Ｐ「ダメよ拓海ちゃん。女の子がそんな乱暴な言葉遣い」

拓海「うるっせえなあ」

Ｐ「もう。色々損しちゃうわよ？」

拓海「その前にテメエのその気色悪い言い回しを何とかしろや！」

Ｐ「そんな…気色悪いなんてひどいわ」ﾒｿﾒｿ

拓海「ウソ泣きしてんじゃねえよ」

Ｐ「ちっ」ｹﾛｯ

拓海「……」ﾎﾟｷﾍﾟｷﾎﾟｷｼ

Ｐ「ストーップ。ボウリョク、イクナイワ」

【女子会】

早苗「女子会行く人ー？」

瑞樹「はーい！」

楓「はーい」

紗理奈「はーい♪」

Ｐ「はぁい♪」

拓海「ちょっと待てやコラ」

Ｐ「？」ｷｮﾄﾝ

拓海「オマエだオマエ！　心底不思議そうな顔してるオマエだ！」

Ｐ「何か問題でも？」

拓海「明らかに問題アリだろうがァ！」

早苗「まー、ギリギリ女子でカウントしていいんじゃない？」

拓海「いいのかよ！？」

P「心は、ＪＫ！」

拓海「ちょっと黙ってろ」

【Ｋ２】

テレビ『そしてこれが、世界第二位の標高を誇るＫ２です』

杏「でかいねー」ｾﾝﾍﾞｲﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

Ｐ「これでも世界二位なのよね」

杏「エベレストってどんだけでかいのって話だよねー」

Ｐ「そうよね」

＜ｶﾞﾁｬ

拓海「うーっす……何だ、二人そろってテレビ見てんのか」

Ｐ「あ、ウチのＫ２が来たわよ」

拓海「誰がＫ２だ」

杏「事務所第二位のバストサイズ」

拓海「やかましいわ」

Ｐ「エベレストは今日お仕事が入ってるわね」

杏「そろい踏みならずかー」

拓海「雫のことをエベレストって言うんじゃねえ」

【髪の毛】

Ｐ「ふんふーん♪」ｻｯｻｯ

拓海「……」

Ｐ「あら、拓海ちゃん。どうしたの？」

拓海「Ｐって髪長いよな」

Ｐ「そうねえ。割と伸ばしてる方ね。お手入れも欠かしてないわよ？」

拓海「キレイだよな」

Ｐ「拓海ちゃんに言われてもイヤミにしか聞こえないわねぇ……何か手入れしてるのかしら」

拓海「別に特別なことは何もしてねえぞ？」

Ｐ「んまぁー！　何もやらずにこの髪質！？」ｸﾜｯ

拓海「な、なんだよ。何かおかしいかよ」

Ｐ「おかしいどころじゃないわよ！　キューティクル！　さらっさら！　これで何もしてないとかウソでしょ！？」

拓海「ンなこと言われてもよぉ……ホントに何もしてねえよ」

Ｐ「世の女性から恨まれるわよ……夜道に気をつけなさい」

拓海「怖ェよ！？」

【やきう】

実況「さあこれでワンナウトランナー一二塁、一発出れば逆転の場面となりました！」

友紀「うわー、ここで4番……最悪だよ」

Ｐ「満塁にしても仕方ない場面よね」

友紀「歩かせても次はアライだし、勝負でいいよ」

Ｐ「なんにせよ勝負するのか、歩かせるのか、ここはベンチがハッキリさせないと」

＜カキィィィィィン

実況「打ったぁぁぁぁぁ！　打球は、グングン伸びて……入ったぁぁぁ！　4番スズキ、逆転スリーラン！！！」

友紀「」

Ｐ「出たわね」

友紀「ツーボールからストライクをとりに行ったところを……」

Ｐ「狙っていたわね」

友紀「あああ……スガノの勝ち星が……」ｶﾞｯｶﾘ

Ｐ「タフな試合になりそうね」

【好みのタイプ】

紗南「そういえばプロデューサーって、どんな人がタイプなの？」

拓海「……」ﾋﾟｸｯ


Ｐ「そうねぇ、しいて言うなら……美しい人かしら」

紗南「ほほう」

Ｐ「男女問わず、美しい人が好きなのよ」

紗南「ちなみにあたしは攻略対象になるのかな？」

Ｐ「ははは」

紗南「何その笑い方！？」

拓海「紗南はまだカワイイ部類ってことだろ」

