怪奇物語 この町の十不思議 安価 (98)

男「なあ、この町の十不思議って知ってるか?」

女「んー、まね」

男「クビきり女とか、髪伸び男とか」

女「違う、髪切り女と首刺し男でしょ。髪切り女はその名の通り、風のように皆の髪を切っていく女。首刺し男は……人間の首を刺身風に切り捌いて、スーパーのお刺身コーナーに置いていくって話」

男「詳しいじゃねえか(つか首刺し男怖すぎ)」

女「まね」

男「お前自身が十不思議ってオチはないだろうな」

女「……」

男「おいおいおい」

友「おい男ー、姉貴が楽しみにしてるって言ってたぞ十不思議探し」

男「あ、ああ」

女「はあ?」

友「おお女ちゃんもいたのか」

女「どういうこと? 姉先輩が楽しみに……もしかして、なーんか下心的な?」ギロ

男「え、いやまあ//」

女「私も行く」スック

男「え、なんで!?」

女「行くったら行く」イライライラ

男「なんか怖い……やっぱりお前も十不思議じゃ」

友「?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500601311

先輩(友姉)「こんばんは~、よっし友、男君連れてきたのね。えらいえらい」ナデナデ

友「子ども扱いすんなってのに」

男「こんばんはです///」

先輩「ふふ、男君。今日はありがとね。個人的興味に付き合ってもらって」

女「ぐ、相変わらず美人……ナイスバディ……かわいい系スレンダーの私と正反対……」ブツブツ

男「今かわいい系って? 先輩は美人系だろ//」

女「なっ!」

先輩「あら///」

男「///」

女「男の馬鹿……」イライライラ

友「面白そうだから俺もやろっ」

先輩「なに、友もついてくるの?」エー

友「急に扱いが悪い!」

女「私もついてきたんですけど……」

先輩「え、女さんも? 友を抑えといてくれるかしら……いいわよ」ニコッ

男(先輩可愛い///)

女「なんだかすごく腹が立つ」

ザッザッザッ

男「夜道大丈夫ですか?」

先輩「ええ、全然。でないとこんなことしないわよ」

女「なんで先輩は始めたんですか? 十不思議を調べるなんて」

先輩「友、答えておいて」

友「え……あ、ああ、なんか研究興味がわいたんだって」

女「それだけのことを友に答えさせるとか……うー」イライライラ

男「先輩、ジュース買いませんか」ドキドキ///

先輩「あ、そうね// コーラがいいわ」

男「よっしゃ」タター

女「飲み物なら持ってきましたっ!」ガッ!

男「いでー!」

先輩「あら、男君大丈夫!?」

男「だ、大丈夫ですいてて」

女「ふんだ!」

友「ひひひおもしれー」


~~


男「ところで先輩。十不思議って他に何がありましたっけ」

女「何も知らずに来たの?」

男「うるせえ、イイんだよ」

女「先輩に聞こうって下心?」フーン

男「うるせえってば!」

先輩「男君が私に下心? 光栄だわ//」

男「////」

先輩「ま、まあ/// 教えてあげる、町の十不思議……と言っても、私もまだあれのほかに3つしか知らないんだけれども」

女「わ、私は4つ知ってるわよっ!」


十不思議 先にあげた二つ以外で、先輩と女が知っている三つ 安価↓1~3

女だけが知っているやつ 安価↓5


本格開始は夜!

ss七不思議
ようやく書こうと思って開く直前に「まだ?」の声

男「靴が片方の女?」

友「片方なくしただけじゃね?」

先輩「それだけ、なわけがないでしょう」

女「片方だけしか靴がない……もう片方の靴が必要ないという意味」

男「片足がない女ってことかな」

女「それがね」

男「どうなんです、先輩?」

女「ぎっ」

先輩「私にもよくわからないわ。名前しか知らないの」

男「女はわかるか?」

女「知らない」ベー

男「なんだよいじわるだな」

女「くのっ!」

友「で、次のネタは? 人を惑わす迷子少女?」

男「ネタってなんだよ。迷子になった女の子の亡霊が人を連れ去ってしまう、とか?」

先輩「そんなところよ」

女「ちがいますー。連れ去るんじゃなくて、精神的に追い詰めてくんですー」

男「嫌味な……お前そいつの仲間?」

女「うるさあい!」ギャーン!

先輩(うるさいのはそっちよ……友と一緒にどっか行ってくれないかしら。ああ、男君と二人っきりが……いいっ)アアア///

友「廃寺の階段。これは一度でも目を閉じると一段目に戻されてしまう! 俺も知ってたぜ」

男「ほー、これは割と有名なのかな。俺は知らなかった」

先輩(友っ! 私に解説させなさいよっ! ばかっ! あ、あ! 知ってるの全部終わっちゃった! 男君の『わーさすが先輩いろいろ知ってるなあ』とか聞けないじゃないっ!!)ググアアアア!

ベチ!

友「いて!? 誰だケツ叩いたの?!」

先輩「気のせいでしょーいい子いい子。恐いと思うからそう見えるのよー」グリグリ

友「いつついつつ! なんだよお!」

男(俺も撫でられてみたい……///)

女(男また変なこと考えてる……ばかあ)クスン

……

女「で、最後の舌切り男。舌を斬られた男とも、舌を斬ってくる男とも言われているわ。江戸時代の亡霊だーなんて人もいるの」

男「へえ、これはまだあいまいだな。とはいえ女もよく調べてる……」

女「え、えへへ//」

先輩(くっ!!)

男「……変な趣味だな」

女「ぎぐぎゃああああああああああああああああ!!」

先輩(ぷっ、くくくく……って、私もそう思われてる!?)ガーン!

