一人暮らしを始めるためにアパートを借りた。条件がいいのに異様に家賃が安い部屋だ。どうやらワケアリらしい。というか間違いなくワケアリだ。というのも…




慰安婦像「男さんご飯まだー？」

床に寝っ転がって夕方のニュース見てる慰安婦像さん

男「色々問題がありすぎなんだよ！！」


このアパートは色々な問題が転がり込んでくるアパートなのでした。……物理的に

慰安婦像(以下、像さん)
「んー？問題？」

男「像さん色々問題になってるじゃん！領事館前に座らないと！」

像さん「ああ、アレは姉さんだからアタシは関係ない。アタシは空席に座る予定だった方」

男「そうなの…というか姉妹だったんだ」

像さん「そーだよー、最近会ってないけどメールは届く」

男「ちなみにどんなメールが？」

像さん「あの像の上に屋根が欲しいっていつも言ってる。なまじ服着せられてるから雨に濡れると地獄だって」

男「うわぁ…」

像さん「あとヒマだから目からビームの練習してるって。昨日ちょっと出たらしい」

男「新たな国際問題の予感！やめてください領事館が崩壊する」

男「それに比べていいのか…像さんよ…こんなところでダラダラ生活して」

姉は領事館前でシャッキリ座ってるのに妹はテレビの前で涅槃像スタイルである

像さん「そこのリモコン取って、6時からアニメ見るから」

スマホで2ちゃん開いて実況板を見る像さん

男「日本に染まってるな…おい……祖国を思い出せ…キムチ食うか？」

像さん「エバラのキムチじゃ思い出さない！甘いじゃん！エバラのキムチ！」

男「本場のとは違うのか？」

像さん「本場はもっと酸味が強い！もっとしっかり漬けるの！」

男「じゃあ今日の晩御飯はキムチ抜きにしようかな」

像さん「た、食べないとは言ってない！」

男「食べないでくださーい！」

像さん「食べないよッ！…ハッ！」

男「いくらなんでも染まりスギィ！」

正男『淫夢語録…ゆうさく…スズメバチ…うぅ…腕が…』

像さんのスマホから貞子の如く這い出てくるおっさん


男・像『ぎゃぁぁぁぁぁぁ！！』

抱き合って驚く二人



正男さん「いや、私です。金正男です」

男「お、おお、驚かせるなよ！」

正男さんは毒針報道のせいでゆうさく注意喚起シリーズに顔を出し、針に刺されまくっている。いい迷惑である

像さん「だ、第一なんでアタシのスマホから出てくるの！ニュルンって！」

正男「死後は電脳妖精になったので」

像さん「はえーすっごい」

正男さん「あ、これお土産」

像さん「わぁ！アップルティーソーダだー！」

男「正男さんどこ行ってきたの…？」

正男さん「ディズニーランドです。いやー電脳妖精って楽ですね！」

男「いや多分ディズニーランド騒然だからな？事実上の死者蘇生だからな？」

正男さん「いやー私一人生き返ったところで影響なんて…」

男「頭の中エレクトリカルパレードかな！？大問題だからな！？」

正男さん「第一ここ日本ですよ？不謹慎なコスプレなんてザラです」

男「そんなことは……あるかもだけど…」

正男さん「ほら、若い女性と自撮りしてきました。これその写真」ﾍﾟﾗｯ

男「思い出せ！生前の自分を取り戻せ！」

男「まったく…ただでさえミサイル云々でピリピリしてるのに…」

像さん「あー…こわいねーミサイルー」

正男さん「あーこわいですねーミサイルー」

男「おいこら関係国共」

像「たかが像にできる事なんてないよー」

正男さん「たかが電脳妖精にできる事なんて…」

男「なんか出来そうだろ電脳妖精」

正男さん「電脳妖精にできる事なんて淫夢ファミリー入りくらいですよー」

男「ピンポイント過ぎるし入りたくねぇ！！」

男「ほら、テレビで池上さんが解説してるぞ！見とけ見とけ」

像さん「興味なし」

正男さん「あっ、ディズニーXD見ていいですか？」

男「うちにケーブルテレビなんて大層なものはない！」

ｺﾝｺﾝ

オサレなドアからノックが鳴る

像さん「はーい今いきまーす」

男「我が家同然の応対だな…家主俺でお前らただ押しかけてきてるだけなんだが」



トランプ「うぃーーす！」

男「とんでもねぇのが来たぁぁぁ！！！！」

トランプ「詳しく言うと幸福の科学が呼び出したドナルドトランプの背後霊だよー」

像さん「じゃあトラ霊さんだね」　

トラ霊「そうだねー。あ、そうそうお土産、これ杏仁豆腐」　

男「大統領の背後霊がチャイナなお土産持ってくるってシュールだなぁ……」

トラ霊「あと晩御飯はあっさりな感じで～。大統領は会食とかで胃もたれ気味だからヘルシーな日本食がいい」

像さん「えー！今日はピザがいい！」

正男さん「むしろ今からディズニー行ってレストランで…」

男「作るの俺なんだけど！？あと当然のようにここで食べてくつもりか！？」

男「トラ霊さんは土産持ってくたからまだいい…正男は後で何だかんだ材料費くれるからいい。だが像さんテメーは駄目だ」

像さん「はぁー？なんでなんで！」

男「お前引っ越し初日から居着いてるくせに手伝いも一切しないじゃねぇか！金食い虫！」

像さん「はぁ？年頃の娘と生活できるだけありがたいと思え！なんだかんだ寂しいから追い出せないくせに！」

男「寂しくねぇし？バンバン女連れこんじゃうし？」

像さん「彼女なし=年齢。ほれ胸でも揉むか？像だけどな！」

男「うるせぇ！その貧相な体を育ててから言えバーロー！」

トラ霊「絶壁…ちょっと一緒にメキシコ行かない？」

像さん「カッチーン！てめぇら正座しろここでぶっ飛ばす！」

男「ガキのパンチなんて効かねぇよ！」

像さん「ヒント、アタシ全身金属」

男「………あっ、忘れてた」

像さん「IANH☆SOUL☆裏拳！！」

男「ぶべっ！！」

数分後～

男「う…うぅん…」

像さん「あ…起きた……ごめんやりすぎた」

男「うぅん…貧乳が目の前に…」


像さん「韓国、ドイツ、オーストラリア三体の慰安婦像でオーバーレイネットワークを構築！」

男「わぁぁー！ごめんなさい冗談です！エクシーズ召喚やめて！」

像さん「わかったらメシ作れメシ！」

男「ういっす」

白米
クックパーで手軽に焼いた魚
もやしとニラの野菜炒め
ほうれん草のお味噌汁

と、エバラのキムチ

酉つけるの忘れてました…

像さん「…フツー」

男「普通が一番。ほら自分の箸出せ」

像さん「うーん…日本のマイ箸文化が理解できない」

男「郷に入っては郷に従え。頂きまーす」

全員『いただきまーす』

トラ霊「あーこういうの待ってた。高級なのは胃に持たれる。あ、ナイフとフォーク頂戴」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

