サターニャ「地獄少女?」 (94)

サターニャ(いつもと変わらない授業風景・・・なんて退屈な時間)

サターニャ(こんな時はどうやって人間共を恐怖のどん底に叩き落してやろうか考えてる所なんだけど・・・)

サターニャ(今、私は想像を絶する恐怖を体験している)

サターニャ(それは・・・)

閻魔あい「・・・・・」

サターニャ(隣の席にに知らん奴が座っているという事だ)

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あい「・・・・・」

サターニャ(誰なのよコイツ、まさか転校生?)

サターニャ(いや、今朝のHRでグラサンはそんな事一言も言ってなかった・・・)

サターニャ(・・・恐っ!恐すぎるわ!何なのよコイツ!)

あい「・・・・・」

サターニャ(それに・・・)

あい「・・・・・」ゴゴゴ・・・

サターニャ(コイツからは物凄い殺気を感じる・・・)

サターニャ(まるで何人も殺ってきたみたいな雰囲気だ)

サターニャ(フン、この私を差し置いて悪魔気取りなんて図々しいわ!)

あい「・・・・・」

サターニャ(ま、今は授業中だし、無視しときましょう)

サターニャ(さて・・・)ポロッ

サターニャ(あ、消しゴムが・・・)

コロコロ・・・

サターニャ(アイツの足元に・・・)

サターニャ「ちょ、ちょっと!」ヒソヒソ

あい「・・・・・」

サターニャ「私の消しゴム拾いなさいよ!」ヒソヒソ

あい「・・・・・」

サターニャ(無視?いい度胸してるじゃない・・・)

サターニャ「ちょっと!聞いてるの!?消しゴム拾えって言ってるのよ!」

グラサン「胡桃沢、授業中だぞ、静かにしなさい」

サターニャ「う・・・」

サターニャ「だ、だってコイツが消しゴムを・・・」

グラサン「コイツ?お前の隣には誰もいないが・・・」

サターニャ「へ?だってここに・・・ねぇ?」

あい「・・・・・」

グラサン「寝ぼけているのか?廊下で眠気覚ましてこい」

サターニャ「」

あい「・・・・・」



ガヴ「・・・・・」

ヴィーネ「・・・・・」

~廊下~

サターニャ(くっそ~一体なんなのよアイツ!)

サターニャ(でもよく見たら授業受けてる素振りもなかったし、グラサンもガチで気づいてないっぽかった)

サターニャ(・・・気味が悪いわね)

サターニャ(授業終わったらヴィーネ達に聞いてみようかしら・・・)

