ココア「ごちうさで」チノ「意味がわかると怖い話」ティッピー「オリジナルじゃ」 (28)

※オリジナルで考えた怖い話です。あまり難しいわけではなく、結構わかりやすいと思います。

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【年下】


マヤ「ココア、遊ぼうよ~」

メグ「ココアちゃん、パン焼いて」

ココア「可愛い妹たちーー!」

チノ「ココアさんは年下なら誰でもいいんですね……」ムス

ココア「いや、そんなことないよ!」

チノ「ふんっ」プイ

ココア「(`0言0?*)<ヴェアアアアアアアア」

リゼ「何やってんだか……」

次の日、

ココア「千夜ちゃん、この問題の解き方教えて」

千夜「ここはね……」


チノ「ココアさんは千夜さんとも仲良しですね」

リゼ(ひょっとして、チノは妬いてるのか?)

チノ「あの、ココアさん?」

ココア「何かな、チノちゃん」

チノ「ココアさんの誕生日っていつでしたっけ?」

ココア「4月10日だよ」

チノ「ちなみに千夜さんは?」

千夜「私は9月19日よ」

チノ「……そうですか」


次の日から、誰も千夜の姿を見なくなりました。

【シャロとタカヒロ】


ある日、シャロは一人でお散歩していました。

シャロ「ふぅ……たまにはこうして一人で散歩するのもいいわね」

その日は晴れて気温も高く、歩いているうちに喉が渇いてきました。
シャロはどこかで一休みしようとしました。

シャロ「あ、そういえばこの近くってラビットハウスがあるわね」

自分が今いるところがラビットハウスの近くだと気付き、シャロはラビットハウスの目の前まできました。
憧れのリゼにも会えると思い、シャロは店の中に入りました。


カランカラン

タカヒロ「いらっしゃいませ」

シャロ「あれ、チノちゃんのお父さん!? えっと、リゼ先輩たちは?」

タカヒロ「ああ、実は今日はリゼくんは風邪をひいてしまって休んでいてね。チノとココアくんも怪我をしてしまって近くの病院で入院しているんだ」

シャロ「えっ!? そうだったんですか! 」

タカヒロ「怪我といってもそこまで大したことはないからすぐに退院できそうなんだ。リゼくんもただの風邪だから心配はなさそうだ。今日は私とティッピーだけで店をしているだよ」

ティッピー「人手不足じゃわい」

シャロ「そうだったんですか……」


リゼが風邪をひいて休んでしまったこともそうですが、チノとココアの二人が入院していると知りシャロは驚きましたが、タカヒロの話ではそれほど心配するようなことではないようです。
お店の中には他に客がおらず、タカヒロとティッピー以外にはシャロしかいませんでした。
せっかく来たわけだし、とりあえず何か注文しようと思いシャロは椅子に腰掛けました。

