モバマス×日本ダービー モバP「どっちの列にも並べない!」 (49)





「父のダービーを見て、いつかは僕も勝ちたいと思っていた。ホント、叫びたいぐらい嬉しい」
──1998年、スペシャルウィーク鞍上、武豊






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片桐早苗「プロデューサー君、私、もう、がまんできない」


モバP「……」


早苗「もう抑えきれないよ」


モバP「……」


早苗「ねえ、プロデューサー君」


モバP「……」


早苗「なんで?なんで何も言ってくれないの?」


モバP「……」


早苗「良いでしょ?もう入れて良いでしょう?」


モバP「……」




早苗「アドミラブルの単勝にブチ込んで良いでしょう!?」


モバP「好きにしなさいよ!」




早苗「ちょっとノリ悪いんじゃない……!?」


モバP「僕ねえ、仕事中なんですよ」


早苗「なによ!仕事と競馬なら迷わず競馬を取るって言ってたのはウソだったの!」


モバP「ちょっと今その情報は勘弁して貰っていいですか……視線がすごいんです」


千川ちひろ「<●><●>」


早苗「仕事を抜け出して馬券を買う背徳感がたまらないんだって言ってたじゃない!」


モバP「おっとっともういけない!もうその辺にしよう!」


ちひろ「<●><●>」ギンギン


モバP「いや、ちひろさん、うそですよ?」


ちひろ「もちろんです」ニッコリ


モバP「早苗さん、後で。後でゆっくり話しましょう」


早苗「えー?絶対よ?」


どどどどど

???『プロデューサーくぅーん!!』



ガチャバターン!


川島瑞樹「もうレイデオロの単勝にブッ込んで良いかしら!?」


モバP「なんでみんな俺に確認するんですか!?」


ちひろ「<◎><◎>」カァーッ


モバP「いや違うんですよ普段は違うんです」


ちひろ「うふふ。分かってますよ、プロデューサーさん。
日本ダービーは特別なんですよね?」


モバP「ちひろさん……!」


ちひろ「でも手綱はしっかり締めさせていただきますね♪」


モバP「ホラ見てください。もう少しで怒りますよ。秘石眼でブッ飛ばされますよ」


早苗「可愛い笑顔だけどねえ?」


どどどどど

???『プロデューサーさあああん!!』



ガチャバターン!


安部菜々「スワーヴリチャードの単勝にブッ込んでもいいですか!?」


モバP「勝手にしてくれよもう!!」


ちひろ「プロデューサーさんッッ!!!!」ビカッ


モバP「痛ーーーッ!ウサミンこのやろう!!」


ちひろ「プロデューサーさんの趣味をとやかく言う気はありませんが!
会社から給与を貰う立場であるのなら!
せめて就業時間の間は仕事に集中すべきではないんですかァーーッ!!」


