モノクマ「嫌われの呪い」 (1000)

最原「あ……ぐっ……」ドサッ…

王馬「にしし!まあ、こんなところかな?」

茶柱「まったく、醜い姿ですね!男死の中でも際立った醜さです!」

東条「ゴミを掃除するのは私の役目だけど……流石に、これに触れるのは気がひけるわね」

夜長「あ~、斬美に迷惑をかけるなんて終一は悪い子だね~!……悪い子には罰をあたえないと、ねっ!」ガスッ!

最原「があっ!」ビクッ!

獄原「う、うう……」

星「……気にするな東条。お前が気にする必要もあるまい、このゴミは勝手に消えてくれるさ」

白銀「そうそう!東条さんが嫌な思いをする必要はないんじゃないかな!?」

入間「ひゃ~っはっは!クサイ原がどうなろうと知ったこっちゃないからな!」

夢野「んあー……ウチはもう疲れた。こんな奴のことはどうでも良いから帰って寝るとするわい」

天海「俺もそうさせて貰いますよ。でも、その前に……」グリッ!

最原「あ、ぐ……っ」

白銀「あはは!天海くんは容赦がないね~!」

天海「まだ痛めつけ足りなかった気分だったんすよ。でも、これで満足しました」

春川「じゃ、今日は解散しようか……それで?このゴミはどうする?」

百田「ほっといていいだろ。部屋に戻れなくておしおきされたら万々歳じゃねえか」


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最原「はるかわ、さ……ももた、くん……っ」

赤松「……ふふふ」

最原「あかまつ、さ……うっ!」

百田「……なに気安く俺たちの名前を呼んでんだ?あぁっ!?」バキッ!

最原「がぁっ!」

百田「おまえがっ!俺や赤松のっ!名前を気安く呼ぶんじゃねえよっ!」

バキッ! ガスッ! ドゴッ!

最原「ぐふっ!がっ!がはっっ……!」ドサッ…

百田「……あ~、気分わりい!さっさと帰ってシャワーでも浴びるとすっかな!」

最原「皆……待ってよ、まって、よ……」

赤松「……ふふふ」クスクス…

最原「………い、たい……体が、動かない……痛い、よ……」

キーボ「最原くん!しっかりしてください!」

真宮寺「ひどい……こんなに痛めつけるなんて……!」

最原「あ……キーボくん、真宮寺くん……っ!」

キーボ「しゃべっちゃいけません!すぐに部屋に運んであげますから!」

真宮寺「……全身打撲に細かな擦り傷や刺し傷、骨折している部分も数箇所ある……これは本当に、人間のやることなのかい……?」

最原「……僕も信じたくないよ。でも、でも……」

キーボ「……話は後にしましょう。もしも皆さんが戻ってきたら、最原くんがまた危険な目に遭います」

真宮寺「そうだネ……僕の部屋に運ぼう。そこで怪我の手当てをしないとネ……」

最原「ありがとう……ありがとう……」

キーボ「……大丈夫ですよ最原くん。みんなきっと何か事情があるんです。だから、それが解決さえすれば……」

真宮寺「……希望を捨てちゃ駄目だヨ、最原くん……」

最原「うん、わかってるよ……でも、でもさ……なんでこんな事になっちゃったんだろうね……?」

―――二日前……

最原「……朝か、とにかく今日も頑張ろう……!」

最原(この学園に閉じ込められて結構な時間が過ぎた。幸いにもコロシアイは起きてないけど、脱出の糸口は掴めていないな……)

最原「……赤松さんや百田くん、皆と協力してなにか手がかりを探すんだ。僕に協力してくれてる皆のためにも、脱出方法を探さなきゃ……!」

最原「……まずは朝食だな。食堂に行こう」

―――中庭

最原「……今日の朝ごはんはなにかな?……あ、あれは……!」

百田「………」スタスタ…

最原「百田くんだ!おーい、百田くーん!」タッタッ!

百田「………!」

最原「おはよう百田くん!今日はどう活動しよう……」

百田「……っらぁっ!」ブンッ!

最原「えっ……?」

バキッ!

最原「……え?え?」

最原(殴られた?百田くんに……?なんで、どうして?)

百田「……なに馴れ馴れしく俺の名前を呼んでんだよ?ああ!?」

最原「も、百田くん……?いったい、どうしたの……?」

百田「てめえみたいなゴミ虫に近寄られると迷惑なんだよ!俺に近寄るんじゃねえっ!」バキッ!

最原「あぐっ!……そ、そんな、僕、百田くんになにかしてしまったの……?」

百田「けっ!朝から気分が悪くなったぜ!」スタスタ…

最原「ま、待ってよ百田くん!百田くーん!」

最原(な、なんで……?昨日までは普通に仲良くしてたじゃないか?一体どうして、百田くんはあんな態度を……?)

真宮寺「……最原くん?」

最原「あ……し、真宮寺くん……」

真宮寺「どうしたんだい、その顔の怪我は?それに、こんな所で座り込んで、何かあったのかい?」

最原「あ、いや、その……」

真宮寺「……少し落ち着こうか?今の君、酷い顔をしているヨ」

最原「………」

真宮寺「……とにかく食堂へ行こうヨ。朝食を摂りながら話は聞くからサ……」

最原「うん……ありがとう、真宮寺くん……」

―――食堂

最原「………」

真宮寺「………」

東条「皆、食事は行き渡ったわね?それじゃあ、食べましょうか」

キーボ「あ、あの……」

東条「……どうかしたの?キーボくん」

キーボ「さ、最原くんの分が無いと思うのですが、僕の見間違いでしょうか……?」

真宮寺「……見間違いじゃ無いヨ、キーボくん。僕も最原くんの分だけ無い様に見えるネ」

最原「なん、で……?」

東条「……悪いわね。作り忘れちゃったみたい」

最原「!?」

王馬「そっか~!作り忘れちゃったなら仕方が無いよね!最原ちゃんは、諦めて空気でも食っててよ!」

茶柱「人間誰でもミスはありますからね!仕方が無いですよ!」

最原「え……?」

天海「……と言う訳で最原くん。今日は朝ごはん抜きでお願いします」

最原「ちょ、ちょっと待ってよ!なんで、こんな……」

春川「ふ~ん……いつも好意で私たちの面倒を見てくれる東条が一回ミスをしたら怒るんだ?アンタって相当なクズだね」

最原「は、春川さん……?」

百田「こんなクズ気にする必要はねー!さっさと飯を食っちまおうぜ!」

白銀「その意見に賛成だよ!もう私おなかぺこぺこ!」

夜長「それじゃあ皆仲良く……いっただっきま~す!」

最原「な、なんで……?みんな、どうして……?」

獄原「……あ、あのさ、最原くん!ゴン太の分を少し……」

ギロッ!

獄原「ううっ……!」

真宮寺「………」

キーボ「な、何ですかこの雰囲気は……?皆さん、どうしてしまったと言うんですか!?」

―――購買部

最原「……出た、ごはんのつみきだ……!良かった、これで空腹はどうにかできるぞ」

最原(……でも、なんで皆は僕にあんな態度を……?僕、何かしてしまっただろうか……?)

??「……ねえ」

最原「え……?」クルッ…

ドスッ!

最原「……え?え?」

春川「……子供だって知ってるよ。つまみ食いと勝手な間食はいけませんって……あんた、そんな事も守れないんだね?」

最原「は、春川さん……?ぐああっ!!!」

最原(肩に、何かが刺さってる!い、痛い!苦しいっ!)

春川「……あんまり暴れないでよ。子供たちの方が聞き分けが良いよ?」ドンッ!

最原「が、あっ……」

春川「安心して、その針は人を殺すための物じゃ無いから。むしろその逆……殺さないで痛めつける為の物、拷問用の器具だよ……!」

最原「そ、んな……!?なんで、僕に、そんな……」

春川「……ふふふ、どう?痛い?ここをこうしたらさ……」グリグリ…

最原「ぎゃぁぁぁぁっ!!!」

春川「あはは!ひっどい悲鳴!ぎゃぁっ!だなんて、ほんと面白くない悲鳴だよね!」

最原「春川さん……なんで、こんなことを……?」

天海「あ、盛り上がってますね」

最原「!?」

春川「来たんだ……それで?アンタはなにを用意してきたの?」

天海「これっすよ、これ」つペンチ

最原「あ、天海くん……?なにを……?」

天海「……俺、爪を弄るのが好きなんすよね。だから……」グッ!

最原「や、やめ……」

ベリッ!

最原「ぐあぁぁぁぁぁぁっ!!!」

天海「おー、綺麗に剥がれたっすね!」

春川「本当にね。もっと苦しめてやれば良かったのに……」

最原「あが……がぁっ……い、だいぃっ……」

春川「……根を上げるのは早いよ?針はまだまだあるんだからね……!」

天海「爪もまだ9枚ありますよ?最原くん、覚悟してくださいね……!」

最原「い、いやだ……いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

―――数十分後

最原「う、うぅ……うぐぅっ……」

天海「あはは!指の爪が全部無くなっちゃいましたね!十分反省したっすか?」

春川「これから先、アンタが食事の時間以外で何かを食べようとしたらこうするからね?わかった?」

最原「………」

春川「……わかったかって聞いてるんだけど?」ガスッ!

最原「あぐっ……!」

春川「はぁ……まあ良いや。それじゃ、行こうか」スタスタ…

天海「はい、そうしましょう」スタスタ…

最原「ま、って……春川さん、天海く……」

夜長「やっはー!どったの終一~?ボロボロだね~?」

最原「!?」

夜長「すぐに手当てしてあげないと可哀想だよ~!……と言うわけで、アンジーが怪我の手当てをしてあげるね~!」

最原「あ、ありがとう……アンジーさん」

夜長「うんうん!感謝されると気分が良いね~!……それが例え、だいっ嫌いな終一からだとしてもね」

最原「え……?」

夜長「ま、それは置いておいて手当てをしてあげるよ~!……まずは傷口を洗って、その後殺菌だよね。アンジーは頭が良いから、その二つを同時に行う方法を思いついちゃったのだ~!」

夜長「……消毒って言ったら熱い物をかけることだよね?だから、ぐつぐつに煮立ったお湯で傷口を洗いながら消毒してあげるよ!」

最原「!?」

夜長「さっき魔姫たちに虐められてた終一を見たときから準備してたから、すぐに治療に移れるね~!それじゃあ、行くよ~!」

最原「ま、待って、アンジーさ……」

夜長「それ~!」

ジャアァァァァッ!

最原「がぁぁぁぁっ!がっ、あぁぁぁっ!!!」

最原「あづいっ!あ、づいぃっ!やめて、やめてえぇっ!」

夜長「……終一、アンジーの優しさを踏みにじるの?せっかく終一の為に用意してあげたのに?」

最原「あ、あ……」

夜長「終一は悪い子だね……悪い子には、罰を与えないとね……」

最原「や、やめ……」

夜長「終一は悪い子、終一は悪い子、終一は悪い子……」

ガスッ!ガスッ!ガスッ……!

夜長「良い子になーれ、良い子になーれ、良い子になーれ……!」

ドガッ!バキッ!ガツンッ!

最原「あ、あが……」

夜長「……やっと静かになったね~。それじゃ、治療の続きをしよっか!」

最原「あ、あぁぁぁぁ………!」

―――最原の私室

最原「……ここ、は……?」

キーボ「君の部屋ですよ、最原くん」

最原「キーボ、くん……?」

キーボ「廊下で気を失っている君を見つけて、ここまで運んできたんです。一体なにがあったんですか?」

最原「……実は…………と言う訳なんだ」

キーボ「そんな……まさか、信じられません!あの三人が、そんなことを……!?」

最原「……信じられないのは僕も一緒だよ。でも、事実なんだ……」

キーボ「………」

最原(春川さん……天海くん……アンジーさん……どうしちゃったんだよ……?)

キーボ「……何か良くない事が起きている気がします。明日は僕と一緒に行動しましょう!そうすれば少しは安心ですよ!」

最原「うん……ありがとう、キーボくん……」

―――二日目 食堂

東条「最原くん、昨日はごめんなさいね」ニコニコ

王馬「まったくだよ!東条ちゃんはうっかりやさんだな~!」ニコニコ

最原「………」

白銀「人間ミスはあるからね!しょうがないよ!」ニコニコ

東条「本当に申し訳ない事をしたわね……今日は最原くんだけに特別メニューを用意したから、たっぷり召し上がって頂戴!」ニコニコ

夢野「んあー……うらやましいのぉ、最原」ニコニコ

真宮寺「……君たちは本気でこんな真似をしているのかい?」

百田「……なんだよ真宮寺、なんか文句でもあるのか?」

キーボ「当然じゃないですか!これは……こんな物、料理だなんて言えません!」

真宮寺「食材全てが腐っている……腐臭も凄いし、食べられる物とは到底思えないヨ」

茶柱「何を言ってるんですか!超高校級のメイドである東条さんが作った料理ですよ?美味しいに決まっているじゃないですか!これだから男死は!」

夜長「転子の言うとおりだよ~!……ねえ、終一はちゃんとこの料理を食べるよね?」

最原「!?」

夜長「斬美がわざわざ終一の為に作った料理なんだよ?それを残りたりなんかしないよね?……終一は、人の優しさを踏みにじる悪い子じゃあないよね~?」

最原「あ、あ……!」

春川「……ふふふ、そっか、悪い子かぁ……!」

天海「悪い子にはおしおきが必要っすよね……!」

最原「あ、あぁ……うわぁぁぁっ!」ガッ!

キーボ「さ、最原くん!」

真宮寺「な、何を……!?」

最原「ハグッ!ぐっ、むぅ……げぇぇっ……!」

入間「あはは!ゴミ虫の奴、吐きやがったぜ!きったね~!」

王馬「あれ~?最原ちゃん、この料理が気に入らなかったのかな~?」

赤松「……そんな事無いよね?最原くん、君はちゃんとこの料理を残さず食べるよね?」

最原「あ、が、まつ……さん……?」

赤松「……そんな口を利かないでよ。あなたに名前を呼ばれるだなんて、虫唾が走るもの」

最原「えっ……!?」

真宮寺「……話にならない。ちょっと厨房を借りるヨ」

百田「……真宮寺、てめー何をするつもりだ?」

真宮寺「僕が料理をつくるのサ。最原くん用の食事をネ……だからもう、最原くんはそんな物を食べなくて良いヨ」

キーボ「真宮寺くん……!」

真宮寺「……どう言った理由があるかは知らないけど、こんなの狂ってる。僕はそんな物に加担するつもりは……っっ!?」

バキィッ!

真宮寺「が……はっ……!」

星「……邪魔すんじゃねえよ。今、良い所なんだからよ」

最原「し……真宮寺くんっ!!!」

真宮寺「う、うぅ……」

キーボ「星くん……何をしているんですか!?」

星「邪魔者を排除しただけだ、なにか問題はあるか?」

キーボ「そんな……!超高校級のテニスプレイヤーである君のサーブをまともに受けたらどんな怪我をするかわかったもんじゃない!それを理解しててこんなことを……!?」

赤松「……悪いのは最原くんだよ?」

最原「え……?」

赤松「君がなんの問題も無くその料理を食べていたら、真宮寺くんはあんな目に遭わなくて済んだんだよ?全部全部、君のせいなんだって事、わかってる?」

最原「そ、そんな……僕は……」

赤松「……ねえ、早く食べなよ。そうしないと、次はキーボくんが酷い目に遭うかもよ?」

キーボ「!?」

百田「……赤松の言うとおりだ。早く食えよ、最原!」

春川「自分で食べられないなら、協力してあげようか?」

東条「喉の奥……いえ、胃に突っ込んであげるわ。食べきれなくなるまでね……!」

最原「う、うぅ……うぅぅぅぅ……」

夜長「……早くしなよ、終一……!」

星「食えよ……せっかくの料理が不味くなっちまうぜ」

茶柱「お腹が空いていないのなら、転子がお腹を殴って中の物を吐き出させてあげましょうか?」

最原「あ、うぅ……うぅぅっ……」

赤松「……早く食べよう?最原くん」ニコッ

最原「う……うぅ……うぅぅぅぅぅぅ……」

―――男子トイレ

最原「げえぇ……うげぇぇぇぇっ……!」

最原(胃がむかむかするなんて話じゃない……強烈な不快感が止まらない……胸が、苦しい……!美味しい料理を作れるって事は、人が徹底的に不快になる料理も作れるって事なんだ……!)

最原「うげぇぇっ……う、うう……なんでだよ、皆……?なんでこんな事をするんだよ……?ん?」

ガタンッ!

最原「だ、誰か居るの……?僕に何か、用……?」

ダダダダダッ……

最原「……誰かがドアの外に居たみたいだ。いったい誰が……あ!」

最原「これ、胃薬だ……!もしかして、僕の為に!?」

最原(……誰か、僕の事を気遣ってくれている人が居るんだ!きっとそうなんだ!)

最原「あ、ありがとう……!誰かはわからないけど、これで……」スッ…

夢野「……んあー」ヒョイッ!

最原「えっ!?ゆ、夢野さん……?」

夢野「………」ジー…

最原「あ、あの……出来たら、その薬を僕に渡してくれると……」

夢野「う……うわぁぁぁぁぁんっ!」

最原「!?」

茶柱「なんですか!?どうかしたんですか!?夢野さん、いったいなぜ泣いているんですか!?」

夢野「さ、最原が、ウチを虐めるんじゃ……うわぁぁぁぁんっ!」

最原「そ、そんな!僕はそんな事して無いよ!」

茶柱「……では、最原さんは夢野さんが嘘をついていると言うわけですか?」

最原「そ、そうだよ!僕はなにも……あぐっ!?」ドサッ!

茶柱「……人を虐めておいて、その人を嘘つき呼ばわりとは見下げた根性ですね!転子がその性根をたたきなおしてあげます!」ドガッ!

最原「あぐっ!……や、やめてよ茶柱さん……僕は、本当に……ぐうっ!」

夢野「……ククク」ニタァ…

ガスッ!バキッ!ボキィッ!

最原「あ、あぁぁぁぁっ!腕が、腕がぁっ……!」

茶柱「腕の関節を外しただけで大げさですね……さ、これで抵抗出来ませんね!夢野さんも思う存分痛めつけちゃってください!」

夢野「んあー!なんと気の利くことじゃ!ウチは良い友達を持ったのぉ!」

茶柱「でへへ……夢野さんにそこまで言って貰えるなんて、転子は幸せものです!」

最原「あぐ……ぐぅぅ……」ブクブク…

夢野「では、早速……てやっ!」ポカッ!

最原「がふっ……!」

茶柱「お見事です!鼻っ柱に直撃ですね!」

最原「うぅ……うぅぅ……」

夢野「うわ、手が最原の鼻血で汚れてしまったぞい!ばっちいのぉ……」

茶柱「なんと!?ええい、夢野さんの可愛いお手てを汚すなんて不届き者め!転子が成敗してあげます!」

夢野「おー!やってしまえー!」

ゴキッ!バキッ!ゴキャッ!

―――一時間後、中庭

最原「………」ズルズル…

最原(脚の関節もやられた……もう、這ってでしか進むことも出来ない……急いで部屋に帰るんだ。もう、引き篭もって過ごすしか……)

バチンッ!

最原「えっ……!?ぎゃぁぁぁっ!!!」

最原「な、なんだよこれ……?トラバサミ!?なんでこんなところに!?」

王馬「にしし!ゴミ虫捕獲用トラップに獲物がかかったぞ!やったね!」

最原「お、王馬くん!?この罠は君が……?」

王馬「そうだよ!それにこの罠はまだ終わりじゃないんだよね!」

最原「え……?」

王馬「くらえー!唐辛子エキス入りの水鉄砲だーっ!」

最原「なっ!?……ぎゃぁぁぁぁっ!」

最原(目が、焼ける様に痛いっ!熱いなんてもんじゃない!内側から引っ掻き回されて、マグマの中で目玉を煮詰められてるみたいだ!)

最原「あああ……あぁぁぁぁっ!」

王馬「にしし!関節が外された腕じゃ庇うことも出来ないからね!当然罠も外せないし……さーて、こんなもんかな?」

最原「あ、あうあ……あうぅぅ……」

王馬「それじゃゴミ虫ちゃん!俺は行くね!」

最原「お、おうま、くんっ……罠を解除してくれ……お願いだよぉ……っ!」

王馬「………」

最原「トラバサミが深く食い込んでるんだ……もしかしたら骨まで達してるかもしれない……こんな状況で放置されたら、僕は……」

王馬「……死ねば良いんじゃないかな?皆もそう望んでるし」

最原「えっ……?」

王馬「それより……まだ余裕があるみたいだね?それじゃあ、この水鉄砲の中身の水を直接眼球にっと……」ボタボタ…

最原「ぎ、ぎやぁぁぁぁぁっ!!!」

王馬「あはは!おもしれー!超笑えるよ!」

最原「ぎいぃぃぃっ!ぐっ、ぎぃぃぃっ……!」

王馬「さーてと、俺は今度こそ行くね。ばいばーい!」

最原「う、あ……待って、待ってよぉぉっ……!僕を置いて行かないでくれよぉぉ……」

最原(……目をまともに開くことさえ出来ない……トラバサミに脚を挟まれているから動けないし、それを外すために手を使うことも出来ない……八方塞りだ……)

ザッ、ザッ……!

最原「足、音……?ね、ねえ!そこに誰かいるの!?」

ザクッ、ザクッ!

最原「お願いだよ!どうかこの罠を外して!このままじゃ僕……」

入間「……嫌に決まってんだろ、クソ虫最原が!」ガスッ!

最原「うぐっ!」

入間「ひゃーっはっは!良い格好じゃねえか!これで身動き出来ないお前を徹底的に痛ぶれるってもんだな!」バキッ!

最原「あがっ!ぐえっ!」

入間「おらっ!罠を外して欲しいんだろ?なら、入間さまお願いしますって言ってみろよ!」

最原「い、入間さま……おねがい、します……」

入間「ひゃーっはっは!嫌だね!お前みたいなゴミ虫の頼みなんて聞くもんかよ!」ドガッ!

最原「ぎいっ!……そ、そんな……酷い、よ……」

入間「酷い?ゴミ虫が俺様に楯突こうなんざ百億年早えんだよ!人科の生物に生まれ変わってから来い!」ドゴッ!

最原「ぐうぅっ……あが、ががが……」

入間「……あ?気を失っちまったのか……?ま、良いか!このまま放置しておくとするか!なんってったって天才の俺様はこんなゴミにかまってる時間は無いんだからな!」スタスタ…

最原「ひぃ……ひぃ……」ピクピク…

??「………」

ガガガ……ガキッ!

―――最原の部屋

最原「……はっ!?」

最原(ここは……僕の部屋、だよな?いったいいつの間にここに来たんだ……?)

最原「あ……!脚に包帯が巻かれてる……!それに、外れてた関節も元通りだ……」

最原(やっぱり誰かが僕を助けてくれてるんだ!きっと皆、何か訳があってこんな事をしているに違いない!)

最原「そうに決まってる!そうじゃなきゃ、皆があんなに酷い事をするはずが……」

―――ガチャッ!

王馬「やっほー、ゴミ虫ちゃん!元気ー?」

最原「!?」

王馬「あのさ!この部屋は今日から皆のゴミ捨て場になったから!ゴミ虫の最原ちゃんには丁度良いよね!」

最原「お、王馬くん……?何か理由があるんでしょ?僕に言えない理由があって、こんな事をしてるんだよね!?」

王馬「………」

最原「何とか言ってよ!」

百田「うるせえよ、最原」

最原「えっ……!?」

百田「ほら皆!いらないものは全部こん中に捨てちまえ!」

入間「ひゃっはー!丁度良かったぜ、壊れた機械パーツをすてる場所が欲しかったんだ!」ドガガガッ!

夢野「ウチの魔法で使う動物たちの糞の捨て場に丁度いいのお!」ボタボタッ!

王馬「俺も悪戯用に取っておいた危ない薬品とかを捨てちゃおうっと!」ブシャァァァッ!

最原「ううっ!げ、げほっ!ごほっ!匂いと薬品の煙で、息が……」

赤松「……皆、捨て終わったよね?それじゃ、部屋に帰ろうか」

―――バタン!

最原「あ、ま、待ってよ……!赤松さん、待ってよ!理由を、理由を聞かせてよ!」

最原「げほっ、ごほっ!このドアを開けてよ!ごほっ!皆、僕と話してよ!げほっ、ごほっ!ごほっ!」

最原「なんで……なんでこんな事をするんだよぉぉぉぉっっっっ!?」

最原(次の日も僕は虐められた。食事は腐った物を適当に詰め合わせた物。それを無理やり食べさせられ、僕は何度も吐いた)

最原(殴る蹴るの暴行も当たり前、全身打撲の末に骨にひびが入ったんじゃないかと思うまで殴られ、その場に放置された)

最原(部屋は汚物のたまり場になっていた。安心できる場所すらない僕は追い詰められ、今日も皆に弄ばれる。数少ない救いは、キーボくんと真宮寺くんが味方である事と、ゴン太くんが暴力を振るってこないことだ)

最原(一体何故こんな事になってしまったのだろう……?必死になって考えたが、僕には答えを出せないままであった……)

―――現在(三日目 夜)

最原「はぁ、はぁ……うぅぅ……っ」ズキズキ…

真宮寺「……手酷くやられたネ。こんなことをするなんて、皆の正気を疑うヨ」

キーボ「な、何が起きているんでしょう……?皆さんが最原くんを相手にこんな事をする理由は何なんです?」

真宮寺「……わからない、としか言い様がないネ。皆は最原くんと非常に良い関係を結べていると思っていたんだけれどもネ……」

最原「……そんなの、決まってる……っ!」

キーボ「さ、最原くん……?」

最原「みんな、モノクマに何かされたんだ……!僕に酷い事をする様に指示されているんだよ!そうじゃなきゃ、僕にこんな事する訳が無い!」

真宮寺「……ありえない話じゃ無いネ。何か脅されている可能性だって十分にあるわけだ」

キーボ「な、なら!モノクマから話を聞けば……!」

モノクマ「……ボクが皆を煽ってる?そんな事は無いよ!」

キーボ「ひいっ!?で、でたあっ!?」

モノクマ「そんなお化けを見たみたいな反応をしないでよ。傷つくなあ……」

最原「な、何の用だ!?僕にトドメを刺しに来たのか!?」

モノクマ「……そんなことしないよ。ボクは、最原くんの怪我の治療に来たんだよ」

最原「……え?」

モノクマ「ちょちょいのちょ~いっ!っとね!」パパパッ!

最原「う、うわぁっ!?……あ、あれ?体の痛みがだいぶ楽になった……?」

モノクマ「治療完了!いや~、まだ取り返しのつく範囲での怪我で良かったよ!」

真宮寺「……どういうつもりだい?君は最原くんを追い詰めているんじゃなかったのかな?」

モノクマ「だ~か~ら~……ボクは、皆に何もして無いんだって!」

最原「え……!?」

キーボ「う、嘘ですよ!だって、皆は最原くんのことを信用していた!僕が見る中では、好意を抱いている人だってたくさんいた!それが……そんな人たちが、最原くんをここまで傷つけるわけが……」

モノクマ「……本当に最原くんは皆から好かれてたの?」

キーボ「……え?」

モノクマ「一方的な思い込みじゃあないの?最原くんが皆に好かれてたって証拠がどこにあるのさ?」

キーボ「そ、そんなの……皆を見れば、すぐに……」

モノクマ「……今の皆は最原くんが大嫌いみたいだけどね。少なくとも、死んでもかまわないと思っている人が沢山いるみたいだよ?」

最原「……そんなわけない!皆が、僕に死んで欲しいと思っている訳が無い!」

最原「百田くんは僕を親友だと言ってくれた!王馬くんは僕をライバルだって認めてくれた!星くんも天海くんも、ゴン太くんだって僕を友達だと言ってくれたんだ!」

モノクマ「皆が嘘をついてるのかもよ?君の事を友達だなんて本当は思ってないのかもよ?」

最原「し、白銀さんも、アンジーさんも、入間さんも、茶柱さんも僕と一緒に過ごしてくれた!東条さんも色々と面倒を見てくれた!僕を本当に嫌っているのなら、そんな事しないはずだ!」

モノクマ「仕方なくかもね?嫌々君に付き合ったのかもよ?」

最原「ゆ、夢野さんや春川さんとは沢山話をしたんだ……ここを出た後の話も、ここに来る前の話だってしたんだよ……!」

モノクマ「……だから?それと君が嫌われて無いって話のどこに関係があるのさ?」

最原「あ、赤松さんは……」

モノクマ「……君をいじめる皆の中心役だね。君の事、大嫌いなんだろうね?」

最原「違う!違う違う違う違う違う!赤松さんがそんな事する訳無いっ!皆が僕を嫌っている訳が無い!全部お前のせいなんだっ!」

モノクマ「……あくまでボクのせいだって言い張るつもりみたいだね。なら、ボクから皆に最原くんを苛めるなって言ってきてあげようか?」

最原「!?」

モノクマ「……ただ、その結果どんなことが起きてもボクは責任を取らないよ?それでも良いなら……」

最原「……良いよ。やってくれよ。それで皆、僕にこんな事をする理由は無くなるはずなんだ!」

モノクマ「うぷぷ……そう?なら、今から放送で皆に連絡を取るね……!」ヒューン!

キーボ「……これで全て解決……なのでしょうか?」

真宮寺「どうだろうネ?いまいち納得がいかないヨ」

最原「……大丈夫さ、明日には皆は元に戻ってる。そうに決まってるんだ……!」

―――四日目

最原「あぐっ!?ぐえっ!」バキィッ!

百田「……とうとう尻尾を表したな、黒幕め!」

茶柱「あなたが消えれば転子たちは開放される!さあ、覚悟なさい!」

最原「な、なんで……?僕は、黒幕なんかじゃ……」

星「……モノクマに庇われといて何言ってやがる?どうせモノクマを使って俺たちを脅して、この仕打ちから逃れようとしたんだろうが……」

春川「逆効果だったね。これでアンタが黒幕だって皆が理解しちゃったんだからさ」

最原「違う!僕は……」

東条「その怪我の手当てもモノクマがしたんでしょう?ただの生徒にモノクマがそこまで肩入れするとは思えないわ」

赤松「つまり……あなたが黒幕なんでしょ?最原くん?」

最原「違う!違うよ!皆、どうしちゃったのさ!?僕が黒幕だなんて、そんなの……」

天海「……どうやら認めるつもりは無いみたいっすね」

夜長「ならなら~!おしおきの時間だね~!」

入間「お前が自分の罪を認めるまでボコってやるぜ!ひゃっはー!」

最原「そんな……!?」

キーボ「待ってください!そんなのおかしいですよ!」

真宮寺「……君たちは異常だヨ。冷静な思考が出来ていない。何故、こんな真似をするのサ?」

白銀「……あ~、邪魔なやつらが来ちゃったね~!二人とも、最原くんに騙されているんだよ?」

キーボ「そんなことありません!皆さんこそ、モノクマに騙されて……」

―――ガツンッ!

キーボ「」ドサッ!

真宮寺「き、キーボくん!?」

王馬「そーれ、もういっぱーつ!」

―――バキッ!

真宮寺「ぐっ!?……な、ぜ……?」ドサッ

最原「キーボくん!真宮寺くんっ!」

赤松「……これで邪魔する人はいなくなったね。それじゃ、始めようか!」バキッ!

最原「うぐっ!?」

赤松「ほらほら、早く認めないともっと痛い目に遭うよ?」

最原「あ、赤松さん……!?」

赤松「認めなよ、自分が黒幕だって……皆をここに閉じ込めて、殺し合わせようとした最低の人間だって認めるんだよ!」バキッ!

最原「あぐっ……!こ、こんなのおかしいよ……いつもの君じゃないよ……!」

赤松「はぁ?」

最原「理由を話してよ!いつもの君はそんな風に笑いながら暴力を振るう人じゃなかったでしょ?お願いだよ!なんで僕にこんな事をするのか話してよ!」

赤松「………」

最原「また一緒にピアノの連弾をしようよ……!二人で笑って過ごそうよ!」

赤松「はぁ……何言ってるの?気持ち悪いこと言わないでくれる?」

最原「え……?」

赤松「私が最原くんを傷つける理由が知りたいの?なら、教えてあげるね!……君のことが大嫌いだから、それだけだよ」

最原「え?え……?」

赤松「……暗くてウジウジしたところが嫌い。馴れ馴れしく接してくるところが嫌い。あなたの全てが大嫌い!目障りでしょうがないの!……だから、消えて欲しいんだ。わかるかな?」

最原「……う、嘘だ……そんなの嘘だ!だって、だって……うわっ!?」

百田「へっ!何寝ぼけたこと言ってんだよ!お前が嫌われてるなんて当然じゃねえか!」

最原「う、嘘だ……!百田くん、君と僕は親友じゃないか!?なんでそんな嘘をつくんだよ!?」

百田「親友?お前と俺が?……気味悪い事言ってんじゃねえ!」バキッ!

最原「ぐぅっ……!うそだ、うそだよ……!こんなの、こんなことって……」

春川「……いい加減に現実を認めたら?黒幕さん?」

最原「は、春川さん……!?」

夢野「ウチらがお前を嫌っていることなど、周知の事実では無いか」

茶柱「というよりも何故、自分が好かれていると思えるんですか?」

東条「あなたに仕えると思っただけで虫唾が走るわ。考えたくも無い」

入間「俺様の視界に入るんじゃねー!この蛆虫野郎がっ!」

最原「夢野さん?茶柱さん?東条さん?入間さん?……嘘だよね?こんなの嘘に決まってるよね!?」

王馬「嘘じゃないよ!み~んな、お前の事が大嫌いなんだよ!」

夜長「神様もお前なんか嫌いだ~!って言ってるよ~!もちろん、アンジーもだね~!」

天海「普通に考えればわかるでしょう?君は、好きな相手にこんな事するんすか?」

星「俺以上の嫌われ者がいるなんてな……ふっ、まあ、お前なんかと比べるのも気分が悪いがな」

最原「嘘だよ……そんなの、そんなのって……」

白銀「……いい加減理解しなよ、最原くん。君は皆の嫌われ者で、皆から消えて欲しい存在だと思われているんだよ」

最原「あ……あぁぁぁぁぁぁぁっ!うわぁぁぁぁぁぁっ!」

赤松「あーあ……煩いなあ。でもまあ、こうやってこいつが苦しんでいるのを見るのは楽しいかな?」

百田「そうだな!さて、もっと痛めつけてやろうぜ!」

茶柱「どんな技をかけてやりましょうかね~?」

星「ふっ、久々に腕を見せるとするか……!」

王馬「にしし!楽しみでしょうがないよね!」

―――ガスッ!バキッ!ゴキャッ!

最原「あうぅ……あ、うぅぅぅぅ……」

最原(……皆が、僕の事を嫌ってる?そう、なのか……?今までみんなと一緒に楽しく過ごせてたって思うのは、僕だけだったのか……?)

百田「おらっ!おらぁっ!」バキッ!

春川「ふふふ……!」ガスッ!

最原(……親友だと思ってた二人は、あんなに楽しそうに笑いながら僕に暴力を振るっている……演技でもなんでもない、本当の笑顔で……)

赤松「あはは……あはははは!」ドガッ!

最原(赤松さんも……僕が好きな人も、あんな風に笑いながら僕を傷つけてくる……本当に皆、僕の事が嫌いなんだ……!)

―――死ね 死ね 死ね!

―――お前なんか消えちまえ!

―――くたばれ!このゴミ虫野郎!

最原(……僕は、死んだ方が良いのかな……?皆がそう望むなら、僕の存在理由なんてどこにも無いんじゃないかな……?)

―――消えろ黒幕!

―――惨めに死んでくれ!

―――屑!ゴミ!ひとでなし!お前の居場所なんてどこにも無いんだよ!

最原(……死にたい)

最原(死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい…………)

最原(誰か僕を……殺してくれ……)

王馬「……それじゃ、そろそろトドメ、行っちゃう?」

最原「………」ピクピク

百田「そうだな。そろそろ反応も無くなってつまらなくなってきた所だし、良いんじゃねえの?」

王馬「そいじゃゴン太、出番だよ!」

獄原「………」

最原「……ゴン太、くん……!」

茶柱「きゃー!獄原さんの拳で殴られれば、最原さんなんてイチコロですよ!」

入間「きっとグチャッと潰れるぜ!トマトみたいにな!」

春川「ふふふ……面白そうじゃん」

夜長「神様も大喜びだね~!」

夢野「うえぇ……ウチはグロいのは苦手じゃ……」

最原「う、う……」

獄原「………」

王馬「……やっちゃえよゴン太。お前だってそのゴミ虫は嫌いだろ?」

獄原「……うん。ゴン太は最原くんの事が嫌いだよ」

最原「………」

王馬「じゃあぶん殴っちゃえよ!そんで、殺しちゃえば良いんだよ!皆がそれを望んでる!皆の期待に応えるのが紳士だろ!?」

獄原「………」

百田「やっちまえ!ゴン太!」

白銀「殺しちゃえ殺しちゃえ!」

天海「そいつを殺したらゴン太くんはヒーローっすよ!」

星「何も迷うことはねえ、そいつは死んで当然の奴なんだぜ」

赤松「だからさ、ゴン太くん……私たちのために、やっちゃってよ」

最原「……っ、うぅっ……」ポロポロ…

最原(皆が僕の死を望んでる……僕に味方なんて、一人もいないんだ……!)

―――こーろせ!こーろせ!こーろせ!

獄原「………」グッ!

茶柱「おおおっ!やりますか!?」

夢野「わわわ!ウチは目を瞑るぞい!」ギュッ!

最原(……僕、死ぬんだな……でも、もうどうでも良いや……)

獄原「うおぉぉぉぉぉぉっ!!!」

最原(さよなら……みんな……)

―――ズガアァンッ!

赤松「やった!」

春川「これであのゴミもお終いだね」

百田「あー、すっきりしたぜ!」

王馬「………ん?」

最原「う、ぐ……え?なんで僕、生きて……?」

獄原「……ゴン太は最原くんが嫌いだよ……でも、でもっ……こんな酷い事、出来ないよっ!」

最原「!?」

獄原「一人を皆で寄って集って苛めるなんて、絶対に紳士のする事じゃないよ!こんなの……こんなの、間違ってるよ!」

最原「ご、ゴン太くん……!?」

獄原「ねえ、最原くん。ゴン太頑張るから……一緒に虫さんの事を好きになろう?虫さんの事を好きになれば、皆だって最原くんの事を好きになってくれるよ……!皆に好かれる立派な人になろうよ……最原くん!」

最原「た、助けてくれるの……?僕の、ことを……?」

獄原「ゴン太は最原くんのことが嫌いだけど、見捨てる事なんて出来ないから……!だから……っ!」ポロポロ…

最原「……もしかして、胃薬を差し入れてくれたのも、罠から開放してくれたのも、全部ゴン太くんが?」

獄原「うん……。最原くんが可哀想すぎて、見ていられなくって……!」

最原「……っっ!」

キーボ「……最原くん、君を助けるのはゴン太くんだけじゃありませんよ」

真宮寺「僕たちも君の味方サ」

最原「キーボくん、真宮寺くん……!」

キーボ「……諦めないで下さい。きっとこれはモノクマの策略ですよ!」

真宮寺「ここで君が諦めてしまったら黒幕の思う壺サ。心を強く持つんだ、最原くん!」

最原「ゴン太くん……キーボくん……真宮寺くん……!」

王馬「……ちぇ~、なんか白けちゃったな~!今日はもうお終いで良いや!」

赤松「……そうだね。お楽しみはまた明日にしようか」

ゾロゾロスタスタ……

真宮寺「……最原くん、大丈夫かい?」

最原「あはは……全身痛いけど、でも、大丈夫かな?」

キーボ「無理しないで下さい!昨日よりも酷い怪我ですよ!?」

最原「うん……でも、今日は希望が見えた気がするから……!」

キーボ「え……?」

最原「僕は一人じゃない……三人が僕の事を心配して、味方になってくれたから、僕はそう思えるんだ……だから、強い気持ちを持てるんだ!」

真宮寺「……友達を支える。当然のことでしョ?」

獄原「一緒に頑張って皆に好きになって貰おうよ、最原くん!」

最原「うん!……そうさ、まだ何も終わっていない。僕が頑張れば良いだけの話なんだ……!」

最原(……この時、僕は確かにそう思っていた。また頑張って皆の信頼を得て行けば良いと思っていたんだ。でも……それは甘い考えだった)

最原(翌日から更に激しさを増した虐めが繰り広げられた。皆が皆、自分の思う方法で僕を嬲り始めたんだ)

最原(百田くんと星くんは一番分かり易い方法、直接的な暴力で僕を苛めた。殴られ、蹴られ、時には物をぶつけられながら、僕は必死に二人の説得を試みたけど、二人は聞く耳を持ってはくれなかった)

最原(東条さんと王馬くんは日々の生活の中で逃れ様の無い方法で僕を痛ぶった。毎食の食事はもはや食べ物とは言えないものが出てきた。泥のジュース、ゴキブリのサラダ、腐った食材の合わせ物……それを上手く誘導し、僕に食べさせることが王馬くんの手口だった)

最原(茶柱さんと夢野さんは二人で僕の肉体と精神を責めてきた。茶柱さんの合気道で関節を外され動けなくなったところで、夢野さんがマジックに使う小道具で僕を責める。ピラニアの水槽の中に落とされそうになった時は、半狂乱で泣き叫んでしまった)

最原(アンジーさんと天海くんは僕の弱い部分……傷つけられて痛い部分を的確に責めてきた。爪を剥がされ、歯を抜かれ、傷口になった部分を弄り回す……苦悶と痛みに泣き叫びながら、僕は二人が正気になってくれる事を願った)

最原(入間さんと春川さんは自分の才能をフルに使った責めをしてきた。僕を苦しめるための装置を作り、それを使って楽しむ。かつて学んだ拷問技術を使って僕を苦しめ、それを嘲笑う。痛みよりも二人に苦しめられることへの悲しみで僕は涙を流した)

最原(そして赤松さんは、僕の事を徹底的に粗末に扱った。苦しむ僕を無視して笑い、傷ついた僕の体と心を踏み躙った)

最原(日々の責め苦を前にして、僕は心をすり減らしていった。それでも必死に耐え続けたのは、僕を支えてくれる三人がいた事と、また皆で笑って過ごせる日が来ると信じていたからだ)

最原(……でも、そんな僕の心をへし折る出来事が、七日目に起きてしまう……)

―――七日目 夜

最原「がっ、はぁっ……!うっ、うぅっ……」

百田「……ったく、しぶてえなあ……最近妙に我慢強くなりやがった」

春川「ホント迷惑だよね。屑のくせにさ!」

最原「みん、な……正気に、もどって、よ……」

白銀「……ああ、まだ何か呟いてるよ?気持ち悪い……」

茶柱「よっぽど自分が嫌われていることを認めたくないみたいですね!」

最原「みんな、お願いだ……優しかった皆に、戻って……」

赤松「……わかったよ、最原くん。君がそう言うなら、私たちももうそろそろこのお遊びを終わりにするね」

最原「!!!」

赤松「いい加減終わりにしたい所だったんだ。だから、今日で全部を終わりにするよ」

最原「ほ、本当……!?」

赤松「うん、本当だよ!」

最原「や、やった……!やったぁ……!」

最原(これで戻れる……また、皆と笑って毎日を過ごせるんだ……!)

赤松「……君を殺して、全部を終わりにするね」

最原「……え?」

―――ドスッ、ドスッ、ドスドスドスッ!

最原「……あ?え?……え?」

最原(……い、たい?体に沢山、何かが刺さって……?)

春川「……良かった。皆、寸分無く予定の位置にナイフを刺せたね」

最原「……え?」

百田「人数分のナイフと、致命傷にならない場所を教えてくれたハルマキのおかげだな!」

東条「あとはここままここにアレを放置して出血多量で死なせれば……」

夜長「皆で仲良くここから出られるってことだね~!」

最原「……あ?え?」

天海「なんだか子供の頃に遊んだ黒ひげ危機一髪を思い出すっすね」

王馬「確かに!今のゴミ虫はあれにそっくりだね!」

最原「あ、ぐ、え……うぅっ……」パクパク…

茶柱「あはは!口をぱくぱくしてますよ!面白いですね~!」

星「きっと自分に何が起きているのかわからないんだろうな」

最原「あぐぐ……いだい、いだぃぃ……っ」

夢野「泣き出しおったぞい!情けないのお!」

入間「ぎゃ~っはっは!無様すぎんだろ!?」

最原「たす、けて……だれか、たすけ……」

白銀「……無駄だよ、最原くん。君に味方する人たちは部屋に閉じ込めてきたから、誰もここには来ないんだよ」

最原「そ、ん、な……」

赤松「……嫌われ者の最原くんは死ぬ、私たちは外に出られる、これってとっても素敵な終わりだと思わない?」

最原「あ、赤松さ、たす、け……」

赤松「それじゃあね、最原くん!最後にお礼だけは言っておくよ!死んでくれてありがとう!」

―――ガチャ……バタン!

最原「待ってよ……僕を、見捨て、ない、で……」ガクッ

最原(………たのに)

最原(皆の事を、信じていたのに……!)

百田『俺たちはずっと親友だぜ!終一!』

春川『……最原、アンタと出会えて良かったよ』

王馬『最原ちゃんを俺のライバルと認めちゃうよ!だから、これからも俺を楽しませてよね!』

最原(……全部嘘だったんだ……皆、僕の事を騙していたんだ……!)

夜長『終一の事は好きだよ~!神様もそう言ってるよ~!』

天海『最原くん……俺は、君の友人になれて良かったと思ってるっす!』

星『こんな俺の事を友と呼んでくれて、ありがとうな……』

最原(あの言葉も、全部全部……嘘だったんだ……!)

白銀『最原くんと一緒にいると地味に楽しいしね!』

入間『お、お前に、俺様と一緒にいる事を許してやるぜ……!』

茶柱『最原さんのおかげで、転子の視野は広がりました!良い男死もいるんですね!』

最原(僕は、皆の事を信じていたのに……!)

東条『……これからもあなたのために頑張らせてもらうわ。よろしくね、最原くん』

夢野『んあー……お主の傍は、なんだか温かいのぉ……』

赤松『最原くん、ここを出たら、いっしょにさ……』

最原「みんな……僕の事を嫌いだったんだね……!僕はみんなを、信じてたのに……っ!」

モノクマ「……可哀想にねえ、最原くん……本当に可哀想だよ……」

最原「………」

モノクマ「可哀想で見ていられない君を助けに来てあげたよ。すぐに治療してあげるからね……!」

最原「………」

モノクマ「……大丈夫、明日には全てが解決するよ。明日にはね……!」

―――八日目 地獄の始まり

最原「……ん、んん……?ここは……?」

最原「地下のAVルーム……?そうか、僕はモノクマに助けられて……」

―――ドンドンッ!

??「最原くんっ!居るの?居たら返事をしてよっ!」

最原「この声は……!」ガチャッ

獄原「最原くん!良かった!」

最原「ご、ゴン太くんっ!?どうしたの?そんなに慌てて……」

獄原「き、昨日、他の皆に部屋に閉じ込められて、何がなんだかわからない内に一日が経っちゃって……今朝、やっと部屋から出られたと思ったら誰の部屋にも最原君が居なかったから、ゴン太たちは必死になって探してたんだよ!」

最原「……そっか、僕のことを、心配してくれて……」

獄原「そんなことより……うっ、ううっ……ごめん!ごめんよ、最原くん……っ!」

最原「えっ!?」

獄原「ご、ゴン太は、ゴン太は……っ!皆に苛められてる最原くんを見ているだけだった!大切な友達なのに、助けることもせずに、ずっと、そのままで……あんなにボロボロになった最原くんを助けなかっただなんて、ゴン太はどうかしてたよ……!」

最原「きゅ、急に、何を……?」

獄原「これ!倉庫から怪我の手当てに使えそうな物と、たくさんの食べ物を持って来たんだ!最原くん、食べてよ!」

最原「で、でも、こんな事したら他の皆が……」

獄原「……手出しはさせないよ。もう、誰にも最原くんを傷つけさせはしない!ゴン太が最原くんを守るよ!絶対に、守ってみせる!それが……ゴン太に出来る、罪滅ぼしなんだ……!」

最原「ゴン太くん……」

―――八日目 地獄の始まり

最原「……ん、んん……?ここは……?」

最原「地下のAVルーム……?そうか、僕はモノクマに助けられて……」

―――ドンドンッ!

??「最原くんっ!居るの?居たら返事をしてよっ!」

最原「この声は……!」ガチャッ

獄原「最原くん!良かった!」

最原「ご、ゴン太くんっ!?どうしたの?そんなに慌てて……」

獄原「き、昨日、他の皆に部屋に閉じ込められて、何がなんだかわからない内に一日が経っちゃって……今朝、やっと部屋から出られたと思ったら誰の部屋にも最原君が居なかったから、ゴン太たちは必死になって探してたんだよ!」

最原「……そっか、僕のことを、心配してくれて……」

獄原「そんなことより……うっ、ううっ……ごめん!ごめんよ、最原くん……っ!」

最原「えっ!?」

獄原「ご、ゴン太は、ゴン太は……っ!皆に苛められてる最原くんを見ているだけだった!大切な友達なのに、助けることもせずに、ずっと、そのままで……あんなにボロボロになった最原くんを助けなかっただなんて、ゴン太はどうかしてたよ……!」

最原「きゅ、急に、何を……?」

獄原「これ!倉庫から怪我の手当てに使えそうな物と、たくさんの食べ物を持って来たんだ!最原くん、食べてよ!」

最原「で、でも、こんな事したら他の皆が……」

獄原「……手出しはさせないよ。もう、誰にも最原くんを傷つけさせはしない!ゴン太が最原くんを守るよ!絶対に、守ってみせる!それが……ゴン太に出来る、罪滅ぼしなんだ……!」

最原「ゴン太くん……」

獄原「……こんなことで許して貰えるとは思ってないよ。でも、ゴン太は決めたから……!絶対に最原くんを守って見せるから……!」ポロポロ…

最原「……気にしてないよ」

獄原「え……!?」

最原「僕は、ゴン太くんのことを許すよ。だって、ゴン太くんは僕を助けてくれたじゃないか」

獄原「でも、ゴン太は……!」

最原「大丈夫、僕はゴン太くんのことを大事な友達だと思ってる……その言葉に嘘はないから……!」

獄原「さい、はらくん……!」

キーボ「そうですよゴン太くん、君は自分を責める必要は無いんです」

真宮寺「ここに居たんだネ、二人とも……」

最原「キーボくん!真宮寺くん!」

真宮寺「……ゴン太くん、君は最原くんが自分の部屋に居ないと知った時、まっさきに駆け出して行ったネ。友達の身を案じて行動する君が、悪い人間であるはずが無いヨ」

キーボ「そして、今の最原くんに必要な物を真っ先に届けた……ゴン太くんは、立派な紳士ですよ!」

獄原「で、でも……」

最原「……二人の言うとおりだよ。それに、ゴン太くんは僕の一番欲しかったものをくれたんだ」

獄原「えっ?」

最原「……僕を守る、って言ってくれて本当に嬉しかった……!僕にもまだ、友達が居るって思わせてくれて、本当に嬉しかったんだ……!僕は、ゴン太くんって言う信頼できる友達が居てくれたことが本当に嬉しい!」

獄原「さいはら、くんっ……!」

最原「……ありがとうゴン太くん。僕のことを心配してくれて……僕の友達で居てくれて、ありがとう……!」

獄原「ち、ちがうよ……お礼を言うのはゴン太の方なんだ……!こんなゴン太を許してくれて、本当にありがとう……!うぅ、うわぁぁんっ……!」

真宮寺「……ふふ、友情の涙って言うのは、本当に美しいネ……」

キーボ「ええ……僕には流せないことがとても残念です」

最原「……二人もありがとう。僕のことを心配してくれて……」

キーボ「何を言うんです!友達なら当然じゃないですか!」

真宮寺「そうだヨ……さて、このままいつまでもここに居るのはオススメできないネ。きっと今頃、他の皆も最原くんを探してるヨ」

獄原「また最原くんを痛めつけるためにだね……!?」

キーボ「……もう朝食を食べ終わる時間でしょう。急いで身を隠さないと……」

入間「い、居たぁ……!最原ぁ……!」

最原「!?」

キーボ「入間さん!?」

真宮寺「くっ、見つかっちゃったネ……!」

獄原「……ここはゴン太に任せてよ。ゴン太が最原くんを守る!」ゴゴゴゴゴ…

入間「ま、待ってくれ!俺様は、最原に謝りに来たんだ!」

獄原「えっ?そうなの?」キョトン

キーボ「騙されちゃ駄目です!これは嘘ですよ!」

獄原「嘘!?入間さんは最原くんに謝りに来たんじゃないの!?」

入間「ひぃぃぃっ!違う、違うんだ!本当に謝りに来たんだよ!その証拠に、ほら!」

真宮寺「……これはなんだい?」

入間「お、俺様が作った医療用カプセルだ!これの中に入ればものの数分で怪我が治るんだぜ!」

真宮寺「……本当かい?そんな事を言って、また最原くんを痛めつける為の道具なんじゃないだろうネ?」

入間「し、信じてくれよぉ……!俺様も今までの行動を反省したんだ、なんで自分があんなことをしたのか、今でもわかんないんだよぉ……!」

最原「………」

入間「でも、もう裏切らないから……!だから信じてくれよ、最原ぁ……!」

真宮寺「……こう言ってるけど、どうする?」

最原「……わかった。君の事を信じるよ、入間さん」

入間「さ、最原っ!」

最原「このカプセル、使わせてもらうね!ありがとう!」

入間「い、いや、良いんだ……!俺様こそ悪かったよ、おかしな真似をしてすまなかった……」

最原「良いんだよ入間さん。こうしてちゃんと謝ってくれれば、それで良いんだ」

入間「あ、ああ……!良かった、これで……!」

キーボ「入間さん!?」

真宮寺「くっ、見つかっちゃったネ……!」

獄原「……ここはゴン太に任せてよ。ゴン太が最原くんを守る!」ゴゴゴゴゴ…

入間「ま、待ってくれ!俺様は、最原に謝りに来たんだ!」

獄原「えっ?そうなの?」キョトン

キーボ「騙されちゃ駄目です!これは嘘ですよ!」

獄原「嘘!?入間さんは最原くんに謝りに来たんじゃないの!?」

入間「ひぃぃぃっ!違う、違うんだ!本当に謝りに来たんだよ!その証拠に、ほら!」

真宮寺「……これはなんだい?」

入間「お、俺様が作った医療用カプセルだ!これの中に入ればものの数分で怪我が治るんだぜ!」

真宮寺「……本当かい?そんな事を言って、また最原くんを痛めつける為の道具なんじゃないだろうネ?」

入間「し、信じてくれよぉ……!俺様も今までの行動を反省したんだ、なんで自分があんなことをしたのか、今でもわかんないんだよぉ……!」

最原「………」

入間「でも、もう裏切らないから……!だから信じてくれよ、最原ぁ……!」

真宮寺「……こう言ってるけど、どうする?」

最原「……わかった。君の事を信じるよ、入間さん」

入間「さ、最原っ!」

最原「このカプセル、使わせてもらうね!ありがとう!」

入間「い、いや、良いんだ……!俺様こそ悪かったよ、おかしな真似をしてすまなかった……」

最原「良いんだよ入間さん。こうしてちゃんと謝ってくれれば、それで良いんだ」

入間「あ、ああ……!良かった、これで……!」

キーボ「……ちょっと待ってください」

入間「!?」

キーボ「……そのカプセル、先に真宮寺くんに使ってあげてください」

真宮寺「僕に?確かに僕も怪我をしているけど、重症なのは最原くんの方じゃ……?」

キーボ「……僕の内なる声が言うんです。『先に真宮寺くんに使わせろ』と……さもないと、最原くんに大変なことが起きると言うんです」

最原「えっ……!?」

入間「~~~っ!?」

真宮寺「……僕はかまわないヨ。最原くんの安全を確保するためならお安い御用サ」

最原「だ、大丈夫だよね……?入間さん、この機械には何も仕掛けられて無いんだよね……?」

入間「そ、それは……」ダラダラ…

真宮寺「……その反応、やっぱりなにか仕掛けられているのかい?」

最原「え……!?」

キーボ「……やっぱり、最原くんを傷つけるつもりでこれを!?」

入間「ち、違う……違う!そうじゃないんだ!」

真宮寺「じゃあ何で僕にこれを使わせるのを躊躇うんだい?何か都合の悪いことがあるんでしョ?」

入間「ち、違うよぉ……!お、俺様は、俺様は、ただ、最原に嫌われたくなかったんだよぉ……」

最原「……何かあるの?この機械……!?」

入間「う、うぅ……き、危害は加えないし、怪我も完全に治す……そこは本当だ!信じてくれよ!」

キーボ「……それで?何を仕掛けたんですか?」

入間「あ、う……ほ、ほんのちょっとだけ……使った奴の記憶を消す、だけだから……大体、一週間分……」

最原「!?」

獄原「一週間分……ってことは、最原くんが虐められてたことを全部忘れるってこと……?」

入間「そ、そうだぜ!俺様は、最原が辛い記憶を忘れられる様にサービスをだな……」

真宮寺「……冗談じゃない」

入間「うっ……!?」

真宮寺「最原くんから記憶を消して、自分の罪を無かった事にしようとしたんでしョ?……冗談じゃない!」

入間「ひいっ!?」ビクッ!