~昼休み~

サターニャ「ちょっといい?」

ヴィーネ「どうしたの?」

ガヴ「お腹空いてるから早くしてね~」

サターニャ「あの子なんだけど・・・ちょっとおかしくない?」




あい「・・・・・」

ヴィーネ「ああ、あの子ね」

ガヴ「そういやいたね~」

サターニャ「知ってたんかい!じゃあ言いなさいよ!」

ヴィーネ「だって授業中だったし・・・」

サターニャ「真面目か!」

ガヴ「関わるの面倒だし・・・」

サターニャ「いつも通りか!」

ヴィーネ「まぁそれはそれとして、彼女がタダの人間じゃない事は確かね」

サターニャ「まさか天使?」

ガウ「それはないっしょ、あんなダウナーな天使いないし」

ヴィーネ「はいはいブーメラン」

サターニャ「じゃあ悪魔・・・なーんか違うような正しいような・・・」

ヴィーネ「気になるといえば・・・最近イケメンの科学の先生が入ってきたのよね」

サターニャ「そういや体育で新しい女の先生見かけたな」

ガヴ「用務員のオッサンも変わってたよ、ハゲてた」

サターニャ「ハゲなんてグラサンだけで十分よ・・・」

ヴィーネ「てゆうか何で用務員さんに詳しいのよ」

ガヴ「授業サボってる時に一緒にジュース飲んでた」

ヴィーネ「・・・・・」

サターニャ「まぁそれはともかくなにか秘密があるのは確かね、一体何が・・・」

あい「・・・・・」ガタッ

スタスタ・・・

サターニャ「あ、アイツどっか行くわ!追うわよ!」ダッ

ヴィーネ「あ、待って!」ダッ

ガヴ「いってらっしゃ~い」フリフリ

サターニャ「アンタも来るのよ!」

ガヴ「」

あい「・・・・・」スッ

サターニャ「人気のない階段に座って・・・」

あい「・・・・・」モグモグ

ガヴ「1人黙々とおにぎりを食べている・・・」

ヴィーネ「これって・・・」

サターニャ「フン、寂しいや奴ね」

ガヴィーネ「・・・・・」

ラフィ「あら、皆さん何をしているのですか?」

3人「!」ビクッ

サターニャ「ちょっと!今張り込み中なんだからビックリさせないでよ!」

ラフィ「張り込み?」

サターニャ「あの子よ」スッ



あい「・・・・・」

ラフィ「あの子がどうかしたんですか?」

ヴィーネ「うん、何か怪しいんだって」

サターニャ「よーし、こうなったら・・・」ダッ

ガブ「あ、行くの?」

ヴィーネ「大丈夫なの?」

ラフィ(面白そうですね・・・)ワクワク

サターニャ「ちょっとそこのアンタ!」

あい「・・・・・」

サターニャ「こんな所で昼食?寂しいものね」

あい「・・・・・」

サターニャ「ちょっと聞いてるの?」

あい「・・・・・!」

サターニャ「お?」

あい「・・・・・」キョロキョロ

あい「・・・・・もしかして、私に言ってる?」

サターニャ「そうよ、当たり前じゃない」

あい「私が・・・見えてる・・・認識できてる?」

サターニャ「何言ってんのよアンタ」

あい「あなたは一体・・・」

サターニャ「フフフ・・・よく聞いたわね」

あい「?」

サターニャ「我が名は胡桃沢=サタニキア=マクドウェル!泣く子も黙る地獄の支配者よ!」

あい「地獄・・・」

サターニャ「フフン、恐れおののいたかしら?」

あい「ええ、ちょっとびっくりしたわ」

サターニャ「ちょっとかい!」

あい「あなたは普通の人間じゃないのね」

