~朝 通学路~
れいか「はぁ……」
れいか(このところだいぶ冬らしくなってて、朝はめっきり寒くなってきました。この身が引き締まるような感じは嫌いではありませんが…)
れいか(それでも……っ、些か早朝の通学には辛い季節ですね…)ブルル
れいか「はぁ…」
れいか(ですが!…これも生徒会長として、生徒のために……私の、せいいっぱい出来ることをしたいから)
れいか(早く学校に行って、生徒会の皆さんと朝の挨拶運動を…)
コツン
れいか「?……いま何か足で蹴ったような……これは」
ジャラ…
れいか「………手錠?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416472338
なお「う~~……寒い寒い!」
なお(最近朝がまたすっごく寒くなってきたなぁ、まぁ…サッカーの練習してたら寒さなんて忘れられるんだけど…)
なお(でも…学校に着くまでがなぁ、布団から出れずにおかげで朝練に遅刻しそうだなんて……とほほ)
れいか「………ふむ」
なお「って?……あれ?もしかして れいか?」
れいか「……え?…あぁ、なお」
なお「おっはよー れいか、今朝は随分と早いんだね」
れいか「おはようございます、それをいうなら なおこそ、今日も朝練?」
なお「うん、まぁでも…実は練習に遅れそうなんだよね、恥ずかしながら…って、ん?」
なお「なに持ってるの?……もしかしてそれって…手錠?」
れいか「えぇ、今そこに落ちていたのを拾ったんだけど、玩具には見えなくて。もしかしたら警察の人が落としていったのかも…」
なお「まさか、でも……ちょっと見せてもらっていい?」
れいか「え?…ええ、はいどうぞ なお」
パッ
なお「どれどれ?……へぇ、なるほど…確かに作りがしっかりして…?」
れいか「?」
ビカーッ!
なお「うわぁあっ?!な、なに?この光は!?」
れいか「眩し、な…なんなんですかっ?!」
なお「いったい、何がおこって…!」
ガチャンッ!
「「…が……がちゃん?」」
…ジャラ…ジャラ
れいか「…え?」
なお「ま、まさか!」
ジャラリ
なお「なっ?!…あ、あたしの右手が れいかの右手が繋げられちゃってるっ!?」
れいか「ど、どういうことなのでしょうか、これは」
なお「こ、ここ……こ」
れいか「…こ?」
なお「こんなのでどうやって学校行けばいいんだーーーーっ!!!!」
れいか「たしかに、困りました」
…ジャラ…ジャラ
とりあえずアバンっぽいところまで
いくら修正しても読み返すほどに違和感を感じる。
~バッドエンド王国~
マジョリーナ「…無い!無い!!無いだわさ!?アタシの大発明が無いだわさーっ!!」ガーッ
アカオーニ「なんだオニ?マジョリーナ、さっきからなーに騒いでるオニ?」
マジョリーナ「アカオーニ!お前、アタシがここに置いておいた大発明"ハナレナクナール"知らないだわさ?!」
アカオーニ「ん?ハナレナクナール?……もしかしてアレのことかオニ、こう鎖がついた輪っかが二つの…」
マジョリーナ「ん?知ってるだわさ?!それはドコに……」
アカオーニ「あー、アレなら……」
アカオーニ「ドーナツかと思って食べようとしたら、ちょー硬くてちょーまずかったから窓から放り投げてやったオニ!」
マジョリーナ「…なっ、なんてことするだわさーーっ!!!」
ーーー
ーー
ー
みゆき「ふんふふんふふ~ん♪今日もいい天気~、こんな日は何かステキなことが起こりそうな予感がする~♪」
キャンディ「キャンディも~そう思うクル~♪」
あかね「おっ、おはようさん二人とも」
みゆき「あっ!あかねちゃんおはよ~」
キャンディ「おはようクル~♪」
あかね「ん?なんや二人して朝から上機嫌やなあ、なんかええことでもあったん?」
みゆき「んっふふふ~、実はねぇあかねちゃん」
みゆき「わたし、今朝は星座占いも血液型占いも絶好調だったんだよ!オマケに朝ご飯の目玉焼きの黄身が双子さんだったんだ~♪」
キャンディ「キャンディもクル~♪キャンディも占いぜっこうちょうクル~♪」
あかね「ほー、なるほどせやったんか……って、キャンディ妖精なのに血液型とかあったんか?!それに自分誕生日いつやねん!」
キャンディ「クル?わかんないクル!だからキャンディはみゆきといっしょクル♪」
みゆき「ね~キャンディ♪」
あかね「あ…あはは、あっそ……まあ本人たちが幸せならそれでええか」
みゆき「えへへ、きっと今日はいつもよりもっともーっとウルトラハッピーなことが起こるはずだよ!」
キャンディ「クル!キャンディもそう思うクル!」
あかね「せやなー、ウチもきっとそう思うわ」
離れなくなるだけなら普通の手錠と変わらないんじゃ
~七色ヶ丘中学校 校門~
みゆき「ふふーん、今日は珍しく遅刻せずに登校できたし、やっぱり今日はわたしついてるよ!」
キャンディ「ほんとクル、みゆきが遅刻しないなんてすごいクル♪」
みゆき「でへへへ~、キャンディったらもう、そんなに褒めても何にもでないってば」
あかね「いや、それ褒められてへんでみゆき、しかも地味にバカにされとるし」
みゆき「え?なんで?」
キャンディ「クル?」
あかね「いや何でもないで~、何でも……ん?」
生徒会役員1「おはようございます」
生徒会役員2「おはようございまーす」
みゆき「どうかしたの?あかねちゃん」
あかね「いや、どことなーく違和感があったいうか、今なんか変なことなかったか?みゆき」
みゆき「変なこと?別になにもなかったと思うけど…キャンディは?」
キャンディ「クル?……んー、キャンディもべつにないクル」
あかね「そっか……なんやろ、なんか不自然に感じんねんけどなぁ…なにか」
女子サッカー部員1「ほら!パスパース!」
女子サッカー部員2「こっち!ゴール前空いてるよー!」
あかね「うーん…なーんか忘れてるような……忘れてへんような」
みゆき「ふぅん、変なあかねちゃん」
~昇降口~
やよい「……うーん」
みゆき「あっ!あそこにいるのやよいちゃんじゃない?」
キャンディ「クル~?……でもやよい、なんだかようすがおかしいクル」
やよい「…ぜんぜん見つからない……いったいどこいっちゃったんだろ、二人とも…」キョロキョロ
あかね「ん?ホンマや、一人でキョロキョロして…なんか落し物でもしたんかな?」
みゆき「きいてみようよ、おーいやよいちゃーん!おっはよー!」
やよい「あっ、みゆきちゃん!おはよう、あかねちゃんもおはよう」
あかね「ん、おはよーさん」