真宮寺「自分の罪も認めず、その過ちを正そうともせず、苦しみすら投げ出す……入間さん、君は最低最悪の人間だヨ」

入間「あ、あ……」

キーボ「……あなたの事は尊敬していました。でも、この行動でその気持ちも全て吹き飛びましたよ。傷つけなければ、何をしてもいいってわけじゃない!そんなこともわからない人だったなんて!」

入間「ち、違うんだ……!悪かった、そう思うよ……!でも、でも、俺様は、私は……最原に嫌われたくなかったんだよぉぉぉぉぉっ!」

入間「自分があんな事をしただなんて信じたくなかったんだ!最原に嫌われたくなくて、自分を守りたくって……ただそれだけだったんだ!最原を傷つけようだなんて、これっぽっちも思って無かったんだ!」

入間「頼むよ!記憶を消す機能は取り外す!だから、もう一度チャンスをくれ!いや、下さい!お願いします!」

獄原「……無理だよ」

入間「……え?」

獄原「……馬鹿なゴン太にもわかるよ……今、入間さんが踏み躙っちゃったそれが、最後のチャンスだったんだよ……。もう、入間さんにチャンスは上げられないよ……」

入間「そ、そんな……嘘だろ?そ、そんなわけ無いよな?最原!?」

最原「……信じようって、思えたのに……!」

入間「!?」

最原「入間さんの事、最後にもう一度信じようって思えたのに!君を信じたのに!僕の事を大切に思ってくれてるって、今度こそ裏切らないって、信じたのに!」

入間「あ、あぁ……あぁぁぁぁ……」

最原「君は……結局自分が大事なんだね?君だけじゃなくって、他の皆もそうなんだよね?」

入間「ちがう……違うよ最原!そんなんじゃ……」

最原「うるさい!もう君の言葉なんか聞きたくない!君のことなんか信じられない!もう、もう……僕の目の前から消えてよ!」

入間「……あ、あ、あ、……ああぁぁぁぁぁっ!違う、違うんだよっ!わ、私は、私はっ!」

キーボ「……僕も最原くんと同意見です。あなたの顔なんて見たくない」

真宮寺「見苦しい真似はよしなヨ、入間さん」

入間「あう、あぁ……許してくれ、許してくれよ、最原ぁ……!私が悪かったから、もう二度と、裏切ったりしないからぁ!」

獄原「……出て行ってよ、入間さん。ゴン太は最原くんを守るって決めたんだ。だから、その最原くんが望むなら、ゴン太は女の子にだって手を上げるよ!」

入間「頼むよぉ……。何でも言う事を聞く、言いなりになるから、だから……」

獄原「入間さんっ!」

入間「ひいっ!」ビクッ!

最原「……良いよ、ゴン太くん。そんな事、する必要はない」

獄原「えっ……?」

入間「さ、最原……!お前、わかって……」

最原「……そんな最低な奴の為に君が手を汚す必要なんて無い。僕たちがここから出て行けば良いんだ」

入間「……え?」

最原「行こう、皆……ゴミ虫の僕は入間さんには相応しくないからさ、彼女の前から消えるよ」

入間「……は、あ……?う、あ……」

最原「……さよなら入間さん。本当に僕の言うことを聞くって言うのなら、もう二度と僕の前に顔を出さないでね」

入間「ま、待って……」

―――ギィィ……バタン!

入間「……あ」

入間「……あ、あ、あ……あぁぁぁぁぁぁぁっ!あぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!」

入間「許してくれっ!許してくれよぉっ!私が悪かったから!全部全部私が悪かった!謝る!罪も認める!反省するよぉっ!」

入間「だから私を許すと言ってくれよ!もう二度とお前を傷つけないから……!約束するから!頼むよ!最原!最原あぁぁぁぁぁぁっ!!!」

―――地下 廊下

キーボ「……気を落とさないで下さい、最原くん。入間さんがああいう人だなんてわかってたじゃないですか」

最原「………」

真宮寺「……信じた気持ちを裏切られるのは辛いよネ。良くわかるヨ……おや?」

天海「あ……!最原くんっ!」ダッ!

獄原「天海くんだ!」

キーボ「こっちに来ます!」

最原「っっ……!」

天海「さ、最原くん!すみませんでしたっ!」ガバッ!

真宮寺「え……?」

天海「お、俺は、最原くんになんて酷い事を……!悔やんでも悔やみきれない!俺はなんであんな事をしてしまったんすか!?」

獄原「もしかして、天海くんも最原くんに謝りに……?」

天海「はい……!こんな口だけの謝罪じゃ意味が無い事もわかってます。だから……っ!」

最原「これは……ペンチ?」

天海「……俺が最原くんにしてしまった事、すべてをやり返してください。君が望むままに……!」

最原「………」

天海「俺に……俺に出来る償いなんて、それくらいしかないんっすよ……!だから、どうか……」

最原「……なんでだよ」

天海「……え?」

キーボ「……天海くん、君は……君は、なんて愚かなんですか……!」

天海「えっ……!?」

キーボ「最原くんにやった事をやり返されたから許される……?そんなわけ無いじゃないですか!」

天海「そ、そんな……俺は……」

キーボ「最原くんの体を見てください!どこもかしこも傷だらけ、骨も折れたり砕けたりしているんですよ!?体のどこに後遺症が残るかもわかったもんじゃない!」

天海「わ、わかってるっす!だから、俺も同じ目に……」

キーボ「それがなんになるんですか!?天海くんを傷つけたら最原君の怪我は治るんですか!?心の傷が癒えるんですか!?違うでしょう!?あなたのその償いの方法には、なんの意味も無いんですよ!」

天海「えっ……!?」

最原「……キーボくんの言うとおりだよ。天海くん、僕は君の自己満足に付き合うつもりは無い」

天海「さ、最原くん……?」

真宮寺「そもそも何で許されると思ったんだい?あれだけの行為、一生かかっても償いきれるもんじゃない」

最原「……その償いをこの場で終わらせようとする君の性根には心底失望したよ……そんなに考えの浅い人間だったんだね……」

天海「ち、ちがうっす!俺は、必死に考えて……」

最原「必死に考えて自分を傷つける様に僕に頼んだの?その考えが浅いって言ってるんだよ!」

天海「うぅっ……」

最原「……ゴン太くんは僕を守ると言ってくれた。許されるとは思ってないけど、友達として僕を守るって言ってくれたんだ……!傍に居て、苦しみに耐えながら僕を守るって言ってくれたんだ!これが真の償いだろう!?僕はこんな風に考えて、それを実行できるゴン太くんは素晴らしい人間だと思う!友達で良かったと思うよ!」

獄原「さ、最原くん……っ!」

最原「……でも、天海くんはその逆だよ。そんな浅はかで短絡的な考えを持つ人だとは思ってなかった。君と友達で居た事は、僕の恥だよ」

天海「最原、くん……おれ、は……」

最原「……馴れ馴れしく僕の名前を呼ばないでよ。僕と君はもう友達じゃないんだから」

天海「ぐ……っぁ……っ……」

最原「……行こう、皆。他の人に見つかったら厄介だからね……」スタスタ…

天海「……俺は、何を考えてたんすかね……?」

天海「自分の事しか考えていなかった……どうやったら許して貰えるかだけ考えて、最原くんの心の傷のことなんてこれっぽっちも考えて無かった……これは、その報いなんすね……」

天海「最原くんの言う通りっす……こんな奴、縁を切られて当然じゃないっすか……絶交されて当然じゃないっすか……!」

天海「……すいません、最原くん……本当に、すいませんでした……っ!」

―――中庭

王馬「ああ、居た居た!おーい、最原ちゃーん!」タッタッ…

最原「………」

王馬「いや~、探したよ!見つかって良かった~!」

最原「………」

王馬「ごめんね最原ちゃん!俺、どうかしてたよ!大好きな最原ちゃんにあんな事をするなんてさ……」

最原「………」

王馬「これからは心を入れ替えるから、最原ちゃんにもそれを見てて欲しいな!」

最原「……どうせ」

王馬「ん……?なあに、最原ちゃん?」

最原「どうせ、全部嘘なんでしょ?僕に悪い事をしたとも思ってないし、今日までの事を後悔してもいない。全部お得意の嘘なんでしょ?王馬くん」

王馬「……そんな事無いよ。俺は、真剣に最原ちゃんに悪い事をしたな~って……」

最原「そう……わかったよ。あくまで僕に嘘をつき続けるんだね?」

王馬「………」

最原「……今更、君を信じられるわけないだろ。君が今まで積み重ねてきた信頼なんて、そんなもんしかないんだからさ」スタスタ…

王馬「………」

キーボ「……もしかしたら、君は本心を口にしているのかもしれません。しかし……悔やむなら、今までの自分の行いを悔やんでください」スタスタ…

真宮寺「……哀れだネ。でも、この状況を招いたのは君自身の行いだって事を忘れないでヨ」

獄原「ゴン太は王馬くんが悪い人じゃないって事はわかってるよ。でも……それと最原くんが王馬くんを許すかどうかは、別の話だから……」

王馬「………」

王馬「……ごめんよ、最原ちゃん……これは本当だよ。この言葉は、本当なんだよ……!」

王馬「ホントのホントに……ごめんよ……」

―――寄宿舎

東条「はぁっ……!はあっ……!」バタバタ

キーボ「寄宿舎に帰って来ましたが、あれは……?」

真宮寺「東条さん、だネ。なにやら鬼気迫る表情で最原くんの部屋を片付けているヨ」

東条「私は、私は……なんて事をしてしまったの……!?なんて愚かな振る舞いを……!」

獄原「……もしかして東条さん、最原くんに謝りたいのかも!?」

真宮寺「だから必死になって最原くんの部屋を片付けているってわけか……」

最原「……話を聞いてみよう。東条さんのあの様子なら、僕は彼女を許せるかもしれない」スッ…

東条「っっ……!?さ、最原くん……!」

最原「……何をしているの、東条さん?」

東条「ご……ごめんなさい!私は、あなたにとんでもないことを……!」

最原「……何をしているのか聞いているんだけど?」

東条「……あなたの部屋の片づけをしているの、こんな……こんな有様になるまで放っておいたなんて、私は自分が信じられないわ……いえ、この部屋の有様だけじゃない……ここ最近の私の全てが信じられないの……」

東条「あなたに対する数々の差別……私のメイドとしての技術をあんなに酷い事に使ってしまうなんて、私は狂っていたとしか表現しようが無いの……」

最原「………」

東条「……許して欲しいだなんて軽々しくは言えない。もう顔も見たくないと言われても当然だわ……でも、もしあなたが最後のチャンスをくれると言うなら、私は今までの汚名を返上してみせる!メイドとして、あなたの友人として!」

最原「……うん、良いよ」

東条「……っっ!」

最原「東条さんが一生懸命償いをしようとしてくれているのはわかったよ。だから、僕は東条さんをもう一度信じてみる。まだ少し恐いけど……これからの君の行動で、僕を信じさせて見せてよ」

東条「ああっ……!あり、がとうっ!ありがとう、最原くん……っ!見ていて、私、頑張るから……!精一杯、あなたに仕えるから……!」ポロポロ…

最原「うん……どうかまた、僕が君と笑い合える様にしてみせてよ、東条さん」

東条「ええ!……そうだ、まずはあなたの怪我の手当てをしないと……私、救急箱を持って来たの、すぐに治療しましょう!」

最原「うん、ありがとう……」

東条「……ま、まずは切り傷の治療から始めましょう。えっと、必要な器具は……あっ!?」

―――ガチャーン!

キーボ「だ、大丈夫ですか!?」

東条「え、ええ……ごめんなさい、すこし眩暈がしてしまって……」

最原「………」

東条「……?さ、最原くん?どうかしたの?」

最原「……東条さん、これ、なあに?」

東条「えっ……っっっ!?」

獄原「これ、って……!?」

真宮寺「……スタンガンだネ。しかも超強力だ、人だって殺せるヨ」

最原「……今、救急箱の中から出てきたんだ。なんでこんな物が救急箱の中に入ってるの?」

東条「わ、私は知らないわ……!本当よ!私は何も知らない!他の人が入れていたのよ!私じゃないのよ!」

最原「………」

東条「お願い、信じて……!こんな、こんなちっぽけな事であなたとの繋がりが消えてしまうだなんて、そんなの……」

最原「ち、っぽけ……?」

東条「え……?」

最原「東条さんは、今まで僕にしてきた事をちっぽけなことだと思ってるの?あれだけの事をしておいて、その位にしか思ってないの?」

東条「ち、違うわ!そうじゃない!そうじゃないのよ!」

最原「……なら、もう僕が君の事を許したとでも思ってるの?ほんの少しだけ部屋を綺麗にして謝ったら、今までの事が水に流されるとでも思ってるの……?」

東条「そ、そんな事は無いわ……!私は、誠心誠意あなたに謝ろうと……!」

最原「……じゃあなんでそんな無神経な事が言えるんだよ……?心のどこかで、自分は悪くないって思っているからじゃないの!?」

東条「違う!違うわ!お願い最原くん、私の事を信じて!お願いだから……!」

真宮寺「……東条さん、この部屋から出て行ってくれないかな?」

東条「し、真宮寺くん……!?待って、お願いだからもう少しだけ最原くんと話をさせて!」

真宮寺「……東条さん、僕の立場になって考えて欲しい……最原くんに危害を加える可能性がある君を、彼と同じ部屋にいつまでも居させると思うかい?」

東条「それ、は……」

真宮寺「……君は、最後にもらったチャンスを大切にすべきだったんだヨ。いつもの君がするように、完璧な振る舞いと心遣いに気を配っていれば、こんな事にはならなかっただろうに……」

東条「………」

真宮寺「もう一度言うヨ、東条さん……この部屋から出て行くんだ。これはお願いじゃない、命令サ」

東条「……っ、うぅっ……!畏まり、ました……っ!」

最原「……さよなら、東条さん……君の事、信じたかったよ……」

東条「……ぁぁっ、くっ、うぅ……っ」

―――バタン

東条(……何よ、涙なんて……私に泣く権利なんてあるはずが無いじゃないの……!)

東条(あんな真似をして、メイドとしての誇りまで汚す真似をして……もらった最後のチャンスまで棒に振った、最後まで自業自得じゃない。他の誰のせいでもないじゃないの……)

東条(そうよ、泣きたいのは最原くんの方よ……だからお願い……涙なんか流れないでよ……!私に、そんな権利がある、わけが……っ)

東条「あ、あぁぁ……うわぁぁぁぁぁっ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

最原「……ごめん、皆。少し一人になりたいんだ」

獄原「えっ!?で、でも……」

真宮寺「……わかったヨ。何かあったら大声を出すんだヨ?」

最原「うん……ありがとう……」

キーボ「し、真宮寺くん!今の最原くんを一人にするのはあまりにも危険じゃ……!?」

真宮寺「……人には一人になりたい時もある……心苦しい時には、孤独もまた薬になりえるのサ。今は、最原くんの気持ちを尊重しようヨ……」

獄原「……うん、わかったよ。最原くんが望むなら、ゴン太は出て行くね……」

キーボ「……僕も、お二人に倣います。最原くん、僕たちに力になれることがあったら、すぐに声をかけて下さいね……」

―――ガチャ……バタン

最原「……なんでかな?なんでこんな事になっちゃったのかな?」

最原「なんで……こんな事になっちゃったんだよ……?うっ、うぅぅぅぅっ……」ポロポロ…

―――中庭

最原「………」トボトボ…

最原(皆が恐い……皆を許せない……なんでだ?僕は皆が大好きだったはずなのに……?)

最原(このままじゃ駄目なんだ……。いつもの僕に戻らなきゃ……そうしなきゃ、僕と皆は……!)

―――ゴソゴソ……

最原「っっ!?だ、誰っっ!?」

夢野「あ、う、ウチじゃ、ウチじゃよ。最原……」

最原「夢野、さん……!」ビクッ!

夢野「さ、最原よ、う、ウチは……」

最原「……そうだ、そうだよ……夢野さんなら、きっと……!」

夢野「さ、最原……?」

最原「……夢野さんは、超高校級の魔法使いなんだよね?魔法が使えるんだよね?」

夢野「ん、あ……?た、確かに使えるが……それがどうかしたのか?」

最原「……僕に魔法をかけて欲しいんだ。皆が恐くなくなる魔法をかけて欲しいんだよ!」

夢野「えっ……!?」

最原「ぼ、僕は、皆が恐くて仕方が無いんだ……!そのせいで、いろんな人に酷い言葉をかけてしまった……皆が恐くて恐くて、嫌いになりそうなんだよ!」

最原「だから夢野さん!僕に魔法をかけてよ!僕が皆を恐がらなくなれば、きっとまた皆と仲良くなれるんだ!そのはずなんだ!」

夢野「あ、う……う、ウチは……」

最原「お願いだよ夢野さん!君ならできるでしょ?出来るんでしょ!?」

夢野「あ、あ……で、出来る、ぞ……出来るに決まっておる!なにせウチは、魔法使いなのじゃから……」

最原「ならお願いだよ!その魔法を僕にかけてよ!僕、皆のことを嫌いになりたくないんだ!夢野さんのことも、嫌いになりたくないんだよっ!」

夢野「ぐ、うぅぅぅぅぅっ……!」

最原「……夢野さん?なんで魔法をかけてくれないの?出来るんでしょ?早くしてよ!」

夢野「うぅ……きょ、今日はえむぴーが足りなくて……」

最原「ならいつなら出来るの!?」

夢野「ひいっ!?」ビクッ!

最原「出来るんでしょ!?いつなら出来るの!?なんで魔法をかけてくれないのさ!?」

夢野「あ、や、やめて……っ!」

最原「僕は皆を嫌いになりたくないんだ!だから、だから……頼むよ夢野さん……僕に魔法をかけてよ……!」

夢野「……す、すまん……う、ウチは、ウチは……!」

最原「……僕が嫌いだから?」

夢野「え……?」

最原「……夢野さんは、僕の事を嫌ってるから、僕に魔法をかけてくれないの?」

夢野「っっ!?」

最原「そうなの?大嫌いな僕の頼みなんて聞きたくないから無視してるの?叶えてくれないの?」

夢野「ち、違う……!そうじゃない、そうじゃないっ!」

最原「なら何で魔法をかけてくれないのさ!?」

夢野「あう、あ、う……うぅぅぅぅぅっっ……」

最原「……やっぱりそうなんだね……!僕の事が大嫌いだから、夢野さんは魔法をかけてくれないんだ……」

夢野「ちが、う……違うんじゃ、最原……!ウチがお主を嫌うはずがない……嫌いなはずがないんじゃあぁっ!」

―――ガサゴソッ!

茶柱「夢野さん!今の声、もしかして最原さんを見つけたのですか!?」

最原「!?」

夢野「て、転子……!」

最原「あ、あ……!あぁぁぁっ!」

茶柱「さ、最原さん!良かった!ご無事だったんですね!」

最原「う、あ……!?」

茶柱「……そ、その……あの……転子は、最原さんに言わなくてはならないことが……」

最原「……わ、悪かったよ……」

茶柱「……え?」

最原「夢野さんに詰め寄ったりしてごめんなさい!僕が悪かったです!ごめんなさい!ごめんなさいっ!」

茶柱「ま、待ってください。転子はただ、最原さんに謝りたくて……」

最原「僕が悪かったから!もう殴らないでください!お願いします!もう痛いのは嫌なんだ!お願いだよ!」

茶柱「ち、違います……!転子は、転子は……最原さんにそんな事をするつもりは……!」

最原「僕が悪かったから!もう僕に近づかないでくれよぉぉぉっ!!!」ダッ!

茶柱「さ、最原さんっ!」

最原「うわぁぁぁっっ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」ダダダ…

夢野「……最原が、ウチのことを見てあんなに恐がって……悲しんで、涙して……」

夢野「……ウチは、最原の事が嫌いだったのか?……そんなわけ無い、そんなわけが無いんじゃ……!」

夢野「好きだったんじゃ……お前の事が……最原のことが、ウチは好きだった……本当に、好きだったんじゃ!お主の事が大好きだったんじゃよぉっ!」

茶柱「……転子はもう、あなたに顔を見せることすら許されないんですね……?いえ、それが当然なんです……」

茶柱「無抵抗の最原さんを痛ぶって、何の罪も無い最原さんを傷つけて……あんなの、人の所業じゃありません……あんなの、悪魔のやることですよ……」

茶柱「こんな転子が正義の味方?武道の心?……笑い話にもなりません。転子はもう……消えて無くなってしまいたい……!」

―――学園内 玄関ホール

最原(恐い、恐い恐い恐い!皆が僕を虐めようとする!傷つけようとする!殺そうとしている!)

最原(恐い!恐い!恐い!誰か、誰か助けてっ!)

最原「うあぁぁ……うわぁぁぁぁっ!!!」

星「……今の、声は……!?」

最原「!?」

星「最、原……!やっと、やっと見つけた……!」

最原「ほ、星くん……!」

最原(また虐められる!痛めつけられる!ボールをぶつけられて、殴られて、骨を砕かれる!)

最原「い……嫌だっ!嫌だあぁぁぁぁぁっ!」ダッ!

星「!?」

最原「もう嫌だよ!嫌だよぉぉぉっ!」

星「待ってくれ……待ってくれ、最原っ!」ダッ!

最原(ほ、星くんが僕を追いかけてくる!捕まったら殺されるっ!)

最原「うわぁぁぁぁっ!あっ、あぁぁっ!うわぁぁぁぁっ!」

星「頼む、待ってくれ……!俺が、俺が悪かった……どうか俺の話を聞いて……」

最原「あ、あぁっ!うわぁっ!」ズルッ!

星「さ、最原っ!」

最原「あうぅ……う、うぅっ……ひっ!?」

星「……最原、頼む。俺の話を聞いてくれ……!今さらどの面下げてお前に謝れば良いかわからねえ。だが、俺は……」

最原「う、うぅぅぅっ……ううぅぅぅっ……!」

最原「助けて……誰か助けてよ……っ!」

星「……くっ!俺は、最原をここまで追い詰めて……っ!」

獄原「さ、最原くーん!」ダダダッ!

星「!?」

獄原「どうかしたの!?何かあったの!?ゴン太が助けに来たよ!」

最原「あ……!ご、ゴン太くん……!?」

獄原「もう大丈夫だから……!ゴン太が最原くんを守るよ!」

最原「あ、ありがとう……!ありがとうぅ……!」

星「………」

獄原「……星くん、最原くんに何をしようとしてたの?場合によっては……ゴン太、怒るよ!」

星「………そうだよな。それが、友達ってやつだよな……」

獄原「………!」

星「……すまなかった。もう、俺は最原に近づかねえよ……本当にすまなかったな……」

最原「うう……うぅぅ……」

獄原「……大丈夫だよ、最原くん。もう星くんは居なくなったから」

最原「ほ、本当に……?」ビクビク…

獄原「本当だよ!……ゴン太がおぶってあげるから、一緒に部屋まで戻ろう。少し落ち着けば、きっと気分も楽になるよ」

最原「うん……ありがとう、ゴン太くん……」

星「……そいつが一番しんどい時に手を貸してくれる存在……それが、友って奴だ。そうだ、その通りだ……」

星「しんどい時に手を貸すどころか追い詰める真似までしちまった……俺を友だと言ってくれた最原を、俺はこの手で傷つけたんだ……」

星「その俺のどこにあいつの友だと言える資格がある……?もう一度お前を友だと言わせてくれなんて、虫が良すぎる話だ……裏切った相手にそんな事を言おうとするなんて、俺もとんだ大馬鹿野郎だな……」

星「……すまなかった、最原……こんな俺の唯一の友だった男よ。どうか俺のことなんか忘れて、記憶から消し去ってくれ……っ!」

―――寄宿舎 最原の私室

最原「………」

白銀「あー!最原くん、ここに居たんだ?探したよ~!」ガチャ!

最原「………」

白銀「色々とごめんね?流石にやりすぎちゃったと思って、私も地味に反省したよ~!」

最原「………」

白銀「どーもすいませんでした!って、ことでこの話はお終いね!」

最原「………」

白銀「……あ、わかってると思うけど、私は全然悪いことしたとは思ってないからね。それは他の皆もそうなんだよ?」

最原「………」

白銀「泣きじゃくってるのも、叫んでるのも全部演技!そうして皆が後悔している様に見せかけて、もう一度最原くんを信用させようって魂胆なんだよ!」

最原「………」

白銀「……皆の態度を見てれば分かるでしょ?だ~れも自分が悪い事をしたなんて思ってないんだよ。嘘だと思うなら部屋に篭りっきりのアンジーさんの所に行ってみなよ。私の言ってる事が正しいって分かるだろうからさ……」バタン…

最原「………」スッ…

―――アンジーの私室

夜長「……ってよ。……く、てってば……!」ブツブツ…

夜長「神様……なんで何も言ってくれないの……?アンジーは神様の言うとおりにしたよ?だから、今度は終一がアンジーを許してくれる方法を教えて欲しいんだよ……」

夜長「何とか言ってよ……!お願いだから、どうしたら終一に許して貰えるかを教えてよ!」

―――ガチャ……

夜長「えっ……!?」

最原「………」

夜長「終……一……!?なんで、アンジーの部屋に……?」

最原「………」

夜長「あ……アンジーは、悪くないよ……!神様がそうしろって言ったんだよ……!終一を虐めろって、神様が言ったんだよ!」

夜長「ねえ、終一!アンジーは悪くないよね!?そうだよね!?終一は分かってくれるよね!?ねえっ!?」

最原「……君は」

夜長「な、何……?!」

最原「……君は、僕に謝ってもくれないんだね……?」

夜長「!?」

最原「……僕、アンジーさんは優しくて無邪気な人だと思ってたんだ……時々変な事をするけど、それでも胸の中に温かいものがある人だと信じてたんだよ……!」

夜長「ひ、ぐっ……や、止めてよ終一……アンジーの事、そんな目で見ないで……!」

最原「でも……違ったんだね。アンジーさんは、自分の都合の悪い事を神様のせいにする無責任な人だったんだね」

夜長「違うよぉ……!アンジーは、そんな悪い子じゃあ……」

最原「……もう、何だって良いよ。アンジーさんは自分が悪くないって思ってるって知れただけで十分さ。もう僕は、アンジーさんの事なんてどうだって良いもの」

夜長「や、やだよ……!終一、そんな事言わないでよ……!どうしたらアンジーの事を許してくれるの……?」

最原「……神様に聞きなよ。アンジーさんはいつだってそうして来たんでしょ?」スタスタ…

夜長「あ……待って、終一……!お願い……アンジーを見捨てないで……!」

最原「………」スタスタ…

夜長「……ねえ、神様。アンジー、何か悪い事をしましたか?アンジーは神様の言う事をちゃんと聞いていたよね?」

夜長「じゃあなんで、こんなに苦しい思いをしているの?何で、大好きな終一に嫌われるの?……わかんないよ……わかんないよ!」

夜長「何か言ってよ!アンジーはどうすれば良いのか教えてよ!どうしたら終一と仲直りできるの……?教えてよ、神様ぁぁっっ!!!」

―――女子トイレ

春川「う、えぇぇぇ……はぁっ、はぁっ……!」

春川「わ、私……なんて事をしていたの……?なんであんな真似を最原に……?」

春川「あ、あいつを殴った時の感覚が手に残ってる……。ううん、殴った時だけじゃない、拷問した時の感覚も、あいつにナイフを突き刺した時の感覚も……うっっ!!!」

春川「私……あいつに何て言って謝れば良いの……?訳分かんないよ……最原にどう償ったら良いの……!?」

春川(……駄目だ……一人で考えてたって答えは出ない……。赤松や百田と相談しよう……それで、なんとか……)スタスタ…

最原「……ひどい顔だね。春川さん」

春川「!?」

最原「……なんでそんな顔をしてるの?僕を虐めて楽しんでたんじゃないの?」

春川「さ、最、原……!」

最原「もしかして、今更罪悪感に苦しんでるの?僕をあれだけ痛ぶった事を後悔しているの?それで、そんな被害者みたいな顔をしているの?」

春川「そ、それは……」

最原「……どんな気持ち?その気分って昨日までの僕の気分より酷いの?苦しいの?」

春川「や、やめ……」

最原「僕がそう言って頼んで、春川さんが止めてくれた事ってあったっけ?そんな君のお願いをなんで僕が聞いて上げなきゃいけないの?」

春川「あ、あう……うぅぅ……」

最原「……春川さんは良いよね。そうやって蹲って子供みたいに泣いていれば気分も晴れるんだからさ……体に傷も残らない、誰かに裏切られる苦しみも知らないでいられるんだから、君は良いよね……」

春川「う、う……」

最原「……僕、君の事を大事な友達だと思っていたよ?大好きだったよ?でも、君はそうじゃなかったんだよね?僕の事が嫌いだったんだよね?」

春川「ひっく……ぐすっ……」

最原「……泣いてないで僕の話をちゃんと聞きなよ。そんなことも出来ないの?小学生でも出来る事だよ?」

春川「ひっ……!ご、ごめんな、さ……」

最原「……ああ、魔姫ちゃん。こんなに怯えて、震えて、泣いちゃって……可哀想だね。すごく可哀想だよ。でも、一つお勉強できたね?」

春川「えぐっ……う、うぅっ……」

最原「……世の中には取り返しのつかないこともある。君が僕にしてきた事を後悔して謝ったとしても、僕は君の事を絶対に許さないからね?よーーーく、覚えておくんだよ?」

春川「あ、ああ……あぁぁぁぁぁぁん!わぁぁぁぁぁぁぁん!」

最原「ああ、本当に可哀想だね、魔姫ちゃん……加害者の癖に被害者ぶって、ちょっと罪悪感をつつかれたら崩れ落ちて、悲劇のヒロインみたいに泣きじゃくって、自分に酔いしれて……本当、君を見ていると虫唾が走るよ」スタスタ…

春川「うあぁぁぁぁんっ!ごめんなさいっ!ごめんなさいぃぃっ!」

春川「わっ、わたしっ、アンタのこと、す、すき、だったのにっ!ひ、どいこと、して、ごめんなさいっ!」

春川「わぁぁぁぁん!ああっ!あぁぁぁぁぁん!」

最原「……耳障りだな。部屋に戻ろう」スタスタ…

春川「ひっく……ま、待って、最原……最原ぁぁぁぁぁぁぁっ!」

―――寄宿舎

最原「ふぅ……こんな体じゃ移動するのも一苦労だな……おや、あれは……?」

百田「頼む真宮寺!俺を終一に会わせてくれ!」

真宮寺「お断りだヨ、君を最原くんに会わせたら何をするか分かったもんじゃない」

百田「違う!俺はもう終一に何かしようって訳じゃ無いんだ!ただあいつに謝りたくて……それだけなんだよ!」

最原「百田くん……」

百田「……俺は、あいつに殴って貰わなくちゃならねえ。俺は親友であるあいつに取り返しのつかないことをしちまった!だから、せめてその痛みを自分も受けねえと俺の気がすまねえんだよ!」

真宮寺「………」

百田「……そうしなきゃ、俺はあいつに顔向け出来ねえ……もう一度俺が終一の親友に戻る為には、そうしなくちゃ……あぐっ!?」バキッ!

最原「!?」

百田「ぐっ……!真宮寺、お前、何を……?」

真宮寺「……僕に殴られて少しは気が晴れたかい?スッキリしたかい?どうなんだい、百田くん?」

百田「えっ……?」

真宮寺「……大喜びで最原くんを殴っていた君には分からないだろうけどネ、人を殴るのってすごく嫌な気分になることなんだヨ。人を殴った感触、拳の痛み、目の前で蹲る誰か……それら全てが、罪悪感となって押し寄せてくるんだヨ」

百田「そ、そんなの身をもって理解してる!だから、俺は……」

真宮寺「分かっているなら何故、そんなふざけた行いを最原くんにやらせようとするんだい?」

百田「!?」

真宮寺「君は良いよネ、殴られれば自分の罪を裁いて貰えた気になって、少しは気分も晴れるんだからサ!でも、それをした最原くんがどう思うかを考えたことがあるのかい?」

百田「そ、それは……」

真宮寺「……今、百田くんが感じている不快感……いや、それ以上の悪感情を最原くんは感じるだろうサ。だって、いつも殴られていた最原くんならその痛みなんて簡単に予想できる……その痛みを与える加害者に自分もなってしまったと、彼は苦しむことになるんだヨ?そこまで考えての行動なのかい?」

百田「お、俺は……俺はっ……!」

真宮寺「……ねえ、僕に教えてヨ。君たちに痛めつけられて体がボロボロになった最原くんが、君の自慰行為の為に痛む体に鞭打って、心を傷つけてまで君を殴らなきゃいけない理由をサ……!それが説明出来ない癖に最原くんに会わせろって喚いてるわけじゃないよネ?」

百田「ぐ……あっ……。そ、それでも、それでも俺は……っ!」


最原「……もう良いよ、二人とも」

百田「あっ……!」

真宮寺「最原くん……!」

百田「しゅ、終一っ!俺は、俺は……!」

最原「もう良いんだ百田くん……だって僕は、今更何を言われても君を許すつもりなんかないんだもの」

百田「………え?」

最原「見てよ百田くん……僕の手、こんなに腫れて、傷だらけになってるでしょ?今もすごく痛むんだ。これ全部、君たちがやったことなんだよ?」

百田「う、うぅ……」

最原「それで?僕はどうすれば良いの?この痛む手で君を殴れば良いのかな?嫌な気分をして、君を殴って、君を許したふりでもすればいいの?」

百田「違うっ!終一、聞いてくれ!俺は……!」

最原「……ほら、そればっかりだ」

百田「な、何……?」

最原「……二言目には『俺は』って……百田くんは自分の意見を押し付けるばっかりだ。僕のことなんかなにも考えちゃくれない。そんな態度で僕の親友を名乗ってたの?また親友に戻ろうって思ってたの!?」

百田「終、一……?」

最原「……君よりも真宮寺くんの方が僕を理解してくれている。ううん、君は僕の何も理解しちゃいないんだ。君はただ、自分勝手に僕を振り回しているだけなんだよ」

百田「お、おぉ……おぉぉぉぉ……」

最原「……何が親友だよ。僕にあんなことをしておいてどの口が言うんだよ。百田くんはただ、自分が気持ちよくなりたいだけなんでしょ?」

百田「違う!違うんだ終一!俺は、本気でお前の事を大切なダチだと……」

最原「……その大切な友達にあんな事をするのが百田くんのやり方なんでしょ?……僕、そんな親友は要らない。ううん、そんな人と関わりだって持ちたくない」

百田「っっ……!しゅ、終一……頼む、俺の話を……!」

最原「……馴れ馴れしく僕の名前を呼ぶなよ。視界にも入るな、声も聞かせるな!いつまでも僕の親友面をしてるんじゃない!」

百田「な、あ……う、あ、うあぁぁぁぁ……!」ガクッ!

最原「……真宮寺くん、僕は部屋に戻るね。そこで泣いてる奴は放っておいて良いよ。大丈夫、僕みたいに殺されかけた訳じゃ無いんだからそのうち消えるって」

真宮寺「……分かったヨ」

最原「……さよなら、百田くん。もう二度と顔を合わせたくないね」スタスタ…

百田「ぐうぅぅぅ……ぐっ、うぅぅぅぅっ!」

百田「俺は……俺は何やってたんだよ!?何であんな事を終一にしちまったんだよ!?」

百田「あんなに信頼してくれてた終一を裏切って、俺は何やってんだよ!?ハルマキや赤松を止めるのは俺の役目じゃないのかよ!?俺は……あいつの親友だったんじゃないのかよ!?」

百田「いの一番にあいつを殴って、嗤って、傷つけて……俺は、何をしてたんだよぉぉぉぉぉぉっっ!?」

―――夜時間 最原の私室

最原「あ、ぐっ……!ぐうっ……!」

最原(体中が痛い、熱い……。きっとモノクマが投与した痛み止めと解熱剤が切れてきたんだ……息をするのも辛い、苦しい……)

―――ピンポーン……

最原「……来た、な……そう、来たんだ、彼女が……!」

最原「伝えなきゃ……僕は、彼女に伝えなきゃならない事があるんだ……!だからっ!」

―――ガチャッ……

赤松「……最原、くん……っ!」

最原「……来たんだね、赤松さん」

赤松「ご、ごめん……私、どうにかしてて、それで、それで……っ!」

最原「……ねえ、赤松さん。少し黙って、僕の話を聞いて貰えるかな?」

赤松「え……?」

最原「頼むよ……そう時間は取らせないからさ……」

赤松「……うん、わかった。それが、私に出来る事なら……」

最原「……ありがとう。……あのね、赤松さん……僕、君の事が大好きだったんだよ……」

赤松「っっ……!」

最原「どうしようも無く臆病で、前を向くことが出来なかった僕を励まして、傍に居てくれた気味が大好きだったんだ……優しい君が、大好きだったんだよ……!」ポロポロ…

最原「君の演奏するピアノの音が大好きだった。君と過ごす時間が大好きだった。君の笑顔が大好きだった。赤松さんの全てが、僕は……大好きだったんだ……」

赤松「う、うぅっ……!最原くん、ごめんな……」

最原「……でも、今はそうじゃない」

赤松「え……!?」

最原「……全部嘘だったんだよね。僕を励ましてくれたあの優しさも、楽しかったあの時間も、僕に見せてくれた笑顔も……全部、君の嘘だったんだよね?」

赤松「さい、はら……くん……?」

最原「君に体を痛めつけられて、心を抉られて、僕は現実を知ったよ。本当の君を知った。僕自身の愚かさも知った……君なんかを信用していた僕が馬鹿だった、君も僕をそうやって馬鹿にしてたんでしょ?」

赤松「ち、違う……違うよ……!私も、最原くんのことが……!」

最原「……もう良いよ、赤松さん。僕も君がしてくれた様にちゃんと口にするね。ちゃんと聞いてね?」

赤松「あ……!やだ、やだよっ!お願いだから、もう……」

最原「君の事なんて大嫌いだ。君だってそうなんでしょ?丁度良いよね?」

赤松「……ぁぁぅ、ぁ、ぅ、ぃぅぅ……」パクパク…

最原「……それだけだから。これで僕の話はお終い。で……僕たちの関わりもこれでお終い。大嫌いな者同士が一緒に居たってお互いの為にならないでしょ?だから、もう二度と会わない様にしようね」

赤松「い、やだよぉ……!もう、最原くんとお話出来ないなんて、私……」

最原「さよなら、赤松さん!……さよなら、僕の好きだった人……」

赤松「ま、待って!最原く……」

―――バタン……!

赤松「……最、原くん……?最原くん!最原くんっ!このドアを開けてよっ!」

赤松「こんなの嫌だよ!私、もっと最原くんとお話したいよ!一緒に居たいよ!私、あなたの事が好きなんだよ!」

赤松「お願い!どんな事だってする!どんな命令も聞く!あなたに償えるならなんだってするから!だから、もう二度と会わないなんて言わないで……お願い、だから……!」

赤松「最原くん!最原くん!最原くん、最原くん……最原、く……」

赤松「……………………」

赤松「……終わり、なの?本当に、終わり?これで、お終い……?」

赤松「あ、あぁ……うわぁぁぁぁぁぁぁん!わぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

赤松「な、なんでっ!?どうしてあんな事したのっ!?なんであんな取り返しのつかないことをしちゃったの!?」

赤松「あんなに幸せだった時間をくだらない事の為に投げ捨てて、こんな結末になって……私、本当に何をしてたの……?なんであんな事をしちゃったの……?」

赤松「ごめんなさい、最原くん!ごめんなさいっ!こんな馬鹿で、最低な女の子があなたの事を好きになってごめんなさい……!う、うぅぅ……うわぁぁぁぁぁんっ!」


赤松(……この時、私は全てが終わってしまったと思い、絶望した。それは皆も同じだったと思う。あんなに大好きだった最原くんへの苛烈な虐待行為が頭の中にこびりついて離れない、目を閉じれば彼の苦しむ姿がまぶたの裏に浮かび、悲鳴が聞こえてくる……そんな罪悪感と最原くんとの関わりが消えてしまった事への絶望感に支配された私たちは気がつかなかった)

赤松(……『本当の地獄』は、始まったばかりだと言うことに……)

―――九日目 食堂

最原「……美味しい!すごく美味しいよ、真宮寺くん!」

真宮寺「そうかい?最原くんのお気に召したのであれば、よかったヨ」

獄原「ゴン太もこの料理は美味しいと思うよ!なんて料理なの?」

真宮寺「ああ、とある民族に伝わる郷土料理でネ。名前は確か……」

キーボ「うう、僕に味覚センサーが無いのが残念です……」

最原「美味しいなあ!美味しいなあ!」

東条「………」

最原『東条さんの作る料理は美味しいなあ!いつもありがとう!』

東条(ついこの間まで、最原くんはあの笑顔を私に見せてくれていたのに……。う、ぅぅ……)

茶柱「ゆ、夢野さん、ちゃんとご飯は食べないと駄目ですよ……昨日だって、何も食べてないじゃないですか」

夢野「……何もたべとうない……胸が苦しくて、何も喉を通らんのじゃ……」

星「……俺もだ。すまない東条、残させて貰うぜ」

茶柱「星さんまで!いけませんよ、そんなの……」

星「……そういうお前も皿から食事が減って無い様に見えるぜ、茶柱」

茶柱「っっ……!」

星「……気持ちは全員一緒だ、余り無理強いするなよ」

茶柱「な、何ですかその言い方は!?転子は、皆さんの事を思って……!」

夢野「転子、騒がないでくれ!……余計つらくなるではないか……」

茶柱「あ……!?す、すいませんでした……」

星「……俺も言い方が悪かったな。すまなかった」

赤松(……すぐ横で楽しそうに食事を摂る最原くんを見ながらの食事はとても辛いものになった。ついこの間までああやって彼と楽しく過ごしていたのだと、毎日見せ付けられている様な気分になるからだ)

赤松(そんな状況で食事なんか出来るわけが無かった。物が喉を通らなくなり、味も分からなくなる。気がつけば、皆は何も食べなくなって行った)

赤松(必要最低限の食事を各自が取る生活……空腹は私たちから余裕と冷静な思考を奪い、コミュニケーション不足は互いの不信感を招いていった)

赤松(……東条さんは楽しそうにしている最原くんを見て悲しそうな表情を見せることが多くなっていた。星くんと夢野さんは部屋や研究教室に引きこもるようになった。茶柱さんは言い様の無い感情をどうすれば良いのかわからないでフラフラと目的も無く歩き回る様になった……)

―――十四日目 中庭

最原「んしょ……よいしょ……」

獄原「頑張れ、最原くん!」

キーボ「怪我も大分良くなりました。その治療をしたのがモノクマだと言うのは皮肉ですがね……」

真宮寺「後はリハビリだけサ。僕たちも付き合うから一緒に頑張ろうヨ」

最原「ありがとう、皆……。うわっ!?」ズルッ!

獄原「最原くん!危ないっ!」ガシッ!

最原「わっ!?……た、助かったよ、ゴン太くん」

獄原「……いつだって支えるよ。ゴン太たち、友達でしょ?」

最原「……うん!本当にありがとう……!」

百田「終、一……」

天海「……最原くん……」

春川「あはは~!最原、楽しそうだね~!なにやってるのかな~?」キャッキャッ!

百田「う、く……あいつを、終一を支えんのは俺の役目だったはずなのに……それ、なのに……」

王馬「……あれあれ~?なにやってるの、百田ちゃん!?こんな所で未練がましく最原ちゃんの事を見ちゃってさ~」

天海「王馬くん?」

王馬「いつまでそうしてるつもりなのかな?いい加減にしなよ、最原ちゃんは俺たちの事なんか必要としてないって!」

百田「う、うるせえっ!俺は、俺は……っ!」

王馬「……現実を見なよ。あんな事した俺たちが最原ちゃんの友達を名乗って良いと思う?親友に戻れると思うの?」

百田「ぐっ、うぅっ……」

春川「私、難しいお話わかんな~い。絵本読んでよ~!」

天海「……王馬くんの言う通りっす。現実を見ましょう。もう、俺たちは後戻りなんか出来ないんすよ……」スタスタ…

百田「そ、それでも……それでも俺はっ!」

王馬「……ま、諦めないのは良い事だよ?その調子で頑張ってね、百田ちゃん!俺は応援してるから!……あ、でもさ」

王馬「諦めないのと諦められないのは別物だから、その辺のこと、よーく覚えておいてね?」

百田「うっ、ぐっ……!」

王馬「んじゃ、俺は行くから!……百田ちゃんも頑張って、さっさと諦めてね」スタスタ…

春川「……お話終わった?ねえねえ百田!私たちも遊ぼうよ!」

百田「……る、せえ」

春川「おにごっことかくれんぼどっちが良い?私、どっちも得意なんだ~!」

百田「うるせえんだよ!お前と遊ぶ暇なんか無いに決まってんだろ!」

春川「ひいっ!?」ビクッ!

百田「ガキみたいに騒ぎやがって、うっとおしいんだよ!邪魔だ!」

春川「う、う……うわぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁん!」

百田「あっ……!わ、わる……」

春川「も、百田が、百田が私を虐めるよぉぉっ!恐いよー!恐いよぉぉっ!うわぁぁぁぁぁぁぁん!」

百田「あ、ぐっ……すまねえ、すまねえっ……!」ダッ

赤松(……学園の至る所でリハビリをする最原くんと、彼を手伝うゴン太くんたちの姿を見ていると胸が苦しくなった。自分たちがした罪を思い知らされている様で、その罪を償うことも許されないと言われている様で辛くて辛くて仕方が無かった)

赤松(この頃から、皆は誰かと目を合わせる事を恐れ始めた。誰もが自分を責めている様な気がして、誰かと会う事を恐れて行った)

赤松(誰とも会わない孤独な日々はその恐怖を膨れ上がらせた。同時に疑惑も膨れ上がり、いつしか私たちはお互いを信じられなくなってしまっていた)

赤松(……王馬くんは皆の心を折る様に言葉をかけ始めた。天海くんは諦めた表情をしながらも最原くんをじっと見ていた)

赤松(百田くんは誰かに当り散らすことが多くなっていった。春川さんは心が壊れてしまったのか、幼児退行して子供の様に振舞っていくようになった)

―――二十一日目 真宮寺の研究教室

最原「……へえ、やっぱり真宮寺くんの話は面白くてためになるね!」

キーボ「経験談というのは参考にもなります。実体験と言う確かな証明があるのですからね!」

獄原「真宮寺くんの話を聞いてると色んな所に行ってみたくなるね!」

真宮寺「……なら、一緒に行くかい?皆で色んな所にサ……」

最原「え……?」

真宮寺「ここから出たら皆で色んな所に行こうヨ。誰かの行きたい場所に皆で行って楽しもうじゃないか」

キーボ「つまり……皆で旅行というわけですか!」

最原「うわぁ……!すごく楽しそうだね!」

獄原「ゴン太、イギリスで本物の紳士に会ってみたいな!」

最原「じゃあ、皆で行こうよ!きっと楽しい旅行になるさ!」

赤松「……くっ、うぅ……っ」

入間「最原ぁ……最原ぁぁぁ……!」

夜長「……アンジーね、終一と約束してたんだ。ここから出たら、アンジーの島に遊びに行くって約束、してたんだよ……」ポロポロ…

赤松「私も……一緒に連弾しようねって約束してたんだ……してたはず、なんだ……なのに、なのにっ……!」ポロポロ…

入間「お、俺様も……俺様だって、一緒に遊ぼうって……」

白銀「……ねえ、もうこの話、止めない?」

赤松「え……?」

白銀「だって辛いだけじゃない!?もう果たすことの出来ない約束の話なんてしたってさ……苦しくて、辛いだけだよ……もう、私たちが最原くんと過ごす未来なんかあるはずがないんだよ!」

入間「い、言うなよぉ……!そ、そんなの、わかって、わ、かっ、て……う、うぅぅぅぅっぅっ……」

夜長「……………」ヨロヨロ…

赤松「い、入間さん……アンジーさん……!」

白銀「……赤松さんも諦めよう?もう、どうしようも無いんだからさ……」

赤松「う、ぅぅ……あ、あぁぁ……最原、くん……」ガクッ…

白銀「……ふふっ」ニタァ…

赤松(……ここから脱出した後の話……そんな、希望に満ち溢れているはずの話題も、今の私たちにとっては絶望に過ぎなかった。もう、最原くんとの約束を果たすことは出来ないのだから……)

赤松(皆、もう心が限界だった。死んでしまいたいと思っていた。でも、それは許されなかった。それは、最原くんへしてしまった事を償わず、ただ逃げているだけだと分かっていたから……)

赤松(……アンジーさんはぶつぶつと何かを呟いて誰とも話さなくなった。入間さんは情緒不安定に感情が上下していた。白銀さんは怪しく、凶器じみた笑みを浮かべる様になっていた)

赤松(そして私は……ううん、私たち全員は絶望していた。もう二度と最原くんと過ごす事は叶わないのだと、自分のしてしまった罪に絶望していた)

赤松(……だから、そんな私たちに希望は眩し過ぎた。その光に手を伸ばしたくなるほど眩しく、明るく見えた)

赤松(そう……どんな犠牲を払ったって、希望を掴みたくなってしまったのだ……!)

