【がっこうぐらし!】美紀「安価とコンマで圭と生き残る」 (710)

今日は授業が早めに終わって...でも空があんまり青くて綺麗だったから、まっすぐ帰るのが勿体無くってちょっとだけ寄り道をしている

圭「美紀、早く~!」

美紀「うん!」

圭「美紀は何処に寄る?」

美紀「私、欲しい本があるんだ」

圭「ようし、本屋ね。じゃあその後でゲーセン寄ってもいい?」

美紀「もちろん...あっ」

圭「またプリクラ撮ろうよ~新しい機能付のやつ」

その時、電気屋さんのテレビでやっていたニュースが耳に入ってきた

『現場はこのようになっていて...このように大規模な玉突き事故が...』

結構近くだ
っと、圭がすでにずんずん歩いていってしまっている

美紀「...あぁ、ちょっと待って、圭」

・・・

ショッピングモール『TRON』に着いた
本屋に向かう前に、CD屋で圭がプレイヤーを買った
すごく嬉しそう

美紀「...ふふっ」

圭「なになに~?」

美紀「何でもない」

圭「むぅ~、何よ~?」

・・・

圭「いや~、やっぱりモールはいいね~!」

少し疲れたのでベンチで一休み

美紀「今時ポータブルCDプレイヤーとか」

圭「あ~!バカにして~!絶対音が違うんだって!むぅ~!」


安価下
1 何か後ろで吠えている
2 特に何もない、本屋へ行こう

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1492954140

本屋に着いた

圭「ん?すご~い!これ読むの?」

美紀「翻訳版は読んだから、なんとか読めるかなって」

圭「ふ~ん」


「きゃーーー!!」


美紀圭「「!!」」

今のって...悲鳴!?
それからすぐにモール中で悲鳴があがった
吹き抜けから下の階を見下ろすと、みんなあっちこっちに走っている
というより、何かから逃げてる?

圭「何...これ...」

店内放送が入った

『...ご来店の皆様にお伝えします、只今店内にて、傷害事件が発生しました、現在事態の収拾にあたっておりますので、皆様におかれましては、慌てずに店員の指示に従って...』

ノイズが酷いが、なんとか聞き取れた

「これやばいんじゃねえか?」

「これ、火災警!?」

「まじ?まじ!?」

「逃げよう!」

周りにいた人たちも騒ぎ出した
私達も状況が飲み込めない

圭「私達も行こう!」

美紀「うん!」

とにかくこの場から逃げなきゃ
その一心で走った
出口...出口に...

エスカレーターは...だめだ!人が詰まってる!全然進んでない!

美紀「下は...無理っぽい」

圭「...あっち!」

圭に手を引かれ、エレベーターの方まで来た

圭「すいません、エレベーター動いてますか?」

「わからない、僕達も来たばかりなんだ」

圭「そうですか...」

美紀「止まってるみたい...」

圭「っ!」

美紀「一階から動かないよ...」

少しして、ランプが一階から二階に変わった

美紀「動いた...!」

圭「きっと全部何かの間違いだよ...」

美紀「そう...だよね...」

エレベーターが来た、ドアが開く
これで帰れる!

しかしそこにあったのは



そして肉

ぐちゃぐちゃになった

人だったものの残骸だった

圭「何よこれ...何なのよ!」

私達は必死で走った

みんな走っている

子供が泣いていた

観葉植物も倒され、誰もが無我夢中で逃げていた

・・・

周りは何処も血だらけで、酷い有様だ

私達は近くにあった服屋の試着室に入った

・・・

「ヴヴゥ...ヴヴゥ...」

美紀圭「「っ!」」

呻き声...
そっと試着室から覗いてみると、そこには誰かがいた

人が人を...食べてる!?

その人は人ではなかった
その姿はまるで...

ゾンビのようだった

何が起こったのか本当に理解出来たのは、もう少し先だった
ただ、取り返しのつかない事が始まったのは、わかった

それから色々あった

夜になってから私達は他の生き残った人達に発見され、男女十数人の集団で何とか生きていた
モールのスタッフ用の部屋に立て篭もり、ダンボールを積んでバリケードを作った
バリケードの理由は、まだ部屋の外にあのゾンビのようになってしまった人達がいるからだ

ゾンビのようになった彼らについて少しわかってきた
彼らは会話が成立せず、意思の疎通が出来ない
人を喰らい、同じようにゾンビのようになったものは喰わない
そして、彼らに噛まれると...感染する
彼らと同じようになってしまう

とにかく、これで安心だ
そう思った
私も圭も最初の日と違い、外を見張ってくれている人達やバリケードのおかげで、安心して夜を過ごせた
だがその生活も長くは持たなかった

集団のリーダーだった男が感染したのだ

・・・

私達二人の他はもういなかった
感染したリーダーがバリケードの内側にいる
その為リーダーを消そうと誰かが室内で火をつけた
そして私達以外全員燃えてしまった

私達はどうにか別の部屋に移った
そこに非常食と布団が何式かあったのは不幸中の幸いだろう

・・・

圭「私達...これからどうすればいいの?」

美紀「...」

しばらくはここで食い繋げられるだろう
でもいつかは食料もなくなる
この騒動...パンデミックはこのモールだけではないようだった
この部屋の窓から見える外にも、『彼ら』と同じような者たちがたくさんいた
徘徊しているようで、呻き声を上げながらゆっくりと歩いている
最初の日もそうだったが、『彼ら』は速く走れないらしい

さて、これからどうしよう

安価下
1 このまま立て籠もる
2 他の部屋を捜索してみる
3 そうだ、学校行こう

美紀「ここにある物だけじゃいつまで保つかわからない...他の部屋を捜索してみよう」

圭「他の?でも...」

部屋の外にはきっと『彼ら』が徘徊している
そして見つかったら...

しにたくない
圭のことも絶対にしなせたくない

美紀「...なら、私が一人で行ってくるよ、圭は待ってて」

圭「えっ...」

美紀「大丈夫、必ず戻ってくる」

圭「...」

圭の行動安価下
1 部屋に残る
2 一緒に行

圭を危ないことに巻き込むわけにはいかない...なんて、今更だけど
でも言い出しっぺの私が行くのは当然だ
必ず戻る
でももし噛まれてしまったらその時は...

圭「待って!」

美紀「?」

圭「私も行く」

美紀「!?あ、危ないよ!」

圭「それは美紀も同じでしょ!一人になんてさせない、美紀は私が守る」

圭は真剣な表情で、じっと私を見る
どうやら何を言っても無駄なようだ
いや、本当なら無理矢理にでもここに、安全な部屋の中に残していったほうがいい
でも、もしバリケードが壊されたら
『彼ら』は完全に感染するとドアノブを回すなどの器用なことは出来なくなるが、力が異様に強くなる
そうなったら、この部屋のドアも壊されるかもしれない

ううん、それだけじゃない
確かに圭を残すことにも不安はあるけど、私が一人になるのも、不安で仕方がない
きっと圭も同じなんだ
こんな状況で、一人になんてなりたくない

美紀「...わかった、でも何かあったらすぐにここへ逃げるよ!」

圭「もちろん!」

・・・

室内のダンボールバリケードをずらし、ドアを少し開ける
『彼ら』の姿は見えない

美紀「大丈夫、行こう」

圭「うん」

周りに気を付けながら通路を進む
相変わらずどこもかしこも汚れ、異臭が漂っていた

圭「臭い...」

しばらく進むと、部屋が三つ見えた
放送室、更衣室、管理室

おそらく放送室は店内放送をするところだろう
店内にはもう他に生き残った人はいないと思うけれど、もしかしたら...

店員用の更衣室にはあの日いた店員さんの荷物があるかもしれない
かといって携帯は私達のが圏外なので店員さんたちのがあっても意味がない
お金もこんな状況で使えるところがあるとは思えないし、集団生活だったころも誰もが仕方がないと言って無銭で商品を頂戴していた
他には服くらいしかないかもしれないが、何かしらあるかもしれない

あとは管理室
多分監視カメラの映像をチェックしたりする部屋だ
ここからなら機材が壊れてさえいなければ、店内や駐車場の様子を見られるかもしれない

美紀「『彼ら』は近くにはいないね...」

今なら安心して部屋の中を調べられる
さて、どこの部屋から見ていこう

安価下
1 放送室
2 更衣室
3 管理室

あとは管理室
多分監視カメラの映像をチェックしたりする部屋だ
美紀「管理室に入ってみよう」

圭「わかった」

ゆっくりドアを開け、中の様子を確認する
やっぱりと言うべきか、誰もいない
結構散らかってる...きっとあの日いた人達はみんな監視カメラの映像から異常を察知して逃げたんだ
少し生存者がいるんじゃないかという期待と、『彼ら』がいるのではないかという不安があったけど、杞憂だった

ここから見えないところに隠れている可能性もゼロではないけれど、言い出したらきりが無い

圭「いけそう?」

美紀「うん、行こう」

・・・

モニターからの映像がいくつも映し出されている
が、砂嵐が大半だ
監視カメラが壊れてしまったということか
辛うじて映像が見られているのはモールの入り口と駐車場、迷子センターと大広間くらい
入り口と駐車場は外に直接繋がっているからありがたい...でもよく壊されなかったなぁ
入り口付近と駐車場の『彼ら』の数はまぁまぁだった
迷子センターはいないみたい
大広間にはまだたくさんいる

美紀「とりあえず、何かないか調べてみよう」

圭「流石にこのモニターとかパソコンとかは持ち出せないよね」

美紀「重いし...この部屋じゃなきゃ多分使えないからね」

アニメやマンガだとこういった機材を改造して通信機とか武器とかにするんだけど、そんなトンデモ技術は私にも圭にもない
今は申し訳程度に文房具を『かれら』からの護身用として持っているけれど、何かしら武器になるものがあるといいなぁ

・・・

圭「う~ん、こんなものかな?」

美紀「そうだね」

何があった?安価下1から5

美紀「インカムと無線だね」

インカムは片耳に付ける小型の物だ
これなら両手も塞がれない
店員さんの予備かな?結構余ってる
無線は兼トランシーバーのようだ

圭「インカムが七つに無線が三つ...全部貰っていく?」

美紀「う~ん、これなら大した荷物にならないし、貰っていこう」

試しに圭と使ってみた
問題なく使えるようだ

圭「次は...何だっけこれ、消防署のマーク?」

美紀「刺又ね、小学校の不審者対策の講座みたいなやつで見なかった?」

圭「あぁ~見たような...」

U字形の金具に2メートルほどの柄がついていて、確か使い方は、金具の部分で相手の首や腕などを壁や地面に押しつけて捕らえる...だった気がする

美紀「丁度二個あるね、一応装備しとこう」

圭「でも重いんじゃ...あ、思ったより軽い」

強化プラスチック?だったかな
最近は扱い易いように軽量化されたって聞いたことがある

圭「そしてこれは...花火?あんまり綺麗じゃないやつ!」

美紀「爆竹...何故管理室に...」

六つの爆竹
偏見かもしれないけど爆竹って花火として使うの以外だと暴走族が夜中に鳴らしてるイメージが...
まさか店員さん達は暴走族だった!?

圭「熊除けにも使ってるって聞いたことある」

美紀「だとしてもここに熊が出るとは思えないんだけど!?」

もしくは店員さん達が遊ぶために...いやいや、それはないでしょ、多分

圭「そういえばリーダー達が前に「『彼ら』は音や光に反応する」とか「防犯ベルくらいの大きな音だと動きが鈍る」とか言ってた」

美紀「『音や光』...ならこれもつかえるかもしれない」

六つしかないし使い切りだからあまり多用は出来ないけど、陽動や上手くいけば火を燃え移らせたり...うっ、考えただけで気分が悪くなる
でも我慢するしかない

美紀「でもこのままじゃ使えない、もし使うなら火が必要...ライターか何かを調達しなきゃね」

圭「集団生活のときのはもう全部ダメになってたしね」

それから、今後は音や光が出るものも出来るだけ探していこう

美紀「それで問題は...」

圭「うん...まさか...ね?」

『社員用緊急避難マニュアル』

この状況だとどうも身構えてしまう
いや、まさかこんな状況について何か書いてあるとは思えない
こんな映画みたいな状況のこと
何故か十冊もあった
店員さん達に配る筈だったものの余りなのか、あるいは配っていなかったのか
多分火事とか地震とかそういう時用のだと思うけど...

美紀「まぁダメもとで...読んでみる?」

安価下
1 読む
2 とりあえず読まずに持ち帰る

社員用緊急避難マニュアル

≪以下の場合のみ開封すること≫
・社長およびその代理より指示があったとき
・A-1警報の発令時
・外部より連絡が途絶し十日以上が経過した場合

≪機密保持条項≫
本文書の開封も以って、第16432号機密保持契約に同意したものとみなす。(罰則などについては同契約書本文を参照)。
許可無き開封および、資格なき第三者への開示もしくは漏洩の際は、速やかに????????監査部へ連絡すること。
本文書の閲覧者は、本文書より知り得た情報(書面、口頭、目視などの形態に関わりなく)については、厳に機密を保持するものとする。
公的機関の調査ならびに各種報道機関からの取材についても、事情の如何に関わらず一切本文書の存在ならびに内容について触れないものとする。

ーーー

1 はじめに
本文書の開封においては、A-1警報もしくは、それに準ずる事態が想定されている(例外の場合は、機密保持条項を参照の上、直ちに????????監査部へ連絡すること。

本文書では、そうした緊急事態における対処方法を検討する。

特異な状況においては、状況にふさわしい判断、行動が必要となる。

日常生活で通常保障されている各種の自由や安全性は、この種の事態においては滅多に得られない贅沢であり、一般的な日常における常識は障害となることを心せよ。

状況に適応し、適切な行動を取ることに、多くの人命がかかっている。

2 初期対応
最初に当局への連絡を行い、処理班を待つこと。しかしながら、処理班到着までには時間がかかり、また状況によっては到着が難しい場合もありうる。

重要なのは確保と隔離である。すみやかに防護手段を執った後、感染者のみならず、その場にいた防護手段を持たない人間を全員、確保せよ。移動を許してはならない。しかるのちに、その場と、その周辺を完全に隔離すること。

確保と隔離の手段は、臨機応変に対応せよ。その場にいる権威者(警官、商店における店長など)による説得が有効の場合もあるだろう。説得に応じない場合は、最低数十名の人命が失われる可能性が高い。

3 予期せぬ事態へ
感染対策は初期の封じ込めが重要であるが、それに失敗し、感染が爆発的に増加した、いわゆるパンデミック状態が引き起こされた場合を想定する。上記封じ込めに失敗した場合、あるいは、本文書開封時点でそうなっている事態などである。

この場合でも重要なのは、確保と隔離である。ただし確保すべきは、人材と資材、隔離すべきは、非感染者である。

人材の確保においては、厳密な選別と隔離を基本方針とすること。これにおいても武力衝突を前提とすること。

4 最後に
古今東西、様々な道徳があるが、あらゆる道徳に共通することは、人命こそが最も優先すべきものだということである。であるが故に、多数の人命が危機にある時は、少数の人命の損耗をためらってはならない。

寛容といたわりの精神は、本文書開封時点においては、美徳ではない。

覚悟せよ。

あなたの双肩には、数万から数百万の人命がかかっている。

○感染症の種類と特定
兵器において重要な要件とは必要な損害を必要な範囲に発生させることであり、生物兵器も、この例に漏れない。
戦場で広範囲に使用する時は、発症による人的資源の束縛が主な目的である。この場合、看護が必要な病者が増えることが望ましい。つまり感染率が高い分、致死率は低く制御されるべきである。
逆に、小規模の対象を排除する際に使用する場合は、致死率を高め、被害を拡散しないように感染率が低いことが望ましい。

これらの感染症の種類の違いに着目することで、非常事態においても冷静かつ効果的な対応をすることができるだろう。

2 例外
感染率が高いものは致死率が低く、致死率が低いものは感染率が高い。これらは完成された製品に望まれる仕様であり、研究途中の製品が漏洩した場合は、この限りではない。また、広範囲に増殖した際、変異を起こし、当初と違う形質を獲得する可能性もある。
それらを踏まえて、慎重な対象が必要となる。

3 系列
以下は????????年??月現在の研究対象系列である。おおまかな分類であり、時期によって変化する。

α系列:
広範囲感染型。??????菌をベースとし、感染力および感染経路を強化したもの。主な症状は、発熱、発汗、吐き気等。
潜伏期は3~6日。感染経路は、接触感染、飛沫感染、血液感染等。
致死量は低いが適切な治療が受けられない場合は、後遺症および衰弱死の可能性あり。
潜伏期に考慮し、10日程度の隔離期間を前提とすべし。
感染に注意したうえで(できれば気密服の着用が望ましい)αマークの救急ボックスを使用すべし。

β系列:
致死感染型。??????ウイルスをベースとし、既存のワクチンの抵抗力を増したもの。主な症状は、嘔吐、下痢、吐血、出血。感染経路は、血液感染。
潜伏期は2時間程度。致死率はほぼ100%。
β系列の発症者には近づくべきではない。血液中のウイルスは、死後、7時間程度で消滅する。

Ω系列:
??????????????。??????。????????????????????????????界、ドメインレベルで????????????????????????????????????適用すべきめない。????????????????????????????????心停止、????????????????。
??????????????????Ωマークの??????????????????????????????????????????使用すべき??????。

≪建物全図≫
省略
ーーー
○本校の防護施設について
省略

○緊急連絡先

ランダル・コーポレーション巡ヶ丘支社
電話番号:??????-????????-????????(直通)
e-mail:emer gency@randall.??????.co.jp

ランダル・コーポレーション本社
電話番号:??????-????????-????????
e-mail:emer gency.??????.co.jp

○拠点一覧

私立巡ヶ丘学院高校
住 所:??????????????????????
電話番号:??????-????????-????????

聖イシドロス大学
住 所:??????????????????????
電話番号:??????-????????-????????

????駐屯地
住 所:??????????????????????
電話番号:??????-????????-????????

????航空基地
住 所:??????????????????????
電話番号:??????-????????-????????

????????中央病院
住 所:??????????????????????
電話番号:??????-????????-????????


????????

美紀「何...これ...」

手が震える

圭「嘘...」

圭は顔を真っ青にしている
私もおそらく同じ
嫌な汗が止まらない
だってこれはまさしく...

美紀「この事態は...人為的に起こされたもの...ということ...?」

圭「だって...そんな...これじゃまるで...」

街ぐるみ...いや、国家ぐるみの実験...それも取り返しがつかないほどの失敗...

いや、その可能性はあった
どう考えてもこんなこと、自然現象じゃない
でもまさか、こんな...

圭「美紀...」

圭がギュッと私の裾を掴み、身を寄せてくる
私も同じ様に身を寄せる
このどうしようもない不安を分け合うように、共有するように
そして、お互いの生存を改めて確かめるように

コンマ下
奇数...『彼ら』登場(戦闘および撤退)
偶数...探索続行(あともう一部屋探索)

どのくらい時間が経っただろう
私達はなんとか落ち着きを取り戻した
『一人じゃない』という事実が、私達を冷静にさせてくれた
もしこの部屋に一人で来ていたら
一人でこのマニュアルを読んでいたら...

美紀「...ショックは正直小さくない、けど、とにかく今は...」

圭「うん...生きることだけを考えよう」

新たな持ち物は
インカ×7
無線×3
刺又×2
爆竹×6
マニュアル×10

学校の鞄に入れてはいるけれど、結構パンパンだ

美紀「行けてもあと一部屋だね...探索続ける?」

圭「...もう少し続けよっか、頭の中がこんがらがっちゃって、部屋に戻っても考え込んじゃいそうだし」

美紀「それもそうだね、じゃあ次は...」

安価下
1 放送室
2 更衣室

すいません、持ち物の数はコンマで決めてしまったので...流石に0冊にするわけにもいかなかったので...

圭「更衣室...思ったとおりロッカーばっかりだね」

更衣室は男性用と女性用で区切られていた

美紀「とりあえず女性用の方から...」

知らない人の服や荷物を勝手に漁るのは気がひける...なんて言ってられないよね

圭「私は男性用の方のロッカー見てくるね~」

美紀「えっでも...///」

そっちには男の人の...その、し、下着とかもあるんだよね...
私は女の人のですら恥ずかしくなっちゃうのに...圭は恥ずかしくならないのかな...

圭「大丈夫!私は男には興味ないし」

美紀「そっかそれなら安心...ん?」

・・・

美紀「こんな感じかな」

圭「私の方はこんなんだったよ」

美紀の方には何があった?安価下1から3
圭の方には何があった?安価下4から6

圭「そうそう、モールで働いてるのに下着まで変える人はいないと思うよ?」

美紀「えっ?」

再安価
美紀の方には何があった?安価下1から3
圭の方には何があった?安価下4から6

圭「「えっ?」じゃないよ、普通仕事着に着替えるのに下着まで変えないでしょ、水泳選手じゃないんだから」

美紀「でもこれ...」

私が見つけたもの
女性の着替え一式
しかも三人分
しかも下着まで...いや、流石に使ったやつではなさそうだけど...

圭「」

美紀「...///」

圭「あぁ...っと、次行こうか」

美紀「誤魔化した」

圭「いやいやだって...美紀それつける?」

美紀「つけないよ!?///」

人様の下着とかつけるわけないよ!?

圭「でも美紀ガーターベルトとかつけてるからそういうのもいけるのかと」

美紀「次行こ!次!///」

もう!そんなことしないって!

圭「まぁいいや、それで他には...」

美紀「チョコレートとコーラがあったよ、四つずつ入ってた」

圭「食料!でもそれ...賞味期限とか大丈夫?あとチョコとか溶けてない?」

美紀「チョコレートは少し溶けてきてるけどこの部屋涼しいからそこまでじゃないね、コーラも未開封だし、賞味期限もまだみたい」

まぁ最悪賞味期限が過ぎていても消費期限さえ過ぎなければ大丈夫
というか何で職場にこんなの持ってきてたんだろ...パーティーでもする予定だったのかな...でも今はありがたい

美紀「そしてこれは雨合羽だね...」

圭「分厚い...結構いいやつかな?でも多くない?」

そう、雨合羽は9着もあったのだ
デザインがみんな一緒だから店員さんにそれぞれ配られていたのかもしれない

美紀「寒さは凌げるかもしれないけど、流石にこの量は多いよね」

圭「まぁ大丈夫なら部屋まで一応持ってっておけばいいんじゃないかな、それにこんなに分厚ければもし噛まれても...」

美紀「そっか、皮膚まで『彼ら』の歯が到達しないかも」

確証はないけれど、戻る時と今後また部屋から出るときはこれを着ておこう

圭「じゃぁ次は私が見つけたものだね!まずこれ!」

美紀「携帯用の水筒?いっぱいあったね」

7つもある
これも配られた?いや、雨合羽が仮に雨天時の外の仕事用だとして、水筒って...夏場用?

圭「確かスキットルっていうやつだよね、ウィスキーとか入れるやつ、部屋にあった飲料水をこれに入れて持っておくってどうかな?」

美紀「それいいね、ペットボトルより持ち運びしやすそう」

圭「そしてこれです」

ドサッ

床に置かれたのは本の山
否、コミック雑誌の山だった

美紀「...何これ」

圭「こっちは少年ジャンプだね、それとこっちは...まんがタイムきららのシリーズだ」

結局、少年ジャンプが四冊、まんがタイムきらら、MAX、キャラット、ミラク、フォワード、マギカ×2冊だった
何だろう...仕事しようよって思ってしまった

圭「まぁ暇つぶしにはいいかもね」

美紀「そう...だね」

荷物も多くなってしまった
全部部屋に持っていく必要があるかと聞かれればそうでもないかもしれないけれど、『いざという時』という片付けられない人が言いそうな台詞が今の状況だと絶対起こらないと言い切れない
そんな判断で私達は結局全部部屋に持っていくことにした

美紀「近くにはいなそう...行けるよ」

圭「了解」

・・・

私達のどちらかの鞄に荷物を入るだけ入れて運び、その間もう一人がは荷物を持たずに刺又を構えて護衛
これを数回交代で行った
一度も『彼ら』に遭遇しなかったのは幸いだったが、逆にここまで音沙汰がないと不安になる
なんて圭に言ったら「フラグを建てない!」って怒られた
でもこうして冗談言って笑い合えるのは幸せだ
誰かは現実逃避だと言うかもしれないけれど、現実にばかり頭を悩ませてしまうのは、何となく嫌だった
そう強く思ってしまうのは多分、マニュアル...あんなものを見つけてしまったからだろう

・・・

夜が明けた

圭「...おはよ、美紀」

美紀「おはよう、圭」

二人で窓から外を眺める
相変わらず『彼ら』が徘徊していた

あぁ、夢じゃないのか

私達はこんな風に毎日朝起きてから、ほぼ無意識に外を眺め、変わらない現実を自分に見せつけている
そして自分に言い聞かせる

決して忘れてはいけない

私達は今、死と隣り合わせ

そして私達見合わせ、誓う

今日も必ず生き抜こうと

・・・

飲料水とシリアル
もともとこの部屋にあった非常食だ
缶詰とかもあったけど、比較的これらの数が多かった
昨日見つけたチョコレートとコーラはまだもったいなくて手をつける気にならない
そもそも朝に食べるには重い

圭「...やっぱり飽きるね、この味」

美紀「まぁね...不味くはないんだけどね」

圭「それで、今日はどうする?昨日一日でこの部屋も結構充実してきたけど」

確かに、まさかこの状況で漫画が読めるようになるとは思わなかった
もともとそこまで漫画は読まないけれど
それにマニュアルもよく目を通しておかないといけない
いつまでも目を逸らしてはおけないし
でも逆に、インカムに刺又、分厚い雨合羽に水筒...また探索するにしても装備が良くなった
『彼ら』には会わないに越したことはないけれど、もし会っても以前よりは上手く対処出来るだろう

さて今日はどうしよう

安価下
1 このまま引きこも...立て籠もる
2 昨日行っていない放送室に行ってみる
3 そうだ、学校行こう

美紀「放送室、昨日行ってないし、行ってみる?」

圭「わかった、準備するね」

雨合羽着用、飲料水入りの水筒を念のため二個ずつと爆竹を鞄に入れ、腰に無線、右耳にインカムを装着する
そして刺又を手に持って完成

圭「...昨日と大違いだね」

美紀「本当にね...」

・・・

昨日と同じように、室内のダンボールバリケードをずらし、ドアを少し開ける
『彼ら』はいないようだ

美紀「行こう」

圭「うん」

周りに気を付けながら放送室のところまで進む

美紀「着いた...」

コンマ下
偶数 鍵がかかっている
奇数 開いた
ゾロ目 ???

僅かな期待を込めてドアをコンコンと叩く
反応はない
あの日店内放送が入っていたから、もしかしたらここにいた店員さんは立て篭れたかもしれない、なんて思っていたが、現実はそんなに甘くないようだ

美紀「入るよ」

圭「うん」

ゆっくりとドアノブを回し、ドアを開ける


「ぅあああああ!!!」


圭「っ!美紀!!」


えっ?

そのとき、頭に強烈な痛みを感じ、視界が暗転した

・・・

目が覚めたとき、私はもといた部屋の布団に横になっていた

圭「よかった、生きてた...」

隣に目を向けると、涙を流しながら私を見つめる圭がいた

美紀「...圭?あれ?私は何を...いっ!」

あ、頭が痛い!ズキズキする!

圭「あぁ無理しないで!ろくな応急措置も出来てないんだから...」

美紀「応急措置...?私今どうなって...」

圭が差し出した鏡を見てみると、頭に傷があった
髪にも血がついている

圭「大部分は濡らしたハンカチで拭き取ったんだけど...」

傷に触れてみる
痛っ!

圭「だから無理しないでってば...」

美紀「そうだね...ところで」

目を覚ましたときからずっと気になっていた
部屋の端に一人、知らない女性がいる

美紀「その人は?」

「っ!」

圭「...自分で話せます?」

「うん...えっと、まずは本当にごめんなさい!まさか他にまだ生存者がいるなんて思わなくて...ノックとかわからなくて...」

美紀「もしかして...あの日店内放送をしていた方ですか?」

店内放送してた店員さん安価下1から3(出揃ったら後で多数決で決めます)

必要な情報
名前(出来ればフルネーム)
年齢
見た目
一人称
性格
特徴

佐々木市代
24
セミロング、スレンダー

臆病
趣味はマラソン

名前五月 弥生(さつき やよい)
年齢 22
見た目 カチューシャをしている茶髪の若い今時の女性
一人称 あたし
性格 清楚系(しかし荒事になると荒々しくなる)
特徴 元ヤン(レディースの3代目総長)

とりあえず今日の22時まで残り一人を募集しときます
22時過ぎてもいなかったら市代さんと弥生さんの一騎打ちです


*****

美紀「第一回オリキャラ選手権(という名のオリキャラ試し書き)~パチパチパチ~」

圭「ドンドンパフパフ~」

美紀「えぇっと、ここは本編とは別の時空ということになっています。」

圭「『*****』が出てきたら「あ、ここからは本編とは関係ないんだな」って思ってくれていいよ」

美紀「では、みなさん、どうぞ」


市代「エントリーナンバー1...佐々木市代...です...えっと、歳は24で...私の趣味はマラソン...です...うぅ...」

圭「ふむ、セミロングでスレンダー...由紀ちゃんくらいかな?」

美紀「今どこの何を由紀先輩と同じくらいと判断したの?ねぇ」


弥生「エントリーナンバー2、五月弥生です。年齢は22、こう見えてあたし、レディースの3代目総長でした」

圭「茶髪にカチューシャで見た目は清楚、今時のお姉さんって感じだね」

弥生「ふふ、よく言われます」

美紀(それは『お姉さん』じゃなくて『姐さん』じゃないかな)


真「エントリーナンバー3、井川真です~、年齢は23で、ゾンビの映画鑑賞が趣味です」

美紀「りーさんとは知り合いなんですか?」

真「えぇ、いつも見かけると私に挨拶してくれるんですよ~、時々妹さんと散歩していたりしてましたね~」

圭「さらさらの黒髪に眼鏡!ちなみに小説は」

真「書いてませんよ~、よく行く喫茶店はありません」


圭「さて、候補が出揃いました!」

美紀「果たして店内放送をしていた女性は誰だったのか!」

安価下1から5で多数決

圭「多数決の結果!選ばれたのは...」

美紀「ドゥルルルルルルルルル...ダンッ!」


《エントリーナンバー3 井川真さん!》


真「みなさ~ん、ありがとうございます~」

美紀圭「「パチパチパチ~」 」

市代「えっと...お、おめでとう...ございます!」

弥生「頑張ってください、私達も応援してます」

真「はい~、立派に努めてみせます~」

美紀「おめでとう」

圭「おめでとう」

由紀「おめでとう」

胡桃「おめでとう」

悠里「おめでとう」

慈「おめでとう」

貴依「おめでとう」

昭子「おめでとう」

太郎丸「わふ(おめでとう)」

おめでとう

おめでとう

おめでとう


市代「ところで...私達はもう...」

弥生「出番は終わりでしょうか?」

美紀「そうですね...ん?ちょっと失礼します、えっとなになに?...機会があれば...何処かでまたお会いする...かも...だそうです」

圭「今後の展開次第だね」

美紀「それじゃあ本編を」

美紀圭「「どうぞ!」」

*****

ーーー

美紀「もしかして...あの日店内放送をしていた方ですか?」

真「はい...私、井川真といいます、それであの...傷は大丈夫でしょうか」

綺麗な黒髪のその眼鏡の女性は、本当に心配そうに尋ねてきた
よかった、思ったより怖い人じゃなさそうだ

美紀「大丈夫...ではないですけど、大丈夫です、怒ったりしてませんから」

真「でも...」

美紀「多分同じ立場だったら私もそうしてしまったと思うので」

チラリと圭を見る
圭も私がそういうとわかっていたのか、安心したような、呆れたような笑いをしていた

圭「まぁ美紀がいいなら私から言うことは何もないよ、井川さん...だっけ、貴女もわざとじゃないんですよね?」

真「はい...」

美紀「ならこの話はこれで終わりです、それより、私達以外の生存者に会えてよかった」

この状況はすぐには解決しないだろう
こんなことでわだかまりを作っている場合ではない

真「...ありがとうございます~」

少し涙ぐみながら見せた彼女の笑顔は、とても綺麗だった

・・・

美紀「そういえば、今までずっとあそこに?」

真「はい~、あの日緊急店内放送をかける命令が来た後すぐに同僚の子から「外は大変なことになってるから絶対にそこから出ちゃダメ」って連絡が来て、それでそのまま~」

その後連絡が途絶え、恐る恐るドアを開けようとしたところ、『彼ら』が人を襲う姿を見てしまったのだという

圭「食事は?トイレは?」

真「食べ物は辛うじてポケットに携帯していたソイジョイと持ち込んでいたペットボトルのお茶を...トイレは...その...お恥ずかしいです~///」

あぁ...なんとなく察した

美紀「...あっもしかしてこの中に井川さんの着替えが?」

真「えっ?あぁ本当です!これは私の...でもどうして?」

圭「昨日少し管理室と更衣室の探索に...」

真「そうでしたか...もっとお恥ずかしいです~...///」

気が付いたらもうすでに夕方だったので、私達はシリアルと飲料水で遅めの昼食にすることにした
私や圭より井川さんの方が今までの食事の量が少なかったはず
そう思ったのは圭も同じだったようで、私と圭はどちらからともなく、井川さんの分をシリアルも飲料水も多めにした
井川さんは悪いと言って断ろうとしていたけれど、こんな状況なんだから無理をしてはいけないと言って押し付けた

よい食べっぷりだった

・・・

圭「そういえば、自己紹介まだだったよね?」

真「そうですね~、なんとなく会話から名前はわかっていますけど~」

美紀「でもしておいた方がいいよね」

・・・

真「はい、お二人共、よろしくお願いします~、ところでお二人のことは何とお呼びすればよろしいでしょうか?」

美紀「普通に美紀でいいですよ」

圭「私も圭でいいよ」

ちゃっかり圭はもう敬語じゃなくなってる...井川さんは気にしてなさそうだからいっか

真「わかりました、美紀ちゃん、圭ちゃん、私のことも真でいいですよ~」

美紀「わかりました、真さん」

圭「んじゃぁ真さんが加わった記念に!乾杯!」

美紀真「「かんぱ~い」」

それぞれコーラを注いだ紙コップをぶつけ合う
少し贅沢だけど、今日くらいはいいだろう
三つに割ったチョコレートをそれぞれ齧りながら情報交換をしていく
といっても、ほとんど私と圭が知り得たことを真さんに伝える感じだけど

真「『彼ら』は生態的に確かにゾンビに近いですね~、ただ恐らくどの方も亡くなってからああなった訳ではないので、その表現は適切ではありませんが...」

そう、『彼ら』は決してゾンビなどというファンタジーな存在ではない
マニュアルに書かれていたことが確かなら

美紀「実は、見てもらいたいものがあるんです」

私は真さんに例のマニュアルを一冊渡した

美紀「このマニュアルはここの管理室にあったものです、見覚えありますか?」

真「...いえ、見たことありませんね、もしやこれにこの騒動について何か関係することが?」

美紀「はい...」

・・・

真「生物兵器...感染症...ですか」

顔色が悪い
当たり前か、こんな騒動に直結するような内容のマニュアルを渡されたら、誰だってこうなる

真「...ここの店長は本当に良い方でした、もしかしたらこのマニュアルの内容に大体の想像がついて、心配させぬようにと私達に配らなかったのかもしれません」

果たしてそれが得策であったかはわからない
どちらにせよ、このマニュアルを読んでおけば真さん達が対処出来たかは怪しいからだ
どう考えてもこの状況は例外だ

真「それで、これからどうするつもりですか?」

圭「とりあえず消毒とか救急ボックスを探して、その後はまだ未定かな」

真「でしたら」

真さんはマニュアルの一番最後のページを開く

真「ここに緊急連絡先が書いてあります、この内のどれかに行ってみる、というのはどうでしょう」

圭「このランダル・コーポレーションってとこ?」

真「いえ、こういった状況のとき大抵大きな会社は黒幕です、いきなり乗り込むのは危険かと」

美紀「『こういった状況』?真さんはこんな経験が他にも?」

真「...私、ゾンビ映画大好きなんですよ~」

すごく良い笑顔だった

真「緊急ボックスですか...ちょっと待ってください、確かこの辺に...」

そう言って真さんは非常食や布団が入った段ボールをいくつか漁り始めた

真「あぁやっぱり!ありましたよ~」

その手にはまさしく緊急ボックスが握られていた

圭「えっここにあったの!?」

真「そもそもこの段ボールは災害時用ですから~」

圭「早く言ってよ~」

真「今思い出したので~」

消毒と絆創膏を貼った後、改めて今後の方針を相談した

圭「爆竹を使うには火が欲しいよね、ライターとか」

美紀「他にも音か光が出るもの、あと防犯ベルも『彼ら』の動きを鈍らせるのに必要かな」

真「この部屋にある物の他にも沢山運ぶなら大きなリュックがあるといいですね~」

もしここから他の場所に移動するなら、余計な荷物は無くした方がいい
幸いにも真さんの車は大型で、ここにある食料や雨合羽も『乗せられさえすれば』余裕で入りきるらしい

圭「ジャンプときららは?」

安価下(まだすぐにここを出る訳ではありませんが一応決めておこうということです)
1 娯楽は大切、持って行こう
2 諦めなさい

美紀「いや、流石にそれは置いていこうよ」

圭「えぇ~、でも娯楽も大切だよ?」

おかしいな、少し前までの危機感が薄れている

美紀「いやでもこの量は...他の荷物も多いし...」

多分圭なりに考えあってのことだとは思う
こんな状況だからこそ気を紛らわせるものがあった方がいいとかそんな
...だよね?

真「じゃぁこうしたらどうでしょう」

真が思いついた漫画の持ち運び方案安価下1から3(そこから独断で良さげなのを最終決定にします)

美紀「『スマホでページを撮っておく』?」

真「はい~、容量さえ足りればそれで~」

圭「でもそれはそれで結構大変じゃない?」

真「仮に持って行くにしても全部は重いですし...ここを出た後食料その他を求めてまたここに来るかもしれませんし、せめて半分くらいにした方がいいかと~」

美紀「でも圭もこの雑誌に載ってる漫画を全部読んでる訳でもないんでしょ?」

圭「まぁそれはそうだね」

美紀「ここにまた来るかは別として、どうしてもならよみたい漫画だけ撮っておくとかは?」

圭「う~ん、そう...だね」

美紀「死ぬよりマシでしょ?」

圭「それ言われちゃうと言い返せない!」

ひとまずこれで
多少手間だけど荷物が多くなるよりはいいだろう

圭「でもそれならノートPCとかiPadにデータ移せたらいいんだけど」

それはそれで荷物増えてるような...まぁそれくらいなら

美紀「でも私は持ってないし、管理室のパソコンもキーボードと液晶が分かれてるタイプだったよね?」

真は持ってる?コンマ下
奇数 残念、スマホしかない
偶数 放送室にある
ゾロ目 ガラケーで何が悪い

真「私のノートPCとiPadが放送室にありますよ~」

圭「おぉ!やった!」

美紀「じゃぁひとまず近いしそこからだね、安全第一で」

雨合羽にインカム、無線、空にした鞄と刺又を装備する

美紀「真さんは武器がないから私達で守ります...そういえば私何で殴られたんだろ」

真「あの時はパイプ椅子で...すみません...」

圭「最悪パイプ椅子も持って来る?武器として」

パイプ椅子で殴るのは不意打ちならまだしも武器として常備するのは厳しそう

美紀「そっちも考えなきゃね」

・・・

部屋の外を徘徊していた『彼ら』が行ったのを確認し、私達は放送室に向かった

真「ありましたよ~」

美紀「じゃぁ鞄にしまって戻りましょう」


ガンッ!ガンッ!


