明石「できましたよ提督! あなたの子供です!!」 (60)


提督「え……?」


明石「だからぁ! できたんですって!」


明石「提督と私の子供が!!」


提督「いやいやいやいや」


提督「ちょっと待って、オレと明石って子作りしてないよね?」


明石「ひ、ひどい!! 昨晩はあんなに愛し合ったというのに!! もう忘れたんですか!!?」


提督「いや愛し合った覚えないし、抱いた覚えもない」


明石「私とは遊びだったんですね!!?」


提督「とりあえず落ち着きなさい」



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明石「ちぇっ。やっぱダメですか私じゃー」


提督「いやダメというかなんというか」


明石「せっかく妊娠検査機まで作ったのに」


提督「見事に縦線が入ってるな」


明石「あーあー。提督との子供欲しいなー」


提督「いやまずはその前にお付き合いとか、ケッコンカッコカリとか、順序あるだろ」


明石「既成事実さえあればいいかなって」


提督「また安直だなぁ」


明石「ていうかここまでアピールしてるんだから抱きません? 明石はいつでもOKですよ?」


提督「誘い方が無粋だしなぁ」


明石「じゃあもっとセクシーに誘ったらいいですかね?」


提督「そういう問題でもないが」


明石「てーいとく! セックスしよ?」


提督「ひと昔前のドラマの名台詞を使うのやめなさい」


明石「あーそうですか。やっぱり提督は大淀がいいんですか」


提督「なんでそこで大淀になるんだよ」


明石「だって任務娘でずっと一緒にいるし」


提督「確かに大淀とは長い付き合いだが、明石も同じだろ」


明石「あ、つまり重婚ってことでいいですか?」


提督「違います」


明石「ちぇっ」


提督「ていうか明石は旦那に二人の嫁がいてもいいのかよ」


明石「まぁ大淀ならいいっすよ」


提督「なんで」


明石「家事全般やってくれそうだし」


提督「お前も何かしろよ!!」



明石「いやー、私が家事できると思います? 料理、洗濯、掃除、子育てとか」


提督「出来るうんぬんではないが、せめてSSのタイトルで子供できましたとか言ってるんだから、そこは頑張ろうよ」


明石「大淀が育ててくれますよ」


提督「お前がオレを独り占めするつもりはないのか」


明石「ありますけどまぁ大淀なら安心でしょ」


提督「そこは否定できない」

>>1でございます。
すいません昨日酔って寝ちゃいました。ぼちらぼちら続けて参ります


明石「で、どうなんです? お嫁にもらってくれます?」


提督「いやだからもっとさぁ。その、なんていうの、慎まやかにとかさ」


明石「私にそういうの似合わないですもん」


提督「そりゃあそうかもしれんが」


明石「私ってばあれじゃないですか、工業科クラスとかにいる、唯一の女子みたいな」


提督「夕張もそんな感じはするけど」


明石「だからつまりあれですよ。男みたいな女の子友達でこう、なんていうんですか」


提督「ああ、フレンドリーな感じみたいな?」


明石「ですです。だから結婚してくださいや」


提督「もう言葉遣いすら変わってきてるじゃないか」


明石「だって結婚したいんですもん」


提督「うーん」



明石「でも提督も嬉しいでしょ? 私とはいえ、女の子からこんなに求愛されてるんですよ?」


提督「いや金剛とか榛名とかからもめっちゃ求愛されてるし」


明石「しかも私より可愛いときた」


提督「個人の好みだろそこは」


明石「なんなんですかもう!! 私のこと抱きたいくせに!!」


提督「抱きたいとは一言も言ってないよ」


明石「じゃあ子作りは?」


提督「一緒じゃねえか」


明石「あー、では私と夜の営みをしたいということで」


提督「だからそれ全部セックス!!」



明石「きゃっ。セックスなんて発言をするなんて。この変態!! セクハラ提督!!」


提督「お前から言い始めてセクハラとはこれいかに」


明石「あー、分かりましたよ分かりました。じゃあこうしましょう」


提督「ん?」


明石「10秒以内に貴方は私に恋をする」


提督「ちょっと少女漫画のタイトルにありそうだけど、おまえどうしたの? 頭のネジ外れたの?」


明石「3本ばかし」


提督「よしオレが修理してやる頭出せ」


明石「嘘ですごめんなさい!!」


提督「まぁお前の気持ちは分かったよ。だからとりあえず部屋からは出ていけ」


明石「嫌です」


提督「今さぁ。夜中の2時なのよね」


明石「そうですね」


提督「で、お前が今いる場所はどこ?」


明石「提督の部屋です」


提督「うん。だからね、もうね、寝ていいかな?」


明石「え。私のお腹に、提督の子供が出来たのに?」


