【安価】季語カードバトル俳句王【コンマ】 (67)

20XX年、環境破壊、技術革新、生活の変化などによって日本から季節が失われようとしていた。

そんな中立ち上がったのが4人の俳人たち。彼らの尽力により人々は忘れかけていた日本の心を取り戻す。

世は空前の俳句ブーム。

これは、一人の男がカードゲームを通じて季語の達人、季語マスターを目指す物語である。



※俳句は全くの素人です。即席ルールなのでパワーバランスが狂ったり
途中でルールの追加、変更があるかもしれませんがご了承ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1494333746

主人公の男の名前、フルネーム

↓1~3から採用

天野 千(あまの せん)

松尾 翔(まつお しょう)

名前:和泉 宗次郎(いずみ そうじろう)

デッキ季節 春夏秋冬から選択

↓1~3の一番大きいコンマ

主人公

名前:和泉 宗次郎(いずみ そうじろう)

季節:冬


友人(男)

名前、フルネーム

↓1

主人公

名前:和泉 宗次郎(いずみ そうじろう)

季節:冬


友人

名前:小早志 和真(こばやし かずさ)

季節:夏


ヒロイン

季節:春

名前、フルネーム

↓1~2 先に2票入った方

主人公

名前:和泉 宗次郎(いずみ そうじろう)

季節:冬

性格:↓1


友人

名前:小早志 和真(こばやし かずさ)

季節:夏

性格:↓2


ヒロイン

名前:瑞季 萌(みずき もえ)

季節:春

性格:↓3

主人公
名前:和泉 宗次郎(いずみ そうじろう)
性格:猪突猛進
季節:冬

友人
名前:小早志 和真(こばやし かずさ)
性格:明るく社交的(偽)
季節:夏

ヒロイン
名前:瑞季 萌(みずき もえ)
性格:能天気
季節:春

~第一話 春浅し~


宗次郎「ん……こ、ここは……」

(和泉宗次郎は闇の中に一人立っていた)


古池や蛙飛び込む水の音

ポチャン



??「起きて!宗次郎くん!宗次郎くん!」

萌「授業始まってるよ!」

宗次郎「ま、眩しい……」

国語教師「おい和泉、出席番号1のお前が取りに来ないと他のやつに渡せないんだ」

国語教師「早く取りに来い」

宗次郎「あー、そうでしたそうでした。今日は実力テストの結果が返ってくる日」

国語教師「はい28点。お前も日本人なんだから少しは日本語を勉強しろ」

宗次郎「日本人なんだからわざわざ勉強しなくてもいいんじゃないか……」



俺の名前は和泉宗次朗、↓1中学校に通う中学2年生だ。

ご覧の通り苦手教科は国語。今日も俺がクラスの平均点を大幅に下げてしまったらしい……

キーンコーンカーンコーン

国語教師「よし、今日の授業はここまで」

国語教師「来週は我が王ヶ峰中学伝統の句会が開かれる。一人一句は提出するように」


宗次郎「俳句ねぇ。最近流行ってるらしいけど正直よくわかんないんだよな」

宗次郎「もう放課後だ。さて今からどうしようか」

↓1

宗次郎「早く行かないと売り切れちまう」

宗次郎「急げ!」タタタタタ


―本屋―

宗次郎「ハアハアハア……」

宗次郎「間に合った……最後の一冊……」

サッ

宗次郎「あっ――!?」

(漫画雑誌は誰かに先に取られてしまった)

男「……」

宗次郎「おい!」

男「ん?なんだ君は」

宗次郎「それは俺が買おうと思ってたんだぞ!」

男「ああこれか。これは私が先に手にした。私に買う権利がある」

宗次郎「中学生から漫画を奪うなんて大人げないぞ!」

男「見たところ君は漫画よりも勉学に励んだ方がいい。代わりにこっちの句集なんかどうだ?」

宗次郎「句集なんかいるか!お前こそおっさんのくせに漫画なんか読むな!」

男「お、おっさんだと!?私はまだ20代だ!」

男「とにかくこれは私が購読させてもらうよ」

店員「ありがとうございましたー」

宗次郎「うぅぅ……俺の……漫画……」ガクッ



??「おや、宗次郎じゃないか」

宗次郎「ん……なんだ小早志か」

小早志「どうしたんだい。地べたに這いつくばったりして」

宗次郎「別にどうもしないよ!」


こいつは同じクラスの小早志和真。

明るく社交的な奴だがどこか信用できない。

小早志「宗次郎、うちの学校の評判を落とすようなことはしないでくれよ」

(小早志は漫画雑誌を抱えていた)