モバP「ごめんなさいごめんなさい!!
でもこれ俺が悪いんですかね!?」


ちひろ「まったくもう。今日はもう少しで上がりなんですから。
そしたらゆっくり、お話をしてくださいね?」


モバP「すいません。ほら、早苗さんも謝って」


早苗「あぁ~ちひろちゃん、ゴメンねー……」


ちひろ「いいえ」


早苗「それもこれもみんな……」


ちひろ「はい?」


早苗「ちひろちゃんが競馬を知らないのが悪いのよね!」


ちひろ「んー?」


モバP「そっ……!」



 \その手があったかーー!!/
  \          /




モバP「では、日本ダービー開催を祝して」


モバP・早苗・瑞樹・菜々・ちひろ「かんぱーーい!!」


ちひろ「あのー、早苗さん?」


早苗「はいはい?」


ちひろ「競馬を教えてくださるという話でしたけど、
どうしてお酒を飲むんですか……?」


早苗「楽しいからに決まってるじゃない!」


瑞樹「少しは考えなさいよ!」


ちひろ「腹立つなあ!」


菜々「ごっくんごっくん」


ちひろ「ん、んっ!?菜々さんのそれは……!?」


菜々「ん?えっ、あっ、あーー?
いやに泡立ちが良いウーロン茶デスネ!」


ちひろ「そうデスネ」


モバP「髪型をいじれば変装できるかな……?」



瑞樹「さて、それでは各馬の検討を始めていきましょうか」


モバP「待ってました」

早苗「だいとうりょう」


ちひろ「もう出来上がってる」あみあみ

菜々「ああ~ちひろさん……髪をいじられるとナナは、眠く……」


瑞樹「1枠1番、ダンビュライト。鞍上、武豊」


早苗「良い声ねえ……」うっとり

モバP「さすが元アナウンサー」うっとり


瑞樹「大将。ホイコーローと、青菜炒めと、ザーサイ」


早苗「良い声で注文してんじゃないわよ」


ちひろ「あんじょう、って何ですか?」


菜々「ジョッキーのことですよ」



※以下、競馬ファンにしか分からない討論が続くため、ダイジェストでご覧ください。




モバP「1枠1番ですよ!1枠1番に武豊ですよ!?」

瑞樹「リチャード君は右回りがダメなのよ!左回りでこそよ!
具体的に言うと左手前が苦手で」

早苗「ペースが早くなったらどうすんのよ、去年なんか先行勢総崩れしたじゃない!」

瑞樹「アーサー君は競馬へたなのよ。でもそこが可愛いのよね」
早苗「なにそれ何目線!?あと君付けをやめろ!何目線だ!」

早苗・瑞樹「プロデューサー君は黙ってなさいよ!」

早苗・瑞樹・モバP「坂を上がるっっ!!……、あはははは!!」



ちひろ「……」



ちひろ「ねえ、菜々さん。
彼女たちが話しているのは復活の呪文か何か?」あみあみ


菜々「ええっ、違いますよ。
あとふっかつのじゅもんとか言われてもナナには伝わらないかなーって」


ちひろ「菜々さーん?墓穴ですよー?」あみあみ


菜々「キャハッ☆」


ちひろ「じゃんっ!出来ました♪」


菜々「おお……かわいい!」


ちひろ「お揃いですよ♪さて……」



ちひろ「皆さん、皆さーん?」


早苗「何よ!?」

瑞樹「何よ!?」

モバP「何ですか!?」


ちひろ「白熱しているところに、水を差して申し訳無いんですが、そろそろ……」



ちひろ「お金の話をしませんか?」


早苗・瑞樹・モバP「 」ギラリ



早苗(そう、競馬はギャンブル)

瑞樹(ギャンブルとはすなわち金)

モバP(ちひろさんを乗せるにはそれしか無いと思っていた)

早苗(プロデューサー君、いいわね?ここが仕掛けどころよ)こくり

モバP(がってんだ)こくん

瑞樹(ちひろちゃんをターフ色に染め上げてやるわよ!)こくん


ちひろ「?」


早苗「お金の話ならこれよ、ちひろちゃん!

3連単~」シュババビシャア


ちひろ「3連単……?とは?」


早苗「レースの1・2・3着をズバリ当てる馬券よ」


ちひろ「それは……すごく難しそうですねえ……」


早苗「そう、難しいわ。そのぶん配当金がケタ違い。
1口100円が1万円や10万円に化けるなんて当たり前!

3連単の史上最高倍率は、
なんと298329.5倍!!

100円を賭けたら……」
ちひろ「29,832,950円になったんですか!?100円が!?」


早苗「そうなんですよ、奥さん」


ちひろ「それは……魅力的……ですね……。むむ……」


瑞樹(かかった!)

モバP(かかったか!)



早苗「そんな3連単なんだけどね!日本ダービーの狙い目はと言うとね!
ちひろ「ちょっと待ってください」」


早苗「お、質問かな?」


ちひろ「その3連単は──」


早苗「うんうん☆」


ちひろ「全部で何通りだったんですか?」


早苗「あ、え、えーと?」

瑞樹(うん?)

モバP(お?)


ちひろ「全部で何通りある中の1点だったんですか?」


早苗「う、うん?えーと何通りだっけ?確か17頭立てだから……
ちょっと待ってね、電卓を」

ちひろ「17頭立て。4080通りですか」


早苗「!?」

モバP(げっ……)




ちひろ「4080通り……うーん」


早苗「あ、あの。ちひろちゃん?」


ちひろ「4080通りを全部買って408,000円ですか。んー……まあ、いいでしょう」


モバP(セーフ……か?)