シャロ「えっと、何か冷たい飲み物でも……」

タカヒロ「かしこまりました」


すると、タカヒロはあっという間にアイスココアを用意してシャロの前に差し出しました。


シャロ「えっ」

シャロは驚きました。

タカヒロ「どうかしたかい?」

シャロ「あ、いえ。私『冷たい飲み物』としか言っていないのにアイスコーヒーじゃなくてアイスココアが出てくるなんて。あっ、もちろん不満があるわけじゃないですよ」


シャロがそう言うと、タカヒロはシャロに優しく微笑みました。

タカヒロ「今日は暑くて外を歩いているだけで喉が渇くだろうし、散歩で身体を動かして汗を流したなら甘いものが良いと思ってね」

シャロ「え!? そ、そうですね……」

タカヒロ「それに、シャロくんはカフェイン酔いするからコーヒー以外のものが良いと思ったのさ」

シャロ「えっ…………」

【メニュー名】


千夜「うーん……」

シャロ「何悩んでるの?」

千夜「新しいメニューの名前が思いつかなくて」

リゼ「千夜の考えるメニュー名は変わっているからな」

千夜「たまにはいつもと違うような、思考を変えて周囲の人が驚くような名前にしてみようかしら」

シャロ「そうやって変な名前付けてお客さんわかりにくいわよ」


そして次の日、

ココア「千夜ちゃん、遊びに来たよ!」

千夜「いらっしゃいココアちゃん、ちょうど完成したばかりのメニューがあるんだけど、試食してくれるかしら?」

ココア「本当に? いいよーー!」


しばらくして、


千夜「お待たせ。まずはこれよ、その名も『金色のあんこ』。あんこがたっぷりの餡蜜に金粉を満遍なくふりかけたゴージャスな一品よ」

ココア「おぉーー! 凄いね。でも千夜ちゃんにしてはいつもと違う感じのネーミングだね」

千夜「いつもとちょっと思考を変えてみたのよ。次はこれ、『天翔ける龍の閃き』!」

ココア「どこかで聞いたことあるような技の名前だね。でもかっこいい!」

千夜「これは和風パフェなのだけど盛り付けの形を龍のようにしてみたわ」

ココア「新メニューはこれでおしまい?」

千夜「最後にもう一つだけあるわ。最後の一品はこの『煌めく星々の末路』よ」

ココア「おおーー! いつもの千夜ちゃんぽい」

千夜「輝く星々の終わりの瞬間、つまりその輝きがいつか消えてしまうという悲しさを表現したほろ苦い抹茶よ。悲しいけれど大人びた雰囲気を味わえるわ」

>>8
ごめんなさい。訂正。
メニュー名は「煌めく星々の末路」ではなく「エメラルドの星々の末路」です。

ココア「それじゃ早速、いただきます」

千夜「あ、待ってココアちゃん! このメニューなんだけどね、お箸を使って召し上がれ」

ココア「え、餡蜜やパフェや抹茶なのにお箸を使うの?」

千夜「そうよ、箸が重要なのよ」

ココア「箸が……重要……」



この日を最後に、ココアは千夜と疎遠になってしまいました。

【お客さん】


ある日のラビットハウスにて


ココア「今日もお店は静かで平和だねぇ~」

リゼ「それは店としてどうなんだ……」

チノ「お客さんがいないと暇です」

ティッピー「うぅ……」


カランカラン

ココア「あ、誰か来たみたい」

お客さん「えっと……やってますか」

チノ「はい、いらっしゃいませ」

リゼ「お好きな席へどうぞ」

ココア「ご注文は?」

お客さん「えっと……それじゃこのオリジナルブレンドコーヒーと特性トーストを一つ」

ココア「かしこまりました」


ティッピー「初めて見る客じゃのお」ヒソヒソ

リゼ「この街の人じゃないのかもな」ヒソヒソ

チノ「観光に来たのでしょうか」ヒソヒソ

ココア(あれ、でも私、この人どこかで見たような気がする……)

そしてしばらくして、

ココア「お待たせしました」

お客さん「どれ、頂きます」モグモグ

お客さん「お、とても美味しいですね!」

チノ「あ、ありがとうございます」


そのお客さんはコーヒーとトーストを美味しそうに味わいました。悪い人ではなさそうです。
チノもリゼもそのお客さんの感じの良さに惹かれたのか、気さくに会話をしだしました。お客さんはお仕事のために都会からこの街にやって来たと話しました。
チノもリゼもお客さんの話に耳を傾けましたが、なぜかココアだけ浮かない顔をしています。

お客さん「それじゃ僕はそろそろ。美味しいコーヒーとトーストが気に入りました。また後日、一緒にこの街に来た仕事仲間とここに来ますね」

チノ「はい、ありがとうございます」

リゼ「またのご来店お待ちしております」

ティッピー(ほう、なかなかの好青年じゃのう)


そのお客さんは帰り際、また訪れるからと名刺をチノに渡し、お会計を済ませて店を出ました。
その名刺には"小野"と書かれていました。


チノ「あのお客さんは小野さんという名前のようです」

リゼ「また来るって言ってたし、名前を覚えておこう」

ココア「小野……」

リゼ「どうしたんだ、ココア?」

ココア「ううん、なんでもないよ……」


それから数日後。

小野さんは店に来ると言っていたにもかかわらず姿を現しませんでした。
チノやリゼは小野さんが来ないことを少し気にしていました。



チノ「小野さん、来ませんね……」

リゼ「また来るって言ってたけど、まあ仕事が忙しくて来れないのかもな」

ティッピー「まあ、仕方がないのぉ」


そして休憩になり、みんなでテレビを観ることにしました。
すると、ニュース番組が放送されていました。


アナウンサー『次のニュースです。昨夜、街の公園のベンチに男性の死体が横たわっているのが発見されました』

チノ「男性の死体!?」

リゼ「物騒な事件だな。この街も平和そうでそんな事件が起きていただなんて。ココアもそう思うだろ」

ココア「うん、そうだね」

みんなはそのニュースに耳を傾けました。


アナウンサー『男性の身元を確認したところ、この街から遠く離れた都会に住む小野さんという方であると判明しました』

チノ「えっ」

リゼ「小野さんって……まさか!?」


そのまさかでした。

ニュース画面に映し出された男性の顔写真ですが、それは紛れもなく数日前にラビットハウスを訪れたあの小野さんだったのでした。


ティッピー「な、なんじゃと!?」

チノ「そんな……」

リゼ「いい人そうだったのにな……。ココアもびっくりだよな?」

ココア「うん、そうだね……」





終わり

解説【年下】

ココアと千夜は同級生。
でも誕生日はココアが4月で千夜が9月。つまり、ココアの方が少しだけだが誕生日が早い分千夜よりも年上となる。
言い換えれば、千夜はココアより少しだけ年下となる。

チノは「年下なら誰でもいい」と妬いていた。

つまり、ココアにとって年下となる千夜のことを……

解説【シャロとタカヒロ】

シャロとタカヒロはそんなに深い関係があるわけではない。
シャロはよくラビットハウスを訪れているがタカヒロと頻繁に会っているわけでもないし、原作でもシャロとタカヒロが二人で会話をしているという場面があるイメージはあまりない。

それなのにタカヒロはシャロがカフェイン酔いすることを知っていた。ティッピーやチノやココアから聞いた可能性はあるが、では何故シャロがこの日一人で散歩をしていたことを知っていたのか。

そして、お店にはティッピー以外に人はタカヒロとシャロしかいない……

シャロが危ない!?

解説【メニュー名】

千夜が新しく考えたメニュー名は以下の通り。
『金色のあんこ』
『天翔ける龍の閃き』
『エメラルドの星々の末路』

そして千夜はココアに箸を使うように勧めた。

箸(はし)が重要……端(はし)が重要

つまり、メニュー名の端の文字に着目する。
すると、

こ こ あ き え ろ

つまり、「ココア消えろ」となる。

解説【お客さん】

お客さんの名前は小野さん。
そしてココアの中の人は佐倉綾音さん。
佐倉綾音さんは花澤香菜さんが好きで有名。

花澤香菜……小野……、
つい先日、花澤香菜さんと声優の小野賢章さんのスクープが報じられた。

つまり、ココア(cv.佐倉綾音)が小野さんを……

以上で終わりです。
ありがとうございました。

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