【モバマス】P「渋谷凛、6歳」【改訂版】 (289)



下記の話の改訂版となります。
最後には告知がありますので、よろしくお願い致します。


P「渋谷凛、6歳」

P「渋谷凛6歳、家出をする」

P「渋谷凛六歳、家庭訪問」

P「渋谷凛6歳、未知との遭遇」

P「渋谷凛6歳、はじめてのおつかい」

P「渋谷凛6歳、節分」

P「渋谷凛6歳、歯医者へ行く」

P「渋谷凛6歳、闇に飲まれる」

P「渋谷凛、6歳……?」

P「渋谷凛6歳、あいつが今年もやってくる」



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【渋谷凛、6歳】


P「凛? りーん、どこ行ったんだー?」キョロキョロ

P「うーん……」

P「ここか?」ガチャ

P「洗面所にもいないのか……」


モゾ


P「……」


……モゾッ


P「……」


バサッ


りん「……」

P「……」


りん「……ふーん、あんたがりんにせっきょう? ……まあやめてほしいかな」


P「部屋散らかしたままはダメだって言っただろ」ヒョイ

りん「はなして」ジタバタ


P「洗濯物の中に隠れるとは……」

りん「あったかい」

P「誰が片付けると思ってるんだ」

りん「だいじょうぶ、おうえんするから」

P「……」

りん「すっごいおうえんするから」フフン

P「……」グイッ

りん「いたいほっぺはやめて」ジタバタ


P「……」パタンパタン

りん「ふん」バサッ

P「……」ヒョイ

りん「ふんっ」バサッ

P「よいしょっと」パサ

りん「ぷろでゅーさー、りんもたたんだよ!」スッ

P「あぁ、ありがと……ん?」


グチャア


P「……」

りん「ふふん!」

P「……」バサッ

りん「このちょうしでりんにまかせて」グッ

P「分かった、凛は部屋を片付けてきなさい」

りん「はぁい」テテテテ


P「進んでるかー」ガチャ

りん「あっ……」

P「……」

りん「これは、その……ちがう、べつに、おふとんがあったかくって、ねてたわけじゃないよ」

P「……」

りん「……りんからじゃなくって、おふとんからちかづいてきたの」

P「……」

りん「おふとんね、いってたんだよ」

P「……」


りん「りんちゃん! ぼくあったかいよ! おいで!」


P「……」

りん「……」

P「……」

りん「……いってたんだよ?」

P「…」スッ

りん「ごめんなさい! あやまるから! あやまるからおしりぺんぺんだけはやめて! やぁーー!!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「ん、そろそろ飯食うか」

りん「おひるごはん!」

P「あぁ、お昼ごはんだ! 何が食べたい? 俺はオムライ……」


りん「はんばーぐ!!」キラキラ


P「……」

りん「はんばーぐ」キラキラ

P「……オッムライス……オッムライス……」

りん「……?」

P「……オッムライス……! オッムライス!」

りん「!?」


P「オッムライス! オッムライス!!」ズンドコズンドコ

りん「……!? ……!??」

P「フッワフワ! フッワフワ! フワフワ卵のオムライス!! ハァイ!!」スパァン

りん「……お、お……」ソワソワ

P「オッムライス! ハッ! オッムライスッ! ハッ!」ズンズン

りん「……お、おっむらいす! おっむらいす!」キャッキャッ

P「……」ズンドコドコドコ

りん「ふっわふわ! ふっわふわ!」ピョンピョン

P「凛、今日のお昼ご飯は何がいい?」ズンドコズンドコ


りん「はんばーぐ」


P「よーし頑張っちゃうぞ」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「凛、ほっぺにソースついてる」

りん「うん」フキフキ

P「そっちじゃない」

りん「こっちかぁ」フキフキ

P「違う」

りん「うーん……ここ?」フキフキ

P「そこはおでこだ」

りん「ぷろでゅーさーはせつめいがへた」

P「借しなさい」


りん「ふいて」

P「はいよ」フキフキ

りん「んむ、んむぁ」

P「よし、大丈夫だ」

りん「ありがと」

P「うん」


モグモグ

モムモム


P「……凛、またソースがついてる」

りん「うん」フキフキ

P「よし、今度はちゃんと拭けたな」


モグモグ

モムモム


P「…………凛、ソースが」

りん「うん」フキフキ


モグモグ

モムモム


P「凛」

りん「うん」フキフキ


P「凛、最近の学校はどうだ?」

りん「うーん……このあいだのたいいくでね?」

P「うん」

りん「りんと、みおと、ちづると、みちるで、たんきょりそうしたの」

P「短距離走か、懐かしいなぁ」

りん「みおがすごいはやくて、せんせいにほめられてた」

P「おぉ、凄いじゃないか」

りん「ふふん! みおはすごいんだよ」

P「どれくらい早かったんだ?」

りん「5.47」

P「!?」

りん「5.47」


P「あ、そろそろ生っすかサンデーだぞ」

りん「なまっすか! みなきゃ! きょうははるかなんかいころぶかなぁ!?」

P「先週は263回だったな! 今週こそは記録更新出来るかもな!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ピンポーン


P「ん、誰だろう」

りん「ふーん……きょうのひびきはえめらるどうぇぽんをてなづけるんだぁ」


オウ オマエタチカ


りん「?」


リンチャンイルヨネ?

アソビニキタゼ


りん「!?」


ハイッテイイカ?

オウ


りん「だめー!!」ギュッ


P「うわっなんだどうした」

りん「ぷろでゅーさー! だめっ」

P「えぇ……何でだよ」

りん「や! またいつもみたいに……」


ガチャッ


加蓮「やっほー♪」

奈緒「おーっす」


りん「うわああああああ!!!!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


加蓮「はぁ~……♪」ナデナデ

りん「……」

奈緒「次あたしな」

加蓮「分かってるって~」

りん「……」ジタバタ

加蓮「ムダだよー無駄無駄」ナデナデ

りん「……ぷろでゅーさー! たすけてよ!」

P「やだ」

りん「なんで」

P「やだから」

りん「なんで!!」

P「ガハハハハ」

りん「んにゃあぁーーー!!!」

P「みくの真似か?」


りん「……そ、それはりにかなってない!」

P「お、難しい言葉だなー何処で覚えたんだ?」

りん「みゆせんせぇが……じゃなくて! たすけっ……」


奈緒「ポッキー食うか?」スッ


りん「たべう」サクサク


りん「……」ゴクン

りん「……とりあえず! たすけてくれたらかたもんであげてもっ……」

奈緒「……」スッ

りん「……」サクサク

りん「……」ゴクン

りん「……かたもんであげてもいいかなって! しかも、それだけじゃなっ……」

奈緒「…」スッ

りん「…」サクサク

奈緒「ハムスターみてぇ」

加蓮「アタシも! アタシもそれやりたーい!!」


加蓮「アタシね? 凛はツインテも似合うと思うんだ」

奈緒「ツインテ? んー……あー……うん……アリだな」

加蓮「ということで」

りん「なにが?」

加蓮「はい、ここすわってー」ヒョイ

りん「なに? たのしいこと?」ポスッ

加蓮「はーい髪の毛梳かしますねー」

りん「いつものやつだ!! わあああ」ジタバタ


奈緒「おぉ……おぉ……!!」

加蓮「かわいい……かわいくない? かわいい……」


りん「……」ツインテ


奈緒「そんな仏頂面すんなよ~」

加蓮「似合ってるから!! 超っかわいい……」

りん「……ほんと?」

奈緒「あぁ!」

加蓮「うん!!」

りん「……ふーん」ソワソワ

奈緒「そうだっ! Pさんに見せてやろーぜ!」

加蓮「それ名案! 絶対喜ぶよ!」

りん「……そうかな?」ソワソワ

奈緒「あぁ! もう抱きついてくるぜ!?」

加蓮「いっぱいぎゅってしてくれるよ!」

りん「……いってくる」トテトテ

奈緒「ちょろい」

加蓮「はぁかわいい」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「……ぷろでゅーさー」クイクイ

P「ん? おぉ……」

りん「えと……これ……」イジイジ

P「可愛いじゃないか!」

りん「か、かわいい……? にあってる?」

P「あぁ! 似合ってるぞ」ナデナデ

りん「ん……んへへ」

P「おっと、せっかくのセット崩しちゃうな」パッ

りん「……」

P「ん? どうした?」

りん「……それだけ?」

P「え?」

りん「それだけなの……?」

P「……??」

りん「……む」


りん「せいざ」

加蓮「はい」スッ

奈緒「はい」スッ

りん「……だきついてくれなかった!」

加蓮「じゃ私がやったげる」ギュッ

りん「ちょっと」ジタバタ

奈緒「あっずるいぞ!」

りん「……いっぱいぎゅーもしてしてくれなかった!」

加蓮「私が」ギュー

りん「はなして」ジタバタ

奈緒「次あたしな」

りん「………でもなでなでしてくれた」

加蓮「あっ、はあっ、あぁぁっっ」キュン

奈緒「あたしも! あたしにもぎゅってさせろよ!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「夜ご飯は何がいい? 俺はオムライ……」


りん「おさかな!」


P「……オッムライ……」

りん「……」

P「よーしお魚にしようなー」

りん「わぁい!」

P「お前達も食べていくだろ?」

加蓮「えへへ、いただいていきまーす」

奈緒「ごめんな、毎回」

P「気にすんなって」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


加蓮「じゃねー」

奈緒「お世話になりましたっ」

P「じゃあなー」

りん「……ばいばい」


バタン


P「……何だ? 寂しいのか」

りん「……うるさい」

P「ははは」

りん「……」

P「んー?」

りん「……寂しい」

P「また来るよ」

りん「……おふろはいってねる!」

P「おう、そうしよう」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「電気消すぞー」

りん「うん」


パチッ


りん「ぷろでゅーさーはやく」

P「おう」


モゾモゾ


りん「ん……もっとこっち」クイクイ

P「はいはい」

りん「……んー……」

P「おやすみ」

りん「おやすみ…………ぐぅ……」





つづく



【渋谷凛6歳、家出をする】



チュンチュン


P「……やめ……やめろ……かなで……こら……かなで……かなでこら…………zzz」

りん「……むぁ」ゴソゴソ

P「う、うぅ……うぁ、ぁぁ…………zzz」

りん「……んん……あさだ」パチッ

P「かな……かなで……やめなさ……はやみ……はやみ…………zzz」

りん「ぷろでゅーさー……あさだよ、おき……んぅ?」ペラッ


ベチャア


りん「……」

りん「……にほんちず……」

りん「……」

りん「……」モゾモゾ


タッタッタッ



P「……むぁ」パチッ

P「朝か……あれ? 凛? ……ん?」


ベッチャア


P「日本地図」



タッタッタッ


りん「……ふぅ、これでりんのしょうこはいんめつ……あっ」


P「……」ベチャア


りん「……」


P「……」ベチャア


りん「……ぷろでゅーさー、おとななのにだらしないね、ぷぷ」

P「そこに直れ」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「まぁ……凛はまだ子供だから、こうなっても仕方ないけどな」

