聖來「というわけで、キッチンに来たわけなんですが」

聖來「なんと、今日はゲストの方が来ているみたいです！」

聖來「……やっぱりこれ、お題決まってましたよね？」

聖來「…………はい。じゃあ、ゲストの方をお呼びしましょう！　どーぞ！」

五十嵐響子「聖來さん、こんばんはー！」

聖來「あ、今日のゲストは響子ちゃんなんだね。頼もしいな！」

響子「はい！　お料理のことなら任せてください！」

聖來「けど、カレーくらいならアタシでも作れるから、もっと難しい料理の時に来てほしかったなー」

響子「それでは早速、まずは普通にカレーの作り方を教えますね！」

聖來「いや、うん。響子ちゃん？」

響子「お料理、得意なんです！」

聖來「私の話聞いて？」

響子「お料理、得意なんです！」

聖來「今日はアドリブ効かないんだね」

響子「まずはお野菜を切りましょう！」

聖來「響子ちゃんは踊りながら料理しなくていいんだね」

響子「切るときのポイントは、ずばり猫の手！　そして、包丁を使うときはちゃんとまな板の正面に立ってくださいね！」

聖來「アタシ、踊りながら作るから早速守れそうにないなー」

響子「そして次はお肉を切って、さっきのお野菜と一緒に炒めます！　火を使うときも十分、注意してくださいね！」

聖來「響子ちゃんが台本に書いてあること以外喋ってくれない」

響子「お水を入れて、いい感じにぐつぐつしてきたら、ルーを入れましょう！」

聖來「アバウトだなぁ」

響子「もうちょっとぐつぐつさせて、完成です！」

聖來「わー。でも本当においしそうだね！」

響子「お料理、得意なんです！」

響子「それでは、次は聖來さんの番ですね！」

聖來「うん。そうだね……」

響子「じゃあ、早速作っていきましょう！」

聖來「曲は何を踊ればいいのかな？」

響子「じゃあ、恋のHamburg♪で！」

聖來「カレーだよ？」

響子「恋のHamburg♪で！」

聖來「……それに、振付うろ覚えなんだけど大丈夫かな……」

響子「じゃあ一回お手本として踊りますね！」

聖來「もしかして一回で覚えて、って言ってる？」

響子「……と、まぁこんな感じです！」

聖來「うん……なんとか覚えられた、かな？」

響子「聖來さんすごいです！」

聖來「ダンスはね、自信あるんだ」

響子「じゃあ、お料理も頑張ってくださいね！」

聖來「ここまで来たらやるしかないもんね……」

響子「最初はお野菜を切ってください！」

聖來「あなたーにたにたに……」

響子「聖來さん、ダンスは上手ですけどにんじん切れてませんよ！」

聖來「まーってーてねーだーりん……」

響子「聖來さん、お肉まだ火が通ってないです！」

聖來「こーいのはんばーぐ……」

響子「カレーですよ！」

聖來「分かってる！！！」

聖來「……というわけで、カレーの完成です！」

響子「カレーのような何かですね」

聖來「やっぱり踊りながらは無茶だったね……」

響子「でも、やっぱりカレーはおいしいですね！」

聖來「だって響子ちゃんの食べてるの、響子ちゃんが作ったやつだもん」

響子「えへへ」

聖來「響子ちゃんはかわいいね……アタシのカレーひとくち食べる？」

響子「いりません」

聖來「きっぱり断られたなー」