凛「じゃあ、国会へ行こうか」
ありす「なぜ」
※このSSはフィクションです。
登場する人物・地名・施設名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ココ注目⇒『実在のものとは関係ありません』
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凛「決まってるでしょ、法案をぶっ潰すためだよ」
ありす「物騒ですね」
凛「まだ、提出はされてないみたいだからさ、今のうちに、ね」
ありす「今のうちに、何をするつもりでしょうか」
凛「だから、決まってるじゃない」
ありす「はぁ」
凛「……」
ありす「……」
凛「ぶっ潰す、ためだよ」
ありす「物騒ですね」
ありす「気を付けてください。昨今、不用意な発言で炎上する芸能人はたくさんいるんですから」
凛「大丈夫だよ。炎上なんか、私は絶対にしないよ」
ありす「ずいぶん大きな自信ですね。その自信の根拠はいったいどこから」
凛「私は鼻から」
ありす「私はのどから。じゃなくて」
凛「ありすのノリツッコミは珍しいね。SR(エスレア)だね、SR」
ありす「せいぜいR(レア)くらいですよ。じゃなくて、その自信の根拠を聞いているんです」
凛「だって、私はシンデレラガールだから」
ありす「シンデレラガール」
凛「そうだよ、私は3代目シンデレラガールだからね」
ありす「何の関係があるんですか?」
凛「そんなことも分からないの? まだまだありすはお子様だね」
ありす「そうですねお子様ですから帰りますお疲れ様でしt
凛「いい? シンデレラガールっていうことは、私はたくさんの人に支持されてるっていうことだよ。だから、反対意見で炎上なんてするわけないでしょ」
ありす「食い気味に反論するのはやめてください」
凛「まあ、私を炎上させることができるとしたら、それは、私の心に灯る、蒼い炎だけかな」
ありす「かっこいいこと言ってるつもりでしょうけど、すっごいペラペラですから、そのセリフ」
凛「なんで蒼い炎かっていうと、蒼い炎は赤い炎より温度が高くて」
ありす「畳みかけるのもやめてください」
凛「それじゃあ、ありす」
ありす「はい」
凛「国会へ行こうか」
ありす「だからなぜ」
ありす「だいたい、どうして私なんですか」
凛「ん?」
ありす「法案を潰すとかそういうことなら、私よりも適した人がいますよね、権力的にも物理的にも」
凛「例えば」
ありす「例えば? んー例えば、権力なら桃華さんとか琴歌さんとか財閥系の方々で、物理なら、亜季さんとか、あやめさんとか」
凛「ふーん…。まあ、悪くないかな」
ありす「なんで上から目線」
凛「まあ、悪くないかな」
ありす「2度目」
凛「だって、アリスは悔しくないの?」
ありす「なんですか唐突に」
凛「『待てますか?』、て聞いたんでしょう?」
ありす「ああ…、あの時の……」
凛「待てますか? いいから待てると言ってください」
ありす「それ、誤解ですからね。私は、待てるか答えてくださいと聞いただけで」
凛「待てますか、マテマスカ、マラスカ…、アラスカ…」
ありす「え?」
凛「アラスカ!」ソーレッ☆
グルグルグルグル ビタッ
凛「ここ! アラスカ州!!」
ありす「ほんとに帰りますよ」
凛「私は悔しいよ!」
ありす「話が飛びますね」
凛「だって、1年、あと1年我慢すれば、私はプロデューサーと結婚 し た んだよ!!」
ありす「断定形ですか」
凛「あと1年って思いがあるからこそ、つらいレッスンも続けられたし、朝早い現場も、夜遅い収録も頑張れたし」
ありす「凛さん…」
凛「ジメっとしたファンの手も握れたし、ローアングルの撮影会も耐えられたし」
ありす「凛さん?」
凛「それなのに、あと追加で2年も我慢しないといけないなんて、もう無理だよ……」
ありす「直前のディスが無ければ、素直に共感できたのですが」
凛「ありすだってそうでしょ!? あと4年待つのが、あと6年に延びるんだよ!!?」
ありす「私に同意を求めないでください」
凛「高校卒業まで我慢すればよかったのが、もう一回小学校をやり直すことになるんだよ!!!??」
ありす「高校、留年してますけど」
凛「中学校の留年は、原級留置っていうんだよ!!!」
ありす「初めて聞きましたよ、そんな単語」
凛「ちなみに>>8のセリフは、断定形より、未来完了形の方が適切かな」
ありす「うるさい」
凛「というわけで、国会へ行くよ」
ありす「行きません」
凛「法案をぶっ潰しに行かないと」
ありす「やめましょうよもう。暴力的な発言は好感度を下げるだけです」
凛「安心して、私は、シンデレラガールだから」
ありす「シンデレラガールでも、下がるときは下がりますよ」
凛「例え手が湿っててもカメラを下から構えても、私を支えてくれるファンはたくさんいるからね」
ありす「もう、シンデレラガールの肩書を返上してください」
凛「私は大統領になる!!」ドンッ
ありす「どこから麦わら帽子を取り出したんですか」
凛「大統領になって、あのにっくき法案をぶっ潰す!」
ありす「この国のトップは首相です」
凛「大丈夫、私は、シンデレラガールだから」
ありす「シンデレラガールは、なんでも叶えてくれる魔法の言葉ではありません」
凛「私を支えてくれる沢山のファンが、私を大統領に当選させてくれるよ」
ありす「絶対、凛さんにファンいませんよね、これ」
凛「大統領になった私を称える、たくさんの歓声が聞こえてくるね」
ありす「聞こえませんし、なれません」
凛「じゃあ…残していこうか、私たちの足跡…!」
ありす「靴の中に画びょう入れて、歩けなくさせたほうが世のためになりそうです」
凛「蒼い風が、大統領になった私を国会へ導いてくれる!」
ありす「国会へ行くってそういう……。まあ、どうでもいいですけど」
凛「さあ、ありす。まずは、衆議院選挙に出馬するよ」
ありす「まったく……」
ありす「被選挙権は、25歳からですよ」
凛「えっ」
ありす「凛さんは今15歳だから、あと10年ですか、長いですね」
凛「えっ」
ありす「待てますか?」
凛「……」
ありす「待 て ま す か ?」
凛「うっ…」
ありす「い い か ら 待 て る と 言 っ て く だ さ い」
-完-
以上、ありがとうございました。
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