キャンディ「キャンディもいるクル!」
やよい「ふふ、おはようキャンディ♪」
みゆき「ねえやよいちゃん、何してたの?もしかして落し物でもした?」
あかね「せや、探し物やったらウチらも手伝ったるで」
やよい「あっ、そうだった!みんな大変だよ!」
みゆき「たいへん?って、何かあったの?やよいちゃん!」
やよい「実は今朝ね…」
ーー
ー
>>9
そこを突かれると苦しいわな…。単純に手がくっついたとかにしとけばいいのに発想がキルミーだから…
みゆき「え、ええ~っ!なおちゃん と れいかちゃんがいなくなった!?」
やよい「うん、二人とも下駄箱に靴はあるんだけど校内のどこにも姿がないの。生徒会の人たちも探してたみたいなんだけど…」
あかね「せやったんか、なるほどそうか……どうりで」
みゆき「どうかしたの?あかねちゃん」
あかね「いやな、校門のトコで朝のあいさつ運動しとったのに れいかがおらんかったと思って、ウチの違和感の正体はそれやったんや」
やよい「うん、学校に来てるのに生徒会のお仕事サボるなんて、全然れいかちゃんらしくないよ」
みゆき「そういえば、校庭でサッカー部の練習してたけど なおちゃんの姿がなかったような……でもそんなことって」
キャンディ「たいへんクル!これはいちだいじクル!」
あかね「あの真面目で責任感の強い二人がいったいどこに、まぁとにかくはよ探さんと!」
やよい「うん!……あ、でももう大体の場所は探し尽くしちゃったし、これ以上どこを探したら…」
みゆき「……あっ、もしかして二人とも透明人間になっちゃってるとか!わたしと あかねちゃんみたいに」
あかね「なるほど、またあの妙なカメラみたいなのが………いやでも、ウチらならまだしも、あのれいか と なおが早々怪しいもんに手え出すとは思えへんよなぁ」
やよい「それに、透明人間になっちゃったなら下駄箱に靴があるってのも変だし……うーん」
キャンディ「クル……」
みゆき「んー……ねえやよいちゃん、学校の中はホントにもう全部調べちゃったの?」
やよい「え?……えっと、二人がいそうな場所を探してて、生徒会室とか中庭とか」
あかね「ちゅーことは、やよいもまだ校内を隅々まで全部探してみたわけではないんやな」
やよい「うん、でも……あっ、そっか!」
みゆき「うん、キャンディ!」
キャンディ「そうクル!こんなときこそデコルの力を使うクル~!」
カチッ
レッツゴー!イ・ヌ!
ポンッ
キャンディ「わんクル!」
あかね「よっしゃキャンディ、この靴の匂いから二人の行方を探すんや!」
キャンディ「りょーかいクル!名犬キャンディがんばるクル!」
みゆき「たのんだよキャンディ!」
やよい「お願いね!」
キャンディ「任せるクル!…くんくんくん、くんくん」
あかね「ん、どうやらこっちの廊下の方へいったらしいな」
みゆき「でもこっちって、わたし達の教室と反対側だよ?」
やよい「いったい二人ともどうしちゃったんだろう……なおちゃん、れいかちゃん…」
ーー
ー
キャンディ「くんくん…」
みゆき「どんどん人気のないほうへ進んでいくね…」
やよい「こんな所まで、どこまで匂いが続いてるんだろう…」
あかね「……まさか、ウチらに内緒で二人とも逢引しとるんちゃうやろな、なーんて」
やよい「えっ!あ、逢びきぃ?!なななっ、なおちゃんとれいかちゃんが!?がが…!」
みゆき「あいびき?…って、またまた~あかねちゃんっば、女の子同士でそんなことするわけないよ~」
あかね「ふふーん?……あぁそういえば そのれいかにプロポーズまでされとったんはどこの誰やったかな~?みゆきクン?」
みゆき「え?あっ、あれは…話の流れで仕方なくだよ!れいかちゃんだってあの時はそういうつもりじゃなかったはずだし…」
やよい「ででで、でも なおちゃんは女の子に人気あるし れいかちゃんは男子にモテモテだから そのあのだから、もしかして…もしかしたら!」
あかね「いや、ごめんなやよい、ただの冗談や冗談、本気にせんでええからな」
やよい「……あ、な…なーんだ冗談かぁ……そ、そうだよね~、当たり前だよね~」
みゆき「?」
ーー
ー
~技術室前~
キャンディ「くんくん…!…ここクル、この部屋の中から匂いがするクル!」
みゆき「ここって、技術室?……って何?」
あかね「がくっ…なんやみゆき知らんのかい」
やよい「ここはね、男子がカンナとかノコギリとか使って木を切ったりする授業をするところだよ」
みゆき「へ~そうなんだぁ……でもなんでこんなところに二人が?」
やよい「そういえば、なおちゃんのお父さんって大工さんだったよね、それが何か関係してるのかな…」
「………そんな………なお」
「じっ……て……あたしが……」
「………は……」
みゆき「!…いま中から二人の声がしたような」
あかね「…どうやらここで当たりみたいやな…よーし……」
あかね「こらあっ!二人でコソコソと何しとんねーん!!」
ガラガラガラッ
なお「うわっ!ちょっ、とっと…なっ、誰?!」
あかね「お、ホンマにおった。なおと…それにれいかも」
やよい「ち、ちょっとあかねちゃん!そんなに勢いよく開けたら危ないよ」
れいか「あ、あかねさん?…それにやよいさんと みゆきさんまで…」
みゆき「なおちゃん!れいかちゃん!よかった…無事だったんだね」
やよい「もう、みんな心配してたんだよ?二人のこと探して……でも、なんともなさそうで安心したよ」
なお「無事?心配?って……いったい何の話を…??」
れいか「なお、きっとみなさんは私達の姿が見当たらないので、心配して探しに来てくれたんですよ」
なお「あっ、あぁ……なるほどね、確かにここまでなるべく人目につかないように気をつけてたから」
あかね「なんで二人ともそない隠れるようにして、こんなトコにおったん?それもそんな汗だくで…」
なお「あ、いや…その……実はこれにはちょっと事情があって、その」
みゆき「いったいなにが……あっ!そ、それ!二人ともその右手のどうしたの?!」
あかね「へ?…二人の」
やよい「右手?……あ、ああっ!」
キャンディ「クルっ!」
ジャラリ
なお「いや……まあ、つまりはこういうことなんだよね」
やよい「な、なにか…すっごくいけないものを見てるような気が、きゃー!」
あかね「はいはいと…ちょい落ち着こな、やよい」
単にこっちの記憶違いでした。ま、まあ幼女に技術を説明するためにみゆきに小ボケてもらっただけだから…(アセ