サターニャ「そうよ、だって悪魔だもの」

あい「悪魔・・・」

ターニャ「そう悪魔…あ」





ヴィーネ「あ・・・」

ガヴ「あ~あ」

ラフィ「ウフフ・・・」

サターニャ「あ、いや・・・悪魔ってのはその・・・」

あい「気にしなくていいわ、私も普通じゃないから」

サターニャ「ああ、そう・・・」

あい「そっちに隠れてる3人も人間ではないのでしょう?」





3人「・・・・・」

ガヴ「チッ、バレたか」

ヴィーネ「あはは・・・」

ラフィ「フフフ・・・初めまして」

あい「あなたの友達?」

サターニャ「ま、まぁそんなとこかな」

あい「そう、あなた達が何者でここで何をしているのかはあえて聞かないわ」

ヴィーネ「そ、そうしてもらえると助かるかな・・・」

あい「だからこれ以上、私に関わらない方がいいわ」

ガヴ「あっそ」

あい「それじゃ」クルッ

サターニャ「待ちなさいよ!」ガシッ

あい「!」

あい「・・・・・何」

サターニャ「フフフ・・・アンタの事気に入ったわ」

あい「え?」

サターニャ「特別に私の舎弟にしてあげるわ!!!」

あい「」

ヴィーネ「な、何言って…」

ガヴ「あ~あ、やっぱ面倒なことに・・・」

ラフィ「あら・・・」

あい「あなた何を考えて・・・」

サターニャ「そうと決まれば一緒に昼食よ!来なさい!」

あい「ちょ・・・」

~食堂~

あい「初めて来たわ・・・」

サターニャ「そう?それで何食べるの?」

あい「私お金持ってないわ

サターニャ「ええ・・・仕方ないわね、ここは私が奢ってあげるわ!」

あい「いいの?」

サターニャ「これも親分の務めよ!気にしないで」

あい「・・・・・ありがとう」

あい「・・・美味しいわね」

サターニャ「カレー一杯で大袈裟ね」

あい「・・・こういうのはあまり食べないから」

サターニャ「そうなの、それなら私に精一杯感謝しなさい!」ドヤァ

あい「・・・はいはい」

あい「そう、勉学の為に人間に交じって・・・」

ガヴ「そうなんだよ、色々学ぶ事も多くてさ」

ヴィーネ「あんたは悪い部分も吸収しちゃってるけどね・・・」

サターニャ「それでアンタ・・・えっと・・・」

あい「・・・あい、そう呼んでくれていいわ」

サターニャ「じゃあ、あいは何でこんな所に?」

あい「・・・ちょっと仕事でね、人間に紛れ込んでるのよ」

ラフィ「お仕事って何ですか?」

あい「・・・聞かない方がいいわ」

ヴィーネ「そ、そう・・・」

サターニャ「まぁ何でもいいわ、私の舎弟でいるのならね!」

あい「そうね」

サターニャ「アハハハ!中々わかってきたじゃない!」

ガヴ「・・・・・」

ヴィーネ「あ、そろそろ教室戻らないと」

ラフィ「そうですね」

サターニャ「よーし!学校終わったらどっか遊びにいこうぜ!」

あい「・・・私も?」

サターニャ「当然だろ」

あい「わかっ・・・!」ピク

サターニャ「どうした?」

あい「ちょっと用事を思い出したわ、私はこれで」

ヴィーネ「授業は?」

あい「元々受けてないようなもんだし」

サターニャ「そっか、じゃあ放課後な~」

あい「ええ」

ラフィ「ご機嫌よう~」

ガブ「・・・・・」

ヴィーネ「どうしたのガヴ?」

ガブ「いや、なんでもない」


















ガヴ(あの容姿・・・まさかね)