りん「……」

P「でも人のせいにするのはいけないぞ」

りん「……」

P「……聞いてる?」

りん「……ふん! ぷろでゅーさーはきびしすぎるよ! もうりんいえでするもん! ぺっぺ!」テテテテ

P「あっ、おい!」


テテテテ

パタン


P「……はぁ、まぁお隣だろう……」

P「……」ベチャア

P「とりあえず風呂だな」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ピンポーン


P「すみませーん」


ガチャッ


ちひろ「プロデューサーさん!」


P「おはようございます、ちひろさん」

ちひろ「おはようございます! 凛ちゃん来てますよー」

P「いつもすみません……」

ちひろ「いえいえー♪」


P「りーん」

りん「ぷろでゅーさー! なにしにきたの!」

P「何しに来たって、お前なぁ……」


まゆ「ぷろでゅーさーさん!」


P「おう、おはようまゆ」

まゆ「おはようございます……♪」

りん「ぷろでゅーさー! りん、むしはいけないとおもうな!」グイグイ



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ちひろ「今日は何をしたんですか?」

P「おねしょです」

ちひろ「あらぁ」

まゆ「りんちゃんはまだまだこどもですねぇ」

りん「!? ちがう! りんこどもちがう!」

ちひろ「まぁ、まゆちゃんもたまーに……」

まゆ「ちひろさん、それいじょうはだめですよぉ」

りん「おとな!」

ちひろ「ふふふ、ごめんなさい」

りん「りんおとな!」

まゆ「むぅ……」

りん「……ぷろでゅーさー」

P「ん?」

りん「りん、ちひろさんちのこになるから」

P「そっかー」

りん「むっ……りん! まゆのおうちのこになるからっ!」

P「そっかー」

ちひろ「私は歓迎しますよ~♪」

りん「ちひろさんすき」ギュ

ちひろ「ふふっ、私も!」


りん「……ぷろでゅーさーは、りんがまゆのおうちのこになってもいいの」

P「うーん?」

りん「どうなの」

P「うーん……」

りん「……」

P「んー……あ、ちひろさんこのお味噌汁美味しいです」

ちひろ「ありがとうございます♪」

りん「うわぁん」

まゆ「よしよし」


まゆ「ぷろでゅーさーさんひどいですよぉ」

P「すまん、からかいすぎた」

りん「……りんも、さっきはごめんね」

P「おう、次は気を付けような!」

りん「うん!」

まゆ「うふ、りんちゃんはえらいですねぇ」ナデナデ

りん「ん……」

P「まゆはお姉ちゃんみたいだなぁ」

まゆ「そうですかぁ? えへへ♪」


りん「……ふーん、まゆがりんのおねえちゃん? ……まぁ、わるくないかな……」

まゆ「はぁい、りんちゃんのおねえちゃんですよぉ♪」


りん「でもおねえちゃん、りんよりちっちゃいよね」


まゆ「…………!!!」

ちひろ「あぁー……」

P「凛、お尻ペンペンと勉強どっちがいい?」

りん「!?」


まゆ「……ま、まゆ……まゆは、まゆはちっちゃくたっておねえちゃんだもん!」

りん「りんはちっちゃくてもきにしないよ」

まゆ「なぐさめなんていらないもん!! うわあぁん」ギュッ

ちひろ「よーしよしよし」

P「凛って変な所で素直だよな」

りん「よくわかんないけどばかにしてる?」

P「ヒューッ」


まゆ「……」ギュー

ちひろ「まゆちゃんは小っちゃくてもお姉ちゃん。よしよし」ナデナデ

P「うらやましい」

ちひろ「Pさんにはしてあげませーん」

P「ひどい」

りん「りんは? ねえりんは? りんもなでてほしいなぁ」グイグイ

ちひろ「りんちゃんはいいですよー」スッ

りん「わぁい!」


グイッ


ちひろ「あら?」

まゆ「……ちひろさんはまゆのものですよぉ」ギュ

りん「……!?」


りん「ひとりじめはよくないっておもうな!」グイグイ

まゆ「つーん」

りん「ふん! ふん!」グイグイ

まゆ「うぐぐ……」

ちひろ「プロデューサーさん! 人気者ですよっ! 人気者っっ!」

P「ほぉん」

ちひろ「みて! みて!」

P「わぁすんごぉい」

ちひろ「興味無さそっ」


りん「おねえちゃんなのにずるい!」

まゆ「まゆだってこどもだもん」

りん「ぐぬぬ……!」

まゆ「それに……」

P「お茶うまっ」ズズ


グイッ


P「ん?」

まゆ「ぷろでゅーさーさんも、まゆのものです……うふ♪」

りん「な、なっ……!」ワナワナ

まゆ「えへへぇ♪」ギュ

ちひろ「何だか家族みたいですね♪」

P「冗談は程々にしておけよ」

ちひろ「やるか?」

P「やるってのか?」


りん「……」グス

まゆ「……でもぉ」

りん「……?」ウルウル


まゆ「りんちゃんも、まゆのものです♪」ギュッ


りん「あっ……えへへ」ギュ




P「こんないい子他にいます?」

ちひろ「天使」


P「確かに可愛いですね、まぁでも……」

ちひろ「本当ですね、それでもやっぱり……」


P「うちの凛が一番可愛いんですけれど」

ちひろ「うちのまゆちゃんが一番ですね」


P「は?」

ちひろ「あ?」


りん「はじまった」

まゆ「まなびませんねぇ」


P「え? 知らんの? ちっひ知らんの?」

P「テレビ点けたらホラー映画やってて、立ったまま動けなくなった凛の可愛さ知らんの?」

P「やばない? 思い出したかのように俺の名前を連呼する凛の愛おしさやばない?」

P「国で保護するべきよ? 例え国が護ってくれなくても俺が護るけど」


ちひろ「は? 甘くね? Pお前ちっとレベル低くね?」

ちひろ「テレビで天海ハム蔵さんが歌ってて、それ見ながら必死にM@STERPIECEの振り付け真似してたまゆちゃんの愛おしさ知らんの?」

ちひろ「私がいることに気付いて、正座して何事もなかったかのように振る舞うまゆちゃんの愛お指数高ない?」

ちひろ「そんな事も分からない人間は、目を瞑ってどっか隅っこに挟まって、口だけ開けて雨と埃だけ食って辛うじて生きてろ」


P「オ? アン?? オォ???」

ちひろ「あんコラおうコラやんのかハゲコラ」

P「頭は関係ねぇだろ!!!!!」


りん「まゆ、こんなのほっといてうちであそぼ」

まゆ「いいですよぉ」

りん「しんきょくできたからうたってあげるね」

まゆ「わぁ、たのしみです♪」


パタン



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「ぴざもっつぁれら♪ ぴざもっつぁれら♪ れられられられら」

まゆ「げきやばですねぇ、ばんどくみます?」


ガチャッ


P「ただいま」

ちひろ「お邪魔しまーす」

りん「おわった?」

まゆ「なかなおりできましたかぁ?」

P「あぁ、一戦終えてきたよ」

ちひろ「殴るぞ?」

P「ヒューッ」

ちひろ「……もう……」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ちひろ「日も暮れてきましたねぇ」

P「そうですね」

りん「きょうはとまっていかないの?」

ちひろ「うーん」

P「構いませんよ」

まゆ「まゆはおとまりしたいです」

ちひろ「それじゃあ、お世話になっちゃおうかなー」

りん「やった」


りん「まゆ、おふろはいろ」

まゆ「いいですよぉ」

P「ちひろさん、お願いします」

ちひろ「はーい」

りん「え? ぷろでゅーさーもいっしょだよ」グイグイ

ちひろ「どわぁっ!?」

P「何言ってんだこいつ」


まゆ「みんないっしょですよぉ」グイグイ

P「狭いだろう」

りん「だいじょうぶ、りんたちちっちゃいから」

P「いやそうじゃなくて」

ちひろ「……」

りん「?? どういうこと?」

P「いや、それは……ほら、身体洗うの大変だろ」

まゆ「まゆがあらってあげますよぉ」

P「そりゃ嬉しいけど」

りん「だからはやく」グイグイ

P「はぁ……ちひろさ……ちひろさん?」


ちひろ「……」モジモジ

ちひろ「……」チラッ

ちひろ「……」モジモジ

ちひろ「……」チラッ


P「え?」


ちひろ「……」カァ


P「え?」





つづく



【渋谷凛6歳、家庭訪問】


りん「ぷろでゅーさー」グイグイ

P「んー?」

りん「みゆせんせぇがおうちにくるって」

P「え? なんで?」

りん「ぷろでゅーさーとおはなしするんだって」

P「……あぁ! 家庭訪問か」

りん「よくわかんないけどたぶんそう」

P「プリント……紙とかもらってないか?」

りん「さがしてくる、うごかないでね!」

P「なんで?」

りん「うごいたらなぐる」

P「なんで?」


りん「あった!」テテテテ

P「動いていいか?」

りん「いいよ!」

P「よし、見せてくれ」

りん「はーい」スッ

P「えーっと……あぁ、おっけー」

りん「わかった?」

P「うん、書いておくよ」

りん「がんばって」

P「後で渡すから、明日先生に渡してくれ」

りん「うん……あっ! ぷろでゅーさーおふろ! いそいではやく」グイグイ

P「俺はお風呂じゃありません」



@翌日


ガチャッ


P「ただいまー」

りん「ぷろでゅーさー!」テテテテ

P「おかえりなさいは?」

りん「おかえりなさい!」

P「よし、偉いぞ」

りん「ん! みゆせんせぇにわたしてきたよ」

P「おう、ありがとう」

りん「うん! ……あっ! ぷろでゅーさーごはん」グイグイ

P「俺はご飯じゃありません」


りん「……」モムモム

P「……凛、知ってるか? ごはんですよはごはんじゃないんだぞ」

りん「……!? ……ごはんですよが、ごはんじゃない……!?」

P「あぁ……」

りん「じゃ、じゃあ、このごはんですよは……ごはんじゃない……で、でも、これは、ごはんですよ……?」

P「……」モグモグ

りん「ここにあるごはんは、ごはん……でも……このごはんですよはごはんじゃないですよ……?」

P「……」モグモグ

りん「……? ……??」



@数日後


ピンポーン


P「ん、先生かな。りーんでてくれー! 手が離せなーい」

りん「りんだってえほんよむのにいそがしいんだけど!」

P「頼むなー」

りん「まったく、しかたないねぷろでゅーさーは」テテテテ

P「はいはい」


ガチャッ


りん「だれですか」

美優「あっ、こんにちは……」

りん「!?」

美優「凛ちゃん、こんばんは」

りん「ぷろでゅーさー! おうちにみゆせんせぇがぁ!」

美優「え、えっ?」


りん「あそびにきたの?」

美優「えっ、いや」

P「どうもー」

美優「あっ、どうも……担任の三船です」

P「どうぞ、お上がり下さい」

りん「ねぇなんで? みゆせんせぇなんで? ねぇねぇ」

P「家庭訪問だろう?」

りん「…………はっ、かていほうもん……! おぼえてた」

P「うそこけ」

美優「あはは……」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


美優「……といった感じで、友達も多く、特に問題は……」

P「そうですか……偉いな、凛」

りん「ふふん」

美優「……あ、でも……」

P「凛、何かやらかしたのか?」

りん「なんにもしてないよ!」


美優「隣のクラスの担任が、佐藤先生なんですけれど……」

P「はい」

美優「……そ、そのう……佐藤先生の……お腹を……」

P「お腹」

美優「……ぷ、ぷにぷに、して、遊ぶのは……よろしくないかと……」

P「凛、後で説教な」

りん「なんで!」

P「30分コースだ」

りん「だってやわらかいんだもん」

P「知りません」

りん「ぷろでゅーさーもやってみればわかるよ!」

P「いいの?」

りん「うん」

美優「えっ……!? だっ、だめですよっ」

P「よし、やっぱ説教な」

りん「みゆせんせぇなんでうらぎるの……」

美優「あ、あははー……」


美優「佐藤先生もそれなりに落ち込んでしまいますので……」

P「そうですよね……申し訳ないです」

美優「星も消えかけますし……」

P「ほし?」

美優「あ、いえ……」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


美優「それでは、そろそろ……」

P「そうですね、ありがとうございました」

りん「かえっちゃうの」

美優「はい」

P「ほら、お見送りしないと」

りん「あそばないの?」

美優「えっ」

りん「みゆせんせぇ、あそぼー!」

美優「え、えぇ……?」

P「先生は遊びに来た訳じゃないんだぞ」

りん「つーん」

P「つーんじゃなくて」


りん「やだ! みゆせんせかえっちゃだめ」ギュ

P「あっ、こら」

美優「あら……捕まっちゃいました……」

りん「えへへー」

P「先生だって、この後予定があるかもしれないだろう」

美優「あ、いえ……本日はこちらで最後です」

P「あっ、そうでしたか」

りん「それはーつまりー?」

P「つまり」

美優「つまり……?」

りん「あそべるー!」

美優「え、えーっ……」

りん「おままごとするの」

P「……はぁ……あの、先生さえよろしければ……」

美優「そ、それでは……少しだけ……」

りん「やった!」


りん「みゆせんせぇがおかあさんやくで、りんはみゆせんせぇのこどもね」

美優「う、うん」

りん「ぷろでゅーさーはいらないから」

P「ひどい」

りん「あっちでどんじゃらでもやってて」

P「ひとりで」

りん「せっていは、ふうんのじこでなくなってしまったおっと、そしてのこされたにいづまとおさないむすめがおりなすせいとしの」

P「重い」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「ウッ……グス……そんなのってねーよなぁ……でも二人とも頑張ったよなぁ……ッ……報われて良かったなァ……

