エリーさん「突然の電話ごめんなさい。あなたにお話しすることはできないのだけど事情があっていまからあなたの家にいくわ。ってこれじゃただの訪問ね、ふふ。じゃあまたあとでね」ﾌﾟﾂｯ

30分後

エリーさん「あ、もしもし？　私エリーさん。もしかしていまにも来るかとそわそわしてた？　残念、まだ到着しませ～ん♪」

エリーさん「別に道に迷ってるわけではないのよ？　ただややこしいところに住んでいるのね、あなた。私じゃなかったら道に迷ってるところだわ」

エリーさん「もう少しで着くから待っててね？」ﾌﾟﾂｯ

30分後

エリーさん「あ、もしもし？　私エリーさん　え？　いちいち名乗らなくても非通知でわかるって？　ごめんなさい…こういうものだから許して？」

エリーさん「え？　自分にさん付けもおかしいって？　これもそうしないといけない決まりだから…あなた知らないの？　私だってそうしたくてしてるわけじゃないの」

エリーさん「あとちょっと、もうちょっとで着くから待ってて！　待たせてごめんね？」ﾌﾟﾂｯ

15分後

エリーさん「……あなたいまどこにいるの？　待っててって言ったわよね……？」

エリーさん「コンビニに買い物に行ってたって？　もう、しょうがないわねぇ……待ってるから早く帰ってきてね？」

エリーさん「……やっと着いたのに……」ﾌﾟﾂｯ

10分後

エリーさん「……遅くない？」

エリーさん「……は？　ゲームセンターにいるですって？　どうして？　早く帰ってきてねって私言ったわよね？　ちゃんと聞いていたの？」

エリーさん「ゲームセンターに来いですって？　そんなの無理よ。だってゲームセンターであなたの真後ろに立ってたら変な人に見られるでしょ？　私そんなの嫌よ」

エリーさん「とにかく早く帰ってきて！　いつ頃帰ってこれそうなの？　じゃあ、30分後ね。待ってるから！」

30分後

エリーさん「……まだおうちに着かないの？」

エリーさん「パチンコ打ってるですって？」

エリーさん「あなたどういうつもりなの？　私がどれだけ待って……」

エリーさん「え？　私こそどういうつもりかですって？　自由に行動させてほしい？」

エリーさん「…………」

エリーさん「そうね、私が間違ってたわ。たしかにそう」

エリーさん「だってあなたからしたら私の行動なんて訳がわからないですものね」

エリーさん「身勝手でごめんなさい」

エリーさん「わかったわ。あなたの好きな時間に帰ってきて。私いつまでも待ってるから」

エリーさん「え？」

エリーさん「もう少しで帰ってきてくれるの？」

エリーさん「……バカ……、いまさら気を遣ってももう遅いのよ」

エリーさん「……じゃあ、できるだけ早く帰ってきてね！　ふふ♪」