記者A「今年の近畿の1年は豊作だな！」

記者B「あぁ、去年のインターミドルでの活躍のあった愛宕洋榎と江口セーラを筆頭に、小走やえ、清水谷竜華、そして...」

記者A「椿野美幸！！今大会先鋒戦で3度当たった江口セーラ相手に五分以上の立ち回り、ありゃ本物だ」

～～～

末原「洋榎？」

洋榎「...」

末原「そこの赤い馬の尻尾みたいな髪の！」

洋榎「...」

由子「大会後からずっとこの調子なのよー」

末原「何かあったんか？」

末原(ゆーてもおおよその察しはつく。一緒に全中で大暴れした江口セーラを抑え、ともすれば上回っていたあの劍谷のが気になってるんやろ)

洋榎 (同期ででウチに勝るんはおらんと思うてるけど、あれは...)

～～1年後、病院にて～～

一美「申し訳ない、迷惑ばかりかけて」

郁乃「全然ええんやけど～～、特に気をつけて欲しいこととかある～～？」

一美「...2年のスランプの子をお願い。『2人』」

郁乃「...分かった～～。ほな、大事にな～～」

郁乃 (スランプの2年生、1人は末原ちゃんで間違いないけど、もう1人って誰なんや～～？)

郁乃 (そういえばこないだの近畿大会の前に愛宕のお姉ちゃんが変なことゆーてたな～～)

～～～

洋榎「代行！！ウチを先鋒で打たせてください！！」

郁乃「なに～～？中堅エースで満足いかんの～？」

洋榎「姫松の伝統に水を差したい訳やない、けど一度ここでやり合いたい相手がおんねん」

郁乃「やりたいようにしてええけど～～、中堅は誰に任せんの～～？」

洋榎「恭子で」

郁乃「信頼してるんやね～～」

洋榎「恭子のためにもなるやろ」

郁乃「それはそうやけど～～、気になるんは愛宕ちゃんが戦いたい相手やね～～」

洋榎「...見てたら分かると思うで」