壁に現れた目玉「・・・・・」ジー

~校舎裏~

あい「・・・・・」

用務員(輪入道)「お、お嬢が来たぞ」

女教師(骨女)「お嬢!何だいあの子達は?」

科学教師(一目連)「お嬢の存在を認知できるなんて・・・只物じゃねーな」

あい「あの子達は天使と悪魔・・・人間ではないわ」

輪入道「天使と悪魔・・・」

骨女「そんなの本当にいたんだねぇ・・・」

一目連「昔地獄に送った地獄少年・・・あいつみたいもんか?」

あい「いいえ、こことは別の世界の住人よ」

骨女「そりゃ厄介だねぇ、お嬢の仕事に支障が出かねない」

一目連「何かしら手を・・・」

あい「ダメよ」

輪入道「何故だ?お嬢」

あい「まだ依頼はない・・・精々サイト開いて迷ってる状態、そこまでする必要はないわ」

一目連「でもな・・・」

あい「何?」ギロ

一目連「あ、いや・・・」

あい「ともかく、彼女達の事は私に任せて、あなた達は大人しくしてて頂戴」

一目連「お、おいお嬢!」

あい「それ以上口答えしたら、全員藁人形にして燃やすわよ」ゴゴゴ・・・

一目連「う・・・」

あい「いいわね、それじゃ」スタスタ・・・






一目連「おお恐っ・・・」

輪入道「どうしたんだお嬢?いつもと様子が違うぞ」

骨女「ははーん、これは・・・」

~放課後~

あい「お待たせ」

ヴィーネ「用事はいいの?」

あい「ええ」

サターニャ「よし、じゃあレッツゴー!!!」

ガヴ「いってらっしゃ~い」

ラフィ「まぁまぁそういわずに・・・」

ガヴ「チッ」

~服屋~

あい(白のワンピース)「・・・似合うかしら?」

ヴィーネ「か、可愛い・・・」

サターニャ「おお~」

ラフィ「似合ってますよ♪」

あい「そ、そうかしら///」

サターニャ「アハハ、照れてる照れてる」

ガヴ「じゃあ次は私とお揃いのジャージを・・・」

ヴィーネ「やめなさい」

~ゲームセンター~

サターニャ「もうちょっと・・・」ピッ

ウイーン・・・ポロッ

サターニャ「あー!!!」

ガヴ「このクレーンキャッチャー配置が鬼畜だねぇ・・・」

あい「・・・・・」

あい「あれを取ればいいの?」

サターニャ「あ、ああ・・・」

あい「・・・100円貸して」

サターニャ「ほい」スッ

あい「・・・・・」チャリン

ウイーン・・・

あい「・・・・・」ポチ

ガシッ・・・ポト

サターニャ「お、取れた!」

ガヴ「スゲー・・・」

サターニャ「よく取れたな!」

あい「長く生きてるとね・・・物の動きとかわかるのよ」

サターニャ「へ?」

あい「何でもないわ、それよりこの人形はあげるわ」スッ

サターニャ「マジで、サンキュー!」

あい「・・・・・」クスッ

~ドーナツ屋~

ラフィ「ここのドーナツ美味しいんですよ」

ヴィーネ「いろいろ種類もあるわね」

店長「いらっしゃいませ~今日のオススメは・・・」

あい「このプレーンシュガーがいいわ」

サターニャ「じゃあそれ5つで」

店長「毎度~」

あい「いただきます」パク

モグモグ・・・

あい「・・・美味しい」

サターニャ「そうね」

あい「こんな美味しい物を食べたのは何十年ぶりかしら・・・」

サターニャ「あんた一体いくつなのよ・・・」

あい「今日はありがとう、久々に楽しかったわ」

サターニャ「フフッ、この私と一緒にいたのだから当然よ!」

あい「じゃあ私はこれで」

ヴィーネ「また明日ね」

ラフィ「ごきげんよう~」

ガヴ「サボるなよ~」

ヴィーネ「あんたが言うな」

あい「それじゃ」

サターニャ「またね~」

あい「♪~」トコトコ








一目連「ほ~」

輪入道「あんな楽しそうなお嬢は初めて見たな」

骨女「本当はいけないんだろけど、お嬢にはああいう時間も必要だよ」

~あいの家~

あい「♪~」

おばあちゃん「あい、何かいいことでもあったのかい?」

あい「な、何もないよ、おばあちゃん」

おばあちゃん「そうか・・・」

あい(願わくば・・・あの学校で地獄流しなんて頼まないで欲しいわね・・・)

~とある家~

女生徒A「ハァ・・・ハァ・・・」

女生徒A「絶対に許せない・・・

女生徒A「お願い・・・応えて」

女生徒A「地獄少女!」

~あいの家~

ピピピ・・・

おばあちゃん「あい、届いているよ・・・」

あい「うん、わかってる・・・」

あい「・・・・・」

あい(やっぱり、私にはこれが日常・・・)

~夕焼けの丘~

女生徒A「ここは・・・」

あい「呼んだ?」

女生徒A「あなたが・・・」

あい「私は、閻魔あい・・・」

女生徒A「地獄少女・・・」

あい「輪入道」

輪入道「あい、お嬢」シュン

あい「受け取りなさい」スッ

女生徒A「藁人形・・・」

あい「あなたが本当に恨みを晴らしたいなら、その赤い糸を解けばいい」

あい「糸を解けば、私と正式に契約を交わしたことになり、恨みの相手は速やかに流されるわ」










あい(どっちが悪魔なのよ・・・本当に)

