【ガルパン】納豆・ウォー (58)

前作、沙織「あんこうチームと意思疎通できない」で『みほ「熊本じゃあんまり納豆食べないから……」』と書いたところ、『熊本は納豆をめちゃくちゃ食べる』というご指摘をいただきました。
そこで反省とお詫びを兼ねて、そして調べたらめちゃくちゃ面白かったので、納豆ネタで一本書きます。
途中の統計などはネットの統計サイトで出てきたものなので、話半分ぐらいで聞いてください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1487088436

ちなみに前作とはまったくつながっていません。

【食堂】

沙織「いっただっきまーす」

麻子「今日も納豆追加したのか、沙織」

沙織「うん! 美容に良いんだもん、納豆って」

優花里「そういえばいつも食べていますよね、武部殿」

みほ「納豆好きなんだね」

沙織「うん! あ、もしかしてみぽりん苦手?」

みほ「え? どうして?」

沙織「西日本に住んでる人って納豆嫌いってイメージあるから」

みほ「ううん! わたし納豆大好きだよ!」

沙織「そうなんだ」

みほ「熊本はね、丸美屋とマルキンって二つの納豆会社があって加藤清正公の時代から納豆が食べられてきたんだって!」

華「お詳しいですね」

左衛門佐「補足しよう」ヌッ

沙織「ひゃっ!?」

左衛門佐「熊本で納豆が食べられるようになったきっかけは諸説あるが、『納豆学会』によれば、1592年文禄の役の際、満州に派遣され、飢えに襲われていた加藤清正軍において、俵に入れて保存していた煮豆がやがて発酵して納豆になり、それに気づいた清正や部下が「香ばしい、香ばしい・・・・」言いながら食したことから、香ばしい豆、香の豆、コルマメ言われ、清正公の地元、熊本に根付いたと言われている」

左衛門佐「他にも、熊本は昔九州の中心で、関東の人間が派遣されてくることが多かったことから納豆文化が普及した、という説もあるぞ。加えて室町時代に」

エルヴィン「何してんだ左衛門佐!! 突然走りだして!」

おりょう「あんこうチームも困っているぜよ」

カエサル「急に申し訳ない、隊長。ほらいくぞ、もんざ」

左衛門佐「ええ!? 今からいいところだったというのに……。詳しくは納豆学会のホームページをチェックだ」

沙織「あ、うん。大丈夫だよ……」

麻子「なんだったんだ今のは」

みほ「フフ、でもさくら納豆とか美味しかったなぁ」

優花里「熊本の納豆ですか?」

みほ「うーん、ちょっと違うかな。馬刺しと納豆を和えた熊本の郷土料理なの。親戚で集まった時とかに出てくるの。お姉ちゃんと二人で食べ過ぎちゃって怒られたりしたこともあったなぁ」

