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【ミリマスSS】P「新商品?」音無小鳥「はい」
【ミリマスSS】P「新商品?」音無小鳥「はい」 - SSまとめ速報
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小鳥「まだまだ事務所を大きくしたいですからね。更なる収益を追い求めますよ」
P「今の事務所でも十分だと思いますけどね」
小鳥「いやいや、全然足りませんよ。人間の欲は果てしないですから」
P「欲の権化が言うと説得力がありますね」
小鳥「それでは、最初の商品はこちらです」
【No.1 真壁瑞希のトランプ】
P「瑞希のトランプですか。これはまた安直ですね」
小鳥「まあ、ベタが一番ですからね」
P「では早速拝見します。……ふむふむ、数が増えるごとに瑞希の顔が増えるようになってるんですね」
小鳥「そうですね。3なら瑞希ちゃんの顔が3個。10なら瑞希ちゃんの顔が10個といった具合です」
P「中々面白いですね。……顔が増えていくと少し怖い感じもしますが」
小鳥「あ、それじゃあ別案もありましたからそれにします?」
P「別案ですか?」
小鳥「数字が小さくなるほど瑞希ちゃんが身につけている物が少なくなっていくんです。2ならブラとパンツ、1ならパンツだけです」
P「バカじゃねえの?」
小鳥「それと1から10までは瑞希ちゃんの顔だけでしたが、J、Q、Kはそれぞれの役に合わせた瑞希ちゃんのコスプレになってます」
P「可愛いですね。瑞希は何着ても似合うなあ」
小鳥「それでジョーカーなんですが、何故か私になりました」
P「ジョーカー……ババ……あっ」
小鳥「どうですか? このトランプ」
P「今のところ特に問題は――あれ? 音無さん、このトランプ、スペードやハートなどのいわゆるスートがないんですが」
小鳥「ああ、スートですか? 実はこのトランプ、スートにも少し凝ってまして、瑞希ちゃんの表情がスペードやハートの代わりになってるんです」
P「………………は?」
小鳥「喜がスペード、怒がハート、哀がダイヤ、楽がクラブです」
P「分かりにくいわ!!」
小鳥「分かりにくいってことはないでしょうプロデューサーさん。いくら瑞希ちゃんの感情が表情に出にくいからって」
P「いや、分かりますよ! 瑞希の表情はね! でも、喜怒哀楽がスートの代わりになっているっていう状況がもう分かりにくい! 頭こんがらがる!」
小鳥「そんな事言って本当は分からないんじゃないですか?」
P「はあ~!? 分かります~。そんなに言うなら問題出してください~」
小鳥「じゃあこれは何ですか?」
P「これは喜んでるので……えーと…………スペード……でしたっけ……?」
小鳥「ブブー! 違います!」
P「えっ! 喜はスペードじゃなかったですっけ?」
小鳥「喜はスペードで合ってますよ。でもこの表情は楽しんでるのでクラブです」
P「喜と楽とか表情ほぼ一緒じゃねーか! 分かるか!」
小鳥「まだまだですねプロデューサーさん。そんなんじゃ一流の瑞希ニストになれませんよ?」
P「瑞希ニストって何!?」
小鳥「簡単に言うと瑞希ちゃんの全てを知る者です。昨日の就寝時刻とか今日の朝ごはんとか」
P「ただのストーカーじゃねえか!!」
P「とりあえず瑞希の表情はそのままでいいので、スートだけはどこかに描いといてください」
小鳥「えぇー」
P「えぇーじゃないです。それとこの冊子は何ですか?」
小鳥「ああ、それは説明書ですよ」
P「説明書? それにしては分厚いですね」
小鳥「瑞希ちゃんのトランプですからね。トランプを使ったマジックの説明が書かれてるんですよ」
P「それは良いアイデアですね」
小鳥「それにこのトランプでしかできない特別な遊び方もあるんですよ。やってみます?」
P「そうですね。折角だからやってみます」
小鳥「それではまず、トランプをサークル状に並べてください」
P「了解です」
小鳥「そのとき、カードは表を向けてください」
P「? 表ですか?」
小鳥「そしてサークルの中心に立ちます」
P「…………立ちました」
小鳥「ほら、瑞希ちゃんがあなたを見ていますよ。し・あ・わ・せ」
P「瑞希トランプの遊び方クレイジーすぎる!!」
小鳥「で、どうですか?」
P「そうですね。正直、色々問題点があります」
小鳥「では、見送りですか?」
P「バカやろう! 瑞希の魅力がこんなに入ったトランプが売れないわけがない! GOだ!」
小鳥「了解です!」
【No.2 周防桃子の踏み台の気持ちになれるグッズ】
小鳥「これは桃子ちゃんが普段使っている踏み台の気持ちになれるという画期的なグッズです」
P「嫌な予感しかしないんですが」
小鳥「商品はこちらになります」
