翼さんのおじいちゃんです」
クリス「...はぁ!?」
翠「以前本部で写真を見たことがあるので間違いありません」
嘘です見たことありません
でもとりあえず通報だけは避けなくては
クリス「いやでも...えぇ...?」
翠「とりあえず話を聞きに行くべきなんですけど...」
翼さんのお父さんとおじいちゃんって仲悪いんじゃなかったでしたっけ
というか複雑な家族関係のせいで微妙な間柄のはずです...
翠「一人ずつ近付いて話を聞いてみましょう」
どっちから近づいて話を聞く?安価下
1 八絋
2 訃堂
まず翼さんのおじいちゃんの方から行きましょう
そっちからなら翼さん達も翼さんのお父さんも見失わずに済むでしょうし
・・・
と、いうわけで
私達は翼さんのおじいちゃんに接触することにしました
翠「あの...風鳴訃堂さん...ですよね?」
風鳴訃堂さんどんな反応?安価下
訃堂「儂に女の子が声をかけてくれた!?」
翠「...はい?」
今何かとてもキャラに合っていない台詞が聞こえたような...
訃堂「げふんげふん...儂に何か用かな?」
うん、やっぱり気のせいですね
クリス「...おい、大丈夫か?このじーさん」
翠「大丈夫なはずです...えっと、私達は二課の奏者で...」
訃堂「蒼井翠に雪音クリス、愚息から話は聞いている」
流石にもう素性は知れてましたか
翠「なら話は早いです...貴方も翼さん達のことを見守りに来たんですよね?よければ一緒に行動しませんか?」
コンマ下
奇数 了承
偶数 不承
訃堂「うむ、目的は同じようだ。了承しよう」
翠「ありがとうございます!」
思ったより堅苦しくない感じの人でよかったです
翼さんのお父さんのように実際は不器用なだけなんですけど取っ付きにくそうな人だと少し話しづらいですからね
訃堂「若い女の子が儂と肩を並べたいと言うてくれているのに断る訳がなかろう」
クリス「...おい」
訃堂「げふんげふん」
クリス「...本当に大丈夫か?」
翠「多分...」
堅苦しくないにもほどがありますよ?
・・・
翠「そしてもう一人...あそこにいるのは翼さんのお父さんですよね?」
訃堂「うむ」
クリス「あっちにも声かけんのか?」
翠「どうせならまとまっていた方がいいでしょう」
訃堂「儂はこのまま若い女の子ばかりの方が」
クリス「じーさんちょっと黙っとこうぜ」
ま、まぁ、とりあえず話しかけに行きますか
険しい顔で翼さん達の様子を見ている翼さんのお父さんの肩を軽く叩いて声をかけました
翠「あの、風鳴八絋さんですよね?」
風鳴八絋さんどんな反応?安価下
八絋「...」
ふいっ
八絋「ひ、ヒトチガイデス」
この人目ぇ逸らしましたよ
いや確かに立場とかキャラとか考えてそうなるでしょうけど
クリス「人違いだとよ」
翠「真に受けないでくださいクリスさん...」
どうする?安価下
(現在八絋さんの視界に訃堂さんはまだ入ってません)
まぁでもこれだけ見え見えな誤魔化し方までして他人のふりをしてるんですから...仕方ないです、何か起こりそうになるまではそう言うことにしておきましょう
翠「人違いでしたか。クリスさん、訃堂さん、この人はどうやら風鳴八絋さんではないようです、先を急ぎましょう」
クリス「いやでもお前さっき」
翠「人違いだったそうです」
クリス「...おう」
訃堂「ふむ...」
二人もわかってくれたようですね
翠「すみません突然声をかけてしまって...」
八絋「いや、気にするな」
クリス「悪かったな」
八絋「わかればいい」
訃堂「どこかの愚息によく似ていたから間違えてしまった...風鳴の血を汚しおって」
八絋「いえわかっていただければそれで...は?」
訃堂「では行こうか」
翠「はい、早く追いかけましょう」
翼さんのお父さんのそっくりさんに別れを告げ、私達は翼さん達を追いかけることにしました
何か起こる?安価下
(特に何も起こらなければ収録現場に着きます)
翠「結構離れてしまいましたね...急ぎましょう」
そう言って少し小走りした瞬間
バシャッ
翠「わぷっ...」
「あっ!すみません!」
翠「...いえ」
丁度打ち水をしている人に水をかけられました
顔面直撃...
クリス「お、おい、大丈夫か?」
翠「このくらい...大丈夫でっ!?」
ガンッ
「「ごめんなさーい」」
何か頭に強い衝撃が...あぁ、この野球ボールですか...