華「ずいぶんと納豆に思い入れがあるんですね、みほさん」

みほ「……うん。実はね、大洗に引っ越してきたとき、言葉のイントネーションとか、料理の味付けとか、みんなが話す茨城の話題とか全然わからなくて心細かったんだ」

沙織「みぽりん……」

みほ「でもね、納豆っていう共通点が熊本と茨城にはあったから。それでみんなとつながれた気がして」

優花里「西住殿! そんなもの無くたって我々はつながってます!」

沙織「そうだよみぽりん! 納豆に頼らなくても私達親友じゃん!」

麻子「逆に今まで納豆の話したこと無いだろう」

華「納豆友達、略してなっとも、ですね」

杏「お、いいねーなっとも」

あんこうチーム「「「「「会長!?」」」」」

桃「私たちもいる」

みほ「生徒会の皆さんまで……」

柚子「実はあんこうチームに緊急の用事があるの」

みほ「緊急、ですか?」

沙織「もしかしてまた廃校とかっ!?」

桃「いや、そんなことではない。そんなことではないんだが……」

杏「実はさ、茨城の面子にかかわる重大な事態が起きてねぇ……」

華「茨城県の面子、ですか?」

優花里「何やら大変なことのような気がします」

桃「実は昨年の茨城県の納豆消費量が……」



桃「9位だった(平成27年)」

沙織「は?」

優花里「9……、9位ですか!? 納豆消費量が!? 茨城県の?」

麻子「意外だな」

柚子「生産量は文句なしに1位なんだけど、消費量は2013年に一度1位になったきり。14年に2位に転落して、そこからは……」

華「確かに、毎日食べているわけではありませんしねぇ」

みほ「消費量と生産量って比例しないんだね」

桃「ええい! なぜそんなにのん気なのだ! 茨城の危機だぞ!」

柚子「納豆といえば茨城、茨城といえば納豆。そのイメージが崩れる瀬戸際なの」

優花里「それは大げさでは?」

麻子「生産量は1位だからいいじゃないか」

桃「そんな中途半端なこと言ってるから都道府県魅力度が3年連続最下位なんだ!!」

華「それは偏見です!」

みほ「関係ない気がしますけど……」

杏「まあまあ。でもさ、茨城としても納豆を押してるのに消費量9位ってちょーっとまずいよねぇ?」

優花里「まずい、のでしょうか……?」

杏「まずいまずい。でさ、幸い大洗は全国優勝して県内からも県外からも注目されてるじゃん? そこであたしらでこうどーんと納豆を押して、茨城の納豆消費量を押し上げようってわけよ」

