【コンマ】崩壊s多世界を旅する2【安価】 (1000)
コンマによる判定と安価による選択で、崩壊した世界を旅するSSです。
結末はあなたの選択、そしてコンマによる運で決められます。
最終目標はストーリーの展開で変わります。デッドエンドも当然あり得ますが、一応できうる限りキリのいいところまではやるつもりです。
なお、スレ主は主にスマホから打つため、進行が遅くなりがち&まとまった投下がしにくい点ご容赦ください。
>>2以下、基本的なルール説明とキャラ設定、現状説明になります。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1486301367
乙スレタイェ
依頼出して立て直せば?
あ、ごめんなさい。スレタイ間違えました…。
ただ、スレ立て規制があるので、当面これで行きます。猛省です…。
>>3
依頼ってどうすればいいですかね。うーむ。
まぁ、>>1が気にならないならこのままでいいと思うよ。多分俺たちは気にしないし
>>6
いや、ほんとすみません。多分依頼してもすぐに立てられるわけではないでしょうし、とりあえずこれで行きます。
やはりPCから打つと勝手は違いますね。更新速度は上がりますが。
では気を取り直していきます。
ルール設定
コンマは二桁で判定します。数字が小さいほど悪く、大きいほどいいものとします。
また、ゾロ目発生時には特殊イベントが発生します。数字が小さいほど不運なイベント、大きいほど幸運なイベントになります。
例えば50以上で成功判定の場合、55だとちょっとしたボーナス付き、99だと状況を一変させる大ボーナス付きの何かが起きます。逆もしかりです。
なお、00のみ特殊イベントが起きます。直後にコンマの偶奇で再判定し、奇数なら0、偶数なら100で判定します。
ともにストーリー進行を激変させる何かが起きます。
また、安価はストーリーの分岐点で発生します。
賢明な選択か否か、よく考えて選んでください。場合により多数決を取ることもあります。
ルール説明2
旅は地上にあるいくつかの町と、その近郊にあるダンジョンで行われます。
町でのイベントや聞き込みが、ダンジョン攻略の糸口になることもあるかもしれません。
一応ダンジョン踏破は最終目標に入ります…が、かなりの困難を伴います。もちろん、御約束の大ボスもいます。
イベントを通してキャラクターは成長します。強力な武器や防具も手に入るかもしれません。
仲間やヒロインとの交流を通して、世界崩壊の謎を解き明かしてください。
キャラクター紹介
シデ(主人公、29歳翼人)
HP 50(スレ開始時点で45)
筋力 7
知力 5
器用さ 3
賢さ 13
耐久力 7
魅力 11
職業:モンク
特徴:
・朦朧打撃…
命中判定クリティカルか、ダメージ判定時コンマ80以上で発動。次の一撃が無条件で当たる。
さらにその際のダメージ判定コンマが50以上なら継続。
・秘孔ヒット…
ダメージ判定コンマゾロ目で発動。ダメージが通常の×3に加え、朦朧打撃が強制発動。
・鋼体術(条件:賢さ7以上)…
不意討ちでない限り攻撃と防御にボーナス。シデは賢さ13のため、強制成功。
・治癒術(条件:賢さ5以上)…
階を一階降りるごとにHP10回復。シデは賢さ13のため、強制成功
・高速治癒術(条件:賢さ13以上)
ターンを一回飛ばし、対象のHPをコンマ下一桁×3+賢さだけ回復。成功条件は100-賢さ×6
・破邪術(条件:賢さ10以上)
念を込めた拳で死者に追加ダメージ(コンマ下一桁×5+筋力×4)。成功条件は100-賢さ×7
装備:
守護のヘアバンド(全ダメージ-10)
シデ背景概略
・ユングヴィ教団上位幹部の息子。14の時に災厄の日に遭遇、奇跡的に難を逃れる。
・その後修行や治癒のため司教に付き従っていたが、司教の死により5年前よりアングヴィラに。
・アングヴィラに来た当初穴に潜ったが、第一階層でエルダードラゴンに遭遇。パーティが全滅する中、生還。
・その後は冒険者の治癒などで生計を立てる。
・酒は宗教上の理由であまり飲まない。食事もそれほど気にしない。
・性格は生真面目。慈悲深く、聖人とも言えるほど。半面、お堅い人間とみられがち。実際その面はある。
・女性関係にも真面目。宗教上の理由で遠ざけてきたが…?
ダナ(20歳女性、人間)
HP 79
筋力 8
知力 8
器用さ 11
賢さ 7
耐久力 6
魅力 10
好感度 114
職業:勇者の娘
特徴:
・魔法…
火、氷の二種が可能。ともに球状のものを相手に投げつける。遠距離攻撃が可能。
雷術は1ターンのためが必要。ダメージは大きい(コンマ下一桁×4~5+知力×4~5)が、隙が大きいため好んで使わない。
なお、知力10でタメが必要なくなる。
装備:
ダリオのヘアバンド(基本コンマに20のプラス補正)
ダナ背景概略
・穴深層に到達した勇者「ダリオ」の一人娘。一人称は「ボク」。基本元気で前向き。
・5歳の時災厄の日に遭遇。父とともに難を逃れる。その後は母と祖母のいる村に預けられて育つ。
・最近肉親が病で相次いでこの世から離れ、父の後を追って穴に向かった。
・ダリオは災厄の日の後、穴に潜ったが「死んだ」(コーウィン)。
・酒はよく飲む。食事は基本大食。
・身長は162程度。B~Cカップ。体重はそこまではないが、基本筋肉質。なお、シデは182で75キロほど。
ミドル
HP 35
筋力 2
知力 2
器用さ 4
賢さ 5
耐久力 4
魅力 4
好感度 99
職業:村人
特徴:
・良成長…
ミッション達成時のポイントにボーナスあり。
ミドル背景概略
・アングヴィラとテルモンの中間の村ペラ出身の15歳。ごく普通の少年。身長は160ほど。筋肉はないが、成長期はこれから。
・ペラがレッドドラゴンに襲われ、仇を取れる冒険者を探しにアングヴィラを訪れた。
・基本真面目。若干守銭奴の気あり。
ライラ(女性、21歳人間)
HP 42
筋力 2
知力 10
器用さ 4
賢さ 6
耐久力 4
魅力 7
好感度 43
特殊能力 闇魔術
・闇で目眩ましができる。近くにいるものを巻き込めば不意討ちが可能。あるいは逃走判定に大幅プラス
・生命力吸収 触った相手から生命力を少し吸収(コンマ下一桁×2+知力)
・闇弾 遠距離から闇の弾を発射、ダメージは小さい(コンマ下一桁×2+知力)。まれに目つぶしの追加効果。
ライラ背景概略
・本人曰く「駆け出し魔術士」。ただ師匠は「影のジャック(別名シャドウ)」と呼ばれる大物魔導士であり、才能はある模様。
・師匠からの命令で「『怪竜ガチャ』を倒せ」と言われている。
・その他の背景は現在不明。
・身長166ほど。体重は多分50台前半。ゆるふわ金髪Eカップと男が好きそうなルックスとスタイルだが、酒豪であり酒乱。
その手の経験がどこまであるかは現在不明。
・ミッション
ストーリー進行に関わる「大ミッション」と、ダンジョンを潜る上で発生する「小ミッション」があります。
ともにクリアすればステータスの底上げやアイテムの支給がありますが、当然大ミッションの方が大きな果実を得られます。
ただし、果実はミッションクリアの度合いに比例します。その過程で何かしらの犠牲や損失があれば割り引かれますし、逆に想定以上ならボーナスがあります。
小ミッションは穴5階層ごとに必ず発生するものです。通常より強い「名前付き」の魔物が、行く手を遮ります。
強さはコンマ次第です。手の付けられない怪物が出るか、雑魚より少し強い程度か。完全に運です。
逃げてもストーリー進行には基本的には無関係です。倒せば旨みがある宝物が入手できるぐらいです。
ただ、後半以降は撃破が絶対要件になる敵も出る、かもしれません。小ミッションのクリアが大ミッションの(あるいはストーリーそのものの)クリアに直結する可能性もあります。
ミッションクリア後は、内容に応じ成長ボーナスがあります。コンマで伸び幅を決めますが、ゾロ目なら追加の成長機会もあるかもしれません。
逆に言えば、ミッションクリア以外に成長機会はありません。雑魚撃破で成長することもゾロ目時などあり得ますが、基本はミッション達成の時だけです。
なお最大の20までステータスが上がることがあるかは謎ですが、上がった場合はあるボーナスを用意しています。
好感度はミッション以外でもイベントで上下します。コンマより、適切な行動を取ったかどうかが大きいかと思います。慎重に判断してください。
なお、0でパーティーから離脱します。復帰可能性は基本ありません。シデの場合、余程相性が悪い相手でなければ0まで行かないとは思いますが。
200まで行ったキャラの好感度はそこで固定です。ストーリー次第ですが、あまり一気に上げることはしない方針です。せいぜい一桁ずつでしょう。
問題となるのはキャラロスト。仲間キャラが誰かにもよりますが、ステータスダウンが発生する可能性が高いと思って下さい。その他、もろもろ不利な何かが生じます。
・ダンジョン
1階層ごとに、雰囲気チェックをコンマで行います。言うまでもなく0に近ければ危険で、100に近ければ安全です。
危険だからといって実入りがあるわけではありません。通常より強い魔物を倒して、良い宝物が見つかる可能性はありますが。
また、安全ならとっとと下に行くことをお薦めします。ローリスクローリターンなのです。
ゾロ目なら、その階には何かがあります。あるいは誰かがいます。
強大な魔物とセットで強力な遺物がある宝物庫があるかもしれないですし、ストーリー進行を左右する重要人物がいるかもしれません。
危険な階と分かれば即離脱が大事です。危険に巻き込まれる前に逃げましょう。
なお、帰還のルーンは複数持ち歩くことを強くお薦めします。なくなった場合、徒歩で上に戻るか、ダンジョン内でルーンを見つけるかしないとなりません。浅い層ならまだしも、深層では致命的です。
帰還のルーンは道具屋で比較的安く買えます。最重要アイテムと心得ましょう。
・現在の大ミッション
※アングヴィラを救う財宝を見付けよ
…500マドル以上の魔力が含まれる宝物(ほうもつ)をエルヴィンに渡す(500以上ならボーナスあり)
※レッドドラゴンを倒せ
…廃村ペラにいるレッドドラゴンを倒す(ミドルがパーティにいればボーナスあり)
※審判の石を探せ
…聖地ウィルコニア(第四十五階層)にある審判の石を入手
※怪竜ガチャを倒せ
…怪竜ガチャを倒す(ライラがパーティにいるのが条件、第十階層か第十五階層フロアマスター)
・その他登場人物
・エルヴィン…
アングヴィラの村長。見た目は30代だが、実年齢は60過ぎのエルフ。大陸南西部のトリス森王国出身。
・エイラ…
ユングヴィ教団の元シスター。戒律くそくらえな豪快ばあさん。
・ハーニス…
医師。元ズマ魔侯国の出らしく、シデにはやや複雑な感情あり。
・ゴラフ…
ギルドハウス主人。元冒険者で、料理が上手い。懐が深く剛毅な禿中年。
・ダリオ…
ダナの父で「勇者」。災厄の日以降消息不明。コーウィン曰く「死んだ」。
40年ほど前の「へイルポリスの惨劇」の生き残りであるらしいが?
・影のジャック…
ライラの師匠(魔族)。現在テルモンに居住?魔侯国に反発したレジスタンスで、ダリオやシデの父とも面識があった。
・ネモ…
第一階層で会った胡散臭い中年男性。ジェスタル帝国の鎧を着ている。
・コーウィン…
ギルドハウスで出会った男。「一族の第四位継承者」と名乗り、穴の管理者を自称する。圧倒的圧力と力量を備え、数万年を生きる人外。
ダリオの育ての親であるらしいが…?地上争覇のためにユングヴィ教団を作り出し、1000年に及ぶ三つ巴の争いを始めた張本人の一人。
用語集
・災厄の日…
15年前に世界をほぼ滅ぼした出来事。詳細は一切不明。死者には外傷がなかったとされるが?
・穴…
ダンジョン。恩恵と災いを生み出すすべての源。多くの冒険者が挑み、散っていった。なお、人間による最深到達は第三十二階層とされる。
・へイルポリスの惨劇
40年ほど前にユングヴィ教団、ズマ魔侯国、ジェスタル帝国3か国の国境付近にある独立貿易都市「へイルポリス」が滅ぼされた事件。
大量のドラゴンが街を焼き尽くし、ドラゴン自らも炎に焼かれたとされるが、原因は不明。
・一族
「アンバーの一族」とも言う。穴の管理者で、空位の王位を巡り1000年争っている。王位継承者は10人。
現在固有名詞がわかっているのは、コーウィン、ケイン、ブランド、ジュリアン、フィオナ。
地上の制圧か、他の一族皆殺しが王位に就く条件。
・アンバライト
魔力を込められた石で、時間とともに中の魔力が増え続ける魔石。輝きが最高潮に達すると、ドラゴンが招かれるとされる。
ペラはこれで滅ぼされた。また、アングヴィラ側の穴入口付近にも仕掛けられ、深層からドラゴンを呼び寄せようとされた節がある。
・アングヴィラ
大陸北部の人口1000人足らずの街。これでも世界3位の街。
ユングヴィの影響がやや強いが、基本は平和。
・テルモン
大陸北東部の都市。人口は現在不明だが、かなり規模は大きい。
ジェスタル帝国の影響が強いとされる。
・モリブス
大陸南東部の都市。規模はテルモンと同規模。
ズマ魔侯国の影響が強いとされる。
テンプレ以上です。次回は明日、第七階層終盤から。
あと、分かりにくい点あれば明日朝補足します。ご指摘あればよろしくお願いします。
鳥付け忘れました。
むしろスレタイもどんどん崩壊させていけば面白い
>>30
それ、面白いですねw。展開次第で採用しましょうか。
では、今から再開します。
そういえば元ネタあるって言ってたけど世界観そのものに元ネタがあるの?それともシステムだけ?世界観の元ネタになってるなら前スレのリンク覗きたくないなぁと
安価下
戦闘は終わった。小屋の入り口には血塗れのオーク2匹、そして顎を打ち砕かれ絶命した「シャグラト」の死骸が転がっている。
私は、両手を彼らの亡骸に向け合わせた。普段より長めに、祈りを捧げる。
「なんでシデは、オークに向けて祈るの?」
不思議そうにライラが言う。
「自分で無にした命だからな。……何より、彼らにとっては理不尽な死だっただろう。仕方ないことだが、せめて冥福を祈ってやりたかった」
そうだ。おそらくここは彼らの棲み家だったのだろう。普段通り狩りか何かに行き、普段通りここで時間を過ごすつもりだったのだろう。
無論、人とオークは相容れない。見付けたら殺すか、殺されるしかない。
それは分かってはいたが、生きることの業の深さに祈りを捧げずにはいられなかった。
ダナがふっと笑い、「それがシデのいいところなんだけどね」と言った。有難い。
「で、一応死骸調べてみる?一応『名前付き』だし、何か持ってるかも」
01~40 何も見つからなかった。
41~60 懐から何かが落ちてきた。
61~80 懐から小箱が出てきた。
81~95 シャグラトの皮鎧は使えるかもしれない
96~99 シャグラトの手甲は使えるかもしれない
「うーん、何も落としてなさそうだねえ……あれ、これ」
ライラが何か気付いたようだ。
「ん、間違いない。……何か臭そうだけど、この皮鎧は魔力があるねー」
ライラはシャグラトが着ていた皮鎧を
指差した。物言わなくなった奴の巨体を何とかして動かし、皮鎧を剥ぐ。
手に取ると、確かに魔力がある。鑑定計にかけると……
01~30 100マドル相当だ
31~60 200マドル相当だ
61~85 300マドル相当だ
86~95 400マドル相当だ
96~99 鑑定計が動かない
ヘアバンドの時もあったけど、「鑑定計が動かない」ってマドルが低すぎて鑑定計が動かないのかそれともマドルが高すぎて鑑定計が動かないのか
鑑定計は400マドル近辺を指した。どうもこの辺りの宝物(ほうもつ)と、私たちは縁があるらしい。
せめてもう一息行ってくれればな、と苦笑した。が、この辺りなら間違いなく冒険には使える代物だろう。……臭さを何とかすればだが。
さて、どうするか。
1 ライラに簡易鑑定させてみる
2 ダナに簡易鑑定させてみる
3 イェンダーの所に持っていくためザックに入れる
※ザックに入れた場合、後で収穫があってもザックに詰められなくなるかもしれません。
ライラはかなりシデとかなり相性いいと思うけど、視覚以外で敵を察知するタイプを相手にすると辛いな。フ◯フルみたいな
安価下
「んー、ちょっと貸してみて。お師匠みたいに詳しくは分からないけど、何となくの効果はわかるかも」
ライラが手を挙げた。ここは任せてみよう。
100-ライラ知力(10)×7=30以上で成功、80以上かゾロ目で追加情報
17…失敗
「うーん、わかんないなー」
ライラがお手上げの格好をしてみせた。仕方ない、とりあえず鑑定は街に戻ってからだ。私は無理矢理ザックに皮鎧を詰め込んだ。
#########
小屋を出ると、程なく階段が見えてきた。
01~10 階段近くに誰かいる。
11~90 私たちはそのまま下に降りた。
91~99 階段近くに誰かいる。
私たちはそのまま下に降りた。まだ余裕は残ってはいる。
【第八階層】
雰囲気…コンマ下
【第八階層】
雰囲気…69 それなりに安全
ここで一旦休憩。
>>35
システムの一部だけですね。後メインダンジョンをひたすら潜る辺りぐらいです。
世界観は完全オリジナルのはず、です。一族の元ネタは10%ぐらい参考にさせてもらってますが。
第八階層に足を踏み入れると、紅葉の木々が出迎えてくれた。黄色く色づいた落ち葉が、足元を覆う。
「綺麗なところですね」
ミドルが感動したように言った。穴に潜って、景観が美しいと思ったのは初めてかもしれない。
「紅葉狩りで酒を一杯!……と言いたいとこだけど、ここじゃ無理だねえ」
あははとライラがこめかみをかく。ダナも笑ったが、ミドルはむすっとした表情だ。
「ライラさん、お酒はしばらく禁止です」
「えー、けち。てか少年、一回お酒飲んでみたらー?人生観変わるよー」
ライラがうりうりとミドルに迫る。ミドルは「助けてくださいよー」と私に言ったが、にこりとだけして放っておいた。柔軟性も、少しは必要なのだ。……少し前の私では、きっとそう思わなかっただろうが。
落ち葉の絨毯を歩くと……
01~20 魔物の気配がする
21~30 またリスがいる
31~50 何か実がなっている
51~70 何かが落ちている
71~90 何か光るものが落ちている
91~99 探索中の冒険者と出会った
落ち葉の絨毯を歩くと、何かの実が木に生っているのが見えた。あれもシトロリンゴのように食べられるだろうか。
100-ミドル知力(2)×6=88以上で成功
16…失敗
「うーん、何でしょうね?」
ミドルが首を傾げた。見た目は柿のようにも見えるし、甘い匂いもする。食べられそうだが……
1 食べる
2 食べずに先に進む
3 木を揺すってみる
「木を揺すってみるか」
「えっ、何でですか?」
「食料調達にもなるかもだしね。さっき休憩が中途半端だったから、うまくすれば一服できるかも」
ダナが言った。少しやってみるとしよう。
01~10 木ノ上にいた小熊が落ちてきた
11~40 木の上に蜂の巣があったらしく、私たちに襲ってきた
41~60 未熟な実が多く落ちてきた。食べられそうもない
61~99 熟れた実がたくさん落ちてきた。どうも食べられそうだ
極端な連取以外は問題ないものとしています。
安価のみ連取禁止ですが。
まあ適当に楽しみましょう。なお、スレ主としては早い進行は歓迎です。
帰宅中のため少し間が空きます。
木を揺すると、熟れた実が大量に落ちてきた。そのうちの一つが、偶然私の口の辺りに当たり、果汁が顔を濡らした。甘い。
「おおお、すごい落ちてきたね。シデ、大丈夫?」
「ああ。それより、これは食べられそうだ。休憩する良い機会かもしれない」
私は落ちた実を一つ手に取り、かじった。歯応えはさほどないが、果汁が豊富だ。何かは分からないが、悪くない。
「本当ですね!これ結構美味しいですよ」
「うんうん、いけるねー。てか、これ発酵させたら……むふふ」
ライラが含み笑いをしている。ともあれ、さっき邪魔された休息の続きを取ることにした。むしろ、さっきより食べ物が豊富で良かったかもしれない。
##########
私たちは実を3個ほどザックに押し込んだ。皮鎧がなければもう少し入ったのだが、それは言っても仕方ない。
しばらく歩くと……
01~20 魔物の気配だ
21~40 階段が見えた。そして、その近くに誰かいる。
41~70 階段が見えた
71~99 階段が見えた。そして、その近くに誰かいる
しばらく歩くと、階段が見えた。そして、その近くに誰かいる。
01~30 ネモだ。
31~80 帝国の紋章入りの鎧を着た、若い男だ。
81~99 帝国の紋章入りの鎧を着た、若い女だ。
帝国の紋章入りの鎧を着た、若い男だ。こんな所で何を?
思い出したのは、第一階層で出会ったネモという中年の男だ。彼と違い鎧はごく普通のありふれたものだったが、それでも元帝国の人間と出会うのは珍しい。
「こんにちは、こんな所で何を?」
「いやあ、恥ずかしいことに連れとはぐれちゃってですね。とりあえず階段だけ見つけたんで、ここで待つことにしたんですよ」
私が訊くと、男はバツが悪そうに笑った。声はやや高くにこやかだが、細い目が感情を読み取りにくくしていた。男の言うことは本当なのか?
100-賢さ(13)×5=35以上で成功
10…失敗
男の表情を探ったが、どうにも真偽が読み取れない。とりあえず、無難な会話を進めるか。
「なるほど、冒険者の方ですか。お名前は?」
「ザッシュと言います。あなた方は?」
私たちは簡単に自己紹介した。ザッシュは「なかなかの大所帯ですねえ」と感心した風情だ。
「そもそも、ザッシュさんはなぜここに?」
「いやあ、あなた方と同じですよ。穴に潜って一攫千金!帝国崩壊からこのかた、生活も辛いんですよ」
おどけたふうに男が言う。
100-知力(5)×3=85以上で判定(ダナも同時に80-知力(8)×3=56以上で判定)
29…二人とも失敗
「そうですか。では私たちはこれで。連れの方に会えるといいですね」
私たちは階段を降りた。ザッシュという男は、張り付いた笑顔を浮かべながら右手を振っていた。
【第九階層】
雰囲気…コンマ下
雰囲気…71 そこそこ安全
ここで今日は終了です。それにしても、帝国関係者への判定ことごとく失敗しますねえ。
まあ、ここまで来ると逆に良い方向な感じもしますが。
再開します。
第九階層はさっきとは一転して、桜の木々が生い茂っていた。花は八分咲きと言ったところだろうか。
「お酒持ってきてお花見するんだったー」とライラが騒いでいるが、確かに足を止めて見入ってしまう程度には美しい光景だ。さっきの紅葉と良い勝負かもしれない。
「近くに何かいる気配がするね」
ダナが言った。魔物の類いではないが、何だろうか?
01~30 小さなリスだ。
31~50 小さなウサギだ。
51~70 傷付いた冒険者だ。
71~90 3人の冒険者だ。
91~99 ヒラヒラしたデザインの薄い服をきた若い女性だ。
ふと少し先の桜の木を見ると、その木陰に3人の冒険者らしき人影がある。もう少し近付けば、気付くだろう。
01~20 3人とも虫の息だ。
21~40 一人が深手を負っている。
41~70 休憩を取っているところだった。ぱっと見は、ごく普通の冒険者と言ったところか。
71~90 休憩を取っているところだった。ぱっと見、それなりの力量があるようだ。
91~95 休憩を取っているところだった。かなりの使い手だ……私やダナより上かもしれない。
96~99 若い3人だ。ただ、うち一人から不思議な空気を感じる。
少し近付くと、様子がおかしいのに気付いた。呻き声と咽び泣く声。木の下は、おびただしい血で濡れている。
「……これはまずい」
私は彼らのもとに駆け出した。退っ引きならぬ状況であるのは、もはや明らかだ。
辿り着くと、そこには3人の冒険者が横たわっていた。中年の傭兵らしい男と比較的若いプリースト、そして軽装のおそらくはシーフの女性だ。
「……助けて……た、助けて……お願い」
「あ……が……」
「……ヒューッ……ヒューッ……」
傷がまだマシなのは女性だ。まだ喋られる程度だが、太ももからの出血が激しく放っておけば長くはもたない。斬られた傷だろうか?
