海未「進路どうしましょうか…」 (19)
海未「はあ…」
穂乃果「海未ちゃんどうしたの?」
海未「いえ、こないだ絵里と希が進路について話しているのを聞いたのですが」
前作 絵里「…進路どうしようかしら?」
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穂乃果「進路?」
海未「はい」
穂乃果「進む通路と書くあの進路?」
海未「それ以外にありますか?」
穂乃果「ない…かも」
海未「…」
穂乃果「海未ちゃんは自分が進むべき道がわからないの?」
海未「穂乃果は決まっているのですか?」
穂乃果「そりゃあね、自分の事だから」
海未「そうですか」
穂乃果「第二回ラブライブ優勝!それが穂乃果の進む道だよ!」
海未「…聞いた私が馬鹿でした」
穂乃果「え?なんで?」
海未「この先進学するのか…進学をするにしても将来なにになりたくてどこの学部を選ぶのか…そう言う事を言っているのです」
穂乃果「あ~そっち?」
海未「そうですよ」
穂乃果「それなら悩むの早くない?穂乃果達まだ高2だよ?」
海未「早くありません。ある程度方向性は考えておかないと」
穂乃果「まあ…そうなのかな?」
海未「穂乃果は行きたい大学は決まっているのですか?」
穂乃果「穂乃果大学に行くの?」
海未「あなたの事でしょう?」
穂乃果「だって穂むらがあるし。海未ちゃんだってお家があるじゃん」
海未「そうですね。大学に行かずに早くから家業を継ぐと言う考えもあります。しかし…私の人生はそれでいいのでしょうか?別に不満に思った事はありませんが…それでも他に違った未来があるのではと…ふと思ってしまうのです」
穂乃果「なるほど。確かにそうだよね?もしかしたら穂乃果も和菓子屋じゃなくて大統領になってるかもしれないもんね?」
海未「あっ、それはありません」
穂乃果「例えばだよ」
海未「一万歩譲ってまずはせめて日本の政治家を目指してください」
穂乃果「ん~た…まあ、とりあえず海未ちゃんの言いたい事は分かったよ」
海未「本当ですか?」
穂乃果「うん。とりあえずさ海未ちゃんがどんなものになりたいのかを考えてみようよ?どんな風になるかを想像してみてさ」
海未「それで方向性を決めると?」
穂乃果「うん。まずは高校に行かないで道場を継いだ場合は」
海未「場合は?」
間違えました。高校じゃないっす大学です
穂乃果「継いだ場合は大変だよ?」
海未「それは知ってます」
穂乃果「門下生のお世話をしてお家の事もやって穂乃果のお世話もしてさ」
海未「なぜあなたのお世話もしなければならないのですか」
穂乃果「いやぁ…それはねぇ」
海未「第一道場を継いでいたら結婚してるかもしれないじゃないですか。そしたら穂乃果のお世話まで手が回りません」
穂乃果「え?相手がいるの?」
海未「…いませんけど」
穂乃果「でしょう?」
海未「…わからないじゃないですか」
穂乃果「まあ、安心しなよ。最悪は穂乃果が貰ってあげるからさ」
海未「え?そんな…いきなりなんて事を…き、急ですよ…そんな…私達はただの幼馴染じゃなかったのですか?」
穂乃果「いや本気で照れないでよ。冗談だからね?そもそも幼馴染の前に同性だから」
海未「わ、わかっています」
穂乃果「ならいいけど」
海未「他に、他に私にあった職業はありませんか?」
穂乃果「う~ん。そうだねぇ」
海未「警察官!警察官はどうでしょうか?」
穂乃果「あ~海未ちゃんに合ってるかもしれないね。正義感強いし」
海未「武道も嗜んでいますからちょうどいいかもしれません」
穂乃果「そしたら張込みする時は穂乃果はあんぱんじゃなくてランチパックがいいかな」
海未「なぜ当たり前の様にあなたもいるのですか?」
穂乃果「え?穂乃果は交通課の方が向いてるかな?」
海未「そう言うことではなくて」
穂乃果「そっかぁ」
海未「幼稚園の先生なんてどうでしょうか?」
穂乃果「う~ん…出来る?子供の相手出来る?」
海未「出来ますよ」
穂乃果「ほんとうに?じゃあやってみる?先生ぇ~」