みほ「はぁ……」

桃「その一環で、貴様らが前面に出てほしい」

みほ「わかりました。頑張ります!」

杏「ってわけで、『あんこうチーム』は今日から『納豆チーム』ね」

みほ「え」

柚子「パンツァージャケットとⅣ号も納豆マークに書き換えておいたからね」

優花里「ああ! あんこうがわら納豆のマークになってますぅ……」

桃「あと『パンツァー・フォー』は次から『納豆・フォー』で行け」

麻子「それ『納豆前進』って意味になるぞ」

杏「それに今度からあんこう踊りに代わって納豆踊りを踊るからマスターしといてね」

柚子「これ納豆スーツ。はいどうぞ」

華「茶色の全身タイツに茶色無地のスイムキャップ……ですか」

沙織「これじゃあんこうスーツの方がまだマシだよぉ~」

杏「じゃ、よろしくね~」

【練習】

みほ「ではカモさんチームとかばさんチームが先行してください。納豆チームがしんがりを務めます」

みほ「ウサギさんはNA10地点で待ち伏せを。納豆が敵フラッグ車を追い込みます」

みほ「最後は納豆と相手の一騎打ちに持ち込みます。相手にぴったりくっついて分散させていく『ねばねば作戦』です。それでは全車、納豆・フォー!」

みほ「たれでしょーゆでねっばねば~」フリフリ

沙織「もうやだっ!! 納豆チームって大体何なの!?」

優花里「私もう納豆飽きてきました……」

麻子「『納豆をPRするには納豆に親しまねばならん』といわれて毎日毎食納豆がついてくるからな。大量に」

華「しかも納豆ご飯しかバリエーションがありませんもんね」

沙織「そぼろ納豆でいいから食べたい―――――!! ノーマル納豆飽きた――――!」

みほ「ねーばねばーねーばねばー。フフフ」

優花里「西住殿しっかり!」

桃「情けないぞ貴様ら!」

杏「頑張ってるねー」

柚子「みんなお疲れさま」

麻子「元凶が来たぞ」

華「納豆に漬けますか?」

沙織「もう勘弁してくださいよぉ。このままじゃ納豆嫌いになっちゃいますー」

杏「それがさぁ、学園艦の納豆消費量はずっと横ばいでねぇ。あたしも干し芋のかわりに甘納豆にしてんだけど効果ないみたいでさ」

華「甘納豆と納豆は別物ですよ?」

麻子「干し納豆にしたらどうだ? 茨城の特産だぞ」

桃「こうなっては仕方がないから、納豆チームの貴様らには他の学園艦へ視察に行ってもらう」

みほ「他の学園艦ですか?」

桃「そうだ。我々よりも納豆消費量の多い学校へ行ってもらう。そこで消費量を上げるための秘訣を盗み出して来い」

優花里「それって……」

続きは明日上げます。

カチューシャ「ミホーシャ達! 我がプラウダ高へよく来たわね」

ノンナ「ようこそ、納豆チームの皆さん。お話は伺っています。こちらへ」

沙織「ねえ麻子、プラウダ高校ってそんなに納豆食べてるの?」

麻子「プラウダ、っていうか青森の納豆消費量は全国5位だ(平成27年)」

華「それはまた微妙なところですね」

麻子「ちなみに1位は福島県。2位は群馬県。3位は長野県で4位は秋田県だ。この中のどれか一つでも知り合いがいるか?」

優花里「ええと、盾無高校とか中立高校は長野ですけど……」

みほ「こんなことお願いできる知り合いはいないもんね……」

麻子「そこで5位の青森プラウダ高校になったんだ。我慢しろ」

カチューシャ「聞えてるわよ! まるでうちを代用品みたいに言わないでちょうだい! ニーナ、アリーナ!」

