フレデリカ「カーナビごっこ」 (19)


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フレデリカ「フンフンフフーン、二つ目の信号右ねー」


杏「いやここ事務所なんだけど」


フレデリカ「ほらほら杏ちゃん、ちゃんとウインカー付けなきゃだめだよ?」


杏「どうしろってのさ」


フレデリカ「実はねー、こないだアタシ達カーナビの収録したんだー」


杏「唐突だね…あたしたち?」


フレデリカ「えっとねー、杏ちゃん以外の三人で」


杏「なんで杏ハブられたんだろ」


フレデリカ「真面目にやりそーだからじゃない?」


杏「メーカーは何を求めてるの?」



フレデリカ「とゆー訳で、はい!」


杏「いやカーナビ渡されても杏免許ないんだけど」


フレデリカ「自転車に付けてねー」


杏「自転車じゃバイナビじゃん」


フレデリカ「お探しの職種を入力してねー」


杏「現在進行形でアイドルなんだけど」


フレデリカ「時にはエンジン止めて休むのも大切だよー?アイドリングストップだけに」


杏「しかもオススメの職業芸人って出てきたんだけど」


フレデリカ「現在進行形なのにねー?」


杏「遺憾の意を示したいね」


フレデリカ「如何とすべきかねー?」


杏「いかんでしょこの流れ。完全に芸人だもん」



杏「で、これハンドルに付ければいいのかな」


フレデリカ「バッテリーは3時間くらいはもつと思うよー」


杏「それじゃ、ちょっと飴屋行ってくるよ」


フレデリカ「みんなの分のお土産よろしくねー」


杏「あいよー、どうせ杏の家に集まるんでしょこの後」


フレデリカ「お茶入れてまってるねー」


杏「まぁいいや、それじゃまた後でね」



杏「さて、起動して…ん?ナビゲーションする人を選んでね?」


杏「藤原肇、鷺沢文香、フレデリカ、双葉杏…なんで一人だけフルネームじゃないんだろ」


杏「あと杏声当ててないんだけど」


杏「まぁいいや、一番平和そうな肇ちゃんにしとこうかな」


ピッ


「選んでくれてありがとうございます、杏ちゃん」


杏「…これリアルタイムで収録してるっぽいね、いつもの流れ的に」


「ご、ごほんっ…目的地を入力して下さい」


杏(気付いてないフリしといてあげよっか)