翠「...人通りの多いところでキャッチボールは危ないですよ」
頭を抑えつつ小学生達にボールを渡しました
訃堂「...君、少し休むか?」
翠「大丈夫です...さぁ、先を急ぎましょうっ!?」
ツルッ
バチャンッ
翠「...」
そんなはずはありません
いくらアニメを忠実に再現した世界(らしい)とはいえ、バナナの皮で滑って水溜りに突っ込むなんてそんなアニメみたいなこと起こるはずが
プップーッ!
クリス訃堂「「危ないっ!」」
翠「わわっ!」
クリス「間一髪だったな...あのトラックスピード出しすぎだろ...」
二人に横から引っ張られていなければあのトラックに轢かれてましたね...
何なんでしょう今日厄日か何かでしょうか
助けてくださいドラ◯も~ん!!
クリス「にしてもコートびしょ濡れだな...それもう脱いどけ、何だったらあたしのやつ着とけ」
翠「すみません...」
訃堂「荷物になるだろう、その濡れたコートは儂が預ろう」
クリス「悪いなじーさん」
訃堂「遠慮はするな、それより...そこにいるお前は儂らに何か用か?」
クリスさんのコートを着ながら振り向くと電柱の陰から
つばささんの おとうさんの そっくりさんが なかまに なりたそうに こちらをみています!
どうする?安価下
(翠ちゃん突然の不幸タイム!パスがないので電車は来ない)
(翠「この水溜り...浅い!」
クリス「水溜りだからな」)
翠「...アー!アンナトコロニツバササンガー!」
と、試しに翼さんがいる方と反対を指してみました
とはいえさっきまで翼さんを追っていたはずのあの人が引っかかるとは思えませんけど...
どうなる?安価下
シーン...
翠「やはり騙されませんか」
クリス「だろうな、ずっと追ってる相手と反対指されたってダメだろうな、てか騙してどうすんだ」
訃堂「して、あの男にをかけるのか?」
翠「う~ん...」
どうする?安価下
1 放っておこう先行こう
2 仲間が増えたよやったね翠ちゃん
翠「ま、人違いだったということは本格的に知らない人ですし放っておきましょう」
クリス「触らぬ神にってやつか?」
訃堂「さらばだ、愚息によく似た男よ」
何やら後ろから呼び止めるような声が聞こえた気もしますが、どうせあの人も翼さん達を追ってるんでしょうし目的地は同じ
無理して声をかけることもないですね
何か起きたらそのときです
ドゴッ
翠「ゴフッ...」
「すみませーん」
翠「...サッカーはもっと広いとこでしましょうね」
ここ小学生多いですね...
ベチャッ
烏「カーッ...カーッ...」
翠「」
クリス「...ウェットティッシュあるぞ」
もう嫌になってきました...
・・・
その後収録現場に辿り着きました
今日の収録は野外撮影のようですね
何か起こる?安価下
翠「収録はまだ始まってないようですね...あ、翼さんいましたよ!」
クリス「なんか偉そうな人と喋ってんな...誰だ?」
訃堂「今回の収録のプロデューサー...慎次の報告通りか...しかしやけに距離が近いな、ここは儂が」
翠「いやいやいや!来てるのがバレてもいいんですか!?」
訃堂「むぅ...」
確かに親しげではありますけど、翼さんもしっかりしていますし何より何か起きそうになったら緒川さんが黙ってないはずです
ここは見守りましょう
切歌「いや~今日は頑張ったデ~ス!」
調「うん、お買い得品いっぱい買えた...今日の夕飯は少し豪華に出来る」
切歌「およ?何か人だかりが...」
翠「うわぁ一難去ってまた一難!」
早い!早いですよ出番!