そうなると後のセリフ削ったほうがええな……日曜朝には相応しくない差別的な表現だ
…まぁ、細かいこと気にしても疲れるだけですぞ
みゆき「へぇ、わたしこういうのって初めて見たかも…ズシッとしててすごく頑丈なんだね」
あかね「しかしまあ、どうせまたマジョリーナがらみなんやろうなコレも。まーたけったいなモンこさえてくれよったなぁ」
やよい「コホン……それで、二人は突然繋がれちゃって外せないまま学校に?」
なお「そうなんだよ、しかもこいつったら……ぜんっぜんビクともしなくて、ノコギリやカナヅチでも傷一つつかなかったんだ」
あかね「なるほどなあ、二人は学校の技術室にまで忍び込んでそれを壊そうとしとったちゅうわけか…」
れいか「はい、勝手とは分かっていたのですが……このままでは色々とその、差支えることになりますので」
みゆき「そうだね、そんな風にくっついたままだといろいろと大変だもん」
やよい「うんそうだね!私もそう思う!」
あかね「にしても……なんで右手と右手なん?普通なら逆同士の手でガチャっとやるもんなんちゃう?」
なお「あたしもそう思うよ、これかなり歩きづらくてさ…誰にも見つからないようにここまで来るのはかなり骨が折れたなぁ」
れいか「……ごめんなさい なお…私も歩くのが早い方ではないから、その…なおの歩幅に合わせられなくて」
なお「いや、れいかが謝る必要はないよ、悪いのは全部これを作ったマジョリーナなんだからさ」
みゆき「こうなったら、みんなでマジョリーナを探しだして外してもらうしかないよ!」
やよい「そうだね みゆきちゃん!あっ、でももう時間が…」
あかね「ホンマや、もう急がな教室に先生が来てまうで」
キャンディ「クル…このままだとちこくしちゃうクル!」
なお「けど、あたし達このままじゃ教室には行けないから…だからとりあえずみんなだけでも」
れいか「そうですね……現状を鑑みれば、そうするしかありません」
あかね「いやいや、二人ともなに言うてんねん、そんなんウチにはでけへんって」
やよい「そうだよ!こんなところに二人を置いていくなんて」
なお「でも……そうしないとみんなに迷惑が…」
みゆき「……だいじょうぶだよ、なおちゃん、れいかちゃん。わたしにいい考えがあるから!」
キャンディ「クル?…みゆき?」
なお「…みゆきちゃん?」
れいか「もしかして何か思いついたのですか?」
みゆき「うん!みんなの力を合わせれば、きっとなんとかなるよ!」
あかね「お、おう…なんやよぉ分からんけど…ウチにできることなら協力したるで!」
やよい「わたしも、なおちゃんと れいかちゃんの助けになるんだったらなんでもするよ!」
キャンディ「キャンディもきょーりょくするクルー!」
なお「みゆきちゃん、みんな…」
れいか「皆さん、ありがとうございます…」
あかね「それで、ウチらは何をすればええんや?みゆき」
みゆき「えっへん!名付けて"みんなでなかよし大作戦"だよ!」
「「…だ、大作戦?」」
ーー
ー
~廊下~
みゆき「ふんふんふふ~ん♪らんらら~♪」
あかね「……な、なあ みゆき、ウチ…これなんかちゃう気がするねんけど」
みゆき「そうかな?こうやってわたしたちも腕を組んで歩いてればただの仲良しグループにしか見えないよ!ねーやよいちゃん」
やよい「う、うん…そうだね、みゆきちゃん……」
あかね(んなこと言うたかて、ウチ真ん中でめっちゃ歩きづらいわ……けど、なおとれいかを助けるためしゃあないんかなぁ……?)
みゆき「なおちゃんと れいかちゃんもちゃんとくっついて、右手のがバレないように、ね?」
れいか「それは、そうなのですが……でもこれだと何か別の誤解を生むような気が」
なお「う、うん……かもね」
みゆき「ふぇ?…」キョトン
キャンディ「クル?…」
れいか「いえ、なんでもありません、このまま急いで教室に行きましょう」
~教室前~
豊島「…なんだ?星空たち、朝から何やってんだ?」
あかね「ゲッ、豊島…なんで今日に限って絡んでくんねん……って、こんな格好しとったら当たり前か……」
みゆき「おはよー!豊島くん」
やよい「お、おはよ~……」
豊島「?…お、おう…おはよう」
あかね「ふ、ふふーん…どぉや?豊島、ウチが両手に花で羨ましいやろ?」
豊島「……はぁ…?」
みゆき「キャー!あかねちゃんカッコいー!」
やよい「き、きゃー…あー……」
なお(みゆきちゃん……それは)
れいか(皆さん、本当に本当にすみません……)
豊島「お、おう…なんだかよくわかんねーけど、まあ……お幸せに?」
あかね「お、おぅ、おおきにな~豊島…」
あかね(あわれまれた、ウチもう堪忍や!堪忍やで みゆきーっ!)
やよい(な、なんだか分かんないけど はずかしいよ~!)
みゆき「えへへ、お幸せにって褒められちゃった!やっぱり今日はウルトラハッピーだね、みんな!」
やよい「……う、うん」
あかね「せや、な……」
なお「はぁ、教室まで何とか辿り着けたね…れいか」
れいか「ええ、かなりの人目を引いたことは否めませんが…とりあえずバレずには済みました。多分ですけど」
「ねえねえ、今日の緑川さんと青木さんって……なんだか」
「うん、何かちょっと……近いよね」
なお「!」ギクッ
れいか「!」ギクッ
みゆき「ねーねーあかねちゃん!このヌイグルミ見てみて!可愛いでしょ~?」
キャンディ(キャンディはヌイグルミじゃないクル!……でも、みんなのためにガマンするクル!)ウズウズ
やよい「ほ、ほんとだー、みゆきちゃんかわいー」
あかね「せやなーかわえーなーみゆきー…」
「そっか、ああいう遊びってことなのね」
「なーんだ、私てっきり…いやいや、それはないよね~」
なお「……ふぅ…」
れいか「なんとか…誤魔化せたみたいですね、みなさんには本当に感謝しないと」
なお「うん、みんなのためにもこのままなんとか放課後まで乗り切ろう」
れいか「はい…」
佐々木先生「はい、朝の出席をとるから、みんな席について……って、あの…青木さん?」
れいか「はい、なんでしょうか?先生…」
佐々木「あなた、少し緑川さんの席と机が近すぎない?…どうかしたのかしら?」
れいか「……あの、これはえっと…その」
佐々木「?」
なお「先生!実はあたし教科書を全部家に忘れてしまったので、今日は一日 青木さんに見せてもらうことになってるんです!」
佐々木「わ、忘れた?って…教科書を全部?!」
なお「はい!代わりに練習用のスパイク靴がカバンに入ってました!」