―――29日目 深夜 体育館

赤松「……私たちをここに集めて何の用?モノクマ」

モノクマ「うぷぷ……。とっても大事なお話があってね!」

百田「大事な話だと……?なんだそりゃあ?」

モノクマ「……明日、30日目をもって、最原くんたちここに居ない四名の生徒はこの才囚学園から卒業しま~す!ぱちぱちぱち~!」

全員「!?」

東条「さ、最原くんたちが卒業……?ど、どういう事!?コロシアイをしなきゃ外には出られないって……」

モノクマ「そんなのボクの裁量でどうにかなるって、最原くんたちはすごく仲良くなったし、もう外に出してあげても良いかな~と思ってさ!いや~、ボクってば超親切だよね!」

春川「え~、最原たちだけが卒業なの~?私たちは~?私たちも一緒じゃなきゃ、ヤダヤダ!」

モノクマ「卒業できるわけないでしょ!君たちは誰とも仲良くなって無いし、コロシアイもしてないんだからさ!」

白銀「そりゃあ、そうだよね……うん、わかってたよ……」

王馬「……で?何で俺たちをここに集めたのさ?」

モノクマ「うぷぷ……!君たちにチャンスを上げようと思ってね……!」

星「チャンス、だと……?」

モノクマ「……君たちの内、一人だけを最原くんたちと一緒に卒業させてあげるよ。それも、彼らと元通りの関係に戻した上でね……!」

全員「!?」

茶柱「も、元通りの関係……?それって、どういう……?」

モノクマ「言葉通りだよ……とっても仲良しだったあの頃の関係に戻してあげる。ううん、きっと最原くんはその人の事をもっと大好きになってるだろうね」

夜長「終一が、好きになってくれる……?それ、本当?」

モノクマ「本当だよ!……卒業する人に関しては、最原くんたちの記憶を改ざんしてその人が最原くん虐めに加担せず、むしろ真宮寺くんたちと一緒に庇ってくれた事にしてあげるよ!そういう記憶を彼らに植え付けてあげる!」

天海「そ、そんなことが、出来るんすか……?」

モノクマ「……少なくともボクは、君たちの記憶を奪ってみせたよね?それが出来るのなら、植えつける事だって出来ると思わない?」

入間「しゅ、終一がもう一度、私の事を好きになってくれる……?本当か!?本当なのか!?」

モノクマ「マジもマジも大マジだよ!……ただし、対象者は一人だけ……勘の良い皆なら、この一人をどうやって決めるかもう分かってるんじゃないの?」

赤松「私たちに……コロシアイをしろって事……?」

モノクマ「ピンポンピンポン!だいせいか~い!今からコロシアイをして、生き残った最後の一人を最原くんたちと一緒に出してあげるよ!」

夢野「……じゃ」

モノクマ「タイムリミットは明日の朝まで!場所は校舎の中!至る所に隠された武器を使って、最後の一人になるまで殺しあうバトルロワイヤルさ!」

夢野「ウチは、嫌じゃ!」

全員「!?」

茶柱「う、ウチは、皆とコロシアイなどしたくはない……。ウチは、そのゲームには乗らんぞ……!」

モノクマ「……あ、そう?それなら良いんだ。なら、夢野さんは寄宿舎にお帰り下さい。そこで寝ちゃって結構だよ」

夢野「そ、そうさせてもらうわい!……皆もこんな馬鹿な事は止めるんじゃ!生きていればまだ可能性が……うぐっ!?」

夜長「……秘密子、ちょっと黙ろっか?」グググ…

夢野「う、ぐぐ……くる、しい……」

茶柱「夢野さん!?あ、アンジーさん、何を……!?」

夜長「……皆はどうする?このコロシアイに乗る?……アンジーは、乗るよ」

茶柱「!?」

夜長「もしも秘密子と同じく、このコロシアイに乗らないって人が居たら、秘密子を助けてあげればいいんじゃないかな~?でもでも~、そうじゃないのなら……ここで秘密子は死んじゃった方が良いよね?だって、この学園に一人で残るなんて可哀想だよ~!」

夢野「あ、あぐ……っ!誰か、たす、け……」

夜長「……ほら、コロシアイに参加しない人は早くしなよ。秘密子が死んじゃうよ?」

赤松「………」

百田「………」

春川「???」キャッキャッ!

夢野「てん……こ、たす、け……」

茶柱「……ごめんなさい、夢野さん。転子は……このチャンスを諦められません……」

夢野「!?」

茶柱「……もう一度最原さんと仲良くおしゃべりしたいんです……!ここに居る全員を殺したって、そうしたい……!例えそれがあなたでも、転子は最原さんを選びます!」

夢野「そん……な……」ジワァ…

夜長「……結論が出たね。それじゃあ、秘密子はそろそろお別れしよっか?」

夢野「いや、じゃ……死にたく、ない……死にたくないぃ……」

夜長「さよなら、秘密子」グッ!

夢野「あ、ぐ……たすけて、さいは………」ガクッ…

夜長「………これで、残りは11人だね」ポイッ

夢野「」ドサッ

モノクマ「うぷぷ……。それじゃあ今からゲームスタートだよ!プレイヤーは今、この場に居る全員!時間は朝まで!生き残りと最原くんとの絆を賭けたコロシアイバトルロワイアル、スタート!」

星「………」テクテク…

星「……見つけた。サバイバルナイフか……まあ、十分だろう」

星(すまなかったな、夢野。俺は最原とここを出て行くつもりなんてねえ。お前を助けてやってもよかったんだが……やれやれ、欲に抗いきれなかったぜ……)

星「……自分の人生の幕引きは自分でする……ささやかな望みだが、今の俺にとっては十分な贅沢だ」

星「……あばよ。そしてすまなかったな……最原……」

―――ドスッ!

星「………」

星「………ぐっ!?」ドサッ!

入間「ひ、ひひひ……やった……やったぞ!俺様はやったんだ!」

星「い、るま……てめえ……っ!」

入間「わ、悪く思うなよ……!でも、これはコロシアイなんだ!やらなきゃやられるんだ!」

星「あ、ぐ……」

入間「……そうさ、俺様は勝つんだ!勝って終一と一緒にここから出るんだよ!その為なら……その為ならっ!」ブンッ!

星「ぐ、おぉ……」

入間「死ねっ!私のために死ねぇぇっ!」ドスッ!ドスッ!

星(……ああ、そうだな。虫のいい話だよな。こんな俺が、最後まで望み通りに死ねるわけがなかったんだ……)

星(まったく俺は、救いようのない、大、馬鹿、やろ……)

――――――――――

王馬「あーあ、やっぱこうなっちゃったか!俺がもう少し皆を上手く誘導できれば、こんなツマラナイことしなくてすんだのになあ……」

王馬「……結局、俺たちは黒幕の手の上で踊らされてたってわけか……畜生!」ガンッ!

王馬「……随分とツマラナイやつになっちゃったな、俺も。他人に良いように操られるなんて、さ……」

王馬「……こんなんじゃ君のライバル失格だよね、最原ちゃん。せめて、俺はこの舞台から自分で降りさせてもらうよ」

王馬「……本当にごめんね。最原ちゃん」チャキッ

―――パンッ!

――――――――――

赤松「きゃぁっ!?」

天海「……赤松さん、俺だってこんな事はしたくないっす……でも、これが最原くんに許して貰えるラストチャンスだって言うなら、俺はっ!」ブンッ!

赤松(駄目……!避けきれない、やられるっ……!)

―――ガンッ!

赤松「くっ………え?」

白銀「あ、はは……地味に痛いね、これ……」ドサッ…

赤松「し、白銀さん?何で?私を庇って……?」

白銀「……あなたは生きなきゃ駄目だよ。赤松さん……ここで死んだら、駄目、だ、よ……」カクッ…

赤松「し、白銀さん?白銀さんっ!?」

天海「ぐ、うっ……」

赤松「う……うわぁぁぁぁっ!」ダッ!

天海「!?」ガツッ!

赤松「わ、私は死ねない!最原くんの為にも!私を庇って死んだ白銀さんの為にも!生き残って、この学園から出てみせるっ!」

天海「ぐっ、うぅっ!!!」

―――バキッ!ガンッ!ガツッ!

白銀(……そうだよ。それで良いんだよ……!あなたが生きてくれた方が、視聴者は喜ぶ……!もっともっと、絶望的な絵を見せて!そして希望を掴み取ってね、赤松さん……!)

白銀(ダンガンロンパを盛り上げるためなら、私の命なんて、安い、もの……)

――――――――――

モノクマ『……星くん、王馬くん、白銀さん、天海くんが死亡しました!残り時間は3時間です!』

春川「ねえねえ百田、皆は何して遊んでるの?」

百田「………」

春川「何してるの百田?それって包丁?人に向けると危ないんだよ?」

百田「……動くな」

春川「え……?」

百田「……終一に許して貰う為なんだ……!その為に、俺は、今度こそ覚悟を見せなきゃならねえんだ!」

春川「……覚悟?難しい言葉使わないでよ。私、わかんないよ……」

百田「……良いから動くな、ハルマキ。せめてもの情けだ、心臓を一突きして楽に死なせてやる」

春川「……それ、そういう遊びなの?」

百田「ああ、そうだ!だから……」

春川「ふぅん、それじゃあ……私もこのゲーム、乗らせて貰うね」

百田「……え?」

―――ドスッ!

百田「」ドサッ

春川「……ククククク、アハハハハ!やった!やった!コロシアイだなんて、私の独壇場じゃん!暗殺者で良かった!これで、これで……最原に許して貰える!」

春川「やった!やった!やったぁ!あはは!ばんざーい!ばんざーい!あははははははは……!」

―――――――――――

入間「放せ!放せよぉっ!俺様は、終一と一緒に……っ!」

東条「……いいえ、最原くんと一緒に行くのは私よ!皆には悪いけど……私は、自分の意思を通させて貰うわ!」グッ!

入間「ぐっ、げげ……ゆ、夢野みたいにはなりたくない……!わ、私は、終一と一緒に……一緒にここから出るんだあっ!!」ピンッ!

東条「!?」

入間「うわぁぁぁぁぁぁっ!!!」ポイッ!

東条(手榴、弾……?まさか、そんなものまでここに?だめ、どうしようも、な……)

―――ドガーーーン!

――――――――――――

モノクマ『百田くん、東条さん、入間さんが死亡しました!残り時間は後2時間です!』

茶柱「ぐっ……!いい加減、しつこいっ!」バキッ!

夜長「ぐえっ……!ふ、ふふふ……まだまだ、だよ……!」ユラッ…

茶柱「ば、化け物ですか!?さっきからずっと殴り続けているのに、まだ息が……!?」

夜長「……アンジーには神様が力を貸してくれてるんだよ。そのアンジーが、負けるわけが無いよ……!」

茶柱「お、思い込みの力とはそこまでやってのけるのですか!?くっ、転子だって、転子だってえぇぇぇぇっ!」ガシッ!

夜長「っっ……!?」

茶柱「最原さんと一緒に行くのは転子ですっ!転子は、夢野さんを犠牲にしてまでこうしているんです!あなたみたいな人に、負けてたまるものですかあぁぁっ!」

―――ゴキッ!

夜長「」ドサッ…

茶柱「はぁ……はぁっ……やっと、死んだ……こ、これで……っ!」

―――ドスッ!

茶柱「……え?」ドサッ

赤松「……油断厳禁だよ、茶柱さん。これはバトルロワイヤルなんだからさ」

茶柱「しまっ……た……」カクッ…

赤松「……これで二人、あと、残すは……っっ!?」

―――ビュンッ!

赤松「あぐっ!?」ドスッ!

春川「……自分で言ったんじゃん、油断厳禁だってさ……ふふ、でも、おかげで助かっちゃったよ」

赤松「春川さん……?嘘、あなたは……!?」

春川「壊れたと思ってた?あはは!残念!なんと私は幼児退行したわけではありませーん!そうなったふりをしていただけでしたー!」

赤松「あ、なた……!」

春川「……そうしてれば楽だったからね。何も考えずに済んだから……それが、まさかこんな形で役に立つなんてさ!」

赤松「あ、ぐっ……」

春川「無理しないでよ。良い所に刺さったでしょ?即死はしないけど、これなら出血多量でそのうち死ぬからさ……だから、勝ち残りは私!最原と出て行くのも私なんだ!きゃはははははは!」

赤松「……だよ」

春川「何?遺言?一応聞いておいてあげるよ。なあに!?」

―――パンッ!

春川「…………え?」

赤松「……油断厳禁、だよ」

春川「銃……?しまった、これ、もう、助からない、や、つ……」バタッ!

赤松「………」

赤松「うふふふふふ……ふふふふふふふふふ!あははははははは!ははははははは!」

赤松「やった!皆死んだ!私が、私が生き残った!私が最原くんと一緒に出て行ける!やった!やった!」

赤松「……あいたたた、でも、早く治療して貰わなきゃ死んじゃうな……おーい、モノクマ、早く助けてよー……」

モノクマ『夜長さん、茶柱さん、春川さんが死亡しました!残り時間は一時間です!』

赤松「そんな放送はどうでも良いからさー!早く助けてくれないかな?私、このままじゃ死んで……」

モノクマ『……あー、赤松さん?残念だけど、まだそれは出来ないかな?だって、まだ君以外にももう一人だけ生き残りが居るからさ』

赤松「……え?」

モノクマ『赤松さんがその人を殺したら助けてあげるよ!それまで頑張ってね!』

赤松「う、嘘だよ!星くん、天海くん、百田くん、王馬くん、白銀さんに入間さん、東条さんもアンジーさんも茶柱さんも春川さんも、皆、死んだってあなたが言ったんじゃない!もう、私しか残ってないじゃない!」

モノクマ『うぷぷ……。うぷぷぷぷぷぷ……!本当にそれだけで全員なの?』

赤松「え……?」

モノクマ『ちゃんと数えなおしてみなよ。あの時、あの体育館に居たのはそれで全員?あと一人居なかったかな?』

赤松「え?え……?だって、あの場所に居たのは、私たちだけ……あっ!?」

モノクマ『……気がついた?気がついちゃった?……そうだよ。ボクはまだ、彼女の名前を言ってないんだよ!』

赤松「う、嘘……?だ、だって、彼女は……!」

―――ザッ、ザッ……!

モノクマ『君たちが思い込んだだけでしょ~?まあ、運が悪かったんだよ!彼女は幸運だったけどね!』

赤松「そ、そんな……そんなことって……!?」

―――キィィ……

赤松「!?」

モノクマ『おーっと!?生き残りの二人がご対面だー!これはハラハラドキドキですな!』

??「………」

赤松「あ、ああ……あなた、生きて……」

??「……何も悪いことはしとらん。ウチは、ただ寝とっただけじゃ。ウチが寝てる間に……お主たちが殺しあっておっただけじゃ」ニタァ…

赤松「ゆ、夢野……さ……!」

夢野「ウチは誰も殺しておらん!ウチは綺麗なままじゃ!最原の、最原の隣に胸を張って行ける!記憶さえ改ざんして貰えば、ウチは最原と仲良く出来るんじゃ!」

赤松「ひぐっ……!こ、こんなの、ずるい……ひどいよぉ……っ!」

夢野「何が酷いじゃ、誰もウチを助けようとしなかった癖に……!酷いのはお前たちじゃ!お前たちみたいな人殺しなど、最原の友達になる価値もない!」

赤松「ひっ……!」

夢野「……その点、ウチは良い子じゃ!誰も殺してない!傷つけてもいない!良い子のウチに、神様がご褒美をくれたんじゃな!かーっかっか!」

赤松「………」

夢野「……安心せい、赤松。ウチはお主らの分まで幸せになってやる……最原と一緒にな……!」ニタァ…

赤松「」

赤松(……ああ、そうだよね。最原くんを傷つけて、そのことから逃げる為に人殺しまでしちゃう私に、彼に好きになって貰う価値なんて無いんだよね……)

赤松(皆……ごめんね……!最原くん、ごめん……ね……)

――――――――――

モノクマ「と言うわけで、最原くんたち四人は記憶改竄ライトを使われた後、夢野さんを加えた五人でこの学園から出て行きました!いや~!本来の歴史より多くの人たちが助かって良かったね!」

モノクマ「彼も良い友人を持てたし、なんだかんだで万々歳だよね!いや~、運営としても気分が良いなあ~!」

モノクマ「……あ、一応言っておくとさ。ボクは何もして無い、これは本当だよ。でもさ……」

モノクマ「……何も知らない、とは言ってないよ?うぷぷ、うぷぷ、うぷぷぷぷぷぷぷぷ……!」







BAD END

―――答えて下さい、僕の内なる声……この結末で良いんですか?本当に、満足なのですか?

―――もっと違う未来があったはずです。幸福な結末があったはずです。そうでしょう?

―――その為に僕は何をすれば良いですか?どうか、答えて下さい……!




















 この状況を救済しますか? YES

              NO

最原も探偵なんだから、事件の黒幕を暴く義務があるよな
今のところ「怪しいのは真宮寺と白銀」ぐらいしか手掛かりはないけど

―――十日目 夜 最原の私室 

最原「………」

獄原「どうかしたの?最原くん」

最原「……なにか、変だなって……納得出来ないことがありすぎるんだよ」

キーボ「……最原くんもそう思っていましたか。実は、僕もなんです」

最原「皆の行動に一貫性が無さ過ぎる。文字通り、人が変わったみたいだ」

真宮寺「確かにその通りだネ。最原くんを虐め始める前、虐めている最中、そしてつい先日と皆は性格が完全に変わっていた……何か妙な感じがするヨ」

最原「……そうだ、ゴン太くん。あの日々が始まる前に変わったこととか無かったかな?」

獄原「えっ……!?そ、そうだなあ……う~ん、特になにも無かったと思うよ……」

キーボ「手がかり無し、ということですか……」

真宮寺「……いや、逆だネ。今の証言は非常に重要な証拠になるヨ」

獄原「えっ!?で、でも、特に何も無かったって……」

最原「……前日までに何も無かったと言うのに、皆は僕のことを嫌いになった。明らかに不自然な話だね」

獄原「あっ!そ、そっか!ゴン太、あの日の前までは最原くんのことが好きだったのに、急に最原くんのことを見るとむかつくようになって……」

キーボ「つまり、その日の前日に僕たちが知らない所で何かが起きた!そしてその結果、皆は最原くんを虐めるようになったと言うわけですね!」

最原「そうだ……!やっぱり、皆は何かに操られていたんだ!」

真宮寺「………思い出せない。何か、この現象によく似た話をどこかで……?」

キーボ「きっとモノクマです!モノクマが皆を操っていたんですよ!」

獄原「確かにモノクマならゴン太たちの知らない所で好きに動ける。不思議な装置を使ってゴン太たちを操る事だって……」

白銀「……違うよぉ。私たちは、何もして無いよ」

キーボ「!?」

獄原「し、白銀さん……?ど、どういう意味……?」

最原「……君が僕たちを閉じ込めた黒幕、ってことでしょ?」

獄原「え、ええっ!?」

白銀「うふふ……。気がついてたんだ?そうだよ、私はこのコロシアイ学園生活を運営する黒幕の一人……あなたたちをここに閉じ込めた犯人の一人なんだよ」

真宮寺「……何故、このタイミングでその事をバラすんだい?そんな事をしても君にメリットは……」

白銀「そんな話はどうだって良いんだよ。今、全てを話しても到底納得出来ないだろうしさ……それより、最原くんは何時私が黒幕だって気がついたの?」

最原「……ほんの少し前だよ。皆が僕に謝って来たあの日、君だけは僕を煽る様な事を言っていた……今思えば、あれは僕と皆を仲違いさせたままにする君の策略だったんだ」

白銀「だいせいかーい!……見事私の作戦にひっかかった最原くんは、傷心のみんなにトドメを刺してくれたのでした~!うふふ……!」

真宮寺「最初から……僕たちは君の手の平の上で踊らされていたということか……!?」

白銀「……ううん、違うよ。私たちはこの一連の事件を引き起こした黒幕の作戦に乗っかっただけ……最初を引き起こしたのは、別の人物なんだよ」

キーボ「な、何ですって!?そんな事ありえません!こんな奇妙な現象、あなた以外に引き起こせる人物がいるはずが……」

白銀「ふふふ……それが居るんだよ。この事件の犯人、最原くんが皆から嫌われる様に仕向けたクロは……あなただよ」

獄原「えっ……?」

キーボ「そ、そんな……!?」

最原「は、犯人は……?」

真宮寺「……僕、だって?ふざけないでヨ、僕は何もしていない!」

白銀「ふふふふふふふ……!」

キーボ「そ、そうです!真宮寺くんは死ぬ可能性だってあったのに最原くんを僕たちと一緒に守りました!あの行動が嘘だったなんて思えません!」

獄原「そ、そうだよ……!白銀さん、嘘はやめなよ!」

白銀「……私は嘘なんて言って無いよ。それに、犯人が真宮寺くんだなんて一言も言ってない」

最原「え……?」

キーボ「な、何なんですかその理屈は!?確かにあなたは、真宮寺くんを指差して……」

白銀「ねえ、真宮寺くん……あなたは、これによく似た話を聞いた事は無いかな?」

真宮寺「……そう、言えば……なにか、引っかかるような……?」

白銀「それにさ……なんであなたは、最原くんの事を嫌いにならなかったか考えた事はあった?」

最原「真宮寺くんが僕を嫌いにならなかった理由……?」

白銀「そして……あなたには心当たりがあるはずだよ?あなたであって、あなたではない存在に、さ……!」

真宮寺「……そんな、馬鹿な」

最原「し、真宮寺くん?」

真宮寺「あ、ありえない!そんなことがあるはずが無い!そんな……そんなことが!あっていいはずがないんだ!」ダッ!

キーボ「し、真宮寺くん!?どこへ行くつもりですか!?」

最原「ま、待ってよ、真宮寺くんっ!」

獄原「最原くん!ゴン太がおぶるから、急いで真宮寺くんを追おう!」

白銀「……うふふ、ついに真相が解明されるね……!」

―――真宮寺の研究教室

真宮寺「そ、そんな……!?そんな馬鹿なっ!?こんなの何かの間違いだっ!」

最原「や、やっと追いついた!真宮寺くん、どうしたの!?」

真宮寺「さ、最原くん……僕は……僕たちはっ……!」

キーボ「一体何があったんですか!?ちゃんと説明してください!」

真宮寺「……全ての原因は、これなんだ……これなんだヨ……」

獄原「これって……本?この本がどうかしたの?」

真宮寺「……その本は古今東西の呪術を記したものサ……その中に『嫌われの呪い』と呼ばれるものがあるんだ……」

最原「『嫌われの呪い』……?」

白銀「元々は神様に捧げる生贄に使われる呪いでね……その名前の通り、この呪いにかけられた人は一定範囲内の人たちに猛烈に嫌われる様になるんだよ。そして、その嫌悪感は本来その人の事を好きであればあるほど強くなってしまうんだ!」

真宮寺「呪いの効果期間は一週間……最原くんが虐められ始めて、皆が謝りにくるまでの期間と丁度一致している……!そしてこの本には最近使われた形跡があった……僕はもう、この本を長い間読んでいないと言うのに……」

キーボ「つ、つまり!その本を使って誰かが最原くんに呪いをかけたと言うことですか!?」

真宮寺「誰かじゃない、僕サ……僕以外にこの本の内容を完璧に理解できる人間なんてここには居ない。超高校級の民俗学者である僕以外にはネ……」

獄原「で、でも、真宮寺くんは何もしてないって……」

白銀「……知らなかったんだよ、彼は……」

獄原「え……?」

白銀「彼は、自分の知らない間に最原くんに呪いをかけて、皆に最原くんを虐める様に仕向けてしまったんだよ。その証拠に、呪いをかけた張本人である真宮寺くんは呪いの効果を免れた。そうでしょ?」

キーボ「ま、待って下さい……!呪いの効果を受けなかったのは、僕やゴン太くんも同じで……」

白銀「キーボくん、君はロボットでしょ?人じゃないから呪いの対象外なんだよ。ゴン太くんは凄いよ、呪いにかかったけど、それを自分の意思で抑えたんだ。強靭な精神力を持っている証拠だね!」

最原「……待ってよ白銀さん、そんなの無茶苦茶だよ。真宮寺くんは自分の知らない内に僕に呪いをかけた?そんな事、あまりにも不自然すぎる」

獄原「そ、そうだよ!言っている事がわからないよ!第一、自分が呪いをかけたとして、それを普通は忘れないよ!」

白銀「……忘れたんじゃ無いよ。元々、知らなかったの。そして、彼に限ってはそれがありえるんだよね……!」

最原「え……?」

真宮寺「あ、ああ……ああああああぁぁっ!」

白銀「……あの本の内容を理解できたのは彼だけ、しかし、彼は自分が呪いをかけた事を覚えていない……とくれば、犯人はもう一人しか居ないよね?」

真宮寺「何で!?どうして!?何故なんだ!?どうしてこんな事をしたんだヨ!?姉さん!」

最原「姉……さん……?」

??「うふふ、うふふふふふふ……!そう……知ってしまったのね、是清……」

獄原「!?」

キーボ「な、何ですか……?真宮寺くんのマスクの下……?女の人がする、お化粧?」

真宮寺「どうしてこんな事を!?何故なんだ!?何で皆や最原くんを傷つけるような真似をしたんだヨ!?」

獄原「ま、待ってよ……!ご、ゴン太、馬鹿だから、何が起きているのか全然わからないよっ!誰か説明してよ!」

白銀「……真宮寺くんの中にはね、彼のお姉さんの魂も住み着いているんだ。まあ、これは彼の言葉を借りたらの話だけどね」

獄原「も、もっと訳がわからなくなったよ!誰かゴン太にもわかる様に説明してよぉっ!」

最原「……真宮寺くんは、二重人格ってこと?」

白銀「うん、それが一番しっくりくる説明かもね。そう考えれば間違いないよ」

獄原「二重、人格……?」

キーボ「一つの体に別の人間の人格が入りこんでいる事です。多重人格者は、別々の人格の記憶や知識を共有できることもあれば、そうでないこともある……」

白銀「真宮寺くんは後者だったみたいだね!……この事件の始まりは、真宮寺くんのお姉さんの人格がある日の深夜に動き出した事から始まったんだ……!」

真宮寺「僕が眠った後、僕の体を使った姉さんはこの部屋に来て呪術の本を手に取った。そして、そこに記されている嫌われの呪いを最原くんに使って、何事も無かったかの様に部屋に戻って来たんだ……!僕が眠っていた時に行われたこの行動に、僕は気がつくことが出来なかった……それが、この事件の真相……!」

白銀「……はい、良く出来ました。この事件の犯人は、真宮寺是清くんのお姉さんなのでした!」

真宮寺「な、何故……?どうして、こんな事をしたのサ?姉さん……?」

姉清「是清……全てはあなたのためなのよ……」

真宮寺「ぼ、僕のため……?ど、どういう意味なの、姉さん?」

姉清「是清、あなたは私の為にたくさんの友人を作ってくれた……その全員が、あなたの選んだ素晴らしい女の子だったわ。私は凄く感謝してる」

姉清「だからね……今度は、私が是清のお友達を選んであげようと思ったのよ」

真宮寺「ぼ、僕の友達を、選ぶ……?」

姉清「……あなたが親友だと思う最原くんは、この呪いに負けて死を選んでしまう様な弱い人間では無いと確かめたかった。他の皆は、この呪いに抗える強い意志を持っているか確かめたかったのよ……結果、ここに居る三人はその試験に合格した。あなたの友人に相応しい人たちだわ」

真宮寺「あ、ああ……あぁぁぁぁ……!」

姉清「……あなたは本当に良い友人を持ったわ。私はとても幸せよ、是清……!」

真宮寺「ね、姉さん……!こんな事、僕は望んで無かったんだヨ……」

姉清「……え?」

真宮寺「ぼ、僕は……最原くんや皆を傷つけてしまった……!すべて、僕の責任だ……」

姉清「あ、あなたが責任を感じる必要は無いのよ。これは全て、私が一人で……」

真宮寺「……姉さんの罪は僕の罪サ……。僕はもう、皆に顔向け出来ない。最原くんの友達で居る資格も無いんだ……」

姉清「是清……。私は、余計な事をしてしまったの……?」

真宮寺「良いんだ、姉さん……僕は取り返しのつかないことをしてしまった……本当にごめんヨ、最原くん……」

最原「し、真宮寺くん……」

真宮寺「……皆に全てを話してくれ、そして、僕に裁きを下して欲しい……全ては僕の責任なんだからネ……」

最原「ま、待って!真宮寺くんっ!」

―――ガチャ……バタン!

最原「真宮寺くん!真宮寺くーん!」

獄原「ご、ゴン太、真宮寺くんを追いかけてくるよ!」ダッ!

白銀「……ねえ、真相を知った今、最原くんはどんな気分?皆は悪くないんだよ?呪いのせいでおかしくなってたの」

最原「う、うぅ……」

白銀「その皆にひどい言葉を投げつけて、心を粉々にした気分はどう?最高に絶望的じゃない!?」

最原「う、うわぁぁぁぁぁぁっ!!!」

白銀「……うふふ、良いエンディングだね。救い様の無い絶望エンドも悪くはないかな……」スタスタ…

最原「……ぼ、僕は、なんてことを……!何も悪くない皆に、あんなひどい事を言ってしまうなんて……!」

最原「どうすれば良いんだ……?皆、僕の事なんか許してくれないだろう……。僕は、どうしたら……?」

キーボ「……顔を上げてください、最原くん。あなたは何も悪くない、悪いのは黒幕です!」

最原「き、キーボくん……!」

キーボ「……黒幕はこの事実を知っていた……知りながら、この事を隠していた!最原くんがこの事を知っていれば、皆を許せたはずです!真宮寺くんが知っていれば、何か対策を取れたはずです!その可能性を潰したのは、白銀さんなんですよ!君は何も悪くないんです!」

最原「で、でも、僕は……」

キーボ「皆に酷い事をしたと思うのなら、あなたが皆を救うんです!皆は今、罪悪感からくる絶望に飲み込まれています。皆を救えるのは、最原くんしかいないんです!」

最原「僕が……皆を、救う……?」

キーボ「ここで最原くんの心を折って、皆を絶望させる事が黒幕の目的なんですよ!そんな事させやしない!もう、これ以上黒幕の思い通りにはさせません!今度は、こっちが攻める番です!希望の逆襲ですよ!」

最原「希望……!皆に、希望を……!」

キーボ「……立ってください、最原くん。僕も出来る限りの手伝いはします。だから、この状況を笑って見ている黒幕に一泡吹かせてやりましょう!」

最原「………」

最原(……そうだ、このままで良い筈が無い。本当に皆の事を思うなら、皆を絶望から救い出すんだ!)

最原「……わかった。僕、やってみる……ううん、やるよ。絶対に皆を助けてみせる!やってみせるよ!」

キーボ「その意気です!やってやりましょう、最原くん!」

最原「明日から行動開始だ!まずはどう動くか、部屋に帰って計画を立てよう!」

キーボ「はい!僕もお供します!」

―――ガチャ……バタン!

白銀「……計画通り。うふふ、馬鹿だなあ二人とも、また私の手の上で踊っているって事も知らずにさ……」

白銀「さて……こっちもこっちの計画を進めようかな。最原くんは明日から動くみたいだけど……」

白銀「私が動くのは、今からなんだよねぇ……!」ニタァ…

―――白銀フェイズ

 夜は白銀さんの時間です。最原くんに救い出されていない人を一人選んで、その人に会いに行きます。

 選んだ人とはイベントが起き、その内容によってその人の絶望度が上がります。しかし、白銀さんが怪我をする可能性もあります。その場合、白銀さんは数日の間動くことが出来なくなります。

 絶望度は初期値から白銀さんの行動で変化します。最高が100です。絶望度が99の人の下に白銀さんを向かわせると……?どうなるかは、ご自分の目でご覧下さい。

 なお、ここに皆さんの現在の絶望度を記載しておきます。参考になさってください。

 赤松 95

 百田 87

 春川 50

 天海 80

 夢野 92

 星  85

 茶柱 81

 真宮寺 90

 東条 86

 獄原 30

 入間 89

 王馬 76

 夜長 91

白銀「さて……私の正体を知っている人に会いに行くのは危険だよね。それを踏まえて……誰のところへ行こうかな?」

 誰に会いに行きますか? この下の回答で決定

―――赤松の研究教室

赤松「………」ポロンポロン~♪

赤松「…」ポロン~♪……

赤松(……ピアノを弾いても何も感じない……ただただ空虚で、虚しいだけ……心の中に穴が空いた様な、ぽっかりとした部分に音が響いて、消えていく……)

赤松「最原、くん……」グスッ

―――コンコン

赤松「……あれ……?誰だろう、こんな時間に……?」

白銀「ああ、赤松さん!よかった、ここに居たんだ!」ガチャッ!

赤松「し、白銀さん……?どうしたの、そんなに慌てて……?」

白銀「あ、あのね!そのね!じ、実はね……!あ痛っ!舌噛んじゃった……」

赤松「ちょ、ちょっと落ち着いたらどうかな?」

白銀「ああ、ごめんね……。すー、はー、すー、はー……ふう、落ち着いたよ!ありがとう!」

赤松「そ、それは良かったね……。それで、私に何の用事?」

白銀「うふふ、実はね~……私、最原くんと仲直り出来たんだ!」

赤松「……え?」

白銀「さっきまで何回も何回も謝って、謝り続けて……最原くんもやっと口を利いてくれる様になったんだ!私と、話してくれる様になったんだ……!」

赤松「それ……本当……?本当、なの……?」

白銀「本当だよ!こんな事、嘘じゃ言わないって!ねえ、赤松さんも急いでもう一度謝って来なよ!もしかしたら……ううん、きっと最原くんも許してくれるよ!」

赤松「そう、かな……?」

白銀「そうだよ!だって、赤松さんは気がついてなかったかもしれないけど、最原くんは赤松さんのことが好きだったんだよ!好きな女の子の事をそう簡単に嫌いになれるわけが無いって!」

赤松「………」

白銀「……ああ、そうだ!他の皆にもこの事を伝えてこなきゃ!嬉しいな~!嬉しいな~!」スタタ…

赤松「……もう一度、謝る……?そうすれば、最原くんは私の事を許して……」

??(そんなわけ無いじゃん、普通に考えなよ。あれだけの事をしでかして、あなたの事を許してくれると思うの?)

赤松「さ、最原くんは優しいから、きっと……」

??(その優しい最原くんの心を踏み躙ったのは誰?他ならぬあなた自身でしょ?何忘れちゃってるのさ?)

赤松「で、でも……最原くんは、私の事を……!」

??(……忘れたの?あなたは最原くんに大嫌いだって言われたんだよ?あなたの全てが大嫌いだって言われたの!)

赤松「あ……」

??(……でも、最原くんを恨んじゃいけないよ?だって、先にその言葉を言ったのはあなただもんね?最原くんのことなんて大嫌いだって言ったでしょ?それまで忘れちゃった?)

赤松「あ……あ……!」

??(……ねえ、まだ彼があなたの事を好きだと思ってるの?あんな事をした自分の事を、まだ好きでいてくれると信じてるの?……そんなわけないじゃん。現実を見なよ)

赤松「いや……いやぁ……っ!」

??(……彼があなたの事を好きだと言う気持ちを踏みにじったのはあなただよ?そんなあなたが、彼に愛される資格なんてあるの?)

??(認めなよ、私……私はもう、最原くんと元の関係には戻れないの……!彼の事を諦めて、涙に暮れながら毎日を後悔して生きていく他無いんだよ……!)

赤松「う、う、う……うわぁぁぁぁぁぁぁっ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」

白銀「……あーあ、謝りに行けば本当に許して貰えるのにね。思い込みが強い人って、こう言う時厄介だよね~!」

赤松さんの絶望度 95→97

―――翌日 朝 最原の私室

最原「……朝が来た。今日から僕の戦いが始まるんだ……!」

最原「やるぞ!皆を救って、もう一度友達に戻るんだ!」

―――最原フェイズ

 朝と昼は最原くんの時間です。この時間の間に最原くんは行動し、皆を説得しに行きます。

 しかし、皆は絶望している状況……最原くん一人では、皆を救う希望の力が足りないことがあります。

 話に進展が起きない場合、それはまだ希望の力が足りないと言う事です。その場合、他の人を救って、希望の力を強くしましょう。

 また、誰に会いに行けば良いかわからない場合は、時間を使って友達……つまり、絶望から救い出された人と相談することが出来ます。現状ではキーボ君だけですが、仲間が増えればその分、多くのヒントをもらえるでしょう。

 では、選択の時です。朝は誰に会いに行きますか?それとも、皆と相談しますか?

 この下の回答で決定

―――中庭

最原「……いたっ!王馬くんっ!」

王馬「……あれ?最原ちゃんじゃん。どうかしたの?」

最原「……僕は、君に話したいことが……」

王馬「……ごめん、最原ちゃん。俺、やらなきゃいけない事があるんだ……」

最原「え……?」

王馬「自分の不始末は自分でどうにかする……これ以上、最原ちゃんに迷惑はかけないよ」

最原「王馬くん……?君は、まさか……!?」

王馬「……なーんてね!ちょっと格好つけただけだよ!本当は暇だけど、最原ちゃんと過ごしたくないだけなんだよね~!」

最原「ま、待って!王馬くん!」

王馬「……じゃあね、最原ちゃん。ばいばい」スタスタ…

最原「……駄目だ、王馬くんには僕の声は届かないみたいだ。もっと希望の力を強くしなくちゃ……!」

 昼はどうしますか? この下の回答で決定

―――昼 最原の私室

獄原「あ!最原くん!」

最原「ゴン太くん、来てくれたんだね!」

獄原「これからどうしようか……?白銀さんは悪い人で、皆は悪くなくて、真宮寺くんが犯人で、でも真宮寺くんは悪くなくて……うぅ、馬鹿なゴン太にはよくわからないよ……」

最原「……これからどうするかなんて決まってる」

獄原「え……?」

最原「……皆に酷い事を言ってしまった事を謝るんだ。そして、皆ともう一度友達になる……!僕のすべき事は、それなんだ……!」

獄原「最原くん……」

最原「……でも、それにはすごく勇気がいるんだ。僕だけでは挫けそうになってしまうこともある……だから、ゴン太くんの力を借りたいんだ」

獄原「えっ?ゴン太の力を……?」

最原「うん……どうか僕に力を貸して欲しい、皆とまた、友達になる為に……!」

獄原「……うん、わかったよ!ゴン太も皆に酷い事を言った事を最原くんと謝る!最原くんの友達として、力を合わせようよ!」

最原「ありがとう!ゴン太くん!」

獄原「……忘れないで、最原くん。ゴン太は何時だって君の味方だよ。最原くんが困ってたら、ゴン太が必ず駆けつけるからね!」

獄原ゴン太の絶望度 30→0

希望の力が一つ上がりました!

王馬でもすぐに話も出来ない状況か…
これは90以上の人は説得に加えてキスでもしないとダメかもな

―――夜 白銀フェイズ

白銀「さーて……誰の所に行こうかな?」

 下の回答で決定

効かなかったんじゃなくて事情を知ってたから振る舞い方を変えられたんじゃない?

>>329
たぶん訳もなく最原が憎くなっただろうけど、白銀は原因が分かってたからな
すべてはダンガンロンパのため
最原が事故死しないぐらいにはサポートというか誘導はしてたんだろ

白銀の好感度次第では最原や今やってる事への罪悪感は少しはあるのかもな

スナイプされないのを祈るのみだな…
まぁ悪い魔女の呪いは「王子様のキス」で解けると相場は決まってるし
どうしようもなくなったら最原のキスで強制ハッピーエンドにしてくれるヨ

―――赤松の研究教室

赤松「………」カチャカチャ…

赤松(白銀さんが持って来てくれた入間さんの発明……。これを使えば、最原くんに謝る練習をシュミレーション出来るって言ってたよね……)

赤松「ヘルメットを被って、スイッチを入れる……後は、夢を見る感覚でシュミレーションが出来、る……」スヤァ…

白銀「……ふふふ」ニタァ…

――――――――――

赤松「ん……ここ、は……?病院?なんで、こんな所に……?」

真宮寺「……赤松さん?どうしてここに……?」

キーボ「もしかして……あなたも、彼にに会いに来たんですか?」

赤松「真宮寺くん?キーボくんにゴン太くん……?こ、ここは……?」

真宮寺「今更……今更、どの面下げてここに来たんだい?どんな顔して最原くんに会おうって言うんだヨ?」

赤松「え……?さ、最原くんがここにいるの!?」

獄原「う、うん。赤松さんも会いに来たんじゃ無いの?」

赤松「っっ!」ダッ!

獄原「あっ!?赤松さん!」

赤松(謝らなきゃ!謝らなきゃ、謝らなきゃ、謝らなきゃ!ちゃんと謝って、罪を償って、それで……もう一度!)

赤松「……あった、最原くんの病室……!ここに、最原くんが……!」

赤松(……逃げちゃ駄目。ちゃんと最原くんと向き合うの!それで、それで……!)

赤松「さ、最原くんっ!………え?」ガラッ!

最原「うぅ……あー……」

赤松「さ、最原、くん……?最原くん、なの……?」

最原「うー……うぅぅ……」

赤松「……何で?何でこんな……?最原くんに何が……?」

白銀「……赤松さん、なんのつもり?まだ最原くんを虐め足り無いの?」

赤松「え……?白銀、さん……?何で……?」

白銀「……最原くんがこうなっちゃったのも、全部あなたたちのせいじゃない!みんなでよって集って最原くんを痛ぶって……信じていた人たちに裏切られた最原くんは、心が壊れて……それで……っっ!」

赤松「あ、あ……そんな、そんな、ことって……!?」

白銀「……最原くん、あなたの事が好きだったのに……!そのあなたに裏切られて、どれだけ傷ついたか想像できる!?最原くんを一番傷つけたあなたが、どの面下げて彼に会いに来たの!?」

赤松「あ、うぅ……。最原くん、ごめん、ごめんなさい……!わ、私っ!」

最原「あうぅぅっ!?」ビクッ!

赤松「えっ!?」

最原「うぅぅぅっっ!?うーっ!あうぅぅぅぅっ!?」ビクビク…

赤松「さ、最原くん……?ど、どうして……?」

白銀「……当然でしょ?最原くんはあなたが恐いんだよ。もう、近づいて欲しくないんだよ!」

赤松「!?」

白銀「……ほら、最原くん。大丈夫だからね……恐い人はもう、いなくなるからね……」ギュッ…

赤松「あっ……!?」

最原「うー……うぅ……」

白銀「よしよし……大丈夫だよ。私が最原くんの傍にずっと居てあげるからね……!」ナデナデ…

赤松「………」

白銀「……まだ居たの?さっさと出て行きなよ。それとも……最原くんをおびえさせて楽しむつもり?」

赤松「………」ガラッ…

??(……あ~あ、余計な期待をしたからこうなるんだよ。言ったじゃん、取り返しなんかつかないってさ……)

赤松「う……う……」

??(あんな穏やかな表情、あなたにはもう見せてくれないよ。それだけの事をしちゃったんだからさ)

赤松「う、あぁぁ……うわぁぁぁん!」

??(……そうやって何時までも泣きじゃくっているのがお似合いだよ。永遠に泣いて、絶望し続けてなよ……!)

赤松楓の絶望度 97→99

―――最原フェイズ 朝

最原「……今日はどうしようかな?」

何をしますか? この下の回答で決定

―――春川の研究教室

春川「ぶーん!ぶーん!」ガチャガチャ…

最原「……春川さん、ちょっと良いかな?」

春川「あ~!最原だ~!ねえねえ、一緒に遊ぼうよ!」

最原「えっと……かまわないけど、その前に少し話を……」

春川「私、難しい話しわかんない~!遊ぼ!遊ぼ遊ぼ遊ぼ!」ブンブン!

最原「……うん、わかったよ。何して遊ぶ?」

春川「わ~い!それじゃあ、ミニカーで遊ぼうよ!ほら、最原の分!」

最原「あ、ありがとう……」

春川「えへへ~!ぶーん、ぶーん……楽しいね、最原!楽しいねえ!」

最原「う、うん……」

最原(……駄目だ、春川さんはまともな状況じゃない。今の彼女の心に踏み込む勇気は僕には無い……今日は引き下がるしかないか……)

昼はどうしますか? この下の回答で決定


―――最原の私室

最原(一度皆に相談してみよう。なにか糸口が見えるかもしれない……)

キーボ「やはり……まずここは、僕たちと一緒に行動していた人を仲間に引き込むべきです。僕、ゴン太くん、真宮寺くん、最原くんで行動出来る様にすることが、解決の第一歩かと……」

獄原「……もし、王馬くんを説得することがあったら、ゴン太を連れて行って欲しいんだ。何が出来るかはわからないけど、一生懸命頑張るよ!」

最原「……何か注意することはあるかな?」

キーボ「まずは、希望の力を3以上にすることを考えましょう。その上で、最原くんの言葉に耳を貸してくれる人を考えるんです」

獄原「最原くんの話を聞いてくれそうな人か……。う~ん、誰がいるかなぁ?」

キーボ「……残念ですが、僕にはわかりません。観察眼に長けた人が居れば、ヒントを貰えたんでしょうが……」

最原「……こんな所か、みんな、ありがとう」

最原(皆と話し合いをして過ごした。この意見を元に、残りの皆を救い出すんだ!)

―――白銀フェイズ

白銀「さ~て……誰に会いに行こうかな?」

この下の回答で決定

―――赤松の研究教室

赤松「………」ボーッ…

白銀「……呆けてるね、赤松さん。まあ、当然か。もう、希望も何も無いんだからね……」

赤松「………」

白銀「じゃあ、そんな赤松さんにこれを上げるよ」ポイッ

赤松「……これ、は……?ライト……?」

白銀「……これを自分に向けて使ってみなよ。そうすれば、あなたに相応しい罰が下ることになるからさ……!」

赤松「私に相応しい、罰……?」

白銀「そうだよ……。最原くんに申し訳無いって思ってるんでしょ?なら、それを使って少しでも自分の罪を噛み締めなよ。それが赤松さんに出来る、唯一の罪滅ぼしなんだからさ……!」

赤松「罪、滅ぼし……!」

白銀「……ま、それを使うかどうかは赤松さんに任せるよ。好きにしてね。それじゃ……」スタスタ…

赤松「………」スチャ…

赤松「……ごめんなさい、最原くん……」カチッ!







