ヴィーネ「ガヴのごはんを多めに作る」 (47)


ガヴ「ヴィーネ、ごはん作ってもらっといて悪いんだけどさ……今日多くない?」

ヴィーネ「アンタ折れそうなくらい細いんだから、ごはんくらいしっかり食べなさい」

ガヴ「わぁーったよ」モグモグ

……………………
…………
……

ガヴ「……ごめ、限界ぃ、無理、残すわ…………」ウップ

ヴィーネ「勿体無いわね。仕様がないから、残りは私が食べるわ」

ヴィーネ「(よっしゃああああああああああああああああああああああっ!!)」

ヴィーネ「(これで、ガヴの食べ残しを""堂々と""食べれる!!!!!!!!!!)」パクパクハムハムモグモグ


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キャラ崩壊注意
書き溜めなし注意
その他二次創作に関する諸注意


ガヴ「なぁ、ヴィーネ」

ヴィーネ「ん? 何?」モグモグ

ガヴ「……誰かの食べ残しって気持ち悪くないか?」

ヴィーネ「別に。友達なら気にしないわよ? 吐いて戻した訳でもないし」

ガヴ「それもそうだな。ま、ヴィーネさえ良ければ私も気にしないよ……うっぷ」

ヴィーネ「(でも、ガヴの嘔吐物ならちょっと食べてみたいかも)」


ガヴ「それとさヴィーネ」

ヴィーネ「今度は何?」ハムハム

ガヴ「私の食べ残しを食べるからって、私の箸使う必要無くないか?」

ヴィーネ「…………それもそうね」


――数日後――

ラフィ「ガヴちゃーん、最近血色良いですねぇ~」

タプリス「はい! 人間界(こっち)で初めて会った時と比べて、青白さが殆ど無くなってます!!」

ガヴ「そうか? ……うーん、じゃあアレ効果あるってことなのか?」

ラフィ「心当たりがおありで?」

ガヴ「ああ。最近ヴィーネのヤツがやたらと量食わせてくるんだよ」

タプリス「流石月乃瀬先輩です! 天真先輩の食生活を改善するなんて!」

ガヴ「毎回食べ切れなくて残すくらいなんだけどな」

ラフィ「ダメですよガヴちゃん。折角ヴィーネさんがお出ししたのですから、残さず食べないと」

ガヴ「だよなぁ……。なるべく頑張るわ」

タプリス「ファイトです! 天真先輩!」


――数週間後――

ガヴ「ごちそうさま! ヴィーネっ!!」ペロリ

ヴィーネ「あ、うん。お粗末様でした」

ガヴ「ほんと毎日有難うな。ヴィーネのお陰で、最近食べるのが楽しいんだ」

ヴィーネ「そう思ってくれるなら、こっちも作りがいあるわね……」

ヴィーネ「(……ここ数日、ガヴは大盛り料理を完食してくれるようになっていた)」

ヴィーネ「(腕によりをかけて作ったごはんを、量があるにも関わらず完食してくれるのだ。普通なら作り手冥利に尽きるだろう)」

ヴィーネ「(しかし、元々は私の下卑た欲望の為に始めたことだ)」

ヴィーネ「("ガヴの食べ残しを食べられていない"ことに因る不満感は、どうしても抱いてしまう)」

ヴィーネ「(今日なんかは、私自身で言う3食分の量は作ったのに、ガヴはぺろりと平らげてしまった)」


ヴィーネ「はぁ…………」ボー

ガヴ「どうしたヴィーネ? 私の食器をじっと見て、溜息までついて」

ヴィーネ「え、あ、その、これは……」

ガヴ「分かったぞ。みなまで言うな。……私が食器洗うよ」

ヴィーネ「ふぇ!? (台所でこっそりガヴの箸をねぶる楽しみまでっ!?)」

ヴィーネ「(って、違う! ガヴが自分から食器を大きな進歩じゃない。でも……)」

ヴィーネ「別にいいわよ……。そうだ、気付いてくれただけで嬉しいから、私が洗うわね」

ガヴ「まーまー、ヴィーネはくつろいでてよ。今日くらい……いや、今日から私が食器洗うからさ」ニコッ