友「美女の全裸幽霊でも出ないもんかな」ブツブツ


……

男「色々出たな。結局、首刺し男と髪切り女を入れて6つか」

友「どうする?」

先輩「最初に調べるのは一番簡単な廃寺よ」

女「そうね、近いし」

男「そうか、だから先輩はここを待ち合わせ場所に選んだのか、さすが!」///

女(うわっ見え透いたお世辞! 馬鹿すぎる)

先輩「あら、そんなに褒められると……恥ずかしいわ///」

男「先輩///」

女(乗ってる! 馬鹿! 馬鹿! 馬鹿ップルすぎるっ! うわー最悪)

友(姉貴の弱点を探る旅にもなるかもしれん……これはしっかり見張らないとな。男たのむぜえ~)

男「でも、廃寺……目を一度でも閉じると1段目に戻ってしまう。それだけなら、4人で歩いて、一人が目を閉じれば簡単に確かめられるかもしれませんね」

先輩「そうよ、さすが男君」

女「そんなのが通用するとは思えないわね。一人だけでいる時にしか起きない気がする」

男「うーむ、確かにそれもそうだ」

友「よし、試してみよう。言い出しっぺの姉貴が行くといいと思うぜ」

先輩「あら……」


4人のうち、誰が行く? 安価↓

先輩

先輩「わかったわ、私がいく」

男「さすが先輩、勇気がある!」

先輩「ふふ/// 何かあった時はお願いね」

男「は、はい!」///

女「だいじょぶかしら?」

男「よし、俺達は近くで待機だ」

友「おう」


……

20年前に潰れた寺だった。

優しい住職は子供たちの人気者。

住職は寺にやってきた子供達の笑顔を見る為に、階段横の地面にひまわりを植えた。

昔の住職もしてたんだって。

ひまわりが、みている。

ひまわりが、みている。

ひまわりが、みている。

ありもしない視線。

ありもしない視線。

だれかが見ているような気がする。

夏の熱い日差しに灼かれた石。

夜だ。もう、熱くない。

つめたい。

つめたい石の塊。その上を、一歩。

ことんと音がする。

上を見れば光。

星空が広がっているから、光。

下を見ると、闇。

つめたい石だから、闇。

光を見よう。上を見上げよう。

光に照らされたひまわりが見ている。

わっと叫んで、瞬きひとつ。

あれあれ気づけば一番下だ。

体から、血。

体から、血。


ひまわりさんと一緒にいよう。

病院~~


男「先輩」

先輩「男……くん」ハッ

女「大丈夫ですか」

友「姉貴ーっ!」アウアウ

友父「階段から落ちたんだよ」

友母「なんであんな所に行ったの」

先輩「ひまわりが……見てた」


~~


女「友のお父さんとお母さん、出てったよ」

友「やっと話ができるな」

先輩「ええ……」

男「……あのひまわり、昔の住職が植えてた上に、20年前の住職が植えたそうなんです」

先輩「そう」

男「昔の……明治時代らしいんですけど、当時の住職は子供好きで」

男「だけど子供たちはいつか大人になってしまうから、子供のまま殺して埋めて、その上にひまわりを植えたそうです」

先輩「……っ」

男「あれから、あの日から1週間。1週間のうちに、あの寺に残ってた古い書物に書いてあったんです」

男「植えてあったひまわりの下の土をしばらく掘ってたら……見つけました」

男「骨」

先輩「そう……だったの」

女「ひまわりの下の子供達が、仲間を増やすために……?」

友「いや、住職の怨念だろう」

男「昔の住職の怨念か、今の住職の怨念か、それが廃寺に乗り移った……とするのが正しいのかもしれない」

先輩「……」

男「先輩がなんとか助かったのは、もう子供じゃないからなのかもしれません」

先輩「そっか……そうかもしれないわね」

友「……お、男や女が行ってたら死んでたかもな! ガキだし!」ア、アハハハ

女「はあ!?」

男「なんだよそれ……(いや、友はこの場を明るくするために……)ふ、ふざけんなよお前こそ死ぬぞ!」

ワイワイワイ

先輩「……行きましょう」

男「え?」

先輩「住職に会いに、よ。昔からこの辺に住んでいる人ならきっとわかるわ」

男「先輩……まだやる気なんですか!?」

先輩「もちろんよ……負けられないわ」ニヤリ



そうして調べた結果、今の住職の居場所は……>>24

銭湯を経営してる

さらに1週間後、隣町~~

男「先輩、足元ふらついてますよ」

先輩「ごめんね男君」ムニ

男(うお、寄りかかられて胸が///)

先輩(ふふふ、寄りかかったふりで胸を///)ニヤニヤ

女「またバカやってる……」ギグググ

友「お、ついたぜ! 銭湯! 早速女湯を調べよう」

先輩「こらっ」

友「ぐうう」

先輩(男君に女湯を調べさせ……その間に私が入浴……さすがに無理があるわね)チッ

男「元住職に聞けばわかることだろ」

女「そーそ、それで終わり! ……とは限らないけど、行きましょ」


~~

元住職「ああ、あの先祖伝来のひまわり畑にそんな秘密があったとはの……」

男「知らなかったんですか?」

元住職「ああ。ワシが思うに、ワシら代々の住職が毎日お経を唱えていたからこそ、その子達の念が抑えられていたのだろう」

友「あんたがやめたせいで、怨念が動いたって言うんですか?」

元住職「ワシは……そう思う。確かに20年前よく聞いた……あそこで遊んで、石段から落ちる子供がよくいたと」

女「昔の新聞調べたら書いてあったわ」

男「寺が取り壊しにならなかった理由はわかりますか?」

元住職「そう言うことにも金がかかる、それだけじゃよ」

友「そのせいで、だーれも近寄らない不気味な化け物寺になって、子供たちの骨もあの本も、だーれも見つけられなかったわけだ」

元住職「あの本?」

男「あ……廃寺に残っていた本の中から見つけたんです。昔の住職が、誰を殺したどこに埋めたって言うようなことが書いてあったんです」

元住職「……」

女「どうしたんですか?」

元住職「いや……なんでもない。どうじゃ、それより、今日はせっかくきたんじゃ。料金半額で、風呂に入らんか」

男「え?」

友「そりゃいい!」

先輩「ふうん……」

女「……?」

カポーン


男「誰もいないな」

友「泳ぐぜ!」ザバザバ

男「よせ」

友「さーて覗くか」

男「よせ!」

友「姉貴の、見たくないか?」

男「や、やめろよ」


女「バカ! 声、聞こえてるわよ!?」


友「げ、しまった」

男「バカ騒ぎするからだバカ」

友「ううー」


先輩(馬鹿、女さん……友の言葉で男君の欲望が目覚めれば……と思ったのに!)ギリギリ

女「全く……ごめんなさい先輩、バカな男子達で」

先輩(馬鹿はあなたよ!)タップタップ

女(う、大きい……湯船に浮かんで……そ、それより!)ザバッ!!