れいか「ちょっと なお、それは少し言い過ぎでは…」
「なんだか、緑川さんらしいね」
「よっ!流石は女子サッカー部のエース様!」
なお「どーもどーも、ははは…はは」
佐々木「はいはいみんな静かに!……それで、本当なの?青木さん」
れいか「え?…あ、はい!ですから今日は一日中こうして机をくっつけることになると思います」
佐々木「そう、それじゃあまあ仕方ないわね。緑川さん、次からは教科書を忘れないように気をつけなさい、いいわね?」
なお「はい!勿論です先生!」
れいか「……ほっ…」
あかね「ふぃ~、なんとか先生に信じてもらえたみたいやな……流石は神様仏様れいか様やで」
みゆき「本当だね…わたし達じゃあんなにあっさり信じてもらえないよ~」
あかね「普段の行いが良いおかげやな……うんうん」
佐々木「そこ!星空さんと日野さん、朝からヒソヒソ話しないの!」
あかね「は、はいっ!」
みゆき「ごめんなさい!」
~体育~
あかね「っしゃあ!今日はなおのぶんまでウチがハットトリック決めたるで!」
やよい「がんばってー、あかねちゃん!」
みゆき「よーし!わたしだって負けないんだからー!」
なお「……はぁ…こんなときに体育の授業がサッカーなんて、ついてないなあ」
れいか「どのみちこれでは着替えることも出来ないし、プレーだって…」
なお「いや、あたしとれいかだったら意外といいコンビネーションができたりして……こう、二人三脚の要領でさ」
れいか「…そう言ってくれるのは嬉しいけど……技術の差はどうしようもないわよ、なお」
なお「それもそっか、残念だなぁ…」
れいか「ふふっ、そうね」
「……ねえあそこ、今日ってサッカーなのに緑川さん見学なんだね~、珍しく」
「そういえば、青木さんも見学してるね」
「ねえ、あの二人なんだかまた距離近くない?…くっつきすぎっていうか」
あかね「!」ギクッ
みゆき「!」ギクッ
やよい「!」ギクッ
あかね「わーったった!な、なおー!ちょい頼みがあるんやけどー!」
なお「あかね?どうしたんだろ、急に慌てて…」
あかね「試合始まる前に円陣組も、円陣!」
なお「円陣?…いいけど、なんでまた」
やよい「ほ、ほら!なおちゃんってすっごくサッカー上手でしょ?だからその御利益を分けてもらおっかなー!なんて」
みゆき「なるほど、確かになおちゃんのなら効果ありそうだね!」
あかね「ほら!れいかもはよ入り!」
れいか「……ええ、ありがとうございます、あかねさん…気を回していただいたようで」
あかね「なんのなんの!…気にせんでええって、れいか」
れいか「ふふ……それではなお、音頭をお願いしますね」
なお「え?うん、それじゃあみんなー!ファイトー!!」
「「オーーッ!!!」」
「なんか、仲良いねぇあそこ」
「うんうん、羨ましい~」
ーー
ー
れいか「なお、もう少しそっちに座って……そう、右手は楽にして」
なお「でも、これだと れいかの体勢がキツくない?場所いれかえたほうが…」
れいか「私なら大丈夫だから、それよりもなお…そうあまり顔を近づけては」
なお「あ……っといけない、いまはあんまり近づかないようにしないとだっけ」サッ
れいか「あっ、ええ……そうね なお」
なお「うん」
れいか「………」
あかね「よっしゃあ!いったでみゆき!ヘディングで直接決めたれー!」
みゆき「いくよー!とぉりゃあぁあっ!へぶっ?!」ベチンッ
やよい「うっ、うわぁ……みゆきちゃん顔面で、痛そう……」
みゆき「うぅ………きゅぅぅ…」バタン
れいか「……ああやって、派手に目立つことで少しでも私たちから注意をそらそうとしてくれる」
れいか「みなさんは、本当に優しいのですね」
なお「いや、多分あれは素だと思うよ、れいか」
みゆき「えへへへ~、おほしさまが…めのまえにい~っぱぁい♪…」クルクル
みゆき「わたしは~星のおひめさま~♪」クルリン
やよい「みゆきの あたまは こんらんした。」
あかね「それ何の話やねん、やよい」
ーー
ー
~社会科~
堀毛先生「ということで、日本の歴史はこのようにして成り立ってきたわけですね、そしてその後…」
なお「う、うぅ……やっぱ歴史って苦手だなぁ、ややこしくて…覚えることも多いし」
れいか「そんなことないわ、こういう歴史の事柄はいくつかを関連付けて覚えていくのがコツなの。例えば、ここはこうして…」サラサラ
なお「あっ、なるほど…これならあたしでも分かりやすいよ。やっぱりれいかは教えるのが上手だね」
れいか「そう?……ふふ、ありがとう」
なお「いやこちらこそ、どういたしまして…」
堀毛「~~となるわけです、それではここの問題を…では緑川さんに答えてもらいましょうか……緑川さん?」
なお「え?…あっ、はい!」
堀毛「黒板に答えを書いてください」
なお「ええっ?!こ、黒板に……ですか?」
堀毛「そうですよ、緑川さん早くしなさい」
なお「うっ……え、えと…その」
なお(じ、授業の内容がわかっても前に出てなんて、答えられるわけないよ……どうすれば)
やよい(あ、あわわわ…なおちゃんがピンチだよ~)
堀毛「?…どうかしたんですか?もしかして問題の答えがわからないんですか?」
なお「いえ!そんなことはないです!答えは分かるんです!」
堀毛「なら早く前に来て、その答えを書いてください」
なお「……あっ」
あかね(アホかー!そこはウソでもええから分かりませんっていうトコやろ なお!)
あかね「ったく、こーなったら……センセー!わたしその問題答えたいでーす!」
なお「!…あかね」
みゆき「あっ、はいはーい!わたしもわたしもー!」
やよい「せ、先生!わたし、も…」
れいか「みゆきさん、やよいさん まで……」
堀毛「な、なんですかあなた達、いま私は緑川さんに話してるんですよ?!」
あかね「せやかて、わたしも答えたいんですもーん!」
みゆき「わたしもー!歴史って大好きー!」
やよい「じ、自信はないけど…せ、先生!」
堀毛「わ、分かりました……そんなに言うなら…日野さん、前に来て答えてください」
あかね「はーい!合点承知ですわ~!」
みゆき「んで……」
やよい「結局……」
堀毛「あなた達……あれだけ意気込んでおいて全員不正解なんですか?!」
あかね(あかん、なお達を助けることばっかり考えとって、問題がどーとかは全然考えとらんかった……)
みゆき「うへ~、ぜんぜん問題わかんなかった……はっぷっぷ~」
やよい(うぅ、やっぱりダメだった……けどこれでなんとか なおちゃんは見逃してもらえた、よね?)