美紀「!今のは...」

圭「っ!」


「ヴヴゥ...ヴヴゥ...」


『彼ら』が戻ってきた!

真「ど、どうしましょう...」

美紀「戦うしか...真さん、私達から離れないでくださいね!」

刺又を構え、ゆっくりドアを開ける

美紀「行くよ!」

圭「うん!」

コンマ下
奇数 楽勝
偶数 なんとか勝利
ゾロ目 君のことは忘れない

敵は二体
もしここで仕留められなかったら部屋に戻れても部屋の前からいなくなるかわからない

美紀「やあぁ!!」

まずは一体
刺又の金具の部分で肩を殴るが、硬い
そして効いているのかわからない

「ヴヴゥ...ガアァ!」

手を伸ばして来るが、動きが遅いおかげでそれを回避する

「ヴヴゥ...」

圭「行かせない!」

もう一体が近付いていたのを圭が刺又で抑える

圭「腰!腰なら安定して動きを止められる!」

美紀「わかった!」

思いっきり金具の部分を相手の腰にぶつける
U字型なのでそこにうまくハマり、そのまま壁に押さえつける

美紀「今度こそ!」

そのまま素早く刺又を抜いて振り上げ、頭に向かって斬るように振り落とす

グシャ...いやな音を立てながら、『彼』は崩れ落ちた

圭「そりゃっ!」

同様に圭も壁に押さえつけ、転ばせたところで相手の頭に刺又を縦にして薪割りの斧のように振り落とす

グシャ...

圭「ふぅ、なんとかなった」

真「圭ちゃん後ろ!」

圭「っ!」

いつの間にか近付いていた『彼女』が圭に向かって来ていた

美紀「間に合え!」

私はすぐに駆け出したが、『彼女』は既に圭の腕に歯を立てていた

美紀「っ...圭!」

無我夢中で『彼女』を刺又で殴って圭から離させた

そこからはよく覚えていない


圭「美紀!美紀!大丈夫だから!もうその人死んでるから!あっいや人じゃないんだけど」

圭?
ふと下を見下ろすと、そこには『彼女だったもの』があった
もう顔や胴体はほとんど原型を留めていない

美紀「うっ...」

思わず口を手で抑える
これを...私が?

真「圭ちゃん、腕は!?」

圭「大丈夫、雨合羽が厚かったおかげで皮膚まで来てないよ、ほら」

さっと雨合羽を捲って見せる
確かに噛まれた跡は腕にはなかった

美紀「よかった...」

真「えぇ本当に...すみません、私が戦えないばっかりに...」

圭「真さんのせいじゃないよ、真さんのおかげで後ろのやつに気が付けたし」

ひとまず部屋に戻って来た
今回は甘かった
途中から『彼ら』が他の所からも来ることを考慮するべきだった

真「やっぱり私も戦いたいです...何か武器が欲しいですね~」

圭「それじゃそれもどこかで探そっか、あとこの雨合羽は...」

美紀「一ヶ所とはいえ噛まれた物だし、他のに変えたほうがいいよ」

雨合羽9着→8着

美紀「とりあえず今日はここまでにして、ご飯食べたら寝よっか」

圭「私は後でなるべく漫画を撮らなきゃ」

真「ほどほどにですよ~」

・・・

夜が明けた

圭「...おはよ、美紀」

美紀「おはよう、圭」

二人で窓から外を眺める
相変わらず『彼ら』が徘徊していた

真「おはようございます~、美紀ちゃん、圭ちゃん」

振り向くと、まだ少し眠そうな真さんが布団の上で身体を起こして手を振っていた

美紀「おはようございます、真さん」

圭「おはよっ、真さん」

これまでと違う、三人での朝が始まった

・・・

朝食は変わらなかった
シリアルと飲料水

圭「今日どうする?」

美紀「やっぱりここから出る準備を進めたほうがいいかな?」

真「ここに救助が来る可能性も低いですし...」

チラッとマニュアルに目を向ける
ただでさえその場の適切な判断を促すようなことばかり書かれているマニュアル
それに今はイレギュラーな状況
救助は期待しないほうがいい

美紀「必要なのは大きめのリュック、ライター類、防犯ベル、音や光が出るもの、出来たら食料」

圭「とりあえずそんなとこだよね」

真「防犯ベルなら三階、リュックなら二階、食料なら一階ですね~」

圭「音が出るのって...音が出るおもちゃとか?なら三階だよね」

美紀「光が出る物ならペンライトとかがいいと思う、誘導に使うからパキッと折る使い捨てで軽い物、なるべく大量に」

真「ペンライトは確か二階ですね~」

今私達がいるのは三階
今日中に全部調達するのは無理だと思うから、ここに戻って来る前提で行動しよう

圭「どの階から行く?」

安価下
1 一階(食料)
2 二階(リュック、ペンライト)
3 三階(防犯ベル、鳴るおもちゃ)

真「今日ここを出るにしろ出ないにしろ、モール内にどの程度『彼ら』がいるのかの把握もしておきたいですよね」

圭「じゃぁ食料を確保するのも兼ねて一階まで?」

美紀「う~ん、不安だなぁ」

昨日も失敗しかけた
ここは慎重に行きたいけれど、いつまでもそうは言ってられない
あの日大広間には沢山の人がいた
つまり、今はそれと同じくらい『彼ら』がいる可能性もあるということだ

美紀「...わかった、一階に行こう、ただし食料の確保のみ、今日モールから出るわけじゃないからね」

圭「もちろん、装備を万全にしてからじゃないといけないってことだよね」

美紀「エスカレーターやエレベーターは多分使えない、階段の確保が出来れば万々歳だけど、それは難しいと思う」

圭「真さんの武器も良さげなやつがないか見てみよう」

真「ありがとうございます~」

さて、行くメンバーだけど...

安価下(複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)
1 美紀
2 圭
3 真

美紀「今日は昨日と違ってかなり長距離です、真さんのことを私達で守り切れるかわかりません...なので、この部屋の留守を任せてもいいですか?」

真「構いませんよ、昨日も何も出来ませんでしたし...あ、じゃぁ待ってる間に漫画の写真をiPadとパソコンに移すのやっておきます~」

美紀「...でももしインカムから私達の連絡が入ったら応答してくださいね」

大丈夫かな...

美紀「圭はそれでいい?」

圭「うん、真さん待っててね!必ず戻って来るから!」

真「さりげなくフラグを建てていくスタイルですね~」

・・・

昨日三体倒したおかげか、三階から二階に移動する間は『彼ら』に遭遇しなかった

圭「三階は昨日のだけだったのかな?」

美紀「そんなことはないと思う、偶々会わなかっただけって考えたほうがいいかも、それに『彼ら』は動きは遅いけど階段は登れるから、真さん、そっちは大丈夫ですか?」

真『大丈夫ですよ~、『彼ら』が来たような音もしませんし~、お二人も頑張ってください~』

圭「了解!ごめんね真さん、なんか私の我儘手伝わせちゃったみたいで」

真『そんなことないですよ~、私も漫画は好きですし~』

えっまさか写真移しながら読んでる?

二階に着いたが、今は我慢
このまままっすぐ一階に行こう

二階と一階の間の階段『彼ら』コンマ下
奇数 いない
偶数 いる
ゾロ目 ???

圭「無事一階まで来れたね」

美紀「ここからはなるべく長く保つ食料を探そう、缶詰とか」

圭「わかってるって!」


「ヴヴゥ...ヴヴゥ...」


やっぱり一階にはそれなりにいるようだ
ここから見えるだけでも5、6体はいる

美紀「っ!ここからはなるべく声を出さないようにしよう、気付かれたら大変だから(小声)」

圭「そうだね(小声)」

真『わかりました(小声)』

美紀「いや真さんは関係ないですから」


「ヴヴゥ...」


美紀「っ!?」

圭「しー!(小声)」

あ、危なかった...

・・・

美紀(これと...これもっと...暗くてよく見えない、これ何の缶詰だろ)

・・・

圭(これとこれと...おっ、これなんか真さんの武器に良さそう)

・・・

真(シャミ子ちゃん可愛いですね~)

・・・

美紀「な、何とか戻って来れた...」

真「お疲れ様です~」

圭「美紀が後ろに下がったときに「あっすみませ...なぁぁ!?」って言いながら後ろにいた敵を倒してた時はもうダメかと思ったよ、美紀が」

美紀「それは私の生存が?それとも頭が?」

久々過ぎて思わず普通に買い物をしている感覚になってしまった...うぅ...恥ずかしい///

圭「でも大分倒せたよね」

真「何はともあれお二人共ご無事で良かったです~」

美紀「と、とにかく、持って来たものを確認しよう!」


美紀が持って来た日持ちするもの(缶詰)安価下1から3

圭が持って来た日持ちするもの(缶詰以外でも可)安価下4から6

圭が持って来た真の武器候補安価下7(物によってはその限りではありませんが基本コンマに関係なく一つだけ)

美紀「私は暗くてよくわかんなかったけど缶詰を」

勝手に拝借した買い物カゴの中にはそれなりに入っていた
えっと...

牛肉大和煮が八缶
鯖水煮が三缶
ホールトマトが五缶

圭「バランスいいね、なんか」

真「肉魚野菜が揃ってます~」

美紀「このトマトって多分普通料理に使うやつだよね...大丈夫かな」

真「大丈夫ですよ~」

・・・

圭「次は私ね」

圭の買い物カゴから出てきたのは

乾パン二缶
氷砂糖五袋
ポテトチップス七袋

...ポテトチップス!?

美紀「圭ちょっと」

圭「待って違うの!美紀が遭遇してたから急いでその辺にあったのを適当に入れたらこれだったの!」

うっ...言い返せない...

真「確かポテトチップスの消費期限は五、六ヶ月...パッケージに書いてある賞味期限から一、二ヶ月は平気だったはずですよ~」

美紀「まぁ仕方ないか...」

圭「あ、あとこれ!武器にどうかな?」

そう言って圭が取り出したのは...

美紀「ボウガン!?」

真「クロスボウ?」

圭「アーバレスト!」

いわゆる弓と銃を合わせたような武器だった

美紀「よくあったねこんなの」

圭「すぐ近くのスポーツ用品店の表にあったんだ~、矢は三本しか付属してないみたいだけど...」

美紀「使うなら紐か何か矢に結んで、後で回収出来るようにしよう、でも真さんこれ使えますか?」

真「やったことないですね~」

圭「最悪私達の誰かが上手く使えればいいんじゃない?」

確かに、誰か一人がボウガン、他の二人が刺又なら問題ない

・・・

圭「紐段ボールの中にあってよかったね」

一応武装はしているけれど、とりあえず近くに『彼ら』はいない
部屋の前の廊下の向こうに一つ空の段ボールを置く

美紀「ここから今あそこに置いてきた段ボールに向かってボウガンを撃ってみよう、一人三発くらい撃てばいいと思う」

これで一番上手く撃てる人がひとまずボウガン係

圭「は~い」

真「わかりました~」

・・・

三人共撃ち終わった

美紀命中率コンマ二桁下1
圭命中率コンマ二桁下2
真命中率コンマ二桁下3

なおコンマ二桁が高ければ高いほど命中率も良い

美紀「二発命中と一発掠った」

真「私も二発は命中しました~」

圭「一発しか当たらなかった...」

・・・

圭「というわけで、美紀、お願いね」

美紀「わかった、真さん、何かあったときは交代ということで」

真「わかりました~」

ミキ ハ ボウガン ヲ ソウビ シタ

圭「「ちょせぇ!」とか言いながら撃とうよ」

真「「神様仏様あたし様が許さねえってんだ~」って感じですかね~」

美紀「何で二人共「やっさいもっさい」の人を推すの?」

・・・

美紀「そろそろ寝よっか」

圭「そうだね、今日は特に疲れた気がするよ」

真「お疲れ様でした~」


・・・

〈次の日〉

圭「今日は?二階と三階どっちから行く?」

真「『彼ら』の動きを鈍らせるのを優先させるなら三階から、荷物が多く入るようなリュックを先に調達するなら二階からですね~」

安価下

1 二階(リュック、ペンライト)
2 三階(防犯ベル、鳴るおもちゃ)

美紀「『彼ら』がいつどこから出てくるかわからないし、防犯ベルはそろそろ装備した方がいいかな」

圭「じゃあ三階だね、ついでに音が鳴るおもちゃか何かあるといいんだけど」

『彼ら』が音のする方に向かうなら、なるべく使い捨てができるもの、小さくて軽い物がいい

美紀「おもちゃって言っても電池がないといけないのは難しいんじゃない?」

真「それなら電池もいくつか拝借した方がいいですね、それにライトも」

確かに、昨日は昼間でも暗くてよく見えないほどだった
少し曇っていたというのもあるだろうけど、『彼ら』が近くにいる場合を除いて、ライトは必要になってくるだろう

圭「防災グッズに入ってないの?」

真「ここに全ての防災グッズがあるわけではないので~」

さて、行くメンバーだけど...

安価下(複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)
1 美紀 (ボウガン装備につき接近戦不向きのため単独出撃不可)
2 圭
3 真

真「今度は私が行きます~」

そう言って真さんは刺又をくるくると回した
孫悟空が如意棒を扱っている時のようだ

美紀「私も、これを少しでも慣らさないと」

ボウガンは威力はあるが狙いを定めるのが難しい
昨日は動かない的に向けて撃ったが、『彼ら』は動くのだ
その辺がどうなるかまだわからない

圭「私は?」

美紀「じゃぁ私達が戻るまでお留守番お願い」

圭「わかった、何かあったらすぐ言って!」

少し前はお互いに一人になる不安が強かったけど、こうして心の余裕が出来てきたのはいいことだ
三人になったことやインカムのことも大きい

・・・

美紀(防犯ベルのコーナーはこの辺かな)

圭『間違えて今鳴らさないようにね(小声)』

美紀「わかってる(小声)」

・・・

真(音が鳴る物...あとレジの方に電池...単三?単四?あるだけ持って行ってしまいましょう)

・・・

圭「お疲れ様」

美紀「遭遇せずに帰って来れた...」

真「安全に帰ってこれたのは良いのですけれど、私も美紀ちゃんも武器の慣らしは出来ませんでした~」

まぁ武器も使わなくて済むに越したことはないんだけど...

美紀と真が持ってきた防犯ベルの数コンマ下1と2合計

真が持ってきた音が鳴る物安価下1から3(おもちゃでなくても構いません)

美紀「とりあえず防犯ベルは真さんのと合わせて十一個...」

真「音が鳴りそうな物、あまり残ってませんね~」

真さんが持ってこられたのは金属製の風鈴八つとクラッカー二つ
そして

ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン

美紀「すみません、それちょっと電源切って下さい」

ジョッコーモンキー三匹

真「玩具売り場の商品が結構壊されてまして...この子達は辛うじて残ってました~」

美紀「風鈴はまだ遠くに投げて『彼ら』の気を反らせるかもしれないけど...クラッカーは誰かが鳴らした後すぐに移動出来ないと危ないかも」

・・・

圭「今日はまだ時間もあるし」

美紀「うん、二階に行くのも一つの手だね」

真「でも油断は禁物ですね~」


安価下(複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)
1 美紀 (ボウガン装備につき接近戦不向きのため単独出撃不可)
2 圭
3 真

圭「じゃあ今度は私が行くよ」

真「私もお供しますよ~」

美紀「えっじゃあ私も...」

圭「そしたら留守が居なくなっちゃうでしょ?」

真「昨日今日と二日連続で出ていたんですから、少し休んで下さい」

でも...

圭「大丈夫、何かあったらすぐ言うから」

真「任せて下さい!」

二人共、私の事を思って言ってくれてるんだよね...

美紀「...わかった、二人共無理しないでね」

圭「うん!」

真「はい!」

・・・

美紀「大丈夫?なんともない?」

圭『大丈夫だよ~(小声)」

真『私の方も今の所問題ありませんよ~』

うぅ...心配だ...
でも二人も待ってる間同じ気持ちだったんだよね...
うん!二人を信じよう!


コンマ下
奇数 『彼ら』はこういう時に限ってやって来る
偶数 ただ待っていても仕方がない、マニュアルでも読み直しておこう

美紀「マニュアルでも読もうかな...」

ガンッガンッ

美紀「っ!」

「ヴヴゥ...ヴヴゥ...」

ドアの向こうに...いる!

美紀「お、抑えなきゃ!」

急いでドアのところに置いてある段ボールを抑える
ドアノブが回せなくても『彼ら』はドアを壊せてしまう

圭『美紀!?どうしたの!?』

美紀「『彼ら』がドア叩いてる!」

圭『っ!わかったすぐ向か...うわっ!」

美紀「圭!?」

真『こっちにも来ました...』

圭『くっ...邪魔をするなぁ!!』

圭の雄叫びが聞こえる

美紀「圭、真さん、気を付けて!」

真『はい!美紀ちゃん、待ってて下さい!』

圭『絶対にすぐ行くから!』

ガンッガンッ

力強い...でも、負けない!!

・・・

圭「し、死ぬかと思った...」

真「はい...」

美紀「本当にね...」

圭が持ってきたリュックの数コンマ下1
真が持ってきたペンライトの数コンマ下2
なおゾロ目で...

美紀「というか圭、リュックものすごくいっぱい背負ってない?」

片腕に通しただけのも多い

圭「なんとか八個」

美紀「八個!?そんなに!?」

圭「まぁ荷物も多いし」

いいけど...三人で持ち切れるかな

真「私もペンライト八本でした~」

美紀「なんの偶然...とにかく、これで準備は整ったね」

圭「ライターは一応見てみたけどなかったよ、前にリーダーがライターとかマッチとかどっさり持ってきてたからまさかとは思ったけど、あれで全部だったのかも」

爆竹の活躍はまだ先になりそうだ

真「それで、行くんですか?明日」

美紀「そうですね、今日のことで、まだここにも沢山いるってわかりましたし、出られる時に出た方がいいかと」

・・・

夕飯を食べ終え、荷物を詰め終わった
漫画ももう撮り終わっていたし、荷物も減らせるだけ減らしたつもりだったが、どのリュックも鞄もパンパンだ

美紀「そろそろ寝よっか」

圭「そうだね」

真「お布団敷けましたよ~」

ふと窓から夜空を見る
この頃はこの辺の住宅地に電気が灯っていないため、星がよく見えていた
しかし今日は曇っているのか、ほとんど見えなかった

真「星を見てるんですか~?」

美紀「そう思ったんですけど、今夜はあんまり見えないですね」

真「あぁ...明後日くらいに一雨来そうですね~」

そういえばあの日からまだ雨って降っていない気がする

圭「雨か~、いっそトラロックとか発動しないかな~」

美紀「いやあれゾンビですらないからね?」

人を喰らうってところしか合っていない

圭「そういえば、明日は...ここから出るんだよね?」

美紀「うん...もしかしてここで立て篭もりたい?」

圭「ううん、ただ生きているだけなんて嫌だし、だってそんなの死んでるのと変わんないもん」

美紀「そっか...」

真「それで、明日はどこに向かいますか~?私の車、幸いにもまだガソリン入れたばかりだったはずなので、壊れてなければある程度は行けますよ~」

美紀「そうですね、今のうちに決めておきますか」

安価下1から5で多数決(3、4、5は劇中未登場のためかなり雑になります)
1 私立巡ヶ丘学院高校
2 聖イシドロス大学
3 ????駐屯地
4 ????航空基地
5 ????中央病院

1

圭「うちの学校も...そこに入ってるんだよね...」

真「あぁやっぱり、お二人は巡ヶ丘の学生さんでしたか~」

美紀「知ってるんですか?」

真「私もそこに通ってたんですよ~」

なるほど、なら納得

真「それに、近所に住んでいた子も同じ制服で、巡ヶ丘だと言っていたので~」

美紀「そうなんですか...」

圭「...これも何かの縁だし、行こうよ、巡ヶ丘に!」

真「そうですね!」

二人は乗り気なようだ

美紀「う~ん...よし、じゃぁ決定!明日向かうは巡ヶ丘学院高校!」

圭「久々の登校だね」

真「こんなことなら制服持ってきておけば」

登校って...あと真さんは案外今着ても普通に似合いそうで反応に困る

真「...お二人共突っ込んでくださいよ~///」

・・・

朝が来た

美紀「準備は」

圭「バッチリ」

真「ですよ~」

それじゃひとまず真さんの車がある駐車場までGO!

駐車場までに遭遇した『彼ら』の数コンマ下

美紀「最短ルート、階段で一階まで行ってそこから大広間を突っ込む、でいい?」

圭「うん」

真「『彼ら』は刺又組の私達に任せてください~」

ボウガンは流石に走ったりする中使うのは素人には危険、ここは二人に任せよう

美紀「二人共疲れたり何かあったら言って!交代するから」

・・・

圭「やあぁ!」

真「これでトドメです!」

二階にいたのは三体
残り一体

圭「真さん!」

真「はい!」

圭が抑えた『彼女』の頭に真さんが刺又を振り落とす

真「ふぅ、なんとかなりましたね~」

美紀「真さんって戦う時なかなかアクティブですよね」

真「そうですか?」

・・・

一階の大広間
敵は五体

圭「流石に多いかな」

真「そうですね...」

広いのと敵が多いのでなかなか倒せない...何か手は...

美紀「そうだ!二人共耳塞いで!」

圭真「「!?」」


キュイイイイイイイイイイ


圭「!今ならいける!」

真「はい!」

咄嗟に防犯ベルを三つも鳴らしたが、どうやら本当に効果があるようだ
『彼ら』が苦しむ様に蹲って動かない

ドスッ
ゴスッ
ガッ
ゴリッ
グチャッ

圭「はぁ...はぁ...」

真「ナイス判断でした...」

美紀「よかった...っ!」

念のため紐を付けた矢をセットしておいたボウガンを構え、引き金を引く

真「!?」

真さん...の後ろにいた『六人目』は頭を撃ち抜かれ、そのまま崩れ落ちた

圭真「「...おおぉ」」

リュックを背負い直し、駐車場に向かう
幸いにもここにはほとんどいなかった

真「では荷物を乗せちゃってください~」

真さんの車も壊れていなかったので、これで学校まで行けそうだ

圭「中広いね~」

美紀「確かに、十人くらいなら詰めれば入れそう」

大型って聞いてたからもし文字通りの大型自動車だったらどうしようかと思ったけど、トラックとかではなくてよかった

・・・

真「シートベルトしましたか~?」

圭「したけど...これ何かあった時逃げるのに邪魔じゃない?」

美紀「いや、シートベルトなかったら遭遇するまでもなく死ぬかもしれないから」

真「そうですよ~、それに、揺れますしね~」

圭「揺れる?もしかして轢いていくの!?」

美紀「まさか、相当弱ってるの相手じゃないとぶつかった時こっちも危ないし...えっしませんよね?」

真「...ふふ」


轢いた数コンマ下(ゾロ目で何が起こるかはわからない...)

真「相当EXCITE!EXCITE!たーかーなーるー♪」

ドカッ

真「EXCITE EXCITEこーこーろーがーみっちびっくあのーばしょーへー♪」

グチャッ

真「かーけぬーけてーくーだーけー♪」

プチッ

圭「Hey♪」

真「I'm on a mission right now♪」

圭「Hey♪」

真「I'm on a mission right now♪」

ゴッ

圭「わん♪」

真「この手の中♪」

圭「つー♪」

真「進むべきlife♪」

圭「すりー♪」

真「生きてくだけ♪」

ブチブチブチッ

圭「ゲームクリア!!」

美紀「何が」

・・・

圭「リプログラミングでこの状況どうにか出来ないのかな」

美紀「それより私は何で真さんがゾンビ映画じゃなくてその歌をチョイスしたのか知りたい」

真「ふふっ♪そろそろ着きますよ~」

久々の学校
思えばあの頃は無遅刻無欠席だった
すっかり不登校だったなぁ、なんて冗談を言ってみる

圭「久々の学校にボウガン持って登校なんて、美紀ちゃん不良になっちゃって」

それもそうだね

校庭にはいつも朝練の学生が沢山いた
今はそこに『彼ら』しかいなかったけど、こうしてみると『彼ら』が朝練しているように見えなくもない

美紀「ここには...誰かいるかな」

圭「...いるといいな」

圭もほんの少しの期待を込めてそう呟いた

・・・

真「どうします?駐車してまたリュックを持って中に行きますか?」

圭「それとも誰かが先に様子見てくる?」

安価下1
1 全員で中に入ってみる
2 誰か一人中に入ってみる

上の安価で2が選択された場合のみ
中に入るメンバー一人安価下2
1 美紀(この場合は刺又を装備します)
2 圭
3 真

美紀「ここは全員で行こう」

マニュアルにここが書いてある以上、この事態と無関係ではないと思う
もしこの事態を打破出来る何かがあれば...

圭「わかった」

真「とりあえずこの辺に止めますね」

玄関の端の方には『彼ら』が来ていない
『彼ら』はみんな端ではなくもっと広い中央ら辺に徘徊していた
ここなら壊される心配も少ないだろう

真「それにここは屋根がありますから仮に雨が降って来ても平気ですし、それなりに玄関と近い方がいいですよね?」

美紀「そうですね、長居するかわからないので」

・・・

圭「早くもリュックの重さに慣れてきた自分がいる」

美紀「余計な筋肉付きそう...」

やはり校舎内は『彼ら』が多い
ただ、廊下が異様に汚れている
『彼ら』が暴れた跡ではなく、むしろ戦闘の後のような汚れ方だ

真「ここにいた人も『彼ら』と戦ったんでしょうか~」

美紀「多分そうだと思います...」

今考えても仕方がない
とにかくここを突破して上を目指そう

コンマ下
奇数 逃げ切った
偶数 戦闘開始
ゾロ目 ???

圭「ゼェ...ゼェ...なんとか階段まで来たね」

美紀「流石に気付かれたけど逃げ切れた...」

素早く階段の踊り場に曲がったことでなんとか巻けた
これで階段にもいたら詰んでいた

真「二階にもいますね~」

圭「とりあえず最上階目指す?」

美紀「うん、このまま階段を登ろう」

・・・

美紀「慣れたには慣れたけど...階段だとこの荷物キツい...」

真「その前に全力疾走しましたしね...」

圭「三階にも少ないけどいるね~...ん!?あれ、バリケードじゃない!?」

美紀真「「!!」」

そっと覗いてみる
間違いない、机や針金で作った簡易的なものだけど、バリケードだ

圭「あの先に誰かいるかな」

美紀「とにかく行ってみよう、ここの階はなるべく倒す方向で」

真「わかりました」

美紀「じゃぁ...行こう!」

『彼ら』の数コンマ下

三階にいた『彼ら』は六体

圭「まずは!」

真「私達が行きます!」

二人は駆け出し、敵の腰を刺又で挟み壁にぶつける

圭「やあぁ!」

真「ふっ!」

ベキャッ
ゴキャッ

美紀「ここ!」

二人から離れたところにいる一体の頭を狙い撃つ
が、外した!

美紀「くっ...もう一発!」

すぐに矢をセットし撃つ
『彼』はさっきの攻撃でこちらに気が付いていたが、そのおかげでまっすぐこちらに来ている

美紀「はっ!」

今度こそ!

バシュッ

当たった!

圭「あと三体...」

真「こうも狭いとやはり戦い辛いです...」

下手すれば仲間にぶつかってしまう
学校の廊下はモールの通路より狭いのだ


「お前ら!大丈夫か!?」


美紀圭真「「「!!??」」」

振り向くと、バリケードを乗り越えて少女が走って来た
生存者!!

「はあっ!」

その少女はシャベルを剣のように振るい、『彼ら』を次々と斬っていく

美紀「戦い慣れてる...」

紺のツインテールを揺らしながら戦う少女
よく見るとリボンの色が三年生のものだ
私と圭が二年生だから先輩か

そうこうしているうちに、残った三体は全て倒されていた

「ふぅ、無事か?」

美紀「は、はい!あの、生存者の方...ですよね?」

「そりゃこっちの台詞だ」

そう言って少女はニカッと笑った

バリケードを越え、ある教室に連れてこられた

「胡桃ちゃんお帰り~」

この助けてくれた先輩は『胡桃』というのか

胡桃「ただいま、間に合ったぜ」

「お疲れ様、胡桃」

「お疲れ様、大丈夫だった?」

教室にいたのはピンクの髪の小さな少女...いや、よく見たらこの人も先輩だ、歳下かと思った
と、茶色っぽい黒髪の優しそうな少女...も先輩だ
そして先輩らしき少女よりも明るいピンクの髪の女性...この人は学生ではないようだ
見かけたことはないけれど先生かもしれない

胡桃「問題ない、お前らも平気か?」

圭「あっはい大丈夫です」

真「私も~...悠里ちゃん?」

真さんは黒髪の先輩を見てそう言った
『悠里』と呼ばれた先輩も真さんを見て

悠里「真...さん?」

まさかの知り合い!?...そういえば近所に巡ヶ丘の生徒がいたって...

「りーさん知り合い?」

悠里「えぇ、近所に住んでたお姉さんよ」

「そうなんだ!会えてよかったね!」

...この先輩は言動もどこか幼げだ
おっと、こっち向いた

「お名前は?」

美紀「えっと、直樹美紀です」

圭「祠堂圭です」

真「井川真です~」

「じゃぁ『みーくん』に『けーちゃん』に『まーさん』だね!」

美紀(ネーミングセンス!!!)

というか何で私『くん』なの!?

「私は丈槍由紀!」

そう言って先輩はクルッとその場で回り、バッと手を広げた

由紀「ようこそ!学園生活部へ!」

*****

美紀「長かった...やっと学園生活部と合流出来た...」

圭「ほとんど学園生活部との合流か大学組との合流しか思いついてなかったから駐屯地とか選ばれたらどうしようって内心不安だったらしいよ」

美紀「誰が言ってたの?」

真「それは聞いちゃダメですよ~」

圭「とにかく、モール編が終わってここから学校編に突入!」

真「なるべく犠牲が出ないように心掛けたいと言ってました~」

美紀「誰が?ねぇ誰が?この間急にカンペ出して来た人?」


弥生「あたし達の出番きますかね~」

市代「気長に...ですね...」

*****

ーーー

それから私達は自己紹介とモールでの惨状を話した

『丈槍由紀』先輩
『恵飛須沢胡桃』先輩
『若狭悠里』先輩
『佐倉慈』先生

先生かもしれないと思った人はやっぱり先生だった、そして聞いたら髪の色はピンクではなく紫らしい
こう...毒々しい感じじゃないからピンクかと思った

胡桃「モールから来たのか、大変だったな」

慈「後でシャワー浴びてくるといいわ、しばらくお風呂なんて入れてないでしょ?」

美紀「ありがとうございます」

そう、なんとお湯が出るのだ
この学校、浄水場に雨水ろ過、屋上庭園に太陽光発電とかなり設備がいい
つまり屋上には野菜があり、太陽光発電のおかげで電気が生きている
まるでこの事態に備えたかのよう...いや、恐らくそうだ


由紀「すごーい!ポテチだー!」

圭「私が持って来たんだよ~!」

由紀「けーちゃんすごーい!」

圭「ふっふ~ん!」


胡桃「...もう馴染んでるな」

美紀「...そうですね」

悠里「でもどうしてここに?」

美紀「それは...」

その時、真さんが手で静止した

真「慈さん、少しいいですか?圭ちゃんもこっちに」

慈「私?はい...でも何で?」

真「一応保護者の同意のもと話していただければと」

なんとなく真さんの言いたいことがわかった
あのマニュアルはかなりショッキングな内容だ、私と圭もそうだったように、先輩達も心の準備をしていない状態で読むのは危険だろう

胡桃「何だ?そんなにヤバい理由でここに来たのか?」

美紀「まぁ...何ともいえないですけど...」

・・・

私と圭、真さんと佐倉先生(本人にそう呼んでほしいと懇願された)は職員室に移った
大分片付けられている

慈「それで、一体どういう理由でここに来るのを決めたんですか?」

真「...これを」

真さんはマニュアルを佐倉先生に渡す

慈「っ!これ...は...」

真「何か心当たりが?」

慈「...少し待ってくださいね」

そう言って佐倉先生は引き出しの中から一冊の冊子を取り出した

『職員用緊急避難マニュアル』

美紀圭「「!!」」

真「やはりもらっていたんですね、ここの先生方...ちなみに中身は?」

慈「つい先日...まさかとは思ったんですけど、どうも踏ん切りがつかなくて...今はもっと早く読んでいればあの子達もこんなに苦労しなかったかもって...」

真「それで、そのマニュアルは由紀ちゃん達には?」

慈「まだ言ってません...不安にさせるのも嫌ですし、それに...大人の我儘に子供達を巻き込んでいいはずがないと思って」

佐倉先生だって巻き込まれた側のはずだ
それなのにそんな発想に至ってしまうということは、良くも悪くも真面目で優しい先生なのだろう

真「そうですよね...でも、いつまでも隠し通せるものではありません、それに、まだ遅くはないはずです」

慈「真さん...」

真「由紀ちゃん達に、この事を話しませんか?まだ数十分の付き合いなので私が言っていいのかわかりませんが、彼女達ならきっと、この現実を受け止められますよ」

慈「私は...」

安価下1から3多数決
1 由紀さん達を信じ、打ち明ける
2 まだ打ち明けられない

*****

美紀「本スレ内で15回コンマのゾロ目が出たら雨が降ってました、とのことです」

真「結構危なかったですよ~、曇った状態で学校についてよかったです~」

圭「めぐねぇ先生はある意味由紀ちゃんとりーさんの精神状態に関わって来るからゾロ目が出る度に変な笑いが出てたらしいよ!」

*****

ーーー

慈「わかりました、由紀ちゃん達を信じてみます」

真「それがいいと思います」

佐倉先生と真さんは軽く笑みを交わし、私と圭も安心した

・・・

胡桃「終わったか~?」

悠里「めぐねぇ...真さん...」

悠里先輩は心配そうな顔をしていた
胡桃先輩も普通にしてるように見えるが、きっと心配していただろう

慈「みんなに、話さなければいけないことがあるの」

・・・

胡桃「...」

悠里「...」

由紀「...」

非常に空気が重い
さっきまではしゃいでいた?由紀先輩まで黙り込んでいる

慈「黙っていて、ごめんなさい」

佐倉先生は話している間もこうして何度か頭を下げていた

胡桃「うんにゃ、めぐねぇのせいじゃないよ、そりゃこんな騒動が起こる前にめぐねぇが何もかも知ってて黙ってたってんなら別だけど、めぐねぇだって知らなかったんだろ?」

胡桃先輩は口ではそう言うが、苦い顔をしている

悠里「それに、私たちの事を思って隠してたんですよね?なら...」

慈「でも、みんなを騙していたことに変わりはない!それに知らなかったとはいえ、これは私達大人の起こしたこと、責任は大人である私が取るべきなの!!」

ギュッと拳を握る佐倉先生

由紀「...難しい話はよくわかんないよ」

悠里「由紀ちゃん?」

由紀「でもね?めぐねぇがずっと一人で悩んで、我慢して、苦しんでたってことはわかった」

胡桃「由紀...」

由紀「もうそんな必要はないんだよ、だってめぐねぇが何も悪くないって、私達は知ってるもん!」

慈「由紀ちゃん...私は...」

由紀「大人とか子供とか関係ないよ、一人で背負わないで...」

由紀先輩はそっと佐倉先生の頭に手を置いた

由紀「今までお疲れ様」

そしてゆっくりと、母親が子供にするように頭を撫でた

胡桃「まぁ、そういうことだな」

悠里「そうね」

胡桃先輩も悠里先輩も、さっきまでの表情とはうって変わって笑ってる
少し呆れてるようにも見えるけど、決してそこに悪い感情はなかった

慈「わた...し...は...」

由紀「よしよし、辛かったね、大変だったね...」

佐倉先生はそのまま、わんわんと、子供のように泣いていた

・・・

慈「...///」

圭「いや~いい泣きっぷりだったね!」

美紀「ちょっと圭!」

真「ともあれ解決出来てよかったです~」

ふと私は考えた
これは本当に解決していたのだろうか
確かに佐倉先生のことを先輩方は許した
でも佐倉先生の言っていた責任云々に関しては有耶無耶になっているような...

由紀「ん?どうかした?みーくん」

もしかしたらこの先輩の才能なのかもしれない
この人が言ったことは不思議と「あぁ、そうなんだな」と思えてしまう

美紀「いいえ、何でもないです、それとみーくんじゃないです」

由紀「えぇ~かわいいじゃん!みーくんみーくんみーくん!」

圭「おっと美紀は私のだよ!いくら由紀ちゃんでもそれは譲れない!」

由紀「むぅ!私の方が先輩だぞぉ!」

胡桃「モテモテだな、みーくん」

美紀「からかわないでください」

由紀「あれ...?雨降ってきてる」

真「雨ですか~?」

窓の外を見ると、確かに降ってきていた
雨といえば、持ってきていた分厚い雨合羽を全員に配っている
室内に七人も雨合羽を着ている人がいるのは物凄くシュールだ

真「思ったより早かったですね~、明日かと思ったんですが...」

圭「トラロックかな?」

胡桃「ありゃゾンビとかじゃないだろ、似てるけど」

由紀悠里慈「「「トラロック?」」」

美紀「気にしないでください」

そういえば校庭にいた『彼ら』はどうなんだろう
もし水が苦手なら今後対処方が増える
いっそトラロックじゃないけれど、雨に当たってそのまま消滅とかなら楽なのだが...
元はただの人だし無理かな

悠里「ねぇ...校庭にいる数が減ってない?」

窓の外をじっと見ていた悠里先輩がそんなことを言った

由紀「うーんと...あっ見て見て!雨宿りしてる!」

胡桃「雨宿りって、そんな行動まで覚えてんのかよ...ん?」

『雨宿り!?』

私達も急いで窓から下を見下ろす
『彼ら』はまさしく雨宿りをするように次々と校舎に入ってきていた

胡桃「ヤバいぞ、あんな数入ってきたら...」

胡桃先輩がシャベルを掴み一目散に教室から飛び出す

圭「ど、どうしたの!?」

悠里「あんな量が押し寄せたら、バリケードが保たないかも...」

!!

美紀「私も行きます!」

数を相手にするならボウガンより刺又の方がいい
刺又を持ってバリケードに向かうと、胡桃先輩はすでにバリケードの上に立っていた

バリケードの先にいる『彼ら』の数コンマ下1と2の合計
その内どちらかゾロ目だと...