正男さん「質素も悪くないですねー」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

男「というか背後霊も会食出るのか？」

トラ霊「うん？出るよー。食べとかないと損だしね」

男「トラ霊さんそこの醤油取って」

トラ霊「一国の大統領をアゴで使うな…はいよ」

像さん「取ってはくれるのね」

男「第一本人じゃないし。背後霊だし」

トラ霊「バカ言っちゃいけない。背後霊は呼び出されれば出て来るし日本語も話せる。もちろんトランプのことは誰よりもよく知ってる」

男「アメリカの空母の数は？」

トラ霊「…知らない」

男「トランプを選んだ州の数は？」

トラ霊「……知らない」

男「…トランプの今の支持率は？」

トラ霊「………知らない興味ない」

男「……なんも知らないじゃん背後霊！」

トラ霊「だって俺会談中ツムツムやってるもん！あとポケモン探してる！」

男「…役立たずじゃん！」

トラ霊「馬鹿にするなここにカールビンソン送るぞ！」

正男さん「というかどうなってるんですかね…慰安婦像やら背後霊やら」

男「この前はヒトラーとスターリンが殴り合いの喧嘩してた」

正男さん「ご本人が！？」

男「ガルパン見ながら殴り合ってた。劇場版では抱き合って泣いてた」

像さん「あの人達なんで戦争してたんでしょうね」

男「実際お前たちいつまでここにいるんだよ」

像「アウトなネタやって作者が暗殺されるまで。北の将軍様出てきたらこのアパートデデーンしちゃうから」

男「デデーンで伝わるのか…」

ブロリー「ブロリーです」

男「帰れ」

ビービービー！

謎のサイレンが響き渡る！

男「な、なんだ！」

正男さん「これは“じぇーあらーと”ですね」

男「…それってアレですか？」

正男さん「弟が撃ちましたね、ミサイル」

男「え…ヤバくない？」

トラ霊「着弾予想地点はぴったりここだって」

男「ファッ！？」

像さん「え…待って待って！？本当にデデーンするやつじゃない！？」

正男さん「ですねぇ」

像さん「なんでそんなに冷静なの！？」

正男「電脳妖精ですし」

トラ霊「背後霊ですしおすし」

男・像『くそ！物理無効かよ！』

男「くそ！何かできる事はないのか！」

像さん「こんなところで死にたくないぃぃ！！」

男「ハッ！そうだ！」

像さん「何！？何か解決策が！？」

男「像さん……」





男「一発ヤらせて下さい」








像さん「死ねぇぇぇ！IANF☆SOUL☆ジャーマンスープレックスッッッ！！！」

男「だって童貞のまま死にたくないんだもん……」

像さん「そんな言い方でなびく女がいるかバカッ！！」



正男さん「仕方が無いですね…電脳妖精の真の力を見せてあげましょう…」

すると正男さんはインターホンにニュルニュルと入っていった



男「え…えぇ…」

正男さん「準備OKです！」

男「なんの！？」

正男「このアパートのオートロック機能を改造して変形ロボにしました！これで迎撃します！」

男「オートロックSUGEEEEEE！！」

正男「いきますよ！変形ッ！」



像さん「あわわわわわ…」

トラ霊「アメリカの最終兵器のほうが強そうだな」


ｶﾞｯｼｬﾝｶﾞｯｼｬﾝｶﾞｯｼｬﾝｶﾞｯｼｬﾝ


正男「変形完了！猫型戦闘ロボ…家賃戦士チンタイガー！！」



　　　　　\ネットで賃貸☆/


男「なんか色々勝てる気がしねぇ！！」

正男さん「男さん！操縦桿を握って後ろに倒して下さい！」

男「操縦桿どこ！？」

正男さん「あなたのイチモツです！」

男「！？！？！？」

トラ霊「残念ながら男の操縦桿はふにゃふにゃで戦えそうもないな」

正男さん「像さん！脱いで！」

像さん「は！？」

正男さん「早く！！もたもたしてると着弾します！」



像さん「あ…ああもう！どうとにでもなれ！！」バッ！！


ちっぱい！

ツルツル！

以上説明終わり！