先輩「きゃ、いきなりでないでよ……もう上がるの?」

女「せ、先輩はごゆっくり~!」トテテー



女「……たぶん、男のとこ!」タッタッタ


男性用脱衣所~~

ガサゴソガサゴソ

元住職「ない……ここにはないのか」ブツブツ

女「やっぱり!」バターン!!

元住職「う!?」

女「男の荷物を調べてる! 間違いないわ、元住職さん、廃寺にあった本を探しに来たんでしょ!!」

元住職「うぐ……ぐ」

男「どうした女!?」ガラガラガラ

友「きゃーえっちー!」

女「うるっさい! タオル巻いてるんだからいいでしょ! (う、男のハダカ……///)」

元住職「ぬうう……>>29

いいから本を出せェ!!!

女「きゃあっ!」

男「なにしやがるやめろ!」ガシッ

友「洗面器アターック!」ガン!

元住職「ぐお!」

女「き、気を付けて! (タオルが落ちる!)」///

先輩「何!? この騒ぎ!」バッ!

男「先輩?! (湯上り……!?)」チラ

友「姉貴!? (バスタオル姿か……いや、なんだ服着てるじゃねえか!) って」

元住職「くおんのおおおお!」ボガアアッ!!

男「ぐあああ!」

友「いでえええ! 姉貴が裸で来たかもしれないという期待感で二人そろって気を逸らされてやられてしまったー!」グエー!

女「はあ!? 馬鹿!!!」

先輩「友……実の姉にそれは……でも男君もそうなら……私///」

元住職「本を、出せ! 本をだせええーーーーーっ!」

男「こ、ここにはないっての!」ガッ

元住職「!?」ボゲエエエエッ!!

女「足引っかけでやっつけた!?」

タッタッタッタ……

女「何とか逃げ切ったわね」

男「いくら何でも、廃寺から本を盗んでくるわけないだろうが」

友「そうそう、あそこに残してきたんだよな」

先輩「あの取り乱し方、何かあるわよね」

男「はい、俺もそう思います」

女(当たり前のことをカッコつけて言うなっつの……)

友「あの本になにか、まだ秘密があるって言うのか?」

男「全部読めたわけじゃないしなあ」

先輩「もう一回、あのお寺に行きましょ」

男「はい」

友「よっしゃ! そうと決まれば早く行こう!」

女「そうね! 今すぐ行きましょ!」

廃寺~~

男「誰も目を閉じなかったか?」

女「えっと、何度か瞬きしたかも」

友「俺は目に虫が入って」

先輩「やっぱり、複数人だと霊も動きづらいのかしら?」

男「かも……さ、あの本を調べよう」

友「ん? なんかこの前より荒れてないか?」

女「あ、ほんと! どういうこと? ちゃんと元通りにしたはずよ? あの調べた後に」

男「悪ガキでももぐりこんだのかな……探そう」


ワイワイドサドサ……



……

ホー、ホー……

男「すっかり外が暗くなったぞ」

女「やっと見つけたわ」

友「スマホのライト様様~」

先輩「さ、読んでみましょう。私にならわかることがあるかも」

男「よし……えっと、まずは明治時代の住職が殺しまくったことが書いてあって」

友「首を斬っただの頭を踏みつぶしただの、胸糞悪いなー」

先輩「本当ね……血の跡がうっすらと……あら?」

男「はい?」

先輩「この血の跡、1ページごとにちょっとずつずれているわ」

男「へえ?」

先輩「ちょっと形をメモして、次のページの血の跡を、同じ紙に書き写すと……あっ」

男「なんですか?」


バタンッ!!!


元住職「その本を……よこせえええええええええっ!!」ガアアアアッ!

友「うわわわわ! 廃寺の古本投げ!」ポイポイポイ!

女「渡してどうすんのよ!」

元住職「ぐああああ!」

友「角が当たって意外と効いてる」

男「でも決定打にならない……つか、決定打になったらそれはそれでヤバいんだけどさ」

先輩「とにかくこうなったら、正当防衛を証明して警察に……」

元住職「警察……やめろおおおおお!」グオオオオッ!!

男「うわっ!」サッ

元住職「うがあああああ!」ドドドドド!!

女「え、男が避けたらそのまま行っちゃった……バカ?」

友「バカだ」

先輩「違うわ! 錆びた包丁を持ってきたっ!」

元住職「ふくくく……くくくくくっ」ギヒヒヒイ

男「やばい! 逃げろ!」

ダダダダーーーーッ!!

女「殺されるーーーっ!!」

ダダダダッ!バダン!


友「寺から脱出! 石段突入ーっ!」

男「完全に逃げ切らなきゃダメだろー!」

女「やばいやばいって! あ!」ズルンッ

ガキッ!

男「女! コケた!?」

女「あ、あああ……足がっ」

先輩「早く来なさいっ!!」

元住職「しねええええええ!!」シュバッ!!

男「女……くそっ!!」バッ!!


男どうする? 安価↓

男「うおおおっ!」ガシッ

女「え」ピラン♪

元住職「!?」

男「今だ逃げろ!」ダダーッ

女「バカー! って、おんぶ///」

先輩「なっ、こ、このっ」

元住職「ふ、ふざ、ふざけるなーっ!!」ガアアアアアアア!!

友「写メ! 犯罪証拠だ!」パシャ!

元住職「うお!?」

男「……そうだ。友! すまん!」ガシッ

友「え!? 俺のスマホ奪ってどうするんだ!? そうか、スマホアタックだな!? ……やめろおおおおおおおおおお!!」

男「ほーら、犯罪の証拠が入ってるぞっ! ちなみに本も寺の中だっ!」ポーーーンッ!

元住職「な! な、なにいいい!?」ア、ウ、ア!?キョロキョロ

男「今だ、全員! とにかく逃げろーーーーーーーっ!!」

先輩「そっか、犯罪の証拠を囮に……え、ええ!」

友「俺のスマホー!!」

女「男の背中///」ドキドキ

ダダダダダーーーーーーーーーッ!!