ニーナ・アリーナ「「はい!」」

カチューシャ「見せてやりなさい! 我がプラウダが誇る納豆料理を!!」

ニーナ・アリーナ「「Ураааааааа!」」

みほ「すごい、料理がどんどん……」

ニーナ「でぎましたぁ! 特製ボルシチです!」

沙織「はやっ!? っていうか、ボルシチ?」

ノンナ「納豆汁のことです。我が校では納豆汁のことをボルシチと呼んでいます」

カチューシャ「ちなみにピロシキの中のお惣菜は納豆よ」

アリーナ「プラウダ名物の納豆ピロシキです!」

優花里「衝撃です……」

みほ「頂きます……。あ、おいしい」

華「納豆汁も暖かいです。体にしみますね」

麻子「……そういえば」

優花里「どうしました、冷泉殿?」

麻子「プラウダにはもう一人いなかったか? ロシア人の」

ノンナ「クラーラですか?」

カチューシャ「ああ、いるわよ。いるんだけどね……。クラーラ!!」

クラーラ「ふぁい」シュパ

沙織「クラーラさん!? 鼻栓してどうしたんですか?」

カチューシャ「クラーラはね、納豆が大っ嫌いなの。ニオイも駄目みたい」

クラーラ「ふぉれだけふぁふぉうもふぃがてでしゅ」

カチューシャ「普通に言いなさいよ!」

ノンナ「鼻栓外しますよ、クラーラ」

クラーラ「Пушистые!! Пожалуйста остановите. Только это...」

カチューシャ「日本語で言いなさいよ!」

クラーラ「コレだけはダメデス……。カンニンしてつかぁーサイ」

カチューシャ「どこで覚えたのよそんな日本語……。まあ、見てのとおりなの」

みほ「外国の方って納豆苦手な人多いっていいますもんね……」

優花里「まあ客観的に見たら腐った豆ですもんね。普通食べませんよ」

クラーラ「ワカッテいただけマスか! 二ホンはユタカな国と聞いていたノニ、まさかクサッタ豆を食べてるナンテ……」

カチューシャ「腐った豆じゃないわ、納豆よ! っていうやり取りも何回目かしらね……」

ノンナ「我がプラウダ校では朝昼晩と納豆料理が出るのでクラーラは苦労しています」

みほ「それは大変ですね……」

ノンナ「我々も納豆の魅力をわかってもらいたいと思っているのですが……、カチューシャにピーマンを食べさせるよりも至難の業です」

カチューシャ「ちょっとノンナ! それどーゆ―ことよっ!」

「話は聞かせてもらったぞ」バーン

カチューシャ「え?」

アンチョビ「ノリと勢いと納豆の県からドゥーチェ参上だ! 恐れ入れ!!」

みほ「安斎さん!?」

アンチョビ「アンチョビだっ! ア・ン・チョ・ビ!!」

優花里「しかしまた何でこんなところに?」

アンチョビ「食材の買い付けだ。プラウダの野菜や畜産物は安くておいしいからな!」

カチューシャ「当たり前でしょ! なんたってプラウダなんだから!」

アンチョビ「ところで納豆が嫌いな奴がいると聞いたんだが……」

クラーラ「ワタシですガ……」

アンチョビ「なるほど……、このドゥーチェに任せればお前の好き嫌いも一発で直してやるぞ!」

ノンナ「本当ですか?」

アンチョビ「本当だ本当だ! すべての食べ物を美味しく楽しく食べてもらうのがアンツィオ校の流儀だからな! 継続高校の連中にシュールストレミングとサルミアッキを克服させた私の腕を信じろ」