提督「だからオレはお前と肉体関係もった覚えねえってばよ」


明石「……」


提督「あれ。どした?」


明石「実はですね。提督が寝てる間に、提督の子種を、私がその、なんとかして開発したんですよ!!!」


提督「今考えついただけだろそれ!!」


明石「万能ですよねー、私の設定」


提督「コナンの阿笠博士を彷彿とさせるよな」


明石「てなわけで妊娠したんでお嫁にもらってください」


提督「分かった分かった」


明石「本当ですか!!? きらきら!!」


提督「明日産婦人科行くから、それが嘘って分かったら、お前解体な」


明石「嘘ですごめんなさい」


提督「正直でよろしい」



明石「じゃあこの際だから聞きますけど」


提督「あいよ」


明石「提督は誰と結婚したいんですか?」


提督「明石かなぁ」


明石「まったまたー! 私良い嫁になれませんよ」


提督「なれるなれないじゃないし、良い嫁というのは誰が決めるモンでもないだろ」


明石「え、なんなんですか? 口説いてるんですか?」


提督「いや別に」


明石「明石の胸、空いてますよ?」


提督「それ普通男性が言うセリフだよね」



明石「もしかしてですけど」


提督「ん?」


明石「私、機械くさいですか?」


提督「なにを今さら」


明石「えええ! マジですか!? 今日2回もお風呂入ったのに!?」


提督「そりゃあ普段からずっと修理や工廠で活躍してるんだし、染みつくものだろう。仕方ないよ」


明石「だから抱いてくれないんですか」


提督「いや匂いと抱くのは関係ないだろ」


明石「誰の匂いがサザエさんみてェだとォ~~!!?」


提督「言ってない言ってない」



明石「とりあえずまぁあれですね」


提督「ん?」


明石「ここにコンドームがあります」


提督「うん」


明石「これに穴を開けます」プス


提督「はい」


明石「で、私は寝っ転がります」


提督「……」


明石「はい、いいですよ提督」


明石「カモン!!!!!」


提督「ちょっと泣きたくなってきた」


明石「なんで!!?」



提督「お前さぁ。もう少しこう、女性らしくしてくれよ」


明石「女性らしくってなんですか!! れっきとした女性ですよわたしゃ!!」


提督「いやそれは知ってるけど。なんかこうあるだろ! セクシーに詰め寄るとか!!」


明石「ゴムに穴あけてカモンっていうんですよ!? セクシー過ぎでしょうよ!?」


提督「欧米か!!! いや欧米でもさすがにそこまでしねえよ!!」


明石「で、抱くんですか抱かないんですか!? どっちなんですか!?」


提督「こういう展開だと抱くにも抱けねえよ!! はじめての営みなんだからもうちょっとロマンチックにさせてよ!!」


明石「えwww 提督童貞なんすかwww」


提督「そうだよ!!!!」


明石「安心してください。私も処女です」


提督「知ってるよ!!!!」



明石「そんな処女の私がですね」


提督「うん」


明石「こんなに必死に誘ってるんですよ」


提督「うん」


明石「だからもうあれでしょ。やるしかないでしょ」


提督「だーかーらー!!!」


提督「最初はお付き合いからとか、順序とか、色々あるじゃん!!!」


明石「だってどうせ提督は執務とかで忙しいだろうし、私も修理とかで毎日忙しいし」


提督「時間がないから営みをする、という考えがまず間違いだと思うんだよ」


明石「提督、私もね、一人の女性なんですよ」


提督「ん?」


明石「分かりますかね」


明石「今日めっちゃ盛ってるんすよ」


提督「だから全部お前の都合じゃないかそれェ!!」



明石「OKです。分かった、分かりました」


提督「分かってくれたか」


明石「ええ。とりあえず飲みましょうか」


提督「なんで!!?」


明石「ここにウイスキーがあります」サッ


提督「それは聞いてない。何故飲まないといけないかと問うているんだ」


明石「飲んだらあれですよ、女の子抱きたくなるんでしょ? 男の人って」


提督「だからそれも人それぞれだっつーの」


明石「まーまーいいじゃないですかー。響ですよ? すごい高いやつですよ?」


提督「……頂こう」


明石「よっしゃ」



明石「飲んでぇ、飲んでぇ、飲まれてー、飲んでぇ」トクトク


提督「どこのオッサンだお前は」


明石「失礼な、こんな美女を前にして」


提督「あーあー、はいはい、明石は美人ですね」


明石「もっとこう気持ちを込めるとか!!」


提督「そういう仲でもないだろう」


明石「ロマンティック云々言ってた貴方はどこに」


提督「夜中2時に起こされて不毛なこと話しながらゴムに穴あけてカモンとか言われて何故かこれから飲むんだから、ロマンティックな気持ちなんぞどこかへ飛んで行ってしまったわ」