杏「へー、音声入力も対応してるんだ。それじゃ近場の飴屋で」


「…神田の古書店、で…よろしいでしょうか?」


杏「よろしくないよ。あと今の声完全に文香ちゃんじゃん」


「文香さんは少し黙っていて下さい。では、〇〇飴屋でよろしいですね?」


杏「あいよーナビゲーションよろしく」



「杏ちゃんの今の速度ですと、約10分ほど直進です」


杏「うん、普通にメートルで教えてナビゲーションして欲しいかな」


「仕方ありませんね。150メートル程直進です」


杏「杏そんな遅くないよ!」


「あ、右手に陶芸体験教室がありますよ!」


杏「頼んでない」


「不安なんですか?大丈夫ですよ、私が一から教えて差し上げますから」


杏「道教えてくれない?」


「まさか、怖じ気づいてるんですか?」


杏「…肇ちゃん、ナビ」


「ごめんなさい」



杏「ん、交差点だけど横断歩道ないね。直進したいんだけど、これ歩道橋使わなきゃいけないタイプ?」


「いえ、一度右折して頂ければ20メートル先に横断歩道があります」


杏「あいさー」


「きちんと手を上げて渡って下さいね」


「押しボタンの隣に旗がありますから、それを使うと安全かと思います」


「あ、杏ちゃん。きちんとヘルメットかぶってますか?」


杏「心配性の母親かよ!」


「わ、私は杏ちゃんが心配なだけです!あぁ道に迷って泣いてないでしょうか…」


「今直ぐにでもそちらに向かってあげたいくらいです」


「怪しい人に声を掛けられたら交番に」


杏「肇ちゃん」


「はい」


杏「文香ちゃんとチェンジして」


「はい」



「ふふ…私が肇さんより優れている事が証明されてしまいましたね」


「文香さん大丈夫ですか?地図読めます?」


「あら、肇さん…地図なんて言う難しい言葉をご存知なのですね」


「は?」


「何か?」


杏「喧嘩すんな。あとそっちも地図見てんのかよ」


「…ごほんっ、失礼しました…そのまましばらく直進したら、100メートル先の信号を左折です」


杏「ラジャー。あれ、こっちのナビだと右折って表示されてるんだけど」


「あ、すみません…右折でした」


杏「次ミスったらチェンジね」



「…心地良い天気ですね」


杏「雨降りそうなんだけど」


「こたつも、まだまだ片付けられそうにありません」


杏「おいお前らもう杏の家にいんのか」


「あ…もう直ぐ右折です。そうすれば…」


杏「ん、もう到着?」


「ブックオンです…」


杏「自分で行きなよ」


「潰して来て下さい…」


杏「自分でやりなよ」




「さて、もう直ぐ右手に????飴屋です」


杏「いや今日は????飴屋休みだから〇〇飴屋って設定したんだけど」


「あら…少々お待ち下さい」


ピッ、ピッ


「〇〇飴屋…設定、と…出来ました。それでは…ナビゲーション、開始します」


杏「今そっちで使ってるナビ寄越せよ!」


「直ぐ…着いてしまいますよ?」


杏「文香ちゃんはナビを何の為に使うと思ってるのさ」


「道は、困難であればある程…成し遂げた時の達成感を


杏「フレデリカちゃんにチェンジで」



「フンフンフフーン、二つ目の信号にカラスがいっぱい居るから喧嘩売らないでねー」


杏「一言目から不穏なナビだね。あとどっから見てるのさ」


「150メートル先の信号を右折、その先の信号を右折、そのあと道なりに曲がれば今の位置に戻れるよー」


杏「最後雑だし戻ってんじゃん」


「あ、この一本道は右に左折ねー」


杏「頭が腹痛並みに意味が分からないよ」


「でねー、今右手に見えるのが」


杏「ツアーガイドかな?」


「ハローワーク!」


杏「職業は探してないって言っただろ!」


杏「もういいや、最後の頼みの綱が自分になるなんてね」


杏「ねぇ、双葉杏のナビにして貰っていい?」


「えー、フレちゃん出番少なくない?」


杏「最初にあったでしょ」


「しょーがないなぁー。杏ちゃんはワガママなんだからー」


ピッ


杏「よし、私よ。〇〇飴屋まで」


「い、いやだっ!お家かえりたい」


杏「…どこで杏の声収録したんだろ」


「地球は回り続けるから全身を空に放り投げれば届け飴屋の元へっ!」


杏「あ、これ歌詞継ぎ接ぎして作ってやがる」



杏「自分がこんなに頼りないなんて…適当に誰かに変えといて」


「これが本当の替え玉大作戦だ!」


「沈黙の戒律はーー」


杏「狂詩曲やめろぉ!周りに痛い目で見られるだろ!華麗に杏の周りから離れてくから!」


「そう、カレーだけだからっ!」


杏「ナビしろよ」


「いも」


杏「馬鹿にしてんの?!」




杏「…ん、この道知ってる」


「あ、杏ちゃんそこ右に曲がると杏ちゃんの家だよー」


「飴は買っておきましたので…お肉と野菜をお願いします」


「ガスも切れてしまっているので、補充お願いしますね」


杏「はぁ…そんだけでいいの?」


「ポテチ、ピザ、ゲーム、マンガ、エビ、鯛を希望しまーす」


杏「私は黙ってろ!」


フレデリカーナビ語呂いい
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