胡桃「ひーふーみー...十二か、多いな...」

美紀「胡桃先輩!」

胡桃「おまっ下がってろ!」

美紀「いえ、私も行きます」

胡桃「...わかった、足は引っ張るなよ」

美紀「はい!」

・・・

胡桃「はあっ!ふっ!たぁっ!」

ゴキッベキッドカッ

美紀「やっ!このっ!」

グギッボカッ

流石胡桃先輩は慣れてる
ずっと由紀先輩と悠里先輩、佐倉先生を一人で守っていたらしい

胡桃「ふんっ!これで四体!」

胡桃先輩は弧を描くようにシャベルを振り回し、周りにいた『彼ら』を切り裂いていく

美紀「くっ!こっちは三体!」

私は刺又で壁に追いやり、足を引っ掛け転ばす
そして頭を潰し、後ろにいた『彼』を振り向きながら遠心力を使い刺又の柄で殴る

美紀(この使い方は刺又が折れそうだ、やめておこう)

コンマ下
奇数 このまま一掃
偶数 バリケード...君のことは忘れない
ゾロ目 増援

美紀「よいしょっと!!」

刺又の金具で『彼女』の腰に挟み『彼』にぶつける

美紀「胡桃先輩!」

胡桃「任せろ!」

そのまま二体を連続して切り伏せる

胡桃「残り三体!」

胡桃先輩がシャベルを廊下に突き立て残りの『彼ら』に回し蹴りを食らわす
こちらに倒れてきた『彼』の頭に刺又を叩きつけ、もう一体の頭も蹴り飛ばす
ダメ元でやってみたが脆くなっていたのか、そのまま頭は吹っ飛んでいった

胡桃「ナイッシューってか」

胡桃先輩も丁度最後の一体の首をはねていた

・・・

胡桃「雨の日はあいつら建物の中に入ってくるのか...油断出来ないな」

美紀「そうですね...」

悠里「危なかったわね」

胡桃「いや、仮にあたし一人でも勝ててたけどな」

由紀「本当に~?」

胡桃「なんだ由紀、何か言いたいことがあるなら聞こうじゃないかほれほれ」

由紀「ひゃめひぇほっへふぉひひゃうひょ~」

胡桃「ほれほれ~」

由紀先輩のほっぺすごい伸びるなぁ

圭「ぶっちゃけどうだったの?」

美紀「私はキツかった、数もそうだけど、心なしか『彼ら』も強かった気がする」

真「雨宿りするくらいですし、水に濡れないように中に入るのに必死だったのかもしれませんね~」

胡桃「バリケードも強化した方がいいかもな」

由紀「ひゃめひぇ~」

・・・

由紀「みーくん、けーちゃん、まーさん、私が学校の中を案内してあげるよ!」

美紀「いや、私達もここの生徒ですからある程度知ってますし、真さんもここのOGですよ?」

胡桃「行っとけ行っとけ、それに『今』どうなってるかはわかんないだろ?」

圭「あっじゃぁこれ付けとこう」

圭は胡桃先輩にインカムと無線を渡した

圭「何かあってもこれで安心」

悠里「...私も行った方がいいかしら」

真「大丈夫ですよ~、私もいますから~」

悠里「でも...」

胡桃「美紀も付いてんだし大丈夫だろ」

校内の案内ということは『彼ら』が少なからずいるということだ
胡桃先輩も早くも信頼を寄せてくれるのは嬉しいのだけれど、そもそもどうして由紀先輩の提案に乗り気なんだろう

由紀「ようしレッツゴー!先輩に続け~!」

胡桃「あっそうだ、美紀、これ持ってっとけ」

・・・

由紀「ここは化学実験室!」

ビーカーやら薬品やらが床に落ちて散らばっている

・・・

由紀「ここは音楽室!」

オルガンは汚れてはいるけど壊れてはいなそうだ

・・・

由紀「次は図書室と購買に行ってみよう!」

美紀「えっ下の階に行くんですか?」

胡桃『もう夜だしこの時間ならあんまりいないと思う、何かあったらすぐに呼べよ...あっちょりーさ』

悠里『美紀さん、真さん、図書室に行くなら国語と数学と物理の教科書を少し頼んでいいかしら』

教科書!?この状況でまさか勉強!?

胡桃『ふぅ、いいか?奴らは音のする方に行く、下の階に行くときはなるべく遭遇しないように音がなるものを階段に置いていっておくんだ、渡したよな?』

美紀「それってこの...」

私は腕の中に抱かれている顔が可愛くない猿と目が合った

・・・

ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン

美紀「ちなみにこれ帰るときはどうするんですか?」

胡桃『すみやかに回収して、やつらがいたときは倒すか逃げる』

そこはやっぱりそうなってしまうのか...

・・・

図書室に着いた

由紀「漫画持ってっちゃお~」

圭「いいね~」

真「これとこれですね~」

美紀「えっと物理は...」

図書室に『彼ら』がいるかどうかコンマ下
奇数 いない
偶数 一体が背後から...
ゾロ目 囲まれた!?

由紀「これも面白いよ!」

圭「へぇ...っ!後ろ!」

・・・

美紀「!今のは...」

真「圭ちゃんと由紀ちゃんが危ない!」

言うが早いか私達は圭と由紀先輩のいる方に走っていた

美紀「っ!圭!」

圭「美紀!由紀ちゃんをお願い!」

圭が投げてきた由紀先輩をキャッチする
圭は素早く『彼女』を転ばせ頭に刺又の金具を叩きつけた

真「由紀ちゃん、圭ちゃん、大丈夫ですか!?」

胡桃『おい!大丈夫か!?』

圭「平気平気」

由紀「ありがとうけーちゃん!」

圭「なんのなんの」

とりあえず一安心だ

・・・

由紀「購買に着いたよ!」

美紀「ここには...いないみたいだね」

購買で手に入れたもの安価下1から5

圭「ライターあるよ!ライター!」

美紀「これで爆竹が使えるね」

慈『爆竹!?えっと...わ、悪いことはダメよ!?』

胡桃『めぐねぇ...察しようか』

真「防犯ブザー補給しておきますか?」

圭「電池切れるかもだし持ってっとこ」

由紀「見て見て~」

由紀先輩が呼んでる

美紀「何ですかぶほっ!げほっげほっ」

めっちゃ髪が逆立ってる...不意打ちだった

由紀「静電気パワー!下敷き持ってっとこ、みんなの分も~」

圭「美紀大丈夫?」

美紀「何とか...あ、そうだ」

バリケードの補強に何か...ガムテープか、三つくらい貰っていこう

美紀「真さん何かありましたか?」

真「ん?」

美紀「ひっ!」

真「あぁすみません、武器らしいものがないかと思って」

美紀「ナイフ持って真顔は怖いですよ!」

悠里『購買もそんなに行く機会ないから持ってこれるだけ持ってきた方がいいわ』

・・・

というわけで
ライターと防犯ブザー、そして何故か下敷きが八個ずつ
ガムテープ三つ
ナイフが十本

美紀「ナイフ多くない?」

圭「ゲートオブバビロンみたいにすればいいんじゃない?」

美紀「出来たら強いんだろうけど」

・・・

ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン

階段のところにいる『彼ら』コンマ下

圭「一体しかいないね(小声)」

美紀「うるさ過ぎて逆に寄り付かなかったんじゃ(小声)」

真「今度は私に任せてください(小声)」

真さんが前に出て...ってその手に持っているものは!

真「ふっ!」

ドスッ

真「もう一丁」

ドスッ

そこには背中と後頭部にナイフが刺しこまれ動かなくなった、無残な『彼女』の姿があった

・・・

美紀「ただいま戻りました」

学園生活部の部室のドアを開ける


パン!パン!パン!

胡桃悠里慈「「「学園生活部へようこそ!!」」」

...へ?クラッカー?

パン!

由紀「みーくん、けーちゃん、まーさん、改めて入部おめでとう!」

振り返ると、私達の後ろにいた由紀先輩もクラッカーを鳴らし、満面の笑みを浮かべていた

・・・

胡桃「由紀が改めて歓迎会をやろうって言うからさ」

悠里「部屋の飾り付け、お菓子やジュースの飾り付けは私と胡桃とめぐねぇでやったのよ」

美紀「そうだったんですか」

それで急に校内案内を...
しかしまさかポテチとコーラとクラッカー(他にも先輩方がもともと持っていた物もあったけど)がこんなところで活躍するとは

美紀「でも良かったんですか?こんな贅沢しちゃって」

慈「大丈夫よ、もともと消費期限ギリギリのもあったし」

・・・

圭「いや~楽しかったね!」

真「みなさん良い方でよかったです~」

美紀「うん」

学校に着いたとき、不安で仕方がなかった
生存者が私達の他にもいたとわかったときも、もし敵対されたらと怖かった

本当に、ここにいたのが先輩達でよかった

*****

弥生「ようやく本当の意味で仲間になったって感じになったわね」

市代「ところで...購買に売ってなさそうな物があると...いう意見がありました...」

弥生「えっとなになに...高枝切り鋏とか風船があるくらいだしホームセンター並みの品揃えだろうという解釈のもと安価は採用されています...だそうです」

市代「そういえば...防犯ブザーと防犯ベル...これは同じ物として考えても...?」

弥生「詳しくはあたしも知らないですけど、同じ物として考えていいと思いますよ」

*****

歓迎会の次の日、私達はこれからについての会議を始めた
由紀先輩はまだ寝ているらしい

胡桃「どうする?マニュアルなんて物が発覚したが、ここから出るか?」

真「あるいはここで暫く策を練るか、ですね、幸いにもこの学校は設備が整っています」

美紀「モールの時とは違い、明確な予定を立てておいて、その上でここに滞在しておく、ということですか?」

確かにここならある程度の安全は保障される
ただ生きているだけというのは、圭も言っていたが、生きているとは言い難い
でも目的や目標を持っていれば話は別だろう

悠里「人数も増えたし、もしここをすぐに出るとしたら手段はどうしましょう」

胡桃「めぐねぇのはミニクーパーだっけ?こんなに入んないよね」

慈「真さん達がここに来た時に乗ってた車なら乗れると思うけど...」

真「多分乗れますよ、玄関口の側に停めてあります」

ここにいれば救助が...という可能性は、マニュアルに書いてあるくらいだからゼロではない、ゼロではないけれど...

安価下1から5で多数決
1 がっこうぐらし
2 そつぎょう

*****

市代「多数決は四人しか...まだいないですけど...五人目を待つまでもない...ですかね...」

弥生「一応待ってましたけど、進めても大丈夫でしょう」

*****

ーーー

美紀「安全も確保出来たし、目標や方針は決まったようなものだから、先を急ぐこともない...かな?」

圭「そうだね、暫くゆっくりするのもいいかも」

悠里「ええ、それがいいと思うわ、何の対策もせずに前へ前へとやろうとしても仕方がないもの」

真「...」

・・・

由紀「みんなおはよ~、何のお話~?」

慈「えっと...」

真「今日の活動はどうしましょうというお話ですよ~」

由紀「?」

真「部活ですので~」

由紀「おおそっか!そうだね、部活動だもん!活動だ!」

寝起きでまだぼんやりしていた様子の由紀先輩だったが、真さんの一言ですっかり目が覚めたようだ

悠里「じゃぁ由紀ちゃんに今日の活動を決めてもらおうかしら、いいですか?」

慈「もちろん」

圭「オッケー!」

美紀「はい」

真「構いませんよ~」

胡桃「決まりだな、由紀今日何したい?」

由紀「えっとね~...」

今日の活動安価下1から3(時間がかかるものでなければ一日でやりきりますが、時間がかかるものなら翌日以降の活動になります)

一時間目 技術(武器、道具の作成)
二時間目 体育(安全圏の拡張)
三時間目 家庭科(サバイバル技術の座学)

一時間目

胡桃「武器っつったって私はこれがあるしなぁ」

胡桃先輩はまたシャベルを磨いている

圭「そういえばシャベルって武器って数えていいのかな」

胡桃「ふふーん、さては知らないな?第一次大戦の塹壕戦で最も人を殺した武器は...」

圭「まぁ使えてるなら気にするほどでもないか」

由紀「胡桃ちゃんはほんとシャベル好きだねぇ」

胡桃「聞けよ!!」

胡桃先輩がキメ顔で喋っていたのにバッサリと切られている

悠里「一応工具箱はあるけど...使えそうなものはこれら以外あまりないわね...」

真「私達が持ってきたものがほとんどですね~」

使えそうなものは
刺又×2
爆竹×6
ボウガン×1
矢(紐付き)×3
金属製の風鈴×8
ジョッコーモンキー×3
ペンライト×8
ライター×8
防犯ベル&防犯ブザー×19
下敷き×8
ガムテープ×3
ナイフ×10

美紀「まぁこれだけあれば何かしら出来る...かな?」

完成した武器や道具安価下1から5(どの材料を使ったかも出来たら記述)

下敷きを三角形に切って重ね合わせて固定、ガムテープで持ち手の部分を持ちやすくしてプラスチック性の刺撃翌用の短剣を作成

刺又にナイフ2本位ガムテープで、グルグル巻きにして槍に使用すべきかな。

*****
弥生「探索時に発見する場合は実在するもので、かたぎの皆さんが日常生活の中で目にすることがありそうな物、もし拳銃やミサイル、高価なものならそれが何故そこにあったのかというそれらしい理由をつけてくれれば構いません」

市代「拳銃なら...近くに警察官の遺体が...とかです...」

美紀「使用方法は違えど武器になりうる物は武器として使う時の具体例を付けてくれるとありがたいです」

圭「作るときは材料をどんな風に加工すればいいかを添えてくれるとわかりやすいよ、でもみんな加工が得意とか黄色いカエルっぽい宇宙人並みの技術とかはないから、文系の高校生でも作れる程度のものがいいよ」

*****

*****

美紀「>>178から>>181の四つを採用するとして、残り一つを今日の22時まで募集します」

圭「なければこの四つで進めるよ」

*****

ーーー

胡桃「武器作りか...そうだ!」

胡桃先輩が下敷きを三角に切って...同じのをいっぱい作ってる
何をするつもりだろう

胡桃「そういえばその刺又、抑えつけたり叩きつけたりばっかりだといつか壊れるんじゃないか?」

作業を続けながら胡桃先輩が言ってきたことは、私も常々思っていた

美紀「それもそうですね...この間柄の部分で殴ったときも折れそうでヒヤッとしました」

悠里「それなら殺傷能力を上げてみるのはどう?」

そう言って悠里先輩が刺又の金具部分にナイフをそれぞれガムテープで取り付けた

真「こっちの刺又もナイフ付けましたよ~」

圭「おぉ!なんかポセイドンみたい!」

由紀「ぽせいどん?」

圭「鮫と鯨と狼魚の合成モンスターだよ」

美紀「違うしポセイドンは三又の槍だから刃が一本足りないよ」

ともあれ、これで鈍器がわりに使う頻度も減るだろう

悠里「めぐねぇは何を作っているの?」

慈「ちょっと籠手を作れないかと思って...」

佐倉先生も胡桃先輩と同じく下敷きを切っていた
それらを組み合わせてみると、腕と手の甲を覆うような形に変わる

真「器用ですね~」

慈「あ、ありがとうございます///」

圭「クリアカラーでオシャレだね!」

慈「とりあえず三人分完成したわ」

これなら武器がない人も護身用に付けておくか、武器がある人でも武器を落としてしまった時に隙が出来ない

慈「それにしても防犯ブザー多いわね、何かに使えないかしら...バリケードの上の天井に貼り付けて、ブザーの紐をバリケードに貼っておけば、バリケードが倒された時に紐が引っ張られて音がなるんじゃないかしら」

胡桃「おっそれいいな!天井ならあいつらも届かないし、こっちにいてもすぐ気付ける、確か防犯ブザーの音はあいつらの動きを鈍らせるんだろ?」

胡桃先輩がずっと作業していた手を止め、こっちに顔を向けた
胡桃先輩の手元には相変わらず三角に切った下敷きが

美紀「はい、実際使った時に『彼ら』は苦しそうにその場で蹲っていました」

悠里「音に反応する、逆に言えば音により敏感になったか他の感覚が薄れたってことだから、それで余計にうるさい音には弱いのかも」

胡桃「後でバリケードの強化の時に一緒にやっとくか、十個くらい付ければいいだろ」

由紀「そういえばこんなのもあるよ~!」

由紀先輩がロッカーから箒やモップを持ってきた

美紀「先端を外して刺又と同じようにナイフを付ければ槍になるかも」

ここを外して、ガムテープでぐるぐるっと...槍が六本出来た...あれ?気が付けばナイフが使い終わってる

胡桃「完成!」

そう言った胡桃先輩の手には、RPGでよく見るような両刃の短剣が握られていた
切った下敷きを重ねて接着して、柄の部分をガムテープで持ちやすくしてる

胡桃「鞘もあるぜ」

圭「胡桃先輩凝ってますね~」

美紀「何故ナイフが沢山あるのにあえて短剣を」

胡桃「最終的にナイフは全部槍になったし結果オーライだろ」

今すぐそのドヤ顔をやめないと私は貴女をこの槍でメッタメタにしてしまいますよ

・・・

二時間目

胡桃「よし、んじゃちょっくら行ってくる」

慈「待って、私もお手伝いしたいわ」

胡桃「...はぁ?」

美紀「私もです、『彼ら』と戦うことになるのは確実、なら私も戦います」

胡桃「いやでも、今までもあたし一人で大丈夫だったし...」

悠里「また雨の日みたいなことが起こらないとも限らないわ、戦える人も武器も増えた、私も今なら戦える、私も胡桃一人に負担をかけさせたくない」

胡桃「ん~...つってもなぁ...」

胡桃(シャベルと短剣装備)と一緒に行くメンバー安価下(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

0 胡桃一人で行く(胡桃の維持)
1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀(癒し?)
5 悠里
6 慈

胡桃「いいや、あたし一人で行く!行くったら行く!」

そう言って胡桃先輩は教室から出て行ってしまった

美紀「...どうしましょう」

悠里「いつもなら問題ないけれど、今は少し意地になってしまっているわ...私のせいでもあるけれど」

慈「そうね、そこが少し心配...こっそり後ろから見守るっていうのはどうかしら、何事もなければそれが一番!」

そして何かあればすぐに駆け付ける
そんなことしたら胡桃先輩は拗ねちゃいそうだけど、胡桃先輩が危険な状況に陥るよりマシだ

美紀「私も行きます」

悠里「私も」

圭「なら私も!」

真「私も」

由紀「私も行く!」

いやいや、全員で行ったらダメだろう

美紀「圭と真さんと由紀先輩はここの留守をお願いします、それに安全圏があるのに全員全滅なんてことになったら大変ですし」

圭「うぅ...絶対無事で帰ってきてよ!?りーさんとめぐねぇ先生もだからね!?」

・・・

美紀「胡桃先輩はあそこですね(小声)」

バリケードを越え二階に着いたのをを、三階と二階の間の踊り階段から確認した

判定&『彼ら』の数コンマ下1
奇数 胡桃苦戦(美紀達介入)
偶数 胡桃余裕

胡桃「まずは二体...余裕だっ」

こっそり様子を伺う
胡桃先輩は駆け出し、シャベルで一体の首をはねる
そして首がなくなった胴体を後ろに回り込んで蹴り倒し、もう一体にぶつける

胡桃「さよなら」

グシャ...

そして動けないもう一体の頭をシャベルで潰した

・・・

美紀「すごい...(小声)」

二体だけだったとはいえ、あんなに早く倒すなんて...
そもそもものの数分ですでに二階にいる時点でかなり早い
あるいは三階にはいなかったのだろうか

悠里「杞憂だったかしら(小声)」

慈「そ、そうね(小声)」

・・・

胡桃「二階の廊下はこんなもんか?やけに少ないような...まぁいいか、後は教室の中だな」

判定コンマ下1
奇数 余裕のよっちゃん余裕のヨハネ様
偶数 美紀、悠里、慈出動

二階の教室の『彼ら』の数合計コンマ下1から5の合計(トイレ含めて26も教室あるからね、そりゃいっぱいいるよね)

ゾロ目が出たらどうなるか?雨合羽って足首出てるよね

そこからの胡桃先輩の無双っぷりは凄かった
教室を隅から隅まで調べ、そこにいた『彼ら』を時にシャベル、時に短剣で捌いていく
薙ぎ払い、斬り捨て、結局その後二階で合計十九体もの『彼ら』を倒した

悠里「凄いわね...(小声)」

慈「えぇ...でも...(小声)」

美紀「どうしたんですか?(小声)」

悠里先輩も佐倉先生も少し浮かない顔だ

慈「あの日...この騒動の最初の日からずっと、『彼ら』に関しては恵飛須沢さんにばかり戦ってもらっていたの...恵飛須沢さんが率先して戦ってくれたっていうのもあるけれど、私も若狭さんも由紀ちゃんも恐怖に勝てずに、恵飛須沢さんにばかり頼ってしまっていた(小声)」

悠里「胡桃もね?最初の頃はあんなに上手く戦えてなかった、どうしても『彼ら』がまだ人間だった頃の面影が胡桃に殺すのを躊躇させていた(小声)」

...そういうことか
胡桃先輩はずっと一人で戦っていた
由紀先輩、悠里先輩、佐倉先生を守る為にずっと
そしていつの間にか『彼ら』を倒すこと...殺すことを躊躇しなくなってしまった
それはこの状況ならいいことなのかもしれない、しかし人として大切な何かを捨ててしまったのかもしれない

悠里「無理を...させてきたものね(小声)」

美紀「...」

・・・

胡桃「さて、どうすっかなぁ」

安価下
1 今日は調子いいし一階もお掃除してしまおう
2 油断は大敵、二階一掃で十分、一階から『彼ら』が上がって来ないうちにバリケードを移動させよう

胡桃「今日はここまでにしとくか...その前に廊下のやつは教室に入れておこう」

・・・

美紀「あっこっちに来ますよ!とりあえずバリケードの向こうまで戻りましょう(小声)」

悠里「そ、そうね、こっそり付いて来ていたのがバレて拗ねられても大変(小声)」

・・・

胡桃「んじゃバリケードを...っと、何だみんなして」

な、なんとか間に合った...
ギリギリのタイミングでバリケードを越えた私達は呼吸を整えるのに少し時間がかかった

胡桃「何だぁ?教室で待ってれば良かったのに」

美紀「ぜぇ...ぜぇ...いや、私達も...バリケード運ぶの...手伝おうかと...」

胡桃「ん?んじゃ頼むわ、あとガムテープと防犯ブザー十個持って来てくれ」

悠里「はぁ...はぁ...わ、わかったわ...」

・・・

胡桃「んで、お前らもやるのか?」

圭「えへへ~」

由紀「えへへ~」

真「えへへ~」

結局バリケードの素材である机やら針金やらは一度分解して持ち運ばなければならない
人数は多い方がいいだろうと、圭達も手伝うことになった

胡桃「いいけど気を付けろよ、一階にはまだいるからな」

・・・

一階に繋がる階段のところにバリケードを作り直し、針金やガムテープで補強、そして防犯ブザーを取り付けた
これで仮に『彼ら』がバリケードを倒して来てもすぐに音でわかる
ただ配置場所と防犯ブザーを上の隙間に取り付けたことでバリケードの先に行く時に行き辛くなってしまったが、仕方がないだろう

胡桃「よし、こんなもんか...少しやることあるからみんな先に教室に戻っててくれ」

圭「?まだ他に何か?私も手伝いますよ」

美紀「まさかまた?」

胡桃「いや、戦うわけじゃない、危険なわけでもないしそれに...」

胡桃先輩は何かを言おうとして、言うのをやめた

胡桃「いいから戻ってて」

・・・

三階に戻って来たが、どうも胡桃先輩の様子が気になる
でもあぁ言っていたし...

安価下
1 危険なことはしないと言っていたし、教室で待っていよう
2 やっぱり気になる、胡桃先輩のところに戻ろう

やっぱり胡桃先輩のところに戻ろう

美紀「圭、私ちょっと」

圭「胡桃先輩のとこでしょ、いいよ、みんなには私から言っておく」

美紀「...ありがとう」

圭にはお見通しだったようだ

・・・

二階に戻ると胡桃先輩はすぐに見つかった

美紀「胡桃先輩!」

胡桃「っ...美紀か、戻ってろって言ったろ」

美紀「でも...」

胡桃「...まぁいいか」

そう言って胡桃先輩は近くの教室のドアを開ける
そこにはさっき胡桃先輩が倒した『彼ら』が転がっていた

美紀「もしかして...」

胡桃「あぁ、由紀達も今後は二階も使うんだ、このままってわけにはいかないだろ」

胡桃先輩は窓を開け、動かなくなった『彼』をそこから捨てた

美紀「私も」

胡桃「いやいい、これはあたしがやらなきゃいけないことだ、殺したあたしが」

有無を言わせず、胡桃先輩は続けていた
私はそれを手伝えなかった
これは胡桃先輩なりの償いなのだろうか

美紀「胡桃先輩...先輩は、辛くないんですか?」

胡桃「あ?...辛いよ、そりゃ」

胡桃先輩は手を止め、空を見上げながら言った

胡桃「偶にさ、よく見かけるやつとか、仲良かったやつとかもいるんだよ、それがわかっちゃうとさ...やっぱりやり辛いし、苦しい」

そして教室の中にいた最後の一人を捨て終え、別の教室に移動する

胡桃「でもこうしてなんとかやってる、守んなきゃいけない存在もあるし、それに...」

もう手を止めず、黙々と、それが作業の様に続けた

胡桃「あたしさ、好きな人がいたんだ」

美紀「えっ?」

胡桃「陸上部の先輩、かっこよくて優しくて、憧れだった、あの日も一緒にいた」

グシャ...

窓から捨てられた『彼女』が地面に当たったのだろう、今日何度目かの、潰れる音がした

胡桃「そしてその先輩が...あたしが初めて殺した相手だった」

美紀「っ...」

胡桃「屋上に逃げて来てさ、由紀やりーさん、めぐねぇもそこにいて、そんでここなら大丈夫だ、助かるって、そう思ったんだ、でも現実はそんなに甘くなかった」

美紀「...」

胡桃「先輩の様子がおかしかった、りーさんがあたしに逃げてって言った、何でだろうって、先輩は悪い人じゃないのにって...でも脳はしっかり理解してた、『このままじゃ先輩に殺される』『殺さなきゃ死ぬ』って...気が付いたら近くにあったシャベルで先輩を刺してた」

美紀「感染...してたってことですよね...」

胡桃「そうだな...もうさ、何度も何度も刺してたんだ、これは先輩じゃない、殺さなきゃ、殺さなきゃって...由紀が抱きついて来てさ、あたしを止めてくれた、由紀がいなかったら、あたしは壊れてたかもな」

教室をいくつかまわった、そして二階の『彼ら』の遺体は捨て終わった
三階に上がり、また同じことをする

胡桃「ふぅ、つい話し過ぎちまったな、悪い、やることなくて暇だったろ」

美紀「そんなこと...」

思う余裕はなかった
胡桃先輩は、その『先輩』のことがあってから、ずっと一人で無理をしてたんだ
『先輩』を、大切な人を手にかけたから、『彼ら』を倒せるようになった
悲しい話...なんて私が言っていいわけがない
だって私は胡桃先輩の悲しみを、苦しみを、憶測でしかわからない

でも...

美紀「胡桃先輩!」

胡桃「ん?」

美紀「私は、貴女の苦しみをわかるなんて、口が裂けても言えません!でも...」

私はモールのとき、知っている顔もほとんどいなかったから、戦えた
胡桃先輩は違った、最初っからずっと

美紀「せめて私にも背負わせてください、これからの『彼ら』の分を...貴女一人に戦わせたりしません、私も!」

胡桃「...」

きっとそんな簡単な話ではない
胡桃先輩はもっと色々なことを考えながら戦っている
先輩は捨てる度に「ごめん」と呟いていた
先輩は謝りながら戦っていたんだ
そんな先輩の背負っているものは私の想像しているものなんかよりずっと大きくて重い
それでも

美紀「もう...一人で苦しまないでください」

胡桃「...」

一人で苦しんで欲しくない
ただただそう思った

胡桃「...ありがとな、なんか、気ぃ使わせたみたいで」

美紀「そんな、私は」

胡桃「そうだな、これからは戦えるのはあたし一人じゃない、美紀にも少し頼っていこうかな」

美紀「...はい!」

これで、良かったのだろうか
きっと胡桃先輩は今後も背負ってしまう
苦しんでしまう

胡桃「これで終わりっと、戻ろうぜ」

それでも少しくらいは
負担を減らせるといいなと思った

三時間目

慈「サバイバル...って誰か詳しい人いる?」

真「...私の出番のようですね」

美紀「真さん?」

嫌な予感がする
確か真さんの趣味って...

悠里「真さん、サバイバルに詳しかったんですか?」

真「詳しいとまではいきませんが、こんな場面ならこう対処すればいい、程度なら」

圭「...ねぇ美紀、真さんが言ってるの多分映画の話だよね?(小声)」

美紀「うん...でもまぁこの際仕方ないよ、それに役立つ情報もあるかもだし(小声)」

真「そうですね...じゃぁこんなサバイバル技術から」

サバイバル技術安価下1から3
(ガチで戦いや生きるのに役立つことでも、キャンプのときの豆知識応用でも、ゾンビ映画でこんなことやってたってことでも)

真「戦いでまず大切なのは相手の弱点を知ることです、まず『彼ら』の体の仕組みについて考えましょう」

真さんはホワイトボードの前に立ち、さながら教師のような話し方をする

胡桃「まさか解剖?」

真「必要であれば、でもどこから感染するかもわからないので、素人がやるには危険でしょう」

触れただけで感染、は流石にないようだが、絶対ではない
迂闊な真似はしないに越したことはない

真「とはいえ、私達の相手は実際『ウイルスに感染した人間』というのが一番正解に近い、すなわちほとんどの体の作りは人間と変わらないと思われます」

真さんがこれ見よがしにクイッとメガネをあげる

真「ではまず人間の弱点について考えてみましょう、はい、悠里ちゃん」

悠里「えっ私ですか!?...えっと...」

悠里が考える人間の弱点安価下(ネタも可)

悠里「向こう脛とか」

圭「間違ってない、間違ってはいないけど」

真「胡桃ちゃん、ゴー」

悠里「えっえっ何?どうして胡桃は黙ってシャベルを持って近付いてくるの?ねぇ何をするつもり?ねぇ!」



悠里「にゃあああああぁぁぁぁぁ!!!」



胡桃「安心しろ、峰打ちだ」

シャベルの柄の部分だったから柄打ちではなかろうか
床には向こう脛、すなわち弁慶の泣き所を抑えて悶えている悠里先輩が転がっていた
なんて恐ろしい...ふざけた事は出来ない

真「圭ちゃんは何が正解かわかっているようでしたね」

圭「えっあっそうだね...」

顔が真っ青だ、当たり前かな

真「このまま正解が出なかったら一応全員に聞きますよ?」

胡桃「ますよ?」

何で胡桃先輩はそっちサイド!?

圭が考える人間の弱点安価下(ネタも可)

圭「黒歴史」

真「胡桃ちゃん、ゴー」

圭「を!を...お、覚えてる器官!脳!脳みそ!」

真「...まぁいいでしょう」

圭「た、助かった...」

圭、冷や汗凄いよ

真「確かに『脳』は人の弱点の一つです、脳はあらゆる器官に信号を送るいわばメインコンピュータ、吸われればまず死にます」

だからあれはゾンビではないと...

真「脳こそが魂の正体である、という人もいますね、事実『脳死』を『死亡』と捉える場合もあります、そして『彼ら』も頭部、脳が弱点であると考えられます」

美紀「頭を潰せば何とか倒せる、ということですね」

真「『彼ら』はもとは人間なので、おそらく各器官の動き、そしてそれらを動かす脳というのも変わりありません、それに『目』『鼻』『口』といった器官の働きも大きな違いは見られません」

実際臭いを感じているのかはわからないけれど

真「つまり脳を潰せさえすれば勝ち目はあります」

圭「あります」

あれ!?圭がそっちサイドになってる!?

真「さて、脳が『彼ら』にとっても弱点であるとわかったところで、そこを攻撃出来ないときはどうすればいいのか!そんなときは致命傷を与えられないにしても、どこかしら効果的な場所を狙いましょう、はい、慈さん」

慈「私もやるんですか!?」

真「パスでもいいですよ~」

慈「じゃぁパ...スらないです!はい!」

胡桃先輩がシャベルを構えている!?

慈が考える人間の効果的な場所安価下(ネタも可)

慈「首をへし折るとか抉るとか...まってみんな引かないでっ!」

胡桃「めぐねぇ...エグいな」

圭「めぐねぇ先生...」

悠里「~!!!」

由紀「りーさん大丈夫?」

悠里先輩まだ悶えてる、そして由紀先輩に関してはもう話を聞いてない

真「ま、まぁ言い方はあれですけど...そうですね、首は弱点でもあります、理由は神経や血管が集中しているからめすね、さらに首の骨が折れると支えがなくなり、必然的に神経等も傷付きます、弱点のことを『ネック』というのも、つまりは首が弱点だからですね」

美紀「ただ首はある程度までは曲げられるように出来ていますし、、腕や足の関節なんかは曲げる方向は同じだけど、折れてしまっても『彼ら』は動けているようでした、首も同様なら斬り離した方が確実かと」

真「そうですね、折れてもまだ使えるのか、あるいは痛覚が遮断されているのか...いずれにしろ、斬ってしまうのが一番です」

慈「デ~ス!」

美紀「佐倉先生鎌使わないですよね!?」

真「そろそろ出尽くしましたか?折角なので最後に、はい、美紀ちゃん」

出尽くしたって言ったのに!?あと由紀先輩はちゃっかり外されてる!?

美紀が考える人間の効果的な場所安価下(ネタも可)
これが終わったら次(自動車からガソリンを抜き取る方法)に移ります

脳、首と来てあと出てないのは...はっ!

美紀「心臓!」

真「そうですね、脳、首と同様に、心臓は貫かれるとまず死にます、ちなみに吸血鬼も心臓に杭を打たれると死ぬと言われています」

吸血鬼の話いるのかな!?

真「さて問題は...『彼ら』は果たして心臓を貫かれると死ぬかどうか、です」

美紀「?もとが人間なら当然...やったことはないですけど」

胡桃「あたしもやったことないな」

真「『彼ら』はゾンビのように全身が腐ったわけではありません、ウイルス摂取による『変形』と言った方がいいでしょう」

慈「なぜ腐敗ではないと?」

真「ここです」

真さんはマニュアルを開き、ある一点を指差した

『生物兵器』

真「確証があるわけではありません、しかし生物の肉体を腐敗させるだけで『兵器』と果たして呼ぶのか、他の生物も感染させ腐敗させる点なら『兵器』と呼べなくもありませんが、戦争を視野に入れたウイルスであるならば、ただただ弱い生物を送り込んでも他の生物を腐敗させる前にやられて終わりです、ある程度の強度、あるいは欠損があってもなお戦える強さが必要のはず」

美紀「強度の方はむしろ弱まっていると思います、私や圭でも簡単に潰せてしまうほど骨は脆いようですし」

胡桃「あたしは?」

圭「胡桃先輩の筋力なら簡単に潰せて当然でしょ?」

胡桃「お前後で覚えとけよ」

真「確かに骨は脆く、皮膚も溶け落ちたような姿になっています、ですが握力等の筋力は確実に上がっている、本来なら骨が脆くなれば筋肉を酷使出来ず、ましてや筋力が上がることはありません...専門家ではないので絶対とは言えませんが」

美紀「だから変形だと?」

真「車のフロントと同じです、壊れやすくすることで事故の際の衝撃を吸収し、中の人を守る、『彼ら』の体もあえて衝撃を吸収し、中身を破損から防いでいるのかと」

ただ中身といってもウイルスくらいしかないし、ウイルスがそんな簡単に壊れるとも思えない
中身を分散させるために脆くさせただけかもしれないけれど、強くする必要はあったのか

圭「まぁその辺は詳しい人しかわかんないよね、第一このウイルスが完成形とも思えないし」

胡桃「それで、その話と心臓と何の関係があるんだ?」

真「もし心臓が強化、あるいは心臓の働きを他の器官に移らせていたら、という話です」

慈「そんなこと可能なんですか?」

真「他の器官に移すのは流石に難しいでしょうけど、心臓か周りの器官、筋肉の強化なら可能かもしれません」

胡桃「何か現実味ないな」

真「あくまでやったことがないから様々な可能性がある、というだけですから、もしかしたら心臓を貫けば倒せるかもしれないし、倒せないかもしれない、要はそれだけです」

美紀「ただ倒せると思って貫いて、実は倒せない、だったら貫いた瞬間が無防備になりますね」

悠里「」

由紀「りーーーさーーーん!!」

ついに反応しなくなった悠里先輩

・・・

真「さて、次は...そうですね、ここを出た時にガソリンがなくなった時、ガソリンスタンドは使えません、そんなとき、他の車からガソリンを抜き取る方法を勉強しましょう」

またメガネをクイッとあげた

真「給油口のあたりから車の下にもぐると、そこにガソリンタンクが見えます、そしてタンクの上の方に給油口からきてるホースが接続されています、針金の輪っか状の器具で固定されていますが、それを工具などで外すと5センチくらいの口が開くので、そこからポンプでシュポシュポやるとガソリンを抜き取れます」

悠里「そのポンプのホースが届かなかったらどうすれば?」

あっ、悠里先輩復活してる

真「そのときは水道用のホースを繋げれば問題ありません、ただ、この方法で取れなくなっているタンクもありますし、何より少しの静電気でも火がつきます、そうなったらドカンです」

美紀「かなり危険ですね...」

圭「でもいつかやらなきゃいけなくなるかもね、ガソリンたっぷりで壊れてない車と鍵が一緒に手に入る、なんて奇跡はなかなかないだろうし」

・・・

真「最後に、これは最も大事なこと...それは、単独行動、油断、そして焦りは禁物ということです」

胡桃「おぉ、それはそうか...何だ?由紀」

由紀「一個目のは多分胡桃ちゃんに言ってるんだよ?」

胡桃「えっあっ...おう...何かすまん...まぁこれからは戦いになっても美紀を頼ることになったし!」

圭「何それ聞いてない!美紀は私のだよ!?」

私のって何!?

由紀「胡桃ちゃんずるい!私もみーくんと遊びたい!」

胡桃「いや遊びじゃねえって」

慈「モテモテね、直樹さん」

美紀「つい最近同じようなからかいをされました」

真「単独行動はもしもの時に備えて控えるべきだと思います、これは油断にも通ずる話ですが、『私なら勝てる』という考えのもと動いて退場したキャラは少なくありません」

キャラ...やっぱり映画か何かの話だったのかな

真「『倒した』と思ってもまだいた、ということもありますし...」

圭「真さんこっち見ながら言わないで」

悠里「何があったの?」

美紀「モールで戦った時にもう一体いるのに気が付かず反応が遅れて、圭は腕に噛み付かれたんです」

胡桃「!?」

美紀「幸い雨合羽が厚かったので皮膚にまで歯が到達することはなかったんですけど」

胡桃「ほっ、焦らせんなよ...今すぐワクチン取りに行かなきゃって思っちまった」

ワクチン...それらしきものがあるとマニュアルに書いてあった
念の為ワクチンも早めに取りに行った方がいいかもしれない

圭「なんだかんだ言ってワクチン取りに行こうとしてくれるなんて胡桃先輩やっさし~!」

胡桃「茶化すな、これでもお前らのこと気に入ってるんだよ」

圭「っ...///」

胡桃「て、照れんなよ!こっちもなんか恥ずかしくなる...///」

何やってるんだろうあの二人

真「まぁ私も背後からの接近に気付かず、美紀ちゃんのクロスボウで助けられましたし」

慈「...もしかして最後の『焦り』も実体験?」

真「...ごめんなさい」

美紀「?...あぁあの事ですか!?もういいですよ、とっくのことです!」

むしろずっと一人で『彼ら』からの恐怖に震えていたのだ、生存者の可能性が低い中誰か来たら焦って当然だっただろう

慈「...聞いちゃいけなかった?」

胡桃「でも雨合羽もあるしインカムも武器もある、油断はしないがよっぽどのことがない限り平気だろ」

果たしてそうだろうか...