中年の男はギリギリ意識はあるが、痛みが激しいらしくこちらも厳しい。アゾグにやられた時の私のように、肩骨が粉々になっているようだ。
重篤なのはプリーストらしき男だ。完全に意識がない。あと数分で、息を引き取るだろう。腹部から血が流れ出ている。
「……酷い」
ダナが絶句した。誰に、何にやられたというのか。この階層はそこまで危ない所ではないはずだ。
「は、早く治してあげましょうよ!」
ミドルが青ざめて言う。軽く震えているのは、村での惨劇を思い出したからなのかもしれない。
「……でも、これ。3人とも治せるの?シデでも一人が限界なんじゃないかな」
ライラがいつもと違い、冷静な表情で私の方を見た。実のところ、その通りだ。高速治癒術を使ったとしても、その間に残り二人の誰かが死ぬ可能性は高い。
手持ちの応急治療薬で何とかするには、かなり難しいように見えた。少なくとも、3人全員を救うのは至難だ。
……どうするか?
1 シーフの女性を優先、傭兵に治療薬を飲ませる
2 シーフの女性を優先、プリーストに治療薬を飲ませる
3 中年の傭兵を優先、シーフに治療薬を飲ませる
4 中年の傭兵を優先、プリーストに治療薬を飲ませる
5 プリーストの男を優先、シーフに治療薬を飲ませる
6 プリーストの男を優先、傭兵に治療薬を飲ませる
安価下3まで多数決
あ、決まらない場合はコンマが大きいものに決めます。
安価が埋まってなければ、安価下。
6に決定します。続きは夜予定。
再開します。
私は昏睡状態のプリーストのもとへ行った。脈は既に相当弱い。治癒術をかけても、助かるかは五分五分か。
額に冷や汗が流れる。彼だけは私が行かねば救えないと思っていたが、状況ば想像以上に悪いと言えた。
「ライラは治療薬をその皮鎧の男に!ダナは女の右太腿の傷を圧迫して、ミドルはその間に包帯を取って腿の上をきつく縛れ!早く!」
「なぜ傷を押さえなきゃいけないの!?」
「出血を強引に止めるためだ!早くしないと全員死ぬぞ!」
私は怒鳴り、もう一度プリーストの男に向き合った。腹の出血は酷く、内蔵も見えている。強引に治癒力を高めて傷を塞いでも、後遺症は免れ得ないか。ハーニスが何とかすると信じるしかない。
私はプリーストの腹に手を当て、強く内気劫を送った。間に合うか?
100-賢さ(13)×4=48以上で成功
懸命に気を送り続ける。
……しかし、男の生気はゆっくり失われていった。駄目だったか……。
愕然とした私はそこに突っ伏したい衝動に駆られたが、まだ二人が残っている。
傭兵風の男はどうだ?
70以上で成功
「しっかりして!」
ライラが男に呼び掛ける。……しかし、男の呻き声は段々と小さくなり、そして止まった。
彼が一番なんとかなりそうな気がしていたが、私は間違っていたのだろうか?
女はどうだ?太腿は傷を受けると出血が止まりにくい。実は、彼女が2番目に危険と私は感じていた。
一か八かダナとミドルに託したが、自信は全くない。
100-ミドルの知力(2)×10=80以上で成功
「シデ!血が……血が止まらないよお!」
ダナが泣き叫んだ。女の唇は青紫になり、生気が失われている。
「シデさん!何とか……何とかしてくださいよ!」
ミドルも絶叫した。女はただ、「……助けて……」とか細い声で言うだけだ。
これが最後の機会か。しかし、全く自信はない。私は女に駆け寄った。
100-賢さ(13)×2=74以上で成功
太腿に手を当て、必死で気を送る。送り続ける。
ダナとミドルが「頑張って!」と泣きながら女に呼び掛ける。
……少し生気が戻ってきた。しかし、これでは足りない。多分、血の源が相当失われている。すぐに事切れるだろう。
何か忘れている気がする。何だ?
「ライラ!ザックからシトロリンゴを!女に少しでもいいから実をかじらせろ!」
思い出した!シトロリンゴには強壮作用がある。ならば、これで心の機能が少し戻るはずだ。これと治癒術を掛け合わせれば、かなりの確率でいけるはずだ。
ライラがナイフでリンゴを削り、果汁を少しずつ女の口に垂らす。女の身体の中で、気が巡り始めた。血も止まった。
それを確認し、私は大きく溜め息をついた。何とか、一人だけは救えそうだった。
########
小一時間後。女は安らかな寝息を立てていた。シトロリンゴの効果か、気は十分巡っている。目覚めれば、とりあえず立ち上がるぐらいはできるだろう。
女の体力もあるが、奇跡的と言えた。
「……すまない。二人は救えなかった」
私は俯いた。判断を誤ったかもしれない。
「ううん、シデは良くやったよ。この女の人が助かったのは、シデのお陰だし」
ダナが首を振って微笑んだ。ミドルは疲れたのか、木に寄りかかり眠っている。
「でも、良くとっさにリンゴのことを思い出したね。さすがだね」
ライラが感心した様子だ。私自身、そのことは完全に頭から抜け落ちていた。あの時思い出せたのは、本当に幸甚でしかない。あるいは天啓だった、のだろうか?
私は第八階層で得た実を少し口に含んだ。甘さが、少しだけ私の身体と心を癒した、気がした。
少し休憩。115はマジでナイスでした。あの後は成功してももう一度6割ぐらいの判定を突破しなければアウトでしたので。
なお、描写からも分かりますが助けやすさは傭兵>シーフ>プリーストでした。
でもシデの性格的にプリーストの事を見捨てられなかったと思うなぁ…
>>122
それもそうなのです。実にシデらしい選択肢なんですが、あの五分五分の判定に失敗した時点で全滅濃厚だったりします。
あそこで99ゾロ目が出たのは想定外です。コンマ神、怖いですねえ。
一応全員生還パターンは用意してました。
「プリーストに五分五分の判定を成功」
→「3割の確率で治療薬で少しもった傭兵に8割の判定を成功」
→「ミドル君がシトロリンゴを思いだし延命したシーフに6割の判定を成功」
……無理ゲーですね。
誰かしら見捨ててたら好感度に影響あった?
再開です。
>>127
誰が助かったかで得られる情報は違いましたが、仮にプリーストを見捨てても好感度は下がりませんでした。
なお、全滅の場合コンマ下一桁×2か3は下がる予定でした。無論ゾロ目なら倍。
逆に全員生存ではボーナスがありましたが、まあ無理ゲーだったので。
#######
さらに一刻ほど経った。女の身体が、ゆっくりだが動き始めた。
「……ん……くっ……」
「シデ、起きたよ!……気分はどう?」
ダナが呼び掛ける。女はまだ意識がはっきりしないようでしばらくぼんやりしていたが、やがて首を弱々しくダナに向けた。
「……あまり、気分は良く、ないね。……助かったのかい」
「ああ、もう大丈夫だ。命の危険はもうない」
私は笑いかけた。女は「そうか」とだけ呟き、また黙りこんだ。
「……連れは……旦那とベップはどうなのかい」
女は私を見つめた。私は瞳を閉じ、黙って頭を横に振った。少し離れた所に、彼らの亡骸は置いてある。女もそれに気付いたようだった。
「そうか、やはり駄目だったか……仕方ない、仕方ないよ」
女は俯いて言った。覚悟はしていたのだろうが、目にはうっすらと涙が溢れている。
「できるだけのことは、やったつもりだ。ただ、私の力が及ばなかった。すまない」
頭を垂れる私に、女は苦笑した。
「いや、いいんだ。あたしを助けてくれただけでも、あんたは良くやったよ。……もう、駄目かと思った」
彼女は、太腿を深く斬られていた。意識が最後までありながら、膨大な出血が命を奪う。あまり知られていないが、最も残酷な人体の急所の一つだ。
だから、おそらく彼女は失われゆく自分の命に恐怖し、絶望していたはずだ。助けられてなかったら、最も残酷な死を彼女に味わせることになっていただろう。
ここでふと思い立った。彼女の意識は、彼女ら一行が襲われれてからずっとあったはずだ。
ならば、彼女は一部始終を覚えているはずではないか?
「目覚めたばかりのところすまない。誰が君たちを襲ったんだ?教えてくれないか」
私が訊くと女は「翼人に命を救われるとはね」と独りごちた後、言った。
「……少し、話が長くなるかもしれないが、いいかい?」
「うん、構わないよ」
「ライラも」
ふと見ると、ミドルも起きていた。強く頷く。
「……実はさ、この階層、階段がすぐ近くあるんだよ。……あそこさ」
彼女が顎をしゃくった先に、少し地面の色が変わった箇所がある。
「あの近くの岩を動かすと、地面が動き、階段が現れるって仕組みさ。誰だろうね、こんな面倒なことしたのは」
女は苦笑した。しかし、なぜ階段の話をするのだろう?
「何で階段の話をしてるか、不思議かもしれないけどね。まあ関係はあるから慌てずに聞いてくれ。……ここに来た時、先客がいたんだよ。階段の所にいてごそごそやってたんで、訊いたわけさ。『何か捜し物かい?』ってね」
「先客?」
「ああ、先客さ」
女が憎悪に満ちた目になった。そいつらが、3人を襲ったとみて間違いはなさそうだ。
01~30 帝国の鎧を着た、3人組さ
31~99 帝国の鎧を着た、2人組さ
「帝国の鎧を着た、二人組さ。一人は糸目の表情が読めない男で、もう一人が槌を持った小柄な全身鎧の奴だった。兜まですっぽり被ってたから、顔は分からない」
糸目の男?……さっき会っている。ザッシュだ。
その事に思い当たり、私は戦慄した。ダナやミドル、ライラも顔色が一変している。
「でさ、あたしは訊いたんだ。『何探してるんだい?』って。男は『下に行きたいんですけど、どこにあるか分からなくって』と返して来たからさ。皆で探してあげたわけさ」
場に張り詰めた空気が流れる。
「これでもシーフ15年やってるからね。何となく勘が働くんだよ。すぐに仕掛けには気付いた。で、フロアマスターのとこに行こうか相談してたら……あいつらが階段から下りないのさ」
何か嫌な予感がする。まさか。
「『どうしたんだい?』と訊いたら気にするなとか言ってくるからさ。変な連中と思って先に行かせてもらうことにしたわけさ。そして、階段を下り始めた時、あたしはあるものを見つけたんだよ」
言うな。その先は。
「……うっすらと青白く光る、石さ。先頭の私が石に気づいて『あれ?』というのと、最後尾の旦那が後ろから殴られたのが、ほぼ同時だった」
風呂休憩です。
「アンバライトだ」
ミドルがぽつりと言った。 そうだ、アンバライト。ドラゴンを呼び寄せる、時限式の爆弾。それを彼らが仕掛けたのか?
女は構わず話を続ける。
「……そこから先は、一方的な殺戮さ。糸目がベップを突き刺し、あたしに血塗れの剣を向けた。狭い階段じゃ、逃げ道は限られる。横凪ぎの一閃は交わしたつもりだったが、腿を斬られてた」
女が思い出したかのように震えた。
「糸目は止めを刺さなかった。……『まあその傷じゃ、永くはないでしょう。ゆっくり仲間の死を見届け、逝って下さい』だと!あいつは、あいつだけは許せない……!」
私はダナと顔を見合わせた。第九階層に下りる時、異変に気付かなかったのは幸運だったのかもしれない。
「奴らが去って、あたしは何とか脚を引きずって外に出た。近くに木があったからさ、二人も近くまで運んでいった。血が流れて仕方なかったけど、万一通りがかった誰かが見付けてくれれば、と思ったのさ……そこから先は、知っての通りだ」
ミドルが階段があると言われた場所に行った。彼が岩を動かすと、地面がゆっくり動き始めた。
ミドルはそこに出来た空間に入り、しばらく何かを探した。
「……ありました。こいつです」
右手には小さな石が摘ままれている。まだ光は淡いが、アンバライトのようだった。
「何なんだい?これは」
女が怪訝そうに言う。ライラも不思議そうな顔をしている。そう言えば、彼女にはアンバライトのことはまだ話していなかった気がする。
1 正直に全て話す
2 ぼやかしながら話す
私は、ライラと彼女にアンバライトについて話した。魔力を吸収し、光るということ。それは時間とともに大きくなること。
そして、一定の明るさになると、それを求めてドラゴンがやって来るのだということ。
ミドルの村が、アンバライトとそれによって呼び出されたレッドドラゴンによって焼き尽くされたことも話した。
「酷い……」二人は口を揃えた。
「うわああああああ!」
ミドルがいきなり絶叫した。
「クソ、クソ、クソォォォ!僕の、僕の村を、僕の父さんと母さんを!あいつ、絶対に殺してやる……!」
目が憎悪で燃えている。そうだ。これでほぼはっきりしたのだ。ミドルの村の惨劇は、天災ではあり得ない。おそらくは帝国の残党によるものだと。
そして、おそらくは仇の一人を目にしながら、呑気に彼と別れたという事実は、ミドルの心を混乱に追いやるには十分だった。
「落ち着いて、落ち着いてミドル」
「……ごめんなさい。でも……」
取り乱すミドルの肩を掴み、ダナが言った。おそらくは、自分が自分で許せないのだ。
ここでふと、何かを忘れている気がした。とてつもなく重要な何かだ。
100-賢さ(13)×7=9以上で成功
私は今までのことを思い出していた。アンバライトについて、何を知っている?
『ドラゴンを使うやり口はジュリアンだな!』
ドクン。想像は最悪の方向に向かった。ジュリアン、一族、アンバライト。
コーウィンは言った。「一族」にはジュリアンという男がいると。そのジュリアンが絡んでいるのだとすれば。帝国の残党が動く裏に、ジュリアンら「一族」の思惑があるのだとすれば。
下手に深入りすれば、「一族」の一人と真っ向から戦わないといけない可能性がある。「一族」が皆コーウィン並かそれ以上の強さなら、現状戦える相手ではない。
そのことに思い当たり、私は戦慄した。
「一族」について……
1 ライラとシーフの女性に話す
2 ライラだけに話す
3 一切話さない
「一族」について、私は黙っていることにした。シーフの女はもちろん、ライラに話すのも時期尚早だと考えたからだ。
横のダナを見る。彼女は無言で頷いた。おそらく、考えていることは同じだろう。
今後は最大限の警戒をもって探索せねばならない。特に帝国の人間と会った場合は、対応に極力気を配らねばならなさそうだった。
救いは、まだ私たちが彼らに目を付けられてなさそうなことだ。ネモという男はどうか知らないが、ザッシュはまだ私たちを警戒してはいない、はずだ。
もし警戒しているならば、彼女たちにしたように後ろから襲えばよかったのだから。
「それで、これ。どうします?放置しますか?」
冷静さを取り戻したミドルが、アンバライトを手にして言う。4階でアンバライトは途切れている。逆に言えば、深層からドラゴンが呼び戻されても、そこで止まるということだが……。
「ちょっと見せて」
ライラが石を手に取った。
「これなら、何とかなりそう」
「何だって?」
「だから、そのままの意味だよー。闇魔法は、『何かから何かを吸い取る魔法』なわけ。だから、光も吸い取るし、命も吸い取るし、魔力だって吸い取れてしまうんだよ」
ライラは少し石を握った。石から放たれる青白い光は、相当薄くなっていた。
「よし、これでおしまい。ただ、安全な破壊まではできないんだよ。お師匠のとこまで行かないと、あまり意味はないんだって」
「なるほど、ということは……」
「近いうちに、テルモンには一度行くべきだ、ってことだね」
最後のライラの台詞、「お師匠のとこまでいかないと、多分解決しないだろうねえ」に直して下さい。
今日はここまで。
少し再開。
#########
男二人の亡骸は、女が――サーリャというらしい――持っていた布で覆われた。「お宝を包むための布のつもりだったんだけどね」と、彼女は哀しく笑った。
私たちは彼らの冥福を祈り、黙祷を捧げた。ただ静かに、しかし長く。
「それで、あなたはどうするんだ」
「もう仲間……家族はいなくなっちゃったしね。街に戻ってから考えるよ。こいつら連れて帰れないのは、残念だけどさ」
サーリャは言った。帰還のルーンが運んでくれるのは、生者だけだ。死者は、自分で運ぶしかない。
「で、あんたたちはどうするんだい。探索の途中だったんだろう。すぐに近くに階段がある。フロアマスターとやるなら、ちょうどいい機会じゃないのかい」
それもそうだ。ここで帰還のルーンで一緒に戻ってもいいが、もう一度第九階層を探索しなければならない。
どうするか。
1 一緒に帰る
2 第十階層に行く
「……そうだな。先を行かせてもらうことにするよ。……二人を助けられず、本当にすまなかった」
深々と頭を下げる私に、「もういいんだよ、ありがとう」とサーリャは笑った。
「またいつか会うこともあるだろうさ。その時は、助けになるよ」
私たちは少し離れ、ルーンで消えゆく彼女を見送った。彼女がいなくなっても、しばらく誰も言葉を発しようとはしなかった。
#########
「フロアマスターだね、次は」
ダナが少し張り詰めた声色で言った。そう、次はライラが探す「怪竜ガチャ」がいる可能性がある。相当手強い相手が出る覚悟だけは、した方が良さそうだ。
帝国の残党であろうザッシュらのことは相当に気掛かりだ。おそらく、「一族」も背後にいる。
今後は細心の注意を払っていかねばならないが、まずは目先だ。
【第十階層 フロアマスター戦】
【第十階層】
フロアマスター
01~30 「怪竜ガチャ」
31~50 ダークエルフの王「アルベリヒ」とその手勢
51~70 屍戦士「モウカ」とその手勢
71~90 堕戦士「ウルファスト」
91~99 狂人「スネーク・タン」
【第十階層】
フロアマスター 堕戦士「ウルファスト」
以上です。更新は夜。
なお、これで余程のことがない限り、第十五階層のフロアマスターはガチャで決定しました。
多分更新遅くなります。
再開。
階段を下りると、目の前には巨大な建物がある。おそらくは円状だが、天井はない様子だ。
闘いをも娯楽とする文化があった魔候国には同様の建物があったと聞く。「コロッセオ」と言っただろうか。闘士二人が闘い、それを見世物に、あるいは賭けの対象にして楽しむ場所であるという。
ここも同様の役目があるのだろうか。
扉を開けると、暗い一本道が先まで続いていた。出口は光に包まれている。
「何か、変な所ですね」
「ライラ、これに似た建物見たことあるよ。子供の頃だし、よく覚えてないけど」
ライラが思い出したかのように言った。彼女の出身も、魔候国なのだろうか。
出口近くまで来ると、大声が響き渡った。
「ヨクゾキタ、センシタチヨ。ワレハキサマラヲカンゲイスル」
光の先には、浅黒い肌の男が一人佇んでいた。皮鎧に金属の胸当てという出で立ちに、剣を杖のように地面に刺して立っている。これがフロアマスターか。
「ココハタタカイノバ。ユエニトウシハヒトリデナケレバナラヌ。ワレトタタカウモノヲ、エラブガイイ」
男の声が禍々しく響いた。人間ではないと直感はできるが、口元に浮かぶ笑みはどこか人間性を残しているかのようにも思える。
「……これ、一対一で戦えってこと?」
ダナが耳打ちした。どうもそのようだ。
80-ダナの知力(8)×6=32以上で成功
98…成功
「あれが『ウルファスト』だね。正々堂々の勝負を好む勇猛な戦士だが、集団で襲う者には罰を与える、みたい」
「……とすれば、誰かがやらなきゃいけないわけか」
ダナが頷いた。
1 私が行く
2 ダナに任せる
3 ミドルに任せる
4 ライラに任せる
5 無視して全員で襲う
安価下3まで多数決、多数がない場合はコンマが大きいもの
「ダナ、できるか。戦士なら、魔法攻撃は不得手のはずだ」
「了解、行ってくる」
ダナは気迫のこもった表情で飛び出した。
「……ホウ?オンナカ。シカシナカナカノツカイテトミタ。セイゼイタノシマセロ」
ウルファストが剣を握る。
「二人は下がって、手出しは無用だ」
ここはダナを信じよう。
50以上で先制
「ワレカライクゾ」
ウルファストが剣を取り突進してきた。迅い。
80-器用さ(11)×5=25以上で回避
09…失敗
ウルファストの剣撃がダナを襲う。横っ飛びで交わそうとしたが、速度が速く避けきれない!
ダメージ
コンマ下一桁×3-耐久力(6)×2
あ、コンマ下一桁×4にします。
ダメージ 1(最低数値のため)
残りHP 78
剣はダナの服を軽く切っただけに終わった。少し肉も切れているようだが、さほどの問題はなさそうだ。
「あっぶないなあ……さて、と」
ダナは……
1 剣で攻撃(命中判定 80-器用さ(11)×6=14以上)
2 魔法で攻撃(成功判定 80-知力(8)×6=32以上)
※ダメージは2の方が大きいです
ダナは左手に火弾を作り投げつけるが、あっさり交わされた。
「ホウ?ケンシデハナイノカ」
「生憎ボクはどちらもできてね。あんた相手ならこっちだと思ったけど」
「ソウカ、ナラバコチラモヤラセテモラオウ」
ウルファストが地面に剣を突き刺した。次の瞬間、大地が割れダナを呑み込もうとする!
80-器用さ(11)×5=25以上で回避
77…成功、ゾロ目なのでカウンターヒット
「うおっと」
ダナは地割れを飛び避けると、その勢いでウルファストの懐に潜り込んだ。これは当たる!
ダメージ
コンマ下一桁×3+筋力(8)×3
ダメージ 27
ウルファスト残りHP 250-27=223
「そりゃああ!」
懐から剣を薙ぐ。しかし、皮鎧を少し切った程度だ。浅い。
「……ヤルナ」
「まさかあんたも魔法使えるとはね。こりゃ接近戦の方がいいみたいだ」
「シャベルヒマガアルナラ……シネ!」
ウルファストは力任せに剣の柄でダナを殴ろうとした!
100-器用さ(11)×6=34以上で回避
89…回避
力任せの一撃を、ダナはわずかに引いて回避した。至近距離だというのに大したものだ。私は舌を巻いた。
「よくあんなのできますね……」
ミドルは絶句している。
1 剣で攻撃(命中判定 80-器用さ(11)×6=14以上)
2 魔法で攻撃(成功判定 80-知力(8)×6=32以上)
01…失敗
ダナは返しの一撃を袈裟懸けで放つが、これもウルファストに避けられた。
「ドウシタ、アタラヌデハナイカ」
「……うっさい。それはお互い様だろ」
ウルファストは再び剣を降り下ろす。
80-器用さ(11)×5=25以上で回避
90…回避
この一撃も、ダナは後ろ飛びで回避した。
「らちが明かないね」
1 剣で攻撃(命中判定 80-器用さ(11)×6=14以上)
2 魔法で攻撃(成功判定 80-知力(8)×6=32以上)
くらえ!
>>202
どちらでも成功ですが、どうしますか?
ダナが距離を取り、再び放った火弾はウルファストの身体に直撃した!
コンマ下一桁×4+知力(8)×3
ダメージ 8+24=32
ウルファスト残りHP 223-32=189
ここで中断。まさかの泥仕合。
>>208
あ、残りHPは191ですね。
「……キカヌゾ」
「やせ我慢、ってほどでもないみたいだね。参ったなこりゃ」
ダナが苦笑する。互いに当たらない上に、当たっても直撃ではない。持久戦は、ダナには不利ではないか?