ヴィーネ「っ!!」サッ

ヴィーネ「(あまりの眩しさに、目を、逸らしてしまった)」

ミス

ヴィーネ「(って、違う! ガヴが自分から食器を洗うなんて大きな進歩じゃない。でも……)」


――更に数日後――

サターニャ「ちょっとガヴリール? 前から言おうとは思ってたんだけど、アンタ最近太ったんじゃない?」

ガヴ「なんだと? いきなり失礼な奴だな。どこ見て言ってんだ?」タプン

サターニャ「全体よ! 今なら体重勝負で勝てそうだわ……」

ガヴ「はぁ? あんま自分で言いたかないが、こんだけタッパに差があって私の方が重い訳……」

サターニャ「アンタちょっとパーカー脱いでみなさいよ。スカートに腹肉乗っかてるんじゃない?」

ガヴ「そそそそそそそんな訳無いだろ!」

サターニャ「じゃあ私に見せれるわよねぇ?」

ガヴ「いや、その、今日寒くないか?」アセアセ

サターニャ「アンタ汗かいてるじゃない」

ガヴ「あ、いや、これは……」

サターニャ「それともー? 私に図星を指されたから冷や汗かいてるのかしら~?」ニマニマ

ガヴ「ぐぬぬ…………」


ラフィ「あら~。なんだか楽しそうなお話してますね~」

ガヴ「ラフィ! ヴィーネ! タプリス!」

サターニャ「三人共、丁度いいところに来たじゃない」

ヴィーネ「ガヴがサターニャに言い負かされそうなんて珍しいわね」

タプリス「何をお話しされてたんですか?」

ガヴ「それが、こいつが私に太ったとか言いやがるんだ! 三人共なんとか言ってくれ!」

ラフィ「丸くなったガヴちゃんも可愛いですよ~」

ガヴ「ラフィ?」

タプリス「実は……私もいつ切り出そうか迷ってました。……この悪魔と同意見なのは癪ですが」

ガヴ「タプリスも?」

ヴィーネ「言われてみれば……。毎日一緒に居たから気付かなかったわ」

ガヴ「ヴィーネまで!?」


サターニャ「なーっはっはっは! どうやら皆私と同じ意見のようね」

ガヴ「うぐ……」

サターニャ「これじゃあガヴリールじゃなくてデブリールね」ハラモミッ

ガヴ「てめっ、何しやがる!」ブンッ

サターニャ「そんな大振り、当たんないわよ」ヒョイ

タプリス「ちょっ、お二人共やめてくださいよ!」

ラフィ「立場逆転も面白いですねぇ」テカテカ

タプリス「白羽先輩も止めてください!」

ヴィーネ「…………」

タプリス「……月乃瀬先輩? どうしました?」

ヴィーネ「(どうしよう……。ガヴが……ガヴが私のせいで太っちゃったっ!!)」ガーン


…………

ガヴ「くそっ、サターニャのヤツめ……」

ガヴ「皆も皆だ。私のこと太ったとか言いやがって」

ガヴ「……とか言ってる内にバイト先着いちゃったな」

テレテレテレンテテレテレテン

マスター「いらっしゃい、天真君か。……あれ? 少し見ない間に……はっ」

マスター「(何を言おうとしたんだボクは。女の子相手に"太ったかい?"なんて失礼じゃないか)」

マスター「……いやなんでもない。今日もよろしく頼むよ」

ガヴ「? うぃっす」


ガヴ「さてと、ここの制服に着替えて……と。…………あれ?」

チャック「今のアンタ相手じゃアガんないわ」

ガヴ「スカートのチャックが上がらない……だと? ぬうっ、バカなっ」グッ

チャック「無理にアゲようとしたって無駄よ」

ガヴ「ぐぬぬぬぬぬぬぬ」グッグッ

チャック「ダメっ! 壊れちゃうっ!」

ガヴ「ぜ~は~ぜ~は~ぜ~は~…………」

ガヴ「ガ……ガヴリール、ピーンチッ!!」


マスター「そろそろシフトの時間始まっちゃうけど、天真君まだかな」

マスター「(……一応呼ぼう)」コンコン