オエエッ」

りん「おーわり!」

美優「随分と、その、長かったね……」

りん「つかれたからおふろはいる」グイグイ

P「ンオア゛ア゛……」グスグス

りん「いつまでないてるの! みゆせんせぇもはやく」

美優「えっ!?」

P「あっ、それではお送りしますね」

美優「は、はい」

りん「ちょっと」

P「本日はご迷惑お掛けしました、今後とも何卒……」

りん「ちょっと」ペシペシ


美優「それでは……」


スタスタ


P「……」フリフリ

りん「……」ムスッ

P「ほら、凛もばいばいしなさい」

りん「……」

P「みゆせんせー見えなくなっちゃうぞ」

りん「……」バイバイ

P「あと、凛」

りん「……?」

P「誰とでも一緒にお風呂に入ろうとするのは禁止な……」

りん「なんで」

P「なんでも。ほら飯食うぞー」ヒョイ

りん「はなして」ジタバタ

P「今夜はハンバーグだ」

りん「はんばーぐ! はやく」ペシペシ

P「はいはい」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ちひろ「あわわわわ……」

まゆ「どうしたんですかぁ?」ヒョコッ

ちひろ「ま、まゆちゃん……!!」ギュッ

まゆ「あまえんぼさんですかぁ?」ギュー

ちひろ「た、大変……プロデューサーさんが女の人を……!!」

まゆ「なかよしさんなんですねぇ」

ちひろ「わ、私達は一緒に……お、お風呂……お風呂まで……うぅ」カァ

まゆ「……? よしよし」ナデナデ

ちひろ「うわぁーん!」





つづく



【渋谷凛6歳、未知との遭遇】



チュンチュン


りん「……う……」パチ

P「……zzz」

りん「んぅ……あさ……かーてん、あけないと……」クシクシ


トテトテ

シャーッ


りん「…………!!!!」


P「……う……眩しい………」

P「凛……カーテン閉めて……もう少し寝かせてくれよ……」

りん「ぷろでゅーさー!!」ゴスッ

P「ヌフゥ」


P「い、痛い……やめて……引くから……回すから……」

りん「おきて!!」ペシペシペシペシ

P「……うっ……超級武神覇斬やめて……超級武神覇斬やめて……」

りん「おきてーっ!!」グイグイグイグイ

P「許し……ん? ……あ、凛おはよう」

りん「ぷろでゅーさーみてみて! おそと!!」グイグイ

P「んー?」

りん「ゆきーーー!!!!」

P「おぉ……!!」


りん「あそんできていい!」ピョンピョン

P「着替えてからなー」

りん「なにしよっかなー! ゆきだるまさんつくろうかなー!!」

P「あと、顔洗って、歯磨いて、朝ご飯食べて」

りん「てぶくろどこにあるの!? あとぼうしと、ながぐつと、えっとねえっとうおあああああ」パタパタパタ

P「お話聞いて」


りん「きがえた!」

P「ちゃんと履いて」


りん「かおあらった!」

P「顔べちょべちょだぞ」


りん「はみがいた!」

P「歯磨き粉ついてる」


りん「あさごはんたべた!」

P「食器片付けて」


―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「いってきます!」モコモコ

P「ん、いつもの公園より遠くには行くなよー」

りん「ん!」


ガチャッ


りん「いってきます!」フリフリ

P「いってらっしゃい」フリフリ


りん「ほわぁ……! まっしろだぁ」キラキラ


ザクッザクッ


りん「わっ、うわっ」グラグラ


ザクッザクッ


りん「……!?」

りん「…………!?!?」

りん「………………たのしい……!!!!」

りん「はっ、そうだ」

りん「ここからこうえんまで、おっきなゆきだまつくっていこう……!」

りん「ふふん、われながらいいはっそう」


「はっ、そうだ……我ながら良い発想……なーんて……ふふっ」


りん「!?」

りん「……」キョロキョロ

りん「いまのは……」

りん「……!」

りん「ゆきのようせいさん……!?」


りん「んしょ……んしょ……」


ゴロゴロ


りん「う……おもいー……」ググ

りん「うぅ……りんのちからじゃげんかいなの……?」

りん「ぱわぁ……ぱわぁがほしい……きょーだいなぱわぁが……」


「なにしてるのー?」


りん「?」

美嘉「こんにちは★」

りん「だれですか」

美嘉「アタシ? アタシね、城ヶ崎美嘉★」

りん「……」


りん「……」ジー

美嘉「(えっめっちゃ睨まれてる)」

美嘉「ど、どうしたの?」


りん「……へんたいさん?」


美嘉「!?」

りん「ようじょにこえをかけるやつはもれなくへんたいって、はぁとせんせぇが」

美嘉「違う! 違うよ!? アタシは普通の人!」

りん「……」ジトー

美嘉「そこに住んでる普通の女子高生だよ!!」

りん「ふーん……」

美嘉「うぅ……信じてくれない?」


りん「まぁ……へんたいさんじゃないってことはわかったかな」

美嘉「そ、そっか……よかった……あっ、お嬢さんはなんていうの?」

りん「……ぷろでゅーさーが、しらないひとにかってになまえおしえちゃだめだって」

美嘉「で、でもでも、アタシ悪い人じゃないよー★」

りん「……」ジー

美嘉「悪い人に見える?」

りん「……むむ」

美嘉「ただのJKだよー」

りん「…………でも」

美嘉「んー?」

りん「でもしーしーびーみたいなかみのいろしてるし……」

美嘉「C-C-B!?」


りん「まぁでも、みかはわるいひとにはみえないね」

美嘉「でしょー★」

りん「りんはしぶやりんだよ」

美嘉「凛ちゃん!」

りん「うん」

美嘉「じゃあ、凛ちゃんは何してたの?」

りん「えっとね、ゆきがいっぱいだから、こうえんにむかってるの」

美嘉「そっかー★ 実はアタシも遊びにいこうとしてたんだー!」

りん「ほんと?」

美嘉「うん! 雪何てそーそー降らないし!」」

りん「りんはじめたみたよゆき」

美嘉「それは遊ぶっきゃないね★」

りん「ふふん。みかはわかるひと」

美嘉「へへ★ これはなにー?」

りん「これは、おうちのまえからこうえんまで、おっきくしてこうとおもったんだけど」

美嘉「あー、でも重くなってきちゃったとか?」


りん「そうだよ、なんでわかったのみかすごい」

美嘉「JKだからね★」

りん「じぇーけー……」

美嘉「JK★」

りん「じぇーけーすごい……!」

美嘉「でしょー★ それ、どうみても凛ちゃんには大きいし……手伝ったげる!」

りん「ほんと!」

美嘉「ホント★」

りん「みかはいいひと」

美嘉「うんうん★ よし、じゃあ頑張って公園まで運ぼう!」

りん「まぁわるくないかな」ワクワク



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「……ついた……!」

美嘉「ついたー! けっこうおっきくなったねーこれ」

りん「りんとおなじくらい」

美嘉「りんちゃんちっちゃいもんね★」

りん「む……そのうちみかよりおっきくなるもん」

美嘉「どうかなー★」ナデナデ

りん「むっ」ペシペシ

美嘉「きゃーいたーい★」

りん「……むぅ!」



トテトテ


美嘉「ん? 誰かくるね」

りん「だれか? ……あっ、まゆ!」

まゆ「りんちゃん、さがしましたよぉ」モコモコ

りん「うん」

まゆ「りんちゃんさそいにいったら、もういってるっていわれてびっくりしちゃいました」

りん「ゆきがりんをよんでたから」

美嘉「お友達?」

りん「うん」


まゆ「……りんちゃん、このろまんてぃっくがとまらなさそうなおねえさんは……?」

美嘉「流行ってるの?」

りん「みかだよ、じぇーけーだよ」

まゆ「じぇ……?」

美嘉「アタシ、城ヶ崎美嘉★ さっきりんちゃんとお友達になったんだー★」

まゆ「ふぅん……わたしは、さくままゆ、ななさいです」

美嘉「よろしく★」

まゆ「よろしくおねがいします♪」


美嘉「なにして遊ぼっか?」

りん「なにしよっかな」

まゆ「このゆきだまは……? おっきいですねぇ」ポフポフ

りん「ふふん、りんとみかでつくったの」

まゆ「すごい……!」

りん「もっとほめて」

美嘉「……そうだ! せっかくだからこれで雪だるま作るってのはどうかな!?」

りん「ゆきだるま……!! みか、ないすあいであ」

美嘉「へへ、そーっしょー★」


美嘉「あ、でもまた結構大きい雪玉もう一個作らないとね」

りん「む……がんばる!」

まゆ「たいへんそうですねぇ」

りん「みかがいるりんたちはむてき」

美嘉「へへ★ よっしゃ頑張っちゃうよー★」


「おねえちゃーん!」


美嘉「あっ! 莉嘉おそーい!」

莉嘉「お姉ちゃんが置いてくから……それに雪玉作りながら来たからさー……あれ?」

りん「?」

まゆ「……?」

莉嘉「お姉ちゃん……ついに手出したの?」

美嘉「はぁっ!?」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「ふーん……みかの、いもうとの、りか」

まゆ「よろしくおねがいします♪」

莉嘉「かわいー! これはおねえちゃんが手出しちゃうのも仕方ないね」

美嘉「だから違うって……それよりも! 莉嘉ナイス★」

莉嘉「なにがー?」

美嘉「ほら、その雪玉!」

莉嘉「これ?」

りん「ちょうどいいおおきさ」

まゆ「これでゆきだるまさんつくれます!」

莉嘉「雪だるまー!? 作る作る!!」

りん「はやくはやく」ワクワク



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


莉嘉「できたー!」

まゆ「できましたぁ♪」

美嘉「おー、なかなか★」

りん「わぁ……! すごい……!! ……あっ」グゥ

まゆ「あら」

美嘉「お腹空いたのー? 可愛い音が聞こえたぞ★」

りん「……」ペシペシ

美嘉「あはは」

莉嘉「アタシもお腹すいたー!」

まゆ「もうおひるですからねぇ」

美嘉「ん、そろそろ帰ろっかー」


りん「はっ……! そうだ!」ピコーン

美嘉「?」

りん「みんな、うちでいっしょにたべよ」

莉嘉「いいのー!?」

美嘉「だ、大丈夫? 迷惑じゃないかな?」

りん「ぷろでゅーさーならだいじょうぶ」

まゆ「ぷろでゅーさーはやさしいですからねぇ」フフン

美嘉「ぷ、ぷろ……?」

莉嘉「行きたい行きたい! おねーちゃんいこー☆」

美嘉「うーん……それじゃ、お世話になっちゃおっかな★」

りん「うん!」

莉嘉「わーい☆」

まゆ「ゆきだるまさん、ばいばい」フリフリ

りん「またね」バイバイ



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「ここだよ」

美嘉「すっごい近所じゃん」

莉嘉「ホントだねー」

まゆ「まゆのおうちもおとなりさんなんです♪」

美嘉「えー!! 羨ましい!!」


ガチャッ


りん「ぷろでゅーさー! ただいま!」


スタスタ


P「あ、おかえ……り………なんか増えてる」

美嘉「お邪魔しまーす★」

莉嘉「おじゃましまーっす☆」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「へー、なるほどなぁ……お世話になりました」

美嘉「こちらこそ★」

りん「おなかすいた」

まゆ「おなかすきましたぁ」

P「分かった、今から作るよ。美嘉さんと莉嘉さんも同じのでいい?」

美嘉「うん! 呼び捨てでいいよ! プロデューサー★」

P「ん、わかった」

莉嘉「アタシもね! Pくん☆」

P「おう」


ガチャッ


P「へ?」


ドタバタ


加蓮「りーんー! 雪降ってるよー! ゆきー!!」

奈緒「加蓮! 風引くから !もっと厚着っ!! 着込めっ!! あっ、お邪魔しまーっす」

P「どんだけ増え」


ガチャッ


P「マジかよ」


ドタドタ


ちひろ「プロデューサーさん!!!」


P「ど、どうしたんですかちひろさん」

ちひろ「あの、あのですねあの、そのっ」

P「はい?」

ちひろ「数日考えたんですけどっ……や、やっぱり……先生がいつ家庭訪問にいらしてもいいようにっ!!」

P「え?」


ちひろ「お、おぉ、おっ……おっ奥さん!!! とか!? 必要じゃありませんか!? みたいなっ!!?」


P「えっ」


ちひろ「……はぁっ……はぁ……」ゼーゼー

P「えっ」

りん「かれん、かいろはったげる」ペタペタペタペタ

加蓮「ありがと!! 凛、もしかしてアタシのこと好きなの?」

りん「は?」

加蓮「ヒューッ」

美嘉「あ、どうもー★ 城ヶ崎美嘉です★」

莉嘉「妹の莉嘉だよー!」

奈緒「よろしく! Pさんの友達か何かか? アタシは神谷奈緒、でこっちのが北条加蓮だ」

加蓮「どうもー♪ ……えっ……? えっ? プロデューサー何やらかしたの……?」


ちひろ「……ふぅ……」

P「……」

ちひろ「………ふふっ……なんだか、大家族みたいですねっ……!!」カァ

P「……あれ? ヤバイ雪積もってんじゃん!!! 遊ばなきゃじゃん!!!! 俺の少年心が騒いでる行ってくるわ」


ガチャッ


ちひろ「逃がさねぇ」





つづく



【渋谷凛6歳、はじめてのおつかい】



@大晦日


P「凛!! あと少しだぞ!! 準備はいいか!?」

りん「うん! うん!!」ソワソワ

P「5……4……3……2……1………あけおめえええーーーー!!!!」ピョン

りん「わあああ!!」ピョン

ちひろ「あけましておめでとうございます!」

まゆ「おめでとうございます♪」


P「よし! 今年も空中で年越しできたな!!」ガッツポ

りん「やったねぷろでゅーさー!」ペシペシ

まゆ「げんきですねぇ」

ちひろ「ほんとですねぇ」

まゆ「まゆはもうねむいです……ふぁ」

P「俺はまだまだいけるぞ」

りん「りんだって! ……ふぁ」

ちひろ「無理しちゃだめですよー」

P「凄い……パワーが溢れる……今ならちひろだって倒せるぞ!!!」

ちひろ「あ?」

P「ごめんなさい」


ちひろ「で、寝る前に! はいっお年玉」

P「おっと、俺からもな」

まゆ「わぁー! ありがとうございます♪」

ちひろ「はい、凛ちゃんも」

りん「ありがと!」

まゆ「ふぁ……」

ちひろ「まゆちゃん、もう限界?」

まゆ「げんかい……」クシクシ


まゆ「んぅ……」スッ

ちひろ「もう、歩けるー?」

まゆ「えへへ……だっこがいいです」

ちひろ「甘えんぼさんだねー」

まゆ「あまえんぼさんです……あまえんぼさん、だめですか?」

ちひろ「ダメじゃないよー? 好き♪ よいしょ」ヒョイッ

まゆ「ん……りんちゃん、ぷろでゅーさーさん、おやすみなさぁい」

P「おやすみー」

りん「おやすみ、まゆ」


りん「んぅ」クシクシ

P「さすがに眠いんじゃないか?」

りん「そんなことないよ……ふわぁ」

P「どこが? ほらほら寝るぞ」ヒョイッ

りん「ん……」ギュ



ガチャッ


P「よいしょ……まゆの隣な」

りん「うん……ぷろでゅーさーは」

P「プロデューサーはまだ寝ないー」

りん「むぅ……」

P「おやすみ」ポンポン

りん「ん……」


ちひろ「……ふぁ、ぷろでゅーさーさん」モゾモゾ

P「あっ、すみません起こしてしまって」

ちひろ「いえいえ……まゆちゃん寝かしつけてたら一緒に寝ちゃってました」

P「ははは……ん、見てください手繋いでますよ」

ちひろ「あら……ふふっ♪ どんな夢見てるんでしょうね」

P「どうでしょうね……ちひろさんはどうします?」

ちひろ「折角だし、もう少し飲もうかな♪」

P「そうしましょう」



@翌日


ちひろ「……ふぁ……」モゾモゾ

ちひろ「んー……」

ちひろ「……っと、皆まだ寝てる……」

ちひろ「お雑煮でも作ろうかな」

ちひろ「……プロデューサーさん、台所、お借りしますね」

P「んー……? ……んー……ん……ぐぅ……」

ちひろ「ふふっ、もう♪」


ちひろ「しごとでーんしゃつーきんームリムリ♪」


コトコト


ちひろ「じたくげーんじゅけーいびーフリフリ♪」


コトコト


ちひろ「そろそろいいかなー、味見味見」

ちひろ「……うん、美味しいっ!」

ちひろ「後はお餅を……」ゴソゴソ

ちひろ「あれ?」

ちひろ「……あれっ?」

ちひろ「………ない……!!」


ちひろ「うーん……買いに行くしか無いかなー」

ちひろ「私の所にも無いし……」

ちひろ「いつものスーパーいこっかな」


トテトテ


りん「ちひろさん」

ちひろ「あら、おはよう」

りん「おはよう、なにしてるの?」

ちひろ「お雑煮を作ってたんですけど……」

りん「?」

ちひろ「お餅が無くって」

りん「おもち」

ちひろ「おもち」


りん「おもちがないおぞうに」

ちひろ「それはまずいですね」

りん「まゆげがないなおみたいなものだよ」

ちひろ「奈緒ちゃん怒りますよ」

りん「ふふん」

ちひろ「それじゃ、お餅買ってきますね」

りん「うん―――」


イヤーッ


りん「!?」ビクッ

ちひろ「まゆちゃん!? プロデューサーあいつ手ェ出しやがったな!! 野郎オブクラッシャアアアアアア」


ドタドタ



バタン


ちひろ「滲み出す混濁の紋章、不遜なる狂気の器、湧き上がり・否定し・痺れ・瞬き・眠りを妨げる。爬行する鉄の王女、絶えず自壊する泥の人形、結合せよ! 反発せよ!! 地に満ち己の無力を知れ!!! 破道の九十……」