「……ねえ、加勢しようか」
ライラが小声で話す。確かに一気に襲えば何とかなるかもしれない。ただ、ダナの言葉が気にかかる。
「いや、やめておこう。やるなら、ダナが危なくなった時だ」
そう言っているうちに、ウルファストは再び剣を突き刺した。地割れが来る。
80-器用さ(11)×5=25以上で回避
95…成功
ダナは再び地割れを飛び越えた。
「段々……やり口が分かってきたよ」
ウルファストは黙って剣を構えた。
「離れたら魔法、接近したら剣。万能だが大技はない。……まるでボクみたいだね」
「ニタモノドウシトイウワケダ。ダガ、キサマハニンゲン。ドチラガハヤクタオレルカ、ワカリキッテオロウナ?」
「そんなの……やってみなきゃわかんないだろお!?」
1 剣で攻撃(命中判定 80-器用さ(11)×6=14以上)
2 魔法で攻撃(成功判定 80-知力(8)×6=32以上)
81…成功
ダメージ
コンマ下一桁×3+筋力(8)×3
ダメージ 15+24=39
ウルファスト残りHP 191-39=152
ダナが突き出した剣は、ウルファストの脇腹を捉えた。「グオ……」と、初めてウルファストの身体が揺れる。
「これでもまだ言うかい?」
「……ナメルナアア!!」
90-器用さ(11)×5=35以上で回避
ウルファストは剣ではなく、右拳でダナの顔面を狙ったが、これもすんでの所で交わした。一修行僧として、これだけ攻撃を避けられるのには心底感心する。
正直ダナを送り出すことには若干の不安もあったが、杞憂だったか。
ダナは避けると同時に次の攻撃動作に移っていた。
1 剣で攻撃(命中判定 80-器用さ(11)×6=14以上)
2 魔法で攻撃(成功判定 80-知力(8)×6=32以上)
38…成功
ダメージ コンマ下一桁×4+知力(8)×3
ダメージ 28
ウルファスト残りHP 152-28=124
「グッ……」
懐から放たれた火弾は、ウルファストの身体に当たった。また浅いが、確実に削ってはいる。
ウルファストは少しよろめいたが、踏みとどまった。
「至近距離でも魔法は撃てるんだよ。で、あんたのは少し距離を置かないと撃てない。違う?」
図星だったのか、奴の表情に険しさが増した。
「ダカラ……ナンダトイウノダアア!」
80-器用さ(11)×6=14以上で回避
75…回避
「だから、あんたのやり口は見切ったって言ったよ?大人しくやられろ!」
1 剣で攻撃(命中判定 80-器用さ(11)×6=14以上)
2 魔法で攻撃(成功判定 80-知力(8)×6=32以上)
66…成功、ゾロ目のため追撃可
「ウ、ウガアアアア!!!」
ダナが放った火弾は、ウルファストの顔面を直撃した!
ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(8)×3
ダメージ 36+24=60
ウルファスト残りHP 124-60=64
ウルファストは大きく後ろによろけた。ダナは機を逃さず一気に詰める!
1 剣で攻撃(命中判定 70-器用さ(11)×6=04以上)
2 魔法で攻撃(成功判定 70-知力(8)×6=22以上)
48…成功
ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(8)×3
ダメージ 28+24=52
ウルファスト残りHP 8
ダナが続けざまに放った火弾は、ウルファストの身体を火で覆った。
「ギャアアアアアア!!!」
これで終わったか、と思ったが、ウルファストはギリギリ踏みとどまった。
「……ま、まだやるかい」
ダナが肩で息をしている。魔法の連発で、相当堪えているようだ。おそらく、魔法はもう撃てない。
ただ、ウルファストにも限界が近づいている。次が最後の一撃になるだろう。
「……ワガゼンレイノイチゲキ、ウケルガイイ」
そう言うと、ウルファストは焼け焦げた身体を一段と膨れ上がらせた。命を燃やした、決死の一撃が、来る。
「ウガアアアアアアアアアッッ!!!!」
ウルファストが凄まじい速さでダナに体当たりを仕掛けて来た!
110-器用さ(11)×6=44以上で回避
ダナは僅かに左に動いた。その横を、ウルファストが通り抜けていく。
「……いい一撃だったよ。でも隙がありすぎたね」
ダナは空振りで力を使い果たしたウルファストの背中に、剣を突き立てた。
「ガッ…………ミ……美事なり……」
ウルファストは地面に倒れ伏し、そのまま動かなくなった。
※小ミッションをクリアしました。
以上です。次回、収穫と成長判定。
あと、小ミッションでの最低ポイント上昇を2pのままにするか、1pに減らすか決を取りたいと思います。
安価下3まで多数決にします。
雑談は風呂後。
2→1pに減らすメリットってどんなもん?
2だと平均的に上がりやすいけど1だと上限と下限がさらに広がる感じ?
>>254
1pに減らすメリットはないです。バランス上の問題です。
大ミッションの最低上昇を4pと考えてましたが、現行だとこうなる可能性がありました。
大ミッション×2(ガチャ&エルヴィン)
小ミッション
同時にクリアで最低ポイント10p、最大で16p上昇(ミドルで22p)
ミドルのステータスが平均4上がるのはやり過ぎ感があるなあと。上昇幅をマイルドにした方がインフレは避けられるかと考えたのですが。
正直なんともいえぬ。お任せで
>>256
了解です。では、ひとまず現行で行きます。余程の引きでなければ、極端な成長にはならないでしょう。多分。
それにしても今回は予想外の流れで参りました。
まずダナが選ばれたのがそもそも予定外でしたし、その後泥仕合になるのも予定外でした。
ていうか、判定が甘いとはいえ避けすぎです、この娘。お陰で描写には苦労しました……。
てか、探索フェイズで01連打じゃなくって良かったですねえ。
難しいところだな
>>255は成長判定MAXで大ミッションは6×2、小ミッションは4って感じかな
どうだろう、達成難易度の高い大ミッションは弄らず小ミッションの成長判定の最小を1Pにするんじゃなくて最小は2Pにしておいて最大値を下げる方向(最小値2最大値3で偶数奇数かで決める)はどうだろう
>>259
MAX4なのには理由があって、要は19→20の必要ポイントが4pだからなんですね。
なので、ステータスMAXには運が絡みます。
再開します。
あと、戦闘はもう少しテンポ良くします。一撃が互いにとって重い方向で。
……とはいえ、今回はダナが避けまくった&空振りしまくった結果な気がしないでもないですが……。コンマ神には勝てないということですね。
(なお、ダナのHPが半分切った段階で加勢の判断はするつもりでした。数的不利になるペナルティ付きでしたが)
########
「ふぅ、疲れた……」
ダナは剣を鞘に納めると、その場に座り込んだ。
「やったな。あれだけの使い手にほぼ無傷とは、流石の一語だ」
「いやあ、運が良かっただけだよ。……特に最後の一撃は、貰ってたら危なかったね」
ダナは傍らのウルファストの死骸を見た。最後まで正々堂々を貫く、ましたが、魔物ながら天晴れな奴だった。
最期は僅かながら、人間らしい声色に戻っていたような気がする。彼も元は、私たちと同じヒトであったのかもしれない。
私は亡骸に向かい軽く祈りを捧げた。
「でも、当たらなかったからオッケーだよー。ダナちゃんすごいねえ……あれ、何か転がってるよ」
ライラが何かに気付いた。ウルファストから落ちたものだろうか?
01~40 ただの鉄塊だ
41~60 女性の絵が書かれたペンダントだ
61~80 短剣だ
81~99 小さな箱だ
転がっていたのは、ただの鉄塊だ。何のために持っていたのだろうか?
「価値は……まるでなさそうですね」
ミドルの言葉に同意した。先に進むことにしよう。
##########
闘技場はさほど複雑な構造ではなく、ウルファストが出てきたと思わしき通路をしばらく進むと下に降りる階段があった。
その横には小部屋がある。ここに報酬があるようだ。
小部屋には……
私はオークの死骸に軽く手を合わせた。いかなる理由があろうと、殺生には違いない。次生まれ変わる時は、せめて善なる生を。そう願った。
「で、どこに階段ってあるんだろう。館のどこかにあるよね?」
「でも、ちょっと探索しません?フロアマスターがいる階層って、大体何かあるんですよね」
ミドルが言った。少し手間取ったが、この館を探索する時間はありそうだった。
しばらく3人で館を探した。すると…
01~20 宝箱1つに、武器が見つかった
21~40 宝箱1つに、防具が見つかった
41~60 宝箱1つに、武器と防具が見つかった
61~90 宝箱3つが見つかった
91~99 何か特別なものがある気がする…
失礼。誤爆です。やり直し。
転がっていたのは、ただの鉄塊だ。何のために持っていたのだろうか?
「価値は……まるでなさそうですね」
ミドルの言葉に同意した。先に進むことにしよう。
##########
闘技場はさほど複雑な構造ではなく、ウルファストが出てきたと思わしき通路をしばらく進むと下に降りる階段があった。
その横には小部屋がある。ここに報酬があるようだ。
小部屋には……
01~20 宝箱1つに、武器が見つかった
21~40 宝箱1つに、防具が見つかった
41~60 宝箱1つに、武器と防具が見つかった
61~90 宝箱3つが見つかった
91~99 何か特別なものがある気がする…
小部屋には、宝箱1つに武器が転がっていた。
「まず宝箱から開ける?……見たところ、罠はなさそうだけど」
ダナが言う。箱を開けると……
01~30 骨董品だ
31~50 短剣だ
51~70 コートが畳んである
71~90 指輪だ
91~99 手甲だ
箱を開けると、小さな青銅器があった。食事用だろうか?
「なんか、あまり価値はなさそうだねえ」
ライラがガッカリした風情でいう。ともあれ、鑑定計にかけないと分からない。
01~40 100マドルを指した
40~60 200マドルを指した
61~80 300マドルを指した
81~95 400マドルを指した
96~99 鑑定計は動かない
鑑定計は100マドルを指した。こんなものか。
「うーん、これじゃあまり助けにはなりませんね」
ミドルも渋い顔だ。まあ、祝宴くらいはできるだろうが。
次は武器だ。
01~20 斧だ。
21~40 槍だ。
41~60 片手剣だ。
61~80 両手剣だ。
81~99 手甲だ。
そこにあったのは両手剣だ。私はもちろん使えないが、ダナなら使いこなせるだろう。ミドルでも持てなくはないが、まだ厳しいか。
「そこそこの業物な気はするけどね……鑑定計にかけよっか」
01~20 200マドル相当だ
21~60 300マドル相当だ
61~90 400マドル相当だ
91~99 鑑定計が動かない
鑑定計は200マドルを指した。
「うーん、これじゃどうなのかなあ」
「ちょっと貸してみて」
ライラが両手剣を手に取る。
100-知力(10)×5=50以上で成功、80以上で追加情報
25…失敗
「ちょっと分からないなあ」
ライラが首を捻った。
「でも200マドルってことは、少し良質な剣どまりの可能性が高そうだね。売っちゃうかな、両手剣使いにくいし」
あまり芳しい成果はなかったようだ。まあ、たまにはこういうこともある。
私たちは帰還のルーンで帰ることにした。
ここまで。少し昼ぐらいに更新するかもです。
…にしても全て最低コンマとは。
成長判定行きます。シデからやります。
HP上昇=コンマ下÷4(四捨五入)
ただし、10未満は再判定
HP 50→53
ステータスの上昇ポイント数を決めます。
01~33 2ポイント
34~66 3ポイント
67~99 4ポイント
コンマ下
3ポイントの上昇です。
さて、3ポイントのうち1ポイントだけ、好きなステータスに割り振れます。
どれにしますか?(ただし、10以上の賢さと魅力の上昇には2ポイント必要なため、今回は除外)
1 筋力
2 知力
3 器用さ
4 耐久力
耐久力 7→8
あとはランダムになります。コンマで順に決定します。
1回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 器用さ
49~64 賢さ(2p)
65~80 耐久力
81~96 魅力(2p)
97~00 自由割り振り
賢さ 13→14
以上で決定しました。
キャラクター紹介
シデ
HP 53
筋力 7
知力 5
器用さ 3
賢さ 14
耐久力 8
魅力 11
職業:モンク
装備:
守護のヘアバンド(全ダメージ-10)
持ち物
400マドルの皮鎧
200マドルの大剣
100マドルの骨董品
シトロリンゴ 3個
身体増強薬(ミドル所有) 3本
次はダナです。
HP上昇=コンマ下÷4(四捨五入)
ただし、10未満は再判定
HP 79→95
次、ステータスの上昇ポイント数を決めます。
01~33 2ポイント
34~66 3ポイント
67~99 4ポイント
コンマ下
4ポイントの上昇です。
さて、4ポイントのうち1ポイントだけ、好きなステータスに割り振れます。
どれにしますか?(ただし、10以上の器用さと魅力の上昇には2ポイント必要なため、今回は除外)
1 筋力
2 知力
3 賢さ
4 耐久力
知力 8→9
あとはランダムになります。コンマで順に決定します。
1回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 器用さ(2p)
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 魅力(2p)
97~00 自由割り振り
筋力 8→9
2回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 器用さ(2p)
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 魅力(2p)
97~00 自由割り振り
賢さ 7→8
3回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 振り直し
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 振り直し
97~00 自由割り振り
振り直しです。
振り直しが多くなりそうなのでこうします。
01~25 筋力
26~50 知力
51~75 賢さ
76~99 耐久力
ゾロ目のみ自由振り分け
自由振り分けです。何にしますか?
知力 9→10
以上で決定しました。
ダナ
HP 95
筋力 9
知力 10
器用さ 11
賢さ 8
耐久力 6
魅力 10
好感度 114
職業:勇者の娘
装備:
ダリオのヘアバンド(基本コンマに20のプラス補正)
※雷術がためなしで撃てるようになります。
(相手の耐性次第で、火弾や氷弾の方が友好な場合もあります)
あ、好感度判定忘れました。
コンマ下一桁上昇
ゾロ目のため2倍です。
好感度 122
ダナ
HP 95
筋力 9
知力 10
器用さ 11
賢さ 8
耐久力 6
魅力 10
好感度 122
職業:勇者の娘
装備:
ダリオのヘアバンド(基本コンマに20のプラス補正)
※雷術がためなしで撃てるようになります。
(相手の耐性次第で、火弾や氷弾の方が友好な場合もあります)
少し一服。なお、ここ重要ですが*シデの賢さが15になると遠距離攻撃ができます*。
北斗有情破顔拳
次はミドルです。
HP上昇=コンマ下÷2(四捨五入)
ただし、10未満は再判定
間違えました、÷4ですね…。
HP 35→51
次、ステータスの上昇ポイント数を決めます。
01~33 4ポイント
34~66 5ポイント
67~99 6ポイント
コンマ下
5ポイントの上昇です。
5ポイントのうち1ポイントだけ、好きなステータスに割り振れます。
どれにしますか?
1 筋力
2 知力
3 器用さ
4 賢さ
5 耐久力
6 魅力
耐久力 4→5
あとはランダムになります。コンマで順に決定します。
1回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 器用さ
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 魅力
97~00 自由割り振り
器用さ 4→5
2回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 器用さ
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 魅力
97~00 自由割り振り
知力 2→3
3回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 器用さ
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 魅力
97~00 自由割り振り
筋力 2→3
4回目
01~16 筋力
17~32 知力
33~48 器用さ
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 魅力
97~00 自由割り振り
耐久力 5→6
好感度
コンマ下一桁上昇
決定しました。
ミドル
HP 51
筋力 3
知力 3
器用さ 5
賢さ 5
耐久力 6
魅力 4
好感度 105
職業:村人
最後はライラです。
HP上昇=コンマ下÷4(四捨五入)
ただし、10未満は再判定
HP 42→49
次、ステータスの上昇ポイント数を決めます。
01~33 2ポイント
34~66 3ポイント
67~99 4ポイント
コンマ下
3ポイントの上昇です。
3ポイントのうち1ポイントだけ、好きなステータスに割り振れます。
どれにしますか?(ただし、10以上の知力の上昇には2ポイント必要なため、今回は除外)
1 筋力
2 器用さ
3 賢さ
4 耐久力
5 魅力
器用さ 4→5
あとはランダムになります。コンマで順に決定します。
1回目
01~16 筋力
17~32 知力(2p)
33~48 器用さ
49~64 賢さ
65~80 耐久力
81~96 魅力
97~00 自由割り振り
魅力ってあんまり活きてこない能力だな
極めると敵モンスターも仲間にできるんかね
耐久力 4→5
2回目
01~20 筋力
21~40 器用さ
41~60 賢さ
61~80 耐久力
81~99 魅力
ゾロ目のみ自由振り分け
自由振り分けです。何にしますか?
耐久力 5→6
好感度
コンマ下一桁上昇
好感度 43→53
決定しました。
ライラ
HP 49
筋力 2
知力 10
器用さ 5
賢さ 6
耐久力 6
魅力 7
好感度 53
以上です。本編はまた後程。
にしても、ダナが段々酷いことに…シデの影が薄くなるレベルですが、賢さ15になればまた変わります。
何せ命中判定が賢さで、ダメージ判定も賢さ…朦朧はつかないですが秘孔はあるので、疑い無く中盤までのぶっ壊れスキルです。
…これだけ偏るとは思ってなかったんですよ…。あと、HPと器用さ、何とかならんでしょうか。
>>365
死にパラメータなのは元ネタの仕様です。
一応説得シーン、交渉シーン、魔物の印象変化で効いてきますが、戦闘では役立たずです。魅了系の武具持てば別ですが。
ただ、一族絡みのイベントなりなんなりでは大きく効くパラメータでもあります。
(コーウィンとの会食では魅力判定ばかりだったことから察して下さい)
シデは余りにも差が開きすぎたら主人公補正とかで修行とか師匠的な何かでステを上げれればいいなぁとか思った
再開。
#########
帰還した時には、夜はすっかり暮れていた。サーリャたちの救護で、随分時間を食われていたらしい。
第八階層で休憩をしっかり取ったからか、あまり疲れは感じなかったが、今日はもうできることはなさそうだ。
「それじゃ、またね」
「ああ、明日会おう」
100-魅力(11)×3=67以上で判定
追加イベントあり
「シデさん、ちょっといいですか」
ミドルが真剣な表情で話しかけてきた。二人は既に家を出ている。
「ああ、構わないが」
「ちょっとお話したいことがあるんです……アンバライトと、村の仇のことです」
私は頷いた。おそらく、彼も気付いたのだろう。本当の敵について。
「僕の村にアンバライトをばらまいた奴が、帝国の残党かは、僕は分かりません」
私は黙って聞く。
「さっきだって、あの男は階段に何もしてなかったのかもしれない。アンバライトを持っていたのだって偶然かもしれない。可能性しか分かりません」
ミドルは「だから、さっきは取り乱し済みませんでした」と詫びた。私はまだ、言葉は発しない。
「……ただ、その可能性は相当高い。シデさんもそう思いますよね?」
「そうだな」
眠気で文章が酷いことになりかけたので、小休止。
ミドルの肩が震えている。真に倒さねばならない相手が誰か分かり、気持ちの整理がつききってはいないのだろう。
探索中は気を張っていたからまだ平静なふりができたのだろうが、糸が少し切れかかっている。
「……なら、僕はどうすればいいんでしょうか?復讐が何も生まないってことは、分かってはいるんです。でも、次に奴の顔を見たら……気持ちを制御できる自信が、ありません」
1 それでも耐えるのが、男だろう。
2 明日は、家にいた方がいい。気持ちを落ち着けろ。
3 私たちが何とかする。ただ、奴を見つけたら隠れろ。
「……明日は、家にいた方がいい。気持ちを落ち着けろ」
ミドルの顔色が変わった。
「何で!何でそんなこと言うんですか!僕にパーティを外れろ、そう言うんですか?」
「そんなことは一言も言ってない。よく考えろ、怒りを制御できる自信がないお前が、奴の前に出てみたとしよう。……お前の怒りは、すぐに奴に伝わるぞ?そうなった時、奴がどうするか、想像はできるか?」
ミドルが絶句した。
「今はある意味好機だ。奴はおそらくは、私たちをさほど警戒していない。今のところは。もし警戒していたら、サーリャたちみたいに後から襲っていただろうからな。だが、お前の怒りが伝われば、何かしら察するだろう。そうなったら、確実に厄介なことになる。違うか」
私は努めて冷静に話しかけた。奴らの背後にいる「一族」を刺激しないため、できうる限り「分からないふり」をしなければならない。
そして、それはまだ、ミドルには難しい。まして悲劇の当事者だ。私が彼の年齢だったら、怒りをぶちまけても不思議ではないだろう。
「シデさんは、大人ですね。何も言い返せないです」
ミドルが寂しそうに笑った。
「その代わり、約束してください。僕が休んでいる間に、必ず奴らの手掛かりを」
私は頷いた。
コンマ下一桁÷2、好感度下落
好感度 105→104
#########
「ミドル、体調悪いんだって」
翌朝。私の家に来たダナが、開口一番こう言った。ダナはいつも、宿からミドルの家に寄り、そこから私の家に来る。
しかし、今日はミドルが家から出てこようとしなかったという。叔母は、明日になれば大丈夫と言ったようだ。
私は、昨晩のことは黙っていようと思った。ダナやライラに、無駄な心配をかけさせる必要はない。
「で、今日はどうするー?」
1 3人で探索だ
2 情報収集のためギルドハウスだ
3 サーリャに会ってみよう
あ、安価下3までの多数決にします。
「まず、ギルドハウスに行こう。奴らは多分、アングヴィラかその近辺にいるはずだ。目立つ格好だ、見掛けた奴がいるかもしれん……あるいは当人が」
ダナとライラは頷いた。
#########
ギルドハウスに着くと……
01~05 ネモとザッシュがゴラフと話している
05~10 ザッシュがいる
10~20 ネモがいる
21~40 誰もいない
40~60 若い旅人がいる
61~80 サーリャがいる
81~95 エルヴィンがいる
96~99 薄着の男がいる
ここで中断。何気に地雷はきちっと避けるコンマ神。
ギルドハウスに着くと、サーリャが窓辺のテーブルにいた。どこか呆けたような、そんな表情だ。
「サーリャ、具合はいいのか」
私が呼び掛けると、我に返ったかのように彼女は私たちの方を振り向いた。
「あっ!……っああ、シデ、だっけ。こんなに早く会えるとは、ね」
サーリャは作り笑いを浮かべた。無理しているのが分かり、痛々しい。
「そうだな。……何か思い出していたのか」
「ああ、死んじまった二人のことさ。旦那と弟、一気に二人も家族を亡くしちまった。……まるで嘘みたいでねえ」
サーリャの目に涙が浮かぶ。ダナもライラも悲痛な表情だ。
「旦那はだらしない奴だったけど、優しい奴だった。剣の腕はへなちょこだけど、いつもあたしを助けてくれた。……ひょっとしたら、あいつ最期もあたしを守ったのかねえ」
サーリャは窓の外を見た。
「弟は……ベップは腕のいいプリーストだった。すぐにグレたあたしと違い、真人間に育ってくれた。何だってあたしたちと一緒に旅をするつもりになったんだか」
「きっと、サーリャさんが心配だったからじゃないかな」
自嘲気味に笑うサーリャに、ダナが言った。
「お姉さんのことが好きだから、きっとついていったんじゃないかな。……ごめん、適当言って」
「いいんだよ。そうか、あたしは二人に助けられた、ってわけか」
サーリャがダナの方を向いた。
「ありがとよ。ちょっとだけだけど、救われたよ。いい奴らだね、あんたたち」
「いやいや、大したことはしてないよ。……なぜここに?」
サーリャの目に鋭さが増した。
「決まってるじゃないか!奴らを探すためさ。ギルドに情報を流せば、奴らはきっと見つかる。どれだけの腕かは知らないが、アングヴィラの冒険者が束にかかって勝てない相手じゃない。違うかい?」
1 そうだな
2 いや、甘い
「いや、甘い」
私が言うと、サーリャとライラが驚いたような表情をした。ダナだけは、目をつぶり口をつぐんでいる。