P「ああ、これですね。うんうん、これはですねー」
石「やあ」
P「ただの石じゃねーか!!」
P「これでどうやって踏み台の気持ちになれっていうんですか!」
小鳥「プロデューサーさん、もしかしてこれがただの石だと思ってます?」
P「思ってるよ! だって目の前にあるのは純然たる石だもの! 石以外のなにものでもないもの!!」
小鳥「はぁ、これだからトーシローは。いいですか? この石はですね、何と桃子ちゃんと同じ体重なんです!」
P「だからどーした!!」
小鳥「この石をですね、四つんばいになった自分の上に乗せます。すると、誰でも桃子ちゃんの踏み台の気分が味わえるんです」
P「そうか! 頭の中ハッピーセットだな!」
小鳥「まあまあ、そう言わず一度試してみてくださいよ」
P「……まあ試さずにいうのもアレですしね。それじゃちょっと試してみますね。よいしょっと」
小鳥「どうですか?」
P「すげえ! ただただ重い!!」
小鳥「あれー? おかしいですねえ」
P「何もおかしくないですからね? というかこの石、桃子の体重より少し軽いですよ。設計間違えました?」
小鳥「そんなはずは――あっ、大事なこれを忘れてました!」
P「オーディオプレーヤー?」
小鳥「これをですね。石に埋め込みます。さて、プロデューサーさん、もう一度試してください」
P「はあ、それで何が変わると――」
『いつも頼りにしてるからね』
P「!?」
小鳥「オーディオプレーヤーから桃子ちゃんの声が流れてきます」
『いつも桃子のためにありがとう』
『あなたが居ないと桃子不安だな……』
『一生大切に使うからね』
P「こ、これは中々……」
小鳥「どうですか? プロデューサーさん」
P「ただの石よりは大分ましになりましたよ。確かに」
小鳥「桃子ちゃんを支えている気分になれますよね」
P「ええ。でも、これ桃子の声が入ってるCDだけ売った方がいいんじゃないですか? 石が邪魔にしか感じないんですが」
小鳥「何言ってるんですか! これはあくまでも桃子ちゃんの踏み台になりたい人向けに売るわけですから。石を捨てるなんてとんでもない!」
P「でもこれ普通に場所取りますからね?」
小鳥「大丈夫ですよ。桃子ちゃんのファンは鍛えられてますから」
P「でも――」
小鳥「ダメです! ここは譲れません!」
P「えぇ…………」
小鳥「どうします?」
P「石がなぁ……石が邪魔なんだよなぁ……」
小鳥「じゃあ見送りますか」
P「バカやろう! 桃子のCDだけで100万の価値があるわ! GOだ!」
小鳥「了解です!」
【No.3 望月杏奈のスイッチ】
P「スイッチ? これリトルアンナですよね?」
小鳥「見た目はそうですね。プロデューサーさん、お腹のところを押してください」
P「こうですか?」
『……んっ、……今日は……眠い……かも……』
P「おお、リトルアンナから声が」
小鳥「あと何回か押してみてください」
P「分かりました」
『一緒に……ゲーム……する……?』
『勉強は……苦手……。ねぇ……ここ、教えて……?』
『イェーイ! 今日もビビッとハジけるよ~っ!』
P「あっ、ONになった」
小鳥「まぁ、こういう商品ですよ。スイッチを押すたびにリトルアンナちゃんが喋ります。手のひらサイズなのでストラップとしても使えます」
P「良いじゃないですか! これ今までの中で一番良いですよ!」
小鳥「これは自信作ですね」
P「本当良い仕事してますよ! これ、何回でもスイッチ押したくなっちゃう――」
『ア゛ア゛ァ゛ン!!』
P「…………今、リトルアンナから汚いおっさんの嬌声が聞こえたような気がしたんですが」
『キ゛ミィ!!』
『テ゛ィンときた゛!!』
『ア゛ッフゥン!!』
P「ねぇ! おかしいよ! リトルアンナからおっさんの声しか聞こえないんだ!!」
小鳥「仕様です」
P「はっはー! バッカじゃねぇの!?!?!?!?」
小鳥「落ち着いてくださいプロデューサーさん」
P「落ち着けるか! 何この仕様!? 意味わからん!!」
小鳥「これはシークレットボイスですから。ほら、説明書にも載ってます」
P「何々……、OFFボイス50種類。ONボイス10種類。シークレットボイス765種類!? シークレットがシークレットしてねーんだけどぉ!!」
P「というか誰ですかこんな機能つけたの! ぶっ殺してやる!」
小鳥「この機能をつけたのはスポンサーなのでちょっと厳しいですね……」
P「こんな頭の悪い機能をつけたスポンサーはどこですか!」
小鳥「961プロです」
P「もう潰れちまえあんな会社!!」
小鳥「結構難しい技術もあったんですけど、並々ならぬ情熱を注いで何とか完成しましたからね。もう頭が上がりませんよ」
P「だけどこの嫌がらせは酷すぎでしょ!」
小鳥「いえ、彼は大真面目でした」