元住職「あいつら、逃がしては置けん……だ、だが今は、あれを消さねば」グッ

ヨロッ、ヨロッ

元住職「ぐぬ……この年で石段は堪える……ぬうう」

ハア、ハア、ハア……

元住職「目に汗が……う、ぬう」

プチッ



---目を、閉じた


元住職「!?」



---目を、閉じた



元住職「この声は……この声は!?」



----ひまわりさんと、一緒にいよう。



元住職「幼女……うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」




元住職「         あ            」

……。



翌日~~

男「あの階段の一段目に、元住職の死体……らしいものがあったってよ」

友「らしいもの?」

男「完全にバラバラのぐっちゃぐちゃで、服装以外では何もわからなかったって。まあDNA鑑定やらなんやらするらしいけど」

友「そうだ、俺のスマホは!?」

先輩「あんたが殺したことになったりして」

友「そ、そりゃねえよお! むしろ、あの坊主が俺を殺そうとした証拠だろ!?」

女「ま、アンタもよくやったし証言してあげるわ」

友「よくやらなかったら証言しなかったってこと!?」

女「あ、そりゃないわね確かに。御免」

友「お、おお」

男「ふう……で、俺が骨を見つけたあの日さ、警察を呼んだんだよ。で、そのあとたくさん子供の骨が見つかったって……先輩には言いそこなったっけ」

先輩「ま、予想はつくけど」

男「その中で、20年前くらいの骨が一人分あったんだって、警察の人に今朝聞いた。石段の一番上のとこらへんに」

先輩「……」

男「そして、先輩が発見した、血の跡。これを全部つなぐと……?」

先輩「まず最初に私が見つけたのは、和という文字だったわ。そして、残りのページの血の跡をすべて合わせると……」

友「あ、廃寺に残ってるって言ったのウソだったのか」

男「あ、ああ。まあその時は先輩が持ち出してるって気づかなくてさ」

女「それより内容は!?」

先輩「ええ……」


--人殺しの和尚さん、ひまわりさんと一緒にいよう


先輩「……って」

男「つまり、ひまわり……の下に埋められた子供たちが呪ったのは、和尚さん、つまり住職だったってわけか」

友「なんで子供まで殺したんだ」

男「さあなあ……仲間を集めようって霊の話は多く聞くしなあ。いや、むしろ……20年前に元住職に殺された子供だけが、住職を狙っていたんじゃないか?」

女「ああ、ずっと昔の子供たちは子供を呪い殺し、20年前の子供は元住職をって? ふうん」

男「つまり、元住職を殺したことで20年前の子の恨みは晴れたかもしれないけど、昔殺され続けた子供達の怨念は……」






ひまわりの花言葉 私はあなただけを見つめる……

今回はここまでです
書いてる途中で、ひまわりが日本にいつ出回ったか調べた時、花言葉を初めて知ってぞくりとしました

次に調べる十不思議 安価↓ むろん、既出の物から


新登場人物 安価↓3~5
必ず登場はするがどんな役回りになるかは未定です

男の家~~

兄「おう男、大丈夫だったか?」

男「アニキ帰ってたのか」

兄「そりゃそうだろ、弟が殺人犯に襲われて事情聴取受けたんだからな」

男「すまん」

兄「すまんじゃねえよ、大丈夫かって聞いてるんだ」

男「……大丈夫だよ」

兄「そうか。それならよかった」

男「……アニキ」

兄「ん?」

男「この町の十不思議って知ってるか?」

兄「学校の七不思議じゃなくてか? いやー聞いたこともない」

男「そっか……この町を離れる時は気を付けろよ。特に、廃寺の石段には近づくな」

兄「そりゃ行かねえよ、警察がいるし、殺人犯の銭湯ジジイが死んだ場所だろ? あいつの怨念でもうろついてたら気持ち悪いわ」

男「うん……うん」

兄「じゃ、俺帰るわ」

男「もう帰るのか?」

兄「お前が元気そうだからな。じゃ」ガチャッ

男「ありがとよ……」フウ

男「さて……と。図らずも刑事事件を解決(?)したわけだ」

男「そして、一人の女の子の無念を晴らすことに貢献できた。んだろうか……」

男「ひまわりに見入られた和尚さん、人を殺して真っ逆さま……なんて」

男「他の十不思議にも何かあるのかな。何か……」

男「よし、次に調べるのは迷子の少女にしよう。みんなに連絡だ。あ、でも友はスマホ押収されちゃったんだっけ」

男「……まあ、先輩に言えば大丈夫だろ」トゥルルルル……


先輩『男君!? うれしいわ電話をくれて!』

男「あ、先輩///」

先輩『なあに? ご用事は? なんなら、あなたのお家で聞こっか!?』ワクワク///

男「は、はい、できれば……う!?」

女「男~、こんにちは~~~~?」ゴゴゴゴゴゴ

男「……お、女もちょうど来たんで、来てください……できれば友も」

先輩「ちっ」

~~

男「で、やりようによっては霊を救うこともできるかも……って思ったんだ」

友「うーん、昔の子供達の霊もさ、骨が掘り出されて成仏したかもしれないしな」

女「うんそうね」

男「なら、次も子供の霊から助けられたらって思うんだよ。ほら、迷子少女ってあったろ?」

友「おお、男に幼女趣味があったとは」

男「ちげえよ!」

先輩「ふざけないで」ギロリ

友「ひえええ」

女(少女趣味……私は体的にあり? なし? ……年的には妹とか言わないでしょうね)

友「幼女と言えば女の妹だ。あの年と思えないおっぱいしてるからいずれは超乳?!」

女「るさい!!」

男「やめとけそんな話……女、詳しいこと知ってるか?」

先輩(ぐ、女さんを頼りにしている……)ヌヌヌ

女「人を惑わす迷子少女。真っ白なワンピースを着た、黒髪の少女。髪型はストレートともポニーテールとも言われているわ」

男「ワンピースは確定?」

女「さあ……まあ、他にそういう話は聞かないわね」

先輩「男君はワンピース好き?」

男「え? あ、まあ」

先輩「そう」ニコッ

友(絶対後で着てくる気だ)