沙織「え、あの世界一不味い食べ物たちを!?」

アンチョビ「10日ぐらい絶食させたら泣きながら食べてくれた」

麻子「強硬手段じゃないか」

アンチョビ「あ、これ冗談だからな? イタリアジョークだからな? 普通に料理したからな?」

華「逆にどう料理されたのか、私、気になります」

アンチョビ「よし! じゃあまず簡単な奴から行くぞ!」

~~~ドゥーチェアンチョビの楽しいクッキング~~~

アンチョビ「最初につくるのは納豆チーズトーストだ!」

クラーラ「納豆にチーズ!?」

アンチョビ「どっちも発酵食品だからな。用意するのは次の食材だぞ!」

納豆チーズトースト(1人分)
・市販の納豆1パック
・食パン
・とろけるチーズ
・ケチャップ

アンチョビ「納豆は添付のたれを入れてよくかき混ぜる!」グルグル

アンチョビ「それを食パンの上に乗せて、ケチャップとチーズをかけて……」パラパラ

アンチョビ「5分間トースター焼くだけだ。ケチャップの量は大匙一杯程度でいいぞ!」

クラーラ「こ、コレは……」

沙織「美味しいの? これ……」

麻子「……頂きます」

優花里「あ、おいしいです!」

みほ「本当だ! 意外と合う」

クラーラ「うう……、でも少し納豆臭い」

アンチョビ「そうか……。よし! 続いては趣向を変えて納豆とトマトの冷製パスタだ!」

ぺパロニ「パスタっすか!?」

カルパッチョ「ぺパロニ! ドゥーチェの邪魔しちゃ駄目じゃない!」

アンチョビ「あれ? 今見覚えのあるやつらがいた気が……。まあいい。用意するのはこれだ!」

納豆とトマトの冷製パスタ(1人前)
・小粒納豆1パック
・サラダスパゲッティ用パスタ麺40グラム
・トマト4分の1個
・大葉 お好み
・オリーブオイル 大匙一杯
・レモン汁 小さじ一杯
・塩コショウ
・ブラックぺッパー
・塩

アンチョビ「納豆はあらかじめたれと混ぜておけ」グールグル

アンチョビ「トマトはスプーンでタネを取って1センチぐらいのサイコロ状に切るんだ。危ないからケガするなよ?」

アンチョビ「ついでに大葉も千切りにしておく。こいつは最後に飾りで使うからな」タンタンタン

アンチョビ「そしてパスタだ。いいかお前ら、パスタのゆで時間はひっじょ~に重要だ。先にお湯を沸騰させて、塩を一つまみ入れる。今回は市販のパスタ麺だからパッケージに書いてあるゆで時間で構わん」

アンチョビ「湯で終わったら氷水で冷やして水気を切る。パスタはこの作業が命だからな!」

アンチョビ「続いてボウル麺とオリーブオイルを混ぜ合わせて、塩コショウとレモン汁で下味をつける。そこに主役の納豆とトマトをどーんと投下だ!」

アンチョビ「トマトと納豆がパスタとよく混ざったらさらに盛り付けて、大葉を散らしてブラックペッパーを振りかけて……。はい、完成!!」

沙織「おしゃれ―!!」

華「納豆料理とは思えませんね」

ノンナ「トマトの酸味が聞いていて何とも言えません。美味しいです」

カチューシャ「納豆もちゃんとマッチしてて最高よ!」

クラーラ「大葉やレモンなんかの風味が聞いてマスガ……、でもやっぱり納豆ガ……」

アンチョビ「気にするな! 次はメインディッシュ! 納豆ハンバーグだ!」

エリカ「ハンバーグ?」

小梅「エリカさんいきますよ!!」

アンチョビ「納豆ドライカレーと迷ったんだけどな、炭水化物が続くのもあれだし」

まほ「カレー?」

小梅「隊長ー!!」

アンチョビ「ん? なんだ?」

みほ「なんだか聞き覚えのある声が……」

アンチョビ「まあいい。用意するのはこれだ!」

ひきわり納豆ハンバーグ(二人分)

ひきわり納豆 1パック
牛豚合びき 150グラム
タマネギ 100グラム
塩 小さじ2分の1
コショウ 少々
万能ねぎ一本

パン粉大匙5杯
片栗粉大匙3杯
サラダ油大匙2分の1

アンチョビ「このハンバーグは和風ダレで食べる! タレの材料も載せておくぞ!」

和風キノコソース
大根おろし 100グラム
本シメジ 4分の1パック
 
佐藤 小さじ2杯
醤油 小さじ2杯
酒 小さじ2杯
水 40cc
片栗粉

すみません、「佐藤 小さじ2杯」は「砂糖 小さじ2杯」です

アンチョビ「まずは玉ねぎをみじん切りにしてよく炒める! タマネギの色が透き通ってきたら納豆を加えてさらに炒める! この時に塩とコショウで味を調えたら、火からおろしてよく冷ましておくんだ」

アンチョビ「続いてボウルにひき肉とパン粉、片栗粉、サラダ油をそれぞれ用意した分量入れて、さらにさっきのいためたタマネギと納豆を加えてよく混ぜる! タマネギと納豆はちゃんと冷まさないとこの時やけどしちゃうからな? 気をつけるんだぞ?」

エリカ「ハンバーグづくりはここが重要なのよ! 混ぜ! 混ぜが命なの!!」

小梅「帰りますよエリカさん!」

アンチョビ「さっきから騒がしいな……。ま、いいか。よく混ぜ合わせたら形を整えて焼くだけだ。ちゃんと中まで火を通さないと食中毒になっちゃうかもしれないから、ここも十分注意しろよ? ドゥーチェとの約束だぞ」ジュージュー