「はあ?なぜだい?奴らがそこまで強いとでも?」
「ザッシュたち自身はそうでもない、かもしれない。サーリャたち3人を2人で、しかもほぼ瞬時に致命傷を負わせたのだから弱いはずはない。だが、冒険者が一斉に襲いかかったら、多分勝てるだろう」
「そうだよ!そんなに怖い?」
ライラも少し怒っている。そうだ、彼女たちは「一族」を知らない。
だが、私たちは知っている。「一族」が一人、コーウィンの恐ろしさを。彼と同等の相手を正面から敵に回して、勝てる自信など皆無だ。
「ライラ、サーリャ。相手がザッシュだけじゃないことは考えないのかい?相手の全貌を知らずに動いても、返り討ちに遭うだけだよ」
ダナが言った。「一族」に触れずに説得するには、いい言葉だ。
「分かった。ただそれなら約束してくれ。あんたたちが、あたしの仇を取ってくれ。お願いだ」
しばらく流れた沈黙を破ったのはサーリャだった。私は力強く頷いた。
※大ミッション「サーリャの仇を取れ!」が発動しました。サーリャの仇を取ったと判断した段階で、サーリャの元を訪れて下さい。
########
私たちは、ギルドハウスを出た。サーリャには、なるべくアングヴィラを離れるようにとも言っておいた。
もし死んだはずのサーリャが生きていたと分かったら、確実に疑われるだろうからだ。
サーリャは「故郷に近いモリブスに帰るよ」と言った。いい旅を。無事に着くことを、心から願った。
さて、これからどうするか。
1 鑑定屋に行く
2 エルヴィンの所に行く
3 宿屋に行く
4 食堂に行く
なお、安価のコンマが80以上でイベント発生
「そう言えば、まだあの皮鎧鑑定してなかったね、イェンダーさんのとこに行ってみようか」
ダナが提案した。それもその通りだ。
#########
「おう、また来たかい。今度はなんじゃ?」
私は皮鎧を渡した。すえた臭いが広がる。
「……っ!こりゃえらいキツいな、なんじゃこれは」
「オークが着ていたものです。洗った方が良かったでしょうか」
「当たり前じゃ!……まあ仕事は仕事じゃ、ちょっとそこで待っておれ。洗濯もサービスでつけてやる」
イェンダーはそう言うと、店の奥に引っ込んだ。奥方曰く、洗濯に半日かかるらしい。その間、何かしらできそうだ。
1 エルヴィンの所に行く
2 宿屋に行く
3 食堂に行く
安価のコンマ80以上でイベント発生
ここで休憩。
少しだけ進めます。
「エルヴィンの所に行くか」
「エルヴィンって、村長さん?ああ、中間報告的な何かね」
「そうだ、あと色々言っておいた方がいいこともありそうだ」
私はアンバライトのことを考えていた。この街が狙われているのは疑いない。誰かが――おそらくは帝国の残党が――ドラゴンを使い、ここをミドルの故郷と同じ目に遭わせようとした。
今も手元に、ライラによってほぼ無力化されているとはいえアンバライトがある。つまり、まだ計画は続いているということだ。
問題は、どこまで話すか。
#########
「やあシデ。身体は大丈夫か?」
エルヴィンが肩を叩いて言った。瀕死の重傷を負ったのは、ハーニス辺りにでも聞いたのだろう。
「お陰さまで。ああ、申し訳ないですが、まだ宝物(ほうもつ)は」
「いや、それは気長に待つよ。そう見付けられる代物じゃないのは分かっている。……何か伝えるべきことがあるのだろう」
エルヴィンが少し声のトーンを落として言った。流石に勘が鋭い。
「ええ……」
1 何も話さず世間話で終わる
2 アンバライトとミドルの故郷のことを話す
3 アンバライトの話に加え、サーリャと帝国のことまで含め話す
4 全部話す
安価下3まで多数決
私はアンバライトとミドルの故郷のことをエルヴィンに伝えた。普段は冷静沈着なエルヴィンだが、長い耳がフルフルと震えていた。感情が昂った時の、エルヴィンの癖だ。
ただ、私は全てを話さなかった。「一族」の話は勿論、サーリャと帝国の残党の話もしないでおいた。
もしエルヴィンがそれを聞いたなら、戒厳令を出すだろう。それは一見安全策に見えるが、ザッシュらの警戒心も高まる公算が大きい。それを考えるなら、今はまだ、泳がせておくべきだろう。
「……なるほど。ただドラゴンが来る可能性は今は薄い。そう考えていいのだな?」
「おそらくは。アンバライトは、踏み壊しましたし」
ここは嘘をついた。コーウィンの話は言えるはずもないし、理解してもらえるはずもない。まあ、この辺りが無難だろう。
「なるほど、それなら一安心だが。まだ危ないかもしれんな」
エルヴィンは奥方に淹れてもらったハーブティを啜った。エルヴィンの奥方は人間のはずだが、齢50を越えても未だに若々しい。エルフの秘技、でもあるのだろうか。
「こちらも一つ。最近街に変化がありますか?冒険者の数が増えたとか、変なのがいたとか」
「おう、そう言えばな……」
01~40 大した変化はないね
41~70 最近変なのがうろつくようになった
70~95 冒険者の数は大きく増えたな
91~99 薄着の若いのがうろついてる
「街にはあまり変化はないな。狙われているとは思えんほどの平和さだ。……誰が狙っているのか、心当たりは?」
私は首を横に振った。もちろん嘘だが、誤魔化しておいた方がいい。
「そうか、ならいいが。気味は悪いな。ともあれ、引き続き頑張ってくれ」
「ありがとうございます」
私たちはお茶菓子を少し頂き、お暇することにした。
#########
「なかなか情報はないねえ」
「まあ、単にアングヴィラには来ていないということなのかもな。それはそれで、奴らの本拠をどう見つけ叩くかという問題が出てくるが」
私はダナにこう言ってみせたが、内心は少し違った。アングヴィラには、帝国の残党が誰かしら来ているのではないか。おそらくは、今もなお。
猛烈に眠いので今日はここまで。明日は夜更新なしです。
再開。眠いと筆が暴走するうえ文章が怪文書化するのでいかんですね。
「で、どうするー?」
ライラが言った。情報は欲しいが……
1 自宅で情報を整理する
2 ギルドハウスにもう一度行く
3 宿屋に行く
4 食堂に行く
安価下3まで多数決
0830までを締切にします。多数ない場合はコンマの大きい方でで決定。
「なら食堂に行こう。人が多いという意味では、一番期待ができる。ただ……」
「奴らにばったり、って可能性も低くない。危険を犯すことになるけど、前に出ないと始まらないね」
##########
食堂に着いた。すると……
01~10 ネモとザッシュがいる
11~25 ザッシュがいる
26~40 ネモがいる
41~60 人は多いが、目立つ人間は見つからない
61~80 冒険者のカップルがいる
81~90 どうも背後から視線を感じる
91~99 薄着の男がいる
ここで休憩。
そういえば大ミッションがどんどん増えていくけど、書くのが一人に対して安価取る側は複数人いる訳だしそのうち行動が中途半端になりそう
>>445
大ミッションは増えますが、達成時期はバラバラにしてあるはず、なので大丈夫のはず、です。エルヴィンとガチャは同時達成するかもですが。
あと、誰か一人の意見で暴走しないよう、安価は極力多数決を使っています。重大な分岐では5人ぐらいで決をとる方針です。
一定の伏線は張ってます。低コンマでも切り抜けられるようにはしたいと考えてますので、よろしくお願いします。
食堂に着いた。見渡すと冒険者らしい風情の男女が二人。青いフード付き外套を着た魔導士風の男に、露出が多い服を着た妖艶な女性だ。テーブルには強めの蒸留酒が入ったグラスと、ナッツの盛り合わせが置かれている。
「冒険者、ではあるみたいだね」
ダナが囁いた。紋章など、帝国関係者を示すものは見当たらない。
さて、どう声をかけるか。
1 穴に潜ったか、潜ったなら何か変わったことはなかったか
2 帝国関係者を見なかったか
3 アングヴィラ周辺でおかしなことはなかったか
下3まで多数決
「お話し中のところ申し訳ない。ちょっと訊きたいことがあるんだが、いいだろうか」
私は静かに彼らに話しかけた。
「ジェイク、知り合い?」
「いや、初めてだ。……翼人の方ですか、珍しいですね」
「まあ、そうだな」
私は苦笑した。羽は極力隠してはいるが、それでも目立つことは目立つ。
ダナもライラも人目を引く風貌ではあるし、あまり隠密行動には向いてないパーティではある。
「それで訊きたいんだが。穴にはもう潜ったか?もし潜ったなら、何か変なことがなかったか教えて欲しいんだが」
01~10 彼らは顔を見合わせた
11~20 「まだ穴には行ってないわよ」
21~40 「第四階層に行ったけど、特に変なことはなかったわね」
41~50 「第六階層に、変な光る石があったわね」
51~70 「帝国の紋章がついた鎧を着た二人組とすれ違ったわ」
71~90 「帝国の紋章がついた服を着た二人組とすれ違ったわ」
91~95 「帝国の紋章がついた服を着た二人組に襲われたから、とりあえず返り討ちにしたわ」
96~99 ???
「変なことねえ……ああ、そう言えば帝国の紋章がついた服を着た二人組とすれ違ったわ」
露出が多い服を着た女が気だるそうに言った。
「どこでですか?」
「あー、第一階層よ。何か探してる風だったわねえ。ジェイクは世話焼こうとしてたけど、めんどくさいからさっさと降りちゃった」
「服?鎧じゃなくて?」
「そうですね。若い男……少年かもしれないな、それと中年の女の二人組。帝国の紋章なんて、久しく見てなかったから驚きましたよ」
ジェイクと呼ばれた男は柔らかく笑った。裏がありそうなタイプではない。
「でも、襲われなかったの?」
ライラが口を挟んだ。
01~70 「いや、別に」
71~90 「殺気は感じたけどね。幻惑魔法使って撒いたわ」
91~99 「まあレベルが違うからね」
「いや、別に。あまり警戒してない感じだったわねえ」
女が蒸留酒のグラスをくるくる回して言った。
「で、帝国がどうかしたんですか?もう滅びて久しいですけど、あそこ出身の冒険者ならそこそこいますよ。紋章まで付けるのは珍しいですけど」
「ああ、いや。大したことじゃない」
100-魅力(11)×6=34以上で成功
「ふうん、ならいいんですけど」
ジェイクという男はナッツを一粒口に放りこんだ。すると、「あれ」と入口近辺を見た。
「彼女、こっちを見てますね。知り合いですか?」
14、5ぐらいの少女だろうか。小柄で髪は白く、肌も透き通るようだ。席に通された後も、こっちを気にする素振りを見せている。
「いや、知らない。ダナとライラは?」
二人も首を振った。
「ジェイク、また女の子に罪なことしたんじゃないの?」
「リリア、冗談はよしてくれよ」
男が焦ったように言う。リリアという女は余裕綽々だ。完全に尻に敷かれている。
「でも、変だね。女の子一人で食堂ってのも」
女の子は大きな器に入ったパフェを食べ始めていた。食べ物に夢中なようだが、こちらへの意識までは絶たれていない。
さあ、どうすべきか?
1 シデ自身が行く
2 ダナが行く
3 ライラが行く
「私が行こうかー?」
ライラが小さく手を挙げた。まあ、私やダナよりは警戒されにくい見た目ではある。特に小さな女の子には、彼女が話した方が無難かもしれない。
「分かった、頼む」
「りょーかい」
そう言うと、ライラは少し離れた女の子の席に向かった。向かいに座り、にこやかに何やら話しかけるが、女の子が反応している気配はない。徹底して無視を決め込んでいるようだ。
しばらくして、ライラが戻ってきた。
「だめー。らちが明かない。でも、怪しいのは怪しいよね」
私とダナは同意した。ちゃんと話を聞く必要がありそうだ。
#########
四分の一刻ほどして、女の子が席を立った。さあどうする?
1 後は追わない
2 後を追って、女の子の腕を掴む
3 後を追って、どこに行くか探る
4 先回りして、入口をふさぐ
安価下3まで多数決
とりあえず1230まで。
時間近いですが、とりあえず延長。夜の更新は多分ないです。
一時間限定で更新。
「店を出るね」
ダナが女の子を見て言った。私たちの隣のテーブルでは、例の男が女と痴話喧嘩している――というより、あれは弄られているだけだろうか。
「後をつける?」
女の子はまだ意識を私たちに向けている。気付かれないようにつけることができるだろうか?正直、自信はない。
だが、彼女がどこに行くかを探れればそれでいいかと私は考えた。彼女が普通の子で民家に入るならそれでよし。途中で私たちに接触を図るならそれもそれでいい。
最悪なのは撒かれること。あるいは別の誰かが待つ、どこかに誘導されること。彼女が帝国関係者でない保証はどこにもない。
「ああ、ただあまり距離は置かない方がいい。気付かれた状態のままでも、向こうがどこかに腰を落ち着けるまで後をつけよう」
「分かった」
ダナとライラが頷いた。
#########
女の子は店を出ると、比較的明るい目抜き通りに向け歩き始めた。距離は7ミドほど。何かあっても、一応は対処できる距離だ。
彼女はチラチラと後を気にしている。気付かれていないことは、多分ない。
目抜き通りに入っても、歩くペースは落ちない。さて、ここからどう動くか。
01~60 いきなり路地に向け走り出した!
61~80 ゆっくりと路地に入ろうとしている。
81~90 彼女は居住区に向かっていく。
91~99 彼女は誰かにぶつかった。
彼女はゆっくりと居住区に向かっていった。ここから先にあるのは、普通の民家だ。
やがてそのうちの一角にある家の前で彼女は足を止め、しゃがみこんだ。表札には「キルト・ウルファ」とある。
……ウルファ?第十階層のフロアマスターと似た苗字だ。
確か穴の「名付き」は古の英雄や怪物が具現化したものと聞く。だから昔から語り継がれているのだが、何かの偶然だろうか?
「どうしたの?私たちをずっと気にしてたみたいだけど」
ダナが女の子に話しかけた。しかし、彼女は黙り込んだままだ。
「何か、言いたいことがあるんじゃないのか」
100-魅力(11)×5=45以上で成功
「パパを、探してくれませんか」
女の子が口を開いた。唇を固く結んでいる。
「お父さん、いなくなっちゃったの?」
ダナが訊くと、女の子はこくんと頷いた。
「もういなくなったのは10年前。冒険者だったパパは、穴に潜ったきり帰ってこなかったの。多分、もう死んでると思う」
女の子は言葉を絞り出すように話し始めた。
「でも、シデさんが潜り始めたって聞いて。ひょっとしたら何か、形見だけでも持ってないかと思って。それでずっと見てたの。話しかける、勇気なんてなかったけど」
なるほど、それなら合点が行く。つけられても撒こうとはしなかったわけだ。
形見と聞いて、ふとウルファストが持っていた鉄塊を思い出した。関係があるわけではないだろうが、一応念のためまだ持っていたそれを見せた。
「……何これ」
「いや、思い違いだ。忘れてくれ」
私はそれを引っ込めた。やはり関係ないのだろう。
「でも、分かったことがあれば真っ先に伝えよう。何か、手掛かりはないか」
女の子は少し考えると、思い出したかのように言った。
「ペンダント。あたしの絵が描かれた、ペンダントをパパは持ってた」
「それを見付ければいいんだね」
ダナが言うと、女の子は黙って首を縦に振った。
「待ってる」
女の子はそう言うと、家に入っていった。ひょっとして、あの年で一人で暮らしているのではないか。そう思うと、心が痛んだ。
ここまで。色々予定外です。
一応、後で予定していた別ルートに繋がる展開にはしましたが…。豪運なのか、そうでないのか。
なお、「本当に普通の女の子」ルートは3を選んでかつ10分の1引いた時だけでした。
…どんだけ帝国関係者と縁がないんですかねえ。
帰宅したので続き。
辺りはすっかり暗くなっている。ダナの表情は、心なしか暗い。
ふと思う。境遇が似ているのだ。穴に潜ったきり帰ってこない父親。その縁(よすが)を探す娘。
そして、おそらくは二人の父は、この世には既にいない。
ごく普通の少女と冒険者という違いこそあれ、二人は本当に似た立場なのだ。
「……シデ、さっきの見せて」
さっきの?ああ、鉄塊か。ダナに渡すと、何やら必死に見ている。
街灯の明かりを頼りに、何かをそこに探しているようにも見えた。
「多分そうだ。これ、元々は別の何かだったんだよ」
ダナが真剣な顔で言う。
「別の何か?」
「そう。……ここの部分。何か鎖のような感じに見えない?」
言われてみると、そのようにも見える。
「なるほど、これがあの子の言っていたペンダントだと」
「そこまでは言ってないよ。でも、可能性はあるかなって」
「ダナちゃん、私にも貸して」
ライラもしげしげと鉄塊を眺める。うーんとひとしきり唸った後、こんなことを言い始めた。
「魔法で何とかできる人がいるかも」
「『影のジャック』?」
「ううん、お師匠じゃない。でも、噂で聞いたことがあるんだよ。何でも直せる、凄腕の修復師がいるって。お師匠なら、知ってるかもね」
そういう人物がいるとは初耳だった。滅びかけているとはいえ、世界にはまだまだ人物がいるようだ。
「そうなのか。……シデ、その修復師探そうよ。時間はかかってもいいからさ」
ダナが訴えてきた。私は「ああ」と、力強く答えた。
##########
さて、そろそろ鎧の洗濯も終わったころだ。鑑定結果はどうだろうか。
イェンダーの所に行くと、待ってましたとばかりに彼が飛び出してきた。
「さすがだな、これはかなりの逸品だ」
01~33 守備力を高める鎧だ
34~66 生命力を高める鎧だ
67~99 身体能力を高める鎧だ
「こいつは『杜の鎧』という。今お前さんつけとる『守護のヘアバンド』と、同じ効果があるもんじゃよ。まあ、さすがにそこのおっぱいの大きい姉ちゃんは装備できないだろうがな」
ライラが少しむくれた。
なお、どうも使われている魔法がヘアバンドと同じらしく、効果は重複しないようだ。そこは少しガッカリしたが、有用なものなのは確かだ。
1 ダナに渡そう
2 明日ミドルに渡そう
3 売ろう
「これはダナが着てくれ。前線が硬くなるのは心強いからな」
「えー。オークが着てたのを装備か、気が進まないなあ。……一応臭いは消えてるけど」
ダナは渋い顔だ。とはいえ、戦力増強になったのは疑いない。
########
「で、これからどうする?」
私の家に帰り、3人で夕食を取った。ベーコンとニンニク、少しのバジルという簡単なパスタだが、味は旨い。私のような男でも、楽に作れるのがいいところだ。
ダナはフォークでパスタを啜りながら、私に訊いてきた。
「……その前に、情報を整理しないか」
「そうだねー、帝国周りのこと、ライラはあまり分かってないし」
ライラがうんうんと頷いた。
「まず、アンバライトを仕掛けたのはかなりの確率で帝国の残党だ。少なくとも、あのザッシュという男は確実に絡んでいる」
「理由は分からないけどね。でも、多分ミドルの村にドラゴンを呼んだのも、奴らだろうね」
ダナが補足した。ライラはパスタを頬張りながら「そこまでは分かる」と言っている。
「問題は奴らがどのぐらいの規模で、どこにいて、これからどうしようとしているのかという肝心な点が分からないことだ。アングヴィラにドラゴンを呼ぼうとしていたとは思うが、それが何を意図したものかは不明だ」
「……ちょっといい?それ、帝国再興とか、そういうのない?」
ライラが眉間に皺を寄せながら言った。
「だってさー、今世界には3つしかマトモな街がないじゃん。とすれば、それを潰せば帝国の残党がやりたい放題できる、ってのもあるかなーと。あるいは、帝国に近かったテルモンだけ残すってのもあるけど」
私はハッとした。あり得る。まして、「一族」のことを考えるのならば。
「一族」が王位に就く条件、そのもっとも手っ取り早い方法は地上の制覇だ。
ならば、「一族」――「ジュリアン」という奴なのだろうか――が帝国の残党を使いそのように仕向けている可能性は、ある。
とすれば、帝国の残党を捕縛するのはかなり細心の注意が必要かもしれない。
少なくとも、私たちがアンバライトを処理した(一つはコーウィンが潰したのだが)のだけは、絶対に明らかになってはならない。
おそらくは、彼らは自分たちの思惑が、既に無意味になっているということまでは知らないはずだ。
その状態のまま、実質動けない程度に残党を潰す。それがサーリャの願いを叶える最善の条件と言えそうだ。
「なるほど、全然あり得るね」
ダナが感心しきりだ。ライラは普段こそ気が抜けているが、こういう場では非常に筋の通った思考をする。
「あとは人数だね。ザッシュは確定として、奴と一緒に行動してたのはちっこいのだっけ」
「そうだな。あとはジェイクとリリアが出会った二人組。少年と中年女性という組み合わせになるな」
「あとは……ネモ。確信は全く持てないし証拠もないけど、一員である可能性は十分だ」
「ネモ?」
ライラがまた首をかしげた。私は第一階層の出来事を、ライラに話した。ライラは「なるほどねえ」と言った後、しばらく沈黙した。
眠気がピークになったので寝ます。
少し進めます。
「となると、少なくとも相手は4人。おそらくは5人、あるいはそれ以上だね」
ライラがパスタを飲み込んで言った。
「そうなるな。規模が分からない以上、下手に本拠を探るのは命取りになりかねないと思うが……。まして3人、ミドルを入れて4人か。全員尾行向きとは思えない」
「でも、もう少し情報は欲しいよね。どうするのがいいのかな」
1 とりあえず無視して潜る
2 もう少し街で情報を集め、本拠を探る
3 帝国関係者を見付けたらとりあえず各個撃破で捕縛する
安価下3まで多数決
2で決定します。
「もう少し情報を集めるか。ただ、もしザッシュに出くわしたらどうするか、だな」
ダナがうーんと唸っている。
「シデも言ってたけど、尾行は多分無理だよね。誰か別の人を見つけるか、あるいはさっきみたいに気付かれているのを承知で追うか」
「そこなんだよね。で、追った場合待ち伏せされてたらかなり厳しい」
ライラの言葉に頷いた。さっきは戦闘力がなさそうな女の子だから、敢えて追うことができた。ただ、ザッシュ相手にそれは上策ではない。
「となると、誰か信頼できる人に頼ることだけど……そんな人いる?」
皆黙ってしまった。今のところ思い当たらない。
1 一応誰かを探してみる
2 危険承知で自分達だけでやる
3 この案を却下する
安価下3まで多数決
1
相当薄いコンマになりそうだけどコーウェン辺りになんとか現状報告兼ねて手助けして貰えないか提案して見たり…
あと順当に行けばサーリャか…どっちも薄氷だな…
あと質問なんだけど既存の装備を入れ替えで装備させる事は出来るのかな?
シデのヘアバンドをダナに
シデが拾った鎧を装備みたいに
中断。3で決定します。
>>496
コーウィンにこちらから連絡は取れません。特定のシーンですっごい薄いコンマ引かないと助けに来てはくれません。
あと、サーリャは既にアングヴィラを出てモリブスに向かってます。追い付くのは大変ですし、サーリャをアングヴィラから離した理由を考えれば説得も困難です。なので、完全に一から探すことになります。
…一応、手持ちの駒でも3人ほど候補はいたことはいましたが。リスキーであったとだけ言っておきます。
既存の装備は入れ替え可能です。ただ、ダナのヘアバンドは専用装備なので取り外し不可ですが。
なお、装備の入れ替えは新装備をどうするか決める時点でできます。つまり、入れ替えのタイミングは制限されていると思ってください。
「やはり本拠を探すのは、いったんやめよう。あまりに上手くいく公算が小さい」
「そうだね。もうちょっと準備ができてからでいいかな。何より、まだそんなに向こうはこっちを警戒してない、はず」
ダナの言葉にライラも同意した。
「そうなると、普通に潜るしかないねー」
「だな。ただし、ザッシュは勿論、帝国の紋章を付けた奴と会ったら最大限警戒した方がいい。場合によっては、戦って倒すことまで考えた方がいい」
「それが賢明だね……あ、ごちそうさま。あとは、ミドルの回復待ちだね」
ミドルか、そこはやや不安材料だ。ミドルが暴走したら、嫌でも戦闘しないといけなくなる。そこは覚悟した方がいいかもしれない。
#########
翌朝。最初に来たのはミドルだった。まだ随分と早い。
「昨日は、どうでしたか」
私はあまり追加情報がなかったこと、当面は穴攻略に注力する方向だということを説明した。
ミドルは少しだけ顔を曇らせたが、やがて笑顔になった。
「いえ、ありがとうございます。頭も冷えましたし、もう大丈夫です」
とりあえず、ミドルの言葉を信じよう。
やがて他の二人もやってきた。「大丈夫?」とダナが訊いたが、ミドルは普段通り「ええ、元気ですよ」と返した。
問題は、帝国関係者に会った時。ミドルが自分を抑えられるかだ。
帰還のルーンが発動する。「怪竜ガチャ」との決戦になるかもしれない。
【第十一階層】
雰囲気コンマ下
【第十一階層】
雰囲気 31…やや危険
ここで切ります。
なお、本文では描写してませんが青銅器と大剣は売っています。
大体200マドル相当の品を売れば、ルーンの補充(最大保有3枚)含め問題なく回ります。
現在はかなり余裕があると思っていただければ結構です。
再開。
「……何、ここ」
階段を降りた先は、明るい部屋の一室だった。窓もあるが、暗くて何も見えない。
恐る恐る部屋のドアを開けると、長い廊下と幾つかのドアがある。下に向かう階段もあるようだが、次の階層に向かうものではどうもなさそうだ。
「誰かが建てた建物なんですかね」
「そうかもしれないな。下に行くことを優先したい気分だが。あまり無闇に部屋を覗くのは避けたいな」
私は廊下をざっと眺めてみた。とりあえず、何かと出くわす可能性は薄そうだ。ただ、部屋に何か潜んでいる可能性は否定しがたい。
1 それでも部屋を探す
2 下に向かう階段へ行く
「とりあえず下に行こう。長居しても得るものはなさそうだ」
階段に向かう。下の階も似たような感じに見えるが……?
