梨子「果南さんはずるい」 (23)
梨子「んっ…んしょ…」
梨子(わたしは今図書室に来ている…のですが)
梨子(上の本がぜんっぜんとれません!)
梨子「…誰と会話してるんだろう」
梨子「くっ…あとちょっと…あとちょっとでっ…」
梨子「やった、取れた!」
グラッ
梨子「あっ」
梨子(この時は本を取ることに必死で足元まで思考が回っていませんでした)
梨子(本を取れて油断したからかバランスが崩れてしまい…)
ポスッ
梨子「…え?」
果南「セーフ…」
梨子「あ…ありがとうございます…」
果南「危ないでしょ?倒れてたら大変なとこだったよ」
梨子「ごっ、ごめんなさい…」
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果南「ところでその本は?なかなか重そうけど」
梨子「ただの読書用だけど…」
果南「ふーん…結構読むんだね」
梨子「そうでもないかな…今回はたまたま多いだけで」
梨子「花丸ちゃんには及ばないよ」
果南「…よし、半分持ってあげる!」
梨子「そんな、大丈夫ですよ」
果南「いいっていいって、こんな可愛い女の子に重い荷物持たせるわけにはいかないよ」ヒョイッ
梨子「かっ、かわっ…///」
果南「教室まで持っていけばいいのかな?」
梨子「おっ、お願いします…///」
梨子(とんでもないこと言ってる自覚あるのかな…///)
梨子「…果南さんはずるい…」ボソッ
果南「なんか言った?」
梨子「いっいえっ!なんでも…」
練習時
梨子「ふー…疲れた…」
梨子「暑くなると練習もきつくなってくるなぁ…」ゴソゴソ
梨子「…」
梨子「…嘘でしょ」
梨子「飲み物がもうない…」
梨子「しょうがない…水道水で…」
梨子「…工事で止まってたんだった」
梨子「どうしよう…買いに行ってる時間ないし…」
梨子「困ったなぁ…」
果南「やっほ、梨子」
梨子「果南さん…」
果南「どうしたの?なんかあった?」
梨子「あっ、えーっと…飲み物なくなっちゃって…」
果南「あー…最近暑いもんね」
果南「そうだ、良かったらこれ飲んでよ」
梨子「あっ、ありがとう…」
梨子「でもそれじゃ果南さんの分が」
果南「いいのいいの、もう一本持ってきてるし」
果南「梨子が倒れちゃったら大変だからね」ウインク
梨子「う…///」
ダイヤ「そろそろ再開しますわよー!」
果南「…だってさ。先行ってるね」
梨子「は、はい…」
梨子「…」ゴクッ
梨子(よく考えたらこれ間接キスだ…///)
梨子「…やっぱり果南さんはずるい」ボソッ
別の日
果南「珍しいね、急にダイビングしたいだなんて」
梨子「うん、ちょっと気分転換したくて」
果南「うまくいかないの?作曲」
梨子「そういうわけじゃないの、リフレッシュしたいだけ」
果南「そっかそっか、梨子もダイビングの良さに気づいたかな?」
梨子「ふふっ、そうかも」
果南「ん、そろそろかな」
果南「おいで梨子、行くよ」
梨子「うんっ」
海中
梨子「…」
梨子(やっぱり海の中は綺麗…身も心も洗われるみたい)
梨子(都会じゃこんな光景見られなかっただろうな…)
梨子(…それにしても)チラッ
梨子(果南さん…泳いでる姿もあんなに美しいなんて…)
梨子(まるで人魚みたい…)
果南「?」
梨子(あっ)
果南「」ニコッ
梨子「っ///」ゴボゴボ
梨子(…やっぱり果南さんはずるい)
AZALEA新衣装披露会にて
ダイヤ「これが次の衣装?」
花丸「ふっ、ふりふりずら~!!」キラキラ
曜「明るくてポップな感じの曲だったから思い切って可愛い衣装にしてみたよ!」
ルビィ「二人ともすっごく似合ってるよ!」
花丸「えへへ…♪」
善子「…」
花丸「善子ちゃんどうしたの?」ズイッ
善子「なっ、なんでもないわよ!!///」
花丸「?」
梨子「あはは…」
鞠莉「あれ~?ダイヤもっと恥ずかしがるかと思ってたのに」
ダイヤ「アイドルですしこのぐらいのことで恥ずかしがっていられませんわ」
ダイヤ「それに曜さんが張り切って作ってくださったものですし」
鞠莉「ぶー、つまんないの」
千歌「…あれ?果南ちゃんは?」
ダイヤ「そういえばいませんわね…あっ」キョロキョロ
果南「…」ジー…
ダイヤ「…そんなところで何してるんですの?」
果南「あっ、いやぁ…二人とも似合ってるなって…」
ダイヤ「果南さんだって一緒に着替えてたじゃありませんか」
果南「ま、まぁね…」
ダイヤ「ほら来てください果南さん」グイッ
果南「ちょ、ちょっと!///」
梨子「!」