アンチョビ「次に和風きのこソースの作り方だ!」

アンチョビ「大根おろしに砂糖、しょうゆ、酒、水を入れて火にかける。一煮立ちしたら本シメジを加えて、その後に水で溶いた片栗粉を入れてとろみをとろみをつけるんだ」

アンチョビ「最後はハンバーグをさらに盛り付けて、さっきのソースをかけてねぎを散らしたら完成だ! 付け合わせになすとししとうの素揚げを添えるときれいだぞ!」

優花里「美味しいぃぃぃぃぃ!!」

みほ「さっぱりしてていいですね!」

カチューシャ「これなら納豆臭さもないわよ、クラーラ」

クラーラ「あ、本当デス……。オイシイ……」

カチューシャ「ね? いけるでしょ?」

アンチョビ「最後はデザート。納豆ヨーグルトパンケーキだ!」

沙織「納豆……、ヨーグルト、パンケーキ!?」

麻子「それは美味しいのか?」

アンチョビ「このドゥーチェが作るんだ、あったりまえだろ? 材料はこれだ!」

納豆ヨーグルトパンケーキ(一人前)
・ひきわり納豆1パック
・ホットケーキミックス 100グラム
・牛乳 3分の1パック
・溶き卵2分の1個
・ヨーグルト三分の一パック
・バター
・メイプルシロップ

アンチョビ「まずボウルに牛乳、ヨーグルト、溶き卵、それに納豆のたれを一袋入れてよく混ぜる!」グルグル

アンチョビ「さらにホットケーキミックスを加えて、粉っぽさが無くなるまで混ぜる!」グールグル

アンチョビ「さらにさらに納豆を入れてもっと混ぜる!!」グーグルグーグル

アンチョビ「混ぜ終わったら軽く熱したフライパンで両面がこんがりするまで焼いて、焼き終わったらバターとメープルをかけて完成だ!」

華「パンケーキ、ですね、普通に」

カチューシャ「うん、イケる! おいしいわ!!」

麻子「これは意外性がある。そして甘くておいしいぞ……」

クラーラ「!!」

アンチョビ「どうだ、クラーラ」

クラーラ「お、美味しかったデス! タダの腐敗物ではなかったんデスネ、納豆」

アンチョビ「納豆のおいしさをわかってくれたなら料理人冥利に尽きるなぁ」

沙織「アンチョビさんって料理人なの?」ヒソヒソ

麻子「そこは置いておけ、沙織」

ノンナ「どうですか? クラーラ。納豆は克服できましたか?」

クラーラ「ノンナ、私、納豆食べられソウデス!」

カチューシャ「ま、ゆっくりやればいいわ。嫌な顔して食べられるのは私が嫌だし」

クラーラ「笑顔デ食べマスよ!」

優花里「よかったですねぇ~。クラーラさん」

みほ「うん。好き嫌いが克服できて」

華「あの……、何か忘れてませんかね? クラーラさんの好き嫌いは関係なかったような気もするんですけど」

麻子「さあ? 何だったかな?」

沙織「うーん。まあいいんじゃない。一件落着っぽいし。なんかこれ以上は面倒だし」

華「それもそうですね」

その後

クラーラ「Вкусный! もう一パック!」

ノンナ「ク、クラーラ。これで20パック目ですよ……?」

クラーラ「私、納豆がクセにナリマシタ!」

ノンナ「そ、それはよかったです、けど」

ニーナ「カチューシャ様! 学園艦の納豆がもうすぐ底着きますだ!」

アリーナ「学園艦で作った分じゃ足りないべ!!」

カチューシャ「緊急輸入よ! 茨城から直接買い付けなさい!」

ニーナ・アリーナ「「Ураааааааа!」」

【大洗】

桃「我が校の納豆消費量を上げるべく考案した新メニュー、『納豆かけ納豆』だ。今日から食堂の定食にはすべてこれがセットになる」

杏「あと『納豆かけ納豆の納豆和え』もあるよ~」

柚子「『納豆かけ納豆の納豆和え~ひきわり納豆ミックス~』も用意してまーす」

沙織「……アレンジメニューとかダメなんですか? 納豆パスタとか」

桃「認めん! 納豆は納豆として食べる物だ!」

沙織「うう……。やだもー!!!」




翌年、クラーラという納豆大量消費マシンを抱えた青森県の納豆消費量は激増した。
逆に生徒会主導の納豆キャンペーンの結果、過剰納豆摂取による納豆ストライキが起こった大洗女子学園、ひいては茨城県の納豆消費量は大きく落ち込み、青森と大きく差を開けられることとなったのだった。

閲覧ありがとうございました。

アンチョビの納豆料理ですが、「納豆チーズトースト」と「納豆とトマトの冷製パスタ」は熊本の納豆メーカー、マルキン食品のサイトを参考に、「ひきわり納豆ハンバーグ」と「納豆ヨーグルトパンケーキ」は茨城のメーカー、タカノフーズのサイトで紹介されていたレシピを元にしております。

ちなみに熊本県の納豆消費量は25位で、佐賀県が13位、福岡県が19位(すべて平成27年)でした。「西日本納豆食べない説」も解消されつつあるのでしょうか……?

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