男「うおおおおお！！！」

立ち上がる操縦桿！








像さん「……ちっちゃ…」

俺「うおおおおおおお！！」

操縦桿を思いっきり引く男！



　　　　　\ネットで賃貸☆/


ゴォォォォォォォォォ！！

飛び出すチンタイガー！

俺「凄い勢いで飛び出したぞ！どうすればいい！」

正男さん「インターホンの画面を見ながらミサイルに近づいてください！」

俺「わかった！」ｼｺｼｺ




ぎゅぉぉぉぉぉぉぉん！！

正男さん「今です！チンタイガーシールドを展開してください！」

男「ど、どうやってシールドを展開するんだ！」ｼｺｼｺｼｺ

正男さん「……とても言いづらいですが……………」

男「…大丈夫だ…心配するな、言ってくれ！」ｼｺｼｺｼｺｼｺ

正男さん「……絶頂に、達して下さい…………」

男「な、なに！！」ｼｺｼｺｼｺｼｺ！

正男「オナニーして絶頂に達して下さい！」

男「馬鹿野郎！こんなところでオナニーなんて出来るわけないだろ！」ｼｺｼｺｼｺｼｺｼｺｼｺ

正男さん「やってください！それ以外に道はないです！！」

男「くっ……まさかこんなところでオナニーなんてしなければならなくなるとは」ｼｺｼｺｼｺｼｺｼｺｼｺ



男「くっ！こうなったらヤケだ！」ｼｺｼｺｼｺｼｺｼｺｼｺ





男「俺…オナニーするよ……」

男「像さん…お願いがある…」ｼｺｼｺ

像さん「な、何？」








男「オカズになって下さい」ｼｺｼｺ











像さん「いやさっきからしれっとｼｺｼｺしてるだろうがぁぁぁぁぁぁ！！！！IANF☆SOUL☆超裏拳んんんんん！！！」




男「げ、げふうううううううう！！！」

男「あああああああああああああああ！！！！」ﾋﾞｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙ!




正男さん「な、今の衝撃で男が射精しました！チンタイガーシールド起動！！」



男「…さっきまでの俺…何やってるんだろう………」(賢者モード)

像さん「ええと…起動したらどうすればいいの！？」

正男さん「そこにあるリュックのようなものを背負ってください！」

男「ええと…これか！」

正男「背負いましたか？」

男「おう！」

正男「これからチンタイガーは自動でミサイルを追尾してミサイルを破壊します！その前に外へ脱出してください！」

男「はっ！？」

正男さん「それはパラシュートです！さあ早く！」

男「えええええ！？」



その瞬間、アパートの窓ガラスが破れ、男と像が投げ出される！霊体と電脳妖精は無事だ！

男「像さん！掴まれ！！」

像さん「わけがわからないよぉぉぉ！」




ひゅぅぅぅぅぅぅ！


凄い速度で落下していく！

そして、




正男さん「チンタイガーがミサイルと激突します！」





正男さん「3……2……1……」




どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉん！！！

四人『やったぜ！』

はるか上空から世界を見下ろす二人

パラシュートで少しずつ降りていく


像さん「男……世界って…綺麗だね」

男「ああ……そうだな……」

像さん「ねぇ男…世界ってなんでこんなくだらないことで争ってるんだろうね……」

男「…さあな…俺にはそんな難しいことわからない……」

像さん「……うん」

男「でも…俺が一つ言えるとしたら！」

像さん「言えるとしたら？」









男「明日、何が食べたい？」




像さん「…お米とエバラのキムチかな？」


男「安上がりなもんだな」


問題を抱えていても、無責任でいい。

明日のメシが考えられるなら、それは平和ってことだ





だから明日も、国際問題は無責任にごはんを食べ続けるだろう

男「そう！家さえあればね！」



アパートはミサイルと共に爆砕した







　　　　　　　　　　　　おしまい