堀毛「まったく、ああ随分時間がかかってしまいましたね……仕方ないのでここの所は、青木さん?」
なお「……えっ?!」
あかね「へっ?!」
みゆき「うぇえっ?!」
やよい「ええっ?!」
れいか「…は、はい!」
堀毛「ここの答えを前に来て書いてください、いいですね」
あかね「…は、はいはいはーい!!センセー!!センセー!!!」
みゆき「も、もういっかい!もう一回チャンスください!!」
やよい「リベンジお願いします!!」
堀毛「なっ……なんなんですが一体あなた達はーっ!!」
~放課後~
なお「みんな、ほんっとーにゴメン!!」
れいか「私たちのせいで、今日は一日中みなさんに苦労をかけてしまい、申しわけありませんでした…」
みゆき「い、いいっていいって、二人とも気にしないで」
やよい「助け合いはヒーローの鉄則だもんね!」
あかね「せやからヒーローちゃうって、まあええか…なんとか乗り切ったことやしな」
れいか「でもみなさん、あの後 職員室に呼び出されて……先生にかなり怒られたのでは?」
やよい「あ、えと…それはまあ」
あかね「あ~、あの先生スゴい剣幕やったで……『おふざけで授業を妨害してはいけませんっ!!』って言うて、追加の宿題までなあ」
みゆき「うぅ……で、でももうこれで学校もおしまいだから、早くマジョリーナを探そう!」
なお「うん、早くこんなこと終わりにしなきゃ…!」
れいか「……また明日からはいつも通り学校生活がおくれるよう、みなさん…いましばらく協力をお願いします」
キャンディ「クル!みんなでちからをあわせればきっとすぐ見つかるクルー!」
みゆき「えへへっ、そのとおりだよ、さあみんな!マジョリーナ探しにレッツ」
「…ねえあそこ、青木さんと緑川さん達がいる」
「あ、本当だ…まだ二人とも手繋いで……というか腕組んでない?」
れいか「あ…」
なお「やばっ…!」
みゆき「わぁあっ!っとっととぉ!お、おっしくーらまんじゅう!」バッ
あかね「お、おっされ~て泣くな!」ギュウギュウ
やよい「おっしくーらまんじゅう!」グイグイ
「なーんだ、みんなでおしくらまんじゅうしてるだけかぁ」
「今日なんか寒いもんねー、あっそういえば今日駅前でさあ…」スタスタ
あかね「……い、行ったか?」
やよい「……行っ、たよ」
なお「……はぁ、よかった」
れいか「なんとか、ごまかせましたね」
みゆき「ふぅ……よ、よーっし!じゃあ改めて、マジョリーナ探しにレッツ!!」
「「ゴーーッ!!」」
キャンディ「ク~ル~ッ!」
ーー
ー
~交番前~
マジョリーナ「むむむむ~、アカオーニのやつ、アタシのハナレナクナールを一体どこまで投げたんだわさ、全然見つからないだわさ!」
松原巡査「……ん?…あの人は」
マジョリーナ「ぬぅ~、ここか?!…違った、ならここかだわさ!?」
松原巡査「何かお探しですか?マジョリーナさん?」
マジョリーナ「はぁ?…あぁなんだ、あんたかだわさ」
松原巡査「落し物なら僕が手伝いますけど」
マジョリーナ「あ~…まあちょうどいい、実はいま探してるものがあるんだわさ」
松原巡査「はい、それはどんな物ですか?」
マジョリーナ「こう、これくらいの鎖の両端に輪っかがそれぞれ付いてる鉄製の…」
松原巡査「ふむふむ、ん?……それって何だか…」
マジョリーナ「むっ?」
チャリッ
松原巡査「これのことみたいですね…」
マジョリーナ「それ!それはまさか!ちょっとそれ貸すだわさ!」
松原巡査「あっ!ちょっと待ってくださいマジョさん!これは僕のですってば!」
マジョリーナ「そんなの分かんないだわさ!いいからよこすだわさ!」
松原巡査「ちょ、ちょっと危な、うわぁあっ!?」ドテッ
マジョリーナ「やっただわさ!いただき……って、アレ?こんなのアタシのハナレナクナールじゃあないだわさ!」
松原巡査「痛たた、だから違うって言ったのに……」
マジョリーナ「ふん、とんだ無駄足を踏んだだわさ!今度はあっちの方を探してみるだわさ!!」
松原巡査「あっ、待ってマジョリーナさん?!どこ行くんで……ああ行っちゃった、相変わらず元気な人だなぁ……ははは」
~公園~
なお「……はぁ、ねえ れいか」
れいか「?…どうかしたの?なお」
なお「やっぱりさ、あたし達もマジョリーナ探しを手伝ったほうがいいんじゃないかな?みんなにだけ探させてないでさ…」
れいか「そうね、私も確かにそう思うけど…」
ジャラ…
れいか「こんな状態だし、それに今さらこの場を離れたら それこそ余計みんなに迷惑よ」
なお「それは……そうだけど、でも」
れいか「……なお、あなたがそうやって自分だけジッとしていられない性格なのはよく知っているわ……けれど」
なお「…けど?」
れいか「人生という道は前へ歩み続けるばかりではなく、いっとき立ち止まることも必要だと思うの…」
なお「…!」
れいか「……そうすることで、見えてくるものも きっとあるはずだから…」
なお「……れいかってさ、時々ホントにあたしと同い年なのかなって感じるときがあるよね」
れいか「あっ、いえ……今のはその、また偉そうなことを言ってしまいましたね…」
なお「ううん、それでこそ れいからしいよ、そっか……こうやって立ち止まってみるのも大事か…」
れいか「…なお?」
なお「あたしだけじゃ、そんな考えは思いつかないよ……れいかが教えてくれなかったら、あたしはいつまで経っても直球勝負で前進あるのみ!だもん」
れいか「でもそうやって物怖じせずに前へ進むことが出来るのは立派なことだわ……そういうところ、私も羨ましいと思っているもの」
なお「ん、まあ…虫以外はね、あははは」
れいか「ふふ、そうね」
ギュ…
「…ねぇおかーさん、あのおねーちゃんたちベンチで おててつないでるよ~」
「そうね、きっとものすごーく仲がいいのねあのお姉ちゃん達は。お母さんも実は昔ね…」
なお「!」ドキッ
れいか「!」ドキッ
なお「ご、ごめん!れいか…」
れいか「いえ…私も、その…少しぼーっとして……疲れてるのね、きっと」
なお「だね、今日は一日中緊張しっぱなしだったから、余計に疲労がたまってるんだと思う」
れいか「………ええ、そうね」
なお「…う、うん」
ーー
ー
みゆき「おーい!なおちゃーん!れいかちゃーん!」
なお「あっ、みんな戻ってきたみたいだね」
あかね「いやー、こっちは全然あかんかったわ…そっちは?」
やよい「こっちも……マジョリーナの影も形もなかったよ」
みゆき「わたし達も~、ごめんね二人とも…」
キャンディ「ごめんクル…なお、れいか」
れいか「そんな、気にしないでください皆さん」
なお「出てきて欲しいときには出てきてくれないんだから、まったくマジョリーナめ…」
あかね「ホンマやな……はぁ、どないしたらマジョリーナ見つけられんねやろ…」
やよい「もう、いったいどこにいるの?マジョリーナ…」
みゆき「早く出てきてよ~マジョリーナ~!」
マジョリーナ「…誰かアタシのこと呼んだだわさ??」
キャンディ「クル?」
みゆき「………えっ?」
マジョリーナ「ん?」
なお「って!」
「「うわぁあああああっ!?」」
マジョリーナ「な、何なんだわさ!急に大声を出して……って、お前たちはプリキュア!?」
あかね「マジョリーナ!?なに急に出てきとんねん!!あ~びっくりしたぁ…」
マジョリーナ「こちとらそんなの知らないだわさ、それよりプリキュアがいったいアタシに何の用…」
なお「何って、これだよこれ!!」ジャラッ
マジョリーナ「ん?……ああっ!それはアタシのハナレナクナール!!……そうか、お前たちが拾っていたのかい」
マジョリーナ「しかも丁度よくガッチリ離れなくなってるとは、これは好都合だわさ…」
あかね「なにをごちゃごちゃ言うとんねん、はよコレ外さんかい!」
やよい「そうだよ、はやく外してあげて!」
キャンディ「マジョリーナはやくはずすクルー!」
マジョリーナ「ええい!お前たちゴチャゴチャとうるさいだわさ!こんなチャンスをアタシが見逃すわけないだわさっ!!」バッ
マジョリーナ「世界よ!最悪の結末、バッドエンドに染まるだわさ!」
マジョリーナ「白紙の未来を黒く塗りつぶすだわさーっ!!」
ベチャッ!…バシュゥウッ
れいか「くっ、やはりこうなってしまいましたか!」
あかね「マジョリーナ相手に、話し合いで解決できるとは思っとらんかったけどな…」
なお「しかたないよ、まずは目の前のことをなんとかしないと!」
みゆき「オッケー!いくよみんな!」バッ
キャンディ「プリキュアに変身するクルー!」
レディー
「「プリキュア!スマイルチャージ!」」
ゴーゴー!レッツゴー!