明石「んー、反論できない」



明石「あい。ではとりあえず乾杯でー」


提督「おう。乾杯」


カチン


提督「……お。やっぱ美味いわ響」


明石「でしょー? 抱きたくなりました?」


提督「早すぎるわ」


明石「あー、酔っちゃった。ねえそういえば……。終電……なくなっちゃったね……」


提督「ここ鎮守府なんですけど」


明石「そこはこう雰囲気でなんとか」


提督「ていうか酔うの早すぎだし全く酔ったように見えねえよ」


明石「ザラ姉様~。明石酔いました~」


提督「ポーラの真似イコール酔ってるじゃないから」



明石「唐突なんですけど、提督」


提督「ん?」


明石「服脱いでいいですか?」


提督「ダメです」


明石「じゃあキスしてください」


提督「ダメです」


明石「駆逐艦描かせてください」


提督「ダメです」


明石「ダメなんですか」


提督「某絵師さんのネタを出すんじゃないよ全く」



明石「あー、でも本当に酔ってきました」


提督「奇遇だな。オレもちょっとポーッとしてきた」


明石「うわ気付いたら半分くらい響なくなってる」


提督「お前が並々とグラスにウイスキー注いだからな」


明石「あれ、提督もう飲んだんですか?」


提督「うん。もう眠い」


明石「じゃあ、布団に失礼して」


提督「おう。来い来い」


明石「えっ」


提督「えっ」


明石「いいんですか?」


提督「うん。いいよ」


明石「抱いてくれるんですか?」


提督「どうかなぁ、酔ったら感覚マヒするって言うし」


明石「そこはこうなんてんですか、若さで頑張ってくださいよ」


提督「というか多分、1分くらいで寝ると思う」


明石「ダメです」


提督「そうだよなぁ。ダメだよなぁ」


明石「ここまで女子が誘ってるんだから、それに答えてくれないと」


提督「だよねぇ。ここでお前の誘いを断ったら、お前に恥をかかすことになるもんなぁ」


明石「やだなに男前発言」



提督「じゃぁ、こっちおいで明石」


明石「わーい」


ボフッ


提督「じゃ、おやすみ」


明石「いやいやいやいや」


提督「なんだよ」


明石「せめてキスとか!!! こう、抱きしめるとか!!!」


提督「はいはい、明日な」


明石「そうそう明日なら……。ってちがーう!」


提督「もう眠いんだもん」


明石「女子が同じ布団に入ってるんですよ? もっと襲って襲って!!」


提督「うん、明日襲う」


明石「明日野郎はバカ野郎ですよ」


提督「バカでいいよもう」


明石「ちくしょう飲ませるんじゃなかった」





次の日




~執務室~


大淀「ふぁぁ。すみません、提督。私お先に失礼いたしますね」


提督「お、もう23時か。すまんな大淀、今日も遅くまで付き合ってもらって」


大淀「いえいえ、ではまた明日」


提督「うむ」


バタン


提督「ふーーーっ」


提督(昨日の酔いもあったし、今日は疲れたなぁ)


提督(部屋戻って、そろそろ寝るか)


提督(それにしても……)


ガラッ


提督(……いつ渡すかなぁ、指輪)


提督(正直、こういう関係性だから恥ずかしいんだよね。改めて言うの)


提督(ま、いいや、とりあえず風呂入って寝よ)




~自室~


提督「ふーーっ。いい湯だったぁ」


提督「ってもう2時じゃないか。牛乳でも飲んでさっさと寝るか」


コンコン ガチャ


明石「失礼します」


提督「……」


明石「できましたよ提督!! あなたの二人目の子供が!!!」


提督「帰れ」






艦!!!!


ご愛読いただきありがとうございました。

SSって不毛な会話してなんぼやと思ってます。ほんで、読んでくれた人がちょっとでも、くすっとなったり幸せな気持ちになってくれたら嬉しいです。

依頼出してきやすぜ

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