まゆ「うわぁん!」ゴスッ

ちひろ「ぅゎっょぃ」

P「あ、ちひろさん」

ちひろ「プロデューさん! まゆちゃんに手出したら許しませんよ!?」

P「何言ってるんですか」

まゆ「ちがうんですぅ……ふえぇ……」


ちひろ「ま、まゆちゃん何があったの」

まゆ「うぅ……」カァ

P「おねしょですね」

ちひろ「あら」

まゆ「うわああーーん!!」

りん「どうどう」ヨシヨシ

P「ていうか、まゆ……抱きついたらちひろさんが」

まゆ「ふぇ……あっ」

ちひろ「あっ」


ちひろ「困りました……お買いもの行こうと思ってたんですけど」

まゆ「ごめんなさい……」

ちひろ「気にしないでー」ナデナデ

まゆ「うぅ……」

P「買い物ですか。あそこのスーパーですよね?」

ちひろ「はい」

P「そうですか……だったら」

りん「よんだ?」

P「いいタイミング」

りん「ふふん。どうやらりんのでばんみたいだね」フンス


ちひろ「凛ちゃん?」

P「大丈夫ですよーあそこなら何度も行った事がありますから」

ちひろ「そうなんですか」

P「まぁ、おつかいはした事ないですけれど」

りん「だれだとおもってるのりんだよ」

P「凛だよなぁ」

ちひろ「えっと、それじゃあお願いしちゃおうかな?」

りん「まかせて! くび、とってくる」

P「誰のだよ」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「いってきます」

ちひろ「いってらっしゃーい」

P「気を付けてな」

まゆ「ごめんね、りんちゃん……」

りん「だいじょうぶ! まゆのかたきはうってくるから」

まゆ「かたき……?」



トテトテ


りん「ふんふんふふーんふんふふー♪」

「……? あら」

りん「めでめでめで、めーでめでめで♪」

「……ふんふんふふーんふんふふー♪」

りん「!?」

「めでめでめで、めーでめでめで♪」

りん「この声は……」


りん「ゆきのようせいさん!!」


楓「雪の妖精さん?」


りん「ゆきのようせいさんだ」

楓「雪の妖精さん? どこですか?」キョロキョロ

りん「きょうはゆきがないけど、どうしているの?」

楓「え? ……あっ、もしかして私の事ですか?」

りん「うん」

楓「高垣楓、ですよ」

りん「かえでさん」

楓「はい♪」

りん「りんは、しぶやりん。ろくさいだよ」

楓「りんちゃん」

りん「かえでさん」

楓「りんちゃん!」

りん「かえでさん!」


楓「今日はどうしたの?」

りん「えっとね、まゆがおもらしして、ちひろさんがべちょべちょだから、おもちをかいにいくの」

楓「なるほど」

りん「わかった?」

楓「落ち着いて話してくれる?」

りん「わかった」


―――――――――――――――
――――――――――
―――――


楓「なるほど……お餅をお持ちでないんですね? ふふっ」

りん「……? そういうこと」

楓「それで、今からお買い物に」

りん「うん」


りん「かえでさんは」

楓「私、少し離れた所に住んでるんですけど」

りん「うん」

楓「温泉に行くのが好きなんです」

りん「おんせん」

楓「あそこのスーパーの近くにある銭湯、知りません?」

りん「しってるけど、いったことない」

楓「あら、とてもいいところなんですよ?」

りん「そうなの」

楓「うん♪ せっかくの新年だし、朝から行ってみようかなって思ったの」

りん「ふーん」


楓「りんちゃんも行きます?」

りん「うん!! ……あっ、でもおもち」

楓「あぁっ、そうでした……」

りん「ごめんね」

楓「うん……そうだ!」

りん「?」

楓「まずお買い物行って、お雑煮食べてから一緒に行きましょう」

りん「……! めいあん」

楓「お餅のお金は、私が出しますね♪」

りん「ありがとう、ちひろさんがよろこぶ。おもにちひろさんが」

楓「ならよかった♪」



@スーパー川島


りん「おもちおもち」

楓「おもちおもち」

りん「もちもちのー」

楓「おもちー」

りん「あった!」

楓「どれくらい買っていきます?」

りん「うーん……いっぱい」

楓「いっぱい」ヒョイヒョイ


楓「(お酒も買っていこう……)」

楓「(あくまでも手土産……うん、手土産)」

楓「(あ、おつまみも……)」

楓「(さきいか……)」

りん「おなかすいてるんだね」

楓「えっ、そ、そうね! ……あっ、凛ちゃんも欲しい物入れていいですよ」

りん「いいの!?」

楓「うん♪」

りん「かえではいいひと」

楓「ありがとう♪」


―――――――――――――――
――――――――――
―――――


楓「それじゃあ、いきましょうか」

りん「うん」

楓「凛ちゃん、先導……連れてって下さいね」

りん「まかせて!」

楓「……おーねがいーしーんでれらー♪」

楓・りん「「ゆめはゆーめでおーわれーなーい♪」」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ガチャッ


りん「ただいま」

楓「お邪魔します」

ちひろ「凛ちゃん! おかえりなさ……っ!?」

楓「高垣楓です。よろしくお願いします」ペコリ

ちひろ「プロデューサーさーん!! お家に謎の美人がー!!」

P「マジかよスカウトしないと!!!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「それはそれは、うちの凛がお世話になりました」

楓「いえいえ。あ、手土産に色々買ってきました」ドサッ

P「多っ」

りん「ちひろさんおもちかってきたよ」

ちひろ「……」

まゆ「ちひろさん?」

P「へー温泉ですか」

楓「はい」

りん「ちひろさん」ツンツン

ちひろ「……」プニプニ

P「あー! いいですよね、あそこの銭湯」

楓「ですよねっ……! ふふっ♪」

まゆ「ちひろさん」ユサユサ

ちひろ「……」グラグラ



ちひろ「(なんですかこのいい雰囲気は)」

ちひろ「(私は置いてけぼりですか)」

ちひろ「(眼中にないんですか)」

ちひろ「……」グスッ


楓「それにしても、良いご家族ですね♪」

ちひろ「……!?」

P「えっ、いや違いますよちひろさんは……」

ちひろ「……んもーーー!!! 褒めても何も出ませんよーっ? でもお雑煮なら作ってあげます♪ ほら、座って座って!!」グイグイ

楓「わっわっ」

新作かと思ったらリメイクだった。しかしキャラが良くて素晴らC

続き早くしろください(土下座)


楓「それで、凛ちゃんと銭湯に行きたいんですけど」モグモグ

りん「せんとう」モグモグ

P「構いませんよ」モグモグ

ちひろ「まゆちゃんも行く?」モグモグ

まゆ「いきたいです!」モグモグ

楓「どうせなら、皆で行きませんか?」

P「そうですね」

ちひろさん「では準備しますね!」

楓「はい♪」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


@銭湯川島


カポーン


楓「いーいゆっだっなっ♪」

ちひろさん「あぁ~いいですね~……」

りん「うららか」

まゆ「ひといませんねぇ」

楓「この時間は人が少ないのでいいんです♪ 元旦だから、というのもありますけど」

ちひろ「なるほど~……あふ……癒される~……」

りん「およいでいい!」

ちひろさん「人が来たらやめるんですよ~?」

りん「わかった!! わあぁーーー!!」ザバザバ

まゆ「ひゃあ!」

楓「ふふっ♪」


―――――――――――――――
――――――――――
―――――


カポーン


P「あぁ~……」

P「……まぁでも、あれだな」

P「楓さんの付き添いがあったから、はじめてのおつかいでは無かったかな」


ワイワイ


P「ふぅ……」


キャッキャッ


P「……寂しい」





つづく

>>114
ありがとうございます。最後の告知にご期待ください……!



【渋谷凛6歳、節分】


P「りん!!!!」

りん「!?!? どうしたのぷろでゅーさー!!」

P「なんと……今日はな……」

りん「……」ゴクリ

P「節分だあああああ!!!!」ピョンピョン

りん「うわあああああ!!!!」ピョンピョン

P「やったあああああ!!!!!」ピョンピョン

りん「わあああああい!!!」ピョンピョン

P「どわああああああ!!!!!」ピョンピョン


りん「せつぶんってなに?」

P「」ピョンピョン



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「……と、いうことだ」

りん「ふーん……おもしろそうだね」

P「ああ、楽しいぞ」

りん「まずはどうするの?」

P「まずは恵方巻きを食べるぞ! 今日の夕飯だ」

りん「わかった」

P「ということでちっひとまゆを呼んでくるぞ!!!! いけぇ!!!」タッタッ

りん「わーーーー!!!」テテテテ


P「待つんだ凛! どこへ行くんだ!!」

りん「え?ちひろさんとまゆのおうち……」

P「わざわざ行かなくても大丈夫だ……そう、ここの壁を叩けばな!!」


ドンドン


P「……」

りん「……?」


ハーイ?


りん「!!?」

P「どや?」

りん「かべからちひろさんのこえが!!」

P「薄いんだ、壁」

りん「かべのなかにいるの?」

P「ちがう」


P「まぁ確かにぬりかべみたいな人だが」


トバスゾ


P「ヒッ」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「いいか? 全部食べきるまで口を離しちゃだめだからな」

りん「がんばる」

まゆ「どこむけばいいんですかぁ?」

ちひろ「あっちですよ」

P「はい、じゃあ頂きます!」アーン

ちひろ「頂きます」アーン

りん「いただきます!」パク

まゆ「いただきます」パク



P「くく、かかったな」

りん「!?」モグモグ

ちひろ「ちょろいですぜ」

まゆ「!!」モグモグ


りん「んぅー!!」モグモグ

P「俺達はお前らが必死に齧り付く様子を眺めるため、少々手を置かせてもらうよ」

まゆ「……!? ………!!」モグモグ

ちひろ「くくく……かわいいですねぇ」

P「まさかこの状況で口を離すわけにもいかまい……」

りん「……んぅ……!!」モグモグ

まゆ「……!! ……!!」モグモグ


P「抵抗しようとするも口は離せず必死に食べる凛かわいい」

ちひろ「とにかく必死に食べようとしてるけど全然進まないまゆちゃんかわいい」


P「いや凛のほうがかわいい」

ちひろ「いやまゆちゃんでしょ」


P「は?」

ちひろ「あ?」


P「やるってのか妖怪スタドリ女」

ちひろ「喋るなら”ワン”で話せよ縦社会の犬が」


ソコヘナオレドリンクオンナァァ!!!!

サイキンノシャチクハヒトノコトバヲハナスンダナアァ!!!!


りん「……」モグモグ

まゆ「……」モグモグ



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「よーし皆食べたし豆まきするぞー」ボロボロ

ちひろ「はいりんちゃん、まゆちゃん」ボロボロ

りん「ありがと……どうしてなかまわれしたの」

まゆ「だめだめですねぇ」

P「恵方巻き食べたら仲直りしたから大丈夫」

ちひろ「美味しかったです」

まゆ「えほうまきってすごい」

りん「すごい」


P「では鬼役はちひろさんで」

ちひろ「えぇ!?」

りん「わかった」

まゆ「がんばりますねぇ」

P「よし」

ちひろ「ちょっと待って下さいよ!?」

P「えぇ……?」

ちひろ「何ですかその面倒そうな目は!!」


P「ハマり役じゃないですか」

ちひろ「どこがですか!?」

P「……全て?」

ちひろ「なっ……!」

P「なーんて冗談で……」

ちひろ「……」

P「……ちひろさん…?」


ちひろ「…………ぐすっ……」


P「あっ」

りん「さいてい」

まゆ「ぷろでゅーさーさん」


ちひろ「うぇぇん……なんでひどいこというんですかぁ……」

P「あっ……あの」

りん「あやまりな」

まゆ「ぷろでゅーさーさん」

P「……ちひろさん……言い過ぎました、すみません」

ちひろ「ふぇぇ……く゛す……」

P「……ど、どうすれば」

りん「せいいがたりない」

まゆ「おもてでますかぁ?」


P「……」オロオロ

ちひろ「……ぐす…」

P「……」

ちひろ「……ひぅ……ぐす……」

P「…………お」

りん「お?」

まゆ「お」

ちひろ「……ふぇ……?」


P「俺が鬼だあああああああああああ!!!!!!!!!」バッシャーン


ちひろ「!?」

りん「ぷろでゅーさー!!!」

まゆ「じぶんのかおにありったけのまめを!!!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ちひろ「大体ですねぇ!!」ブンブン