ちひろ「ただ……」


早苗「ただ……?」


ちひろ「その3頭は、それぞれ何番人気の馬だったんですか?」


早苗「ギクッ」


ちひろ「払い戻し倍率、オッズというものが、競馬にはありますよね?
そしてケタ違いの配当金を生むのは、人気の無い馬であるはずです。
その3頭は、それぞれ何番人気だったんですか?」


早苗「そ、それは」


瑞樹(まずいわ!)

モバP(早苗さん!引けっ!引けーっ!)



早苗「それは、……14番人気、12番人気、10番人気、です……」


瑞樹(ああっ……)


ちひろ「つまり、ほとんどの人が勝てないと予想した、ありえないアホ馬券が来た、と」


早苗「そ、その」


ちひろ「それを当てるには、よっぽど多くの点数をカバーしなきゃいけませんねえ?」


早苗「そ、そうー、かしら、ねえ?まあ、勝負は、と時の運と言うし」ブルブル


ちひろ「ちなみに、早苗さんは去年のダービーでも3連単を買ったんですか?」


早苗「か、買いました、けど?」ガクガク


瑞樹(ああっ、その質問はまずいわ!!)

モバP(に、逃げろぉーっ!)


ちひろ「そのとき──」


ちひろ「何点買って、配当金はいくらでしたか?」


早苗「きゃあぁぁぁぁ!」バリバリバリィ


瑞樹「早苗ちゃあぁぁん!!」

モバP(くっ……!早苗さんは去年、1頭でも穴馬が飛び込んで来ることを願って3連単6頭の全通りを買った。
しめて120点12,000円!

しかし結果は3・2・1番人気が3着までを独占する超本命馬券!
配当金4600円!

早苗さんは……負けたッ!)


瑞樹(この子、本当に競馬を知らないの!?)


モバP(千川ちひろ……なかなかどうして……
侮れん女よ……!)


早苗の3連単大作戦──失敗





「一番人気はいらない、一着が欲しい」
──1997年、サニーブライアン鞍上、大西直宏




瑞樹(早苗ちゃん、あなたは良くやったわ。
かたきは取るからね)


早苗(お、おねがいね……)ドゥーン


瑞樹「さあ、ちひろちゃん!次の相手は私よ!」


ちひろ「いいでしょう。受けて立ちます」


瑞樹「私がオススメするのはこれ!

3連複~!」ビシャシャゴワァ


ちひろ「3連複……
語感から察するに、1・2・3着の順番が入れ替わってもいい3連単、
といったところでしょうか?」


瑞樹「うっ?そ、そうよ。
3連複の魅力は何と言っても点数を抑えられること!

配当金は少なくなるけど、例えば6頭を全通り買っても、20点で済むわ!
私の戦績だと、50から100倍のオッズで決着する事が多いわね」


ちひろ「ふむ、それは……魅力的……ですね……。ふむ……」


瑞樹(やったの!?)

モバP(どうだ?)


瑞樹「そんな3連複、日本ダービーの注目は
ちひろ「ちょっと待ってください」」


瑞樹「な、何かしら?」


モバP(来たぞ……!)


ちひろ「……」ゴゴゴゴゴ


瑞樹(大丈夫、落ち着いて、大丈夫よ瑞樹……。
去年のダービー、本命決着だと踏んだ私の答えは見(ケン)!

そして今年の皐月賞、20点で176,030円を的中させた実績が私にはあるッ!)

モバP(よし、行ける!)


ちひろ「3連複と言うのは──」


瑞樹(来なさいっ!)




ちひろ「控除率は何%ですか?」




瑞樹「なっ……!?」

モバP(んだと……!?)


ちひろ「主催者がいる以上、ギャンブルには控除率がありますよね?
掛け金の合計から運営費を差し引く、いわゆる寺銭というものですが──

それは、何%ですか?」


瑞樹(何ぃぃぃいっ!?)


モバP(ギャンブルの素人が、控除率を持ち出してきただと……!?
いや、道理だ、それは確かに道理ではある。
しかし一聴のもとにその関門にたどり着くとは、やはりこの人……!)


