地の文 たまにはアイドルに祝われてもいいじゃない、プロデューサーだもの みつお
五十嵐響子(今日はプロデューサーの誕生日なので何かプレゼントしたんですけど……)
響子(プロデューサーって趣味を仕事に持ち込まないから何がいいかわかんないんですよね……)
P「響子の今日のスケジュールは~~~~
響子「…………」
P「響子?聞いてるか?」
響子「あっ!?ひゃい!聞いてます!!」
P「お、おう……何か考え事か?」
響子「い、いえ!何も考えてないですよ!何にも!!」
P「うん、スケジュールのこと考えような?」
響子「え!?Pさんのスケジュールですか!?」
P「なんで!?!!?」
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響子「あ、あっ……私のスケジュールはいいんですよ!プロデューサーさんは!?」
P「えぇ!?今日の響子なんかこわいよ!?何かあったの今日?」
響子「なんにもないです!!!」
響子(やっぱりプロデューサーさんは自分の誕生日忘れてるよね……)
P(今日の響子ほんと怖いな……生理かな……あんまり刺激しないでおかないと……)
P「と、とにかく。響子は午前の撮影が終わったらオフだから、この機会に羽を伸ばすといいよ、半ドンで申し訳ないけど」
響子「い、いえいえ!これもアイドルとして人気が出てきた証拠です!ところでプロデューサーさんは?」
P「ん?俺か?俺は事務仕事が遅くまであるからなぁ」
響子「そうですか、いつもありがとうございます」
P「いや、これもお仕事だしな。響子をトップアイドルにするまでは頑張るさ」
P「それじゃぁ現場に行くか」
スタッフ「オツカレサマデシター」
響子「お疲れさまでした!!……プロデューサーさんは……次の現場の下見かぁ」
響子「そもそも私って男の人にプレゼントあげたことないし……何が喜ぶのかわかんないな……」
響子「弟とかなら悩まないんだけど……さすがに年齢差がありすぎるし……大人な女性とかいないかな……」
佐藤心「おっ、響子ちゃんじゃん!どうしたのブツブツ言って~、恋のお悩み?ハートも混ぜろ~☆」
響子「わひゃっ! ……はぁとさん!ちょうどいいところに!!!」
心「おお、なんだなんだ怖いぞ~」
心「ふーん、プロデューサーの誕生日か~」
響子「はい、全然見当がつかなくて……」
心「前提条件としてさ、響子ちゃんはプロデューサーのこと好きなの?」
響子「すっ!?すすすすす好きっていうか!!!!嫌いじゃあないですけどなんて言うかちなうんです!ちなうんですよ!!」
心「あ~~なんかその反応だけでなんかわかったわ~甘いわ~☆」
響子「ううっ……」
心「いやね?好きな相手への贈り物とお世話になってる人の贈り物って意味が違うからさ~大事なんだよ?」
響子「はい……好きです……」
心「ん~スィーティ~☆」
響子「か、からかわないでくださいよ!」
心「ごめんごめんて~ う~ん、好き相手に振り向いてほしいならやっぱり異性として見てもらわないとじゃん?」
響子「うう……大事になってきちゃったなぁ……」
心「だから、ワンポイントとかこう、一歩捻ったものが必要なのよ~」
響子「捻った……ですか?それはどういった」
心「それは響子ちゃん自身が考えたらいいよ~」
響子「えぇ~意地悪です~!」
心「ま、あの年齢の普通のプレゼントなら装飾品とかそのあたりなんじゃない?あんまり高すぎるとプロデューサーも申し訳なくなっちゃうからそこそこでね~」
響子「いっちゃった……」
響子「というわけで、一応スーツに合わせた柄のネクタイを買ったんだけど……一捻りかぁ……」
赤城みりあ「あー!響子ちゃんだー!」
響子「みりあちゃん!」
みりあ「えっとね!今からL・M・B・Gのみんなにあげるチョコ作るんだけどー、響子ちゃんに手伝ってほしいの!」
響子「いいよ!けど、そういうのってかな子ちゃんの方が適任じゃない?お菓子作りもできるけど……」
みりあ「うーん、かな子ちゃんはキャンディアイランドの収録があってこれないの!響子ちゃん朝にお昼から休みって言ってたけど事務所にいたから時間あるかなーって!」
響子「そういうことなら手伝うよ!」
みりあ「わーーい!!!」
響子「後は焼くだけだよ!」
みりあ「つかれたーーー!」
響子「お疲れ様!」
みりあ「うん!!でもね!みんなにこれからも仲良くしてねって気持ちをい~っぱい込めたんだ!!伝わるかなぁ!」
響子「うん!大丈夫!!食べ物に込めた思いはちゃんと届くよ!!」
みりあ「へぇ~そうなんだ!!じゃあいっぱいお料理を作ってる響子ちゃんは気持ちを伝えるのが得意だね!!」
響子「……!!そっか、簡単なことだよね……私は私らしく、私の気持ちを込めたらいいんだ!」
みりあ「?どうしたの?」
響子「ううん!なんでもない!!この後もここ使うし、片づけはやっておくから先に帰ってもいいよ!」
みりあ「うん!わかった!ばいばーい!」
響子「……よし!頑張らなきゃ!」
P「くぁーーーーー!!おわんねーーーーー!!!!」
響子「プロデューサーさん!お疲れさまです!!」
P「響子!こんな時間にどうしたんだ」
響子「えっと、プロデューサーさんって今日誕生日ですよね……これ!誕生日プレゼントです!!」
P「!!! 忘れてたよ!ありがとう!!」
響子「絶対そうだと思ってましたよ、もう、しっかりしてください」
P「あはは、面目ない。あっ、ネクタイ、かっこいいなぁ!!!」
響子「それならよかったです!えっと……つけてあげましょうか?なんて……」
P「え!?いいの!!」
響子「えっ?」
P「えっ」
響子「……。」
P「……。」
響子(なんですかこれ!!すっごく恥ずかしい!!!)
響子(プロデューサーさんが近いし……なんていうかこれ……)
響子(新婚さんっぽい!?)
P「きょ、響子……締まってる……」
響子「ああっ!!ごめんなさいぃぃ!!」
響子「なんとか結べた……」
P「ありがとう響子!いい日になったよ!」
響子「はい!それと……」
響子「これ!バレンタインの贈り物です!」
P「あっ、明日はバレンタインか!それもいいの?」
響子「はい!急ぎで作ったので普通のチョコですけど……」
P「ううん、うれしいよ!!お返しはちゃんとするから!」
響子「フフッ、楽しみにしていますね?」
響子「それじゃあ私はこれで!!女子寮にもどりますね!!さようなら!!」(ガチャ(バタン
P「いやーほんとにいい日になったなぁ。ん、手紙?」
「プロデューサーさんへ。
感謝の気持ちを直接言うのは恥ずかしいのでチョコに込めました。いつもありがとうございます!これからもよろしくお願いします!」
P「んー、うれしいなぁ。すぐに食べよう」
P「ん!二層構造になってて中はベリー系なのな!美味しいなぁ…やっぱり響子は料理上手だなぁ」
響子「プロデューサーさん、もうチョコ食べたかなぁ」
料理に込めた思いは届く、私の甘酸っぱいもう一つの気持ちも、届くといいなぁ。
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