ニューダンガンロンパV3「焼き肉だ!!」 (19)
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赤松「最原くん。東条さんが夕食に焼き肉の用意をしてくれたんだって! 食べに行こうよ!」
最原「今日は焼き肉なんだ。なんか久しぶりだな」
赤松「焼き肉が?」
最原「うん。僕も最後に食べたのは随分前だしね・・・。あの時は事件解決に貢献したお祝いだって伯父さんがご馳走してくれたんたことがあってさ、それで!」
赤松「そうなんだ。じゃあ、久しぶりの焼き肉だから、美味しく食べようね♪」ニコッ
最原「そうだね!」
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食堂
王馬「んー、美味しいねー♪」
百田「王馬、テメェ! なに先に食ってんだよっ!?」
茶柱「まったくこれだから男死は!!」
東条「王馬君、皆よりも先に食べるなんて感心しないわね!」
王馬「まぁまぁ、そんな固い事言わないでよ、東条ちゃん。せっかくの焼き肉が美味しくなくなるからさ♪」
白銀「先に食べた本人がそれを言うっ!?」
東条「まぁ、いいわ。まだお肉はたくさん用意してあるから」
入間「んじゃあ、さっそく食うか!! オレ様、腹ペコで興奮しそうだからよ!!」
ジュージュー!!!
獄原「うん、いい匂いがしてきたね♪」
夢野「んあー、肉なんて久しぶりじゃのう。ウチは感動してきたぞ!」
百田「うめぇっー!!」モグモグ
茶柱「はわー、噛んだ時に溢れる僅かな肉汁と肉に詰まった味わいがなんとも言えません。東条さん、この肉は全部下準備かなにかをしたんですか?」モグモグ
東条「えぇ。用意してあったお肉を「ごま油」に「塩こしょう」、「生にんにく」で味を染み込ませたのよ。お肉を美味しく食べるなら、肉を漬け込んだりして置くのが一番なのよ!」
アンジー「ちなみに肉を用意したのってー?」
東条「モノクマよ」
天海「やっぱモノクマっすか!? それって大丈夫なんっすか??」
東条「一応、調べたけれど、特に異常は見られなかったわ。むしろ、厨房に来たら大量のお肉と共に書き置きがあってね・・・そこにはプレゼントだから好きに食べてって、記されてあったわ!」
赤松「東条さんがそう言うならいいけど・・・」
東条「そういえば、星君にキーボ君、春川さんはどうしたのかしら?」
真宮寺「星君は部屋にいるヨ。誘ってみたけど、本人は興味がないって言ってたヨ。ただ、肉だけは部屋で食べるから、後で部屋に持ってきてほしいって言ってたヨ」
百田「ハルマキも興味がないって断られたぞ! 肉も後で部屋に持ってこいだとよ!!」
王馬「それでキー坊はどうしたの? 誰か知らない、ねぇ誰か知らないの?」
入間「キーボの部屋にはテメェが行ったんだろ、王馬!」
王馬「あぁ、そうだったね♪ ニシシッ、思い出したよ。キー坊はロボットだから、肉が食べられないってことで来なかったんだよ!!」
赤松「王馬くん、キーボくんに対する扱いが相変わらず雑だね・・・」
東条「そう、分かったわ。」
百田「おいっ、茶柱。俺が狙ってた肉、取るんじゃねぇよっ!!」
茶柱「転子は悪くありません。モタモタしてる貴方が悪いんじゃないですかっ!」
百田「なんだとっー!」
最原「まぁまぁ、百田くん」
赤松「茶柱さんも落ち着いてよ。」
茶柱「ですが、赤松さん。転子は悪くないのに、そこの男死が肉を奪ったって言ったんですよ! さすがに許せませんっ」
赤松「気持ちは分かるけど、百田くんも悪気があって言った訳じゃないから、許してあげて?」
茶柱「まぁ、赤松さんが言うなら、許しますが・・・」
最原「百田くんもあまり言い方がきついと言い返されるから、注意した方がいいよ。」
百田「終一の言う通りだな、俺は肉が食べたい余りに言い方がきつくなった・・・。すまねぇ、茶柱。許してくれ」ペコッ