ちひろ「何 % で す か ?」


瑞樹「に、にじゅう……
……25%よ」


ちひろ「なるほど。それは──


高いですね」


瑞樹(うぐうっ……!)ヨロッ



ちひろ「75%と言うことは、100円を投じて戻ってくる期待額は75円。
購入の回数を重ねるほど、払い戻し額は賭け額の75%に収束するわけですね。
いえ、競馬はレジャーなので、投資と比較するつもりはありませんが、
宝くじの55%ほどではないにせよ、パチンコよりはよっぽど高い率です。
私は競馬を知らないので、予想に時間を費やしてお金を払ってしかも長期的にはマイナス収支が決まっているというのは、ごめんなさい、ちょっと……」


瑞樹「……!……!!……!……!」ビリバリビリィ


モバP(川島さぁぁぁん!!悲鳴も、悲鳴も上げられないだなんて……!)


ちひろ「くくく。プロデューサーさん聞いていますか?
私が何の考えもなくミエミエの勧誘に付き合うとお思いですか?」


モバP「なにっ!どういう事だ!」


ちひろ「話を聞くフリをして!ギャンブルにお金を使うのがいかに無駄かを諭すために来たんですよォーッ!」


モバP「何ィーッ!?そ、そのために、一度は感心してみせて付け上がった所を叩きのめしたと言うのか!!」


ちひろ「あははははは!瑞樹さんの次はあなたの番です!
今!ここで!真人間にして差し上げますッ!!」


瑞樹「あばば!あばばば!……!……!!」ドガガガガ


モバP(し、しまったあ……!
おのれ千川ちひろ!!
どうする、何か手はないのか!?川島さんを助ける方法……
控除率なら、馬連を持ち出すか!?
ダービーに限れば馬連の控除率は17.5%ですよ、と)


モバP(いや、それは筋が違う!
そもそもギャンブルに興味がない人間には、寺銭自体がただのマイナスだ!)


モバP(俺に……残された道は……)

モバP(な、なにも……)




菜々(諦めちゃダメですっ!)



モバP(菜々さん!?)


菜々(プロデューサーさんは、お金儲けのためにダービーを観るんですか?)


モバP(え……)


菜々(ただの博打として競馬を観ていたんですか!?)


モバP(そんな)


菜々(ナナは違います!)


モバP(俺だって)

菜々(ハートウェーブっ!)


パアァァア


モバP(こ、これは?……)




「ここまで来たんだから、やらないでどうする。
あと100メートルでダービーが終わってしまうのに」

──2000年、アグネスフライト鞍上、河内洋




モバP(!!河内のおやっさん!)




「賞金は要らない、大外でもいい、他の馬の邪魔をしない様にずっと外を走るから、俺の馬を出してほしい」

──1977年、マルゼンスキー鞍上、中野渡清一




モバP(声が、声が聞こえる……
ダービーを目指したホースマンたちの声が)




「世界中のホースマンに、「私が第60回日本ダービーを勝った柴田政人です」と伝えたい」

──1993年、ウイニングチケット鞍上、柴田政人




菜々(ちひろさんには、競馬の魅力が伝わらないかも知れません。
でも、私たちが単なるギャンブル好きと思われるのはいけない事です。

いえ、たとえ普段はそうだとしても!
たとえ競馬場の片隅で新聞紙を広げてワンカップを飲んでいるオッサンであろうとも、
ダービーを語るときだけは、胸に希望を宿す事が出来るんです!)


モバP(希望)


菜々(競馬ファンとはこうであると、ちひろさんに見せてやってください)


モバP(……)


菜々(さあ。本馬場入場の時間ですよ)