宗次郎「あっ!それは!」

宗次郎「おい小早志!どこでそれを!」

小早志「……ど、どこってここは本屋。学校が終わってここで買っただけさ」

宗次郎「涼しい顔して……なんて足の速い奴だ……」

宗次郎「頼む小早志!その漫画を俺に貸してくれ!何でもするから!」

小早志「うーん、まあいいけど……」

小早志「そうだ。これから行く所があるんだ。暇なら付き合ってくれよ」

宗次郎「おう!どこへだってついて行くぜ!」

―カードショップ―

宗次郎「あ?何だここ?」

↓1 店の名前

宗次郎「こ、この世の地獄……?」

宗次郎「小早志……お前ここで何をする気だ……」

小早志「いいから入るよ」グイッ

宗次郎「う、うわああああああああああ」

宗次郎「やめろおおおおおおおおおおおおおおお」

ガチャッ

宗次郎「ぬああああああああああああああああああああ」

宗次郎「……ってあれ?」

(そこには輝くカードたちが整然と飾られていた)

宗次郎「うおおおおおおおおおお」

宗次郎「なんだこれ!すげー!」

小早志「宗次郎くんはカード歳時記を知らないのかい?」

宗次郎「カード歳時記、これはカード歳時記というのか!」

宗次郎「ところで歳時記って何だ?」

小早志「歳時記ってのは俳句の季語を分類して解説や例句をつけた書物のこと」

小早志「俳句を詠んだり鑑賞する上でこの歳時記は欠かせない」

小早志「カード歳時記はその季語をひとつひとつカードにしてるんだ」

宗次郎「うーん、よくわからんがこれは集めたくなる!」

店長「いらっしゃい」

小早志「あ、こんにちは店長」

宗次朗「うおー!すげー!」

店長「小早志くんの友達だね。せっかくだからカードを手に取って見てみるかい?」

宗次郎「いいんですか!?」

店長「小早志くんの友達なら大歓迎さ」

店長「ほら、これは↓1の季語カードだよ」

宗次郎「え、冬ですか?俺四季の中で冬が一番好きなんすよ!」

店長「あーそれはちょうどよかったね~」

店長「この↓1の季語なんかは僕のお勧め」

1.熊
2.狐
3.鼬

[冬]熊

視覚 8
聴覚 4
嗅覚 3
味覚 3
触覚 6
連想 4

季語レベル28 レア度☆☆

攻撃1800 守備1300

日本で熊といえば月の輪熊で、胸部の月の輪形の大白斑が特徴である。
羆は月の輪熊より大型で、北海道に生息する。夏季が活動期で、冬は洞穴に潜み外に出ない。
穴居中に1頭から3頭の子を産む。冬籠り中に熊狩が行われ、毛皮・肉・胆嚢などそれぞれ有用。