女「で、夜道でその女の子と出会うと、心惑わされてしまう……と言うわ」

友「幼女趣味に目覚めるのか?」

女「ばか」

男「ありえなくはないぞ……近年、女の子を襲った犯行の報道は増えている」

先輩「まさか、元住職もそれが原因で?」

女「あ」

男「あり得ますね」

友「……意外といい線行ったか俺」

男「かもな……女、他には何もわからないのか?」

女「精神異常をきたした人が何人かいる……ってだけ」

先輩「その人たちには会えるのかしら?」

女「>>53

妹の友達に1人いるけど・・・

安価の連取りなので再安価↓です

実は>>18>>24も連取りだったのですが気づかずすみません

男「幼女って、迷子少女の事でいいのかな」

女「そうかも知れないわ。話によれば、全員知り合いだったらしいの」

友「マジかよ、例えば俺が迷子の子と会って、そのあと男に会うと、男がその子に会えると言うことか!」

男「ううーん、でも会えるわけではないんだな」

先輩「精神を惑わされたなら、精神病院とか心療内科を調べれば……わかるかもしれないわ」

友「えー、個人情報教えてくれるのかな」

先輩「通っている人に聞き込みよ」

女「先輩気を付けてくださいね? この間みたいに大怪我されたら」

先輩「大丈夫よこのくらい」

男「いや、心配ですよ///」

先輩「ありがと男君! 気を付けるわ!」ムギュ!

男「先輩//」

女「このバカどもがあっ!!」


~~

男「手分けして探すことになった……が」

友「なんで俺と男のチームと、女ちゃんと姉貴のチームなんだよ」

男「まあ……公平にクジで決めたからな」

友「意気地なしが」チッ

男「うるせえ(先輩と組みたいって言ったら不公平感でるだろーが! 馬鹿!)」

友「とにかくついた……このあたりで精神科があるのはこのクリニックと、姉貴たちが行った病院だけだ。お、交番がある」

男「うぅん……よし、まず交番の人に聞いてみよう。あのーこんにちは」

巡査「はい、こんにちは」ニコ

男(いい人っぽいな)

友「あのすいません、人を惑わす迷子の少女って知ってますー?」

男「お前あっさりと直球すぎ」

巡査「……」

男「?」

巡査「私も、見た」

男「!?」

巡査「あれは、3年も前だったか。女の子が……女の子が……と言いながらここのクリニックに連れられて行く男性と出会った。その夜、私は見たんだ」

男「マジですか……白いワンピースの女の子!?」

巡査「……ああ。白いワンピースを着た、黒髪の少女だった」

友「はあー」

巡査「私は十不思議……と言うものを知っているかな。その一つである、人を惑わす迷子少女の話を知っていた」

男「お巡りさんも知っていたのか」

友「誰でも一つは知ってるらしい。全く知らないのは珍しいぞ」

男(俺は知らなかったなあ……あ、アニキも知らなかったっけ)

巡査「……いいかな。私は、まさかと思いながらその子に話しかけた。無論、女の子が一人で歩く時間ではなかったからだ」

男「……っ」

巡査「するとその子は笑った」

友「笑っただけ?」

巡査「そう。ただ笑っただけだ。口を何メートルにも大きく開いて」

男「う」

友「化け物……!?」

巡査「私は自分が食べられそうになる気がした。そして慌てて逃げだした。人を惑わす少女ではない、人を食う少女だ、と思い逃げたのだ」

男「……っ」ゴクリ

友「食われた人もいたんだろうか」

巡査「……なんてな」

男「え?」

巡査「はっはっは、少しは怖かったかな? いやー、面白いオチがなくてすまん。のっぺらぼうみたいに、後で出会った人が……じゃつまらんだろう?」

男「えええ……作り話」

チエートボトボトボ

巡査「行ったか……よし」



巡査「もうここには近づくな……自分から首を突っ込むことはない。とはいえ、私と出会ってしまったばかに、君達もまた出会うこととなってしまうかもしれないな……」



……

女サイド~~

女「精神病院……というか、病院の精神科」

先輩「誰か知ってる人いるかしら?」

女「患者さんに聞くと悪い気がするわね……じゃ、付き添いの人とか看護師さんに聞いてみましょ」

先輩「そうね」

女「じゃああの震えてる男の人……の横にいるおばあさんに。ぴったり横にくっついてるから他人ではないはず! あの……すいません」

老婆「なんだい?」

女「(耳がよく聞こえる人みたい)えっと。夜に女の子を見た人って知りませんか?」

老婆「はあー? なんだいそれは。最近、小さい子も夜中に走り回ったりして危ないねえ」

女「ま、まあそうですよね……」

男性「ううう、うううう」ブルブルブル

女(この人何があったんだろ……)

看護師「あの、ここは精神科なのであまり人に話しかけたりされるのは……」

女「あ、す、すいません」ペコ


~~

トボトボ

女「駄目でした」

先輩「大丈夫、私は聞けたわ」

女「え」

先輩「男性の看護師さんに聞いてみたの」

女(色仕掛け……腹が立つけど役に立つ!)グヌヌ

先輩「で、そしたらね……その人、良い噂を知っていたのよ!」

女「そ、それは……?」


噂の内容 安価↓1~2 具体的な内容で1行程度でお願いします。

今回はここまでです。次は明日の夜に再開です。

ゲリラ下げ更新


女「迷子の少女に会えるのは夕方……」

先輩「そういう話よ」

女「さっき言いましたよね、夜道でその少女に出会うと惑わされる……って」

先輩「そう言えばそうね」

女「どっちが正しいのかしら……それとも、たまたま夕方に出会った人が多かったってだけの事?」

先輩「……あり得るわ。所詮噂と言うことなのかしら」

女「うーん、手掛かりになりそうでならないなあ」

先輩「そんなことないわよ、会える可能性のある時間が増えたと思わないと」

女「ま、前向きな意見……どうもありがとうございます」

先輩「いいのよ(ふふ、ちょっといい気味かしら)」ニヤニヤ

女(ちょっと悔しい……で、でも、まだまだ負けない!)クウッ

先輩「もう一つ、噂があるの」

女「それは?」

先輩「4時44分4秒に中学校の昇降口にある合わせ鏡の前に立つと、鏡の世界に引きずり込まれる」

女「それ、新しい十不思議……ですか?」

先輩「おそらくはね。これで私達が知ることのできる十不思議が7つになったわ」

女「ううん……そうですね」

先輩「さて、そろそろ看護師さん達の目が怖くなってきたことだし、お暇しましょ」ススッ

女「あ、は、はーい」トコトコトコ



看護師「……あの子達……」

男・友サイド~~


男「って、このまま他を当たらないでどうするんだよ」

友「クリニックに行くぞー!」タッタッタ

男「あ、待て!」

友「自動ドアを通って中に入る!」ガーッ

患者たち「?」「誰だ……」「早く順番来い……うつだああ」ウウウ

友「あのー! 女の子に会って惑わされたって人いますかー!」

患者たち「「!?」」

男「バカ何もそんな直球に!」

老人「う、うあああっ! あの子は……あの子は……うわあああ!」ブンブンッ!!