クリス「ん?どうかしたか?」
翠「な、何でもないです何でも!」
訃堂「?」
とりあえずまだこちらには気付いてないようなので二人にもそっちを向かせないようにします
翼さんのお父さん(もう確定でいいですよね)の方は...まぁ大丈夫でしょう、たとえ見つけてもすぐにアクションはしないはず
切歌さんと調さんに至っては翼さんのお父さん知らないはずです
クリス「何なんだよ...おい、また誰か来たぞ!」
翠「え?」
翼さんの方に目線を戻すと、今度はまた知らない人が近づいていってました
メモ帳にボイレコにカメラ...記者か何かでしょうか
記者取材内容安価下
「風鳴さん!先日のライブでノイズに囲まれていたようでしたがどのようにして助かったんですか!黒い武装と何か関係は!」
翼「っ!」
「ノイズと言えば二年前の事故を思い出されますが天羽奏さんのことは今でも悔いているんでしょうか!一言お願いします!」
一人の記者を皮切りに、人混みに紛れていたのであろう何人もの報道陣のような人達が翼さんの周りに集まりだしました
「こちらにも一言お願いします!」
「風鳴さん!一言!」
「今日連れている少女は知り合いですかー!」
「万葉集にも歌われた九州沿岸の防衛のために設置された軍事制度は何ですかー!」
クリス「あれは敵か、なら潰すしかねぇな」
訃堂「身の程を知らせてやろうぞ」
そしてこっちはこっちで臨場体制になってきてます
どうする?安価下
翠「まぁ待ってくださいクリスさん訃堂さん...」
クリス「お前此の期に及んで...っ!?」
クリスさんは私の方を向いた瞬間目を見開きました
きっと今私の目にハイライトはないと思います
翠「でないと巻き込んでしまいます...行きなさい」
私の掛け声に合わせ、私の服の中に隠れていた蛇達が袖から手元に出てきました
そしてその蛇達を翼さんの周りに集まったデリカシーの欠片もない仕事熱心な記者の人達のところに投げ込みます
「一言お願いしま...うわっ!?何だ!」
「何か巻きついてきたぞ!」
「へ、蛇だ!逃げろ!」
「誰か捕まえろ!」
「この野郎蒲焼にしてや...うひゃぁっ!!」
翠「思いの外頑張ってますね」
しかし無理もありません
あの子達は私にも懐いてますが翼さんにも負けないくらい懐いています
翠「翼さんを困らせたことを後悔するといいですよ...」
訃堂「...彼女は医神アスクレピオスか何かか」
クリス「当たらずとも遠からずだな...現にそいつの杖のギアも使ってたし...けど何つーか...よりブチ切れてるやつがいると逆に冷静になれるって本当だな」
クリスさん達が何か言ってますが、私は逃げ惑う記者達を眺めるのに忙しいので内容はよくわかりませんでした
翠「噛み付きと首絞めは流石に禁止ですよー!」
聞こえてるかどうかはわかりませんが、一応蛇達に声をかけておきます
何か起こる?安価下
翼「この蛇...まさかっ!」
あっマズイですバレました
こっちの方見てます
翠「クリスさんどうしましょう!」
クリス「むしろ気づかないわけないと思うけどな...」
訃堂「...」
後で怒られますかね...怒られますよね...
どうせすぐに緒川さんや響さんにもバレるでしょうし
というか緒川さんには最初からバレてたりして...
翼「蒼井と雪音...?いやしかし髪型が...っ!?お、お爺様!?お父様まで!」
あ、翼さんのお父さんもバレました
私とクリスさんはまだギリギリでしょうか...流石ウィッグ
クリス「髪型でわからなくなるって...」
翠「ほら、明らかに顔が見えてるのに正体がバレないプリティでキュアキュアしてる人達と同じですよ」
クリス「あれ髪型で判別してるわけじゃねぇだろ」
どうする?安価下
(十中八九バレてます)
...ふぅ、バレてしまっては仕方がありません
しかも蛇達を見られた以上誤魔化せないでしょう
翠「翼さん!」
私は翼さんの元へ歩いて行き、眼鏡とウィッグを外しました
翠「私です!!」
翼「だと思ったぞ」
でしょうね
クリス「はぁ...ま、そういうことだ」
翼「やはりもう一人は雪音であったか...言いたいこと聞きたいことは山ほどあるがその前に...なぜお父様とお爺様と共にいるんだ」
翠「えっと...」
これ正直に言うのはどうなんでしょう
やっぱり内緒にして来てるはずですし、娘の手前孫の手前格好付けたい気持ちも当然あるでしょうし...