宗次郎「おー、かっこいい熊のイラストだ!」

宗次郎「……って、え?熊って冬の季語なの?」

宗次郎「熊なんか冬じゃなくても年中いるしこの解説テキストにも夏が活動期ってかいてあるだろ」

店長「確かにそうなんだけど俳句の世界で熊といえば冬なんだ」

店長「熊といったら冬籠り。古来より日本人は熊に冬を感じてきたんだね~」

小早志「とにかく季語が判らなければ俳句は詠めない」

小早志「季語を理解するには歳時記を読んだり実際に目で見たりしなくちゃダメなんだ」

宗次郎「うーん、そうなのか……でも歳時記って分厚い本なんでしょ?」

宗次郎「俺にはちょっとハードルが高いなぁ」

店長「そこで皆が気軽に季語に親しめるようにと、四俳人と呼ばれる人らが考案したのがこのカード歳時記ってわけ」

宗次郎「この視覚とか聴覚ってのは?」

小早志「それは季語の成分といって普通の歳時記には載ってない、カード歳時記で初めて採用された季語分析方法なんだよ」

宗次郎「季語の成分?」

小早志「その季語がどんな情報から形作られてるかというもの」

小早志「俳句作りのひとつに五感を意識した言葉を積極的に用いる方法があるんだ」

小早志「読んだときに読み手の感覚器官が刺激されれば俳句に実感が伴う」

小早志「とは言っても五感情報を詰め込み過ぎてもダメ。初心者にはこれが結構難しい」

小早志「俳句はわずか17音にどんな言葉を持ってくるかが腕の見せ所」

小早志「たとえば聴覚が高い季語ならさらに聴覚イメージの高い言葉を重ねて持って来たり」

小早志「逆に季語の聴覚が低かったらそれを補うように聴覚イメージの高い言葉を持ってきても面白い」

小早志「詠みたい情景に合わせた言葉の取捨選択。季語選びが必要となる」

宗次郎「はぁ~、さすがは小早志さん。国語の勉強はお手の物ってわけですか」

小早志「まあ宗次郎くんに比べればね」

店長「そして今最も熱いのがこのカード歳時記を使ったバトル!」

店長「な、なんとゲームをしながら季語が学べる!」

宗次郎「えっ!?カードゲームなのこれ!?」

店長「今ならこの冬デッキ、たったの1,000円で君に売ってあげよう!」

宗次郎「いやー遠慮しときます」

店長「うぅぅ……今日これが売れなきゃうちは潰れちゃうよ……」シクシク

宗次郎(そりゃこの世の地獄なんて店には誰も来ねえよ……)

小早志「僕からも頼むよ。店長を助けてあげると思ってさ」

宗次郎「悪いな。俺も大好きな漫画買うために金溜めてるから」

小早志「じゃあカード買ってくれたら、この漫画君にあげるよ」

宗次郎「え?いいのか?」

宗次郎「買います!冬デッキ買います!」

店長「はい、お買い上げ~」チャリーン

宗次郎「おお!これが冬デッキか」

店長「そうだ、せっかくだし奥にフリー対戦スペースがあるからそこで対戦していきなよ」

宗次郎「この店そんなのもあるんですか」

店長「初めてなら対戦相手は↓1がいい」

―対戦スペース―

店長「よし、それじゃルールを説明しよう」

店長「まず季語は7種に分類される」


【時候】【天文】【地理】【生活】【行事】【動物】【植物】


店長「【動物】【植物】の季語は攻撃力守備力を持つモンスターカード。中には効果モンスターもいる」

店長「【天文】【地理】の季語はいわば魔法、トラップの扱い。使い方次第で戦局が大きく変わる」

店長「【生活】【行事】は季語によって異なり、モンスターになるものと魔法、トラップになるものとがある」

宗次郎「なるほど」

店長「そしてなんといっても大切なのが【時候】の季語だ」

店長「これはいわばフィールド魔法のようなもの」

店長「【天文】【地理】のように特殊効果を持つほか、フィールドの季節を決める重要なカードなんだ」

店長「両者合わせた場に1枚しか存在できないが、新しい【時候】を出すことで常に上書きできる」

宗次郎「うーん、説明だけ聞いてても理解できん……」

小早志「やればわかるさ」

デュエル!

宗次郎 VS この世の地獄店長


宗次郎「うわっ、なんか急に始まったぞ!?」

店長「まずは私のターン!」

店長「手札は5枚。手始めに《鹿》を攻撃表示で召喚!」

店長「先攻は攻撃できない」



[秋]鹿

視覚 9
聴覚 9
嗅覚 3
味覚 3
触覚 3
連想 9

季語レベル36 レア度☆

Lv.4 攻撃1500 守備1900

晩秋の交尾期になると、雄鹿は盛んに鳴いて、他の雄に挑戦し、雌の気を引こうとする。
その鳴き声は近くで聞くとしわがれた唸り声であるが、
遠くで聞くと哀れを催す寂しい声である。