01~20 魔物が廊下にいる
21~40 魔物の気配が部屋からする
41~60 誰もいない
61~80 誰かが部屋にいる気配がある
81~99 何か廊下に落ちている
部屋に誰かがいる気配がある。今の場所から右に行って3部屋目。
魔物の気配ではないが、慎重に行くべきだろう。
部屋の前に付くと、誰かの声がする。
「魔物と間違われないように、ノックくらいした方がいいだろうね」
ダナの提案に乗ることにした。私は柔らかく扉をコンコンと叩く。
01~05 「誰ですか」。聞いたことがある声が響く。
06~10 「誰かね」。聞いたことがある声が響く。
11~20 「誰ですか」。聞いたことがない女性の声だ。
21~30 返事はない。ただ、部屋の向こうから殺気がある。
31~50 返事はない。
51~70 「誰ですか」。聞いたことがない青年の声だ。
71~95 「誰よもう」。聞いたことがあるような声だ。
96~99 「うーす」。呑気な声が響く。
一時中断。相変わらず帝国関係者と縁がない一行。
「はいはい、誰よもう」
扉の向こうから聞いたことがある声が聞こえる。開かれたその先には、下着姿の女性がいた。
「……キャアアア!ってあれ。昨日の」
ダナが目を覆って跳び跳ねた後、キョトンとして言った。確かに見覚えがある。
「リリア、不用意に開けるなよ……あれ、シデさん?」
部屋の奥からはこれまた聞いたことがある声だ。ベッドに半裸で横たわっているのは……
「……ジェイク、だったかな?昨日会ったな」
私は半笑いで答えた。後ろではライラが「見ちゃダメ!」とミドルを後ろに向かせている。
「ああ、どうも……ちょっと身支度整えるんで、外で少し待ってくれません?」
更新は夜にでも。…何やってるんだこいつら。
再開。
##########
「すみません、お見苦しいところをお見せしまして」
「まったくよ。こんなところでしようとか言い出すから」
「君だってノリノリだっただろ?……いや、本当にすみません」
私たち――ミドルだけは理解ができていないようだったが――の冷たい視線を受け、ジェイクは平謝りした。
さすがに穴の中で事に及ぼうというのは理解ができない。そもそも危険ではないのか?
「あ、いやあ……安全なのは分かってましたし。余程の相手じゃなければ死なない自信もありましたし」
頬をポリポリかきながら、ばつが悪そうにジェイクは言った。
「まあねえ。ここら辺なら、まあ対応はできるわね」
リリアは余裕の表情だ。服を着替えたとはいえ、露出度はあまり変わっていない。寒くはないのだろうか。
ただ、よく見ると二人ともかなりの実力者だ。私やダナともいい勝負か、それ以上か。
余裕の裏付けは確かにあるのかもしれない。
「で、何の用?何もないなら先行かせてもらうわよ」
1 あなたたちは何者?
2 一緒に探索してくれないか
3 帝国の連中を警戒している
「申し訳ない、あなたたちは何者?」
そう言うと、二人は顔を見合せぷっと笑った。
「何者……って見ての通り。ごく普通の冒険者よ」
「え、ええ。単に探索してるだけです」
穴で事に及ぶ冒険者はどう考えても普通ではありえないが……
100-魅力(11)×6=34以上で成功
65…成功
「本当なの?」
ダナが訝しげに言う。ライラはさっきから、顔を赤くして黙っている。
「ええそうよ。まあ、モリブス総領事直属の、だけど」
モリブス総領事?魔候国が滅びた後、モリブスを実質取り仕切っている存在だ。一応、種族の分け隔てなく統治していることから、評判は聞いていた。
「何か任務を?」
「いやあ、任務なんてないですよ。個人的に、アングヴィル周辺の様子を見たかっただけです」
「そこはハネムーンと言いなさいよ、馬鹿なんだから」
リリアに言われてジェイクがむくれた。見た目はそうでもないが、彼女の方が歳上なのだろうか。
100-魅力(11)×5=45以上で成功
81…成功
「でも、総領事直属の冒険者がわざわざここまで来ないだろう。力量も間違いなさそうだし、何か調べてるんじゃないか」
ジェイクの視線が鋭くなった。……頭が少し痛い?やがて違和感は引き、ジェイクの表情が柔らかくなった。
「害意や他意はないようですね。ええ、ご明察です。ドラゴンの目撃情報、ありませんでしたか」
4人の表情がさっと変わった。
「なぜそんなことを」
「ああ、やはりそちらもそうでしたか。現れたんですよ。モリブス側の穴からドラゴンが、しかも立て続けに2匹も」
何だと?ライラは「アンバライトは帝国復興のためではないか」と読んでいたが、それが正しいことになる。
「よくわかんないんだけどね。最初に一体めが出てから、わずか2週で次が出た。それ以降数ヵ月は出てないんだけど、そもそも穴からドラゴンなんて30年に一回ありゃいいほど珍しいんだよ。まあ私らが戦闘不能にして、街に被害はなかったけど」
モリブス側でも同じことがあったか。モリブスで失敗したから、より戦力が薄いアングヴィラで仕掛けた。そんなところだろうか?
1 ミドルのことを話す
2 アンバライトのことも話す
3 帝国残党の話まで話す
4 一族関連の話まで言う
安価下3多数決
私はミドルの村のこと、そしてアンバライトのことも話した。
ライラが持つアンバライトの現物――今は闇魔術で相殺され無効化されている――を見せると、リリアの表情が変わった。
「こいつか!自然現象ではあり得ないと思ってたわよ。ねえジェイク」
「たまたまなら良かったんですがね……僕の負けだ、リリア」
ジェイクが肩を竦めた。
「おそらくは、同じやり方でドラゴンを呼び出したのだろうな。だが、誰が仕掛けたかまでは分からない。何のためにかも分からない」
100-ミドル賢さ(5)×5=75以上で成功
36…失敗
ミドルをふと見ると、顔が少し歪んでいる。怒りを噛み殺しているかのようだ。
それを見たジェイクが、ミドルを見た。
「……あれ、頭が……少し痛いです」
ジェイクは静かにミドルを見据えると、ふうと息を吐いた。
「そこの少年、何か隠してますね?おそらくは、あなたも」
ジェイクが言う。まさか……
「精神感応術者か?」
「そこまで大それたものでも。言いたくなければ深入りはしません。ただ、ある程度までは話してもらいますよ?僕たちも気になるので」
ニコリと笑うジェイクに、私は恐ろしさを感じた。あまり敵に回していい相手ではない。
#########
私はサーリャのことを話した。ザッシュと呼ばれる男と、帝国の紋章付きの鎧を来た男にサーリャの夫と弟が殺され、サーリャも瀕死の重症を負ったこと。
そして、おそらくはアンバライトを仕掛けたのは彼らだということまで伝えた。二人は目を丸くしている。
「そうですか……!となると僕たちが会ったのも……」
「多分そのくちだろうねえ。あの時やっちゃえば良かったかしら」
「逆に訊きたいが、帝国の気配はモリブス側にはなかったのか」
リリアがつまらなそうに答えた。
「全然。まあ、確かにあの時は穴未帰還者多かったから、みんな狩られてたのかもだけどねえ。でもこれでスッキリしたわ。ありがと、坊やたち」
チュッと投げキッスをすると、ミドルの頬が真っ赤になった。ダナとライラは渋い顔だ。
「そうなれば話は早い。帝国の残党狩りを考えてるんだが、協力してもらえないか」
100-魅力(11)×3=67以上で成功
19…失敗
「いやあよ。相手の規模が分からないのに、そんな危ない橋渡れないわよ」
「僕も同意見です。まあ、相手が誰かわかれば僕らはそれで十分ですので。総領事に説明します」
さすがに虫が良すぎたようだ。私は苦笑した。
「でも何か進展あったら、知らせてください。モリブス名物の激辛鍋も紹介しますよ」
ジェイクが人懐こく話した。
「じゃあ、これから帰還か」
80以上で成功
「ええ、目的は達成できましたしね。では、また」
ジェイクは帰還のルーンを取り出した。
「ああそうだ。階段ですが、下に降りる階段は偽物です。いくら行っても底は見えません。一番左端の部屋に、本当の階段がありますのでどうぞ」
リリアはジェイクの腕に絡むと「じゃあねえ」と手を振って消えた。
#########
「何なのあの痴女。はしたないって思わないのかな」
彼らが消えた後、ダナが妙におかんむりだった。確かにリリアの露出は多いし、この部屋で彼らが「していた」のは残り香からも確かなようだった。
ただ、ダナの怒りは何となく別のところにあった気もする。何せ、ライラよりさらに豊満な身体だったからだ。
「ボク、男の子っぽい身体なんだよねえ」とたまに愚痴るダナにとっては、あまり相性が良くない相手のようだ。
「まあそれはともかく。階段は分かったんですし、早く行きましょうよ」
ミドルが言う。私たちは、左端の部屋のドアを開け、下に降りた。
【第十二階層】
雰囲気コンマ下
【第十二階層】
雰囲気 63…比較的安全
ここで切ります。
プチ再開
目の前には、鬱蒼と生い茂った木々がある。見た目、かつて一度だけ行ったトリス森王国にあった種類に似ている。葉の幅が大きく、南国特有の種類であるらしい。
「ちょっと蒸し暑いわねー」
ライラが額を拭った。温度はさほどでもないが、湿度が高い。
ただ、薄明かるく魔物の気配もなさそうだ。それなりに安心とは言える。
「それにしても、なんであんなところにベッドがあったんですかね」
ミドルが不思議そうに言う。部屋の中に通されたわけではないが、ジェイクたちのいた部屋はまるで宿屋のそれのように見えた。
「まあ、深く考えないことだ。何があってもおかしくない場所と考えた方が、色々いい」
私は苦笑した。及びもつかないことが起きても動じないことが、ここでは必要だ。
少し森を歩くと……
01~10 誰かいる
11~20 魔物の気配か?
21~50 野生の猿がいる
51~70 何かが落ちている
71~90 石造りの建物がある
91~99 誰かいる
少し歩くと野生の猿がいる。小柄で頭が少し白いやつだ。
それはこっちをじっと見ている。警戒しているのだろうか?
「でもかわいいですよね。何か餌でもあげます?」
ミドルの顔が緩む。ただ、野生は野生だ。下手に何かやるとまずい気もする。
1 シトロリンゴをやる
2 第八階層で手に入れた実をやる
3 非常食の干しナツメをやる
4 何もあげない
「あまり構わないほうがいいな。先に行こう」
何かあげると図に乗ってさらに欲しがるかもしれない。少し可哀想だが、心を鬼にしよう。
40以上で判定
81…イベントなし
ここで中断
再開します。
さらに先に歩を進める。
「あまり気分がいい空気じゃないけど、そのわりには何もないね」
ダナが少し気だるそうに言う。木々にはトリス森王国名産のマンゴーらしき実もなっているが、今のところは手にしてない。
ときどき水分を第八階層で採った実で補給しながら歩く。痛みはじめており、次の探索には使えそうもない。
やがて……
01~10 何かを探す人影が見えた。
11~40 獣の気配がする。
41~80 階段が見えた。
81~95 階段の近くに何か落ちている。
96~99 階段の近くに誰かいる。
さらに歩を進めると、階段らしき場所の近くに誰かいる。何者か?
ザッシュら帝国の残党だとまずいと思い、「隠れろ」と私は小声で言った。幸い、隠れる場所はどこにでもある。
その人物から15ミドほど離れた草むらに、私たちは身を潜めた。
その人物は何をするわけでもなく、その場所に座り込んだ。ザックから何かを取り出している。……パンと干し肉、それに小さなビン?
ビンの中には琥珀色の液体がある。その人物は――どうも私と同じぐらいの男で、妙に軽装だ――そのキャップを開け、コクコクと飲み始めた。
「あれ、ウィスケじゃない?」
ライラが驚いたように言った。
「ウィスケ?知り合いなのか」
「違う違う。あのビンの中身だよ。麦を蒸留したお酒で、製法が分からなくなったから災厄の日以降新しいのは作られてないの。超貴重品だよ」
ライラは目を輝かせている。そんなに凄いものなのか。
100-ライラの賢さ(6)×2=88以上で判定
94…成功
中断です。
にしても酒の誘惑に勝った……だと……?
想定してませんでしたがこのあとの展開は有利に進めます。
再開します。
ライラは今にも飛び出しそうにうずうずしている。……ただ、それでも何とか我慢はできているようだ。
男はビンから口を離し、ふうっと息を吐いて周りをゆっくり見渡した。気持ちよさそうな、あるいはどこか感慨深そうな表情を浮かべている。
すると、彼は私たちが隠れている方を見た。気付かれたか?
「そこに誰かいるんだろ?出てきなよ」
男はゆらりと立ち上がった。薄い短髪の金髪に無精ひげ。背はやや高いが細身で、柔和な印象すら受ける。
着ているのは……黒地に髑髏の絵のシャツ?濃い紺色のズボンのポケットに左手を突っ込み、右手に酒のビンを持ってゆっくり歩いてきた。
見た感じ害意や敵意は感じない。帝国の紋章もない。しかし、あまりに無防備だ。
どうすべきか……と考えていると、男がいつの間に草むらの前に来ていた。これはもう、逃げても仕方がないだろう。
「お望み通り出てきたが……何者だ」
私に続き、他の皆も出てきた。決して油断はできない。と、その時男が両手を上げた。
「おおっと。怪しい奴じゃねえぜ。……ってこんなとこで酒飲んでたら誰でもビビるか。すまねえな、怖がらせるつもりはなかった」
男はヘラヘラと笑う。人懐こさすら感じさせる笑いだ。
「こっちから名乗るか。俺はランダムだ。何者か……というと説明が難しいが、とりあえず旅人だ。
あまりにここが美しい場所なんでな、酒を飲むにはいいと思ったんだ」
男の言葉にふと辺りを見渡すと、そこには色とりどりの花々があった。鳥の鳴き声も聞こえる。確かに心が癒される光景といえた。
「な、いい場所だろう。お前さんたちもどうだい一杯」
「いや、私は……」
「えっ、いいんですか?飲みますー」
私が断ろうとした刹那、ライラが割って入った。さすがにもう我慢ができなくなったようだ。
「というか、それウィスケですよね?どうやって手に入れたんですか?」
「おおっ、こいつが分かるのかい。いい目してんねえ。まあウィスケじゃなくってウィスキーだが、いいか。『マザキ50年』だ。とりあえず飲めよ」
「『マザキ』?えっ……へイルポリスのお酒じゃないですか!?なんでそんなもの持ってるんですか?」
と言いながら、ライラはビンに口をつける。少し口に含み、至福の表情を浮かべた。
「……うっ旨い!旨すぎる!芳醇で奥の深い、濃厚な華の香り。滑らかな飲み口。口に残るどこまでもふくよかな後味!こんな美味しいお酒、初めてです!」
「ボクにも飲ませて」とダナがビンをライラからかっさらう。「おいしー!!」と感嘆の声を上げた彼女をみて、ランダムと名乗った男は実に満足そうだ。
「いやあ、酒の味の分かる女の子っているんだねえ。おじさん感激だよ。……あ、酒ならいくらでもあるからドンドン呑みな」
ミドルの顔が青ざめていく。「探索中じゃないですか!」と抗議するが、ダナとライラは「やったー!」とハイタッチをし全く聞くつもりがない。
私も困った。というか、この男、何者だ。
「そこの翼人の兄ちゃんもどうだい。宗教上の理由で飲まないのかもしれないが、酒の味知らないなんて罪だぜ。そら、これはどうよ」
男はザックから小さなビンを取り出し放り投げた。薄い緑色のビンに、見たことがない文字のラベルが張られている。
まるでエイラみたいなことをいう男だな……と思い、ビンの液体を一口流し込んだ。透明な液体だ……甘い。しかしフルーツのような甘さだ。
それは今まで味わったことがない甘さで、後を引く。酒をほとんど飲まない私だが、間違いなく逸品だ。
「驚いたろう。もうこの地上では失われた酒さ。ずーっと前にな」
男はニヤリと笑った。……何者だ?
###########
気が付くと男を中心とした花見という名の酒盛りが行われていた。
ミドルは必死に「お酒なんて飲めません!」と抵抗していたが、「じゃあ少年はミルクで」と渡されたミルクにすっかりはまっている。
「ほろ苦くて甘くて、何ですかこれ!」だそうだ。男は面白そうにミドルを見ている。多分これも酒なのだろう。
男が出したつまみはドライフルーツに茶色い板状の菓子――「チョコレート」というのだそうだ――、それにいくばくかの干し肉だった。
これもまた酒によく合う。「酒を知らずして何が人生か」というエイラの言葉も、少しわかる。
「で、本当は何者なんだ、あなたは」
私は男に言った。男は愉快そうに「いやあ、ただの旅人さ」と逃げようとしたが、当たり前だが普通ではない。
彼はあの酒豪のライラすら知らない酒ばかり出してくる。何より、「ヘイルポリスの惨劇」で知られるヘイルポリス原産の酒を持っていた。
それも惨劇以前に作られたと思われるものだ。見た目より、はるかに長寿なのか?
ここで私は、ある男を思い出した。コーウィン。40手前のような顔つきだったが、実際は数千年、あるいは数万年を生きる人外。
圧倒的力量を持ち、その気になれば目の前の私たちを一瞬で消し飛ばせるであろう男。
そして彼はこう言っていた。「一族」と。王位を争う10人の王位継承者がいる、とも言っていた。このランダムという男、まさかその一人なのか?
その結論にたどり着いたとき、私の表情は固まった。これはとんでもない男と遭遇してしまったのかもしれない。
確かに、コーウィンが挙げた「一族」の名にランダムという男はなかった。しかし、「一族」でない保証などどこにもない。
幸い、彼に私たちに危害を加えるつもりはないようだ。
もし私の想像通りであるなら、できるだけ無難にやり過ごし、できるだけ穏当な別れを彼に告げるのが最善なのかもしれない。
しかし、その甘い読みはすぐに裏切られた。
「あれ?なんで顔が凍ってるの。俺、そんなに怖いかい?」
ランダムが苦笑して私を見た。依然敵意はない。ただ、「このまま逃げる選択肢はないよ」とも、彼の顔は言っていた。恐れを気付かれたか。
私は悩んだ。もし彼が帝国の背後にいる「一族」なら。あるいは人に仇をなす「一族」なら。正直に話すことは致命傷だ。
しかし、そうでない可能性も相当ある。あるいは、コーウィンの名を出せば、対応が変わる可能性もある。
さあどうすべきか。
1 黙り通す(低確率コンマで成功)
2 帝国の名前を出す
3 コーウィンの名前を出す
※重大安価です。下5まで多数決を取ります。
リスクだけを考えず、選択してください。なお、ヒントは前スレに少し書いています。
「いえ、帝国のことを少し考えてまして」
私は言った。おそらくこの男、「一族」の誰かだ。しかし、コーウィンの名前を出していい反応が返ってくるとは限らない。
ならば、この辺りで反応を見るのが正しいのではないか。
「……帝国?もう滅びたじゃねえか。そんなの恐れてもしょうがねえだろ」
ランダムが訝しげに私を見た。どうも、帝国との関係性は薄いようにも思える。
しかし、これだけではまだ不足だ。ある程度、あるいはすべて説明する必要がある。あるいはこのままやり過ごすか。
1 このままやり過ごす(低確率コンマで成功)
2 アンバライトのことを離す
3 帝国とアンバライトの関係を話す
4 やはりコーウィンのことまで話す
安価下3多数決
ああ、離す→話すですね。安価は下で。
私はアンバライトを帝国の残党が仕掛けた可能性が高いこと、それを使ってドラゴンを地上に呼び寄せようとしていることを話した。
それに気付いた冒険者が殺害されたことも。
ランダムは黙ってそれを聞いていた。そして、私が話し終わると額にしわを寄せて溜息をついた。
「無粋なことをしやがんなあ、ジュリアンのおっさんも」
ランダムがこぼし、ウィスケの入ったビンをあおった。ジュリアン。「一族」の一員で、帝国の後ろ盾の一人とコーウィンは言っていた。
やはりランダムも、「一族」なのはどうも間違いなさそうだ。
そして、ジュリアンとは少なくとも良い関係ではない。敵である可能性はひとまず薄いと見えた。
「……で、そんなことを俺に言うってこたあ、ある程度あんた知ってるんだろ。俺が何者か」
私は頷いた。もう隠せる段階ではない。
「聞いたことがあります。『一族』の話は」
ランダムは深く一息ついた。
「まさか人間で俺らのことを知ってるやつがいるとはねえ。しかも穴の低層で出くわすなんざ、思いもしなかったぜ……どこで聞いたかい」
1 黙る(中確率コンマで判定)
2 素直に全部話す
安価下3多数決
もう隠し立てすることはないだろう。コーウィンに会ったことを含め、すべてランダムに話すことにした。
「ああ、そんなことだろうと思ったよ。コーウィンの兄貴ぐらいじゃねえか、俺以外にマトモに人間と接しようとしてんの。
あ、腹違いだがフローラもいたか。まあ警戒すんのは分かるが、もっと素直になんなよ」
ランダムは豪快に笑った。後ろの3人がこちらを振り向いている。みんなかなり酔っており、こちらの会話には気付いていない様子だった。
「失礼しました。コーウィンのことを考えると、万一のことがあればと思っていました」
「ああ、いいってことよ。誰でもそうなる。むしろ、よくあんたたちコーウィンの兄貴に消されなかったな。
あのおっさん人間嫌いじゃねえとはいえ、好きでもねえぞ」
一回消されるのではと思った身としては、苦笑するしかない。
「てか、おっさん俺のことは話してなかったか。まあ、そうだろうな。王位継承権十位で、初めから争いには参加してないからな」
「そうなのですか?」
ランダムは頷いた。
「まあな。権力争いなんてつまんねえ。俺は俺の生きたいように生きる。太古の自然の名残を楽しめるこの穴をぶらぶらしながら酒を飲む。
んでたまに地上に上がって酒を買い、女を抱く。これだけやれりゃあいいのよ俺は。
まあ、だか地上をすぐに荒らしたがるジュリアンは嫌いなんだがな。あとエリックか」
また「一族」についての話になりそうだ。これはまだ全然理解ができていない。
ランダムなら少しは話してくれるだろうか。
1 一族について
2 失踪した王について
3 その他の兄弟について
安価下
あ、4に「ランダムについて」を追加します。
改めて安価下
「一族について、もっとちゃんと教えてくれませんか」
ランダムがきょとんとした表情を見せた。
「ん?コーウィンの兄貴言ってなかったかい。『穴の管理者』だって。『アンバーの一族』とも言うがね」
「その『管理者』というのが分かりません。あなた方が太古の昔から生き、人々に文明と智慧を授けたらしいことまでは知っています。
ただ、どうにも腹に落ちてないのです」
「ああ、多分一生腹に落ちないと思うぜ。俺らだって全部は知らねえんだ。元王のオルドならわかるだろうがな。
一応、俺らは共通の親父とお袋――ヘルラっていうんだが――から生まれたことはわかってる。本当かは知らんが、少なくとも遺伝上はな。
んで、どうにもガキの頃の記憶がねえんだ。気が付いたら成人していて、『穴を守れ』という強迫観念と人外の力を身に付けていたわけだ。
そこから先は暴君の言う通り色々やったさ。国を作ったり壊したり、人を育てて殺したり。そんなのをずーっと続けてきた。
まあ、俺は正直そんなのに嫌気がさしてたんだがな」
ランダムはまた酒をごくりと飲んだ。少し憂鬱そうだ。
「ただ、どうにもこの世界、俺らの生まれるさらにその前があったらしい。それが何かはオルドしか知らねえ。
それを兄貴たち、特にベネディクトとエリック、そしてコーウィンにブランドは知りたがった。
まあ、オルドがいる限り無理だったわけだが。この穴は、その『前』にかかわるとのもっぱらの話だ」
何かがピッタリはまろうとしている。審判の石が秘宝なのは、それが理由か?