茶柱「もういいですよ。男死と醜い争いしてもしょうがないですしね。」
王馬(・・・・・ニシシッ♪)ジッーー
王馬「あれっ、肉が少なくなってきたねー」
入間「おいっ、メイド婆。追加の肉、さっさと持って来いよ!!」
東条「それが私も少なくなったと思って、追加を厨房に取りに行こうとしたんだけど・・・肝心のお肉が・・・」
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厨房
白銀「あ、お肉がないよ!?」
獄原「ゴン太がさっき確認した時にはまだあんなにあったのに、いつの間に!」
天海「ゴン太君が確認したのはいつっすか?」
獄原「5分くらい前だよ!」
真宮寺「ということは、ゴン太君が食堂に戻った後、すぐに誰かが厨房に入ってお肉を隠したか、盗んだってことになるネ」
東条「一体、誰が・・・」
夢野「ゴン太が戻った後に厨房に入って行く人物を確認したやつはおらんのか?」
アンジー「アンジーは見てないよー」
王馬「オレもかな!」
夢野「お主は嘘っぽいぞ!」
王馬「えー、ひどいな、信用してよー♪」
白銀「最原君はどう?」
最原「あっ、ごめん。実は僕もお肉に目が入ってて、誰が厨房に入ったか確認してないんだ」
赤松「しょうがないよね、久しぶりの焼き肉だって言ってたしね!」
東条「仕方ないわね。お肉は私だけで探すから、皆は今あるので食べてちょうだい?」
最原「東条さんだけに探させるのは悪いし、僕も手伝うよ!」
東条「いいえ、私一人だけでも大丈夫よ。最原君も皆と一緒に食べててちょうだい、久しぶりなんでしょ、焼き肉は?」
最原「でも・・・。それに東条さんだってまだ食べてないようだし」
東条「心配しないで。私は見つかり次第、皆に報告してから、一緒に食べるつもりだから、そこだけは安心して、最原君」
最原「うん。分かったよ。ごめんね、東条さん」
東条「気にしないでちょうだい。これも滅私奉公よ!!」
百田「しっかし、一体誰が犯人なんだ! 見つかったら、ただおかねぇ。」
茶柱「あなたなんじゃないですか?」
百田「ふざけんな! 俺はなんか犯人じゃねぇ」
茶柱「どうだか、さっき転子が肉を奪ったと」
百田「謝っただろ。そんで、オメェも許してくれただろ!」
茶柱「でも、男死以外に犯人はありえません」
王馬「それよりも今は残りの肉を食べた方がいいんじゃない?」
茶柱「ハッ、そうでした。ですが、肉は残り少ない・・・ここは女子が優先で食べます。男死になんか、渡しません」
百田「おいっ、差別すんな。俺らにも食わせろ!!」
最原「百田くん、落ち着いて。」
百田「終一、止めるな!」
赤松「茶柱さんも、少ないからって私達だけで食べるのは、さすがにダメだって。ここは皆で仲良く」
茶柱「甘いですよ、赤松さん。残り少ないからこそ、まだあまり食べていない女子のために」
百田「いいや、女子だけは不公平だ。ここは赤松の言う通り、公平に」
茶柱「男死の癖に!」ガミガミ
百田「そういうテメェこそ!」ペチャクチャ
入間「茶バネとバカが喧嘩を始めたぞ!」
アンジー「転子と解斗、どっちが勝つんだろうー?」
天海「さすがに喧嘩はまずいっすよ!」
王馬「ニシシッ、いいよ。面白くなってきたよぉー♪」ニヤニヤ
百田「こうなったら勝負だ! どっちが先に肉を食べれるか、早い者勝ちでな!!」
茶柱「望むところです!」
赤松「ちょっと!?」
百田「おいっ、終一。手伝え!」
最原「えっ!?」
茶柱「夢野さん、ちょっと手助けをお願いします」
夢野「んあっ?」
百田「いいか、終一。おめぇは俺の指示通りに動け。茶柱が邪魔をしてきたら、止めてくれ。その間に俺はおめぇらの分の肉を取り分けるからよぉ!」
最原「えぇっ、僕がっ!!」
茶柱「夢野さん。あんな魔法で止めちゃってください!」