美紀の考えコンマ下
奇数 圭を『彼ら』から守った雨合羽先輩に敵なし
偶数 雨合羽さえ着ていれば本当に平気なんだろうか

まぁ雨合羽があれば大丈夫かな

・・・

真「ふぅ、疲れました~」

圭「おっ、いつもの真さんだ~」

悠里「私もこっちの真さんの方が落ち着くわ、いつも見かけていた時もこっちの真さんだったし」

圭「そういえばりーさんは真さんと前から知り合いなんだよね?よく話したりしたの?」

悠里「そうね、世間話くらいは」

真「悠里ちゃん達は礼儀正しいですから、近所では人気でしたよ~」

悠里「いえいえそんな...ん?悠里ちゃん...達?うっ...頭が...」

!?

突然悠里先輩が頭を抑えた

美紀「大丈夫ですか!?痛みますか?」

胡桃「おい、どうしたりーさん!」

由紀「りーさん?大丈夫?」

悠里「うぅ...」

コンマ下
奇数 何か...何か大切なことを忘れている気が...でも思い出せない...
偶数 気のせい?何だったのかしら...
ゾロ目 そうだ、私はあの子を助けなきゃ!

*****

市代弥生「「!!!???」」

弥生「マジか、だそうです、あたしも同感です」

市代「愛...ですね...」

弥生「何故そこで愛...いや、間違えてないですね」

美紀「モールでとある犬に出会わなかった時点でここは原作の世界線となっています」

圭「原作読んでない!アニメ二期発表を待ってる!ネタバレしないで!って人はここからは読まない方がいいかも」

*****

悠里「そうだ...私はあの子を...行かなきゃ!」

そう言って教室のドアに走る悠里先輩
よくわからないけど止めなきゃ!

美紀「待ってください、落ち着いて!」

胡桃「どうしたりーさん!ちょっ、お前らそっち抑えて!」

圭「わかった!」

由紀「りーさん!」

悠里「離して!探さなきゃ!早く探さなきゃ!」

探す?誰を?いや、さっきの話、真さんは『悠里ちゃん達』と言っていた
つまりいつも悠里先輩の側に誰かいた?
友達?家族?もしかして兄弟姉妹?

真「お、落ち着いて!悠里ちゃん!」

慈「誰か紐!とにかく今は若狭さんをどうにかしなきゃ!」

悠里「離して!離して!助けなきゃ!るーちゃん!!」

・・・

どうにかこうにか悠里先輩を椅子に縛り付けられた
さっきまで取り乱していた悠里先輩は、すっかり大人しくなっている
一言も発しないほどに

慈「...真さん、どういうことですか?」

真「迂闊だったかもしれません...こんな状況で」

やっぱり真さんの言葉が原因なのだろうか...

*****

悠里「『急所の目潰しや股間蹴りは、人間相手だと防御されやすいけど、スネ付近は意外におろさかになり、下手うっても相手のバランス崩したりできるから、有効』という意見があったんですが」

真「まぁ...弱点というより効果的な場所の方かな、と」

悠里「そうですか...」

真「本当は悶える悠里ちゃんが見たかっただけですけどね~」

悠里「!?」

*****

ーーー

悠里「...私ね」

『っ!』

その場の全員が息を飲む

悠里「妹がいたんだ」

由紀圭「「おおリアルお姉さん!!」」

美紀「ちょっ圭!」

胡桃「由紀!」

悠里「?」

圭「えっと、りーさんってお姉さんっぽいなって思ってたから」

由紀「ほんとにお姉さんだったんだ、うんうん、やっぱ本物は違うね」

悠里「...そうじゃないの」

慈「若狭さん?」


悠里「私...忘れてた...あの子のこと...今まで...ずっと...」


真「っ...」

悠里「ひどいよね...お姉ちゃんなのに...ずるいよね...自分だけ助かって...ごめんねるーちゃん...」

悠里先輩はくっと唇を噛んだ

悠里「あの子ね、ちっちゃいのに元気で、すぐ迷子になっちゃって...私、真っ青になって探すの」

想像に難くない

悠里「隣町まで迎えに行って聞いたらね、お気に入りの帽子が風に飛ばされたんだって、それでずっと走っていったんだって」

真「ありましたね...」

美紀「真さんもその時探したんですか?」

真「いえ、後から聞いたんです、悠里ちゃん、あまり他の人に頼る子ではなかったので...」

確かに、悠里先輩は大人っぽいし誰かに頼ったりしなさそう、むしろ頼られそうだ
それも『姉』という立場がそうさせているのだろうか

悠里「...由紀ちゃんみたいだよね」

由紀「私?」

悠里「ずっと思ってた...由紀ちゃん妹みたいだなって...本当の妹のことは忘れてたのに...」

圭「りーさん...そんなに自分を責めなくても」

悠里「私、ずっと由紀ちゃんのことあの子の代わりにしてたのよ」

『っ!』

違う、と
貴女はそんな人ではない、と
喉元まで出かかっているのに
誰も言い出せない


悠里「思い出したくなかったから...由紀ちゃんを身代わりにして!」


胡桃「りーさんその辺にしとけって、冷静になれ!」

由紀「りーさん」

慈「そうよ、落ち着いて!」


悠里「忘れて!」


圭「頭に血が上ってるよ!」

美紀「落ち着いてください!」

由紀「りーさん」

真「悠里ちゃん、誰も貴女を責めたりしないから!」


悠里「汚いよねこんなの!」


由紀「りーさん!!」


由紀先輩が悠里先輩の顔を両手で挟んで無理矢理自分の方に向かせた

悠里「え...」

由紀「りーさんは頑張ってるよ」

悠里「...」

由紀「りーさんがいなければ私も胡桃ちゃんもめぐねぇもここにいないよ、みーくん達だって、りーさんに助けられてるって思ってる」

悠里先輩がそっと目をこちらに向ける
だから私達はそれに頷いてみせる
由紀先輩達より付き合いはまだ短いけれど、私達の中で悠里先輩の存在は決して小さくない

悠里「...でも...」

由紀「きっと私も、誰かがいなくなっちゃったらそうなる、りーさんがずるいって言ったようにきっと私もずるくなる、ずるくたっていいじゃない!」

悠里「...でもっ...」

由紀「るーちゃんのこと、もっと教えて」

悠里「...うん」

その時の由紀先輩の笑顔に、ついに悠里先輩は折れた
そして泣きじゃくる悠里先輩のことを、ずっと由紀先輩は抱き締めていた


胡桃「結局由紀が全部丸く収めちまったな」

慈「私、悠里ちゃんとそれなりに付き合い長いと思ってたのに、何もしてあげられなかった」

真「私もです...」

圭「由紀ちゃんだからこそ、りーさんの心を開けたのかもね」

胡桃「『妹』ってことか?」

美紀「それもあるかもですけど」

由紀先輩は不思議な人だ
いつも幼げなのに、こういう時は少し違う

慈「...そうね、由紀ちゃんだからこそ、かもしれないわ」

・・・

それから悠里先輩は色々な『るーちゃん』との思い出を語った
散歩した話
公園で遊んだ話
絵を描いた話
それから、それから...

そして悠里先輩は疲れが溜まったのか、ぐっすり眠ってしまった

由紀「りーさん、るーちゃんのこと大好きなんだね!」

圭「うんうん、大好きだーっていうのが凄い伝わった」

胡桃「...探してやりたいな」

真「...そうですね」

・・・

夜が明け目を覚ますと、香辛料のいい香りがした

美紀「...おはようございます」

悠里「おはよう、まだ少しかかるわ」

美紀「そうですか...あの!...いえ、何でもないです」

悠里「心配、かけちゃったわよね...大丈夫よ、もう落ち着いたから」

美紀「そう...ですか」

それでもきっと探したいと思っているはずだ
これからどうすればいいのだろう

由紀「おはよ~...おぉ!この匂いは!」

悠里「おはよう由紀ちゃん、今日はカレーよ」

由紀「やったー!カレー大好き!」

とりあえず今は、これでいいのかもしれない
由紀先輩を見ているとそう思わせてしまう
まったく、由紀先輩はすごい

・・・

胡桃「さて、今日はどうする?」

るーちゃんの捜索、並びにマニュアルに書いてあった他の施設に行くのも大事だが、それなら先にワクチンを取って来なければいけない
しかし先を急ぎ過ぎても危険だ、何があるかわからない
今日は何をしよう

安価下1
1 がっこうぐらし
2 そつぎょう(慈の提案で聖イシドロス大学になります)

上で1が選ばれた場合今日やること安価下2から3

美紀「とりあえず作戦会議です、何かある人いますか?」

胡桃「こっから出たとして、ずっと車ってわけにはいかないよな?」

真「まぁ車で通れない道もあるでしょうし...」

胡桃「そういう時のためにサイドミラーとか作るってのは?」

美紀「サイド...ミラー?車とかについてるあれですか?」

胡桃「そうそう」

美紀「あれを歩く時用に?」

どこにどういう風に鏡を付けよう...

安価下1から3

胡桃「手鏡とか...あとはトイレの鏡とかを棒にくっ付けるとか」

美紀「あぁ...でも手鏡を持ってそうなのって」

悠里「私は持ってないわね...胡桃も持ってないでしょ」

胡桃「待て、どうしてあたしは決めつけられてるんだ」

圭「持ってるんですか?」

胡桃「...持ってない」

由紀「私も鏡ないよー!」

慈「普段持って来ていてもこういう時に限ってないのよねぇ、棒なら授業で使う伸縮棒が職員室にあると思うわ」

真「ならトイレの鏡...でも粉々になるようだったり飛び散って危険そうなら...」

胡桃「ま、いざとなったらあたしと美紀で持ってそうなやつから取ってくるよ」

美紀「はい」

圭「美紀は私のだぞ~」

胡桃「それ聞いた」

慈「いっそ両手が空くように耳に吊るすとか」

悠里「重そう...」

美紀「試しにやってみる...ですかね」

圭「おたまの裏側磨けばいいんじゃない?確か何本かあったでしょ?」

悠里「それじゃぁ私はおたまを磨いてみるわね」

由紀「私も手伝うよ!」

・・・

とりあえず圭と悠里先輩と由紀先輩はおたまの磨き係
真さんと佐倉先生は職員室に伸縮棒を取りに行く係
そして私と胡桃先輩は鏡割り係となった

美紀「トイレの鏡は三階と二階合わせると結構ありますけど...いい感じの大きさが出るまで割るんですか?」

胡桃「いや、トイレの時なんだかんだ使うだろうし、三枚くらい割ってみて、それでダメなら持ってそうなやつから取ろう」

鏡割った結果コンマ下1から3
奇数 まぁいいんじゃないかな?って感じ
偶数 木っ端微塵

職員室の伸縮棒の数コンマ下4

磨いたおたまの反射具合コンマ下5
奇数 見える!見えるぞ!
偶数 汚れが頑固過ぎて取れない

美紀「二枚はいい感じの大きさに割れましたね」

胡桃「一枚木っ端微塵だな...箒と塵取り取ってくるか」

美紀「ですね」

・・・

慈「案外ないものね...」

真「慈さん、一本ありましたよ~」

・・・

由紀「りーさんこれ全然取れないよ~」

悠里「綺麗にならないわね...」

・・・

胡桃「というわけで、一本完成したわけだが、余ってるこの鏡は...めぐねぇ、耳出して」

慈「私が付けるの!?」

胡桃「言い出しっぺだしな」

イヤリング形式の鏡(挟むだけ)は重いかどうかコンマ下
奇数 重い...けど意地だ、頑張る
偶数 耳がっ!取れるっ!ちょ、一旦、一旦外そう
ゾロ目 ワンチャンこれいけるんじゃない?

慈「耳がっ!取れるっ!ちょ、一旦、一旦外そう!」

鏡を外してすぐに耳を抑えて悶える佐倉先生

胡桃「無理か~」

真「普段から大きなイヤリングを付けてる人なら平気かもしれませんけど...ここにはいないですね~」

・・・

胡桃「とりあえず完成したのは一本だけか」

美紀「まぁ今はここまでということで...他に何かある人いますか?」

慈「...やっぱり、何か起こる前に取りに行っておくべきかしら」

真「ワクチン...ですか」

学校にあった方のマニュアルを開き、読み返す

ーーー
○本校の防護施設について
1 地階
地下一、二階を本校における非常避難区域とする。緊急の際は、ここを拠点とすること。

2 物資
15人以内での生活を想定。食料一ヶ月分を備蓄。
太陽電池による発電および、浄水機構施設により、水および電力は無期限の使用が可能。

3 緊急物資
包帯、解熱剤、抗生物質の他、感染症別緊急セットを保管。1セットにつき3名分の薬剤を保管。

4 入り口
一階倉庫隅のシャッターより入場可。
電子ロックの暗証番号は、責任者の保持するマスターコード、もしくは本校の代表電話番号(市外局番除く8桁)を逆から入力すること。内部より再設定可能。ただしマスターコードは、その他の設定に優先される。
停電時は、シャッター脇のパネル内の鍵を外すことで、手動での上げ下げが可能(キーは責任者が保持する)
ーーー

美紀「地下...この『シャッター』というのは今も閉まっているんですか?」

慈「えぇ、おそらく」

胡桃「ならシャッター開けた瞬間沢山出てくるなんてことはないな」

真「一応避難区域とは書いてありますけど...あくまで救助が来る場合ですよね~」

悠里「私達は立て籠もるつもりも今の所ないし、緊急物資と、出来れば食料を持てるだけここに持って来る、でいいんじゃないかしら」

圭「最悪地下の方が勝手がいいってなってもインカムもあるし」

胡桃「だな」

地下に行くメンバー(胡桃と美紀は決定)安価下(複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...圭と真の場合→12)
1 圭
2 真
3 由紀(癒し)
4 悠里
5 慈

圭「私も行くよ!」

真「私もお供させていただきます~」

胡桃「...まぁ今回ばかりは人手がいるか」

美紀「佐倉先生と悠里先輩と由紀先輩は待っていてください、何かあったらインカムで」

・・・

一階に着いた

胡桃「こっから先は油断するなよ、外からも来る可能性があるからな」

美紀「はい」

圭「うん」

真「はい」

私はボウガンと籠手で後方からの援護
圭と真さんは槍になった刺又と籠手で前線
胡桃先輩はシャベルと短剣と籠手で最前線

美紀「目的地は倉庫隅のシャッター、そこから地下に入って緊急物資と、出来れば食料の確認と確保」

胡桃「とりあえず倉庫まで行くぞ」

倉庫までに遭遇する『彼ら』の数コンマ下1から2
ゾロ目だと...

胡桃「敵は五体...行くぞ!」

最初に一体『彼』の首を胡桃先輩がシャベルで飛ばし、圭がそれに続いて一体を転ばし頭を槍刺又で貫く
私も『彼女』のこめかみを狙って矢を撃ち、撃った矢に結んだ紐を引っ張って別の『彼女』に『彼女』をぶつける

真「いきます!」

その『彼女』をぶつけられた『彼女』に...ややこしい、つまりは四体目の首を槍刺又で斬り飛ばした

胡桃「あと一体!」

胡桃先輩がシャベルを左手に持ち替え、右手で短剣を鞘から抜く

胡桃「やるだけやってみるか...ふっ!」

そのまま最後の一体の『心臓部分』目掛けて胡桃先輩が短剣を突き刺した

コンマ下
奇数 効果は抜群だ
偶数 効いてないだと!?
ゾロ目 反撃開始だオラァ

「ゴオォ...」

そのまま『彼女』は倒れ込んだ

胡桃「お、心臓でもいけるのか」

真「杞憂でしたか~、よかったです~」

美紀「収穫ですね」

『彼ら』は多少の肉体強化はしていても心臓は弱点のままのようだ

・・・

美紀「シャッター...開いてる」

机が挟むようにして置かれていた

胡桃「誰かがここを使った...?」

真「慎重に行きましょう、『彼ら』がいる可能性が出てきてしまいましたから」

・・・

とりあえず近くにはいないようだ

真「シャッター閉めときますか?」

胡桃「一応閉めておいて」

・・・

胡桃「全然いないな...」

美紀「もしかして入ろうとした人は机をシャッターに挟んですぐ一階にいた『彼ら』に噛まれた...とか?」

圭「ねぇ、これ電気のスイッチじゃない?」

圭が指差したところには、まさしく電気のスイッチがあった

圭「点ける?」

胡桃「まぁ戦うにしても暗い中だと危ないしな」

圭「んじゃパチッと」

どうやら電気は通じているようだ

・・・

地下二階
そこにはいくつものコンテナがあった

圭「色々メモが貼ってある」

真「緊急物資...これですかね!」

緊急物資についてのメモが貼ってあるコンテナの中には『医療品』と書かれた箱が五つあった
試しに一つ開けてみると、そこには注射器や包帯等が入っている袋が二つ、解熱剤らしき物がダースで入っている一回り小さい箱が四つあった

美紀「間違いありません、これです」

胡桃「よし、リュックに箱ごとしまうぞ」

・・・

真「こっちは水浸しですね...」

圭「雨でも溜まっちゃったのかな」

あるいはもともとこうだったか、何かが漏れてるのか

美紀「物資はこっちにはなさそうですね、さっきのところに戻りましょう」

胡桃「だな、多分食料もあっちに集めてんだろ」

・・・

やっぱり食料も緊急物資と同じ部屋にあった
それもかなり多い
十五人で一ヶ月分だからか

胡桃「流石に全部とかは無理だな、リュックの空いてるスペースに入れられるだけ入れるか」

真「ですね~」

入れられるだけ入れた食料(あくまで災害時等の時用の食料です)安価下1から3(なおゾロ目が出れば...)

*****

弥生「ゾロ目だったら誰かが冷蔵庫を見つけてましたよ」

市代「です...あとちなみに『等』って書かれた場合は...『等』部分は適当に決める...だそうです...」

*****

圭「カロリーメイトもうちょい入るよ!」

美紀「カロリーメイトもうかなり入れたよね!?」

圭はさっきからずっとカロリーメイトを隙間に詰めてる
私はインスタントコーヒーといくつかのドライフルーツ、干し肉に干し飯と、乾燥食品を詰めていた

胡桃「こっちには何か...っ!」

ん?胡桃先輩、何か見つけたのかな
奥のドアの前にいた

美紀「そっち何かありました?」

胡桃「あ、いや、何もないぜ」

美紀「そうですか」

圭「美紀~!カロリーメイト詰めるの手伝って~」

美紀「まだ詰めるの!?仕方ないなぁ」


ぎっ...

胡桃「っ!」

パタン

胡桃「...いくじなし(ボソッ)」

真「こっこれは!慈さんと後で飲まなくては!」

圭「...真さん」

真「ひゃっ!...圭ちゃんいつから?」

圭「さっきからだよ~、ところでそれは一体何かな~」

美紀「圭どうし...た...」

真さん、なにお酒リュックに詰めてるんですか

真「お願いです~、あるとわかってしまったら我慢出来ないんです~」

胡桃「...まぁそれくらいならいいだろ」

圭「仕方ないか~」

美紀「大人も大変ですしね」

真「ありがとうございます~」

・・・

結果
カロリーメイト62本
インスタントコーヒー
ドライフルーツ
干し肉
干し飯
ウィスキー
焼酎
ウォッカ
テキーラ
ブランデー
ワラギ

美紀「圧倒的カロリーメイトとお酒...」

胡桃「とりあえずこれくらいにしとくか」

・・・

シャッターを開ける
幸いシャッター付近に『彼ら』が集まってる、なんてことはなかった

胡桃「よし、ここからはバリケード越えるまで気を抜くなよ」

美紀「はい!」

バリケードまでに遭遇する『彼ら』の数コンマ下

圭「さっき一掃したからか一体しかいないね」

真「荷物も重いですし、もっと多いと大変でした~」

胡桃「そういうのは倒してから言おうな」

美紀「では、いきます」

バシュッ

「ガッ」

美紀「なんとか一発で」

圭「なんだかんだ言って美紀あんまり外さないよね」

真「慣れてきました?」

外した時「あっやばい」って思ってからより慎重になったんだけど...

美紀「そうですね、前よりは」

なんとなく恥ずかしくて言えなかった

・・・

悠里「おかえりなさい」

由紀「おかえり!」

慈「おかえりなさい」

美紀圭真胡桃「「「「ただいま!!」」」」

・・・

『かーんぱーい!!』

あれから真さんの提案で『物資確保記念パーティー』を開くことになった
というか呑みたかっただけだと思う

由紀「大和煮おいし~!!」

胡桃「あんまがっつくな、ほれ、美紀を見てみろ」

美紀「おいしい...」

胡桃「あぁやって食べるんだ」

胡桃先輩がこっち見て何か言っているけどよくわからない
持っていても『食べるのが勿体無い』と言っていた缶詰も少しばかり開けていた
まぁ乾燥食品と大量のカロリーメイトがあるし

圭「そういえば大人組は...」

慈コンマ下1
真コンマ下2

01~10 よく笑う
11~20 歌い出す
21~30 酔わない
31~40 ケンカ腰になる
41~50 人の体を触ってくる
51~60 酔わない
61~70 すぐに泣く
71~80 うろうろする
81~90 気分が沈む
91~00 酔わない

慈「はぁ...もっとしっかりしなくちゃいけないのに...私は...はぁ...」

真「まぁまぁ、慈さんはよくやっていると思いますよ~」

慈「先生なのに...この前だって真さんの方が先生っぽかったし...はぁ...」

真「うっ...」


何だあれ
膝を抱えている佐倉先生を真さんが宥めている

胡桃「めぐねぇって酔うとあぁなるのか...ちょっとめんどくさそうだな」

圭「真さんはいつもと変わんない...お酒強いのかな」

胡桃「何はともあれ放っておくか」

圭「そだね」

二人とも酷い...とは私も言えない
私もあれには出来れば関わりたくない


慈「みんな揃ってめぐねぇって...先生なのに...」


...やっぱり気にしてたんだ


真「う~ん、慈さんにお酒は間違いでしたか~」

慈「そうですね...私なんかにお酒なんて勿体無い...」

真「いや、そういうつもりじゃなくて!」


真さんもすごいアセアセしてる
...放っておこう

・・・

真「慈さん寝ちゃったので布団に連れていきますね~」

真さんにおぶられている佐倉先生はもうすっかり熟睡していた

悠里「何かすみません...」

真「大丈夫ですよ~、もともと呑もうって誘ったのは私ですし~」

そう言って真さんは部室を出た

由紀「めぐねぇ大丈夫かな」

胡桃「二日酔いにならなきゃいいけどな」

・・・

真「おはようございます~、慈さんはまだ頭が痛いそうなので寝かせてます~」

ダメだったのか

胡桃「ダメだったか」

美紀「先輩、声に出てます」

圭「まぁ仕方ないね」

悠里「私、めぐねぇの様子見てますね」

というわけで本日は悠里先輩と佐倉先生がお休みです

圭「それで?今日どうする?」

今日の活動安価下1から3

美紀「校舎の前にいる『彼ら』の間引きとかどうでしょう」

胡桃「どうやるんだ?」

美紀「校舎の入り口から離れたところに『彼ら』を集めて、二階の窓からそれをボウガンや槍で倒していくんです、直接戦うより安全かと」

胡桃「集める?どうやって...防犯ブザーだと逆効果だよな?」

美紀「以前真さんが持ってきた物が」

私が取り出したのは『金属製の風鈴』

美紀「これを釣りの要領で入り口から離れたところの真上の教室垂らし、『彼ら』がギリギリ届かない高さで鳴らせば」

胡桃「寄ってくるってわけか、なら箒改造した槍に風鈴を紐で付けて垂らすか、最悪風鈴が取れても攻撃出来るし」

・・・

真「振り向きもせずに~歩いてくせ~なか~」

チリ~ン

風鈴を付けた即興の釣竿を垂らしながら真さんが歌ってる
これで釣ってるのが『彼ら』でなければ普通の日常風景なのだけれど...
そういえば真さんって釣りした事あるのかな

真「洗いたてのシャツ~青空に揺れてる~とてもありふれた~二人の一日~」

チリ~ン

胡桃「りーさん達除いても五人だけどな」

美紀「でも圭と由紀先輩は今遊んでますし実質三人ですかね」

真「大それた~こと~言えないけ~れど~」

チリ~ン

胡桃「っと、集まってきたな」

校舎の前にいた『彼ら』の数コンマ下1から3の合計

胡桃「全部で18か...流石に外のは多いな」

美紀「引っ張られないように注意しましょう」

真「オレ~し~あ~」

美紀「そろそろ歌うのやめてください」

・・・

「ヴヴゥ...ガァ...」

「ガッ」

胡桃「結構骨が折れるな、これ」

美紀「先輩は腕の筋肉使いますもんね...交代してみますか?」

胡桃「そうだな、やってみるか」

胡桃命中率コンマ二桁下
(ちなみに
美紀69(最近はもう少し上がっている)
圭23
真64)

胡桃「再現度を高めるために当然です!」

バシュッ

ヒュン...

美紀「掠りもしてないのと、何故よりによって戦ってる時の台詞じゃないのを選んだんですか」

圭「あとどっちかっていうとタマっち先輩だよね、胡桃先輩は」

真「これといった取り柄~もなく~」

胡桃「...ボウガンは美紀に任せた」

真「人に語れ~る夢もなく~」

美紀「はい」

・・・

美紀「結構時間かかりましたね...」

胡桃「あぁ、真さんが4曲目に入ってたしな」

圭「次は...シェルターに残ってた用具とか持ってきちゃう?」

美紀「確かに今なら校舎の前もガラ空きだし、一階で遭遇しても増えることはそうそうないかも」

胡桃「よし、んじゃちょっとりーさん達に言ってくる」

・・・

胡桃「昨日の今日で...いっそ今なら一階も制圧出来るか?」

美紀「一階も安全区域にするってことですか?」

胡桃「玄関を抑えられればだけどな」

制圧するかしないか安価&『彼ら』の数コンマ下1
1 一階も制圧しよう
2 いや、やめておこう

圭「うん、せっかく今なら一階のだけで済むし制圧しちゃおうよ!それにそうすれば...」

美紀「シェルターの行き来も安心して出来る...」

真「頑張りましょう!」

胡桃「というわけだ、りーさん聞こえてる?」

悠里『聞こえてるわ、くれぐれも気を付けて』

由紀『待ってるよ~!』

胡桃「おっけー」

・・・

美紀「九体...意外といましたね」

胡桃「気ぃ引き締めていくぞ」

コンマ下
奇数 楽勝
偶数 なんとか勝利
ゾロ目 ???

胡桃「はっ!」

グシャ

美紀「やぁっ!」

ドカッ

胡桃先輩はシャベル、私は近距離戦のため槍を振るう
なるべく頭、そして心臓を狙う

圭「やっ!たぁっ!」

ガッ

真「これでっ!四体!」

ドスッ

真さんが『彼』の心臓部分を槍刺又で貫き、それを他の『彼ら』にぶつける

圭「あっちょっ離してっ!」

美紀「圭!?」

振り返ると、圭の槍刺又を『彼女』に掴まれていた

美紀「くっ...こっちも!」

と、私も槍を『彼』が掴んでくる
無駄に握力強いから...取れない!

胡桃「圭!美紀!」

真「私が圭ちゃんのサポートに行きます!胡桃ちゃんは美紀ちゃんを!」

胡桃「わかった!」

胡桃先輩がシャベルで『彼』を斬りつける

「ガァ...ヴァァ!」

美紀「あっ...このっ!」

槍を取られた!武器を失った私は苛立ちを込めて力一杯『彼』の頭を右の拳で殴る

グチュ...

籠手のおかげで多少潰れたが、それでも力が足りなかったのか『彼』はまだ動いてる

胡桃「任せろ!」

そこに胡桃先輩の追い討ち

「ガァァ...」

ようやく『彼』は倒れた

胡桃「大丈夫か」

『彼』から取り返した槍を渡しながら聞いてきた胡桃先輩に、私は首肯で答える

真「こっちもなんとか」

圭「助かったよ真さん...」

胡桃「あと...三体!」

駆け出した胡桃先輩に続いて私も槍を構えて走る

槍を掴まれないように!

美紀「ここ!」

『彼女』の脚を横から槍で殴り、よろけたところを『彼女』の体重を利用して首を下から上に斬り裂く
胡桃先輩は走ってからカーブし、その回転に合わせてシャベルを前に突き出し二体纏めて斬りつけ、もう一回転しながら頭を潰した

胡桃「ふぅ...」

圭「おぉ...すごい回転力」

美紀「二回転してた...」

真「回ってましたね~」

胡桃「いいから!玄関行くぞ!」

・・・

玄関にバリケードを持っていき、それでも横幅が足りないので、机と椅子を一階の教室から取ってきた

美紀「これで全部...ですよね?」

胡桃「一応他の教室もトイレも購買も見て来た、ここをしっかり抑えて防犯ブザー付けて、一階の窓を抑えれば終わりだ」

・・・

それから何度かシェルターと部室を行き来し、物資の移動を済ませた

胡桃「部室に入りきらなかった分も他の教室に入れたし、シェルターはもう用ないな」

美紀「そうですね」

胡桃「んじゃ閉めとくか」

・・・

慈「だいぶ良くなってきたわ...」

夕方になり、佐倉先生が復活した

胡桃「りーさんもお疲れ」

悠里「私は何もしてないけどね、みんなこそお疲れ様」

慈「びっくりしたわ、起きたら一階も使えるようになったなんて言われるんだもの」

・・・

真「ところで、『彼ら』って火に弱いじゃないですか」

胡桃「そうだな」

真「そして今ここに昨日呑まなかったテキーラと、以前確保したライターがあるわけですよ」

圭「それで?」

真「由紀ちゃん、ちょっとそこの窓開けてもらえますか?」

由紀「こう?」

真「ありがとうございます、じゃぁ少し離れてください」

由紀「は~い」

真「みなさんご注目!」

真さんが窓の外を向きながらテキーラを口に入れた
そしてライターを口の前でつける


ボオオォォォ


真「グッd(*´?`*)」

美紀「いや何急に火ぃ吹いてるんですか!?」

緊急時の最終手段になりました

玄関にバリケードを持っていき、それでも横幅が足りないので、机と椅子を一階の教室から取ってきた

美紀「これで全部...ですよね?」

胡桃「一応他の教室もトイレも購買も見て来た、ここをしっかり抑えて防犯ブザー付けて、一階の窓を抑えれば終わりだ」

・・・

それから何度かシェルターと部室を行き来し、物資の移動を済ませた

胡桃「部室に入りきらなかった分も他の教室に入れたし、シェルターはもう用ないな」

美紀「そうですね」

胡桃「んじゃ閉めとくか」

・・・

慈「だいぶ良くなってきたわ...」

夕方になり、佐倉先生が復活した

胡桃「りーさんもお疲れ」

悠里「私は何もしてないけどね、みんなこそお疲れ様」

慈「びっくりしたわ、起きたら一階も使えるようになったなんて言われるんだもの」

・・・

真「ところで、『彼ら』って火に弱いじゃないですか」

胡桃「そうだな」

真「そして今ここに昨日呑まなかったテキーラと、以前確保したライターがあるわけですよ」

圭「それで?」

真「由紀ちゃん、ちょっとそこの窓開けてもらえますか?」

由紀「こう?」

真「ありがとうございます、じゃぁ少し離れてください」

由紀「は~い」

真「みなさんご注目!」

真さんが窓の外を向きながらテキーラを口に入れた
そしてライターを口の前でつける


ボオオォォォ


真「グッd(*´ ω `*)」

美紀「いや何急に火ぃ吹いてるんですか!?」

緊急時の最終手段になりました

・・・

美紀「さて、今日はどうしましょう」

真「ここも一階まで制圧出来ましたし~」

今日の活動安価下1から3(もし『そつぎょう』がいい場合はラストになります)

胡桃「そうだな、これでいつでも帰って来られる場所が出来た」

由紀「うん!」

悠里「どういうこと?」

圭「やり残したことないかな」

真「見てないのはせいぜい体育館くらいでしょうか~」

美紀「じゃぁ体育倉庫で何か使えそうな物探しておきますか」

胡桃「だな」

体育館に行くメンバー安価下(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀(癒し?)
5 胡桃
6 悠里
7 慈

胡桃「行くのは...まぁあたしらだよな」

美紀「ですね」

圭「ようしやっちゃうよ~!」

真「はい~」

悠里「ねぇみんな何の話をしてるの?」

由紀「いいからいいから、りーさんも一緒に待ってよ?」

・・・

美紀「校舎の外にはほとんどいませんでしたね」

圭「昨日間引きしたしね」

真「圭ちゃん間引きの時何かしてましたっけ」

圭「えへへ~」

胡桃「体育館までは気付かれずにすんだけど、体育館の中はわかんないから気をつけろ」

体育館の中にいた『彼ら』の数コンマ下

真「九体...みんな体操着ですね」

『彼ら』は足に当たった床に転がっているボールを追いかけているようだった
校庭の『彼ら』もサッカーボールを追いかけてサッカーしているような動きをしていたが、こっちはバスケットボールなので手が上手く使えなかっただけだろう

美紀「もしかしてあの日いた生徒?」

圭「休みなしで続けてたのかな」

胡桃「だろうな、そろそろ楽にしてやろうぜ」


コンマ下
奇数 楽勝
偶数 なんとか勝利
ゾロ目 ???

圭「やっ!」

圭が槍刺又で『彼女』の背中から斬りつけ間髪入れず背中を刺す

真「いきます!」

同じように真さんと胡桃先輩も『彼』と『彼』に攻撃しようとするが

ガキッ

真「えっ...?」

胡桃「斬れない!?」

肩から先に刃が入らない!?

美紀「なら私が!二人共伏せて!」

二体の前に回り込み、頭を矢で撃ち抜く

胡桃「悪い、助かった」

真「男子だから筋肉質だったんですかね~」

胡桃「舐められてたまるか!」

胡桃先輩は近くにいた別の『彼』の背中を左手に持ち替えたシャベルの平らな面で思いっきり殴り、右手に持った短剣で首を斬る

真「はぁ!」

美紀「たっ!」

私と真さんは『彼女』と『彼女』に向かって駆け出し、真さんは槍刺又で、私は籠手を利用して裏手で殴る

美紀「この距離なら!」

真「バリアは張れないな!です!」

私はボウガンをゼロ距離で『彼女』の心臓に、真さんは槍刺又を『彼女』の頭に

圭「男子には容赦はしない」

『彼』二体を転ばせた圭は一体を蹴って二体の頭を並ばせ、一度に槍刺又で頭二つを貫く

胡桃「これで終いだ!」

胡桃先輩は転がっていたバスケットボールを最後に残った『彼』に向かって蹴り、転んだところをシャベルで斬りつけさらに首を跳ねた

・・・

胡桃「体育館広くて疲れた...あとバリアは張らんだろ」

真「それよりバスケットボール蹴ってましたけど足大丈夫ですか?」

胡桃「力一杯蹴ったわけじゃないから平気」

圭「力一杯蹴ってないのにボールが浮くって胡桃先輩なんてゴリ」

胡桃「何か言ったか?」

圭「すっごーい!胡桃先輩は怪力なフレンズなんだね!」

胡桃「どっちにしろバカにしてんじゃねえかこのやろー」

美紀「二人共戯れるのは後にしません?」

体育倉庫で見つけたもの安価下1から3(マットや跳び箱等の重い物は持ち運べません)

体育倉庫にはバスケ部の部員の荷物らしきものがあった

真「酸素ボンベが三つに...クンクン、スポーツドリンクが入った水筒...どれも女の子のですね」

圭「肺が弱かったのかただ単に練習がキツかったのか...どちらにしてもバスケ頑張ってたんだろうね」

美紀「偉いね...」

胡桃「そうだな...」

胡桃先輩も少し前まで陸上部だった
憧れの『先輩』と共に頑張っていたんだろう
そんな胡桃先輩は今、何を思っているのだろう...

圭「こんなのもあったよ」

美紀「それ...鞭?」

どういう鞭?安価下(紐、棒、バラ鞭、フレイル等の種類名)(一つだけ記述)

草刈り用の鎌、その持ち手の延長線上の刃の部分から鎖と分銅...

美紀「あれ?鞭で合ってるよね?」

真「はい、鞭で合ってますよ~、確か『鎖鎌』と呼ばれる武器ですね~」

胡桃「何でそんな物騒なもんが体育倉庫にあるんだ...というかそれ素人が使うには危険過ぎないか?」

圭「じゃぁ使うかは保留だね」

・・・

慈「みんなお疲れ様」

真「ただいま帰りました~」

圭「たっだいま~」

美紀「ただいま帰りました」

胡桃「ただいま」

由紀「おかえり!」

悠里「おかえりなさい」

イベント判定コンマ下
奇数 はよるーちゃん探しに行くで
偶数 せっかくだし卒業式やろうぜ

美紀「どうします?もう詰め始めちゃいますか?」

慈「そうね、真さん、これらの荷物って入りきりますか?」

真「武器も多いですし...武器はいっそ箱に入れたまま座席の方に詰めれば」

由紀「じゃぁ座った後膝に置けばいい?」

圭「膝とか下とかだね、でも刃物危ないから気をつけないと、布とかで包んでおくね」

悠里「ねぇ、みんなして話を進めているけれど、ここを出る前提?」

胡桃「決まってるだろ、だって...」

美紀「るーちゃんを助けなきゃ、ですもんね」

悠里「っ!」

みんな頷いている
誰から言い出したわけではない
でもなんとなく同じように思っていたようだ
この学校を全体的に安全圏にしたことで、いざとなった時に戻って来れる場所が出来た

悠里「みんな...」

由紀「一緒にるーちゃんを探そ?」

悠里「...ありがとう」

・・・

慈「じゃぁまず『るーちゃん』を探しにこの『鞣河小学校』に行きましょう」

由紀「その後は?」

慈「...比較的安全性が高くて、私達のように生存者がいる可能性があるのはここだと思うわ」

佐倉先生はマニュアルの緊急連絡先のページの『聖イシドロス大学』を指差した

胡桃「決まりだな、鞣河小学校、そして聖イシドロス大学」

圭「もし何かアクシデントがあったらここ、私立巡ヶ丘学院高校に戻る」

美紀「もし離れ離れになってしまったらまずインカムで連絡、それが出来なかった時もとりあえずここに戻る」

真「でもなるべく離れないようにしましょう、何らかの理由で行動するときは二人以上、理由を全員に話してから行動する」

悠里「そして誰か感染してしまったら...」

慈「このワクチンね」

ワクチンが本当に効くかはわからない
もしかしたらもうダメになっているかもしれないし、そもそもウイルスの方が進化して効かないかもしれない
それでもやってみる価値はある

美紀「それじゃぁ、準備を始めましょう」

・・・

圭「詰め終わったよ~」

真「それじゃみんな乗っちゃってください~」

慈「道わかります?」

真「わかることにはわかるんですけど...」

あぁ、そういえばモールから学校に来る時も道が通れなくなってるところ多かったなぁ

真「慈さん助手席で道案内お願い出来ます?」

慈「わかりました」

・・・

真「それじゃぁ...」

『しゅっぱ~つ!!』

・・・

慈「えっと...ここが三丁目五番地だから...次の角を右です」

真「了解です」

いくつもの道が通れなくなっていた
電柱が倒されていたりしたから、きっと私達と同じように車で移動、もしくは避難した人がぶつけたんだろう

・・・

真「今日はこの辺ですかね...」

悠里「だいぶ暗くなってきましたし、これ以上は危険ですね」

圭「やっぱかかるね~、地図だとすぐなのに」

由紀「いっぱい回り道しちゃったしね!」

車を近くのコンビニに停め、念のため私と胡桃先輩とでコンビニの中を確認しに行くことになった

胡桃「だいぶ荒らされてるな」

美紀「そうですね...」

商品は床に散乱し、壁も汚れ所々穴も開いている

胡桃「裏も見ておくか」

美紀「はい」

いつ襲い掛かられても対処出来るよう、私と胡桃先輩は武器を構えつつスタッフルームのドアを開けた

コンマ判定
奇数 誰もいない
偶数 彼らがコンマ数いる
ゾロ目11.22.33.44.55 ???
ゾロ目66.77.88.99.00 ???

