性的異能力バトル奇伝【絶頂都市の闇】 (13)



主人公「よう。俺はこの物語の主人公だ」

   「所持している能力は『触れた者を瞬時に絶頂させる力』」

   「その名も【黄金の指(ゴールドフィンガー)】」

   「最強無敵の【黄金の指】でこの街の頂点を目指すぜ!」


男「ん? 貴様、見ない顔だな。よそ者か?」

主人公「ああ、そうさ。良ければこの街の事を教えてくれないか」

男「いいだろう。この街、『絶頂都市』ではな――――」

男「逝くか逝かせるか! それしかルールは無い、性の無法地帯だ!!」バリッ!!

主人公「なっ!? こいつ、陰茎の勃起力だけでジーンズを破いただと……!?」


男「俺の能力は【妊娠確実(ホールインワン)】! 『中出しした相手を確実に妊娠させる力』だ!」グワッ

主人公「勃起陰茎を迫り出すように前へ突き出してくる! まるで騎馬兵の馬上槍のような威圧感!」

主人公「だが……【黄金の指(ゴールドフィンガー)】!!」サワッ

男「あひいいいいっ!????」ビクンビクン

主人公「相性が悪かったな。近接系の能力者相手に負けた事は無いんだ。それにしても――」

男「あひぃ……」ドクドク……

主人公「鈴口から溢れ出る精液の何と濃厚な事か。まるでトルコアイスのようだ……」ゴクリ

主人公「もし中出しを決められていたら妊娠絶頂は確実だっただろう。恐ろしい相手だった」


パチパチパチ……

女「なかなか良い腕してるじゃない、アンタ。あの男を一撃で逝かせちまうなんてさ」ザッ

主人公「……誰だアンタは」

女「アタシかい? アタシはね……こういう者さ!」カッ!!

主人公「くっ!? あ、危なかった。あの女の目からいきなり光線のようなものが……」

女「へえ。今のを避けるのかい。なかなか敏感な反射神経を持ってるね」

女「けど神経が敏感って事は、それだけ性的に感じやすいって事よ。ふふ、楽しみだわ」

主人公「あの能力、受ければどうなるか分からない上に回避し続けるのは至難の業だ。ここは……仕方ない」ダッ

女「あら? 逃げるつもり?」

主人公「勝ち目のない戦いはしない主義でね。バイバイ、おばさん」タッタッタ

女「そう簡単には逃がさないわよ! 【一目惚れ(レーザーサイト)】!!」カッ!!