夢野「めんどうのぅ。ウチを巻き込むな」
百田「頼んだぜ!」ポン
茶柱「頼みましたよ」ポン
最原・夢野「はぁー」
白銀「最原君と夢野さん、地味に大変そうだね・・・」
真宮寺「地味じゃなくて、本当に大変だヨ」
百田「おっしゃー、さっそく取り分けるぜ!」
茶柱「男死になんか負けません!」
最原「茶柱さんが邪魔してきたら止めろって言われてもどうしたら!?」
夢野「おいっ、ウチはMPがまだ切れてるから、魔法が使えんぞ!」
百田「この肉、貰うぜ!!」
茶柱「あっ、その肉は転子が貰います!」
百田「俺が最初から狙ってた肉だぞ! 邪魔すんな」
茶柱「邪魔してるのは、あなたでしょ!」
百田「終一、茶柱の箸を振り払え!!」
茶柱「夢野さん、最原さんが転子に向かってこないような魔法をお願いします!」
夢野「MPが切れてるから使えんといったじゃろ!?」
最原「さすがに奪い合いのは・・・」
百田「いいから、やれ!」
最原「・・・・・・ごめん、茶柱さん」バッ
茶柱「あっ!」
百田「よっしゃあ、貰ったぜ! 助かったぞ、終一」
最原「本当にごめん!」
赤松「最原くん・・・。つらいよね・・・分かるよ」
茶柱「ぐぎぎっ。最原さんに邪魔されるなんて、転子もまだまだです」
百田「おっし、次も頑張って取るぞ!」
茶柱「あっ、負けませんよっ。」
入間「ケッ、どうでもいいけどよー。いつになったら食べれるんだ?」
アンジー「美兎ー、あせらないでって神さまも言ってるよー♪」
入間「つぅか、百田と茶柱はいつまで続ける気なんだよ!?」
茶柱「入間さん、もう少しお肉が食べれますので、もう少しの辛抱を!」
百田「後一つだけ網に残ってるぞ。俺が貰う!」バッ
茶柱「そうはさせませんよ。きええええええっっっーーーーー!!!!!!」
百田「うぉっ!?」
バッターン!!!
最原「百田くんっ!?」
茶柱「やりました。最後の肉は転子が貰いました!」
百田「いててっ。」
獄原「百田君、大丈夫っ!?」
百田「たくっ、おい、茶柱。投げ飛ばして邪魔するのは反則だろ!」
茶柱「反則も何もありません。転子はただ、正面からやっただけです!!」
王馬「あはははっ、茶柱ちゃん、面白いねー♪」ゲラゲラ
百田「王馬も笑ってんじゃねぇ!!」
ガチャッ。
東条「皆、残りの肉は食べ終わったかしら?」
赤松「あっ、東条さん」
東条「いろんな所を探したけれど、見つからなかったわ」
白銀「うーん。さすがに見つからないのはおかしいよね?」
最原「肉は一体、どこにいったんだろう??」
ガチャッ。
春川「さっきからうるさいけど、何かあったの?」
星「まったく、争うような大声や大きな音が寄宿舎まで響いてきたから、気になって来ちまったぜ!」
キーボ「何か騒動でもあったんですか?」
最原「春川さんに星くん、キーボくんも!」
白銀「実はね・・・」カクカクシカジカ
春川「厨房に置いてあったはずの肉が無くなってた?」
茶柱「そうなんですよっ!」
星「そんで、それを東条が探してる間に百田と茶柱は残った肉の取り合いをしてた訳か・・・。」
百田「おぅ!」
キーボ「成る程。それで争う声や大きな音が響いてきたんですね!」
真宮寺「まさか寄宿舎まで響くとはネ・・・これはまさに人間同士の争いは凄まじさを感じるネー♪」
春川「とりあえず、肉が見つかればいいんだよね?」
東条「えぇ、そうだけれど」
春川「それなら、方法があるよ!」
獄原「方法、それってどんな?」
春川「まぁ、見ててよ。王馬!」
王馬「んっ、なに、春川ちゃん?」
春川「あんた、肉を隠さなかった?」
王馬「オレは知らないけどー!」
春川「嘘つかないで正直に言いなよ、あんたでしょ?」
王馬「オレじゃないって」
春川「いいから正直に言いなよ! それとも本気で殺されたいの?」
王馬「だから、オレじゃないってば。春川ちゃん、しつこいよ!!」