Ｐ「そうね。あと5年……いや、10年ぐらいかしらね。まだまだお子ちゃまって感じね」

紗南「ぐぬぬぬぬ……」

Ｐ「拓海ちゃんも同年代の中では大人びてる方だけど、ね」

拓海「アンタからすれば、まだガキってこと？」

Ｐ「そうね。まだまだね」

ｶﾂｶﾂｶﾂ…

武内Ｐ「……どうも。こんにちは」

Ｐ「こんにちは」

武内「確か……別プロジェクトのプロデューサーさんでしたよね」

Ｐ「あら、あたしのこと知ってるの？」

武内「ええ、素晴らしい働きぶりをする方だと聞いています」

Ｐ「それは光栄ねえ」

＜Ｐﾁｬﾝ、ﾊﾔｸｰ！
＜ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ、ｵｲﾃｲｯﾁｬｳﾖｰ？

武内「すみません、担当の子たちが呼んでいますので……失礼します」

Ｐ「えぇ」


＜Ｐﾁｬﾝ、ﾀﾞﾚﾄﾊﾅｼﾃﾀﾆｬ?
＜ﾍﾞﾂﾉﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄﾉｶﾀﾃﾞｽﾈ

Ｐ「あのコは……」

拓海「確か、シンデレラプロジェクトのＰだったな」

紗南「武内さんって言うんだよね」

Ｐ「ひゃだ……ひゃだ……！！ 」

拓海「あ？」

Ｐ「あのプロデューサー、武内……っていうのねっ！！」ｸﾜｯ

紗南「」ﾋﾞｸｯ

Ｐ「かわいすぎよっ！！

あの顔立ちに、あのムッチリ、ムッチリ、ムッチリしたカラダ！！ 」

拓海「オイちょっと待て」

Ｐ「あんたたち、逝くわよっっっ ！！！！！！！」ﾀﾞｯ

拓海「待てって言ってんだろがァァァァァ！！！！！」ﾀﾞｯ

【信頼度】

拓海「あ゛ー……疲れた」ﾄﾞｻｯ

ちひろ「お疲れ様。お茶淹れたけど飲むかしら？」

拓海「あー、サンキュ……」ｽﾞｽﾞｽﾞ

ちひろ「ほんと、プロデューサーさんと拓海ちゃんって仲がいいわね」

拓海「どこがだよ……振り回されてばっかだっつーの」

ちひろ「ふふっ」

ちひろ「拓海ちゃんは、プロデューサーさんのことをどう思ってるの？」

拓海「カマ野郎」

ちひろ「直球ね」

拓海「ガチムチだし」

ちひろ「うんうん」

拓海「ネクタイ忘れて出勤しやがる」

ちひろ「うんうんうん」



拓海「……アタシが背中を預けられる存在」

ちひろ「……」ﾆﾖﾆﾖ

拓海「……ンだよその顔は」

ちひろ「いや、拓海ちゃんってプロデューサーを信頼してるんだなぁって」

拓海「信用はしてねえけどな」

Ｐ「ホント、足りない所を補い合ういい関係よね」

ちひろ「そうですね」

拓海「まあ、そう言われてみりゃ……ってオ゛イ゛」

Ｐ「？？？」

拓海「不思議そうな顔すんじゃねぇ！！！　いつから居やがったテメェ！！！！！」

Ｐ「え？　最初から居たわよ」

ちひろ「居ましたよ？」

拓海「居るなら最初から喋れやテメェ！」

Ｐ「いやなに、興味深いトークだから静かに聞いてたのよ」

拓海「聞き入ってんじゃねぇ！！！」

Ｐ「でもアレよね。拓海ちゃんがそんなにあたしのことを信頼してくれているなんて」

拓海「うるせぇ！　さっさと忘れろ！」

Ｐ「……」ﾋﾟｯ



拓海『ネクタイ忘れて出勤してきやがる……アタシが背中を預けられる存在』

拓海「」

拓海「なっ、てっ、てっ」ﾜﾅﾜﾅ

Ｐ「思わずレコーディングしちゃったわ」

ちひろ「相変わらず趣味悪いですね」

Ｐ「褒め言葉として受け取ってくわ」

拓海「ふざけんなテメェ！！！　今すぐソレ消しやがれ！！！」

Ｐ「嫌よ～消してほしけりゃ捕まえてごらんなさ～い」ﾀﾞｯ

拓海「待ちやがれテメェェェ！！！」ﾀﾞｯ



ちひろ「……お茶零れてますねぇ。あとで掃除させなきゃ」

おわり。