超高校級のピアニスト 赤松楓のおしおき

『追憶のセレナーデ ~楽しかったあの日の思い出~』

~~♪~~♪

赤松「ここ……は?真っ暗で、何も無い……。何か聞こえる、これは……ピアノの音……?」

~~~♪~~~♪

赤松「この曲……この弾き方……!間違いない、忘れるはずが無い!このピアノを演奏しているのは……っ!」

最原『……あっ!ご、ごめん!間違えちゃった!』

赤松『ううん、良いんだよ!もう一回やってみよう!』

最原『うん!』

赤松「最原くんと私……!これ、私たちが連弾の練習をしていた時の……!」

??(そう……楽しかったあの日々の思い出だよ。最原くんに嫌われる前の楽しかった日々、幸せでいっぱいだったあの頃の思い出……!)

赤松「あ……ああ……」

最原『ピアノの演奏って楽しいね!教えてくれてありがとう、赤松さん!』

赤松『私のほうこそ、私の趣味に付き合ってくれてありがとう!最原くんが楽しんでくれて、私も嬉しいよ!』

最原『うん!……赤松さんと一緒なら、僕は何だって楽しいよ……』ボソッ…

赤松『え、えっ!?い、今、何か言った?』

最原『う、ううん!な、なんでもないよ!』

赤松「……くっ、うぅ……!」

??(本当に楽しかったよね……。コロシアイを強いられ、この学園に監禁されていたとしても、彼と過ごす時間は何物にも代え難いほどの幸せなものだった……でも)

ジャーーン!

赤松「……あ……っ!」

??(……その時間を終わった。いいえ、あなたが終わらせた。本当にくだらないことで……)

最原『い、痛いよ赤松さん……!なんで、こんなことをするの……?』

赤松「さ、最原くんっ!」ダッ!

??(何で……?そんなの決まってる。最原くんを虐めるのが楽しかったから、ピアノの演奏を二人でするよりも、ずっとずっと楽しかったから!)

赤松「違う!そんなこと無いっ!」

最原『苦しいよ、赤松さん……。君が僕に見せてくれた笑顔も、僕にかけてくれた言葉も、全部うそだったの……?』

赤松「ちがう!ちがうよっ!」

??(……何が違うの?自分であんなに楽しかった日々を投げ捨てて、最原くんを痛ぶる日々を選んだって言うのに、それこそが嘘だったって言うの?笑わせないでよ!)

赤松「もう、止めて……聞きたくない、止めてよおぉぉっっっ!!!」

最原『……君は、そうやって自分の罪から逃げ出すんだね?反省もしない、認めもしない……ただただ泣きじゃくるだけの、最低の女の子なんだね……』

赤松「あ、あ……!」

??(いい加減認めなよ、私……!自分がいかに最低で、薄汚くて、醜い存在なのか……最原くんに嫌われて当然のゴミみたいな存在だってことをさ!)

赤松「あ、ああぁ……!やめ、て……」

最原『……君なんて大嫌いだ。少しでも好きでいたことが恥ずかしい』

最原『顔も見たくない、声も聞きたくない……君の存在を忘れてしまいたいよ』

赤松「やめて!やめてぇぇぇっ!そんな酷い事を言わないでぇぇっ!」

最原『僕にあんなに酷い事を言ったのにそんなことを言うの?最低だね』

最原『僕が止めてくれって言ったことを赤松さんは止めてくれたことがあった?無いよね?なら、赤松さんにそんなことを言う資格なんて無いよね?』

??『ついでに、最原くんの事を好きになる資格もね……!』

赤松「やめてやめてやめてやめてやめて!!!」

最原『これは君が選んだ結末だよ。僕を嬲って、痛ぶったからこうなった』

最原『一緒にピアノを弾いていた日々と言う楽しい時間を投げ捨てて、君が選んだ結末……満足でしょ?』

最原『今更後悔なんかしてないよね?被害者は僕で、君は加害者、そうでしょ?』

赤松「……ぁぁぁ……やめ、最原、く……」

??(……もう諦めなよ。素直に認めようよ。この事態を招いたのは他でもない私自身。楽しかったあの日々を捨てて、あなたが選んだ道なの)

??(一度捨てたものはもう二度と拾うことは出来ない……。もう、私はあの楽しい日々には戻れない。最原くんと元の関係にも戻れない)

赤松?(早く認めよう?それで、自分の罪に溺れてしまおうよ……ワ・タ・シ……!)

最原『大嫌いだ』

最原『君なんて大嫌いだ』

最原『大嫌いだ大嫌いだ大嫌いだ』

最原『嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い』

赤松「あ、ああ……あは、あはははは……」

最原『……赤松さんなんて、大嫌いだ』

赤松「あははははははは!あははは……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁっぁぁっ!!!!!」

――――――――――

赤松(……全部、悪いのは私。全て私の責任……あの楽しかった日々も、優しい最原くんの笑顔も、もう二度と戻ってこない……)

赤松(私は嫌われて当然の女の子、私は最原くんに愛される資格なんて無い女の子、私は……最原くんを好きだなんて言ってはいけない女の子……)

赤松(……こうして楽しかったあの日々を思い返しながら、今の苦しみを噛み締める事だけが、私に出来る数少ない罪滅ぼし……ううん、これは私への罰なんだ。これをした所で、私の罪は消えないんだ……)

赤松「ごめんなさい、最原くん……さよなら……」






赤松楓 絶望度 99→100 絶望化 軽度の精神崩壊 性格は卑屈に 救助が困難になりました

―――最原フェイズ

最原「……朝だ、行動を開始しよう」

どうしますか? 3つ下の回答で決定

―――真宮寺の私室

真宮寺「………」

姉清「是清……私のせいであなたを苦しめてしまって、本当にごめんなさい……」

真宮寺「良いんだヨ、姉さん……姉さんの罪は僕の罪、愛する人の罪を共に背負うのは当然のことじゃないか」

姉清「でも、そのせいであなたは大切な友人をなくしてしまった……本当に、どう謝れば良いのか……」

真宮寺「………」

最原「……それはちがうよ。真宮寺……さんで良いのかな?」

姉清「!?」

真宮寺「さ、最原くん?一体僕に何の……?」

最原「……真宮寺くんは友達を無くしてなんかいない。僕はまだ、君の事を大切な友達だと思ってるよ。真宮寺くん、君は違うの?」

真宮寺「っっ……。でも、僕は皆を傷つけてしまった……今、皆が感じている絶望感は、すべて僕が生み出したものサ。そんな僕が、皆の友達になんてなれるはずが……」

最原「……ううん、真宮寺くんは何も悪くないよ。悪いのは、皆に酷い事を言ってしまったこの僕なんだ」

真宮寺「なっ!?そ、そんなわけが無い!君は何も悪くない!君が罪悪感を感じる必要なんてどこにも……」

最原「……僕は、まんまと黒幕の思惑にひっかかってしまった。その結果が今の状況だ。皆にどう謝れば良いのか皆目検討もつかない……僕は、ひどい人間なんだ……」

真宮寺「違う!最原くん、君は素晴らしい人間サ。僕は君の友人になれた事を幸せに思っている。君は誰かのために怒り、喜び、涙できる素晴らしい人間なんだ!だから、だから……」

最原「……同じだよ、真宮寺くん」

真宮寺「え……?」

最原「僕も、君の事を素晴らしい人間だと思ってる。良い友人を持てたと、本当に幸せに思ってる。そんな君が、自分の事を卑下するなんて僕は到底耐えられない……今、君が僕にそうしてくれた様に、僕も君を大切に思うからこう言うんだ。本心から、僕は君を友達だと思っているよ」

真宮寺「最原、くん……!」

姉清「……是清、前を向きなさい。あなたは何も悪くないわ」

真宮寺「ね、姉さん……?」

姉清「全ての元凶はこの私……私の犯した愚かな過ちが、この事態を引き起こした。あなたは何も悪くない。本当に馬鹿ね、私ったら……あなたには、こんなに良い友人が居ると言うのに、それを試すだなんて、大馬鹿よ……」

真宮寺「……っっ!」

姉清「……是清、あなたの友達はあなたの力を必要としているわ。なら、その思いに応えてあげなさい……私が愛する人は、友人の思いに応えられない様な薄情者では無いでしょう?」

真宮寺「……最原くん、本当に良いのかい?僕は……」

最原「……良いに決まっているさ。君が居たから僕は今、こうしていられる。僕が絶望して自ら命を絶たなかったのは、君が居てくれたからなんだ。だから……もう一度僕を支えて欲しい。皆と一緒に笑える様になるために……!」

真宮寺「………」

姉清「是清……!」

真宮寺「……姉さん、僕は決めたヨ。この罪は消えない、でも、この罪を背負ってでもやらなきゃいけない事がある……!自分の不始末をつけるためじゃない。僕は、大切な友人の為にこの絶望に立ち向かう……。そう、決めたヨ」

姉清「それで良いのよ、是清。私もあなたに協力する……私自身の罪を償う為に、あなたとあなたの友人を助ける為にね」

最原「……ありがとう、真宮寺くん」

真宮寺「お礼を言うのはこっちの方サ。最原くん、君が居てくれなければ、僕は永遠に苦しみ続けてこの命を終わらせていただろう……君には感謝しているヨ」

真宮寺「だからこそ、僕は君のその思いに応える。僕は君の友人サ、それに恥じない活躍を見せるヨ。……僕を頼ってくれた事、決して後悔させないからネ……」

真宮寺是清の絶望度 90→0

希望の力が一つ上がりました!

―――昼

最原「……さて、どう行動すべきかな?」

どうしますか? 3つ下の回答で決定

―――入間の研究教室前

最原「……入間さん、話があるんだ。ここを開けてよ!入間さん!」ドンドン!

―――シーン……

最原「……駄目だ、何か発明した機械でドアをロックしてるみたいだ。今の僕じゃどうしようもないな……」

最原「……皆と相談して方法を考えないと……残念だけど、今日は諦めて帰ろう……」

入間「……最原……」

入間「……私を貶しに来たのか……?それとも、やられた事をやり返しに来たのか……?うぅ……恐いよぉ……」

入間「なんとかしなきゃ、なんとかしなきゃ、なんとか……しなきゃ……っ!」

―――夜 白銀フェイズ

白銀「さ~て、誰を虐めてこようかな~?」

誰の所に行きますか? 五つ下の回答で決定

―――入間の研究教室

入間「は、はぁぁ……っ!や、やった、出来た!最原に謝る為の練習用シュミレートマシン!これを使って、最原に謝る為の心構えをするんだ!」

入間「……そ、そうだ……今度こそ俺様は、まっすぐに最原と向きあって謝るんだ……!その為に、俺様はっ!」カチッ…

白銀「……ふふふふふ……」カタカタ…

――――――――――

入間「ん……。よ、よし!シュミレート世界に入れたみたいだな!早速最原を探して、謝る練習をするんだ!」

最原「……そこに居るのは、誰……?」

入間「こ、この声は……最原!やった、こんなに早く会えるなんて……!」

最原「その声は……入間さんなの?」

入間「あ、ああ!俺様だぜ!最原、俺様がわる、か、った……?」

最原「………」

入間「え……?な、なんで目の部分に包帯なんて巻いてるんだ?俺様は、こんな設定なんか……」

最原「……入間さん……なの?」

入間「ひ、ひいっ!?ど、どうしてこんな事に……?」

真宮寺「……忘れたのかい?すべて君のせいなんだヨ?」

入間「お、俺様のせい……?」

キーボ「王馬くんから受けた仕打ちで目を傷めた最原くんは、そのまま自分の眼球を潰して……くうぅ……っ」

入間「あ、あの時の……!?私が、最原を見捨てた時のことなの……!?」

獄原「い、入間さんが最原くんを助けてあげてればこんな事にはならなかったのに……!なんで助けてあげなかったのさ!?入間さん!」

入間「あ、あぁぁ……うぅぅぅぅぅっ……」

最原「ねえ、誰かそこに居るの?僕、何も見えないんだ……」

入間「……こ、こんなの設定間違いだ!り、リセットしよう!もう一回だ!」

―――ヴーーンッ!

入間「……はぁ、はぁっ……よ、よし、今度こそ……」

最原「……ねえ、そこに誰か居るの?」

入間「さ、最は……ら……!?」

入間(こ、今度は目の包帯に加えて車椅子!?し、しかも……片脚が無くなって……!)

真宮寺「……王馬くんの罠に引っかかった最原くんは、自分で目を潰してしまって……」

キーボ「しかも、トラバサミで挟まれた脚が長い間挟まれたせいでもう切断するしか無くなってしまったなんて……」

獄原「どうして助けてあげなかったの!?入間さん……!なんで!?どうしてっ!?」

入間「ち、違う……!リセット!リセットだっ!」

―――ヴーーンッ!

入間「今度こそ……今度こそっ!」

最原「……そこに誰か居るの?」

入間「あ、あぁ……!?また、怪我が酷く……!」

最原「……ねえ、誰か居るの?誰なの?」

入間「リセット!リセットだぁぁっ!」

―――ヴーーンッ!

真宮寺「……全身打撲のせいで体に後遺症が……もう、満足に動くことも……」

獄原「なんで助けてあげなかったのさ!?」

入間「リセット!」

キーボ「視力だけでは無く、聴覚まで……!もう、誰かと会話する事は絶望的です……」

獄原「い、入間さん……どうして……!?」

入間「り、リセット……!」

真宮寺「……度重なる虐待行為に最原くんの心は……!」

キーボ「うう……僕たちがついていながら、こんなことになってしまうなんて……!」

獄原「入間さんが助けてあげてれば、こんな事にならなかったのに……!」

入間「リ、セット……」

入間(なんで……どうして!?回数を重ねれば重ねるほど状況が悪くなる!私はこんな設定はしてないのに!?)

入間「つ、次はどうなるんだ……?どうな、って……っっ!?」

最原「………」

真宮寺「う、うぅ……うぅぅぅぅ……」

キーボ「最原くん……最原くぅぅぅん……」

入間「葬、式……?最原の……?終一が、死んだ……?」

獄原「入間さん……!何で助けてあげなかったんだよぉぉ……!入間さんが助けてあげてれば、最原くんは、最原くんは……っ!」

入間「わ、私の、せい……?ち、違う!これは現実じゃ無いんだ!こんなの違うんだ!」

入間「り、リセットしなきゃ……もう一度、設定を……」

最原「……またそうやって逃げるんだね」

入間「ひっ!?」

最原「また僕を裏切って、僕を傷つけた事を無かった事にして、自分の罪から逃げるんだね……。君は何も成長していない、何も変わっちゃいないんだ……!」

入間「あ、あぁ……あぁぁぁぁぁぁ……」

最原「……入間さん、現実にリセットボタンは無いんだよ。その事をよーく覚えておいてね……!」

入間「う、う……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」

入間美兎 絶望度 89→94

最原フェイズ 朝

最原「……朝だ。行動を開始しよう……!」

どうしますか? 3つ下の回答で決定

―――王馬の私室

王馬「………」

最原『……今更、君を信じられるわけないだろ。君が今まで積み重ねてきた信頼なんて、そんなもんしかないんだからさ』

王馬「……ああ、そうだよ、最原ちゃん……俺は所詮、嘘つきの嫌われ者さ……」

王馬「でもね……嫌われ者にしか出来ない役目も確かにあるんだよ……!」

―――中庭

最原「……居た!王馬くんっ!」

王馬「……ああ、最原ちゃんじゃん!どうかしたの?」

最原「王馬くん……僕は、君に話したいことが……」

王馬「……あー、ダメダメ!俺、今すごく忙しいんだ!最原ちゃんと話してる時間なんてないんだよ!」

最原「えっ……!?」

王馬「だからごめんね!お話はまた次の機会ってことで……」

獄原「ちょっと待ってよ、王馬くん!」

王馬「えっ……!?ご、ゴン太……?ど、どうしたんだよ、そんな顔して?俺、何かしたっけ!?」

獄原「……王馬くん。ゴン太は、王馬くんが本当は良い人だってこと知ってるよ。今、王馬くんは本当に忙しくしてる理由は、皆の為なんでしょ?」

王馬「っっ……!」

獄原「何をしているの?ゴン太たちに話してよ!ゴン太も手伝うから、一人で抱え込まないでよ!」

王馬「……無理だね」

獄原「えっ……!」

王馬「それは出来ない……だって、これは俺が一人でやらなきゃいけないことなんだ。誰にも迷惑かけずに、俺が一人でやらなきゃいけないことなんだよ」

獄原「……王馬くん、君は……?」

王馬「……それが俺に出来る唯一のことなんだ。もう、これ以上黒幕の思い通りにさせるわけには……!」

最原「まさか……!君は、黒幕の正体に気がついているの!?」

王馬「……白銀ちゃんでしょ?あの一週間の中で、彼女の行動には違和感と嘘があった……俺が犯人を断定するには、それで十分さ」

王馬「だからこそ、俺は彼女の次の手をつぶさなきゃならないんだ!皆に最原ちゃんのことを諦めさせないと、白銀ちゃんは次に皆のその感情を利用して何かを仕掛けてくる!だから、俺が……っ!」

最原「……一人で全部を解決するって事?誰にも迷惑をかけずにかい?」

王馬「……ああ、そうさ。嫌われ役の俺にしか出来ないことさ。だから最原ちゃん、俺は……」

最原「……君はいつからそんなつまらない奴になったんだい?」

王馬「……え?」

最原「皆のために嫌われ役を演じて、お得意の嘘も封印して、一人で黒幕に立ち向かう……そんなの、君のすることじゃないだろう?」

王馬「な、何を言ってるの……?」

最原「僕の知っている王馬くんなら、黒幕に負けっぱなしなんか嫌だって言って、自分の為に黒幕に勝負を仕掛けていたはずさ。例え皆を守りたいって思いがあっても、君はそれを口にする事は決してないはずだよ」

王馬「うっ……!」

最原「……もし、君が嘘をつけなくなった理由が僕にあるのだと言うのなら……僕は君に謝らなくちゃならない。君をそうしたのは僕なんだ、本当にごめん」

王馬「……そんなこと言わないでよ最原ちゃん。俺は、自分でそう決めたんだ。黒幕に好き勝手されるのはもう御免だからね」

最原「なら、それを僕にも手伝わせてよ。その代わり、君も僕を手伝って欲しい。僕と君が組めば無敵さ、そうだろう?」

王馬「……最原ちゃん、俺は……」

最原「……迷惑かけないなんて言わないでよ。僕と君はライバルだろう?君の引き起こした厄介事を解決するのが僕の役目じゃないか」

王馬「っっ……!」

獄原「王馬くん……!」

王馬「……くくく!あはははは!何だよ、人がせっかく頑張ってるって言うのに二人とも好き勝手言っちゃってさ!それは俺の役目だろう!?俺、悲しいよ!」

獄原「ええっ!?ご、ごめん!ゴン太のせいで王馬くんを悲しませちゃったなんて……」

王馬「ふう……。ま、いっか。そろそろ皆のためなんてかったるいことにも飽きてきた所だし、その役目は最原ちゃんに任せるよ。俺は作戦担当の参謀って事で!」

獄原「え……?そ、それじゃあ!」

王馬「正義の味方と悪の総統の共同戦線なんて燃えるよね~!んじゃ、軽く黒幕をぶっ飛ばすとしますか!」

獄原「お、王馬くん!」ダキッ!

王馬「ぎゃぁぁぁぁっ!ゴン太、お前馬鹿っ!お前に思いっきり抱きしめられたら死んじゃうだろ!?」

獄原「あっ、ご、ごめんっ!」

王馬「……ふう、死ぬかと思った。さて、最原ちゃん、覚悟してよね?俺を仲間に引き込んだんだ、相当面倒で厄介なトラブルを引き起こしてやるからさ!」

最原「ああ、覚悟してるよ。これからよろしく、王馬くん!」

王馬「にしし!……安心していいよ、最原ちゃん!平穏な日常は送れない代わりに、毎日をつまらなくないものにしてあげるからさ!俺と最原ちゃんが組めば、黒幕なんて目じゃないよね!」

王馬小吉の絶望度 76→0

希望の力が一つ上がりました!

昼はどうしますか? 5つ下の回答で決定

―――食堂

最原「……いないか」

―――東条の研究教室

最原「ここにもいない……東条さん、どこにいるんだ?」

最原(もしかして、僕から逃げてる?僕の行動から予測して、見つからない場所に隠れてるんじゃ……?)

最原(だとしたら、僕には絶対に見つかりっこない……。なんとかして、東条さんと会う方法を考えなくちゃ)

―――夜 白銀フェイズ

白銀「さ~て!今日もハッスルしちゃうぞ~!」

誰の所へ行きますか? 3つ下の回答で決定

―――入間の研究教室前

白銀「入間さ~ん、ドアを開けてよ~!話したいことがあるんだよ~!」ドンドン!

入間「………」ガタガタ…

白銀「……ふ~ん、出て来る気は無いんだね?皆をこんな目に遭わせてるって言うのにさ……」

入間「……!?」ビクッ!

白銀「最原くんから聞いたよ。入間さん、最原くんを騙して記憶を消そうとしたんだってね。そのせいで最原くんは皆を信じる気持ちをなくしちゃったんだよ?」

入間「う、う……」

白銀「……最原くんだけじゃない、皆が苦しんでるのは入間さんのせいなんだよ?だって入間さんが保身を考えてさえいなければ、最原くんは皆を許していたんだからね……!」

入間「うぅぅ……うぅぅぅぅぅぅ……」

白銀「……何とか言いなよ。皆、入間さんに怒ってるんだよ?入間さんのせいで私たちは最原くんに許して貰えなくなっちゃったんだよ?なんとか言ったらどうなの!?」ガンッ!

入間「ひ、ひぃぃっ!!!」ビクッ!

白銀「……また、そうやって逃げるんだね。最原くんからも、自分の罪からも、皆からも逃げるんだね。最低だよ、入間さん……」スタスタ…

入間「……う、うぅ……ぐぅぅぅ……っ!」

入間「わ、私は悪くない……あいつらだって最原を虐めてたじゃないか、私だけが悪いんじゃない……悪くない!」

入間「に、逃げてるのはあの地味ブス女の方だ!全部を俺様のせいにしてるだけじゃないか!あいつだけじゃない、俺様を責めてる奴ら全員がそうだ!俺様は悪くない!」

入間「そ、そうだよ……あいつらは俺様を除け者にして安心してるだけなんだ。だから、俺様は……あっ!?」

入間「……俺様だけ、除け者……?お、俺様だけが仲間外れ……?って、ことは、次に終一みたいに虐められるのは、わ、私……!?」

入間「い、嫌だ……!そんなの嫌だ!だ、誰か助けてくれよっ!わ、私は、私はぁぁぁぁぁっ!」

入間美兎の絶望度 94→99

―――最原フェイズ 朝

最原「朝だ、行動を開始しよう……」

どうしますか? この下の回答で決定

―――最原の私室

最原「……僕がこれからどう行動したら良いか、皆の意見を聞かせて欲しいんだ」

キーボ「仲間が増えてきましたね!今の僕たちの希望の力なら、皆もきっと話を聞いてくれるはずです!」

獄原「でも、中には最原くんとお話するのが嫌だって人も居るみたいだよ?」

真宮寺「その場合は僕たちで相談してなんとか話し合いの場をセッティングする方法を考えなきゃならないネ。今居るメンバーだけで良い案が浮かばなかったら新しい仲間を増やしてから話し合いをしてみればきっと良い考えが浮かぶはずだヨ」

王馬「持つべきものは頼りになる友達ってことだね!」

最原「……今、僕の話を聞いてくれそうな人は誰かな?」

王馬「うーん……はっきりとはわからないけど、最原ちゃんが一番信頼していた人なら、その信頼に応えようとしてくれるんじゃないかな?」

獄原「最原くんが一番信頼していた人って言うと……」

真宮寺「……彼の事だろうネ。彼の破天荒さは今の僕たちに必要なものサ」

キーボ「最原くん、彼に白銀さんの魔の手が迫る前に話し合いの場を持ちましょう!」

最原「……そうだ、入間さんのことなんだけど……」

王馬「え?入間ちゃんを部屋から出す方法?そんなの簡単じゃん!キーボの力を借りればちょちょいのちょいだよ!」

キーボ「僕、ですか……?王馬くんの提案と言う時点で嫌な予感がするんですけれど……」

王馬「平気、平気!もしも入間ちゃんと話したいって言うなら、俺に声をかけてよ。なんとかしてみせるからさ!」

最原「……そうだ、東条さんの事なんだけど……」

真宮寺「最原くんから逃げ回っている……か」

王馬「うーん……東条ちゃんから逃げ回るならまだしも、逃げ回る東条ちゃんを見つけて、かつ捕まえるなんて俺には無理かな~?」

獄原「一度見つけられればゴン太なら捕まえられるけど……東条さん、どこに居るかわからないからな……」

キーボ「……残念ながら東条さんを捕まえる方法は今は思いつきませんね。もう少し人を集めてから考えてみましょう」

最原(皆と意見交換をした。この情報を元に皆を必ず救い出すぞ……!)

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

―――百田の研究教室

百田「………」

最原『……君は僕を振り回しているだけだ、僕の事なんて何一つとして理解してくれてないんだよ』

最原『僕、そんな親友はいらない。関わりだって持ちたくない』

百田「……俺は、何をやってんだよ……?何が……何が宇宙に轟く男だよ?大切なダチにあんな真似して、そいつにまた負担を強いる糞野郎じゃねえかよ……っ!」

百田「終一の事を傍に居て当然のやつだって思ってたんじゃないのか?何しても腹を割って話し合えば分かり合えるんだって思い込んでたんじゃねえのか?だから……だから、あんな無神経な事が出来るんだよ!俺って奴はっ!」

百田「何が『親友』だ!何が『俺を殴ってくれ』だ!?結局俺は……俺は、自分の中の勝手な思い込みを終一に押し付けてただけじゃねえかよ!そんな奴のどこに、終一の親友を名乗れる資格があるって言うんだよっ!?」

百田「くそっ!くそっ……!俺は、俺は……っ!」

最原「……何時までそうしているつもりなんだい?」

百田「!?」

最原「……そうやって泣き言を言っていれば何か解決するの?した事がなかったことになるの?」

百田「あ、ぐっ……!?」

最原「……君はもう、前に進む事を諦めたの?このままで良いと本気で思ってるの?」

百田「ぐっ……うぅっ……!」ダッ!

最原「……逃げるの?何も言い返さずにさ」

百田「ぐ、っっ……俺に、お前と話す資格なんかねえんだよ……っ」

最原「………」

百田「……お前に詰られんのも、俺がした事を考えれば当然の事だ。それに反論したり、お前に許しを請う資格なんて俺にはねえんだよ!俺は……もう、取り返しのつかないことを……っっ!」

最原「……そう。それが君の考えなんだね?」

百田「……ああ、そうだ。だから最原、もう俺には……」

最原「……わかったよ、百田くん。……歯ぁ、食いしばれ!」

百田「……えっ?」

―――バキッ!

百田「があぁっ!?」ドサッ!

最原「………!」グッ!

百田「さ、最原……?お前、何を……?」

最原「……君を殴った、わかるでしょ?」

百田「や、止めてくれ……!いまさら、俺がお前に許されることなんて……」

最原「……勘違いしないでよ、百田くん。これは君を許すための儀式なんかじゃない。君のためでなく、僕のためにやっていることなんだ」

百田「え……?」

最原「……これは僕の意思だ。僕の責任で行っている行為だ。だから、君が何かを期待するのは間違っているんだよ。百田くん」

百田「………」

百田(……救えねえ馬鹿だな、俺は……まだどっかで最原が俺を許してくれると思ってたみたいだ。んなこと、あるわきゃねえのにな……)

百田(あんだけ殴ったんだ、やり返さなきゃ気が済まないに決まってんだろ。俺に出来る事と言えば、その憎しみを受け止めること位だよな……)

百田「……済まなかった、最原。お前の気の済む様にしてくれ」

最原「………っ!」グッ!

―――ガスッ!バキッ!ガンッ!

百田「ぐっ!うっ!ぐはぁっ!」

百田(ああ、くそっ……痛ぇなあ……無茶苦茶痛ぇよ……。でも、最原はもっと痛かったに決まってるよな……)

百田(……すまねえ、最原。すまなかった……!こんな馬鹿な俺のせいで、お前は……っ!)

最原「っっ……!」ブンッ!

百田「ぐあぁっ!」ドサッ!

最原「はあ……っ、はぁっ……」

百田「……最原、なんだったらこの部屋にある物でも使えよ。鉄製の物とか色々あるぜ、そいつを使えばもっと簡単に俺を……」

真宮寺「……いい加減にしなヨ、百田くん」

百田「あ……?真宮、寺……?ははっ、お前も一緒かよ?最原が終わったらお前の番か?良いぜ、覚悟は出来て……」

真宮寺「今の最原くんの目を見て、君は何も感じないのかい?」

百田「は……?」

最原「………」

真宮寺「……今の最原くんの目に君に対する憎しみが浮かんでいるかい?怒りが燃えているかい?……君の目には、どう映っているのかな?」

百田「最原の、目……?」

百田(……俺を憎んでいる感じじゃない。少し怒ってて、でも、それ以上に……悲しんでるのか……!?なんでだ?どうして……?)

百田(いや、それだけじゃない。拳だって傷だらけで、まだ腫れ上がってる。なんでそんな拳で俺を殴るんだよ!?俺が憎いなら、武器でも使って痛めつければ良いだけの話だろ!?)

真宮寺「……なぜ、最原くんは拳と心の痛みに耐えて君を殴っていると思う?……かつての君ならば、すぐにその答えに気がついたはずサ」

百田「………」

真宮寺「……目を覚ましなヨ、百田くん。君は、そんな風に後ろ向きな男だったのかい?君は……最原くんの親友じゃあなかったのかい?」

百田「っっ……!」

真宮寺「君がその理由に気がつくまで、最原くんは痛みに耐えて君に拳を振るい続けるヨ。彼をこれ以上苦しめたく無いと思うなら……」

百田「……いや、もう良い」

最原「………」

百田「……もう、わかった……。俺はやっぱり、大馬鹿野郎だ」

真宮寺「………」

百田「最原……すまなかった!」ガバッ!

最原「………」

百田「お前を傷つけちまったことも、自分勝手な考えでお前を振り回しちまった事も謝る!でも、それ以上に謝らなきゃならねえのは……俺が、全部を投げやりにしちまってたことだ!」

百田「お前と和解することも、自分の罪を償うことも、宇宙に行く事だって……俺は、どうでも良いって思っちまってた!全てを投げ捨てて、膝を抱えたまま動かない本当に糞ダサい男になってたんだ……!」

百田「お前にぶん殴ってもらわなきゃ、俺は何時までもそうして蹲ってたままだった……お前は、そんな俺の姿を見てられないから、俺を殴って目を覚まさせ様としてくれたんだ!自分の拳や心の痛みも省みず、俺のために、お前は……っ!」

最原「………」

百田「……今、ここで、改めてお前に謝らせてもらう。……悪かった、最原……!何百回でも、何千回でも謝って、もう一度お前が俺を親友だと思ってくれる様に努力する。俺は前に進む!もう一度やり直す!だから、だから……っ!」

最原「……まだ、ちょっと足りないかな」

百田「ああ、たった一回頭を下げただけで許して貰おうだなんて思わねえ。これから先、どんな事をしたって……」

最原「そうじゃなくってさ……そんな他人行儀な呼び方をしないでよ。寂しいじゃないか」

百田「えっ……!?」

最原「……僕こそごめん。君を傷つけて、酷い事を言ってしまった……。百田くん、こんな僕の事を許してくれるかな?」

百田「っっ……!あ、当たり前、だろうがっ……!終一っ!」

最原「……良かった。本当にごめんよ、百田くん……」

百田「馬鹿野郎っ……!お前が謝る必要なんてねえんだよ……!お前が、俺に詫びる必要なんて、どこにも……」

真宮寺「……その通りだヨ。二人は悪くない、悪いのはこの僕サ……」

百田「えっ……?それって、どういう……?」

最原「……詳しい話は僕の部屋でしよう。百田くん、君の力を貸して欲しいんだ」

百田「……そんな質問するんじゃねえよ。ダチが困ってたら手を貸す、それが親友なら尚更だ。そうだろ?」

最原「……ありがとう」

百田「礼も言いっこ無しだ!なんせ俺たちは親友だからな!」

最原「……うんっ!」

百田「……終一、俺は幸せ者だ。宇宙で一番のダチを持てた。この友情はもうどんな奴にだって断ち切れねえ……!俺たちはずっと親友だぜ!」

百田解斗の絶望度 87→0

希望の力が一つ上がりました!

―――夜 白銀フェイズ

白銀「今日も楽しい絶望の時間がやってきたよ!」

誰の所に行きますか? 3つ下の回答で決定

―――春川の研究教室

春川「ぶーん!ぶーん!」キャッキャッ!

白銀「春川さーん、遊びに来たよー!」

春川「あ、白銀だ!遊ぼ、遊ぼ!」

白銀「玩具も沢山持って来たからねー!」

春川「わーい!白銀は優しいから好きー!」

白銀「あはは、何して遊ぼうか?……ああそうだ、春川さん」

春川「なーにー?」

白銀「いつまで幼児退行したふりをしてるの?」

春川「………!」

白銀「……気がつかないと思った?あなたが演技をしている事くらいお見通しだって!」

春川「な、なに……?私、わかんないよ……。難しいことはわかんないよ!」

白銀「そうやって心が壊れた可哀想な女の子を演じて、自分を守ろうとしてるんだね。悲劇のヒロインって、そんなに楽しい?」

春川「やめて……やめてよ……!私は、私はっ!!!」

白銀「ふふふ……ほ~ら、メッキが剥がれてきた……!春川さんの醜い本性が見えてきたよ……!」

春川「……んた、だって……」

白銀「ん~?」

春川「アンタだって、私と同じ事をした癖に!アンタだって最原を痛めつけた奴らの一人でしょ!?そんなアンタに私を責める資格なんて……」

白銀「……うん、そうだね。私も春川さんと一緒……大好きな最原くんをこの手で傷つけた……。でも、仕方がなかったんだよ……!」

春川「な、なによ……アンタだって悲劇のヒロインぶってるじゃないか!」

白銀「じゃあ、あの時の私に何が出来たっていうの!?私はコスプレ好きの地味な女なんだよ!?男の人や武術の心得がある人たちをどうやって抑えれば良かったって言うの!?」

春川「そ、それは……」

白銀「……出来るわけ無いじゃない。だから、私はこっそり最原くんを助けてたんだよ……皆にバレないようにこっそりとね……」

春川「う、うそ……!?」

白銀「……本当だよ。私は最原くんを助けてた。その証拠に、7日目にナイフで全身を滅多刺しにされた最原くんは生きてるじゃない。ゴン太くんたちは皆が閉じ込めてたから、最原くんを助けられるはずがない……じゃあ、誰が助けたと思うの?」

春川「そ、れは……」

白銀「……いつか最原くんが殺されちゃうんじゃないかって、私はそう思ってたから……だから、皆と協力して最原くんを虐めて、いざというときに彼を助けられる様に演技をしてたんだよ!」

春川「くっ……うぅ……」

白銀「……凄く辛かった……大好きな人を傷つけて、酷い言葉を吐き捨てて……!そんな演技をしなきゃいけなかった私の気持ちがわかる!?」

白銀「超高校級の暗殺者である春川さんなら皆を抑えて、最原くんを助ける事だって出来たのに……!なのに率先して最原くんを痛めつけて、挙句の果てに自分を守るための現実逃避の演技!?ふざけないでよ!」

春川「う、ぅ、うぅぅぅぅぅぅ……」

白銀「……結局、あなたはそう言う人間なんだよ。自分は悪くない、自分は被害者だって思い込んで、悲劇のヒロインのふりをする最低の人間……そりゃ、最原くんにも嫌われるよね?」

春川「も、もう止めて……私が悪かったから……」

白銀「……あなたも最原くんが好きだったんだよね?でも、最原くんが自分の事を好きになってくれないから、壊しちゃおうって考えたんじゃないの?」

春川「そんなこと無い……!そんなの、違う……!」

白銀「そう……じゃあ、春川さんは何の意味も無く好きな男の人に暴力を振るう女の子って事だね。やっぱり最原くんに嫌われて良かったじゃない。そんな女の子に好かれたって迷惑だよ」

春川「あ、う、あぁぁぁぁ……」

白銀「……もう何も言えなくなっちゃった?なら、そこで蹲ってなよ。あなたは取り返しのつかないことをしてしまった……その事をよーく噛み締めて、今度は深く絶望してね……」スタスタ…

春川「……あ、ああ、ああぁ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

春川「最原、最原ぁ……っ!ごめんなさいっ、ごめんなざいぃぃぃっ……!」

白銀「……うふふ、やっと自分の罪を認められたね。普段クールな春川さんがあんなに泣きじゃくって……相当、堪えたみたいだね!」

春川魔姫の絶望度 50→95

―――朝 最原フェイズ

最原「朝だ、行動を開始しよう……!」

どうしますか? 5つ下の回答で決定

―――校舎内

最原「東条さん、東条さーん!」

最原「……駄目だ、どこを探しても見つからない……。どうにかして東条さんを見つける方法を考えないと時間を無駄にするばかりだ……」

最原(だれかに良い知恵を貸して貰うしか無いな……。また今度、皆と話し合ってみよう)

昼はどうしますか? この下の回答で決定

―――昼 夜長の研究教室

最原「……アンジーさん!このドアをあけて!アンジーさん!」

―――カチャッ……

夜長「……終、一……?終一なの?」

最原「そうだよ、アンジーさんと話しに来たんだ。ちょっと良いかな?」

夜長「あ、ああ……っ!終一、終一っ!」ギュッ!

最原「うわっ!?あ、アンジーさん……?」

夜長「お願い終一……アンジーの事、ぎゅってして……!嫌かもしれないけど、お願いだから……」

最原「……嫌なんかじゃ無いよ。ほら」ギュッ…

夜長「ふあぁっ……」

最原「えっと……こんな感じで良いのかな?」

夜長「うん……うんっ……!」

夜長(……温かい……幸せだよ……。このまま、終一の胸の中でずっとこうしていたい……!)

??『そんな事、許される訳が無いだろう?』

夜長「!?」ビクッ!

??『お前はその少年を傷つけたんだ。お前にそんな事を望む資格は無い』

夜長「あ、あぁ……!そんな、嘘……っ!」

最原「え?あ、アンジーさん?」

??『許されることなんか望むな。お前はただ、あの暗い部屋で一生を終えれば良いのだ』

夜長「う、うぅ……あぁぁ……っ!」

最原「あ、アンジーさん?どうかしたの……?うわっ!?」ドンッ!

夜長「……終一……。う、うぅぅ……」ガチャッ

最原「あ、アンジーさん!?どうしたのさ!?アンジーさん!?ドアを開けて、僕と話そうよ!アンジーさん!」

夜長「終一、終一……!お話したいよ、一緒に居たいよ……!でも、ダメなんだよ……!アンジーは、そうしちゃダメなんだよ……!」

夜長「でも……会いに来てくれて本当に嬉しかったよ、終一……っ!」

夜長アンジーの絶望度 91→85

―――夜 白銀フェイズ

白銀「さ~て!今日も頑張ろうっと!」

誰の所に行きますか?3つ下の回答で決定

―――夜長の研究教室

夜長「………」

白銀「アンジーさーん!聞いたよ、最原くんとお話出来たんだってね!良かったね!それで、仲直りできたの?」

夜長「……ううん、神様がアンジーには終一と仲良くする権利なんか無いからって言うから……」

白銀「そっかー……神様の言う事なら仕方が無いよねー……。でも、そんなの無視しちゃえば良いんじゃないかな?」

夜長「!?」

白銀「そうすれば最原くんとお話出来て、仲直りも出来るんじゃないかな?私はそう思うけどなー……!」

夜長「だ、駄目だよ、そんなの……!神様の言う事は絶対なんだよ!」

白銀「えー!?……あ、そっか、そうだよね。アンジーさんが神様の言う事に逆らえるわけないか」

夜長「そ、そうだよ、だって……」

白銀「だって今、神様の言う事を無視したら、最原くんに暴力を振るってた言い訳が無くなっちゃうもんね?」

夜長「えっ?」

白銀「……神様が言ってたから最原くんを虐めたんでしょ?神様の言うことだから仕方が無い、守らなきゃいけないって思ったからしたんでしょ?神様のせいだから、アンジーさんは悪くないって言いたいんだよね?」

夜長「う……っ」

白銀「でも……もしここで神様の言う事を無視したらその言い訳が使えなくなっちゃうもんね!なんで神様の言い付けを破ってでも最原くんを助けなかったの?って言われちゃうもんね!アンジーさんが悪いって認めなくちゃならなくなるもんね!」

夜長「っっっ……!?」

白銀「究極の選択だよね!?神様の言い付けと自分を守って最原くんを諦めるか、神様を裏切って最原くんに許して貰える『かも』しれない道を選ぶか……アンジーさんは、どうする?」

夜長「……ってよ」

白銀「ん~……?」

夜長「帰ってよっ!」

白銀「わ~!アンジーさんが怒った~!逃げろ~!」ピューン!

夜長「……うっ、うぅ……うぅぅぅぅ……」

夜長「アンジーはどうしたら良いのかな……?神様、教えてよ……。誰でも良いから、アンジーに教えてよぉぉっ!」

夜長アンジーの絶望度 85→99

―――朝 最原フェイズ

最原「……朝だ、行動を開始しよう」

どうしますか? この下の回答で決定

―――入間の研究教室前

王馬「入間ちゃ~ん!おーい、入間ちゃ~ん!」ガンガン!

入間「ひいぃっ!?お、王馬!?俺様に何の用なんだ……?」

王馬「入間ちゃ~ん、キー坊がおかしくなっちゃったんだよ~!皆に殴られすぎてどこか壊れちゃったかもしれないんだ!」

入間「えっ……?」

王馬「入間ちゃんならキー坊を直せるでしょ!?ちょっと見てくれないかな?」

入間「………」

入間(……キーボを修理すれば最原も喜ぶ。そうすれば、俺様のことを許してくれるかもしれない!)

入間「よ、良し!ドアを開けて様子を見てみよう!」カチッ!

―――シュイーン!

王馬「あ、ドアのロックが解除された!入間ちゃん、早く外に出てきてよ!俺一人じゃ重くてキーボは運べないんだ!」

入間「ちっ……しょうがねえ、手を貸してやるか……」ガチャッ

王馬「入間ちゃん!やっと外に出て来てくれたね!」

入間「んなことどうでも良いんだよ。キーボはどこだ?さっさと修理して最原に恩を……」

キーボ「……修理なんて必要ありませんよ」

入間「えっ!?」

入間(は、挟まれた……?これじゃあ部屋の中に戻れな……ひっ!?)

最原「……やっと会えたね、入間さん」

入間「さ、最原ぁ……!?」ビクビク…

王馬「にしし!作戦成功だね!」

キーボ「僕をダシに使っただけはありますね」

入間「あ、あ……。お、俺様を嵌めたのかよぉ……?キーボが壊れたってのも、外に誘き出すための嘘かよぉ……!?」

王馬「うん!そうだよ!」

入間「ひ、ひぃ……っ!」

入間(だ、駄目だ……!きっと殴られる、蹴られる!今まで俺様が最原にしてきたことをやり返されて、仕返しされるんだ!)

最原「……入間さん」

入間「ひいぃぃっ!?」ビクッ!

最原「……騙してごめん。でも、どうしても君と話したかったんだ」

入間「……へ?」キョトン?

最原「……君に酷い事を言ってしまったことを謝りたかったんだ。本当にごめん……その為に君を騙す真似までして、本当にすまなかったと思ってるよ」

入間「へ?え……?」

王馬「そんなに気にすること無いよ、最原ちゃん!だってこの変態肉便器は最原ちゃんに同じ事をしたじゃん!おあいこだって!」

キーボ「そうですよ、おあいこです!気に病む必要なんて無いんですよ!」

入間「え?え?え?」

最原「……話はそれだけだから、それじゃあ……」スタスタ…

王馬「またね、入間ちゃん!」タタタ…

キーボ「あっ!?ちょっと待ってくださーい!」タタタ…

入間「………」グッ…

入間「………痛っ!あ、あと、ちょっと気持ち良い……っ♡」

入間「え?って事は、これ現実?わ、私、最原に許してもらえた……の?」

王馬「……作戦の第一段階は無事に完了だね。上手く行った、上手く行った!」

キーボ「しかし……一気に畳み掛けなくて良かったんですか?次にまた入間さんが最原くんに会ってくれる保障はどこにも……」

王馬「ああ、絶対に大丈夫だよ。だって相手はあの入間ちゃんだもの」

キーボ「はあ……?」

王馬「……今回の作戦の目的をざっくり言っちゃうと、入間ちゃんに現実を認めさせることだったんだよ」

キーボ「入間さんに現実を認めさせる?どういう意味ですか?」

王馬「ったく、これだから鉄屑は……良い?入間ちゃんの性格上、間違いなく彼女は最原ちゃんを傷つけた事から目をそらして自分は悪くないって思い込もうとしていたに違いないよ。現実から逃げて、部屋に引きこもるくらいだしさ」

キーボ「ま、まあ、そうですけど……」

王馬「でも、入間ちゃんは本当はどっかで自分が悪い事をしたって思ってはいるんだよ。だから罪悪感に苦しんでた。その罪悪感を軽くして、受け止めさせてあげることが今回の目的だったの」

キーボ「???」

最原「……僕が入間さんを怒ってないってわかれば、入間さんも自分のしてしまった事を受け止めやすくなる……それに加えて、僕を騙したこともおあいこだって言い聞かせたから、その罪悪感も薄まっていると思うよ」

王馬「ま、あの入間ちゃんだし?自分が悪くないって言う可能性には間違いなくすがりに行くよね!」

キーボ「な、なるほど……では、後は彼女が現実を受け止めれば、もう一度最原くんと話せるようになると言うことですね!」

王馬「……必要なのは時間だよ。入間ちゃんが現実を認めるだけの時間があれば、彼女は自分の都合の良い様に全てを考え出すからね。そこも利用してあげれば、後は簡単なんじゃないかな?」

最原「問題は白銀さんだよ。入間さんが立ち直り始めたと知ったら何をしてくるか……」

王馬「……俺は平気だと思うけどね。でもま、警戒するに越した事はないか!最原ちゃん、頑張って入間ちゃんを励ましなよ?俺はやる事はやったからね!」

最原「うん、ありがとう王馬くん!」

入間美兎の絶望度 99→90

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

―――赤松の研究教室

最原「……良し、赤松さんと話をしよう。ちゃんと謝って、許して貰うんだ」

赤松「………」ポロン~♪

最原「……あ、赤松さん、そのままで良いから、ちょっと話を聞いてくれないかな?」

赤松「………」ポロン~♪

最原「……君の事を嫌いだなんて言ってごめん。僕は君を傷つけた……謝っても許されることじゃないって言うのはわかってる。でも、僕はもう一度君と昔の関係に戻りたいんだ。だから……」

赤松「………」ピタッ

最原「……赤松さん、僕は……」

赤松「……目かな?耳かな?」

最原「え……?」

赤松「……っ!」

―――ガシャーン!

最原「なっ!?あ、赤松さん!?何してるの!?」

赤松「……ふふ、あはは……あははははは!」ポタポタ…

最原「赤松さん!血が出てるよ!急いで手当てしないと……」

赤松「ふふふ……やっぱり優しいね、最原くんはさ……。でも、こんな私を気にしなくても良いんだよ」

最原「な、何を言って……?」

赤松「……最原くんが私を気にかけてくれるはずが無い。優しい言葉をかけてくれるはずが無い……今見えているのは全ては私が見ている自分に都合の良い幻なんだよ。弱い私が生み出した幻覚のはずなんだ……」

赤松「笑いかけてくれる最原くんが見えたら目を潰さなくちゃ、最原くんの優しい声が聞こえたら耳を削がなくちゃ……まだ逃げようとする甘い私を罰しなくちゃ……!」

最原「赤松さん!もう止めてよ!僕はここにいる!君の事を許す!だから……」

赤松「……あぁ、なんて私は弱いんだろうね……?まだ最原くんに許されることを望むなんて、絶望的に救い様が無いよ……!ほんと、死ぬしかないよね?死ななきゃね、うん、死ななきゃ……!」

最原「赤松さん!お願いだから止めてくれ!死ぬだなんて、そんなこと言うなよ!」

赤松「……そっか、死んだらこの苦しみから逃げる事になるもんね!私みたいな人間の屑は生きて苦しんで後悔してズタボロになって生き地獄を味あわなきゃ駄目だよね!流石は最原くんだよ!……それに比べて私はなんて駄目な奴なんだろうね?ああ、やっぱり死にたいなあ……!」

最原「赤松、さん……っっ」

赤松「……死にたいなあ、私みたいな奴は死んじゃった方が良いんだよ。でも、生きて苦しまなきゃいけないからなぁ……絶望的、だなぁ……」

最原「ぼ、僕のせいだ……僕があんなことを言ったから、赤松さんは……うっ、うぅぅぅぅ……」

赤松「……最原くんを泣かせちゃった。幻とは言え、最原くんを泣かせちゃうだなんて私は本当に駄目で、最低で、屑みたいな女の子だよね……こんな子があなたを好きになっても迷惑なだけだよね。ああ、絶望的だよ……」スタスタ…

最原「……必ず、必ず助ける!君をもう一度笑顔にしてみせる!だから……待ってて、赤松さん!」

―――夜 白銀フェイズ

白銀「~~~♪~~~♪」

誰の所に行きますか? 下の回答で決定

―――図書室

天海「………」ボーッ…

白銀「あ、天海くん!酷い顔をしてるね?ちゃんと寝てる?と言うより、ご飯食べてる?」

天海「………」ボーッ…

白銀「……無視かあ、地味に傷つくなあ……。まあ、天海くんも傷心だし、仕方が無いか!」

天海「………」ボーッ…

白銀「……いつまでそうしてるの?最原くんに考えの浅さを指摘されて、考える事が嫌になっちゃった?今度は思考を放棄するんだ?」

天海「………」

白銀「……ほんと、天海くんって浅はかだよね~!失敗したら次にどうしようか考えるんじゃ無くって、考える事を止めてしまうだなんて馬鹿にもほどがあるよ!なっさけなーい!」

天海「………」

白銀「……ま、こんな事言っても今の天海くんの心には響かないでしょ。楽しく煽れたし、そろそろ行こうっと!」タタタ…

天海「………」

天海「……………」

―――ガンッ!

天海蘭太郎の絶望度 80→88

―――朝 最原フェイズ

最原「……動き出そう。皆を救うために!」

どうしますか? 3つ下の回答で決定

―――星の研究教室

星「………」ジッ…

最原「……隣、良い?」

星「……好きにしろ」

最原「……ありがとう」ストン

星「………」

最原「………」

星「……何の用だ?俺を詰りに来たのか?」

最原「ううん、君と話しに来たんだ。ちゃんと話しておきたくってさ……」

星「……そうか」

最原「……うん」

最原・星「………」

星「……悪かったな」

最原「………」

星「俺は……お前をあそこまで追い詰めてしまった。こんな俺のことを友と呼んでくれたお前のことをこの手で傷つけてしまった……許してくれだなんて口が裂けても言えやしねえよ」

最原「……気にしてないよ。あれには色々と事情があったんだ。だから、星くんが気にする必要は……」

星「……無理な話だな。お前が俺を許せても、俺自身が自分を許せないんだ」

最原「………」

星「……もう二度と同じ過ちは繰り返さないと誓っていた。だが、結局この様だ……やはり俺には日の光を浴びる道を歩く資格は無いらしい」

最原「……でも、君は変われる。そうでしょ?」

星「ふっ……かもな。だが、今すぐには無理だ」

最原「なら、それまで待つよ。君が自分を許せる様になるまで僕は待つ。だから、心の整理がついたら僕に教えてよ」

星「……ああ、わかった。必ずそうさせて貰うぜ」

最原「うん!……じゃあ僕、行くね」

星「……最原」

最原「ん?何、星くん?」

星「……ありがとうな」

最原「……お礼は言わないで良いよ。僕たち、友達でしょ?」

星「……ああ」

星竜馬の絶望度 85→60

昼はどうしますか?3つ下の回答で決定

―――茶柱の研究教室

最原「……茶柱さん、居る?」

茶柱「っっ……!?さ、最原、さん……!?」

最原「よかった、ここに居たんだ。茶柱さんと話がしたいんだ、少し時間を……」

茶柱「う、あ……ぐぅぅぅぅっ……」

最原「茶柱さん……?どうかしたの?」

茶柱「さ、最原さん……転子は、転子は……っ……くぅぅっ……!」ダッ!

最原「あっ!ま、待って、茶柱さんっ!」

茶柱「ごめんなさい……ごめんなさい……っ!」ダダダ…

最原「……駄目だ、追いつけそうにない……どうしたら茶柱さんは僕の話を聞いてくれるだろうか……?」

―――夜 白銀フェイズ

白銀「今日も絶望頑張ろーう!」

誰の所に行きますか? 3つ下の回答で決定

―――校舎内

白銀「おーい、東条さーん!どこにいるのー?」

白銀「うーん……出て来てくれないなあ……。なら、方法を変えてみますか!」

白銀「おーい!東条さーん!東条さんが最原くんに見捨てられた原因ってさ、救急箱の中にスタンガンが入ってたからだよねー!?」

白銀「あれ、誰が入れたと思う?誰があなたの行動を見透かして、あんなものを入れたと思う?……そして、なんで私がそのことを知って……ぐえっ!」ドンッ!

東条「……あなたが……!あなたがっ!」グググ…

白銀「ふ、ふふ……釣れた釣れた!でも音も無く接近するなんて、流石はメイド……って、褒めるべきなのかな?」

東条「殺してやる!殺してやるわっ!」グッ!

白銀「……くくく」

―――バチッ!

東条「がぁっ!?」ドサッ!

白銀「ふー、危ない危ない!護身用にスタンガンを常備していて良かった~!」

東条「あ、ぐ……あなたの、せいで……私は……っ!」

白銀「……勘違いしないでよ。私はトドメを刺しただけ……そこまでの経緯で、最原くんの中でのあなたの信用はとっくに地に落ちてたんだからさ」

東条「ぐ、ぐぐ……!」

白銀「ま、好きに恨めば~?もう全部が手遅れだしね!あはははははは……」スタスタ…

東条「く、うぅ……ううぅぅぅぅぅ……」

東条斬美の絶望度 86→92

―――朝 最原フェイズ

最原「……良し、行動を開始しよう」

どうしますか? 3つ下の回答で決定

―――夢野の私室

夢野「………」

最原『僕のことが嫌いだから?だから僕に魔法をかけてくれないの?』

夢野「……ウチ、は……」

―――コンコン……

最原「……夢野さん、ちょっと良い?」

夢野「最原?……最原、なのか……?」

最原「うん、そうだよ。夢野さんと話がしたいんだ、ここをあけてくれないかな?」

夢野「……わかった。今ドアをあける……」ガチャッ

最原「ありがとう……それで、その、話があって……」

夢野「……その前に、ウチの話を聞いてくれんか?」

最原「え……?」

夢野「お主に……最原に、きちんと話しておきたいことがある。どうかウチの話を聞いてくれ……」

最原「……うん、良いよ。何を言いたいの?」

夢野「……お主は前にウチが自分のことを嫌っているかと聞いたな?……その答えはNOじゃ、ウチは最原が好きなんじゃ」

最原「………」

夢野「お主と一緒に居ると胸の中が温かくなってとても幸せじゃった……お主の傍は安心出来て、なんだかポカポカした……ウチは最原の事を友達としてでなく、男の人として好きだったんじゃと思う」

夢野「でも……ウチは、そんなお前を傷つけてしまった。なんでそんな事をしてしまったのか必死に考えたんじゃ、それで……ウチは、最原に嫉妬していたのかもしれんと思ったんじゃ」

最原「僕に嫉妬?どういう事?」

夢野「……お主は、赤松の事をずっと見ていた。好きな人の事じゃ、何を考えているかなんてよーくわかる……赤松の事が好きだったんじゃろ?」

最原「………」

夢野「……これが叶わぬ恋だなんて事、簡単に予想がついた。でも、ウチは諦めきれんかった……でもやっぱり、ウチは自分の恋が実らぬことなどわかっておったんじゃ……」

夢野「ウチは赤松の様な素敵な人間じゃない。面倒くさがりやで、他人どころか自分の事すらどうでも良いと考えてしまうものぐさ娘じゃ……そんなウチよりも素敵な女の子など、この学園の中には大勢おる」

夢野「転子もアンジーも他の女子たちも……皆可愛くて素敵な女の子じゃ、ウチは、ウチには……勝てる所など一つも無い……!」ポロポロ…

夢野「赤松の様に他人を気遣う優しさも無い!転子の様な意思の強さも無い!アンジーの様に無邪気な可愛さも無い!……料理も裁縫も発明も子供の相手も出来ん、ウチは役立たずじゃ……こんなウチの事など、最原が好きになってくれるわけがないとわかっておったんじゃよ……」

最原「………」

夢野「だからウチは最原を傷つけたんじゃ、自分のものになってくれないなら壊してしまえと思ってたんじゃ!きっとそうなんじゃ!ウチは、何も無い上に……好きな男の幸せすら願えない、最低の人間なんじゃ……」

最原「………」

夢野「……虐めてすまなかった、最原。その辛さをわかっていながら、ウチはお主を助けなかった……恨まれても、嫌われても仕方が無いことじゃ」

夢野「でも……信じて貰えないかもしれんが、これだけはわかってくれ!ウチは……お主の事が大好きだったんじゃ……!これは、本当の気持ちなんじゃ……!」ポロポロ…

最原「夢野さん……」

夢野「ごめんなさい……うっ、うぅ……最原、ごめんなさい……!」ポロポロ…

最原「……泣かないで、夢野さん」ギュッ…

夢野「えっ……!?な、何をしておるんじゃ?う、ウチの事など捨て置いて……」

最原「そんな事出来ないよ……。本当にごめん、夢野さん。もっと早く君と話すべきだった」ギュッ…

夢野「っっ……!」

最原「僕は……夢野さんがそんなに傷ついているだなんて想像してなかった。君をそこまで追い込んだのは僕だ、本当にごめん……」

夢野「な、なんで最原が謝るんじゃ……?お主はただの被害者じゃ!ウチは、お主の事を虐めた酷い奴なんじゃ!卑怯者の汚い人間なんじゃよ!そんなウチに情けなど……」

最原「そんなこと無い!夢野さんは、君が思うような酷い人間じゃない!」

夢野「!?」

最原「……君は、とっても優しくて素敵な女の子さ……誰かの笑顔の為に努力して、誰かの幸せを願える女の子なんだよ」

夢野「で、でも、ウチは!」

最原「……僕の目を見て、夢野さん」

夢野「え……?何を……?」

最原「僕が嘘をついていると思う?君の事を哀れみや情けで励ましていると思う?」

夢野「………」

夢野(最原の目……ウチが大好きなあの目じゃ。見てると温かくなって、ずっと覗きこんで居たくなるあの目じゃ……)

最原「……自分には何も無いなんて言わないでよ。君にはたくさんの良い所があるんだから」

最原「誰かの笑顔を生み出せる魔法も、良い友達が出来ることの魅力も、なによりも素敵な君の笑顔も……君は持ってるんだ。こんなに素敵な所が夢野さんにはあるんだよ」

夢野「さい、はら……っ」

最原「だから胸を張って、僕は夢野さんの笑顔が大好きだよ。勝手なお願いかもしれないけど、僕はまた君の笑顔が見たいんだ」

夢野「で、でも、ウチは最原を傷つけて……!」

最原「……夢野さんの素敵な所、まだあった」

夢野「え……?」

最原「君は、自分のした事への罪を真正面から受け止めた。そしてちゃんと反省して、僕に謝ってくれた……どんなに苦しんだとしても逃げたりせず、僕に向き合って謝った君は、とても強い女の子だよ」

夢野「う、うぅ……そんなの、意味が無いではないか……!大切な人を守れないのなら、そんな強さは有って無いのと同じじゃ……!」

最原「ううん、そんなことないよ。君のその強さは、僕に希望を与えてくれた……。また、夢野さんと友達になれるって思わせてくれたんだ。だから、僕は夢野さんに感謝したい。ありがとうって言いたいんだ」

最原「君が笑えるようになるまでこうやって抱きしめてるからさ……次に君が顔を上げた時には、夢野さんの笑顔が見たいな」

夢野「う、うっ、くっ……!馬鹿、者がぁ……っ!そんな、こ、言われたらっ、な、涙が、とまらな……うわぁぁぁぁぁんっ!」

最原「よしよし……たくさん泣いて良いよ。涙を流した後は、また笑える様になるからさ……」

夢野「うわぁぁぁぁんっ!うっ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

夢野(ああ、温かい……!ウチが好きな最原の温度、大好きな最原の温もりが傍にある……!ウチは、ここに居て良いんじゃな……?)

夢野「さいっ、はらぁ……!」

最原「なんだい、夢野さん?」

夢野「い、いくらでも笑ってやる。好きなだけ笑顔を見せてやる……!約束する、もう自分を卑下することはせん。お主の隣で笑顔で居られる様にウチは頑張る!」

夢野「だから諦めんぞ!いつかお主の心を射止めてみせる!ウチの魔法で、ウチの事を好きにさせてやるからな!覚悟せい!」

最原「……うん!またたくさんの笑顔を見せてね、夢野さん!」

夢野「おう!……すまんが、もう少し抱きしめていてくれ、まだもう少し泣きそうじゃ……」

最原「はいはい、わかったよ……!」ギュッ…

夢野「……大好きじゃ、最原……!自分に胸を張ってそう言える女の子にウチはなる。この胸の温もりを少しでもお主に与えられる様な魔法を見つけてみせるからな……!」ギュッ…!

夢野秘密子の絶望度 92→0

希望の力が一つ上がりました!

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

―――茶柱の研究教室

茶柱「……はっ!?」ピクッ

最原「ちゃ、茶柱さん!今度こそ話を……」

茶柱「っっ……!」ダッ!

最原「あっ!ま、待って!お願いだから話を聞いてよ!」

茶柱「すいません……すいません……っ!」ダダダ…

最原「……だ、駄目だ。ただでさえ怪我をしていて走りにくいのに足が速い茶柱さんに追いつける訳が無い……」

最原「……誰かに協力して貰わなきゃ駄目だな。皆に相談してみよう……」

―――夜 白銀フェイズ

白銀「今日も楽しい絶望の時間がやってきたよ!」

誰の所に行きますか? この下の回答で決定

―――???

白銀「ふふふ……頃合いだね。皆の期待に応えて、アンジーさんにトドメを刺しちゃおうかな!」

―――夜長の研究教室

夜長「神様……アンジーはどうしたら良いの……?どうしたらアンジーは終一に許してもらえるの……?」

??『………』

夜長「教えてよ……!何か言ってよっ!」

白銀「……教えてあげようか?」

夜長「えっ?つ、つむぎ……?なんでここに居るの……?」

白銀「そんな事はどうでも良いからさ……!ほら、これを使ってみてよ」

夜長「これは……?ライト?なんでこんなものを……?」

白銀「それを使えば最原くんの気持ちがわかるんだよ!最原くんの気持ちになって、どうしたら許して貰えるか考えてみなよ!」

夜長「しゅ、終一の気持ちがわかる……?本当に……?」

白銀「本当だよ!……ねえアンジーさん、神様はなんて言ってるの?アンジーさんにそのライトを使うなって言ってる?」

夜長「え……?」

白銀「……よーく耳を澄まして聞いてご覧よ。きっと使えって言ってるからさ……!」

夜長「神、様が……?」

??『使え』

夜長「!?」ビクッ!

??『使え、使うのだ。それを使わねば、お前は彼ともう二度と会えなくなるぞ』

夜長「あ、あぁ、あぁぁぁ……」ガタガタ…

白銀「………」ニタァ…

??『使え!使え!神である私の言う事が聞けないのか!?』

夜長「あ、あぁ……うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」ピカッ!

白銀「……はい、絶望のおしおき、はじまりはじまり~……!」






超高校級の美術部 夜長アンジーのおしおき

『イケニエになるのはアナタ』

―――――――――――

夜長「……ここ、は?アンジー、どうなったの……?」

夜長「……縛られて……吊るされてる?一体、何が……?」

男「静粛に!静粛に!」

夜長「!!!」

男「これより……神に捧げるイケニエの儀式を始める!今回のイケニエはこの女!人としてあるまじき事をした、悪魔の如き性根のこの女だ!」

夜長「それって、アンジーのこと……?アンジーが、イケニエ……?」

男「まず、神に捧げる為に体を清める!釜を出せ!」

―――ズズズ……ズズズ……ッ!

夜長「あ、あう、あれは……!?」

男「……熱した湯の中にイケニエを入れ、たっぷりと身を清めさせる。縄を下ろせっ!」

夜長「や、やだよっ!誰か、助け……」

―――ザパーーンッ!

夜長「あ……ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!あづいっ!熱いよぉぉっ!あ、アンジー、死んじゃうよぉっ!」

男「神に捧げる命だ、死ぬ事は許さん。その前には助けてやるが、それまではその湯の中で身を清めろ!」

夜長「あづいぃっ!もう、限界だよぉっ!もうやだよぉっ!助けて、助けてぇぇぇっ!」

男「まだ叫ぶ余裕があるな。気を失うまで外に出すな!」

夜長「ぎ、やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

―――――――――――――――

夜長「……ぁぁ……ぁぅ……」ポタポタ…

男「……最後に、神の祝福を受けた短刀を全身にくまなく刺し、体の中の穢れた血を外に出す。その状態で焼き殺すことによって、儀式は完了するのだ」

夜長「し、ぅぃ……ち……ぁみさ、ぁ……」

男「皆で歌え、称えよ!神に祈りの言葉を捧げるのだ!」

夜長「……ぁっぃ……くるしぃ……あんじー、し、ぬ、の……?」

夜長「……ぁ、ぁ……ぃっ、ぅぇぇ……」

夜長(……そっか……今わかった……この儀式でアンジーがされたことって、アンジーが終一にした事だ……。終一は、こんなに苦しかったんだ……)

夜長「……ごめん、ね、しゅぅぃ、ち……ご、めん……ね……」

夜長(こんなに痛かったんだ、こんなに苦しかったんだ……こんなに辛い思いをさせてたんだ……一歩間違えたら、終一はこうやって死んじゃってたんだ……)

夜長「ごめん、な、さぃ……ごめ、ん、な、さ……」

~~~~♪~~~~♪

夜長(……皆、アンジーが死ぬ事を喜んでる。当然だよね、終一もきっと喜んでるに違いないよ……)

夜長(アンジーに出来るのは、たくさん苦しむ事なんだ……終一の前で苦しんで、苦しんで苦しんで苦しんで苦しんで……終一に喜んで貰うことしか出来ないんだ……)

夜長(……最後に終一の目の前で死ねば、きっと終一は大喜びだよね……絶望的に、神ってるよ……!)

