【デレマス】翠「ハンバーグが食べたい」 (12)
夜、女子寮 李衣菜の自室
李衣菜「指名手配のモンタージュ~~っと」ガチャッ
李衣菜「あっ、牛乳切らしてたんだった。ん~、食堂の共用冷蔵庫の方にあるかな?」
食堂前廊下
李衣菜「偉くもないし~、立派でもない~~・・・ん?なんだろこの匂い?」
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カチャッ
李衣菜「あれ?水野さん?」
翠「きゃっ!多田さん、どうしたんですかこんな時間に?」
李衣菜「いやぁ、牛乳飲もうと思ったら切らしてて。こっちの冷蔵庫にあるかな~って」
翠「それでしたら及川さんのご実家のものがありましたよ」
李衣菜「やったね♪そう言えば水野さんはどうしてこんな時間に?」
翠「最近神崎さんがファミリーレストランのCMに出演しているのはご存知ですよね?」
李衣菜「うん。ハンバーグを頬張ってるやつだよね?」
翠「先ほど勉強中にラジオ代わりにつけていたニュース番組の途中でそのCMが流れまして」
李衣菜「うん」
翠「勉強で頭を使っていたことも相まって、無性にハンバーグが食べたくなってしまいまして。24時間営業のスーパーに材料を買いに行ったんです」
李衣菜「それでわざわざ作ったんだ。水野さんて意外と食いしん坊?」
翠「そ、そんなことはありません!」
李衣菜「そう?って確かそのファミレスってスーパーとは反対方向だけど同じくらいの距離にあったよね?」
翠「あっ・・・」
李衣菜「(忘れてたんだ・・・)ま、まぁ自分で作る方が味もサイズも好きに出来るしね!」
翠「そ、そうですよね!!」
李衣菜「で、肝心のハンバーグはどんな感じなのかな・・・。ず、随分大きいね。数も4つあるし。まさかとは思うけどこれ全部1人で?」
翠「いえ!今食べるのは1つだけです!」
李衣菜「そりゃあそうだよね。ソースはこれから作るの?」
翠「いえ、下味は付けたのでこのまま食べようかと」
李衣菜「へ、へぇ(ワイルドだなぁ)」
翠「多田さんもおひとついかがですか?」
李衣菜「さ、さすがにこの時間にそのサイズのハンバーグは重いから一口だけもらえるかな?」
翠「では切り分けますね」サクッ
翠「あぁっ!?」
李衣菜「どうしたの?あちゃー、生焼けだったかぁ」
翠「ど、どうしましょう・・・」オロオロ
翠「こうなったら全部崩してそぼろにすれば・・・!」
李衣菜「ちょっと待った!」
翠「え?」
李衣菜「せっかく作ったんだから勿体ないよ」
翠「で、でもこれ以上火にかけたら丸焦げに・・・」
李衣菜「ここはロックアイドル、李衣菜さんにお任せあれ!」
翠(ロックは関係あるんでしょうか?)
李衣菜「まずは冷蔵庫の中身を確認してっと。・・・よし、問題ないね」
李衣菜「玉ねぎと輝子ちゃんの育てたマッシュルーム(食用)をスライスしてっと」トトトトト
翠「多田さん、とても手際が良いですね!」
李衣菜「そうかな?鍋を火にかけてバターを溶かして、そこに切ったものを投入」
翠「フライパンではなく鍋?」
李衣菜「玉ねぎがしんなりしてきたら志乃さんの白ワインを入れる。さらに水と固形ブイヨンも入れたらハンバーグも入れて蓋をして10分程煮込む!」
翠「あぁ、煮込みハンバーグですか!確かにそれなら焦がさず中まで火を通すことができますね!!」
李衣菜「うん。これで生クリームを加えて煮詰めれば完成なんだけど、ちょっとパンチに欠けるんだよねぇ。・・・あっ、そういえば私の部屋にアレがあった!水野さん少し待っててね」タッタッタッ
数分後
李衣菜「お待たせ!」
翠「おかえりなさい。何を取りにいったんですか?」
李衣菜「粒マスタード!これを加えて塩で味を整えたら完成だよ」
翠「あぁ、なんて良い匂い」クゥゥ
ガチャッ
美由紀「あー、翠ちゃんとりーなちゃんだー!何やってるの?」
李衣菜「ちょっと夜食をね。美由紀ちゃんも食べる?」
美由紀「うん!翠ちゃんに頼まれたの?」
翠「どうしてそうなるんですか!?いえ、概ね間違っていませんが!!」ガビーン
李衣菜「私と翠さんの合作だよ。はい、完成!名付けて【ハンバーグのクリーム粒マスタード煮】!!」
美由紀「おいしそ~!!」
翠「ではお皿を用意しますね」
李衣菜「ハンバーグ大きいから美由紀ちゃんは私と半分こしようね」
美由紀「はーい!」
カチャカチャ
翠「準備出来ました!」
李衣菜「それでは・・・」
「「「いただきまーす!」」」
翠「ハフッ、ホフッ!」
美由紀「翠ちゃん、急がなくてもハンバーグは逃げないよ?」
翠「ん~~、美味しいっ!!」
翠「クリーミーなブイヨンスープがハンバーグにからんでとってもしっとりとしてて、そこに粒マスタードの辛みと酸味が加わってとっても合いますね!!」
李衣菜「うん。自分で言うのもアレだけど、弾ける美味しさだね」
翠「多田さん、ありがとうございます。私の失敗作を挽回するどころか絶品にまで昇華していただいて・・・」
李衣菜「失敗作なんかじゃないよ。そりゃあ火加減をミスしたかもしれないけど、ハンバーグとしてしっかりした土台がないと煮込んでる途中で崩れちゃうし」
李衣菜「水野さんのハンバーグだって絶品だよ!!」
美由紀「良かったね翠ちゃん」
翠(あぁ、なんて私は幸せなんでしょうか・・・。私の躓きをカバーしてくれて。まるで李衣菜さんに包み込んでもらっているような)ホッコリ
李衣菜「それにしても水野さん美味しそうに食べるなぁ」
美由紀「美食女神だしね!」
翠「はぁ、幸せ・・・♪」
翌日 食堂
蘭子「流麗なる弓兵よ!(翠さん、ちょっといいですか?)」
翠「なんでしょうか、神崎さん」
蘭子「其方、黒き宝玉を錬成したそうだな(翠さん、ハンバーグ作ったって聞きましたよ?)」
翠「えぇ。昨夜多田さんにサポートしてもらって」
蘭子「其方の錬成の成果、我が見定めてしんぜよう!(もし良かったら私にも作ってくれませんか?)」
翠「私で良ければ。そうだ、神崎さんさえ良ければ一緒に作りませんか?」
蘭子「うむ!儀式の時を待っているぞ!!(はい、一緒にお料理楽しみましょうね♪)」
少し離れたテーブル
千秋「翠さん、よく神崎さんの言葉が分かるわね・・・」
美由紀「翠ちゃん天然だからねー」
千秋「そういうものなのかしら?」
その後、蘭子がマスタードの辛さに涙目になったとかならなかったとか
おしまい
多田のハンバーグは只のハンバーグじゃあないんですよ!!
今回のお話しは『紺田照の合法レシピ』第13話【手ごねの心臓】をモバマスのアイドルたちで改変したものです。
元のお話が気になる方は現在単行本が3巻まで出ているのでそちらをどうぞ。
それでは失礼します
それにしても相変わらず短いなぁ・・・
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