付き添い「やめろお前! 爺さんはそれで今も苦しんでるのに!」キッ!!

友「っつっ!!」

男「ほら見ろバカ!!」ボカッ!!

友「いてっ! ……でも、俺の捨て身の行動で、女の子に遭った人に会えたぞ」

男「だからって……バカやろ!」ガンッ!!

友「うげっ!」

男「今度やったら仲間に入れないからな」

老人「あの子はあの子はあの子は……うあああううう、うああああうううう! ……>>67!!!」

男「え?」

赤い目で睨んできたんだ

町の一角~~

男「あ、先輩!」

先輩「男君!」

女「私もいるんだけど……」イライラ

友「どーだった姉貴」

先輩「収穫は微妙だったわ」

男「こっちとしては……んー、あの子に赤い目で睨まれた、っておじいさんがいただけです」

先輩「そう……」

友「食われそうになったって警官もいたけど、作り話だって言ってたぜ」

先輩「そうなの」

女「こっちが得た情報は、夕方に現れるって話だけ。でも、私が知ってる……夜に出会えるって話とは矛盾してるわ。両方の時間出会える可能性はあるけど」

男「そうか……ふうむううう……でも、出会ったことがある人と会うと、出会いやすくなるって言うなら俺も俺達は出会えるかもしれない」

友「赤目で睨まれるだけならいいんだが……」

先輩「もう一つ、中学の昇降口の合わせ鏡の話も聞いたわ。十不思議の一つかもしれないの」

男「そ、そうですか……これで七つの不思議ができたわけか」

女「とにかく今は、迷子の女の子を探しましょ」

男「やっぱり一人じゃなきゃ出会えないのかな……?」



……

夕方の道~~


男「俺か友が会えるかもしれない……それぞれ、遠くから見はっておいてもらったほうがいいかもしれない」

友「よし、男は姉貴に見ててもらえ」

男「えっ? (友おまえ)」

友(さっきの罪滅ぼしさ……それに姉貴の為にもなる)

先輩(友、なんて素晴らしい! いい弟を持ったわ!)

女「きょ、姉弟なら先輩が友を見てればいいんじゃない!? 私が男みるわよ」

男「う……(ここで否定したら先輩に変だと思われないか……?)」

先輩(この……何を言い出すのバカっ!!)

友「別にとっかえる必要ないだろ、さーいこーぜ」ステテー

女「あ、待ってよバカ! こ、こらー! (変な提案して許せないっ!!)」ウギー!



男「……じゃ、じゃあ行きましょうか先輩///」

先輩「え、ええ///(やった!!!!!!!!!!!!!)」


……

男サイド~~


男「どうせなら並んで歩きたいな……おっと、聞かれたらまずい///」

先輩(男君と並んで歩きたいな……手とか繋いだり腕組んだり胸当てたり!)

男「ふう、10メートルは後ろ歩いて……せっかくの二人っきりが台無しにもほどがある」

先輩「……っ!」


女の子「お兄ちゃん」

男「!?」

女の子「お兄ちゃん」

男(白いワンピースに黒い髪……赤い目の女の子! 早くも会えたか!)

女の子「目医者さんはどっちですか?」

男「え……あ、なんだ。あっちの道を右だよ」

女の子「ありがとう……」


先輩(なに? 話してる? 聞こえないけど……あの子、目が真っ赤……)


女の子「お兄ちゃん」

男「?」クルッ

女の子「>>71

そっちの胸大きいお姉ちゃんは彼女?

男「うえっ!?」////


先輩「な、なに!? あの子に何か言われた途端、男君が真っ赤に!? まさか本当に幼女趣味!?」アワワワワ


男「い、いや何言ってんだよ、それはあのなあ///」

女の子「違うの? 違うの?」

男「ち、違う……よ//」

女の子「そっかあ……」


先輩(私と触れ合った時の赤い頬は何だったの? 通じ合えたと思えた瞬間は嘘だったの? ああ、あああ、お願い! お願いだからーーーー)


男「そ、それは」

先輩「待ってええええええええ!」ダダダダーーーーーーッ!!

男「うわ先輩!?」

先輩「男君っ! 年上の女は嫌いなの!? お願い本当のことを話してーーーーーーーっ!」アアアアア!

男「せ、先輩何で泣くんで……うわわ胸がー!」////


女の子「……うふふ」クスクス



……

友サイド~~


友「うーん、何もないな」


女(うろついてるだけかあ。あーもお……男、先輩に何かされてないでしょうね)イライラ


友「お、女の子がいる。白のワンピース!」

女の子「おかあさーんたすけてー! 変なお兄さんが大声出したーっ!!」

友「やばい!」ダーーーーーーーーーーッ!!

女「すごい危機回避力!?」

プーポープーポー

友「うわわわわ警察呼ばれたああああああああああ!!」



~~

夜・合流地点~~

男「で、ま、まあ、赤い目の女の子に惑わされたわけで……二人そろって///」

先輩「ご、ごめんねさっきは///(やあんはずかしっ!)」

友「そうだったか……」

女「こっちは普通の女の子に友が声をかけて警察呼ばれちゃったのよ」

友「声はかけてねえ!」

先輩「何考えてるのバカ」

友「そ、そりゃねえよお」

男「ふう……」

女「で、どんなふうに惑わされたの?」

男「え……あ、いやー」

先輩「ふ、ふふふ///」

女「な、なに? 何を……言いなさい! 何があったの!?」

男「うわわ! 怒るなよー」

友「あーりゃりゃ。まあいいや……でも、男と姉貴が会ったなら、俺達が会える可能性が高まったってことじゃないか? 少なくとも、この全員が会える可能性が出てきたわけだ」