キュアハッピー「きらきら輝く未来の光、キュアハッピー!」
キュアサニー「太陽サンサン 熱血パワー!キュアサニー!」
キュアピース「ピカピカピカリンじゃんけんぽん!キュアピース!」
「「・・・?」」
ピース「き、キュアピー…ス……??」チョキチョキ
ハッピー「…あ、あれ?三人だけ?なんで?!」
サニー「ちょ、マーチとビューティはどないしたんや!」
ガチャッガチャッ、ガチャッ!
なお「待ってみんな!この鎖が邪魔で……変身がまだ!」
れいか「ちょっと なお、そんなに激しく動いてしまうと…っ!」
なお「ご、ごめん!れいか」
ガチャッガチャッ
キャンディ「なおと れいかがまだ変身できてないクル!」
サニー「なあっ?!まだ二人とも変身しとらんかったんか!」
ピース「右手がくっついてるから、いつもみたいに上手くできないんだよ!」
マジョリーナ「ひーっひっひっひ!こりゃケッサクだわさ!プリキュアどもの足並みが揃ってない今のうちに…!」
マジョリーナ「いでよ!ハイパーアカンベェ!!」バシュンッ
バクンッ
ハイパーアカンベェ「ハイパー!アカァンベェエ!!」
マジョリーナ「さあっ!今日こそお前たちの最後だわさあっ!」
サニー「あかん!黒っ鼻のヤツが出おった!」
ピース「ど、どうしよう……マーチもビューティもいないのに、こんな状態じゃ」
ハッピー「とにかく、いまは三人でも戦うしかないよ……はあっ!!」ダッ
アカンベェ「ハイ!パーッ!アカーンッ!!」グオッ
ビシバシッ!バシンッ!
ハッピー「くっ、くぁ!?…このぉ!!」
アカンベェ「ベエッ!!」
ゴシャァッ!
ハッピー「きゃあっ!!…あぐっ!」ドサッ
サニー「ハッピー!!……こんのぉ!ハッピーに何してくれとんねんっ!!」ボオッ
サニー「プリキュゥア!サニーファイヤー!!」バシュゥンッ!
ボシュンッ!
ピース「やった!アカンベェに直撃したよ!」
サニー「どや!こんだけモロに命中したら少しは…」
アカンベェ「……ベェアッ!」バッ
サニー「なっ?!」
マジョリーナ「そんな攻撃程度じゃ、いまのアタシには通じないだわさ!!」
アカンベェ「アカンベェ!!」ブンッ
バキィッ!
サニー「ぐぁあっ!?」ズザザッ
キャンディ「サニーっ!!」
ピース「そんな、サニーまで……やられちゃった……っ」
マジョリーナ「ひひひ、次は…泣き虫のお前だわさ!キュアピース!」
ピース「な、泣き虫だからってバカにしないで!……わたしだって、わたしだって…やるときはやるんだからっ!!」バチバチッ
ピース「プリキュア!ひゃあっ?!……ピーース、サンダーッ!」バシュゥウッ
アカンベェ「アカァーン?」ビリビリッビリビリッ
マジョリーナ「ふぅぅ~……肩のコリに効いて気持ちいいだわさ~♪」
ピース「そ、そんな…わたしの電撃が、全然効いてない…」
マジョリーナ「ぜんぜん攻撃に気合がはいってなぁいだわさ!」
アカンベェ「アカンベェ!!」ゲシッ!
ドゴッ!
ピース「きゃあーっ!!」ドテッ
マジョリーナ「これでプリキュアは残り二人、もうアタシの勝ちは決まったようなものだわさっ!!」
キャンディ「ピース!…は、ハッピー、サニー……みんな、みんな起きてクルー!!」
ハッピー「…ぅ……ぅぅ…」
カッ…カッカッ
マーチ「ハッピー!サニー!ピース!!」ダッ
ビューティ「そんな、私達が出遅れたばかりに……皆さんが」
マジョリーナ「ひっひっひ、ようやく足手まといの到着だわさ、でも今さら来たところでもう何の役にも立たないだ~わさ!」
アカンベェ「アカァンベェェ…」ギロリ
マーチ「くっ!…こいつ!」
ハッピー「…ま、マーチ……ビュー…ティ」
ビューティ「!…ハッピー!大丈夫ですか?…ハッピー!」
ハッピー「……き、キャンディ……に、げ……」
キャンディ「クル……はっびぃぃ~…ね、ねちゃだめクルゥ…!」
ビューティ「っ……」
マーチ「ハッピー……サニーも、ピースも……こんなに、傷ついて」
マジョリーナ「そう、全部お前たちのせいだわさ!」
マーチ「な、なに?!あんた何を言って…」
マジョリーナ「へんっ!お前たちみたいな役立たずの足手まといを庇ったばっかりに、ボロボロの傷だらけになってるんだわさ!」
ビューティ「………っ」
マジョリーナ「役に立たない仲間なんてさっさと見捨ててしまえばよかったのに、なーんてバカな連中なんだわさ!!」
マーチ「こ、の……言わせておけば…!」
ビューティ「…………」
みゆき『みんなの力を合わせれば、きっとなんとかなるよ!』
あかね『…ウチにできることなら協力したるで!』
やよい『なおちゃんとれいかちゃんの助けになるんだったらなんでもするよ!』
ビューティ「………皆さん」ギュッ
マジョリーナ「そんなバカな奴ら、負けて当然だわさ!!ひーっひっひっひ」
ビューティ「……お黙りなさい、マジョリーナ…!」ギリッ
マジョリーナ「ああん?……いま何か言っただわさ?最近耳が遠くて…」
ビューティ「…黙りなさいと言ったんです、これ以上…友だちのことを……バカにしないで!!!」
マーチ「……ビューティ」
キャンディ「クル……」
マジョリーナ「けっ…そんな大声出しても怖くないだわさ。キュアビューティ」
キュアマーチ「………」
マジョリーナ「そのハナレナクナールはねぇ、アタシの持ってる"鍵"がないとぜぇったいに外れないだわさ!」
キュアビューティ「……っ」
マジョリーナ「そんな状態のお前たちに、今のアタシが負けるはずは…」
マーチ「……そんなもの必要ない……あたしたちは、絶対に勝つ…勝ってみせる!!」
ビューティ「…私たちは、絶対に貴方に負けられません……私たちを助けてくれたみなさんのためにも!」
「「はあああっ!!!」」ダッ
マジョリーナ「ふんっ、そんなの出来るわけないだわさあっ!!」
アカンベェ「アカンベエエッ!!!」
マーチ「だぁぁああっ!!!」
ビューティ「やぁぁあっ!!!」
ビッ!バシンッ! キィンッ!