~ガヴリールの家~

ガヴ「あった、これだ・・・」

ガヴ「午前0時、地獄通信、藁人形、地獄少女・・・」

ガヴ「そして実際に行方不明になった人達が・・・」

ガヴ「やっぱり、あの子・・・」

~翌日~

ヴィーネ「あいちゃん、来ないね」

サターニャ「ったく、何やってんのよアイツは・・・」

ラフィ「何かあったんでしょうか・・・」

ガヴ「・・・みんな、ちょっと聞いて」

ヴィーネ「どうしたのガヴ?珍しくシャキッとしちゃって」

ガヴ「地獄通信ってサイト知ってる?」

ヴィーネ「地獄通信?聞いたことないけど・・・」

サターニャ「中々悪魔的でいい名前じゃない!」

ガヴ「まぁ午前0時にしかアクセスできない、所謂都市伝説的なサイトだからね」

ラフィ「午前0時・・・どうしてそんな限定的なんですか?」

ガヴ「それはね・・・」








ガヴ「そこに憎い相手の名前を書き込むと、地獄少女が現れてそいつを地獄に流してくれるっていうシロモノだからだよ」

ヴィーネ「そんな恐ろしい事が・・・てゆうかガヴは何でそんな事・・・」

ガヴ「適当にネットの掲示板見てたら見つけてね、実際アクセスして名前書きこんだ人もいるみたいだし」

サターニャ「そこまでして恨み晴らしたいの?人間も中々悪魔的じゃない」

ラフィ「人の心ほど複雑な物はありませんからね~でもそれとあいさんと何の関係が?」

ガヴ「うん、その使用者の地獄少女の外見の特徴と・・・」

ガヴ「私達が昨日あったあの子・・・あいと一致するんだよね」

ヴィーネ「そんな・・・まさか・・・」

ラフィ「あの子が・・・地獄少女・・・」

サターニャ「い、いやまさかそんな・・・」

ガヴ「私も信じたくないけど、あの子が普通じゃない事だけは、皆も気づいてるでしょ?」

3人「・・・・・」

サターニャ「じゃあアイツは何でこの学校に・・・」

ガヴ「多分だけど・・・依頼してきた人、しそうな人を監視するためじゃないのかな?」

ガヴ「命に関わる事だからね、その辺は慎重なんでしょ」

ラフィ「そうだったんですね・・・」

ヴィーネ「そんな事あの子は・・・今までずっと・・・」

サターニャ「そんな人生・・・アイツはこれからも・・・」

~その頃~

女生徒A「やっぱり・・・許せない!」シュルッ












輪入道「恨み・・・聞き届けたり」

4人「!」

ヴィーネ「聞こえた?今の」

ラフィ「え、ええ・・・」

ガヴ「恨み、聞き届けたりって・・・」

サターニャ「おい・・・まさか!」ダッ

ヴィーネ「ちょ・・・ちょっとサターニャ!」

女生徒B「い、嫌・・・やめて・・・」

あい「闇に惑いし哀れな影よ」

あい「人を傷つけ貶めて」

あい「罪に溺れし業の魂」

あい「いっぺん、死んでみる?」

女生徒B「いやああああああああ!!!」

あい「・・・・・」

ラフィ「今の、聞こえました?」

ヴィーネ「あいちゃんの声で・・・死んでみる?って・・・」

サターニャ「・・・あの野郎」

ガヴ「あ、あそこに誰か蹲ってるよ」

女生徒A「あ、あはは・・・」

ガヴ「その胸の刻印・・・やっぱり地獄流しを・・・」

サターニャ「ちょ、何があったのよ!」

女生徒A「あいつが悪いのよ!私の彼を横取りするから!」

ヴィーネ「そんなことで・・・」

ガヴ「結構よくある理由みたいだよ」

ラフィ「人間とは・・・想像以上に汚い部分のあるものなのですね」

サターニャ(お前が言うなよ・・・)