P「いたい」バシバシ

ちひろ「美優さんとかぁ!! 楓さんとかぁ!!!」ブンブン

P「ちょっと本気出し過ぎじゃないですか」バシバシ

ちひろ「何で! そんなに! 女の人が! 寄ってくるんですかっっ!! っもう!!!」ブンブン

P「いいか二人とも、こういうのを理不尽って言うんだ」バシバシ

りん「へぇ、べんきょうになったよ」ポイポイ

まゆ「ぷろでゅーさーさんはかしこいですねぇ」ポイポイ

P「だから顔面はやめて」バシバシ


ちひろ「はい、福は内ー」ポイッ

りん・まゆ「ふくはうちー」ポイッ


ちひろ「鬼は外っっ!!!」ブンブン

りん・まゆ「おにはそと!!」ブンブン


バシバシ


ちひろ「福は内~」ポイッ

りん・まゆ「ふくはうち~」ポイッ


ちひろ「鬼は外ァ!!!!」ブンブン

りん・まゆ「おにはそとぉ!!」ブンブン


バシバシ


P「豆うめぇ」モグモグ





つづく



【渋谷凛6歳、歯医者へ行く】


りん「ぷろでゅーさー」クイクイ

P「なに?」

りん「なんかほっぺがいたい」ウー

P「頬? 見せてみろ」

りん「うん……」


P「虫歯だな」

りん「むしばかぁ」

P「虫歯だぁ」

りん「たいへんだね」

P「大変だな。よし、歯医者行くかぁ」

りん「やだ」

P「なんで」

りん「えっ」

P「えっ」


りん「みおが、みおがいってたもん」

P「未央ちゃんが?」

りん「うん……はいしゃさんはこわいって」

P「あー」

りん「どりるでぐわあああああってされるっていってたもん」

P「ぐわーなんかされないよ」

りん「いってた! ぐわあああああって!! ぐわあああああって!!」

P「ちゅいーんってなるけどぐわーとはならないよ」

りん「ちゅいいいいいんもやだあああああ!! うわああああん」


りん「どうして……いっつもちゃんとやってたのに」

P「ちょっと下手だったのかもな」

りん「へたじゃないもんがんばったもん」

P「でも虫歯出来ちゃったじゃん」

りん「う」

P「今度は俺がやってやるからちゃんと覚えろよ」

りん「そんなこどもじゃないよ!!」

P「子供」ヒョイッ

りん「おろして」ペシペシ


P「ほら、歯医者さん行こうな」

りん「いやぁ……」

P「行くぞぉ」

りん「………うぅ……ぐす……うぇぇん……」

P「よしよし」

りん「ひぐ……」

P「……凛」

りん「……?」

P「虫歯を放置していると、大変なことになるんだぞ」


りん「たいへんなこと……?」


P「あぁ……残業明けのちひろさんみたいになる」


りん「ざんぎょうあけのちひろさん」

P「どうだ?」

りん「こわい」

P「だろう」


P「更に放置するとな」

りん「さ、さらにうえがあるの……!?」

P「あぁ……」

りん「……」ドキドキ


P「徹夜三日目の俺みたいになる」


りん「それはまずいね、はやくいこうか」

P「おう」



@川島歯科クリニック


りん「うぅ……」

P「大丈夫だって」

りん「……」プルプル


チュイイィィン


りん「!! ぷ、ぷっぷろぷろでゅっぷろでゅっさ」ビクビク

P「どうしたダブステップみたいな声だして」

りん「いやぁ……」ビクビク


チュミミ~ン


りん「おひざすわる……」

P「そうか」

りん「うん……」チョコン


チュミーーーーン


りん「あばばばば」ジタバタ

P「おい、暴れたら危な―――」


ドンッ


拓海「あぁ!?」


P「あっ、すみません」

拓海「テメー何ぶつかっ」

りん「ご、ごめんなさい」プルプル

拓海「まぁいいけどよぉ」


拓海「……お前、虫歯か?」

りん「うん……」

拓海「そうか……」

りん「おねえさんも?」

拓海「向井拓海だ」

りん「たくみも?」

拓海「……まぁな」


りん「こわくないの……?」

拓海「はァ? アタシ18だぞ」

りん「じゅうはち……りんろくさい」

拓海「ガキだな」

りん「がきじゃない」

拓海「ガキ」

りん「この」ペシペシ

P「あっこら」

拓海「はは、いたくねー」


拓海「何だ、えーと……凛は怖いのか?」

りん「……こわくない」

拓海「はーん……怖いのか」

りん「こわくない!!」

拓海「そんなこと言ってなー? さっき見てたぞ~」

りん「なにを」

拓海「びくってしてにーちゃんに抱き着いてたじゃねーか」

りん「むっ」


拓海「てか今もな」ケラケラ

りん「ばかにしてる」

拓海「良く分かったな」ニシシ

りん「むっ……」

拓海「ははは、まだまだガキだな――――」


チュミミ~ン


拓海「」ビクッ

りん「」ビクッ

拓海「はっ」

りん「はっ……!」

P「あっ……」


りん「てかいまもな」キリッ

P「」ハッハッハ

拓海「やめろ」

りん「よくわかったな」キリリッ

P「」バンバン

拓海「頼む」

りん「ははは、まだまだがきだな」キリリリッ

P「」ッヒィー

拓海「アタシが悪かったから!!」

P「」ケラケラ


拓海「テメーは表でろ」

P「ごめんなさい」


りん「たくみもこわがってるでしょ!」

拓海「ッチ……苦手なんだよ……昔から」

りん「ふーん……たくみもかわいいとこあるね」

拓海「お前優勢なフリしてっけどこの後チュミミーンされんのは変わんねーからな」

りん「はっ」

拓海「逃げられねーのさ……」

りん「わすれてたのに!!」


りん「もうこわくないもん」

拓海「ふーん」

りん「たくみとちがって」

拓海「は?」

りん「なに」

拓海「いやアタシももう怖くねーし」

りん「」フッ

拓海「この」

りん「ふん」


拓海「にーちゃんちょっとこの娘貸して」

りん「ふふん、ぷろでゅーさーはかんたんにりんをてばなさな」


P「よいしょ」トスン


拓海「サンキュー」ギュ

りん「うらぎりもの」ジタバタ


拓海「暴れんなって」

りん「んんーーーー!!」ペシペシ

拓海「いじわるしねーから」

りん「…………ほんと」ピタッ

拓海「ほんと」

りん「……うそじゃない」

拓海「うそじゃない」

りん「……わかった」

拓海「よしよし」ナデナデ

りん「ん」

拓海「いい娘だ」ナデナデ


拓海「治療怖いか?」

りん「………こわい……」

拓海「そうか」

りん「うん……」

拓海「アタシも怖いよ」

りん「ん……そっか」

拓海「でもま、自業自得だからな」

りん「じごうじとく」

拓海「ああ……少し我慢すれば終わるから、さ」

りん「ほんと?」

拓海「あぁ。頑張ろうぜ」ナデナデ

りん「……ん」


拓海「……」ナデナデ

りん「……」クシクシ

拓海「ちなみに……さっきの」

りん「……?」

拓海「いじわるしないっていったやつ」

りん「うん……?」


拓海「アレは嘘だ」サワサワ


りん「わーーっ!! あは、あははっははは、ばかあああああ」


「お静かにお願いします~」


拓海「あっ、す、すみません」

りん「ぷぷぷ」

拓海「ぐっ」


りん「ゆるされない」

拓海「すまん」

りん「りんのきもちをうらぎった」

拓海「うん」

りん「へんじははい」

拓海「はい」

P(つよい)


りん「つみはおおきい」

拓海「はい」

りん「けしてゆるされることではない」

拓海「どうすればいい?」

りん「ですか」

拓海「どうすればいいですか」

りん「ん…………そうだなぁ……」

拓海「……足痺れてきた」

りん「うーん………うーん……」



「次の方どうぞー」


拓海「あっお前じゃねーの」

りん「はっ!!」

P「行くぞー」

拓海「いってこい」

りん「あっ! えっと、えっと」

拓海「ん?」

りん「たくみはりんとおともだちになること!! わかった!!」

拓海「あぁ……ハハ、いいぜ。分かった」

りん「ん! じゃあね!」フリフリ

拓海「おう」フリフリ


P「友達出来たなー」

りん「うん!」ニコニコ

P「それじゃ、頑張って見てもらおうな」

りん「……はっ!! うぅ……!!!」

P「大丈夫か?」

りん「わすれてた……」プルプル

P「頑張るんだろ?」

りん「…………う、うん……がんばる!」

P「よし」


オネガイシマス

アワワワワワワ


チュミミ~ン


拓海「」ビクッ





つづく



【渋谷凛6歳、闇に飲まれる】


りん「ぷろでゅーさーいってきます」

P「いってらっしゃい」

りん「げんかんまでおくってくれないの」

P「えぇ……俺も準備あるんだが」

りん「きてよ」グイ

P「行っておいで、もう子供じゃないんだろ?」

りん「むっ……こいよ、おるるるるらあ」グイグイ

P「その言葉使いはやめなさい」

りん「はぁとせんせぇがおしえてくれたのに」

P「あの人のことは絶対真似しちゃだめ」

りん「ぜったい」

P「絶対」

りん「わかった」


りん「じゃあななせんせぇは」

P「もっとダメ」

りん「きゃぴぴん」

P「やめなさい」


P「ほら、まゆ待ってるから」

りん「まゆまってる」

P「うん」

りん「それはいけない、はやくいかないと」

P「大丈夫だな」

りん「うん」

P「はい、じゃあいってらっしゃい」

りん「ん、いってきます」


トテトテ


P「……大丈夫かな、始業式」


プロデューサーサンマダデスカー


P「今行きまーす!」



@通学路


りん「それでね、なおのふくがね」

まゆ「うん、うん………あ、うづきちゃんですよぉ」

りん「うづき!! うづきどこ」キョロキョロ

まゆ「うづきちゃーん!」

うづき「? ……りんちゃんまゆちゃん!」テテテテ

りん「うづき! うづきおはよううづき」テテテテ

うづき「おはようございます!」

りん「おはよう!」

まゆ「おはようございます♪」


りん「うづき」ギュッ

うづき「りんちゃん、どうしたんですか? もしかして、あまえんぼさん?」ギュ

りん「ひさしぶりうづきだから」

うづき「そうですか! じゃあいっぱいぎゅってしていいですよ!」ギュー

りん「うづきぃ」ギュー

まゆ「なかよしさんですねぇ」


みお「ままゆもぎゅーする?」

まゆ「しないですよぉ……いつのまにいたんですか」

みお「いまだよー! ままゆぎゅー!」ギューー

まゆ「わ、わっ、みおちゃ」


「……」ジー



キーンコーンカーンコーン


サヨーナラー


りん「おわった」

みお「つかれたー! はやくかえろー!」

りん「かえる!」

みお「あっ!!」

りん「」ビクッ

みお「わすれてたー!」

りん「どうしたの」


みお「しまむーととしょしついくってやくそくしてたの!」

りん「ふーん…………りんはなかまはずれ」ショボン

みお「えっ!! ちがうよしぶりん、ごめんね、あのときしぶりんいなかったの、だから」

りん「ふふ……べつに、きにしてないよ」

みお「ほんと!! よかったー!! いっしょにいこ!!」

りん「まゆまたせちゃうから、どうせいけないしね」

みお「はっ……たしかに! もーてんだった」

りん「うんじゃあねみお」

みお「うん!! ばいばいしぶりん! またあしたー!」ブンブン

りん「ばいばい」フリフリ



@下駄箱


りん「まゆ」キョロキョロ

りん「……まゆいない」

りん「むぅ……」


「いかがした」


りん「?」

「こくうをみつめてどうしたのだ」

りん「だれ」

「くくく、わたしか?」

りん「うん」


「くく、わたしのなは、くろき……くろ……」

りん「?」

「く、くろき……お、おはな……えと……ば、ばらの……」

りん「……?」

「…えっと………くろき、ばらの……あ、あぅ……」

りん「……? ……??」


らんこ「…………か、かんざき、らんこ」



りん「らんこ」

らんこ「……う、うむ!」


りん「はじめまして」ペコリ

らんこ「あ、う、うん」ペコリ

りん「いちねんせい?」

らんこ「うむ! げんしょの……やみから……あの………し、しんにゅうせいである」

りん「そっか、どうしたの?」

らんこ「うぇっ!? ………え、えっと……その……」

りん「?」


らんこ「……え、えっとね……あさ、あなたのこと、みかけて、それで」

りん「うん」

らんこ「……か、かっこいいなぁ……って、おもって」

りん「りんが?」

らんこ「うん……」

りん「そうかな」

らんこ「……め、めが……かっこいい……って、おもって、その」

りん「おともだちになりたいってこと?」

らんこ「……う、うん!」パァァ


りん「ふーん……いいよ」

らんこ「ほ、ほんと!」

りん「うん。りんね、しぶやりん」

らんこ「……り、りんちゃん!」ニコニコ

りん「うん」

らんこ「えへへ、やった……おともだち、できた……!」

りん「じゃあまずはおともだちのぎしきをしないと」

らんこ「ぎしき……?? ……ぎしき……!? ぎしき……!!」キラキラ

りん「うん」

らんこ「なにようじゃ、なにようじゃ」ワクワク


りん「それはね」

らんこ「うむ、うむ」ワクワク

りん「りんのおうちであそぶこと!」

らんこ「りんちゃんのおうち……!!」

りん「くる? おうち」

らんこ「うん! いくっ!」

りん「それじゃあいそごうか」

らんこ「うん! くつ、はかないと……んしょ、んしょ」

りん「いくよ」トテトテ

らんこ「あっ、あっまって、りんちゃんまって」テテテテ



ミユセンセーバイバーイ


美優「さようなら~」

りん「みゆせんせぇ」

らんこ「あつ……え、えと」

美優「あら、凛ちゃん……と、一年生の蘭子ちゃん」

らんこ「……う、うむ。くろき………ら、らんこである」

美優「ふふっ……もう仲良くなったの?」

りん「うん。おともだち」

らんこ「お、おともだち……!」

美優「いいことね♪ それじゃあ、気を付けて帰ってね?」

りん「うん。ばいばいみゆせんせぇ」トテトテ

らんこ「ば、ばいばい……み、みゆせんせぇ…………あ、りんちゃん、ま、まって」テテテテ

美優「ふふっ、さようならー♪」フリフリ



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「それでね、なおっていうこがね」トテトテ

らんこ「うん、うん」トテトテ

りん「ふくがはだけてね、それで――――」


加蓮「りーんー!!」タッタッタッ


奈緒「加蓮!! 走ると危ないからっ!!」

りん「げっ」

らんこ「あわわ……」コソコソ


りん「なにしにきたの」

加蓮「そんな言い方ないでしょー? 偶然見かけたのー」

奈緒「ばったりな」

りん「そんなこといってじーぴーえす? つかったんでしょ」ポカポカ

加蓮「やーん」

奈緒「……ん? 友達も一緒か」

らんこ「ぇぅ」ビクッ


りん「らんこだよ。ほら、あいさつして」

らんこ「あ、あの……やみ、やみの………け、けんぞ……えっと………か、かんざきらんこ……」

加蓮「蘭子ちゃん? はじめまして! あたし北条加蓮って言うんだー」

奈緒「アタシは神谷奈緒な。よろしく」

らんこ「……か、かれんさん、と、なお、さん」

加蓮「うん! 蘭子ちゃんもかわいー! 全く凛ちゃんったらモテモテだなー」

りん「さえずるな」

奈緒(………闇……? けんぞ……眷属……?)