主人公「そんな距離から撃って当たるわけないだろ!」ヒョイッ


女「それはどうかしら?」

主人公「何を言って……ぐあっ!? な、何だ!? 逆方向から光線が……か、身体が動かない!?」グググ…

女「アタシの能力は【一目惚れ(レーザーサイト)】! 『目から出る光線に触れた者を痺れさせる力』!!」

主人公「くっ……光線はまっすぐにしか進まないはず。どうやって反対側から……ハッ!? あんな所に鏡が!?」

女「この当たりはアタシの縄張りなの。この辺りには無数の鏡が設置してある! 鏡はアタシのレーザーを反射するのさ!」

主人公「何だって!? こいつ、能力の特性をフルに活用している……上級レベルの能力者か!!」

女「今ごろ気づいても遅いわよ。さあ、どんな風に逝かせてあげようかしら?」

女「おっと。指には触れないように気を付けないとね。フフフ……」サワッ

主人公「くそっ……こんな所で負けちまうのか……っ」



少女「その人から離れて」スタッ

女「お前は【変幻装飾品(ワンダードレス)】か!? なぜこんな場所に!?」

主人公「何だ……? いったい誰なんだ!?」

少女「その人に性的行為をするつもりなら、わたしが相手になるわ」ザッ

女「ちっ、どういうつもりか知らないが超級レベルの能力者を敵に回したくはないね」

女「今日の所は引いてあげるけど……覚えておきなさい」

女「アタシの獲物を横取りした代償は、必ず支払ってもらうからね」スゥゥ…

少女「……行ってくれたみたいね。良かったわ」

主人公「……はっ!? う、動けるようになったぜ。危なかった……」

主人公「とりあえず礼を言わせてくれ。お前のおかげで助かった」

主人公「それにしてもお前は誰なんだ? どうして俺を助けた?」

少女「話は後。いいからついて来て」クルッ

主人公「お、おう……」



主人公「……ここは? ずいぶんとまあバカでかい建物だけど」

少女「わたしのお屋敷よ。さあ、どうぞ。遠慮せずに入って」

主人公「お、おう。お邪魔しまーす……」

執事「お帰りなさいませ、お嬢様。そしてお客様、ようこそおいで下さいました」

執事「わたくし、お嬢様の執事でございます。こちらはお客様のお世話をさせて頂くメイドです」

メイド「御用がございましたら私めにお申し付けください」ペコリ

主人公「急にそんな事いわれてもいまいち状況が分からないんだけど」

少女「二人とも下がりなさい。わたしはこれからこの方と大事な話をせねばなりません」

執事「はい畏まりました」スゥ…

メイド「では後ほど」スゥ…

主人公「……さっきの執事とメイドも、かなりの能力者のようだな。もちろんお前もな」

少女「さて。どうかしらね」

主人公「それじゃあ話してもらおうか。お前は何者で、どうして俺を助けたんだ?」


少女「その前に確認したい事があるわ。貴方、この街についてどれだけの事を知ってるのかしら」

主人公「大して知らないな。性能力を持つ者たちが集まり、毎日休むことなく争いを続けているという事ぐらいだ」

少女「それだけ知っていれば十分よ。そう、貴方の言う通りわたしたち性能力者はこの街で争いを繰り返している」

少女「無益な争いよ。性能力を武器にして互いを傷つけ、絶頂させ合う。そんな愚かな行為に誰も疑問を持たない、持とうとすらしない」

少女「わたしはこの街を変えたい。永遠に終わらない内戦状態にあるこの街を平和にしたいの」

少女「その為には貴方の力が必要よ。【黄金の指(ゴールドフィンガー)】、貴方の力をわたしに貸して!」

主人公「なるほどな。しかしどうして俺なんだ? 俺より強力な能力者はいくらでもいるはずだ」

主人公「それに俺ひとりの力なんてたかが知れてるぜ? この街全体をどうこうする力なんて俺には――」

少女「わたしの父は、この街を誰よりも愛していました。その父が残した遺書にこう書かれていました」

少女「『黄金の指には無限の可能性がある』と。だからわたしは、貴方にこの街の運命を賭けてみたい」

主人公「親父さん、亡くなったのか」

少女「ええ。3年前、超級能力者の一人に敗れて……激しい絶頂の末、心臓発作で……ッ、うぅっ……」ポロポロ…


主人公「その『超級能力者』ってのは何だ?」

少女「全部で13人いる特別な能力者たち。上級能力者よりも更に強大な力を持ち、この街を裏から支配している存在よ」