胡桃「誰もいない...か」

美紀「ホッとしたような...残念だったような...」

胡桃「ま、こればっかりはな」

・・・

由紀「掃除終わったよ~」

悠里「布団敷いちゃうわね」

真「手伝いますよ~」

慈「私も」

・・・

圭「...美紀、もう寝た?」

美紀「...起きてるよ」

圭「...モール、学校、そしてコンビニ...なんだか引っ越し族みたいだね」

美紀「ふふっ、引っ越し族も流石にこんなに短期間で引っ越しはしないと思うけどね」

あの日から寝場所を転々としている
もしマニュアルを見つけなかったら、私達は今もモールで眠っていたのだろうか
先輩達は今も学校で眠っていたのだろうか

圭「私、モールを出てよかったって思ってる」

美紀「そっか」

圭「うん」

美紀「私も」

・・・

真「さて、出発しますか~」

由紀「ねぇねぇ、今日は私が助手席座っていい?」

慈「...由紀ちゃん地図読める?」

由紀「ひどいよめぐねぇ!私だって地図くらい読めるよ!」

真「まぁいいですよ~」

・・・

由紀先輩がものすごくそわそわしてる
というかうずうずしてる

真「...あー、おんがくききたくなってきましたー、由紀ちゃん、音楽かけてもらえます?」

由紀「!うん!!」

美紀「真さん...」

圭「いいんじゃない?」

由紀先輩はいくつかあるCDから一枚選び、それをセットする

由紀「これかな?」


『...ねぇねぇ誰か聞いてる?』


...?
台詞入りなのかな?


『こちらは巡ヶ丘ワンワン放送局』


美紀「っ!?」

キキーッ!

思わず真さんも急ブレーキをかけた

おかげで後部座席はかなり揺れたけど、それどころじゃない

『この世の終わりを生きてるみんな、元気かーい!』

真「由紀ちゃん今どれ入れました!?」

由紀「こ、これ...」

由紀先輩がおずおずと見せてきたCDは別にこれといった特徴はないようだ

真「う~ん...」

『聞こえない人返事してー、はーい...ってノリ悪いなぁ』

ということはもしかして...

『まぁいいや、ワンワン放送局はっじまるよー!』

美紀「これ、ラジオじゃ...」

真慈「「あ...」」

圭「本当に...?」

胡桃「マジか...」

『それじゃ、今日もゴキゲンなナンバーいってみよっ!』

悠里「ほんとよ、AMだわ」

慈「ということは...」

真「誰か...生きてる!」

・・・

『ご静聴ありがとう!いや本当静かだよね、静かすぎ...もうちょっと騒いでもいいよ!こちらはワンワン放送局』

・・・

『どんなにつらい日々でも希望と音楽をお届けするよ!じゃ、また明日!』

・・・

ガラガラ...

美紀「ぺっ」

由紀「ぺっ」

圭「ぺっ」

朝の歯磨きは大切
それより首が痛い

由紀「寝れた?」

圭「寝れたけど首いた~い」

美紀「流石にこの人数だと車が狭いです...由紀先輩は?」

由紀「わくわくして眠れなかった!」

美紀「それにしては」

圭「元気だね」

・・・

圭「さて、ラジオの人に会いに行きますか!」

慈「どこにいるのかしら...」

真「電波の入る距離は短いようですし...」

美紀「あまり大きな施設ではないと思います...ふあ」

いけない、あくびが

胡桃「じゃあどっかの家かな」

真「どうやって探したらいいでしょう」

由紀「アンテナが立ってたりして?」

『...おはよう、いい朝だね、外は見てないけどきっといい朝なんじゃないかな、こちらはワンワン放送局、今日も一日よろしくぅ!』

っ!!

『リスナーのみんな、この放送が聞こえたらこっちに顔を出してくれないかな』

由紀「もしもーし、どこに住んでますか?」

慈「由紀ちゃん流石に...」

『今ならお茶とお菓子をサービスするよ、住所はね...』

由紀「うおっと!」

悠里慈「「通じた!?」」

美紀真「「いやいやいやいや」」

それはない

真「と、とにかく!これで場所がわかりましたね」

由紀「えっと...ちょっと回り道になるけど...これなら今日中に着けるかな」

慈「由紀ちゃん本当に地図読めたのね」

由紀「ひどいよ~」

真「それじゃ、行きましょうか」

悠里「はい、行きましょう」

何体かの『彼ら』を轢きながら、通れなくなってる道を回り道しながら
私達はワンワン放送局を目指した

『...さぁて次の曲の前に、ワンワン放送局はリスナーのみんなのリクエストをいつでも受け付けてるよ』

美紀「由紀先輩...」

由紀「なぁに?」

『メール、電話、郵便、伝書鳩、大声、何でもいいよ』

美紀「どんな人なんでしょうね」

由紀「明るい人っぽいよね」

美紀「...そうなんでしょうか」

由紀「ん?」

何だろう、この胸騒ぎは...

『でも一番嬉しいのは顔を出してくれることかな』

・・・

胡桃「多分これ...だろうな」

とても大きな建物だ
建物というより箱?
真四角で、正面がシャッターで絞められている

慈「すごいわね」

圭「なんか強そう」

美紀「...何でこんな家を建てたんでしょう」

胡桃「...ん?」

まるで...

美紀「まるでわかってたみたいです」

胡桃「あー」

由紀「聞いてみればいいんじゃないかな」

圭「そうそう、百聞は一見にしかず!」

真「あらあら圭ちゃん、難しい言葉知ってますね~」

圭「でっしょ~?」

圭、少しバカにされてない?あとそれ多分違う

悠里「そうね、でも...どこから入るのかしら」

胡桃「あれじゃねえか?」

胡桃先輩の指差す方には、屋上まで延びている梯子があった
上から入る形の家?

由紀「行こっか」

美紀「誰か車見てないと」

ワンワン放送局に行くメンバー安価下(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀(癒し?)
5 胡桃
6 悠里
7 慈

胡桃「んじゃ行くか、念のためあたしと美紀と真さんで、圭はここ頼めるか」

圭「わかった」

由紀「えぇ~私も行きたかった~」

慈「はいはい、由紀ちゃんは私達とお留守番ね」

胡桃「んじゃ行ってきまーす」

・・・

真「よ~いしょっ」

美紀「う~んしょっ」

胡桃「かったいなこれ...うぎぎ...」

屋上にあったのはハンドルを回して開けるタイプの扉だった
屋上の床にそのまま付いているため、腰も痛くなってくる...

ズ...ガコン...

開いた
中は少し広めのスペースで、さらにドアがあった

美紀「...開けますよ」

胡桃「おう」

真「はい」

ガコン...

「っ!...リスナー...でいいのかな?」

コンマ判定下1
ゾロ目以外 特になし
ゾロ目?11.22.33.44.55? ???
ゾロ目?66.77.88.99.00? ???

ワンワン放送局の人の名前安価下1から3

安価下4から8で多数決

*****

美紀「少し書き方がややこしかったですかね...とりあえずここまでの投票をまとめますね」

1 崎山 香織...1票
2 犬養 一子...1票
3 犬吠 猫舞...0票

安価下1から3で残りの多数決

美紀「はい、それでは『崎山香織』さんに5票中3票入ったのでここで多数決を終了します!」

圭「ご協力ありがとうございました!」

*****

ーーー

胡桃「あんたが...ワンワンワン放送局の?」

「そう、ワンワンワン放送局の...DJ?でいいのかな、私は崎山香織」

彼女はそう言って微笑む

香織「お茶とお菓子、いるかい?」

・・・

由紀「わぁ...機械がいっぱい!」

暫しの問答の末、敵意がないと判断した私達は圭達を連れた

慈「本当にラジオ局みたいね」

香織「だろう?」

圭「何でワンワンワン放送局なの?」

香織「ワンコって可愛いだろう?」

本当にこの三人は人と打ち解け合うのが早いというか...

・・・

香織「こんな大人数で巡ヶ丘学院高校から...か、それはそれは、お疲れ様と言えばいいのかな」

お茶とお菓子を持って来た香織さんは私達の話を聞き、感心したように言った

香織「それで?君達はこれからどうするんだい?」

悠里「鞣河小学校に...妹を探しに行くつもりです」

真「香織さんも私達と来ませんか?」

香織「...いいのかい?」

慈「私達も私達以外の生存者がいて嬉しいんです、これも何かの縁ですよ」

香織「...そう言ってくれると嬉しいよ」

・・・

満場一致で香織さんも私達と一緒に行くことになった
香織さんも本当に嬉しそうだ
聞けばあの日からずっと一人でここにいたらしい
偶に外に出てはいたけれど、『彼ら』に襲われそうになるため中々家から離れられなかったらしい

香織「今日は遅いし、ウチで寝るといいよ、もし私のことが不安なら誰か見張ってくれても、私のことを拘束してくれてもいい」

胡桃「ん~、どうする?」

圭「見張りはいいとして、拘束まですることはないと思うけど...」

安価下
1 一応今夜だけ拘束させてもらおう
2 拘束は流石にいいんじゃないかな

真「する必要はないでしょうけど...お互い今後の付き合いのために今日だけ...というのはどうでしょう」

香織「あぁ、それで構わない」

悠里「ごめんなさい、泊めてもらうのに...」

香織「いや、こんな状況ならむしろ危機感があって然るべきだ、謝る必要はないよ」

胡桃「見張りはあたしと圭と美紀、真さんは疲れてるだろうから今日はゆっくり休んでくれ」

真「ありがとうございます~」

・・・

「...き...きて...起きて...美紀!」

...うみゅ
眠い...圭?

圭「起きて、交代の時間!」

ふあぁ~...そっか、交代か

美紀「ん...わかった」

圭「それじゃ、あとよろしくね」

・・・

香織「...おや、次は君か」

美紀「どうも、寝なくていいんですか?」

香織「いや、圭くんが戻る少し前までは寝ていたよ、でも目が覚めてしまってね、私も他の生存者がいたことに興奮しているのかもしれない」

美紀「そうですか...ふあぁ~...あっ、すみません」

香織「いやいや、こちらこそ睡眠時間を削らせてしまって申し訳ないね」

香織さんはラジオのときと同じで気さくな人だ
圭達はすぐ打ち解けていたけど、この人の人柄も大きな要因かもしれない

美紀「私の眠気を飛ばすのも兼ねて、少し話しませんか?」

香織「ふむ、それじゃあ少しばかり付き合おう、それで?何を話そうか」

それから私は香織と色々話した
あの日以降どう過ごしていたか
あの日以前はどんな生活を送っていたか

香織「偶に今みたいにラジオを放送したりしていたよ、もちろんちゃんとしたやつじゃないけどね」

美紀「楽しそうですね」

香織「楽しかったよ、ただ喋りたいこと喋って、好きな曲流して...と、あまり今と変わらないね」

美紀「確かに」

他の人達は寝ているから大きな声では出せないけれど、二人で笑い合っていた

・・・

香織「君達はいい人ばかりだね」

美紀「どうしたんですか?急に」

香織「なに、新参者にも優しくしてくれるからね」

美紀「あぁ...私もそう思います、私も新参者だったので」

香織「そうなのかい?」

美紀「私と圭、それに真さんは最初モールにいたんです、それから学校に...悠里先輩がもともと真さんと知り合いだったというのもあったでしょうけど」

香織「なるほど...でも、今は大切なことだと思うよ、人と人が助け合うのはね」

美紀「そうですね、ただでさえ『彼ら』がいて大変なのに、戦う相手が『人間』になってしまったら...」

それは恐ろしいことだと思う
だってそれは、相手が思考出来るということだ

香織「だけどないとも限らない、疑心暗鬼になったとき人は他人に刃を向ける、不安になれば尚更ね」

美紀「そう...ですね」

香織「...こんな話をした直後に言うのもどうかと思ったんだが」

美紀「?」

香織「何も聞かないんだね、君達は」

美紀「!...聞きたいことは沢山ありますよ、この家のこと、コンテナのこと...でも今じゃないと思うんです」

いずれ聞かなければいけなくなるとは思う
でも今すぐに聞く必要はないはずだ

香織「...甘いね、君達は」

・・・

由紀「おはよ~」

圭「美紀、お疲れ様」

美紀「ん、ありがと」

起きてきた圭がコーヒーの入ったマグカップを渡してきた
悠里先輩がみんなの分を入れてくれていたようだ
いつの間に起きたのか気付かなかった

胡桃「悪かったな」

香織「私から言い出したことさ、気に病むことはない」

・・・

由紀「それじゃ!おーさんも入部したところで!小学校に出発進行~!」

車は香織さんが持っていたキャンピングカーに乗り換えることになった
そっちの方が大きかったというのもあるが、何とトイレまで中にあるらしい
流石キャンピングカー

香織「おーさん?」

美紀「『香織』の『お』じゃないですか?」

圭「『り』だとりーさんと被るし『か』だとかーさん...何となく違うよね」

香織「ふむ...あ、少し時間をくれるかい?」

慈「?何かするんですか?」

香織「ちょっとね」

そう言って香織さんはヘッドホンを付け、放送機器のスイッチを入れた

『おはよう、いい朝だね、多分今日もいい朝なんじゃないかな、こちらワンワンワン放送局、今日は...残念ながら最終回だ』

・・・

『リスナーのみんな、ここまでご静聴ありがとう、私はここを出ることにしたよ、とあるリスナーが顔を出してくれてね』

ちらりとこちらを見て、再びラジオを続ける

『どんなにつらい日々でも希望を捨てないで、捨てなければそこに希望があるのだから...あたりまえか、こちらはワンワンワン放送局、またいつか!』

・・・

香織「そういえば、ここを去る前に何か持っていくかい?君達も食料に関してはそんなに困ってはいないようだけど」

胡桃「武器も食料も一応はあるけど...せっかくだしな」

美紀「そうですね、どんなのがあるんですか?」

香織「ならコンテナを勝手に見てくれていいよ、見せたくないものも特にないしね」

何があった?安価下1から5(ペット類はなしの方向で)

慈「これ...ドローンですか?」

香織「あぁ...空からの映像を撮ってみたりしたことがあってね、でもほら、規制が厳しいだろう?それで使わなくなってしまったんだよ」

圭「刀あるよ刀!」

真「打刀...日本刀ですね」

香織「一応本物だから気を付けて、我が家に伝わる...とか何とか」

由紀「わぁ!カッコいい!」

美紀「それなりに歴史のある家柄なんですか?」

香織「さぁね、あまり気にしたこともなかったし」

胡桃「ワイヤー...買った状態のまんまだな」

袋には『径20mm 長さ10m』と書かれている
太くてしっかりしたやつだ

美紀「こっちにはロープもありますね」

悠里「これは携帯トイレ?」

香織「ここを出た時にと思って引っ張り出しといたんだが...ご覧の通りさ」

胡桃「まぁそれは仕方ないよな」

香織「それにもし車でここを出るなら必要なかったかもしれないが」

美紀「ん?」

どういうことだろう

真「これくらいですかね~」

圭「そだね、じゃぁ行こう!」

・・・

ジャ~

ば~んっ

由紀「水洗最高ー!」

胡桃「おまえなぁ...」

慈「由紀ちゃん...」

美紀「先輩気持ちはわかりますが年頃の女性として...」

香織「はっはっは、面白いね君」

真「ははは...」

由紀「そういえばこの車お風呂ないのかな...ここかな?」

由紀先輩、そこは調理器具入れるところです

香織「流石にないよ、場所を取ってしまうし、何せ高いからね、そういう車は」

由紀「年頃の女の子としてはお風呂入りたいよ!」

ぽむっという効果音が鳴りそうな感じに由紀先輩が私のすぐ隣に座った
というか軽くぶつけてきてる、痛くはないけど

圭「こらそこ~!美紀は私のだっていつも言ってるでしょ~」

香織「おやおや、モテモテだね美紀くん」

美紀「その流れ3回目です...まぁ、ゆっくり体は洗いたいところではありますね」

クンクン
少し臭う...かな

慈「そうね...」

悠里「そろそろ洗濯しないと着替えもないわよ」

圭「知らない人の着替えなら下着まであるのにね」

真「私にとっては知ってる人のですけどね~」

洗濯か...でもコインランドリーがやってるとは思えないし

胡桃「...なら目的地はあそこしかないな!」

美紀「何か思い付いたんですか?」

胡桃「ちょっとな」

慈「あ、運転なら今日は私がするわ」

・・・

由紀「お着替え完了...いっくよー!」

胡桃「おう!」

圭「がってん!」

圭達が川に向かって水着で走っていく

悠里「三人とも元気ねぇ」

慈「でも...」

美紀「今の時期だと...」

ざっぱーん!

由紀「うきゃっ」

胡桃「うおっ」

圭「ひゃっ」

・・・

圭由紀胡桃「「「へっくしっ」」」

悠里「...流石に川の水は冷たいわよね」

慈「みんな大丈夫?」

由紀「そ、そ、そういうのは...」

胡桃「さ、さ、先に...」

圭「言ってよ、よ、よ...」

じゃぶ...じゃぶ...

ぎゅうっ...

車の中にあったタライに川の水を入れて、私と佐倉先生と真さん、香織さんの四人でみんなの服を洗っていた
悠里先輩は圭達の介抱
まぁ風邪をひいてはいないと思うからそこまで大変じゃないだろうけど

美紀「水冷たい...」

慈「手がかじかんできた...」

香織「ふんふんふ~ん♪」

この人鼻歌を...この冷たい水に手を浸してまだそんな余裕があるなんて...

真「香織さんは平気なんですね~」

香織「鍛え方が違うからね」

・・・

胡桃「ここが...」

美紀「鞣河小学校...」

洗濯を終えて、数時間かけようやく辿り着いた

悠里「るーちゃん...」

ガサガサッ

美紀「っ!」

近くの草むらから物音!?

コンマ判定下1
ゾロ目以外 『彼ら』が一体現れた
ゾロ目??11.22.33.44.55?? ???
ゾロ目??66.77.88.99.00?? ???

誰かいる?

何か首から下げてる...スケッチブック?

『なめかわ小学校にいます。たすけて下さい。ごはんとお水さがしてます。』

美紀胡桃「「!」」

胡桃「お、おい」

「ガァッ」

美紀「っ...ダメです先輩、この人はもう...」

胡桃「だな...みんな、下がってろ、美紀、みんなを頼む、他にもいるかもしれないし」

美紀「はい」

『彼』から目を離さないようにしながらみんなのもとに戻る
胡桃先輩一人でも大丈夫だと思うけど、念のためいつでもいけるようにしつつ周りに気を付ける

胡桃「そっか...そうすりゃ帰れなくても助け呼べるもんな、すげぇや」

「ガアアァッ」

胡桃先輩は素早くシャベルを『彼』の脚に当て、転ばしたところで背中に乗り首を斬る

香織「...すごいね」

・・・

胡桃「にしても...」

一旦車に戻った私達はテーブルに置いたスケッチブックを囲んで座っていた

美紀「こういう手もあったんですね」

慈「思いつかなかったわ」

真「さっきの...このスケッチブックを下げていた『彼』は、小学校の外で感染したのでしょうか...それとも...」

圭「...何にしても行くしかないよ、るーちゃんのためにも!」

胡桃「だな」

小学校に偵察に行くメンバー安価下(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀(癒し?)
5 胡桃
6 悠里
7 慈
8 香織

美紀「私、偵察行ってきます」

圭「私も」

真「私も行きますよ~」

胡桃「あたしも...」

圭「胡桃先輩は休んでて、今さっき戦ったばっかなんだから」

胡桃「いやでも...」

真「任せて下さい」

胡桃「...わーったよ!頼むぜ」

美紀「はい」

悠里「私も行くわ」

慈「若狭さん!?あ、危ないわ!」

悠里「でもるーちゃんは...るーちゃんは私が助けなきゃ」

慈「っ...」

美紀「...わかりました、でも私達から絶対に離れないで下さい」

悠里「えぇ」

・・・

廊下は昼間なのに暗く、窓は割れている
私達の学校と同じか、それ以上に荒れていた
圭の持つ布を被せたライト...以前由紀先輩が校内案内してくれたときの物...の光を頼りに進む
ここまで『彼ら』の出てくる気配はない

圭「!」

圭の指差した方向には階段があった
私は槍を構えつつ頷いた
私、圭、悠里先輩、真さんの順で上がって行く

美紀「光ちょうだい」

圭「うん」

階段を照らすと、積もった埃に足跡があった

美紀「足跡が...」

真「『彼ら』のではなくて、ですか?」

美紀「...いえ、ちゃんと歩いてるみたいです」

悠里「...待っててね、今行くわ」

・・・

二階に着いてすぐの教室の窓が木の板で補強されていた
人がいるとしたらおそらく...

悠里「焦ったらダメよ、慎重にいきましょう」

美紀「ですね...」

槍の先端をドアの引くところに引っ掛け、ゆっくりと開ける

ガラッ...

コンマ下
奇数 ???
偶数 『彼ら』
ゾロ目 お姉ちゃんが今行くから...

美紀「っ!...これ、バリケード?」


「っ!!だ、誰かいるんですか!?」


美紀圭悠里真「「「「!!」」」」

圭「今のって!」

美紀「うん!誰か中にいるんですか!」

「っ!!います、けど中に感染した人も...くっ!」

バリケードの中で『彼ら』に変わった人がいる!

美紀「待ってて下さい!すぐ行きます!圭と真さんはここお願い!」

圭「わかった!」

真「はい!」

悠里「美紀さん、お願い」

美紀「わかってます!」

とは言ったものの...あ、バリケードの下、ここからなら入れる!

美紀「念の為...中の人!耳塞いで下さい!」

「えっ!?何を...」

キュイイイイイイイイイイ

防犯ブザー
学校のバリケードから外しておいたもの
使うのは久々だ

「!動きが...これなら!」

中の人も察したようだ

圭「それやるならこっちにも言っといてぇ...」

あっ、忘れてた
南無三

美紀「よし、これで!」

バリケードのすぐのところに蹲る『彼』がいた
瞬時にそれが感染者の一人、もう完全に感染していると判断した私は下から槍で『彼』の頭を貫く
そのまま奥へ押し、バリケードの向こうに追いやって立ち上がる
敵は他に四体
やはり蹲っている
そしてあそこに囲まれながらも『彼ら』に椅子を武器にして振るっているのが生存者...

生存者数コンマ下
奇数 一人
偶数 二人
ゾロ目 三人

よく見るとその人の後ろにもう一人いる
どちらも女性だ

「っ!来てくれたんですか!?」

美紀「はい!私が後ろから行きます!」

そう言いながら、すでに再び動き出し振り向こうとしていた『彼ら』に向かって槍を振るう
一体の背中を刺し、よろけたところを頭を狙って振り下ろす
そして二体目を蹴り倒しながら三体目の首を槍で切り飛ばし、四体目に向かってよろけていた二体目を回し蹴りで蹴り飛ばす
四体目の上に乗っかった二体目を踏みつけ、二つの重なった頭を槍で一気に貫いた

美紀「大丈夫ですか!?」

「はい、ありがとうございます...市代さん、もう大丈夫ですよ」

椅子を下ろした女性からこちらを覗いてきた女性はひどく怯えていた

「...あの...救助の人...ですか?」

美紀「まぁ...他の生存者ってとこです」

・・・

悠里「美紀さん、大丈夫だった!?」

美紀「はい、それと生存者を二人...」

「っ!...弥生さん...大丈夫でしょうか...うぅ...」

「大丈夫ですよ、あたしが付いてますから」

真「よかったです...はっ、るーちゃんは?」

美紀「中には...お二人は知りませんか?」

「『るーちゃん』...ですか?本名は?」

るーちゃんの本名安価下1から3
多数決安価4から8
(安価1から3には『るーちゃん』の本名候補を書いてください
安価4から8は、安価1から3の候補を上から『1』、『2』、『3』として一番『この名前なら『るーちゃんだな』と思ったものの番号を書いてください

なお、苗字は『若狭』とするので下の名前のみでお願いします)

(『るーちゃん』の名前とかはまだ本編でも出てないから、もし今後本編で苗字が違う設定が出てきても多分無視です)

*****

美紀「そうですね...みなさんのおかけでさくさく進んでますし...とりあえず大学に着いたら続けるか終わりにするかの多数決とろうかな、だそうです」

圭「オリキャラ含めて今のところ生存者が10人...そろそろ減らそうかな、だって!...ん?減らすってどういうことだろ...」

美紀「それと、『るーちゃん』の本名多数決残り一名で決まりです、今のところ

1 累...1票
2 瑠璃...2票
3 瑠佳...1票

です」

多数決安価下

美紀「はい、るーちゃんの本名は『瑠璃』に決定しました」

圭「おはらい部にいそうな名前だね!」

美紀「カッパの髪飾りとか付けてそう」

悠里「付けてないわよ」

*****

ーーー

悠里「『瑠璃』!『若狭瑠璃』です!」

「「『若狭瑠璃』...」」

コンマ下
奇数 知らない
偶数 聞いたことあるような...
ゾロ目?11.22.33.44.55 ????
ゾロ目?66.77.88.99.00 ????

「聞いたことないですね...市代さんは?」

「私も...わかんない...です...うぅ」

二人とも知らないようだった

悠里「そう...ですか...」

胡桃「りーさん、しっかり」

いるとしたら上の階...かな

安価下
1 上の階に行く
2 一旦車に戻る

*****

圭「えっと、なんかメンバー間違えたのがあまりにも恥ずかしくて恥ずか死にそうなので>>360から書き直したものを一旦お送りします、だそうです」

美紀「あ、さっきの安価は1を採用します」

*****

美紀「私、偵察行ってきます」

胡桃「あたしも」

真「私も行きますよ~」

悠里「私も行くわ」

慈「若狭さん!?あ、危ないわ!」

悠里「でもるーちゃんは...るーちゃんは私が助けなきゃ」

慈「っ...」

美紀「...わかりました、でも私達から絶対に離れないで下さい」

悠里「えぇ」

・・・

廊下は昼間なのに暗く、窓は割れている
私達の学校と同じか、それ以上に荒れていた
胡桃先輩の持つ布を被せたライト...以前由紀先輩が校内案内してくれたときの物...の光を頼りに進む
ここまで『彼ら』の出てくる気配はない

胡桃「!」

胡桃先輩の指差した方向には階段があった
私は槍を構えつつ頷いた
私、胡桃先輩、悠里先輩、真さんの順で上がって行く

美紀「光ください」

胡桃「あぁ」

階段を照らすと、積もった埃に足跡があった

美紀「足跡が...」

真「『彼ら』のではなくて、ですか?」

美紀「...いえ、ちゃんと歩いてるみたいです」

悠里「...待っててね、今行くわ」

・・・

二階に着いてすぐの教室の窓が木の板で補強されていた
人がいるとしたらおそらく...

悠里「焦ったらダメよ、慎重にいきましょう」

美紀「ですね...」

槍の先端をドアの引くところに引っ掛け、ゆっくりと開ける

ガラッ...

美紀「っ!...これ、バリケード?」


「っ!!だ、誰かいるんですか!?」


美紀胡桃悠里真「「「「!!」」」」

胡桃「今の!」

美紀「はい!誰か中にいるんですか!」

「っ!!います、けど中に感染した人も...くっ!」

バリケードの中で『彼ら』に変わった人がいる!

美紀「待ってて下さい!すぐ行きます!胡桃先輩と真さんはここお願い!」

胡桃「わかった!」

真「はい!」

悠里「美紀さん、お願い」

美紀「わかってます!」

とは言ったものの...あ、バリケードの下、ここからなら入れる!

美紀「念の為...中の人!耳塞いで下さい!」

「えっ!?何を...」

キュイイイイイイイイイイ

防犯ブザー
学校のバリケードから外しておいたもの
使うのは久々だ

「!動きが...これなら!」

中の人も察したようだ

胡桃「それやるならこっちにも言っといてくれよぉ...」

あっ、忘れてた
南無三

美紀「よし、これで!」

バリケードのすぐのところに蹲る『彼』がいた
瞬時にそれが感染者の一人、もう完全に感染していると判断した私は下から槍で『彼』の頭を貫く
そのまま奥へ押し、バリケードの向こうに追いやって立ち上がる
敵は他に四体
やはり蹲っている
そしてあそこに囲まれながらも『彼ら』に椅子を武器にして振るっているのが生存者...

よく見るとその人の後ろにもう一人いる
どちらも女性だ

「っ!来てくれたんですか!?」

美紀「はい!私が後ろから行きます!」

そう言いながら、すでに再び動き出し振り向こうとしていた『彼ら』に向かって槍を振るう
一体の背中を刺し、よろけたところを頭を狙って振り下ろす
そして二体目を蹴り倒しながら三体目の首を槍で切り飛ばし、四体目に向かってよろけていた二体目を回し蹴りで蹴り飛ばす
四体目の上に乗っかった二体目を踏みつけ、二つの重なった頭を槍で一気に貫いた

美紀「大丈夫ですか!?」

「はい、ありがとうございます...市代さん、もう大丈夫ですよ」

椅子を下ろした女性からこちらを覗いてきた女性はひどく怯えていた

「...あの...救助の人...ですか?」

美紀「まぁ...他の生存者ってとこです」

・・・

悠里「美紀さん、大丈夫だった!?」

美紀「はい、それと生存者を二人...」

「っ!...弥生さん...大丈夫でしょうか...うぅ...」

「大丈夫ですよ、あたしが付いてますから」

真「よかったです...はっ、るーちゃんは?」

美紀「中には...お二人は知りませんか?」

「『るーちゃん』...ですか?本名は?」

悠里「『瑠璃』!『若狭瑠璃』です!」

「「『若狭瑠璃』...」」

「聞いたことないですね...市代さんは?」

「私も...わかんない...です...うぅ」

二人とも知らないようだった

悠里「そう...ですか...」

胡桃「りーさん、しっかり」

いるとしたら上の階...かな

美紀「上の階も見てみましょう」

胡桃「ならあたしは二人を車の方に避難させに行く、真さん、りーさんのこと頼めるか?」

真「もちろんですよ」

・・・

三階に着いた
廊下に『彼ら』が五体見える

美紀「ふっ!」

なるべく音を出さないように近付く
そしてまず一体頭を突き刺す
もう一体を殴って床に転ばし、その間に三体目の心臓を目掛けて槍を飛ばす
転ばした『彼』の頭を踏み潰した後三体目に突き刺さっていた槍を引き抜きつつ四体目の首に刺し、そのまま五体目の首も一緒に壁に縫い止める

悠里「慣れてきたわね、美紀さん」

美紀「そうですね...」

でもどれも大人でよかったかも、子供相手でも戦えるか...

真「この階には誰かいますかね」

美紀「二階のように窓を木で補強している教室やバリケードがあれば...」

コンマ下
奇数 ない
偶数 ある
ゾロ目 りーねー

美紀「ない...ですね」

真「念の為教室の中も...」

その後教室も一つずつ探したけれど、数体の『彼ら』がいるのみで人はおろかバリケードもなかった
ただ、火事のあとのような教室もあり、中には大人や子供の焼死体のようなもの沢山あった
それが全て『彼ら』になった後だったのか、それともモールの時のようなことがあったのか...
悠里先輩は必死にその焼死体の山を漁っていた

悠里「違う...違うっ!るーちゃん...るーちゃんはどこ!?」

それを私と真さんは止めることは出来なかった

・・・

悠里「るーちゃん...いなかったわ」

美紀「そう...ですか」

真「...あとは屋上しかないですけど...」

安価下
1 屋上に行く
2 車に戻る

美紀「行きましょう、少しでも可能性があるのなら」

真「そうですね」

悠里「るーちゃん...」

・・・

美紀「鍵がかかってる...」

悠里「ということは...そこにいるの!?るーちゃん!!」

真「悠里ちゃん、少し落ち着いて...美紀ちゃん」

悠里先輩を抑える真さんに頷く

美紀「強行突破します!」

数度のタックルの後、ドアを開けることが出来た
このドアも脆くなってきていたのかもしれない

美紀「誰も...いない?誰か!誰かいますか!いたら返事してください!」

コンマ下
奇数 誰もいないようだ
偶数 『彼ら』はいつもあなたのそばにいます
ゾロ目 りーねー

「ヴヴゥ...」

「ガァ...」

美紀「っ!二体...」

夜の闇に紛れていたようだ

真「今度は私が!美紀ちゃんは悠里ちゃんのことお願いします!」

美紀「え?...わかりました、悠里先輩、こっちに!」

悠里先輩と屋上から建物の中に戻る
そして開きっぱなしになったドアから様子を伺う
真さんは槍刺又で二体の脚を払い体制を崩させ、まとめて横一文字に斬り、倒れたところをそれぞれ頭を踏み潰していた

真「終わりました~」

美紀「...やっぱり客観的に見るとえげつないですね」

真「美紀ちゃんも変わりませんよ」

・・・

それから車に戻るまで、念の為三階、二階、一階と探し直したが、結局誰も見つからなかった

由紀「りーさん...」

悠里「...大丈夫よ」

胡桃「...」

慈「...まだ、そうと決まったわけじゃないわ!」

香織「...そうだね、希望は、信じることは大切だ」

悠里「...はい」

・・・

それから、とりあえず生存者と自己紹介をすることになった

「あたしは五月弥生といいます、そしてこっちは...」

「佐々木...市代...です...」

弥生さんは椅子を武器にしていた女性だ
茶髪にカチューシャをしていて、清楚系の優しそうなお姉さん
とても戦いに強そうには見えないけれど、こんな状況だし...
市代さんはとてもびくびくしていた
さっきもそうだったけど、よく考えたらそれが普通の反応だ
セミロングでスレンダーな感じの女性

弥生「あたし達はあそこに避難していたんですけど...他の人がみんな感染してしまって...」

真「お二人はもともと知り合いだったんですか?」

弥生と市代の関係性安価下1と2
(ただ避難した先で会っただけなら無関係と書いてください)
(二つの関係性が矛盾でもしていない限り両立させます)
(ちなみに二人の詳細は>>52>>53です)

弥生「いえ、そうではないんですけど、避難した先でずっと一緒だったので...」

市代「その...私...怖いのとかダメで...ずっと守ってもらってて...」

あの日以来避難先の小学校で二人の他にも十数人で暮らしていたのだという
しかしうちの学校と違い設備も整っておらず、さらに外から入ってきた『彼ら』から感染が広まり、一度無理心中を試みた人が火を点けたのだという
何とかその中から逃げ出した数人で二階の教室にバリケードを作って外からの敵に対抗しようとしたけれど...

弥生「一緒に逃げ出した内の一人がどこかで噛まれていたらしくって...結局あたし達以外は...」

そして私達が来たのだという
本当にギリギリのタイミングだったらしい

でもどうしても考えてしまう
もう少し早く来ていれば助けられたのではないか
ワクチンもあったのだから、せめて昨日のうちに来れていれば...

香織「...」

香織さんも似たようなことを考えていたのか、神妙な面持ちで聞いていた

・・・

悠里「今日は校舎だけだった...朝になったら他の建物も確かめないと」

慈「若狭さん...」

弥生「...」

胡桃「...ま、寝てから考えようぜ、疲れすぎてる」

悠里「そうね、ゆっくり寝ましょ」

美紀「それが...いいとおもいます」

もう外も真っ暗だ
人数も増え、少し狭いけど、私達は就寝についた


コンマ下
奇数 ふと目が覚めた
偶数 朝
ゾロ目 う~ん、何となく寝付けない

美紀「...ぅう...ふぁ~ぁ...」

ふと、私は目が覚めた
いや、まだ眠いのではあるが...

車の窓から外を見ると、まだ暗かった
まだみんなも寝ているようだ
もう一眠り...あれ?
もう一度みんなを見回す
佐倉先生、由紀先輩、圭、私、真さん、香織さん、胡桃先輩、弥生さん、市代さん...

美紀「悠里先輩!?」

ガバッと起き上がり、もう一度確かめる
やっぱり
悠里先輩がいない

ドクッ

美紀「みなさん起きてください!悠里先輩が!悠里先輩が!」

胡桃「ん~...りーさん?りーさんがどうし...はっ!りーさん!?」

胡桃先輩もすぐにこの異常を理解したようだ

胡桃「...くそっ!おい起きろ!!」

圭「何ですかもう朝ですか?」

由紀「え、どうしたの?」

慈「な~に~?」

胡桃「寝ぼけてんじゃねぇ!!さっさと起きろ!!」

・・・

胡桃「甘かった...」

美紀「落ち着いてください、まだ中に入ったと決まったわけじゃありません」

胡桃「そうだけど...きっ」

美紀「でも...手分けして探しましょう、真さん、みなさんをお願いします、もし悠里先輩が帰ってきたらインカムで」

真「わかりました」

圭「私は体育館の方に行く」

胡桃「あたしは別館、美紀、念の為校舎を頼む、昨日他の建物って言ってたから多分いないと思うけど」

美紀「わかりました」

悠里先輩...どうか無事で...

コンマ下1から3の合計が
1から6 『彼女』
7から12 見つからない
13から18 いた...?
0 るーちゃんと

・・・

胡桃「いたか!?」

圭「いないです!」

美紀「こっちもいません!」

胡桃「くそっ...どこ行ったんだりーさん...」

・・・

結局全員の意見で、その日一日ずっと車の中で待っていたけれど、悠里先輩が戻ってくることはなかった

真「悠里ちゃん...」

由紀「りーさん...帰って来なかった...」

慈「若狭さん...」


安価下1から3で多数決
1 もう少し...せめてあと一日待とう
2 誰かここに残って待とう
3 悔しいけど...仕方ない、行こう

市代「...あの...もう一日...待ってみませんか」

慈「市代さん...?」

市代「いえ...その...すみません私なんかが...」

弥生「あたしも、もう少し待った方がいいと思います」

真「弥生さん...」

弥生「諦めるのはダメだと思うんです」

胡桃「...わかってる...わかってるけどっ!!」

圭「胡桃先輩!」

胡桃「っ...大きな声出して悪かった、二人はりーさんのこと思って言ってくれたんだよな」

意外...というのは失礼だけど、あの二人から言い出すとは思わなかった
それに、ようやく助かったと思ったすぐ後だ
きっと早く安全なところに行きたいという思いも少なからずあるだろう
それでもあぁ言ってくれた二人は、本当に優しい人達なんだと改めて感じた

美紀「そうですね...せめてもう一日待ちましょう」

コンマ下
奇数 りーさん...?
偶数 るーちゃん...やっと見つけた...
ゾロ目 ただいま

美紀「悠里先輩...」

私は車の窓から校舎を眺めた
昨日はいなかったけど、もしかしたら今日はいるかもしれない
そんな淡い期待を抱いて

美紀「...ん?」

屋上...今何か動いた?
『彼ら』かと思ったが違う、あれは...