「そこに来て、いきなりオルドが姿を消したわけだ。あとはまあ、知っての通りだな。兄弟による骨肉の争いの始まりよ」
何か想像もできないものが、深層に眠っているようだ。人が手にしていい力なのだろうか?
次は何を聞くか。
1 失踪した王について
2 その他の兄弟について
3 ランダムについて
「でもそれに、あなたは参加していない」
私は訊いた。このランダムという男は異端のようだが……
100-魅力(11)×5=45以上で成功
「いやあ、さっき言った通りさ。俺は生きたいように生きる。それ以上でもそれ以下でもない」
ランダムは苦笑した。これ以上言う気はなさそうだ。
「おっと、随分長居しちまったな。ここらでお開きにするが、最後に何かあるかい?これも縁だ、質問や頼み事あれば聞くぜ」
1 失踪した王について教えてほしい
2 その他の兄弟について教えてほしい
3 第十五階層までついてきてほしい
4 何か役に立つものがほしい
3と4はコンマ(100-魅力(11)×3=67以上が条件)
安価下3多数決
「私たちはこれから下に潜ります。目先の目的地は、聖地ウィルコニアです」
「人があそこまで行くのか。ということは審判の宝石狙いだな。まあ、災厄の日やらなんやらあるし気持ちはわかるが、無謀じゃねえか」
ランダムは目を丸くした。私は頷いた。
「ええ、多分現状じゃ無理です。ですから、何か助けになるようなものを頂けないですか」
100-魅力(11)×3=67以上で判定
84…成功
「会ったばかりでなかなか図々しいねえ。でも悪くない。気に入ったぜ」
ランダムは苦笑しながら、しかし求めに応じてくれた。ありがたい。
「じゃあこれなんてどうだい」
ランダムがザック(しかしどれほどの量が入っているのだろう?)から取り出したのは……
01~25 長剣だ
26~50 手甲だ
51~75 軽鎧だ
76~99 指輪だ
今回に限り00は100として判定
ここで中断。ぞろ目、ここで来ますか。ScnnhFei0さん豪運過ぎますねw。
正直4が選ばれることも成功することも想定外でしたし、さらにここでぞろ目というのも想定外なわけですが、
ちょっと考えさせてください。しかし、展開上バランスブレイカーを投入せざるを得ない感じではあります…。
なお、これでエルヴィンの依頼条件は確実に達成されます。
ただ「そもそも会う確率が少なかった『一族』」「しかもライラの低確率コンマ突破であっさりカミングアウト」
「薄めの強欲な依頼」「さらにその上にぞろ目」と割とえげつないコンマ運が働いているので、
どの程度の品にするかは思案中です。なお、元ネタに忠実にするなら最終装備レベルになります。
(元ネタでもB10F近辺でとんでもないアーティファクトが出てぶっ壊れることはまれにあります)
手甲ですから、ご推察の通りです。
最終装備がいきなり手に入りかねない(場合によっては開始3分)のが元ネタ変愚なんですが、そこまで忠実にしていいものかと。
現在の候補はこんな感じです。
1 腕力、耐久力すべて+3、HP+50、ダメージ軽減10(重複可)、与ダメージ修正+30、コンマ判定10、朦朧修正が60以上で発動
2 器用さ、魅力すべて+4、ダメージ軽減20(重複可)、与ダメージ修正+35、コンマ判定10、朦朧修正60以上で発動
一応後半のインフレ想定した上で、これです。
で、1と2どちらがいいでしょうか。
一応元ネタに沿って設定したものです。
チート度合いが足りない、あるいは加減しろなどの意見合わせてお願いします。
1は加減してますかねえ。+4だとどうでしょう。
まあどっちでもいいっちゃあいいんですが。
あとHP70で。これでも2なら、もう2で決めます。
2にします。更新は明日。
少し再開します。
「これは……?」
ランダムが手にしたのは白銀の籠手だった。
「こいつは『フィンゴルの手甲』という。俺が王の下にいたときに着けてたもんだ」
ランダムはポイと私にそれを放り投げた。受け止めると金属製なのに恐ろしく軽い。そして……何だこの魔力は??
「まあ防具としても間違いねえもんだが、多分あんた修行僧だろ。翼人でプリーストじゃなきゃ、それっきゃねえからな。ならば武器としても役にたつはずだ。分かるだろ」
私は言葉を失い、ただ首を縦に振るより他なかった。後の3人も、ようやく私たちのやり取りに気付いたようだ。
「シデぇ、何もらったのぉ」
「おう、すっげえもんだよ嬢ちゃん。そっちには今度なー」
「えー、シデばっかりぃ。けちー」
呂律の回らないダナにランダムが答えた。ライラはまた酒に戻っているが、ミドルは半目で突っ伏している。
「まああれだ、飲ませすぎたな。後で薬やるよ。あんたは酔いが覚めちまったみたいだが……。で、付けないんかいそれ」
私はその手甲に手を通した。……圧倒的な魔力が、指から全身へと広がる!
特に手足の指に力がこもる。足の鈍重さ、手指の不器用さには悲しいかな自信があったが、これは相当程度解消されていそうだ。
「これは……素晴らしい……!」
「だろ。これ以上のもんは、世界にあるかねえかだ。俺にはもう不要のもんだが、大事に使ってやってくれ」
「あ、ありがとうございます!」
深々と礼を言う私に、ランダムは「まあいいってことよ」とへらへら笑った。とてつもない土産を貰ってしまったようだ。
※「フィンゴルの手甲」を手に入れました。効果は以下の通りです。
器用さ、魅力すべて+4、ダメージ軽減20(重複可)、与ダメージ修正+35、コンマ判定10、朦朧修正60以上で発動(継続判定は40以上)
########
「じゃあ、俺はそろそろ行くわ。まあ、またどっかで会うだろうさ」
ランダムは転がっている酒ビンをザックに片付け、ゆらりと立ち上がった。
「お酒美味しかったれすう。またくださいねー」
「あー、まったねー。こんどはボクにもお土産ちょーだいねえ」
ダナとライラがふらつきながら手を振った。ミドルは寝息をすうすうと立てている。
ランダムからは「コンカ」という気付け薬を貰った。あっという間に酒が抜け、力が湧いてくるのだという。「まあ、多分外は夜だし、一回帰った方がいいだろうな」とはランダムの言葉だ。
「おう分かったよ、かわいこちゃんたち。次会ったらゆっくり飲もうなー」
ランダムが軽く手を上げた。そして、真剣な表情で私に向き合う。
「地上を荒らそうとしてるのはジュリアンだけじゃねえ。他にも危険な奴らはいる。だが、いざとなりゃ力は貸すぜ。俺もあいつらは嫌いだからな」
そういうと、私がコーウィンから貰った板と同じようなもの――ランダムのそれは髪の色と同じ薄黄だが――を取り出し、私に向けた。
「これで良し。あんたの『電話』に俺の名が登録されたはずだ。まあ押しても普段は反応しないが、他の『一族』が近くにいるとき限定でアンロックされる。場合によっちゃあ、助太刀してもいいぜ……じゃあな」
そう言い残すと、ランダムの姿は陽炎のように消えた。
ここで中断。
ダナもライラも不用心過ぎて心配になる。シデは帰ったら説教してもいい笑
ダメージ軽減30に加え耐久力分さらに引かれるからシデメッチャかたいな。50程度なら確定で1ダメか
>>622
ライラが無用心なのは仕方ないです。酒大好き娘な上に「一族」のことは知らないんですから。だから、低コンマ判定だったわけですね。
(なお、判定失敗の場合、ランダムが素性を語る確率は30~40%にしようと考えてました)
ダナについては何も気付いてないわけではなかったようですが、あの場では旨い酒が飲める&ミドルくん弄りでそれどころじゃなかったため、後で男二人がドシリアスな会話をしてても気付かなかったわけです。シデが小声で話してたのもあります。
ミドルくんは初のお酒に加えおねーさんたちから色々いぢめられた(精神的&酒的な意味で)ので、もちろんシデとランダムの会話はまったく耳に入ってません。
>>623
その通り、恐ろしく硬いです。HPの低さが全く問題じゃない程度には。
魔法防御(知力)がやや低いので絶対じゃないですが、対物理では既に後半戦で戦える水準です。
おまけに回避もできるようになり、無双モードですね。中距離も当たりますし。彼を追い詰めるようなコンマが出るのはいつでしょうか?
帝国関連はズタボロだけどさらなる核心である一族の時はコンマ神デレッデレで笑う
一先ずは心強い仲間が増えたと言いたいが、まだなんとも言えないな…何がきっかけで敵になるかわからんし
余裕があればライラサイドの会話(ミドルイジメ)の様子も見たいなぁ(チラッチラ)
手甲は作中で言われてる遺物って奴なのかな?大ミッション達成できるとはいえこれは流石に手放せませんなぁ
終盤になればなるほど読み返してヒント探すの大変になるし定期的に要点纏めて書き起こした方がいいだろうか
更新は21時以降です。
>>626
帝国関連は逆に酷すぎたためにまだ「そこまで」警戒はされてないと思います。
まあ、チート武器&防具である程度まではどうとでもなりそうですが。
>>627
考えてないわけではないですが、R15ぐらいの内容になるはずのため多分ここじゃやらないです。
>>628-629
その通りです。低級遺物が500マドルぐらいですね。んで、ダメージ軽減20だと600ぐらい、ステータス+3で500ぐらいと考えてましたので……御察しください。
>>630
ありがたいです。破綻は多分ないはずですが、あればご指摘お願いします。
>>630じゃないけど個人的にメモってたのをそのまま。あんま参考にしないでね(というかならないと思う)
※アングヴィラを救う財宝を見付けよ
・500マドル以上の魔翌力の宝物をエルヴィンに渡せば達成
・渡す宝物の効果と大ミッション達成による報酬及びステータス上昇量が釣り合っているかで決めるべき?
・強いには強いけど扱いに困る代物か、装備が整ってきてから余分になった物を渡すかのどちらかがいい?どちらにせよまだまだ先になりそう
・手甲は渡すべきではないと個人的に。何より一族の王位継承権10位が元々使っていたものだし、アングヴィラにある事が知れ渡ったら一族関係で一波乱起きそう
※レッドドラゴンを倒せ
・廃村ペラにいるレッドドラゴンを倒すと達成
・ミドルがいるとボーナス有
・描写から遠距離攻撃も持ち合わせているっぽいし前衛のシデが全て庇いきるのは難しそう。ミドル自体の防御を重点的に上げるべきか?
・そんなに大きくないみたいだし物理攻撃はシデでおk
・ミドルばかりに気がいきがちだけど正直ライラも狙われたら危ないと思う。キャラロストのステダウンはかなり痛いっぽいのでそこらへんも一応(別にこのミッションに限った話ではないけど)
乙
一族関連は警戒するに越したことはないがし過ぎても動けなくなるだろうし多少は思い切りも必要じゃないか?
>>633-634
ありがとうございます。非常に良くまとめられてます。選択の助けになるかと思います。
内容は9割ぐらいは合ってます。残り1割は……まあお楽しみに。
>>635-636
ここ、実は選択何回かミスってるためこういう感じになってます。挽回はまだまだ効きますし、現状の情報だけで推理できるかとは思います。
なお、陣営は3つじゃないとだけ。ヒントはわずかですが出してます。
#########
その後、私たちはルーンで部屋に戻った。ルーンは明日午前にでも買い足せば大丈夫だろう。外は完全に夜になっていた。
3人はかなり酒が回っていたが、ランダムから貰った「コンカ」を飲ませるとすうと眠った。起きたら驚くかもしれないが、これが安全だろう。
私も少し酒が残っていたからだろうか。床につくとすぐに眠りについた。
#########
「シデ、ちょっと話があるんだけど」
翌朝。朝食の準備をしていたところにダナが顔をしかめてやってきた。
「何だいきなり。何かまずいことでも?」
「いやさ、ボクも悪いんだけど。結局昨日の人、何だったわけ?酒は次から次に出てくるし、珍しい……ていうか聞いたことないお酒ばかりだったし。記憶も曖昧なんだけど、シデは真剣に何か話してたし……ただ者じゃないでしょ?知ってたら教えて」
結構な剣幕だ。さて……
1 適当にごまかす
2 正直に話す
安価下3多数決
私はランダムのことを正直に話した。「何で話してくれないの」と詰め寄られたが、泥酔していて聞ける状況じゃなかっただろうというとダナはしゅんとした。
「まあ、そうだね……お酒に夢中になてたボクも悪かったよ。というか、あんなところに『一族』がいるなんて想像つかないよ」
「私もだ。……よくよく考えれば、コーウィンも『人間に憧れ人間として生きる者がいる』と言ってたな。ランダムは、そういう男なのかもしれないな」
ダナがテーブルの上にあった手甲を見た。
「これは?シデが貰ったんだよね」
「ああ。着けて分かった。これはとてつもない代物だ。ランダムのものだったらしいが、私の身に余るものというのは間違いない」
ダナが手に取ると、すぐに興奮で震えだした。
「……こ、これは!……こんな魔力がこもった防具見たことない!!何なのさこれ……」
「『フィンゴルの手甲』というらしい。まあ間違いなく遺物、それも最上級のだな」
「エルヴィンさんの依頼、これで達成できるんじゃない?……でもこれは、ちょっと凄まじい逸品だけど」
1 エルヴィンのところに持っていく
2 自分で使う
安価下3多数決
2
>>1の解説だけで1000マドルは余裕で超えてそうだし流石に勿体無すぎる
てか使ってやってくれって言われたのに未使用のまま他人に譲渡するのはどうなんだ…w>1だった場合
「申し訳ないが、これは私が使おう。多分、これ以上のものとはまず出会えない気がする」
「だろうね。ボクも賛成。頼りにしてるよ。……じゃあ、二人を起こしに行ってくるね」
ダナがウインクした。
#########
起こされた二人は対照的な表情だった。ライラは鼻歌を歌い、ミドルは何か嫌なことがあったかのように下を向いている。
「何かあったのか」と訊いたが、「良く覚えてないけど凄く恥ずかしい目に遭った気がする」と答えるだけだ。まあ、そのうち忘れるだろう。
#########
「で、今日はどうする?帰還のルーンを買い足すまではいいけど、その後」
ダナが訊いて来た。
1 情報収集しよう
2 探索を再開しよう
安価下3多数決
【第十三階層】
雰囲気…コンマ下
【第十三階層】
雰囲気…相当危険
ここまで。
>>647
桁は一つ違いますね。多分これ以上の遺物は、地上にはほとんどないかと。
ダリオには、同レベルのチート装備があったかもしれませんが。
>>648
エルヴィンに渡さず売ればエンディングです。仲間と引き換えに億万長者です。
なお、それに気付いたランダムがぶっ殺しに来ます。
なお、シデのチート化で危険な階層でも正面突破できる、かもしれません。
というか、そろそろローグライクお馴染みのあれやろうかと。コンマ次第ですが。
少し再開。なお、本日夜更新できるかはやや怪しいです。
帰還のルーンを発動すると、着いた先は城門の前だった。中からは魔物が蠢く気配がある。
この先に行かないとならないらしいが、これはとっとと帰還するのが得策か?
「うーん、買ったばかりだけど1枚使うしかないかな」
とその時、城門が開き始めた。中から……
01~20 7匹のオーガが出てきた!
21~40 5匹のワンドを持った闇エルフが出てきた!
41~60 5匹の弓を構える闇ホビットが出てきた!
61~80 3匹の長剣を持った屍戦士が出てきた!
81~90 執事風のゾンビが出てきた。
91~99 ふらふらと小柄なホビットが出てきた。
中から5匹の弓を持った闇ホビットが出てきた!矢を既につがえて、今にも射つ気配だ。これは戦うしかない。
不意討ち回避判定
90-賢さ(14)×5=20以上で成功
戦闘体勢に入ろうとするが間に合わない!
先頭の闇ホビットから一本の矢が飛んできた。これは誰かに当たってしまうだろう。
01~25 ミドル
26~50 ライラ
51~75 ダナ
76~99 シデ
ダメージは下一桁×2-それぞれの耐久
ダメージ 12
ミドル残りHP 51-12=39
「うわあああっ!」
矢がミドルの右肩に当たった。それなりの傷を負ってしまったように見える。
しかし治療には時間がない。もう残り4体も矢を放とうとしているからだ。
こ
私は鋼体術を使い、彼らの的になろうとした。問題は、間に合うかだ。
90-器用さ(7)×6=48以上で成功
訂正。
ダメージ 12
ミドル残りHP 51-12=39
「うわあああっ!」
矢がミドルの右肩に当たった。それなりの傷を負ってしまったように見える。
しかし治療には時間がない。もう残り4体も矢を放とうとしているからだ。
私は鋼体術を使い、彼らの的になろうとした。問題は、間に合うかだ。
90-器用さ(7)×6=48以上で成功
コンマ下
コンマ取られていたので673は採用します。成功。
4本の矢が私目掛け飛んでくる。交わすという選択はない。私自身が3人の盾にならねば。
矢が次々と私に当たる。しかし、手甲による魔力のためか、矢じりは私に刺さらない。
ダメージ 4
シデ残りHP 49
「ダナとライラは後方で援護を!ミドルは下がって隠れてろ!」
「分かった!魔法で援護する!」
ダナの叫びを聞くな否や、私は攻撃体勢に入った。5対1、貧弱な闇ホビットだがどこまでやれるか?
まずは先頭のこいつからだ。まだ打撃が当たるかは微妙な距離だが……
70-器用さ(7)×6=28以上で成功
64…成功
左足を大きく踏み込み、加速がついた右を闇ホビットの顔面に向け繰り出す!
「ピギャアアアア!」
ぐしゃりという音が響く。ホビットはそのまま吹っ飛びこと切れた。
(闇ホビットのHP40のため、確定死亡)
60以上で連続攻撃
まずは1体。しかし、まだ4体いる。奴らとの距離は少しある。すぐに一撃は加えられない。
「援護するよ!」
ダナが手に電光を纏った。それをホビットの1体に向け放つ!
80-知力(10)×6=20以上で成功
中途半端ですがここまで。残り3体。
HP53というよりはオワタ式の残機が53機あると考えた方がいいのだろうか。中盤あたりまでは
現状かなり耐久力上がったわけだから次のステ振りは耐久じゃなくてHPや筋力に割り振ったほうがいい気がする
うーん、ミッション達成時の成長判定だと2ポイント使う場合は自由選択で選べないからなぁ。賢さ上げるアイテム拾う方が手っ取り早そうな気もするけどどうなんだろ
更新はできそうです。21時以降メド。
>>687
魔法攻撃にはそこまで硬くないので、そこまでは。過信すると相手のクリティカル出た時泣くかもです。
>>688
HPはコンマ神の気紛れなので…。
筋力上げは倍数修正が3→4になるのでお勧めです。まあ、賢さ上げて破○拳もいいですけど。後は器用さ底上げ。
まあ、まだ成長余地は大きいのです。
>>690
賢さは装備修正では例のアレは撃てません。素の能力が必要です。
ただ、ガチャぶっ殺せば小ミッション分と合わせ3p(エルヴィンミッション同時達成なら5p)自由に振れるので、選択余地は大きいです。
ステ上げるときって装備補正で10以上になってるだけで素の数値が10未満のステは1ポイントで上げられるよね?
>>692
それで合ってます。
では、再開。
ダナが放った電光は、的確に闇ホビットの頭部に直撃した。鳴き声をたてる力すらなく崩れ落ちる。
「こっちもあるよ」
ダナが闇の球体を1体に投げ付けた。
100-知力(10)×6=40以上で成功
あ、なお雷術のダメージはコンマ下一桁×4+知力×4なので、最低44ダメージです。なので命中=死亡となります。
誰かが踏んでないならコンマ下。
しかし、ライラが投げた球体は大きく反れた。それを確認した奴らは、また矢を放つ準備に入った。……誰が狙いだ?
01~15 ミドルだ!
16~30 ライラだ!
31~50 ダナだ。
51~99 私だ。
三本の矢は私に向かった。避けてもいいが、敢えて食らい距離を一気に詰める。
ダメージ 3
残りHP 46
接近可否判定
90-器用さ(7)×8=34以上で成功
距離を詰めようとしたが、後ろに飛び退かれ上手く行かない。まだ遠いが踏み込んで殴るしかない!
70-器用さ(7)×6=28以上で成功
大きく踏み込み、右を横から叩きつける。
「……カァ……ウゥ……」
顎の辺りに直撃を食らった闇ホビットは、そのまましゃがみこむように倒れた。後2体、間合いは近いが当たるか?
60以上で連続攻撃
だが私は体勢を崩し、次の攻撃には移れそうもない。
その時、烈迫の気合とともにダナが斬り込んできた!
80-器用さ(11)×6=14以上で成功
「うおおおりゃあああっ!」
上段からの唐竹割りを狙い、ダナが長剣を降り下ろす。
ダメージ
コンマ下一桁×3+筋力(9)×3
ダメージ 30
闇ホビット残りHP 10
剣はわずかに外れ、右肩を大きく斬った程度に終わった。ただ、かなりの深手であるのは間違いない。
その時、無傷の闇ホビットが動いた。
01~33 キ、キ、キエエエエエエェェ!
34~66 振り向くと脱兎のごとく走り去ろうとした。
67~99 細い腕で私に殴りかかった。
「キ、キ、キエエエエエエェェ!!」
雄叫び?いや、これは違う。……まさか。
「助けを呼ばれた?」
ダナの表情が強ばる。剣で無傷の闇ホビットを切り捨てたが、その死に顔は何か「やってやったぜ」と言っているかのようだ。
瀕死の一匹も止めを刺したが、城の中からは何かが向かってくる音がする。これは……戦いは避けられない。ミドルは心配だが、そこにたどり着かれる前に私が止めねば。
右手奥から何かが来る。何だ?
01~05 緑色の変な生き物
06~15 小竜
16~35 屍戦士3体、うち一匹は大きい
36~55 大型オーガ
56~75 ローブを羽織った闇エルフ
76~95 闇エルフ3体
96~99 老いた闇ホビット
鎧を着た屍戦士だ。3体、しかしうち1体は大きい。
私とダナでは2体しか食い止められない。ライラがどこまで足止めしてくれるか、だ。
「どうしよう?」
1 私があのでかいのとやる
2 私が雑魚を片付ける
「私があのでかいのとやる。ダナはなるべく早く、2体を片付けてくれ。1体はライラの足止めに賭けよう」
「それしか……ないね。頼んだ」
私は大柄な屍戦士と向き合った。右手に力を込める。破邪術だ。
※賢さ×7が90以上のため自動成功
先制判定、50以上で先制
わずかに私の動きが勝った。先に殴れる。
まずは腹への左鉤打ちからだ!
60-器用さ(7)×7=11以上で成功
55…成功、ゾロ目のため強制朦朧
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+35
ダメージ 30+28+35=93
???残りHP 300-93=207
「……カフッ……」
深々と左拳が突き刺さった。これは好機!
私は右拳を屍戦士の顎目掛けて振り上げた。
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+35
ダメージ 15+28+35=78
???残りHP 203-78=122
40以上のため朦朧継続
屍戦士の腰が落ちた。私より高い位置にあった奴の顔が、ちょうどいい位置に来る。
私は左を兜の上から横殴りに叩きつけた。
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+35
ダメージ 5+28+35=68
???残りHP 122-68=54
鈍い手応えが響く。……が、今一歩及ばないか?
奴の暗い目がギロリと光った。後ろに下がりながらも、大降りの一撃が来る!
1 回避(90-器用さ(7)×6=48以上で成功)
2 受ける(ダメージ コンマ下一桁×7-耐久力(7)×4-30)
ダメージ 1
シデ残りHP 45
大降りの一撃を、私は手甲で受け止めた。重い衝撃こそ走ったが、痛みはほとんどない。
ランダムの贈り物は、やはり恐るべきものだ。今までの私では、受けきれたか自信はない。
そして受けたことで、接近戦の距離に入った。身体が軽い。確実に当てられる!
「グオオオOOOOOO!?」
止めの一撃を鳩尾に食らった屍戦士は、前のめりに倒れ動かなくなった。
※接近戦判定は30-器用さ(7)×10なので強制ヒット
※最低ダメージ68のため、戦闘終了
私はふと横を見る。
ダナは……
01~20 苦戦している。
21~99 任せて大丈夫だ
コンマ下
その先のライラは……
01~40 まさに襲われるところだ!