加蓮「どこいくのー?」

りん「おうち」

加蓮「ほんと!? 私達も行っていい!?」

りん「しまった」

加蓮「よーっしじゃあ早く行こ!」ガバッ

りん「おろして」ペシペシ

加蓮「やだー」

りん「くそめ」ペシペシ


奈緒「あーあー……勝手に決めちゃってるよ」

らんこ「なかよしさん……?」

奈緒「……蘭子ちゃんも抱っこしてやるか?」

らんこ「ふぇ!? ……だ、だっこ……」

奈緒「このままじゃ置いていかれるぜ」

らんこ「……じゃ、じゃあ……だっこ……する……」

奈緒「ん、そっか。じゃあばんざいしてくれ」

らんこ「ばんざい……」バンザイ

奈緒「よいしょ」ヒョイ

らんこ「わっ」

奈緒「加蓮ー! 待て―」タッタッ

らんこ「わっわっ」ギュ



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ガチャッ


加蓮「お邪魔し……ただいまー!」

りん「かれんはいつからうちのこになったの」

加蓮「なんなら今からなりたいよ」

りん「だめ」

加蓮「えぇ~」

奈緒「お邪魔しまーす」

らんこ「お、おじゃまします……!」


りん「かれん、おろして」

加蓮「どうしよっかなー」

りん「おちゃもってくるから」

加蓮「ほんと? なら分かった」スッ

りん「やっとかいほうされた」トテトテ

らんこ「りんちゃんのおうち……」キョロキョロ

奈緒「Pさんに連絡しとくか」


りん「はい、おちゃもってきたよ」コト

加蓮「ありがと!」

奈緒「サンキュ」

らんこ「……あ、ありがとう…!」

奈緒「……なぁ、今思ったんだが蘭子ちゃん」

らんこ「んく、んく……ふぇ?」

奈緒「お父さんとお母さんに、遊んでくるって言ってるのか?」

らんこ「……あっ……」

奈緒「あっ」


らんこ「…………いってない……」


加蓮「あらら、それはまずい」

りん「?」


奈緒「あちゃー……連絡入れないとマズイな」

らんこ「……え、えぅ……」オロオロ

加蓮「大丈夫だよー」

奈緒「蘭子ちゃん、お家の電話番号分かるか?」

らんこ「わ、わかんない……」ウルウル

りん「なかないで」ヨシヨシ

奈緒「そっか……なら学校伝いに連絡入れてもらうか」

加蓮「そうするしかないね」

奈緒「菜々先生なら取り合ってくれるだろ。アタシ達の担任だったし」

加蓮「元気してっかなー」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


奈緒「……よし、これで大丈夫」

らんこ「だいじょうぶ……?」

奈緒「おう! 一時間位したらお母さん向かいに来てくれるってさ」

らんこ「……よかった……ご、ごめん、なさい……」

奈緒「気にすんなってー、それまで遊ぼーぜ!」

加蓮「おー!」

りん「なにするのねぇなにするの」

奈緒「んー……じゃああれしよーぜ! ボールを相手のゴールに入れるやつ!」

りん「わかった! ちょうえきさいてぃんするやつでしょ! もってくる!!」トテトテ

加蓮「一人じゃ危ないでしょ! 私も行くよ!」

らんこ「ちょ、ちょう……えきさいてぃん……?」ワクワク



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


「それじゃあお邪魔しますね、皆、よかったらまた遊んであげてね~」

りん「まかせて」フンス

加蓮「はい!」

奈緒「こちらこそ!」

らんこ「……ば、ばいばい……」

加蓮「ばいばーい!」

奈緒「またなー!」


りん「あ、らんこ」

らんこ「な、なに?りんちゃん」

りん「りんたちいがいにも、ちゃんとおともだちつくらなきゃだめだからね」

らんこ「…………う、うん」

りん「らんこならだいじょうぶだよ」

らんこ「……うん!」

りん「うん。それじゃ、ばいばいらんこ。またあしたね」

らんこ「………うん! ばいばい……はっ!!」

りん「?」



らんこ「…………やみにのまれよ!!」ヤミノマー



りん「……? ばいばい」フリフリ

加蓮「?」フリフリ

奈緒「あっ……」フリフリ



バタン


奈緒「楽しかったなー」

加蓮「ねー」

りん「うん」

奈緒「凛もおねーさんだな」

加蓮「ねーほんとこのこの」ウリウリ

りん「ふん…………あっ」

奈緒「ん?」

加蓮「どうしたの?」

りん「……まゆ」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


まゆ「……」ポツン

心「おっ☆ どしたままゆー☆」

まゆ「……」

心「今日はしぶりん一緒じゃないのか?」

まゆ「……」

心「なした☆ 先生こんなんだけど無視はつらいぞ☆」

まゆ「……」

心「ままゆー☆ ままゆー?」


まゆ「…………ふえぇ……」グスッ


心「はっいやちょっんななんで泣いてほっほらいいこままゆいいこ泣くなほらよーしよしよしよし!!!!」





つづく



【渋谷凛、6歳……?】


P「りーん」

りん「?」

P「なにしてんの?」

りん「なまっすかさんでぇみてたの」

P「そっかそっか。春香さんは何回転んだ?」

りん「いまのところはななじゅうはっかいだよ」

P「そっかそっかぁ」

りん「……?」

P「」ニコニコ

りん「……はっ」

P「ところでさぁりんちゃん」

りん「これはおつかいするやつだ!!」

P「おつかい頼んでいいか」

りん「ほら!!!」


りん「や! いまいそがしいの」

P「頼むよー」

りん「じぶんでいきなさい」

P「やらなきゃいけないことがあってさ」

りん「やー!!」

P「アイス買ってきていいから」

りん「いく」

P「助かる」


りん「じゃりじゃりくんかってくる!」

P「なんだそれ」

P「砂か?」

りん「なにいってるのあいすだよ」

P「……あぁ、ガリ〇リ君ね」

りん「ぎゃりぎゃりくん?」チュミミ~ン


P「買ってきて欲しいもの、これに書いておいたから」

りん「うん」

P「気を付けてな」

りん「りんをだれだとおもってるの」フフン

P「外あっついからちゃんと水分補給しろよ」

りん「もちろん」

P「急がなくてもいいからな」

りん「わかった」

P「なんだったら公園で遊んできてもいいぞ」

りん「?」

P「佐藤さんの家でお世話になってきてもいいんだぞ」

りん「う、うん……ちょっととおいけど」

P「よし、それじゃあ行ってこい」

りん「いってきます!」



P「クククク……」



@スーパー川島


りん「なんてこと」

りん「なにごともなくとうちゃくしてしまった」

りん「たいへん」

りん「これはもうおとなといってもかごんではない」フフン



テクテク


りん「よし、あとはかえるだけ」

りん「ぷろでゅーさー、へんなこといってたけどなんなんだろう」

りん「またへんなじゅーすのみすぎたのかな」

りん「ちひろさんにきびしくいっておかないと……」


「ねーねーおじょーさん」


りん「?」

「ちょっといい?」

りん「なにごとですか」

「なにごとて」


「友達の家に行きたいんだけど、ちょっと分かんなくってねー」ピラ

りん「ちず」

「うん! もしかしておじょーさんここ分かったりしない?」

りん「うーん……わかんない」

「そっかー、ありがとね」

りん「まいごなの?」

「そうなんよ」

りん「おとななのに」

「うっ……」


りん「しかたないからついてってあげる」

「へ?」

りん「ついてってあげるの!」

「ほんと? わーいありがと!」

りん「ん」

「おじょーさんやさしーねー、お名前なんて言うん?」

りん「しぶやりん」

「りんちゃん!」

りん「おねーさんは?」

「あたしー? あたしはねー」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「ばいばーい!!」ブンブン

りん「ふぅ……いいしごとをしたね」フフン

りん「よし、かえろ……」ピタッ

りん「……」


りん「どこだここは」



りん「……と、とりあえず、いまきたみちを」


テクテク


りん「……あ、もうおぼえてない……」

りん「…………まい」

りん「………………ごじゃない」

りん「おとなになったりんはまいごなんてしないから」

りん「……」

りん「しないから」

りん「……」

りん「……もう、おうちかえれないのかな」

りん「……」

りん「ふぇ」



ウワアアアン


「!?」


パタパタ


「ど、どうしたの……?」

りん「うわあぁぁぁん」

「えっ、あ、あの」

りん「ふえぇぇぇぇ」

「……な、泣かないで……!」


りん「ぐす」

「落ち着きましたか……?」

りん「うん……ありがとう」

「良かった……」

りん「……ふぇ」

「……御嬢さん、お名前は……?」

りん「…………りん」

文香「凛ちゃん、ですね……私、鷺沢文香って言います」

りん「……ふみか」


文香「……凛ちゃん、どうして泣いていたのですか……?」

りん「まい……はっ」

文香「……?」

りん(ここでまいごっていったら、こどもにみられてしまう……!)