サターニャ「とにかく追いかけないと!」

ガヴ「どうやって?地獄は魔界とは違うんだよ?」

サターニャ「フフフ・・・こんな時こそコイツの出番ね!」ゴソゴソ

ヴィーネ「え?」

サターニャ「この間魔界通販で買った、地獄への落とし穴~♪」

ヴィーネ「何でそんなもん買ってんのよ・・・」

サターニャ「そりゃラフィエルに仕返・・・これも悪魔としてよ!」

ラフィ「今何か聞き捨てならない言葉が・・・」ニコニコ

サターニャ「と、とにかくこれで地獄までいけるわ!」

ガヴ「戻ってこれるの?」

サターニャ「所詮イタズラグッズだし安全対策は完璧よ」

ヴィーネ「そうなんだ・・・」

サターニャ「とにかく・・・待ってなさいよ、あい!」

~三途の川~

女生徒B「い、嫌・・・帰して・・・」

あい「この恨み・・・地獄に流します・・・」




サターニャ「させるかああああああ!!!」

あい「!?」

サターニャ「この野郎おおおおおお!!!」バキィッ!

あい「くうっ!」ドシャッ

ガヴ「おお!ふっ飛ばした!」

サターニャ「ヴィーネ!ラフィエル!」

ヴィーネ「うん、船を戻せばいいんだね」

ラフィ「もう大丈夫ですよ」

女生徒B「え?え?」

骨女「お嬢!」

輪入道「おい、娘さん達、何者か知らねぇが」

一目連「こんな事して、タダで済むと思うなよ・・・」

ガヴ「はいはいそこまで」スッ

三藁「!」ビクッ

ガヴ「いいからここは大人しくしてて・・・ね?」ゴゴゴ・・・

一目連(な、何だコイツ・・・)

骨女(小さいのにこの威圧感・・・)

輪入道(コイツも只物じゃねぇな・・・)