41~99 闇で相手を包み、足止めできている
コンマ下2
横を見ると、ダナがまさに屍戦士を斬り伏せようとしている。これは任せて大丈夫だ。
問題のもう1体は……ライラが作り出した闇の中でもがいている。背後から一撃を食らわせ、終わらせよう。
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+35
ダメージ 78
屍戦士のHP70のため即死
暗闇の球体目掛け一撃を放つと、あっさり屍戦士は崩れ落ちた。
振り向くとダナがちょうど屍戦士を袈裟斬りにしていたところだ。やっと終わったらしい。
「っ……くっ……」
ライラの後ろでミドルが呻いている。周囲にはひとまず魔物の気配はない。
「大丈夫か」
私は矢を注意深く引き抜くと手を傷口に当て、高速治癒術を行うことにした。大きい溜め息が、私の口から漏れた。
#########
「お手数をおかけし、すみません」
ミドルが頭を下げた。傷口はあらかた塞がっている。この程度なら、何とか探索に支障はあるまい。
「大丈夫だ。さすがにあれは避けようがない。気にすることはない」
私は微笑んだ。
「それにしても、こいつ。結構な大物なんじゃない?多分『名前つき』だよ。よくほぼ無傷で、しかもあっという間に倒せるもんだねえ」
ダナは感心しきりだ。ライラもうんうんと頷く。
「後ろから見てたけど、あっという間に何発か入れてなかった?シデが強いのは知ってるけど、こんなにとはねー」
私は大柄な屍戦士を見た。……何かある。
01~25 気のせいだった
26~50 懐から木箱が出てきた
51~75 兜から魔力を感じる
76~99 剣から魔力を感じる
懐からは木箱が出てきた。中には……
01~25 鉄塊だ
26~50 女物のネックレスだ
51~75 腕輪だ
76~99 指輪だ
中には鉄塊があった。何の役にもたちそうもないが……ウルファストからも同じようなものが出てきたのでは?
魔力も何も感じないが、少し気になる。私は一応、それをザックに入れた。
#########
「さて、どうしよう。一応、帰れないことはないけど」
「そうなんだけどねー。ただ、この城まだ何かあるよ。魔力の気配がある。魔物もまだいるかもだけど」
ライラが言った。私の傷はかすり傷ばかりで、もう問題はない。探索しようとすればできなくはないが……
「魔力の気配って何ですか?」
ミドルがライラに聞いた。言い方がわずかに柔らかい気がする。
「平たく言えば『お宝の気配』だよ。一階のここまで感じられるってことは、それなりの品だろうね」
さあどうする?
1 帰る
2 探索する
安価下3多数決
2で決定します。今日はここまで。
第十五階層フロアマスター(中コンマ)を瞬殺するシデのヤバさが分かっていただけたかと。
少し再開。
「なら行ってみよう。探索の助けになる品は、多いに越したことはない。……ミドル、行けるか」
「はい、大丈夫です」
私たちは城の内部を探索することにした。ライラによると2階より上にいくつか魔力の気配があるというが、どこかまでは特定できないという。
とりあえず、上に上がっておきたいところだが、通路は左と右で分かれている。右はさっき屍戦士が来た方向だが、どうすべきか。
1 左に行く
2 右に行く
「右に行こう」
「えっ、何で?さっきあいつらが現れた方向だよ?」
ダナは理解できない風情だ。他の二人も少し不満げな表情を浮かべる。
「そうだ、だからいい。もし右の通路にもっと魔物がいたら、それも引き連れて来るのが自然だ。逆に言えば、現れたのは3体だけ。それ以上はいない可能性が高い」
「そうか、だからあっちは比較的安全、そう言える訳ですね?」
私はミドルに向けて頷いた。
########
果たして、あっさり上への階段は見つかった。下に潜るのが目的なのに上に階段を昇るのは妙な気分ではある。
階段を上がると、真っ直ぐな廊下の中央にホールらしい空間がある。王の間というやつだろうか?
ホールには……
01~25 また魔獣の気配がする
25~60 ホールには何もいない。ホールの奥にはさらに上へ向かう階段がある
71~95 誰かが戦っている
96~99 若い女?がいる
ここまで。続きは夜です。
コンマ下
踏まれていたので754は採用します。
再開。
廊下を先に進むと、開けた場所に出た。床には赤いカーペットが敷かれ、奥にある登り階段へと続いている。
カーペットの脇には槍を持った甲冑が連なっている。一見普通の甲冑だが、油断はできない。
廊下はまだ先があり、奥の方に扉が見える。何かの部屋か。
「魔力は上から感じるけど、この階にも何かあるよ」
ライラが真剣な顔をして言った。すぐに上に昇るのがいいのかどうか。
1 上に行く
2 先の部屋を調べる
安価下3多数決
「とりあえず、先に向こうの部屋を調べよう。急ぐものでもない」
私たちは真っ直ぐ歩を進めた。扉は古い木の扉だ。何もおかしいところはなさそうだが……
90-賢さ(14)×5=20以上で成功
78…成功
「……中から臭いがする……多分、血の」
緊張が私たちに走った。何かおぞましいものがここにあるのは間違いない。
ただ……
「……でも、何か魔力を含んだ存在があるのも感じる。どうしよ?」
1 シデが一気に扉を開ける
2 ダナがゆっくり扉を開ける
3 引き返す
「ここはボクに任せて」
ダナがゆっくりと、わずかに扉を開けて中の様子をうかがった。
80-器用さ(11)×4=36以上で成功
05…失敗
ダナがゆっくりと中の様子を見ようとしたその瞬間。
「……まずいっ、逃げて!」
ダナが小声で叫んだ。廊下を走ろうとした刹那、扉が大きく開かれる!
現れたのは……
01~05 白衣の隻腕の男だ
06~20 いくつもの魔物と人間の死骸が絡み付いた何かだ
21~40 緑色の変な生き物だ
41~90 大型オーガだ
91~99 小柄な男だ
一時間ほど中断。多分、これまでで最悪の強敵。
現れたのは……一口で言えば「巨大な肉塊」。いくつもの魔物と人間の死骸が絡み付いた、何かだ。
頭は顔面を何かで叩き潰されたような人間と狼、胴体はオーガと虎が入り雑じったような形容しがたいもの、腕と脚は無数の触手……私はその異臭に吐き気がした。
しかし、こいつが敵であるのは疑い無い。逃げるか?
……いや、多分無理だ。ならば。
「ミドルはできるだけ遠くに逃げろ!私とダナが食い止める!ライラは援護を!」
90-賢さ(14)×5=20以上で成功
追加コンマ下2。100-ライラ知力(10)×6=40以上で成功。
「わかった!」
ダナが戦闘態勢に入る。しかし、ライラは逃げるかどうか一瞬躊躇してしまった。
とにかくやるしかない。死骸の臭い、ならばアンデッドの類いのはず。破邪術を私は発動した。
先制判定
50以上で先制
「……()「?%<・(『<『?+?」」
声なのか音なのか、意味がわからない何を発しながら「それ」は触手を振り上げた。
……これは。
01~15 逃げるミドルを狙っている!
16~40 私たち3人全員を狙っている!
41~70 私とダナを狙っている!
70~85 ダナ狙いだ。
86~99 私狙いだ。
これは……私とダナ二人を狙っている!
回避判定
シデ 90-器用さ(7)×4=62以上 コンマ下
ダナ 80-器用さ(11)×4=36以上 コンマ下2
ダメージ判定
シデ コンマ下×5-耐久力(7)×3-20
ダナ コンマ下×5-耐久力(6)×3
それぞれコンマ下1、2
(触手はダメージ修正+10あり)
ダメージ
シデ 1 残りHP52
ダナ 2 残りHP93
触手は私たちの肩をわずかに掠めた。危ないところだった。だが、すぐに次の触手が振り上げられている。攻撃は今しかない。
命中判定
60-器用さ(7)×7=11以上で成功
16…成功
私はまず一撃を「それ」の胴体に叩き込む。効いてくれるか?
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+25
(「それ」はダメージ軽減10あり)
ダメージ 20+28+25=73
「それ」残りHP 500-73=427
私は右拳を叩き込んだ……が弾力性のある肉が拳圧を吸収してしまった。十分ではない。
そして、奴の二撃目が私とダナに襲いかかる!
回避判定
シデ 90-器用さ(7)×4=62以上 コンマ下
ダナ 80-器用さ(11)×4=36以上 コンマ下2
今度は二人の身体を掠めることすらなく、触手は空を切った。
「こんのおおおお!」
ダナの右手が電光を帯び始めた。そのまま雷の矢を放つ!
80-知力(10)×6=20以上で成功
「【『≦》〈】∇⊥∧⊥∵?」
矢は「それ」を的確に貫いた。手応えはあるか?
ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(10)×4
ダメージ 78
「それ」残りHP 427-78=349
「それ」は少し後ろへ下がった。効いてはいるが、致命傷には遠い。
「ゴメン!間に合って!」
とその次の瞬間。ライラが闇を奴に向けて放った。
100-知力(10)×6=40以上で成功
闇は「それ」にまとわりつき、視界を奪う!今が好機!
私は大きく踏み込み、右拳を叩き込む!
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+35
計算式間違えました。
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+25
40以上で朦朧だっけ?(こいつ朦朧すんのか?)
最悪の強敵だもなぁ、触手だけじゃねぇだろなあ
安価下
ダメージ 15+28+25=68
「それ」残りHP 349-68=281
60以上のため朦朧発生
ぐにゅ。柔らかいが確かな手応え。もう一発を叩き込むため、腰を落として低空の左を撃つ!
ダメージ
コンマ下一桁×5+筋力(7)×4+25
※秘孔ヒット発生
ダメージ
(40+28+25)×3=279
※かつ朦朧継続確定のため、戦闘終了
ピキィィィィ!!
私の一撃は、奴の急所――どこかは分からないが――に当たった。それを示す決定的な手応えが、闇の中から伝わる。
「wfjbりgkねkdかbfkgk!!!!!!!!!」
意味不明な叫び声を上げ悶える「それ」。しかし動きはもう取れない。瀕死?のそれに右拳を降り下ろすと、奴の全ての触手は床に落ちた。
ここで一旦切ります。秘孔ヒットのせいで、超回復やらミドル目掛けた光線やら3人狙いのブレスやら全部無駄になりました…。
まあそんだけ手甲やら修行僧やらが鬼畜なんです。しょうがないんです。
あと、ライラが闇魔法成功させたのは大きかったです。あれ以降、攻撃対象は3人に増える予定だったんで。
>>812
初回のみ60以上です。機械やゴーレム、ジェリーなど以外は大体朦朧とします。無論、アンデッドも。
>>814、823
HP半分切ったらHP100回復、以降は攻撃食らうたびにHP30回復の予定でした。
あと攻撃パターンもライラを含んだ3人への触手打撃、遠く離れたミドルを狙った破壊光線(食らえば瀕死)、最終局面ではブレスで3人まとめて焼くとかエグいものに変える予定でした。本当ですよ?
HP半分を切るぎりぎり前に秘孔ヒットが出てしまったので、構想は無駄でした。つおい。
そういう演出を確実にしたいなら攻撃形態ごとにHP設けてもいいのかもね。こういう意外な展開もこの手のゲームの醍醐味な気がするけどw
>>829
それをやるにはちょっと階層が浅かったので、今回は見送りました。今後はそういうのも出ます。「○○○→○○○○○」とか。
まあしかし。アンデッド系のシデのダメージって最大339に朦朧付きなので、HP500は少なかったのかもです。
残りHP2残ってたし回復発動しなかったん?朦朧ってそういう回復とかの処理もシャットダウンしちゃうの?だとしたらますますシデやべえな
>>831
シャットダウンします。意識ぶっ飛んでるのに能力は発動できないのです。
なお、朦朧の上に意識不明瞭というバステが本来ありましたが、やり過ぎ感があるので不採用にしてます。
まあ、相手にも朦朧打撃使うの出てくるんですがね、そのうち。
切りのいいとこまで進めます。
###########
「ミドルー、もう大丈夫だよー」
ライラが下り階段付近で身を縮めていたミドルに呼び掛けた。「ごめんなさい、逃げることしかできなくて」と彼はしょげたが、これを相手に逃げるのはむしろ大体の場合正しい。今回は運が良かっただけだ。
「……しかしこれ……気持ち悪いにも程があるね」
ダナが口を抑えて言った。「それ」の死骸――既に死んでいた何かの寄せ集めだが――からは腐臭が強烈に発せられていた。
ミドルは「それ」を見るや否や、吐き始めた。見てはいけない、おぞましい何かを目にしたショックもあるだろう。ライラもミドルを介抱しつつ、顔面を青ざめさせていた。
「それにしても、これは何だろうな。死骸を無理矢理繋ぎ合わせたアンデッドの一種ではあるみたいだが」
「そうだね。伝承上のキマイラみたいに、幾つかの動物がくっついた『生物』じゃない。誰かが死んだものを強引にくっつけ、魔力で動くようにしたって感じ」
ダナが「それ」から目を背けて言った。とすれば、誰か作り手がいて不思議ではない。
私は開かれた扉から、部屋の中を見た。……それは、「それ」以上に凄惨な光景だった。
……切り刻まれた冒険者。その横に横たわる、首と脚がない女の死骸。
……内蔵がはみ出た、右手をなくした大型オーガ。
……首と脚だけ残された、虎。
そこにあったのは、死。そしてその中央に置かれた、人が一人横たえられるようなテーブルは、巨大なランプに煌々と照らされていた。
10以下で追加イベント。
中央に置かれたテーブルには、夥しい血。そしてそこに立っていたのは……
「やあ、よく来たね。『それ』をほぼ無傷で、しかも瞬殺とは。人間にもまだまだ強者がいるようだね」
血でまみれた白衣で身を包んだ眼鏡の男は、ニコリと笑った。……よく見ると、左手がない。
右手には、血に濡れた小剣が握られている。
「……何者だ、あなたは」
私は震えた。その男は、柔和な表情を浮かべている。しかし、そこから発せられるのは強烈な死の気配だ。
男は表情を崩さず、穏やかに言った。
「ベネディクトという。よろしくね」
第三の「一族」、登場。
一応言いますが、余程安価で下手を打たない限り&コンマが酷くならない限り、ここで死ぬことはないです。
ただ、今後の展開は確実にハードになりますが。
ベネディクトは遠からず登場させるつもりで伏線もばらまき始めてましたが、登場時期が大幅に早まりましたね。まあそもそもコーウィンからしてそうなんですけど。
なお、ランダムはむしろ初期から登場させるつもりでした。彼から色々情報が入る感じでしたが。
再開。
ベネディクト?昨日ランダムが言っていた中に、そんな単語があった気がする……「一族」だ。
私の足が、すうと地面に回りながら引き込まれるような気がする。首筋には汗が急速ににじみ始めていた。
……まずい。
「まあ、それにしても。浅い階層で作った割には『それ』強かったはずなんだけどねえ。接合が悪かったのかな……ん?」
ベネディクトが私の、いや私の手甲を見た。少し目を見開くと、部屋中に響く声で笑い始めた。
「……ふふふ……ププッ。あはは……ああああああっははははは!!!」
畏れと恐怖と驚きで身動きが取れない私たちは、ただそれを聞くしかない。
「いやあ!実に傑作だ!ランダムの縁の者か!道理で、道理で強いわけだ!強いのは君ではなく、その神器かもしれないけどね!余程あの人間好きが気に入った男と見える。面白い、最高だよ」
興奮気味に早口で喋るベネディクトに、私たちは呆気に取られるだけだ。
「あなたも、『一族』か」
口の中がカラカラになりながら、何とか言葉を絞り出した。男は柔和な、しかし狂気を孕んだ笑顔のままだ。
「そう、人間の身でよく知っているね。ランダムにでも教えてもらったのかな?」
さあ、どうするか。
1 そうだ。
2 違う。コーウィンだ。
3 違う。本で読んだ。
安価下3多数決
「そうだ。ランダムに教えてもらった」
私はそう答えた。正直にコーウィンの名を出すべきかと思ったが、やめた。
この男とコーウィンとの関係は読めない。ならば、下手に動くのは得策ではない。
私の言葉を聞いたベネディクトは、嘲ったように笑った。
「あのガキ、口が軽すぎるね。今度会ったときは粉微塵にしてやろうかな。どうせ復活しちゃうんだけど。……さあて。君らをどうしようかな」
ベネディクトがこちらに向けて歩いて来る。
「このまま素体にするのもいいけど、もっと強くなりそうなんだよね。強くなってから殺すか、今殺すか、考えどころだねえ」
男は右手の小剣を構えた。
80-ダナ魅力(10)×6=20以上で成功
「……ここで何をしていたんですか」
ダナが振り絞るように言った。それを聞いた男は、歩みを止めた。
「何を?って。造っているんだよ。モンスターをね」
モンスターを造る?
「モンスターを増やして何をするつもりだって顔をしてるね。簡単さ。強いモンスターを作って、僕を殺してもらうためさ」
私は一瞬、ダナと目線を合わせた。なぜそんなことを?
「あなたはモンスターに殺されたいんですか?ボクには、理解できない」
「……理解などできないだろうね。永く生きていると、飽きるんだよ。死にたくても死ねないからね。定命の者には分かるはずもないか」
ベネディクトは相変わらず表情を変えない。これは極めてまずい。もはや誰かの助けなしに、この窮地は脱せそうもない。
……いた。助けに来てくれる誰かが。
彼の意識がダナに向かっている今なら、懐の「電話」を操作できるかもしれないが……
90-魅力(15)×5=15以上で成功
11…ファンブル
私は懐に手を入れ、「電話」を操作しようと試みた。……しかし、上手くいかない。
焦りのあまり、その黒い板を私は床に落としてしまった……。
「何をしている?」
ベネディクトの視線が、私に突き刺さる。床には「電話」。……万事休す。
「これで誰か助けを呼ぼうと?小賢しい、気が変わったよ。今ここで皆殺しだ」
ベネディクトの小剣が私に向けられる。……終わった。
※最終コンマ判定。失敗でデッドエンドです。
90-魅力(15)×4=30以上で成功
88…成功、ボーナスあり
ベネディクトは私に小剣を向けた。一瞬でその剣先が伸び、私の首筋に突き刺さった……ように思えた。
それは私に刺さらなかった。目の前には、長身の男。髪を後ろになでつけた髪形には見覚えがある。
「コーウィン?」
「間に合ったか」
コーウィンは右手で伸びた小剣を握っている。掌からは血が流れていた。
「……コーウィン?……何用だ」
ベネディクトの顔が驚愕で歪む。そこにいる誰もが、突然の闖入者に唖然としていた。
「そもそもなぜここが分かった。なぜこいつらを助ける。ランダムならともかく、お前が来る筋合いなどないはずだ」
「生憎、彼らと関わりを持ったのは私が先でね。特にそこの娘は、私に深い縁のある者なのだよ」
二人の間に猛烈な緊張が走る。
「娘?そこの愚かな娘か。我々の死への羨望を理解できない定命の者に、なぜそこまで入れ込む。ランダム同様、貴様も堕ちたか」
コーウィンはベネディクトの言葉を聞き、せせり笑った。
「愚かなのは貴様だ。貴様の意図など、既に読めている」
ベネディクトの顔色が変わった。
「……何を。何を読めているというのだ!死に憧れるのが、どこがおかしい!」
「ずっと思っていたよ。長兄の貴様が、真っ先に王位継承争いから降りた理由は何故か、とな。穴の中でモンスターを造り出す研究をしていると聞いた時、戦闘狂の貴様が自分の楽しみのためにやったこととも思った。……が」
コーウィンは一歩ベネディクトに向け足を踏み出した。
「『災厄の日』を境に、貴様が造ったモンスターが増えていると知った。冒険者を素体にしたものも、相当あるらしいな?色々考えた結果、得た結論はこれだ」
コーウィンは銀色の長剣をベネディクトに突き付けた。
「貴様の目的は、自分で造ったモンスターによる『一族』の全滅。初めから、貴様は王位継承争いから降りてなかったわけだ。違うか?」
ここで切ります。
話が暴走してしまい申し訳ないですが、しょうがないです。ゾロ目が荒ぶりすぎ…。
ゾロ目じゃなかったら普通にランダムだったのかしら
突然の展開にライラは何を思うのだろうか…
少ししたら再開します。
>>867
ランダム乱入ですが、ベネディクト相手だと勝てないので、さらにコンマ判定を突破しないといけませんでした。
>>868
何を思うんでしょうねえ。一応、コンマ次第で何かは分かります。
「……千年の努力が、水の泡か」
ベネディクトが自嘲気味に笑った。
「よりによって貴様が、僕の目の前に現れるとは思いもしなかったよ。政治ごっこにかまけてると思ってたんだがねえ」
コーウィンは身動ぎ一つしない。
「貴様の居場所が、どうしても分からなくてな。問い詰めようにも機会がなかった。まさかこんな浅い層に根城があるとは、想像だにしなかった」
私は唾を飲み込んだ。この二人が戦えば、どうなるのか?私たちも巻き添えで消し飛びかねないのではないか?
「念のため、位置感知だけでなく魔力感知機能も入れておいて正解だったな。ランダムもアンロック機能を使っていたようだが。……さて、どうする?ランダムならいざ知らず、私相手で無傷でいられると思うなよ?」
コーウィンは長剣の握りを強めた。刀身が銀色に光る。
それを見たベネディクトが、小剣を落とした。
「分かった、降参だ。貴様相手に勝てなくはないが、戦略的撤退をしよう」
次の瞬間。ベネディクトの姿が揺らぎ始めた。
コーウィンは剣先から閃光を放つ。それはベネディクトの身体を貫いたが、ベネディクトは顔色一つ変えない。
「無駄だよ。プレーンシフトは、貴様が来たと分かった時に既に発動させておいた。気付かないとは焼きが回ったな、コーウィン」
ベネディクトはゆっくり消え始めた。
「ああそうだ、最後に教えてやろう。僕の計画は完成目前まで来たんだよ。素晴らしい素体に出会えてねえ。後は仕上げだけさ。いつか貴様にも見せられるだろう。じゃあ、これで」
ベネディクトが完全に消えるのと、コーウィンが剣を叩きつけたのは、ほぼ同時だった。
ガチャピンの存在が霞んでて草
##########
「……えらいのと関わってくれたな」
コーウィンが私を睨み付けた。私はただ俯くしかない。
「まあいい。やっと尻尾を捕まえられたのは良しとする。ただ、くれぐれも言う。奴の気配を察したら、逃げろ。気付かれたら最後、次はない」
私は頷いた。コーウィンが来る直前まで、完全に死を覚悟した。
次にベネディクトに会ったならば、コーウィンへの見せしめのためか、あるいは新たな素体としてか、どちらにせよ死は免れ得ないだろう。
横を見ると、ライラが身体を震わせていた。
「……何なのよこれ。急に襲われたり、いきなり虚空から人が現れたり。全然、全然分かんない。ねえダナちゃん、知ってたの?」
ライラが愕然とした顔でダナに話しかけると、ダナは苦渋の表情で首を縦に振った。
「……ごめんね。ライラには知らせたくなかった。あまりに危険だったから。それに、こんなことになるなんて……本当にごめん」
「ごめんじゃないよ!仲間でしょ?何で全部教えてくれないのぉ……酷いよ……」
ライラが泣き崩れた。
コンマ下一桁×2、ライラの好感度減少
好感度 53→51
「この女は、貴公の同行者か。前は3人だったな」
「ええ。ただ、貴方がたのことは、まだ話してませんでした」
「そうか。しかしこうなってしまっては、無意味だな。私もベネディクトについて言わなくてはならぬことがある。一度アヴァロンに戻るが、来るか」
ダナとミドルを見ると、彼らは黙って頷いた。
「勿論です」
「分かった。それと…ベネディクトの奴、自分の得物を落としていったわ。これは貴公らが持つといい」
コーウィンが小剣を私に渡した。手甲から感じたのと同じような魔力の奔流を感じる。
「使いこなせるかは知らんがな。では、行くぞ」
コンマ下70以上で追加イベント
追加イベントはなしです。
続きは夜。
ベネディクトソードも遺物なのか?