ーー
ー
ハッピー(う、あ……あれ?…わたし、どうなって……たしかアカンベェにやられちゃって、それで……)
ハッピー「あっ!…み、みんな…っ!?……痛てて」ズキッ
キャンディ「!…ハッピー!気がついたクル?!」
ハッピー「キャンディ!…よかった、無事だったんだね…………キャンディ」
ビシュンッ!
マーチ「でやぁあっ!!」
ビューティ「たぁぁああっ!!」
ハッピー「……えっ、何?…誰か戦って……あ、あれって!」
サニー「……ぐっ、ま…マーチと…ビューティが、アカンベェと戦ってくれとるんか」
マジョリーナ「くっ、ぐう……そんな、お前たち繋がったままのくせにどうしてそこまで!!」
アカンベェ「アカッ?!アカン!ベエエッ!」ブオンッ
マーチ「遅いっ!」
ビューティ「はあっ!!」
ピース「すごい…二人とも、くるくると回りながら戦って、まるでメリーゴーランドみたい」
キャンディ「クル♪マーチとビューティとってもかっこいいクル!」
マーチ「てぇやあっ!!」ビュンッ
ビューティ「はああっ!!」ガシッ
マーチ「やぁぁああっ!!」ブォンッ
ビューティ「たああっ!!」ダンッ
ハッピー「…なんだろう、二人ともすごく怒ってる、何があったの?……」
ビュォオオッ!
サニー「うわっぷ?!…なんや?ごっつい猛吹雪が吹いてきて、もう前が、二人の姿がぜんぜん見えへん!」
キャンディ「さ、さぶいクルぅ…」
ピース「か、風も…凄く強いよぉ」
ビュォォォォオオオオオオオオオオオ!!
アカンベェ「ア、アカ……アカーン、ベクシュン!?」ブルブル
マジョリーナ「ひいいっ!なんだわさこの吹雪は、寒くて、う…動けんだわさ!」ブルブルブル
マーチ「どおりゃぁああっ!!」
バキィイッ!
マジョリーナ「へぶっ?!」
アカンベェ「アカァアッ?!」ドシーンッ
マーチ「よしっ!あと一息!」
ビューティ「ふぅ……マーチさがっててください、あとは私が……!」
ピッ…パキンッ
マーチ「!……すごい、キレイな氷の弓が…一瞬で」
ビューティ「…あのアカンベェを……私の全力をもって、射抜きます!」キッ
マーチ「…ビューティ」
ビューティ「…………」
マーチ「……よし、分かったよ……だったらあたしは!」
グイッ
ビューティ「…!……マーチ?」
マーチ「…あたしは、 その背中を全力で支える、だから……思いっきりやっちゃえ!れいか!」
ビューティ「……えぇ、お願い…あなたの力を貸してちょうだい!なお!」パァァ
マーチ「お安い御用!」パァァ
マジョリーナ「い、いったい何だわさ…奴らのこの力は、って……あっ!」
マーチ「……っ」
ビューティ「………!」キッ
キリキリ…
マジョリーナ「…な、なんか…すこぶるヤバそうな雰囲気だわさぁ……」
アカンベェ「ハ、ハァイ…パァ……」タジ
「「プリキュア!!」」カッ
ビューティ「ブリザードアロー…!」キリキリ…キリ
マーチ「ッ!…シューートォオオッ!!!!」ゴォオオッ
バッシュゥゥゥゥウウウンッ!!
マジョリーナ「き、ぎえぇあえいええああああっ!!??」グワッ
「「はぁぁぁあああああああアアアアアッッ!!!!」」
アカンベェ「アカッ……」フッ
ズドォオォォンッ!!
いまさらながら、独自設定ありとか注意書きしとけばよかったなと
まあそれでどうこうなるほどアレとは思ってないけどさ
シュォオンッ
サニー「うおっと、や、やっと吹雪が晴れたな…」
ハッピー「マーチたちは、二人はどうなったの?!」
ピース「……あっ、あそこに!みんな見て!」
アカンベェ「ア、アカ………」ボロボロ
マーチ「……ぜぇ……はぁ…はぁ」
ビューティ「……はぁ…はぁ」
ハッピー「…す、すっごーい!二人だけでアカンベェをやっつけちゃったんだ!」
サニー「ほほぅ、いやはや大したもんやで……マーチとビューティは」
マジョリーナ「うぅ……うぅぅん…」ポロッ
アカンベェ「……アカ、ン…ベッ」プッ
チャリンッ
ビューティ「?……いま何か…落ちたような」
マーチ「あっ、これって…もしかして」
マジョリーナ「……うっ、ううん…あの二人、とんでもないことをしてくれただわさ、この…」
マジョリーナ「……あ、ありゃ?!か、鍵がないだわさ?!一体どこに…」
カチャン…カチャン
バラッ
マーチ「探し物はこれかな?マジョリーナ」
マジョリーナ「へ??………あ、あああっ!!お、お前たち…ハナレナクナールを!」
マーチ「残念でした、もう外しちゃったよ」
マジョリーナ「ず、ズルイだわさ!さっきは鍵なんていらないって言ったくせに、プリキュアのくせに嘘つきだわさ!!」
ビューティ「嘘ではありません、勝負はもうついていました。マジョリーナ……あなたの負けです!」
マジョリーナ「そ、そんな、そんなあだわさぁぁああっ!!」
マーチ「いくよ、みんな!!」
ハッピー「よーっし!わたしも二人に負けないくらい気合い入れちゃうぞー!!」
サニー「せやな、最後のシメくらいキチンとカッコつけなな!」
カチッ
「「ペガサスよ!わたし達に力を!」」
「「プリキュア!プリンセスフォーム!」」
プリンセスハッピー「開け!ロイヤルクロック !」
キャンディ「みんなの力を一つにするクルーッ!!」
プリンセスハッピー「とどけ!希望の光!」
「「はばたけ!光り輝く未来へ!!」」
「「プリキュア!ロイヤルレインボー……バーストオオッ!!!」」
バッッシュゥゥゥゥウウウウゥウウッ!!!!