宗次郎「《鹿》の攻撃はたったの1500か……そんなに強い季語じゃない」

店長「さらに時候《長月》を発動。フィールドの季節は秋となる!」

店長「《長月》の効果により《鹿》は攻撃力1700にアップ!」

宗次郎「――なにっ!?」

店長「私の1ターン目はこれでターンエンドだ」



[秋]長月

視覚 0
聴覚 0
嗅覚 0
味覚 0
触覚 0
連想 7

季語レベル7 レア度☆

・秋モンスターの攻撃力・守備力は200ポイントアップする。

陰暦9月の異称で、陽暦10月上旬から11月上旬の候。
夜が長くなる月なので、夜長月を略したものともいわれる。

宗次朗「え、えーっと、俺のターン……」

宗次朗「まずはカードをドローして手札は6枚……」

宗次朗「くそっ……ここからどうすれば……」


小早志「宗次郎くん!店長のデッキは秋だ。冬デッキの宗次郎くんの方が有利なはず!」

宗次朗「そ、そうなのか?」

小早志「カード歳時記は基本的に 春<夏<秋<冬<春 と次の季節が有利になる仕組みになってる」

小早志「冬なら秋に勝てるはずだ!」


店長「フフフ、私も随分と舐められたものだね」

店長「仮にもカードショップの店長。今日始めたばかりの初心者なんかに負けるわけがない」

店長「さあどこからでもかかってこい宗次郎!」

宗次朗「そ、そうだ!時候があれば相手の時候《長月》を上書きして破壊できるんだった」

宗次郎「《長月》が消えれば《鹿》の攻撃力は元の1500に戻る」

宗次朗「えーっと、俺の手札に時候の季語は……」

↓1コンマ
奇数.ある
偶数.ない

宗次郎「ダメだ……時候は無い……」

宗次郎「俺の手札は《霰》《鶴》《大根》《人参》《勤労感謝の日》《天皇誕生日》」

宗次郎「もうわけわかんねえよ……」


宗次郎「ええい!とりあえず↓1を使え!」

[冬]大根

視覚 8
聴覚 0
嗅覚 6
味覚10
触覚 6
連想 5

季語レベル35 レア度☆☆

Lv.1 攻撃500 守備500

中央アジア原産とみられるアブラナ科の二年草。主に地下の多汁・多肉質の長大な根を食べるが、
葉も食べられる。根の形と大きさは種によって多様で、桜島大根などは直径30センチ、
重さ15キロ余りのものも珍しくない。「すずしろ」は古名。葱と同じく年中穫れるが旬は冬である。

宗次郎(よ、弱ぇ~!)

宗次郎(何だこのカード!こんなザコが入ったデッキ売りつけやがって!)

宗二郎(いくら冬が秋に有利だからってこんなんで本当に勝てるのかよ……)

宗次郎(だが仕方ねえ。ここはこの《大根》を裏側守備表示で出すしかない)


宗次郎「……俺は守備モンスターを出してターンエンドだ」

店長「よし、私のターンだね。ドロー」

店長「モンスターを一体裏側守備で召喚」

店長「さらに《秋の田》を使いライフを1000回復する」

2000⇒3000



[秋]秋の田

視覚 9
聴覚 5
嗅覚 4
味覚 4
触覚 4
連想 4

季語レベル30 レア度☆

・季節が秋のとき発動できる。自分は1000ライフポイントを回復。

稲の熟成した田である。黄金色に色づいた田を「田の色」ともいうが、
まだ青い稲、半ば熟した稲が混じって色とりどりな田のことをいうこともある。

宗次郎「えーっ!?まだダメージ与えてすらないのに回復だと!?」

宗次郎「というかライフは2000だったのかよ……それすら説明受けてないんだけど……」

小早志「秋は実りの季節。ライフ回復のカードが最も多い季節なんだ!」


店長「これで私のライフは盤石。余裕ができたところで《鹿》が宗次郎くんの守備モンスターに攻撃!」


《鹿》攻撃1700 《大根》守備500


店長「破壊!」

宗次郎「くっ……大根が鹿に食われちまった……」

小早志「しかし運よく守備表示だったおかげで宗次郎くんのライフは減らない」

店長「カードを一枚伏せてターンエンド」

宗次朗「俺の2ターン目」

宗次朗「次こそ来てくれよ……時候カード」

宗次朗「――ドローっ!!」

↓1コンマ
奇数.来る
偶数.来ない

宗次朗「くっ……また来ないっ……」

宗次朗「いや待て、これはさっき見せてもらった《熊》のカードだ!」

宗次朗「攻撃力はなんと今の《鹿》を上回る1800!これなら勝てるぞ!」


宗次朗「俺は《熊》を攻撃表示で召喚!」

宗次郎「↓1に攻撃だ!」

1.《鹿》
2.裏側守備のモンスター

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