マスター「天真君ー。そろそろ時間なんだけど、着替え終わったかい?」

ガヴ「す、スンマセン、マスター……」

マスター「ん?」

ガヴ「スカート、履けねっす」


…………

ヴィーネ「はぁ…………(私のしょうもない劣情のせいでガヴが太っちゃうなんて……)」

ヴィーネ「(でも、ラフィも丸くなったガヴが可愛いって言ってたじゃない)」

ヴィーネ「(新たなガヴの一面を引き出したと思えば…………)」

ヴィーネ「(って、ダメよ! 月乃瀬=ヴィネット=エイプリル! 悪いことしたのに自分を正当化しようとするなんて……)」

ヴィーネ「(どうしよう。取り敢えずあの喫茶店でどうするか考えようかしら。丁度今日ガヴもバイトだし)」

テレテレテレンテテレテレテン

ガヴ「らっしゃっせー……。あ、ヴィーネか……」

ヴィーネ「ええっと……。今日はズボンなのね?」

ガヴ「ああ、色々あってな……。お好きな席へどぞー……」


ヴィーネ「(ガヴ、元気無いわね……)」

マスター「…………キミ、天真君の友達だったよね」

ヴィーネ「はい、そうですけど……」

マスター「単刀直入に言おう。天真君を痩せさせてくれないかな?」

ヴィーネ「え、何故マスターがそれを?」

マスター「今日の天真君、ズボンを履いているよね? 私の予備を貸しているんだ」

マスター「なんでも、スカートが入らなくなったらしくてね」

ヴィーネ「そ、そうだったんですか」


マスター「ここで私が制服を新調するのは簡単だよ」

マスター「……ただ、あの天真君でも、スカートが入らなかったことがとてもショックだったみたいなんだ」

ヴィーネ「っ!!」

マスター「あんな表情は初めて見たよ。同時に、あの天真君にも女の子らしい一面があるんだな、と少し安心もしてしまったんだ」

マスター「デリケートな悩みだと思う。だから、同じ女の子である君にお願いしたい」

ヴィーネ「……はい! 必ず私が……私達がガヴを痩せさせてみせます!」


…………

ガヴ「ただいまー……」

ヴィーネ「お帰りガヴ。ごはん出来てるわよ」

ガヴ「やったー。ヴィーネのごはんだー。最近これが毎日の楽しみだよ」

ガヴ「ってアレ? ヴィーネ、私のごはんは?」

鶏肉「ささささささみ」

野菜サラダ「玉子入りキャベツマシマシ」

ヴィーネ「? ちゃんと用意してるじゃない。変なガヴね」

ガヴ「そういう意味じゃなくて、白米……」

ヴィーネ「ガヴ、今日から…………炭水化物禁止だから」


ガヴ「ごちそうさま……。一応聞くけど、おかわりは?」

ヴィーネ「勿論ないわよ」

ガヴ「そうか……。美味しかったけど、食い足りない……」

ヴィーネ「徐々にガヴの胃袋を元の大きさに戻そうと思ってるわ。今日はまだ多いくらいよ」

ガヴ「うへぇ、これから更に減ってくのか……」

ピンポーン

ヴィーネ「……来たわね」

ガヴ「ヴィーネが呼んだのか? まぁいいや、出てくる」

ヴィーネ「健康的なダイエットに欠かせない二つの要素。それは……うまい食事と――」

ヴィーネ「――適度な運動!!」

サターニャ「ガヴリール! 月に向かって走るわよ!!」

…………

ヴィーネ「(それから数週間、私は泊まり込みでガヴの栄養バランスを管理し、皆はガヴの運動を手伝ってくれた)」


ガヴ「うう、腹減った。夜食……」

ヴィーネ「夜9時以降は何も食べない!」


ラフィ「ガヴちゃん! スクワットしましょう、スクワット!」

ガヴ「ラフィって意外と根に持つタイプだよな」


ガヴ「味の濃いものが食べたい……。そうだ、買い置きのカップ麺があった筈!」

ヴィーネ「ダイエット成功までラフィに預かってもらってるわよ」


