その夜、女騎士はオークに捕らえられ拷問室に連れてこられた。
オーク「まずは舌でその顔を舐め回してやるよ」
醜悪な笑みを浮かべたオークが言うと女騎士の顔におもむろに近づいた。
女騎士「う・・・臭・・・」
一体いつ風呂に入ったのかもわからないほどのオークの体臭で女騎士はおもわず顔をそむける。
しかし、オークはそれを許さず女騎士の顎を掴み強制的にオークの正面に向けた。
女騎士「くそ・・・」
女騎士の視界がオークの顔だけになった。
これからオークの汚い舌で顔を舐め回されるという行為を想像し眉をひそめる。
女騎士の首にかけられた写実入りのペンダントが弱々しく光を放っていた。
オーク「いい匂いだ。戦場に出る前に入浴でもしたのか?」
女騎士は戦闘前に体を清めることを習慣としている。
輝くようなブロンド髪からはほのかに香料の香りが残っておりオークの鼻腔をくすぐるのだった。
オーク「騎士にしておくにはもったいないな。ん?これは何だ?」
女騎士「そ、それに触れるな!」
オークがペンダントに気づき手にとった。
女騎士にとっては唯一戦場に持ち込む大切の品だった。
オークはその言葉を無視しペンダントを開いた。
オーク「これはお前の子か?ククク・・・まさかお前が人の親だったとはな」
あろうことか憎き敵に弱みを知られてしまった。
女騎士が初めてオークに屈辱を感じた瞬間である。
オーク「処女でないのは残念だが。これはこれで面白い。人妻の女騎士とは何とも貴重だ」
わざわざ人妻と称したことに女騎士は悪意を感じた。
オークの言うことだ。きっと卑猥な意味が込められているに違いないからだ。
オーク「鬼神と呼ばれた女騎士様も夜は毎晩旦那に可愛がられているのか?ククク」
下卑た想像をするな、と女騎士は叫びたかった。
だが、今口を開ければオークの体臭と口臭をもろに口に含むことになるため、それは避けたかった。
オーク「何も言わぬということは図星か。旦那が羨ましいな。この体を毎晩自由にできるんだからな」
女騎士は反論できずにただただ奥歯を噛み締めてオークの戯れ言に耐えていた。
あ、から揚げ作らないといけなかったんだった これで終わりね
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