美紀「っ!!胡桃先輩!屋上に!!」

胡桃「どうした!」

私達は急いで車から出た
そして屋上に目を向ける
間違いない、悠里先輩だ!

圭由紀胡桃「「「りーさん!!」」」

真「悠里ちゃん!!」

慈「若狭さん!!」

美紀「悠里先輩!!」

悠里先輩はずっと遠くを見ながら前に進んでいる

香織「ダメだ、私達のことに気付いていない!」

弥生「というかあれ...」

市代「危ない...ような...」

悠里先輩は何かをぶつぶつと言いながら進み続けて...

美紀「まずい!あのままじゃ落ちる!!」

胡桃「急いで屋上に...間に合わない!下で受け止めるしか!!」

私達は走った
でもすでに悠里先輩は屋上の柵を越えて...

コンマ下
奇数 一命は取り留める
偶数 これからはずっと一緒だよ、るーちゃん
ゾロ目 りーねー、みんなが呼んでるよ、だから戻って

・・・

結果から言うと、間に合わなかった
ただ、悠里先輩が落ちたところが花壇だったため軽傷で済んだ
落ちた時の体勢が悪く、左腕と左脚は酷く腫れていたし、どこでぶつけたのか頭にも傷があった
頭の傷は恐らく落ちた時に出来たものではないだろう

私達は車まで運び、佐倉先生が傷口の土を洗い流して消毒、応急処置をした

美紀「手慣れてますね」

慈「先生ですもの、これくらいはね...」

・・・

悠里「...ぅう」

胡桃「っ!!りーさん!!」

由紀「りーさん!!」

悠里「胡桃...?...由紀ちゃん...?」

胡桃「っ...バカ!何やってんだよ!!本当に...なに...やって...ううぅ」

由紀「ううぅぅぅり”ーざん”ん”ん”ん”!!」

悠里「ちょ、二人共泣かないで...」

美紀「悠里先輩...よかった...」

真「悠里ちゃん...」

慈「本当によかったわ...」

市代「よかった...です...」

弥生「えぇ、本当に」

香織「ふぅ、一件落着かな」

・・・

悠里「私...居ても立っても居られなくなって...そしたら、声が聞こえたの...『りーねー』って呼ぶ声が...」

由紀「りーさん...」

悠里「それで声のする方に行って...ずっと歩き回ってて...何時間経ったのかもわからないまま...声がする方に」

胡桃「...」

悠里「そして屋上で...やっとるーちゃんを見付けた...るーちゃんは私に言ったの...『りーねー、大好きだよ』って...それで私も『大好き』って...」

慈「...」

悠里「それから『一緒に帰ろう、みんなのところに行こう』って言ったら...るーちゃんが少し悲しそうな顔をして...『じゃあね』って...今追いかけなかったらもう二度と会えないって...そう思えて...それで...」

圭「りーさん...」

悠里「ごめんなさい...勝手なことして...私は...私は...」

真「...悠里ちゃん、もう大丈夫ですよ、大丈夫」

そう言って真さんは悠里先輩を優しく抱き締めた
悠里先輩もびっくりしていたけれど、抱き返して、静かに泣いていた

次の日、私達は聖イシドロス大学に向かうことにした
悠里先輩は「きっと私がまだ生きているのは、るーちゃんが私に『生きて』って言ってるんだと思うから、『ここで立ち止まらず、先に進んで』って言ってるんだと思うから」と言っていた

今『若狭瑠璃』ちゃんがどうしているのかはわからない
悠里先輩が見たのは本物なのかもわからない
だから私達は先に進むけど、決して希望は捨てたりしない

いつか、どんな形であれ、出会えると信じて

・・・
真「見えてきましたよ~」

香織「おぉあれが...ケホッゴホッ」

真「大丈夫ですか?」

香織「あぁ、大丈夫、風邪かな?」

弥生「聖イシドロス大学ですか...そこにも誰かいるんでしょうか」

市代「怖い人じゃないと...いいんですけど...うぅ...」

胡桃「...なんか姉妹みたいだな、二人」

弥生「市代さんが姉...それもいいですね」

圭「えっ!?弥生さんの方が歳下なの!?逆かと思ってた...」

弥生「まぁ二つしか違いませんけどね」

由紀「りーさん、はい!あ~ん!」

悠里「由紀ちゃん、私右手は無事だから...」

由紀「だーめ、無理しないの、はい、あ~ん」

慈「賑やかね...」

美紀「そうですね...」

あの日...圭と二人でモールの一室で過ごしていた頃からはとても想像出来ないような光景だ
集団生活はこんなに笑いが起こったりもしていなかったし

二人から始まって...
真さんと出会って...
由紀先輩達がいる『学園生活部』に入部して...
ワンワンワン放送局を聞いて香織さんが加わって...
小学校で弥生さんと市代さんを助けて...
気がつけば10人になっていた

聖イシドロス大学...あそこでも誰かと出会えるのかな...

*****

美紀「はい、というわけで!遂に!やっと?どうにか!ここまで来ました!!」

圭「ここまでオリキャラやるーちゃんの本名の応募を始め、安価やコンマ、感想や意見をくれた方々、ありがとうございました!そしてちょくちょく間違えて本当にすみませんでした!!」

由紀「キリがいいということで、ここでおしまいにするか、大学編もやっちゃうかどうかを多数決で決めるよ!」

胡桃「ぶっちゃけ原作に比べてちょっと大学に着くのが早いからここからどうなるか...」

悠里「原作に追い付いたり...しないとは思うけど...」

慈「少~しだけそこが不安らしいわ」

真「あと原作が四人...五人?なのに比べてこっちは10人なので...」

香織「どうしても今より掛け合いが多くなってしまうだろう、とのことだよ」

市代「それでも...いいという方がいらっしゃるなら...ありがたいことです...」

弥生「あたし達の今後はみなさんに託します!」

瑠璃「私も...出番ほとんどなかった...」

美紀「それはまぁ...」

圭「というわけで、多数決は安価下1から5です!」

美紀「安価の番号の他に感想とか、今後こうしたらいいんじゃないかっていう意見とか書いてくれると嬉しいです」

多数決安価下1から5
1 おわり
2 大学編突入

美紀「おぉ...1ばかりだと思ったら意外と...」

圭「この結果に嬉しさと困惑が入り混じってるそうです!」

真「遂に軍、警察、そして全世界救世が出て来ましたか...」

胡桃「つまり時間停止魔法使ってライフルとかミサイルとかタンクローリー奪ってきて」

圭「過去、現在、未来の全ての『彼ら』を消し去れば」

悠里「出来るの?」

香織「実は魔法少女にしてくれる猫みたいな生き物にそっくりな声の犬がいてね...」

美紀「やめてください」

悠里「感染者...ラストで大変だった私が言うのも何だけど気を付けなくちゃ...」

香織「そう...だね...」

弥生「と、とにかく、今後も引き続き大学編をやっていきたいと思います!」

由紀「ご都合主義かぁ...ここまで来たらいっそ『みんな』ももとに戻せたらいいね」

市代「それは...流石に...」

美紀(もし原作でそれやったらどうしよう...)

*****

胡桃「双眼鏡とかある?」

香織「確かこの辺に...あった、これでいいかい?」

胡桃「サンキュー」

胡桃先輩は車を降り、ガードレールから大学の様子を伺う

胡桃「...うっし、いけるな」

そう言って車に戻って来た

胡桃「いけそう、でもどうする?誰が行く?」

慈「最終的には全員がいいけど...」

真「もしもの時悠里ちゃんが危ないですからね...」

悠里「ごめんなさい...」

胡桃「仕方がないよ、りーさんはこれから気を付けてくれれば」

とりあえず誰が中の様子、もし誰かいるならその人達に事情を話した後、改めて全員で行く、ということになった
誰が様子を見に行こう

様子を見に行くメンバー安価下(悠里はお留守番)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀(癒し?)
5 胡桃
6 慈
7 香織
8 市代
9 弥生

美紀「私行きます」

真「私も」

胡桃「わかった、圭は」

圭「わかってる、いつも通りお留守番してるよ」

・・・

校門をよじ登り、梯子をかけて校内に降り立つ

美紀「よっと」

真「大学ですか...ついこの間まで大学生でしたね~」

胡桃「大学院には?」

真「行ってませんよ~」

美紀「ここの学生だったんですか?」

真「いえ、別の大学でした~」

その時、スピーカーのノイズのような音と、半ば怒鳴るような声が聞こえた


『全員持ってるものを捨てて手をあげろ!』


美紀胡桃真「「「!!」」」

安価下
1 言う通りにしておこう
2 態度が気に食わない、知らんぷり

胡桃「どうする?(小声)」

真「とりあえず言う通りにしておいて様子を見た方が...(小声)」

美紀「ですね...圭、聞こえてる?(小声)」

圭『聞こえてる、くれぐれも用心ね(小声)』

美紀「わかってる(小声)」


『何してる!早くしろ!』

近くの草むらからメガホンとボウガンを持った男が現れた
私達は仕方なく武器を地面に置き手をあげた

「お前らどっから来た...」

胡桃「...」

胡桃先輩がちらりと目線を送ってくる
私もこれにはどう答えた方がいいのか...

「答えろ!」

真「サバンナからだよ、でいいんじゃないですか?(小声)」

安価下
1 鞣河小学校
2 巡ヶ丘学院高校
3 TRON
4 ワンワンワン放送局
5 サバンナ
6 無視

美紀「巡ヶ丘学院高校からです」

「巡ヶ丘?あぁ、あそこか...何の目的でここに来た!お前らの他に仲間はいるのか!」

胡桃「生存者を探しに来た、ここほどでかい施設ならあたしらの他にもいんるんじゃないかと思って」

仲間に関してはまだ言っていない
けど否定もしていない
つまり胡桃先輩は誤魔化したのだ
理由は明白、相手に明らかな敵意があるから
幸い雨合羽のおかげでインカムは隠せてるし、もし見つかっても三人別行動した際に使っている、とでも言えばいい
嘘ではない

胡桃「話はそれだけか?ならとっとと通してくれよ」

「来るな!」

男がボウガンに矢をセットしようとした
しかしそれよりも早く胡桃先輩がシャベルを拾い上げ前に出て構える

胡桃「なんでだよ!」

「『あいつら』じゃなくてもなりかけかもしれないだろっ」

胡桃「あ?」

美紀「どうします?」

胡桃「らちが開かねぇ」

真「なりかけかもしれないとか言い出したらキリがないですよ...」

安価下
1 車に戻ろう
2 ゴリ押しで相手の領土に乗り込もう

胡桃「...もういい、戻ろうぜ」

・・・

悠里「会話を聞いた感じだと、どうも有効的という感じではなさそうね...」

香織「あちら方もそれだけ必死ということだろう、それで?次なる場所を目指して旅立つかい?」

真「他にも人っているんでしょうか...」

弥生「確かに、全員が全員話が通じないとも限りませんね」

胡桃「つってもなぁ...」


『ねぇ、キャンピングカーの人聞こえてる?』


っ!?

胡桃「何だ今の!?」

圭「ラジオからみたい!」

『危なくなったら裏門に来て!待ってるよ!』

女性の声だった
キャンピングカーや裏門といったワードからおそらく私達にピンポイントで話しかけている

慈「行く?」

胡桃「少なくともさっきのやつよりは話が出来そうだけど...」

安価下
1 行く
2 行かない

悠里「...やっぱり少し危険じゃないかしら」

圭「そうかな」

弥生「確かに、嘘か本当かもわかりませんし...」

市代「本当でも...内通した人が...危なくなる...」

胡桃「...だな、ここは先を急ごう」

・・・

車を発進させる

美紀「ここがダメとなると...あとはこの駐屯地と航空基地と中央病院...これ名前と住所がどれも両方消されてますけど」

慈「検討は...つかなくもないけど...」

近くにある駐屯地、航空基地、中央病院はそれぞれ一ヶ所ずつ
ただ、この騒動は恐らく国家ぐるみ
駐屯地と航空基地は自衛隊が有効的かわからない

真「でも病院ってこういう時感染が広まりやすいんですよね...」

市代「そうなん...ですか...?」

圭「あ、真さんの言うことは気にしなくていいと思うよ」

市代「...??」

でも確かに病院はそういった『感染』とか『ゾンビ』といった単語が出てくるストーリーの舞台に病院は選ばれやすい
動けない病人が多いこと、それ以前に人が多いこともその要因か

美紀「とにかく、病院は『彼ら』の巣窟の可能性がある、ということですか?」

真「そうですね...生存者がいないとも限りませんし、作品によっては主人公が病院で戦っている場合もありますけど」

弥生「作品?」

結局推測の域を出ないのが現状だ
どうなるかは行ってみなくちゃわからない

由紀「ねぇねぇ、何か来てるよ」

慈「何か?」

胡桃「何かって...ちょっと待て、何が来てる!?」

由紀「バイクに乗った人がこっちに何か向けて...」

ガツンッ

真「きゃっ...な、何事ですか!?」

圭「何か車に当たった!?」

車の窓から後ろを見ると、レーシングスーツにヘルメット、そしてボウガンを構えた人がバイクに乗って走ってきていた

胡桃「さっきのやつじゃない!」

美紀「男...ラジオの人でもなさそうですね」

慈「言ってる場合じゃない!!」

コンマ下
奇数 反撃開始だオラァ
偶数 もっとスピード上げて!
ゾロ目 爆竹投げつけようぜ

美紀「真さん!もっとスピード上げてください!!」

真「やってます!みんなしっかり掴まってください!!」

ブゥンッ

ドカッ

グチャッ

何体か轢いたけど構ってられない

胡桃「振り切れない...何だあのバイク!改造でもしてんじゃねぇか!?」

ガツンッ

ガツンッ

香織「バイクに乗ったままボウガンに矢をセットして撃つ...そうそう出来ることではないね」

市代「関心...してる...場合じゃ...」

コンマ下
奇数 抜剣
偶数 ボウガンにはボウガンをぶつけんだよ
ゾロ目 回れ右してあいつも轢いちまおうぜ

弥生「...これ、お借りします」

美紀「弥生さん!?」

弥生さんは日本刀を掴んで車の窓を開け、車の屋根に登っていった

美紀「えっちょっ行っちゃいましたけど」

真「えっ!?」

弥生『大丈夫です、速度はそのままで』

弥生さんはそのまま刀を鞘から抜き...

胡桃「と、跳んだ!?」

バイクの男に向かって跳んでいた

美紀「何やってるんですかあれ!?」

男もボウガンに矢をセットしようとするも、それより早く弥生さんが刀でボウガンを斬りつけ落とさせた

市代「弥生さんは...」

胡桃「え?」

市代「弥生さんは...少し前まで...レディースの...三代目総長だったらしくて...」

美紀「いやそれとあれは絶対関係ないですよ!?」

弥生『彼のバイクが...泣いていたんですよ』

美紀「その操縦者いなくなったバイク横転した後煙吐いてますけど!?」

・・・

その後無事に?バイクの男は取り押さえられた

「くそったれが...何だあんた、人間業じゃなかったろ」

胡桃「そりゃあんたもだろ...何の目的であんなことした?」

「...リーダー様の指示だ、悪りぃがちょっと一緒に来てもらうぜ」

胡桃「あんた今縛り上げられてあたしらに囲まれてるんだが状況わかってるか?」

「ぎりっ...」

美紀「どうします?このままここに置いて行っても『彼ら』に襲われるでしょうけど」

胡桃「その前に仲間が取りに来るんじゃないか?」

安価下
1 仕方ない、これ以上仲間が襲って来ても困るし話をつけに行こう
2 話くらいは聞いてもいいけどこいつらは嫌だ、裏門に行ってみるか(この男はここに捨てていく)
3 とりあえずもう一回くらいこの男を蹴ってから先を急ごう

慈「...はぁ、仕方ないわね、次の場所を目指すのはもう少し先にしましょう」

真「まぁここで先を急いでも第二第三のあれが来そうですし...」

弥生「でもこの男やさっきの男のところは嫌です」

圭「じゃぁ裏門の方に行ってみる?」

由紀「じゃぁ早く行こう!」

真「それじゃみなさん早く乗ってくださいね~、あ、美紀ちゃん、ボウガンと矢は貰っていったらどうですか?」

美紀「そうですね」

新しくボウガンが一つ、そして矢を四本手に入れた

真「出発進行~」

ブロロロ...


「えっ俺は?置いてけぼり?」

・・・

裏門に着くと、三人の女性が裏門を開けて待っていた
車が裏門を通ると、すぐに閉めていた

ガチャ...

車から降りると、彼女達はこちらの様子を伺いながら近づいて来た

「お疲れ様、大変だったっしょ」

「でも君達強いね...しかも武器はまだしもスーツとヘルメットまで取ってるし」

真「まぁバイクは残してありますし平気でしょう」

慈「あの...それで貴女達は?」

「えっと...生き残り?」

「ちがうっしょ、アタシたちさっきのバイクの連中とは別グループだよ」

「...」

「あぁそうそう、武闘派の人とはどうも合わないんだよね~」

そう言いながら女性の内の一人、眼鏡の人が手を差し伸べてきた

「そんなわけでまぁ...聖イシドロス大学へようこそ!」

慈「...お世話になります」

その手を取る佐倉先生...にさらに手を重ねる由紀先輩

由紀「学園生活部、再スタートだよ!」

私達もそれに合わせて手を重ねていく

香織「本当に面白いね、君達は」

弥生「ほら、市代さんも」

市代「えっと...じゃぁ...」

もちろん香織さん、弥生さん、市代さんも

「え?え?」

『おー』

「な、何!?」

「へー、いままで高校にいたんだ、スゴイね」

「...」

由紀「うん、学園生活部っていうんだよ!」

胡桃「おい由紀...」

慈「由紀さん...」

「あ、敬語とかいいよ、そういうの面倒でしょ、学園生活部ね...うちも似たような感じかな」

「そう!ボクたちのサークルへようこそ!」

眼鏡の人がそのサークルの部屋らしきドアの前でくるっと回って手を広げた
初めて私達が学園生活部の部室に来た時の由紀先輩とそっくりだ

悠里「サークルですか?」

香織「ふむ、君達も面白そうだね」

「そそ、名前で色々もめたんだけどさ...自堕落同好会とか!くっちゃね友の会とか」

市代「...どれも...何でもない...」

弥生「ろくなものが...」

「さすがに...ないよね...」

今までずっと黙っていた三人目の女性
やっと声を発したと思ったら...

「ま、そんなこんなで最終的にサークルでいいかってことになって...まま難しいことはあとにして入って入って」

部屋の中は...あれだ、ヒキニートの部屋みたいな感じ(決してヒキニートが悪いとは思っていない)
ダメになるクッションの大きいやつ、空のカップ麺、床に転がった丸めたティッシュ、大きなテレビ、オーディオセットにフィギュア、そして...

圭胡桃「「おー!」」

二人が真っ先に飛び付いたゲーム機器

胡桃「こ、これ遊べるんですか?」

圭「これ!これやりたい!」

「もっちろん!」

眼鏡の人がダメになるクッションに座ってテレビのリモコンを手にした
あ、この人圭達の同類だ
早速胡桃先輩もクッションに座り、圭はクッションが二個しかないので床に寝そべった
そして三人で対戦ゲームを始める
なるほど確かにこれは...

美紀「自堕落同好会...」

まったく、揃いも揃って何を...ってこれは!

『武技人間』
『WRECK』
『WRECK2』
『ブタリアンリターンズ』
『THE PAID』
『MAD MIX』

美紀「あ...」

これ、見たかったやつだ...

・・・

「はいはいそこまで」

ピッ

プツン

圭胡桃 「「「わー!」」」

「わーじゃないっしょ、お客さん呼んどいて」

慈「そうよ、恵飛須沢さん?」

胡桃「悪りぃ、ゲーム出来るなんて思ってなかったからさ、へへ...」

「そう!ボクの言いたかったのはそこさ!ふふふ...」

眼鏡の人が眼鏡をクイッと上げながら何か言おうとしてる
さっき圭達と一緒に悲鳴あげてたけど復活早い

「ここはね、電気が生きてるんだ!」

慈「えっと...私達の学校にも電気はあったのだけれど」

「!?へ、へー、でもね、それだけじゃないんだ、ここには何と...」

また眼鏡をクイッと上げてる

真「美紀ちゃん、眼鏡をクイッと上げるのは眼鏡をかけた者の運命なんですよ」

美紀「あっはい」

「温水施設もあるんだ!温かいシャワーが浴びられるよ!」

慈「あの、それも...あったわ」

あぁ、眼鏡の人が見るからに落ち込んでいる...

由紀「でもでも、しばらくシャワー浴びてないからすっごくうれしいです!」

弥生「私と市代さんも合流したのは彼女達が高校を出てからだから...」

市代「うれしい...です...」

「そっか!」

ものっすごく喜んでる、眼鏡の人が

「ね、アンタたちの高校ってどこの高校?」

悠里「それなんですけど...」

「あ、てか座ったら?」

悠里「はい」

というわけでみんな揃ってダメになるクッションに詰めて寄っかかる
このクッションは詰めてもダメになるんだなぁ

部屋がだら~っとした雰囲気でいっぱいだ

真「...部屋変えません?」

「そうだね」

・・・

「えーと、自己紹介からかな、ほら、代表」

『えっ?』

眼鏡の人代表なの?

「コホン、サークル代表の出口桐子だよ、代表の仕事は楽しいことを企画することかな」

由紀「楽しいこと?」

桐子「そう!24時間耐久ゲーム会とか!24時間耐久映画鑑賞とか!24時間耐久アイスクリームとか!」

由紀「すごいすごい!」

いやどれも...というか最後の何

美紀「それって全員参加なんですか?」

桐子「まっさか、うちはゆるいから強制とかないよ」

「んでアタシは光里晶、アキでいいや」

見た目はギャルっぽい人だけど常識人っぽい

晶「こっちが喜来比嘉子、ヒカだね、工作とか修理とかが得意」

あまり話さない人...ヒカさんは軽く会釈した

晶「アンタたちが学園生活部だよね」

慈「はい...」

由紀「はーい!由紀と、りーさんと、めぐねぇと、胡桃ちゃんと、みーくんと、けーちゃんと、まーさんと、おーさんと、やーさんと、ちーさん!」

比嘉子「...多いね」

晶「元気いいね!そっちは何があったの?」

慈「それなんですけど...」

それから佐倉先生はサークルの三人にマニュアルを見せた
ついでにあまり時間がなくてしっかりと読んでいなかった香織さん、弥生さん、市代さんも
モールから10冊も持ってきたから六人に行き渡らせることが出来た
佐倉先生は学校にあったものを見ている

アキさんは「大変だったんだねぇアンタたち」と深刻な表情、ヒカさんも「設備が良すぎると思った...」と驚きつつも納得したようだった
元凶であろうランダルコーポレーションもそのうち行こうかという話題になった時桐子さんは乗り気じゃなかったけど、アキさんにどやされていた

美紀「あの、先輩方はこれまでどうしてたんですか?」

圭「あの武闘派?って人達は何だったの?」

桐子「あぁ、あいつらも悪いやつじゃないんだけど...」

聞くと、騒動を収めるために規律第一でしきり、戦える人を優先、そして少しでも怪我したら危ないから...という人達の集まりが武闘派らしい
そしてそういうのが苦手で武闘派から離れ、ヒカさんが見つけた非常用電源と地下の食料庫で生活しているのがこのサークルらしい

由紀「よかったねぇ...でもそれならさぁ、その武闘派って人もまったりすればいいんじゃないかな?」

まさにさっきその武闘派の一人を縛り上げて外に放置してきましたけど

晶「そうよね、でも...一度始めちゃったやりかたって変えるのがすっごく難しいのよ...」

桐子「ま、いろんなやつがいるさ、大学だからね」

由紀「おおー」

晶「それ今考えたでしょ」

桐子「いうなよ!」

・・・

今日はもう遅いのでそろそろ寝ようという話になった
ただ、人数が多いので私達は二人一部屋
部屋割りは

私と圭
由紀先輩と悠里先輩
佐倉先生と真さん
胡桃先輩と香織さん
弥生さんと市代さん

・・・

圭「おやすみ~」

美紀「おやすみ」

...とは言ったもの、そんなにすぐには眠れないわけで

安価下
1 いや、寝よう
2 圭に話しかけてみる

圭に話しかけてみようかな

美紀「圭...まだ起きてる?」

圭「...起きてるよ」

起きてた

圭「二人っきりで寝るの、久しぶりだね」

美紀「そうだね...」

圭と二人だけで寝るのは数週間ぶりだ
こうしていると、モールの頃を思い出す

圭「あれから色々あったね~、まさかこんなに賑やかになるなんて思ってもみなかったよ」

美紀「私も、それにまさか大学に来ることになるなんて...」

圭「ふふっ、まだ高2なのにね」

美紀「大学受験すらしてないのにね」

圭「そうは言うけど美紀、もう受験勉強始めてたよね?」

美紀「...ソンナコトナイヨ」

圭「やっぱり~」

・・・

久しぶりに圭とたくさん話した
あぁ、やっぱり圭と一緒にいると楽しいなって
改めてそう思う

圭「...ねぇ美紀?」

美紀「何?」

圭「...そっちの布団行っていい?」

美紀「...!?」

安価下
1 いいよ
2 冗談ばっかり言ってないで寝なさい

美紀「い、いいよ?」

圭「えへへ、お邪魔しま~す」

二人で一つの布団だとやっぱり少しきつい

圭「美紀もしかして布団から出ちゃいそう?」

美紀「ん、ギリギリ大丈夫だよ」

圭「ん~じゃぁこうだ!」

ギュッ

美紀「け、圭!?」

圭「こうやって抱きつけば落っこちないでしょ?」

腕に圭の控え目ながら存在を主張してくる柔らかい丘が...
あぁ、脚を絡めてきてる...
圭わざとなの!?わざとやってるの!?

圭「...ずっと二人っきりになれなくって、少し寂しかったんだぁ」

美紀「圭?圭さん?あの、少し離れ...このままだと...」

圭「美紀、大好きだよ」

コンマ
奇数 プツン
偶数 落ち着け、素数を数えるんだ
ゾロ目 廊下が騒がしい

美紀「...圭がいけないんだよ?」

がばっ

圭「...えーっと、美紀?美紀ちゃん?どうしてマウント?」

美紀「圭がいけないんだからね」

圭「あっと...た、たべないでくだ~うむ!?」

美紀「ちゅ...れろ」

圭「ん~~!!??///」

美紀「ん...ぷはっ」

圭「ぷはっ...はぁ、はぁ、はぁ...み、美紀...」

美紀「はぁ、はぁ、はぁ...たべるよ...」


*****

しばらくの間キレイなお花畑の映像をご覧ください

*****


美紀「きれいだよ...圭」

圭「やんっ...み、見ないで...」


圭「ちゅぱっ...美紀...かわいい...」

美紀「ひんっ...そんなとこ...ひうんっ」


美紀「圭...赤ちゃんみたい...んんっ」

圭「れろ...ちゅ~っ...ふふっ、ここが弱いの?」


圭「んっ...もっと...やさしく...んあっ」

美紀「さっきの...おかえし...ちゅぱっ...」


美紀「けい...わたし...もう...」

圭「うん...わたしも...いっしょに...」


美紀圭「「~~~~~っ!!」」


・・・

朝だ
とても爽やかな朝だ


やってしまった

・・・

晶「...えーっと...その」

桐子「昨夜はお楽しみでしたね」

晶「ちょっトーコ!」

美紀圭「「!!??」」

晶「あぁ...昨日アタシらちょっと夜遅くまで起きててさ...その...壁あんま厚くないから///」

市代比嘉子「「...///」」

真「ちょっと大人組は呑んでまして...大丈夫です、私はそういうのアリだと思います!///」

弥生「フォローになってませんよ!///」

胡桃「でも香織さんは昨日寝てたよな?」

香織「呑んではないね、呑めないから、ただ...昨日は眠れなかったからバッチリと聞こえていたよ」

美紀圭「「~~~っ!!///」」

ヤバい、死にたい

由紀「?」

悠里「わ、私はとりあえず二日酔いのめぐねぇのこと見とくわね///」

由紀「ところで今日何する?」

胡桃「あ...っと、そうだな、切り替えていこう、何する?」

真「悠里ちゃんと慈さんは欠席ですね~」

そうだ、切り替えていこう
自堕落同好会...じゃなかった、サークルの人達も加わったことだし、今日は何しよう

今日の活動安価下1から3

真「まずは私達が持っている物資の確認をしませんか~」

圭「確かに、結構色々持ってきたよね」

美紀「食料も何がまだ残ってるのか見ておきたいしね」

とりあえず私達の学校鞄や今着ている服、携帯電話を除くとこんな感じだった

〈装備品〉
インカム×7
無線×3
雨合羽×8
槍刺又×2
槍×6
シャベル×1
短剣×1
日本刀×1
ボウガン×2
矢×7
籠手×3セット
鎖鎌×1
爆竹×6

〈食料〉
チョコレート×3
コーラ×3
牛肉缶×3
サバ缶×1
トマト缶×3
ポテチ×3
氷砂糖×4
カロリーメイト×62
インスタントコーヒー×1
ドライフルーツ×1
干し肉×1
干し飯×1
お酒×3(ウィスキー、テキーラ、ワラギ)

〈その他〉
マニュアル×10+1
救急箱×1
ワクチン×15人分
着替え一式(未使用)×2
真さんの着替え一式(使用済み)×1
レーシングスーツ×1
ヘルメット×1
ノートPC×1
iPad×1
ドローン×1
ワイヤー×1
金属製の風鈴×8
ジョッコーモンキー×3
リュック×8
ペンライト×8
ライター×8
ガムテープ×2
防犯ブザー×19
サイドミラー×1
鏡×1
酸素ボンベ×3
空の水筒×1
スキットル×7
携帯トイレ×1
双眼鏡×1
梯子×2

晶「...後でアンタ達の服と真さんの着替えは洗濯してくるといいよ」

真「はい...///」

胡桃「シャベルはあたしのだかんな、短剣も」

弥生「日本刀はあたしがいただいてもよろしいでしょうか」

香織「構わないよ、私も扱えないしね」

圭「どうする?このレーシングスーツ...ぶっちゃけ使いたくないし捨てる?」

胡桃「その辺に放っておけば?」

桐子「ここボクの部屋だけどね」

美紀「あと、行動計画を練った方がいいと思うんです」

晶「となると一旦これから先やるべきことを書き出してみたほうがいいっしょ、ホワイトボード持ってくんね」

真「目標はランダル・コーポレーションに行くこと、ですね」

ランダル・コーポレーションに行く前にやっておくべきこと安価下1から5
(◯◯の情報を探っておく、◯◯を手に入れる等の書き方でも大丈夫です)

桐子「ランダル・コーポレーションが黒幕ならさ、感染拡大前に準備して戦力を有しているかもしれないし、軍警察から武器や車両を借りようよ」

弥生「借りれるんですか?」

桐子「それはわかんないけど」

胡桃「おいおい...」


真「手持ちの武器や機器がちゃんと使えるかも全員確認しておいた方がいいかもしれませんね~」

香織「肝心な時にインカムが使えない、武器が折れた、なんてことになったら大変だからね」


市代「退路の確保のため...市内の道で通れない場所の...確認も...」

圭「ここに来るまでの道なら地図に印付けてたし、スムーズに出来るかな?」


比嘉子「...雨合羽以外の防具も確保しておいた方が」

美紀「確かに...ただでさえ雨合羽の数が足りてませんしね」

比嘉子「それだけじゃなくて...みんな脚が見えてる」

美紀「そういえば...でも脚を噛まれるなんてことそうそうなさそうな気も...」

胡桃「あっ...由紀、りーさん一人だと大変だろうし、めぐねぇのとこ見に行って来てくれないか?」

由紀「わかった!」

由紀先輩が部屋を出たのを確認して、私の方を見た

胡桃「『あいつら』が脚に齧り付いてくるかは知らないけど、『あいつら』じゃなければありえることだ」

美紀「...どういうことですか?」

『彼ら』でないのなら問題ないんじゃ

胡桃「感染したのが『人』ならすぐに気付けるし対処も出来る、でも感染したのが例えば『犬』ならどうだ」

美紀「っ!...犬も感染するんですか...」

胡桃「あぁ、少し前にな、感染してるやつがいた、来たばっかの頃はまだ発症してなかったから注意しながら飼っててさ、由紀はかなり可愛がってたから...」

それでわざわざ由紀先輩を遠ざけたのか

美紀「今その犬は?」

胡桃「ヤバくなってきたから...可哀想だとは思ったけど、仕方がないからめぐねぇが...由紀には飼い主が見つかったって誤魔化した」

騒動が起こってすぐの時は由紀先輩は事態をよく理解出来ていなかったらしいから、それが最善手だったんだろう

胡桃「とにかく、そういうパターンもあるから脚も油断出来ないってことだ」

美紀「なるほど」

確かに犬は足元に近づいてきても気付かないかもしれない


晶「書き出しては見てるけど...もう出尽くした感じ?」

ランダル・コーポレーションに行く前にやっておくべきこと安価下(今日の22時まで何もなかったらこのまま進めます)

警察車両が手に入るなら風鈴を使ってランダル・コーポレーション近くにゾンビを集めて対応を見てみる 圭「さっきトーコさんが言ったのが出来るんなら風鈴でランダル・コーポレーションの近くに『彼ら』を集めて対応を見てみるとか?最悪集まり過ぎても大型車両なら轢けるし」

美紀「それなら戦車とかの方が...でももし軍とか警察の方でも避難場所として一般人が集まってたら貸してくれなさそう」

それに自衛隊もそうだけど、友好的かわからないのが痛い
いわゆる『あなたは知り過ぎた』的な展開が絶対ないと言い切れない現実にげんなりする


晶「こんなもんかな~」

ホワイトボードに書かれたのは

《出発前》
・武器、機器の確認
・退路の通れない道の確認
・雨合羽以外の防具の確保

《出発後》
・可能なら軍や警察に武器や車両(大型車両または戦車)を借りる
・↑が可能な場合、対応を見る

圭「戦車かぁ~...大洗とかにないのかな」

胡桃「ないし、あれは大洗っつっても戦車は基本的に海の上だからな」

美紀「まぁ軍や警察、自衛隊が友好的かどうかだけでも知りたいですよね」

由紀「たっだいま~!」

胡桃「おぅおかえり、どうだった?」

由紀「めぐねぇだいぶよくなったって!りーさんに膝枕してもらってた」

真胡桃「「何それうらやま」」

胡桃「ん?」

真「...」

あ、真さんが目逸らした

桐子「いや~しっかし、まさか酔っためぐねぇがあんなにネガティヴとはね~」

美紀「あっ、もう佐倉先生のこと『めぐねぇ』って呼んでるんですね」

桐子「みーくんは『佐倉先生』呼びなんだ」

美紀「みーくんじゃないです」

由紀「みーくんもめぐねぇのこと『めぐねぇ』って呼べばいいのに~」

美紀「本人が『佐倉先生』がいいって言ってたので、あとみーくんじゃないです」

・・・

胡桃「あと大学の施設、どこにどんなんがあるのかも知っておきたいな、あの武闘派とかいうのが占領してるとこもあるんですよね?」

桐子「タメでいいよ、そうだね...案内もいいけど、その前にザックリと説明しておこうかな」

トーコさんがホワイトボードをくるっと回し、裏のまだ白い面で止めた

キュッキュッキュッキュッキューッ

桐子「うちのガッコはざっとこんな感じ」

描かれたのはこの大学の大まかな地図
真ん中の十字路を二次元の座標とすると
y軸のプラス側の先にグラウンド、マイナス側の先に校門
第二象限に部活楝
第三象限にそれぞれA、B、Cと書かれた場所と何も書いていない場所が一つ
Cには理学楝とも書いてある
そして第四象限に図書館

桐子「塀は高いし校門のところのバリケードは毎日チェックしてるから、外からは入ってこれないと思う」

美紀「じゃ、校内は大体安全ですか?」

モールでも学校でも安全圏の確保は大変だったし、戦うことも多かった
校内全域が(武闘派と合わなければ)安全ならこれまでより生活がしやすくなる

桐子「ん~...ここと、ここは絶対に近づかないで」

トーコさんがバツ印をつけたのはCと書かれた場所と何も書いていない場所

市代「そこは...何が...あるんですか?」

桐子「理学楝の方は中を掃除できてないんだ、出口を塞いでるだけ」

由紀「はーい、もう一つの方は?」

桐子「えっと...ほら...お墓、かな...」

少し言い辛そうに言った
校内にお墓があるとは思えないけれど、『彼ら』になってしまった人達を埋めているのかな

桐子「ま、とにかく近寄らないで」

『はーい』

・・・

今日はまだ少し時間がある
せっかくだしどこかの施設に行ってみようかな...

安価下
1 いや、今日はやめておこう
2 図書館行ってみようかな
3 お墓...入らなければ大丈夫かな?
4 理学楝...入らなければ大丈夫かな?

理学楝...入らなければ問題ないはず
何より少しでもここの情報を持っておいた方がいい
それに、マニュアルにここの住所が書いてあったことも気になる
住所が書いていなかったモールにもマニュアルが置いてあったくらいだ
トーコさん達の様子じゃマニュアルの存在は知らなかったみたいだけど、きっとこの大学にもマニュアルはあるはず
武闘派が隠し持ってる可能性もあるけど...

それはいいとして、ここに来る前に単独行動厳禁って決めちゃってたなぁ
校内はセーフ?ではないよね
う~ん...誰かと行った方がいいのかなぁ

理学楝を一緒に見に行くメンバー安価下(悠里と慈は選択不可)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...圭と真の場合→23)

1 黙ってこっそり一人で行こう(他には誰も来ません)
2 圭
3 真
4 由紀
5 胡桃
6 香織
7 市代
8 弥生
9 桐子(止められる可能性あり)
10 晶(止められる可能性あり)
11 比嘉子(止められる可能性あり)

圭「どうしたの?美紀」

美紀「え?」

圭「何か難しい顔してたよ、考え事?」

圭...圭ならわかってくれるだろうか

美紀「実は...理学楝に行ってみようかと」

圭「えっ、ダメって言われてたじゃん!」

美紀「中には入らないよ!でも...何かしらわかるかもしれないし...」

圭「...じゃあ私も一緒に行く、ダメとは言わせないよ」

美紀「...わかった」

香織「ふむ、若者達の探究心とはかくも美しい」

美紀「うおっ、香織さんいつから!?」

香織「さっきからいたよ、しかし理学楝ね...私もお供していいかい?」

美紀「どうしてですか?」

香織「私もここについては知っておきたいしね」

圭「いいんじゃない?」

美紀「じゃあ、よろしくお願いします」

香織さんも加わった
後は...出来ればここに詳しい人が欲しい
迷子にはならないと思うけど、念のため
トーコさんはなんだかんだ言ってダメって言うだろうし、ヒカさんも多分止めてくる
となると...