少女「全ての超級能力者を倒せばこの街を解放できる。お願い、ゴールドフィンガー。わたしと共に戦ってくれないかしら」スッ

主人公「おっと握手は止めときな。俺に触れると絶頂しちまうぜ」

少女「それじゃあ、貴方……!」

主人公「ああ。あんたの理想とやらには興味はないが、俺はこの街に能力者と戦いに来たんだ」

主人公「その超級能力者とかいうのを全員倒せばいいんだろ? いいさ、やってやる」

少女「本当!?」

主人公「ああ。二言はない。俺はやると決めたら必ずやる。この黄金の指に誓ってな!」



金髪「聞いたぞ、【変幻装飾品(ワンダードレス)】」

主人公「なっ!? こいつ、いつの間に!? 全く気配がしなかったぞ!!」

少女「お前は……【聖剣使い(エクスカリバー)】!!!」

金髪「そう声を荒げるな。散歩のついでに寄っただけだ。だが興味深い話を聞かせてもらったぞ」

金髪「ワンダードレス。まさかお前が父親と同じように、愚かな理想のために我々を裏切るつもりだったとはな」

少女「父上は愚かなんかじゃない! 愚かなのはお前たちの方だ!」

金髪「まあ、そんな事は俺にとって何の興味もない。お互いしたい事をすればいい。俺は個人主義なんでね。だが――」

金髪「この事が他の超級能力者の耳に入ったらどうなるだろうな? くっくっく。いくら無敵のワンダードレスと言えど勝ち目はあるまい」

少女「くっ……」

金髪「ははは。そう怖い顔をするなよ。せっかくの美貌が台無しだ」

主人公「なら良い提案があるんだけど」

金髪「ほう。何だ?」

主人公「俺たちとお前で能力バトルをしよう。俺たちが勝てばお前は今日見聞きした事を他に漏らさない。俺たちが負けたらイかすも殺すも好きにするといい」

少女「ちょっと、何を勝手に決めてるの!?」


金髪「なるほど面白い。だがその提案、俺がわざわざ受ける必要も無いとは思うのだが?」

主人公「とぼけるなよ。お前は俺と同じ匂いがするぜ、【聖剣使い(エクスカリバー)】」

金髪「同じ匂いだと?」

主人公「ああ。三度の飯より戦いを好む、戦闘狂の匂いだ。本当は戦う口実が欲しいだけなんだろ?」

主人公「だったら思いっきりやろうぜ。正面から全力で、どちらかが完全に立たなくなるまでな」

金髪「はっはっは! 面白いヤツだ。初対面で俺の本性を見抜くとは。ゴールドフィンガーと言ったか。覚えておこう」

主人公「無理に覚える必要はないぜ。いずれ嫌でも忘れられなくなる。お前に敗北を与える者の名だからな」

金髪「くっくっく。威勢だけなら超越レベルだな。せいぜい今の内にほざいているがいい」

執事「お嬢様! ご無事ですか!?」

メイド「下がれ不埒者!」

少女「二人とも手出しはなりません」

メイド「ですが今ここで……」

主人公「場所と時間、やり方はお前が決めればいい」

金髪「なら明日、この時間。俺の城でやろう。人数は――そちらに合わせる」

金髪「だがゴールドフィンガーとワンダードレス、お前たち二人は必ず来い。くっくっく、楽しみにしているぞ。また会おう!」バッ


メイド「どうして行かせたのですか!? 4人で戦えばいくらエクスカリバーでも――」

少女「あの男を侮ってはいけません。あいつがその気になればこの街そのものが消えかねないのよ」

少女「ルール無用で戦えば例え勝つことが出来ても後に残るのは……廃墟と化した街だけ」

少女「わたしはそんな結果を望んでいない。父上も、この街のみんなも……そうでしょう?」

メイド「う……ぐ。……その通りです。短慮でした」

主人公「悪いな。勝手に話を決めちまった」

少女「構いません。ああでも言わなければ納得しなかったでしょう」

執事「ですが敵地で戦わなければなりません。罠や騙し打ちが無いと考えるのは楽観が過ぎるでしょう」

主人公「そうなのか? 俺は小細工の類は嫌いなんだ。お前たちが乗り気じゃないなら俺ひとりで正面から乗り込むぜ」

執事「……呆れたお人だ。豪胆というべきか……」

少女「仕方ないわね。あいつの城の場所も知らないんでしょ? 誰か案内役がいるんじゃない?」

執事「お嬢様!?」

少女「いずれ超級能力者は全て倒さなければいけない。遅かれ早かれエクスカリバーとの戦いは避けては通れないわ」

少女「エクスカリバー……父上の命を奪った男との戦いはね……!」

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