渋谷凛「結婚可能年齢が18歳以上になるらしいよ」橘ありす「はぁ」 (24)

凛「じゃあ、国会へ行こうか」

ありす「なぜ」


※このSSはフィクションです。
 登場する人物・地名・施設名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ココ注目⇒『実在のものとは関係ありません』

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凛「決まってるでしょ、法案をぶっ潰すためだよ」

ありす「物騒ですね」

凛「まだ、提出はされてないみたいだからさ、今のうちに、ね」

ありす「今のうちに、何をするつもりでしょうか」

凛「だから、決まってるじゃない」

ありす「はぁ」

凛「……」

ありす「……」

凛「ぶっ潰す、ためだよ」

ありす「物騒ですね」

ありす「気を付けてください。昨今、不用意な発言で炎上する芸能人はたくさんいるんですから」

凛「大丈夫だよ。炎上なんか、私は絶対にしないよ」

ありす「ずいぶん大きな自信ですね。その自信の根拠はいったいどこから」

凛「私は鼻から」

ありす「私はのどから。じゃなくて」

凛「ありすのノリツッコミは珍しいね。SR(エスレア)だね、SR」

ありす「せいぜいR(レア)くらいですよ。じゃなくて、その自信の根拠を聞いているんです」

凛「だって、私はシンデレラガールだから」

ありす「シンデレラガール」

凛「そうだよ、私は3代目シンデレラガールだからね」

ありす「何の関係があるんですか?」

凛「そんなことも分からないの? まだまだありすはお子様だね」

ありす「そうですねお子様ですから帰りますお疲れ様でしt

凛「いい? シンデレラガールっていうことは、私はたくさんの人に支持されてるっていうことだよ。だから、反対意見で炎上なんてするわけないでしょ」

ありす「食い気味に反論するのはやめてください」

凛「まあ、私を炎上させることができるとしたら、それは、私の心に灯る、蒼い炎だけかな」

ありす「かっこいいこと言ってるつもりでしょうけど、すっごいペラペラですから、そのセリフ」

凛「なんで蒼い炎かっていうと、蒼い炎は赤い炎より温度が高くて」

ありす「畳みかけるのもやめてください」

凛「それじゃあ、ありす」

ありす「はい」

凛「国会へ行こうか」

ありす「だからなぜ」

ありす「だいたい、どうして私なんですか」

凛「ん?」

ありす「法案を潰すとかそういうことなら、私よりも適した人がいますよね、権力的にも物理的にも」

凛「例えば」

ありす「例えば? んー例えば、権力なら桃華さんとか琴歌さんとか財閥系の方々で、物理なら、亜季さんとか、あやめさんとか」

凛「ふーん…。まあ、悪くないかな」

ありす「なんで上から目線」

凛「まあ、悪くないかな」

ありす「2度目」

凛「だって、アリスは悔しくないの?」

ありす「なんですか唐突に」

凛「『待てますか?』、て聞いたんでしょう?」

ありす「ああ…、あの時の……」

凛「待てますか? いいから待てると言ってください」

ありす「それ、誤解ですからね。私は、待てるか答えてくださいと聞いただけで」

凛「待てますか、マテマスカ、マラスカ…、アラスカ…」

ありす「え?」

凛「アラスカ!」ソーレッ☆

グルグルグルグル ビタッ

凛「ここ! アラスカ州!!」

ありす「ほんとに帰りますよ」

凛「私は悔しいよ!」

ありす「話が飛びますね」

凛「だって、1年、あと1年我慢すれば、私はプロデューサーと結婚 し た んだよ!!」

ありす「断定形ですか」

凛「あと1年って思いがあるからこそ、つらいレッスンも続けられたし、朝早い現場も、夜遅い収録も頑張れたし」

ありす「凛さん…」

凛「ジメっとしたファンの手も握れたし、ローアングルの撮影会も耐えられたし」

ありす「凛さん?」

凛「それなのに、あと追加で2年も我慢しないといけないなんて、もう無理だよ……」

ありす「直前のディスが無ければ、素直に共感できたのですが」

凛「ありすだってそうでしょ!? あと4年待つのが、あと6年に延びるんだよ!!?」

ありす「私に同意を求めないでください」

凛「高校卒業まで我慢すればよかったのが、もう一回小学校をやり直すことになるんだよ!!!??」

ありす「高校、留年してますけど」

凛「中学校の留年は、原級留置っていうんだよ!!!」

ありす「初めて聞きましたよ、そんな単語」

凛「ちなみに>>8のセリフは、断定形より、未来完了形の方が適切かな」

ありす「うるさい」

凛「というわけで、国会へ行くよ」

ありす「行きません」

凛「法案をぶっ潰しに行かないと」

ありす「やめましょうよもう。暴力的な発言は好感度を下げるだけです」

凛「安心して、私は、シンデレラガールだから」

ありす「シンデレラガールでも、下がるときは下がりますよ」

凛「例え手が湿っててもカメラを下から構えても、私を支えてくれるファンはたくさんいるからね」

ありす「もう、シンデレラガールの肩書を返上してください」

凛「私は大統領になる!!」ドンッ

ありす「どこから麦わら帽子を取り出したんですか」

凛「大統領になって、あのにっくき法案をぶっ潰す!」

ありす「この国のトップは首相です」

凛「大丈夫、私は、シンデレラガールだから」

ありす「シンデレラガールは、なんでも叶えてくれる魔法の言葉ではありません」

凛「私を支えてくれる沢山のファンが、私を大統領に当選させてくれるよ」

ありす「絶対、凛さんにファンいませんよね、これ」

凛「大統領になった私を称える、たくさんの歓声が聞こえてくるね」

ありす「聞こえませんし、なれません」

凛「じゃあ…残していこうか、私たちの足跡…!」

ありす「靴の中に画びょう入れて、歩けなくさせたほうが世のためになりそうです」

凛「蒼い風が、大統領になった私を国会へ導いてくれる!」

ありす「国会へ行くってそういう……。まあ、どうでもいいですけど」

凛「さあ、ありす。まずは、衆議院選挙に出馬するよ」

ありす「まったく……」





ありす「被選挙権は、25歳からですよ」

凛「えっ」

ありす「凛さんは今15歳だから、あと10年ですか、長いですね」

凛「えっ」

ありす「待てますか?」

凛「……」

ありす「待 て ま す か ?」

凛「うっ…」

ありす「い い か ら 待 て る と 言 っ て く だ さ い」

-完-

以上、ありがとうございました。
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