晶「えっ?アンタら何考えてんの!?ダメっつった直後じゃん!」

さっき圭にも言われた

美紀「そこをなんとか!」

晶「参ったなぁ...特に君はそういう危険なことしなさそうだと思ってたんだけど...」

コンマ下
奇数 やっぱダメ!(こっそり三人で行きます)
偶数 仕方ないなぁ(四人で行きます)
ゾロ目 りーねー(これは誤字ではない)

晶「ん~やっぱダメ!危ないから!そんなこと言ってないで今日はもう寝な!香織さんも大人なんだからこういう時は悪ノリしない!」

香織「やれやれ、仕方ないなぁ」

晶さんは行ってしまった

香織「じゃ、理学楝に行こうか」

圭「香織さんならそう言うと信じていたよ」

・・・

『理学部』と書かれたプレートが貼ってある建物、これが理学楝...
ドアは閉まっている

美紀「...開けない方がいいよね」

圭「流石にね...でもこれじゃ何もわかんないか」

香織「地下の食料庫...君達の学校と近い作りならそっちにも何かあるかもしれないね」

美紀「そうですね」

せっかく来てみたけど...入るわけには行かないし、帰ろう

コンマ下
奇数 『...』
偶数 『...ザザッ』
ゾロ目 ガサッ

『...ザザッ』


美紀圭「「...っ!?」」

インターホンから音!?

『動かないで!そこから動かないで、話があるの』

香織「おや...」

女の人の声?
中にいるのだろうか

圭「美紀...」

美紀「うん...」

ドアに手を伸ばす

『入っちゃだめ』

美紀「え?」

『ここのことは誰にも知られたくないの』

圭「...じゃあ何で私達に声かけたの?」

『...何で...かしらね』

香織「君はそこで一体何を?」

『...あの日から私はここで『彼ら』を研究しているわ』

美紀「『彼ら』がそこにいるんですか?」

『サンプルがないと研究出来ないでしょう?』

それはそうだけど...

『あなた達は外から来たのよね?』

美紀「はい」

『ここの生存者は安全管理に厳しいわ、『彼ら』を保管してることが知れたらただじゃ済まない』

圭「...それは武闘派だけだよ、私達は...武闘派以外の人は大丈夫だよ、多分」

『そうなの、でも私のことは秘密にしてほしいわ』

美紀「...わかりました、それで、あの...研究して何かわかりましたか?」

『いくつかあるわ、でも...本当に知りたい?』

ゾクッ...

何だろう...ここで聞いてしまったら後には戻れないような...
そんな予感がする...

安価下
1 聞く
2 遠慮しとく

美紀「お願い...します」

『...そう、それじゃあ話すわ』

今は、少しでも情報が欲しい
例えどんなことでも...

『外の世界は...もうない』

圭「...え」

...予想はしていた
でも...外の世界ってどこまで

『国が生き残っていれば救助は遅れても放送くらいはするはずだ、でも、ラジオから衛星携帯まで色々試したけど、大規模な放送はどこもやってない...』

香織「...つまり、国はすでに死んでいる、と?」

『えぇ、少なくとも日本全土と周辺...多分世界の全域で...国家に準ずる組織は既に消滅したと考えた方がいい』

美紀「っ...」

『...まぁとりあえずそんなところね、今日は遅いし戻りなさい』

美紀「...はい、ありがとうございました」

圭「ました」

今日はもう寝よう
色々考えなくちゃいけないことは出来たけど...

『...そういえば、そこのあなた、ピアスの』

香織「私かい?」

『あなた...最近ラジオやってたわね?』


この人ワンワンワン放送局を聞いていた!?

香織「おやおや、こんなところにもリスナーがいたなんて、嬉しい限りだね」

『...『クラウド』もあなたと関係あるのかしら』

クラウド?何の話をしているんだろう

香織「...いや、あれは私も知らないものだ」

『...そう、それとあなた、気をつけた方がいいわ』

香織「...あぁ、私も気付いている」

『ならいいわ、放送局、また再開出来るといいわね』

香織「放送局は終わった、するとどうなる、知らんのか?放送局が始まる」

『...だといいわね』

・・・

圭「香織さん、『クラウド』って何だったの?」

私も気になっていた

香織「そうだね...宗教みたいなものかな」

宗教?何でいきなり宗教の話になったんだろう

香織「ここからでも聞こえるようだし...暇なときにでも聞いてみるといい、毎日14時にラジオで流れてる、ただし内容は本気にしないようにね」

美紀「ラジオ!?他にも生存者がいるってことですか!?」

香織「さぁ...だがあれはおそらくロクでもないものだよ」

・・・

昨夜は特に何事もなく寝た
起きたときに何故か服が乱れていたのと、圭が私の布団に入ってきていたけど、昨夜は確かに何もなかったはず
あとアキさんにはバレていなかった

慈「お酒はこりごりだわ...」

悠里「はい、気を付けてください、もう2回目ですからね」

佐倉先生復活である

さて今日は何をしよう

安価下1から3
(大学を出るまでにやるノルマは
・武器、機器の確認
・退路の通れない道の確認
・雨合羽以外の防具の確保
ですが、これらでなくても可)

圭「ねえ美紀、後で例のラジオ聞いてみようよ(小声)」

美紀「そうだね、香織さんはあぁ言ってたけど何かわかるかもしれないし(小声)」

宗教、というのが引っかかるけど
それにどうしてそれをあの女の人は香織さんに...ワンワンワン放送局の人に聞いたんだろう

胡桃「そういえばここの大学生協って何か残ってないの?」

桐子「どうだったかなぁ...多分あいつら...武闘派ね、あいつらが結構持ってっちゃってんじゃないかな?だよね?」

晶「うん...でも結構ヤバかった時期だし、食料以外は残ってるかも」

桐子「なる、じゃ行ってみようか、一応あそこもまだ共有部分だし」

慈「共有部分?」

桐子「武闘派とボクたちの縄張りが接するとこ、それが共有部分」

晶「でも逆に言えば共有部分は武闘派と会う可能性もあるから行くなら気を付けないとね」

真「確かに、ただでさえ私達はお互いにあまりいい印象を抱いていませんしね~」

出会い頭に攻撃されたりやり返して無防備な状態で外に放置したり
...確かに今武闘派に会うと厄介そうだ

大学生協に行くメンバー安価下(悠里はお留守番)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀
5 胡桃
6 慈
7 香織
8 市代
9 弥生
10 桐子
11 晶
12 比嘉子

美紀「じゃあ私と圭で行ってきますよ」

圭「もうちょいこの大学のことも知りたいしね、あとトーコさん案内お願いしていい?」

桐子「ん?いいよ、でもくれぐれも武闘派と会っても即戦闘とかやめてね、ボク戦えないしアッチに今後睨まれてもやだから」

圭「場合によるかな」

桐子「勘弁して」

・・・

桐子「ここがウチの生協...なんだけど、やっぱり荒れてるねぇ」

ほとんど掃除をしていないのか、ここへ来る前のコンビニくらい荒れていた

美紀「本当に『彼ら』はここにいないんですよね?」

桐子「らしいよ、一応ここのも全部倒したってあいつら言ってた」

圭「武闘派?」

桐子「うん」

何があった?安価下1から3(コンマが三回連続で奇数、または三回連続で偶数の場合武闘派の誰かがいます)

圭「防護服のセット...チェーンソーとか使うときのやつだね」

美紀「それ、足まで隠せるタイプだね、これで足元も安心かな」

でも7着...トーコさん達も入れて13人だから、雨合羽と併用
油断は禁物だ

桐子「お、工具箱が二つも残ってる、中身も入ってるよ」

圭「おお、色々使えそうだね!」

美紀「これは...ピアノ線?六本ある...」

輪っかになっているピアノ線
よく映画とかだとこれで首をスパッと切ったりしてるけど

桐子「ピアノ線?一応気を付けてね、切れないとは思うけど」

美紀「あ、やっぱり切れないんですね」

桐子「触っただけなら切れないよ、首とか手首とかに巻きつけて、大きな力がかかると切れるって感じ、押し切るっていうか...糸でゆで卵を切るのと同じ」

圭「じゃあどっかに張っておいて、そこに『彼ら』をおびき寄せても切るのは難しいか~」

桐子「そこに蹴りつけたり、急な下り坂とかなら大丈夫かもね、あぁなった後の身体ってかなり脆い作りみたいだし」

・・・

美紀「というわけでこんな感じでした」

胡桃「工具箱か...材料と工具が集まって、あとは技術がある人さえいればなぁ...トーコさん達は」

桐子「『トーコ』で」

胡桃「...トーコ達はそういうの得意?」

桐子「一応ボクは情報科学部だけど...どっちかっていうとデータとかそっち系だからね」

晶「アタシ文系...ヒカは?」

比嘉子「工学部...」

『おお!』

比嘉子「で、でも、常識の範囲内しか出来ないから...ビームなんたらみたいな空想科学は専門外」

弥生「多分それはみんな出来ないですよ」

・・・

圭「そろそろ時間だね」

私と圭は部屋に戻ってきていた
理由はラジオを聴くため
ポータブルCDプレイヤーをラジオ設定にし、携帯の録音モードを起動させて置いておく

美紀「でもどのチャンネルだろう...」

圭「色々回すしかないよ、でもまぁ毎日流れてるらしいし最悪明日以降でも平気でしょ」

『...ザザッ...ザーッ...』

美紀「...やっぱりノイズがすごいね」

圭「ビッキーまだかなぁ」

美紀「なに、私達炭素にされるの?」

『...ザッ...れらを恐れてはいけません...』

美紀「っ!」

圭「来た!」

『...

彼らは未来です
クラウドです
クラウドわかりますか
データをネットワークで薄く薄く遠くまで広げることです人間の心もデータですから薄く薄く遠くまで広げることが出来ます
彼らにとって、心は一つの肉体に収まるものではないのです
彼ら全体の中に薄く遠く広がっているのです
彼らを迎えましょう
クラウドを迎えましょう
天国に雲がありますね
それがクラウドです
彼らと一緒に天国へ行きましょう

...ザーッ...』

圭「...終わり?」

美紀「...確かに宗教っぽいね」

ここでいう『彼ら』が私たちの言う『彼ら』を指しているのはほぼ間違いないだろう
でもどう意味なんだろう...
香織さんが「本気にしないように」と言っていた理由がわかった気がする

市代「そういえば...車のガソリン...まだ平気なんですか...?」

真「あぁ~そうですね~...確かにもう少なくなってきてましたね~」

胡桃「ガソリン...ドカンは怖いよな」

弥生「土管?」

美紀「ガソリンを入れ替える時に静電気が起きると爆発するって話を少し前にしたんですよ」

晶「車ねぇ...暗黙の了解ってやつだけど、ほとんどの車は武闘派のだよ?」

真「それは厳しいですね...それにポンプや、出来ればガソリン用の金属の入れ物があるといいんですけど...」

コンマ下
奇数 ポンプも金属の入れ物もある
偶数 ポンプならある
ゾロ目 ポンプも金属の入れ物も水道用のホースもある

桐子「ポンプと入れ物なら確かあったよ、でも駐車場行くならあいつらに合わないようにね」

美紀「武闘派が使ってる車ってあるんですか?」

桐子「えっとね...こんなやつは特に使ってるっぽいよ」

わかりやすく絵を描いて見せてくれた

圭「つまりこの車のガソリンを優先して抜いてやろうってことだね!流石美紀!」

美紀「やらないよ?」

弥生「そうですね、メーターは戻しておけばバレませんし」

美紀「やりませんよ!?何少し本気でやろうとしてるんですか!?」

弥生「車のメーターもセンサー弄れば出来なくもないんですよ」

美紀「知りませんよ!?」

ガソリンを取りに行くメンバー安価下(悠里はお留守番)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀
5 胡桃
6 慈
7 香織
8 市代
9 弥生
10 桐子
11 晶
12 比嘉子

真「それじゃ、行ってきますね~」

美紀「私も行きます」

圭「私も~」

胡桃「美紀も圭も割とアクティブだよな」

圭「私ずっとお留守番だったし、せっかく安全なところだからね~、美紀はいつも本大好き人間だったけど今はすっかりアクティブだよね」

美紀「いや、私も本当は静かに本読みたいからね?」

今は仕方なく戦ってるけど

比嘉子「私も...行く」

晶「!」

桐子「珍しいね、ヒカが外に出るなんて」

比嘉子「...そう...かな」

美紀「そうなんですか?」

晶「あたしもちょっと驚いてる」

圭「何はともあれよろしく!ヒカさん!」

比嘉子「うん...よろしく...」

市代「...」

弥生「どうしたんですか?」

市代「私も...見習わなきゃ...」

弥生「...ゆっくりでいいと思いますよ」

・・・

比嘉子「ここが...駐車場...あの車はダメ」

真「わかりました~、それじゃ、始めますね~」

ガソリンを抜く車の数コンマ下&判定下
奇数 武闘派の誰か
偶数 誰も来ない
ゾロ目 ???

・・・

真「ふぅ、これくらい溜めればしばらく保ちますかね~」

キャンピングカーに入れ替えた分とガソリン用の入れ物に溜めた分を合わせて8台もの車からガソリンを抜いていた
正確にはダメと言われた車以外全部

圭「もうさ、いっそのことこの車のガソリンも抜いちゃおうよ」

真「ダメですよ~、必要以上を求めると主人公でない限り退場しちゃいますよ~」

比嘉子「誰も...いなくて...よかった」

美紀「そうですね」

比嘉子「そういえば...本...好きなの?」

美紀「え?はい、こうなる前はいろんな本を読んでましたね、実はあの日も圭と一緒にモールの本屋にいたんですよ」

比嘉子「そうなんだ...もし図書館に行くなら...何か借りるなら...デスクに何を借りたか書き置き...あと返す時は揃えて戻してね...」

美紀「は、はい、でもどうして?」

比嘉子「リセが...怒るから」

美紀「リセ...さん?」

他にも生存者が?

比嘉子「リセは基本...図書館にいる...だから行けば会えるかも...」

美紀「そうなんですか...どんな人なんですか?」

比嘉子「...不思議な人...?」

どうして疑問形なんですか...

・・・

慈「そう、いっぱい抜いたのね...」

とりあえず入れ物ごとキャンピングカーに詰んだけど、重くて乗せるのが大変だった

美紀「それよりこれは何をしてるんですか」

圭「おぉ!?楽しそう!混ぜて混ぜて~」

胡桃「お、帰ってきたか!超協力プレイで倒すぞ!」

桐子「ふっふっふ~、その程度の戦力でゲームマスターのこのボクを倒そうとは...」

香織「隙あり」

圭胡桃桐子「「「なっ!?」」」

圭「私まだほとんど何もしてないのにやられた...」

胡桃「いつの間に...」

桐子「...ふふ、ふっはっはっはっは~!面白い!4回戦開始だ!」

もう3回目だった!?

悠里「トーコさんが24時間耐久大乱大会って言い出して...」

ということはこのまま明日の夕方くらいまで続くのかな...

弥生「あ、お帰りなさい」

真「弥生さんと市代さんは今までどちらに?」

弥生「少しでもこれを慣らそうとトレーニングを」

市代「私は...その見学...」

弥生さんの手には日本刀が握られていた
走ってるバイクの人を倒せる人がこれ以上何をトレーニングしようというのか

由紀「zzz...」

悠里「あら、由紀ちゃん寝ちゃってる、私達はそろそろ部屋に戻るわね」

美紀「あ、おやすみなさい」

さて、私もシャワー浴びて寝ようかな
圭は...

香織「えい」

圭胡桃桐子「「「あああぁぁぁ...」」」

胡桃「吸い込まれた...何もかも...」

圭「どうして...さっきまでそんな素振り見せなかったのに...」

桐子「ぬぅ...次こそは!」

うん、放っておこう

・・・

翌朝

慈「若狭さんの腕も大分良くなったわね、これなら包帯も取れるわ」

美紀「脚はもう治ってましたし、これで完全復活ですね」

悠里「心配お掛けしました」

由紀「わっ、胡桃ちゃん達まだ遊んでる...」

桐子「ふっふっふ...読めてきたぞ...」

胡桃「あたしは右から攻める」

圭「なら私は左から」

香織「おや、もう朝になってしまったようだね...ケホッ」

圭達3人はクマが出来てる...クマってこんなすぐに出来るんだっけ?あぁでも由紀先輩も興奮して眠れなかった時にクマ出来てたなぁ
香織さんはけろっとしてる

弥生「香織さん前に風邪気味とか言ってませんでしたか?夜更かしなんてして...」

香織「こういうことは出来る時にやっておきたいんだ、いつまでこうしていられるかわからないからね」

確かにいつまで電気が使えるかも、ここが安全かもわからない
それはわかるけど...

圭胡桃桐子「「「ノオオオォォォ!!」」」

美紀「香織さんゲーム強いですね...」

香織「操作を覚えてしまえば簡単さ、やってみるかい?」

胡桃「ほう、次は美紀が相手か」

圭「ばりばり文系の美紀に現代科学の結晶が扱えるかな?」

桐子「例え相手が素人でもボクは手を抜かないよ...それが礼儀ってものだからね...ギッタンギッタンにしてあげよう」

うわ~負けたくないわ~

・・・

勝った

圭胡桃桐子「「「何故だあああぁぁぁ」」」

・・・

悠里「今日はどうしましょう」

真「あそこの4人は今日は非番ですね~」

由紀「みーくんはもういいの?」

美紀「はい、もう満足です、あとみーくんじゃないです」

今日の活動安価下1から3

理学楝には人がいた
だからどうということはないけれど、『お墓』というのも少し気になる
後で見に行ってみるのもいいかもしれない
それともう一ヶ所

美紀「私は図書館に行ってみたいです」

チラッとヒカさんの方を見ると頷いていた
私も首肯して心の中で返事をしておこう
リセさんですね、わかります

悠里「図書館ね、美紀さんの他にも行きたい人いますか?」

図書館に行くメンバー安価下(圭、胡桃、香織、桐子はお留守番)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください ?例...真と由紀の場合→23)??1 美紀のみ(1人で行きます)?2 真?3 由紀?4 悠里?5 慈?6 市代?7 弥生?8 晶?9 比嘉子

今日の活動安価下2(今日の22時まで何もなかったらこのままいきます)

理学楝には人がいた
だからどうということはないけれど、『お墓』というのも少し気になる
後で見に行ってみるのもいいかもしれない
それともう一ヶ所

美紀「私は図書館に行ってみたいです」

チラッとヒカさんの方を見ると頷いていた
私も首肯して心の中で返事をしておこう
リセさんですね、わかります

悠里「図書館ね、美紀さんの他にも行きたい人いますか?」

図書館に行くメンバー安価下(圭、胡桃、香織、桐子はお留守番)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください ?例...真と由紀の場合→23)??
1 美紀のみ(1人で行きます)
?2 真?
3 由紀?
4 悠里?
5 慈?6 市代
7 弥生?
8 晶
9 比嘉子

今日の活動安価下2(今日の22時まで何もなかったらこのままいきます)

理学楝には人がいた
だからどうということはないけれど、『お墓』というのも少し気になる
後で見に行ってみるのもいいかもしれない
それともう一ヶ所

美紀「私は図書館に行ってみたいです」

チラッとヒカさんの方を見ると頷いていた
私も首肯して心の中で返事をしておこう
リセさんですね、わかります

悠里「図書館ね、美紀さんの他にも行きたい人いますか?」

図書館に行くメンバー安価下(圭、胡桃、香織、桐子はお留守番)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください 例...真と由紀の場合→23)
1 美紀のみ(1人で行きます)
2 真
3 由紀
4 悠里
5 慈
6 市代
7 弥生
8 晶
9 比嘉子

今日の活動安価下2(今日の22時まで何もなかったらこのままいきます)

由紀「はいはーい!私も行きたい!」

晶「あたしも久々に顔出しに行こうかな~」

美紀「それじゃ、行きましょうか」

・・・

ぎぃっ...

図書館のドアを開ける
電気は点いていなかった
でも他の掃除していない部屋よりは片付いている

由紀「マンガあるかな~」

美紀「それが目的ですか...」

スゥッ...

美紀「!...?」

今誰かいたような...

由紀「どうしたの?みーくん」

美紀「いえ、気のせいだったみたいです」

小説でも探そう


「やぁ、何してるの?」


ぽんっ

由紀「きゃあああぁぁぁ!!」

美紀「ひやっ...あぁ、あなたがリセさんですか...びっくりしました」

「おや、君は私のことを知っていたのかな?」

美紀「えぇまぁ...大丈夫ですか?由紀先輩」

由紀「シンゾウトマルカトオモッタ...」

晶「あ、リセやっぱりいたんだ」

「やぁ、本当に増えたんだね」

晶「リセも偶にはこっち来なよ」

「そうだね、せっかくだしそっちに寄ろうかな」

話が勝手に纏まってる...その前に本を借りておこう

「あ、本を借りるなら...」

美紀「はい、借りた本書き置きしておきます」

「よろしくね」

美紀「晶さんは何も借りないんですか?」

晶「あたしはリセの様子見に来たようなもんだかんね」

・・・

「というわけで、稜河原理瀬...リセでいいよ」

真「他にもいたんですね~」

理瀬「私は基本図書館で寝泊まりしているからね、食事の時とかは戻ったりもするけれど」

比嘉子「でも...食べるのを忘れて本を読んだりもしてるから...時々様子を見に行ったりしてる」

理瀬「それじゃ、私はこの辺で」

・・・

リセさんは図書館に戻ってしまったけど、今後はちょくちょくこっちにも来ると言っていた

美紀「...よし、行ってみようかな」

お墓...どういう意味なんだろう

お墓に行くメンバー安価下(圭、胡桃、香織、桐子はお留守番)
(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください 例...真と由紀の場合→23)
1 美紀のみ(1人で行きます)
2 真
3 由紀
4 悠里
5 慈
6 市代
7 弥生
8 晶(止められる可能性あり)
9 比嘉子(止められる可能性あり)

悠里「美紀さん?どこに行くの?」

美紀「あっいや、ちょっとそこまで...」

慈「直樹さん?」

悠里「美紀さん?」

2人の視線が痛い...どうして...私の目、そんなに泳いでたかなぁ

美紀「...実はちょっとお墓を見に行こうかと...」

慈「お墓を?お墓はダメって言われたって真さんが言ってたけれど...」

悠里「もしかしてこっそり行こうとしたのかしら?」

悠里先輩の後ろに『ゴゴゴゴゴ...』っていうのが見える...

美紀「...すみません」

慈「う~ん...どうしてもなら私も行くわ」

悠里「私も行きます」

美紀「えっ!?」

悠里「部長として部員の行動はちゃんと把握しておかないと」

慈「私も顧問として」

今まで一度もそんな話出てこなかったんですけど...

由紀「本当は?」

悠里慈「「ダメって言われると逆に興味が...って由紀ちゃん!?」」

由紀「みーくんもりーさんもめぐねぇもずるいよぉ!私も行きたい!」

慈「...じゃあ十分注意して行きましょう」

・・・

『立入禁止』の張り紙がされているフェンスの向こうに大きな壁がある
ここがお墓...

慈「ここに埋めたりしてるのかしら...」

悠里「どうなんでしょう...」

由紀「...ううん、違うと思う、中から声がするもん」

美紀「声ですか?」

由紀先輩のように私達も壁に耳をつけてみる


「ア”ア”ア”...」

「オ”ォ...」


確かに『彼ら』の声がする
倒した『彼ら』を埋めているわけではなさそうだ

コンマ下
奇数 上の方の窓に誰かいる?
偶数 誰か来た
ゾロ目 インカムから連絡?

コンマ下

01~08 圭
09~16 真
17~24 市代
25~32 弥生
33~40 晶
41~48 比嘉子
49~56 理瀬
57~64 金髪の男
65~72 ボウガン持ってた男
73~80 バイク乗ってた男
81~88 黒髪の女
89~96 茶髪の女
97~00 ???

晶「あ~!やっぱりこっち来てた!」

美紀「あ、アキさん!?」

ちょっと怒ってる?

晶「理学楝かこっちのどっちかだと思ったよ!ダメって言ったっしょ!」

美紀悠里慈「「「すみません...」」」

由紀「ごみんなさい...」

晶「まったく...めぐねぇまで一緒になって...ここは全然片付けられないんだからあんま近付いちゃダメ!」

美紀「あの...ここってどういうとこなんですか?」

晶「え?あぁ...」

少し言い辛そうにしてから

晶「あそこの窓あるっしよ?そこの真上の窓から建物ん中のをあそこの窓におびき寄せて、おびき寄せられた『あいつら』はそのままここに落ちんのよ」

壁のさらに向こうに校舎らしき建物があった
そこの窓を指差している
...なるほど、確かにある意味お墓だ
埋めてるのではなく、そのままここに集められているのか
もしここに圭がいたら「怪獣墓場みたいなものかな」なんて言いそうだ

晶「ま、そういうことだから」

私達はお墓を後にした

・・・

部屋に戻ると、大乱大会は終わっていた

香織「久々に楽しかったよ」

桐子「悪魔が...ピンクの悪魔が...」

胡桃「どうして勝てないんだ...」

圭「パラド...パラドを呼ぶんだ!あるいはニコちゃんを!」

香織「にっこにっこにー」

圭「そっちじゃない方」

大体どんな感じだったのかわかった

・・・

胡桃「人も増え、武器も増えた、だからそろそろ誰がどの武器をどの程度使えるのかを把握するべきだと思うんだ」

弥生「あたしは刀、胡桃ちゃんはシャベルと短剣は決定です」

美紀「あぁ、お二人はもう手放す気がないんですね」

由紀「胡桃ちゃんはシャベルくん大好きだからねぇ」

ということは一人一人武器を軽く扱ってみる必要がありそう

美紀「広い場所と壊してもいい物ってありますか?」

晶「広い教室と使ってない机やら椅子やらならあるよ」

美紀「じゃあそこでやりましょう」

*****

コンマ判定1人目 美紀

コンマ下1...槍刺又
コンマ下2...槍
コンマ下3...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)

美紀成績

ボウガン...72(長期間実践補正)
槍 刺 又...72
槍 ...50
鎖 鎌...62

*****

胡桃「槍刺又は大分慣れてるな」

美紀「というより刺又で慣れてましたから...どちらかというと普通の槍よりはこっちの方が良かったって感じですね」

圭「思ったより鎖鎌も出来てたね~、次は私!」

*****

コンマ判定2人目 圭

コンマ下1...槍刺又
コンマ下2...槍
コンマ下3...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)

圭成績

ボウガン...23
槍 刺 又...82
槍 ...35
鎖 鎌...19

*****

美紀「圭は私より槍刺又に慣れてるね」

圭「今までそれ一本だったからね!」

真「圭ちゃんはほぼ槍刺又で決定ですね~、次は私です~」

*****

コンマ判定3人目 真

コンマ下1...槍刺又
コンマ下2...槍
コンマ下3...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)

真成績

ボウガン...64
槍 刺 又...87
槍 ...58
鎖 鎌...05

*****

慈「鎖鎌は自分が怪我をしかねないから禁止」

真「鎖鎌難しいです...」

胡桃「3人ともやっぱ槍刺又は特に慣れてるな」

由紀「はいはい!次私!」

悠里「くれぐれも気を付けてね」

*****

コンマ判定4人目 由紀

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)

由紀成績

ボウガン...90
槍 刺 又...82
槍 ...42
鎖 鎌...42

*****

美紀「由紀先輩上手くないですか!?」

真「槍刺又は圭ちゃんくらい...ボウガンに至っては私達よりです...」

胡桃「お前どうやって...」

由紀「なんかできた!」

胡桃「なっとくいかねぇ...次あたしな」

*****

コンマ判定5人目 胡桃

コンマ下1...槍刺又
コンマ下2...槍
コンマ下3...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)
(このやり方死ぬほど時間かかるので何かいい方法書いてくれたら嬉しいです!)

胡桃成績

ボウガン...15
槍 刺 又...58
槍 ...67
鎖 鎌...23

*****

慈「う~ん...やっぱり恵飛須沢さんはシャベルがいいんじゃないかしら」

悠里「胡桃は無理しない方がいいわ...」

胡桃「慰めが逆に...」

美紀「槍刺又や槍も下手ではないんですけどね...やっぱりシャベルの方がいいと思います」

悠里「次、私が行くわ」

*****

コンマ判定6人目 悠里

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)
(そうですね...人数も多いのでまとめてやってしまうと途中から人がいなくなりそうですし...かなり時間はかかりますがしばらくこのままいきたいと思います!)

悠里成績

ボウガン...93
槍 刺 又...72
槍 ...43
鎖 鎌...18

*****

胡桃「うちの非戦闘員枠何でボウガンこんな上手いの!?」

悠里「ふっ...少し熱くなってしまったわね」

真弥生「「凄い...」」

市代「人は見かけによらない...です...」

晶「やるねぇ」

慈「私すごいやりにくいんだけど...」

*****

コンマ判定7人目 慈

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)
(規制!?何かすみません...)

慈成績

ボウガン...94
槍 刺 又...73
槍 ...69
鎖 鎌...93

*****

胡桃「めぐねぇ強くね!?あたし今までこんなメンバー守ってたの!?むしろ逆の方がいいんじゃないの!?」

慈「出来ちゃった?」

真弥生「「おぉう...」」

桐子「もうあいつ一人でいいんじゃないか?ってやつだね」

由紀「めぐねぇシャベルもやってみたら?」

胡桃「絶対渡さねぇ!これだけは譲らん!」

香織「さて、次は私か...」

*****

コンマ判定7人目 香織

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)
(胡桃ちゃんの戦闘力が低いのではない、他が高過ぎるのだ...し、シャベルは一番だから...多分...)

香織成績

ボウガン...64
槍 刺 又...46
槍 ...52
鎖 鎌...58

*****

晶「まずまずの結果って感じ?」

真「普通はこうだと思いますよ~」

胡桃「香織さんはそのままでいてくれ」

香織「この頃器用なことは出来なくてね」

市代「私の...番...」

*****

コンマ判定8人目 市代

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)

市代成績

ボウガン...53
槍 刺 又...35
槍 ...14
鎖 鎌...76

*****

胡桃「比較的鎖鎌が上手いって感じだな」

慈「私はそれよりあれだけ武器を振り回したのにあまり疲れてないように見えるのがすごいと思うわ...」

胡桃「言われてみれば...なんかスポーツとかしてたのか?」

市代「マラソン...趣味で...」

美紀「意外な趣味!」

弥生「私もいきますよ~」

*****

コンマ判定9人目 弥生

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)

弥生成績

ボウガン...27
槍 刺 又...50
槍 ...69
鎖 鎌...73

*****

胡桃「弥生さんも比較的鎖鎌が上手いって感じか」

弥生「お揃いですね」

市代「ですね...」

晶「ほい、次トーコ」

桐子「やっぱりボクもやるのか~」

*****

コンマ判定11人目 桐子

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)
(人数一人ズレてた...そして弥生さんちょくちょく一人称を漢字に変換してしまって紛らわしくなってごみん!)

弥生成績

ボウガン...87
槍 刺 又...27
槍 ...62
鎖 鎌...12

*****

比嘉子「ボウガン思ったより上手い...」

桐子「シューティングゲーム...好きだからね...つか鎖鎌重っ!」

美紀「シューティングゲーム関係ないと思います」

圭「無免許医?」

桐子「俺のそばから離れるな」

胡桃「って言えるほどではないな」

晶「次あたしね~」

*****

コンマ判定12人目 晶

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)

晶成績

ボウガン...22
槍 刺 又...49
槍 ...75
鎖 鎌...77

*****

桐子「槍と鎖鎌が同じくらいか」

慈「ボウガンはやっぱり個人差があるわね」

晶「ボウガン難しいねぇ~」

胡桃「でもあたしより上手いぞ」

比嘉子「次...私」

*****

コンマ判定13人目 比嘉子

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)
(さっきの成績は誤字です!桐子です!)

比嘉子成績

ボウガン...96
槍 刺 又...45
槍 ...35
鎖 鎌...75

*****

桐子「ヒカはかなりボウガン上手い方だね」

美紀「ですね...ボウガンは二つしかないので上手い人で上手く使いまわさないと」

晶「ヒカ結構鎖鎌もいけるね~」

比嘉子「相手が箱だから...でも...あいつらだと...なかなか上手く攻撃出来なかった...」

圭「それは仕方ないよ、ここからここから!」

理瀬「私もやるのかい?」

真「リセさんでラストですよ~」

*****

コンマ判定14人目 理瀬

コンマ下1...ボウガン
コンマ下2...槍刺又
コンマ下3...槍
コンマ下4...鎖鎌

(連投OKです、コンマが大きければ大きいほど扱いが上手い)
(ラストです!!)

理瀬成績

ボウガン...89
槍 刺 又...20
槍 ...29
鎖 鎌...26

*****

理瀬「物を振り回すのは得意ではないね」

美紀「みたいですね」

晶「意外とボウガン使える人が多いことがびっくりだよ」

圭「アーチャーいっぱいだね」

胡桃「短剣ならあたしも使えるぜ、シャベル入れれば二刀流だ」

真「エミヤはアーチャーであってアーチャーでないようなものですし...」

美紀「弓も使いますけどね、とりあえず全員終わりましたね...」

*****

成績まとめ
《ボウガン・槍刺又・槍・鎖鎌》

美紀
《72・72・50・62》


《23・82・35・19》


《64・87・58・05》

由紀
《90・82・42・42》

胡桃(シャベル、短剣装備済み)
《15・58・67・23》

悠里
《93・72・43・18》


《94・73・69・93》

香織
《64・46・52・58》

市代
《53・35・14・76》

弥生(日本刀装備済み)
《27・50・69・73》

桐子
《87・27・62・12》


《22・49・75・77》

比嘉子
《96・45・35・75》

理瀬(レアキャラ?)
《89・20・29・26》

*****

とりあえず消去法で、全員行動の際の基本装備は

私...槍
圭...槍刺又
真さん...槍刺又
由紀先輩...槍
胡桃先輩...シャベル、短剣
悠里先輩...ボウガン
佐倉先生...鎖鎌
香織さん...槍
市代さん...槍
弥生さん...日本刀
トーコさん...槍
アキさん...槍
ヒカさん...ボウガン

となった
リセさんは「私はほとんど図書館から出ないからね、その時になったらボウガンでも貸してくれ」と言っていた

全員行動以外の時はさっきの結果をもとにしてその時その時に最適な武器を装備
籠手はなるべく前線の人...と言いたいところだけど、ボウガンを使っている時に後ろから近付かれたら危険...そこも臨機応変に使う人を決めることにした

・・・

胡桃「昨日は疲れたな~」

圭「だね~」

胡桃「ところで何でお前ツヤツヤしてんの?」

圭「ナンノコトカナ」

今朝も服が乱れてた...なんか怠いし...昨日の夜何もなかったよね?

今日の活動安価下1から3

*****

圭「ランダル...一体どんなところなんだろう...本編待った方がいいかな?」

美紀「その辺も多数決にする?ウイルスに関しては...まぁ...」

*****

美紀「ボウガンを使える人が多いですし、ボウガンを作れはしないでしょうか...あと防具も」

桐子「ボウガンって作れるの?」

晶「ネットでググれば...ネット繋がらないんだよね...」

理瀬「図書館で調べてみるかい?」

コンマ下
奇数 作り方が書いてある本あった!
偶数 なかった!
ゾロ目 むしろボウガンがあった!

・・・

美紀「本ありました~」

胡桃「あるもんだな...」

桐子「大学だからね」

・・・

美紀「材料...塩ビがいいらしいです、他にも色々...」

慈「わかってはいたけど難しそうね...出口さん、ここに書いてある材料ってある?」

晶「つか仮にあったとしてこれ作れるかなぁ...ここはヒカの出番でしょ」

材料コンマ下1
奇数 ある
偶数 ない

比嘉子技術力コンマ下2
奇数 作れる
偶数 作れない
(コンマ下1が偶数の場合はまだボウガンは増えません、今後材料が手に入れば作れます)

桐子「う~ん...多分ないね」

比嘉子「これは...無理」

ということはボウガン作りは断念かな...
材料はともかく作れる人がいないとどうしようもないし...
とりあえずこの話は置いておこう

胡桃「あと防具?籠手増やしたり鎧作ったり盾作ったり?」

どんな防具欲しい?安価下1から3

真「防護服はともかく雨合羽は足元が隠せませんし、長靴なんかあるといいんじゃないでしょうか~」

悠里「防護服は7着...リセさんも含めて14人だからせめて7足欲しいわね」

あの理学楝の人も入れれば15人...あの人はあそこから出なそうだけど

弥生「籠手代わりにスキー用の分厚い手袋でもあればいいんですけど...」

晶「スキー同好会ってウチあったっけ」

比嘉子「どうだったかな...」

桐子「やっぱり盾は欲しいでしょ」

香織「盾代わりになるものか盾を作るか...ということかな?」

理瀬「とりあえず地下を探してみたらどうだい?食料があったなら他にもこんな状況のときのためのものがあるかもしれない」

美紀「ですね」

地下に行くメンバー安価下(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)

1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀
5 胡桃
6 悠里
7 慈
8 香織
9 市代
10 弥生
11 桐子
12 晶
13 比嘉子
14 理瀬

美紀「それじゃ、行ってきます」

胡桃「あたしも行く、色々あるかもしれないしな」

悠里「私も...せっかく安全とわかっているわけだし...」

美紀「それって?」

悠里「今までは危険だからって探索とかほとんど胡桃や美紀さん達に任せっきりだったでしょ?私もこういうことで何か力になりたかったの」

悠里先輩そんなこと考えてたんだ...しかし武器を持たせたら意外と戦えそうだとわかってしまった今...いや、なんでもない

弥生「あたしも行っていいですか~?これといった理由はないんですけど」

胡桃「ないのか」

弥生「えぇ」

・・・

地下はやっぱり私達の学校の地下と似たような外見だった
そして食料が保管されている場所の他に物資も色々と...

胡桃「ここにあるもん全部持って行く必要はないんだよな、ありがたいことに」

悠里「そうね、いつでも来れるし」

弥生「やはり巡ヶ丘の学校のときは違ったんですか?」

美紀「何度も地下に行き来出来る状況ではなかったので、なるべくあるものは持っていけるだけ部室...避難している教室に持って行ってたんですよ、鞣河小学校ではどうだったんですか?」

弥生「外に何か取りに行くわけにもいかず、他の教室に行くのもままならなかったので...同じ教室にいた人同士の持ち物でどうにか生きてましたね~」

なるほど、でもそれが普通かも
そう考えると私達は恵まれていた方?
それとも...

胡桃「ま、とにかく使えそうなもの探そうぜ」

何が見つかった?安価下1から3
(ここは『彼ら』も武闘派もいない平和な空間)

弥生「ここに乾電池が入ってました~」

美紀「乾電池...色々使えそうですね」

悠里「これは...?」

悠里先輩が見つけたのはゴーグルにフェイスガードに迷彩柄のBDUに...

美紀「エアガン?」

胡桃「サバゲーの装備っぽいな」

悠里「沢山あるわよ、避難した人全員分用意されてるのかしら」

巡ヶ丘学院高校は15人分の物資があった
おそらくこの大学が想定した避難人数はもっと多いから、その分あるのかもしれない
高校にはこんな装備はなかったけど...

美紀「胡桃先輩は何かありましたか?」

胡桃「これがあった」

胡桃先輩が手に持っていたのは黒くて長い棒...先の方が赤くなって曲がっている...