5人「…かっ、可愛い~!!」
果南「そんな、やめてよ…///」
千歌「すっごく似合ってるよ果南ちゃん!」
ルビィ「おっきなリボンが可愛い♡」
曜「そうそう!それとヘソ出しがポイントであります!」
鞠莉「ナイスワークよ曜!こんなに赤面してる果南、あの時(アニメ9話)以来だわ…」ニヤニヤ
果南「うう…///」
善子「フッ、例えるならシャングリラから舞い降りし大海のマーメイドエンジェルってところね…」
花丸「何言ってるかわからないずら」
善子「なんでよっ!!」
千歌「ねぇ梨子ちゃん、どう思う?」
梨子「…」
千歌「梨子ちゃん?」
梨子「んぇっ!?な、何?」
千歌「果南ちゃんの衣装どうって聞いたんだけど…」
梨子「あ、あぁ…す、すっごく可愛いと思うよ、うん」
果南「そんな、梨子まで…///」
ダイヤ「今後こういった衣装もアリかもしれませんね…」
果南「ダイヤぁ!」
アハハハハ…
梨子(果南さん、こんな可愛い衣装も似合うんだ…)
梨子「…やっぱり果南さんはずるい」ボソッ
ある日
梨子(果南さん、気は遣えるし、無自覚攻撃してくるし…)
梨子(おまけに可愛い衣装もあんなに似合ってた)
梨子「…ずるいなぁ」ハァ
果南「何がずるいの?」ヒョコッ
梨子「わぁっ!?いつからいたの!?」
果南「え、ちょっと前から来てたけど…」
梨子「あ、あぁ…そう…」
果南「…」
梨子「…」
果南「梨子さ、最近ぼーっとしてない?」
梨子「そっ、そうかな…」
果南「なんか…恋してる女の子って感じ」
梨子「こっ、こここここい!?///」
果南「あれ、適当に言ったんだけど…」
梨子「あっ…///」
果南「…で、好きな人がいるんだね?」
梨子「えーっと…まぁ…うん…」
果南「そっかぁ、梨子も恋する女の子かぁ」
梨子「…でも、地味なわたしなんかで釣り合うかどうか…」
果南「別に梨子は地味じゃないと思うけどなぁ…」
梨子「でも…」ウジウジ
果南「…」
果南「…ねぇ梨子」ガシッ
梨子「はっ、はいっ!?」
果南「わたし思うんだよね、そういうのって相手がどうこうよりも自分がどうしたいかだって」
梨子「自分が…どうしたいか…」
果南「相手に遠慮してたら何も始まらないよ?」
果南「しっかり自分の想いを伝えようとしなきゃ。ね?」
果南「って、わたしが言えたことじゃないけど」アハハ…
梨子「果南さん…」
果南「きっとうまくいくよ、頑張ってね」ポンポン
梨子「…」
梨子「…あの、果南さん」
果南「ん?」
梨子「…好きです、わたしと付き合ってください」
果南「…おっ?先にわたしで練習しようってことかな?」
梨子「そっ、そうじゃなくて…///」
梨子「わ、わたしが好きなのは…果南さん、です」
果南「…え?」
果南「わっ、わたしだったの!?///」
梨子「果南さん、いつも面倒見が良くて周りに気を遣えて、そんなところがかっこよくて…」
梨子「それだけじゃなくて可愛い一面もある」
梨子「…だから、ずっと好きでした…///」
梨子(つっかえつっかえ…///)
果南「な…///」
梨子「…」ドキドキ
果南「…」
果南「…そんな、断れるわけないじゃん…///」
果南「わたしも、実は梨子のことが好きです…///」
梨子「え…」
果南「…わたしでよろしければ…///」
梨子「…はあぁ…」ヘタッ
果南「り、梨子!?」ガバッ
梨子「ごめん、力抜けちゃって…」
梨子「嬉しい…」ギュッ
果南「///」ギュー
後日
梨子「そういえば果南"ちゃん"ってさ」
果南「ん?」
梨子「わたしが告白する前、わたしが好きってそぶりほとんど見せなかったよね?」
果南「そっ、それは…」
果南「…ごめん、悟られるのが恥ずかしくて…///」
梨子「想いを伝えようとしなきゃって言ってたのはどこの誰だったっけ?」
果南「い、いいでしょそれは!///」
梨子(かわいい…)
果南「もー、これじゃ前と立場が逆じゃん…」
梨子「ごめん、からかいたくなっちゃって♪」
果南「…梨子って意外と意地悪?」
梨子「そうかもね」フフッ
果南「告白する前のあの梨子はどこへいったのやら…」
果南「…おっと、もうこんな時間か」
果南「帰ろっか」
梨子「うん…あ、そうだ」
果南「ん?」
チュッ
果南「…え?」
梨子「…///」
梨子「さ、先行ってるね!///」タッタッ
果南「え?いっ、今…??」
果南「…り、梨子ぉー!///」タッタッ
おわり
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