男「薪を燃やせ!イケニエを焼き殺せ!」

夜長「ぁ、ぁ、ぁ……ぅぅぅ、ぁぁ……」

―――――――――――――――――――

夜長(……生きる事って素晴らしいね~……だって、まだ死ねるもの。苦しむ表情を見せて、終一に喜んで貰えるもの……!)

夜長(もっともっと苦しんで、もっともっと傷ついて……ボロボロになった姿を終一に見て貰って、喜んで貰おう……!)

夜長(それがアンジーの命の意味、生きている理由……………それで良いんだよね、神様?ううん、それで良いに決まってるよ……!)

夜長「終一……やっと気がついたよ。アンジーは、欠片も生きている価値の無い人間だったってことにさ……!」






夜長アンジー 絶望度 99→100 自傷行為及び神への依存 自身の命の軽視が顕著に 救助が困難になりました

―――朝 最原フェイズ

最原「……助けなきゃ、皆を!」

どうしますか? 3つ下の回答で決定  

誰かを連れて行く場合は本当は作戦会議をしなきゃ駄目だけど、今回は特別に許可するネ。次回からはそれを前提によろしく頼むヨ

―――茶柱の研究教室

茶柱「………」

最原『僕が悪かったから!もう僕に近づかないでくれよぉぉぉっ!』

茶柱「くっ……転子は、転子は……」

最原「……茶柱さん」

茶柱「!?」

最原「茶柱さん、君に話があるんだ。どうか僕の話を……」

茶柱「くっ……!」ダッ!

最原「あっ!?ま、待って!茶柱さん!」

夢野「逃げるでない、転子!」

茶柱「っっ!?ゆ、夢野さん……!?どうしてあなたが最原さんと……?」

夢野「転子!逃げては駄目じゃ!逃げ続けていたら、最原と仲直りなどできんぞ!」

茶柱「うっ……!」

夢野「逃げるでない……向き合うんじゃ、転子!最原と自分自身に向き合って、真正面からぶつからんか!お主がウチにそう言ったのではないか!?」

茶柱「………」

最原「……茶柱さん、止まってくれてありがとう。あの一週間のことをちゃんと話したいんだ」

茶柱「……転子には、なにも話すことなんてありません。最原さんとお話することなんてないですよ」

夢野「転子!?まだそんなことを……!」

茶柱「て、転子は……転子は、たくさんの人に顔向け出来ないことをしてしまいました……皆さんが最原さんに暴力を振るっていたとしたら、それを止めるのは転子の役目です……ネオ合気道を修め、武術の心を学んだ転子が、あんな酷い事を見過ごしてはいけなかった……なのに、なのにっ!」

茶柱「転子は率先して最原さんに暴力を振るいました。正しい事に使うと決めていたネオ合気道の技を意味のない暴力に使って、汚して……師匠にどんな顔をして会えばいいのかわかりません……」

最原「茶柱さん……!」

茶柱「それだけじゃありません。夢野さんを唆して最原さんに暴力を振るわせてしまった……ゆ、夢野さんが最原さんに好意を抱いていたのは知っていました!大切な友達の大切な人をその手で傷つける様に促して、大笑いして……夢野さんが傷ついているのは転子のせいなんです!転子が止めてあげなきゃいけなかったのに!大切な友達だったのに!」

夢野「て、転子……お主、そこまで……」

茶柱「そして……最原さんにどう謝れば良いのかわからないんです……。殴って、蹴って、体中をボロボロにして……あそこまで追い詰めてしまったことをどうやって償えば良いのか、わからないんですよぉぉっ!」

茶柱「同じ目に遭えと言われたらそうします!もっと酷い事をしろと言われたら従います!でも……それでも、許して下さいなんて口が裂けても言えません!それだけの事をしてしまったのだから!」

茶柱「何より……恐いんです。転子の中には、あんな事を平然としてしまう悪い転子がいたって事が……!ここで最原さんに許して貰っても、またあの悪い転子が出て来て、最原さんを酷い目に遭わせるか分からない。なら、このまま許して貰わずにいた方がきっと……」

最原「……それは違うよ」

茶柱「えっ……!?」

最原「もし茶柱さんが本気でそう思って、それを行動に移してしまったとしたら……それは茶柱さんが自分に負けてしまったってことになるよ」

茶柱「て、転子が、自分に負けた……?」

最原「……自分の中に居る悪い自分から目を背けて見なかったことにしたまま生き続けたら、茶柱さんは一生その弱さを抱えて生きていく事になる。そうでしょ?」

茶柱「………」

最原「……向き合わなきゃ、自分自身と……そして、打ち勝とうよ。茶柱さんなら出来る筈だからさ」

茶柱「で、でも、でもっ……!」

最原「もし茶柱さんが一人で自分の弱さに立ち向かう勇気が持てないって言うのなら僕が傍に居る。君の事を支えて、一緒に強くなる!約束するよ」

夢野「ウチも一緒じゃぞ、転子。ウチとお主は友達じゃからな」

茶柱「さ、最原さん……夢野さん……!」

最原「茶柱さん……あの日、僕を探していた君から逃げてしまって本当にごめんなさい。もし良ければ、あの時君が僕に何を言おうとしていたか教えてくれませんか?」

茶柱「あ……う……」

夢野「……転子、頑張るんじゃ!」

茶柱「っっ……!」

最原「………」

茶柱「……最原さん、い、今まですいませんでした……殴って、蹴って、痛めつけて……本当にすいませんでした!」

茶柱「許してくれだなんて簡単には言えません!あなたが望むなら何だってします!だから……どうか転子に、あなたに償うチャンスをください!転子は、今度こそ、必ず……強くなってみせますから……っ!」

最原「……うん、わかった。なら、一緒に来てくれるかな?茶柱さん、君の力が必要なんだ」

茶柱「……近づいても良いんですか?こんな、転子が……?」

最原「言ったじゃないか、傍に居るって……君を支えて、一緒に強くなる。茶柱さんが嫌だって言っても、僕が君から離れることは無いよ?」

茶柱「……ぁっ、くっ……うぅ……うわぁぁぁぁぁぁん!」

夢野「転子……ウチもお主と一緒じゃ、だから強くなろう。もう二度とあんな馬鹿な真似をしない為に……!」

茶柱「は、はいぃっ!で、でんご、がんばりまずぅぅっ!今度こそ本当の意味で強くなりますからっ!もう二度と……大切な人を傷つけない様な強さを身に着けて見せますからっ!」

最原「……強くなろう。皆で一緒にさ……」

茶柱「……はいっ!不肖、茶柱転子!この誓いを胸に日々研鑽を重ねて行く所存ですっ!これから先、よろしくお願いしますっ!」

最原「こちらこそ……改めてよろしくね!」

茶柱「はい!……最原さん、転子はあなたから本当の強さを教わりました。今度は転子が返す番……あなたから貰った強さで、あなたを守ってみせます!約束ですよ!」

茶柱転子の絶望度 81→0

希望の力が一つ上がりました!

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

―――最原の私室

最原「……皆の意見を聞きたいんだ。僕に皆を救うための知恵を貸して欲しい」

キーボ「人数が増えて来ましたね!希望の力も強くなって来ましたよ!」

真宮寺「でも、こちらの人数が増えたと言うことは白銀さんが選ぶ人数が減って、一人を狙い撃ちされる危険性があがったってことでもあるヨ」

王馬「白銀ちゃんに先を越されない様にして、しっかり皆を説得しないとね!」

最原「……東条さんのことなんだけど……」

王馬「姿が見えない以上、どうしようも無いんじゃないかな~?」

百田「何かあいつを見つける方法を考えないといけないな……」

夢野「……呼べばいいのでは無いのか?」

最原「えっ?」

夢野「呼べば来るじゃろう?ウチ、なにか変なことを言ったか?」

真宮寺「……それもそうだネ。難しく考えすぎて忘れてたヨ」

茶柱「東条さんはメイドなんですから、用事があると最原さん以外の人が呼べば来てくれるはずです!お手柄ですよ!夢野さん!」

夢野「そうじゃろ?もっとウチを褒めい!かーっかっか!」

王馬「……んじゃ、それを前提に作戦を考えようか?えっとね~……」

最原「……赤松さんのことなんだけど……」

百田「まさか……あんなことになっちまってたなんてな……」

最原「僕がもっと早く赤松さんに会いに行っていれば……!」

真宮寺「自分を責めちゃいけないヨ。その悔しさを胸に赤松さんを助け出す方法を考えなきゃ」

茶柱「とにかく攻めあるのみです!何度も当たって行けば、何か変化はあるはずですよ!」

キーボ「ですがその分、白銀さんに行動の回数を稼がれてしまいます……赤松さんに会いに行く時は、タイミングを見計らいましょう」

最原「こんな所か……皆、ありがとう!」

最原(この情報を元に皆を助け出すんだ!頑張るぞ!)

―――夜 白銀フェイズ

白銀「来ったぞ、来たぞアラレちゃん~!」

誰の所に行きますか?この下の回答で決定

―――図書室

天海「……来たっすね」

白銀「おや?天海くんは私がここに来るってわかってたの?」

天海「なんとなくっすけどね……さて白銀さん、君は何を知っているんすか?」

白銀「知っているって……何を?」キョトン?

天海「とぼけないで下さい。君の行動を見ていれば何かがおかしいとすぐに気がつきますよ。君の目的はなんなんすか?」

白銀「ふ~ん……まあ、君だったら気がつくと思ってたよ。特典もあったしね」

天海「やっぱり、君は……!?」

白銀「でもさ、今更それがわかった所でなんになるの?全部がもう手遅れなのに?」

天海「っっ……!」

白銀「……君がもう少し回りの皆を信じていれば、結末は変わったはずだよ。君が誰も信用出来なかった結果がこれだってことを理解してよね!」

天海「くっ……!」

白銀「……ま、君も所詮ゲームを盛り上げる駒に過ぎなかったってことだよ。もし次があったら、よーく考えて行動した方が良いよ~!」スタスタ…

天海「……真相に一番近い所にいたのは俺だったのに……!俺のせいで、皆は……っ!」

天海蘭太郎の絶望度 88→92

―――朝 最原フェイズ

最原「……今日も頑張ろう」

どうしますか? この下の回答で決定

―――校舎内

夢野「東条、とうじょーう!用があるのじゃが、姿を見せてくれんかのぉ?」

東条「………」コソコソ

夢野「ウチはお腹がすいたぞい!何か作ってくれんかのぉ?食堂で待っているから、必ず来るんじゃぞ!」タタタ…

東条「……今更、こんな私が誰かに尽くすだなんて……」

東条「……いいえ、求められたのならば応えなければ。それが私の生き方なのだから……」スタスタ…

―――食堂

東条「……待たせてごめんなさい、夢野さん。何かリクエストは……っ!?」

最原「……やあ、久しぶり。東条さん」

東条「さ、最原く……!?っっ!?」ダッ!

―――バタン!

東条「ど、ドアが……!?これじゃ、逃げられない……!」

東条(まさか、嵌められた……?夢野さんも協力者なの!?)

最原「……ねえ、東条さん」

東条「うっ……!」ビクッ!

最原「……僕、お腹が空いちゃったな。久しぶりに東条さんの手料理が食べたいんだけど、作って貰える?」

東条「……え?」

最原「お願いできるかな?」

東条「え、ええ……」

最原「ありがとう!それじゃあ僕は待っているから、お願いね」ストン

東条「………」

東条(何が目的なの……?私に復讐しようとしてるわけじゃないの……?何故、料理を食べたがるの……?)

東条(……いいえ、そんな疑問は無視しましょう。今優先すべきなのは、最原くんの期待に応えることよ。彼のために、完璧な料理を作らないと……!)

――――――――――

東条「………」トントン…

最原『さよなら、東条さん……君の事、信じたかったよ……』

東条「っっ……」

東条(今度こそ……今度こそ、完璧にこなさなきゃ!一分の隙も無く!完璧にこなさなきゃ!)

東条「……よし、これで完璧なはず……!ちゃんと味見をして……え?」

東条(あ、味が、しない……?な、なんで?いつも通りの手順で調理したはずなのに!?)

東条「し、しばらく腕を奮って無かったから鈍ったの?と、とにかく追加で味付けをして、これで……!?」パクッ

東条(……なん、で……?また味がしない!?どうして!?なんで!?もっと味を足さないといけないの!?何が問題なの!?)

東条「はっ!?ま、まさか……!?」ペロッ…

東条(……塩を舐めても味がしない……!も、問題があったのは、料理じゃなくて私の味覚だったの……!?精神的に追い詰められていたから、食べ物の味がわからなくなってたというの!?)

東条「い、いけない!この料理は完全に失敗作よ!急いで作り直さないと……」

最原「あ、料理出来たんだ!待ってるって言ったけど、我慢出来なくて見に来ちゃった!」

東条「!?」

最原「じゃあ、行儀が悪いけど、いただいちゃおうかな!あーん……」

東条「あっ!だ、ダメっ!」

最原「もぐもぐ……うぐっ!?」

東条「あ、あぁ……!」

東条(失敗した……!またチャンスを棒に振ってしまった……。また最原くんを裏切った、傷つけた、踏みにじった!)

東条「ごめ、ごめんなさい……!すぐに作り直すから!わざと失敗したわけじゃないの!お願い、信じて!もう一度私にチャンスを……!」

最原「……いや、その必要は無いよ」

東条「っっ……ぁ、ぁぁ……!」

東条(……また、捨てられる……。また、突き放される……。い、や……いやぁぁぁぁぁっ!)

最原「……あむっ」モグモグ…

東条「……えっ!?」

最原「あはは、ちょっと塩辛いね。でも、食べられないわけじゃないよ」

東条「な、何をしているの……?そんなもの、食べる価値無いわ!すぐに捨てて頂戴!」

最原「……それはちがうよ。だって、この料理は東条さんが僕の為に作ってくれた物でしょ?心を込めて作ってくれたのなら、僕もそれに応えないと!」

東条「駄目よ!私はまた、あなたの期待を裏切ったの!私は完璧じゃないといけないのに、あなたの為に完璧で無いと……!」

最原「……東条さん、それもちがうよ」

東条「え……?」

最原「……僕は完璧なんかとは程遠い人間だ。大切な友達を傷つけて、絶望させてしまった……不完全も良い所の駄目人間さ」

最原「でも……いや、だからこそ、他の誰かの力が必要なんだ。人は誰だって完璧じゃない、誰かと支えて、足りない部分を補って、初めて完璧に近い存在になれるんだ」

最原「……僕自身が完璧じゃあないのに東条さんにだけそれを要求するのはおかしいでしょ?だから、完璧なんかじゃなくて良いんだよ」

東条「いいえ……いいえ!そうじゃない!私は完璧でないといけないのよ!そうじゃないと、罪滅ぼしなんか出来やしない!自分の技術をあんな下らないことに使って、あなたを追い詰めたこの罪を償うためには、それ以上の完璧さをもってあなたに仕えないといけないの!そうじゃないと、私は……」

最原「……君がそんなことを気にする必要は無いんだよ。だって、僕は君を信じることが出来なかった。あの時、東条さんがスタンガンの存在を知らなかったことなんてよく考えればわかったんだ。でも、僕は君を信じられなかった……信頼関係が破綻していたのは、君だけの問題じゃあ無いんだ」

東条「だ、だから、私は完璧さをもって、あなたの信頼を取り戻さないと……!」

最原「……なら、僕にも努力させて欲しい。君の事を信じられなかった僕のことを、もう一度東条さんに信じて欲しいんだ。完璧じゃない僕だけど、必死に頑張るから、だから……!」

東条「……なんで、どうしてよ……?」

最原「え……?」

東条「どうしてあなたはそんなに優しいの……?あんなに酷い事をして、挙句あなたから逃げ回っていた私のことなんて嫌いになって当然なのに!罵って、蔑んで、絶縁されて当然の私に、なんでそんなに優しく……!?」

最原「……絶縁なんて、嫌だよ。僕、東条さんともっと一緒に居たいんだ。それに……」

東条「それに……?」

最原「……東条さんの料理、また食べたいからさ!」

東条「っっ……!?」

東条(……最原くんの笑顔……。私が望んでいたもの、もう二度と自分には向けられないと思っていたもの……。あなたはまた、私にその笑顔を向けてくれるのね……)

東条「うっ、ひっく、ぐすっ……!う、あぁぁぁぁ……っ!」

最原「……東条さん、また僕の事を支えてくれるかな?君を信じられなくて、傷つけてしまった僕だけどもう一度一緒にいてくれるかい?」

東条「と、当然よ……!こんなメイドで良ければいくらでも傍に居続けるから……っ!あなたのために、頑張るからっ!」

最原「ありがとう、東条さん!君にそう言って貰えると心強いよ!」

東条「ふふふ……でも、そうね。これから一生懸命頑張って、鈍った腕前を元に戻さないとね……!皆に快適な日々を送って貰うためにも、皆を説得して助け出しましょう!」

最原「うん!よろしくね!」

東条「……最原くん、あなたの足りない部分は皆で補うわ。あなたは一人じゃない、皆が……私がついている。その事をどうか覚えていて、私のご主人様……!」

東条斬美の絶望度 92→0

希望の力が一つ上がりました!

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

―――夜長の研究教室

最原「……アンジーさん、居る?君と話がしたいんだ。入っても良いかな?」

最原「……返事がない、誰も居ないのか?あれ……?鍵が開いてる?ちょっと入ってみようかな?」

最原「アンジーさん、入るよ。誰も居なかったらごめんな……っっ!?」

アンジー「」プラーン

最原「あ、アンジーさんが首を吊って……!?そ、そんなっ!?そんなぁっ!?」ダッ!

最原「アンジーさん!目を開けてくれっ!自殺だなんて、こんな、こんなこと……!あれ?」

夜長「にゃはははは!引っかかった引っかかったー!」

最原「!?」

夜長「良く出来てたでしょー?それ、アンジーが自分で作った人形だよー!良い反応するね、終一!」

最原「あ、アンジーさん……?よ、良かったぁ……!」

夜長「にゃはは!終一はアンジーが首吊り自殺をしたかと思っちゃったんだね?そんなことしないよー!」

最原「そ、そうだよね!でも、あんな悪趣味なことは……」

夜長「……そんな楽な死に方を選ぶわけがないじゃん」

最原「……え?」

夜長「アンジーはね、死ぬ時はもっと神った死に方をするよ~!首吊りなんて息が出来なくなってお終いだから、楽すぎてつまんないよね~!」

最原「アンジーさん?な、何を言っているの……?」

夜長「同じ窒息なら、密閉空間に閉じ篭って空気が無くなる恐怖を存分に味わいながら窒息死するよ~!そっちの方が長く苦しめるし、死に方も醜くなりそうだよね~!」

最原「は、はぁ……?」

夜長「あ、でもでも~!そんなんじゃアンジーの遺体は綺麗なままだね~!そんなの許されないよ~!」

最原「あ、あ……!」

夜長「全身に火を着けて焼死が良いかな?泣いて、叫んで……とっても苦しそう!感電死は駄目だね~、あっという間に終わっちゃうもん!あ、服毒死も良いね~!神ったアイデアが止まらないよ!」

最原「アン、ジーさん……?君は、まさか……!?」

夜長「……もっと良い死に方を考えよう。醜くて、惨たらしくて、残酷な死に方……!ボロボロのグチャグチャのドロドロに[ピーーー]る最悪の死に方をさ……!」

最原「あ、ああ……!絶望、しているのか……!?アンジーさんが、そんな……っ!?」

夜長「……終一、アンジー一杯考えたんだよ。アンジーがどうやって死んだら良いか、考え続けたんだ。それでね、たくさん人形を作ったの!」バサッ!

最原「!?」

夜長「どう……?いろんな死に方をしているアンジーがいるでしょ?どれもこれもすごく素敵だよね~!この四肢が無くなった奴は自信作なんだ~!」

最原「そ、んな……!こんなの、駄目だ……!」

夜長「でねでね~!リアリティを追及する為に、何回か死にかけてみたんだ!すごく神ってたよ!ふわふわして、神様の所に向かってるって感覚が癖になりそうだったんだ!でもでも~、アンジーに楽な死は許されていないのだ~!」

夜長「……だからまだ生きてるんだ。こんなアンジーの命を綺麗に醜く終わらせる死に方を見つけて、最高級に苦しんで死ぬその日まで、なんの価値も無いアンジーの人生は続くんだよ……絶望的だね」

最原「駄目だよアンジーさん!死ぬことなんて考えちゃいけない!」

夜長「にゃはは~!だいじょぶ、だいじょぶ!アンジーが死に方を考える必要なんて無いよ!全ては神様が教えてくれるんだからさ!アンジーは神様の言うとおりに苦しんで死ねば良いのだ~!」

最原「アンジーさん!目を覚ましてくれっ!お願いだよ!」

夜長「でね~!アンジーは今、死ぬまでにたくさん苦しむ方法を探してるんだ~!痛くて苦しいことを一杯考えたから、終一に試して欲しいな!」

最原「アンジーさん!」

夜長「この針をね、アンジーの爪と肉の間に刺し込むの!で、そこでぐりぐり~って掻き回すとすごく痛そうでしょ!?その後で爪を剥がして、爪がはがれた指の肉をつぶして……!」

最原「もう止めてくれっ!僕の話を聞いてよ、アンジーさんっ!」

夜長「……そっか、終一はアンジーの提案が物足りないんだね?ごめんね、もっと苦しくて痛いことを考えてくるから、ちょっと待っててね」

最原「ま、待って!アンジーさん!」

夜長「……主は言いました。お前には終一に声をかけて貰えるほどの価値は無いと……というわけで、ぐっばいなら~!」スタスタ…

最原「あ、あ……くそっ、くそぉぉっ!」

―――夜 白銀フェイズ

白銀「さあ、今日もはじめようか!」

誰の所に行きますか? 3つ下の回答で決定

―――天海の研究教室

天海「……なんとか白銀さんが黒幕であることを最原くんに伝えるんす……せめて、俺が出来る限りのことをしないと……!」

白銀「んふふ……!無駄、無駄ぁ!そんなことしたって意味は無いよ」

天海「くっ……!俺の妨害に来たんすか!?」

白銀「思い上がらないでよ。そんなことする必要は無いって、だってもう最原くんは私が黒幕だってことを知っているんだもの」

天海「えっ……!?」

白銀「あーあ、これであなたの知る情報アドバンテージは無くなっちゃったね?同時にあなたの存在理由も無くなった……行動を起こすならもっと早くしなきゃ駄目だよ、天海くん!」

天海「くっ……!」

白銀「……そもそも、何であなたの言うことを最原くんが信じてくれると思ったの?あれだけのことをしたあなたのことを最原くんが許してくれると思った?」

天海「………」

白銀「ほんと、浅はかと言うか考えが足りないと言うか……。残念だよね、天海くんってさ……」スタスタ…

天海「……俺に出来ることは、もう何も無いんすかね……?」

天海蘭太郎の絶望度 92→96

―――朝 最原フェイズ

最原「……もう少しなんだ、もう少しで皆を……!」

どうしますか? 3つ下の回答で決定

―――星の研究教室

星「……来たか」

最原「うん、心の整理は出来た?」

星「……ああ、まあな」

最原「そう……良かった!」

星「……なあ最原、一つ聞いても良いか?」

最原「え?何かな?」

星「……なんでこんな俺にここまでしてくれる?犯罪者であり、お前を裏切った俺にそこまでする理由は何なんだ?」

最原「………」

星「……こんな事を聞くのは野暮なのかもしれねえ。だが、俺は知りたいんだ。だから……」

最原「……その答えなら、もう星くんはわかっているはずだよ」

星「……何?」

最原「もうわかっているはずだって言ったんだ。君ならもう、とっくにその理由を知っているはずさ」

星「………」

最原「……思いついた?」

星「……『俺とお前が友だから』か……?」

最原「うん!大正解!やっぱりわかってたじゃないか!」

星「………」

星(……本当に馬鹿な奴だ。こんな俺を友だなんてよ……。だが、そんな最原を裏切っちまった俺はもっと馬鹿かもな)

星(だとしたらこれ以上馬鹿になるわけにはいかないな……いや、違うか。こう言うことはちゃんと言うべきだな)

星「最原、すまなかった。そして改めて誓わせてもらう……俺はもう、二度とあんな馬鹿な真似はしない。お前の信頼に応えられる友として歩んでみせる。約束だ」

最原「……僕も君のその言葉に恥じない友人になるよ。だから、もう一度僕に手を貸して欲しいんだ」

星「……そんなことは言いっこなしだ。何も言われずとも手を差し出す……それが友だろう?」

最原「うん!ありがとう!」

星「……礼を言うのは俺のほうだ。最原終一、俺の唯一無二の友よ……もう一度俺は前を向く、そして歩んでみせる……俺は一人じゃない、そう思わせてくれたお前の為にもな」

星竜馬の絶望度 60→0

希望の力が一つ上がりました!

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

―――最原の私室

最原「これからどうするか、皆の意見を聞かせて貰って良いかな?」

キーボ「味方が揃って来ましたね!残っているのは……」

真宮寺「赤松さん、アンジーさん、入間さん、春川さん、天海くんの5人だネ」

王馬「その内、赤松ちゃんと夜長ちゃんは絶望してるから手間取りそうだよ。まずは残っている三人を絶望させない様にした方が良いんじゃない?」

東条「白銀さんの行動が読めない分、対策も取りにくいわね……行動するなら早いほうが良いわ。最原くん、私たちもサポートするから頑張りましょう!」

最原「アンジーさんのことなんだけど……」

夢野「あ、アンジー……アンジーが、あんなことに……うわぁぁぁぁんっ!」

茶柱「ああ、夢野さん!泣かないで下さい!おのれ白銀さんめ!この報いは必ず受けさせますよ!」

星「だが、なっちまったもんは仕方が無い……アンジーの奴をどうするかを考えた方が建設的だ」

百田「ああなったアンジーはかなり厄介だぜ、一筋縄じゃいかねえよ」

最原「でも諦めるつもりもない。必ず助け出すんだ!」

夢野「そうじゃ!ウチも出来ることをする!最原よ、頑張ってアンジーを説得するんじゃ!」

最原「……こんなところかな。皆、ありがとう!」

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

残っているメンバーの絶望度

赤松 100(絶望)

夜長 100(絶望)

天海 96

入間 90

春川 95

―――図書室

最原『……なれなれしく僕の名前を呼ばないでよ。僕と君はもう、友達じゃあないんだから』

天海「………」グッ!

天海「……こうなったのは全て俺の責任……なら、俺はそのケジメをつけなきゃならないっす……!こんな俺にもまだ、出来ることはあるんすから……!」

―――ガチャッ

天海「っっ!?来たっすか!?」

最原「あ、天海くん!やっと見つけた!」

天海「!?」

最原「ここに居たんだね、君と話がしたくてずっと探していたんだ。少し時間を……」

天海「……すいません、最原くん。俺にはもう何も話すことは無いっす」

最原「え……?」

天海「……ここから立ち去って下さい。友達でもなんでもない俺のことなんて忘れて、他の皆のところへ行ってあげてください」

最原「あ、天海くん……?」

天海「出て行けって言ってるんですよ!俺のことなんて放っておいてください!」

最原「……んっ!?天海くん、何を持っているの!?」

天海「ぐっ……!」

最原「隠している物を見せてよ!何を持っているのさ!?」

天海「な、なんでもないんです!放っておいて……あっ!?」

最原「これ……ナイフ?なんでこんなものを!?何をするつもりなのさ!?」

天海「くっ……」

最原「答えてよ、天海くん!」

天海「……俺は、白銀さんを殺すつもりだったんすよ」

最原「!?」

天海「この事件の黒幕……それが白銀さんだってことは最原くんも知っているっすね?その黒幕さえ消せば、最原くんたちは安心してここで暮らせる……誰かが彼女を殺せば、皆は助かるんすよ!」

最原「何を言っているんだ!?そんな事したら君が……!」

天海「クロとして処刑されることだって覚悟の上っす!俺の命一つで皆が助かるなら、望むところっすよ!」

最原「っっ……!」

天海「……俺が皆を信じていれば、もうとっくに皆はここから出られていたかもしれないんです。俺が勇気を持てなかったから最原くんは苦しんだんすよ!だから、俺はその責任を取らないと!そうしなきゃ、俺は……!」

最原「……ふざけるなっ!」ブンッ!

天海「がぁっ!?」ドサッ!

最原「……何を言ってるんだよ……何してるんだよ、天海くん!」

天海「お、俺にはこの方法しか思いつかなかったんすよ!俺の命だけで全てが解決するなら、それで……」

最原「ふざけるなよ……ふざけるな!そんな解決、誰も望んじゃいないんだよ!」

天海「!?」

最原「約束したじゃないか……皆でここから出るって、友達になるって!約束したじゃないか!君が居なくなったら、意味が無いんだよ!誰か一人でも欠けたら、意味が無いんだよっ!」

天海「……っっ」

最原「責任の取り方なんていくらでもあるじゃないか……死ぬ必要なんか無いじゃないか……!」

天海「最、原……くん……お、俺は……っ」

最原「……君に酷い言葉を言ってしまった事は謝るよ。だから、一人で抱え込まないでよ!僕たち友達だろう!?相談してくれよ!」

天海「あ、ぐっ……!?うぅっ……!」

天海(また……また、間違える所だった……本当に俺は馬鹿で、浅はかで、考え無しで……!独りよがりな奴だ……!)

天海(俺の事を思ってくれる友達が居るのに、こんな風に怒ってくれる人が居るのに……一人で突っ走って、俺は……っ!)

天海「うっ、うぅ……うぁぁぁぁぁぁ……」

最原「天海くん……虫の良いお願いなのはわかってる。でも、君の力が必要なんだ。皆を救うために君の力を貸して欲しい」

天海「お、俺はっ、俺はっ!」

最原「そして……君の事を友達なんかじゃないって言ってしまって、本当にごめん。君は僕の大切な友達なのに、あんな事を言ってしまった僕の事をどうか許して欲しい……虫のいいお願いだって、わかってはいるんだけどね」

天海「そんなのっ!俺だって、俺だって君に酷い事を……っっ!本当にすいませんでした!俺は本当に浅はかな奴で……っ!」

最原「そんなに自分を責めないでよ。白銀さんが黒幕だってわかっているのなら、彼女が裏で何かしているって事もわかっているでしょ?」

天海「あ……!そ、そうっす!最原くん、白銀さんは間違い泣く何かを企んでいるっす!彼女の企みを阻止しないと……!」

最原「うん、わかってるよ。その為に君の力を借りたいんだ。協力してくれるかな?」

天海「もちろんです!こんな俺なんかで良ければ、いくらでも力になりますよ!」

最原「ありがとう!天海くんが協力してくれるなら心強いよ!」

天海「……最原くん、俺はもう迷いません。皆と君を信じて、この絶望に立ち向かいます!だから……必ず皆でこの学園から脱出しましょう!」

天海蘭太郎の絶望度 96→0

希望の力が一つ上がりました!

―――夜 白銀フェイズ

白銀「さ、大詰めかな?」

誰の所へ行きますか? 3つ下の回答で決定

―――入間の研究教室

白銀「入間さーん、お話しようよー!はぶられぼっちの入間さーん!」ガチャッ!

入間「………」

白銀「どうしたの入間さん?こっち向いてよー!ちゃんと目を見て話さないと嫌われるよー!?」

入間「………」ポチッ

―――バチッ!

白銀「……え?」ドサッ!

入間「……てめえ、誰がボッチだって……?終一が俺様を許してくれないだって……?嘘ついてんじゃねえぞ!」

白銀「あ、が……」

入間「終一はこないだキーボとツルショタを連れて俺様に会いに来てくれたしな!俺様を許してくれるって言ったんだよ!ってことは……お前の言った事は嘘ってことじゃないか!お前、俺様に嘘つきやがったな!」

白銀「あ、あはは……バレちゃった?」

入間「何がバレちゃった?だ!お前のせいで俺様がどれだけ傷ついたと思ってやがる!その電気ショックは俺様の心の百分の一……いや、一万分の一くらいの痛みなんだぞ!」

白銀(あー……くそっ、入間さんの自分に都合よく考える力の強さを忘れてた……っていうか、現実逃避はお手のものなんだよね……ドジったなあ……)

入間「まあ、少しはスッとしたしこれで許してやるよ! これに懲りたら俺様に嘘をつくのは止めとくんだな!ひゃーっはっは!」

白銀「……くそ、明日は行動出来なさそうだね。やっちゃったなぁ……」

―――朝、 最原フェイズ

最原「もうすこしだ……!もう少しで皆を……!」

どうしますか? 2つ下の回答で決定

―――入間の研究教室

入間「ふ、ふふふ……最原の奴もなかなか焦らすじゃねえか。まあ、この俺様の魅力にかかればあいつみたいな童貞はイチコロだし、最初から心配なんかしてなかったけどな!」

入間「そうさ、あいつは俺様を許すに決まってる。そうに、決まって……」

最原『……もう一度、君の事を信じようって思えたのに!』

入間「……本当に、許して貰えるかなぁ……?」

――――――――――

最原「……入間さん、ちょっと話が……うわっ!?」

入間「………」ドヨーン…

最原「ど、どうしたの!? そんな陰鬱なオーラを出して!」

最原(まさか絶望してる……ってわけじゃなさそうだな。まだ取り返しのつく感じがするし……)

入間「……恐かったんだよぉ……」

最原「え?」

入間「こ、恐かったんだ……終一に嫌われるのとか、自分のしちまったこととかよりも……もう二度と信じて貰えないかもしれないのが恐かったんだよぉ……!」

最原「い、入間さん……?」

入間「……は、初めてなんだ、信じて貰えて嬉しいって思ったのは……!い、今まで関わって来た奴らは全員、私じゃなくて私の作る発明品を見ていたから……だから、信じようだなんて欠片も思えなかったんだ……」

入間「でも……終一は私を信じてくれた……私の発明品じゃない、発明家の私でもない、入間美兎って言う人間を信じてくれたんだ……それがすごく嬉しかった。でも、なのに!」

入間「私はそんな終一を裏切っちゃった!信頼を裏切る事ってこんなに辛かったんだって初めて知ったんだ!初めて信じた人だから……人の信頼を裏切ることってこんなに辛くって、もう信じて貰えないかもって思ったら恐くて恐くて仕方が無くて!」

最原「………」

入間「だから……記憶を消そうと思ったんだ……。全部無かった事にすればまた信じて貰えるって!そう思ったから!で、でも……そればっかり考えて、また終一の信頼を裏切っちゃった!終一が皆を信じるって気持ちも殺しちゃった!」

入間「全部私のせいなんだよぉ……皆にどんな顔して謝れば良いのかわかんないよぉ……!終一が、皆が、私を許してくれるかも分からなくて恐いよぉぉ……っ!」

最原「……大丈夫だよ、入間さん」

入間「へ……?」

最原「大丈夫。皆、君の事を許すよ。許すに決まってるさ」

入間「な、なんでそんな事言えるんだよ……?慰めなら必要ないぞ……」

最原「……君が皆を信じれば、皆もそれに応えてくれるよ。僕はそう信じてる。一人も欠ける事無く、皆とまた笑えるって信じてるから……!」

入間「う、うぅ……で、でも……」

最原「……だから入間さんも信じてあげて、大丈夫、君なら出来るよ」

入間「む、無理だよぉ……!恐くて恐くて、仕方がないんだもん……」

最原「……信じてみて、他の誰でもない君自身のことを……」

入間「え……?私……?」

最原「……君は強い人だ。ちゃんと皆に謝って、これからをやりなおせる……君はとても素敵な人だ、恐怖を乗り越えて前に進む事が出来る……そう、信じてみてよ」

入間「………」

最原「僕は信じてるよ。入間さんの事を……だから君も信じてあげて、他の誰でもない自分の事を信じてあげて欲しいんだ」

入間「私、は……」

入間(……恐いよ、辛いよ……でも、終一は私を信じてくれてるんだ……こんな私の事を信じてくれてるんだ……!)

入間(もう終一の信頼を裏切りたくない……ううん、終一の信じてくれる気持ちに応えたい!そうしたい!)

入間「……そうさ、俺様はスゲーんだ。こんな事にビビッて立ち止まる女じゃねーっ!」

最原「うわっ!?」ビクッ!

入間「ひゃーっはーっ!俺様をそんじょそこらの豚と一緒にすんじゃねえ!そうとも、俺様が世界一すごい奴だってのは俺様自身が知ってるんだ!いまさらダサイ原に言われなくてもわかってんだよ!」

最原「は、はは……!やっといつもの調子に戻ったね!」

入間「ひゃはははは!褒めてやるぜ最原!この俺様に自分の魅力を再確認させたんだからな!きっと世界中からいろんな賞がもらえるぜ!」

最原「あ、あはははは……」

最原(いつもどおりに戻ったのはいいけど、ちょっと面倒臭いな……)

入間「……終一、信じてくれてありがとう……。私、頑張るよ。終一の信じる気持ちに応えられる様に頑張る!だから片時も離さず俺様を見てろよ!絶対だからな!」

入間美兎の絶望度 90→0

希望の力が一つ上がりました!

昼はどうしますか? 3つ下の回答で決定

―――最原の私室

最原「……皆の意見が聞きたいんだ。僕に助言をもらえないかな?」

百田「とうとう残りは三人だ。絶望しちまった二人とハルマキだけ、終一、早くハルマキの所に行ってやろうぜ!」

王馬「……問題は春川ちゃんが全力で逃げた場合だよね。現実逃避のあまり幼児退行する彼女だもん、恐くなったら最原ちゃんからも逃げ出すと思うよ」

東条「なら、私たちが彼女の逃げ道を封じれば良いのよ。これだけの人数が居れば可能でしょう?」

星「ふむ……なら、その配置を決めて待ち伏せと行くか。誰をどこに配置するかも重要だが……」

真宮寺「最終的に逃げ場のない場所に追い込むなら格納庫なんてどうだい?あそこに追い込めば春川さんも逃げられないと思うヨ」

茶柱「なんだか春川さんが可哀想な気もしますが、これも彼女のためです!転子は頑張りますよ!」

最原「よし、改めて動きの確認をしよう!」

全員「おー!」

最原(春川さんを追い込む作戦を考えた。皆の協力を得て、絶対に彼女を説得してみせるぞ!)

―――夜 白銀フェイズ

白銀「zzz……」一回休み

―――朝 最原フェイズ

最原「……行動開始だ!」

どうしますか? 2つ下の回答で決定

―――廊下

春川「………」

最原『世の中には取り返しのつかないこともある。君が僕にしてきたことを後悔して謝ったとしても僕は君を絶対に許さないからね?よーーーーく覚えておくんだよ?』

春川「………」

春川「う、うぅ……うぅぅぅぅぅぅ……」ガタガタガタ…

百田「……あっ!見つけたぞ!終一、ハルマキを見つけた!」

春川「えっ……!?」

百田「早く来てくれ終一!ハルマキが逃げちまう!」

春川「さ、最原……?最原が来る……?あ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁっ……!」ダッ!

百田「あっ!待て、ハルマキ!」

春川「うわぁぁぁぁぁんっ!」ダダダ…

百田「……上手く行ったな。後は任せたぜ、皆!」

―――地下格納庫

春川「はぁ……はぁっ……なんで?どうして?どこに行っても誰かが居る。最原を呼ぼうとしてくる……!」

春川「こ、ここなら……ここのトイレに鍵をかけて閉じこもれば誰も来ないはず……!隠れてよう、それで夜になったら部屋に戻れば……っっ!?」ガチャ

最原「……待ってたよ、春川さん」

春川「さ、最、原……?な、んで、ここに……?」

最原「君と話がしたかったんだ。だから皆に協力してここまで君を追い込んで貰った」

春川「あ、ああ……いやぁぁぁぁぁぁっ!」ダッ!

最原「春川さん、待って!」

春川「だ、誰かっ!このシャッターを開けてよ!ここから私を出してよっ!お願いだから!なんでもするからっ!」ガンッ!

最原「無駄だよ。このドアは僕が合図をしないと開かないんだ。わかったら僕の話を聞いて、春川さん」

春川「あ、あぅ、あうぅぅ……わ、わからない、私は何もわからないよ……!」ガチガチガチ…

最原「……春川さん」

春川「何も知らない!何もしてない!わ、私は、好きな人を傷つけるような人間じゃない!そんなはずない!」

最原「落ち着いて春川さん。僕の話を聞いて欲しいんだ」

春川「……あれ~、どうしたの最原?怪我してるね、転んだの?」

最原「………」

春川「痛いの痛いの飛んでけしてあげようか?絆創膏もあるよ!」キャッキャッ

最原「………」

春川「怪我が治ったら遊ぼうね~!ね~、最原!」

最原「……逃げるな、春川魔姫」

春川「っっ!?」

最原「……壊れたふりをしているんでしょ?そうやって逃げているんでしょ?それじゃ駄目だよ……駄目なんだよ!」

春川「ぁぁぅぅ、ぁっ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

春川「知らない知らない知らない!何も知らない!何もしてない!私は何も知らないんだ!何も知らない私をいじめないでよ!」

春川「ここから私を出してよ!最原が私を虐めるんだよ!恐いよ!助けてよ!お願いだからここから出してよぉぉっ!」

最原「………」

春川「出してっ!ここから出してっ!私を助けてよっ!百田!赤松!誰でも良いから私をここからだしてぇぇぇっ!」

最原「……春川さん、僕を見て」

春川「ひっ!い、嫌だ……嫌だぁぁっ!」

最原「……ここが君に針で刺された場所、ここが君に殴られた場所……ここが君にナイフで刺された場所だよ。どう?思い出した?」

春川「知らない、嫌だ、知らない、嫌だ……」

最原「逃げないでよ。どうか僕の話を聞いて……お願いだから……!」

春川「恐いよぉ……恐いよぉ……パパ、ママ、助けてぇ……」

最原「……今の君を助けられる人なんてどこにも居ないよ。居るとしたら……それは春川さん自身なんだ」

春川「………」

最原「辛くっても苦しくっても、自分のしたことを認めてよ。そうしなきゃ話が前に進まない……僕はもう一度君と話がしたいんだ、だから……」

春川「あ、う……」ガタガタ…

最原「……ごめん、君をそこまで追い込んだのはこの僕だ。君を苦しめているのは僕なんだよ……」

春川「うぅ、うぅぅ……最、原ぁ……手、痛い?体も痛い……?」

最原「……うん、まだ痛むよ」

春川「そ、それ……私がやったんだよね?わ、私が……拷問して、ナイフで刺して、殴って、蹴って、痛めつけて……うえぇぇぇっ」

最原「春川さん!だ、大丈夫?トイレに行く?」

春川「……幻滅したよね?所詮暗殺者だって思われたよね……?わ、私のこと、許してくれないよね……?」

春川「い、今まで、自分で望んで殺したことなんか無いって思ってた。命令されて、仕方が無く人を殺してきたんだって思ってた……でも、あの日からその全てに自身が持てなくなってきたんだ……」

春川「どこかで殺しを楽しんでたんじゃないかって、だから暗殺者なんて仕事を続けて来たんじゃないかって思って……じ、自分の人生がひどく汚れたものに感じられちゃって……恐くて恐くて仕方が無いんだ……」

最原「春川さん……!」

春川「……私、あんたのことが好きなんだ。でもそんな風に思っていたはずの人を傷つけて、楽しんで……我に返って、苦しんで、夢の中で今まで殺してきた人たちに責められて……まぶたを閉じると思い出すんだ、今まで私が殺してきた人のことを……その人たちの顔が全部アンタに変わってて、私は何回もアンタをこ、殺して……うげぇぇぇっ……」

最原「春川さん、もう止すんだ!」

春川「……こんな醜い私を見ないで、最原……汚くって薄汚れてて、ゴミみたいな私を見ないで……お願いだから、見ないでよぉ……っ」

最原「……そんなこと無いよ。春川さんは醜くなんかない」

春川「え……?きゃっ……!?」ギュッ…

最原「……ごめん、僕は君に酷い事を言った。君の事を許さないなんて言葉を言って、本当に取り返しのつかないことをしてしまう所だった……」

春川「は、放して最原……!こんな私のことなんて放って……」

最原「そんなこと出来ないよ。僕にとっても春川さんは大切な人なんだ、大切な友達なんだよ……」

春川「ぅぅ……」

最原「……君が僕のことをそういう風に思ってるだなんて知らなかった。鈍感で本当にごめん……それで、その上で君に伝えたいことがあるんだ」

春川「な、なに……?」

最原「……君は、君が思うような醜い人間じゃない。僕は春川さんのことを素敵な人だと思ってる。そんな君が人殺しを楽しんでたなんてこと、あるはずがない」

春川「で、でも私は、最原を傷つけて……!」

最原「そうだね。でも、それは君が悪いんじゃない……君がやったことだけど、君は悪くないんだ」

春川「なにそれ……?訳分かんないよ、無茶苦茶だよ……」

最原「……ごめん、もっと早く君と話すべきだったんだ。こんなに思いつめる前に、君とちゃんと話すべきだったんだよ……!」ギュッ…

春川「あっ……!」

春川(温かい……これ、現実なんだよね……?最原が私のことを抱きしめてくれてる……これは、現実なんだ……)

春川(……受け止めなきゃ、全部を……!今までの罪も、最原にしてしまったことも全部受け入れて、前に進まないといけないんだ……それが、私の……!)

春川「ごめんね……ごめんね、最原……!傷つけてごめんなさい……!私、あなたに許されるならなんでもするから……!ううん、許されなくっても良い、自分のしたことをちゃんと受け止めるよ。だから……」

最原「……僕こそごめん。春川さんを傷つけて、苦しませて本当にごめん……!こんな僕だけど、もう一度傍に居てくれますか?友達になってくれますか?」

春川「うん……うんっ!もう一度ならせてよ、あんたの友達に……!今度こそちゃんとあんたを支える。あんたに寄り添ってみせるから……!」

最原「ありがとう……っ!もう二度と春川さんと話せないんじゃないかって恐かった……取り返しのつかないことをしてしまったんだって怯えてたから、だからっ……!」

春川「……それは私も一緒だよ。ねえ、終一……もう少しだけぎゅっ、てして……!」

最原「……うん」ギュッ…

春川「……終一の体、温かいね……。今、この温かさを私は独り占めしてるんだ……」

春川「ねえ終一……いつか、友達じゃない関係になってみせるよ。ずっとずっと、この温もりを感じていたいんだ……代わりに、私の温もりをあげるから……でも今日は、もう少しだけこうしていて……もう少しだけ、このまま……」

春川魔姫の絶望度 95→0

希望の力が一つ上がりました!