ちひろ「だいたい川島さんも早苗さんも、お金の使い方に無頓着過ぎます。
私に言ってくだされば──」

モバP「ちひろさん!!」


ちひろ「はい?」


モバP「俺たちは、金儲けのためにダービーを観るんじゃありません!」


ちひろ「ほう……。
では、何のために観るんですか?」


モバP「夢です!」


ちひろ「え??
あっ、あはははは!
夢ですか!
いかにもプロデューサーさんらしい曖昧な答えです!」


モバP「ダービーは、ホースマンたちの夢なんです」


ちひろ「あなたは競馬関係者ではありませんが?」


モバP「そうです、ただのファンです。
他人の夢を乗せて走る馬を応援したいだけの、ただのファンです」


ちひろ「それは物好きなことです」


モバP「だって、俺はアイドルのプロデューサーなんですよ」


ちひろ「どういう事ですか?」


モバP「アイドルにも同じ役目があるんです!」


ちひろ「どういう意味ですかね……?」


モバP「うちの講演にも沢山のファンが見に来てくださいます。

でも彼らは、観ることしか出来ません。
準備を手伝う事だって出来ない。

ましてや、大好きなアイドルと親睦を深められるわけでもありません。

それなのに、遠い所から何万人も集まってくださる。
なぜですか?」


ちひろ「それは、推しのアイドルたちを応援するために……」


モバP「いいえ、違います」




モバP「ファンの方々は、自分自身の夢の応援に来ていらっしゃるんです。

諦めたり、捨てざるを得なくなって行き場をなくした夢を、アイドルたちに託してくれてるんです。

輝けと。俺たちのぶんも輝けと!

その想いを乗せてアイドルが歌うとき、ファンの皆さんは、
関係者、プロデューサーになるんです!」


ちひろ「……」


菜々(ファンのみんなが)

瑞樹(ああ、……)

早苗(私たちに、夢を)



モバP「競馬だって同じなんです。
馬の背中に自分の夢を託したとき、
100万人のファンたちも関係者になるんです。

一生に一度しか出演出来ない舞台を走る、自分の夢を応援するんですよ」


ちひろ「そんなの、プロデューサーさんが勝手に想像しているだけで……」


早苗「ううん、ちひろちゃん。
私もちょっとわかる」


瑞樹「言葉にすると……何となくだけど」


ちひろ「お二人だって、ステージに立つからそう言えるんでしょう!?
アシスタントの私には……」


モバP「ちひろさん、日曜日、公演の直前で忙しいとは思いますけど」


ちひろ「え、ええ」


モバP「15時40分になったら、一緒にレースだけ観てくれませんか」


ちひろ「……」


モバP「ずっと一緒にアイドルを支えてきたちひろさんには、
プロデューサーの皆には、
馬の背中にいる人達の想いが感じられるはずです」


ちひろ「私にも、分かるんですか……?」


モバP「絶対に分かります。菜々さん、ですよね?」


菜々「分かりますよ」


早苗「うん、分かる。ね?」


瑞樹「もちろん、わかるわよ」


モバP「ちひろさん、馬券なんか買わなくていいですから、」


ちひろ「……」


モバP「晴れ舞台に挑むアイドルたちの、走る希望を見守ってやりましょう」







新田美波「ちょっ!?本番直前に何を観てるんですかっ!?」


宮本フレデリカ「なんだなんだー」


木村夏樹「競馬?日本ダービー?」


高森藍子「CMで放送していた?どうして今?」


三村かな子「プロデューサーさんが、これを観て気合いを入れろって……」


小日向美穂「わぁっ、すごい歓声っ!どれくらいの人がいるんだろう?」


向井拓海「10万!?SSAの5倍……!?」


森久保乃々「こ、こんな歓声を浴びたら、も、もりくぼは……死……」


龍崎薫「すっごいこえー!かおるもおうえんしまー!!!」


五十嵐響子「あ、それで……似てますね?」


佐久間まゆ「プロデューサーさんのする事ですから」


速水奏「そういう事?じゃあ、見なきゃね」


上条春菜「見てて間に合うんですか!?……あっ、2分半で終わり?」


佐藤心(7-11……7-11……)


多田李衣菜「おっ、始まるみたい?……」


「………………」



『18番アドミラブルがゲートに入って枠入り完了』


『すべてのホースマンとすべての競馬ファンの夢を乗せて』


『第84回日本ダービー!』



『スタートしました!』




おわり




買い目は決まりましたでしょうか?
私はアルアイン軸の先行~中団勢3連複、
アドミラブル軸の中団~後方勢3連複、
どっちも外したフルスイング3連複を予定しています。

石川公演に参戦するプロデューサーの皆さん、どうか輝きに出会えますよう。


競馬ファンの皆さん、良いお年をお迎えください!

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