あい「ちょっ・・・なんのつもり?」

サターニャ「うるさい!」ガシッ

あい「くっ!」

骨女「お嬢が抑え込まれるなんて・・・」

ガヴ「おお、まるで壁ドン・・・いや地面ドン・・・川の上だから川ドンかな?」

サターニャ「私が命じるわ、今すぐこんな事はやめなさい!」

あい「!」

ガヴ「悪魔が地獄流し阻止って」

サターニャ「うっさい!そんなんじゃないわよ!」

サターニャ「地獄流し?悪魔でもないくせにそんな残酷な事・・・」

サターニャ「何より!復讐代行とか舎弟のくせに私よりカッコつけんじゃないわよ!」

ガヴ「それが本音か・・・」

あい「・・・なにも知らないくせに」

サターニャ「ああ?」

あい「私だって、好きでやってるんじゃないわよ!!!」

サターニャ「!」

輪入道「お嬢が感情をむき出しにするなんて・・・」

ガヴ「珍しいことなんだ、やっぱ」

一目連「まぁな」

サターニャ「じゃあやめればいいじゃない」

あい「できないわよ、それが私の罪だから」

サターニャ「罪?」

あい「私は・・・もう死んだ人間だから」

あい「信じてた人に殺され、その恨みを晴らす為に蘇ったのよ」

あい「そして、その罪を償う為に地獄少女になったの」

ガヴ「生贄・・・昔の人間達にありがちな風習だね」

骨女「ああ、でもお嬢を助けようとした奴がいてね、最終的にそいつにも裏切られちまって」

一目連「その子孫にも危害加えようとしたくらいだからな・・・」

輪入道「一度やめる機会もあったんだが、結局フイにしちまってな」

あい「わかった?だから私は永遠に・・・」

サターニャ「ハッ、くだらないわね」

あい「!?」

サターニャ「生贄?そんなのアンタには何の非もないじゃない」

あい「昔と今では価値観が違うの、致し方ない事よ」

サターニャ「でもアンタはそれが嫌だった、だから生き返ってきたんでしょ?」

あい「そうだけど・・・」

サターニャ「なら、もっと自由に生きなきゃ損よ」

あい「え?」

サターニャ「折角永遠の命を手に入れたのよ?だったら好き勝手に生きて、人生楽しめばいいじゃない」

あい「好き勝手に・・・」

サターニャ「私達もできる限り付き合ってあげるから」

ガヴ「え~」

サターニャ「何なら、魔界の私の実家に居候してもいいのよ?」

あい「私は・・・自由に生きて・・・いいの?」

サターニャ「当たり前じゃない」

あい「サターニャ・・・ガブリール・・・皆、ありがとう・・・」ポロポロ

サターニャ「フフッ」

ガヴ「やっと終わった?じゃあ帰・・・」

人面蜘蛛「ならんぞおおおおお!!!」

あい「!」

サターニャ「何?あのキモい蜘蛛」

あい「地獄の使者・・・私を地獄少女にした張本人・・・」

ガヴ「ふーん・・・そうなんだ」

人面蜘蛛「そいつは大変な罪を犯した、だから地獄少女をやめさせるわけには・・・」

人面蜘蛛「そこの悪魔の娘、貴様にも辛い罰を・・・」

サターニャ「う・・・」

ガヴ「うるさいよ、お前」

人面蜘蛛「な・・・」

ガヴ「地獄の使者だか何だか知らないけどさ・・・」

ガヴ「もうあの子は十分頑張ってたみたいだし、もう許してあげなよ」

人面蜘蛛「だからそういう訳には・・・」

ガブ「折角いい雰囲気なのにさ・・・邪魔しないでよ」ギロッ

人面蜘蛛「く・・・」

人面蜘蛛「仕方ない、この1年間は休暇とし、地獄通信は使用不能にしてもよい」

あい「いいの?」

人面蜘蛛「いいか、その後は貴様らがどうなっても知らんからな!」フッ

サターニャ「消えた・・・」

ガヴ「ふぅ・・・言ってみるもんだね」

あい「ガヴリール・・・あなた結構やるわね・・・」

サターニャ「腐っても天界主席か・・・」

ガヴ「ふぁ~」バタッ

サターニャ「おい!どうした!?」

ガヴ「本気モードでいるの疲れた~慣れない事はするもんじゃないね」

サターニャ「ハハッ、そうだな」

あい「ふふっ・・・」

サターニャ「さて、それじゃ帰るか」

ガヴ「もう一週間は動けない・・・家で寝る」

サターニャ「ああ、頑張ったからヴィーネも許してくれるだろ」

ガヴ「そうだといいけどね」

あい「あなた達、聞いた通りだから1年間好きにしてていいわ、それじゃあね」

一目連「お嬢・・・」

輪入道「アリなのか・・・これは」

骨女「いいんじゃないかい?たまには」

サターニャ「おーい、あい帰るぞ~」

あい「ええ、今行くわ」

サターニャ(こうして、私らは現世に戻り、新たな友達が増えた)

サターニャ(ちなみに件の女生徒2人はラフィエルが記憶を消してくれたらしく、今では仲良くなっているらしい)

サターニャ(どうやって消したかは聞いてないけど)

あい「サターニャ、何を考えているの?」

サターニャ「べ、別に何も・・・」

あい「それより夏休み海に行くのでしょう?水着をかうの付き合ってくれない」

サターニャ「ああ、とびきりセクシーな奴で男共を虜にしてやりなさい!悪魔的にね!」

あい「そこまでスタイルには自信ないわ・・・」

ヴィーネ「舎弟というよりまるで姉妹ね・・・」

ガヴ「どっちが姉かはわからんがね」

ラフィ「ウフフ・・・海では私にオイルを塗ってくれてもいいのよ?それとも砂に埋まる?」

サターニャ「うっさいわね・・・あい!コイツを地獄に流しなさい!」

あい「それはちょっと・・・あなたも地獄行きが決定するのよ?」

サターニャ「じゃあやめとく」

ガヴ「おい悪魔」

ヴィーネ「地獄は恐いのね・・・」

サターニャ「当たり前じゃない!」

あい「ふふっ・・・」






あい「1年間・・・できればその後も・・・よろしくね」

~おわり~

これで終わりです

一応説明するとあいちゃんの過去は「生贄にされそうな所を信じてた人に助けられるが、結局見つかってしかも助けてもらった人に殺される」という物です

4期楽しみです

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