翠「そ、その前に蛇達を連れ戻さないと」
完全に記者達がいなくなっていた空間に目を向けると
切歌「あっはっは!待つデスよ~!」
調「ん...お利口さん」
切歌「蛇って案外怖くないものデスね!楽しいデース!」
女の子二人と戯れる蛇達の姿が
翠「...今日完全に厄日ですよ」
どうする?安価下
翠「訃堂さん、八絋さん、そこは自分達の口から説明お願いしますね」
訃堂八絋「「!?」」
翼「お爺様...お父様...」
おずおずと近付いてくる翼さんに僅かに動揺する風鳴家ご両人を横目に、次にするべきことを考えクリスさんを響さん達のところに連れて行きました
響「二人とも来てたなら声かけてくれればよかったのに!」
翠「すみません...緒川さん気付いてました?」
緒川「はい、最初から」
クリス「マジか...」
響「クリスちゃんもなんだかんだ言って翼さんのこと心配してたの?やっさし~!」
クリス「ひっつくなバカ!あたしはただ翠の付き添いで...」
うん、クリスさんのことは響さん達に任せましょう
みなさんの目が私に向いていないうちにザババコンビのところに向かうことにしました
・・・
翠「~♪」
軽く口笛を吹くと、蛇達が一斉にこちらを向き、集まってきました
この子達割とどんなことにも求めた反応してくれますね
蛇達を腕に巻きつかせ、切歌さんと調さんに近付きました
翠「お帰りなさい...すみませんうちの子達がお世話になりました」
切歌「あ、その蛇の飼い主さんデスか?」
翠「はい、私の家族と遊んでくれてありがとうございます!」
調「気にしないで...私達も楽しかった」
切歌「デスよ!」
ファーストコンタクトは成功でしょうか
内心バックバクですけど
とりあえずいきなり身バレはしていないようです
どうする?安価下
(しかしきっと緒川さんは気付いているという)
翠「...」
もしかしたらチャンスかもしれませんね
翠「今からあなたをそこのお二人のアジトに上手いこと連れて行ってもらえるようにします。だから出来ればギアの場所をちょっとでもいいので絞ってください。危なくなったらすぐに逃げて二課の人と合流。わかりましたか?」
蛇達のうち1匹を撫でながら、小さな声でそう伝えます
それだけで察してくれたのか頷いてくれました
切歌「どうかしたデスか?」
翠「...よければ1匹、貰ってくれませんか?」
調「え...?」
翠「実はこの子達...捨ててこいって言われてるんです。私にとって大切な家族なので本当はそんなことしたくないんですけど...貰い手は何人か見つかったんですが、1匹だけまだ見つかってなくて...」
嘘八百ですがありそうな話をしてみました
切歌さんと調さんもそれを聞いて驚いています
翠「離れていても家族の絆は変わらない、とは思っているのですが、やっぱり優しい人のところに行かせてあげたいなって...お二人ならきっと仲良くしてくれると思って...」
ここで上手くいってくれれば、アジトに突入したときにすぐにギアだけでも回収出来るようになるはず...
調「どうする?切ちゃん」
切歌「事情が事情デス、貰ってあげたいのは山々なのデスけど...マムとマリアが何て言うか...」
調「それに、ドクターに会わせたら何されるかわからない」
切歌「なら、マムにもマリアにも、もちろんあいつにもバレないようにこっそり飼うしかないデス」
何やらこそこそ話していた二人は振り向き、笑顔で答えてくれました
切歌「任せてほしいデス!その子は私達が責任持って立派に育ててみせるデス!」
調「ん...可愛がるし...毎日遊ぶ」
翠「...ありがとうございます!」
罪悪感がものすごいです
ここまで言ってくれているのに下手すると今夜そのアジトを潰す可能性、そしてそのタイミングで身バレする可能性があるんですよね
・・・
蛇に検討を祈りつつ、切歌さんと調さんに別れを告げ、みなさんのもとに戻りました
さて、翼さんの方はどうなってますかね...
どうなってる?安価下
緒川「ご無沙汰しています」
八絋「うむ、お勤めご苦労」
訃堂「勤め...そう言うお前はこんなところで何をしている」
八絋「いえ、これは...」
翼「...」
響「私、立花響って言います!翼さんにはいつもお世話になってて!」
クリス「おいバカ今取り込み中だろ!」
翠「...私やっぱり帰っちゃいましょうかね」
原作通り翼さんがスルーされてるのはわかりますけど...響さんなぜそんなに積極的に話しかけてるんですかね...
「あの...そろそろ収録...」
ほらプロデューサーの人も困ってるじゃないですか
緒川「あ、すみません...翼さん」
翼「...っ!は、はい!」
・・・
緒川さんの勧めで訃堂さん八絋さん響さんと一緒に見学ということになりました
流石プロ、さっきまで動揺したり落ち込んでいたりした翼さんもよく見ないとわからない程度に普通にしていました
ただやっぱりバラエティっぽい内容ですね
振られる話題はそれ以外にも海外進出についてのようですが、ライブのこともあって微妙な空気になり中々他のゲストさんも質問しづらいみたいです
・・・
そして無事(?)収録は終了しました
翠「お疲れ様です、翼さん」
翼「あぁ...」
何か起こる?安価下(次スレ)
今回もまたギリギリになってしまいましたが新スレ建てました
【シンフォギア】少女「転生したから安価とコンマで月を破壊する」 女神「3.5」
【シンフォギア】少女「転生したから安価とコンマで月を破壊する」 女神「3.5」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1505577039/)
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