文香「……?」

りん「えっと……あ、あつかったの」

文香「……え?」

りん「あつかったから……だ、だから」

文香「……確かに、今日もいい天気ですが……」


りん「と、とにかく!!」

文香「」ビク

りん「えっと……ふみか、ありがと」

文香「あっ……どういたしまして……」

りん「……あ、そうだ!!」

文香「」ビク

りん「あいすあるからいっしょにたべよ!」

文香「えっ……いいんですか?」

りん「うん!」

文香「……では、お言葉に甘えて」


りん「ふーん、ほんやさんなんだぁ」

文香「はい……祖父のお手伝いを」

りん「……そふ」

文香「おじいちゃん、です」

りん「なるほど」

文香「はい」

りん「しってたもん」

文香「は、はい」


りん「ほわー……」

りん「ほんがいっぱい」

文香「……読みたい物があったら、手に取っても大丈夫ですよ」

りん「ふむ」


スッ


りん「ふむふむ」ペラペラ

りん「……」

りん「なるほど」パタン

文香「……読めますか?」

りん「」ムリムリ

文香「……読んであげましょうか?」

りん「うん!!」

文香「」ビクッ



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


文香「そういえば……凛ちゃんはお買い物の帰りでしょうか……?」

りん「うん、えらいでしょ」フフン

文香「そうですね……あっ」

りん「?」

文香「……で、でしたら……お家に届けなければ、いけないのではないでしょうか……」

りん「…………!!!」


りん「……か、かえらないと……」

文香「そうしましょう……」

りん「……え、えっと…」

文香「……?」

りん「その………」

文香「どうしました……?」


りん「……ふぇ」


文香「えっ」


文香「……迷子、でしたか」

りん「うん……」

文香「うぅん……」

りん「ご、ごめんね、りんね、りん、はずかしくって、だから、あのね」

文香「気にしないで下さい……」

りん「うぅ……」

文香「……大丈夫です……私が、送っていきますから」

りん「ほんと……?」

文香「はい」

りん「ふみかぁ……」

文香「はい……大丈夫ですよ」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


りん「……あっ……ここ、しってる!!」

文香「……良かったです……! これで大丈夫ですね」

りん「かえっちゃうの?」

文香「はい……」

りん「せっかくだからおうちいこうよ」

文香「えっ……で、ですが」

りん「おれいしたいもん」

文香「迷惑ではないでしょうか……?」

りん「うん」

文香「……それなら……分かりました、お邪魔しますね」

りん「うん! はやくいこ!!」グイグイ

文香「あっ、ま、まって」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ガッチャ


りん「ただいまー!!」

文香「お邪魔、します……」


シーン


りん「……あれ? ぷろでゅーさー?」

文香「?」

りん「どこだろ……ふみかもきて」テクテク

文香「は、はい」スタスタ



ガチャ


りん「ぷろでゅーさ」


P「誕生日おめでとー!!」


パッパカパーン


りん「!!!!」ビックリン

文香「わっ……!」ビクッ

ちひろ「おめでとうございます!」

まゆ「おめでとうございまぁす!」

加蓮「おめでとー!!」

奈緒「おめでと」

美嘉「イエーイ!!」

莉嘉「いえーいっ!!」

らんこ「お、おめでとう……!」

りん「……!? …………!!?」


P「何だ忘れちゃったのか?」

りん「はっ……りんのたんじょうびだ」

P「りんおめでとう!! ………えっ、どなた?」

文香「あ、あの、初めまして……」


P「おぉ何という……うちの凛がお世話になりました……」ペコリ

文香「い、いえ……! その……突然お邪魔して、申し訳ありません……」

りん「そんなことないよ!」

ちひろ「そうですよ~折角ですし、ゆっくりしていってくださいね」

文香「あっ……ありがとうございます」

りん「ぷろでゅーさーけーき!!」

P「おうあるぞー」

りん「けーき!!!」ピョンピョン


ちひろ「はーいケーキですよー」

りん「わーい!!」

莉嘉「わーい!!」

加蓮「わーい!!」

奈緒「……」

加蓮「なに」

奈緒「いや」


りん「……あれ?」

P「ん?」

りん「ぷろでゅーさー」

P「どうした」

りん「ろうそくがいっこたりないよ」

P「え? ちゃんとあるじゃないか」

りん「うそ! だってりんきょうでななさ――――」

P「6歳だろ?」

りん「!?」

P「ははは、なにいってるんだ凛」

りん「え、だ、だって……ふ、ふみか」

文香「6歳……ですね」

りん「えっ」

りん「な、なお」

奈緒「ん? 6歳だろ?」

りん「!!?」

奈緒「だよな、加蓮」

加蓮「うん」

まゆ「ろくさいですよぉ?」

ちひろ「そうよね」

美嘉「6歳だね★」

莉嘉「昨日まで6歳だったんだよね? だったら今日で6歳じゃん!」

らんこ「けぇき……」ワクワク

りん「……? ……??」


P「いいか」

りん「ふぇ……」

P「凛」

りん「……?」

P「これが」

りん「…」


P「大人の事情だ」


りん「おとなのじじょう」

P「あぁ」

りん「いたしかたないね」

P「致し方ないな」


「「――――ばーすでーとぅーゆー………♪」」

「「はっぴばーすでーでぃーありーんちゃーん」」

「「はっぴばーすでーとぅーゆー♪」」


りん「ふぅぅぅぅぅ!!」

P「おめでとう!!」

加蓮「おめでとっ! Pさん、そろそろいいよね?」

P「ああ、いいぞ!」

りん「?」


加蓮「実は皆からプレゼントがありまーす!!」

美嘉「ありまーす★」

りん「ぷれぜんと!!」キラキラ

奈緒「まずはアタシと加蓮からな」

加蓮「はい、どーぞっ」

りん「これは……!?」

奈緒「生っすかのBDだ!!」

加蓮「二人してバイト頑張ったからね!」

りん「ありがとう! かれんもたまにはいいことする!!」

加蓮「えっ」


加蓮「キキズテナラナイ」

まゆ「つぎはまゆとちひろさんですよぉ」

ちひろ「私たちのプレゼントはー……」

まゆ「これです……!」

りん「かみ……? うーんっと……」

りん「"ふたりがなんでもいうこときいてあげるけん"…………!!?」

まゆ「」フンス

ちひろ「まゆちゃんが必死に考えたものです」フンス

りん「ありがと! …………なんでも……」ゴクリ


まゆ「やりましたぁ♪」

ちひろ「偉いですまゆちゃん偉いっ」ナデナデ

まゆ「もっとほめてくださぁい♪」

莉嘉「次アタシとお姉ちゃんのー!!」

美嘉「はーいアタシ達のはこれねー★」

りん「おようふくだ!!」

美嘉「カリスマギャルとその妹が選んだからねー★」

りん「みかりかありがと!!」

美嘉「どういたしまして★」

莉嘉「どいたまー☆」


らんこ「り、りんちゃん、わたしも……!」

りん「うん!」

らんこ「えっと、こ、これ……っ!」

りん「? ……はっ、りんだ!!!」

奈緒「お、凛の絵か」


<ノコシテイコウカ ワタシタチノアシアト


りん「かっこいい!!!!」

らんこ「ほ、ほんと……!!」パアア

りん「ありがとらんこ!!!」

らんこ「うん……!!」


P「よし、俺だな」

りん「」ワクワク

P「俺のプレゼントは……これだぁ!!!」

りん「……!!」

りん「おはなだ!!」

P「お花だけど、髪飾りな!」

りん「かみかざり!!」


P「つけてみるか」

りん「つける!!!」

P「えーっと……ちひろさん」ブキヨウ

ちひろ「はーい♪ 任せてくださーい」

りん「」ドキドキ


ちひろ「……よし、出来ましたよ♪」

奈緒「ほい、鏡」

りん「…………!!」

P「どうだ」

りん「……」

P「……」

りん「……!?」

P「!?」


りん「うわあああああああああい!!!!!!」ピョンピョン


P「いやったあああああああああ!!!!!」ピョンピョン


奈緒「元気だなぁ」


加蓮「わああああああ!!!」ピョンピョン

奈緒「加蓮まで!!!!」

まゆ「わーい! わーい!!」ピョンピョン

ちひろ「いえーい!!」ピョンピョン

美嘉「なにこれー!!!」ピョンピョン

莉嘉「私もーーー!!!!」ピョンピョン

加蓮「奈緒も!!!!」ピョンピョン

奈緒「えっ!? アタシは、アタシはほら、アレだから、な、分かるだ」


加蓮「恥ずかしがり屋かっ!!」バシーン


奈緒「いてえ!! くっそこうなったらやけだあああああああ!!!」ピョンピョン

らんこ「わっ、なおさ、なおさ」ギュー

加蓮「奈緒あんたずっと蘭子ちゃん膝に乗っけててずるいの!!!!」バシーンバシーン

奈緒「しるかよ!?」ピョンピョン


P「アアアァア゛ア゛ア゛ア゛ッッッ!!!!!!!!!! ベイベッ」

りん「うわああああああ!!!! …………あれ、ふみかどうしたの」

文香「…………えっと……」

P「まぁ軽く引いてるだろう」

奈緒「アタシが文香さんの状況だったらドン引きしてる」

加蓮「一理ある」

文香「い、いえそんな……」

りん「じゃあどうしたの?」

文香「わ、私だけプレゼントあげられなくて……申し訳ないなって」


りん「そんなことない!!」リンッ


文香「」ビクッ

ちひろ「そうですよ! 今日初めて会ったんですから」

文香「………それでも……」


りん「むぅ……あっ!」

文香「……?」

りん「じゃあ、じゃあっ、りくえすと!!」

文香「は、はい」


りん「ふみかの!」

りん「えがおが!!」

りん「みたーい!!!」


文香「……えっ……!?」カァ


P「同意」

ちひろ「至極同意」


美嘉「確かに! まだ文香の笑顔見てないもん★」

文香「え、えっと……は、恥ずかしいです……」

りん「じゃありんのおてほん!!!」

文香「お、お手本?」

りん「にぃーっ」ニコー

加蓮「私も!! んにー」ニコー

文香「あ、あの」

美嘉「ほら、笑ってみよ? 恥ずかしい事なんてないよ! ほら、にーっ★」ニコ

莉嘉「あはは!! なにこれー!」ニコニコ

まゆ「にぃーっ♪」ニコー

らんこ「に、にぃーっ……?」ニコー

奈緒「ごめんな文香さん、こういう奴らなんだ………はは」ニコ

ちひろ「」ニッコリ

文香「皆さん……」


P「お前ら!!!!!! 気合がたりねえ!!!!!!!!!!」ニッゴオオオ

りん「あはははははは!!!!」

ちひろ「何ですかその顔……ふふ」

奈緒「あははっ!! 形相やばすぎだろ!?」


プププ シャメットコ

ピロリン

アトデラインネ

マカセ

ヒドスギデショ

ピークンオモシローイ!

コレガアクマカ…

ドンビキデスネェ

ショウジキツライ


文香「………ふふっ」


りん「わらったーーー!!」


まゆ「やりましたぁ♪」

加蓮「写メ!!!!!」ピロリン

美嘉・奈緒「「ライン!!!!!」」

加蓮「任せ!!!!!」

ちひろ「スカウトある」

P「至極同意」

らんこ「……!」パァァ

莉嘉「みのがしたーー!!」

りん「やったあああああああ!!!!」ピョンピョン

P「なしとげたああああああ!!!!」ピョンピョン

文香「…………も、もう……ふふ♪」

りん「えへへー♪」





つづく



【渋谷凛6歳、あいつが今年もやってくる】



@12月24日


「ねぇ、いいじゃないの少しくらい」

P「ダメ」

「そんなこと言わないで、お願いよ」

P「うーん……」

「少しお邪魔するだけだから、ね? 噂の凛ちゃんも見てみたいし」

P「でもなぁ……クリスマスにアイドルが男の家に入るってのはどうなんだ」

「プロデューサーじゃないの、大丈夫よ。それとも何? Pさんもしかして……緊張してる?」

P「うっさいわ」

「ふふっ」


P「ほら、帰るなら今のうちだぞ」

「あら、早く帰らないと都合が悪い事でもあるのかしら。それとも、良い事?」

P「ダンスレッスンを増やす」

「……嫌に現実的ね、もう」

P「ほーら、レッスンが増えるぞ~早く帰った方がいいぞ~帰って暖かくして寝ろ~」

「うぅん……確かに暖かさが欲しいわね、とっても。……あぁ、手が冷えちゃった」

P「……」

「……」

P「……」


「えいっ」バッ


P「よいしょ」ヒョイ

「……手くらい繋がせてよ、ケチ」

P「何だ、随分我がままだな今日」

「クリスマスだもの。仕方ないじゃない? 女の子なんだから」

P「そういうもんかなぁ」

「そういうものなの」


P「ていうか俺、楓さんの誘いも断って帰宅してるのに……お前連れ込んだ何てバレたらどうなるか」

「うーん、修羅場?」

P「何でちょっと楽しそうなんだ」

「そんなことないわよ……ふふっ」

P「そうかい」

「……ねぇ、楓さんとはやっぱり仲いいの?」

P「やっぱりって何だ」

「だって、スカウトの経緯からして……ねぇ」

P「まぁそれについては言いたいこともあるだろうけど……ていうか、仲悪い何て思いたくないわ」

「ふぅん」


P「あーもうこんな話してないで……ほら! そろそろ帰りなさ……あっ」

「ん?」

P「……着いちゃったよ」

「ふふっ! やったわ。喋って気を紛らわせる作戦、成功ね」

P「あぁ……もう、少しだけだからな」

「えぇ、あなたならそう言ってくれると思ってたわ♪」

P「えぇ……うん、ありがとう……?」

「ふふっ……あっ、少し待ってくれるかしら……」ゴソゴソ

P「?」

「えぇ、と……」


―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「おー……なるほど」

「どう? 似合ってる?」

P「うん。髭さえ取ればそのまま仕事に行けるな」

「もう、今は仕事はいいの」

P「すまん」

「それじゃあ行きましょう? 早く、早く」

P「楽しんでるなぁ」



ガチャッ


P「ただいまー」

「……」ワクワク


テテテテ


「きたっ」

りん「おかえ…………!? さんたくろぉす……!?!?」パァァァ

「ハロー、お嬢さん」

りん「わぁー!! ……? っわぁーー!!」ピョンピョン

(なぜ今一瞬疑念を……?)


P「どうだーすごいだろー」

りん「ぷろでゅーさー! なんでかくしてたの!! ほめてつかわす!!!」

P「じゃあ昨日買ったプリンくれ」

りん「やらん」

P「うん」

「ふ……フフフ、喜んでくれて嬉しいよ。さ、凛ちゃんにプレゼントを」

りん「ねぇ握手して!!!」ギュッ

「あ、あぁ、うん、いいよ」ギュ

りん「さんたくろぉすとあくしゅしてる……ほぁぁ」


「うん、良かったね。さて、そんな凛ちゃんにはプレゼン

りん「おかおさわっていい?」

「おか、顔!? ……え、えぇ……い、いいわよ、いいよ?」

りん「わぁい!」

(どうして顔)