女「うーん、そうねえ」



……

男「……あれ、街灯が消えちまった」

先輩「あら、本当ね。真っ暗だわ」

友「ありゃりゃ? ……いや待て、何も見えないぞ!?」

女「ちょっと、どういうこと!? このあたりのすべての街灯が一気に……停電!?」

ヒョワワワワ……

男「う!」ゾクッ

友「なんだ今のやけに冷たい風は」

女「まさか……私達4人、全員迷子少女に囚われてしまったんじゃ!?」

先輩「っ!!」


--お兄ちゃん、お兄ちゃん


--お姉ちゃん、お姉ちゃん


うふふふふふ……

友「うわあ! 白いワンピースの……女の子が浮いてるぞ!」

男「え、どこだ!?」

友「そこ! そこ!」

男「どこだ……あ!!」


--お兄ちゃん、お兄ちゃん

うふふふふふ……


男「本当だ!」

女「どっち!? 私には見えないわよ!?」


--お姉ちゃん、お姉ちゃん 


うふふふふふ……


先輩「あ、あ!」

女「見える! 女の子の……霊!? 白いワンピースに真っ赤な目……間違いないっ! う、うう」ズズッ

ドンッ

男「背中に何かぶつかった!?」

友「俺もだ!」


先輩「ちょっとまって、これ男君と友の背中じゃ!?」

女「っぽいです……みんな、もしかして今後ずさった?」

男「え、ああ」

友「ま、まあ」

先輩「驚いて……確かに」

女「みんな目の前に女の子が見えるの!?」

男「ああ」

友「そうだよ!?」

先輩「え……と言うことは!」


うふふふふふ


うふふふふふふふ


男「囲まれた……!?」

女「そうみたい……私達は全員背中合わせ。その四方から、女の子が寄ってくるのよ!」


女の子「お兄ちゃんお姉ちゃん……>>79

その綺麗な目をちょうだい

男「げ、やべえ!」

友「惑わすどころじゃねえ! 物理的に来てる!!」

女「どうしよ……このままじゃ!」

先輩「く……! 何か方法はないの!?」

男「弱点くらい調べればよかった……!」



ピリリリリリーーーーーッ!!


巡査「やはり……やめないかーっ!!」

男「え!? この声は……」

女の子「!」

女の子「あのお兄ちゃんだ」

女の子「お兄ちゃん……もう一個、目をちょうだい」

巡査「う、うわ……に、逃げろ皆逃げろーーーーーーーっ!!」

男「お巡りさん!?」

先輩「に、逃げるのよっ!」グイグイグイ

友「やべえ! う、うわああ!」

巡査「ぐああああああああああ!」ブチブチブチイイイイイイイッ!!!!


女の子「きれいな目……また一個貰っちゃったあ」ニッコリ



……。

翌日・病院~~

男「俺達を尾けていたんですね」

巡査「……夜になっても、まだうろついていたから心配になったんだ……」

友「目に包帯巻いて……大丈夫なんですか?!」

巡査「……もう、既に一個取られていてね。これで両方奪われた……」

先輩「片方が義眼だったと言うことですね」

女「そんな! じゃあお巡りさんの目は」

巡査「……きれいな目をした人間の目を、奪うそうだ」

男「っ」

巡査「正義に燃える警察官、恋にときめく少年少女、仲間を思う友……そんな目を狙って、彼女は現れる」

友(男と姉貴と女はそれぞれ、純粋な恋愛感情……かな? そして俺はたぶん、男の恋路を応援したりとかしてるから……か!? それでも綺麗な目って判定されるものなのか……)

巡査「彼女は……生前、悪い大人……汚い目をした大人に、目を焼かれたんだという」

男「だからあんなに赤い目を……そして、最後に見た者が汚い目の大人。だから綺麗な目を獲ろうと襲う、と?」

巡査「……そうだ」

友「なんでそんなこと知ってるんですか!?」

巡査「彼女は……俺の同級生なんだ」

30年前~~


女の子「ねえー男の子君、宿題やったー?」

男の子「う、うるさいなやったよ//」

女の子「へえー、ほんとー?」

男の子「み、見つめるなよ、ほんとだよ!」

女の子「ふうん……あっ!?」

クズ「ぐふへ……へへっ」トローリ

男の子「うわあ!? なんだおまえ!」

クズ「ぐへへへふふえへへへへへへ」トロトロトローリ

女の子「やだあ! よだれきたなーい! はなしてはなしてー!」

男の子「おまわりさーん! だれかいないのーっ!?」

クズ「だまれ!」ボゲッ!!

男の子「っ!!」ゲホオオオッ!!