―――深夜 ???

赤松「……あれ?ここはどこかな?私は確か、自分の部屋で眠ってたはずなんだけど……?」

~~~♪~~~♪

赤松「……ピアノの音だ。ふふ……この音、懐かしいなあ……」

~~~♪~~~♪

赤松「……最原くんと連弾してた時の演奏……もう戻れない幸せだった時間……。行かなきゃ、過去に縋る事なんて私には許されてないもんね……あれ?」

夜長「終……一……」

赤松「アンジーさん?なにやってるの?」

夜長「楓……?楓も居たんだね……ねえ、見て……」

赤松「これって……最原くんの似顔絵?」

夜長「……前に神様が描いてくれたんだ。すごく良い絵だな~って、アンジーは思ったんだ……」

赤松「………」

夜長「終一がニコニコ笑ってくれてて、いつも楽しくて……アンジー、すっごく幸せだったんだ……」

赤松「……でも、昔の話でしょ?もう忘れなよ、戻れない過去の話なんてさ……」

夜長「……やだよ、やだよぉっ……!アンジー、忘れたくないよぉ……」

赤松「………」

夜長「もう一度終一とお喋りしたいよ、楽しくご飯を食べたりしたいよ……戻りたい、楽しかった頃に戻りたいよぉっ……!」

赤松「いい加減にして!そんなこと出来るわけないじゃん!諦めて現実を受け入れなよ!」

夜長「……楓だって本当はそうしたいんでしょ?終一のこと、諦められないんでしょ?」

赤松「っっ……!?」

夜長「戻りたい、戻りたいよぉ……っ!終一とまた一緒に遊びたいよぉ……!うわぁぁぁぁん……」

赤松「……なにそれ?そんなの許される訳が無いじゃん!あんなことをしちゃった私たちが、最原くんと元通りの関係になんかなれるわけがないじゃん!」

赤松「私だって戻りたいよ!最原くんとまた一緒に連弾したいよ!でも……出来るわけが無いじゃない……!もう、戻れるわけが、無い……じゃない……うぅぅぅっ……」

??「……大丈夫よ。戻れるわ」

赤松「えっ!?」

??「信じて、そして希望を失わないで……!あなたたちが望めば、未来なんて変わるもの……過去は帰られないけど、未来は変えられるわ。そうでしょう?」

夜長「本当……?本当に終一と仲直り出来るの!?戻れるの!?」

赤松「う、嘘だよ……!そんな事、ありえるはずが……」

??「……信じて、少なくとも最原くんは戦っているわ。あなたたちのためにね……」

赤松「最原くんが、私たちのために……?」

??「……忘れないで、まだ取り返しはつくのよ。あなたたちが諦めさえしなければね……」

赤松「………」

夜長「………」

――――――――――

姉清「……これが、私の出来る最大限の罪滅ぼし……最原くん、是清、このチャンスを逃しては駄目よ」

姉清「私は、少し……眠らせてもらう、わ……」

赤松楓 夜長アンジーの絶望度 100→99

―――朝 最原フェイズ

最原「………」

どうしますか? 3つ下の回答で決定

―――夜長の研究教室

夜長「……終一……」

最原『……もう僕は、アンジーさんのことなんてどうだっていいもの』

夜長「っぅぅ……終一……終一ぃぃ……っ」

最原「……僕のことを呼んだ?」

夜長「!?」

最原「……このドアを開けて、アンジーさん。僕は、君と話がしたいんだ」

夜長「終一?終一なの……?アンジーのこと、見捨てないでくれるの……?」

最原「……うん、君とちゃんと話がしたいんだ。だからこのドアを開けて、アンジーさん……」

夜長「あ、ああ……っ」

最原「……アンジーさん?」

夜長「無理だよぉ……っ!だって、だって……!」

最原「……神様がそう言うから?」

夜長「……うん」

最原「………」

夜長「……お前なんかが終一に許される訳が無い。顔を合わせる価値すら無い……こうやって話をすること自体が間違ってるって言うんだよ……!か、神様がそう言うなら、間違いないんだよ……!」

夜長「会いたいよ……抱きしめて欲しいよ……!でも、それは出来ないんだよ!だって、そう考えちゃうのはアンジーの我侭だから!アンジーが悪い子だから!ちゃんと我慢しないと駄目だって神様が言うから!」

最原「……そっか、わかったよ」

夜長「終一、ごめんね……。もう、アンジーのことなんか……」

最原「……君がそう言うなら僕は待ち続ける。アンジーさんが外に出てくるまで待ち続けるよ」

夜長「えっ……!?」

最原「……僕はここに居るよ。決して君を見捨てない。アンジーさんが僕に会いに来てくれるまでここに居る」

夜長「な、何で……?どうして?アンジーのためにどうしてそこまでするの?アンジー、終一のことをいっぱい傷つけたのに……」

最原「それはアンジーさんが部屋から出て来てくれたら話すよ。だから……ね?」

夜長「うぅぅぅぅぅぅ……」

夜長(……このドアの向こう側に終一が居る……アンジーのことを待ってくれてる。会いたい!会いたいよ……!)

??『何度言ったらわかる?そんなことは許されない』

夜長「あう……」

??『いまさら何をしてもお前が許されることは無い。希望を捨てて絶望を噛み締めることがお前に出来る唯一の罪滅ぼしなのだ。彼に会うことなど諦めろ、アンジー……』

夜長「……そうだよ。アンジーは終一に酷い事をしちゃった。今更何をしても許される訳がないんだ……」

??『その通りだ』

夜長「……でも、だからこそ会わなくちゃ……!会って、言わなきゃ……!」

??『そうやって我を通すのか?お前は本当に悪どい娘だな!』

夜長「そうだよ!アンジーは悪い子だよ!でも、でも……それでも、ちゃんと終一に言わなきゃ!ぶってごめんって!傷つけてごめんって……だってまだ、アンジーは終一に謝ってないから!」

??『……!?』

夜長「許されないことなんてわかってるよ!でも、ちゃんと謝らなきゃいけないんだよ!それをしなきゃ、本当に悪い子のままになっちゃうから!終一にごめんなさいって伝えなきゃいけないんだよ!」

??『アンジー……お前は……!?』

夜長「もう黙っててよ!後でどんな罰だって受けるから!死んだって構わないから!だから……アンジーは終一に謝るんだよぉっ!」

―――ガチャッ!

夜長「はぁ……はぁっ……終、一……っ!」

最原「……やっと出て来てくれたね」

夜長「あ、うぅ……ごめん、ごめんね終一ぃ……!ぶってごめんなさい、熱いお湯をかけてごめんなさい、酷いことを言ってごめんなさい……!」

夜長「ナイフで刺してごめんなさい、逃げ回ってごめんなさい……今までずっと謝らないでごめんなさい!本当にごめん、終一っ!」

夜長「ゆ、許して貰おうだなんて思ってないけど……ちゃんと謝らなきゃって思ったから、だから……っ!」

最原「……僕の方こそ、ごめん。君の事をどうでもいいだなんて言ってしまって、本当にごめんなさい」

夜長「え……?」

最原「……僕はアンジーさんのことを大切に思っているよ。そう伝えなきゃって思ったからずっと君に会いに来てたんだ。それを伝えられて良かった……!」

夜長「終一が、アンジーのことを大事に思ってる……?ほ、本当に……?」

最原「うん、本当だよ。だからさ……」ギュッ…

夜長「あっ……!?」

最原「……僕は君を許すよ。ちゃんと僕に向き合って、謝ってくれたアンジーさんを許す……もう、自分のことを責めないであげて」

夜長「あ、あぁ……あぁぁぁぁぁ……っ!」

夜長(……冷たかった体が温かくなってくる……!心臓の鼓動が、この温もりが、アンジーの命を肯定してくれている……!)

夜長(生きるって……命ってこう言うものなんだ……!簡単に捨てようって思っちゃいけなくて、誰かに大事に思われるために生きてるんだね……!)

最原「……アンジーさん、もう一度皆と一緒に笑えるようになろう。僕は、アンジーさんの笑顔が大好きだよ……!」

夜長「うん、うんっ!……終一、アンジーも終一が大事だよ。何よりも大事……ううん、何よりも大好き!アンジーは終一のことを大事だって証明するために生きるよ。それで、誰よりも終一に大好きだって思われてみせるから!」

夜長アンジーの絶望度 99→0

希望の力が一つ上がりました

―――隠し部屋にて

白銀「……さて、赤松さんの所に行かなきゃね。最高に悲劇的なクライマックスを演出してあげようっと!」

白銀「残すは最後の一人って所まで進めておいて、その一人が自殺なんてしたら最高に絶望的だよね!最原くんたちも大いに悲しんでくれるだろうし、私ってば冴えてるぅ!」

白銀「そうと決まれば赤松さんの研究教室に行かないと!待っててね、赤松さん!」

―――赤松の研究教室

赤松「………」

白銀「お~い、赤松さ~ん!楽しいことしようよ!きっと最原くんも喜ぶよ!」

赤松「……最原くんが……?」

白銀「うんうん!赤松さんにぴったりのおしおきがあるんだ!『ねこふんじゃった』って言うおしおきでね……」

赤松「……おしおき?私、死ぬの?」

白銀「……生きていたいの?最原くんに嫌われて、あんなことまでしちゃったのに命が惜しいんだ。赤松さんって酷い人だねぇ……!」

赤松「………」

白銀「……さ、行こうよ赤松さん。素敵なフィナーレを迎えるためにね!」グッ!

赤松「……ええ、そうね。グランドフィナーレはすぐそこまで来ているわ」

白銀「えっ!?」

赤松?「ただし……あなたはここに居なさい。あなたを赤松さんの所へは行かせないわ!」

白銀「なっ!?あ、あんたはっ!?」

東条「ごめんなさいね、変装くらいはお手の物なのよ。あなたの行動は天海くんが先読みしてくれたわ」

白銀「東条……っ!」

入間「ひゃっはー!地味ブス女め、見事にひっかかりやがったな!」

夢野「これも入間の作ったボイスチェンジャーとアンジーの作ったかつらのおかげじゃな!」

白銀「あ、あんたたち……!」

茶柱「……白銀さん、あなたを赤松さんに会わせるわけにはいきません!ここで足止めさせてもらいます!」

春川「超高校級の暗殺者に合気道家、おまけにメイドも居るけど、全員を相手に出来ると思う?」

白銀「……これで勝ったつもり?私にはエグイサルがあるんだよ?その気になればあなたたちなんて……」

夢野「それも問題無しじゃ!すでに男子たちが入間の発明品を手に相手をしておるわい!」

入間「おまけに俺様が特別にチューンナップしたキーボもついてるぜ!今のキーボとエグイサルを比べりゃあ、スーパーロボットとブリキ人形くらいの差があらぁ!」

東条「チェックメイトよ……!覚悟なさい、白銀さん!」

白銀「ふ~ん……そう来たかぁ……。なら、私も本気で相手してあげるよ!」ズゴゴ…!

女子たち「!?」

入間「ひ、ひぃぃっ!?何だよあいつ!?急にすごい威圧感が出て来たぞぉっ!?」

夢野「お、落ち着くんじゃ!今すぐウチのりれみとの呪文でここから脱出を……」

春川「逃げてどうすんのよ。死ぬ気であいつを抑えるしかないでしょ!」

東条「超高校級のコスプレイヤー……キャラクターになりきることでその戦闘能力まで模倣できるとでも言うの!?」

茶柱「そ、そんな無茶苦茶な話があるんですかぁ!?」

白銀「あるんだよ!だって私は超高校級の生徒にして黒幕だもの!こんな簡単に負けてたまるかって話だよね!」

入間「ど、どうすんだよぉ……?一応言っておくけど、俺様は戦いの役になんかたたねえからな!」

夢野「め、めらくらいなら何とか唱えられるかのぉ……?」

夜長「……やってみなよ、つむぎ」

白銀「ん……?」

東条「あ、アンジーさん……?」

夜長「今のアンジーは強いよ。一度どん底を見てから這い上がった……ううん、終一に引き上げてもらったからね。終一のためにも負けられないし、なにより一番のライバルがいないまま終一を取り合っても意味が無いもの!」

春川「ふふふ……アンジーの言うとおりだね。赤松抜きで勝負しても意味が無いや」

夢野「全員仲良く勝負しなければいけんからのぉ!それでも勝つのはウチじゃ!」

茶柱「……て、転子は関係ありませんよ!でも、赤松さんの為に頑張ります!ついでに最原さんのためにも少しだけ頑張らせていただきます!」

東条「……そういうわけよ、白銀さん。あなたに負けるわけにはいかないの。なにせこの後6人のライバルと争わなきゃいけないんだもの、あなた一人に負けて堪るものですか!」

入間(お、俺様のせりふがない……っ!?)

白銀「……覚悟は出来てるってことか、なら……相手をしてあげるよ!」

夜長「それはこっちのせりふだよ~!………つむぎ、ぶっ殺してあげるから覚悟してね~!」ゴゴゴゴゴ…

入間「ひぃぃ!味方にもっと恐ろしいやつがいた~!?最原~!頼む、早く赤松の説得を終わらせてくれ~!このままじゃ私が死んじまうよ~!」

―――最原の研究教室

赤松「……良い匂い……素敵な雰囲気……私の大好きな空気だ……」

赤松「……最原くん……」

最原『……君の事なんて大嫌いだ』

赤松「……う、うぅ……ごめん、なさい……っ!」

赤松「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……ごめんなさい……っっ」

最原「……謝るのは僕の方だよ。赤松さん」

赤松「えっ……!?」

最原「……赤松さん、ごめん。僕は君に酷い事を言ってしまったことを謝りたいんだ」

赤松「え……?あっ……!あぁ、そっか……また幻でも見てるんだ、私……」

最原「僕は夢でも幻でも無いよ。ちゃんとここに居るから!」

赤松「駄目だなぁ、私……また現実から逃げようとしてるんだ、本当に駄目な女の子……!」

最原「赤松さん!僕は本物の最原だよ!これは現実なんだ!僕の話を聞いてよ!」

赤松「許されるわけが無い、好きになって貰えるわけが無い、あんなことをしておいてまだそんな甘い幻想に浸ろうとしているの?私ってば本当に馬鹿……!」

最原「赤松さんっっ!」

赤松「もう黙ってよぉっ!」

最原「!?」

赤松「……許されないよ。許されちゃいけないよ……!あんな、あんな風に好きな人のことを傷つけた私が、最原くんに許されていいはずが無いんだよ!」

赤松「なんであんな事をしたのか今でもわからない!でも、でも……あれがどれだけ酷いことかなんて誰にだってわかるよ!殴って、蹴って、言葉でも傷つけて……あ、挙句の果てには殺しかけたんだよ!?皆を私が先導したんだよ!?私が最原くん虐めの首謀者なんだよ!」

赤松「……皆にも最原くんにもどんな顔して謝ったら良いのかわからないよ……!皆に嫌われて当然の存在なんだよ、私は……!」

最原「……それは違うよ」

赤松「………」

最原「……赤松さん、君は自分のことを嫌われて当然の存在って言ったけど、そんなことは無いよ。僕は君の事を嫌ったりなんかしていない」

赤松「……嘘だよ。だって、あんなに……」

最原「本当さ!僕は君のおかげで前を向けたんだ。だから今度は、僕が君を立ち直らせる番なんだ。君を救う番なんだよ!」

赤松「……そんなの昔の話だよ。今の私は君を傷つけた最低最悪の女、救う価値なんかこれっぽっちも無いんだよ」

最原「……あるさ、だって君は僕の好きな人なんだもの。好きな人を助けたいって言うのは理由にならないかな?」

赤松「………どうせこれは夢なんだもの、最原くんの言葉に意味なんか無いよ。今聞いているこれは、弱い私が生み出した幻聴だから……」

最原「っっ……!」

赤松「こんな私が愛されて良いはずが無いんだよ。最原くんに好きになって貰えるわけが無いんだからさ……」

最原「……違う!それは違うっ!」ギュッ!

赤松「えっ……!?」

最原「……赤松さん、僕は君の心が生み出した幻でもなんでもない。本物の最原終一だよ。この体温も感触も嘘だと君は言うの?」

赤松「放して……!わ、私は、あなたに抱きしめて貰う資格なんて……」

最原「それを言うなら僕だってそうだ。赤松さんに酷い事を……嫌いだなんて言ってしまった!君をたくさん傷つけてしまったんだ……」

赤松「そ、そんなの、私がしたことに比べれば全然……」

最原「……こうやって君を抱きしめる資格は僕には無いのかもしれない。でも、泣いている赤松さんを放っておく事なんて出来ない……!僕は、君に救われたから!君が大好きだから!君を助けたいって心の底から思うよ」

赤松「………」

最原「……ねえ信じて、赤松さん……。僕は君の事が大好きだよ。取り返しのつかない事になる前に君の心を救いたいんだ、だから……!」

赤松「………」

赤松(……最原くんの心臓の音……優しくて、温かくて、力強くて……聞いているだけで落ち着く、私の大好きな音だ……)

赤松(ううん、心臓の音だけじゃない。私を抱きしめてくれる腕も、語りかけてくれる声も、ぎこちないけど一生懸命さが伝わる表情も大好き……!大好きなんだ……!)

赤松「……ぃはら、くん……ごめんね……!」ポロポロ…

最原「………」

赤松「君の事を傷つけて本当にごめん……!それと、泣かないでって言われたのに今は笑えなくて本当にごめん……!ごめんねぇ……っ!」

最原「……良いんだ。僕も今、ちょっと……笑えそうに、無いから……っ!」ポロポロ…

赤松「う、うわぁぁぁぁぁぁんっ!ごめんなさい!ごめんなさいっ!最原くん、ごめんなさいっ!」

最原「ぼ、僕の方こそ、君の事を嫌いだなんて言って、本当に……ぐすっ……」

赤松「……大好きだから」

最原「え……?」

赤松「一体どうしてあんなことをしちゃったのかはわからないけど、私が最原くんのことが大好きだってことだけは言いきれる真実だよ。私は、君のことが大好きなんだ……!」

最原「あ、赤松、さ……!?」

赤松「……最原くんに抱きしめられてると温かくて幸せな気持ちになるよ……。あなたのことを愛しているから、大好きだからこうなるんだよね?……これから先、あなたのことを同じくらい幸せにしてみせるからね、終一くん……!」

赤松楓の絶望度 99→0

希望の力が最大になりました!

―――体育館

白銀「………」

最原「……君の負けだ、白銀さん。皆の説得は無事に終わった。もう誰一人として絶望なんてさせやしない!」

キーボ「最原くんの言うとおりです!あなたの野望は潰えました、おとなしく僕たちを外の世界に出して……」

白銀「くく……くくくくく……あははははは!」

最原「!?」

キーボ「な、何がおかしいんですか!?まさか気でも違ったのでしょうか?!」

白銀「……違うよぉ。私はいたって正常、まともそのものだよ。私が笑ってるのはね……あなたたちが計画通りに動いてくれたからなんだ!」

最原「な、何だって!?」

白銀「最原くんがみんなを説得して助け出すのも予定通り!この状況は私の台本通りに動いているんだよ!」

キーボ「な、何ですって!?あなたの目的は皆を絶望させることでは無いのですか!?」

白銀「……ううん、違うよ。私はこのダンガンロンパV3をもっと盛り上げたいの!その為に必要な希望と絶望を皆に与えてただけなんだよ!」

最原「ど、どういう意味だ……!?」

白銀「最原くんは皆から虐められて絶望したでしょ?その後、呪いが解けた皆も同じように絶望した……でも、その後皆で事件を解決して希望を掴み取ったんだよ!これこそ視聴者が望んでいるストーリーなんだよね!」

キーボ「な、何を言っているのかさっぱりです……。白銀さんは何をしたかったのでしょうか?」

白銀「あ~……キーボくん?まだ終わりじゃないんだよね。むしろこれが始まり……さあ最原くん、もう一度呪いを体験しようか?」

最原「!?」

白銀「皆と和解して更に仲良くなったよね?絆を深めたよね?だったら、呪いの効果は更に増すはずだよ!もっと深い絶望が見れるんだよ!」

キーボ「ま、まさか……もう一度あの一週間を繰り返すつもりですか!?」

白銀「そうだよ!でも一度なんかじゃないんだ!何度も何度も繰り返そうよ!皆を絶望させて、希望を掴み取って、更に深い絶望と希望の誕生を繰り返そうよ!みんな大喜びだよ!」

最原「さ、させるものか!君を拘束して真宮寺くんにあの本を焼却して貰えば……」

白銀「……無駄だよ。だってもう、呪いはかけ終わったんだもん」

最原「なっ!?」

白銀「……明日が楽しみだね。今度は真宮寺くんも味方じゃないよ。キーボくんも性格を入間さんに改変して貰うから敵になるし、ゴン太くんがどこまで持つのか見ものだね!」

キーボ「そ、そんなぁ……!」

最原「………」

白銀「……ま、せいぜい良い絶望を見せてね!それじゃあまた明日、さいなら~!」タタタ…

キーボ「ど、どうしましょう!?このままじゃ皆がまた最原くんを……」

最原「………」

キーボ「最原くん、とにかく身を隠す場所を考えましょう!一週間隠れていればなんとか……」

最原「……いや、僕は隠れないよ。普通に過ごしてみせる」

キーボ「えっ!?」

最原「もうネタはわかってるんだ。皆に何をされようと僕は動じない……!もう白銀さんの思い通りにはさせはしない!」

キーボ「で、でも、そうしたら最原くんの命が……」

最原「……大丈夫だよキーボくん。なんだかそんな気がするんだ。確信に近いものを感じてる、きっと大丈夫だって思うんだ」

最原(そうさ、皆のためにも耐えるだけだ!また一週間耐えれば良いだけなんだ!)

最原(……と、僕は思っていた。だけど、次の日から起きる出来事は僕の想像をはるかに超えていた。そう、予想外のことが起きたのだ)

―――翌日 食堂

最原「………」

最原(また地獄の様な日々が始まる。でも、僕はくじけない!みんなとまた笑うためにも耐え切ってみせる!)

最原「よし、行くぞ!」

―――ガチャッ

白銀「……ふふ」ニタァ…

最原「……おはよう、みんな」

百田「おう、しゅう……最原!おはよう」

王馬「遅かったね~、待ちくたびれちゃったよ!」

東条「最原くん、あなたのために作った特別な料理があるの。ぜひ食べて頂戴」

最原「へえ、そうなんだ。ありがとう、東条さん!」

東条「良いのよ。さあ、これよ……遠慮せずに食べて」

キーボ「はわわ……!」

最原(……予想はしてたけど不味そうだな。でも、食べられそうなものが出てくるだけましか)

白銀「ククク……!」

最原「……ありがとう、東条さん!じゃあ、さっそく頂くよ!」

東条「ええ、召し上がれ」

キーボ「さ、最原くん!ちょっとまっ……」

最原「い、頂きます!」パクッ…

キーボ「ああっ!?」

最原「…………んぐっ!?」

最原(……あれ?意外と普通に食べられる……と言うより、これ普通に……)

最原「美味しい……?」

白銀「え……?」

東条「ふふ……!お口に召した様でなによりね。まだ食べるかしら?」

最原「え、っと……?」

最原(な、何だ?皆は呪いにかかっているはずだよね?なのに何でこんな見た目以外は普通の料理を僕に食べさせるんだ?)

赤松「……最原くん、食事の手が止まってるよ。もしかして本当は料理を食べたくないんじゃない?」

最原「えっ!?」

赤松「……私、最原くんのことを困らせたいんだよね……だから、ほら」スッ…

最原「あ、赤松さん?な、何してるの?」

赤松「なにって、最原くんにご飯を食べさせようとしてるんだよ。ほら、口を開けてよ……!」

最原「そ、それって、その、俗に言う……」

赤松「最原くん……あ~ん、して♡」

最原「~~~~っっ!?」

夜長「ふふふ……終一、困ってるね~!アンジーも困らせちゃおうっと!」スッ…

夢野「んあ~!ウチも!ウチも最原を困らせるぞい!」スッ…

最原「え、えっと、な、なにがどうなってるの……?」

春川「……駄目だよ皆、それじゃあ最原が口を開けなきゃ食べさせられないでしょ?無理やりにでも食べさせるっていうならさ……」パクッ

最原「えっ……!?」

春川「……んっ♡」

―――ちゅっ

最原「!?!?!?!?!?」

星「……なるほど、口移しか、それなら最原も逃げられねえな。にしても嫌がらせの為とは言え大胆なことをしやがる」

春川「……ぷはぁ。ふふ……この位しなきゃ駄目だって!さ、皆もやってみなよ」

最原「は、春川さん!?いったい、何をして……っっ!?」

赤松「最原く~ん……とっても困ってたね?私も困らせちゃおうかな~……!」

夜長「お腹がはちきれるまで食べさせてあげるよ~!……もちろん、今の魔姫と同じ食べ方でね~!」

獄原「あ、じゃあゴン太も!」

王馬「いや、ゴン太と最原ちゃんのキスシーンなんて誰も望んでないから!」

夢野「ウチもやる!ウチも~!」

茶柱「わーわー!駄目ですよ夢野さん!まだ夢野さんにあれは早いですって!」

天海「くくくくく……!」プルプル…

キーボ「???」

―――昼 廊下

最原「……ど、どうなってるんだ?ある意味では神経をすり減らしたけど、天国みたいな時間だったとも言えるんだよな……」

最原「……いや、もしかしたら僕を油断させるための作戦なのかもしれない。気を抜かないようにしないと!」

天海「あ、最原くん、丁度良い所に!」

最原「ほら来た!」

天海「ちょっと爪を弄らせて貰えませんかね?嫌とは言わせませんけど」

最原「……ああ、わかったよ」

天海「そうっすか!それじゃあ地下のゲームコーナーでやりましょう!」

最原「………」

―――ゲームコーナー

天海「さ、始めましょうか!」

最原(……ペンチで爪を剥がされるか、はたまた爪と肉の間に針を刺されるか……?どちらにしても耐えて見せるぞ!)

天海「それじゃあブラシで丁寧に磨いてっと……」シュッシュッ…

最原(天海くんも本心でやっている訳じゃあないんだ。それがわかっているから、僕は彼を恨んだりはしない)

天海「お、結構綺麗っすね!でもちょっと手入れが悪いかな?」

最原(白銀さんの思い通りにはさせないぞ!僕が我慢すれば良いだけの話なんだ!)

天海「~~~~♪~~~~♪」サッサッ…

最原「って……あれ?」

天海「こんな感じっすかね!いや~、最原くんの時間を無駄に取らせて趣味も出来るんだから嫌がらせさまさまっすね!」

最原「え?もう終わり?ぺ、ペンチは?針は?」

天海「ははは!面白いこと言いますね~!そんな事しないっすよ。……誰も、ね」

最原「え?」

天海「そういえば茶柱さんが探してましたよ!彼女の所に行ってあげたらどうっすかね?」

最原「あ、ああ、うん……じゃあ、行ってくるよ……」スタスタ…

天海「……さて、まだ少しは楽しめるっすかね?」

―――茶柱の研究教室

茶柱「むむ!やっと来ましたね最原さん!」

最原「え、えっと、天海くんから僕を探してるって聞いたんだけど何の用かな?」

茶柱「ふっふっふ……最原さんには転子のネオ合気道の新技の餌食になってもらいます!」

最原「あ、そのパターンか……」

茶柱「いざ、お覚悟を!」

最原「よ、よし、多少のダメージは覚悟して技を受けよう。大丈夫、あの日々に比べればきっとましなはず……」

茶柱「行きますよ!新技、転子流拘束術です!」ガシッ!

最原「うわっ!?こ、これは……」

茶柱「暴れる男死を完璧に拘束する技です!背後から両腕を取りつつ体を密着させることによって反撃を許しません!無理に動けば腕を極めますよ!」

最原「な、なるほど……痛くはないけどまったく動けないや……」

茶柱「そして……今回は更に追加でっす!」

最原「え……?」

夢野「んあー!よくやったぞ転子!最原はこれで動けんな!」

最原「ゆ、夢野さん!なるほど、二人で協力してくるのか……前もそうだったし、妥当な所かな……」

茶柱「さあ夢野さん!やっちゃってください!」

夢野「おお!最原、覚悟するがよい」

最原「くっ……!」

夢野「よいしょ、っと……」ダキッ…

最原「……ん?なにやってるの?」

夢野「ふっふっふ……最原にはわからんじゃろう。ウチの行っている恐ろしい魔法はな!ウチはお主のマナをこうして抱きつくことによって吸い取っておるのじゃ!」

最原「え、え~っと……」

夢野「ふっふっふ……まったく動けぬままにマナを吸い取られ、衰弱死する恐怖を感じるが良い!かーっかっか!」

最原(……僕にしてみたらただ抱きつかれてるだけなんだけどな……)

茶柱「流石は夢野さん!なんて恐ろしい事を思いつくのでしょう!転子も全力でお手伝いさせていただきますよ!」ギュッ!

最原「わ、わわわわわっ!?」

最原(む、胸が!?茶柱さんの胸が、背中にっ!?)

夢野「んあー……転子、ウチは立つのに疲れたぞい。最原を座らせてくれ」

茶柱「お安い御用です!ほいっ!」

最原「うわっ!?」ズデーン!

夢野「わーい!これで楽チンじゃ!それじゃあ、ウチは少し眠るかの……」スヤァ…

最原「ゆ、夢野さん!?……もう寝ちゃった……!」

茶柱「ああ、最原さんを抱きしめながら夢野さんの寝顔を見つめる……転子の天国はここにあったんですね!?……いや、待ってください。最原さんに抱きしめられながら夢野さんを抱きかかえるというのも捨てがたい様な……!」ブツブツ…

最原(うわ……前も後ろも柔らかい……!ぜ、絶対口には出せないけど……)

夢野「すぴー……すやぁ……」zzz…

―――数時間後

最原「……結局僕も夢野さんを抱き枕にして昼寝してしまった……起きた時に茶柱さんが鼻血を出していたのは見なかった事にしよう」

最原「でも……なにか変だぞ?呪いにかかっている割には皆僕に好意的と言うか、嫌がらせが中途半端……と言うより、僕の為にしかなっていないような……?」

百田「……おう、最原」

最原「あっ!百田くん!」

百田「ちょっとツラ貸せよ。ひでー事してやるからよ!」

最原「………」

最原(とうとう来てしまったか……でも、僕は百田くんとの友情にかけてこれを耐え切ってみせる!)

最原「わかったよ。どこに行けば良いの?」

百田「良い返事だ、俺に着いて来な!」

―――カジノ

最原「あれ?ここって……」

百田「カジノだよ。ここでお前を利用してメダルをがっぽり稼いでやるんだ!」

最原「僕を利用する……?」

百田「おう!お前は頭が良い、そのお前に頭脳労働をさせて効率の良いメダルの稼ぎ方を考えさせる。俺はそれに従ってメダルを稼ぐってわけだ!」

最原「そ、それのどこが酷いことなわけ……?」

百田「なに、ただ遊んだ俺と頑張って頭を働かせたお前の取り分は5対5でイーブンだ!お前の労働に見合った報酬はやらねー!俺はなんて酷いやつだ!ははははは!」

最原「は、はあ……」

星「……何やってんだ、お前ら?」

最原「あ、星くん!」

百田「おう、星!今からしゅう……最原とここであそ……嫌がらせをしてやろうと思ってな!」

星「ほう……なら、先立つものが必要だな。これを使え」ドサッ!

最原「わっ!?メダルがこんなに沢山!?もらっちゃって良いの?」

星「暇つぶしで手に入れたもんだ、執着しねーよ。せいぜい最原の嫌がらせの為に使ってやりな」

百田「おお、そんじゃあありがたく使わせてもらうぜ!」

最原「あ、ありがとう、星くん……」

星「ふん……まさか嫌がらせを仕掛けた張本人からお礼を言われるとはな……」スタスタ…

最原(……嫌がらせって、僕たちが遊ぶ為のメダルを渡してくれただけじゃないか。僕は何も困らないけどな……?)

百田「よっしゃ!早速行くぜ!」

―――モノモノスロット

最原「やった!またボーナスステージだ!」

百田「うぉぉ……全然揃わねえ……」

―――SAKE NO TUKAIMDORI

最原「えっと……これが赤で、緑がこれで……」

百田「よっしゃモノダム!って、これ魚雷じゃねえか!?」

―――OUTLAW RUN

最原「ブレインドライブで慣れてて良かったぁ……」

百田「う、上手く運転できねえ……ロケットは無いのか!?」

―――お宝発見!モノリス

最原「……ここはこう、次はこうして……よし、Sランクだ!」

百田「………」←Cランク

―――夜

最原「あはははは……」←メダルカンスト

百田「」←全部スった

最原「め、メダル、稼いだ額を半分ずつだよね?」

百田「……す、すまねえ……まさかあれだけあったメダルを全部失うとは……!」

最原「気にしないでよ。楽しかったしさ!そろそろ夜時間だから僕は帰るね。百田くんはどうするの?」

百田「俺はこのメダルを元手にリベンジだ!今度こそ勝ってみせるぜ!」

最原「あ、うん。頑張ってね……」

最原(また負けるな。間違いない)

―――寄宿舎

最原「あー、楽しかった!やっぱり百田くんと遊ぶのは楽しい……って、あれ?」

最原「……やっぱりまるで嫌がらせになってないよね?遊んでるだけだった様な……?今日は呪いの効き目が悪かったのかな?明日からが本番とか……」ガチャ…

赤松「あ、最原くん!おかえりなさい!」

最原「」バタン!

最原「……なんだろう。今一瞬、とても幸せな光景が僕の部屋の中に広がっていた気がする……。気のせいだよね?」ガチャ…

夜長「お帰り終一!ご飯にする?お風呂にする?それともアンジーにする~?」

最原「」バタン!

最原「……これはこれで幸せな光景だったな。やっぱり疲れてるのかな?なんで新婚生活みたいな光景が僕の部屋の中で繰り広げられてるんだろう?」ガチャ…

赤松「そろそろ中に入ったら?いつまでもそこに居るのもおかしいでしょ?」

夜長「終一の部屋なんだから遠慮する事無いよ~!」

最原「あ、うん……それじゃあ、ただいま……」バタン

夜長「おっかえり~!」

赤松「お邪魔してま~す!」

最原「えっと……二人は何でここに?」

夜長「小吉にピッキングで鍵を開けてもらってね~!二人で待ってたのだ~!」

赤松「最原くんのプライバシーを侵害しちゃうなんて酷い嫌がらせだよね!いやー、神ってるよ!」

夜長「あ~!楓、それはアンジーの台詞だよ~!」

赤松「細かい事は気にしないでよ!楽しければ良いじゃん!」

夜長「それもそうだね~!そんじゃ、次の嫌がらせ行ってみようか!」

最原「えっ……?わっ!?」ドサッ!

赤松「ふふふ……!最強のパーソナルスペースである自分のベッドを占領された気分はどう?」

夜長「終一のベッド、もうアンジーたちのものだよ~!」

最原「あ、あの、えっと、二人とも、近いと言うか、大胆と言うか……!?」

赤松「あ~、顔が真っ赤だよ~?私たちが近づくと最原くんは困っちゃうんだ?」

夜長「なら……やる事は一つだね~!」

最原「!?」

赤松「ほ~ら、最原くん。段々近づいちゃうよ~……!」ジリジリ

夜長「ふふふ……終一はどこまで耐えられるかな~?」ジリジリ

最原「わ、わ……!?」

赤松「……もう少しで体がくっついちゃうね?困る?最原くん、困ってる?」ジリジリ…

夜長「耳まで真っ赤だね~!すごく可愛いよ、終一……!」ジリジリ…

最原(に、逃げ場が無い!どっちを向いても柔らかい感触と良い匂いがする!)

赤松「……ほら、上から圧し掛かっちゃうぞ~!」

夜長「重くて終一も困るよね?にゃははは~!」

最原(や、柔らかい!温かい!良い匂いがする!顔が近い!二人とも可愛い!あとやっぱり柔らかい!主に胸の部分が!)

赤松「……ねえ、アンジーさん。最原くんの事、もっと困らせてあげようか?」

夜長「そだね~!だってアンジーたちは終一の事が大嫌いだもんね~!」

赤松「ふふふ……!そうだね、どうしてあげようか?」

最原(み、耳元で!?)ゾワッ!

夜長「……服を脱いでみちゃおっか?終一、きっと顔を真っ赤にして困ると思うよ~!」

赤松「そうだね……!すごく慌てちゃって、きっと可愛いんだろうな~!」

最原「!?」

夜長「……楓、どこまで脱ぐ?シャツ?スカート?それとも……」

赤松「当然、最原くんが一番困る所までだよ……!」

最原「!?!?」

夜長「わお!終一の前ですっぽんぽんになっちゃうんだね!でもでも~、そんなことして終一に襲われちゃわないかな~?アンジーたち、か弱い女の子なんだよ~?」

赤松「大丈夫だよ!だって、最原くんが嫌がらせをしている私たちの事を好きになるわけないじゃない!むしろ大嫌いで裸なんか見せられても困るだけだし、触りたくなんか無いに決まってるよ!」

最原(それは違うぞ!)

夜長「なるなる~!楓は頭が良いね~!……って、事はさぁ……その状態でアンジーたちの事を触らせれば、終一に対するものすごい嫌がらせになるよね~?」

最原「!?!?!?」

赤松「あはっ!アンジーさん、冴えてるね!そうだよ、最原くんも大困りだよ!」

夜長「そっか~!なら、早速行動に移っちゃおうか~!?」

最原「ふ、二人とも待って!落ち着いてよ!」

赤松「待たないし、止めないよ?」

夜長「だってアンジーたちは大嫌いな終一を困らせたいんだもんね~!」

最原「うぅっ……!」ギュッ…

赤松「あ、目を瞑った。頑張って目を開けないつもりなんだ」

夜長「ふふふ……ねえ、楓……して、さぁ……」

赤松「……ふふっ!それ良いね!じゃあ、早速……!」

最原(……な、何だ?何をしようとしているんだ……?)

夜長「……終一~、目を開けないと大変な事になっちゃうよ~?」

赤松「最原くん、早く目を開けた方が良いと思うよ!」

最原(ふ、不安を煽って僕に目を開けさせようとしているな!?思い通りになってたまるか!)ギュッ…

赤松「あ~あ、せっかく注意してあげたのに……ま、仕方が無いか!」

夜長「それじゃあ大変な事、始めるよ~!それ~っ!」

―――パサッ

最原(ん……?顔に何か……?ほのかに温かい、布みたいなものが……?)

赤松「……最原くん、一つゲームをしようよ」

夜長「今、終一の顔の上に乗っかってるものが何かを当てられたら、アンジーたちは帰ってあげる。どう?簡単でしょ?」

赤松「ちゃ~んとヒントも上げるからさ、考えてみてね!」

最原「え……?」

赤松「……顔に乗っかっているもののヒントその1、最原くんはもう、同じものを持ってるよ」

最原「僕が持っているもの……?」

夜長「……ヒントその2、それは、さっきまでアンジーたちの素肌に直接触れていたものだよ!」

最原「えっ!?」

最原(ちょ、ちょっと待てよ……!僕がもう持っている物で、二人の肌に直接触れるものって言ったら……!?)

赤松・夜長「ヒントその3……私(アンジー)たちは今、下着を履いて無いよ……♡」

最原「!?!?!?!?!!?!?!?」ビクッ!

赤松「ふふふ……難しすぎたかなぁ……?それじゃあ、特大ヒントをあげるね……!」

夜長「……今から、アンジーたちの体の中で、終一の顔に乗っかっていたものがあった場所を触らせてあげるよ……!終一が答えに気がつくまで、ずっと触ってて良いからね……!」

最原「!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

赤松「……答えがわかっても、最原くんが触りたかったら触り続けてて良いよ?そんなことあるわけないだろうけどさ……」

夜長「早く答えないと大嫌いなアンジーたちの素肌に直接触る事になっちゃうよ?良いのかな~?」

最原「あ、う、あう、あ……うわぁぁぁぁぁっっ!」ダッ!

赤松「あっ!」

夜長「終一~、どこ行くの~!?」

最原「うわぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

赤松「……行っちゃった。ちょっとやりすぎちゃったかな?」

夜長「え~?そんな事無いよ~!少しあせっちゃっただけで、もう少し時間があれば今頃三人で仲良く柔軟体操の最中だったって!」

赤松「……残念だね。でも、次の機会を待とうか!」

夜長「もっちもち~!」

―――校舎内

最原「おかしい!絶対におかしい!あれは完全におかしい!でも幸せだった!じゃなくっておかしい!」

最原「皆どうしたんだ?何が起きてるんだ!?前の呪いの時よりもわけがわからないよ」

真宮寺「……やあ、最原くん」ヌッ

最原「ぎゃあっ!お化けっ!?」

真宮寺「……僕だヨ。真宮寺……生きてるから安心してヨ」

最原「あ、真宮寺くん……ごめん、今ちょっと神経が過敏になっててさ」

真宮寺「ククク……その分だと今日を楽しんだみたいだネ?僕たちも楽しかったヨ」

最原「え……?それってどういう意味?」

真宮寺「そろそろネタバラシの時間サ。僕について来てヨ」

最原「あ、待って!どこに行くの?」

真宮寺「決まってるだろう?彼女の所サ……!」

―――隠し部屋

白銀「……何で?どうして?なんで皆、最原くんの事を嬲らないのよ!?視聴者はそんな絵を求めているって言うのに!」

白銀(どうして?呪いの儀式は完璧にこなせた筈……不完全だなんてこと、ありえるはずが無い!)

真宮寺「……その理由を知りたいかい?」

白銀「えっ!?」

最原「女子トイレに隠し扉があって、まさかこんな所に繋がっているなんて……」

白銀「さ、最原くんに真宮寺くん!?どうしてここに!?」

真宮寺「ククク……そんな事よりも知りたい事があるでしョ?どうして僕たちが最原くんを虐めないのか?その理由とかサ……!」

白銀「まさか……何か細工をしたのか!?」

真宮寺「まさか、僕は何もしてないヨ。ただ君がほんの少しだけ勘違いをしているだけサ」

最原「白銀さんが勘違いをしている……?どういう事なの?」

真宮寺「では、少し話をさせて貰おうかな。テーマは呪いに関してサ」

白銀「くっ……!」

真宮寺「さて……一般的に呪いと言われると超常的な力を働かせた理解不能の現象を思い浮かべるだろうけど……実際はそんな事無いんだよネ」

最原「えっ?そうなの?」

真宮寺「そうだヨ。人間って言うのは関係ない事柄でもつい結び付けたがる生き物でネ、呪いもそう言った背景から生み出されることが多いんだヨ」

最原「???」

真宮寺「……例を挙げてみようか。とある村で人が事故で死んだとしよう、それだけを見れば不幸な出来事サ。でも、その人物が数日前に御神体を粗末に扱っていたと言う情報があったら、人はどう思うかな?」

最原「……祟りだとか、呪いだと思われるってこと?」

真宮寺「そういう事サ。時に人は必要以上に見えない物を恐れてしまう、神や霊などの存在自体が不確かな物はそれに輪をかけて恐れやすいものなんだヨ」

最原「え、ええっと……?」

真宮寺「……僕が言いたいのは、『呪いは大半が思い込みによる事柄』だって事サ。これを念頭にこれから先の話を聞いてネ」

最原「う、うん……」

真宮寺「さて……今回、問題になった嫌われの呪いが元は生贄の為の呪いだって事は聞いたよネ?」

最原「うん、生贄になる人が死にたくなるためにかけるものなんでしょ?」

真宮寺「ああ……やっぱり誤解してたネ。そうじゃないんだヨ」

最原「え……?」

真宮寺「この呪いはネ、『生贄の周りの人が苦しまない様にする』為のものなのサ」

最原「生贄の周りの人……?」

真宮寺「……もし明日、赤松さんが生贄として死ななければならないと言われたら、最原くんはとても苦しむよネ?大切な人を死なせなければならないとなると当然苦しむもの……それは、人間に与えられた苦悩サ」

最原「………」

真宮寺「その苦悩から逃れる方法は一つ……生贄を大切な存在じゃないと思い込む事。大切じゃない存在ならどうなったってかまわないでしョ?」

最原「それはそうだけど……そんなに簡単に割り切れるものなの?」

真宮寺「割り切れる様にするんだヨ。この呪いを考えた人たちは、その為の方法を研究し続けた………対象にいかに嫌悪感を放たせ、皆から嫌われる様にするか?最効率でそれを発揮できる方法を考え、記録したのがこの嫌われの呪いなのサ」

真宮寺「この呪いにかかった人物の周囲の人間たちは、対象の人物の事をとても嫌いだと思い込む。それによって対象の人物は嫌われる……それがこの嫌われの呪いの正体だったのサ」

白銀「そんな……思い込みを誘発させるだけであんな事が起きるはずが……」

真宮寺「思い込みの力は偉大だヨ、コスプレをするだけでそのキャラクターと同じ力を発揮できる君ならこの意見もわかると思うけどネ」

白銀「ちっ……!」

真宮寺「でも、この呪いには弱点がある。それは、一度メカニズムを知られると効果が無くなってしまう事サ。呪いの名を冠しているとは言え、これはどちらかと言うと催眠術の方に近い。人の無意識の部分に働きかけて、意識を変革するんだからネ」

最原「意識してしまうと無意識の部分に働きかけることが出来なくなる。だから、呪いの効果が薄まってしまうのか……!」

真宮寺「そういう事サ。……さて白銀さん、君に質問だ。ここまで丁寧に解説が出来る僕が、皆にこの話をして無いと思うかい?」

白銀「それは……っ」

真宮寺「もう一つ……メカニズムを理解し、最原くんへの愛情が深まった僕たちが、もう一度この呪いにかかると思うかい?君はどう思う?」

白銀「っっ……!?まさか、お前たちは……!?」

真宮寺「ご明察……僕たちは二回目の呪いには引っかかって無いヨ。今日一日、遊びも兼ねて君をからかわせて貰っただけサ」

最原「だ、だから皆の様子が変だったのか!?」

真宮寺「ごめんヨ、最原くん……王馬くんの提案でネ、君とキーボくんにはこの事実を隠しておこうって事になってサ。その方が面白い反応が見られるって言ってたヨ」

最原「お、王馬くんめ……!」

真宮寺「……でも、彼の言葉に従って良かったヨ。何が起きているかわからなかった最原くんは非常に良い反応を見せてくれた……それは、白銀さんたちの望んだものでは無いけどネ」

白銀「……ふ、ふふふ……なるほどね、そう言う事か……!わざわざ解説ありがとう!でも、私にはまだ奥の手があるんだよ!」

最原「!?」

白銀「記憶改竄ライトで皆の記憶を書き換えてあげる!最原くんの事を大嫌いにさせて、もう一度あの地獄を体験させてあげる!良かったね最原くん、今度は呪いじゃない本物の皆からの嫌われを体験できるよ!」

最原「くっ……!そんな事は絶対に……!」

真宮寺「……ライトって、2階の空き教室で作るあれの事かい?」

白銀「……え?」

真宮寺「ならもう無理だヨ。今頃、入間さんと王馬くんが製造用の機械を分解している所サ」

白銀「な……?え……!?なんで、その事を……!?それに、分解って……!?」

真宮寺「……教えて貰ったんだヨ。この隠し部屋の事も、ライトの製造機械の事もサ……!」

白銀「お、教えて貰った?だ、誰がそんな事を……!?」

モノクマ「……ボクだよ」

白銀「!?」

モノクマ「……お前、ふざけるなよ。何余計なことしてくれてんのさ?おかげでこっちはクレームの嵐だって!」

白銀「え?え?」

モノクマ「一回で終わらせときゃ良かったものを繰り返そうとして、しかも期待を裏切って甘々のバイオレンスさの欠片も無い絵を撮りやがって……!おかげで視聴者がぶち切れだっつーの!」

白銀「そ、そんな……!?」

モノクマ「見てみろよこれ!お前のせいで来たクレームのほんの一部だぞ!これの対応でボクたちは大忙しだって!」

白銀「あ……あ……!?」

『期待外れも良いとこ、クソつまんなくなった』

『前半の絶望感とそれをリカバリーする所までは良かった。その後は話にならない』

『白銀がクソ あいついらない』

『白銀ゴミ』

『責任取らせておしおきしろ!』

『白銀を殺さないであげて!生き地獄を体験させるんだ!』

『取りあえず最原くんにやったことはやらせよーぜ!』

『白銀ちゃん頑張って☆』

『救い様が無い地獄に叩き落される女の子を見るのって興奮しない!?』

白銀「あ、あ、あ……!?こんな、こんなのって……」

真宮寺「……白銀さん、君の最大の失敗を教えてあげるネ。それは、自分が呪いの執行者だって効果期間中にばらしちゃった事サ。呪いをかけた相手にそれがばれちゃうとネ……!」ズイッ…

白銀「ひいっ!?」

真宮寺「……呪いは、自分の元に跳ね返って来ちゃうんだヨ」ニタァ…

白銀「あ……あぁぁぁぁぁ……っ!」

真宮寺「……み~んな君の事を嫌ってる。当然だよネ?嫌われの呪いが跳ね返って来たんだもの。でも、こんなの序の口だヨ?まだまだこれから酷くなる、そして、最原くんと違って助けてくれる人もいなければ、好感度を回復する手段も無い……!完全に手詰まりだネ」

モノクマ「と言うわけだからさ、視聴者が満足するまで君には苦しんで貰うから!最原くんの時よりエグい仕打ちを期待しててね!」

白銀「い、嫌……!嫌!嫌ぁぁぁぁぁっ!」

モノクマ「暴れるなって!お前の為に専用のおしおきルームまで作ったんだから観念しろ!」

白銀「嫌ぁぁぁぁっ!助けて!誰か助けてよぉぉっっ!私頑張ったじゃない!皆の期待に応えたじゃない!なのになんでこうなるの!?」

モノクマ「……馬鹿だなぁ、これも視聴者の望みだからに決まってるじゃないか!皆は君が苦しむ姿を見たいって言うんだからそれに応えなきゃね!」

白銀「あ……!あ……!?」

モノクマ「さぁ!視聴者の為に苦しんでよ!因果応報ってやつさ!」

白銀「やだぁぁっ!はなしてっ!はなしてよぉぉっ!誰か助けてっ!たすけてぇぇぇぇぇっ……!」ズルズル…

最原「………」

真宮寺「………」

最原「……僕たち、これからどうなると思う?」

真宮寺「……さあ?想像もつかないヨ。でも……少なくとも、彼女が行くのは地獄みたいだネ……」

―――――――――――――――

白銀「……こんにちは、みなさん……。今日で私がここに閉じ込められてから一ヶ月の時が経ちました……もう、とっくに呪いの効果は過ぎてるよね?だったらもうここから出してよ!お願いします、お願いしますぅぅ……っ!」

モノクマ「はいはい、白銀さんを許すって意見が一定以上来ないんだからそれはお預けね。じゃあ、今日もおしおき行くよ~!」

白銀「ひ、ひぃぃっ!!!」

モノクマ「……決して殺さず、受けた怪我も完璧に処置する事で何度でも死ぬぎりぎりまで追い込むことが出来ると言う最高に絶望的な日々、白銀さんが来てから一ヶ月と言う事で、今回は超スペシャルなおしおきを用意しました~!」

 本日のおしおき 『ライト版 超高校級の絶望的おしおき』

白銀「あ、や、やだよぉ……!そんなのやだよぉっ!頼むからいっそ殺してよ!もう苦しい思いなんかしたくないよぉぉっ!」

モノクマ「はーい!家畜の言葉はきこえなーい!と言うわけで早速行ってみましょう!お仕置きターイム!」

白銀「やだぁぁぁっっ!助けてっ!誰か助けてよぉぉぉっ!わぁぁぁぁぁぁんっ!」

―――――――――――――――

最原(……最近気がついた事がある。それは、好きの反対は嫌いでは無く、無関心だと言うことだ)

最原(世の中の関心が白銀さんに向いた途端、僕たちはあっさりと解放された。ある意味では僕たちは彼女に助けられた事になるのだろう。そして、白銀さんもある意味では世界中の人たちから愛されている。あんな愛され方は絶対に御免だが、それもまた事実である)

最原(彼女が解放される時……それは、きっと白銀さんの事を世の中の人が忘れ始めた時なのだろう。少なくとも彼女に関心が向けられている限り、あの地獄から脱する事は出来ないのだ)

最原(裸に剥かれ、泣きじゃくりながら嬲られる白銀さんを見ながら思う。出来る限り早く彼女に救いの手が差し伸べられて欲しいと……今の彼女は見るに耐えない、この狂った世の中の犠牲者として晒され続ける事になっている白銀さんの地獄はいつまで続くのかも想像が出来ない)

最原(唯一つ言える事があるとすれば、人に悪意を向けるのならば相応の覚悟が必要だと言う事だろう。自分にも罰が下る事を覚悟してからで無いと悲劇的な結末が待ち受けているかもしれないからだ)

最原(少なくとも僕には誰かを呪う覚悟は無い。憎悪も理由も無い。もし、誰かを呪おうとしている人がいるのならば、僕はその人にこの言葉を送ろう)

『人を呪わば、穴二つ』

 嫌われの呪い 完

超高校級の宇宙飛行士 百田解人のおしおき

『男の贖罪 鉄拳制裁』

―――――――――――――――

百田「……こ、ここは……?」

百田(ボクシングのリングの上……?目の前にあるこれは、サンドバッグか?)