海未「どうしました穂乃果ちゃん?」
穂乃果「穂乃果お腹空いたぁ~」
海未「食べてばかりいると太りますよ?」
穂乃果「でもお腹空いたんだもん」
海未「なりません」
穂乃果「だってぇ」
海未「ダメなものはダメです。太ってからでは遅いのですよ?いいですか?食べt」
穂乃果「待って!ねえ?普段と変わらなくない?幼稚園児と接してるんだよ?普段穂乃果に接してる時と変わらないじゃん」
海未「確かにそうですね。穂乃果はあまり幼稚園児と変わらないと言う事ですかね?となると私は子供の相手に向いてるのかもしれません」
穂乃果「逆だよ。海未ちゃん対応出来てないんだよ。あれじゃあ園児が泣くよ?」
海未「そうですか?」
穂乃果「そうだよ。あっ!子供の相手と言えば読み聞かせだね!ナレーターとかは?海未ちゃんの声って心地いいからさ」
海未「そ、そうでしょうか?」
穂乃果「うん。こないだだってお説教されてる時ついつい寝ちゃったもんね。凛ちゃんだって寝てたし」
海未「なるほど…人が説教している時に寝るとはいい度胸していますね」
穂乃果「え?い、いやぁ」
海未「いやぁではありませんよ」
穂乃果「でも本当にいいと思うよ?有線放送の羊を数えるやつとか海未ちゃんがやればいいんだよ」
海未「羊を?」
穂乃果「うん。羊が一匹って」
海未「ダメですよ。私が先に寝てしまいそうです。もっと真剣に考えてください」
穂乃果「それじゃあパティシエとかは?」
海未「私が?パティシエですか?」
穂乃果「うん。穂乃家と専門学校に行ってさ?どう?将来海未ちゃんが自分のお店を持ったら穂むらとコラボしておまんじゅうケーキを作ろう。いや、いっそコラボじゃなくて合併してしまえば良いんじゃないかな?」
海未「安易にも程があります。だいたい先ほどからなぜ穂乃果がいる前提で話が進んでいるのですか?」
穂乃果「え?」
海未「この人は何を言ってるの?みたいな顔をしないでください」
穂乃果「…この先も海未ちゃんと穂乃果は一緒じゃないの?」
海未「そんな事…無理に決まってるでしょう?」
穂乃果「どうして?」
海未「この先…大人になるに連れて私達が一緒にいれる時間もだんだんと少なくなっていきます」
穂乃果「そんな」
海未「仕方ないでしょ?穂乃果には穂乃果の私には私の人生があるのです。私が警察官になりたいと言ったら穂乃果も警察官になるのですか?私が弁護士になりたいと言ったらあなたも弁護士になるのですか?そんな事ではダメなんです」
穂乃果「どうして?好きな人とずっと一緒に居たいって思う事はダメなの?海未ちゃんやことりちゃんと同じ大学に行きたいってだけじゃダメなの?」
海未「ダメです…それではダメなんです」
海未「穂乃果がそう言う風に思ってくれている事は凄く…涙が出るほど嬉しいです…でも…」
穂乃果「なんで?ずっと一緒だったじゃん?幼稚園の頃だった小学校の頃だって一緒に登校してたし一緒に帰って遊んで…今だって一緒にスクールアイドルやってるじゃん?なんで大学はだめなの?」
海未「穂乃果…ヘソを曲げないでください」
穂乃果「もういいよ」
海未「穂乃果…」
穂乃果「海未ちゃんは勝手に東大でも早稲田でも行けばいいじゃん。穂乃果も穂乃果の好きな大学に行くから」
海未「…」
穂乃果「穂乃果が頑張ってどんな大学に行けるようにでもなればいいんだもん。海未ちゃんがどこを選んでもいいように。それなら穂乃果の勝手でしょ?文句ないでしょ?」
海未「…」
穂乃果「穂乃果は海未ちゃんとキャンパスライフを送りたいんだよ」
海未「まったく…仕方ないですね」
穂乃果「うん」
海未「ですが…あなたが私に合わせて大学を選ぶとなると勉強が大変ですよ?結局私の方向性も決まりませんでしたが」
穂乃果「がんばるよ!」
海未「そうですか。ではさっそく」
穂乃果「明日から!明日から頑張るよ!」
海未「…」
ーおわりー
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