男子「今日こそ天真さんに告白するぞ……!」 ガヴ「ん?なんだこの手紙」 (20)


-校舎裏-

男子(服装……よし、髪型……よし。完璧!)

男子(あー緊張するなあ!ついに憧れの天真さんに告白するなんて!)

男子(4月に天真さんに一目惚れをして早3ヶ月、勇気が出なくて中々告白出来ずにいたけど……ついに今日!天真さんのロッカーに手紙を入れることに成功した!)

男子(あとは放課後、手紙を読んでここに来た天真さんに思いを伝えればいいだけ!くぅぅ、緊張する!)

男子(ああ、天真さん……!)ホワホワ…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



-回想-



男子「~~~~♪」シャカシャカ


ドンッ


男子「うわっ!」

ガヴ「きゃっ!」


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男子「いってて……おい!前見て歩……け?」

ガヴ「ご、ごめんなさい!お怪我はありませんか?」キラキラ


男子「」

男子(か、かわいい!)ドキーン


ガヴ「ああ、こんなに服が汚れてしまって……」

男子「い、いえいえ大丈夫ですよ!こんなの払えばすぐに落ちますし!」パッパッ

ガヴ「そうですか……どこか、擦りむいてしまった所などはありませんか?」

男子「だ、大丈夫です!俺、丈夫なのが取り柄なので!ははは!」

ガヴ「そうですか。良かった……」ホッ


男子「あ、あなたこそ、何かお怪我はありませんか?」

ガヴ「いえ、大丈夫です!ご心配ありがとうございます」ニコッ

男子「」ズキューン


男子(て、天使だ……天使だこの子は)

男子(サラサラのブロンドヘアーに透き通るような肌。整ったまつ毛に桜色の唇……)

男子(まるで現実のものとは思えない美しさだ!)


ガヴ「それでは、私はもう行きますね。……あなたに神の御加護があらんことを」パァァ


男子(しかも信心深い!)



男子「あ、あの!」

ガヴ「何でしょうか?」

男子「お、お名前を教えては頂けないでしょうか!俺、舞天高校の男子って言います!」

ガヴ「あ、私も舞天高校なんです!」

男子「え。あ、本当だ!うちの制服……」

男子(本人のインパクトが強すぎて気付かなかった……)


ガヴ「私は天真。天真=ガヴリール=ホワイトといいます。よろしくお願いしますね、男子さん♪」キラキラ

男子「」



男子「」


男子「」




男子「……ひゃい」


男子(その日、俺は恋に落ちた)



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-校舎裏-

男子「……」ウットリ

男子(はっ!いかんいかん、こんなだらしのない顔じゃ天真さんに嫌われてしまう!)

男子(もっとこう、キリッとした顔で……よし)キリッ

男子(あー早く来ないかなあ。早く来ないかなー!天真さん!)


ザッザッ……


男子「!!」

男子(来た!)


ザッザッ……


男子「……」



ザッザッ……




ガヴ「……」

男子(って、別人じゃねーか!誰だよあの金髪毛虫!)



男子(はぁ……期待して損した)

ガヴ「おい」

男子「え?」

ガヴ「私を呼び出したのはお前か」

男子「は?」

ガヴ「悪いけど、私は暇じゃないんだ。だから、手短かに言う」

男子「いや、その、俺は天真さんを……」



ガヴ「断る!!!」ドーン

男子「」



ガヴ「じゃ、そういうことで」スタスタ

男子「待て待て待てちょっと待てやコラァ!!」

ガヴ「あ?なんだよ」

男子「それはこっちのセリフじゃボケ!!お前誰なんだよ!」

ガヴ「はあ?お前が私を呼び出しんだろうが」

男子「俺は天真さんを呼び出したの!!お前みたいな金髪モジャモジャ女知るか!!」

ガヴ「いや、だから私が天真だよ」

男子「は?」


ガヴ「これ、私のロッカーに入れたのお前だろ?」ヒラヒラ

男子「あ、それは!」

ガヴ「しかし、今どきSNSじゃなくて手紙で呼び出すなんて古風な人間も居たんだな」

男子「ふざけんなよ!それは俺が天真さんに渡すために用意したんだぞ!返せ!」バッ

ガヴ「はあ?まあ別にいいけど。要らんし」

男子「というか早く天真さんの居場所を教えろよ!どうせお前、天真さんのファンか何かで俺に嫉妬して、天真さんのフリをして俺を振ってやろうって魂胆だろ!」

ガヴ「いや、だからさ……」

男子「だが残念だったな!お前と天真さんが別人なのは一目瞭然!お前みたいな金髪ホコリ取り女と天真さんを間違えるはずがない!」

ガヴ「私が天真だって」


男子「まーだ言うか!そんなに自分が天真さんだと言い張るなら何か証拠見せてみろよ!まあどうせ、そんなものは無いだろうけどなぁ!?」

ガヴ「はい、私の学生証」スッ

男子「はっはっは!そんなもので俺を騙せると……」チラッ



学生証『生徒氏名:天真=ガヴリール=ホワイト』

学生証『顔写真:めっちゃ綺麗なガヴ』




男子「は?」チラッ



ガヴ「……」←ボサボサ



男子「……」チラッ



学生証 ←めっちゃかわいい



男子「……」チラッ



ガヴ「……」←目つき超悪い



男子「……」チラッ



学生証←まるで天使のよう



男子「……」チラッ



ガヴ「……」←なんだこの金髪毛虫



男子「……」チラッ



学生証 ←結婚したい




男子「……替え玉受験?」

ガヴ「お前いい加減にしろよ」


男子「え、いやだって全然別人……」

ガヴ「この写真は3月頃の私。で、今の私がこれだ」

男子「なっ」

ガヴ「まあ、確かにちょっと変わってるから気が付かないかもしれないが……同一人物だ」

男子「いやちょっとどころじゃないんですがそれは」

ガヴ「ま、何にせよ、お前の憧れてた綺麗な天真さんはもう居ないよ。残念だったな」

男子「」

ガヴ「それじゃ、私は帰ってネトゲするんで」スタスタ

男子「」








男子「」バタリ



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-翌朝-

ヴィーネ「ガヴー、昨日の放課後どこに行ってたの?」

ガヴ「あー、なんか告白したいから校舎裏に来いって手紙がロッカーに入ってて、それに行ってた」

ヴィーネ「えぇ!?こ、告白!?ガヴに!?」

ガヴ「なんだ、文句あんのか」

ヴィーネ「い、いや別にそういう訳じゃないけど……」


サターニャ「それでそれで?ガヴリールはなんて答えたのよ」ワクワク

ガヴリール「断った。付き合うとか興味ないし」

ヴィーネ「でしょうね……」

サターニャ「なーんだ。……ていうか、ガヴリールを好きになるなんて相当なモノ好きも居たものね」

ガヴリール「それがさー。そいつが言うには、4月頃の私に惚れてたらしいんだよ」

ヴィネ&サタ「あー……」

ガヴリール「という訳で、私はその幻想をぶち壊してやりましたとさ」

ヴィーネ「あの頃のガヴは本当に可愛かったもんねー」

サターニャ「今のあんたからは想像もできないけどね……」

ガヴリール「ま、若さゆえの誤ちってやつだな」


ヴィーネ「……そういえば、その、告白してきた子とガヴは知り合いなの?」

ガヴリール「え?」

ヴィーネ「だって、前のガヴを知ってるんでしょ?だから、どこかで会ったことがあるんじゃないかなって」

ガヴリール「んー……」







ガヴリール「……いや知らん。多分初対面だな」


-おしまい-

ガヴリールさんは罪な天使!

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