モノクマ「うぷぷ!君へのおしおきはこの特別製サンドバッグを殴って貰うことで~す!計100回、全力で殴り続けられるかな?」

百田「は?そんなもん簡単に決まってんだろうが!」

モノクマ「そう~?……これでもかな?」ポチッ!

―――ジャキン!

百田「……は?」

モノクマ「……全面を覆う鉄製の棘が生えたこのサンドバッグを殴ることで、人を殴る痛みを知って貰うことが今回のおしおきの狙いだよ~!ね、出来る?本当に100回殴れる?」

百田「……ったりめえだ!俺は、終一に詫びなきゃならねえ……!その為にこのおしおきを乗り越えなきゃならないってなら、やるしかねえだろうが!」

モノクマ「そう?なら……おしおき、スタート!」ジャーン!

百田「う……うおぉぉぉぉっ!」

―――バキィッ!

百田「ぐぅぅっ!?」

百田(痛い……なんてもんじゃねえ、骨と肉に響きやがる!だが、だが……っ!)

百田「おおぉぉぉぉっ!」ブンッ!

―――ゴキィッ!

百田(お、俺はやるんだ!終一のダチとして少しでも罪を償わなきゃあいつに顔向け出来ねえ!俺の自己満足だとしても、それでもっ!)

―――ザクッ!ザシュッ!

百田「お、おぉぉ……っ!ま、まだまだぁっ!」

―――メキッ!グキィッ!

百田「がぁぁっ!が、おぉぉぉっ!」

―――グチャッ!グチャッ!

百田「ぎ、いぃぃっ……!あ、あぁぁ……っ」

―――バキッ!

モノクマ「……こりゃ驚いた。本当に100回殴っちゃったよ。百田くんの根性は本物だったみたいだね」

百田「……ったりまえだろうが、俺を、舐めんじゃ、ねえよ……!」

百田(……終一、これで全てが許されると思ってるわけじゃねえ。だが、今度こそきっちりお前に謝らせてくれ!お前のダチとして、俺はもう一度……)

モノクマ「……んじゃ、早速最原くんに会わせてあげようか」

百田「!?」

モノクマ「きっと最原くんも百田くんの思いを全身で感じているはずだよ。そりゃもう痺れるくらいにね!」

百田「しゅ、終一が俺を見ているのか?どこだ!?どこに居るんだよ!?」

モノクマ「……最原くんがどこに居るかだって?簡単だよ、ずっと君の目の前に居るさ」

百田「は……?俺の目の前……?ど、どういうことだよ、だってここには俺とモノクマしか……」

モノクマ「……百田くーん、君は本当に馬鹿だなあ!君が今理解したのはサンドバッグを殴ったことによる手の痛みでしょ?つまり肉体的な痛みってことさ!……まだ君は、精神的な痛みを感じていないんだよ。わかるかい?」

百田「ど、どういう意味だ?」

モノクマ「……こう言う意味だよ」ポチッ

―――ゴロン

百田「……何だ、今の音は?後ろで何かが……」

モノクマ「うぷ、うぷぷ……うぷぷぷぷぷぷぷ………!」

百田(……何だ?何かわからねえが嫌な予感がする……振り返ったら何か、とんでもないものを見る気が……!)

モノクマ「……はやく振り返ってあげなよ。最原くんが待ってるよ」

百田「終一が?お、おい、何を言って……っっ!?」

百田(終一はずっと俺の前に居た……精神的な痛み……俺の背後で転がった何か……ま、まさかっ!?)バッ!

最原「………」ボロッ

百田「しゅ、終一……?終一ぃぃぃぃぃぃっ!!!」

モノクマ「はい!という訳であのサンドバッグの中身は最原くんなのでした!百田くんもやるね~!抵抗出来ない最原くんを思いっきり100回もぶん殴るなんてさ!さっすがだよ!」

百田「モノクマぁっ!てめえ、騙しやがったな!」

モノクマ「騙す?騙すなんて人聞きが悪いなあ。ボクはおしおきを君に課しただけで、君が最原くんとどうなろうと知ったこっちゃないもんね!」

百田「お、お前がっ!お前のせいで終一はぁっ!」

モノクマ「……何言ってんだよ、お前がしたことじゃないか」

百田「!?」

モノクマ「今までずっとお前は最原くんを殴ってきたじゃないか。今回だってそれと同じだろう?何を今更そんな馬鹿なことを言ってるんだよ」

百田「ち、違う!俺は、俺は……」

モノクマ「ま、君が何を思おうが勝手だけどさ。これは何時起きてもおかしくなかった出来事が今起きただけの話だから。そこんところは忘れないでよね!」

百田「………」

モノクマ「んじゃ、ボクは行くよ。ばーいくま」ピューン

百田「………」

最原「」

百田「……なあ、終一。何か言ってくれよ……俺を許さないとでも、友達じゃないとでも何でも良い!だから頼む……何か言ってくれよ!動いてくれよ!」

百田「俺が悪かった!俺のせいでこうなったこともわかってるんだ!一歩間違えたらこう言うことになってたって事もよくわかったから!だから頼む……目を開けてくれよ!終一ぃぃぃっ!」

―――――――――――――――

百田(……モノクマの言うとおりだ、俺はとんでもない大馬鹿野郎だった……取り返しのつかない事態になるって事も考えずに、俺は、俺は……)

百田(俺なんかがまた終一のダチになろうだなんて考えること自体が間違いだったんだ。あれだけのことをしておいて、どの面下げて終一に会うつもりだったんだろうな、俺って男はよ……)

百田(すまねぇ終一……すまねえ……こんな俺が、親友だなんて、すまねえ……っ!)





百田解人 絶望度 99→100  絶望化 自信の喪失 最原終一に対する罪悪感の強化 救出が困難になりました

超高校級の??? 天海蘭太郎のおしおき

『いじめの首謀者 少年A』


―――――――――――――――

天海「……うぅ、お、俺はなにを……?ん?」

新聞『才囚学園の一年生、いじめに耐えかねて自殺』

新聞『いじめの被害者、最原終一くんの残した遺書には今まで受けたいじめの内容がびっしりと……』

天海「さ、最原くんが自殺……!?そ、そうだ、俺は、そのいじめに加担して……!」

新聞『遺書にはいじめの首謀者であるAという少年に対する恨みが綴られており……』

天海「少年A……!?そ、そうっす、俺は、加担どころか……!」

記者「あ!見つけたぞ!」

天海「!?」

―――ダダダダダッ!

記者「君が最原くんをいじめてた人たちの中心だった少年Aだよね!?なんでクラスメイトにあんな酷い事をしたの!?」

マスコミ「最原くんやご遺族に対して申し訳なく思わないの!?」

天海「そ、そんな、俺は……」

記者「こうなるってわからなかったの!?軽い気持ちでやったわけだ!」

マスコミ「いじめの首謀者から見る若者の想像力の欠如……見出しは決まりだな!」

天海「う、うわぁぁぁぁぁっ!」ダッ!

記者「あ、逃げたぞ!追えーっ!」

天海「違う!違うんす!俺は、俺は……っ!」

天海(俺は何を間違えたんすか?なんでこんな事になっているんすか!?何で!?どうして!?)

記者「逃げないで話を聞かせてよ~っ!」

マスコミ「少年Aくん!頼むからさ~!」

天海「黙れ、黙れ黙れ黙れっ!俺は、こんな事望んじゃいないっ!」

天海(もう少しで家だ!逃げ切れる!)

記者「待て待て待て~っ!」

天海「はぁっ!はぁっ!」バタンッ!

マスコミ「くそ~っ!張り込んでやるしかないか……」ゾロゾロ…

天海「ま、マスコミがあんなにたくさん……!?俺はどうすれば……?」

天海妹「……なんてことしてくれたの、お兄ちゃん」

天海「!?」

天海妹「なんでいじめなんかしたの……?なんで友達を殺しちゃったの……?」

天海妹「お兄ちゃんのせいで私たち人殺しの妹だっていじめられてるんだよ?どうしてくれるの?」

天海「あ、あ……」

天海妹「家の周りも人だらけで、外に出たらすぐに囲まれて……もう出かけることも出来ないよ……」

天海妹「お兄ちゃんのせいでもう私たちの人生は滅茶苦茶だよ!」

天海「う、あ……っ!」

天海妹「……こうなるってわからなかったの?やっちゃいけない事だって思わなかったの?」

天海妹「本当、お兄ちゃんって浅はかだよね……」

天海「ち、違う!俺は、こんな事をするつもりじゃ……」

天海妹「……もうどうだって良いよ。起きた事は変わらない、終った事は取り返しがつかないんだから」

天海妹「全部がお終い、お兄ちゃんのせいで私たちの人生はお先真っ暗。馬鹿なお兄ちゃんをもったせいでこうなっちゃったんだよ」

天海「ぐ、うぅぅぅぅ……」

天海妹「……お兄ちゃんが[ピーーー]ば良かったのに」

天海妹「死ぬのなら、消えるのなら……お兄ちゃんがそうなれば良かったのに!そうすれば良かったのに!」

天海妹「お兄ちゃんが[ピーーー]ば誰も困らなかったのに!消えてくれれば良いのに!」

天海妹「でも今から死ぬのとかは止めてね。またマスコミが来て私たちが迷惑するんだから」

天海妹「逃げないで、苦しんで、自分の愚かさを噛み締めてね。お兄ちゃん……!」

天海「う、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」

―――――――――――――――

天海(……全ては俺の責任。誰も信じられなかったから、自分だけで情報を独占してしまったから、悲劇は生まれた……)

天海(俺がもっと思慮深ければ、もっと良い方法を見つけられれば……皆が苦しむこともなかったって言うのに……!)

天海(俺がもっと上手く立ち回れていたら!もっと皆を信用していれば!こんな、こんな事起きなかったのに……誰も苦しまなかったって言うのに……っ!)

天海「皆……最原くん……すいません……すいません……っ!」






天海蘭太郎 絶望度 99→100 絶望化 深い自己嫌悪と罪悪感による思考力の欠如 救出が困難になりました


超高校級の合気道家 茶柱転子のおしおき

『ヒーローショー オンザ転子ちゃん!』

―――――――――――――――

茶柱「……ここは……?な、何も無い……?一体、転子はどうしたんでしょうか?」

最原「うわぁぁっ!誰か助けてーーっ!」

茶柱「はっ!今の声は最原さんっ!?助けてってことは……何かピンチということですか!?」

茶柱「さ、最原さーんっ!今、転子が助けに行きますっ!」ダダダ!

茶柱(そうです……転子のネオ合気道はその為にあるもの……!転子は、正義の味方になるために鍛えてきたんです!)

最原「う、うぅぅぅぅ……っ!」

茶柱「はぁっ……はぁっ……!さ、最原さん!もう大丈夫です!転子が助けに来ましたよ!」

最原「う、うぅ……た、助けて……!」

茶柱「安心してください!転子が来たからには最原さんを傷つける様な輩は……」

最原「助けて……!僕を虐める茶柱さんが来たんだよっ!」

茶柱「……え?」

―――カッ!カッ!

茶柱「きゃっ!?ま、眩しっ……!?」

モノタロウ「出たな~!この悪党め~っ!」

モノファニー「あたいたちが退治してあげるわ!」

モノキッド「ヘルイェ~!ギッタンギッタンにしてやるぜ!」

モノスケ「あかん、こいつだけ見るとどっちが悪党かわからん」

モノダム「仲良ク、シテネ……」

茶柱「も、モノクマーズ……?ど、どうなってるんです?これは、何が……!?」

モノクマ「さーさー良い子の皆!正義の味方モノクマーズのヒーローショーが始まるよ!大きな声で応援してあげてね!」

―――ワーワー!

茶柱「ひ、ヒーローショー……?正義の味方がモノクマーズで、悪者は……転子?」

モノスケ「当然やろ?お前みたいな暴力女、ワルモン以外のなんやねん?」

モノキッド「ギッタンギッタンにしてやんぜ!なんせ俺たちは正義の味方だから、悪人をぶっ潰す義務があるんだ!」

茶柱「転子が……悪者……?そんな、そんなことって……!」

モノクマ「……なら、君は何なの?」

茶柱「え……?」

モノクマ「今までずっと鍛えてきた合気道の技で最原くんを痛めつけたよね?止めてくれって言う最原くんの言葉を無視して暴力を振るい続けたよね?お友達にも最原くんを殴りやすいようにして共犯にさせたよね?これを悪党のやることと言わずになんて言うのさ?」

茶柱「あ……あ……」

モノタロウ「さあ、皆、行くぞ~っ!」ダッ!

茶柱「あっ……ぐうぅっ!」バキッ!

モノタロウ「良し、オイラの先制攻撃が決まったぞ!」

モノファニー「あたいたちも続くわよ!」ダダッ!

茶柱「がっ!?ぐふっ!がぁぁっ!?」ドサッ!

モノクマ「良いぞ~!わが子たちよ~!もっともっとやっておしまい!」

モノクマーズ「おおーーっ!」

茶柱「きゃぁぁぁっ!」ドカッ!

茶柱「あ……ぐ……う、うぅぅぅぅ……」

茶柱(痛い……辛い……槍玉にあげられて一方的に暴力を振るわれることがこんなにも辛いことだったなんて……)

茶柱(転子は……こんな事をしていたんですね……こんなに酷い事を最原さんにして、その片棒を夢野さんたちに担がせて……なんて酷くて悪どい女……!)

茶柱「あう……あ……うあぁぁぁぁぁぁ……っ!」

モノスケ「チャンスや!弱ってるみたいやで!」

モノキッド「モノクマーズバズーカでぶっ殺してやるぜ!」

茶柱(転子は全部を裏切った……大切なお友達も、好きだった人も、技を教えてくれた師匠も……転子自身の今までの人生すらも裏切った……!もう転子には何も無い……何にも無い、ただの醜い悪人なんですね……)

モノタロウ「モノクマーズバズーカ、発射ーーっ!」

―――チュドーーン!

茶柱(……これは罰、転子への罰。何もかもを踏みにじった転子への罰……罰を……もっと罰を受けなきゃ!)

茶柱「あ、あは……あはははは……!あははははははははは!」

―――――――――――――――

茶柱(……拭い切れない、償い切れない、消し去れない……転子の犯した過ちと罪は大きすぎて、到底消せるものでは無い……罰を与えて貰わなきゃ!もっと、罰を!)

茶柱(最原さんを傷つけた罪を罰して貰わなきゃ!夢野さんを巻き込んだ事を裁いて貰わなきゃ!ネオ合気道の心を踏みにじった事を後悔させて貰わなきゃ!そうしなきゃ……そうしなきゃ駄目なんです!)

茶柱(とんでもない悪人、醜すぎて嫌悪するしかない存在……それが茶柱転子と言う人間なんですね!こんな転子が正義の味方になんかなれるわけが無かったんです!あはは!こんな思い上がった考えも正して貰わないといけませんね!)

茶柱「ああ……体を鍛えていて良かったです!そう簡単に[ピーーー]ない、どこまでも救い様の無い転子を、いつまでもいつまでも罰して貰えるんですから!」







茶柱転子 絶望度 99→100 絶望化 被虐的思考に固定 肉体、精神的な痛みに幸福感を感じる性格に改変 救出が困難になりました。

超高校級のテニス選手 星竜馬のおしおき

『刑罰執行』

―――――――――――――――

看守「……囚人番号053、出ろ!」

星「うっ……ここは……監獄か?ふっ、俺にぴったりの居場所だな」

看守「053、出ろ!今日はお前の刑罰執行日だ!」

星「ほう……なるほどな。俺の罪を裁いてくれるって言うのなら丁度良い、喜んで着いて行くさ」

看守「無駄口が多いぞ!きびきび歩け!」

――――――――――――――――

看守「良し、ここだ。ここで待て」

星「……ただの牢屋じゃねえか。電気椅子も首吊り用の台座も無い。ここでどう刑を執行するつもりだ?」

看守「良いから待て!すぐに刑罰は始まる!」

星「………?」

―――ゴゴゴゴゴ……

星「何っ!?壁が動いて……っっ!?」

最原「う、うぅ……」

星「最原!?なぜお前が!?どうして拘束されているんだ!?おい、何が起きている!?」

看守「ではこれより、星竜馬の刑罰を執行する!始めーーっ!」

『身代わり千本ノック テニスver』

―――ヒューン、ドゴォッ!

最原「あぐっ!?」

星「最原っ!?て、テニスボールだと……?なんでこんなもんを最原にぶつけるんだ……?」

―――ヒューン!ヒューン!

最原「がぁっ!ぐはぁっ!」

星「最原っ!何でだ!?どうして俺を攻撃しない!?そいつには何の罪も無い!狙うなら俺にしろっ!」

―――ギューン!

最原「ぐげぇっ!」バキィッ!

星「さ、最原っ!もう止めろっ!そいつを痛ぶるのは止めてくれっ!裁きを受けるのは俺のはずだろう!?」

最原「おぐっ!ぐっ、はぁっ……!」

星「止めろ……!もう止めてくれ……!頼む!もう止めてくれぇぇぇっ……!」

―――――――――――――――

最原「ぐぅぅ……っ」

星「………」

看守「……出ろ、053。刑は終わりだ」

星「……これが、俺への罰ってことか?友の苦しむ姿を間近で見せ付けられることが、俺への罰だと?」

看守「好きに思え、刑罰が終わったのだからお前は自由だ。好きな所に行け」

星「ぐっ……!さ、最原っ!」ダッ!

最原「はぁっ……はぁっ……!」

星「最原!今すぐに怪我の手当てをしてやる!動くんじゃ……」

最原「……僕を売ったんだね?」

星「っっ!?」

最原「僕を売って、自分は無傷で解放されるようにしたんだね?君は、僕を裏切ったんだね?」

星「ち、違うっ!俺はそんなこと……」

最原「ならこの状況はどう言う事だい?無傷で開放された君と息も絶え絶えの僕、どう考えてもおかしいじゃないか!?」

星「うっ……」

最原「……僕は星くんのことを友達だと思っていたのに……君は違ったんだね?所詮君は、僕の事を利用できる駒くらいにしか考えて無かったんだね!?」

星「ち、違う……!俺は、お前のことを本気で友だと……!」

最原「……もう良いさ。君は自由だ、どこにでも行けば良い……ただし、二度と僕の前には現れるな!」

星「最……原……」

最原「……もしも君が僕を裏切ってないとしても、君に関わるとこんな不幸が僕に起きる訳だ。僕は、そんなの御免だね」

星「………」

最原「……じゃあね星くん。僕を犠牲にして得た自由を楽しむと良いさ」スタスタ…

星「………」

星「……なるほど、大した罰じゃあねえか。俺から生きる理由を奪ってくれるとはな……」

星「ふ、ふふ……俺に関わると不幸になる、か……当然だな、俺みたいな奴が何かを得ようなんざ、それこそ笑い話にもならねえ……ああ、あいつのためにもそれで良かったんだ……!」

星「最原……すまなかった……っ!」

―――――――――――――――

星(あいつは……最原は、俺がどん底にいる時に手を差し伸べてくれた。希望の光を見せてくれた……対して、俺はどうだ?あいつがきつい時に何をしていた?)

星(手を貸すどころかそれを嘲笑って見ていた……いや、進んであいつを不幸にする手伝いをしていたんだ。そんな俺があいつに許して貰おうだなんて、それこそ虫が良過ぎる話だ……)

星(……近づくな、許されようと思うな……俺にはその権利は無い。延々と俺が苦しみ続ければ良いだけの話なんだ……そう、誰にもこの苦しみを分かち合おうだなんて考えなければ良いだけの話さ)

星「俺みたいな奴に出来る事なんざそんなもんだ……俺みたいな屑に出来る事と言えば、そんなもん……だよな」






星竜馬 絶望度 99→100 絶望化 他者との関わりを断つ様に意識が改革 救出が困難になりました

超高校級のメイド 東条斬美のおしおき

『ゼツボウフルコース ~後悔の涙風味~』

―――――――――――――――

東条「………」

モノクマ「うぷぷ……さあ、東条さん。君のために特別な料理を用意したよ!遠慮せずに召し上がれ~!」

東条「これは、私が最原くんに作った……」

モノクマ「まず一品目はねえ……『腐った野菜と生肉のサラダ』だよ!前菜から凄いのが来たね~!」

東条「くっ……」

モノクマ「さあ、召し上がれ……!最原くんの辛さを知りたいんでしょ?だったら、ほら……!」

東条「………」

東条(……何を迷っているの?覚悟は決めてきたじゃない……!やるしか、ない!)

東条「……はぐっ……っっ!?ゴホッ、ゲホッ!?」

モノクマ「うぷぷ……!駄目だなあ、東条さん。物を口に含んだまま咳き込むなんてマナー違反だよ?」

東条(何、これ……?不味いとかそう言うレベルじゃあない!予想以上……いいえ、予想以下よ!)

モノクマ「……ほら、食べなよ。最原くんはこれを皆に無理やり食べさせられたんだからさ……!」

東条「っっ……ぐ、ぐぅ……っ!」モグモグ…

モノクマ「良し良し、良い感じだね!それじゃあ、この調子で次々行ってみよう!」

 二品目 生ごみの盛り合わせ、腐り汁を添えて

東条「うっ、うげぇぇっ……!こ、こんな物を喜んで作っていたなんて……!?」

モノクマ「一応食用の物を使ってただけましな方じゃない?食べられる物とは言ってないけどさ」

 三品目 ゴキブリのソテー&生食、雑菌処理無し

東条「は、あぁ……!う、ぐえぇぅぅ……」

モノクマ「うぷぷ……!凄い食感でしょ?硬さとか脚のカリカリ感とか、内臓の中の物とかの感触がヤバいよね!」

東条「おげぇ……っ、うぷっ……」

 四品目 主食 ゴキブリの卵盛り合わせ

モノクマ「ライスの代わりにゴキブリの卵だなんて洒落てるよね!一粒残さず食べるんだよ!」

東条「う、うぅぅ……」

 五品目 ドリンク 雑巾の絞り汁

東条「あ、あぁぁ……っ」

モノクマ「くっさ~い!そして色々ヤバ~い!こんなもんを飲める最原くんの気が知れないよ!」

 六品目 デザート カビアイス

東条「………」

モノクマ「あ~っはっは!こんなもの食べたら病気になるって!良く食べられたもんだよね!?」

東条「うっ、うぅ……ううぅぅぅぅぅ……」

東条(私はなんてことをしてしまったの……最原くんにこんな物を喜んで食べさせていたなんて、信じられない……)

モノクマ「……それにしても良く食べきったね!そんな東条さんにご褒美をあげましょう!お~い、最原く~ん!」

東条「えっ……!?」

最原「……やあ、東条さん!良く頑張ったね!」

東条「さ、最原くん……!?」

最原「……この体験を経て、僕がどれだけ辛かったかわかってくれた?苦しかったか理解できた?」

東条「え、ええ……!私は、とんでもない事を……」

最原「そっか!良かったよ!ならさ……もう僕に近づかないでね」

東条「……え?」

最原「……わかったんでしょ?僕の気持ちがさ?こんな不味い料理……ううん、料理だなんて到底呼べないものを食べさせられ続けた僕が、それを作った人を許せると思う?」

東条「そ、それ、は……」

最原「毎日毎日押さえつけられて、一週間もこのごみを無理やり口の中に押し込まれたんだよ?それをしたのは君だよね?」

東条「っっ……!」

最原「……ああ、それとね。たった一回だけ僕と同じ目に遭っただけで僕の気持ちがわかっただなんて良く言えるよね。本当、君にはがっかりだよ」

東条「さ、最原、く……」

最原「……まだ取り返しがつくと思ってた?残念、もうそんな時期はとっくに過ぎてるよ。だからさ、もう二度と僕の前に顔を出さないでね」

東条「ま、待って……!お願いだから、私にチャンスを……」

最原「これ以上僕をがっかりさせないでくれるかな?僕はもう東条さんの顔なんて見たくないの、わかる?」

東条「……っっ!」

最原「……返事をしてよ。わかったの?わからないの?君はメイドなんだから、僕の言う事を聞くんでしょ?僕と二度と会わないなんて言うそんな簡単ことも出来ないの?」

東条「ぅぅ……ぁぁ……」

最原「……返事は?」

東条「か……かしこまり、ました……」

最原「うん!ありがとう!これでもう大嫌いな東条さんの顔を見ないで済むぞ!嬉しいな~!」スタスタ…

東条「………」

東条「……本当に馬鹿ね、私……取り返しなんかつくはずが無いじゃない……!あれだけのことをして、まだ、許して貰えるなんて、そ、そんなわけ………うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

―――――――――――――――

東条(滅私奉公、自分を殺せ……忠実に言われたことを守る機械に、道具になれば良い……そうすれば、最原くんをこれ以上失望させないで済むから……)

東条(……ああ、また……最原くんに好かれようと思ってしまったわ。私に自我なんて必要ないのに……)

東条(自分を捨てて、心を凍らせて……皆に言われた事をこなすだけの機械にならないと……!それが、私の生きる道なのだから……!)

東条「……ハイ、ワタシノシメイハミナサマノオヤクニタツコトデス。ナンナリトゴメイレイクダサイ……!」





東条斬美 絶望度 99→100 絶望化 自我を喪失 救出が困難になりました

超高校級の発明家 入間美兎のおしおき

『THE Re:LOAD』

―――――――――――――――

入間「あ、あう、あう、あうぅ……」ガタガタ…

モノクマ「さ~て!入間さんへのおしおきが始まるよ~!特製のコースターに乗って貰って、その道中にある様々な罠を潜り抜けてもらいま~す!」

入間「わ、罠……?罠ってなんだよ!?」

モノクマ「え~とねえ……火炎放射器から始まって電気椅子、ニードルガンにマシンガン、その他諸々の拷問器具のオンパレードだよ!」

入間「ひ、ひぃぃぃぃっ!?なんだよそれ!?そんなもん食らって生きていられる奴なんかいないだろ!?」

モノクマ「大丈夫、大丈夫!威力は調整してあるし、急所も外れる様に設定したからさ!多分生き残れるよ!」

入間「た、多分ってなんだよぉ!?」

モノクマ「本当に大丈夫だって!なにせこのおしおきにはギブアップが認められているからね!」

入間「えっ!?ま、マジか!?」

モノクマ「マジだよ!コースターに備え付けられているボタンを押したらおしおきは終了!そこでお終いになるのさ!なんだったら乗り込んですぐに押しても良いよ!」

入間「え?え……?そ、それじゃあ、おしおきの意味がないんじゃ……?」

モノクマ「ただし……おしおきを最後まで受けきってゴールまで辿り着けたのなら……そこで最原くんが待っていてくれてるよ」

入間「!?」

モノクマ「もしも厳しいおしおきを受けきってゴールまで来てくれたのなら、最原くんは入間さんを許すって言ってたよ。本当は教えちゃ駄目なんだけど、入間さんの為のスペシャルサービスさ!」

入間「さ、最原が私を待ってる……?ゴールまで行けば、私を許してくれる……?」

モノクマ「……これが最後のチャンスだよ。さあ、はっしーん!」

―――ガコン!ガタガタガタ……!

入間(ご、ゴールまで行ければ、頑張れば、最原に会える!許して貰える……!が、頑張ってみよう!そうすれば、そうすれば、また……!)

モノクマ「第一エリア、火炎放射ゾーンにはいりま~す!」

―――ゴォォォォォォッ!

入間(だ、大丈夫だ……!威力は調整されてるって言ってたし、研究教室にはメディカルカプセルもある。おしおきを終えた後にそれを使えば、怪我なんてあっという間に治せるんだ!)

モノクマ「うぷぷ……!さ~て、どうなるかな~?」

入間(さ、最原に会うんだ、会って許して貰うんだ!だ、だから、だから……っ!)

―――ゴォォォォォォォォォォッ!

モノクマ「さあ、今……おしおきが始まった~っ!」

―――ガタンッ!

モノクマ「……あれ?」

入間「はぁっ……はぁっ……はぁっ……!」

入間「……む、無理だ……。恐い、恐いよぉぉ……っ!」ガタガタ…

モノクマ「え、マジ?もうギブアップしちゃったの?早すぎでしょ?!」

入間「だ、だって……炎は熱いし、勢いも凄いし、生き残れる確実な証拠も無かったし……」

モノクマ「はぁ~……ほんっとに期待外れなことをしてくれるよね、入間さんは……」

入間「ひぐぅぅ……」

最原「……本当にその通りだよ。君はまた僕を裏切るんだね」

入間「!?」

最原「……もう一度チャンスを上げれば、きっと僕の信頼に応えてくれると思ってたのに……やっぱり君は僕を裏切った。君を信じたのに!もう一度許そうと思ったのに!」

入間「あ、あ……!ち、違うんだ!お前を裏切ろうと思ったわけじゃ無くて、ただ恐くって……」

最原「それで結局自分の身を守ったんでしょ?僕に許して貰うことよりも自分の命を選んだ、それが君の答えなんでしょ?」

入間「ち、ちが……!」

最原「……じゃあ、もう一回やってみる?このおしおきを最後までやり遂げられたら君を許すよ。この言葉に嘘は無い。でも、その代わり次の挑戦の時にはギブアップは無しだ」

入間「うっ……」

最原「……どうするの?おしおきをやる?やらない?どっちなの?」

入間「わ、私は……」オドオド…

最原「……ほらね、君はやっぱり自分が大事なんだよ。本当に僕に許して欲しいと願うなら、自分のしてしまった事を後悔しているのなら、すぐに返事が出来るはずなんだからさ」

入間「っっ……!?」

最原「これでおしおきはお終い。良かったね、自分の命を大切にして生きていってね。その代わり、僕は入間さんの事を一生許さないけどさ」

入間「あ、あ……!?ま、待って、終一……!」

最原「……君が望んだ最後のチャンス、やっぱり無駄にしちゃったね。君を最後に信じた僕が馬鹿だったんだろうけどさ」スタスタ…

入間「ま、待って……!行かないで、私を見捨てないで……!お願いだから!お願いだから!あなたの為ならなんでもするから!だから、だから……私を一人にしないでよぉぉぉぉぉっ!」

―――――――――――――――

入間(俺様は悪くない!あんなもん、絶対に逃げるに決まってる!俺様は悪くないんだ!)

入間(そうさ!最原を虐めたのだって何かの間違いだ!俺様は悪くないんだ!何にも悪くないんだよ!)

入間(大丈夫、時間が全てを解決してくれるさ!なんてったって俺様は何も悪くないんだから!)

入間「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい許して許して許して私が悪かったから私が悪かったから私が悪かったから……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい許して許して許して私が悪かったから私が悪かったから私が悪かったから……」





入間美兎 絶望度 99→100 絶望化 思考の分離を確認 救出が困難になりました

超高校級のマジシャン 夢野秘密子のおしおき

『被害者→加害者』

―――――――――――――――

夢野(……ここは何処じゃ?何にもない……真っ暗な場所じゃ……)

??「おい、聞こえておるか?」

夢野「!?」ビクッ!

??「……ここじゃ、こっちを見ろ。そして、ウチの質問に答えてくれ」

夢野「ん、んあっ!?お、お主は……!?」

夢野?『そう、ウチはお前じゃ。昔、クラスメイトたちに虐められていた頃のウチ……過去の夢野秘密子じゃよ』

夢野「か、過去のウチじゃと……!?ウチはとうとう時間を越える魔法を使える様になったのか!?」

夢野?『そうじゃ、ウチはどうしても未来のウチに聞きたい事があって未来にやってきたんじゃ!』

夢野「そ、そうか、それで?その聞きたい事とはなんなんじゃ?」

夢野?『……未来のウチは、虐めなどしておらんよな?』

夢野「!?」ビクッ!?

夢野?『かつて虐めを受けてあれだけ苦しい思いをしたんじゃ、高校生になって誰かを虐めたりしてはいないじゃろうな?』

夢野「そ、それは……」

夢野?『悪口を言ったり、暴力を振るったり、物を隠したり……そんな事、絶対にしていないんじゃよな?ウチは優しい女の子のままなんじゃよな?』

夢野「………」

夢野?『……何で答えてくれないんじゃ?まさか……!?』

夢野「……お主の、いや……ウチの想像通りじゃ。ウチは酷い事をしてしまった……大好きな人に酷い事をしてしまったんじゃ……」

夢野?『そ、そんなっ!?なぜじゃ!?どうしてそんな事を……!?』

夢野「……理由なんか今となってはどうでも良い。今考えるべきなのは、その罪をどう償うかじゃ……」

夢野?『そう、かもしれんの……。それでウチ、ウチはどうやって罪を償うつもりなんじゃ?』

夢野「……ついさっきまでどうすれば良いのかわからなかった。でも、お主のおかげで最高の案が思い浮かんだぞい!」

夢野?『う、ウチのおかげじゃと……?それって何をするつもり……ぐえっ!?』グッ!

夢野「……そうじゃ、こうすれば良いんじゃ。こうすれば何もかもが解決するんじゃ……!」グググ…

夢野?『くる、しい……なにを……?』

夢野「過去のウチが[ピーーー]ばそこから先のウチも居なくなる。そうすれば、最原を虐めてたウチも居なくなる!全ての罪をなかったことに出来るんじゃ!」

夢野?『そ、んな……!?う、ウチはまだ、死にたくない……!たすけ、て……』

夢野「死ね……死んでしまえ……!あの苦しみを忘れて、のうのうと誰かを虐める様になってしまったウチなど、生きる価値も無い!」

夢野?『う、う……』ガクッ…

夢野「えいっ!えいっ!」グッ!グッ!

夢野?『』ダラン…

夢野「……やった。やったぞい!これで全てが無かった事になる!最原を虐めたウチは居なくなって、ウチの罪もなくなるんじゃ!あはははははは!」

夢野「あはははははは!あはははは、あはは……は……」

夢野「……なってしまった。ウチは、大嫌いだった虐めっ子になってしまった……その上、人殺しまで……うえっ……!」

夢野「はぁ……はぁっ……。これで良かったんじゃ、ウチは、消えて当然の存在なんじゃ……!人殺しまでしてしまったウチが生きて良い筈が無い……最原に好きになって貰えるはずなど、無いんじゃから……」

夢野「……ウチはいつ消えるのかのぉ?もしかしてもう消えていて、ウチだけが気がついておらんのか?そうだったらいいのぉ……」

―――――――――――――――

夢野(………)

夢野(………)

夢野(………)

夢野「ふ、ふふふ……あはははははははは!」







夢野秘密子 絶望度 99→100 絶望化 精神崩壊 救出が困難になりました。

超高校級の暗殺者 春川魔姫のおしおき

『マリオネット・ガール』

―――――――――――――――

春川(……白銀から渡されたライト。これを使えば、最原にどうやって謝れば良いかのヒントが貰えるって言われたけど……)グググ…

春川(……体が動かなくなってる。指一本も動かせないや、どういうことなの?)

最原「あ、居た!おーい、春川さーん!」

春川「!?」

最原「話って何?皆の前じゃ言いにくいことなのかな?」

春川(さ、最原……?な、なんでこんな普通に接して……!?あ、そっか!これは夢の中だから、私たちが最原を虐めてない事になっているんだ!)

最原「……春川さん、ずっと黙ってるけどどうかしたの?僕、君を怒らせる事、しちゃったかな?」

春川「……目を瞑って」

最原「え……?」

春川(え……?な、なに?今の声、私が出したの?私、そんな事言うつもりは……)

最原「う、うん……えっと、これで良いかな?」ギュッ…

春川「そう……そのまま動かないでね」スッ…

春川(か、体が勝手に動く……!私の意志を無視して勝手に……っっ!?な、何で私は手にナイフを持ってるの!?それをどうするつもりなの!?)

最原「わ、わかったよ……。でも、なんだか落ち着かないね。あはは……」

春川(駄目!逃げて、最原っ!)

春川「……ふふっ!」ブンッ!

―――ドスッ!

最原「……え?」ドサッ!

春川(いやぁぁぁぁぁっ!)

最原「は、春川さ、なん、で……!?」

春川「………」ブンッ!

―――ドスッ!ドスッ!

最原「あ、がっ……」ビチャッ…

春川(い、いや……いやぁぁぁっ!もう止めて!こんな事望んでない!私はこんな事したくない!)

―――ザクッ!ザクッ!

春川(ち、血の温度が……肉を刺す感触が……生々しく伝わってくる……こんなの嫌!もう止めてよ、私っ!)

―――ドスッ!ザクッ!

春川(もう止めてって言ってるでしょ!終わりにしてよぉぉっ!)

―――――――――――――――

白銀「……あ、春川さん。どうだった?良いヒントは見つかった?」

春川「……す」

白銀「ん……?」

春川「アンタを……殺すっ!」ギロッ!

白銀「うわー!なんで急にそんな事を言うの?私、何か悪い事したっけ?」

春川「とぼけるな!何が最原に許されるためのヒントよ……あんな悪趣味な事を体験させて……!アンタ、私を騙したんでしょ!?」

白銀「……ふ~ん、なるほどねえ。つまり、ヒントはきっちり手に入ったってわけか」

春川「何言ってるの?あれの何処にヒントがあったって言うのよ!?あれは、私がただ、最原を殺しただけの……くぅっ!」

白銀「……信じたんでしょ?私の事をさ……!」

春川「え……?」

白銀「私の言う事を信じて、装置を使ったんでしょ?それを裏切られて、苦しんでしょ?……それが、最原くんの気持ちだよ」

春川「あ……!?」

白銀「大切な友達だと思ってた、あなたの事を信じてた……でも、春川さんは最原くんのその気持ちを裏切ったでしょ?その胸の痛みが少しは理解できたかな?」

春川「あ……あ……!?」

白銀「最原くんはね、その胸の痛みと苦しみにずっと耐え続けたんだよ。たった一回でも心が折れかける程の苦しみをずっと受け続けたの……その苦しみを与えたのは、他ならぬ春川さんでしょ?」

春川「そ、れは……」

白銀「……信じた人に裏切られる苦しみがわかったでしょ?ほら、ちゃんとヒントはあげたよ!私は嘘はつかないからね!……これで、ほんのちょっぴりだけなら最原くんの心の痛みがわかったんじゃない?」

春川「う、ぐ……」

白銀「……これに加えて体の痛みもあるけど、取り敢えず自分のした事の重みが分かったんじゃないかな?後は最原くんにどうやって謝るのかを考えるだけだよ!やったね!」

春川「………」

白銀「ま、そんな簡単な話じゃないだろうけどさ。頑張ってね!私は応援してるから~!」ピュー…

春川「……許される?謝る……?どうやって?こんな、こんなに苦しい思いをさせ続けた私が、どうやってこの罪を償えば良いの?」

春川「もう、元通りの関係になんか戻れないよ……もう、取り返しなんかつかないよ……もう、どうすれば良いのか分からないよぉぉっ!」

春川「わかんない……わかんないよぉぉ……!どうしよう?どうしよう……!?私は、どうしたら……?」

―――――――――――――――

春川(この痛みを、苦しみを、どう埋めれば良いの?どうやってこの罪を贖えば良いの?わかんない、わかんないよ……)

春川(わかんない、わかんない……わかんないわかんないわかんないわかんないわかんな……)

春川(……あれ~?私、何を考えてたのかな~?私、難しい事わかんないや。お胸がチクチクするけど、何でだろう?)

春川「あれ……?私、何をしてたんだっけ?何で苦しんでるんだっけ?何をしなきゃいけないんだっけ……?思い出さなきゃいけないのに、わかんない……わかんないよ……」





春川魔姫 絶望度 99→100 絶望化 記憶障害及び幼児退行を確認 救出が困難になりました。

塩のオシオキが無いと聞いたので作ってみた。


超高校級の民族学者 真宮寺是清のオシオキ

『き!よ!め!の!塩!!』

真宮寺「僕は取り返しのつかない事をしてしまった…、みんな僕の事を憎んでいるだろうネ…。」

最原「それは違うよ!」

真宮寺「最原君?…それにみんな?」

赤松「私達は真宮寺君の事憎んで無いよ!」

百田「俺達は仲間だろ?どうして仲間同士で憎まなきゃいけねーんだよ!?」

最原「真宮寺君聞いただろ?みんな君の事を憎んでいない、だって君は悪くない。」

真宮寺「…最原君、みんな、ありがとウ!」涙ポロポロ

最原「そう、悪いのは君のお姉さんだ!」

真宮寺「…へ?」

春川「全くだね、私達の絆を断ち切ろうだなんてとんだクソヤローだね!」

茶柱「春川さん!女子だから野郎じゃありません!…と言いたいところですが私も同じ気持ちです!」

夢野「…どうやらウチの除霊魔法を使う時が来たようじゃな?」

真宮寺「ま、待ってよみんな!」

入間「俺様も対幽霊兵器を作って来たぜ!」

夜長「主は言いました、塩をぶつけて除霊せよと。」

東条「塩なら沢山持って来たわ!」

星「これだけあれば十分だぜ。」

真宮寺「姉さんは悪くない、悪いのは僕だ!だから姉さんを傷付けないでヨ!」

王馬「こんなことになっても姉を庇うなんて…どうやら真宮寺ちゃんは姉さんの事がとても好きなんだね!…でもね真宮寺ちゃん?」

キーボ「このような事を仕出かした以上、最早同情の余地はありません!…そもそも死んだ人が生きてる事自体おかしいのです!早急に成仏させないといけません!」

獄原「ゴン太…乱暴な事は嫌いだけど真宮寺君を助けるため、ゴン太心を鬼にするよ!」

真宮寺「みんな止め…。」

姉清「良いのです是清。」

真宮寺「姉さん!?」

姉清「彼等の言う通り悪いのは私、私の身勝手な行動で皆さん…是清を傷付けてしまった、罰は重んじて受けましょう。」

真宮寺「そ、そんな姉さん!?」

最原「黙れよ!それ以上真宮寺君の体で喋るなよ!それは真宮寺君の体だ、亡霊は暗い世界に帰れよ!真宮寺君から出ていけ!…みんないくよ!」

みんな「おー!」

真宮寺「止めてよみんな…ねえ止めてヨ?止めて止めて止めて止めて止めて止めて止め…ギャアアアァァァーーーー!!?」

姉清(さよなら…是清!)



真宮寺「…ううっ、酷い目にあったヨ?…あれ姉さん?」

真宮寺「そ、そんな…姉さんの気配が感じない!?ネエサアアアァァァンン~~~!!」

真宮寺是清 絶望度99→100 絶望化 姉清の成仏を確認、救出が困難になりました。



>>925>>926、どうしても塩のオシオキが見たくてついやってしまったよ、…すみません。

 

和泉君。

男子1番・和泉直正(いずみ・なおまさ)

 

男子バスケットボール部キャプテン。
しっかりした性格。
西智美(女子14番)との口喧嘩が絶えない。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

シグ・ザウエル P230 9ミリショート
kill:

なし
killed:

斎藍(女子2番)
死亡話数:

29話
凶器:

カマ
 

実は智美に恋心を抱いていた。
G=08エリアで智美と再会。喜んだのもつかの間、藍に発見される。智美を先に逃がして自分も逃げようとしたが、カマで手首を切られ出血多量死。

ミノ。
男子2番・井上稔(いのうえ・みのる)

 

部活は無所属。不良ペアの片割れ。
ケンカ好きでがさつ、大雑把だが、優しい部分もある。
麻生咲(女子1番)に恋心を抱いている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

クマデ
kill:

美祢達哉(男子17番)
能勢杏奈(女子15番)
killed:

なし
死亡話数:

なし
凶器:

なし
 

出発後、担任を殺されたことにより、坂出慎(男子5番)と共に政府に復讐しようとする。また、普通に接してくれていた皆川玉樹(男子16番)・咲に会おうと決心する。
F=01・02エリアの境目で和田純直(男子20番)・原田千秋(女子16番)が自殺したことを知りショックを受ける。火炎瓶の作り方の紙を入手。
F=08エリアで尾花哲也(男子3番)の死体を発見。銃を入手するが、G=08エリアで出会った土井雫(女子10番)に渡してしまう。
E=06エリアで中野尋代(女子13番)を看取る。
F=09エリアで着々と脱出の作戦の準備をしていたが、杏奈に襲われる。両足を負傷するが、慎の道連れ作戦(?)でその場から逃げ出す。政府・杏奈への復讐を誓って移動開始。銃を入手。
D=07エリアで咲が達哉に殺されかけているのを見つけ、咲に声を掛ける。咲が駆け寄ろうとしたが咲を殺害された。達哉を無言で銃殺。
その後合流した雫と移動。D=08エリアで休憩中に杏奈に襲われる。全身に被弾するが、致命傷にはならなかった。フリッサで杏奈の全身を刺して殺害。優勝。

 

てっちゃん。

男子3番・尾花哲也(おばな・てつや)

 

卓球部。クラス1大柄。
性格は大らかで面倒見も良い。
吉井英(男子19番)と最も仲が良い。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

S&W M29 44マグナム
kill:

なし
killed:

中野尋代(女子13番)
死亡話数:

24話
凶器:

ベレッタM84
 

狂う。F=08エリアで尋代・武藤萌(女子19番)を発見。襲いかかるが、逆に尋代に左胸・腹を撃たれ死亡。

東京都小金井市立椿中学校
3年3組クラス名簿

 

名前をクリックすると設定・ネタバレが読めます。

Now Remaining Students→■

男子1番 今宮朋哉
(いまみや・ともや) 女子1番・英賀保光里
(あがほ・ひかり)
男子2番 唐崎麻人
(からさき・あさと) 女子2番 芦原蓉子
(あしはら・ようこ)
男子3番 岸部寛明
(きしべ・ひろあき) 女子3番 魚住美咲
(うおずみ・みさき)
男子4番 郡山一海
(こおりやま・かずみ) 女子4番 小野くるみ
(おの・くるみ)
男子5番 塩屋凌
(しおや・りょう) 女子5番 桂川藍子
(かつらがわ・あいこ)
男子6番 新庄英也
(しんじょう・ひでや) 女子6番 草津珠緒
(くさづ・たまお)
男子7番 瀬田陽一郎
(せた・よういちろう) 女子7番 桜井栞
(さくらい・しおり)
男子8番 鷹取宏直
(たかとり・ひろなお) 女子8番 隅田映美子
(すみだ・えみこ)
男子9番 立花新太
(たちばな・しんた) 女子9番 園部泉美
(そのべ・いずみ)
男子10番 竜野基
(たつの・もとい) 女子10番 高月柳
(たかつき・やなぎ)
男子11番 敦賀広斗
(つるが・ひろと) 女子11番 土山小百合
(つちやま・さゆり)
男子12番 長滝玲汰
(ながたき・れいた) 女子12番 虎姫智鳥
(とらひめ・ちどり)
男子13番 能登川丈也
(のとがわ・たけや) 女子13番 生瀬理代
(なまぜ・りよ)
男子14番 土師忠昭
(はじ・ただあき) 女子14番 西大路麻実
(にしおおじ・まみ)
男子15番 疋田晃平
(ひきた・こうへい) 女子15番 日岡亮子
(ひおか・りょうこ)
男子16番 三雲大樹
(みくも・だいき) 女子16番 船戸志信
(ふなと・しのぶ)
男子17番 森ノ宮岬希
(もりのみや・みさき) 女子17番 蓬来江里花
(ほうらい・えりか)
男子18番 野洲謙介
(やす・けんすけ) 女子18番 三輪茜
(みわ・あかね)
男子19番 山田誓一
(やまだ・せいいち) 女子19番 桃山那々子
(ももやま・ななこ)
男子20番 吉富将治
(よしとみ・まさはる) 女子20番 山科乃梨絵
(やましな・のりえ)
以上40名

東京都小金井市立椿中学校
3年3組クラス名簿

 

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Now Remaining Students→■

男子1番 今宮朋哉
(いまみや・ともや) 女子1番・英賀保光里
(あがほ・ひかり)
男子2番 唐崎麻人
(からさき・あさと) 女子2番 芦原蓉子
(あしはら・ようこ)
男子3番 岸部寛明
(きしべ・ひろあき) 女子3番 魚住美咲
(うおずみ・みさき)
男子4番 郡山一海
(こおりやま・かずみ) 女子4番 小野くるみ
(おの・くるみ)
男子5番 塩屋凌
(しおや・りょう) 女子5番 桂川藍子
(かつらがわ・あいこ)
男子6番 新庄英也
(しんじょう・ひでや) 女子6番 草津珠緒
(くさづ・たまお)
男子7番 瀬田陽一郎
(せた・よういちろう) 女子7番 桜井栞
(さくらい・しおり)
男子8番 鷹取宏直
(たかとり・ひろなお) 女子8番 隅田映美子
(すみだ・えみこ)
男子9番 立花新太
(たちばな・しんた) 女子9番 園部泉美
(そのべ・いずみ)
男子10番 竜野基
(たつの・もとい) 女子10番 高月柳
(たかつき・やなぎ)
男子11番 敦賀広斗
(つるが・ひろと) 女子11番 土山小百合
(つちやま・さゆり)
男子12番 長滝玲汰
(ながたき・れいた) 女子12番 虎姫智鳥
(とらひめ・ちどり)
男子13番 能登川丈也
(のとがわ・たけや) 女子13番 生瀬理代
(なまぜ・りよ)
男子14番 土師忠昭
(はじ・ただあき) 女子14番 西大路麻実
(にしおおじ・まみ)
男子15番 疋田晃平
(ひきた・こうへい) 女子15番 日岡亮子
(ひおか・りょうこ)
男子16番 三雲大樹
(みくも・だいき) 女子16番 船戸志信
(ふなと・しのぶ)
男子17番 森ノ宮岬希
(もりのみや・みさき) 女子17番 蓬来江里花
(ほうらい・えりか)
男子18番 安田謙介
(やすだ・けんすけ) 女子18番 三輪茜
(みわ・あかね)
男子19番 山田誠一
(やまだ・せいいち) 女子19番 百田菜々子
(ももた・ななこ)
男子20番 吉田雅治
(よしだ・まさはる) 女子20番 山口理恵
(やましな・りえ)
以上40名

東京都小金井市立椿中学校
3年3組クラス名簿

 

名前をクリックすると設定・ネタバレが読めます。

Now Remaining Students→■

男子1番 今宮朋哉
(いまみや・ともや) 女子1番・英賀保光里
(あがほ・ひかり)
男子2番 唐崎麻人
(からさき・あさと) 女子2番 芦原蓉子
(あしはら・ようこ)
男子3番 岸部寛明
(きしべ・ひろあき) 女子3番 魚住美咲
(うおずみ・みさき)
男子4番 郡山一海
(こおりやま・かずみ) 女子4番 小野くるみ
(おの・くるみ)
男子5番 塩屋凌
(しおや・りょう) 女子5番 桂川藍子
(かつらがわ・あいこ)
男子6番 新庄英也
(しんじょう・ひでや) 女子6番 草津珠緒
(くさづ・たまお)
男子7番 瀬田陽一郎
(せた・よういちろう) 女子7番 桜井栞
(さくらい・しおり)
男子8番 鷹取宏直
(たかとり・ひろなお) 女子8番 隅田映美子
(すみだ・えみこ)
男子9番 立花新太
(たちばな・しんた) 女子9番 園部泉美
(そのべ・いずみ)
男子10番 竜野基
(たつの・もとい) 女子10番 高月柳
(たかつき・やなぎ)
男子11番 敦賀広斗
(つるが・ひろと) 女子11番 土山小百合
(つちやま・さゆり)
男子12番 長滝玲汰
(ながたき・れいた) 女子12番 虎姫智鳥
(とらひめ・ちどり)
男子13番 能登川丈也
(のとがわ・たけや) 女子13番 生瀬理代子
(なまぜ・りよこ)
男子14番 土師忠昭
(はじ・ただあき) 女子14番 西大路麻実子
(にしおおじ・まみこ)
男子15番 疋田晃平
(ひきた・こうへい) 女子15番 日岡亮子
(ひおか・りょうこ)
男子16番 三雲大樹
(みくも・だいき) 女子16番 船戸志信
(ふなと・しのぶ)
男子17番 森ノ宮岬希
(もりのみや・みさき) 女子17番 蓬来江里花
(ほうらい・えりか)
男子18番 野洲謙介
(やす・けんすけ) 女子18番 三輪茜
(みわ・あかね)
男子19番 山田誓一
(やまだ・せいいち) 女子19番 桃山那々子
(ももやま・ななこ)
男子20番 吉富将治
(よしとみ・まさはる) 女子20番 山科乃梨絵
(やましな・のりえ)
以上40名

オリバト1よりマシになったと思う・・・
禁止エリア
1日目

AM4:40  I=07

AM7:00  A=01

AM9:00  C=10

AM11:00 D=05

PM1:00  I=02

PM3:00  F=01

PM5:00  D=03

PM7:00  D=08

PM9:00  G=06

PM11:00 B=09

2日目

AM1:00  F=07

AM3:00  B=04

AM5:00  G=05

AM7:00  I=08

AM8:00  H=09

AM9:00  G=10

AM10:00 H=04

AM11:00 G=02

PM0:00  I=04

3年A組席順

   