タプリス「天真しぇんぱい! よ、よよ、夜の運動がダイエットに効果的と聞きました! 遠慮は要りません、私としましょう!」

ガヴ「帰れ! 天界へ!! そして倫理観勉強し直せ!!!!」


ヴィーネ「今日のごはんはこれとこれよ」ドン

ガヴ「遂にプロテインが出てくるようになったか……」


サターニャ「ガヴリール! 今日はプロレスごっこするわよ!!」

ガヴ「お前のことだから他意はないんだろうが、タプリスのせいで変な意味に聞こえる!」


ガヴ「ごはんが食べたい……体が白米を欲している……」

ヴィーネ「だーめ」


――数週間後――

ガヴ「……どうだ? 自分では結構痩せたと思うんだが」

サターニャ「やっと見慣れた姿になったじゃない。この私の悪魔的運動(デビルズ・エクササイズ)のおかげね。感謝しなさい」

ガヴ「おう。私一人じゃ多分運動しなかった。助かったぞ」

サターニャ「素直になるんじゃないわよ気持ち悪い!」


ガヴ「運動ならラフィにも手伝ってもらったな。……どうだ?」

ラフィ「……これはもう、元通りと言っても過言ではありませんね」

タプリス「いいえ。元通りなんかじゃないです。やつれた印象の前と違い、今は健康的に痩せています!」

ガヴ「おお! ラフィも今までありがとな! ……ヴィーネはどうだ?」

ヴィーネ「私もそう思うわ。……ダイエットお疲れ様。ガヴ」

ガヴ「やったっ。ということは、前みたくヴィーネの美味しいごはんが食べれるんだな!?」

ヴィーネ「調子乗らない。リバウンドを考えたら、油断出来ないわ」

ガヴ「ちぇー……」

ヴィーネ「っもう、ガヴったら」ウフフ


ガヴ「っとそうだ。このダイエットが成功したのは、運動を手伝って貰えたのが大きな要因なのは確かだ」

ガヴ「さっきも言ったが、私一人じゃ運動しないからな」

ガヴ「サターニャ、ラフィ……あとなんかもう一人いた気がするが忘れた」

タプリス「ひどいですよ!」

ガヴ「だけど……成功した一番の理由は、ヴィーネが居てくれたからだと思うんだ」

ヴィーネ「私!?」キュン

ガヴ「ああ。ヴィーネが厳しくしてくれなかったら、幾ら運動したところでその分食べるのがオチだった」

ガヴ「夜食も間食も、食欲のまま食べたと思う。私が痩せれたのは、ヴィーネのおかげだよ」

ガヴ「本当にありがとな、ヴィーネ」ニコッ

ヴィーネ「(今度は、直視出来る!)」

ヴィーネ「どういたしまして、ガヴリール」ニコッ


ヴィーネ「(こうして、無事ガヴリールは痩せることが出来た)」

ヴィーネ「(私が引き起こした騒動に協力してくれた3人――)」

ヴィーネ「(サターニャ、ラフィ、千咲ちゃん――には、感謝してもしきれない)」

ヴィーネ「(数週間運動を続けたお陰で体力のついたガヴは、目に見えてぐーたらしなくなった)」

ヴィーネ「(私に頼ることが少なくなったのはちょっぴり寂しいけど……)」

ヴィーネ「(この数週間で私とガヴの距離はぐっと近付いたと思う)」

ヴィーネ「(こうして見ると、何もかも以前よりも良くなったように思えた――)」




ヴィーネ「(――私のお財布以外は)」トホホ

運動するなら炭水化物は摂った方がええで

乙 
炭水化物を摂らないで運動すると体の水分が失われ、筋肉が削れていきます。食事の量を変えず回数を3回から5回に増やすやりかたも良いですよ。

>>43 >>44
運動するなら炭水化物要るんですね……ってっきりタンパク質摂ってれば十分かと。不完全な知識で書いてしまい申し訳ない……

HTML化依頼出してきます。

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