ガヴリール「黒い...ノートか?」 (10)
ガヴリール「何だこれ...DEATH NOTE?....読めないな。とりあえず持ち帰るか。」
ガヴリール宅
ガヴリール「なるほど、このノートに名前を書いたら書かれた人間が死ぬ...ってええぇ!?何だこの悪魔みたいなノート!!」
ガヴリール「まさかサターニャが...いやいや、魔界通販にそんな実用的なもん売ってねえし、あいつがそれを買うわけもねえしな。」
ガヴリール「適当に誰かの名前を書いてみるか...?いや、これで本物だったらシャレにならん。悪魔に堕ちるかもしれないからしまっとくか....」
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翌日
ガヴリール(結局あの後デスノートが気がかりで眠れなかった...ネトゲしてないのになぁ。)
ヴィーネ「どうしたのガヴ!?いつもより顔色が悪いわよ?」
ガヴリール「ああ、ヴィーネか...いや、ちょっと悩みのタネがあってな...まあ、人に話すことじゃないからほっといてくれ。」
ヴィーネ「そう?それならいいけど....あ、そうだ。今週の土曜日にみんなでショッピングモールに行くんだけど...どう?」
ガヴリール「あ、すまん。その日は外せない用事があってな...」
ヴィーネ「どうせネトゲでしょ?いいから来なさい!」
ガヴリール「いや、宅配便が来るから無理。PCの冷却ファン注文してんだよ。」
ヴィーネ「それならしょうがないわね...じゃあ、三人で行くことにするわ。」
ガヴリール「あーお土産は安いのでかまわんぞー。」
ヴィーネ「何で買うこと前提なのよ!?」
土曜日
ハンコオネガイシマ-ス!....アリヤトヤシタ-...
ガヴリール「冷却ファンが届いたけど...遂に金が尽きたな。バイト増やすか...仕方がない。」
TV『緊急ニュースです!舞天市のショッピングモール内の銀行で強盗が立て籠もっております!』
ガヴリール「ん?強盗か...物騒だな。....え?舞天市のショッピングモール...ってまさか!?」
プルルルルルルルル
ヴィーネ『もしもし...ガヴ?ニュースはみた?』
ガヴリール「見たからかけてるんだよ!強盗って!?』
ヴィーネ『服を買おうと思ったらサターニャがお金がなくて...ラフィエルと二人で銀行におろしに行った時に強盗が...単独犯みたいね。』
ガヴリール「分かった。...あいつ大丈夫かな?犯人を怒らせてなければいいけど...」
『ちょっと!この大悪魔たる私を縛るあげるなんてどういうことよ!?』
ガヴリール「おい!?今の声...」
ヴィーネ『サターニャが...犯人にキレてる。まずいわ...』
ガヴリール「ヴィーネの力でどうにかならないのか!?」
ヴィーネ『こんな街中で悪魔の力なんて使えるわけないでしょ!!!』
ガヴリール「そうだな...すまん!一旦切る!」
ガヴリール(どうすれば...ラフィエルも同じ理由で駄目だろう。サターニャにそんな頭はない。)
ガヴリール(神足通...はダメだ。パンツだけ送る事になる。世界の終わりを告げるラッパも意味がない。...そうだ!!)
ガヴリール「デスノート...これを使えばいい。本物ならなんとかなる!」
ガヴリール「あ、そうだ名前と顔は....」
TV『強盗犯の名前は音原田九郎、年齢××歳の無職....』
ガヴリール「効果があるとは思えないけど...祈っとくか。」
数十秒後...
ガヴリール「38、39、40....っと。さて、どうなったかな。」
プルルルルルルルルル ガチャ
ガヴリール「ヴィーネ!なんかあったのか!?」
ヴィーネ『ご、強盗犯が今...倒れて...警察が入ったわ。』
ガヴリール「...え?倒れたって...」
ヴィーネ「突然胸を押さえて苦しみながら倒れたのよ。奇跡としか言いようがないわ...」
ガヴリール「....そうか。それはよかったな。」
ヴィーネ『?』
ガチャ
ガヴリール「まさか...本物とはな、このデスノート。天使が人を殺しちゃったよ。...いや、まてよ。」
ガヴリール「私が名前を書いて殺さなかったら確実に人は死んでたよな。でも私が殺したから犠牲者が出なかった....」
ガヴリール「....これを使えばリアルに世界を救えるんじゃね?犯罪者の名前を書き殴っていけば犯罪は減るんじゃ...」
ガヴリール「天界がどう判断するかは知らないけど、凶悪犯から書きまくってやるか。」
ガヴリール(まずはネットで犯罪者の情報を調べる。大抵顔と名前は公開されてるから、その中でも凶悪犯...)
ガヴリール(殺人、強盗、婦女暴行、テロを中心に書いていく。ただし情状酌量の余地のあるものに関しては除外する。)
ガヴリール「ネトゲのアップデート時間を利用すれば時間の無駄もないしな。けど書くのは仕送りが来てからにするか。今日の私の行為がどう判断されるのかが気になるし。」
翌日
ガヴリール「さてさて...仕送りは...え!?何この金額!!!いつもの三倍以上はあんじゃねえか!つまり...天界としては結果的に人を救うことになるならある程度犠牲は出てもいいってことか?」
ガヴリール「まあ、これではっきりしたな。じゃあ書くか。」
五日後
ヴィーネ「ねえ聞いたガヴ!!最近凶悪犯が心臓麻痺で死んでるみたいよ!」
ガヴリール「へえ、そりゃすげえな。ネトゲばっかでニュースなんて見てないからな。」
サターニャ「大悪魔たる私ですら恐ろしいわ...もしかしたら私も....」
ガヴリール「いや、そりゃねーよ。」
サターニャ「なんでよ!?毎日悪魔的行為をしてるのに!!」
ラフィエル「もしかしたら、新種のウイルスかもしれませんね~。魔界通販で売ってるような。」
サターニャ「そんなSSS級悪魔的アイテムなんて扱ってないわよ!!」
ヴィーネ「ねえ、もしかしてこの前の強盗犯が死んだのも...」
ガヴリール「考えても仕方ないだろ。どうせ私たちには関係ない話なんだからな。」
ヴィーネ「そ、それもそうね。あ、そうだ.....」
キョウハスウガクノカダイノキゲンヨ エ マジカ
ラフィエル「.....」
ラフィエル(以前どこかで聞いたことがありますね...心臓麻痺で次々に人が亡くなるという事件...
マルティエルに調べさせましょうか。)
帰宅後
ガヴリール「あ、そういえばこのノートって天使とか悪魔にも効果あんのかな。...誰で試すか?」
ガヴリール「ラフィやタプリスは論外だし...お姉ちゃん。いや、何を考えてるんだ!さすがに殺すのはやりすぎだろ!!」
ガヴリール「天使に犯罪者なんているのか?...私以外に。」
数分後
ガヴリール「堕天使って事で幽閉されてる天使がいるなんてな。早速書いてみるか。えーと、名前と顔は....」
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