男「魔界に引っ越しまして」(3)

男「新たな生活を始めるのは少々不安ですが、なんとかやっていきますよ」

『そうですか。体調にしっかり気を付けてください』

男「はい。改めて、資金面での支援について、ありがとうございました」

『問題ありません。これで貸し借りはなしということにしてください』

男「はい。では……」

男「……さて、荷物の整頓をするか」

男「……」ピンポーン

男「……」

「はい、どちらさま?」

男「あ、朝早くからすみません。私、向かいに引っ越してきました男です」

男「引っ越しの挨拶をと思い、アスモさんのお宅にお伺いさせていただいた所存です」

「ああ、それはどうもご丁寧に……夜から起きてるから大丈夫だけど」

男「こちらは心ばかりの品でございますが、よろしければお受け取りください」

「これはまたどうも……あ、これって人間界限定のチョコレート菓子じゃん!」

男「ご存知でしたか、喜んでいただけるなら嬉しいです」


「君、男って言ったっけ」

男「え?……はい、そうです」

「私はヴィスティ・ニール・アスモ。ヴィスティでいいよ」

男「……よろしくお願いします、ヴィスティさん」

ヴィスティ「うん、よろしくー」

男「では、また他のお宅にご挨拶に行きますので、これにて失礼します」

ヴィスティ「ん、またね」

男「それではまた……」

男(彼女、あんなに簡単に人を信用していいのだろうか……?)

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