悠里「...バールのようなものね」

胡桃「バールのようなものだな」

弥生「バールのようなものですね~」

美紀「いや紛れもなくただのバールだと思いますよ」

・・・

美紀「防具に成り得るものは精々サバゲー用の装備くらいですけど...グローブも結構厚いですし、ブーツも問題なさそうですね」

胡桃「盾はなかったな」

弥生「攻撃は最大の防御」

美紀「ちょっと何言ってるのかわかんないです」

私達は部屋に戻って来た

コンマ下
奇数 いる
偶数 いない
ゾロ目 出くわす
(『彼ら』は部屋に来ませんし、武闘派もまだ動きません)

美紀「ただいま戻りました」

由紀圭「「おかえり~」」

慈「何かあった?」

悠里「乾電池とサバゲーの装備」

胡桃「あとこれ」

圭桐子「「バールのようなものだ」」

市代「ただの...バール...だと思う」

美紀「市代さん!」

市代「ひやっ」

美紀「貴女とはもっと仲良くなれそうです!」

市代「!?!?///」

胡桃「おーい、落ち着けみーくん」

おっと、感激のあまり手を握っていた

美紀「すみませんつい...」

市代「い、いえ...」

圭「浮気は...」

弥生「許しませんよ?」

真「ふふっ、二人とも大変ですね~」

圭は何を言って...というか弥生さんと市代さんはどういう関係?そういう関係?

晶「サバゲー装備って...避難民に戦わせる気満々ってこと?」

比嘉子「でも...本物の銃じゃない...」

理瀬「そもそも本物の銃は一般人が使っても危ないだけだしね、まぁエアガンも十分危険ではあるけれど」

箱に『人に向けないでください』って書いてあるし、これは電動だから余計に危険だろう

...あれ?そういえば

美紀「香織さんは?」

圭「さっきトイレに行くって言ってたけど...会わなかった?」

美紀「会ってない」

地下に続く道と部屋の間にトイレがあるし、会わなかったってことはもうトイレに入ったのかな?
まぁ待っていれば戻ってくるか

・・・

その日、待てど暮らせど香織さんは戻ってこなかった

美紀「絶対おかしい...幾ら何でも遅過ぎる...」

胡桃「ちょっとあたしトイレ見に行ってくる」

圭「まさか武闘派に!?」

桐子「なくはないけど...」

晶「だとしてもトイレに行くにはこの部屋の前を通らなきゃいけないし、足音で気付くんじゃ」

比嘉子「ドア...開けておけばよかった...」

胡桃「ダメだ、トイレにいない」

慈「じゃあトイレに行っていなかったってこと!?」

悠里「どうしましょう...インカムも持って行ってないみたいだし...」

真「それどころか武器も雨合羽も防護服も持って行ってないみたいですよ!」

由紀「外には行ってないってこと?」

弥生「とも限りません...」

美紀「とにかく探しましょう!」

香織捜索隊メンバー安価下(複数人複数名選択の場合はそのメンバーの数字を全て記入してください
例...美紀と圭の場合→12)
1 美紀
2 圭
3 真
4 由紀
5 胡桃
6 悠里
7 慈
8 市代
9 弥生
10 桐子
11 晶
12 比嘉子
13 理瀬

美紀「行ってきます」

圭「私も探す」

胡桃「あたしも」

晶「あたしも探すよ、ここの施設のこと、詳しい人がいた方がいいでしょ」

美紀「わかりました、真さん達はここで待機をお願いします、もし香織さんが戻って来たらインカムで連絡を」

由紀「全員で探した方がいいんじゃ...」

胡桃「そうもいかないだろ、それにここに残ったメンバーもいざって時には出てもらいたいしな」

弥生「わかりました」

理瀬「彼女がいそうな場所、検討はついているのかい?」

美紀「いいえ...でも行かないわけにはいかないので」

悠里先輩がいなくなった時に近い、悪い予感がする
思い過ごしだといいのだけれど...

・・・

胡桃「手分けして探すぞ」

美紀「はい」

どこを探す?
美紀安価下1
圭安価下2
胡桃安価下3
晶安価下4

1 今いる建物
2 図書館
3 お墓付近
4 理学楝
5 共有部分
6 校門

美紀「念のためお墓の周り見てくる」

圭「なら私は理学楝行ってくる」

晶「その二ヶ所はいないっしょ、近付かないでって言ってあったんだし」

真桐子『『それは違う』と思います』

晶「えっどこから」

真『普通にインカムからです』

桐子『こういう時いなくなった人は大抵ダメって言われたところにいるもんだよ』

晶「でもそれ映画の話でしょ?」

圭「可能性はゼロじゃない」

美紀「そういうこと」

胡桃「あたしは共有部分に行ってみる、アキさんはこの校舎を隅々までお願い」

美紀「共有部分って...」

胡桃「武闘派になるべく会わないようにすっから」

晶「あぁもう!お墓も理学楝も共有部分もくれぐれも気を付けてね!何かあったらすぐにあたしに連絡して!」

・・・

お墓についた
フェンスや壁に変わりはない

美紀「香織さーん!いたら返事してくださーい!」

返事はない

胡桃『こっちにはいなかった』

美紀「そうですか、武闘派には?」

胡桃『会わなかった、とりあえず図書館探してみる』

美紀「了解です」

もう一度香織さんの名を呼ぶ
返事はない

コンマ下
奇数 手掛かりあり
偶数 手掛かりなし

圭『美紀!聞こえる!?美紀!』

美紀「どうしたの!?」

圭『理学楝の人、香織さんの姿さっき見たって!』

理学楝の人ってあのインターホンの?

美紀「どっちに行ったって!?」

圭『校門の方!この人が言うには、多分ここを出るんだろうって』

ここを!?何で...とにかく今は校門に行かなきゃ!

美紀「わかった、圭はインカムでみんなにそのこと...理学楝の人がいいって言ったら伝えて!それからすぐ圭も校門に!」

圭『わかった!』

・・・

美紀「胡桃先輩、アキさん、校門の方に行ってる可能性があります!二人も向かってもらえますか!」

胡桃『校門?わかった!』

晶『いいけど何で校門!?』

美紀「理由は後で話します!」

香織さん...どうして...

コンマ下
奇数 もう校門にいない
偶数 丁度校門から出るところ
ゾロ目 校門の所のバリケードは毎日武闘派がチェックしております

・・・

美紀「...いない」

校門には誰もいなかった
念のためバリケードによじ登って外も見てみたけど、香織さんの姿は見当たらなかった

胡桃「美紀!」

晶「香織さんは!?」

走ってきた二人に首を横に振る

圭「美紀...」

美紀「圭...だめ、見当たらなかった...あの人は?」

圭「自分はまだ出る気はないから自分のことは言うなって...あと、予想された事態ではあるって」

予想された事態?どういうこと?

安価下
1 圭達に校門の外の捜索を任せ、私は理学楝に行って話を聞こう
2 とにかく今は校門の外の捜索に行こう

...少し話を聞きに行こう

美紀「圭、胡桃先輩、アキさん、もう少しこの辺探してもらえますか?」

胡桃「わかった」

晶「オッケー」

圭「わかった、美紀は?」

美紀「話を聞いてくる、手掛かりがあるかもしれないし」

圭「了解、そっちは任せたよ」

・・・

理学楝に着いた

『...今度は君か、この間ぶりね』

美紀「あの...『予想された事態』ってどういうことですか?」

『その前に、あのワンワンワン放送局の女は見つかった?』

美紀「...いえ」

『そう...君達が一足遅かったか、あの人が間に合ったか...』

美紀「っ!?...どういう...ことですか?」

『...接触感染では遅すぎるわ』

美紀「...え?」

『同時多発テロのようなものを想定したところで、世界全部が一度に沈黙するのは難しいの』

美紀「...」

『ならば、少なくとも初期において空気感染、もしくはそれに準ずる感染ルートがあったと考えるべきね』

美紀「空気...感染...でも私たちは...」

『たまたま生き残っただけよ、おそらくは空気感染についてある種の免疫があったのでしょう』

免疫...なら接触感染や血液感染にも免疫が?

『忠告しておくけど、血液感染に免疫があるかは試さないほうがいい』

美紀「じゃ、じゃあ、空気感染は心配ないってことですね」

『...君、名前は?』

美紀「えっ?な、直樹美紀です」

『なら...美紀くん、インフルエンザワクチンをなぜ毎年摂取するか知ってる?』

美紀「えと...」

どっかの天才外科医も前に似たようなことを言っていたような...
あれ?ってことは...


『ウイルスは変異する』


!!
変異...つまり免疫があっても感染する可能性がある...?

『免疫があるからって、それがずっと続くとは限らない』

美紀「それって...じゃあまさか香織さんはっ」

『予兆はあったはず...最近咳き込んだり、夜もずっと起きていたり、手先が不器用になってきたりしなかった?』

そういえば...


ーーー

香織「おぉあれが...ケホッゴホッ」

真「大丈夫ですか?」

香織「あぁ、大丈夫、風邪かな?」

ーーー

胡桃「でも香織さんは昨日寝てたよな?」

香織「呑んではないね、呑めないから、ただ...昨日は眠れなかったからバッチリと聞こえていたよ」

ーーー

香織「おや、もう朝になってしまったようだね...ケホッ」

圭達3人はクマが出来てる...クマってこんなすぐに出来るんだっけ?あぁでも由紀先輩も興奮して眠れなかった時にクマ出来てたなぁ
香織さんはけろっとしてる

弥生「香織さん前に風邪気味とか言ってませんでしたか?夜更かしなんてして...」

香織「こういうことは出来る時にやっておきたいんだ、いつまでこうしていられるかわからないからね」

ーーー

晶「まずまずの結果って感じ?」

真「普通はこうだと思いますよ~」

胡桃「香織さんはそのままでいてくれ」

香織「この頃器用なことは出来なくてね」

ーーー


『...思い当たる節はありそうね、あの人は自分で気付いていたようだけど』

美紀「なら...」

ならどうして香織さんは言ってくれなかったの...

コンマ下
奇数 インカムから連絡
偶数 とにかく私も捜索に
ゾロ目 外に出た?本当に?

圭『美紀!いたよ!見つけた!』

そのとき、急にインカムに連絡が入った

美紀「本当!?」

『どうかした?』

美紀「見つかったって連絡が」

『...そう、それで?どうするの?』

美紀「どうするって...」

『感染、発症した人間を連れ戻すの?それでその後は?』

美紀「...ワクチンなら」

『?』

美紀「あのウイルス用のワクチンなら、治せると思いますか!?香織を!!」

『...なるほど、そういうこと』

美紀「どうなんですか!!」

『仮にワクチンがあったとして、変異したウイルスにまで効果があるかはわからないわ、でも絶対無理とは言わない』

美紀「...行ってきます」

『えぇ、せいぜい頑張りなさい』

・・・

圭『美紀!ヤバい!すぐ来て!』

晶『足はまだ生きてる!まだなりかけみたい!大人しくしてっ』

胡桃『そのうち他が来る、いつまでもここにいるわけには...くっ!しっかりしろ!』

圭と胡桃先輩とアキさんの声からして、おそらく香織さんと戦っている
ううん、保護しようとしてる

美紀「すぐ行く!」

・・・

いた、香織さんだ

美紀「香織さん!!」

コンマ下
奇数 取り押さえ成功
偶数 取り押さえ失敗
ゾロ目 『彼ら』に囲まれる

胡桃「美紀!後ろに回り込め!一気に抑え込むぞ!」

美紀「はいっ!」

香織さんの後ろから抱きつき踏ん張る

KAヲり「ガアアッ!」

それを振り払おうとする香織さんの両腕を圭とアキさんが抑え、防犯ブザーを鳴らす

キュイイイイイイイイイイ

かオRI「ガッ...」

胡桃「今だ!急いで裏門に!」

香Oリ「ヴヴッ...ダ...メ...」

美紀「っ!今意識がっ」

KAヲRI「ガアァァ!!」

美紀「きゃっ」

圭「わっ」

晶「うわっ」

胡桃「うおっ」


かおり「ーーー」


美紀「...え」

香織さんは私達を振りほどき、私の横を走り去って行った

・・・

その後も香織さんを追いかけて探したが、見つけることは出来なかった

慈「...そう」

真「香織さん...」

由紀「おーさん...」

比嘉子「...これ、みんなが探してる時に...香織さんの布団の下から見つかったの」

私達が香織さんを探して、戦っている時、部屋のみんなも手掛かりがないかと色々漁っていたらしい
圭が「外に行ったかもしれない」とだけ連絡を入れたこと、真さんが「行き先を残してるんじゃ」と言ったことがその理由
そして見つかったのは一通の手紙だった


『みんなへ
みんながこれを読んでいる頃には、私はすでにどこか遠くに行っているだろう
そうだといいなと思う
間違っても私が私でない状態でそこにいるなんてことは避けたい
さて本題に入ろう
私はおそらく発症した
噛まれたことはないが、ウイルスが変異でもしたのだろう
すでに意識と記憶が曖昧になってきている
薬はそこにあるものと同じものを私も持っていた
そして君達と会う前に打っていた
それでもこんなことになったということは、そのワクチンでは対抗仕切れないということだろう
それでも君達と過ごしていると症状が時折良くなったことも確かだ
病は気からとはよく言ったものだ
でももう限界
君達を襲いたくはないからね
君達と一緒にお茶が飲めてよかった
君達と一緒にあの家を出られてよかった
最期に13...いや、14人の友人に出会えてよかった
さようなら』

最後の方は字が崩れていた
おそらく昨日の夜か、もっと前に書いたものだろう
ずっと耐えていたんだ...

本当は今日この後も何か活動をするつもりだったけど、全員そんな気分ではなかった
結局そのまま解散し、各自部屋に戻ることにした

・・・

夜、私は香織さんとすれ違った時に言われた言葉を思い返していた


『イキテ』


部屋に集まった
私も圭も昨日の夜は眠れなかったし、多分この部屋にいる誰もが眠れなかったと思う

真「...香織さんのことは受け入れて、切り替える、それが最善だと思います」

真さんの言ったことは、おそらく全員の代弁でもあった
それが薄情だとしても、私達はずっとこのままではいられない

胡桃「そろそろ、ここを出る時じゃないか?」

美紀「ここを、ですか?」

胡桃「紆余曲折あって長居しちまったけど、もともとそういう話だった、あたしたちは立ち止まっちゃいけないんだ」

桐子「ここを出て他の避難場所かランダルか...」

理瀬「...少し席を外すよ」

リセさんが一冊マニュアルを持ち立ち上がった

慈「どこへ?」

理瀬「野暮用でね、別に外には出ないし武闘派にも会いに行かないよ」

だとしても、マニュアルを持って行く意味は...

安価下
1 ついて行く
2 帰りを待つ

美紀「私もついて行っていいですか?」

理瀬「ん~...そうだね、じゃあ一緒に行こうか」

・・・

美紀「ここは...」

リセさんについて行って辿り着いたのは、昨日も行った理学楝だった
リセさんはインターホンを何の躊躇もなく押す

理瀬「もしも~し」

『...何の用かしら』

理瀬「スカウト」

美紀「スカウト?」

どういう意味だろう...え、スカウト??

『...スカウト?』

理瀬「この子達がもうすぐ遠征するから、一緒に行ってくれないか」

美紀「ど、どうも...」

『用心棒はごめんよ、向いてないし』

理瀬「行くのがランダル製薬本社だとしても?」

『...!』

理瀬「こんな穴倉にこそこそ隠れていたのは何のためだい?ただ生き残るためか?違うね、まだ死ねなかったから、知りたいことがあるからだろ?」

リセさんはいつもの優しそうな顔だったけど、少し雰囲気が違った

理瀬「ねぇ、研究者さん」

この人が『彼ら』の研究をしていること、リセさんも知ってたの!?

『ちっ』

理瀬「変異ウイルスのこともある、ずっとそこでカウントダウンを待つつもりかい?」

『...ランダルに何かある保証は?』

理瀬「この子達がこういう資料を見つけてきてさ」

そう言ってインターホンのカメラのところにマニュアルの表紙を近付けた

『!!!』

理瀬「フィールドワークって大切だよね」

『...待ってて』

理瀬「だってさ、待ってようか」

美紀「はい...あの、いつからあの人のことを?」

理瀬「前にちょっとね」

美紀「...」

これ以上聞いても答えてくれなさそうだ

美紀「そういえば、リセさんは一緒に来てくれないんですか?」

理瀬「そうだね...トーコ達に任せようかな、ほら、私達はまだ問題が残ってるし」

問題...ここを全員出るとなれば武闘派がどう出てくるかわからない、ということか

理瀬「だからそれも含めて、トーコ達が君達について行くというなら私も行くよ、本当はここの図書館の本を全て読むという夢があるけれど、一人ぼっちは寂しいからね」

美紀「本...私も本好きです」

理瀬「私はね...この世の素晴らしい本は全て読み通したいんだ、世の中に自分が読んでない素晴らしい本があると思うと胸が苦しくなる」

その気持ちは、少しわかる

理瀬「でもね、困ったことにどれだけ本を読んでもすぐ新しい本が出てしまうんだ」

けど、多分この人私が思ってるよりアレな人だ
このタイミングでそんな事実に直面するとは

理瀬「だからね、私はこうなって少しだけ安心しているのさ...だって、もう新しく本が増えることはないだろ?」

美紀「...」

とてもアレな人だ

理瀬「本好きにとってはいい時代、なんて思ってしまう自分もいるのさ...ごめんね、こんなときに」

美紀「いえ...私は、やっぱり新しい本も読みたいです、本がもっともっと増えるといいなと思うんです」

理瀬「...そのためには...うーんと、まず書く人が増えないとダメだね、つまり人口増大だ、そのためには食料の安定供給と衛生と教育...文明復興だね、結構大変だよ?」

美紀「はい、でも...そのための本ですよね」

本があるからこそ、そういった情報は伝達され、文明が進んでいく

美紀「あ、すいません、偉そうなこと言って」

理瀬「いやいや、楽しかったよ...っと、そろそろみたいだね」

ドアの向こうから足音が聞こえる

リセさんはドアノブに手をかけ、ドアを開けた

理瀬「お疲れ」

そこにはタバコを咥え、太陽の光を眩しそうにしている銀髪の女性がいた

「...外は苦手だわ」

私達はみんながいる部屋に向かっていた

「...そういえば、昨日のあれはどうなったのかしら?」

美紀「...行ってしまいました、私達を振りほどいて」

「そう...」

理瀬「本当は昨日、彼女と話をしたんじゃないかい?」

美紀「?」

「...何故そう思う?」

理瀬「彼女が部屋を出てから美紀くん達が探しにいくまでそれなりに時間が経っていた...彼女の足は生きていたなら、あの段階でまだここの近くにいるというのは少し遅いんじゃないかなってね」

「...少しばかり答え合わせをしただけよ」

美紀「答え合わせ?」

「昨日君に話した内容と大差ないわ、それにどちらにせよ、あの人の意思は固いようだった」

美紀「...そう、ですか」

・・・

桐子「コホン、はいはい、そういうわけで...えーと新メンバーの...誰だっけ?」

「青襲...青襲椎子」

桐子「アオちゃんね、拍手~」

私達は机を囲んで作戦会議をすることになった
突然新メンバーが、というのもそうだけど、別の避難場所かランダル・コーポレーションに行くのに必要なことを考えるためだ

椎子「資料は見せてもらったわ、ランダル本社に行くのが妥当ね」

慈「でも、他の避難場所にもまだ生存者がいるかもしれないし...」

弥生「それに軍や警察の協力が得られれば...」

青襲さんはそれを聞いて、以前私達に話したような内容をここでも話した
『国家に準ずる組織の消滅』というのはやっぱりみんな衝撃を受けていたし、もともと聞いていた私と圭もまだ信じがたい
いや、納得はしている
それでも認めがたい

椎子「例え残っていても、こうも一般人に情報を提供せず、より高度な通信手段を用いている組織が友好的とは考えづらいわ...それに、ランダルなら研究設備はここよりはマシでしょう、行くのは誰?」

慈「えっと、巡ヶ丘学院学園生活部です、よろしくお願いします」

桐子「...」

桐子達コンマ下
奇数 行く
偶数 行かない

桐子「ボク達はここに残るよ、あいつらともっと話し合うべきだと思うんだ」

圭「あいつらって...武闘派?」

晶「昨日の夜話し合ったの、何かあってからじゃ遅いからって」

比嘉子「分かり合えるかは...わからないけど...」

理瀬「と、いうことらしい、私も残るよ」

美紀「そう...ですか」

由紀「大丈夫なの?」

桐子「わかんない、けど、やるしかないさ」

市代「お別れ...ですか」

晶「みんな頑張ってね、応援してる!」

・・・

椎子「行くのは私を入れて10人、でいいのかしら?」

真「はい」

椎子「ならさっさと準備しなさい、時間はそう残ってないわ」

美紀「?」

コンマ下
奇数 時間切れ
偶数 まだ平気

・・・

私達はキャンピングカーに荷物を乗せ、出発の準備をした
武器類として槍4本、ボウガン1個、矢3本、サバゲー防具5セット、そしてインカム二つは置いていく
雨合羽や防護服はトーコさんが「そっちで誰か増えたら必要でしょ」と言って持たせてくれた
他にも色々残そうとしていたけど、ヒカさんの「多分地下にそういうの残ってると思う」の一言で解決した

由紀「ちょっとおトイレ行ってくる~」

胡桃「トイレって...一応この車にも付いてるのにな」

真「でもやっぱりせっかくなら広いトイレの方がいいですよ~」

美紀「ですね」


由紀「きゃあああああああ!!」


美紀胡桃「「っ!」」

今の悲鳴...由紀先輩!?

胡桃「行くぞ!」

美紀「はい!圭はこっちの見張りお願い!」

圭「わかった、二人ともインカム!」

胡桃「サンキュ」

コンマ下
奇数 間に合う
偶数 間に合わない
ゾロ目 返り討ちにしてやる

・・・

胡桃「由紀!」

美紀「由紀先輩!」

声のした方に向かったけど、そこには由紀先輩の姿はなかった

胡桃「遅かった...」

美紀「由紀先輩...もしかして」

胡桃「あぁ、多分だけど...」

武闘派が、遂に動いた

美紀「だとしたら圭達の方にも?」

胡桃「おそらくな」

圭『美紀!』

美紀「圭!?どうしたの!?」

コンマ下
奇数 囲まれたけど...
偶数 由紀ちゃんから連絡が!
ゾロ目 由紀ちゃん人質にされた!

圭『実は武闘派に囲まれ...』

美紀「囲まれた!?」

胡桃「やっぱりか!由紀はあたしが探すから美紀は戻って援護を」

圭『違うの!そうじゃなくて、囲まれたんだけど...』

美紀「...圭?」

圭『...真さんが槍刺又、めぐねぇが鎖鎌、弥生さんが日本刀、りーさんとヒカさんがボウガンで素早く反撃して...それでその...』


そうだった、ウチはむしろ残ってる方の戦力の方がすごいんだった


比嘉子『私は...やっぱり上手く出来なかった...けど』

胡桃「あ~...とりあえずそっちはワイヤーかなんかで縛っといて、こっちは由紀探すから」

真『尋問しておきますね~』

・・・

美紀「由紀せんぱ~い!返事してくださ~い!」

胡桃「由紀~!どこだ~!」

まさか二日連続で人を探すことになるとは

コンマ下
奇数 いた!
偶数 いない!
ゾロ目 実は捕まってない!

胡桃「いた!あそこだ!」

ちょうど誰かに口を手で塞がれ連れ去られる由紀先輩の姿が見えた
建物の陰に隠れてしまう

胡桃「追うぞ!美紀はあっちから回り込んでくれ!」

美紀「はい!」

・・・

胡桃「止まれ!由紀を離せ!」

美紀「止まってください!」

私と胡桃先輩で挟み討ち
これなら逃げられない!

由紀を連れ去った武闘派コンマ下

01~25 金髪の男
26~50 バイク乗ってた男
51~75 黒髪の女
76~00 茶髪の女

「ちっ」

由紀「むぐ~!」

美紀「あなたは...バイクで追い回してきた人!」

胡桃「生きていたのか」

「殺す気だったのかよ!?」

胡桃「いや、どうせ助かると思ったけどな」

圭『美紀!胡桃先輩!そっちはどうなった!?』

美紀「っ...」

この状況、私達が今インカムを付けてることは多分相手にはバレてないけど...どうやってこの状況を伝えれば...そうだ!

由紀「む~!む~む~!!」

美紀「由紀先輩、すぐ助けます!」

圭『っ!見つけたの!?』

なるべく相手に悟られないように圭達に伝えるには、この手しかない!
胡桃先輩も気付いたのか、同じ様に叫ぶ

胡桃「1対2だ!漢らしく諦めろ!」

「何だと!?」

圭『...男一人だね!わかった、場所は?』

美紀「図書館の裏は他の校舎から死角...あなたの仲間なんてどうせ来ませんよ!!」

「それはお前らも同じことだ!こいつを傷付けられたくなかったら武器を下ろせ!」

圭『図書館の裏!わかった!...りーさん、本物の矢は不味いから他の!』

慈『先を布で包めばいいんじゃないかしら』

悠里『じゃあサバゲー装備の手袋を矢の先に付けてピアノ線でグルグルにしましょう』

とても心強い作戦が聞こえてくる
それで矢って平気なのかな...まぁこの際刺さってもいいか

槍を構え、相手の出方を見る
男はバール...あれで由紀先輩を脅したのか
でも人質を離すわけにもいかないはずだから、そう簡単に攻撃もしてこれないだろう

じり...じり...

睨み合い、お互いに隙を見せない
胡桃先輩にも隙を見せていないあたり、それなりに場数を踏んでいるのか

「とっとと武器を下ろせ!」

由紀「む~!」

悠里『配置に着いたわ』

胡桃「わかった」

「よし、下ろして大人しく来てもらうぞ」

悠里『はっ!』

バシュッ

「がっ...」

コンマ下
奇数 無傷で確保
偶数 刺さっちゃった

美紀胡桃「「あ」」

悠里『あ』

胡桃「...イマタスケルゾユキ~」

男が由紀先輩を離したところで胡桃先輩が素早く由紀先輩の手を引き、私に目で合図を送って来た

美紀「カクゴ~」

悠里先輩から見えない様に男の背中から矢を抜く

「いっ!」

美紀「黙ってください(小声)」

胡桃「よし、由紀はそこで待ってろ、美紀、トドメ刺すぞ」

美紀「わかりました」

美紀胡桃「「せーのっ!」」

ドカッ

槍の棒の部分とシャベルの平らな部分で(死なない程度に)思いっきり男の頭を殴り、気絶したのを確認してから連絡を入れる

美紀「確保!」

圭『了解、そっち向かうね』

悠里『えっと...』

胡桃「りーさん気にするな!これは仕方がなかった!正当防衛だ!」

悠里『でも...』

美紀「大丈夫です!致命傷じゃないですし!」

過剰防衛かもしれないけど...青襲さんも国家に準ずる組織はもうないって言ってたし、警察ももうないだろう
うん、何も問題はない

・・・

桐子「まさかこんな日が来るなんてね...」

晶「シノウごめんね?ちょっとの間だけ我慢してて」

シノウと呼ばれた女性は他の殺気立った武闘派と違い、申し訳なさそうな顔をしてた

比嘉子「これは私達の問題だから...みんなは行っていいよ」

美紀「でも...」

桐子「大丈夫、ボク達だけでどうにかするからさ」

安価下
1 ここはトーコさん達に任せてもう行こう
2 由紀先輩を誘拐しかけた理由について話くらいは聞こう
3 とりあえずさっきの男の背中を思いっきり蹴ってから1

美紀「とりあえず、由紀先輩を誘拐しようとした理由だけでも聞かせてもらいましょう」

慈「そうね」

胡桃「おいお前ら、どうして由紀を拐おうとした」

弥生「正直に答えれば9割殺しで許してあげますよ」

それもう死んでるのとほとんど同じです

「黙れ、仕掛けたのはお前らだろう!」

金髪の初めて見る男が騒いでいる

真「...どういう意味ですか?」

「高上が感染したのよ」

答えたのは黒髪の女性

「...あなたたちのうち、誰が高上を殺したの?」

今度はシノウと呼ばれていた女性だ
今は少しだけ強い口調だった

圭「その前にその『高上』って人誰?」

「あなたたちが来た時にボウガンで撃とうとした人」

バイクに乗ってボウガン撃ってきた人じゃないとすると...あの眼鏡の方か

市代「外で噛まれた...とか?」

「管理体制は完璧だった!」

黒髪の男はさっきより口調が強い

椎子「やっぱりね」

美紀「青襲さん?」

椎子「この場にいない武闘派...君達が言っているのは眼鏡をかけたニット帽の男でしょう?」

「っ!やっぱりお前らが」

椎子「彼はとっくに感染していたわよ」

『っ!?』

武闘派も私達も驚きを隠せなかった

椎子「言っただろう、予想された事態と、何もあのラジオの人だけを見てそう判断したわけじゃない、理学楝から時折校門の見張りに行く君達の姿を見ていたが、彼は明らかに感染していたし症状も芳しくなかったわ」

「な...だとしたら何だ!お前らが来るより前から高上は噛まれてたって言いたいのか!」

椎子「やれやれ、同じ話をここ最近でもう三度も話した...面倒臭い」

そう言いながらも、青襲さんはインフルエンザウイルスの例から全部また説明していた
えっと...お疲れ様です

「変異ウイルスの空気感染...だと...」

椎子「わかったら逆恨みなんて面倒なことしてないでとっとと黙って震えてなさい、私は疲れたから先に車に乗って寝てるわ、終わったら声かけて」

青襲さんは本当に車に乗ってしまった

「...」

「マジかよ...」

「そう...空気感染ね...」

「嘘を言うな!お前たちが感染させたのはわかっている!」

圭「話にならないんだけど...どうする?」

胡桃「どうしような」

どうする?安価下1から3
(殺っちゃうのとかは流石にNGで)
(なるべく傷とかつけない方向で)

美紀「とりあえず私達は高上さん?のことは知りません、理由もありませんし」

胡桃「攻撃はされかけたけど結局されてないしな」

悠里「でも由紀ちゃんを危険な目に遭わせたことは許せないわ」

真「...そうですね、それじゃあ私達のお手伝いしてもらうのはどうでしょう」

「手伝いだと?」

慈「私達はこれからランダル・コーポレーションに向かうつもりです、おそらくこの事態の元凶はそこ、なら変異ウイルスに対抗するワクチンもあるのでは、と思って」

桐子「つまりこいつらも連れてってワクチン探しを手伝わせるってこと?」

晶「そしたらあたし達がここに残る理由なくなるんだけど」

トーコさん達がここに残る理由は今のところ武闘派との関係に決着をつけることのみ
それがなくなったら...

「くだらん!全部詭弁ばかりだ!貴様らがやったに決まっている!」

胡桃「だから違うって言ってんだろ」

「お前らが毒を盛ったんだろう!水に入れたとか!そんなところだろう!」

この男、どんどん余裕がなくなってる...様子がおかしい?

圭「そんなことしたら私達も死ぬじゃん馬鹿なの死ぬの?」

「だから!解毒剤を出せ!!」

そんなものがあるのなら香織さんはあぁならなかった
それを知ってか知らずかこの男...

ヒュッ

「っ」

弥生「少し黙ってもらえます?」

弥生さんが男の目と目の間に日本刀を突き付けて黙らせた
刺さるすれすれだ

弥生「余計な妄想は今いらないんですよ、イエスかノーだけで充分です」

「...」

弥生「そうですね...あなた多分武闘派のリーダーですよね?」

「...あぁ」

弥生「みんなはちょっとあっちで他の武闘派の説得をしていてください」

慈「え、えぇ、みんな行きましょ」

仕方がないので弥生さんにリーダーの男を任せ、私達は他の武闘派を連れて移動する
一体どんな説得をするつもりなんだろう...

圭「美紀、弥生さんあれ刺しかねないよ...こっちは私達がやっとくから見張っておいて」

真「お願いします~」

美紀「わ、わかりました」

というわけでこっそりと...

・・・

弥生「例えば誘拐しようとしていた彼、危ないかもしれません」

弥生さんは由紀先輩を誘拐しようとした男...長いから誘拐犯でいっか
誘拐犯を指差して言う
指差す時私が覗いているのがバレないか焦ったけど大丈夫だった

弥生「あの矢はもともと『彼ら』を倒すために使っていました、この間洗ってから『彼ら』に対して使っていませんが...」

「やはり貴様らがっ」

弥生「正当防衛ですよ」

ヒュッ

あっ...と、まだ刺していない

弥生「高上さんに関しては本当に知りませんし、椎子さんの言う変異ウイルスの線が強いと思いますが...どうしますか?このまま喚いて仲間を見殺しにするか、あたし達について来るか」

「...」

コンマ下
奇数 ふざけるな!
偶数 うぷっ
ゾロ目 わかった、ついて行く

(もしリーダーを懐柔出来ても一人無理ゲーが...誘拐犯は知らぬ)

「ふざけるな!くそっ!何のために俺は生き残った!何のために俺は殺した!生きるためだ!生き残るためだ!俺は...絶対に諦めん!」

弥生「交渉決裂...ですか、残念です」

話し合いはその気があるやつ同士でしか出来ない、と誰かが言っていた気がする
この場合話し合いは出来ているように見えて出来ていない
男の方が自分の建てた仮説を信じこみ過ぎている

圭「美紀、弥生さんの方どうなった?」

美紀「ダメ、交渉決裂」

圭「やっぱり...」

美紀「そっちは?」

誘拐犯コンマ下1
奇数 決裂
偶数 ついて行く

黒髪の女性コンマ下2(本人の性格的に難しいので特殊判定)
ゾロ目以外 決裂
ゾロ目 ついて行く

『シノウ』と呼ばれた女性コンマ下3
奇数 決裂
偶数 ついて行く

圭「由紀ちゃんを誘拐しようとしたやつは「助かる見込みがあるなら手伝いでも何でもする」って」

真「黒髪の方はダメそうです、「私は私のやり方がある」って」

桐子「シノウは...まぁちょっと事情があって、あんまり危険なことは出来ないからここに残るって、ボク達もそれに付き合うことにしたよ」

美紀「そうですか...」

弥生「こっちはダメでしたけどそちらは?」

美紀「結局付いて来るってなったのはあの誘拐犯だけです」

「誘拐犯って言うなよ!」

圭「まぁ力仕事担当だね、ぶっちゃけ戦いになったら多分私達の方が強いし」

「それより、拘束をとっとと解いてもらえる?」

胡桃「って言ってるけど」

慈「まぁ私達に危害を加える気はないって言ってたし...」

美紀「そうなんですか?」

慈「「そんな無意味なことを続ける気はない」って」

おぉう...

・・・

黒髪の女性は拘束を解いてすぐリーダーの男を連れてどこかに行ってしまった
トーコさん達と暮らす気もないらしい
もしかしたら私達と違うところからこの事態の原因を探るのかもしれない
またどこかで会えるだろうか

それから、トーコさん達もシノウさん...右原篠生さんの事情とやらが済んだらここを出るつもりだと行っていたので、ガソリンを車一台分を渡した
というかみんな武器や物資を分けている時に忘れてただけだけど...

・・・

桐子「じゃあね、またどこかで」

胡桃「おう、またね!」

晶「頑張ってね!応援してる!」

市代「はい...皆さんも...」

弥生「どうかお元気で」

比嘉子「今まで色々...ありがとう...」

真「こちらの台詞ですよ」

慈「ですね、ありがとうございました」

篠生「疑って...ごめんなさい」

圭「気にしないで、私達も気にしてないし」

悠里「でも、謝ってくれてありがとうございます」

由紀「頑張ってね!」

篠生「...うん!」

理瀬「新しい本が増えるように、私も出来ることをするよ」

美紀「はい!私もいつかこの世界が文明復興出来るように...どんなに辛い日々でも希望を信じていきます!」

椎子「お別れは済んだ?ならとっとと行くわよ」

・・・

私達は聖イシドロス大学を出て、ランダル・コーポレーションに向かっている
キャンピングカーの横に並走しているバイクは誘拐犯もとい城下隆茂さんだ
タカシゲさんにインカムは、バイク用じゃないし会話を聞かれるのもどうかと思うという意見が多かったのでさせていない

圭「乙女の園に野郎が入ること自体私は反対だけどね」

美紀「よくショッピングモールのときに生活出来たね」

圭「美紀がいなかったら多分出てってたけどね」

慈「まぁそうも言っていられない状況だし...あとそういうこと恵飛須沢さんが起きてる時には言っちゃダメよ」

圭「わかってるって」

由紀「ふっふっふ~」

市代「由紀ちゃん...寝てる人の顔に落書きしちゃ...ぷっ!」

弥生「市代さんが笑った!」

真「えっ笑ったんですか!えぇ~見たいです~車止めていいですか?」

市代「運転に...集中してください...///」

胡桃「...んん...なんだぁ?騒がしいな...ふぁ~あ...」

悠里「あら、まだ眠い?寝ててもいいわよ?」

胡桃「ん~いや、大丈夫!もう起きた!」

椎子「...後で顔洗っておきなさい」

胡桃「ん?そんなヤバい?」

圭「はい、鏡」

胡桃「...ゆ~き~お~ま~え~!」

由紀「うきゃっ」

胡桃「小学生かっ!」

慈「賑やかね...」

椎子「...騒がしい」


ランダル・コーポレーションに着いたら何があるのか、どうなるのかはまだわからない
それでも希望を持って前に進む
きっといつか、世界は変わると信じて

*****

圭「大学編終~了~!!」

美紀「何とかまとまった?」

真「最後の最後で武闘派登場のラストチャンス...登場したはいいんですけど速攻捕まってましたね~」

胡桃「これも実はみんな割と戦えたからだな」

悠里「そうね...えっと?欲を言えば瑠璃ちゃんやスミコさんの話題も出したかったけど出す暇がなかった...ですって」

慈「どっちも情報ほとんどないし仕方ないわね」

桐子「サークルノート使わなかったしね」

美紀「そういえば何で青襲さんは香織さんに『クラウド』のことを聞いたんですか?」

香織「簡単な話さ」

美紀「香織さんいたんですか」

椎子「原作のコミックスを買っている人なら誰でも知ってると思うけど...ワンワンワン放送局と『クラウド』の放送は周波数が同じだったから、ただそれだけよ」

圭「特に伏線でもなかったんだ...」

弥生「一時はここ、本編と別次元の世界にしか登場出来ないかと思いましたけど」

市代「後半...続いたから...余計に出られました...」

晶「ただまぁ弥生さんに至っては何故かすごい剣豪になってたけど...」

理瀬「レデイースにも色々あるのさ、きっとね」

比嘉子「私達は...原作とあまり変わらない結果だった」

篠生「世界の収束」

美紀「違うと思います」


圭「というわけで、どうにか原作に追いつけ追い越せでここまで来れました!協力してくれた皆さまどうもありがとうございました!」

美紀「当初の計画だと...とりあえず圭さえ生き残ってくれればそれでいいの精神だったそうです...えっそうなの!?」

胡桃「タイトルから察してた」

圭「ここから先はもうどうなるのか本気でわからないんだけど...」

美紀「下手に設定考えまくっても最早それは『がっこうぐらし!』のSSじゃなくなっちゃうという結論に達したので、ひとまずここで『おわり』としたいということです」

圭「もし原作が溜まったり、最終回になったらまた続きを始めるかも?」

美紀「そこは定かじゃないんだけど...改めて、ここまで読んでくれた皆さま、安価してくれた皆さま、コンマ判定してくれた皆さま、意見をくれた皆さま!本当に!」

『ありがとうございました!!』

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