りん「ふん……ふん!!」ググ

P「はは、届いてないぞ」

りん「くっ……なめるな」グググ

「よ、よいしょっ」ガバ

りん「わぁ……さんたくろぉすのだっこ……!! こればかりははじめてかもしれない。いいにおい」

P「初めてだろう」

りん「たしかに」


「……よ、よーし! それじゃあこのままお家に」

りん「まっておかおさわる」ペタペタ

「あ、あぅ、うぁ」グニグニ

りん「これが、さんたくろぉすのおかお……」ペタペタ

「ぅ、へぅ、あ、あの、りんちゃ、そろそろ……」グニグニ

りん「もうすこし……あっ」グイ

「あぁっ……! お、おひげが」

P「あぁ……」

りん「あれ!? みたことあるおかおだ!!」

「あぁっ……」


りん「ちゅーするひとだ!?」


奏「……は、初めまして、凛ちゃん」


まゆ「ぷろでゅーさーさん、ちひろさん、かえってきたんですかぁ? ……あれ?」ヒョコ

りん「まゆ、みて、みて」

まゆ「あ……! ちゅーするひとです!!」

奏「うっ」

P「はは、完全に奏のイメージになってるじゃないか」

りん「かなでー? かなでっていうのー?」

奏「う、うん……速水奏、って言うのよ」

りん「ほー……まさかかなでがさんたくろぉすだとは……」

まゆ「さんたくろぉす!? かなでさん、さんたくろぉすなんですか?」

奏「え? あ、え、えぇ……うん、そ、そうよ?」

りん「すごい」

まゆ「すごい……!!」

奏「あ、ありがとう」

P「とりあえず、中入ろうか?」

りん「うん!!」テテテテ

まゆ「さむいです、おこた」テテテテ

奏「改めて、お邪魔するわね……ほら、プレゼントもあるのよ」

りん「!? なんてこと……!」ワナワナ

奏「ふふっ♪」


まゆ「けーき!」

りん「けーきー! かなでありがとう!」

奏「どういたしまして♪」

P「買う手間省けたな……ありがとう、後で払うよ」

奏「ううん、いいの。無理矢理お邪魔させてもらったお礼よ」

P「うーん……こうなった奏は聞かないからなぁ……甘えさせてもらうよ」

奏「えぇ♪」

楓「ケーキですか?」ヒョコ

P「はい。楓さんも食べますか?」

楓「ふふ、頂きます。ケーキを食べさせてくれるなんて、景気いいですね、なーんて」

P「はい。……はい?」

奏「え?」

楓「?」

りん「?」


P・奏「「うわああああぁぁぁぁぁ!!!!」」


楓「」ビクッ

まゆ「」ビクッ

りん「!?!? うわああああーーー!!!」←よく分かっていない


りん「なんなのうるさいよ」

まゆ「りんちゃんもうるさかったです」

りん「えへ」

まゆ「ほめてないです」

奏「か、楓さん……!?」

P「ど、どうし、どうしてぇ!?」

りん「ぷぷぷ」

楓「先回り、しちゃいました」

P「えぇ……」

楓「だってせっかくのクリスマスなのに一人なんて……そんなの、寂しいじゃないですか」

奏「凄い行動力ね……」


奏「ま、まだ知り合って間もないけど……こんな大胆な人だったなんて」

楓「あら、そうかしら? ふふ、大胆なんて言ったら、奏ちゃんもじゃないですか♪」

奏「ふふっ、これは私の作戦勝ちよ」

楓「作戦……?」

P「……」

楓「あ、ところでPさん」

P「」ビク

楓「私のお誘いはお断りしましたよね?」

P「あ、あの」

楓「説明、してくれますか?」

P「ハイ!!!!」

楓「ふふっ、良い返事です♪」



奏「いい? 二人とも、これが修羅場よ」

りん「しゅらば……これが……」

まゆ「なんだか、ちがさわぎます」

奏「全く、怖いわねぇ」

楓「奏ちゃん、こっちいらっしゃい」

奏「……」ススス


楓「あら、そういうことだったんですね」

P「誤解は解けましたか……?」

楓「はい♪」

奏「よかった……」

楓「もう……危うく嫉妬してしまうところでした」

りん「しっと……?」

P「あぁもう、だから言ったじゃないか」

りん「まゆ、まゆ、しっとってなに?」

奏「だって、まさかこんな、想像もつかないじゃない」

まゆ「しっと……? しっぷかなにかのおともだちじゃないですか?」

楓「全く、もう」

りん「なるほど。まゆはなんでもしってる」

まゆ「ふふん♪」


りん「ほらみんななにしてるのいそいでけーきがまってるよ」

P「そうしたいんだが……ちょっと待ってくれないか」

りん「?」

奏「何かあるの?」

P「もう少しでちひろさんが帰ってくるはずだから、それまで待とう」

りん「はっ、そういえばちひろさんがいない……」

まゆ「ちひろさん、まだかなぁ」

りん「どうしておいてきた……! いえ! はくじょうしろ!」

P「俺の方が早く終わったの」

りん「そうなの? ……うーん、なら、えーと……しけい」

P「死刑!?」

奏「絶対分かってないわよね」

りん「そんなことないよ」

奏「あら、そう?」

りん「うん。……えぇと……その…………おこたはいる。おこた」モゾモゾ

奏「ふふっ」


奏「……ん? え、あら?  ちょっとまって、ちひろさん? どういうこと?」

楓「あら、知らないんですか?」

奏「え?」

楓「ちひろさんは、ここのお隣さんですよ」

奏「……えっ!?」

りん「ふふん。すごいでしょ? ほめて」

奏「そ、そんなの教えてくれなかったじゃない……」ナデナデ

りん「むぁぁ」

P「聞かれなかったし」

まゆ「りんちゃんうらやましい」

楓「ちなみに、まゆちゃんはちひろさんのとこの子です。ほんと、罪深いですよね」ナデナデ

まゆ「あっ……♪」

P「罪深いってなんですか……」


P「おこた」

りん「おこた」

まゆ「おこた」

楓「おこた」

奏「……おこた」


「「「はぁ~~」」」


P「あったけぇ……」

楓「りんちゃんまゆちゃん、狭くないですか? 大丈夫?」

りん「だいじょうぶ。まゆあったかいから」ヌクヌク

まゆ「りんちゃんもあたたかいです」ヌクヌク

楓「……二人並んでるの、あれですね、その……これ、ずるいですね」

奏「……確かに、これは」

楓「……」モゾモゾ

りん「……?」

楓「」ピロリン

りん「なぜしゃしんを……!?」ビク

まゆ「ぴぃす」

奏「楓さん、後で送ってくれるかしら」

楓「任せてください」ピロリン

りん「しゃしんはにがて……」ウゥ

P「まゆは写真慣れしてるなぁ」

まゆ「あーちゃんのせいで……」ピース

P「あぁ……」

りん「うぅ……ていこうできない……あったかい……」


りん「そういえば」

P「ん?」

りん「かなでってほんとにぷろでゅーさーのものだったんだ」

奏「え?」

楓「あら」

P「ちょ」

まゆ「?」

りん「かなでってぷろでゅーさーのものなんでしょ?」

奏「……凛ちゃん、詳しく聞かせて?」

りん「うん。えっとね、ぷろでゅーさーね、まえね、てれびにね、かなでいてね、それでね」

奏「うん」


P「凛!! ほら、昨日買ったプリンが冷蔵庫に入っ」

りん「やつがどうした?」モムモム

P「なんてこった」

りん「みんなにもあげる」

奏「あら、嬉しい♪」

楓「あらあら」

まゆ「」アーン

りん「あーん」スッ

奏「あーん♪」パク

りん「あーん」スッ

楓「あーんっ」パク

りん「あーん」スッ

まゆ「あむ」パク

P「……くそっ、羨ましい! くそぉ、どうせ俺にはくれないんだろー! 明日の朝ご飯人参増やしてやるからな

! 健康になっちまえ!」

りん「ぷろでゅーさーにもあげる、あーん」スッ

P「凛ってどうしてこんなに良い子何だ?」パク


りん「あ、でね!! そのね、てれびのかなでみてね、ぷろでゅーさーね」

P「あ、あぁ……あぁぁぁぁ……!!!」

奏「うん」





P「このアイドル、俺のなんスよ」




りん「っていってた」

楓「わぁ」

奏「……」

P「やめて、蔑まないで、その目は俺に効く、やめてくれ、やめないでくれ」

奏「どうしようもないわね」

りん「どうしようもない」

まゆ「ふぁ……このPさん、まゆのなんすよぉ……」ウトウト


P「まゆ寝たなこれ……疲れてたのかな」

りん「さっきまでみかとりかとあそんでた」

P「なるほどなぁ」

楓「楽しかったです」

P「あなたもですか!?」

楓「うふふ……あっ、まゆちゃんのほっぺやわらかそう。つんつん」

まゆ「むにゃ」ムニムニ

楓「お餅みたい」ツンツン

りん「おもちたべたい」

奏「お餅、食べたいわね」

P「正月にな」

奏「あら、私も頂きに来ようかしら」

P「だめ」

楓「なら私も」

P「だからだめですって」

奏「楓さん、私に任せて、どうにかして家に押し入るわ」

楓「さすがです奏ちゃん。撫でましょうか?」

奏「さすがにそれは」

P「あの」

楓「いいこ」ナデナデ

奏「あっ、あの、ちょっ、あの、あっ」カァ

楓「ふふふ……♪」ナデナデ

P「あの」


りん「かなでとはきがあうかもしれない……なんてこった」

奏「ふふっ、本当ね」

りん「でしょ、でしょ、でしょ」

奏「ふふっ! ……あっ、そうだ」

りん「?」

奏「凛ちゃん、内緒話しましょう」スス

りん「ないしょばなし!! ないしょばなしする!!」

楓「内緒話? お姉さんも聞きたいなぁ」

奏「だーめ」

楓「むぅ……」

P「ヘンな事教え込まないでくれよ?」

奏「私を何だと思ってるの……大丈夫よ。さっ、いい? 凛ちゃん」コソコソ

りん「うん……!」コソコソ


奏「…………はい、内緒話おわり♪」

りん「おぉぅ……まさか、そんな……しらなかった……」

楓「何だったんですか?」

奏「ふふっ! すぐに分かるわ」

りん「んしょ、んしょ」モゾモゾ

P「お、こたつの魅力に打ち勝ったか」

りん「……」テテテテ

P「ん?」

りん「えへ……ぷろでゅーさー」ストン

P「何だ何だ、入るか?」

りん「ううん、そうじゃなくて」ニコニコ

P「……何か近くないか」

りん「んー? んー……んへ」ニコニコ

P「?」


りん「ぷろでゅーさー、ちゅー」ズイ


P「」

楓「あらぁ」

奏「ふふっ♪」


P「」

りん「なかよしさんたちは、ほっぺにちゅーするんだって!! だから、ぷろでゅーさーちゅー」

P「う、うわああああああああああ!!!!」

りん「なんでないてるの……? ……んー、ちゅう」

P「」ドババババババ

奏「畳み掛けるわねぇ」

まゆ「んぅ……なんですかぁ? ……!? りんちゃんずるいです!!!」

りん「あっ、まゆおはよう。ちゅー」

P「」ドババババババ


まゆ「ず、ずるいですよぉ! まゆだって、まゆだって」


テテテテ


まゆ「?」

りん「まゆ」ストン

まゆ「……?」

りん「ちゅー」

まゆ「!?」

りん「まゆもちゅーしてほしかったの? まゆはよくばりさんだなぁ、ちゅー」

まゆ「あぅあぅ、そうじゃないですぅ……」パタン

奏「あら、倒れちゃった」

りん「あれ? まゆ? まゆ」ユサユサ

まゆ「うぅん……」


楓「……」ソワソワ

りん「あ、かえでさんも!!」テテテテ

楓「……!」パァァ

りん「ちゅー♪」

楓「わぁっ、くすぐったい♪」

りん「えへー」

楓「ふふっ、じゃありんちゃんにもちゅーしてあげます」

りん「わぁい!」

楓「ちゅー♪」

りん「わぁー! あはは!」

奏「ふふっ! 作戦大成功♪ あ、Pさん、失礼するわね」チュ

P「」ドババババババ

まゆ「ふぇ……いったいなにが」パチ

奏「まゆちゃんも♪」チュ

まゆ「きゅう」パタン



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


P「二人とも、この後はどうするんですか?」

楓「私は特に何もないので……流れで」

P「流れて」

奏「あら、もう帰った方がいいかしら」

P「いや、そういうわけじゃ」

りん「だめ。だめ! もっとあそぶ」

奏「嬉しいこと言ってくれるじゃない」

りん「うん、にがさないから」

奏「ふぅん、じゃあどうするのかしら」

りん「うーんと…………こうする! かなでつかまえたっ!」ギュ

奏「わ、捕まっちゃった♪」

楓「む……なんだか今日は、奏ちゃんに凛ちゃん取られちゃいますね」

まゆ「かえでさん、まゆじゃだめですかぁ?」ギュ

楓「はぅ」キュン

P「あぁ、もう……遅くまで居ても構いませんけれど、ちゃんと帰宅してくださいね?」

楓「はぁい」

奏「大丈夫よ」


奏「それで、結局Pさんとは何もないの?」ナデナデ

りん「かなでぇ……ねぅ……ねぅから……やめぇ……」ウトウト

楓「何でもないですよ? 何でもないですよね?」ナデナデ

まゆ「」スヤスヤ

P「な、何ですかその聞き方……何でもないよ」

奏「ふぅん……?」

P「う、疑いが晴れない」


ガチャッ


奏「あら?」

P「帰って来たかな」

楓「ちひろさ~ん」

りん「うぁ……? ちひろさん? どこ……? いない……」ショボン

奏「帰ってきたみたいよ。お迎えに行ってあげたら?」

りん「ほんと……!? ほらいくよまゆ」グイ

まゆ「うぅ……なんですかぁ……」ズリズリ


ちひろ「ただいま~……つかれたぁ……皆いるかしら」


テテテテ


ちひろ「ん?」

りん「ちひろさんおかえり」バッ

ちひろ「わぁ」ギュ

りん「おつかれさま」ペタペタ

ちひろ「あ、ぅあ、んな、な、なんでお顔を」グニグニ

りん「ねーちひろさん」

ちひろ「んー?」


りん「ちゅー」


ちひろ「」

まゆ「んぅ……? あ、ちひろさん、おかえりなさい……おかえりなさいの、ちゅう、です……ちゅう」

P「ちひろさんおかえりなさ……ヒエッ」

ちひろ「」ドババババババ

P「うわぁすげぇ」

奏「さっきの貴方もこうだったわよ」

P「マジ」

楓「とても似てますね」

P「マジ」


ちひろ「あら、お二人ともいつの間に……って、どうしているんですかぁ!?」

P「着いて来ました」

奏「着いて来ちゃった」

P「居ました」

楓「居ました」

ちひろ「おぉ……もう……」

奏「全くもう、ちひろさんったらズルいんだから」

ちひろ「へ?」

奏「Pさんとお隣さん、ってこと。秘密にしてたじゃない」

ちひろ「いや、別に秘密にしてたという訳では……えへへ」

奏「……やっぱりずるい」


りん「ねぇけーき」グイグイ

P「おっと忘れてた。出してくるよ」

ちひろ「!? ケーキですか! やったー!」バンザイ

りん「やったー!」バンザイ

奏「ふふっ」

楓「まゆちゃん、ケーキ食べますか?」ユサユサ

まゆ「けぇき……けーき?」

楓「はい、あまぁいやつですよ」

まゆ「あまぁいやつ……けーき……けーきたべます……」モゾモゾ


りん「しあわせ」モムモム

まゆ「しあわせ」モムモム

ちひろ「この瞬間の為に今日の仕事を頑張りました」

楓「わぁ、美味しいっ」

P「うめぇ……結構いい値段したんじゃないか?」

奏「もう、そういうのは聞かない方がいいの」

P「そうかぁ……?」

奏「ふふっ、私は皆が喜んでくれればそれでいいのよ。うん、美味しい♪」

P「ええこや……」

ちひろ「あら、奏ちゃんが買って来たんですか?」

奏「せっかくだから、手土産にでもと思って」

ちひろ「あらぁ……」

奏「な、何よ、その、見直したって目は」

楓「私なんかよりしっかりしてますね」

P「一理ありますね」

楓「ふふん」

P「褒めてないです」


prrr


奏「あら、電話。ちょっと外すわね」

P「はいよ」

りん「ふぁー……ねむくない」クシクシ


奏「ただいま」

P「おう」

奏「さて、そろそろお邪魔しようかしら」

P「ん、そうか。ちゃんと帰れよ?」

奏「んー、自宅には帰らないわね」

P「なっ! お、お前、ゆ、許さんぞ、それはお前、プロデューサーとしてお前」

奏「ふふっ! 周子の家に行くのよ」

P「へ? な、何だ周子か……」

奏「あの子もずっと一人で寂しいんだって。かなでーきてよーって言ってたわ。本当かわいいわね」

P「そうか……いや、にしても仲良いなお前ら」

奏「そう?」

P「どう見ても」

奏「ふふっ」


楓「奏ちゃん」ススス

奏「ど、どうしたの楓さん」ビク

楓「着いて行っても……いいですか?」

奏「み、耳元でささやかないで……!」ビク

楓「お願いします」

奏「べ、別に私は構わないけれど」

楓「……ほんとですか? やったっ……!」

奏「……もしかして、楓さんも寂し」

楓「あっ!」

奏「な、なに?」

楓「うふふ」

奏「……?」


楓「りんちゃんりんちゃん」ユサユサ

りん「……?」クシクシ

楓「りんちゃん、私とこしょこしょ話しましょう」

りん「……! こしょこしょばなし……こしょこしょばなしする!!」


コショコショ


奏「な、なに……?」

ちひろ「ヘンな事教え込まないで下さいよー?」

奏(Pさんと同じこと言ってる)


りん「ふふふ」

楓「むふふ」

奏「……?」

楓「奏ちゃん、こっち」ポンポン

奏「え、えぇ……」ストン

りん「えへ、かなでー」ニコニコ

奏「あ、あれ、この流れ」

楓「うふふ、凛ちゃんったら忘れん坊さんなんだから」

りん「りん、わすれんぼーさんだー」ニコニコ

楓「仕方ないですねー、うふふ」ニコニコ

りん「えへへ」ニコニコ

奏「……か、楓さん、早く、急がないと周子が」

楓「よいしょ」ガシ

りん「ふん」ガシ

奏「周子が、寂しくてしんじゃう…………あの、私、される方は、恥ずか」


りん・楓「「せーの」」


奏「まっ」


りん「ちゅー」

楓「ちゅー♪」


奏「あ、あぅ」パタン

P「あはは」

ちひろ「どっちもうらやましい……!!」

まゆ「むにゃ……ちゅう……ちゅうー……? えへへ、ちゅー」スヤスヤ





おわらない


3月12日神戸で開催される「シンデレラ☆ステージ 5ステップ」にて、きぃやんさんとの合作『渋谷凛、6歳の日常』といった漫画を出させて頂きます。
内容はオムニバス形式の書き下ろしとなっています、どうかお手に取って頂ければ幸いです。
また、きぃやんさんのトラプリ本『ぷりむすの風は舞う』に加えて、クロスピン・コースター・特典ブックケースもあります。よろしくお願い致します。

[お品書き、サンプル]

メロンブックスにて通販も予約開始してます。
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=206786



前作
【モバマス】周子「何色の下着履いてんの?」奏「ぶん殴られたいようね」
【モバマス】周子「何色の下着履いてんの?」奏「ぶん殴られたいようね」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486127591/)

過去作
http://twpf.jp/HybridRainbow_5


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