男の子「男の子ぉおおお!!」

クズ「だまれだまれ……だまれええええ!」ダッタッタッタッタ……

男の子「あ、ああああ、女の子ぉ……女の子……」



巡査「……それが私が、警察官を目指した理由。そして、目を焼かれた状態で死んでいたあの子が……きれいな目をした人間を、欲する理由」

男「おまわりさんをお兄ちゃん、と呼んでいたのは?」

巡査「彼女の記憶に遭った私は、同年代の少年……成長した私を、大人になった私を、あの時の少年と思わなかったのだろう」

先輩「私達が十不思議を解明しようとしたばかりに……」

巡査「……いや。違う。いずれは、彼女に誰かが狙われ、目を抜かれていただろう。私も、彼女にとっては標的の一つなんだ。二年前と同じ……」

友「二年前にもやられたんですか」

巡査「その時は恐れの中で拳銃を使ったよ。そのせいなのか、その時だけはいなくなってくれたがね」

男「うーん、あの女の子の弱点は火なのか?」

先輩「でも、そんな可哀想な子を火で追い立てる真似はしたくないわ」

女「逆に、好きだったもので救えないかしら? そのためにやってるんでしょ、男」

男「そ、そうだ! お巡りさん、あの女の子が好きだったものは何か知ってませんか!?」

巡査「確か……そうだ、>>84が好きだった」

おままごとで遊ぶ

男「おままごと?」

友「やったことねえや」

先輩「友は子供の頃から女の子と縁がなかったからね」

女「懐かしいわ……いつも子供役だったけど」

先輩「私はいつもお母さん役だったわ」

男「そ、そっか」

先輩「よおし、私がお母さん役をやるから、男君はお父さん役をやって。女さんは子供役、友は犬役で」

友「おい」

男「そうやってあの女の子をおびき寄せるわけですか///(せ、先輩と夫婦)」///

女「そ、そんな勝手に」

先輩「昔やった役をやり切ったほうが、よりリアルにできるんじゃないかしら。彼女を呼び寄せられなくなる可能性も、否定できないわ」

女「勝手に解釈を……くうー!」

男「でも、おままごとしてれば寄ってくるってわけでもないだろ。どっかで子供が目を抜かれたのか?」

巡査「……彼女が殺された場所……電気屋の第三倉庫の裏に行けば、会えるかもしれないな……」

男「!」

先輩「よっし、そこに行きましょ! そしてそこで……ふ、夫婦になるのよ私達///」

男「///////////」

友「おやおやー」

~~

女「でも、目を奪われた人は他にいないのよね」

男「ああ。そういう人たちは……赤い目で脅されたりしたんじゃないのか?」

友「うーむ」

先輩「何とも言えないわね。とにかく、着いたわ」


倉庫裏~~


男「せめて図書館で何か調べられれば良かったんだが」

友「ま、夜だからな」

女「それにしても汚いわね」

先輩「女の子が殺された場所にしては手入れがなってないわね」

男「だからこそ誰も寄り付かなくなって、汚れていったんじゃないでしょうかね」

先輩「さすが男君//」

女「そ、そんなこと誰だって思いつくわよ! いちいち褒めて甘やかさないで!」

先輩「あら」

友「とにかくおままごとはじめよーぜ、ブルーシートは持ってきた」ザーッ

~~

先輩「はいあなた、あ~~~ん♡」

男「は、はい」……パク!

先輩「おいしい?」

男「お、おいしい……です///」

先輩「です、なんて言わないで/// 夫婦じゃない/// うまいよ、って言ってくれればいいのよ///」

女「うー腹立つ腹立つ……おとーさん、あそんでー!」ボゲン!!

男「いでええっ! 頭蹴るなよお!」

先輩「悪い子はお尻ぺんぺんよ!?」

女「え!? げ、げえええ!?」

友「わおーんわんわん……ん?」

男「どうした?」

友「……出た! 女の子の霊だ! >>89!!」

って女何で尻出してんだよ!

女「へ? ……ぎゃあああああああああああ!」ピッチン!

友「イイもの見たぜ!」

男「うわわ/// 何考えてんだ///」

先輩「はしたない」

女「ど、どーいうこと!?」

先輩「それはこっちのセリフよ!」ペンペンペン!

女「え、えええー!? ちょ、やめて先輩恥ずかしい!!」///

先輩「なぜか体が……勝手に」

男「ど、どうしてこんなことに///」

先輩「って男君!? 顔が血だらけ!!」

男「え? うわあ!?」ドダダダアア……

友「うわわわ! なんでこんなになってんだあ!?」


アハハハハ……ウフフフ……

アハハハハハア……


男「この声は?!」

女「あの子の声だわ!」

友「あの子が来る!? 何役だ!? 赤ちゃん役とか!? 姉貴のおっぱい狙ってくる!?」


女の子「……ばぶばぶ」クププ

先輩「!?」

パク!

先輩「はう!?」

男「うわ、女の子!?」

女「わわっ、先輩の胸にしゃぶりついてる///」

先輩「な、なんなの!? 言ったことが実現してるような///」

友「そ、そっか! この場所は霊力が強いから、おままごとするとその通りになるんだ! よし、試そう。姉貴がぜん」

先輩「友が犬ションしてるー!」

友「え? う、うわ、うわー!」クイッ

ジョロロロー

男「げえっ」

友「うわわわわなさけねえーーーーーーーっ!」ヒエエエエ!!

男「確かに犬ション……でもポーズだけで、しっこもそれっぽく出ているように見えるだけだ」

友「見えるだけでも屈辱だーっ!」ウワワワワーーーッ!!

女「ありゃりゃ……」

先輩「じゃ、じゃあこの女の子も……お、おなか一杯になったみたい、私の胸から離れたわ」

女の子「ぷはっ」バブバブ

先輩「……やっぱり」

男「マジかよ……そんなにおままごと好きなのか」

女の子「ばぶばぶ」ニコニコ

女「久しぶりにおままごとができて楽しいみたい」

女の子「ばぶー」

友「さっきとはえらい違いだな」

男「確かに……同じ子とは思えないくらいだな」

女「そうよね……変だわ」

女の子「ばぶばぶばぶ」チュッチュ

先輩「あらら、指しゃぶっちゃだめよー……本当に子供みたいにかわいいわ」

男「……いくらおままごとが好きだからって、純粋すぎないか?」

友「そうだよなあ……もしかして、別の霊?」

女の子「……ふ、ふぎゃあああ! ふぎゃーんっ! あーーーーーんっ!!」ビービー!

先輩「!?」

友「なんだあ!?」

男「どうした急に!」

女「あっ!? あ、あ! 上! 上から……!!」


女の子「お兄ちゃん、お姉ちゃん」

女の子「きれいな目……頂戴?」フフフフウフフフ

女の子「きれいな目……きれいな目……」ウフフフフフフ

男「上を……上空を旋回してる!?」

友「やべえ、女の子が上から来る! スカートの中は……」

女の子「ばぶー!」ガブ!

友「ぐおわ!」

先輩「それでよくきれいな目と判定されたわね……でも、待って。宙に浮いてるこの目は黒、こっちは赤だわ」

女の子「ばぶばぶ」

友「た、確かに」

男「何が違うんだ? この子は純真な子供の霊で、あっちは怨念なのか?」

女の子「ば……ぶううっ」プルプル

先輩「震えてる……何かが違う。明らかに違う何かが……待って? どうして犯人は、この子の目を焼いたの?」

友「え?」

男「まさか、この子の目玉を……」


女の子→屑の霊「目玉を……よこせええええええええええええ!!」ブハッハッハハハーーーーーーッ!


男「屑の霊が女の子の霊に化けていた……!?」

友「うわわ来るぞおおっ!! うわわわ! 口の中に目玉がいっぱいだーーーーーっ!!」

屑の霊「むうがあああああああ!」


目を喰らう女の子の霊の正体は、迷子少女を殺した屑の霊だった。どうする男達? 安価↓&↓↓

「どうする?」男達。 再安価↓&↓↓

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