更新は2100頃です。
>>875
それどころかドラゴンも帝国も霞んでます。
ドラゴンはコンマ次第で一捻りありますし、帝国は言うまでもなくどこまで深入りするかで難度ががらりと変わりますが。
ヤバさはベネディクトがぶっちぎりで上ですね。匂わせていた第4陣営になります。
>>883
あとで話は出ますが、神器とまではいきません。てか装備できるのが現状ミドルだけだったりしますので、バランスブレイカーにはならないかと。
なお性能候補はこんな感じです。
腕力、器用さ、耐久力すべて+2、HP+30
命中補正10 ダメージ補正20
遠距離攻撃可(命中基準100)
ベネディクトからすれば「普段使いのメス」ぐらいであり、本当の武器は別にあります。
余りにも進み過ぎてこのままじゃミドルは置いてきたになってしまう
では、再開。
>>886
コンマ神が偏り過ぎてインフレしないと戦えない状況ですからねえ。
一応テコ入れで強力武器は持たせましたが、どこまで行けることやら。
##########
「お帰りなさいませ、コーウィン様。……またダナ様たちですな」
館に入ると、執事――ドワーキンと言っただろうか――が出迎えた。
「ああ、少しだが客間を使わせてもらう。あまり時間は取らせん」
「畏まりました。……ダリオ様のことを思い出しますな」
「……口が過ぎるぞ」
コーウィンが睨むと、ドワーキンは恐縮したように頭を下げた。
##########
「さて、何から話すべきか」
コーウィンは柔らかそうな長椅子にもたれ掛かった。私たちも同じような椅子に座っている。張られているのは、牛革だろうか。
横を見ると、3人とも表情が硬い。私もだろう。
まさかあそこで、3人目の「一族」、それも明らかに私たちと敵対的な男に出会うとは思わなかった。
そもそも今の状況を、私は整理できてない。誰が敵で誰が味方なのか。判断する情報が必要だ。
その時、ライラが口を開いた。
「そもそも、あなたは何者なんですか」
「ああ、確か話してないと言ったな。簡単に説明してやる」
コーウィンは自分たちが「穴」の管理人であることなど説明した。ライラの表情が強ばる。
「……そしてあのベネディクトも、我々『一族』だ。理解してもらえたかな」
100-知力(10)×4=60以上で成功
87…成功
「大体分かりました。……お師匠は、知っていたんですかね。あなたたちのことを」
「師の名は」
「『影のジャック』といいます」
01~50 知らぬな
51~85 ダリオがたまに話していたな
86~99 何?
「……知らぬな」
「そうですか。分からないことばかりですね。この世界って」
「知らぬ方がいいことは多い。貴公たちが先ほど会った男は、その最たる者だ」
コーウィンが吐き捨てた。
「長兄、と仰いましたね。王位継承争いから降りたとも」
私が言うと、コーウィンはふうと息をついた。
「そうだ。あやつこそ、王位継承権第一位だ。生まれが一番早いだけだが、力は確かだ」
コーウィンは私たち4人を順に見た。
「人間に無駄な知識を授けるのは趣味ではない。貴公たちが死んでも、本来は私にとってどうでもいいことだ。……が」
コーウィンの視線はダナのところで止まった。
「今の私と貴女らの利害は一致している。『審判の石』を手にすることだ。何より、貴女はダリオの娘だ。ベネディクトに殺されたとなれば、さすがに目覚めが悪い」
コーウィンのダリオへの思い入れは、やはり尋常ではない。人間味をほとんど感じないコーウィンだが、ダリオとダナだけは別なようだった。なぜだろうか。少し不思議な気もする。
「そこで、少し昔話をしてやろう。我々兄弟にかかわる話だ」
「私は幼少の頃の記憶がほとんどない。ごくわずかにあるが、鮮明でもないし貴公らに話すことでもない。だから割愛する」
コーウィンはまたコーヒーを一口飲んだ。
「気が付くと私は成人していた。そして超常の力を手にいれていた。……おそらくここまではランダムも話したのだろうな」
その通りだ。問題はこの先にある。
「さて、私たちは10人兄弟だ。オルドの実子かは知らぬし、腹違いも何人かおるがな。とにかく我等10人は兄弟としてあやつの手足に使われた。主に、文明が『育たぬよう』コントロールするのが役目ではあったがな」
コーウィンが一拍置いた。
「中でもそれに熱心だったのがベネディクトだ。進んで人を殺し、国を滅ぼした。少し強い者を見ると進んでなぶり殺しにした、根っからの『戦闘狂』で『嗜虐趣味者』だ」
しかし、先ほど会ったときの印象はやや異なる。戦闘狂というよりは医者、相当な知性も感じられる。戦闘狂なら、私たちに会った瞬間に殺しにかかっても不思議ではない。
「イメージが違う、という顔をしているな。そう、変わったのだ。父王が失踪するまでは、疑い無く『一族』では最悪にして最狂の狂戦士だったのだ」
「父王が消えた時、真っ先に手を挙げたのがベネディクトだった。王位継承権第一位だから、自分がなって当然とでも思っていたのだろうな。
だが、現実はそうならなかった。奴は魔物を使って我々を襲ったが、9人全員の力をもって返り討ちにされた。左手をぶった切ったのもその時だな」
1 なぜベネディクトは返り討ちにされた?
2 「一族」同士では殺せないのでは?
あ、矛盾があるので上の記述は書き直し。眠気で整理しきれていません。
896リライト。選択は1を採用。
「父王が消えた時、ベネディクトはすぐさま不穏な動きを見せ始めた。それを察知した我々残り9人は、全員でベネディクトを急襲したのだ。左手をぶった切ったのもその時だな」
「なぜ9人がかりで?」
私は訊いた。コーウィンだけで勝てる相手でないのか?
「無論、奴の強さを恐れたのはある。それ以上に、奴が王位に就くのを恐れた。オルドと大差ないことになるのが、目に見えたからな」
コーウィンの目は鋭い。
「左手を斬られた奴は、あっさりと王位継承争いから降りると言い出した。それから1000年は幽閉されていたようなものだ。魔物の研究に執心していたが、左手を失い大分弱くなった奴を警戒する向きは少なかった。まあ、ランダムだけは少し違ったようだが」
「ランダムが?」
「ああ。奴は人とともにあることを望み、王位継承争いから遠いところにいる。だからかも知れんな。穴で人に害なす魔物を造り続ける奴とは、ウマが全く合わないのだ」
コーウィンがふっと笑った。もしあの場にランダムが来ていたら、どうなっていたのだろうか。
コーウィンは話を続ける。
「とにもかくにも、私は弱くなった奴を警戒するより、より攻撃的なエリックやブランドの方に意識が向いていたのは確かだ。まあ、弱くなったといっても、あれで漸く私と5分だが――。後はあそこで見た通りだ。奴はまだ諦めてなかったわけだ」
「……そう言えば。『一族』同士は互いに傷付けてもすぐ回復すると聞きました。なぜベネディクトの左手は、切り落とされたままなんでしょうか?」
そうだ。それは気になっていた。「一族」だけに有効な何かがあるのだろうか?
90-魅力(15)×3=45以上で成功
「ないわけではない。『神器』によって破壊された細胞は、回復機能を阻害される。貴公が持つ『フィンゴルの手甲』はその一つだ。……まあ今の貴公では、ランダムとて倒すのは難しかろうがな」
コーウィンがくくっと笑った。
「私の『グレイスワンダー』もその一つだ。ただ、『一族』が振るっても命までは絶てぬ。あの時も粉微塵に切り刻んだが、結局左手の回復機能を喪わせるのがせいぜいだった。だからだろうな。ベネディクトがモンスターを使い、自ら手を汚さずに我々を屠ろうと試みているのは」
道理が行った。とすると、ベネディクトは既にコーウィンをも殺せる何かを手に入れている?
「ともあれ、奴は『計画は完成目前』と言った。さすがにこれは食い止めねばならぬ。ベネディクトを倒せとは言わんが、まだ何とかできる余地はあるはずだ」
コーウィンはカップをあおった。
「私はあまりここを動けん。正気を失っているブランド、動く気配がないエリックも、ベネディクト並みに厄介だ。監視活動は、どうしても要る。とすれば……」
「ボクたちが何とかするしかない、そうですね」
ダナの言葉にコーウィンは頷いた。
「ただ、貴公たちはベネディクトにマークされている。気付かれやすいし、そうなったら終わりだ。さっきも言ったが、わずかでも気配があれば全力で逃げるしかない。……ただ、気付かれにくくする方法は、ある」
コーウィンは懐から4連の数珠を取り出した。
「私が地上で隠密活動をするとき使うものだ。『一族』に出会いにくくなる効果がある。それ以上はないし、深層だと魔の力が数珠の加護を打ち消すらしい。過信はすべきでないが、気休めにはなる」
※大ミッション「ベネディクトの野望を止めろ!」が発動しました。
ここまで。眠いとあかんですね。
週末までには2スレ目も完走できそうです。ありがとうございます。
ちょっとスレ主の頭の整理も合わせ、今後のヒントです。
・「一族」を殺せるのは非「一族」だけ。「一族」では最大で半殺しまでしかできない。(では、ハーフならば…?)
・「一族」に特効の「神器」がいくつかある。シデの手甲、コーウィンの長剣は判明済み。他にもいくつかある。
・数珠の効果で「当面は」余程でないと「一族」は判定で出ない。(00クリティカル&ファンブルはこの限りでない)ただし、その息のかかったものは出る。
最後のはバランス調整兼ねてます。
あと、今回の大ミッションは場合によってはクリア条件になります。
つまり、ベネディクトの切り札は「まだ」随分と深層にいる可能性が高いわけです。
乙
ハーフ…って事は人として生きるタイプの「一族」かね?
>>911
それは一応ランダムのことを指したつもりです。
なお、「一族」ハーフはその存在を匂わせてはいます。これから出るかもしれないですし、出ないかもしれません。あるいは既に出ているかもしれません。
ただし数珠の効果で、遭遇しにくくはなってます。
1、2レスだけ再開。
##########
「……ベネディクトについてはこんなものか。あまり時間は取れんが、訊きたいことがあれば簡単に答えよう」
「あの……ちょっといいですか」
おずおずとミドルが小さく手を挙げた。
「ボクはシデさんのような大人でもないし、ダナさんのような特別な血の人でもない。ライラさんみたいに魔導が得意なわけでもない。ごく普通の人間だし、ここでの話には、正直ついていけません。……ただ」
ミドルが目の前のコーヒーを口にした。苦さからか、少しむせている。
「……ただ、シデさんやダナさん、ライラさんと一緒に旅をしたいという想いはあります。だから教えてください。残りの『一族』のことを。誰が敵で、誰が味方なのかを。危険が迫っているのに、何も分からないのは避けたいんです」
「確かに」
コーウィンが指をパチリと鳴らすと、壁にかけられた黒い板が光り始めた。そこには10人の顔がある――実物そっくりだ。
「これが『一族』だ。順に説明するか」
謝罪します。また寝ぼけて書いたため、最後が妙なことになってますね…。
映像での説明はなしとします。ご免なさい。
どうにも寝不足でいかんです。来週は大丈夫のはず、ですが…。
917差し替え。
##########
「……ベネディクトについてはこんなものか。あまり時間は取れんが、訊きたいことがあれば簡単に答えよう」
「あの……ちょっといいですか」
おずおずとミドルが小さく手を挙げた。
「ボクはシデさんのような大人でもないし、ダナさんのような特別な血の人でもない。ライラさんみたいに魔導が得意なわけでもない。ごく普通の人間だし、ここでの話には、正直ついていけません。……ただ」
ミドルが目の前のコーヒーを口にした。苦さからか、少しむせている。
「……ただ、シデさんやダナさん、ライラさんと一緒に旅をしたいという想いはあります。だから教えてください。残りの『一族』のことを」
コーウィンはミドルを見つめた。
「君が知ったからといって、どうなるわけでもあるまい」
「ええ、そうだと思います。ただ、誰を警戒すべきなのか。それだけはせめて知りたい」
真剣に見据えるミドルに、コーウィンが根負けしたように軽く笑った。
「いい度胸をしているな。ざっとだが、教えてやろう」
「まず、ベネディクト。会ったから言うまでもないな。次会ったらまず命はなかろう」
私は頷いた。死の手前まで来たから、それはよく分かる。
「王位継承権第二位のジェラードは、よく知らぬ。もう500年姿を見ていない。あまり王位争奪には関心がないようだったがな。……問題は、三位のエリック、六位のブランド。それぞれ、ズマ魔候国とジェスタル帝国の後ろ楯だった男だ」
度々話には出てきた名前だ。
「ジュリアンも帝国側の『一族』では?」
私の問いに、コーウィンは頷いた。
「以前にも伝えたかもしれぬが、エリックとケイン、そしてブランドとジュリアン、フィオナは同じ陣営だ。もっとも、ブランドは100年前から狂気に犯され、実質はジュリアンが取り仕切っているようなものだが」
とすると、帝国側には3人の「一族」がいることになる。
「で、ランダムさんと。……あれ、あと一人足りなくないですか?」
ダナが不思議そうに言う。
「ああ、ブレイズか。奴は今、モリブスにいるはずだ。一応、私の協力者だがいまいち肚が読めぬ。モリブスでは布教活動をしているはずだが」
コーウィンが顔をしかめる。なるほど、少し状況が飲み込めてきた。
「まあ、他にも腹違いのデオドラやフローラ、あるいは誰かが地上で生ませた『混じり物』もいるがな。貴公たちが知るべきなのは、この辺りだろう」
ここで切ります。再開は夜。
状況説明多くなり申し訳ないです。頭がクリアでないと、筆者も混乱しますね。
まあ、これでおおよそ整理はできたかと。
乙です
プレゼンでも面白そうだった
>>923
プレゼンにしなかったのは、顔見て「やべっ」となるのが目に見えてたからです。会ってみてそこそこ仲良くなって「実は…」の方が面白いな、と。
コンマ運もあって今のところ3人ともあっさり正体バレてますが。
あと、外見が激変してたりするのもいますので、あまり意味がないなあと。無論、テンポの問題もあります。
なお、前スレでケインだけ顔出てますが、意味はあります。多分。
再開します。
「とりあえず、渡すべきものは渡した。後は貴公ら次第だ」
コーウィンは、すっと長椅子から立ち上がった。ただ、気になることもある。
「……ベネディクトは『最高の素体』って言ってました。心当たりは?」
コーウィンは天井をしばし見上げた後「ないな」とだけ言った。
「深層には私でも容易に手が出せぬ存在が、いくつかいる。それがどれかなど特定はできん」
まだ下にはおぞましいものが眠っているのかもしれない。私は一礼した。
###########
コーウィンのプレーンシフトによって、私たちは元の血濡れの部屋に戻ってきた。彼は「くれぐれも無理はするな。次は助けん」とだけ残し、虚空に消えていった。
「無理、ねえ……。でも今回のは仕方ない気がするけど」
「まあ、すぐに上に上がる方がよかったかは結果論だ。ベネディクトとも、おそらく当面は会わないはずだ。あまり考え込まない方がいい」
私はダナの肩をぽん叩いた。
「それにしても、これなんでしょうねえ」
ミドルがベネディクトが落とした小剣を手に言う。業物であるのだけは確かなのだが。
小剣は、私では扱えない。ダナはどうかと薦めたが、長剣ばかりで小剣の自信はからきしとのことだ。ライラも杖かワンドが望ましいということで、ひとまずミドルに渡した。
「普通の剣じゃないってことは分かるんですけどね。すごく軽いし」
100-ミドル知力(3)×6=82以上で成功
23…失敗
ミドルはしきりに首をひねっている。
「とりあえず、物は凄いみたいだから使えば?鞘ないから、古いのはここにすてなきゃだけど」
ダナが提案した。
「ええ。それにしても、僕でも分かりますね。力が沸いてくるようです」
「まさか、さっきコーウィンって人が言ってた『神器』?ならすごいけど、確かめようがないなー」
ライラは思案顔だ。
「なら、後で鑑定計にかけてみよう。ただ、目先はどうするかだ。ベネディクトには会わないにせよ、まだこの階層に何かいるかもしれん」
3人は頷いた。さて、どうするか。
1 部屋を調べる
2 上に向かう
3 帰還する
安価下3まで多数決
「まずはこの部屋を調べよう。……正直、不快ではあるが」
部屋には冒険者と魔物の死骸が散乱している。ベネディクトの言葉からするに、ここは「それ」を作るための実験室であったのだろう。
それにしても悪趣味ではある。私は深く祈りを捧げ、部屋を調べた。
01~10 ただ、何も見つからなかった
11~40 床に転がる槍から、何かを感じる
41~70 床に転がるブーツから、何かを感じる
71~90 「それ」の死骸の近くに、指輪が転がっている
91~99 部屋の奥に箱がある
「これかな?魔力の源になってたの」
探索を始めると、ライラが床に転がっていたブーツを拾い上げた。血で濡れてはいるが、よく見るとかなり細かい意匠が施されている。
「ただのブーツではなさそうだな」
私は男の死骸を見た。手も足ももがれた無惨な姿だが、名のある冒険者だったのだろうか。
よく見ると、耳が尖っている。魔族かエルフであったようだ。
周辺を見渡す。ひとまず、「それ」が起きる気配はない。
「この近辺は大丈夫そうだね。鑑定計、使おうか」
ダナが言った。さて……
01~15 400マドル近辺を指した
16~40 500マドル近辺を指した
41~70 750マドル近辺を指した
71~90 1000マドル近辺を指した
91~99 鑑定計が動かない
鑑定計は500マドル丁度を指した。
「すごい!これってエルヴィンさんのお眼鏡にかなうんじゃない?」
ダナの顔がぱあっと明るくなった。これで、エルヴィンの依頼は達成できる。
ただ、問題はこれがどのようなものかだ。探索に使うのか、それとも渡すか。
「うーん、ちょっと貸してみて」
思案する私に、ライラが言った。
100-知力(10)×5=50以上で成功、80以上で詳細情報
21…失敗
「わかんないや、イェンダーのお爺ちゃんに見てもらおうかな」
エルヴィンに渡すかは、それを見てからでも遅くはなさそうだ。
「あとは、ミドルの小剣だね」
鑑定計の針は……
01~90 3000マドル?
91~99 針が振り切れた
でも呪いとか付いてたら逆に滅ぼしかねん気もするが、そういう類が付いてないかどうかも鑑定してもらいたいな
一旦休憩。上に上がる前に次スレ移行ですね。
なお、943のコンマにより小剣の性能は885のもので確定します。
>>943
呪いは低コンマゾロ目か00奇数しかないので、ここでは心配無用です。
なるほどたんおつ
いやこんな禍々しい部屋で拾った物だしね?少し心配にね、なっただけっす
3000まで示せたのか
再開。
針は上限の3000マドルを示した。
「えええええ!何これ!とんでもない物じゃない?」
「えっ……これ、僕が本当に使っていいんですか?」
私も驚いたが、どこか当然と思う自分がいた。あのベネディクトの持ち物だ。ただの剣であるはずがない。
剣の刀身には「ペネトレーター」とある。これが名か。
「ああ。頼りにしてるぞ」
そう背中を叩くと、ミドルは恥ずかしそうに笑った。
※小剣「ペネトレーター」
腕力、器用さ、耐久力すべて+2、HP+30
命中補正10 ダメージ補正20
遠距離攻撃可(命中基準100)
※ただし、ミドルでは遠距離攻撃がまだ使えません。(知力7必要)
「さて、目ぼしいものはなさそうだな。上に向かうか」
私たちは血濡れの部屋を出て、ホールから上に向かった。
上に登ると……
01~30 魔物がいる?
31~90 空の玉座の後ろに下に向かう階段がある。そのさらに後ろには豪華な扉だ。
91~99 空の玉座に何かいる。
階段を登った先は、空の玉座だけがある部屋だった。
その後ろには下に向かう階段。そのさらに後ろには、豪華な扉があった。
「何か変だけど、これ第十四階層に繋がってるのかな」
階段は深く、深く下に向かっている。そう考えるのが妥当だろう。
「でも、この扉は気になりますね。どうしますか?」
1 シデが開ける
2 ダナが開ける
3 ミドルが開ける
4 ライラが開ける
「ここは私が行こう」
扉には鍵はかかっていない。ゆっくりと開けると……
01~20 魔物だ!
21~40 宝箱1つがある
41~60 宝箱2つがある
61~80 宝箱3つがある
81~99 豪華な宝箱に、普通の宝箱がある
そこには宝箱が3つあった。
「どれも鍵はかかっていないね。多分罠も」
ダナが言う。さて、一つづつ開けよう。一個目は……
01~30 骨董品だ
31~50 手甲だ
51~70 ワンドだ
71~90 小型盾だ
91~99 指輪だ
出てきたのは古ぼけたランプだ。
「うーん、イマイチな予感……」
そう言わず、まずは鑑定だ。
01~20 100マドルだ
21~40 200マドルだ
41~70 300マドルだ
71~95 400マドルだ
96~99 500マドル以上
「ああ、200マドルですか。こんなもんですね」
ミドルが冷めたように言う。仕方ない、次だ。
01~20 骨董品だ
21~40 手斧だ
41~60 ワンドだ
61~80 小型盾だ
81~90 鉢金だ
91~99 指輪だ
「小型盾か、これなら誰でも使えるな」
問題は鑑定結果だが……
01~20 200マドルだ
21~50 300マドルだ
51~90 400マドルだ
91~99 500マドル以上
「200マドル……売却対象だね」
ダナが肩を落とす。これで最後だ。
01~10 骨董品だ
11~30 小剣だ
31~50 ワンドだ
51~70 ローブだ
71~90 胸当てだ
91~99 指輪だ
「胸当てだねー、しかもこれはかなりのものだよ」
ライラが少し興奮ぎみだ。さて……
01~25 400マドルだ
25~50 500マドルだ
51~75 750マドルだ
76~90 1000マドルだ
91~99 鑑定計が動かない
「おおっ、これも500マドルだよー。やったねえ」
ライラがにへらと笑う。鑑定内容次第だが、エルヴィンの依頼は達成できそうだ。
##########
「何か色々あった階だったけど、次もいく?」
一通りの鑑定を終え、私たちは階段の所にいた。
下に行こうと思えば行けなくはない。多分、まだ外は昼だろう。
ただ、ザックの残りは余裕があまりない。どうするか。
1 下に行く
2 帰還する
安価下3多数決
ではここまで。次スレ立てて明日ですね。多分夜です。
以下、雑談タイムです。質問、批判、何でもどうぞ。
ブーツと盾の性能次第ではガチャ戦で使ってからエルヴィンに渡す、なんて事は出来るのかな?出来るならそうしたい所だけど出来ないならどちらか渡した方がとりあえずは良いのかな
骨董品はさておき小型盾はどうするかな、普通に考えたら売るべきだろうけど
両方200マドルとして売った金額は全部エルヴィンに回すべきか今後の資金にすべきか悩みどころですねぇ
>>983
できなくはないですね。ただ、非常にぶっちゃけちゃうとシデのせいで多分ガチャは雑魚です。
「それ」瞬殺したわけですが、あれは第二十階層相当です。まあ秘孔クリティカルが全部悪いのですが。
ミドル君も戦闘に参加できる程度になったので(知力7になればなおさら)、ガチャぶっ殺したら視界は広がります。
…コンマ神が雰囲気判定で00奇数とか、11ゾロ目引いたらその限りじゃないですが。
>>984-986
小型盾は多分微妙性能ですが、ないよりましかもです。武器の200マドルは自動売り対象にしちゃってますが。(ダメージ+5は300マドルからのため)
まあ、鑑定結果見て判断を。
それにしても、第十三階層はなかなか疲れました。ローグにありがちなVAULT(モンスターハウス兼宝物庫)をSSで再現は大変でした。
しかもコンマ神が荒ぶってデッドエンド手前まで行くし。予想外でしたねえ。
ミドル君へのペネトレーターは、作者からのお詫び込みです。
ベネディクトの登場は相当早いうちから伏線張ってましたが、このタイミングでの登場となったため、
「王位継承権に無関心なマッドサイエンティスト」というキャラ付けがされる前に本性がバレるというなんだかなあな展開になってしまいました。申し訳ありません。
まあ、これで大ボス的な何かは見えてきたかとは思いますが。
次スレです。ご移動のほどどうぞ。
なお、更新は今日はしません。
【コンマ】崩壊した世界を旅する3【安価】
【コンマ】崩壊した世界を旅する3【安価】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487342414/)
とりあえず埋めます。
どうでもいいですが、PC買い換えたので元ネタでロールプレイをやろうかと考えてます。
ふつうのアルコン修行僧…これ、引き次第では速攻終わりますね。
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