春川「あっそ。あんたなら、絶対に自分の部屋とかに隠すと思ったけどね・・・」
王馬「バカだな♪ 肉なら別々に分けて、厨房のところどころn・・・あっ!?」
東条「王馬君、今白状したわね!」
夢野「やはりお主だったのか!」
春川「バカなのは、あんただよ! あんたは嘘吐きだけど、たまにボロが出たりすることがあるからね・・・」
天海「流石、春川さんっすね」
王馬「ニシシッ、バレちゃったか! 流石は春川ちゃん・・・でも、次は負けないよ♪」ニヤニヤ
キーボ「やはり懲りてないですね・・・」
春川「いつものことだから相手にしないよ」
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厨房
赤松「あっ、あったよ!」
最原「ここにも。」
百田「ここにもあったぜ! まさか別々にして、厨房の食材に混ぜて隠す、なんて考えてなかったな」
東条「どうりで見つからなかったわけね・・・。この私が見落とすなんて、メイド失格ね・・・」
春川「・・・・・そんなことないんじゃない!」
東条「えっ!?」
春川「最原から聞いたけど、東条は東条なりに一生懸命やっていたみたいだし、一応自信持ちなよ。」
東条「春川さん・・・。えぇ、ありがとう。まさか貴方に励まされるなんてね・・・」
春川「別に・・・。なんか落ち込んでる奴を見てられなくてね(・・・これも孤児院で年下の世話をしてた影響なのかな。)」
東条「とりあえず、王馬君は縛っておくわね」
王馬「ニシシッ、東条ちゃんって見た目とは違って大胆なんだね♪ 縛るなんて」
東条「肉を隠した上にいつものように嘘をついた罰よ。しっかりと受けなさい!」
王馬「ちぇっ、無視かー。まぁ、別にいいけど・・・」
入間「んじゃあ、肉が戻って来たから、続きで食べるとすっかー!」
アンジー「斬美も食べなよー♪」
東条「そうね。約束通り、一緒にいただくとするわね!」
茶柱「百田さん、次は負けませんからね!」
百田「おぅ、望むところだぜ!」
赤松「もうやめようよ。」
最原「そうだね。皆で仲良く食べた方が美味しいからね」
春川「・・・・」
百田「おぅ、ハルマキも来いよ! せっかく食堂まで来たんだから、一緒に食べようぜ!」
春川「し、しょうがないなっ/// い、一緒に食べてあげる」
星「俺もいいのか?」
白銀「いいんだよ♪ 皆の言う通り、揃って食べた方が美味しいからね!」
キーボ「・・・・・」
王馬「キー坊は羨ましいんだね! でも、ロボだから、食べるのなんて絶対に、圧倒的に無理だよねー♪」ニヤリ
キーボ「!?、失礼なっ!!! ロボに対する嫌味は止めてください!!」
王馬「でも、オレも食べたいな。おーい、誰かオレに恵んでよー」
獄原「じゃあ、ゴン太のをあげるよ♪」
東条「獄原君、甘やかしたらダメよ!」
王馬「流石はゴン太だけど、今日の東条ちゃんは冷たいなー!」
東条「冷たい原因は少なくとも貴方の行動にあると思いなさい。」
真宮寺「これが仲良く騒ぐ人間の姿なんだネ。素晴らしいヨ、今日もいいものが見れて幸せだナ♪」
こうして焼き肉は終わった・・・。
後日・・・
最原「そろそろ夕食だけど、今日は何かな?」
ピンポーン
最原「はーい」
ガチャッ
赤松「あっ、最原くん。今日は東条さんが夕食にすき焼きを用意してくれたんだって。早く食べに行こう?」
最原「す、すき焼き!(前は焼き肉だったけど、今度はすき焼き。豪勢だね!)」
赤松「すき焼きも久しぶり?」
最原「うん。」
赤松「じゃあ、前の焼き肉みたいに美味しく食べようね♪」ニコッ
最原「そうだね。(前にみたいに王馬くんがまた騒動を起こさないことを願いたいよ・・・)」
そして、すき焼きの事で、また王馬くんが騒動を起こしたのはまた別のお話―――
終里
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