教卓

和泉直正

麻生咲

鈴木明也

高田なつみ

廣岡誠

能勢杏奈

井上稔

斎藍

勢多翼

津川麻保

藤岡照昌

原田千秋

尾花哲也

川上理映子

高橋良太

土井雫

皆川玉樹

日生吹雪

門脇吉孝

国本弘美

堤良樹

徳永礼子

美祢達哉

緑沢風美

坂出慎

黒沢星子

富田宗

内藤真依子

村山晋一郎

武藤萌

閑谷邦康

佐久間佳江

仲山行人

中野尋代

吉井英

矢矧彩乃

―――仙崎桜子野口素明西智美和田純直―――


日時

被害者

加害者

凶器

死因

死亡場所

第1回放送

12/20

PM6:00

PM4:07 朝倉伸行(M1) 牧山久美(F12) ボウガン 頭部損傷 D=06
PM4:11 矢口宗樹(M21) 金坂葵(F5) ブローニング・ベビー 頭部被弾 D=06
PM4:36 赤木明子(F2) 水城蓮(M16) シグ・ザウエルP230 胸部被弾 D=06
PM4:44 西野葵(M12) 笠原飛夕(M5) コルト・ロウマン 胸部被弾 E=05
PM5:02 実月裕太(M18) 相原香枝(F1) 釣り糸 窒息死 E=07
PM5:32 遠藤圭一(M4) 江原清二(M3) ミニウージー 全身被弾 E=05
PM5:40 湯中天利(F17) 今村草子(F4) ジェリコ941 胸部被弾 E=05
第2回放送

12/21

AM0:00

PM7:02 平馬美和子(F11) 高原椎音(F8) ワルサーP99 頭部被弾 D=03
PM8:17 宝田義弘(M9) 福屋和行(M15) 文化包丁 失血死 C=06
PM8:19 福屋和行(M15) 江原清二(M3) ミニウージー 全身被弾 C=06
PM10:07 新藤鷹臣(M8) 都竹航(M11) シグ・ザウエルSP2340 頭部被弾 C=06
PM10:07 楠本章宏(M7) 都竹航(M11) シグ・ザウエルSP2340 頭部被弾 C=06
第3回放送

12/21

AM6:00

AM0:51 鈴原架乃(F7) 高原椎音(F8) ワルサーP99 失血死 F=02
AM2:05 宇津晴明(M2) 江原清二(M3) サバイバルナイフ 失血死 E=07
AM2:05 雪倉早苗(F16) 今村草子(F4) 日本刀 頭部損傷 E=07
AM2:06 結木紗奈(F15) 江原清二(M3) ミニウージー 全身被弾 E=07
AM2:58 相原香枝(F1) 都竹航(M11)

1位 江原清二(M3) 8人 遠藤圭一(M4)
福屋和行(M15)
宇津晴明(M2)
結木紗奈(F15)
今村草子(F4)
牧山久美(F12)
陸社(M6)
朝霧楓(F3)
2位 金坂葵(F5) 5人 矢口宗樹(M21)
笠原飛夕(M5)
藁路文雄(M22)
依羅ゆた(F18)
土谷和(M10)
3位 都竹航(M11) 3人 新藤鷹臣(M8)
楠本章宏(M7)
相原香枝(F1)
水城蓮(M16) 3人 赤木明子(F2)
高原椎音(F8)
藤村優(F10)
牧山久美(F12) 3人 朝倉伸行(M1)
小泉洋子(F6)
宮脇一希(M19)
3位 笠原飛夕(M5) 2人 西野葵(M12)
森川達志(M20)
今村草子(F4) 2人 湯中天利(F17)
雪倉早苗(F16)
高原椎音(F8) 2人 平馬美和子(F11)
鈴原架乃(F7)
4位 日向翼(M14) 1人 水城蓮(M16)
福屋和行(M15) 1人 宝田義弘(M9)
水原翔(M17) 1人 金坂葵(F5)
相原香枝(F1) 1人 実月裕太(M18)

男子3番・江原清二(えばら・せいじ)

部活は無所属。不良グループリーダー。
ケンカが強く、運動神経は抜群。学力は人並。
今村草子(女子4番)とは小学生の頃からの仲。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

今村草子(女子4番)
支給武器:

ジェリコ941
kill:

遠藤圭一(男子4番)
福屋和行(男子15番)
宇津晴明(男子2番)
結木紗奈(女子15番)
今村草子(女子4番)
牧山久美(女子12番)
陸社(男子6番)
朝霧楓(女子3番)
killed:

春野櫻(軍人)
死亡話数:

84話
凶器:

マシンガン(種類は不明)
 

E=05エリアで圭一・湯中天利(女子17番)を襲撃。圭一を殺害し、天利も殺害しようとしたが、隙を作って形勢逆転されるが、草子に救われた。日本刀・フリッサ入手。
D=05エリアで土方涼太(男子13番)・水城凛(女子13番)と遭遇。涼太を人質に取り草子と凛の戦いを見守った。
E=07エリアで晴明・紗奈・雪倉早苗(女子16番)に会い、ゲームで晴明を刺殺、残った紗奈を銃殺。双眼鏡入手。
F=05エリアで都竹航(男子11番)に襲われ、油断した隙に草子に致命傷を負わせてしまう。草子に頼まれ、草子を射殺。
D=07エリアで久美を発見し尾行。射殺。手榴弾入手。
真剣にプリグラムに乗る。
E=06エリアで社と依羅ゆた(女子18番)を発見。社を銃殺。ベレッタM8000入手。
E=05エリアで楓を襲う。楓にすべてを託され、水原翔(男子17番)たちの後を追うことにした。コルト・ロウマン入手。
E=04エリアで翔たちを発見。井上稔(ADGI)の説得(脅し?)により脱出計画を手伝うことに。
E=05エリアで政府に襲われる。右足骨折。その場に残り応戦。凛たちを守って生きる自信を得るために1人戦うが、櫻によって射殺。最期は手榴弾により相打ちに持ち込んだ。

 

最初は楽しんで、途中から本気になって、最期は守るために戦って…心境の変化の激しい子でした(汗
誰よりも人を殺し、そのことに悩み、守るために散った子でした。好きでした。
 (by kai様)

男子16番・水城蓮(みずき・れん)

吹奏楽部。病弱で運動は不得意。
水城凛(女子13番)の双子の弟。
可愛らしい容姿から、女子に見間違えられることが多い。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

赤木明子(女子2番)
支給武器:

シグ・ザウエル P230
kill:

赤木明子(女子2番)
高原椎音(女子8番)
藤村優(女子10番)
killed:

日向翼(男子14番)
死亡話数:

60話
凶器:

シグ・ザウエル P220
 

出発直後に明子を銃殺。
姉・凛と生き残るためにやる気になるが、病気になり診療所で睡眠をとる。
診療所を椎音が訪れ、油断させて銃殺。ワルサーP99入手。
C=06エリアで優を殺害。その後凛と再会。喜んでいたが、その時翼が発砲。凛をかばい死亡。

 

弟思いの姉思いな子。個人的には好きでした。
姉と生きるために殺し回ったことに罪悪感を少しも感じてなかった蓮君。
それはいきすぎですけど家族への愛のなせる業。悪くはないんじゃないですか?
 (by 水金翔)

女子13番・水城凛(みずき・りん)

陸上部短距離専門。元不良グループ。
水城蓮(男子16番)の双子の姉。
土方涼太(男子13番)と付き合っている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

土方涼太(男子13番)
支給武器:

救急セット
kill:

なし
killed:

なし
死亡話数:

なし
凶器:

なし
 

出発後、赤木明子(女子2番)の死体を発見。バタフライナイフ・催涙スプレー所持。
D=05エリアで今村草子(女子4番)と遭遇。江原清二(男子3番)に涼太を人質に取られ草子と戦うことに。重傷を負うが、催涙スプレーを使い勝利。ジェリコ941入手。
C=05エリアで都竹航(男子11番)に襲われ、その時に楠本章宏(男子7番)の想いを知る。それをきっかけに涼太と口論となり、涼太に振られた。
E=06エリアで陸社(男子6番)・依羅ゆた(女子18番)と会う。
C=06エリアで蓮と再会するが、日向翼(男子14番)に蓮を殺され逆上、翼に殴りかかったが、睦月麻(女子14番)・井上稔(ADGI)・曽根崎凪紗(ADGI)に止められた。
C=05エリアの民家で、涼太とよりを戻した。
E=05エリアで政府に襲われる。左腕骨折。その場に残り応戦。わき腹を負傷。麻たちの無事を祈りつつ戦線離脱。

戦闘については強く、精神的には強いとはいえない女の子でした。
ぶっきらぼうな感じだけど、常に優しさを持っている、そんな感じになるように書いていきました。FC2において私の愛娘の1人でした。つまり、趣味の塊でした。
 (by 水金翔)

男子17番・水原翔(みずはら・しょう)

サッカー部FW。単純で無鉄砲。
短気で口が悪いが、友達は多い。
女子に間違えられることが多い。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

鳥江葉月(女子10番)
支給武器:

Vz61スコーピオン
kill:

金坂葵(女子5番)
killed:

なし
死亡話数:

なし
凶器:

なし
 

葉月と共にF=06エリアに潜伏。葉月を守ると宣言。
E=05エリアで西野葵(男子12番)の死体を発見。陸社(男子6番)・依羅ゆた(女子18番)と会うが、すぐに別れた。
D=08エリアで笠原飛夕(男子5番)に襲われる。葉月を逃がし、説得を試みるが、飛夕に撃たれる。防弾チョッキの効果で死ななかったものの、気絶。土谷和(男子10番)・藁路文雄(男子22番)に救われる。肋骨負傷?
C=08エリアで葉月と再会。文雄たちの脱出計画を手伝うことに。禁止エリア指定のため、移動開始。
飛夕・金坂葵に襲われるが、楓に逃がされる。土方涼太(男子13番)を探すことに。
E=04エリアで再び金坂葵に襲われる。葉月を守るために金坂葵を射殺。 狂い掛けたが涼太たちに会い何とか立ち直る。曽根崎凪紗(ADGI)によって首輪を細工される。
E=05エリアで政府に襲われる。井上稔(ADGI)と共に本部に向かい、突入。畠案山子(担当補佐)を殺害し、プログラムを終わらせた。

FC2の主役でした。そうです、主役なんです。
直感で決めた主役ですが、よく動き回ってくれたと思います。
葉月ちゃんを守り、葉月ちゃんに守られた子でした。
 (by さえ様)

男子22番・藁路文雄(わらじ・ふみお)

空手部。実力は全国3位。快活・豪胆で正義感が強い。
政府に両親を殺され、養護施設に住んでいる。
森川達志(男子20番)とは幼馴染。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

森川達志(男子20番)
支給武器:

イングラムM11
kill:

なし
killed:

金坂葵(女子5番)
死亡話数:

65話
凶器:

文化包丁
 

D=07エリアで達志と共に陸社(男子6番)・依羅ゆた(女子18番)に会うが別れる。脱出を計画している。
D=10エリアで土谷和(男子10番)・朝霧楓(女子3番)ペアと合流。
楓と材料探しへ。楓に過去を打ち明ける。
D=08エリアで水原翔(男子17番)を救出。
禁止エリア指定のため、移動開始。
達志を笠原飛夕(男子5番)に殺されたこと、飛夕がやる気だったこと、和が飛夕を殺したと勘違いしたこと、葵に襲われたことにより逆上。葵に襲い掛かるが、腹を包丁で刺され、失血死。

 

快活・豪胆・・・おっかしいなぁ、微妙だった(泣
好きだったんですけどね、彼。落ち着いてさえいれば、まだ生きていたはずです。
因みに、別に朝霧サンには惚れてません。ただ、「ちょっと良い子だな」程度で。
朝霧サンにアタックっぽいことをしてたのは、おちゃらけです。
 (by バトロワマン様)

女子1番・相原香枝(あいはら・かえ)

陸上部。元文化委員長。
お人よしのために他人に押されている感じがある。
実月裕太(男子18番)とは幼馴染。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

実月裕太(男子18番)
支給武器:

釣り糸&軍手
kill:

実月裕太(男子18番)
killed:

都竹航(男子11番)
死亡話数:

44話
凶器:

シグ・ザウエルSP2340
 

E=07エリアに裕太と潜伏していたが、裕太の冷たい態度に激怒。自分が殺されると考え、裕太を絞殺。スタンガン入手。
これ以上誰も殺さずに生き残る事を決意。
C=05エリアに潜伏していたが、隣の家から銃声が聞こえ、逃げ出した。それが原因で航に見つかり、頭部に被弾し死亡した。

この子もうちょっと引っ張るべきだったかも・・・
お人よしだったか?とかいうツッコミはご遠慮願います(をい
実はこの子も女子委員長だったんですけど、優ちんに譲りました(苦笑
 (by あいすくろー様)

女子11番・平馬美和子(へいま・みわこ)

部活は無所属。不良グループで素手のケンカ専門。
体力には自信があるが、頭は良くない。
水城凛(女子13番)のライバル(自称)。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

高原椎音(女子8番)
支給武器:

くまのぬいぐるみ
kill:

なし
killed:

高原椎音(女子8番)
死亡話数:

23話
凶器:

ワルサーP99
 

椎音と行動していたが、突然背後から襲われる。逃げようとしたが、頭を撃ち抜かれ死亡。

こういうバカっぽい子(をい)、好きです。
できれば凛ちゃんと一勝負させてあげたかったんですけど、凛ちゃんにその余裕が・・・
FBRっぽいノリではハジけてそうなタイプですね(笑
 (by 水金翔)

女子16番・雪倉早苗(ゆきくら・さなえ)

演劇部。大人しい性格で、非暴力主義者。
新藤鷹臣(男子8番)とは幼馴染。
昔自分を苛めていた人物に怯えている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

新藤鷹臣(男子8番)
支給武器:

うちわ
kill:

なし
killed:

今村草子(女子4番)
死亡話数:

40話
凶器:

日本刀
 

鷹臣と共に学校から離れる。
D=08エリアで宇津晴明(男子2番)・結木紗奈(女子15番)と合流するが、鷹臣と別れてしまう。
放送で呼ばれた鷹臣を見つけて供養するため、移動を始めるが、E=07エリアで江原清二(男子3番)・今村草子(女子4番)に見つかり、停戦を呼びかけるが額を刀で刺され死亡。

よし、最期まで非暴力主義者だった!・・・と思うんですけどどうでしょう?
この子サブメインのはずだったんですけどね・・・出番が少ない(汗
最期も怯えてたと思うんですけどね・・・勇気がある子だった、と(いいのかそれで
 (by kai様)

女子2番・赤木明子(あかぎ・めいこ)

バレーボール部リベロ。低身長。
いつも明るく元気ではじけている。
水城蓮(男子16番)に恋心を抱いている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

水城蓮(男子16番)
支給武器:

花火セット
kill:

なし
killed:

水城蓮(男子16番)
死亡話数:

11話
凶器:

シグ・ザウエルP230
 

出発直後、突然蓮に銃を向けられる。左胸部に被弾しながらも必死に逃げようとするが、力尽きる。

この子も可哀相な子ですよね。
好きな人に突然殺されて、思いは全く届いてなくて・・・
明るさの欠片もありませんでした(苦笑
 (by 水金翔)

女子3番・朝霧楓(あさぎり・かえで)

部活は無所属。少々クールな性格。
友達は多い方だが、いまいち溶け込めていない。
運動神経・頭脳共に人並み。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

土谷和(男子10番)
支給武器:

ピコピコハンマー
kill:

なし
killed:

江原清二(男子3番)
死亡話数:

75話
凶器:

ミニウージー
 

D=10エリアで森川達志(男子20番)・藁路文雄(男子22番)ペアと合流。脱出計画に同意。
文雄と共に材料探しへ。文雄から過去の話を聞く。
C=09エリアで鳥江葉月(女子9番)を救う。
禁止エリア指定のため、移動開始。
C=08エリアで笠原飛夕(男子5番)・金坂葵(女子5番)に襲われる。和たちを逃がし、文雄を助けようとしたが遅かった。文雄の死を見取った。コルト・ロウマン、イングラムM11入手。
E=05エリアで清二に襲われる。清二にすべてを託し、事切れる。

お気に入りの女の子でした。本当は虐待の記憶はプログラム内で徐々に蘇る、って感じだったんですが・・・最初から覚えていてもらいました。。
別にワラ君のことを男として好きなんではなくて、同じ親のいない人間として尊敬できて「好き」という感じなんですよ。 ・・・クールというより怖いもの知らずでした(苦笑
 (by hiro0201様)

女子3番・朝霧楓(あさぎり・かえで)

部活は無所属。少々クールな性格。
友達は多い方だが、いまいち溶け込めていない。
運動神経・頭脳共に人並み。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

土谷和(男子10番)
支給武器:

ピコピコハンマー
kill:

なし
killed:

江原清二(男子3番)
死亡話数:

75話
凶器:

ミニウージー
 

D=10エリアで森川達志(男子20番)・藁路文雄(男子22番)ペアと合流。脱出計画に同意。
文雄と共に材料探しへ。文雄から過去の話を聞く。
C=09エリアで鳥江葉月(女子9番)を救う。
禁止エリア指定のため、移動開始。
C=08エリアで笠原飛夕(男子5番)・金坂葵(女子5番)に襲われる。和たちを逃がし、文雄を助けようとしたが遅かった。文雄の死を見取った。コルト・ロウマン、イングラムM11入手。
E=05エリアで清二に襲われる。清二にすべてを託し、事切れる。

お気に入りの女の子でした。本当は虐待の記憶はプログラム内で徐々に蘇る、って感じだったんですが・・・最初から覚えていてもらいました。。
別にワラ君のことを男として好きなんではなくて、同じ親のいない人間として尊敬できて「好き」という感じなんですよ。 ・・・クールというより怖いもの知らずでした(苦笑
 (by hiro0201様)

赤木明子(女子2番)は、学校の廊下を先先進んでいく水城蓮(男子16番)を追いかけている。
明子は蓮のことを『蓮くん』と呼んでいるが、決して親しいわけではない。
何しろ『みずきくん』と呼ぶと、実月裕太(男子18番)と一緒になってしまう。
これは明子だけでなく、クラスメイト全員がそう呼んでいる。
蓮や裕太を苗字で呼ぶ人はいない。

しかし『蓮くん』と呼ぶのには、蓮は可愛らしいのでお近づきになりたいという下心が、ないわけではない。
関係無いが、可愛いとは言っても、身長は明子の方が低い。
バレー部に所属していたにもかかわらず、明子の身長は151cm。
バレー部だと背が高くなる、と聞いて入ったが高くならなかった。
蓮は男子にしては低いが、それでも160cm。

女子10番・藤村優(ふじむら・ゆう)

読書部。女子委員長。
しっかりしていて、人望も厚い。
日向翼(男子14番)に片思いしている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

日向翼(男子14番)
支給武器:

シグ・ザウエル P220
kill:

なし
killed:

水城蓮(男子16番)
死亡話数:

58話
凶器:

シグ・ザウエル P230
 

F=05エリアで翼に告白するが、やんわりと振られる。プログラムに反感を持つものの、翼と生き残るためにクラスメイトを[ピーーー]ことを決意。文化包丁入手。
C=06エリアで蓮を発見。油断していた隙に頭部に被弾し死亡。

 

終盤戦まで残ってこの死に方はどうよ!?って感じですが・・・
結局翼君に振られたままの退場でしたね。
蓮君の笑顔に騙されました。
 (by 国元和彦様)

男子15番・福屋和行(ふくや・かずゆき)

バスケットボール部。常に控え。
頭は中の下、何事も中途半端。
宝田義弘(男子9番)にコンプレックスを持っている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

宝田義弘(男子9番)
支給武器:

サバイバルナイフ
kill:

宝田義弘(男子9番)
killed:

江原清二(男子3番)
死亡話数:

28話
凶器:

ミニウージー
 

義弘と別れたが、義弘に勝つために殺そうと考える。非常食・文化包丁入手。
C=06エリアで義弘と再会。油断させた隙に腹・腕・首を刺して殺害。喜んだのもつかの間、義弘に痺れ薬を撃たれた傷が原因で、動けなくなる。そこに清二が来、ゲームに破れ全身を撃たれ死亡。

常に劣等感を感じていた彼、結構好きでした。
もっと別の方法で勝てればよかったんですけどね・・・
そういえば、平馬ちゃんと髪型かぶってしまいました(汗
 (by kai様)

男子13番・土方涼太(ひじかた・りょうた)

サッカー部GK。水城凛(女子13番)と付き合っている。
機械いじりが得意で、ネットが趣味。
井上稔(ADGI)とメール交換をしている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

水城凛(女子13番)
支給武器:

ベレッタM92F
kill:

なし
killed:

なし
死亡話数:

なし
凶器:

なし
 

出発後、赤木明子(女子2番)の死体を発見。脱出するための計画を進行中。
D=05エリアで今村草子(女子4番)と遭遇。人質に取られ草子と凛の戦いを見守った。
C=05エリアで都竹航(男子11番)に襲われ、その時に楠本章宏(男子7番)の凛への想いを知る。それをきっかけに凛と口論となり、凛を振った。
E=06エリアで陸社(男子6番)・依羅ゆた(女子18番)と会う。
C=06エリアで日向翼(男子14番)を発見。翼が水城蓮(男子16番)に銃を向けたので、止めようとするが止められなかった。逆上した凛を止めようとしたとき、井上稔(ADGI)と出会った。
C=05エリアの民家で、凛とよりを戻した。
E=04エリアで水原翔(男子17番)・鳥江葉月(女子9番)を見つける。
E=05エリアで政府に襲われる。その場に残り応戦。全身に被弾するも、一命を取り留めたが戦線離脱。

ADGIとのつながりを持っているということで、この子がいなければどんな結末になってたんだかって感じですね、という主要人物でした。
凛ちゃんにぞっこんです、これまでも、これからも。
 (by 水金翔)

男子14番・日向翼(ひゅうが・つばさ)

部活は無所属。文武両道で何でも出来る。
落ち着いていて優しく、クラスメートからも好かれている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

藤村優(女子10番)
支給武器:

裁ちばさみ
kill:

水城蓮(男子16番)
killed:

なし(自殺)
死亡話数:

70話
凶器:

カッターナイフ
 

F=05エリアで優に告白されたが、やんわりと振った。プログラムに反感を持つものの、生き残るためにクラスメイトを[ピーーー]ことを決意。文化包丁入手。
C=06エリアで蓮に優を殺され逆上。止める土方涼太(男子13番)を振り切り蓮を殺害。しかし人殺しの罪悪感に苛まれ、放心状態になる。罪悪感に耐え切れなくなり、自ら手首を切って命を絶った。

 

『人を[ピーーー]』ことがこんなに辛い事だったなんて・・・という子でした。
優しい子だったというわけで、こういう結末を迎えさせてみました。
むぅ。ちょっとは設定を生かせましたか、優しいところが(そこだけかい
 (by 国本和彦様)

待ってよぉ!」

明子が叫ぶと、蓮は歩くのをやめた。
振り返って明子が来るのを待っていた。

蓮は、とても優しい人だと思う。
双子の姉の水城凛(女子13番)に近寄る男子に対しては別だが。

例えば凛と付き合っているという土方涼太(男子13番)への対応は凄い。
朝、涼太が登校してきたらまず睨む。
授業中、涼太が当てられてたら睨む。
休み時間、涼太の声が大きかったら睨む。
凛と喋れば睨む。
昼休み、お弁当を食べている涼太を睨む。
とにかく1日中睨み続けてる。

何でそんなに明子が知っているのか。
それは、明子が

男子21番・矢口宗樹(やぐち・しゅうき)

バスケットボール部キャプテン。女嫌い。
過去に事故で両親を亡くして以来、バスケに打ち込んでいる。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

金坂葵(女子5番)
支給武器:

文化包丁
kill:

なし
killed:

金坂葵(女子5番)
死亡話数:

9話
凶器:

ブローニング・ベビー
 

出発直後、家に帰ってバスケをするため、祖父母の世話をするため、とやる気になり葵に襲い掛かるが、返り討ちにあい左胸部・頭部に被弾。

設定が「バスケのため」だったんですけど、ちょっと弱いかな、と祖父母のためにも。
朝倉君の死体を発見した事により、やる気になる決心(?)がつきました・・・ということで。
それなりに設定を生かせたでしょうか・・・?むしろ金坂ちゃんの引き立て役?
 (by 山下柳様)

女子5番・金坂葵(かねさか・あおい)

部活は無所属。
小さい頃にイジメにあい、人を信用できなくなった。
クラスに親しい人はいない。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

矢口宗樹(男子21番)
支給武器:

ブローニング・ベビー
kill:

矢口宗樹(男子21番)
笠原飛夕(男子5番)
藁路文雄(男子22番)
依羅ゆた(女子18番)
土谷和(男子10番)
killed:

水原翔(男子17番)
死亡話数:

77話
凶器:

ベレッタM1934
 

出発直後、宗樹に襲われる。戦闘の末、宗樹を殺害。自分の存在を示すためにやる気になる。文化包丁入手。
D=05エリアで睦月麻(女子14番)らを発見。殺害しようとしたが、曽根崎凪紗(ADGI)のマシンガンに怯み、逃げ出す。
C=08エリアで飛夕を銃殺。それを見て逆上した文雄を刺すが、とどめを刺そうとしたところで朝霧楓(女子3番)に邪魔され逃げ出す。Vz61スコーピオン入手。
E=05エリアでゆたを発見。銃で襲った後、文化包丁で刺殺。
E=04エリアで和を発見。逃げられそうになるが銃殺。矢印を追う。その先にいた翔・鳥江葉月(女子9番)を襲うが、翔に頭部を撃たれ死亡。

自分の存在を示すために犯罪を犯す、これは子供の犯罪心理らしいですね。今日の朝ニュースで知りました。12歳の子がねぇ・・・いやいや、それは置いといて。
もっと早く葉月ちゃんなり別の人なり言っていれば、もっと違う結果があったかもしれないですね。可哀想な子です。。
 (by 山下柳様)

女子17番・湯中天利(ゆなか・あまり)

バドミントン部。運動神経は抜群だが、頭は良くない。
自分の力・性格などを他人に決め付けられること、諦めることを嫌う。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

遠藤圭一(男子4番)
支給武器:

日本刀
kill:

なし
killed:

今村草子(女子4番)
死亡話数:

17話
凶器:

ジェリコ941
 

性格の違いから、圭一のすべてが嫌い。
E=05エリアで西野葵(男子12番)の死体を発見。その後突然背後から圭一に斬りつけられる。反撃を始めた時、背後から江原清二(男子3番)に撃たれる。目の前で圭一を殺され逆上し、反撃するが、背後から草子に撃たれ死亡。

・・・うん、かなりキツい子になっちゃったですね・・・
他人に力とかを決め付けられる事がなかったんで、生かしきれなかったのが後悔・・・
最後まで諦めない、立派な子だと思います。
 (by kai様)

男子11番・都竹航(つづき・わたる)

部活は無所属。不良グループ盗み専門。
成績優秀、運動神経はそこそこ。感情がない。
いつも高原椎音(女子8番)と行動を共にしている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

楠本章宏(男子7番)
支給武器:

シグ・ザウエル SP2340
kill:

新藤鷹臣(男子8番)
楠本章宏(男子7番)
相原香枝(女子1番)
killed:

なし(自殺)
死亡話数:

57話
凶器:

毒薬
 

C=06エリアに潜伏していたが、鷹臣に襲われる。隠れていたが、鷹臣と章宏が和解するのを見、隙を突いて射殺。椎音と共に生き残るためにやる気になる。毒薬・バタフライナイフ・S&W M686入手。
C=05エリアで土方涼太(男子13番)・水城凛(女子13番)を襲う。とどめをさそうとしたが、椎音らしき人を発見し、追いかけるが、香枝だった。射殺。スタンガン入手。
F=05エリアで江原清二(男子3番)・今村草子(女子4番)を急襲。草子に致命傷を負わせ、その場を去る。
G=05エリアで椎音の死体を発見。失って初めて椎音が好きだったことを悟る。『ずっと一緒にいてほしい』という椎音の望みを叶えるため、毒を飲んだ。

 

航君でした。最期には絶対表情を取り戻してほしかったんで、こういうことで。
ちょっと人気があってくれて嬉しかったです、私も好きな子だったんで。
恋人を別れさせたり、最強の人を本気にさせたりと余計なこともしてくれちゃいましたが(笑
自分の乏しい語彙力を呪いましたね、マジで。
 (by 水金翔)

男子8番・新藤鷹臣(しんどう・たかおみ)

バスケットボール部。正義感が強く、優しい。
雪倉早苗(女子16番)とは幼馴染で昔早苗をいじめた人物を憎んでいる。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

雪倉早苗(女子16番)
支給武器:

S&W M686
kill:

なし
killed:

都竹航(男子11番)
死亡話数:

31話
凶器:

シグ・ザウエル SP2340
 

早苗と共に学校から離れるが、いつか信用できる人を見つけたらその人に早苗を預け、自分は楠本章宏(男子7番)や平馬美和子(女子11番)を[ピーーー]つもりでいる。
D=08エリアで宇津晴明(男子2番)・結木紗奈(女子15番)と合流し、早苗を預けて別行動を取る。
C=06エリアで章宏・航を発見し襲うが、章宏がやる気でないことを知りショックを受ける。和解し、別れようとしたところを、背後から航に頭部を撃たれ死亡。

サブメインに見せかけてたくせに退場させてしまいました(ToT)
でも、1/3まで進んだんで・・・かなり理想の男子ですね、クラスに欲しいもんです!
「タカさん」は某テニス漫画の某バーニングから・・・名前を見た瞬間にピンときてしまいました、、
 (by kai様)

男子9番・宝田義弘(たからだ・よしひろ)

バスケットボール部レギュラー。
人柄も良く頭も良いが、昔の事故により高所恐怖症。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

福屋和行(男子15番)
支給武器:

ピッケル
kill:

なし
killed:

福屋和行(男子15番)
死亡話数:

28話
凶器:

文化包丁
 

意見の違いから和行と別れ、プログラムの情報を得るために土方涼太(男子13番)を探す。薬の塗られた針の出る拳銃入手。
C=06エリアで涼太を探していたところ、和行と再会。油断し近づくと、突然包丁で腹を刺され、首を刺され死亡。

主人公グループ最初の犠牲者ですか。
彼、ひたすらライバル視されてますね。
リクがあれば、福田君との出会いとか書いたら楽しそうですね。
 (by kai様)

男子10番・土谷和(つちや・かず)

陸上部長距離専門。
人当たりが良く、かなりお喋り。誰にでも気軽に話し掛けられる。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

朝霧楓(女子3番)
支給武器:

ベレッタ M1934
kill:

なし
killed:

金坂葵(女子5番)
死亡話数:

76話
凶器:

ブローニング・ベビー
 

D=10エリアで森川達志(男子20番)・藁路文雄(男子22番)ペアと合流。脱出計画に同意。
D=08エリアで水原翔(男子17番)を救出。
禁止エリア指定のため、移動開始。
笠原飛夕(男子5番)・葵に襲われるが、楓に逃がされる。土方涼太(男子13番)を探すことに。
E=05で楓を探すために翔・鳥江葉月(女子9番)と別れる。葵を見つかり、逃げようとしたが銃殺。

 

気軽に話し掛けられる子のはずが、葵ちゃんを前に逃げ出してしまいました。。
それは目の前で葵ちゃんが人を[ピーーー]のを見ているので仕方ないことだと思いますけど。
沈む翔君たちを励ますムードメーカーにはなってくれたかと。
 (by hiro0201様)

男子1番・朝倉伸行(あさくら・のぶゆき)

元バスケ部。カードゲームおたく。
休み時間は他クラスの仲間とカードゲームをしている。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

牧山久美(女子12番)
支給武器:

裁縫セット
kill:

なし
killed:

牧山久美(女子12番)
死亡話数:

8話
凶器:

ボウガン
 

出発直後、久美に襲われる。逃げようとするが、右足負傷。矢が頭部に刺さり死亡。

最初の犠牲者となりました。
殺され役ということで送っていただいたので、活用させていただきました。
う…ん…DDRが得意という設定は全く出てきませんでした。
バスケ部のイジメの印象がすごいキツかったんで。
 (by 船木由美子様)

男子2番・宇津晴明(うづ・はるあき)

バスケットボール部NO.1ガード。男子委員長。
優しくてクラスの大半から好かれている人気者。
ニックネームは“セイメイ”。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

結木紗奈(女子15番)
支給武器:

双眼鏡
kill:

なし
killed:

江原清二(男子3番)
死亡話数:

40話
凶器:

バタフライナイフ
 

紗奈に片想いしていた。

E=08エリアで紗奈と共に移動していたが、金坂葵(女子5番)に襲われる。
D=08エリアで新藤鷹臣(男子8番)に雪倉早苗(女子16番)を任される。
放送で呼ばれた鷹臣を見つけて供養するため、移動を始めるが、E=07エリアで江原清二(男子3番)・今村草子(女子4番)に見つかり、清二にゲームを申し込まれ、清二に向かっていったが、首を刺され失血死。

委員長!!告白させなかった私は鬼かぁ!!って一人ツッコミ。
最期、手抜きをしたわけではないですよ。それだけ江原君は強いんだ、ということを示したというか・・・本人の優しさも手伝ってたと思いますけど。
 (by 船木崇史様)

明子と蓮は学校の外に出ると、正面の茂みに身を隠した。

女子18番・依羅ゆた(よさみ・ゆた)

部活は無所属。陸社(男子6番)とは幼馴染。
雰囲気・性格・口調などが男っぽいので男に間違えられやすい。
細身の長身、運動神経抜群・頭脳明晰で女子に人気。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

陸社(男子6番)
支給武器:

Cz75
kill:

なし
killed:

金坂葵(女子5番)
死亡話数:

72話
凶器:

文化包丁
 

D=07エリアで藁路文雄(男子22番)・森川達志(男子20番)に仲間になろうと誘われたが断り別れる。
E=05エリアで水原翔(男子17番)・鳥江葉月(女子9番)と会うが、すぐに別れた。
F=03エリアで高原椎音(女子8番)と銃撃戦を繰り広げる。
D=06エリアで土方涼太(男子13番)・水城凛(女子13番)と会う。
E=06エリアで江原清二(男子3番)に襲われる。社と死なないことを約束し、逃げるが、E=05エリアで葵に見つかる。逃げようとするが撃たれた後文化包丁で首を刺され死亡。
密かに社に恋心を抱いていた。

 

かっこいい女の子、私のツボにはまった子でした。
出番を増やそうとしたんですが、気がついたら終盤戦で、退場してしまいました(泣
視野の狭い子になってます、よく言えば一途。
 (by 暁様)

男子20番・森川達志(もりかわ・たつし)

部活は無所属。超小柄で大人しく優しい性格。
趣味は小説を書くこと、将来の夢は小説家。
藁路文雄(男子22番)とは幼馴染。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

藁路文雄(男子22番)
支給武器:

ガソリン1リットル
kill:

なし
killed:

笠原飛夕(男子5番)
死亡話数:

64話
凶器:

Vz61スコーピオン
 

D=07エリアで文雄と共に陸社(男子6番)・依羅ゆた(女子18番)に会うが別れる。
D=10エリアで土谷和(男子10番)・朝霧楓(女子3番)ペアと合流。
C=09エリアで鳥江葉月(女子9番)を救う。
禁止エリア指定のため、移動開始。移動途中で飛夕に襲われ、失血死。

 

脱出作戦グループの初の死者です。。
立ち位置が悪かった、要は運がなかったと(をい
長身の飛夕君にしがみつくクラス1の低身長のタツ君を想像してかわいいかも、と思ったのは私だけですか。
 (by バトロワマン様)

男子5番・笠原飛夕(かさはら・ひゆう)

ハンドボール部レギュラー。筋肉質で長身。
運動神経は抜群だが、頭は良くない。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

西野葵(男子12番)
支給武器:

コルト ロウマン
kill:

西野葵(男子12番)
森川達志(男子20番)
killed:

金坂葵(女子5番)
死亡話数:

65話
凶器:

ブローニング・ベビー
 

E=05エリアに西野葵と共に潜伏していたが、西野葵のわがままと自分勝手さに怒りが爆発。銃[ピーーー]る。開き直ってやる気になる。
D=08エリアで水原翔(男子17番)・鳥江葉月(女子9番)を襲い、翔を倒す。Vz61スコーピオン入手。再び葉月を襲うが、達志・朝霧楓(女子3番)に邪魔され逃げる。
C=08エリアで脱出グループを発見。達志を銃殺。藁路文雄(男子22番)も殺害しようとするが、背後から金坂葵に撃たれ死亡。

 

やっちまったよちくしょう・・・飛夕君というキャラをつかめないままでした。
彼は狂ってません。狂いかけです。
他の人には悪いけど、自我を保てる間に帰りたい。 罪悪感はあったんです。
西野葵君が壊れなければ、ジェノにはならなかった人でした。

 (by える様)

男子6番・陸社(くが・やしろ)

部活は無所属。空手道場に通っていて、人の気配に敏感。
読書好きで物静か。常に冷静でいることを心がけている。
依羅ゆた(女子18番)とは幼馴染。

 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

ペア:

依羅ゆた(女子18番)
支給武器:

ベレッタM8000
kill:

なし
killed:

江原清二(男子3番)
死亡話数:

72話
凶器:

グロック19
 

D=07エリアで藁路文雄(男子22番)・森川達志(男子20番)に仲間になろうと誘われたが断り別れる。
E=05エリアで水原翔(男子17番)・鳥江葉月(女子9番)と会うが、すぐに別れた。
F=03エリアで高原椎音(女子8番)と銃撃戦を繰り広げる。ヌンチャク入手。
D=06エリアで土方涼太(男子13番)・水城凛(女子13番)と会う。
E=06エリアで江原清二(男子3番)に襲われる。死なないことを約束し、ゆたを逃がす。必死に戦うものの、日本刀で刺された後、頭部に被弾し死亡。

 

かっこいい男の子、ゆたちゃんとセットでWツボでした。
ヌンチャク使いませんでしたね・・・使わせればよかった、きっと似合ってた(笑
素手なら、5分だったと思うんですけどね、v.s.清二君。
 (by 暁様)

男子1番・青山豪(あおやま・ごう)

サッカー部FW。男子運動部グループ。
いつでも努力を怠らない。
笠井咲也(男子5番)・工藤久尚(男子6番)と特に仲がいい。

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★☆☆☆

★★★★☆

★★★★☆

★★★★☆

★★★☆☆

★★★☆☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

Cz75
kill:

なし
killed:

結城緋鶴(女子19番)
死亡話数:

14話
凶器:

アイスピック
 

咲也・久尚・設楽海斗(男子10番)に嫉妬心を感じていた。

サッカー選手になるために優勝する事を決意するが、突然緋鶴に首を刺され死亡。

 

努力家、無念の退場でした。。
やろうとした事はともかく、1つの事に全てを捧げられる人ってかっこいいですよね。
彼のイメージ、『ホイッスル!』の主人公が元だったりします。

女子1番・今岡梢(いまおか・こずえ)

バレー部。女子運動部グループ。体育委員。
女子の中では最も背が高い。運動神経抜群。
伊達功一(男子12番)の元彼女。

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★☆☆

★★★★★

★★★★☆

★★★★★

★★★☆☆

★★★☆☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

フライパン
kill:

なし
killed:

坂本陽子(女子7番)
死亡話数:

35話
凶器:

ナタ
 

功一と別れた原因は功一の浮気。

G=10エリアで陽子を発見。軽い気持ちで声を掛けたが、陽子は狂っていた。説得も空しく首にナタが刺さり死亡。

 

運動神経をほとんど発揮できなかったのが心残りです。
彼女の本当の気持ちは彼女しか知らないですが、もしかしたらまだ功一が好きだったのかも・・・?

女子2番・岩見智子(いわみ・ともこ)

部活は無所属。特に親しい人物はいない。
三河睦(女子17番)らからいじめを受け、不登校になった。
内気で、人付き合いが苦手。

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★☆☆

★☆☆☆☆

★★☆☆☆

★☆☆☆☆

★☆☆☆☆

★☆☆☆☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

S&W M10
kill:

なし
killed:

三河睦(女子17番)
死亡話数:

19話
凶器:

ジェリコ941
 

いじめの恨みから、クラスメイトを殺そうと考える。G=06エリアで睦を発見。殺そうとするが返り討ちに合う。

 

んー・・・「苛められる側は悪くない」と思うんですが・・・この子の場合はそうとも言い切れないようなそうでないよう

男子20番・脇連太郎(わき・れんたろう)

部活は無所属。不良グループ2。
将来の夢も希望もなく、ただ何となく生きている。
趣味はナンパ。

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★☆☆☆

★★★★☆

★★★☆☆

★★★☆☆

★★☆☆☆

★☆☆☆☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

小刀
kill:

なし
killed:

椎名貴音(女子8番)
死亡話数:

45話
凶器:

小刀
 

J=01エリアで貴音と遭遇。恐怖で錯乱していた為、貴音に襲い掛かる。もみ合いの末、首に小刀が刺さり失血死。

 

FC3書いていて初めて主観の話がなかったレン君。いいとこなし(汗
別に嫌いなわけじゃないんですけどね、スランプ・・・


 



男子19番・柚木康介(ゆのき・こうすけ)

囲碁部。男子文化系グループ。
ぽっちゃり系。おっとりした性格。
暴力的なこと・争いごとは嫌い。

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★☆☆☆

★★☆☆☆

★★★☆☆

★☆☆☆☆

★☆☆☆☆

★★☆☆☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

『プログラム完全攻略本』
kill:

なし
killed:

小南香澄(女子6番)
死亡話数:

34話
凶器:

ファイブセブン
 

D=05エリアに潜伏、『プログラム完全攻略本』に載っていた凄惨な写真を見て発狂。 偶然見つけた香澄の銃を奪い取ろうとするが、左胸部被弾、死亡。

 

康介は武器がまともな物だったらこんなことにはなってなかったんでしょうけどね。
政府の性格の悪さがこんなところに影響を及ぼしてしまいました。
平和主義を訴えることもなく狂ってしまって・・・

女子9番・駿河透子(するが・とうこ)

バスケ部キャプテン。女子運動部グループ。
女子委員長で、しっかりしていて正義感が強い。
誰とでも気兼ねなく話ができる。

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★☆

★★★★★

★★★★★

★★★★☆

★★☆☆☆

★★★★★
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

ダーツの的
kill:

なし
killed:

新島恒彰(男子15番)
死亡話数:

61話
凶器:

ベレッタM92FS
 

真田勝(男子9番)に恋心を抱いている。

F=01エリアで吉原遼(女子20番)に襲われるが、勝に救われる。自分の為にクラスメイトを殺そうとする勝に怒り、今の状況をどうにかする方法を考えようと訴える。その時銃声が響いた。銃弾は透子の体に着弾し、勝に想いを告げて息を引き取った。

 

登場が1番最後になりました透子ちゃん。
話を進めるうえでの役割としては真田君を徹底的なジェノにする事でした。
襲われていなければもっと違う事になっていたんでしょうが・・・

女子5番・大谷純佳(おおたに・すみか)

部活は無所属。ギャルグループ。
いつもよく通る声で教室で騒いでいる。
ガラはやや悪いが、人と打ち解けやすい。

身長/157cm
愛称/純佳、純佳ちゃん、純佳サン

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★☆☆☆

★★☆☆☆

★★★☆☆

★★☆☆☆

★★★☆☆

★★★☆☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

金槌
kill:

なし
killed:

鶴田香苗(女子15番)
死亡話数:

39話
凶器:

グロック17
 

A=07エリア(図書館)にて潜伏していたが、藤野勝則(男子15番)と遭遇。告白されたが拒否したところ、勝則に襲われ左腕負傷。プライドを賭けて戦う事に。<19話>

勝則にやられかけたが、香苗・山城このみ(女子20番)の乱入によって救われる。しかし、恋愛話から香苗がこのみを殺害。自身も殺されそうになったが逃げ出す。危ないところで野原惇子(女子16番)に救われた。<20話>

A=03エリアで須藤大和(男子7番)・玖珂喬子(女子9番)に遭遇。喬子と皿探しをしていたが、勝則に再び襲われる。大和と惇子の乱入によって救われ、惇子と共に逃走。<32~34話>

E=02エリアに潜伏していたが、銃声が聞こえた。逃げようとしたが香苗に見つかり、頭部被弾により死亡。<39話>

 

わかるかと思いますが、ギャル組の中で1番好きな子でした。
実はもっと早くに退場のはずでしたが、ここまで延びました。
多分、あっちゃんが助けたところから運命が狂ったのかと(そこからかい)。

亜由子

「俺のは誰が書くの? あぁ、山城ね、ナルホド。
 正純は良いヤツだな、誰にでも優しいし…あ、正純、宿題見せて!!
 いつも同じ孤児院の連中とつるんでるから、時々少し近寄りがたい」

こんばんは、私です。

新年度、も半月が過ぎました。
新社会人っぽい人、まだ着慣れていない感のある制服を着ている学生、就活生っぽい人…
通勤中に見ると、なんかいいなぁと…あ、就活は別に良くないな。
私がいる部署には新人は入らないので、通勤中に見るとほっこりした気持ちになります。
あれです。
3か月いないに辞める割合が2?3割?だか何だかみたいな話があったりもしますが、
たったそれだけで見切るのは早いかもしれないなと思ったりします。
私自身、最初の2年間はすごく辞めたくなる日もありましたが、異動してその頻度が減って、
今の部署に来てからは、しんどいけど辞めたいとは思わなくなりました。
何だかんだで今の仕事楽しいと思ってるので。
そういう転機があったりするかもしれないよね、と思います。

話はがらっと変わりまして。
今シーズンも甲子園に行ってきました!
対読売!
勝ちましたよ、とらほー!!!
たくさん六甲おろし歌えて楽しい楽しい!
グッズを持ってる梅ちゃんがこのままキャッチャーとしてより成長してくれたらなと思います。
あと一番好きな大和がもうちょっと打てるようになればなと。守りは鉄壁なのに。

オリバト、ちょっとずつですが準備中です。
早く始めたい…いろいろできていないのではじめられないけど…

新年度もぐだぐだな日記。
あ、表紙に誤字があります、指摘されるまで気付かなんだ…近々直します。

ではでは。


大阪府立東山中学校3年1組クラス名簿
男子 女子
番号 名前 ふりがな 番号 名前 ふりがな
1番 赤井 則和 あかい のりかず 1番 淡路屋 直美 あわじや なおみ
2番 赤井 裕一 あかい ゆういち 2番 居坂 美奈子 いさか みなこ
3番 赤松 直也 あかまつ なおや 3番 石尾 直子 いしお なおこ
4番 飯塚 優樹 いいづか ゆうき 4番 井谷 美砂子 いたに みさこ
5番 小井 一夫 おい かずお 5番 上田 亜佐美 うえだ あさみ
6番 小川 興一 おがわ こういち 6番 上野 真子 うえの まこ
7番 木下 友樹 きのした ともき 7番 上野 美穂 うえの みほ
8番 香坂 泰二 こうさか たいじ 8番 岡林 智香 おかばやし ちか
9番 小林 佑介 こばやし ゆうすけ 9番 鎌野 真由 かまの まゆ
10番 崎山 真二 さきやま しんじ 10番 亀岡 佐織 かめおか さおり
11番 小路 正治 しょうじ せいじ 11番 河崎 美沙子 かわさき みさこ
12番 高岡 基樹 たかおか もとき 12番 日下 菜花 くさか なのは
13番 出口 賢介 でぐち けんすけ 13番 小林 祐美 こばやし ゆみ
14番 北斗 宗平 ほくと そうへい 14番 大佐 真由子 たいさ まゆこ
15番 松坂 翔 まつざか しょう 15番 出口 愛 でぐち あい
16番 三谷 秀雄 みたに ひでお 16番 藤間 圭子 とうま けいこ
17番 湊 良太 みなと りょうた 17番 徳和目 千穂 とくわめ ちほ
18番 山瀬 宏康 やませ ひろやす 18番 林 信子 はやし のぶこ
19番 山口 雅人 やまぐち まさと 19番 町谷 香奈枝 まちや かなえ
20番 渡瀬 正夫 わたせ まさお 20番 森高 博子 もりたか ひろこ


大阪府立東山中学校3年1組クラス名簿
男子 女子
番号 名前 ふりがな 番号 名前 ふりがな
1番 赤井 則和 あかい のりかず 1番 淡路屋 直美 あわじや なおみ
2番 赤井 裕一 あかい ゆういち 2番 居坂 美奈子 いさか みなこ
3番 赤松 直也 あかまつ なおや 3番 石尾 直子 いしお なおこ
4番 飯塚 優樹 いいづか ゆうき 4番 井谷 美砂子 いたに みさこ
5番 小井 一夫 おい かずお 5番 上田 亜佐美 うえだ あさみ
6番 小川 興一 おがわ こういち 6番 上野 真子 うえの まこ
7番 木下 友樹 きのした ともき 7番 上野 美穂子 うえの みほこ
8番 香坂 泰二 こうさか たいじ 8番 岡林 智香子 おかばやし ちかこ
9番 小林 佑介 こばやし ゆうすけ 9番 鎌野 真由子 かまの まゆこ
10番 崎山 真二 さきやま しんじ 10番 亀岡 佐織 かめおか さおり
11番 小路 正治 しょうじ せいじ 11番 河崎 美沙子 かわさき みさこ
12番 高岡 基樹 たかおか もとき 12番 日下 菜花 くさか なのは
13番 出口 賢介 でぐち けんすけ 13番 小林 祐美子 こばやし ゆみこ
14番 北斗 宗平 ほくと そうへい 14番 大佐 真由子 たいさ まゆこ
15番 松坂 翔 まつざか しょう 15番 出口 愛子 でぐち あいこ
16番 三谷 秀雄 みたに ひでお 16番 藤間 圭子 とうま けいこ
17番 湊 良太 みなと りょうた 17番 徳和目 千穂子 とくわめ ちほこ
18番 山瀬 宏康 やませ ひろやす 18番 林 信子 はやし のぶこ
19番 山口 雅人 やまぐち まさと 19番 町谷 香奈枝 まちや かなえ
20番 渡瀬 正夫 わたせ まさお 20番 森高 博子 もりたか ひろこ


上半身だけ起こして虚ろな目で周りを見る。
俺の席は右端、それも後ろの方だから、たいして首を回さくても全体を見れる。


まず教卓に目をやり、何の授業だったか確認しようとする。
が、先生はいない。

ということは、休み時間になってしまったか。
二、三分無駄にしたな。


初めはただ授業中に寝てしまったと思っていたから、
後で誰かにこの授業のノートを

【小林祐美子、死亡 残り39人】

【岡林智香子、死亡 残り36人】

【堂馬圭子、死亡 残り35人】

【堂馬圭子、死亡 残り35人】
【淡路屋直美、森高博子、死亡 残り26人】

【石尾直子、死亡 残り25人】

【林信子、死亡 残り24人】

綾子

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年04月07日 (金) 23:15:02   ID: Blu2CzbO

このssを読んでいたら5回はイッちゃったヨ!

2 :  SS好きの774さん   2017年04月13日 (木) 21:57:22   ID: fCA3BMq7

嫌われスイッチよりカオスすぐる

3 :  SS好きの774さん   2017年04月24日 (月) 16:56:13   ID: cCYWYol9

アンジーさんで

4 :  SS好きの774さん   2017年05月19日 (金) 19:24:37   ID: 0O1qwpJM

キーボとゴン太のおしおきは?

5 :  SS好きの774さん   2017年05月26日 (金) 16:32:04   ID: 1BBV3QNQ

ゾクゾクするネ

6 :  SS好きの774さん   2017年05月31日 (水) 02:57:56   ID: HTa__1mU

絶望に絶望し過ぎて興奮した

7 :  SS好きの774さん   2017年05月31日 (水) 14:00:54   ID: W6MdX5vT

イイね!

8 :  SS好きの774さん   2017年09月09日 (土) 02:30:48   ID: balXN6Op

コメ意外と好評なのになんで評価低いんだ?

9 :  SS好きの774さん   2018年02月05日 (月) 19:30:13   ID: mofY1T1V

荒らしを抹消

10 :  SS好きの774さん   2020年01月30日 (木) 20:08:28   ID: ydAEZV18

こういうのは結構好き。

11 :  SS好きの774さん   2021年02月13日 (土) 08:12:07   ID: S:fdfMwb

それぞれの思考が短絡的すぎる
決まったゴールに向かってただ歩いてる感じ
嫌われスイッチ見てからだと落胆する

12 :  SS好きの774さん   2024年07月15日 (月) 00:47:51   ID: S:3eOJeI

嫌われスイッチは独自設定と合間に捻じ込まれる寸劇がね…

13 :  SS好きの774さん   2024年08月29日 (木) 00:26:48   ID: S:PMivK0

最後のゴミみたいな連投何??

14 :  SS好きの774さん   2024年10月15日 (火) 20:24:40   ID: S:bT6rze

huh??? 最後のなんやねん 荒らし?
小説の感想としては最原ちゃんがかわいそうでかわいくて最高でした。絶望的ィ!!

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