アカンベェ「アカーーーンベェーーッ!!……」シュウウ
フゥッ
プリンセスハッピー「……輝け!」
「「ハッピースマイル!!」」
マジョリーナ「うっ……うぐぐぐ…くそぅ、覚えてろだわさっ!!」ビュンッ
なお「……はぁ、おわ…った……」
れいか「終わりましたね、みなさん…」
あかね「せやなぁ、ごっつ厳しい感じやったけど……まあ勝ててよかったわ、うまい具合に余計なもんも取れたことやし」
やよい「なんとか、勝てたんだね……わたしたち」
みゆき「うんうん、これにて一件落着だね!」
キャンディ「いっけんらくちゃくクル~!」
なお「……みんな、ありがとう……さっきのことだけじゃなく、今日一日…すっごく迷惑かけちゃったよね」
みゆき「いいよいいよ、もう気にしないで なおちゃん」
あかね「せやで、ウチらかてそう大したことしてへんもん……最後は結局二人でボカーン!やっとったしな」
なお「…それでも、えいっ!」ダキッ
やよい「わぷっ!?…な、なに?なおちゃん」
あかね「な、なんや なお、急に抱きついて……暑苦しいって」
なお「みんな……本当に、ほんとうにありがとう、だいすきだよ!」ギュゥ
みゆき「…えへへへ、こういうのってさ……やっぱりいいよね、とってもとーってもウルトラハッピーだよ!」
れいか「ふふっ、そうですね」
キャンディ「キャンディも一緒にだっこしてほしいクルー!」
なお「あははは!ごめんごめん、キャンディも!」
キャンディ「クル~♪」ポフッ
みゆき「ぶふっ、キャンディ!人の顔の上に乗らないでよ~!もー」
おわり
満開*笑顔が咲く!
…じゃないけど、とりあえず本筋終了
以下蛇足がチョロっとだけ
スマプリはいいよね、ぼっちには未来も希望もないって幼女に教えてくれる
ーーー
ーー
ー
~次の日 早朝~
なお「それじゃあお母ちゃん、いってきまーす!」
とも子「はいいってらっしゃい、車に気をつけるんだよ」
なお「分かってるって」
なお(よし、今日は遅れずに学校に着きそうだ。早く行って練習したいなぁ…)
なお(昨日は全然なんにもできなかったから、今日は目一杯やって遅れを取り戻さなきゃ!)
なお「…ん?っと……あれ?、これは」ピタッ
れいか「……あら?…おはよう、こんなところで何してるの?なお」
なお「あっ、おはよう!れいか」
なお(あれ?なんだか昨日の朝も似た感じだったような……まぁいっか)
なお「えっとね、道端に咲いてる花を見つけたんだ。こんなところで咲いてるなんて初めて気づいたよ、毎朝通ってる道なのに…」
れいか「…へえ、こんな所に一輪だけ咲いているのも珍しいわね」
なお「こうして、この花を見つけられたのも、れいかのおかげだよ」
れいか「え、私の?どうして?」
なお「人生立ち止まることも必要だ、ってさ……ただ通り過ぎるだけの場所にもこんな小さな発見があるんだね」
れいか「ぁ………ええ、そう……その通りね」
なお「それに、立ち止まったおかげで…今日も朝かられいかに会えたし」
れいか「もう、なおったら……でもあんまり立ち止まっていると、また練習が出来なくなるわよ?」
なお「それもそうだね、じゃあまた何か変なことに巻き込まれないうちにはやく学校行こっか」
れいか「…ええ」
なお「ところで、あのハナレナクナールっていうの、あの後どうしたんだっけ」
れいか「そういえば、あのとき外した後…気がついたら無くなっていたような」
なお「……そっか…誰かまたアレを拾ってなければいいけど」
れいか「そうね…………」
?「…きゅぴらっぱー!」
パアアッ
ーー
ー
~大貝町 通学路~
六花「もー!マナったら日直の日に限ってどうして寝坊なんてするのよー!!」
マナ「本当ごめん!でも本当、六花が迎えに来てくれて助かったよ!ありがとね、流石は六花大明神様~」ナムー
六花「はいそうやって茶化さないの、それよりマナはとにかく急いで!」
マナ「ラジャー!」
ヒューン…コツンッ
マナ「あ痛!……??…なにこれ、もしかしていま…上から降ってきたの?」
六花「?…マナ?どうしたの、そんなところで」
マナ「いや今さあ、これが上から降ってきたんだけど……誰かの落し物かな?」
六花「それって……手錠じゃない?…どうしてそんな物が上から降ってきたのかしら」
マナ「わかんない、けど…これを無くした人は今頃困ってるはずだよね!私ちょっと交番まで行って」
六花「ちょっと待ちなさいマナ!まったく、言うと思った…」
マナ「うぇえっ?!なに?六花」
六花「あなた今日は日直でしょ?はやく学校へ行かないといけないのに、寄り道なんかしてどうするのよ」
マナ「でもさ、落し物はちゃんと届けないと…でしょ?六花」
六花「……それはそうだけど、はぁ…まったくこの王子様は、しょうがないわね…」
六花「……分かった、私が行くわ」
マナ「……へ?六花が?行くってどこに?」
六花「だから…私がそれを交番まで届けに行くの、ほらそれ貸して」
マナ「えっ、でもそれってなんか六花に悪いよ、第一これを拾ったのは私なんだしさ…やっぱり」
六花「別にそれくらいどうってことないわよ、それを言うなら今朝はキチンと起きていてくれればよかったんですけどね~」
マナ「うっ…そこを突かれると、何も言い返せません…」
シャルル「マナはすっかり六花のお尻にしかれてるシャルね~」
ラケル「さすがは六花、ボクが見込んだプリキュアだけのことはあるケル♪」
マナ「コラコラ、そこ勝手に囃し立てないの……はぁ」
マナ「…じゃあ、ほんと今朝は重ね重ねゴメン…六花」スッ
六花「クスッ…いいのよ、私はマナのツバメなんだから…王子様の愛を届けるのが私のやく」
ガチャンッ
六花「……へ??」
マナ「ありゃ?」
シャルル「シャル!?こ、これはいったいどういうことシャルか!?」
ラケル「い、いつの間に2人の手が繋がっちゃってるケル~!?」
六花「な、ななな!何なのよこれはいったい!?」
マナ「ありゃりゃ?もしかして離れなくなっちゃった?私たち…」
六花「もしかして~じゃない!一体どうなってるのよこれはっ!!」
マナ「まあまあ六花さんや、とりあえずいったん落ち着きなさいな」
六花「……相も変わらず、どうしてマナはそう落ち着いていられるのよぉ…」ガクッ
蛇足おわり
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