P「なおさら悪いわ!!」
小鳥「私的にはオールオッケーですよ?」
P「じゃあもう向こうの事務員になっちゃいなさい!!」
小鳥「それでどうします?」
P「デメリットが大きすぎます。さっきだけでスイッチを押すトラウマを植えつけられましたもん」
小鳥「じゃあ見送りですか」
P「バカやろう! リトルアンナの可愛さだけで十二分に売れるに決まってる! GOだ!」
小鳥「了解です!」
【No.4 最上静香の描いた絵葉書】
P「見送りましょう」
小鳥「そうですね」
【No.5 松田亜利沙の写真集】
P「これはまともなんですよね?」
小鳥「これはまともですよ。亜利沙ちゃんのオフの姿を撮った写真集です」
P「そう言いますけど実物を見るまでは油断できませんからね」
小鳥「大丈夫ですよ。有名な写真家に頼みましたから」
P「まあ、とりあえず確認します。……ふむふむ、うん。きちんと全ページに亜利沙が映ってますね」
小鳥「ね? だから言ったでしょう?」
P「そうですね。で、音無さん、この写真は?」
小鳥「オフの春香ちゃんを盗撮している亜利沙ちゃんの写真ですね」
P「これは?」
小鳥「歩ちゃんが転んだ瞬間を撮影しようと、バナナの皮をセットしている瞬間ですね」
P「これは?」
小鳥「ミニスカートをはいてきた昴ちゃんをローアングルから撮影しようとスライディングをかましている写真ですね」
P「今回は被写体がまともじゃねーなぁ!!」
P「こんな写真しかないんですか!? 普通の写真は!?」
小鳥「えーとですね……あっ、これとかどうです?」
P「どれどれ……ふむふむ、ノートに何かを書いてますね。勉強してる写真でしょうか?」
小鳥「たぶんそうでしょうね。亜利沙ちゃんの学生らしい一面です」
P「こういう写真がもっとあれば――ん? …………いや、音無さん、これ違いますね。勉強してない。見てくださいここ」
小鳥「ここですか? ……瑞希ちゃんの一日、午前7時起床。朝ごはんにスクランブルエッグ、ウィンナー、シーザーサラダ」
P「瑞希ニストが身近に居たんですけど!! 何やってんだアイツ!!」
P「これ、世に出していいんでしょうか? 亜利沙捕まりません?」
小鳥「じゃあ見送りますか」
P「バカやろう! でもやっぱりファンはアイドルちゃんが大好きな亜利沙が大好きなんだよ!! GOだ!!」
小鳥「了解です!!」
P「……ふぅ、またしても俺はとんでもない物を世に出してしまった……」
小鳥「まぁ、なんだかんだ言って前回の商品も売れましたし、今回もなんとかなりますよ」
P「ですかねー。さて、これで商品は全部ですよね? 俺は仕事に――」
小鳥「待ってくださいプロデューサーさん。まだ、最後の商品が残ってます」
P「最後の?」
小鳥「はい」
【No.6 音無小鳥の給料3ヶ月分の指輪】
小鳥「プロデューサーさん、これはタダです。そして、これはプロデューサーさんに送ります」
P「音無さん、これ――」
小鳥「いいんです! 何も言わないでください! ……ただ、ただもしOKならば、それをそっと自分の指にはめてください」
P「……分かりました」
小鳥「あっ、ちなみに薬指ですからね! それと左手の! ここまでしてボケなんて要りませんから!」
P「ははっ、分かってますよ! それじゃつけますね」
小鳥「ちゃんと、左手の、薬指に……! ということは……プロデューサーさん!」
P「はい、そういうことです」
小鳥「や、やった! プロデューサーさ――」
P「これで飲みに行ったときに、番組のディレクターから女の子を紹介されることとかなくなりますね」
小鳥「……………………はい?」
P「いやー、最近多いんですよ。いつ結婚するんだとか聞かれるの。場合によっちゃ自分の娘とか紹介されますからね。だから、このプレゼントは素直にありがたいです」
小鳥「……じゃあそれは女よけのために使うと?」
P「まぁ、そういうことですね。こんなに高いものありがとうございます!」
小鳥「~~このっ! ちょっと表に――」
P「お礼に今度ディナーおごりますよ。いつが都合いいです?」
小鳥「ピヨッ!?」
P「ああ、それとこの結婚指輪がダミーってこと『二人だけの秘密』ですからね?」
小鳥「ふ、二人だけの秘密……!」ゴクリ
P「さぁ、それじゃ早速この指輪を見せびらかしに行ってきますね」
小鳥「は、はい。いってらっしゃい! ……アナタ」ボソッ
P「? それじゃ行ってきます!」
バタン
小鳥「……………………エヘヘ、二人だけの秘密///」
END
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
お目汚し失礼しました。
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